JP4842829B2 - 含窒素縮合複素環化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、CRF(副腎皮質刺激ホルモン放出因子)拮抗活性を有する新規な含窒素縮合複素環化合物およびそれを含有する医薬組成物に関する。
副腎皮質刺激ホルモン放出因子(以下、「CRF」と略す)は、41アミノ酸からなる神経ペプチドであり、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の放出を促進するペプチドとして脳下垂体から単離され、精製された。はじめ、その構造は、ヒツジ視床下部から決定され、その後、その存在が、ラットまたはヒトにおいても確認され、その構造が決定された(非特許文献1〜3参照)。アミノ酸配列は、ヒトとネズミにおいて同じであるが、ヒツジでは7個のアミノ酸が異なっている。CRFは、プレプロCRFのカルボキシ末端として合成され、切断され、分泌される。CRFペプチドおよびそのmRNAは、視床下部および脳下垂体中に最も多量に存在し、大脳皮質、小脳、海馬および扁桃体などの脳に広く分布している。また、末梢組織においては、その存在は、胎盤、副腎、肺、肝臓、膵臓、皮膚および消化管において確認されている(非特許文献4〜7参照)。CRFレセプターは、7回膜貫通Gタンパク質共役レセプターであり、CRF1およびCRF2の2つのサブタイプが存在している。CRF1は主として大脳皮質、小脳、嗅球、脳下垂体および扁桃核に存在することが報告されている。一方、CRF2レセプターは、CRF2αおよびCRF2βの2つのサブタイプを有している。CRF2αレセプターは視床下部、中隔野および脈絡叢に多く分布しており、CRF2βレセプターは主に骨格筋のような抹消組織に存在し、脳の血管に分布することが明らかにされた(非特許文献8〜10参照)。各レセプターは生体における分布が異なるので、その役割も異なることが判る(非特許文献11参照)。
CRFの生理的作用としては、内分泌系に対する作用が知られており、視床下部におけるストレスに応答してCRFが産生されて分泌され、そして脳下垂体に作用してACTHの放出を促進する(非特許文献12参照)。内分泌系に対する作用に加え、CRFは脳における神経伝達物質または神経調節因子として作用し、電気生理学、自律神経およびストレスに対する行動を統合する(非特許文献13、14参照)。CRFがラットのような実験動物の脳室に投与されると、不安行動が観察され、正常動物と比較するとCRF過剰発現マウスではさらに多くの不安行動が観察される(非特許文献15〜17参照)。また、ペプチド作動性CRFレセプターアンタゴニストのα−ヘリカルCRF(9−41)は、動物モデルにおいて抗不安作用を奏する(非特許文献17、18参照)。ラットの血圧、心拍数および体温は、ストレスまたはCRF投与によって増加するが、ペプチド作動性CRFアンタゴニストのα−ヘリカルCRF(9−41)は、ストレスによる血圧、心拍数および体温の上昇を抑制する(非特許文献19参照)。ペプチド作動性CRFレセプターアンタゴニストのα−ヘリカルCRF(9−41)は、アルコールやコカインなどの依存性薬物の休薬による異常行動を抑制する(非特許文献20、21参照)。さらに、ラットにおいてCRF投与により学習および記憶が促進されることが報告されている(非特許文献22〜24参照)。
CRFは生体におけるストレス応答と関連しているため、ストレスが関与したうつ病や不安症に関する臨床報告がある。うつ病患者の脳脊髄液中のCRF濃度は、正常者のCRF濃度に比べて高く(非特許文献25参照)、うつ病患者の視床下部におけるCRFのmRNA濃度は、正常者のそれに比べ増加している(非特許文献26参照)。うつ病で自殺した患者の大脳皮質のCRF結合部位は減少している(非特許文献27参照)。CRF投与による血漿ACTH濃度の増加は、うつ病患者においては小さい(非特許文献28参照)。パニック症患者において、CRF投与による血漿ACTH濃度の増加は小さい(非特許文献29参照)。強迫神経症、心的外傷後ストレス障害、トゥレット症候群などのようなストレスによって誘発された不安症の患者の脳脊髄液中のCRF濃度は、正常者のそれと比較して高い(非特許文献30〜32参照)。***病患者の脳脊髄液のCRF濃度は、正常者のそれと比較して高い(非特許文献33,34参照)。このように、ストレスが関与する精神病において、CRFを介する生体応答系に異常が存在することが報告されている。
内分泌系に対するCRFの作用は、CRF遺伝子導入動物の特徴および実験動物の行動から推定することができる。CRF過剰発現マウスにおいては、ACTHおよび副腎皮質ステロイドの過剰分泌が起こり、筋肉の萎縮症、脱毛症、不妊症などのようなクッシング症候群に類似した異常が観察される(非特許文献35参照)。CRFは、ラットのような実験動物における摂食を阻害する(非特許文献36,37参照)。また、ペプチド作動性CRFアンタゴニストのα−ヘリカルCRF(9−41)は、実験モデルでストレス負荷による摂食の減少を抑制した(非特許文献38参照)。CRFは、遺伝性肥満動物の体重増加を阻害した(非特許文献39参照)。神経性の摂食障害の患者において、CRF投与による血漿中のACTHの増加は小さい(非特許文献40参照)。低いCRF値が肥満症候群と関連することが判る(非特許文献41参照)。セロトニン再取込み阻害剤の摂食抑制および体重減少作用は、CRFの放出を介して働くという可能性が示唆された(非特許文献42参照)。
CRFは、ストレスまたは炎症に関与する消化管運動と中枢的または末梢的に関連している(非特許文献43参照)。CRFは、中枢的または末梢的に作用し、胃の収縮性を弱め、胃の排出力を減少させる(非特許文献44,45参照)。また、ペプチド作動性CRFアンタゴニストのα−ヘリカルCRF(9−41)は、開腹手術による胃の機能低下に対して修復作用を有する(非特許文献46参照)。CRFは、胃の重炭酸イオンの分泌を抑制し、胃酸分泌を減少させ、低温抑制ストレスに起因する潰瘍を抑制する(非特許文献46参照)。さらに、ペプチド作動性CRFアンタゴニストのα−ヘリカルCRF(9−41)は、抑制ストレスによる胃酸分泌減少、胃排出減少、小腸輸送減少および大腸の輸送強化に対して抑制作用を示す(非特許文献47参照)。健康な人において、精神的ストレスが、不安症および腸拡張に起因するガスおよび腹痛を増加させ、CRFは、不快の閾値を減少させる(非特許文献48,49参照)。過敏性腸症候群患者においては、大腸運動は、健康な人と比較して、CRF投与によって過度に強化される(非特許文献50参照)。
CRFが炎症によって誘発され、炎症反応に関与していることは、実験動物の研究および臨床研究から報告されている。実験動物の炎症部位および関節リウマチ患者の関節滑液において、CRFの産生は、局所的に増加している(非特許文献51〜53参照)。CRFは、肥満細胞の脱顆粒を誘発し、血管透過性を高める(非特許文献54,55参照)。CRFは、自己免疫性甲状腺炎患者の甲状腺においても見出すことができる(非特許文献56参照)。CRFを実験的な自己免疫脳脊髄膜炎ラットに投与すると、麻痺のような症状の進行が著しく阻害された(非特許文献57参照)。ラットにおいて、Tリンパ球増殖およびナチュラルキラー細胞活性のような免疫応答活性は、CRF投与またはストレス負荷によって減少する(非特許文献58参照)。
Science, 213, 1394(1981) Proc. Natl. Acad. Sci USA, 80, 4851(1983) EMBO J. 5, 775(1983) J. Clin. Endocrinol. Metab., 65, 176(1987) J. Clin. Endocrinol. Metab., 67, 768(1988) Regul. Pept., 18, 173(1987) Peptides, 5(Suppl. 1), 71(1984) J. Neurosci. 15, 6340(1995) Endocrinology, 137, 72(1996) Biochim. Biophys. Acta, 1352, 129(1997) Trends. Pharmacol. Sci. 23, 71(2002) Recent Prog. Horm. Res., 39, 245(1983) Brain Res. Rev., 15, 71(1990) Pharmacol. Rev., 43, 425(1991) Brain Res., 574, 70(1992) J. Neurosci., 10, 176(1992) J. Neurosci., 14, 2579(1994) Brain Res., 509, 80(1990) J. Physiol., 460, 221(1993) Psychopharmacology, 103, 227(1991) Pharmacol. Rev. 53, 209(2001) Nature, 375, 284(1995) Neuroendocrinology, 57, 1071(1993) Eur. J. Pharmacol., 405, 225(2000) Am. J. Psychiatry, 144, 873(1987) Am. J. Psychiatry, 152, 1372(1995) Arch. Gen. Psychiatry, 45, 577(1988) N. Engl. J. Med., 314, 1329(1986) Am. J. Psychiatry, 143, 896(1986) Arch. Gen. Psychiatry, 51, 794(1994) Am. J. Psychiatry, 154, 624(1997) Biol. Psychiatry, 39, 776(1996) Brain Res., 437, 355(1987) Neurology, 37, 905(1987) Endorcrinology, 130, 3378(1992) Life Sci., 31, 363(1982) Neurophamacology, 22, 337(1983) Brain Res. Bull., 17, 285(1986) Physiol. Behav., 45, 565(1989) J. Clin. Endocrinol. Metab., 62, 319(1986) Endocrinology, 130, 1931(1992) Pharmacol. Rev., 43, 425(1991) Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 280, G315(2001) Regulatory Peptides, 21, 173(1988) Am. J. Physiol., 253, G241(1987) Am. J. Physiol., 258, G152(1990) Gastroenterology, 95, 1510(1988) Gastroenterology, 109, 1772(1995) Neurogastroenterol. Mot., 8, 9(1996) Gut, 42, 845(1998) Science,254, 421(1991) J. Clin. Invest., 90, 2555(1992) J. Immunol., 151, 1587(1993) Endocrinology, 139, 403(1998) J. Pharmacol. Exp. Ther., 288, 1349(1999) Am. J. Pathol. 145, 1159(1994) J. Immunil., 158, 5751(1997) Endocrinology, 128, 1329(1991)
上述のように、CRFレセプター拮抗作用を有する化合物は、CRFが関与するさまざまな疾患の治療または予防に優れた効果を発揮することが期待される。
CRFアンタゴニストとして、例えば、ヒトまたは他の哺乳類のCRFまたは関連するペプチドのアミノ酸配列の一部分を改変または除去したペプチド性CRFレセプターアンタゴニストが報告されており、それらがACTH放出抑制作用や抗不安作用のような薬理作用を示すことが報告されている[Science,224,889(1984);J. Pharmacol. Exp. Ther., 269, 564(1994);Brain Res. Rev., 15, 71(1990)]。しかし、生体における経口投与での化学的安定性や吸収性、バイオアベイラビリティおよび大脳内の輸送機能などの薬動力学的観点から、ペプチド誘導体は医薬としての有用性は低い。
すなわち、本発明は、
[1]式(I):
Figure 0004842829
(式中、環Aは、式(A’):
Figure 0004842829
(式中、Xは炭素、Xは酸素、硫黄または−NR−(式中、Rは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである)、または式(A”):
Figure 0004842829
(式中、Xは窒素、Rは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである)で表される5員環であり;
は(1)置換されていてもよいヒドロカルビル基および置換されていてもよい複素環基から選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ、または(2)置換されていてもよい環状アミノ(ただし、該環状アミノのアミノ窒素は該窒素に隣接するカルボニルを持たない)であり;
は置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよい複素環であり;
、YおよびYはそれぞれ置換されていてもよいメチンまたは窒素であり、ただしY、YおよびYのうち窒素は1つ以下であり;
Wは結合手、−(CH−または−(CH−CO−(式中、nは1〜4の整数、mは0〜4の整数である)であり;
Zは結合手、−CO−、酸素、硫黄、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−alk−、−CONR−または−NRCO−(式中、alk は置換されていてもよいC1−4アルキレンおよびRは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである)である)で表される化合物またはその塩(ただし、(i)環Aが式A’の5員環(Xが炭素で、Xが硫黄である)であり、Wが結合手であり、Zが−NHCO−または−CONH−であり、YがCR3a(式中、R3aは水素、ハロゲン、またはアルコキシである)である化合物、および
(ii)環Aが式A’の5員環(Xが炭素で、Xが酸素、硫黄または−NH−である)であり、Rが置換されていてもよい1−ピペラジニルであり、Wが結合手であり、Zが結合手であり、Rが置換されていてもよいアリールである化合物は除く);
[2]上記[1]記載の化合物のプロドラッグ;
[3]Rが2つの置換されていてもよいC1−4アルキル基で置換されたアミノである上記[1]記載の化合物;
[4]Rが置換されていてもよいC1−4アルキルおよび置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環で置換されたアミノである上記[1]記載の化合物;
[5]Rが1以上の置換基で置換されていてもよい5または6員の環状アミノである上記[1]記載の化合物;
[6]YがCR3a、YがCR3b、およびYがCR3c(式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水素、ハロゲン、ニトロ、置換されていてもよいC1−4ヒドロカルビル、置換されていてもよいC1−4ヒドロカルビルオキシ、置換されていてもよいC1−4ヒドロカルビルチオ、置換されていてもよいアミノまたは炭素原子を4個まで含むアシルである)である上記[1]記載の化合物;
[7]Y、YおよびYの1つが窒素である上記[1]記載の化合物;
[8]Wが結合手である上記[1]記載の化合物;
[9]Rが置換されていてもよいC6−10アリールまたは置換されていてもよい5または10員の複素環である上記[1]記載の化合物;
[10]Rが置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい5または6員の複素環である上記[1]記載の化合物;
[11]Zが−NR−(式中、Rは上記[1]におけると同意義)である上記[1]記載の化合物;
[12]環Aがチアゾール環または式(Aa):
Figure 0004842829
(式中、R5aは水素、置換されていてもよいC1−4アルキルまたは炭素原子を4個まで含むアシルである)で表されるイミダゾール環である上記[1]記載の化合物;
[13]YがCR3a、YがCR3b、およびYがCR3c(式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水素、ハロゲンまたは置換されていてもよいヒドロカルビルである)であり;Wが結合手であり;Rが置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい5または6員の複素環であり;Zが−NR−(式中、Rは水素または置換されていてもよいヒドロカルビルである)である上記[1]記載の化合物;
[14]YがCR3a、YがCR3b、およびYがCR3c(式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水素、ハロゲン、ニトロ、置換されていてもよいC1−4ヒドロカルビル、置換されていてもよいC1−4ヒドロカルビルオキシ、置換されていてもよいC1−4ヒドロカルビルチオ、置換されていてもよいアミノまたは炭素原子を4個まで含むアシルである)であり;Wが結合手であり;Rが置換されていてもよいC6−10アリールまたは置換されていてもよい5または10員の複素環であり;Zが−NR−(式中、Rは水素または置換されていてもよいヒドロカルビルである)であり;環Aがチアゾール環または式(Aa):
Figure 0004842829
(式中、R5aは水素、置換されていてもよいC1−4アルキルまたは炭素原子を4個まで含むアシルである)で表されるイミダゾール環である上記[1]記載の化合物;
[15]式(Ia):
Figure 0004842829
(式中、環Aは、式(A’):
Figure 0004842829
(式中、Xは炭素、Xは酸素、硫黄または−NR−(式中、Rは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである)、または式(A”):
Figure 0004842829
(式中、Xは窒素、Rは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである)で表される5員環であり;
1aは(1)置換されていてもよいヒドロカルビル基および置換されていてもよい複素環基から選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ、または(2)置換されていてもよい環状アミノであり;
は置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよい複素環であり;
、YおよびYはそれぞれ置換されていてもよいメチンまたは窒素であり、ただしY、YおよびYの1つ以下は窒素であり;
Wは結合手、−(CH−または−(CH−CO−(式中、nは1〜4の整数、mは0〜4の整数である)であり;
Zは結合手、−CO−、酸素、硫黄、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−alk−、−CONR−または−NRCO−(式中、alk は置換されていてもよいC1−4アルキレン、Rは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである)である)で表される化合物またはその塩(ただし、環Aが式A’の5員環(Xが炭素で、Xが硫黄である)であり、Wが結合手であり、Zが−NHCO−または−CONH−であり、YがCR3a(式中、R3aはハロゲン、またはアルコキシである)である化合物は除く)の有効量を、それを必要とする対象に投与することを特徴とするCRF受容体が関与する疾患の治療または予防方法;
[16]治療または予防する疾患が情動障害、うつ病および不安症から選ばれる上記[15]記載の治療または予防方法;
