JP2005281623A - エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた難燃性を有し、しかも、環境への影響が非常に少なく、半田耐熱性、実装後の高温放置信頼性にも優れたエポキシ樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置を提供する
【解決手段】(A)o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、(B)フェノールノボラック樹脂等のフェノール樹脂系硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤および(E)250℃における重量減少率が2重量%以下の耐熱性水酸化アルミニウム粉末を含有し、ハロゲン系難燃剤を実質的に含まないエポキシ樹脂組成物、およびそのような組成物の硬化物によって半導体素子が封止されてなる半導体装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体等の電気・電子部品の封止材料として用いられるエポキシ樹脂組成物およびこれを用いた半導体装置に係り、さらに詳しくは、難燃性に優れ、かつ、環境保全性および高温放置信頼性にも優れたエポキシ樹脂組成物およびこれを用いた半導体装置に関する。
従来より、半導体等の電気・電子部品の封止樹脂材料として、エポキシ樹脂をベースとし、これに硬化剤や硬化促進剤、さらにはシリカ粉末のような無機充填剤や顔料などを配合した組成物が、信頼性や成形性に優れ、また、安価であることから多用されている。
ところで、このような電気・電子部品の封止用途として使用されているエポキシ樹脂組成物は、そのままでは非常に燃えやすいため、一般に臭素系の難燃剤とアンチモン化合物等の難燃助剤に併用により難燃性を付与している。しかし、一部のハロゲン系難燃剤を含む材料は、燃焼時に毒性の強いダイオキシン化合物が発生するのではないかという指摘から環境上の問題があった。また、アンチモン化合物はそれ自体の毒性が指摘されているほかに、それを含む材料は、アンチモン化合物が水に溶出しやすいため、水質環境に著しく影響を及ぼすという問題があった。
このため、これらのハロゲン系難燃剤や難燃助剤に代わる種々の難燃剤が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、例えば、リン系難燃剤は少量の添加で難燃性を付与することができるが、やはり水質環境に対する問題が指摘されている。
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物も代替難燃剤として注目されているが、水酸化アルミニウムは難燃性に優れるものの耐熱温度が低い(200℃前後で重量減少を開始)という難点がある。一方、水酸化マグネシウムは、耐熱温度は高い(320℃前後で重量減少を開始)ものの、脱水量が少ないうえに脱水の際の吸熱エネルギーも低いために難燃性に乏しい。また、酸に弱いという難点もある。ちなみに、半導体パッケージの組立て工程では酸による処理が行われる。
さらに、これらの代替難燃剤を使用すると、従来のハロゲン系難燃剤の使用に比較して長期の耐湿信頼性が低下するという難点もあった。
特開2003−206391号公報
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたもので、優れた難燃性を有し、しかも、環境への影響が非常に少ないうえに、半田耐熱性、実装後の高温放置信頼性にも優れたエポキシ樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、250℃における重量減少率が2重量%以下の水酸化アルミニウム粉末を使用することにより、半田耐熱性および高温放置信頼性に優れるとともに、ハロゲン系難燃剤フリーで優れた難燃性を持つエポキシ樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂系硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤および(E)250℃における重量減少率が2重量%以下の耐熱性水酸化アルミニウム粉末を含有し、ハロゲン系難燃剤を実質的に含まないことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物において、(A)成分のエポキシ樹脂がo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を含み、(B)成分のフェノール樹脂系硬化剤がフェノールノボラック樹脂を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のエポキシ樹脂組成物において、(D)成分の無機充填剤が、溶融シリカ粉末および/または結晶シリカ粉末を含むことを特徴とする。
本願の請求項4に記載の発明の半導体装置は、請求項1乃至3のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物によって半導体素子が封止されてなることを特徴とする。
本発明によれば、優れた難燃性を有し、しかも、環境に対する影響が少ないうえに、半田耐熱性や高温放置信頼性にも優れたエポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂系硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤および(E)250℃における重量減少率が2重量%以下の耐熱性水酸化アルミニウム粉末を必須成分として含有し、ハロゲン系難燃剤を実質的に含まないものである。
(A)成分のエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば、分子構造、分子量等に制限されることなく一般に使用されているものを広く用いることができる(但し、ハロゲン化エポキシ樹脂を除く)。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素変性エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、なかでもクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の使用が好ましく、特には下記一般式(1)で示されるo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の使用が好ましい。また、このようなクレゾールノボラック型エポキシ樹脂に他のエポキシ樹脂を併用する場合の好ましい併用成分としては、下記式(2)〜(5)で示されるエポキシ樹脂が例示される。
Figure 2005281623
(式中、nは0または1以上の整数を表す)
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(式中、nは0または1以上の整数を表す)
