JP4473537B2 - 対人保護用エネルギー吸収部材 - Google Patents

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Description

本発明は、動車乗員などの人間を車体衝突時の衝撃から保護する機能を持つ、対人保護用エネルギー吸収部材に関するものである。
歩行者保護の場合を例にとると、自動車などの車体の前端 (フロント) および後端 (リア) に取り付けられているバンパーの内部には、強度補強材としてのバンパー補強材 (バンパーリインフォースメントあるいはバンパーアマチャアなどとも言う) が設けられている。このバンパー補強材は、周知の通り、バンパーと車体との間に、車体に対し略水平方向で車幅方向に対し平行に延在するように配置される。そして、これらバンパー補強材の車体への取り付けは、フロントサイドメンバやリヤサイドメンバ等、車体前後方向の骨格部材の車体フレーム類 (車体メンバ類) に連結されて行われる。また、車体への固定は、車体のフロントやリヤのサイドメンバの先端或いは後端に直接あるいはバンパーステイなどの車体連結用部材を介して行われる。
周知の通り、バンパー補強材は、バンパーと車体間で、車体の前方や後方からの、あるいは前方や後方への衝突に対し、車体用のエネルギー吸収部材を構成している。したがって、車体用エネルギー吸収部材としてのバンパー補強材には、車体の衝突により加わった外力のエネルギー (衝突エネルギー) を、自らの曲げ変形および断面方向の変形により吸収し、車体を保護する性能が求められている。
近年、自動車のバンパーには、歩行者と衝突することを想定し、歩行者の特に脚部 (下肢、以下膝とも言う) を保護するような性能が求められるようになっている。このような歩行者の特に脚部を保護する場合、バンパーが、歩行者衝突により加わった衝突エネルギーを吸収して、歩行者の脚部を保護する性能が求められる。
しかし、バンパーにおける前記バンパー補強材は、車体同士や車体と他の構造物などとの衝突により加わった衝突エネルギーを吸収して、車体を保護するものであり、一定の高い剛性・強度が必要である。これに対し、歩行者の脚部を保護する場合には、前記車体同士や車体と他の構造物などとの衝突時よりも遥かに小さい衝突荷重で、バンパー補強材が曲げ変形および断面方向に変形して、エネルギーを吸収する必要がある。しかし、これでは、前記車体同士や車体と他の構造物などとの衝突時には、バンパー補強材の剛性や圧壊強度が弱くなり過ぎ、衝突エネルギーの吸収ができず、本来の目的である車体を保護することができない。
したがって、バンパー補強材にとって、車体同士や車体と他の構造物などとの衝突時のエネルギー吸収と、歩行者との衝突時のエネルギー吸収とは、相容れない技術的な課題となる。このため、衝撃吸収装置やエアバックを設けるなどのアイデアとしては従来から種々提案されているものの、通常は、バンパー補強材の車体前面側であってバンパーカバーの裏側に、発泡ウレタン材や発泡スチロール材などの比較的厚いアブソーバ(クッション材、エネルギー吸収部材)を設けることによって対応してきた (例えば特許文献1、2、3のエネルギー吸収部材参照)。
特開平2001-71837号公報(1〜2 頁、図1) 特開平2001-171448 号公報(1〜2 頁、図1) 特開平2000-52898号公報(1〜2 頁、図2)
しかし、これらアブソーバ(クッション材)の、歩行者との衝突時のエネルギー吸収量には大きな限界がある。即ち、バンパー補強材の車体前面側とバンパーカバーとの間の距離 (隙間) には、車体設計上自ずと限界があり、設置するアブソーバの厚みにも限界がある。
このため、歩行者との衝突時に、厚み方向に収縮して衝突時のエネルギーを吸収する方式のアブソーバは、衝突時のエネルギー吸収量に大きな限界がある。また、車体設計上の問題からアブソーバの厚みを小さくしすぎた場合、厚み方向に収縮したアブソーバの密度と剛性が急激に高くなって、剛体として機能してしまい、却って、歩行者の脚部に過剰な反力を与える可能性もある。したがって、バンパー内において、これらアブソーバに代わる、あるいは、これらアブソーバと併用して、歩行者との衝突時に衝突エネルギーを吸収する適切な手段が求められていたのが実情である。
また、この点は、車体衝突時に乗員の膝を保護する、ニープロテクタなどとも称される、アルミニウム合金中空形材製などの乗員保護用部材でも同様である。従来から、自動車などの車体には、車体衝突時に乗員の膝を保護する、ニープロテクタなどとも称される、アルミニウム合金中空形材製などの乗員保護用部材が前座席の前方に設けられている。このような従来のアルミニウム合金中空押出形材などから一体的に形成される隔壁では、乗員保護用部材としての要求性能を発揮できる隔壁の長さには限界がある。したがって、この隔壁長さに対応する車体にしか適用できず、適用できる車種には大きな制約があったのが実情である。また、乗員の膝衝突の際に必要なエネルギー吸収量を確保することと、ダメージを与えない荷重しか乗員の膝に負荷しないこととの両立が困難であった。