[17]CRF受容体が関与する疾患の予防または治療薬を製造するための上記[15]記載の化合物(Ia)またはその塩の使用;
[18]情動障害、うつ病または不安症の予防または治療薬を製造するための上記[15]記載の化合物(Ia)またはその塩の使用;
[19]上記[15]記載の化合物(Ia)またはその塩を含有するCRF受容体が関与する疾患の予防または治療剤;および
[20]上記[15]記載の化合物(Ia)またはその塩を含有する情動障害、うつ病または不安症の予防または治療剤を提供する。
本明細書において、用語「ヒドロカルビル」は炭素と水素のみを含む一価の基を意味する。
上記式において、式(I)および(Ia)の環Aは次の式A’またはA”:
Figure 0004842829

で表される5員環である。
式(A’)において、Xは炭素を示し、Xは酸素、硫黄または−NR−(式中、Rは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである)を示す。すなわち、式(A’)の5員環としては、オキサゾール環、チアゾール環およびイミダゾール環が挙げられる。
式:−NR−のRで表される「置換されていてもよいヒドロカルビル」の「ヒドロカルビル」としては、置換されていてもよい脂肪族炭化水素基、置換されていてもよい脂環式炭化水素基、置換されていてもよい脂環式−脂肪族炭化水素基、置換されていてもよい芳香族炭化水素基、置換されていてもよい芳香族−脂肪族炭化水素基(アラルキル基)などが挙げられる。
該脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル等の1〜8個の炭素原子を有する飽和脂肪族炭化水素基(例、アルキル);およびビニル、アリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2,4−ヘキサジエニル、1−ヘプテニル、1−オクテニル、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、2,4−ヘキサジイニル、1−へプチニル、1−オクチニルなどの2〜8個の炭素原子を有する不飽和脂肪族炭化水素基(例、アルケニル基、アルキニル基、アルカジエニル基、アルカジイニル基、等)が挙げられる。
該脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどの3〜7個の炭素原子を有する飽和脂環式炭化水素基(例、シクロアルキル基等);1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1−シクロヘプテニル、2−シクロヘプテニル、3−シクロヘプテニル、2,4−シクロヘプタジエニルなどの3〜7個の炭素原子を有する不飽和脂環式炭化水素基(例、シクロアルケニル、シクロアルカジエニル基等);1−インデニル、2−インデニル、1−インダニル、2−インダニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル、1,2−ジヒドロ−1−ナフチル、1,2−ジヒドロ−2−ナフチル、1,4−ジヒドロ−1−ナフチル、1,4−ジヒドロ−2−ナフチル、3,4−ジヒドロ−1−ナフチル、3,4−ジヒドロ−2−ナフチルなどの部分的に飽和した縮合二環式炭化水素基[好ましくは、部分的に飽和したC9−10縮合二環式炭化水素基(ベンゼン環が5または6員非芳香族環状炭化水素基と結合したものを含む):等が挙げられる。該脂環式炭化水素基は架橋していてもよい。
該脂環式−脂肪族炭化水素基としては、上記脂環式炭化水素基と上記脂肪族炭化水素基が結合したもの、例えば、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンテニルメチル、3−シクロペンテニルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキセニルメチル、3−シクロヘキセニルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチルメチル、シクロヘプチルエチル、2−(3,4−ジヒドロ−2−ナフチル)エチル、2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)エチル、2−(3,4−ジヒドロ−2−ナフチル)エテニルなどの4〜14個の炭素原子を有するもの(例、C3−7シクロアルキル−C1−4アルキル基、C3−7シクロアルケニル−C1−4アルキル基、C3−7シクロアルキル−C2−4アルケニル基、C3−7シクロアルケニル−C2−4アルケニル基、部分的に飽和したC9−10縮合二環式炭化水素−C1−4アルキル基、部分的に飽和したC9−10縮合二環式炭化水素−C2−4アルケニル基等)等が挙げられる。
該芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−インデニル、5−インデニル、4−インダニル、5−インダニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル、5,6−ジヒドロ−1−ナフチル、5,6−ジヒドロ−2−ナフチル、5,6−ジヒドロ−3−ナフチル、5,6−ジヒドロ−4−ナフチルなどの6〜10個の炭素原子を有するアリール基(5ないし6員非芳香族炭化水素環がフェニル基と縮合したものを含む)等が挙げられる。
該芳香族−脂肪族炭化水素基としては、フェニル−C1−4アルキル基、例えば、ベンジル、フェネチル、1−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピルなどの7〜14個の炭素原子を有するアラルキル基(C6−10アリール−C1−4アルキル基);α−ナフチルメチル、α−ナフチルエチル、β−ナフチルメチル、β−ナフチルエチル等のナフチル−C1−4アルキル基;フェニル−C2−4アルケニル基、例えば、スチリル、シンナミル等のC6−10アリール−C2−4アルケニル基などが挙げられる。
上記「ヒドロカルビル」基は、置換可能な位置に置換基を有していてもよい。そのような置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、オキソ、(1)置換されていてもよい複素環基、(2)置換されていてもよいスルフィニル基、(3)置換されていてもよいスルホニル基、(4)置換されていてもよい水酸基、(5)置換されていてもよいチオール基、(6)置換されていてもよいアミノ基、(7)アシル基、(8)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、(9)置換されていてもよいホスホリル基などが挙げられる。
上記(2)置換されていてもよいスルフィニル基、(3)置換されていてもよいスルホニル基、(4)置換されていてもよい水酸基、(5)置換されていてもよいチオール基および(6)置換されていてもよいアミノ基の置換基としては、置換されていてもよいヒドロカルビルが挙げられる。該置換されていてもよいヒドロカルビルの「ヒドロカルビル」としては、上記で例示したのもが挙げられる。そのようなヒドロカルビルは、置換可能な位置で1以上の置換基で置換されていてもよい。置換基としての置換されていてもよいヒドロカルビルの置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール、アミノおよびカルボキシが挙げられる。
上記(2)の置換されていてもよいスルフィニル基としては、具体的には、C1−6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル等)およびC6−10アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニル、ナフチルスルフィニル等)が挙げられる。
上記(3)の置換されていてもよいスルホニル基としては、具体的には、C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル等)およびC6−10アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等)が例示される。
上記(4)の置換されていてもよい水酸基としては、具体的には、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ等)およびC6−10アリールオキシ(例、フェノキシ、ナフトキシ等)が例示される。
上記(5)の置換されていてもよいチオール基としては、具体的には、チオール、C1−6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等)およびC6−10アリールチオ(例、フェニルチオ、ナフチルチオ等)が例示される。
上記(6)の置換されていてもよいアミノ基としては、具体的には、アミノ、モノ−C1−6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ等)、ジ−C1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ等)などが例示される。
上記(7)のアシル基としては、Rのアシル基と同様の基が挙げられる。
上記(8)のエステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基のエステル基またはアミド基としては、上記(4)の置換されていてもよい水酸基の置換基と同様の置換されていてもよいヒドロカルビルを持つエステル基、または上記(6)の置換されていてもよいアミノ基を持つアミド基が挙げられる。
エステル化されていてもよいカルボキシル基としては、具体的には、カルボキシ、C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C6−10アリールオキシ−カルボニル(例、フェノキシ−カルボニル等)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等)などが例示される。
アミド化されていてもよいカルボキシル基としては、具体的には、カルバモイル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル等)、C6−10アリール−カルバモイル(例、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカルバモイル等)、5ないし6員複素環カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイル等)などが例示される。
式:−NR−のRで表される「アシル」としては、ホルミルおよびカルボニル基がC1−10アルキル基、C2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基、C3−7シクロアルキル基、C3−7シクロアルキニル基または芳香族基(例、フェニル基、ピリジル基等)と結合したもの(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル、クロトニル、シクロヘキセンカルボニル、ベンゾイル等)などが挙げられる。
は、好ましくは、水素、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、より好ましくは水素、C1−10アルキルである。
式(A”)において、Xは窒素を示し、Rは水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルを示す。
で表される「置換されていてもよいヒドロカルビル」および「アシル」としては、Rにおける置換されていてもよいヒドロカルビルおよびアシルについて例示したものと同様の基が挙げられる。
は、好ましくは、水素、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、より好ましくは水素、C1−10アルキルである。
式(I)および(Ia)におけるRおよびR1aは、(1)置換されていてもよいヒドロカルビル基および置換されていてもよい複素環基から選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ、または(2)置換されていてもよい環状アミノであり、ただし該環状アミノは式(I)の窒素に隣接するカルボニルを持たない。「置換されていてもよいヒドロカルビル基および置換されていてもよい複素環基から選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ」における「置換されていてもよいヒドロカルビル基」としては、Rの置換されていてもよいヒドロカルビルについて例示したものと同様の基が挙げられる。「置換されていてもよいヒドロカルビル基および置換されていてもよい複素環基から選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ」における「置換されていてもよい複素環基」としては、Rの置換されていてもよい複素環基について以下に例示するものと同様の基が挙げられる。
「置換されていてもよい環状アミノ」における「環状アミノ」としては、例えば、アジリジノ、ピロリジノ、イミダゾリジノ、オキサゾリジノ、チアゾリジノ、ピペリジノ、1,2−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、ピペラジノ、モルホリノ、チオモルホリノなどの3〜7員環状アミノ基が挙げられる。該環状アミノ基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、C5−7シクロアルキル、C6−10アリール(該アリールは、ハロゲン、C1−6アルキル、ハロゲノC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい)、C7−14アラルキル(該アラルキルは、ハロゲン、C1−6アルキル、ハロゲノC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい)、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1−6アルキル、C6−10アリールオキシ(該アリールオキシは、ハロゲン、C1−6アルキル、ハロゲノC1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよい)、C7−14アラルキルオキシ、C6−10アリール−カルボニル、カルボキシル、C1−6アルコキシ−カルボニル、カルバモイル、C6−10アリール−カルバモイル、アミノ、C6−10アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C6−10アリールチオ、C6−10アリールスルホニル、シアノ、5〜7員複素環基およびオキソからなるグループから選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよい(ただし、オキソ基は式(I)のWに結合した窒素に隣接する位置には置換しない)。
なかでも、式(I)および(Ia)におけるRおよびR1aは、好ましくは置換されていてもよいC1−4アルキルおよび置換されていてもよいフェニルから選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ、より好ましくは2つの置換されていてもよいC1−4アルキル基で置換されたアミノである。置換されていてもよいC1−4アルキル基および置換されていてもよいフェニルとしては、好ましくは、無置換のもの、またはヒドロキシ、C1−4アルコキシ;アミノ、モノまたはジ−C1−4アルキルアミノ;ハロゲン;およびピリジルからなるグループから選ばれる基で置換されたものである。
式(I)および(Ia)におけるRは、アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよい複素環である。
の「アルキル」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル等のC1−8アルキル基が挙げられる。
の「置換されていてもよいシクロアルキル」の「シクロアルキル」としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキル基が挙げられる。
の「置換されていてもよいシクロアルケニル」の「シクロアルケニル」としては、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1−シクロヘプテニル、2−シクロヘプテニル、3−シクロヘプテニルなどのC3−7シクロアルケニル基が挙げられる。
の「置換されていてもよいアリール」の「アリール」としては、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−インデニル、5−インデニル、4−インダニル、5−インダニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル、5,6−ジヒドロ−1−ナフチル、5,6−ジヒドロ−2−ナフチル、5,6−ジヒドロ−3−ナフチル、5,6−ジヒドロ−4−ナフチルなどの6〜10個の炭素原子を有するアリール基(5ないし6員非芳香族炭化水素環がフェニル基と縮合したものを含む)等が挙げられる。
の「置換されていてもよい複素環」の「複素環」としては、(i)1個の硫黄原子、1個の窒素原子または1個の酸素原子を含む5〜7員複素環基、(ii)2〜4個の窒素原子を含む5ないし6員複素環基、および(iii)1〜2個の窒素原子および1個の硫黄または酸素原子を含む5ないし6員複素環基などが挙げられる。また、(i)〜(iii)に例示した複素環基のそれぞれは、飽和または不飽和の複素環基であってもよく、不飽和の複素環基は芳香族であっても非芳香族であってもよい。
の置換されていてもよい複素環の複素環としては、芳香族単環式複素環基および非芳香族複素環基が挙げられる。
置換されていてもよい複素環の複素環としては、具体的には、(i)芳香族単環式複素環基(例、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル等)および(ii)非芳香族複素環基(例、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル等)が挙げられる。
における上記「シクロアルキル」、「シクロアルケニル」、「アリール」および「複素環」は、Rの置換されていてもよいヒドロカルビルについて例示したものと同様の置換基を有していてもよく、さらに、それらの置換基としてRの置換されていてもよいヒドロカルビルと同様の基を有していてもよい。
また、Rの2個の置換基が互いに結合して環を形成してもよい。そのような環の例としては、例えば、8〜12員芳香族縮合複素環基などの芳香族縮合複素環基(好ましくは、ベンゼン環と縮合した上記5または6員芳香族単環式複素環基からなる複素環基、または同一または異なる上記5または6員芳香族単環式複素環基と縮合した上記5または6員芳香族単環式複素環基からなる複素環基)(例、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズインダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラニル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニル等)などが挙げられる。
なかでも、Rは好ましくは、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい5ないし6員複素環基である。
式(I)および(Ia)において、YはCR3aまたは窒素、YはCR3bまたは窒素、YはCR3cまたは窒素(式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水素、ハロゲン、ニトロ、置換されていてもよいヒドロカルビル、置換されていてもよいヒドロカルビルオキシ、置換されていてもよいヒドロカルビルチオ、置換されていてもよいアミノまたはアシルである)であり、ただしY、YおよびYの1個以下は窒素である。
式(I)および(Ia)のY、YおよびYをもつ6員環は、ベンゼン環やピリジン環などの1個以下の窒素を含む環である。
ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等、好ましくはフッ素および塩素が挙げられる。
3a、R3bおよびR3cにおける「置換されていてもよいヒドロカルビル」としては、Rの置換されていてもよいヒドロカルビルについて例示したものと同様の基が挙げられる。
3a、R3bおよびR3cの該「置換されていてもよいヒドロカルビルオキシ」および「置換されていてもよいヒドロカルビルチオ」の「ヒドロカルビル」としては、Rの置換されていてもよいヒドロカルビルについて例示したものと同様の基が挙げられる。
3a、R3bおよびR3cの該「置換されていてもよいアミノ」としては、アミノ基、N−モノ−置換アミノ基、およびN,N−ジ−置換アミノ基が挙げられる。該置換アミノ基としては、置換されていてもよいヒドロカルビル基(例、C1−8アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C2−8アルケニル基、C2−8アルキニル基、C3−7シクロアルケニル基、C1−4アルキル基を有していてもよいC6−10アリール基等)、置換されていてもよい複素環基(例、Rの置換されていてもよい複素環基と同様の基)、または式:−COR3d(式中、R3dは水素原子または置換されていてもよいヒドロカル基または置換されていてもよい複素環基を示す。R3dの「置換されていてもよいヒドロカル基」または「置換されていてもよい複素環基」における「ヒドロカル基」または「複素環基」については、Rの「置換されていてもよいヒドロカルビル」またはRの「置換されていてもよい複素環基」における「ヒドロカル基」または「複素環基」の置換基と同様の置換基を有していてもよい)、好ましくはC1−10アシル(例、C2−7アルカノイル、ベンゾイル、ニコチノイル等)が挙げられる。それらの具体例としてはメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジアリルアミノ、シクロヘキシルアミノ、フェニルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、ニコチノイルアミノなどが挙げられる。
また、該置換アミノ基における2つの置換基が結合して窒素含有5〜7員環(例、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、チオモルホリノ等)を形成してもよい。
3a、R3bおよびR3cのアシルとしては、Rのアシルについて例示したものと同様の基が挙げられる。
式(I)および(Ia)において、Y、YおよびYは、好ましくは、それぞれCR3a、CR3bおよびCR3cである。R3a、R3bおよびR3cは、好ましくは水素、C1−4アルキルおよびC1−4アルコキシである。
式(I)および(Ia)において、Wは、結合手、−(CH−または−(CH−CO−で、nは1〜4、mは0〜4である。好ましくは、Wは結合手である。
式(I)および(Ia)において、Zは結合手、−CO−、酸素、硫黄、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−alk−、−CONR−または−NRCO−である。
該alk は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンなどの置換されていてもよいC1−4アルキレンである。
は水素、置換されていてもよいヒドロカルビルまたはアシルである。Rの「置換されていてもよいヒドロカルビル」および「アシル」としては、Rの置換されていてもよいヒドロカルビル基およびアシルについて例示したものと同様の基が挙げられる。
好ましくは、Zは、−NR−(式中、R波状基と同意義である)である。Rの好ましい例としては、水素およびC1−4アルキルである。
Zが結合手のとき、式(I)の縮合環は、好ましくはイミダゾピリジン環である。
ただし、環Aが式A’の5員環(式中、Xが炭素で、Xが硫黄である)であり、Wが結合手であり、Zが−NHCO−または−CONH−であり、YがCR3a(式中、R3aは水素、ハロゲン、またはアルコキシである)である化合物は、式(I)および(Ia)の化合物から除かれ、さらに、環Aが式A’の5員環(式中、Xが炭素で、Xが酸素、硫黄または−NH−である)であり、Rが置換されていてもよい1−ピペラジニルであり、Wが結合手であり、Zが結合手であり、Rが置換されていてもよいアリールである化合物は式(I)の化合物から除かれる。
式(I)および(Ia)の好ましい化合物としては、YがCR3a、YがCR3b、YがCR3c(式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水素、ハロゲンまたは置換されていてもよいヒドロカルビルである)であり;Wが結合手であり;Rが置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい5または6員複素環であり;Zが−NR−(式中、Rは水素または置換されていてもよいヒドロカルビルである)である化合物が例示される。
化合物(I)または(Ia)は、それらのプロドラッグの形態であってもよい。化合物(I)または(Ia)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等との反応により化合物(I)または(Ia)に変換する化合物、すなわち(i)酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)または(Ia)に変化する化合物、(ii)胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)または(Ia)に変化する化合物などをいう。用いられる化合物(I)または(Ia)のプロドラッグとしては、化合物(I)または(Ia)の水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物またはその塩(例、化合物(I)または(Ia)の水酸基がアセチルオキシ、パルミトイルオキシ、プロパノイルオキシ、ピバロイルオキシ、サクシニルオキシ、フマリルオキシ、アラニルオキシ、ジメチルアミノメチルカルボニルオキシ等に変換された化合物またはその塩など)、化合物(I)または(Ia)のカルボキシル基がエステル化またはアミド化された化合物またはその塩(例、化合物(I)または(Ia)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシオキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエステル化またはメチルアミド化された化合物など)等が挙げられる。これらのプロドラッグは自体公知の方法またはその変法によって製造することができる。
また化合物(I)または(Ia)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)または(Ia)に変換する化合物またはその塩であってもよい。
一般的合成法
以下に、本発明に係る式(I)の化合物またはその塩の製造について説明する。以下の例は発明を説明するためのものであって、当業者は他の方法も用いることができる。
本発明の化合物(I)またはその塩の製造法を、以下の方法A〜Eに示す。
(方法A)
スキーム1
Figure 0004842829
(式中、R1a、R1bは、独立して置換されていてもよいヒドロカルビル基であり、または、R1aおよびR1bは置換されていてもよい環の形態であってもよく、R1aa、R1bb、R1ccおよびR1ddは、独立して水素または置換されていてもよいヒドロカルビル基であり、または、R1aaおよびR1bbまたはR1ccおよびR1ddは、置換されていてもよい環の形態であってもよく、Lは脱離基(例、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲン、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基およびトリフルオロメタンスルホニルオキシ基などのスルホニルオキシ基、アセチルオキシ基およびベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基)であり、他の記号は上記と同意義を有する。)
工程Aにおいて、化合物(III)またはその塩は、接触還元触媒存在下に化合物(II)またはその塩を水素添加して、または化合物(II)またはその塩の還元反応によって合成することができる。
触媒としては、パラジウム黒、酸化パラジウム、硫酸パラジウムバリウム、パラジウム炭素、水酸化パラジウムなどのパラジウム触媒、白金黒、酸化白金および白金炭素などの白金触媒、または還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなどのニッケル触媒が用いられる。
本反応においては、必要により、反応を阻害しない限り、いかなる溶媒も用いることができる。なかでも、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノールなどのC1−3アルコール)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコール ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、またはエステル類(例、酢酸エチル等)が好ましい。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は0℃〜200℃、好ましくは20℃〜100℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間、好ましくは1〜16時間である。反応は通常、大気圧で行われるが、必要により、加圧下(3〜10気圧)で行ってもよい。
使用する触媒量は、用いる触媒のタイプにより異なるが、通常、活性中間体またはその塩に対して0.1〜20重量%である。
化合物(III)またはその塩は、化合物(II)またはその塩の還元によっても製造することができる。還元剤は、好ましくは鉄、亜鉛、スズ 塩化第一スズである。
この反応は、酸性条件化で行ってもよい。この還元反応で使用する酸としては、例えば、塩酸、硫酸および硝酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸およびメタンスルホン酸などの通常の有機酸ならびにルイス酸が挙げられる。
反応溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件とともに用いる基質によって異なるが、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。反応時間は、通常5分〜24時間、好ましくは5分〜10時間である。
化合物(II)または(III)またはそれらの塩はスキーム2〜9により製造することができる。
このようにして得られた化合物(II)または(III)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程B−1において、本発明の化合物(I)に含まれる化合物(Ia)またはその塩は、化合物(III)またはその塩およびカルボニル化合物R1aa1bbC=OまたはR1cc1ddC=Oからイミンをin situで製造し、次いで適当な還元剤または接触還元触媒存在下に接触還元することにより製造することができる。
化合物(Ia)におけるR1aとR1bが同じであるとき、工程B−1でR1aa1bbC=Oを用いることができる。化合物(Ia)でR1aがR1bと同じでないとき、工程B−1において段階的にR1aa1bbC=OとR1cc1ddC=Oを用いてアルキル化反応を行うる。
還元剤としては、好ましくは水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、シアノトリヒドロホウ酸ナトリウムおよびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウムである。
接触還元触媒としては、好ましくはパラジウム黒、酸化パラジウム、硫酸パラジウムバリウム、パラジウム炭素、水酸化パラジウムなどのパラジウム触媒、白金黒、酸化白金および白金炭素などの白金触媒、または還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなどのニッケル触媒が用いられる。この反応において、化合物(III)またはその塩1モルに対して、カルボニル化合物R1aa1bbC=O、R1cc1ddC=O 1〜10モル、好ましくは1〜3モル、および還元剤0.5〜10モル、好ましくは0.5〜3モルが用いられる。反応溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
イミンを製造するとき、モレキュラーシーブスを使用するか、酸性を添加すると反応が促進される。ここで使用する酸としては、好ましくは酢酸およびトリフルオロ酢酸などである。このイミン製造における反応温度は他の条件と共に化合物(III)またはその塩により異なるが、0〜200℃、好ましくは0〜150℃である。反応時間は、30分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間である。
還元反応における反応温度は、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。反応時間は、30分〜24時間、好ましくは30分〜12時間である。
化合物(Ia)またはその塩は、また化合物(III)をR1aまたはR1bと反応させることによっても製造することができる。化合物(Ia)におけるR1aとR1bが同じであるとき、工程B−2でR1aを用いることができる。化合物(Ia)でR1aがR1bと同じでないとき、工程B−2において段階的にR1aとR1bを用いてアルキル化反応を行うことができる。
工程B−2において、化合物(III)またはその塩1モルに対して、R1aで表される化合物またはその塩1〜10モル、好ましくは1〜5モル、および塩基1〜10モル、好ましくは1〜3モルが用いられる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが用いられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件と共に用いる化合物(III)またはその塩により異なるが、−20〜200℃、好ましくは0〜150℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは5分〜24時間である。
化合物(Ia)を調製するための化合物(III)のアルキル化は、工程B−1とB−2を組み合わせた反応によって行うことができる。
このようにして得られた化合物(Ia)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム2
Figure 0004842829
(式中、Zは酸素、硫黄、−NR−、または−NR−alk−であり、Z1aは−SO−または−SO−であり、WはNOまたはNHであり、Lは脱離基(例、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲン、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基およびトリフルオロメタンスルホニルオキシ基などのスルホニルオキシ基、アセチルオキシ基およびベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基)であり、他の記号は上記と同意義を有する。)
化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIa)またはその塩は、化合物(IV)をRHと反応させることによって調製することができる。化合物(IV)またはその塩は下記のスキーム10または11により製造することができる。
工程C−1において、化合物(IV)またはその塩1モルに対して、RHで表される化合物またはその塩1〜5モル、好ましくは1〜3モル、および塩基1〜5モル、好ましくは1〜3モルが用いられる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが用いられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(IV)またはその塩により異なるが、−20〜200℃、好ましくは0〜150℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは5分〜24時間である。
Hにおいて、Zが−NR−、または−NR−alk−のとき、化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIa)またはその塩は、化合物(IV)をRHまたはその塩とパラジウム触媒、好ましくは酢酸パラジウム(II)および触媒量のホスフィンリガンド、好ましくは2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルの存在下に、Buchwaldら(J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 9722)の方法および類似の方法に従って反応させることによっても製造することができる。
化合物(IIa)において、Zが硫黄のとき、化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIaa)またはその塩は、化合物(II)またはその塩を酸化することによって調製することができる。
酸化剤は、好ましくは過酸化水素、有機化酸化物(例、3−クロロ過安息香酸、過酢酸等)、酸化マンガン(IV)、メタ過ヨウ素酸ナトリウムである。
工程C−2において、化合物(IIa)またはその塩1モルに対して、酸化剤1〜10モル、好ましくは1〜5モルが用いられる。
この反応は、酸性条件化で行ってもよい。この酸化反応に用いられる酸としては、例えば、塩酸、硫酸および硝酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸およびメタンスルホン酸などの通常の有機酸ならびにルイス酸が挙げられる。
反応溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件とともに用いる基質によって異なるが、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。反応時間は、通常5分〜24時間、好ましくは5分〜10時間である。このようにして得られた化合物(IIa)および(IIaa)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム3
Figure 0004842829
(式中、Z2は結合手であり、他の記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIb)またはその塩は、化合物(IV)をホウ素酸RB(OH)またはホウ素酸エステルまたはその塩と、パラジウム触媒、好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)および塩基の存在下にSuzukiカップリング(Organic Synthesis via Boranes, vol. 3: Suzuki coupling, A. Suzuki and H. C. Brown, Aldrich, 2002)の方法に従って製造することができる。化合物(IV)またはその塩は、下記のスキーム10または11により調製することができる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが用いられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(IV)またはその塩により異なるが、−20〜200℃、好ましくは40〜150℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間である。
