JP4846602B2 - 無端ベルトの厚さ変動測定装置、画像形成装置の製造方法ならびに画像形成装置 - Google Patents

無端ベルトの厚さ変動測定装置、画像形成装置の製造方法ならびに画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば電子写真複写機やプリンタなどの画像形成装置の中間転写体などに用いられる無端ベルトの厚さ変動測定装置に関する。
画像形成装置には中間転写用無端ベルトが用いられており、従来はこの無端ベルトの絶対厚さを測定しており、以下にその例を示す。
特開2002−286405号公報(特許文献1)に記載された方式は、接触式リニアゲージでベルト厚を測定する方式であり、実施例には接触式リニアゲージとしてGS−1613が記載されている。メーカ仕様を調べるとこのGS−1613の指示精度は2μmと大きいので、高精度測定には不向きである。
また、測定のためには、
(1)所定の距離だけベルトを走行させ、
(2)測定ポイントでベルトを停止し、
(3) リニアゲージを降ろしてベルトに接触させて、その厚さを測定し、
(4) リニアゲージを上げて退避する
の一連の動作を繰り返しながら厚さを測定するので、測定作業が煩雑である。
さらに厚さの測定位置は、回転しないシャフトにベルトを吊下させた状態で、接触式リニアゲージをシャフト上にベルト表面に押し当てることで行う。シャフトが回転しないので、ベルトをシャフト上で滑らかに移動させるための手段が必要であり、構造が複雑で、この点からも測定作業が煩雑である。
特開2003−185402号公報(特許文献2)に記載された方式は、接触式測定装置でベルト厚を測定する方式であり、その接触式測定装置として差動トランス型が好ましいと記載されている。
この差動トランス型測定装置の市販品を調査すると、直線性の高いものでもせいぜい0.5μm(フルストローク1mm)であり、高精度の検出ができるとはいえない。また、ベルト厚さの測定位置はベルトガイド(回転しないシャフト)にベルトを懸架しているので、前記特許文献1と同様にベルトをシャフト上で滑らかに移動させるための手段が必要であり、構造が複雑で、測定作業が煩雑である。
特開2001−228777号公報(特許文献3)に記載された方式は、非接触式の距離センサを用いて、ベルトが懸架されているときとそうでないときの距離の差を演算することで、ベルトの厚さを求める方式である。
この方式では、まずベルトが懸架されていないときに距離を測定する。その後ベルトを架ける訳であるが、ベルト懸架前後でベルト懸架機構の機械的なずれや変形は必ず発生するので、距離センサとベルト測定用台座間の距離を高精度に再現することは非常に困難である(取付誤差0.1μmオーダーはもとより1μmオーダーでも難しい)。なお、この特開2001−228777号公報(特許文献3)には、ベルトの厚さ変動を求める具体的な手段についての記載がない。
特開2002−286405号公報 特開2003−185402号公報 特開2001−228777号公報
電子写真複写機やプリンタなどの画像形成装置において、技術トレンドの一つとしてカラー高画質化がある。例えば副走査方向(画像形成装置における用紙の走行方向)の色ずれに大きな影響を与える要因として、感光体の回転速度変動や中間転写ベルトの厚さ変動が挙げられる。中間転写ベルトの厚さを極力均一にすることは、カラー高画質化のために重要である。
中間転写ベルトの材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネ―ト、フッ化ビニリデンなどが知られている。近年、継ぎ目無しの無端ベルトであっても、厚さ変動が約±3μm程度の公差で製造可能である。この厚さ変動を計測するためには、前記特許文献1,2記載の接触式測定装置では不十分である。
また前記特許文献1,2記載のベルト厚さ測定位置は、回転しないシャフト上なので、ベルトをシャフト上で滑らかに移動させるための手段が必要であり、構造が複雑で、測定作業が煩雑である。
中間転写ベルトで代表される無端ベルトの場合、色ずれ最小化の目的で無端ベルトの厚さを評価するためには、厚さ絶対値よりも、無端ベルトの走行方向に沿った厚さ変動に着目して測定することが極めて実用的であり、かつ重要である。
本発明の明細書で「高精度」とは、約0.1μm以下の精度でベルト厚さ変動を測定できることを意味している。前記特許文献1,2で説明したように、従来の接触式変位測定装置は指示精度約2μmまたは直線性約0.5μmであるから、高精度測定には不向きである。これに対して非接触式レーザ変位計には繰り返し精度0.01μm〜0.05μmの高精度のものがあり、本発明に好適である。