したがって、本発明の目的は、動車乗員などの人間を確実に保護する機能を持つ対人保護用エネルギー吸収部材を提供しようとするものである
この目的を達成するために、本発明対人保護用エネルギー吸収部材の要旨は、自動車に設けられる対人保護用エネルギー吸収部材(1)であって、車体前後方向に略平行に設けられた前面フランジ(2)と後面フランジ(3)およびこれらのフランジ間をつなぐ左右のウエブ(4、4)との中リブを設けない口形断面形状から構成されるとともに、前記前面フランジ(2)と後面フランジ(3)が両外側方に向かう張出フランジ(2a、2b、3a、3b)を各々有するとともに、前記各ウエブ(4、4)は前記前面フランジ(2)内面とこれら左右のウエブ(4、4)各外面との交差する角度(θ 1 、θ 2 )が45度以内であるように各々外側方に向かって湾曲しているアルミニウム合金押出中空形材からなり、乗員保護用として、乗員と車体との間にあって、乗員の膝(100)の位置に対して向き合うように配置されており、乗員の膝衝突の際に必要なエネルギー吸収量を確保することと、ダメージを与えない荷重しか乗員の膝に負荷しないことを両立させたことである。
また、本発明対人保護用エネルギー吸収部材は、乗員保護用としては、乗員と車体との間にあって、保護すべき乗員の膝の位置に対して向き合うように、乗員の膝( 自動車前座席) の前方に配置される。
この対人保護用エネルギー吸収部材としてのアルミニウム合金中空形材の構造を工夫しない限り、歩行者や乗員の膝との車体衝突時に、衝突エネルギーを適切に吸収できずに、従来のアブソーバや、従来のニープロテクタなどと同じ欠点を持ち得る。
このため、本発明では、対人保護用エネルギー吸収部材を、車体前後方向に略平行に設けられた前面フランジと後面フランジ、およびこれらのフランジ間をつなぐ左右のウエブとから構成され、前記後面フランジはバンパー補強材の前面壁に接合される基本的な構造とし、更に、前記各ウエブを各々左右の外側方 (外方) に向かって湾曲させているような、アルミニウム合金中空形材とすることを特徴とする。
これによって、エネルギー吸収部材の、対人衝突を想定した際の荷重変位における、最大荷重を低くすることができ、対人衝突に見合った低い衝突荷重でエネルギー吸収に必要な断面方向の変形を生じることができる。
また、前記断面方向の変形による変位が進んでも、特にウエブの破断などが起こらず、荷重低下量が極めて少なく、継続的にエネルギー吸収が行われ、対人保護に必要なエネルギー吸収量を確保することができる。
更に、これらの対人保護用エネルギー吸収部材の作用は、全て、このエネルギー吸収部材が取り付けられる、あるいは支持する自動車部材 (車体) の圧壊強度や剛性よりも、遥かに低いレベルで行われる。このため、これら対人保護用エネルギー吸収部材の作用中には、エネルギー吸収部材が取り付けられる自動車部材自体には、何ら影響が無い。このエネルギー吸収部材が取り付けられる乃至支持する部材とは、歩行者保護用ではバンパー補強材、乗員保護用ではポール状のインパネ補強部材となる。したがって、例えば歩行者衝突後にバンパーを修理する場合でも、バンパー補強材やステイなどを取り代える必要は全く無く、付加したこれらエネルギー吸収部材のみの交換で済み、非常に経済的である。この点は、乗員保護用でも同様であり、乗員の膝が衝突後にニープロテクタを修理する場合でも、インパネ補強部材などを取り代える必要は全く無く、付加したこれらニープロテクタのみの交換で済む。但し、本発明は、以下に記載する、バンパー内のバンパー補強材の前面側に取り付けられて歩行者の膝部の保護を図るなどの歩行者保護用のものは、その範囲に含まず、自動車乗員保護用部材として用られるものに限定する。
以下、本発明範囲には含まない参考例として、歩行者保護用エネルギー吸収部材乃至歩行者保護用のバンパー補強材の実施の形態について、図面を用いて以下に詳述する。なお、以下の説明において、歩行者保護用エネルギー吸収部材に言えるあるいは適用できることは、乗員保護用エネルギー吸収部材についても同様に言えるあるいは適用できる。
先ず、エネルギー吸収部材の実施態様を図1 、2 に示す。図1 、2 は各々本発明に係るエネルギー吸収部材の平面図である。図1 、2 のエネルギー吸収部材1a、1bは、基本的な構造として、各々車体前後方向に略平行に設けられた前面フランジ2 と後面フランジ3 、およびこれらのフランジ間をつなぐ左右のウエブ4 、4 とからなる一体の、中リブを設けない断面形状の、アルミニウム合金中空形材により構成される。なお、前面乃至後面とは、車体前後方向 (車体長手方向) 乃至車体衝突方向 (矢印F)に対する位置関係で表している。