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(式中、nは0または1以上の整数を表す)
(B)成分のフェノール樹脂系硬化剤としては、(A)成分のエポキシ樹脂のエポキシ基と反応し得るフェノール性水酸基を分子中に2個以上有するものであれば、特に制限されることなく使用される。具体的には、フェノール、アルキルフェノール等のフェノール類とホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等、これらの変性樹脂、例えばエポキシ化もしくはブチル化したノボラック型フェノール樹脂等、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、フェノール類とベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒド等との縮合物、トリフェノールメタン化合物、多官能型フェノール樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、なかでも下記一般式(6)で示されるフェノールノボラック樹脂、下記一般式(7)で示されるフェノールキシレン樹脂、下記一般式(8)で示されるナフトールアラルキル樹脂、下記一般式(9)で示されるビフェニル骨格含有フェノール樹脂が好ましく、特にフェノールノボラック樹脂が好ましい。
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(式中、nは0または1以上の整数を表す)
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(式中、nは0または1以上の整数を表す)
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この(B)成分のフェノール樹脂系硬化剤の配合量は、(A)成分のエポキシ樹脂が有するエポキシ基数(a)と(B)成分のフェノール樹脂硬化剤が有するフェノール性水酸基数(b)との比(a)/(b)が0.7〜1.4となる範囲が好ましく、0.9〜1.2となる範囲であるとより好ましい。(a)/(b)が0.7未満では、硬化物の耐湿信頼性が低下し、逆に1.4を超えると、硬化物の強度が低下する。
(C)成分の硬化促進剤としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン等の有機ホスフィン化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミン化合物、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−エニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4、5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよいが、できるだけ不純物濃度の低いものを使用することが好ましい。
この(C)成分の硬化促進剤は、全組成物中に0.01〜5重量%配合することが好ましく、0.1〜1重量%配合するとより好ましい。配合量が組成物全体の0.01重量%に満たないと、組成物のゲルタイムが長くなり、半導体装置の生産性が低下する。また、5重量%を超えると、流動性が極端に低下する結果、充填性が不良となり、また、半導体装置実装後の耐湿信頼性が低下する。
(D)成分の無機充填剤としては、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維、ガラス繊維等が挙げられる。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。本発明においては、これらのなかでも、溶融シリカ粉末、結晶シリカ粉末の使用が好ましく、特に、不純物濃度が低く、平均粒径が40μm以下の溶融シリカ粉末、結晶シリカ粉末の使用が好ましい。
この(D)成分の無機充填剤の配合量は、全組成物中に1〜40重量%配合することが好ましく、5〜30重量%配合するとより好ましい。配合量が組成物全体の1重量%に満たないと、難燃性が低下する。逆に、40重量%を超えると、組成物の流動性が著しく低下し、成形性、充填性が不良となる。
(E)成分の水酸化アルミニウム粉末は、250℃における重量減少率が2重量%以下のものであり、水酸化アルミニウムを合成する際に高圧力下で結晶化させることにより得ることができる。この(E)成分は、本発明の組成物に優れた難燃性を付与するとともに、半田耐熱性や高温放置信頼性を高めるために配合される成分であり、250℃における重量減少率が2重量%を超えるものではこのような効果を得ることはできない。なお、本発明において、重量減少率は、セイコーインスツルメント社製TG/DTA(Thermogravimetric/Differential thermal Analizer)6200型装置を使用し、昇温速度5℃/分(大気中)で昇温して測定した減量曲線(リファランス:アルミナ)から求めた。250℃における重量減少率が2重量%以下の水酸化アルミニウム粉末とは、前記減量曲線において250℃で重量減少率が2重量%以下のものである。
この(E)成分の水酸化アルミニウム粉末は、全組成物中に5〜25重量%配合することが好ましく、10〜20重量%配合することがより好ましい。配合量が組成物全体の5重量%に満たないと、難燃性が不十分となり、また、25重量%を超えると、組成物の流動性が著しく低下し、成形性、充填性が不良となる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、シランカップリング剤;合成ワックス、天然ワックス、直鎖脂肪族の金属塩、酸アミド、エステル類等の離型剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力付与剤、2,6−ジブチル−4−メチルフェノール等の酸化防止剤等を、必要に応じて配合することができる。また、上記(E)成分以外の無機系難燃剤も、本発明の効果を阻害しない範囲で配合してもよい。
シランカップリング剤としては、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロプロピル)トリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシラン等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を成形材料として調製するにあたっては、上記したような(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂系硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤および(E)250℃における重量減少率が2重量%以下の耐熱性水酸化アルミニウム粉末と、前述した必要に応じて配合される各種成分とを、ミキサー等によって十分に混合した後、熱ロールやニーダ等により溶融混練し、冷却後適当な大きさに粉砕するようにすればよい。このようにして得られた成形材料は、半導体装置をはじめとする各種電気・電子部品の封止、被覆、絶縁等に適用すれば、優れた成形性と信頼性等の特性を付与することができる。