このようにして得られた化合物(IIb)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム4
Figure 0004842829
(式中、ZはC=Oであり、他の記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIc)またはその塩は、化合物(IV)を酸塩化物RCOClまたはその塩と反応させ、次いで有機金属試薬で処理することにより調製することができる。化合物(IV)またはその塩は、下記のスキーム10または11により調製することができる。
工程Eにおいて、化合物(IV)またはその塩1モルに対して、有機金属試薬は1〜5モル、好ましくは1〜3モルの量で使用される。有機金属試薬は、好ましくはn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどの有機リチウムである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる試薬により異なるが、−100〜200℃、好ましくは−78〜100℃である。反応時間は、5分〜24時間、好ましくは5分〜10時間である。
このようにして得られた化合物(IIc)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム5
Figure 0004842829
(式中、R4aおよびR4bは独立して、置換されていてもよいヒドロカルビルであり、Lは脱離基、各記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
工程F−1において、化合物(VI)またはその塩は、化合物(V)またはその塩およびアルデヒド化合物RCHOからイミンを製造し、単離することなく引き続いて適当な還元剤または接触還元触媒存在下に接触還元することにより製造することができる。反応はスキーム1の工程Bと同様に行って、化合物(VI)を調製することができる。化合物(V)またはその塩は、下記のスキーム10により調製することができる。
工程F−2において、化合物(VI)またはその塩は、(V)をRまたはその塩と反応させることにより調製することができる。
この反応は、塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で従来法に従って行う。脱離基Lの具体例としては、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲン、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基およびトリフルオロメタンスルホニルオキシ基などのスルホニルオキシ基、アセチルオキシ基およびベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基が挙げられる。
塩基としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩;ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−センなどのアミン類;水素化カリウムおよび水素化ナトリウムなどの金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドなどが挙げられる。
使用するこれらの塩基の量は、好ましくは、化合物(V)に対して約1〜約5当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類が挙げられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常約−50〜約150℃、好ましくは−10〜120℃である。反応時間は、通常0.5〜20時間である。
このようにして得られた化合物(VI)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程Gにおいて、化合物(IId)は、カルボン酸RCOOHまたはそのカルボキシル基の反応性誘導体を化合物(VI)またはその塩と反応させることにより調製される。
COOHのカルボキシル基の適当な反応性誘導体としては、酸ハライド、酸無水物、活性アミド、活性エステルなどが挙げられる。適当な反応性誘導体の例としては:酸塩化物;酸アジド;ジアルキルリン酸、フェニルリン酸、ジフェニルリン酸、ジベンジルリン酸、ハロゲン化リン酸等の置換リン酸、ジアルキル亜リン酸、亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバリン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、トリクロロ酢酸等の脂肪族カルボン酸または安息香酸等の芳香族カルボン酸などの酸との混合酸無水物;対称酸無水物;イミダゾールとの活性アミド;4−置換イミダゾール、ジメチルピラゾール、トリアゾールまたはテトラゾール;シアノメチルエステル、メトキシメチルエステル、ジメチルイミノメチルエステル、ビニルエステル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェニルエステル、トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、メシルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエステル、フェニルチオエステル、p−ニトロフェニルエステル、p−クレジルチオエステル、カルボキシルメチルチオエステル、ピラニルエステル、ピリジルエステル、ピペリジルエステル、8−キノリルチオエステル等の活性エステル、またはN,N−ジメチルヒドロキシアミン、1−ヒドロキシ−2−(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシフタルイミド、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール等のN−ヒドロキシ化合物とのエステル類などが挙げられる。これらの反応性誘導体は、任意に、使用する化合物(VI)の種類により選択することができる。
この反応でRCOOHがフリーの酸またはその塩の形で用いられる場合、反応は、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド;N,N’−ジエチルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;N,N’−カルボニルビス(2−メチルイミダゾール);ペンタメチレンケテン−N−シクロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N−シクロヘキシルイミン;エトキシアセチレン;1−アルコキシ−1−クロロエチレン;亜リン酸トリアルキル;リン酸ポリエチル;ポリイソプロピル ホスフェート;オキシ塩化リン;ジフェニルホスホリルアジド;塩化チオニル;塩化オキザリル;クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル等のハロギ酸低級アルキル;トリフェニルホスフィン;2−エチル−7−ヒドロキシベンズイソオキサゾリウム塩、水酸化2−エチル−5−(m−スルホフェニル)イソオキサゾリウム分子内塩;N−ヒドロキシベンゾトリアゾール;1−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール;N,N−ジメチルホルムアミドと、塩化チオニル、ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、オキシ塩化リン等との反応により調製される、いわゆるVilsmeier試薬等の通常用いられる縮合剤の存在下で行うのが望ましい。また、反応はアルカリ金属重炭酸塩、トリ(低級)アルキルアミン、ピリジン、N−(低級)アルキルモルホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミンなどの無機塩基または有機塩基の存在下に行ってもよい。反応温度は、特に限定されないが、反応は通常冷却下または加温下で行う。
使用するRCOOHの量は、化合物(VI)に対して1〜10当量、好ましくは1〜3当量である。
反応温度は、通常−30℃〜100℃である。
反応時間は、通常0.5〜20時間である。
また、混合酸無水物を用いる場合、RCOOHとクロロ炭酸エステル(例、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル等)を塩基(例、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)の存在下で反応させ、さらに化合物(VI)と反応させる。
使用するRCOOHの量は、化合物(VI)に対して1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
反応温度は、通常−30℃〜100℃である。
反応時間は、通常0.5〜20時間である。
このようにして得られた化合物(IId)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム6
Figure 0004842829
(式中、各記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
工程Hは、スキーム5の工程Gと同様に行い、化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIe)またはその塩を調製する。化合物(VII)またはその塩は、後記のスキーム12によって調製することができる。
スキーム7
Figure 0004842829
(式中、各記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIf)またはその塩は、化合物(VIIIa)またはその塩をハロゲン化剤で処理して調製することができる。化合物(VIIIa)またはその塩は、以下のスキーム13または14により調製できる。
ハロゲン化剤としては、塩素、臭素、ヨウ素、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化スルフリル、塩化オキサリル、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる。
工程Iにおいて、ハロゲン化剤は、化合物(VIIIa)またはその塩1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜3モルの量で使用する。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件と共に用いる試薬により異なるが、−20〜200℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。
このようにして得られた化合物(IIf)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム8
Figure 0004842829
(式中、各記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIg)またはその塩は、化合物(VIIIb)を脱硫化水素化剤で処理することにより調製することができる。化合物(VIIIb)またはその塩は、以下のスキーム13または14により調製できる。
脱硫化水素化剤としては、例えば、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド、N,N’−ジエチルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、塩化水銀(II),酸化水銀(II),臭化銅(II)、塩化銅(II)、酸化銀、酸化銀(I)および炭酸銀等が挙げられる。
工程Jにおいて、脱硫化水素化剤は、化合物(VIIIb)またはその塩1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜3モルの量で使用する。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩;ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−センなどのアミン類;水素化カリウムおよび水素化ナトリウムなどの金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよびカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド等の無機塩基および有機塩基の存在下に行ってもよい。
反応温度は他の条件と共に用いる試薬により異なるが、−20〜150℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は、5分〜10時間、好ましくは5分〜2時間である。
このようにして得られた化合物(IIg)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム9
Figure 0004842829
(式中、各記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(II)または(III)に含まれる化合物(IIh)またはその塩は、化合物(VIIIc)を脱硫化水素化剤で処理して調製することができる。化合物(VIIIc)またはその塩は、以下のスキーム13または14により調製できる。
工程Kは、スキーム8の工程Jと同様に行い、化合物(IIh)を調製する。
スキーム10
Figure 0004842829
(式中、XはH,OHまたはNHRであり、Lは塩素、臭素、およびヨウ素などのハロゲンであり、他の各記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
工程Lにおいて、化合物(X)またはその塩は、化合物(IX)をアンモニアで処理して調製する。化合物(IX)またはその塩は、主として市販品で入手でき、または以下に述べるように(スキーム13)、チオホスゲンをアミノ誘導体(XIV)と反応させて製造できる。
溶媒としては、例えば、水、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件と共に用いる試薬により異なるが、−20〜200℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。
このようにして得られた化合物(IIg)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程Mは、スキーム7〜9の工程I,JまたはKに従って行い、化合物(V)を調製する。
工程Nでは、化合物(V)のアミノ基はジアゾニウム塩に変換し、Sandmeyer反応の方法に従って、それにハロゲン化剤を反応させ、化合物(IV)に含まれる化合物(IVa)を調製する。この方法におけるジアゾ化は、酸の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で慣用法に従って行う。酸としては、例えば、酢酸および塩酸が用いられる。ジアゾ化剤としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸アルキルまたは硫酸化ニトロシルが用いられる。
このようにして得られた化合物(V)のジアゾニウム塩は、ハロゲン化剤と反応させ、化合物(IV)を製造する。ハロゲン化剤としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、臭化銅(I)、臭化銅(II)、塩化銅(I)、塩化銅(II)等が挙げられる。
溶媒としては、例えば、水、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常約−50℃〜約150℃、好ましくは約−10〜約100℃である。反応時間は、通常約0.5〜約20時間である。
このようにして得られた化合物(IVa)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム11
Figure 0004842829
(式中、XはSH,OHまたはNHRであり、他の各記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
工程Oにおいて、化合物(XII)またはその塩は、化合物(IX)を1,1‘−カルボニルジイミダゾール、ホスゲン、クロロギ酸エチルなどのハロギ酸アルキル、クロロギ酸フェニルなどのハロギ酸フェニルまたは尿素等で処理することにより製造することができる。化合物(XI)またはその塩は、主として市販品で入手でき、または化合物(XI)に対応するニトロ誘導体から調製することができる。
溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件と共に用いる試薬により異なるが、−20〜200℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。
このようにして得られた化合物(XII)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程Pにおいて、化合物(XII)の塩基処理後、得られた残基を脱離基に変換して化合物(IV)を製造してもよい。
そのような脱離基としては、例えば、置換スルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキシおよびp−トルエンスルホニルオキシ等)、アシルオキシ(例えば、アセトキシおよびベンゾイルオキシ等)および複素環またはアリール基(コハク酸イミド、ベンゾトリアゾール、キノリンおよび4−ニトロフェノール等)で置換されたオキシ基などである。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが用いられる。
工程Pにおいて、化合物(IV)またはその塩は、化合物(XII)をハロゲン化剤で処理しても調製することができる。
ハロゲン化剤としては、塩素、臭素、ヨウ素、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化スルフリル、塩化オキサリル、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる。
ハロゲン化剤は、化合物(XII)またはその塩1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜3モルの量で使用する。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件と共に用いる試薬により異なるが、−20〜200℃、好ましくは20〜100℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。
このようにして得られた化合物(IV)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム12
Figure 0004842829
(式中、記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
工程Qにおいて、化合物(V)のアミノ基は、Sandmeyer反応の方法に従って、ジアゾニウム塩に変換し、それにシアノ化剤を反応させて化合物(XIII)を調製する。本方法のジアゾ化は、酸の存在下、反応に悪影響を与えない溶媒中で慣用法に従って行う。酸としては、例えば、酢酸、硫酸および塩酸が用いられる。ジアゾ化剤としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸アルキルまたは硫酸化ニトロシルが用いられる。
このようにして得られた化合物(V)のジアゾニウム塩は、シアノ化剤と反応させて化合物(XIII)を調製する。
シアノ化剤としては、例えば、シアン化銅、シアン化カリウム、シアン化ナトリウムおよびシアン化ニッケル等が挙げられる。
