JP4847821B2 - 車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材 - Google Patents

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Description

本発明は、衝撃吸収材に関し、特に車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材に関する。
車両用の衝撃吸収バンパは、車両が外部の物体や歩行者と接触した際に、衝撃の緩和を図り、車体の損傷を防ぐ役割を果たす。一方、近年歩行者保護に重点を置いたバンパの開発が行われるようになり、歩行者に与えるダメージを極力抑えることがバンパに要求されるようになった。即ち、衝撃吸収バンパには、比較的速い速度で歩行者と接触した場合であっても、歩行者の脚部が回復不可能な状態となるほどのダメージを与えることのない衝撃エネルギ吸収性が要求される。
この種の衝撃吸収バンパは、例えば、図9に断面を示すよう車体前部に配置されて車幅方向に延在する強度部材となるバンパビーム101と、バンパビーム101の前面101aに沿って車幅方向に配置される衝撃吸収材102と、衝撃吸収材102を被覆するバンパフェース103とを主要部として形成される。衝撃吸収材102はポリプロピレン等の発泡樹脂によって形成され、バンパフェース103はポリウレタン或いはポリプロピレン等の樹脂によって形成される。
ここで、ポリプロピレン等の発泡樹脂からなる衝撃吸収材102の衝撃に対する変形抗力は、発泡樹脂の発泡倍率と衝撃吸収材102の変形ストローク量によってほぼ決定され、特に発泡樹脂の発泡倍率が低い場合に初期抗力が急激に立ち上がりかつ過大となる傾向がある。しかし、発泡樹脂の発泡倍率は、生産性や市場性によって制限され、所望の要求変形抗力特性が得られない場合がある。
例えば、生産可能な最大の発泡倍率の発泡樹脂を衝撃吸収材102として使用しても変形抗力が高く、初期抗力が急激に立ち上がりかつ過大となり、所望の要求衝撃エネルギ吸収性が達成できず、歩行者の脚部を十分に保護できないおそれがある。この変形抗力特性、即ち変形抗力と変形ストロークとの相関を図5に示す「変形抗力−変形ストローク相関図」に破線raによって示す。
この対策として、図10に示すように、車幅方向に延在するバンパビーム111とバンパフェース112との間にポリプロピレン等の発泡樹脂によって形成され衝撃吸収材113が配置される衝撃吸収バンパ110において、衝撃吸収材113のバンパビーム111の前面111aと当接する後面114に、車幅方向に連続する溝状の凹部115と突出部116を交互に複数形成して、物体や歩行者の脚部と接触した際にその衝撃荷重Pにより突出部116を圧縮変形或いは座屈変形させて初期抗力の急激な立ち上がり及び増大を抑制することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−82957号公報
上記特許文献1によると、発泡樹脂の発泡倍率が比較的低い場合であっても物体や歩行者の脚部と接触した際に、その衝撃荷重Pにより衝撃吸収材113のバンパビーム111に当接する突出部116を圧縮変形させることにより初期抗力の急激な立ち上がり及び増大を抑制することができる。
しかし、突出部116は車幅方向に連続する薄肉状に形成されることから、物体や歩行者との接触による衝撃荷重Pにより、突出部116が圧縮変形する過程において、例えば図10に仮想線116aで示すように口開きや折れ等の座屈変形の発生が懸念される。突出部116が圧縮変形する過程において座屈変形が発生すると、図5に一点鎖線rbで示すように、座屈変形発生時に変形抗力が急激に低下して所期の衝撃エネルギ吸収性が得られず、物体や歩行者の脚部を十分に保護できずダメージを与える事態を誘発することが懸念される。
