JP4845781B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサの製造方法に関し、より詳しくは、固体電解質として導電性高分子層を有する固体電解コンデンサの製造方法に関する。
近年、電子機器のデジタル化、高周波化に伴い、電解コンデンサには、小型大容量化および高周波領域における低インピーダンス化が求められており、さらには、半田の鉛フリー化によるリフロー温度の上昇に伴い、高耐熱性が求められるようになっている。
このような小型大容量で、高周波領域のインピーダンス低減という要求に対し、陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子を金属ケースに収納し、封口ゴムによる封止する、いわゆる巻回型のコンデンサ素子構造を有し、ポリピロール、ポリチオフェン等の高導電性を有する導電性高分子を固体電解質として用いた固体電解コンデンサが開発され、すでに実用化されている(たとえば特許文献1)。
そして、現在では、高導電性であるとともに、重合反応が緩やかで、陽極の誘電体皮膜との密着性に優れているという理由から、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDT)が導電性高分子として多く使用されるようになっている。
ここで、固体電解質としてのPEDT層を有する巻回型の固体電解コンデンサは、陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子に、モノマーである3,4−エチレンジオキシチオフェンおよび酸化剤を含浸させて、化学酸化重合を行なうことにより作製することができる。酸化剤としては、たとえばパラトルエンスルホン酸第二鉄などが用いられている。
しかしながら、上記従来の固体電解コンデンサは、耐熱性の面で十分に満足できるものではなかった。すなわち、鉛フリー半田による固体電解コンデンサのリフロー処理においては、鉛フリー半田が従来の鉛半田より融点がかなり高いため、半田リフロー温度を200〜270℃程度の高温にする必要があるが、従来の固体電解コンデンサでは、PEDT等導電性高分子の劣化に伴う諸電気的特性の劣化が過大に進行して、市場において看過できない問題となっていた。
特許第3459547号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、等価直列抵抗(ESR)が十分に低く、かつ高耐熱性の固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明者は、鋭意研究した結果、酸化剤として炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を用いると、過大な電気的特性変化を抑制でき、しかも化学酸化重合に用いる酸化剤を含有する溶液中における、金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比を、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比未満とすることにより、導電性高分子層の導電性および耐熱性が向上して、漏れ電流および初期静電容量を劣化させることなく、低ESRで、かつ高耐熱性の固体電解コンデンサが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明は、固体電解質としての導電性高分子層を有する固体電解コンデンサの製造方法であって、該導電性高分子層は、酸化剤としてナフタレンスルホン酸第二鉄またはテトラリンスルホン酸第二鉄を含有する溶液を用いて、モノマーを化学酸化重合させることにより形成され、該溶液中における、鉄(III)イオンに対するナフタレンスルホン酸イオンまたはテトラリンスルホン酸イオンのモル比が2.5以上2.8以下であることを特徴とする。
さらに、上記モノマーは、3,4−エチレンジオキシチオフェンまたはその誘導体であることが好ましい。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法によれば、ESRが低く、かつ高耐熱性の固体電解コンデンサが提供される。
本発明は、固体電解質として導電性高分子層を有する固体電解コンデンサの製造方法に関し、より具体的には、誘電体皮膜が形成された陽極箔と対向陰極箔とがセパレータを介して巻回されてなるコンデンサ素子内に、固体電解質としての導電性高分子層を有する固体電解コンデンサの製造方法に関するものである。
誘電体皮膜が形成された陽極箔と対向陰極箔とがセパレータを介して巻回されてなるコンデンサ素子としては、たとえば図1のような構造の巻回型のコンデンサ素子101が好適に用いられる。コンデンサ素子101は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属からなる箔に、粗面化のためのエッチング処理および誘電体皮膜形成のための化成処理を施した陽極箔102と、対向陰極箔103とをセパレータ104を介して巻き取ることにより形成される。これらは巻き取られた後、巻き止めテープ105によって固定される。陽極箔102および対向陰極箔103には、リードタブ端子106を介して、それぞれ陽極リード線107、陰極リード線108が取り付けられている。
本発明においては、酸化剤として炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を含有する溶液を用いて、モノマーを化学酸化重合させることにより、図1のような巻回型コンデンサ素子の内部に固体電解質である導電性高分子層を形成する。以下、導電性高分子層の形成方法について詳細に説明する。
導電性高分子層を構成するモノマーの化学酸化重合は、たとえば(1)モノマーを含有する溶液と、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を含有する酸化剤溶液とを調製し、コンデンサ素子を、これらの溶液に順次浸漬することにより、あるいはこれらの溶液を順次塗布することにより、コンデンサ素子内で酸化重合を行なわせる方法、(2)モノマーおよび酸化剤としての炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を含有するモノマー/酸化剤溶液を調製し、コンデンサ素子を、当該溶液に浸漬することにより、あるいは当該溶液を塗布することにより、コンデンサ素子内で酸化重合を行なわせる方法等により行なうことができる。酸化重合の促進のために、必要に応じて加熱してもよい。以上のような方法により、コンデンサ素子内、具体的には陽極箔と対向陰極箔の間を含むコンデンサ素子内に導電性高分子層が形成される。