溶媒としては、例えば、水、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常約−50〜約150℃、好ましくは約−10〜約100℃である。反応時間は、通常約0.5〜約20時間である。
このようにして得られた化合物(XIII)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程Rにおいて、化合物(VII)またはその塩は、化合物(XIII)またはその塩から加水分解によって調製することができる。
加水分解は、塩基または酸の存在下に行うことが好ましい。用いる酸としては、例えば、塩酸、硫酸および硝酸などの無機酸が挙げられ、塩基としては、例えば、無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩等)が挙げられる。
この反応は、ニトリル化合物(XIII)1gあたり上記無機酸水溶液20〜50容量で(通常10〜30%で)、またはニトリル化合物(XIII)1モルあたり上記塩基3〜10モルを含む水溶液で行う。化合物の溶解性を考慮すると、反応は有機溶媒を補った上記水溶液中で行ってもよい。使用する有機溶媒としては、メタノールおよびエタノールなどのアルコール類、酢酸等の有機酸類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類およびジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類が挙げられる。
反応温度は他の条件と共に使用するニトリルにより異なるが、0〜200℃、好ましくは20〜150℃である。反応時間は、30分〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
このようにして得られた化合物(VII)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム13
Figure 0004842829
(式中、記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(VIII)またはその塩は、(XIV)をRNCSまたはその塩と反応させることにより調製できる。
工程Sにおいて、イソチオシアネートRNCSは、化合物(XIV)またはその塩1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜3モルの量で使用する。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(XIV)により異なるが、0〜200℃、好ましくは20〜150℃である。反応時間は、30分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間である。
このようにして得られた化合物(VIII)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム14
Figure 0004842829
(式中、記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(VIII)またはその塩は、(IX)をRNHまたはその塩と反応させることによっても調製できる。
工程Tにおいて、化合物RNHは、化合物(IX)またはその塩1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜3モルの量で使用する。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(IX)により異なるが、0〜200℃、好ましくは20〜150℃である。反応時間は、30分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間である。
このようにして得られた化合物(VIII)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
(方法B)
スキーム15
Figure 0004842829
(式中、記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
工程Uは、スキーム2〜4の工程C,D,およびEと同様にして行い、化合物(I)に含まれる化合物(Ib)を調製する。化合物(XV)またはその塩は下記のスキーム16により調製することができる。
スキーム16
Figure 0004842829
(式中、記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(XVIII)またはその塩は、化合物(XVI)を化合物(XVII)と反応させることによって調製することができる。
工程Vにおいて、化合物(XVII)またはその塩1〜5モル、好ましくは1〜3モルが、化合物(XVI)またはその塩1モルに対して使用される。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
この反応は、塩基性条件下で行ってもよい。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが用いられる。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(XVII)またはその塩により異なるが、−20〜200℃、好ましくは0〜150℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは5分〜24時間である。
このようにして得られた化合物(XVIII)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程Wは、スキーム1の工程B−1およびB−2と同様にして行い、化合物(XIX)を調製する。
工程Xにおいて、化合物(XV)またはその塩は、化合物(XIX)をハロゲン化剤と反応させることによって調製することができる。
ハロゲン化剤としては、例えば、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、塩素、臭素、ヨウ素、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化スルフリル、塩化オキサリル、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる。
工程Xにおいて、ハロゲン化剤は、化合物(XIX)またはその塩1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜3モルの量で使用する。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の条件と共に用いる試薬により異なるが、−50〜200℃、好ましくは0〜100℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。
このようにして得られた化合物(XV)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
(方法C)
スキーム17
Figure 0004842829
(式中、記号はそれぞれ上記と同意義を有する。)
化合物(I)に含まれる化合物(Ic)またはその塩は、化合物(XX)をアミノ化合物R1a1bNHと反応させることによって調製することができる。化合物(XX)またはその塩は、方法AおよびB記載の方法で調製できる。
工程Yにおいて、R1a1bNHで表される化合物1〜5モル、好ましくは1〜3モル、および塩基1〜5モル、好ましくは1〜3モルを化合物(XX)またはその塩1モルに対して用いる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが用いられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(XX)またはその塩により異なるが、−20〜200℃、好ましくは0〜150℃である。反応時間は、5分〜48時間、好ましくは5分〜24時間である。
化合物(XX)でnが0のとき、化合物(Ic)は化合物(XX)をR1a1bNHまたはその塩とパラジウム触媒、好ましくは酢酸パラジウム(II)および触媒量のホスフィンリガンド、好ましくは2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルの存在下にBuchwaldら(J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 9722)の方法および類似の方法に従って反応させることによっても製造することができる。
このようにして得られた化合物(XV)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
(方法D)
スキーム18
Figure 0004842829
(式中、Rは置換されていてもよい炭素原子であり、各記号は上記と同意義を有する。)
工程Zにおいて、化合物(XXII)はカルボキシル保護基を除くことによって調製する。化合物(XXI)またはその塩は方法A,B,Eおよびスキーム19に記載した方法によって調製することができる。
カルボキシル保護基の除去反応に用いられる全ての慣用手段、例えば、加水分解、還元およびルイス酸を用いた脱離反応を本反応に用いることができる。加水分解は塩基または酸の存在下に行うことが好ましい。適当な塩基としては、例えば、アルカリ金属水酸化物(例、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム)アルカリ土類金属水酸化物(例、水酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウム)、アルカリ金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム)、アルカリ土類金属炭酸塩(例、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウム)、アルカリ金属重炭酸塩(例、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウム)、アルカリ金属酢酸塩(例、酢酸ナトリウムおよび酢酸カリウム)、リン酸アルカリ土類金属塩(例、リン酸マグネシウムおよびリン酸カルシウム)およびリン酸水素アルカリ金属塩(例、リン酸水素二ナトリウムおよびリン酸水素二カリウム)などの無機塩基類、トリアルキルアミン(例、トリメチルアミンおよびトリエチルアミン)、ピコリン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.2]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]ノナ−5−エンおよび1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]−7−ウンデセンなどの有機塩基類などが挙げられる。塩基を用いた加水分解は、多くの場合、水または親水性有機溶媒または混合溶媒中で行われる。適当な酸としては、ギ酸、塩酸、臭化水素酸および硫酸が挙げられる。
本加水分解反応は、通常有機溶媒、水またはそれらの混合溶媒中で行われる。反応温度は特に限定されないが、カルボキシル保護基および脱離反応の種類に応じて適宜選択される。ルイス酸を用いる脱離反応は、化合物(XXI)またはその塩をルイス酸、例えば、トリハロゲン化ホウ素(例、三塩化ホウ素および三フッ化ホウ素)、テトラハロゲン化チタン(例、四塩化チタンおよび四臭化チタン)、およびハロゲン化アルミニウム(例、塩化アルミニウムおよび臭化アルミニウム)または有機酸(例、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸)と反応させることによって行う。この脱離反応は、好ましくはカチオン捕捉剤(例、アニソールおよびフェノール)の存在下に行い、通常、ニトロアルカン(例、ニトロメタンおよびニトロエタン)、アルキレンハライド(例、メチレンクロライドおよびエチレンクロライド)、ジエチル エーテル、二硫化炭素、および反応に悪影響を与えない溶媒などの溶媒中で行われる。これらの溶媒はそれらを混合して用いてもよい。
還元による脱離反応は、ハロゲン化アルキル(例、2−ヨードエチルおよび2,2,2−トリクロロエチル)エステル、およびアラルキル(例、ベンジル)エステルなどの保護基の脱離に適用するのが好ましい。本脱離反応で用いる還元法としては、例えば、金属(例、亜鉛および亜鉛アマルガム)またはクロム化合物の塩(例、塩化クロムおよび酢酸クロム)および有機または無機酸(例、酢酸、プロピオン酸および塩酸)の組合せ;または慣用の金属触媒(例、パラジウム炭素およびラネーニッケル)の存在下での慣用の接触還元が挙げられる。反応温度は特に限定されないが、反応は、冷却下、室温または加温下で行われる。
このようにして得られた化合物(XXII)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程AAにおいて、化合物(I)に含まれる化合物(Id)またはその塩は、化合物(XXII)またはそのカルボキシル基の反応性誘導体およびその塩をアミノ化合物R1a1bNHまたはそのアミノ基の反応性誘導体またはその塩と反応させることにより調製される。
工程AAは、スキーム5の工程Gと同様に行って化合物(I)に含まれる化合物(Id)を調製することができる。
スキーム19
Figure 0004842829
(式中、各記号は上記と同意義を有する。)
工程ABはスキーム14の工程Tと同様に行い、化合物(XXIV)またはその塩を調製することができる。化合物(XXIII)またはその塩は、化合物(XXIII)に対応するアミノ誘導体から調製することができる。
工程ACはスキーム7の工程Iと同様に行って、化合物(XXI)に含まれる化合物(XXIa)またはその塩を調製することができる。
(方法E)
スキーム20
Figure 0004842829
(式中、各記号は上記と同意義を有する。))
工程ADはスキーム2〜4の工程C,D,およびEと同様に行い、化合物(I)に含まれる化合物(Ie)を調製することができる。化合物(XXV)またはその塩は方法A,Bおよびスキーム21に記載の方法により調製することができる。
スキーム21
Figure 0004842829
(式中、各記号は上記と同意義を有する。)
工程AEはスキーム11の工程Pと同様に行い、化合物(XXV)に含まれる化合物(XXVa)を調製することができる。化合物(XXVI)またはその塩は、下記スキーム22−25記載の方法により調製することができる。
スキーム22
Figure 0004842829
(式中、各記号は上記と同意義を有する。)
工程AFはスキーム1の工程Aと同様に行い、化合物(XXVIII)またはその塩を調製することができる。化合物(XXVII)またはその塩は、スキーム11の工程O記載の方法により調製することができる。
工程AGはスキーム1の工程Bと同様に行い、化合物(XXVI)に含まれる化合物(XXVIa)またはその塩を調製することができる。
スキーム23
Figure 0004842829
(式中、R1eは置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールであり、他の各記号は上記と同意義を有する。)
化合物(XXVI)に含まれる化合物(XXVIb)またはその塩は、化合物(XXVIII)をスキーム1の工程B−1およびB−2記載の方法と同様にしてR1aa1bb=O,R1aまたはその塩と反応させ、次いでR1eまたはその塩とパラジウム触媒、ホスフィンリガンド、および塩基の存在下に、Buchwald カップリング(Topics in Current Chemistry, 219, 131-209 (2002))の方法に従って反応させて化合物(XXVIb)を調製する。この2つの工程AH−1およびAH−2の順序は変えてもよい。化合物(XXVIII)またはその塩は、下記のスキーム22により調製できる。
工程AH−2において、パラジウム触媒としては、例えば、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トランス−ジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)および酢酸パラジウム(II)、好ましくはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)が挙げられる。ホスフィンリガンドとしては、例えば、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ−tert−ブチルホスフィンおよびトリシクロヘキシルホスフィンが、好ましくは2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニルおよび2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニルが挙げられる。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシドおよびカリウムtert−ブトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが挙げられる。
工程AH−2において、アミノ化合物またはその塩1モルに対して、R1e1.0〜5モル、好ましくは1.1〜2.0モル、パラジウム触媒0.01〜0.5モル、好ましくは0.05〜0.2モル、ホスフィンリガンド0.01〜0.5モル、好ましくは0.02〜0.2モルおよび塩基1.0〜5.0モル、好ましくは1.2〜3モルを用いる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(XIIa)またはその塩により異なるが、0〜250℃、好ましくは50〜150℃である。反応時間は、5分〜120時間、好ましくは1〜48時間である。
他のルートとして、化合物(XXVIb)またはその塩は、化合物(XXIX)を経て調製できる。
工程AIにおいて、化合物(XXIX)は、スキーム10の工程N記載の方法と同様にしてまたは化合物(XXVIII)を亜硝酸アルキルおよび金属ハライドと反応させることにより調製できる。
工程AIにおいて、亜硝酸メチルは1.0〜5モル、好ましくは1.0〜2.0モル、金属ハライドは0.5〜3モル、好ましくは0.5〜2モルを用いる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(XXVIII)またはその塩により異なるが、−10〜200℃、好ましくは0〜100℃である。反応時間は、5分〜120時間、好ましくは30分〜24時間である。
このようにして得られた化合物(XXIX)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
工程AJは工程AH−2と同様にして行い、R1eNHまたはその塩と反応させることにより、化合物(XXX)を調製することができる。
工程AKはスキーム1の工程Bと同様にして行い、化合物(XXVIb)を調製することができる。
このようにして得られた化合物(XXVIb)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム24
Figure 0004842829
(式中、R1fは置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいカルボキシルまたは置換されていてもよいカルボキシアミドであり、他の各記号は上記と同意義を有する。)
化合物(XXVI)に含まれる化合物(XXVIc)またはその塩は、シクロアルケンの酸化およびそれに続く化合物(XXVIII)の還元的アルキル化により調製することができる。化合物(XXVIII)またはその塩は上記スキーム22により調製できる。
酸化工程では酸化剤が用いられ、塩基または酸も用いてもよい。
酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、二クロム酸ナトリウム、二クロム酸カリウム、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、酸素、オゾン、過酸化水素、3−クロロ過安息香酸および過酢酸等の有機過酸化物、好ましくはオゾンが挙げられる。これらの試薬は適当な比率で混合して使用してもよい。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、炭酸セシウムなどのセシウム塩、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシドおよびナトリウムエトキシドなどのアルコキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類、ピリジンなどの環状アミンなどが挙げられる。
酸としては、例えば、塩酸、硫酸および硝酸などの無機酸、およびギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸およびメタンスルホン酸などの通常の有機酸並びにルイス酸が挙げられる。
酸化反応においては、化合物(XXVIII)またはその塩1モルに対して、酸化剤1〜10モル、好ましくは1〜3モル、塩基0.1〜10モル、好ましくは0.3〜2モルが用いられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノールおよびエタノールなどのアルコール類、ジエチル エーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルムおよびジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類が用いられる。これらの溶媒は、適当な比率で混合して用いてもよい。
反応温度は他の反応条件と共に用いる化合物(XXVIII)またはその塩により異なるが、−100〜200℃、好ましくは−100〜100℃である。反応時間は、1分〜48時間、好ましくは1分〜24時間である。
このようにして得られた酸化物は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
還元的アルキル化工程においては、スキーム1の工程B−1に記載した方法が用いられる。このようにして得られた化合物(XXVIc)は、公知の単離・精製法、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、転溶およびクロマトグラフィにより、単離・精製することができる。
スキーム25
Figure 0004842829
工程AMはスキーム11の工程Oと同様にして行い、化合物(XXVId)またはその塩を調製することができる。化合物(XXXI)またはその塩は化合物(XXXI)に対応するニトロ誘導体から調製できる。
上記のいずれかの方法でフリー体として得られた化合物(I)は、標準的な手法に従って、例えば、無機酸(例えば、塩酸、硫酸および臭化水素酸等)、有機酸(例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸および酒石酸等)、無機塩基(例えば、ナトリウムおよびカリウム等のアルカリ金属、カルシウムおよびマグネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウムおよびアンモニウム等)または有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびN,N’−ジベンジルエチレンジアミン等)との塩に変換することができ、一方、化合物(I)が塩として得られた場合は、標準的な手法に従ってフリー体または他の塩に変換できる。
このようにして得られた化合物(I)またはその塩は、自体公知の分離/精製法(例えば、濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィーおよび再結晶等)を用いて精製、回収することができる。
本発明の化合物(I)の出発物質は、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸および硫酸等)との塩、有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、安息香酸、メタンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸等)との塩を含めて塩の形態であってもよい。これらの化合物のどれかが−COOH等の酸性基を持っている場合、無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属、アンモニア等)との塩、または有機塩基(例えば、トリエチルアミンなどのトリ−C1−3アルキルアミン等)との塩を形成してもよい。
上記の各反応において、出発物質が置換基としてアミノ基、アミド基、ウレア基、カルボキシル基またはヒドロキシル基を持つ場合、そのような基は通常のペプチド化学で用いられる保護基で誘導体にしてもよく、これは必要により反応後に分解して目的化合物にすることができる。
アミノ基、アミド基およびウレア基の保護基としては、例えば、置換されていてもよいC1−6アルキルカルボニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニルおよびエチルカルボニル等)、フェニルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルおよびtert−ブチルカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル(例えば、ベンゾイルカルボニル)、C7−10アラルキルカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル)、C7−10アラルキル(例えば、ベンジルおよび4−メトキシベンジル等)、トリチル、フタロイル等が挙げられる。上記で挙げた各基の置換基はハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素等)、C1−6アルキルカルボニル(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニルおよびブチルカルボニル等)およびニトロ基であってもよく、これらは1〜約3個あってもよい。
カルボキシル基の保護基としては、例えば、置換されていてもよいC1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチルおよびt−ブチル等)、フェニル、トリチルおよびシリル等が挙げられる。上記で挙げた各基の置換基はハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素等)、C1−6アルキルカルボニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニル、エチルカルボニルおよびブチルカルボニル等)およびニトロ基であってもよく、これらは1〜約3個あってもよい。
ヒドロキシル基の保護基としては、例えば、置換されていてもよいC1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチルおよびt−ブチル等)、フェニル、C7−10アラルキル(例えば、ベンジル等)、C1−6アルキルカルボニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニルおよびエチルカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル(例えば、ベンゾキシカルボニル等)、C7−10アラルキルカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)、ピラニル、フラニル、シリル等が挙げられる。上記で挙げた各基の置換基はハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素等)、C1−6アルキル、フェニル、C7−10アラルキル、ニトロ基等であってもよく、これらは1〜約4個あってもよい。
保護基の分解方法は、例えば、酸、塩基、還元、UV光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、ナトリウムN−メチルジチオカルバメート、フッ化テトラメチルアンモニウム、酢酸パラジウム等との処理など自体公知の方法または類似の方法である。
本発明の化合物(I)または(Ia)を含有する医薬組成物は、大うつ病、産後抑うつ、抑制症状、そう病、不安症、全般的不安障害、パニック障害、恐怖症、強迫症、心的外傷後ストレス障害、トゥレット症候群、自閉症、感情障害、適応障害、情緒異常障害、睡眠障害、不眠症、双極性障害、循環性疾患、神経症、統合失調症、消化管潰瘍、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病、下痢、便秘、術後腸閉塞、ストレスが関与する胃腸機能障害および神経性嘔吐、アルツハイマー病、アルツハイマー型老年性痴呆、パーキンソン病およびハンチントン病などの神経変性疾患、脳血管性痴呆、老年性痴呆、摂食障害、過食症および他の摂食障害、肥満、糖尿病、アルコール依存症、薬物嗜好、休薬、偏頭痛、ストレス性頭痛、緊張性頭痛、虚血性神経障害、神経障害、脳性麻痺、進行性核上麻痺、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、筋痙攣、慢性疲労症候群、緑内障、メニエール症候群、自律神経失調症、脱毛症、高血圧症、循環器疾患、頻脈、鬱血性心発作、過呼吸、気管支喘息、無呼吸、幼児突然死症候群、炎症性疾患、疼痛、アレルギー疾患、性行不能、閉経期障害、受精障害、不妊症、癌、HIV感染による免疫機能異常、ストレスによる免疫機能異常、脳脊髄膜炎、末端肥大症、失調症または骨粗鬆症などのCRFが関与する疾患の治療および予防に有用であることが期待される。
本発明の化合物(I)または(Ia)は薬学的に許容される担体とともに製剤化して、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの固形製剤;またはシロップ剤、注射剤などの液体製剤として、経口的または非経口的に投与することができる。また、パッチ剤、パップ剤、軟膏剤(クリーム剤を含む)、硬膏剤、テープ剤、ローション剤、液剤および溶液剤、懸濁剤、乳剤、スプレー剤などのような経皮投与製剤にすることもできる。
薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、例えば、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液体製剤における溶媒、溶解剤、懸濁剤、等張化剤、緩衝剤、および無痛化剤として配合される。必要により、防腐剤、抗酸化剤、安定化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
該賦形剤としては、例えば、乳糖、ショ糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。該滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カリウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。該結合剤としては、例えば、結晶セルロース、α−デンプン、ショ糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。該崩壊剤としては、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。該溶媒としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、コーン油等が挙げられる。
必要に応じ、味のマスキング、腸溶性コーティング、または作用の持続の目的で、経口製剤は自体公知の方法でコーティングして調製してもよい。このコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン80、プルロニックF68[ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール]、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートスフタレート、オイドラギット(Rohm社製、メタクリル酸−アクリル酸コポリマー)などが挙げられる。
溶解剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。懸濁剤としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グリセリンモノステアレート等の表面活性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子物質などが挙げられる。等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
本発明は、更に以下の実施例および試験例によって詳しく説明されるが、これらの例は単なる実施例であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
−メシチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン:
Figure 0004842829
−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン:
3−ニトロフェニルイソチオシアネート2.25g(12.5mmol)およびメシチルアミン1.4mL(10mmol)をメタノール10mL中に添加し、室温で2時間撹拌した。生成した結晶をろ取し、乾燥して1−(3−ニトロフェニル)−3−(メシチル)チオウレアを定量的に得た。このようにして得られたチオウレア1.8g(5.7mmol)を四塩化炭素20mL中に懸濁し、臭素0.35mL(6.9mmol)を添加した。反応混合物を4時間加熱還流し、室温まで冷却してジクロロメタンで希釈した。この溶液を順次、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、水および食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液をろ過し、減圧濃縮して定量的に得られた標題化合物の粗生成物は、精製せずに、そのまま使用した。
MS Calcd.: 313; Found: 314 (M+H).
−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン:
氷酢酸7.2mLとエタノール25mL中にN−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン1.8g(5.7mmol)を溶解した溶液に、鉄粉1.8g(32mmol)を添加した。得られた溶液を18時間加熱還流し、室温に冷却した。スラリーをろ過し、ろ液を濃縮して、褐色固形物を得た。固形物は水に懸濁し、ろ取し、次いで、フラッシュクロマトグラフィーで、33%ヘキサン/酢酸エチル混合液で溶出して精製し、標題化合物0.9g(55%)を黄褐色粉末として得た。
MS Calcd.: 283; Found: 284 (M+H).
−メシチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン:
−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン0.125g(0.44mmol)とプロピオンアルデヒド0.16mL(2.2mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、氷酢酸1滴およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム0.28g(1.3mmol)を添加した。反応混合液は50℃で1時間加熱し、減圧濃縮した。得られた粗固形物はフラッシュクロマトグラフィーで、2%メタノール/ジクロロメタン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.016g(10%)を黄褐色粉末として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.73 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 1.31-1.40 (m, 4H), 2.23 (s, 6H), 2.26 (s, 3H), 2.94-2.98 (m, 4H), 6.67 (t, J = 2.7 Hz, 1H), 6.92 (s, 2H), 7.14-7.17 (m, 2H).
MS Calcd.: 367; Found: 368 (M+H).
表1に示した実施例2−6の化合物は、実施例1と同様にして調製した。化合物2および3は逆相HPLC(0.1%TFA含有CHCN/0.1%TFA含有水)で精製し、TFA塩を得た。
表1
Figure 0004842829
実施例7
−メシチル−N,N−ジプロピル[1,3]チアゾロ[4,5−b]ピリジン−2,7−ジアミン:
Figure 0004842829
2−クロロ−N,N−ジプロピルピリジン−4−アミン:
4−アミノ−2−クロロピリジン0.65g(5.1mmol)およびプロピオンアルデヒド1.8mL(25mmol)をジクロロメタン5mLに加え、氷酢酸2滴およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム3.2g(15mmol)で処理した。反応混合物を50℃で1時間加熱し、さらにプロピオンアルデヒド0.9mL(12.5mmol)およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム1.6g(7.5mmol)を添加した。反応混合物は、さらに50℃で36時間加熱した。反応液を室温まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム0.15g(4mmol)を添加した。反応混合物は80℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水、食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。反応液をろ過し、減圧濃縮し、得られたオイル状物質をフラッシュクロマトグラフィーで、80%ヘキサン/酢酸エチル混合液で溶出して精製し、標題化合物0.41g(38%)を無色オイル状物質として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.91 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 1.53-1.62 (m, 4H), 3.20 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 6.32 (dd, J = 2.5, 6.0 Hz, 3H), 6.39 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
−ジフェニルメチレン−N,N−ジプロピルピリジン−2,4−ジアミン:
2−クロロ−N,N−ジプロピルピリジン−4−アミン0.52g(2.4mmol)、ラセミ体の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)0.076g(0.12mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド0.33g(3.4mmol)および酢酸パラジウム(II) 0.027g(0.12mmol)をトルエン25mL中に添加した混合液にベンゾフェノンイミン0.49g(2.9mmol)を加え、85℃で18時間加熱した。反応混合物は酢酸エチルで希釈し、セライトパッドを通してろ過し、次いでフラッシュクロマトグラフィーで、33%ヘキサン/酢酸エチル混合液で溶出して精製し、標題化合物0.65g(75%)を金色オイル状物質として得た。
MS Calcd.: 357; Found: 358 (M+H).