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、物体や歩行者等と接触した際にダメージを与えることのない優れた衝撃エネルギ吸収性が得られる車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に記載の車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材の発明は、車幅方向に延在するバンパビームの前面とバンパフェースとの間に車幅方向に延在して配置される発泡樹脂からなる衝撃吸収材において、該衝撃吸収材は、上記バンパフェースによって被覆される前面、上面、下面及びバンパビームの前面に接する後面を有する略矩形断面形状で車幅方向に延在するブロック状に形成され、該衝撃吸収材の延在方向に沿って車幅方向に延びる上側基準線上に間隔を隔てて車体前後方向に延びる複数の各第1中心軸線を軸芯として車体前後方向に延在して上記後面に開口する有底穴状の第1空孔と、上記上側基準線の下方において車幅方向に延びる下側基準線上に間隔を隔てて車体前後方向に延びる複数の各第2中心軸線を軸芯として車体前後方向に延在して上記後面に開口する有底穴状の第2空孔とが形成され、上記第1空孔と上記第2空孔との形成によって、上記上面を一側にして上記第1空孔に隣接する上側突出部、上記第1空孔と上記第2空孔とに隣接する中間突出部、上記下面を一側にして上記第2空孔に隣接する下側突出部、上記上側突出部と上記中間突出部とを接続する上側隔壁突出部、及び、上記下側突出部と中間突出部とを接続する下側隔壁突出部とを備え、上記上側隔壁突出部と下側隔壁突出部互いに車幅方向にオフセットして交互に配設され、上記第1空孔及び第2空孔は、それぞれ上記第1中心軸線及び第2中心軸線と直交する断面形状において中央部に上下方向の幅が比較的広い拡幅部及び該拡幅部に連続すると共に該拡幅部から車幅方向に離れるに従って上下方向の幅が漸次狭くなる狭幅部を有し、該第1空孔の狭幅部と第2空孔の狭幅部との少なくとも一部が互いに車幅方向において重複することを特徴とする。
この発明によると、例えば発泡倍率が比較的低い発泡樹脂からなる衝撃吸収材であっても、第1空孔及び第2空孔の配設により変形抗力が抑制され、車両が外部の物体や歩行者と接触した際の初期変形抗力の増加が緩やかでかつ、変形抗力の最大値が抑制される。
また、各第1空孔と上面との間で車幅方向に連続する上側突出部と、第1空孔と各第2空孔との間で車幅方向に連続する中間突出部とが隣接する各第1空孔の間に形成される上側隔壁突出部によって連結され、各第2空孔と下面との間で車幅方向に連続する下側突出部と中間突出部が隣接する各第2空孔の間に形成される下側隔壁突出部によって連結されて各突出部の座屈変形が防止され、円滑な圧縮変形が確保されて良好な衝撃エネルギ吸収性が得られ、外部の物体や歩行者と接触した際に、物体や歩行者へ与えるダメージが大幅に抑制できる。
更に、各第1空孔と各第2空孔とを互いに車幅方向にオフセットすると共に隣接する第1空孔の狭幅部と第2空孔の狭幅部の少なくとも一部が車幅方向において重複することから、車幅方向における各部分の変形抗力差が抑制されて車幅方向全幅に亘って均一な変形抗力が確保できる。
請求項に記載の発明は、請求項の車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材において、隣接する上記第1中心軸線と第2中心軸線の車幅方向の距離が、衝撃吸収材に圧縮付与する圧縮試験装置における人間の脛の大きさを想定した外径を有する円筒状のインパクタの該外径より小さく設定されたことを特徴とする。
この発明によると、車幅方向における各第1中心軸線と第2中心軸線の間隔をインパクタの外径より小さく設定することにより、車幅方向における各部分のインパクタに対する変形抗力の差が抑制されて、車幅方向における各部分の変形抗力のバラツキが抑制できる。即ち、インパクタの外径が人間の脛の大きさを想定して設定されることから、衝撃吸収材の車幅方向の各部分において脚部に対する安定した変形抗力特性が確保でき歩行者の脚部へのダメージが抑制できる。
本発明の車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材によると、衝撃吸収材に配設する第1空孔及び第2空孔により、物体や歩行者と接触した際の初期変形抗力の増加が緩やかで、かつ変形抗力の最大値が抑制されると共に、衝撃吸収材の座屈変形が防止されて円滑な圧縮変形が確保でき、良好な衝撃エネルギ吸収性が得られる。
更に、各第1空孔と各第2空孔とを互いに車幅方向にオフセットすると共に隣接する第1空孔の狭幅部と第2空孔の狭幅部の少なくとも一部が車幅方向において重複することから、車幅方向における各部分の変形抗力差が抑制されて車幅方向全幅に亘って均一な変形抗力が確保できる。
参考例
以下、本発明における車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材の参考例を図1乃至図5を参照して説明する。なお、各図において矢印Fは車両前方方向を示し、矢印Wは車幅方向を示している。