上記酸化剤溶液、モノマー/酸化剤溶液に含有される炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する炭素縮合二環系化合物としては、特に限定されないが、たとえば、ナフタレンスルホン酸、テトラリンスルホン酸、デカリンスルホン酸、インデンスルホン酸、ヘプタレンスルホン酸、オクタレンスルホン酸、およびこれらの2種以上の混合物などを挙げることができる。なかでも、芳香族性を有するナフタレンスルホン酸、テトラリンスルホン酸、オクタレンスルホン酸、およびこれらの2種以上の混合物が好ましい。なお、「炭素縮合二環系化合物」とは、主に炭素原子より構成される2つの環を有する環状化合物であって、各環が2個またはそれ以上の原子を共有する化合物を意味する。
炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する金属としては、遷移金属を挙げることができ、特に限定されないが、たとえば、鉄(III)、銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(VII)、亜鉛(II)のうちの1種または2種以上を挙げることができる。なかでも、鉄(III)を含むことが好ましい。
酸化剤溶液、モノマー/酸化剤溶液の調製に用いられる溶媒としては、たとえばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコールなどのアルコール溶媒を挙げることができる。これらアルコール溶媒は2種以上混合して用いてもよく、あるいはアルコール溶媒と非アルコール溶媒とを混合した混合溶媒であってもよい。
また、導電性高分子を構成するモノマーとしては、ピロール、チオフェン、およびその誘導体を挙げることができるが、なかでも3,4−エチレンジオキシチオフェンまたはその誘導体が好ましい。
ここで、本発明においては、上記方法(1)の酸化剤溶液、方法(2)のモノマー/酸化剤溶液中における、金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比Xを、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比Y未満とする。「炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比Y」とは、当該炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンの化学量論比を意味するものである。より具体的には、たとえば、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する金属として鉄(III)を用いた場合、当該炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比は、3.0であるから、酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液中における金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比は、3.0未満とする。好ましくは、2.8以下である。同様に、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する金属が銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(VII)、亜鉛(II)である場合、酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液中における金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比は、それぞれ2.0未満、6.0未満、4.0未満、7.0未満、2.0未満とする。
このように、金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比Xが適切に制御された酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液を用いて化学酸化重合を行なうことにより、漏れ電流や初期静電容量を劣化させることなく、低ESRで、かつ高耐熱性の固体電解コンデンサを得ることができる。このような効果は、酸化剤のスルホン酸金属塩を構成するスルホン酸成分を炭素縮合二環系スルホン酸とし、かつ酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液中における金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比Xを化学量論比Y未満に制御したことの相乗効果であると考えられる。
酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液中における金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比Xは、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比Yと、下記式(1)の関係を有していることが好ましい。
X≧Y−0.5 (1)
たとえば、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する金属として鉄(III)を用いた場合、当該炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比は、3.0であるから、酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液中における金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比は、3.0−0.5=2.5以上とすることが好ましい。同様に、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する金属が銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(VII)、亜鉛(II)である場合、酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液中における金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比は、それぞれ1.5以上、5.5以上、3.5以上、6.5以上、1.5以上とすることが好ましい。酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液中における金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比Xが、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比Y−0.5未満である場合には、モノマー/酸化剤溶液を調整する際、金属酸化物を主成分とする沈殿が生じ、モノマーと酸化剤との均一な混合が困難となり、重合用溶液として適さなくなる場合がある。