,N−ジプロピルピリジン−2,4−ジアミン:
−ジフェニルメチレン−N,N−ジプロピルピリジン−2,4−ジアミン0.235g(0.66mmol)のメタノール9mL溶液に、酢酸ナトリウム0.13g(1.6mmol)、次いでヒドロキシアミン塩酸塩0.082g(1.2mmol)を添加した。得られた透明の金色反応混合物を室温で45分間撹拌した後、減圧濃縮した。粗生成物の固形物はジクロロメタン中に懸濁して、ろ過し、ろ液は濃縮した。得られたオイル状物質は、フラッシュクロマトグラフィーで、2%のトリエチルアミンを含有する13%〜20%メタノール/ジクロロメタン グラジエントで溶出して精製し、標題化合物0.106g(83%)を白色固形物として得た。
MS Calcd.: 193; Found: 194 (M+H).
1−[4−(ジプロピルアミノ)ピリジン−2−イル]−3−メシチルチオウレア:
,N−ジプロピルピリジン−2,4−ジアミン0.106g(0.55mmol)のメタノール10mL溶液に、メシチルイソチオシアネート0.117g(0.66mmol)を添加した。反応混合物は24時間加熱還流し、水で希釈した後、酢酸エチルで抽出した。有機層は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した後、減圧濃縮した。得られた粗生成物の固形物は、フラッシュクロマトグラフィーで、85%ヘキサン/酢酸エチル混合液で溶出して精製し、標題化合物0.044g(22%)を白色固体として得た。
MS Calcd.: 370; Found: 371 (M+H).
−メシチル−N,N−ジプロピル[1,3]チアゾロ[4,5−b]ピリジン−2,7−ジアミン
1−[4−(ジプロピルアミノ)ピリジン−2−イル]−3−メシチルチオウレア0.040g(0.11mmol)の氷酢酸2mL溶液に、臭素6.1μL(0.12mmol)を添加した。室温で30分反応させた後、さらに臭素2μLを添加した。2時間後に反応混合物を濃縮し、酢酸エチル/ヘキサンで洗浄した。有機層を濃縮し、得られたオイル状物質は、フラッシュクロマトグラフィーで、4%メタノール/ジクロロメタン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.020g(50%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 0.84 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 1.50-1.56 (m, 4H), 2.17 (s, 6H), 2.27 (s, 3H), 3.30 (s, 4H), 6.34 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 6.98 (s, 2H), 7.88 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 9.55 (br s, 1H).
MS Calcd.: 368; Found: 369 (M+H).
実施例8
−(1−フェニルエチル)−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン:
Figure 0004842829
2−クロロ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール:
7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン0.195g(1.0mmol)および塩化第二銅0.336g(2.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)2mL中混合物に亜硝酸tert−ブチル0.15mL(1.25mmol)を滴下した。反応液は室温で24時間撹拌した後、水中に注ぎ、生成した結晶を集めて乾燥し、標題化合物0.163g(76%)を黄褐色粉末として得た。
MS Calcd.: 215; Found: 214 (M-H).
7−ニトロ−N−(1−フェニルエチル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン:
2−クロロ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール0.160g(0.75mmol)の1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2mL溶液にラセミ体のα−メチルベンジルアミン0.29μL(2.2mmol)を添加した。反応液は室温で18時間撹拌した後、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層は減圧濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィーで、25%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.165g(74%)を淡黄色固体として得た。
−(1−フェニルエチル)−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン:
7−ニトロ−N−(1−フェニルエチル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン0.165g(0.55mmol)のDMF10mL溶液に塩化第一スズ二水和物0.62g(2.8mmol)を添加した。反応液は80℃で48時間加熱し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。反応混合物はセライトろ過をし、酢酸エチルで抽出した。抽出液は減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで、50−75%酢酸エチル/ヘキサン グラジエント混合液で溶出して精製し、標題化合物0.016g(11%)を淡黄色固形物として得た。
MS Calcd.: 269; Found: 270 (M+H).
−(1−フェニルエチル)−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン:
−(1−フェニルエチル)−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン0.016g(0.059mmol)およびプロピオンアルデヒド21μL(0.30mmol)のジクロロエタン2mL溶液中に氷酢酸1滴とトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム0.038g(0.18mmol)を添加した。反応混合物は50℃で3時間加熱し、減圧濃縮した。粗生成物の固形物はフラッシュクロマトグラフィーで、25%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.008g(38%)を淡い金色のオイル状物質として得た。
MS Calcd.: 353; Found: 354 (M+H).
実施例9
2−モルホリン−4−イル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン:
Figure 0004842829

2−モルホリン−4−イル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール:
2−ブロモ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール0.200g(0.77mmol)のDMF2mL溶液に炭酸カリウム0.21g(1.5mmol)およびモルホリン81μL(0.93mmol)を添加した。反応混合物は室温で72時間撹拌し、水で希釈した。生成した析出物をろ取し、フラッシュクロマトグラフィーで、33%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.075g(37%)をクリーム色の粉末として得た。
MS Calcd.: 265; Found: 266 (M+H).
2−モルホリン−4−イル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン:
2−モルホリン−4−イル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール0.075g(0.28mmol)のテトラヒドロフラン(THF)6mL溶液に少量のラネーニッケルを添加した。反応液は風船を用いて水素雰囲気下に保ち、室温で5時間撹拌した。触媒をろ過で除いた後、ろ液は減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーでは精製できなかったので、単離された物質0.022g(33%)はそれ以上精製せずに使用した。
2−モルホリン−4−イル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン:
2−モルホリン−4−イル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン0.022g(0.094mmol)およびプロピオンアルデヒド40μL(0.56mmol)のジクロロエタン2mL溶液に氷酢酸1滴とトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム0.064g(0.30mmol)を添加した。反応混合物は50℃で5時間加熱し、減圧濃縮した。粗生成物の固形物はフラッシュクロマトグラフィーで、17%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.009g(30%)を淡い金色のオイル状物質として得た。
MS Calcd.: 319; Found: 320 (M+H).
実施例10
N−(7−(ジプロピルアミノ)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,4,6−トリメチルベンズアミド:
Figure 0004842829

(3−ニトロフェニル)チオウレア:
3−ニトロフェニルイソチオシアネート7.20(40mmol)のメタノール25mL溶液に7Nアンモニアのメタノール溶液28.5mL(200mmol)を添加した。30分後、スラーリーを濃縮し、更なる精製をすることなく、7.9g(100%)の標題化合物を黄橙色粉末として得た。
MS Calcd.: 197; Found: 198 (M+H).
7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン:
(3−ニトロフェニル)チオウレア0.60g(3.0mmol)の四塩化炭素25mL溶液に臭素0.17mL(3.4mmol)の四塩化炭素10mL溶液を一時間で滴下した。混合物を18時間加熱環流し、室温まで冷却し、生成した析出物をろ取した。析出物を氷酢酸中に懸濁し、固形物をろ取した。かくして得られた固形物を水中に懸濁し、pHが約9になるまで飽和炭酸カリウム溶液を添加した。遊離塩基をろ取して0.30g(51%)の標題化合物を淡橙色固体として得た。
MS Calcd.: 195; Found: 196 (M+H).
2,4,6−トリメチル−N−(7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)ベンゾアミド
7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン0.089g(0.46mmol)のピリジン1mL溶液に塩化2,4,6−トリメチルベンゾイル0.17g(0.91mmol)を加えた。混合物を75℃で18時間加熱し、揮発成分を減圧下で除去した。残渣は水および1N塩酸で洗浄した後、酢酸エチルに溶解し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた粗固形物はフラッシュクロマトグラフィーで、25%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.103g(66%)を黄褐色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 2.21 (s, 6H), 2.26 (s, 3H), 6.95 (s, 2H), 7.72 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 12.98 (s, 1H).
MS Calcd.: 341; Found: 342 (M+H).
N−(7−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,4,6−トリメチルベンズアミド:
2,4,6−トリメチル−N−(7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)ベンズアミド0.200g(0.586mmol)のTHF5mL溶液に少量のラネーニッケル一を添加した。反応液は風船で水素雰囲気に保って90分間室温で撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧濃縮して焦げた橙色の固形物を得た。得られた粗固体はフラッシュクロマトグラフィーで、25%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.118g(65%)を淡黄色粉末として得た。
MS Calcd.: 311; Found: 312 (M+H).
N−(7−ジプロピルアミノ)−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,4,6−トリメチルベンズアミド:
N−(7−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2,4,6−トリメチルベンズアミド0.118g(0.379mmol)のおよびプロピオンアルデヒド0.14mL(1.9mmol)のジクロロエタン5mL溶液に氷酢酸1滴およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム0.24g(1.1mmol)を添加した。混合物は50℃で3時間加熱し、さらにプロピオンアルデヒド0.14mLを追加した。反応液は50℃で18時間加熱し、減圧濃縮した。粗固形物はフラッシュクロマトグラフィーで、13%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.080g(53%)をクリーム色粉末として得た。
MS Calcd.: 395; Found: 396 (M+H).
実施例11
2−(2,4−ジメチルフェノキシ)-N,N-ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン:
Figure 0004842829
2−ブロモ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール
7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イルアミン(1.80g、9.22mmol)の酢酸(AcOH)(20ml)懸濁液にHO(10ml)に溶解した48%臭化水素酸溶液を氷冷下添加した。臭素(0.157ml)を滴下し、水(1ml)に溶解した亜硝酸ナトリウム(177mg、23.9mmol)を添加した。温度を0〜5℃に保った。混合物は氷冷下2時間撹拌し、6N 水酸化ナトリウム水溶液を滴下してアルカリ性とした。得られた析出物をろ取し、水で洗浄し、真空乾燥して標題化合物1.91gを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 7.68 (1H, m), 8.33 (1H, m), 8.43 (1H, m). MS Calcd: 257; Found: 258 (M+H), 260.
2−(2,4−ジメチルフェノキシ)−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール
2−ブロモ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール(200mg、0.772mmol)、2,4−ジメチルフェノール(0.093ml、0.772mmol)および 炭酸カリウム(128mg、0.772mmol)のDMF(10ml)混合液を80℃で15時間撹拌した。混合物は水で希釈し、酢酸エチル(AcOEt)で抽出した。抽出物は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、10%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物226mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.26 (3H, s), 2.38 (3H, s), 7.10-7.20 (3H, m), 7.55 (1H, t, J=8.0 Hz), 8.02 (1H, dd, J=0.8, 8.0 Hz), 8.24 (1H, dd, J=0.8, 8.0 Hz).
MS Calcd: 300; Found: 301 (M+H).
2−(2,4−ジメチルフェノキシ)−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン
2−(2,4−ジメチルフェノキシ)−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール(220mg、0.733mmol)と塩化錫(II)二水和物(6.94mg、3.66mmol)のDMF(10ml)混合液を80℃で15時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。この水溶液は酢酸エチルで抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、10%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物226mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.26 (3H, s), 2.36 (3H, s), 3.70 (2H, s), 6.61 (1H, dd, J=1.6, 8.0 Hz), 7.08 (1H, d, J=8.0Hz), 7.11 (1H, m), 7.17 (1H, t, J=8.0 Hz), 7.22 (1H, d, J=8.0Hz), 7.24 (1H, d, J=1.6 Hz).
MS Calcd: 270; Found: 271 (M+H).
2−(2,4−ジメチルフェノキシ)−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン
2−(2,4−ジメチルフェノキシ) −1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(54mg、0.200mmol)のジクロロメタン(DCM)(3ml)溶液にプロピオンアルデヒド(0.058ml、0.799mmol)を添加し、次いで30分後にトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(169mg、0.799mmol)および酢酸(0.023ml)を加えた。混合物は室温で15時間撹拌した。反応を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で停止させた。この水溶液をジクロロメタンで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、2%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物57mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.85 (6H, t, J=7.2 Hz), 1.40-1.55 (4H, m), 2.62 (3H, s), 3.25 (3H, s), 3.08 (4H, t, J=7.2 Hz), 6.87 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.06 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.10 (1H, s), 7.16 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.27 (1H, t, J=8.0 Hz), 7.37 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd: 354; Found: 355 (M+H).
実施例12−14
実施例12
2−[(2,4−ジメチルフェニル)チオ]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(A)

実施例13
2−[(2,4−ジメチルフェニル)スルフィニル]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(B)

実施例14
2−[(2,4−ジメチルフェニル)スルホニル]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(C)
Figure 0004842829
2−[(2,4−ジメチルフェニル)チオ]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(A)
化合物(A)は実施例11と同様にして調製した。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.79 (6H, t, J=7.2 Hz), 1.35-1.50 (4H, m), 2.40 (3H, s), 2.48 (3H, s), 3.05 (4H, t, J=7.2 Hz), 6.82 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.11 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.21 (1H, s), 7.29 (1H, t, J=8.0 Hz), 7.48 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.61 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd: 370; Found: 371 (M+1).