図1は、車両用衝撃吸収バンパ1の概要を示す要部断面斜視図である。衝撃吸収バンパ1は、車体前部に配置されて車幅方向に延在するバンパビーム2と、バンパ1の外表面を形成するバンパフェース5と、バンパビーム2の前面3に沿って車幅方向に延在してバンパフェース5によって被覆される衝撃吸収材10とを備えている。
バンパビーム2は、略中空矩形断面形状で車幅方向に延在すると共に、両端が図示しない車体前後方向に延在する左右のサイドメンバ等の車体フレームの前端にブラケットを介して支持されている。このバンパビーム2は剛性に優れた鋼板等によって形成されて前面3が車幅方向に長尺な略矩形に形成されている。バンパフェース5は、ポリウレタン或いはポリプロピレン等の樹脂によって形成され、衝撃吸収材10は生産性に優れ製品形状精度が確保できる比較的発泡倍率の低いポリプロピレン等の発泡樹脂によって形成されている。
衝撃吸収材10は、バンパフェース5によって被覆される前面11、上面12、下面13及びバンパビーム2の前面3に接する後面14を有する略矩形断面形状で車幅方向に延在するブロック状であって、前面11、上面12、下面13及び後面14は車幅方向に長尺な略矩形に形成されている。
衝撃吸収材10について図2乃至図4を参照して詳細に説明する。図2は、バンパビーム2の前面3に当接する衝撃吸収材10の後面14の一部拡大図であり、図3は図2のI−I線断面図、図4は図2のII−II線断面図である。なお、図3及び図4においてはバンパビーム2を仮想線で示している。
衝撃吸収材10には、その延在方向に沿って車幅方向に延びる上側基準線L1上に、等間隔で車体前後方向に延びる各第1中心軸線19aを軸芯として車体前後方向に延在して後面14に開口すると共に前面11側が底部15aによって閉鎖される有底穴状の第1空孔15が車幅方向に等間隔で複数列設されている。
同様に、上側基準線L1の下方において車幅方向に延びる下側基準線L2上に、等間隔で車体前後方向に延びる各第2中心軸線19bを軸芯として車体前後方向に延在して後面14に開口すると共に前面11側が底部16aによって閉鎖される有底穴状の第2空孔16が車幅方向に等間隔で複数列設されている。
これら上側基準線L1上の第1中心軸線19aと下側基準線L2上の第2中心軸線19bが互いに車幅方向にオフセットして交互に配設され、各第1空孔15と各第2空孔16が互いに車幅方向にオフセットして交互に配設されている。即ち衝撃吸収材10の車幅方向全幅に亘って第1空孔15と第2空孔16が互い違いに配設されている。
これら上側基準線L1上に等間隔で複数の第1空孔15を配設し、下側基準線L2上に等間隔で複数の第2空孔16を配設することにより、各第1空孔15及び第2空孔16の底部15a、16aと前面11との間に前面部20が形成される。また、各第1空孔15と上面12との間に車幅方向に連続する上側突出部21が形成され、各第1空孔15と各第2空孔16との間に車幅方向に連続する中間突出部22が形成され、各第2空孔16と下面13との間に車幅方向に連続する下側突出部23が形成される。更に隣接する各第1空孔15の間に形成される上側隔壁突出部24によって上側突出部21と中間突出部22とが等間隔で連結され、同様に隣接する各第2空孔16の間に形成される下側隔壁突出部25によって中間突出部22と下側突出部23とが等間隔で連結される。
また、上側基準線L1上に列設された各第1空孔15と下側基準線L2に列設された各第2空孔16を、互いに車幅方向にオフセットして交互に配置することにより、隣接する各第1空孔15の間に形成される上側隔壁突出部24と、隣接する各第2空孔16の間に形成される下側隔壁突出部25が車幅方向に交互に配置される。即ち、各上側隔壁突出部24と下側隔壁突出部25が互いに車幅方向にオフセットして配置され、第1空孔15と第2空孔16は、車幅方向において互いにラップ、即ち重複して形成される。
この第1空孔15及び第2空孔16が車幅方向にオフセットして交互に配設される衝撃吸収材10は、例えば、予めポリプロピレン系樹脂等の樹脂を使用して蒸気型発泡剤を含浸した樹脂発泡粒子を製造し、樹脂発泡粒子を型内に充填し蒸気により加熱して粒子間を融着させる型内発泡法等の既存の成型方法によって製造できる。
このように形成された衝撃吸収材10は、図1に示すように、バンパビーム2の前面3に後面14が当接してバンパビーム2の前面3に沿って車幅方向に配置され、前面11、上面12及び下面13がバンパフェース5によって被覆されてバンパビーム2とバンパフェース5との間に配設される。
次に、このように構成された衝撃吸収バンパ1の作用を説明する。
