JP4850510B2 - 封止用樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

封止用樹脂組成物および半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子などの電子部品の封止材料として使用される封止用樹脂組成物、およびこれを用いた半導体装置に係り、さらに詳しくは、環境保全の観点からハロゲン化合物を含まないノンハロゲン系の封止用樹脂組成物、およびこれを用いた半導体装置に関する。
従来より、半導体素子などの電子部品をエポキシ樹脂組成物を用いて封止することが広く行われている。なかでも、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂を主剤とし、フェノール樹脂を硬化剤として用いたエポキシ樹脂組成物が、安価であるうえに、成形性、耐湿性などにも優れることから多用されている。
しかしながら、このようなノボラック型エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物は、安価で、成形性、耐湿性などにも優れる反面、環境保護の観点から要求が高まっているノンハロゲン系難燃剤による難燃化が難しいという問題があった。
すなわち、従来、エポキシ樹脂組成物の難燃化には、塩素、臭素などの元素を含むハロゲン系難燃剤(通常、臭素化エポキシ樹脂)に、難燃助剤としてアンチモン化合物(通常、三酸化アンチモン)を併用する手法が一般的に用いられてきた。
しかしながら、ハロゲン系難燃剤は、燃焼時にダイオキシンなどの毒性の強い化合物やガスを発生するおそれがある。また、アンチモン化合物は、それ自体の毒性が指摘されているうえ、水に溶出しやすいために水質環境に大きく影響を及ぼすという問題がある。
そこで、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物を使用しない難燃化技術が求められ、例えば、赤燐系難燃剤、金属水酸化物、金属酸化物などを添加する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、赤燐系難燃剤は、発火のおそれがあるなど、安全性の面で問題がある。一方、金属水酸化物や金属酸化物は、安全性に問題はないものの、難燃付与効果が小さいため、ハロゲン系難燃剤を用いた従来の組成物に匹敵する難燃性を得ることは困難であった。なお、難燃付与効果の小さい難燃剤であっても、多量に配合することにより難燃性を高めることは可能であるが、ノボラック型エポキシ樹脂のように粘度の高い樹脂には、充填量に限度があり、難燃剤の多量配合は困難であった。
また、近時、製品歩留り、品質および生産管理上の観点より、封止樹脂材料の長期保存性向上に対する要望がますます高まっている。
特開平11−35651号公報
上述したように、ノボラック型エポキシ樹脂を主剤とする封止用樹脂組成物に、ハロゲン系難燃剤を用いずに良好な難燃性を付与する技術は未だ見出されていない。また、近時、封止樹脂材料の長期保存性向上に対する要望がますます高まっている。
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、ノンハロゲンで、優れた難燃性を有するとともに、良好な保存安定性を備えた、ノボラック型エポキシ樹脂を主剤とする封止用樹脂組成物、および、このような封止用樹脂組成物で封止された、高品質で難燃性、環境安全性に優れた半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、金属水和物と特定の尿素化合物を併用することにより、ノボラック型エポキシ樹脂を主剤とする組成物に、ハロゲン系難燃剤を使用せずに良好な難燃性を付与することができるとともに、優れた保存安定性を具備させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明の封止用樹脂組成物は、(A)ノボラック型エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)無機充填剤(但し、以下の(D)成分を除く)、(D)金属水和物および(E)融点が100℃以上で、分子中にウレイド基を2個以上有し、かつ窒素含有量が10重量%以上である尿素化合物を含有することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項記載の封止用樹脂組成物において、前記(E)成分の尿素化合物は、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐(N′,N′‐ジメチルウレア)および/またはN,N‐フェニレン‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1または2記載の封止用樹脂組成物において、前記(D)成分の金属水和物は、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムであることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物において、前記(E)成分の尿素化合物の含有量が、組成物全体の0.1〜10重量%であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物において、前記(C)成分の無機充填剤の含有量が、組成物全体の70〜95重量%であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物において、前記(D)成分の金属水和物の含有量が、前記(C)成分の無機充填剤の0.1〜30重量%であることを特徴とする。
また、本願の請求項に記載の発明の半導体装置は、請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物の硬化物によって、半導体素子を封止してなることを特徴とする。
本発明によれば、ノンハロゲンで、優れた難燃性を有し、かつ、良好な保存安定性を備えた、ノボラック型エポキシ樹脂を主剤とする封止用樹脂組成物、およびこのような封止用樹脂組成物で封止された高品質で難燃性、環境安全性に優れた半導体装置を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の封止用樹脂組成物は、(A)ノボラック型エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)無機充填剤、(D)金属水和物および(E)窒素含有量が10重量%以上である尿素化合物を含有するものである。
(A)成分のノボラック型エポキシ樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒドを縮合させて得られるノボラック樹脂をエピクロロヒドリンでエポキシ化したもので、通常、下記の一般式(1)で表される。
Figure 0004850510
(式中、Rは水素原子またはアルキル基であり、nは0以上の整数を表す)