縦方向の直線状の前面フランジ (前面縦壁部)2と、縦方向の直線状の後面フランジ (後面壁部)3とは、車体前後方向に間隔を設けて平行に配列され、これらのフランジに、これらのフランジに一定角度θ1 、θ2 、θ3 、θ4 で交差する形で、車体幅方向 (左右方向) に間隔を設けて配置された左右のウエブ4 、4 が交わり、フランジ間をつないでいる。
そして、各前面フランジ2 と各後面フランジ3 とは、車体幅方向に張り出した張出フランジ2a、2bと3a、3bとを各々有する。
ここにおいて、前記各ウエブ4 、4 は各々図の左右方向の外側方に向かって円弧状に湾曲するとともに、更に、各ウエブ4 、4 の略中央部には、各々外側方に向かって凸状に張り出した屈曲部5 、5 が形成されている点が特徴的である。これらの要件によって、図1 、2 のエネルギー吸収部材1a、1bは、略菱形形状を有している。なお、本発明では、各ウエブ4 、4 の円弧状の湾曲方向を、外側方としているが、これは向かい合うウエブ4 、4 同士の、内側方向ではなく、外側方向に向かう意味である。そして、車体に対する湾曲方向は、バンパー補強材の前面への取り付け方にもより、後述する図3 では、前記外側方とは車体の上下方向、後述する図4 では、前記外側方とは車体の幅方向となる。
このウエブ4 、4 の、外側方への円弧状の湾曲 (膨らみ) と略中央部の屈曲部5 、5 との相乗作用によって、荷重方向を示す矢印F から歩行者衝突による荷重がかかった際、各ウエブ4 、4 は、後述する図7 、9 に、荷重変形状態の経時変化を示す通り、屈曲部5 、5 を中心として外方へ広がるように、また、前面フランジ2 が後面フランジ3 側に接近するように、言わば電車のパンタグラフ状に、断面方向に変形する。そして、前記ウエブ4 、4 の略中央部の屈曲部5 、5 は、このような作用を助長し、円弧状の湾曲との相乗作用を発揮するため、歩行者保護性がより要求される用途に対して設けることが好ましい。
この円弧状の湾曲が無く、例えば、ウエブ4 、4 が直線状であれば、歩行者の衝突による曲げ変形開始時に大きな荷重が必要となり、本発明の前記作用が生じず、歩行者保護用のエネルギー吸収部材となり得ない。また、ウエブ4 、4 が逆に内側に凹む円弧状などの形状であれば、変形途中にウエブ4 、4 同士が接触して、荷重が上昇してしまい、同じく本発明の前記作用が生じず、歩行者保護用のエネルギー吸収部材となり得ない。
図10に、エネルギー吸収部材1a、1bの静的圧壊解析における荷重変位曲線、図14に、エネルギー吸収部材1bの2 次元衝突解析における荷重変位曲線を各々示す。これらの図に示す通り、エネルギー吸収部材1a、1bは、荷重変位乃至加速度変位における最大荷重乃至最大加速度を低くすることができ、歩行者衝突に見合った適切な衝突荷重でエネルギー吸収に必要な断面方向の変形を生じることができる。また、エネルギー吸収部材1a、1bの前記断面方向の変形による変位が進んでも、特にウエブの破断などが起こらず、荷重低下量が極めて少なく、継続的にエネルギー吸収が行われ、歩行者の保護に必要なエネルギー吸収量を確保することができる。
言い換えると、これらの図10、14におけるエネルギー吸収部材1a、1bの荷重変位曲線乃至加速度変位曲線は、エネルギー吸収部材の歩行者保護のために好ましい特性である、歩行者衝突を想定した際の荷重変位における最大荷重乃至最大加速度が低く、しかも30mmの変位内における荷重低下量が少ない状態を示している。
本発明エネルギー吸収部材は、このような効果を有するため、従来のアブソーバの使用を無くすか、使用量を減らすことができる。したがって、本発明エネルギー吸収部材は、アルミニウム合金中空形材により構成されるために、元々軽量であるとともに、本発明エネルギー吸収部材の採用によっての重量増加を最小限に抑える効果も有する。
ここで、ウエブ4 、4 の、前記円弧状の湾曲は、前記外方へ広がるような断面変形を保証するために、前面フランジ内面2cと左右のウエブ各外面4aとの交差する角度θ1 、θ2 および望ましくは後面フランジ内面3cと左右のウエブ各外面4aとの交差する角度θ3 、θ4 が45度以内とする。これらのウエブ角度θ1 、θ2 、θ3 、θ4 の調整によって、エネルギー吸収部材の荷重変位における最大荷重と荷重低下量とを制御可能であるが、この交差する角度θ1 、θ2 、θ3 、θ4 が45度を越えた場合、初期の荷重ピークが立ちやすく、かつ歩行者衝突時の荷重負荷の状態( 前面フランジ2 に対する偏った荷重負荷など) によっては、変形の際に破断しやすくなる。この破断現象が生じた場合、荷重低下が起こり、歩行者保護に必要なエネルギー吸収量を確保することが困難となる。