この衝撃バンパ1を備えた車両が、外部の物体や歩行者、例えば歩行者の脚部と接触し、前方からバンパ1に衝撃荷重Pが付与されると、バンパフェース5を経て前面11から衝撃吸収材10に圧縮荷重が入力される。圧縮荷重が入力されて衝撃吸収材10が前後方向に圧縮されると、第1空孔15及び第2空孔16によって形成された上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25の各突出部の変形抗力が前面部20の変形抗力に対して低く設定されることから、主に上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24及び下側隔壁突出部25が圧縮変形し、その圧縮変形に伴って変形抗力が発生する。
この上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25等の圧縮変形による変形抗力及び変形ストロークは、図5に実線rで示すように、変形ストロークに伴って変形抗力rが漸次増大するが、第1空孔15及び第2空孔16の形成によってその変形抗力rが低く設定され、接触初期における変形抗力rの増加が緩やかであり、かつ変形抗力rの最大値rmが抑制されると共に、変形ストロークの増大が得られ、良好な衝撃エネルギ吸収性が確保されて歩行者の脚部へのダメージが極めて軽減できる。
この上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25等の圧縮変形にあたり、車幅方向に延在する上側突出部21と中間突出部22が上下方向に延在する複数の上側隔壁突出部24によって等間隔で連結され、中間突出部22と下側突出部23が上下方向に延在する複数の下側隔壁突出部25によって等間隔で連結されることから、上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25等の各突出部の口開き等の座屈変形の発生が拘束されて、円滑な安定した変形抗力特性が確保でき良好な衝撃エネルギ吸収性が得られ、歩行者の脚部へのダメージが抑制できる。
更に、各第1空孔15と各第2空孔16を、互いに車幅方向に交互に配置することにより、衝撃吸収材10の車幅方向における各部分の変形抗力のバラツキが抑制される。換言すると車幅方向における各部分における変形抗力の差が減少して車幅方向全幅に亘って均一な変形抗力が確保でき、歩行者の脚部に対するダメージの軽減が期待できる。
第1実施の形態)
以下、本発明における車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材の第実施の形態を図6を参照して説明する。なお、図6において上記図1乃至図4と対応する部位に同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略し、異なる部分を主に説明する。図6は、図2に対応する衝撃吸収材10の後面拡大図である。
衝撃吸収材10には、その延在方向に沿って車幅方向に延びる上側基準線L1上に、車体前後方向に延びる第1中心軸線19aを軸芯として前後方向に延在し後面14に開口する有底穴状の第1空孔15が車幅方向に等間隔で複数列設され、下側基準線L2上に車体前後方向に延びる第2中心軸線19bを軸芯として前後方向に延在して後面14に開口する有底穴状の第2空孔16が車幅方向に等間隔で複数列設される。
第1空孔15は、第1中心軸線19aと直交する断面形状において、第1中心線19aを介して車幅方向延在して対向する直線状の上縁15c及び下縁15dと、上縁15cと下縁15dの各端部を連結する円弧状の側縁15eを有する略長円形であって、上縁15cと下縁15dによって中央部に上下方向の幅は比較的広い拡幅部15Aが形成され、各側縁15eによって拡幅部15Aに連続すると共に第1中心軸線19aから離れる端部15f側に移行するに従って上下方向の幅が漸次狭くなる狭幅部15Bが形成される。
同様に、第2空孔16は、第2中心軸線19bと直交する断面形状において、第2中心軸線19bを介して車幅方向延在して対向する直線状の上縁16c及び下縁16dと、上縁16cと下縁16dの各端部を連結する円弧状の側縁16eを有する略長円形であって、上縁16cと下縁16dによって中央部に上下方向の幅が比較的の広い拡幅部16Aが形成され、各側縁16eによって拡幅部16Aに連続すると共に中心軸線19bから離れる端部16f側に移行するに従って上下方向の幅が漸次狭くなる狭幅部16Bが形成される。