本発明の明細書で「簡便」とは、無端ベルトを走行させながら、無端ベルトの片側表面だけ非接触の状態で測定することにより、無端ベルトの厚さ変動が把握できることを意味している。従来の接触式変位測定装置のように、無端ベルトの走行(または移動)と静止を繰り返し、静止したときに厚さを測定する方法は、前述のように動作が煩雑であって簡便でない。また、無端ベルトを走行させながら接触して厚さを測定すると、測定装置が無端ベルトの表面を傷つける可能性がある。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、無端ベルト厚さの変動を高精度でかつ簡便に測定できる無端ベルトの厚さ変動測定装置、画像形成装置の製造方法ならびに画像形成装置を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の第1の手段は、例えば駆動ローラなどの回転ローラに懸架された無端ベルトと、
その無端ベルトを回転走行させる駆動手段と、
前記無端ベルトを挟んで前記回転ローラと反対側に配置されて、前記無端ベルトの走行中に前記回転ローラに巻き付けられている前記無端ベルト部分の表面までの距離を測定する非接触式の距離測定手段と、
その距離測定手段からの距離信号を前記無端ベルトの走行方向に沿った変位信号として検出する変位信号検出手段と、
その変位信号検出手段から出力される前記変位信号を、前記無端ベルトの連続複数回転分を一括してフーリェ変換するフーリェ変換演算手段と、
そのフーリェ変換演算手段でフーリェ変換した信号に対して、前記無端ベルトの厚さ変動に支配的な周波数帯域に制限して逆フーリェ変換する逆フーリェ変換演算手段とを有することを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記距離測定手段が前記無端ベルトの幅方向に沿って所定の間隔を置いて複数設置され、
各距離測定手段から出力された各距離信号が前記変位信号検出手段に入力されることを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第1または第2の手段において、前記距離測定手段がレーザ変位計であって、
そのレーザ変位計から出射されるレーザ光の向きが前記回転ローラの中心に向いていることを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は前記第1の手段において、前記距離測定手段による測定間隔が前記変位信号検出手段によるサンプリング間隔よりも短いことを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は前記第1ないし第4の手段において、前記無端ベルトが画像形成装置に使用する中間転写ベルトまたは感光体ベルトであることを特徴とするものである。
本発明の第6の手段は、感光体によって形成される2色以上のトナー像を中間転写ベルト上に重ねて転写する画像形成装置の製造方法において、
前記中間転写ベルトの厚さ変動に基づく色ずれ評価基準を設定しておき、
前記画像形成装置に組み込む前の前記中間転写ベルトの厚さ変動を請求項1記載の厚さ変動測定装置で測定して、
その測定結果と前記色ずれ評価基準を比較して当該中間転写ベルトの合否判定を行い、
前記色ずれ評価基準に合格した中間転写ベルトを画像形成装置に組み込むことを特徴とするものである。
本発明の第7の手段は、感光体によって形成される2色以上のトナー像を重ねて転写する中間転写ベルトと、
回転ローラに懸架した前記中間転写ベルトの回転速度を制御する回転速度制御手段と、
前記中間転写ベルトを挟んで前記回転ローラと反対側に配置されて、前記中間転写ベルトの走行中に前記回転ローラに巻き付けられている前記中間転写ベルト部分の表面までの距離を測定する非接触式の距離測定手段と、
その距離測定手段からの距離信号を前記中間転写ベルトの走行方向に沿った変位信号として検出する変位信号検出手段と、
その変位信号検出手段から出力される前記変位信号を、前記中間転写ベルトの連続複数回転分を一括してフーリェ変換するフーリェ変換演算手段と、
そのフーリェ変換演算手段でフーリェ変換した信号に対して、前記無端ベルトの厚さ変動に支配的な周波数帯域に制限して逆フーリェ変換する逆フーリェ変換演算手段とを有し、
その逆フーリェ変換演算手段から出力される前記中間転写ベルトの厚さ変動信号に基づいて、前記回転速度制御手段により前記中間転写ベルトの回転速度を制御することを特徴とするものである。
本発明の第8の手段は前記第7の手段において、前記距離測定手段が前記中間転写ベルトの幅方向に沿って所定の間隔を置いて複数設置され、
各距離測定手段から出力された各距離信号が前記変位信号検出手段に入力されることを特徴とするものである。
本発明の第9の手段は前記第7または第8の手段において、前記距離測定手段がレーザ変位計であって、
そのレーザ変位計から出射されるレーザ光の向きが前記回転ローラの中心に向いていることを特徴とするものである。
本発明の第10の手段は前記第7の手段において、前記距離測定手段による測定間隔が前記変位信号検出手段によるサンプリング間隔よりも短いことを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、無端ベルト厚さの変動を高精度でかつ簡便に測定できる無端ベルトの厚さ変動測定装置、画像形成装置の製造方法ならびに画像形成装置を提供することができる。