上記一般式(1)中のRで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n‐プロピル基、iso‐プロピル基、n‐ブチル基、iso‐ブチル基、sec‐ブチル基、tert‐ブチル基などが挙げられる。(A)成分のノボラック型エポキシ樹脂としては、なかでも、一般式(1)中のRが水素原子であるフェノールノボラック型エポキシ樹脂、同Rがメチル基であるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いることが好ましく、特に、下記一般式(2)で示されるo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の使用が好ましい。
Figure 0004850510
(式中、nは0以上の整数を表す)
本発明においては、エポキシ樹脂成分として、上記ノボラック型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を併用することができる(但し、臭素化エポキシ樹脂などのハロゲン元素を含有するエポキシ樹脂を除く)。具体的には、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素変性エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂などが挙げられ、なかでも、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂が好ましい。このような併用系における上記ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ樹脂成分全体に対する割合は、少なくとも50重量%であることが好ましい。より好ましい割合は、60重量%以上であり、70重量%以上であると特に好ましい。
本発明におけるエポキシ樹脂成分としては、上記ノボラック型エポキシ樹脂単独およびノボラック型エポキシ樹脂とビフェニル型エポキシ樹脂の併用が特に好ましい。
(B)成分のフェノール樹脂硬化剤としては、上記エポキシ樹脂成分のエポキシ基と反応し得るフェノール性水酸基を分子中に2個以上有するものであれば、特に制限されることなく使用される。具体的には、フェノール、アルキルフェノールなどのフェノール類とホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂など、これらの変性樹脂、例えばエポキシ化もしくはブチル化したノボラック型フェノール樹脂など、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、フェノール類とベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒドなどとの縮合物、例えばフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂など、トリフェノールメタン化合物、多官能型フェノール樹脂などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、なかでも下記一般式(3)で示されるフェノールノボラック樹脂、下記一般式(4)で示されるフェノールアラルキル樹脂が好ましく、フェノールノボラック樹脂がより好ましい。
Figure 0004850510
(式中、nは0以上の整数を表す)
Figure 0004850510
(式中、nは0以上の整数を表す)
この(B)成分のフェノール樹脂硬化剤の配合量は、本発明の組成物におけるエポキシ樹脂成分が有するエポキシ基数(a)と(B)成分のフェノール樹脂硬化剤が有するフェノール性水酸基数(b)との比(a)/(b)が0.5〜1.5となる範囲が好ましく、0.8〜1.2となる範囲であるとより好ましい。(a)/(b)が0.5未満では、硬化物の耐湿信頼性が低下し、逆に1.5を超えると、硬化物の強度が低下する。
(C)成分の無機充填剤としては、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウムタルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニアなどの粉末、これらを球形化したビーズ、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、アルミナなどの単結晶繊維、ガラス繊維などが挙げられる。その他、難燃効果を有する硼酸亜鉛も使用可能である。これらの無機充填剤は単独または2種以上混合して使用することができる。本発明においては、これらのなかでも、シリカ粉末が好ましく、溶融シリカ粉末が特に好ましい。また、その形状は球状であることが好ましく、粒径は、平均粒径が1〜60μmで、最大粒径が100μm以下であることが好ましい。本発明においては、この(C)成分の無機充填剤中の少なくとも60重量%が、平均粒径1〜40μmの球状粒子であることが好ましい。
この(C)成分の無機充填剤の配合量は、組成物全体の70〜95重量%となる範囲が好ましく、75〜90重量%となる範囲であるとさらに好ましい。配合量が組成物全体の70重量%未満では、難燃性、耐熱性、耐湿性、機械的強度、成形性などが低下する。逆に、95重量%を越えると、組成物の流動性が低下し、成形性が不良となって実用が困難になる。
(D)成分の金属水和物は、難燃剤として作用する成分であり、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ニッケル、鉄、銅などの水和物、硼酸亜鉛、錫酸亜鉛などの複合金属の水和物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。本発明においては、これらのなかでも、難燃性、耐熱性の観点から、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。この金属水和物の平均粒径は0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜15μmであることがより好ましい。また、最大粒径は、50μm以下であることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満では、粒子の凝集により組成物が増粘し、流動性が損なわれる。また、平均粒径が20μmを超えるか、または、最大粒径が50μmを超えた場合にも、流動性が低下する。
この(D)成分の金属水和物は、難燃性および信頼性を向上させる観点から、上記(C)成分の無機充填剤の0.1〜30重量%配合することが好ましく、1〜20重量%配合することがより好ましい。
(E)成分の尿素化合物は、窒素原子の含有量が10重量%以上、好ましくは15重量%以上のものであり、上記金属水和物の難燃助剤として作用する。窒素原子の含有量が10重量%に満たない場合は難燃性が低下する。