上側基準線L1上に列設された第1中心軸線19aと下側基準線L2上の第2中心軸線19bを互いに車幅方向にオフセット配置し、第1空孔15の狭幅部15Bと第2空孔16の狭幅部16Bの少なくとも一部が車幅方向においてラップ、即ち重複させて配置する。この第1空孔15の狭幅部15Bと第2空孔16の狭幅部16Bとの重複範囲L3を配設することにより車幅方向における各縦断面における上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25の各突出部の総合面積のバラツキが抑制される。例えばIII−III線断面における上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25の占有面積とIV−IV線断面における上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25の占有面積の差が抑制されて車幅方向における各部分の変形抗力のバラツキが抑制できる。即ち、第1実施の形態に加え、更に、車幅方向における変形抗力差が抑制されて車幅方向全幅に亘って均一な変形抗力が確保でき、歩行者の脚部に対するダメージの軽減が期待できる。
なお、第1空孔15及び第2空孔16の断面形状は上記図6の形状に限定されることなく、中央部に上下方向における幅が比較的広い拡幅部を有し、拡幅部に連続すると共に拡幅部から車幅方向に離れるに従って漸次狭くなる狭幅部を有する他の断面形状、例えば円形、楕円、菱形等に変更することができる。
第2実施の形態)
以下、本発明における車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材の第実施の形態を、参考例とする図7及び図8を参照して説明する。なお、図7及び図8において図1乃至図4と対応する部位に同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略する。
図7は、図2に対応するバンパビーム2の前面3に当接する衝撃吸収材10の後面14の一部拡大図であり、衝撃吸収材10には、その延在方向に沿って車幅方向に延びる上側基準線L1上に、車体前後方向に延びる第1中心軸線19aを軸芯として車体前後方向に延在して後面14に開口する有底穴状の第1空孔15が車幅方向に等間隔で複数列設され、下側基準線L2上に車体前後方向に延びる第2中心軸線19bを軸芯として車体前後方向に延在して後面14に開口する有底穴状の第2空孔16が車幅方向に等間隔で複数列設されている。これら上側基準線L1上に列設された第1中心軸線19aと下側基準線L2上に列設された第2中心軸線19bが互いに車幅方向にオフセットして交互に配設され、各第1空孔15と各第2空孔16が互いに車幅方向に交互に配設されている。
この衝撃吸収材10の変形抗力特性を検査する圧縮試験について図8を参照して説明する。図8は(a)は試験装置50の側面図、(b)は平面図である。
圧縮試験方法は、予め設定された温度及び相対湿度の条件下で、圧縮治具として剛体パイプからなるインパクタを用い、予め設定された試験速度で衝撃吸収材10を圧縮して行うものである。なお、インパクタ51の外径Dは、人間の脛の大きさを想定したものである。
図8において、10は被試験片となる衝撃吸収材であり、51は例えば外径Dが70mmの剛体パイプからなるインパクタ、52は水平方向に延在する剛体からなる試験片の保持台、53はインパクタ51が取り付けられる圧縮装置である。
支持台52は、車両に装着されるバンパ1のバンパビーム2の高さを想定して水平方向に延在して設置されている。試験片となる衝撃吸収材10は、支持台52の前面52aに後面14が対向して水平方向に延在して設置される。圧縮装置53は、車両に装着されたバンパ1が歩行者、即ち起立状態の人間の脚部に接触する場合を想定し、衝撃吸収材10の前面11側から図8(a)及び(b)に示すようにインパクタ51の軸方向が衝撃吸収材10の長さ方向(車幅方向)に対して直交方向、即ち垂直方向になるようにして、衝撃吸収材10に前面11側から前後方向に圧縮付与して圧縮試験を行う。
各衝撃吸収材10について、予め設定された圧縮歪み、例えば70%以上の圧縮歪み、即ち変形ストロークが生じるまで、圧縮試験を行い、圧縮曲線から各変形ストローク時の圧縮荷重、即ち変形抗力を測定する。