このウエブ4 、4 の各々左右の外側方 (車体幅方向) に向かって円弧状に湾曲する態様につき、本発明の他の実施態様を図5 、6 に平面図で示す。図5(a)、(b) 、(c) の各エネルギー吸収部材1c、1d、1e、図6 の(a) 、(b) 、(c) の各エネルギー吸収部材1f、1g、1hは、前記図1 、2 の本発明エネルギー吸収部材1a、1bと基本的な構造は同じであり、各々車体前後方向に略平行に設けられた前面フランジ2 と後面フランジ3 およびこれらのフランジ間をつなぐ左右のウエブ4 、4 とから構成される。そして、各前面フランジ2 と各後面フランジ3 とは、車体幅方向に張り出した張出フランジ2a、2bと3a、3bとを各々有する。
これら各エネルギー吸収部材は、前記エネルギー吸収部材1a、1bと同様に、前記各ウエブ4 、4 は各々左右の外側方 (外方) に向かって円弧状に湾曲する構成を有している。ここにおいて、図5(a)、(b) 、(c) の各エネルギー吸収部材1c、1d、1eの相互間と、図6 (a) 、(b) 、(c) の各エネルギー吸収部材1f、1g、1hの相互間の形状の違いを比較すると、エネルギー吸収部材1c、1d、1eの順に、また、エネルギー吸収部材1f、1g、1hのの順に、より左右の外側方に向かっての円弧状の湾曲度合いが大きく、言い換えると、ウエブ角度θ1 、θ2 、θ3 、θ4 が順次小さくなっている。これらのウエブ角度θ1 、θ2 、θ3 、θ4 は全て45度以内であり、前記した通り、これらのウエブ角度の調整によって、エネルギー吸収部材の荷重変位における最大荷重と荷重低下量とを制御可能である。
但し、これら各エネルギー吸収部材は、各ウエブの略中央部には、前記エネルギー吸収部材1a、1bのような、外側方に向かって凸状に張り出した屈曲部が形成されていない。このため、エネルギー吸収部材1c、1d、1e、1f、1g、1hは、平面的に見て、略円形、略楕円形の形状を有している。これらの構造の結果、荷重方向を示す矢印F から歩行者衝突による荷重がかかった際、エネルギー吸収部材1c、1d、1e、1f、1g、1hの各ウエブ4 、4 は、後述する図9 に変形状態の経時変化を示す通り、前記エネルギー吸収部材1a、1bの場合と同様に、外方へ広がるように断面方向に変形する。
しかし、図10の荷重変位曲線、図14の荷重変位曲線に示す通り、エネルギー吸収部材1f、1gは(1c 、1d、1e、1hも同様に) 、前記エネルギー吸収部材1a、1bに比して、荷重変位乃至加速度変位における最大荷重乃至最大加速度が比較的高くなる。また、荷重の低下量も比較的大きい。この差は、エネルギー吸収部材1f、1gが、前記エネルギー吸収部材1a、1bのような略中央部の屈曲部5 、5 が無いことにより生じる。ただ、歩行者保護のために、荷重変位乃至加速度変位における最大荷重乃至最大加速度が比較的高いものが求められる場合には、好適であり、前記エネルギー吸収部材1a、1bと、これら特性の違いによって適宜使い分けることができる。
次に、これら本発明エネルギー吸収部材は、前記1a、1bを含めて、各前面フランジ2 と各後面フランジ3 とに、前記した両外側方に向かう (車体幅方向に張り出した) 張出フランジ2a、2bと3a、3bとを各々有する。この張出フランジ2a、2bと3a、3bは、各フランジに対し、いずれか片方にあっても良い。ただ、この張出フランジ2a、2bと3a、3bには以下に説明する利点がある。
この張出フランジ2a、2bと3a、3bとを各々有することで、前面フランジ2 と後面フランジ3 とは、充分な壁面積をもって、歩行者の衝突に応対することができる。即ち、歩行者の衝突によって、前面フランジ2 に Fの方向から衝撃が加わった場合でも、荷重変位における最大荷重は低いものの、前面フランジ2 の曲げ剛性が大きくなり、圧壊乃至損壊を防止できる点で好ましい。また、歩行者の衝突位置が異なったとしても、あるいは歩行者の衝突位置がフランジ中心点からずれたとしても、同様に、エネルギー吸収できる点で好ましい。
また、後面フランジ3 の張出フランジ3a、3bの部分で、後述するように、パンパー補強材と溶接あるいはボルトなどの機械的な接合が簡便にでき、接合性や接合作業性の点からも好ましい。
なお、前面フランジ2 と後面フランジ3 は、必ずしも直線状でなくとも、外側や内側に膨らむ円弧状などの、曲線的であっても良い。また、その表面も平坦でなくとも凹凸を設けても良い。したがって、上記した基本的な要件を備えた上で、エネルギー吸収部材の形状を、使用条件に応じて、適宜変更することは許容される。