本発明においては、無端ベルトを少なくとも1本の回転ローラに懸架する。具体的には、例えば1本の駆動ローラと複数本の従動ローラで構成される走行系に無端ベルトが懸架される。前記ローラのうちの1本が測定用に使用される。無端ベルトの1周長は、測定に使用するローラの1周長と比較して十分に長いことが望ましく、約10倍以上あると良い。
前記駆動ローラの駆動源として一般的なモータ(ステッピングモータ、DCモータ等)を用い、そのモータを駆動ローラに連結するが、両者の間にギアのような変速機構を介在させても良い。前記駆動源により駆動ローラを一定角速度で回転させ、無端ベルトを走行させる。
本実施形態では、駆動ローラを測定に用いるローラとする。ローラ偏芯の片振幅として約10μm〜20μm程度ならば十分可能な加工精度であるが、後述のように本発明では原理的には偏芯は存在してよいので、偏芯は前述の範囲よりも大きくても構わない。
無端ベルトを挟んで測定に用いるローラと反対側に、非接触式変位測定装置としてレーザ変位計を静止状態で設置する。このレーザ変位計として、繰り返し精度0.01μm〜0.05μmのものが好適である。
無端ベルトの走行中に、非接触式変位測定装置(レーザ変位計)を用いて、前記ローラに対するベルトの巻き付け角度内の無端ベルト表面までの距離を測定する。
ベルトに対する非接触式変位測定装置(レーザ変位計)の測定方向がローラの半径方向に沿った方向、すなわちローラの中心に向かった方向ならば、測定角度誤差の補正が不要で最も好ましい。非接触式変位測定装置(レーザ変位計)による測定間隔は、時間的に連続的でも断続的でもよい。断続的に測定する場合は、後述する信号処理手段のサンプリング間隔よりも短いことが望ましい。非接触式変位測定装置(レーザ変位計)で測定された距離信号は、信号処理手段に入力される。
この信号処理手段は、所定のサンプリング間隔で前記距離信号を変位信号として検出する変位信号検出手段と、その変位信号をフ―リェ変換するフ―リェ変換演算手段と、そのフ―リェ変換した信号に対して、無端ベルトの厚さ変動に支配的な周波数帯域に制限して逆フ―リェ変換する逆フ―リェ変換演算手段とを少なくとも有している。
この信号処理手段において、変位信号の総取り組み時間は無端ベルトを連続して約10回転以上の時間が望ましい。10回転ならば無端ベルト1回転周波数の1/10の周波数分解能が得られるので、厚さ変動の各周波数成分の信号/ノイズ比(S/N)を高くすることができる。測定時間の短縮を図るために、もう少し取り組み時間を短くしても良い。
この信号処理手段において、サンプリング間隔は測定位置のローラ1回転周波数fr成分(主に偏芯成分)を時間的に滑らかに検出できる程度でよい。ここで無端ベルトの高次周波数を5次まで考慮すると仮定する。例えば無端ベルトの1回転周波数fbを測定ローラ1回転周波数frの約10倍、サンプリング周波数を32×frとすれば、32×fr=320×fbとなり、5×fb成分も十分検出できる。
この信号処理手段により、無端ベルトの連続10回転分の前記変位信号の時間波形を一括してフ―リェ変換する。各周波数成分の実部および虚部の情報は記憶しておく。さらに周波数帯域を選択するために、例えば周波数スペクトラムとして、この信号処理手段の画面に表示する。AC成分の中において、信号レベルとして最も顕著なものは、ローラ1回転周波数fr(主に偏芯成分)である。次に無端ベルトの1回転周波数fbおよびそのfbの高次成分である。fbの高次成分をどこまで考慮するかは、無端ベルトを実際に測定して決めればよい。ここでは前述のように無端ベルトの周波数成分としてfb以外に2×fb、3×fb、4×fb、5×fb成分を考慮する。
この信号処理手段により、ローラ1回転周波数fr(主に偏芯成分)やノイズを除去するために、例えば0.5×fb〜5.5×fbの周波数帯域のみ取り出して(帯域制限して)逆フ―リェ変換する。この結果再生された時間波形こそが、無端ベルトの走行方向に沿った厚さ変動の支配的な成分によって構成されている。フ―リェ変換時に実部および虚部の情報は記憶されているので、前記再生時間波形は帯域制限内のゲインも位相も保存されている。
このようにして、走行中の無端ベルトの厚さ変動プロファイルを高精度に測定することができる。
さらに無端ベルトが画像形成装置の中間転写ベルトの場合、中間転写ベルトを画像形成装置に組み込む前に中間転写ベルトの厚さ変動を測定するだけで色ずれ量を予測できることは、中間転写ベルトの選別にも好都合である。次にそのことについて具体的に説明する。
中間転写ベルトが駆動ローラにある巻付き角度で懸架されているとき、巻付き部のある位置での中間転写ベルトの走行速度は、下式で表すことができる。
Vb(t)=〔Rr+a×B(t)〕×ωr
Vb(t):中間転写ベルトの走行速度
t:時間
Rr:駆動ローラの半径(偏芯はゼロとする)
a:中間転写ベルトの実効的な走行速度を表す係数(=0.5)
B(t):中間転写ベルトの絶対厚さ
ωr:駆動ローラの角速度(一定)
なお、説明を簡単にするため、駆動ローラの偏芯はゼロとした。前記係数aは、中間転写ベルトの厚さの図心軸という意味で0.5とした。
さらに中間転写ベルトの厚さをDC成分とAC成分に分けて表記すると、
B(t)=Bdc+ΔB(t)
Bdc:厚さのDC成分
ΔB(t):厚さのAC成分で、本発明の厚さ変動測定装置で得られる厚さ変動プロファイル