ここで、車幅方向における各第1空孔15の軸芯となる第1中心軸線19aと第2空孔16の軸芯となる第2中心軸線19bの間隔L4をインパクタ51の外径Dより小さく(L4<D)と設定することにより、衝撃吸収部材10の長手方向における各部分におけるインパクタ51による上側突出部21、中間突出部22、下側突出部23、上側隔壁突出部24、下側隔壁突出部25の投影面積のバラツキが抑制される。これにより、インパクタ51に対する車幅方向の各部分における変形抗力の差が抑制されて車幅方向における各部分の変形抗力のバラツキが抑制できる。換言すると、インパクタ51の外径Dが人間の脛の大きさを想定して設定されることから、安定した変形抗力特性が確保でき歩行者の脚部へのダメージが抑制できる。
同様に、第1実施の形態における第1空孔15及び第2空孔16の断面形状を、中央部に上下方向の幅が比較的広い拡幅部を有し、拡幅部に連続すると共に拡幅部から車幅方向に離れるに従って漸次狭くなる狭幅部を有する形状にすることにより、より車幅方向の各部分における変形抗力差が抑制されて車幅方向全幅に亘って均一な変形抗力が確保でき、歩行者の脚部に対するダメージの軽減が期待できる。
本発明の参考例に係る車両用衝撃吸収バンパの概要を示す要部断面斜視図である。 衝撃吸収材の後面の一部拡大図である。 図2のI−I線断面図である。 図2のII−II線断面図である。 変形抗力−変形ストローク相関図である。 本発明の第実施の形態に係る車両用衝撃吸収バンパの概要を示す衝撃吸収材の後面の一部拡大図である。 本発明の第2実施の形態に係る車両用衝撃吸収バンパを説明する参考図であり、衝撃吸収材の後面の一部拡大図である。 衝撃吸収材の圧縮試験方法の概要を示す説明図であり、(a)は圧縮試験装置の側面図、(b)は平面図である。 従来の衝撃吸収バンパの断面図である。 従来の衝撃吸収バンパの断面図である。
符号の説明
1 車両用衝撃吸収バンパ
2 バンパビーム
3 前面
5 バンパフェース
10 衝撃吸収材
11 前面
12 上面
13 下面
14 後面
15 第1空孔
15A 拡幅部
15B 狭幅部
16 第2空孔
16A 拡幅部
16B 狭幅部
19a 第1中心軸線
19b 第2中心軸線
20 前面部
21 上側突出部
22 中間突出部
23 下側突出部
24 上側隔壁突出部
25 下側隔壁突出部
50 試験装置
51 インパクタ
53 圧縮装置
D インパクタの直径
L1 上側基準線
L2 下側基準線
L3 重複範囲
L4 第1中心軸線と第2中心軸線との車幅方向の間隔

Claims (2)

  1. 車幅方向に延在するバンパビームの前面とバンパフェースとの間に車幅方向に延在して配置される発泡樹脂からなる衝撃吸収材において、
    該衝撃吸収材は、上記バンパフェースによって被覆される前面、上面、下面及びバンパビームの前面に接する後面を有する略矩形断面形状で車幅方向に延在するブロック状に形成され、
    該衝撃吸収材の延在方向に沿って車幅方向に延びる上側基準線上に間隔を隔てて車体前後方向に延びる複数の各第1中心軸線を軸芯として車体前後方向に延在して上記後面に開口する有底穴状の第1空孔と、
    上記上側基準線の下方において車幅方向に延びる下側基準線上に間隔を隔てて車体前後方向に延びる複数の各第2中心軸線を軸芯として車体前後方向に延在して上記後面に開口する有底穴状の第2空孔とが形成され、
    上記第1空孔と上記第2空孔との形成によって、上記上面を一側にして上記第1空孔に隣接する上側突出部、上記第1空孔と上記第2空孔とに隣接する中間突出部、上記下面を一側にして上記第2空孔に隣接する下側突出部、上記上側突出部と上記中間突出部とを接続する上側隔壁突出部、及び、上記下側突出部と中間突出部とを接続する下側隔壁突出部とを備え、
    上記上側隔壁突出部と下側隔壁突出部互いに車幅方向にオフセットして交互に配設され、
    上記第1空孔及び第2空孔は、それぞれ上記第1中心軸線及び第2中心軸線と直交する断面形状において中央部に上下方向の幅が比較的広い拡幅部及び該拡幅部に連続すると共に該拡幅部から車幅方向に離れるに従って上下方向の幅が漸次狭くなる狭幅部を有し、
    該第1空孔の狭幅部と第2空孔の狭幅部との少なくとも一部が互いに車幅方向において重複する
    ことを特徴とする車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材。
  2. 隣接する上記第1中心軸線と第2中心軸線との車幅方向の距離が、衝撃吸収材に圧縮付与する圧縮試験装置における人間の脛の大きさを想定した外径を有する円筒状のインパクタの外径より小さく設定されたことを特徴とする請求項に記載の車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材。
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