また、この(E)成分の尿素化合物は、良好な保存安定性を得るうえで、融点が100℃以上のものであることが好ましく、融点が組成物を調製する際の混練温度より高いものであることがより好ましい。すなわち、融点が100℃未満の尿素化合物を使用した場合には、混練時に組成物の硬化が進行し、長期保存が困難になる。
これらの尿素化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明においては、難燃性および保存安定性の観点から、分子中にウレイド基を2個以上有する尿素化合物を使用することが好ましい。その具体例としては、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)、N,N‐フェニレン‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)、2,4−トリレンジイソシアネートのジメチルアミン付加物、4,4′‐(ジフェニルプロパン)ジイソシアネートのジメチルアミン付加物、トリフェニルメタントリイソシアネートのトリメチルアミン付加物などが挙げられる。なかでも、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)、N,N‐フェニレン‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)が好ましく、特にN,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)が好ましい。
この(E)成分の尿素化合物は、全組成物中に0.1〜10重量%配合することが好ましく、0.3〜5重量%配合することがより好ましく、0.5〜3重量%配合することが特に好ましい。配合量が組成物全体の0.1重量%に満たないと、樹脂の反応性が十分でなくなり、また、難燃性が不十分となる。逆に、10重量%を超えると、樹脂の反応性が増大し、保存安定性が低下する。
本発明の封止用樹脂組成物には、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、カップリング剤、合成ワックス、天然ワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩等の離型剤、カーボンブラック、コバルトブルーなどの着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴムなどの改質剤、ハイドロタルサイト類、アンチモン−ビスマス系などのイオン捕捉剤などを配合することができる。
カップリング剤としては、エポキシシラン系、アミノシラン系、ウレイドシラン系、ビニルシラン系、アルキルシラン系、有機チタネート系、アルミニウムアルコレート系などのカップリング剤が使用される。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。難燃性および硬化性の観点からは、なかでも、アミノシラン系カップリング剤が好ましく、特に、γ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ‐アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ‐アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ‐アニリノプロピルメチルジエトキシシランが好ましい。
なお、一般に知られる硬化促進剤も本発明の組成物に配合することができる。
本発明の封止用樹脂組成物を成形材料として調製するにあたっては、上記したような(A)ノボラック型エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)無機充填剤、(D)金属水和物、(E)特定の尿素化合物、および、前述した必要に応じて配合される各種成分とを、ミキサーなどによって十分に混合した後、熱ロール、ニーダ、押出機などにより、好ましくは100℃未満の温度で溶融混練し、冷却後適当な大きさに粉砕するようにすればよい。
本発明の半導体装置は、上記の封止用樹脂組成物を用いて半導体素子を封止することにより製造することができる。封止を行う半導体素子としては、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなどが例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。また、封止方法としては、低圧トランスファー法が一般的であるが、射出成形、圧縮成形、注型などによる封止も可能である。封止用樹脂組成物で封止後は、加熱して硬化させ、最終的にその硬化物によって封止された半導体装置が得られる。後硬化させる際の加熱温度は、150℃以上とすることが好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の記載において「部」は「重量部」を示すものとする。
実施例1
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学社製 商品名 ESCN−190;エポキシ当量195)100部、ノボラック型フェノール樹脂(明和化成社製 商品名 H−1;水酸基当量106)55部、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)(融点143℃、窒素含有量21重量%)8部、水酸化アルミニウム(昭和電工社製 商品名 H−42)140部、球状シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(三菱化学社製 商品名 MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
実施例2
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−190)60部、ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 商品名 YX−4000H;エポキシ当量196)40部、ノボラック型フェノール樹脂(H−1)55部、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)(融点143℃、窒素含有量21重量%)8部、水酸化アルミニウム(H−42)140部、球状シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
実施例3
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−190)100部、ノボラック型フェノール樹脂(H−1)55部、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)(融点143℃、窒素含有量21重量%)8部、水酸化マグネシウム(協和化学社製 商品名 キスマ5A)140部、球状シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
実施例4