また、本発明の半導体装置は、上記の成形材料を用いて半導体素子を封止することにより製造することができる。封止を行う半導体素子としては、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等が例示されるが特にこれらに限定されるものではない。封止方法としては、低圧トランスファー法が一般的であるが、射出成形、圧縮成形、注型等による封止も可能であり、必要に応じて真空成形することにより隙間の充填性を向上させることができる。エポキシ樹脂組成物で封止後は、加熱して硬化させ、最終的にその硬化物によって封止された半導体装置が得られる。後硬化させる際の加熱温度は、150℃以上とすることが好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1〜3、比較例1〜3
下記に示すエポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤、無機系難燃剤、並びに、充填剤として平均粒径20μm、最大粒径100μm以下の溶融球状シリカ粉末(龍森社製 商品名 MSR-2212)および平均粒径30μm、最大粒径200μm以下の破砕状結晶シリカ粉末(龍森社製 商品名 3KS)、シランカップリング剤としてγ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、離型剤としてエステルワックス(クラリアントジャパン社製 商品名リコワックスE)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン、着色剤としてカーボンブラック、難燃助剤として三酸化アンチモンを用い、表1に示す配合割合でエポキシ樹脂組成物を製造した。
すなわち、まず、無機系難燃剤と充填剤をヘンシェルミキサに入れ、攪拌しながらシランカップリング剤を添加して表面処理した。次いで、これらの表面処理した無機系難燃剤および充填剤と他の成分とを常温で混合した後、70〜100℃の加熱ロールを用いて加熱混練し、冷却後、粉砕し、エポキシ樹脂組成物を製造した。
エポキシ樹脂A:式(1)で示すo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(住友化学社製 商品名ESCN-195XL、エポキシ当量195、軟化点65℃)
エポキシ樹脂B:テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂
(大日本インキ化学社製 商品名エピクロン153、エポキシ当量400、軟化点70℃)
フェノール樹脂系硬化剤A:式(6)で示すフェノールノボラック樹脂
(明和化成社製 商品名H-4、水酸基当量104、軟化点65℃)
フェノール樹脂系硬化剤B:式(7)で示すフェノールキシレン樹脂
(三井化学社製 商品名XLC-3L、水酸基当量175、軟化点70℃)
無機系難燃剤A:耐熱性水酸化アルミニウム
(河合石灰工業社製 商品名ALH、重量減少率0.5重量%)
無機系難燃剤B:水酸化アルミニウム
(昭和電工社製 商品名ハイジライトH-42M、重量減少率4.2重量%)
無機系難燃剤C:水酸化マグネシウム
(協和化学社製 商品名キスマ5SS、重量減少率0.4重量%)
なお、上記各無機系難燃剤の重量減少率は、いずれもセイコーインスツルメント社製TG/DTA6200型装置を使用し、昇温速度5℃/分(大気中)で昇温して測定した減量曲線(リファランス:アルミナ)から求めた250℃における重量減少率である。
上記各実施例および各比較例で得られたエポキシ樹脂組成物について、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[熱膨張係数およびガラス転移温度]
エポキシ樹脂組成物を175℃、120秒間の条件でトランスファー成形し、次いで175℃、4時間の後硬化を行い、得られた硬化物から試験片を作製し、熱機械分析装置により測定した。
[難燃性]
エポキシ樹脂組成物を175℃、120秒間の条件でトランスファー成形し、次いで175℃、4時間の後硬化を行って120mm×12mm×0.8mmの硬化物を得、UL-94耐炎性試験規格に基づく燃焼試験を行った。
[高温放置信頼性]
エポキシ樹脂組成物を用いて、42アロイフレームに接着した複数本のアルミニウム配線を有するシリコンチップを、170℃、4分間のトランスファー成形および170℃で4時間の後硬化により封止した後、得られた成形品に、30℃、60%RH、100時間の吸湿処理を行い、250℃の半田浴に10秒間浸漬した。その後、150℃における高温放置試験を行い、アルミニウム配線のオープン・ショート不良が発生するまでの時間を測定し、500時間、1000時間、1500時間および2000時間後の不良発生率を調べた(試料数20個)。
これらの結果を表1に併せ示す。
Figure 2005281623
表1からも明らかなように、本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、臭素系難燃剤やアンチモン化合物等のハロゲン系難燃剤を使用しなくとも優れた難燃性を保持しており、また、その組成物によって封止された半導体装置は、高温放置信頼性に優れており、本発明による顕著な効果を確認することができた。

Claims (4)

  1. (A)エポキシ樹脂、
    (B)フェノール樹脂系硬化剤、
    (C)硬化促進剤、
    (D)無機充填剤
    および
    (E)250℃における重量減少率が2重量%以下の耐熱性水酸化アルミニウム粉末
    を含有し、ハロゲン系難燃剤を実質的に含まないことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. (A)成分のエポキシ樹脂がo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を含み、(B)成分のフェノール樹脂系硬化剤がフェノールノボラック樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. (D)成分の無機充填剤が、溶融シリカ粉末および/または結晶シリカ粉末を含むことを特徴とする請求項1または2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物によって半導体素子が封止されてなることを特徴とする半導体装置。
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