従って、
Vb(t)=〔Rr+a×(Bdc+ΔB(t))〕×ωr
=(Rr+a×Bdc)×ωr+a×ΔB(t)×ωr
この式の右辺第1項はDC成分、第2項はAC成分である。この右辺第2項をΔVb(t):速度変動成分とすると、
ΔVb(t)=a×ΔB(t)×ωr
駆動ローラを一定角速度ωrで回転させた場合、中間転写ベルトの速度変動はベルトの厚さ変動に比例する。
タンデム型の画像形成装置の場合、一般的に4つ(4色用)の感光体が中間転写ベルトの走行方向に沿って配置されている。感光体から中間転写ベルトにトナーが転写されることを、本明細書では1次転写という。1回の1次転写工程において、任意の2つの感光体の1次転写位置を中間転写ベルトが通過する時間区間〔ta,tb〕が与えられたとき、その区間での中間転写ベルト速度変動ΔVb(t)を時間積分する。この積分値が色ずれ値となる。符号は正でも負でも構わない。この絶対値が大きいほど色ずれCMRが大きくなる。ただし、積分区間は時刻〔ta,tb〕である。
Figure 0004846602
CMR:色ずれ
ta,tb:1回の1次転写工程で任意の2つの感光体の1次転写位置を中間転写ベルトが通過する時刻
以上により中間転写ベルトの厚さ変動プロファイルが与えられれば、色ずれに及ぼす影響を簡単な演算で定量的に求めることができる。本発明の装置を用いて中間転写ベルトを画像形成装置に組み込む前にそれの厚さ変動を測定することで、色ずれを評価基準にした部品としての中間転写ベルトの評価・選別ができ、評価基準に合格したものだけを適正部品として画像形成装置に組み込めば、歩留まりの向上を図ることができる。
非接触式変位測定装置を少なくとも1つ内蔵する画像形成装置であれば、原理的に中間転写ベルト(無端ベルト)の厚さ変動を検出することが可能であり、前述の信号処理機能をハードウェアまたは(ならびに)ソフトウェアとして画像形成装置に組み込むことも可能である。検出された中間転写ベルトの厚さ変動プロファイルを、色ずれ改善のために中間転写ベルトの駆動制御などの画像形成のための制御に活用することも可能である。
次に画像形成装置用の中間転写ベルトとして無端ベルトを用いる場合の、無端ベルトの厚さ変動装置の実施例について説明する。
中間転写ベルトの材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネ―ト、フッ化ビニリデンなどが用いられる。中間転写ベルトの周長は、測定に使用されるローラの周長よりも十分長ければよい。
図1は、本発明の機能を単純化して表した図である。同図に示されているように中間転写ベルト1は、駆動ローラ2と2本の従動ローラ8,9間に懸架されている。本実施形態では、測定に使うローラを駆動ローラ2とする。中間転写ベルト1の周長は、測定に使うローラ(駆動ローラ2)の周長の約10倍以上となっている。
中間転写ベルト1を走行させる駆動手段として、ステッピングモータやDCモータなどのモータ6が用いられ、連結機構7を介して駆動ローラ2に連結されている。ギアのような変速機構を介在させても良い。モータ6は駆動回路(図示せず)によって駆動制御される。この駆動手段によって駆動ローラ2を一定の角速度で矢印10方向に回転させ、中間転写ベルト1を方向11へ沿って走行させる。
測定に使うローラ(駆動ローラ2)の偏芯量は、片振幅で10μmとなっている。後述するように本発明では原理的に偏芯は存在してよいので、実際の偏芯量はもっと大きくても構わない。測定に使うローラ(駆動ローラ2)の表面粗さRaは、約0.2μmで十分である。
中間転写ベルト1を挟んで駆動ローラ2と反対側に、非接触式の変位測定装置としてのレーザ変位計3aが静止状態で配置されている。図1ではレーザ変位計3aは1個だけであるが、中間転写ベルト1の幅方向に複数個配置するのが測定としては効率的である。複数個のレーザ変位計3aを配置する例は別図で説明する。レーザ変位計3aは、繰り返し精度0.01μm〜0.05μm程度のもので良い。レーザ変位計3aとして、例えばキーエンス社製LK−G35を用いることができる。
図2は、図1の測定ポイント5a付近の拡大図である。駆動ローラ2に対する中間転写ベルト1の巻き付け角度21の範囲内で、中間転写ベルト1の表面までの距離をレーザ変位計3aで一方向から測定する。
レーザ光4aは概念的に表したもので、測定方向の中心は方向22である。本実施例では測定方向、すなわちレーザ光4aの出射方向22は、駆動ローラ2の半径方向、すなわち駆動ローラ2の中心に向いており、これによって転写ベルト1の厚さを直接測定できる。レーザ変位計3aによる測定間隔は時間的に連続的でも断続的でも良い。断続的な場合、後述する信号処理手段201のサンプリング間隔より短いことが望ましい。レーザ変位計3aで検出した距離信号は、図1に示す信号処理手段201に入力する。
信号処理手段201は、所定のサンプリング間隔でレーザ変位計3aからの距離信号を変位信号として検出する変位信号検出手段202と、この変位信号をフーリェ変換するフーリェ変換演算手段203と、そのフーリェ変換した信号に対して、中間転写ベルト1の厚さ変動に支配的な周波数帯域に制限して逆フーリェ変換する逆フーリェ演算手段204とを少なくとも備えている。