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−190)100部、ノボラック型フェノール樹脂(H−1)55部、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)(融点143℃、窒素含有量21重量%)16部、水酸化アルミニウム(H−42)140部、球状シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
参考例
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−190)100部、ノボラック型フェノール樹脂(H−1)55部、3‐フェニル‐1,1‐ジメチルウレア(融点65℃、窒素含有量17重量%)4部、水酸化アルミニウム(H−42)140部、球状シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
比較例1
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−190)100部、ノボラック型フェノール樹脂(H−1)55部、トリフェニルホスフィン4部、水酸化アルミニウム(H−42)140部、球状シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
比較例2
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−190)100部、ノボラック型フェノール樹脂(H−1)55部、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)(融点143℃、窒素含有量21重量%)8部、球状シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
比較例3
o‐クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−190)70部、臭素化エポキシ樹脂(東都化成社製 商品名 YDB−400;エポキシ当量400)30部、ノボラック型フェノール樹脂(H−1)55部、トリフェニルホスフィン4部、三酸化アンチモン3部、球状溶融シリカ粉末(平均粒径20μm)1000部、カルナバワックス3部、カーボンブラック(MA−600)1部およびγ‐アニリノプロピルトリメトキシシラン1部を常温で混合し、次いで、90〜95℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して封止用樹脂組成物を得た。
上記各実施例、参考例および各比較例で得られた封止用樹脂組成物について、下記に示す方法で各種特性を評価した。
なお、封止用樹脂組成物の成形は、トランスファー成形機により、金型温度175℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間2分間の条件で行い、その後、175℃で4時間の後硬化を行った。
[ゲルタイム]
175℃に保たれた熱盤上で一定量の封止用樹脂組成物を直径4〜5cmの円状に広げ一定速度で練り合わせ、試料が増粘し最終的に粘りがなくなるまでの時間を計測した。
[保存安定性]
封止用樹脂組成物を容器内に密封し、30℃で5日間保管した後、上記と同様の方法でゲルタイムを測定し、初期値に対する保存率を算出した。
[難燃性]
封止用樹脂組成物を用い、上記条件で成形および後硬化を行って、127mm×12.7mm×1.6mmの試験片を作製し、UL−94規格に基づく垂直燃焼試験を行った。
[熱時硬度]
封止用樹脂組成物を用い、上記条件で成形および後硬化を行って、厚さ6.4mmの試験片を作製し、成形後直ちにショアD型硬度計を用いて測定した。
[曲げ強度]
封止用樹脂組成物を用い、上記条件で成形および後硬化を行って、厚さ6.0mmの試験片を作製し、JIS K 6911に準じて測定した。
[耐湿耐熱性]
封止用樹脂組成物を用い、上記条件で成形および後硬化を行ってSOP28pパッケージを作製し、このパッケージに85℃、85%RH、72時間の吸湿処理、および、220℃、90秒間のリフロー処理を行った後、121℃、2気圧の飽和水蒸気中で耐湿試験(PCT)を行い、チップ上のアルミ配線の断線発生率(不良数/試料数)が50%に達するまでの時間を測定した。
[高温放置性]
アルミ配線を有するシリコンチップ(8mm×10mm)を42アロイフレームに接着し、次いで、封止用樹脂組成物を用いて、上記条件で成形および後硬化を行ってQFP80pパッケージ(20mm×14mm×2.0mm)を作製した後、このパッケージを175℃の恒温室内に置き、所定時間毎に取り出して導通試験を行い、導通不良が発生するまでの時間を測定した。
[環境安全性]
封止用樹脂組成物中の有害元素および有害化合物の有無により評価した。
これらの結果を組成とともに表1および表2に示す。
Figure 0004850510
Figure 0004850510
表1および表2からも明らかなように、実施例および参考例の封止用樹脂組成物は、難燃性、成形性、硬化性、機械的特性、電気特性、耐湿性、長期信頼性などが良好で、特に、融点が100℃以上の尿素化合物を用いた実施例1〜4の封止用樹脂組成物は、保存安定性にも優れていた。

Claims (7)

  1. (A)ノボラック型エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)無機充填剤(但し、以下の(D)成分を除く)、(D)金属水和物および(E)融点が100℃以上で、分子中にウレイド基を2個以上有し、かつ窒素含有量が10重量%以上である尿素化合物を含有することを特徴とする封止用樹脂組成物。
  2. 前記(E)成分の尿素化合物は、N,N‐(4‐メチル‐1,3‐フェニレン)‐(N′,N′‐ジメチルウレア)および/またはN,N‐フェニレン‐ビス(N′,N′‐ジメチルウレア)であることを特徴とする請求項記載の封止用樹脂組成物。
  3. 前記(D)成分の金属水和物は、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1または2記載の封止用樹脂組成物。
  4. 前記(E)成分の尿素化合物の含有量が、組成物全体の0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物。
  5. 前記(C)成分の無機充填剤の含有量が、組成物全体の70〜95重量%であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物。
  6. 前記(D)成分の金属水和物の含有量が、前記(C)成分の無機充填剤の0.1〜30重量%であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物の硬化物によって、半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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