本発明エネルギー吸収部材は、軽量化のためのアルミニウム合金材採用の利点を活かすためには、肉厚が5mm 以下の比較的薄い補強用アルミニウム合金中空形材からなることが好ましい。肉厚が5mm を越えた場合、アブソーバの使用量を減らしたとしても、本発明エネルギー吸収部材の採用によっての重量増加を最小限に抑える効果が薄くなる。言い換えると、本発明の補強用アルミニウム合金中空形材では、肉厚が5mm 以下の薄いものでも、歩行者衝突時の衝撃吸収効果を高めることが可能である利点がある。また、この薄肉、軽量化化のためには、使用するアルミニウム合金は高強度である方が好ましい。
これらの要求特性を満足するアルミニウム合金材としては、通常、この種構造部材用途に汎用される、AA乃至JIS 規格に規定された3000系、5000系、6000系、7000系等の汎用 (規格) アルミニウム合金材 (押出形材で、O 、T4、T6、T7等の要求性能に見合った調質乃至熱処理をされたもの) が好適かつ選択的に用いられる。その中でも、成形性が良く、耐力の比較的高い6000系、7000系等のアルミニウム合金材が好ましい。エネルギー吸収部材用のアルミニウム合金中空形材は、熱間押出の、常法にて製造された中空形材を使用する。
以下に、本発明範囲には含まない参考例として、図3 、4 を用いて、前記図1 、2 の本発明エネルギー吸収部材1a、1bをパンパー補強材に取り付けるとともに、車体バンパに取り付けた一実施態様を説明する。図3 は車体バンパ全体の一部断面側面図、図4 は車体バンパの内、パンパー補強材などの要部を示す平面図である。
図3 において、先ず、10はバンパカバー、9 はアブソーバ、1aは本発明エネルギー吸収部材、6 はパンパー補強材、7 はステイ、8 は車体サイドメンバーであり、これらが車体前後方向に順に配列乃至接合されている。アブソーバ9 は発泡ウレタンや発泡スチロールなどの市販の材料などで適宜構成するが、前記した通り、本発明では、このアブソーバ9 の厚みを従来よりも薄くあるいは少量とすることができる。また、歩行者保護のためには、アブソーバ9 を一切使用しないことも可能である。
図3 、4 において、エネルギー吸収部材1aは、パンパー補強材6 の前面に間隔をおいて2 個配置されている。但し、図3 におけるエネルギー吸収部材1aの各ウエブ4 、4 は、円弧状の湾曲方向が、車体の上下方向の外側方とされている。また、図4 におけるエネルギー吸収部材1aの各ウエブ4 、4 は、円弧状の湾曲方向が、車体の幅方向の外側方とされている。いずれの方向でも、あるいはこれらの方向から多少ずれても、効果は変わらない。また、エネルギー吸収部材のパンパー補強材前面への配置個数や位置は、バンパの設計条件や歩行者保護条件に応じ、適宜決定される。この点、エネルギー吸収部材1aは、前記した通り、張出フランジ2a、2bと3a、3bとを各々有することで、歩行者の衝突位置が異なったとしても、あるいは歩行者の衝突位置がフランジ中心点からずれたとしても、同様に、エネルギー吸収できる利点がある。このため、前記配置個数や位置がバンパの設計条件や歩行者保護条件に応じて決定でき、バンパの設計条件や歩行者保護条件がエネルギー吸収部材側からの制約をあまり受けないという利点がある。
図3 、4 において、エネルギー吸収部材1aは、いずれもその後面フランジ3 において、パンパー補強材6 の前面フランジ11 (フランジ面11a ) により背面から支持されるとともに、その後面フランジ3 の張出フランジ3a、3bの部分で、パンパー補強材6 の前面フランジ11と、ボルト19によって機械的に接合されている。なお、この接合方法は溶接や、溶接と機械的な接合を組み合わせたもの等であっても良い。
図3 、4 において、中空形材からなるバンパー補強材6 は、いずれもその背面において、中空筒状のステイ7 2 本によって支持されている。また、このステイ7 を介して、車体サイドメンバー8 と接合され、車体側に支持されている。具体的には、ステイ7 側の前面フランジ16とバンパー補強材6 の後面フランジ12とが、ステイ7 側の後面フランジ17とサイドメンバー8 の前面フランジ18とが、各々ボルト19により接合されている。なお、この接合方法も溶接や、溶接と機械的な接合を組み合わせたもの等であっても良い。
本発明におけるバンパー補強材自体はアルミニウム合金製あるいは鋼製の中空形材が使用できる。ただ軽量化のためには、アルミニウム合金からなる方が好ましい。また、鋼製の場合には、より薄肉化して軽量化するために、ハイテン (高張力鋼) の使用が好ましい。更に、バンパー補強材の長手方向の平面的な形状は、車体設計上から自由である。したがって、上記直線的な形状以外に、両端に直線的なあるいは曲線的な湾曲部 (屈曲部) を有していても良く、また、全体が湾曲していても良い。