前記変位信号の総取り込み時間は、中間転写ベルト1を連続して約10回転以上回転する時間に相当する時間が望ましい。10回転分ならば中間転写ベルト1の1回転周波数の1/10の周波数分解能が得られるので、信号/ノイズ比を上げ易い。測定時間を短縮するために、もう少し取り込み時間を短くしても良い。
サンプリング間隔は、測定に用いるローラ(駆動ローラ2)の1回転周波数frの成分(主に偏芯成分)を時間的に滑らかに検出できる程度でよい。本実施例ではサンプリング周波数は、約50×frとする。さらに中間転写ベルト1の高次周波数を5次まで考慮すると仮定する(実験で用いた中間転写ベルト1はこの程度であった)。また、ローラ(駆動ローラ2)の1回転周波数frと中間転写ベルト1の1回転周波数fbは、fr=20×fbの関係とする。
図3は、レーザ変位計で測定した変位信号の変動分の時間波形を表す図である。横軸は中間転写ベルトの1回転時間(時刻区間t0〜t1)、縦軸はレーザ変位計と中間転写ベルトの表面までの平均距離をすでに差し引いて、変位信号の変動分のみを表示している。
図3のような表示機能が前記信号処理手段201に設けられているが、図1では図示を省略している。信号処理手段201において、実際には中間転写ベルト1の連続10回転分の前記変位信号の時間波形を変位信号検出手段202で取り込む。図3はそのうちの1回転分を表示したものであり、駆動ローラ2の偏芯の片振幅が約10μmで、20周期であり、またさらに低い周波数の振幅成分が重畳しているのが分かる。
図4は、変位信号検出手段202で得られた中間転写ベルト1の連続10回転分の変位信号をフーリェ変換演算手段203で一括してフーリェ変換し、横軸を周波数、縦軸を変位振幅に換算して表した図である。フーリェ変換した各周波数成分の実部および虚部の情報は、記憶部(図示せず)に記憶しておく。
中間転写ベルト1の厚さ変動に支配的な周波数帯域を選択するために、図4に示すように縦軸を変位換算して、信号処理手段201の画面(図示せず)に表示する。図4の縦軸の振幅を見ると、駆動ローラ2の1回転周波数fr(=20×fb)の偏芯片振幅約10μmが最も大きいことが分かる。他のAC成分において、信号レベルとして顕著なものは、中間転写ベルト1の1回転周波数fbおよびfbの高次成分である。fbの高次成分をどこまで考慮するかは、中間転写ベルト1を実際に測定して決めればよいが、ここではfbの1次〜5次まで考慮する。
図5は、前記のフーリェ変換結果を、逆フーリェ変換演算手段204(図1参照)を用いて、0.5×fb〜5.5×fbの周波数帯域のみ取り出して(帯域制限して)、逆フ―リェ変換を実行した結果を時間波形として表した図である。
図4において、残すべき周波数帯域は中間転写ベルト1の厚さ変動に支配的な所だけであり、除去すべき周波数帯域は駆動ローラ2の1回転周波数fr成分(偏芯成分)やノイズ成分である。この帯域制限して再生された時間波形こそが、中間転写ベルト1の走行方向に沿った厚さ変動の支配的な成分によって構成されている。フーリェ変換時に実部および虚部の情報が記憶されているので、再生時間波形には帯域制限内のゲインと位相が保存されている。このようにして走行中の中間転写ベルト1の走行方向に沿った厚さ変動プロファイルを高精度に測定することができる。
測定に用いるローラ(駆動ローラ2)表面そのもののうねりの影響が考えられるが、その対策について次に説明する。図1においてレーザ変位計3aをもう1つ用意し(図示せず)、中間転写ベルト1の表面5aと駆動ローラ2の表面2aの距離を同時に測定する。これらの測定ポイント5aおよび2aにおいて、図4と同様にフ―リェ変換後、変位振幅の周波数スペクトラムを作成する。
図6は、駆動ローラ2の表面2aにおける変位振幅換算の周波数スペクトラムを表す図である。この図から明らかなように、駆動ローラ2の1回転周波数frの成分が支配的である。中間転写ベルト1の1回転周波数fbの振幅も若干見えるが、これは中間転写ベルト1の厚さ変動の起因ではなく、中間転写ベルト1の1回転周波数fbの振幅で、機構系が構造的に振動するためである。中間転写ベルト1の1回転周波数fbの振幅が小さければ、無視して構わない。
中間転写ベルト1の厚さ変動に比べて無視できない場合には、中間転写ベルト1の1回転周波数fbの実部、虚部情報を保存しておき、例えば0.5×fb〜5.5×fbの周波数帯域に制限して逆フーリェ変換する。その再生時間波形を、中間転写ベルト1の表面測定で求めた厚さ変動波形(図5参照)から引き算すれば、中間転写ベルト1の厚さ変動プロファイルをさらに高精度に求めることができる。
次に厚さ変動測定装置を、特に機構系の構成と動作を中心に説明する。図7は、中間転写ベルト1の厚さ変動測定装置の実装例を示す図である。この測定装置は、筐体ユニット141と、筐体ユニット141に設置された複数のレーザ変位計3a,3b,3cと、筐体ユニット141に固定された中間転写ベルトユニット31と、信号処理手段201とで主に構成されている。