上記のような炭素縮合二環系スルホン酸イオン/金属イオンモル比を有する酸化剤溶液あるいはモノマー/酸化剤溶液を調製する具体的手段としては、特に限定されないが、次の(i)および(ii)を挙げることができる。
(i)構成成分である炭素縮合二環系スルホン酸イオンと金属イオンとの組成比(炭素縮合二環系スルホン酸イオン/金属イオンモル比)が化学量論比より小さい炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を溶媒に溶解する方法。この場合、モル比の調整のために、必要に応じてさらに金属成分含有化合物を添加してもよい。
(ii)化学量論組成を有する炭素縮合二環系スルホン酸金属塩と、金属成分含有化合物とを溶媒に添加する方法。この方法では、金属成分含有化合物の添加のより、所定の炭素縮合二環系スルホン酸イオン/金属イオンモル比に調整される。
金属成分含有化合物としては、たとえば炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を構成する金属が鉄(III)である場合、硫酸第二鉄(Fe2(SO43)、水酸化鉄(Fe(OH)3)などを挙げることができる。
上記方法(i)で用いられる炭素縮合二環系スルホン酸イオンと金属イオンとの組成比(炭素縮合二環系スルホン酸イオン/金属イオンモル比)が化学量論比より小さい炭素縮合二環系スルホン酸金属塩は、そのようなモル比の炭素縮合二環系スルホン酸および金属成分含有化合物を原料として用いることにより調製することができる。なお、炭素縮合二環系スルホン酸イオンと金属イオンとの組成比(炭素縮合二環系スルホン酸イオン/金属イオンモル比)がその化学量論比からずれていることを非化学量論比(non−stoichiometric ratio)を呼ぶ。
内部に導電性高分子層が形成されたコンデンサ素子は、たとえば図2に示されるように、アルミケース202に収容され、封止用ゴムパッキング203を挿入して固定される。次に、アルミケース202の開口部を、横絞りとカールを行なうことで封止し、エージング処理を行なう。その後、コンデンサのカール面にプラスチック製の座板204を挿入し、コンデンサ素子のリード線を電極端子205としてプレス加工・折り曲げを行ない、固体電解コンデンサが完成する。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
エッチング処理および誘電体皮膜を形成するための化成処理を施したアルミニウムからなる陽極箔と、アルミニウムからなる対向陰極箔とを合成セルロース繊維のセパレータを介して円筒状に巻き取ることにより、図1に示されるような巻回型のコンデンサ素子を得た。ついで、当該コンデンサ素子を280℃で熱処理した。次に、酸化剤として炭素縮合二環系スルホン酸イオンと金属イオンとの組成比(炭素縮合二環系スルホン酸イオン/金属イオンモル比)が2.5であるナフタレンスルホン酸第二鉄と、モノマーの3,4−エチレンジオキシチオフェンとをn−ブタノールに溶解し、モノマー/酸化剤溶液(酸化剤濃度40質量%)を調製した後、当該溶液にコンデンサ素子を浸漬して引き上げ、150℃で酸化重合を行なうことにより、コンデンサ素子内の陽極と陰極との間に導電性高分子層を形成した。そして、当該コンデンサ素子をアルミケースに収容し、封止用ゴムパッキングを挿入して固定した後、アルミケースの開口部を、横絞りとカールを行なうことで封止し、エージング処理した。その後、コンデンサのカール面にプラスチック製の座板を挿入し、コンデンサ素子のリード線を電極端子としてプレス加工・折り曲げを行ない、固体電解コンデンサを完成させた(サイズ:直径6.3mm×高さ6mm)。固体電解コンデンサの定格電圧および定格容量を表2に示す。
<実施例2〜4、比較例1〜4>
酸化剤の種類および炭素縮合二環系スルホン酸イオンと金属イオンとの組成比(炭素縮合二環系スルホン酸イオン/金属イオンモル比)が表1に示されるとおりであること以外は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを作製した(サイズ:直径6.3mm×高さ6mm)。固体電解コンデンサの定格電圧および定格容量を表2に示す。
Figure 0004845781
(電気的特性の評価)
得られた固体電解コンデンサについて、初期の静電容量(測定周波数120MHz)およびESR値(測定周波数100kHz)と、リフロー試験(230〜250℃、30秒)後の静電容量(測定周波数120Hz)およびESR値(測定周波数100kHz)を測定し、これらの特性変化について評価した。結果を表2に示す。なお、表2に示される静電容量およびESR値は、固体電解コンデンサ50個の平均値である。
表2における「静電容量変化率ΔC(%)」とは、次の式により算出された値である。ΔC(%)=(C−C0)/C0×100
(C0:初期静電容量、C:リフロー試験後の静電容量)
また、表2における「ESR変化率ΔR(倍)」とは、次の式により算出された値である。
ΔR(倍)=R/R0
(R0:初期ESR値、R:リフロー試験後のESR値)
Figure 0004845781
酸化剤に炭素縮合二環系スルホン酸金属塩を用い、かつ金属イオンに対する炭素縮合二環系スルホン酸イオンのモル比を、炭素縮合二環系スルホン酸金属塩の化学量論比未満とすることにより、初期の静電容量を損失させることなく、初期ESRを低減し、かつ熱による電気的特性の劣化が抑制された固体電解コンデンサが提供されることが確認された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る巻回型コンデンサ素子の一例を概略的に示す分解図である。 本発明に係る固体電解コンデンサの一例を示す断面図である。
符号の説明
101,201 コンデンサ素子、102 陽極箔、103 対向陰極箔、104 セパレータ、105 巻き止めテープ、106 リードタブ端子、107 陽極リード線、108 陰極リード線、202 アルミケース、203 封止用ゴムパッキング、204 座板、205 電極端子。

Claims (2)

  1. 固体電解質としての導電性高分子層を有する固体電解コンデンサの製造方法であって、
    前記導電性高分子層は、酸化剤としてナフタレンスルホン酸第二鉄またはテトラリンスルホン酸第二鉄を含有する溶液を用いて、モノマーを化学酸化重合させることにより形成され、
    前記溶液中における、鉄(III)イオンに対するナフタレンスルホン酸イオンまたはテトラリンスルホン酸イオンのモル比は2.5以上2.8以下であることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記モノマーは、3,4−エチレンジオキシチオフェンまたはその誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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