一方、バンパー補強材 (中空形材) 自体の断面形状、構造は、車体の前方や後方からの、あるいは前方や後方への衝突により加わった外力のエネルギーを、自らの曲げ変形および断面方向の変形により吸収するため、略矩形断面中空形材に構成されている。具体的には、バンパー補強材は、図3 の通り、衝突方向乃至車体前後方向に対峙して立設された前面壁 (前面側フランジ)11 と、後方に位置する後面壁 (後面側フランジ)12 、およびこれらを直角方向で接続する水平な側壁 (ウエブ)13 、14により、略矩形断面に構成されている。ここにおいて、バンパー補強材の長手方向に渡る断面形状は、必ずしも同一でなくとも、部分的あるいは順次断面形状が変化するような中空形状が、車体の設計側から、自由に選択できる。
図3 のバンパー補強材6 では、圧壊強度を増すために、断面が日形形状となっており、略矩形中空断面内に、更に二つの中空部区画を有するよう、前記側壁13、14と平行に、水平な中間壁 (中リブ)15 が設けられている。ただ、バンパー補強材 (中空形材) の断面形状、構造は、車体設計によるバンパー補強材の断面の大きさ (高さ) や、前記強度あるいは衝突エネルギー吸収量などの要求特性に応じて、日形断面の他に、これら中リブを設けない口形、中リブを2 本設けた目形、縦横の中リブを交差させて設けた田形などから適宜選択される。また、上記エネルギー吸収部材のように、両外側方に向かう (車体幅方向に張り出した) 張出フランジを各々有しても良い。
なお、アルミニウム合金からなるバンパー補強材の場合、軽量化のためのアルミニウム合金採用の利点なり目的を達成するためには、壁厚 (肉厚) を5mm 以下に薄くすることが好ましい。壁厚みが5mm を越えた場合、中空形材であっても、重量と強度との関係からは、鋼材と大差なくなり、軽量化のためのアルミニウム合金材採用の利点そのものが損なわれてしまう。
この薄肉化のためには、使用するアルミニウム合金の0.2%耐力は200MPa以上の高強度であることが好ましい。この要求特性を満足するアルミニウム合金としては、前記エネルギー吸収部材と同じく、3000系、5000系、6000系、7000系等の汎用 (規格) アルミニウム合金材 (圧延板材、押出形材で、O 、T4、T6、T7等の要求性能に見合った調質乃至熱処理をされたもの) が好適かつ選択的に用いられる。バンパー補強材用の中空形材も、アルミニウム合金の熱間押出による中空形材や、圧延板 (アルミニウム合金板や鋼板) を成形加工後溶接接合するなどの、常法にて製造された中空形材を使用できる。
次に、図3 のステイ7 は、バンパー補強材に接合されるため、バンパー補強材の直線的、曲線的、傾斜状などの背面形状に応じた前面壁とされる。また、ステイの軽量化のためには、ステイ自体も中空の筒体乃至形材であることが好ましい。そして、材質や製法については、バンパー補強材と同じく、普通鋼やハイテンなどの鋼板、アルミニウム合金押出形材や板材などが適宜選択される。
更にまた、バンパー補強材を予めステイと一体化して、ステイ付バンパー補強材としておくことにより、ステイを介して、サイドメンバーに取り付けることが、極めて容易かつ簡便となる。
前記図1 、2 の本発明エネルギー吸収部材1a、1bと、図6 (a) 、(b) の本発明エネルギー吸収部材1f、1gとの解析モデルを用い、汎用の動的陽解法ソフトLS-DYNA3D を用いて、歩行者衝突を想定した荷重時の、変形の経時変化と荷重−変位関係、加速度−変位関係とを各々解析にて求めた。比較のために、エネルギー吸収部材1aの両ウエブを直線状とした比較例のものも求めた。
図7 〜9 に変位5mm 毎の荷重変形状態の経時変化を各々示す。また、図10に、エネルギー吸収部材の静的圧壊解析で得られる荷重変位曲線、図14に、エネルギー吸収部材の2 次元衝突解析における、荷重変位曲線を各々示す。そして、図11、12、13に、各エネルギー吸収部材の強度あるいはウエブの厚みを各々変えた際の静的圧壊解析における荷重変位曲線を各々示す。
なお、解析条件は、上記発明例、比較例ともに、以下の共通した条件とした。即ち、荷重の負荷は、各エネルギー吸収部材の正面から、前面フランジの中心にかける条件とした。また、エネルギー吸収部材は、6000系アルミニウム合金押出中空形材として、肉厚を4.0mm 、T5調質材として0.2%耐力を145MPaとした。外寸形状は、共通して、前面フランジ2 と後面フランジ3 の長さ80mm、フランジ2 、3 同士の間隔50mm、ウエブ4 同士の間隔20mm、ウエブ4 の左右への張出量30mm、ウエブ角度θ1 、θ2 、θ3 、θ4 はいずれも45度とした。一方、比較例形状は、中空形材の肉厚4.0mm 、前面フランジ22、25と後面フランジ23、26の長さ80mm、フランジ同士の間隔50mm、ウエブ同士の間隔50mm、ウエブの左右への張出量15mmとした。