信号処理手段201は図1に示す信号処理手段201と構成、機能は同じであるが、3台のレーザ変位計3a,3b,3cからの出力を信号処理できる構成となっている。この3台(複数台)のレーザ変位計3a,3b,3cは、中間転写ベルト1の幅方向、すなわち中間転写ベルト1の走行方向と直交する方向に所定の間隔をおいて設置されている。これにより中間転写ベルト1のほぼ全幅領域にわたっての厚さ変動が測定できる。
図8は、図7の機構部のみを示した分解斜視図である。中間転写ベルトユニット31が、ネジなどからなる固定部材171a,171b,171c,171dによって筐体ユニット141に内に組み込まれる。筐体ユニット141は、前板142、後板143、右側板144、右側板145で箱型に構成されている。各板の連結手段は図示していない。中間転写ベルトユニット31を筐体ユニット141に固定するために、前板142の上部に溝147aと147bが、後板143の上部に溝147cと147dが、それぞれ設けられている。
図9は、中間転写ベルトユニット31の分解斜視図である。中間転写ベルトユニット31は、ベルト・ローラ41、前板61、後板81、固定部材101a,101b,101c,101dから主に構成されている。
ベルト・ローラ41は、駆動ローラ2,従動ローラ8,9の両端部に、それぞれ軸受部への取り付け部2d,2e,8d,8e,9d,9eを有している。
前板61は、板部62、軸受部63a,63b,63c、軸受部63bの静止側を押し付けるためのバネ64、筐体ユニット141を固定するための突起65a,65bを有する。軸受部63a,63b,63cは、内輪回転・外輪固定である。バネ64は、中間転写ベルト1に張力を与える概念的な構造としているが、実際にはバネ力の調整が可能な構造(図示せず)となっている。中間転写ベルト1の着脱時は、ベルト張力を小さくし、測定時は中間転写ベルト1に所定の張力を与えるように切り替えられる機構(図示せず)となっている。
後板81は、板部82、軸受部83a,83b,83c、軸受部83bの静止側を押し付けるためのバネ64、筐体ユニット141を固定するための突起65a,65bを有する。軸受部83a,83b,83cは、内輪回転・外輪固定である。後板81の軸受部83cにカップリング7aを介してモータ6が連結され、モータ6に変速機構(図示せず)が内蔵されることもある。
図10は、本発明の実施例2に係るタンデム型画像形成装置の概略構成図である。まず、画像形成装置401の主要構成と主要動作を説明する。
光学ユニット411は、図示していないが半導体レーザからなる光源、回転する多面体ミラー、レンズ群などの光学部品を内蔵している。4つの感光体421a,421b,421c,421dは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応している。
各感光体421a,421b,421c,421dに対して帯電器(図示せず)によって帯電電位が与えられる。光学ユニット411から各感光体421a,421b,421c,421dに対して、レーザ光412a,412b,412c,412dにより露光され、像電位が与えられて記録すべき静電潜像が形成される。
静電潜像はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応した各色トナーを内蔵した現像器431a,431b,431c,431dにより現像され、トナー像が形成される。このトナー像は、1次転写器451a,451b,451c,451dにより中間転写ベルト441に転写される。
中間転写ベルトユニット440は、中間転写ベルト441が駆動ローラ442と2本の従動ローラ448,449の間に懸架され、駆動ローラ442は連結機構443を介して駆動モータ444に連結されている。駆動モータ444はモータ駆動回路446によって駆動され、駆動ローラ442が一定角速度で回転し、中間転写ベルト441が矢印方向445へ沿って走行する。中間転写ベルト441は、張力調整機構(図示せず)によって所定の張力が付与されている。また必要ならば、中間転写ベルト441の蛇行補正機構(図示せず)を追加しても良い。
中間転写ベルト441に1次転写されたトナー像は、2次転写ローラ461による2次転写位置462に到達する。一方、用紙カセット471からピックアップされた用紙(図示せず)が搬走路472を移動し、前記転写トナーの2次転写タイミングに合わせて2次転写される。このようにしてトナー像を転写した用紙は定着ローラ481により定着482され、画像形成装置401から排出される。なお、スキャナー491は、複写機能を使うときのみ用いる。
次に中間転写ベルト441の厚さ変動を測定して、それの走行速度を一定に保つための速度制御に応用した例を同図を用いて説明する。
コントローラ601は、レーザ変位計603、信号処理手段604、補正量算出手段605を備えている。信号処理手段604は図示していないが、変位検出手段、フーリェ変換演算手段、帯域制限した逆フーリェ変換演算手段を少なくとも備えている。
前記レーザ変位計603は、駆動ローラ442上の中間転写ベルト441表面までの距離変動をレーザ光602で測定する。信号処理手段604は前記信号処理手段201と同様の信号処理を行い、中間転写ベルト441の厚さ変動プロファイルを算出する。
このプロファイルを基に補正量算出手段605は、中間転写ベルト441が一定速度で走行するように、中間転写ベルト441の駆動回路446に対して補正プロファイルを与える。この補正プロファイルは、リアルタイムに更新してもよいし、時々更新しても良い。中間転写ベルト441の厚さ変動プロファイルは、中間転写ベルト441の駆動制御などに活用して色ずれ改善を図ることができる。
次に他の信号処理手段の実施例について説明する。前記レーザ変位計からの変位信号を、低域濾過器(LPF)を通過させて信号処理する方法がある。無端ベルトの1回転周波数をfb、測定ローラの1回転周波数をfrとしたとき、fr=20×fbとする。さらにローラ偏芯の片振幅を10μmとし、前記LPFを通過させた後、0.1μm以下(1/100以下)に圧縮できるようにする。これを実現するためには、8次バターワース型LPFが好適である。
図11は、図7に示す信号処理手段の内容を変更したものである。この信号処理手段301は、レーザ変位計3a,3b,3cからの距離信号を検出する変位信号検出手段302と、8次バターワース型LPF303と、位相補正手段304とを少なくとも備え、図に示すような接続関係になっている。
図12は、8次バターワース型LPF303のゲイン特性と位相特性を示す図である。図12(a)に示すように折れ点周波数(−3dB周波数)を10×fbとしたとき、10×fbより大きい周波数でのゲイン傾斜は−48dB/Octとなる。無端ベルト厚さ変動の考慮すべき周波数帯域は、fb,2×fb,3×fb,4×fb,5×fbすなわちfbの1次から5次までは考慮する必要があったとする。
図12(a)のゲンイ特性より、fb〜5×fbのゲインは変化していない。さらにローラの偏芯周波数成分20×fbも−48dB(1/100以下)となり、ゲインに関しては問題ない。
一方、図12(b)の位相特性より、fb〜5×fbに対して約−30度〜−160度位相ずれが起こるので、当該LPFを通過した波形は、実際の無端ベルトの厚さ変動の波形と異なるものになり、このままでは使用できない。そこで複雑な作業ではあるが、予めこのLPFの位相特性が分かっているので、周波数成分fb,2×fb,3×fb,4×fb,5×fbに対して、それぞれ異なる量の位相補正を行うことで解決できる。
前記実施例による効果を挙げれば次の通りである。
(1)無端ベルトの走行方向に沿って0.1μm程度の高精度で厚さ変動プロファイルを得ることができる。
(2)無端ベルト表面までの距離を片側からのみ測定すればよいこと、測定用ローラの偏芯に依存しないこと、無端ベルトを走行させながら走行できること、などの簡便さがある。
(3)無端ベルトの測定面に傷などを付けることがない。
(4)無端ベルトを画像形成装置の中間転写ベルトに使用した場合、中間転写ベルトを画像形成装置に組み込む前に中間転写ベルトの厚さ変動起因の走行方向の色ずれ量を高精度に予測でき、その結果に基づいて中間転写ベルトを部品として選別でき、歩留まりの向上が図れる。
(5)画像形成装置の中に厚さ変動測定機能を組み込めば、厚さ変動起因の走行方向の色ずれを改善することができる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えば画像形成装置においては中間転写ベルトの他に感光体ベルトにも本発明を適用することができる。感光体ベルトの厚さ変動による画像形成上の影響としては、感光体ベルトの周方向に沿った厚さ変動により走行速度変動が生じ、これにより前述した中間転写ベルトの厚さ変動が発生した場合と同様に画像の位置ずれや色ずれを生じる。感光体ベルトを使用した画像形成装置として、例えば感光体ベルトと、その感光体ベルトに沿って設置されたカラー別の4個の現像器と、その感光体ベルトに対して設置された1個の中間転写ドラムとを備えた画像形成装置がある。さらに画像形成装置以外の他の分野での無端ベルトにも適用可能である。
本発明の機能を単純化して表した説明図である。 図1の測定ポイント周辺の拡大図である。 レーザ変位計で測定した変位信号の変動分の時間波形を表した図である。 変位信号をフーリェ変換した図である。 周波数帯域を制限して、逆フーリェ変換した時間波形を表した図である。 駆動ローラ表面における変位信号をフーリェ変換した図である。 中間転写ベルトの厚さ変動測定装置を表した図である。 中間転写ベルトユニットが筐体ユニットに組み込まれる状態を示す分解斜視図である。 中間転写ベルトユニットの分解斜視図である。 厚さ変動測定装置を内蔵した画像形成装置の概略構成図である。 他の実施例に係る中間転写ベルトの厚さ変動測定装置を表した図である。 その中間転写ベルトの厚さ変動測定装置の用いる8次バターワース型LPFのゲンイ特性と位相特性を示す図である。
符号の説明
1:中間転写ベルト、2:駆動ローラ、3a〜3c:レーザ変位計、4a:レーザ光、5a:測定ポイント、6:モータ、7:連結機構、8:従動ローラ、9:従動ローラ、21:巻きつけ角度、22:レーザ光の出射方向、31:中間転写ベルトユニット、201:信号処理手段、202:変位信号検出手段、203:フーリェ変換演算手段、204:逆フーリェ変換演算手段、440:中間転写ベルトユニット、441:中間転写ベルト、442:駆動ローラ、444:駆動モータ、446:モータ駆動回路、448:従動ローラ、449:従動ローラ。