図7 に本発明エネルギー吸収部材1a、図8 に本発明エネルギー吸収部材1b、図9 に本発明エネルギー吸収部材1fの変位5mm 毎の荷重変形状態の経時変化を示す通り、歩行者衝突による荷重がかかった際、ウエブ4 、4 の、円弧状の湾曲の作用によって、各ウエブ4 、4 は (屈曲部5 、5 を有する場合はこの屈曲部5 、5 を中心として) 外方へ広がるように、また、前面フランジ2 が後面フランジ3 側に接近するように変形する。また、断面方向の変形による変位が進んでも、ウエブの破断などが起こらず、断面方向に変形する。この効果は、特に、屈曲部5 、5 を有する場合により発揮される。
この結果、図10、図14に各々示す通り、エネルギー吸収部材1a、1b、1fは荷重変位乃至加速度変位における最大荷重 (最大加速度) を、両ウエブを直線状とした比較例エネルギー吸収部材に比して、著しく低くすることができ、歩行者衝突に見合った低い衝突荷重でエネルギー吸収に必要な断面方向の変形を生じることができる。また、30mmの変位内における荷重乃至加速度の低下量も少なく、継続的にエネルギー吸収が行われ、歩行者の保護に必要なエネルギー吸収量を確保することができる。
これに対し、両ウエブを直線状とした比較例エネルギー吸収部材は、歩行者衝突による荷重がかかった際、図10、図14に示す通り、荷重変位 (加速度変位) における最大荷重 (最大加速度) が著しく高くなり、30mmの変位内における荷重低下量も多い。これは、まっすぐな両ウエブが変形する際に、大きな荷重を必要とするためである。この最大荷重を歩行者にダメージを与えないような上限荷重とすると、変形が進むにつれて、荷重が大きく低下する。したがって、歩行者の保護に必要なエネルギー吸収ができない。
図11、12、13は、各エネルギー吸収部材1b、1g、1fの強度と厚みを変えた際の静的圧壊解析において得られた荷重変位曲線を示す。図11のエネルギー吸収部材1bにおいて、a は厚み4.0mm で6000系アルミニウム合金材の0.2%耐力が145MPaの場合、b は厚み4.0mm で7000系アルミニウム合金材の0.2%耐力が450MPaの場合、c は厚み5.0mm で7000系アルミニウム合金材の0.2%耐力が450MPaの場合である。図12のエネルギー吸収部材1gにおいて、a は厚み4.0mm でアルミニウム合金材の0.2%耐力が145MPaの場合、b は厚み4.0mm でアルミニウム合金材の0.2%耐力が290MPaの場合である。図13のエネルギー吸収部材1fにおいて、a は厚み4.0mm で6000系アルミニウム合金材の0.2%耐力が145MPaの場合、b は厚み4.0mm で7000系アルミニウム合金材の0.2%耐力が450MPaの場合である。
図11、12、13から、アルミニウム合金材の厚みを厚く、強度を高くするほど、荷重変位乃至加速度変位における最大荷重乃至最大加速度が高くなる一方、30mmの変位内における荷重低下量も大きくなる。したがって、本発明では、歩行者保護の要求特性に応じて、前記したエネルギー吸収部材の形状の設計、選択とともに、エネルギー吸収部材の強度あるいは厚みを変えることによって、エネルギー吸収特性を調整することができることが分かる。
次に、本発明の対人保護用エネルギー吸収部材を、車体衝突時に乗員の膝を保護するニープロテクタなどの乗員保護用部材として用いる実施形態について、図15を用いて説明する。図15は、前記図1 の本発明エネルギー吸収部材1aを車体部材に取り付けた一実施態様を示す正面図である。
図15において、乗員保護用部材1aは、乗員の膝100 の位置に対して、斜め上方から下方に向かって向き合うように、膝100 の前方に配置される。なお、この配置位置は車種や車体設計に応じて種々選択乃至決定される。例えば、乗員の膝100 の位置に対して水平方向に向き合うように、膝100 の前方に配置されても良い。
そして、乗員保護用部材1aは、図示しない車体部材の両側に設けられたピラーに両端が連結された、ポール状のインパネ補強部材101 などに、直接乃至ブラケット102 などを介して、接合される。ブラケット102 には、インパネ補強部材101 との接合用の腕102aと、乗員保護用部材1aの後面となるフランジ2a、2bとの接合用のフランジ102bとを有する。
一方、乗員の膝100 側の前面 (衝突面) 側フランジ3a、3bには、乗員の膝100 の保護と、前記した乗員の膝の衝突位置が異なる際に対応できるように、軟質性などの材料から選択的に構成されるとともに、乗員の膝100 面に対応して延在するニーパネル103 などが選択的に設けられる。これらの各部材の接合は、接着剤、機械的な接合、溶接、これらを組み合わせたもの等が適宜選択される。