Claims (10)

  1. 回転ローラに懸架された無端ベルトと、
    その無端ベルトを回転走行させる駆動手段と、
    前記無端ベルトを挟んで前記回転ローラと反対側に配置されて、前記無端ベルトの走行中に前記回転ローラに巻き付けられている前記無端ベルト部分の表面までの距離を測定する非接触式の距離測定手段と、
    その距離測定手段からの距離信号を前記無端ベルトの走行方向に沿った変位信号として検出する変位信号検出手段と、
    その変位信号検出手段から出力される前記変位信号を、前記無端ベルトの連続複数回転分を一括してフーリェ変換するフーリェ変換演算手段と、
    そのフーリェ変換演算手段でフーリェ変換した信号に対して、前記無端ベルトの厚さ変動に支配的な周波数帯域に制限して逆フーリェ変換する逆フーリェ変換演算手段と
    を有することを特徴とする無端ベルトの厚さ変動測定装置。
  2. 請求項1記載の無端ベルトの厚さ変動測定装置において、
    前記距離測定手段が前記無端ベルトの幅方向に沿って所定の間隔を置いて複数設置され、
    各距離測定手段から出力された各距離信号が前記変位信号検出手段に入力されることを特徴とする無端ベルトの厚さ変動測定装置。
  3. 請求項1または2記載の無端ベルトの厚さ変動測定装置において、
    前記距離測定手段がレーザ変位計であって、
    そのレーザ変位計から出射されるレーザ光の向きが前記回転ローラの中心に向いていることを特徴とする無端ベルトの厚さ変動測定装置。
  4. 請求項1記載の無端ベルトの厚さ変動測定装置において、
    前記距離測定手段による測定間隔が前記変位信号検出手段によるサンプリング間隔よりも短いことを特徴とする無端ベルトの厚さ変動測定装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の無端ベルトの厚さ変動測定装置において、前記無端ベルトが画像形成装置に使用する中間転写ベルトまたは感光体ベルトであることを特徴とする無端ベルトの厚さ変動測定装置。
  6. 感光体によって形成される2色以上のトナー像を中間転写ベルト上に重ねて転写する画像形成装置の製造方法において、
    前記中間転写ベルトの厚さ変動に基づく色ずれ評価基準を設定しておき、
    前記画像形成装置に組み込む前の前記中間転写ベルトの厚さ変動を請求項1記載の厚さ変動測定装置で測定して、
    その測定結果と前記色ずれ評価基準を比較して当該中間転写ベルトの合否判定を行い、
    前記色ずれ評価基準に合格した中間転写ベルトを画像形成装置に組み込むことを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  7. 感光体によって形成される2色以上のトナー像を重ねて転写する中間転写ベルトと、
    回転ローラに懸架した前記中間転写ベルトの回転速度を制御する回転速度制御手段と、
    前記中間転写ベルトを挟んで前記回転ローラと反対側に配置されて、前記中間転写ベルトの走行中に前記回転ローラに巻き付けられている前記中間転写ベルト部分の表面までの距離を測定する非接触式の距離測定手段と、
    その距離測定手段からの距離信号を前記中間転写ベルトの走行方向に沿った変位信号として検出する変位信号検出手段と、
    その変位信号検出手段から出力される前記変位信号を、前記中間転写ベルトの連続複数回転分を一括してフーリェ変換するフーリェ変換演算手段と、
    そのフーリェ変換演算手段でフーリェ変換した信号に対して、前記無端ベルトの厚さ変動に支配的な周波数帯域に制限して逆フーリェ変換する逆フーリェ変換演算手段とを有し、
    その逆フーリェ変換演算手段から出力される前記中間転写ベルトの厚さ変動信号に基づいて、前記回転速度制御手段により前記中間転写ベルトの回転速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7記載の画像形成装置において、
    前記距離測定手段が前記中間転写ベルトの幅方向に沿って所定の間隔を置いて複数設置され、
    各距離測定手段から出力された各距離信号が前記変位信号検出手段に入力されることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7または8記載の画像形成装置において、
    前記距離測定手段がレーザ変位計であって、
    そのレーザ変位計から出射されるレーザ光の向きが前記回転ローラの中心に向いていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項7記載の画像形成装置において、
    前記距離測定手段による測定間隔が前記変位信号検出手段によるサンプリング間隔よりも短いことを特徴とする画像形成装置。
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