このようなニープロテクタの態様における静的圧壊解析における荷重変位曲線は、前記図10で示したエネルギー吸収部材1aと同様に、荷重変位における最大荷重を低くすることができる、したがって、乗員の膝衝突に見合った小さな衝突荷重で、エネルギー吸収に必要な断面方向 (幅方向) の塑性変形を生じることができる。また、エネルギー吸収部材1aの塑性変形による変位が進んでも、荷重低下量が極めて少ない。したがって、乗員の膝衝突の際に必要なエネルギー吸収量を確保することと、ダメージを与えない荷重しか乗員の膝に負荷しないことの両立ができる。
これに対し、前記図10の比較例 (二点鎖線) のように、ウエブが直線状であれば、荷重変位における最大荷重が著しく高くなり、乗員の膝衝突時に、膝を損傷しやすくなる。しかも、中空形材の塑性変形による変位が進むと、荷重低下量が極めて大きくなり、エネルギー吸収性能が低下して、乗員の膝の損傷を拡大しやすい。したがって、乗員の膝衝突の際に必要なエネルギー吸収量を確保することと、ダメージを与えない荷重しか乗員の膝に負荷しないこととの両立ができない。
本発明によれば、自動車乗員などの人間を確実に保護する機能を持つ対人保護用エネルギー吸収部材を提供することができる。したがって、本発明はエネルギー吸収部材などへのアルミニウム合金材の用途を大きく拡大するものであり、工業的な価値が大きい。
本発明に係るエネルギー吸収部材の一態様を示す平面図である。 本発明に係るエネルギー吸収部材の他の態様を示す平面図である。 体バンパの一態様を示す一部断面側面図である。 ンパー補強材の一態様を示す平面図である。 本発明に係るエネルギー吸収部材の他の態様を示す平面図である。 本発明に係るエネルギー吸収部材の他の態様を示す平面図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重変形状態の経時変化を示す説明図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重変形状態の経時変化を示す説明図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重変形状態の経時変化を示す説明図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重−変位関係を示す説明図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重−変位関係を示す説明図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重−変位関係を示す説明図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重−変位関係を示す説明図である。 発明例エネルギー吸収部材の荷重−変位関係を示す説明図である。 本発明の乗員保護用部材への使用態様の1 例を示す正面図である。
符号の説明
1:エネルギー吸収部材、2:前面フランジ、3:後面フランジ、4:ウエブ、5:屈曲部、6:バンパー補強材、7:ステイ、8:サイドメンバ、9 : アブソーバ、10: バンパーカバー、11: 前面フランジ、12: 後面フランジ、13、14: ウエブ、15: 中リブ、16、17、18: フランジ、19: ボルト

Claims (3)

  1. 自動車に設けられる対人保護用エネルギー吸収部材(1)であって、車体前後方向に略平行に設けられた前面フランジ(2)と後面フランジ(3)およびこれらのフランジ間をつなぐ左右のウエブ(4、4)との中リブを設けない口形断面形状から構成されるとともに、前記前面フランジ(2)と後面フランジ(3)が両外側方に向かう張出フランジ(2a、2b、3a、3b)を各々有するとともに、前記各ウエブ(4、4)は前記前面フランジ(2)内面とこれら左右のウエブ(4、4)各外面との交差する角度(θ 1 、θ 2 )が45度以内であるように各々外側方に向かって湾曲しているアルミニウム合金押出中空形材からなり、乗員保護用として、乗員と車体との間にあって、乗員の膝(100)の位置に対して向き合うように配置されており、乗員の膝衝突の際に必要なエネルギー吸収量を確保することと、ダメージを与えない荷重しか乗員の膝に負荷しないことを両立させたことを特徴とする対人保護用エネルギー吸収部材。
  2. 前記各ウエブ(4、4)の略中央部には外側方に向かって凸状に張り出した屈曲部(5、5)が形成されている請求項1に記載の対人保護用エネルギー吸収部材。
  3. 前記対人保護用エネルギー吸収部材(1)が平面的に略菱形形状を有している請求項1または2に記載の対人保護用エネルギー吸収部材。
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