2−[(2,4−ジメチルフェニル)スルフィニル]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(B)
3−クロロ過安息香酸(MCPBA)(20mg、0.0810mmol)を2−[(2,4−ジメチルフェニル)チオ]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(30mg、0.0810mmol)のジクロロメタン(2ml)溶液に添加した。この混合液を室温で18時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、5%メタノール含有ジクロロメタン溶液で溶出して精製し、標題化合物16mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.81 (6H, t, J=7.2 Hz), 1.20-1.30 (2H, m), 1.85-2.00 (2H, m), 2.36 (3H, s), 2.49 (3H, s), 3.40-3.60 (4H, m), 6.98 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.06 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.16 (1H, s), 7.39 (1H, t, J=8.0 Hz), 7.60 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.79 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd: 386; Found: 387 (M+H).
2−[(2,4−ジメチルフェニル)スルホニル]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(C)
MCPBA(50mg、0.202mmol)を2−((2,4−ジメチルフェニル)チオ)−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−アミン(30mg、0.081mmol)のジクロロメタン(2ml)溶液に添加した。混合液を室温で18時間撹拌し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、5%メタノール含有ジクロロメタン溶液で溶出して精製し、標題化合物6.4mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.83 (6H, t, J=7.6 Hz), 1.10-1.20 (2H, m), 1.95-2.05 (2H, m), 2.38 (3H, s), 2.70 (3H, s), 3.45-3.70 (4H, m), 7.11 (1H, s), 7.22 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.27 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.58 (1H, t, J=8.0 Hz), 8.12 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.16 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd: 402; Found: 403 (M+H).
実施例15
−メシチル−4−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン
Figure 0004842829
4−メチル−3−ニトロ−N,N−ジプロピルアニリン
4−メチル-3-ニトロアニリン(2.00g、13.1mmol)のジクロロメタン(100ml)溶液にプロピオンアルデヒド(3.79ml、52.6mmol)を添加し、30分後にトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(11.1g、52.6mmol)と酢酸(0.75ml)を添加した。混合液を室温で15時間撹拌した。反応を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で停止した。この水溶液をジクロロメタンで抽出した。抽出物は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、2%酢酸エチル含有n-ヘキサンで溶出して精製し、標題化合物2.50gを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.93 (6H, t, J=7.6 Hz), 1.50-1.65 (4H, m), 2.44 (3H, s), 3.24 (4H, t, J=7.6 Hz), 6.74 (1H, dd, J=2.8, 8.8 Hz), 7.09 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.18 (1H, d, J=2.8 Hz).
MS Calcd: 236; Found: 237 (M+H).
4−メチル−N,N−ジプロピル−ベンゼン−1,3−ジアミン
4−メチル−3−ニトロ−N,N−ジプロピルアニリン(2.49g、10.5mmol)と10%パラジウム炭素(1.00g)の酢酸(50ml)混合液を18時間接触水素添加還元した。触媒はセライトろ過で除いた。ろ液は減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、10%酢酸エチル含有n-ヘキサンで溶出して精製し、標題化合物689mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.85-0.95 (6H, m), 1.45-1.60 (4H, m), 2.07 (3H, s), 3.16 (4H, t, J=7.6 Hz), 3.50 (2H, m), 6.01 (1H, d, J=2.8 Hz), 6.07 (1H, dd, J=28, 8.0 Hz), 6.85 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd: 206; Found: 207 (M+H).
1−(5−ジプロピルアミノ−2−メチルフェニル)−3−メシチルチオウレア
4−メチル−N,N−ジプロピル−ベンゼン−1,3−ジアミン(200mg、0.970mmol)と2,4,6−トリメチルフェニルイソチオシアネート(215mg、1.21mmol)のメタノール(2ml)混合液を18時間環流した。溶媒は減圧下に蒸発させた。残渣はメタノール中で粉砕した。固形物をろ取し、メタノールで洗浄して標題化合物261mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.92 (6H, t, J=7.2 Hz), 1.56 (6H, s), 1.50-1.65 (4H, m), 2.22 (3H, s), 2.26, 2.27 (3H, s), 2.30-2.40 (4H, m), 6.57, 6.60 (1H, s), 6.80-6.90 (2H, m), 7.15, 7.26 (1H, s), 7.52 (1H, s).
MS Calcd: 383; Found: 384 (M+H).
−メシチル−4−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン
1−(5−ジプロピルアミノ−2−メチルフェニル)−3−メシチルチオウレア(100mg、0.261mmol)の四塩化炭素(10ml)混合液に、臭素(0.015ml、0.287mmol)の四塩化炭素(5ml)溶液を30分かけて滴下した。混合液は18時間環流し、水で希釈した。水溶液をジクロロメタンで抽出した。抽出液は水および食塩水で洗浄し、減圧濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、10%酢酸エチル含有n-ヘキサンで溶出して精製し、標題化合物39mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.76-0.82 (6H, m), 1.25-1.45 (4H, m), 1.58 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.52 (3H, s), 2.90-2.99 (4H, m), 6.71 (1H, d, J=8.0 Hz), 6.95 (1H, m), 6.98 (2H, s), 7.04 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd: 381; Found: 382 (M+H).
実施例16
−(2,4−ジメチルフェニル)−4−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン
Figure 0004842829
実施例16の化合物は実施例15と同様にして調製した。
MS Calcd: 367; Found: 368 (M+H).
実施例17および18

実施例17
−メシチル−6−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン、および
実施例18
4−エトキシ−N−メシチル−6−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン
Figure 0004842829
4−イソチオシアネート−1−メチル−2−ニトロベンゼン
4−メチル−3−ニトロアニリン(1.00g、6.57mmol)およびトリエチルアミン(2.75ml、19.7mmol)のTHF(150ml)混合液にチオフォスゲン(0.55ml)を0℃で滴下した。添加後、反応混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物は水で希釈し、エーテルで抽出した。抽出物は水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥したのち、減圧濃縮して標題化合物1.04gを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.60 (3H, s), 7.30-7.40 (2H, m), 7.83 (1H, m).
3−メシチル−1−(4−メチル−3−ニトロフェニル)チオウレア
4−イソチオシアネート−1−メチル−2−ニトロベンゼン (500mg、2.58mmol)および2,4,6−トリメチルアニリン(0.329ml、2.34mmol)のメタノール(10ml)混合液を4時間環流した。溶媒を減圧下に留去した。残渣はエーテル中で粉末化した。生成した固体をろ取し、標題化合物550mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.31 (6H, s), 2.33 (3H, s), 2.58 (3H, s), 7.05 (1H, s), 7.30 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.52 (1H, s), 7.79 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.93 (1H, s).
MS Calcd: 329; Found: 330 (M+H).
N−メシチル−6−メチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン
3−メシチル−1−(4−メチル−3−ニトロフェニル)チオウレア(500mg、1.52mmol)と四塩化炭素(25ml)の混合物に臭素(0.097ml、1.90mmol)の四塩化炭素(10ml)溶液を1時間かけて滴下した。混合物を18時間環流し、水で希釈した。水溶液はジクロロメタンで抽出した。抽出液は水および食塩水で洗浄し、減圧濃縮した。残渣はエーテル中で粉末化した。得られた固形物をろ取して標題化合物225mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.30 (6H, s), 2.35 (3H, s), 2.75 (3H, s), 7.01 (2H, s), 7.17 (1H, bs), 7.28 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.62 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd: 327; Found: 328 (M+H).
−メシチル−6−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン(A)および
4−エトキシN−メシチル−6−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン(B)
N−メシチル−6−メチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(210mg、0.641mmol)のエタノール溶液に塩化スズ(II)二水和物(608mg、3.21mmol)を添加した。混合物を15時間環流した。溶媒を減圧下に留去した。水溶液を酢酸エチルで抽出した。抽出物を塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、真空で濃縮した。残渣は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。水溶液は酢酸エチルで抽出した。抽出液は、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣はジクロロメタン(10 ml)に溶解した。この溶液にプロピオンアルデヒド(0.087ml、1.21mmol)を添加し、30分後にトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(257mg、1.21mmol)と酢酸(0.035ml)を添加した。混合物は室温で18時間撹拌した。反応は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で停止させた。水溶液はジクロメタンで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣はクロマトグラフィーで、10%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、化合物(A)7.1mgと化合物(B)11.9mgを得た。
化合物(A):
1H-NMR (CDCl3) δ 0.75-0.85 (6H, m), 1.25-1.40 (4H, m), 2.31 (6H, s), 2.33 (3H, s), 2.34 (3H, s), 2.90 (4H, t, J=7.6 Hz), 6.99 (2H, s), 7.06 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.15 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.50 (1H, m).
MS Calcd: 381; Found: 382 (M+H).
化合物(B):
1H-NMR (CDCl3) δ 0.75-0.85 (6H, m), 1.25-1.35 (4H, m), 1.53 (3H, t, J=7.2 Hz), 2.29 (6H, s), 2.33 (6H, s), 2.84 (4H, t, J=7.6 Hz), 4.18 (2H, q, J=7.2 Hz), 6.60 (1H, s), 6.75 (1H, m), 6.98 (2H, s).
MS Calcd: 425; Found: 426 (M+H).
実施例19
−メシチル−5−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン
Figure 0004842829
メチル 2−メシチルアミノ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−5−カルボキシレート(A)およびメチル 2−メシチルアミノ−5−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキシレート(B)
実施例14と同様の方法で調製したメチル 3−[[(メシチルアミノ)カルボノチオニル]アミノ]−5−ニトロベンゾエート(1.65g、4.42mmol)の四塩化炭素(50ml)混合液に臭素(0.283ml、1.25mmol)の四塩化炭素(20ml)溶液を1時間かけて滴下した。混合液は18時間環流し、水で希釈した。水溶液はジクロロメタンで抽出した。抽出液は水および食塩水で洗浄した後、減圧濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、20%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、化合物(A)707mgと化合物(B)450mgを得た。
化合物(A):
1H-NMR (CDCl3) δ 2.30 (6H, s), 2.36 (3H, s), 3.99 (3H, s), 7.04 (2H, s), 8.41 (1H, d, J=1.6 Hz), 8.70 (1H, d, J=1.6 Hz).
MS Calcd: 371; Found: 372 (M+H).
化合物(B):
1H-NMR (CDCl3) δ 2.29 (6H, s), 2.35 (3H, s), 3.98 (3H, s), 7.01 (2H, s), 8.46 (1H, d, J=2.2 Hz), 8.62 (1H, d, J=2.2 Hz).
MS Calcd: 371; Found: 372 (M+H).
(2−メシチルアミノ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−5−イル)メタノー
メチル 2−メシチルアミノ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−5−カルボキシレート(350mg、0.942mmol)のジエチルエーテル(6ml)溶液に2.0M水素化ホウ素リチウムのテトラヒドロフラン(THF)(1.41ml、2.82mmol)溶液を添加した。混合物は室温で15時間撹拌した。反応は飽和NHCl溶液で停止させた。水層をエチルエーテルで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、20%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物189mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.28 (6H, s), 2.38 (3H, s), 4.94 (2H, s), 7.06 (2H, s), 8.25-8.35 (3H, m).
MS Calcd: 343; Found: 344 (M+H).
5−クロロメチル−N−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミ
塩化チオニル(0.191ml、2.62mmol)を(2−メシチルアミノ−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−5−イル)メタノール(180mg、0.524mmol)のクロロフォルム溶液に添加した。混合液は室温で18時間および60℃で24時間撹拌した。混合物を水に注ぎ込み、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。水溶液は酢酸エチルで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、20%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物122mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 2.29 (6H, s), 2.36 (3H, s), 4.67 (2H, s), 7.03 (2H, s), 7.80 (1H, d, J=1.6 Hz), 8.08 (1H, d, J=1.6 Hz).
MS Calcd: 361; Found: 362 (M+H), 364.
5−メチル−N−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール-2-アミ
5-クロロメチル−N−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(120mg、0.332mmol)のジメチルスルホキシド(DMSO)(2ml)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(25mg、0.663mmol)を添加した。混合液は室温で3時間撹拌し、水で希釈して、1N HCl溶液で中和した。水溶液は酢酸エチルで抽出した。抽出物は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、2%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物、45mgを得た
1H-NMR (CDCl3) δ 2.28 (6H, s), 2.37 (3H, s), 2.60 (3H, s), 7.05 (2H, s), 8.01 (1H, s), 8.16 (1H, s), 8.28 (1H, s).
MS Calcd: 327; Found: 328 (M+H).
−メシチル−5−メチル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミ
5−メチル−N−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン(45mg、0.137mmol)および塩化スズ(II)二水和物(124mg、0.550mmol)のDMF(2ml)混合液を80℃で1時間加熱した。混合液を氷に注ぎ込み、1N NaOH溶液を添加してpHをややアルカリ性(pH7−8)にした。水溶液は酢酸エチルで抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、20%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物10mgを得た。
MS Calcd: 297; Found: 298 (M+H).
−メシチル−5−メチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミ
−メシチル−5−メチル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン(10mg、0.0336)のジクロロメタン(1ml)溶液にプロピオンアルデヒド(0.012ml、0.168mmol)を添加し、30分後にトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(29mg、0.135mmol)および酢酸(0.0039ml)を添加した。混合液は室温で18時間撹拌した。反応は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で停止させた。水溶液はジクロロメタンで抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣はn-ヘキサン中で粉末化した。得られた固形物をろ取し、標題化合物6.8mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.80-1.00 (6H, m), 1.35-1.45 (4H, m), 2.29 (6H, s), 2.33 (3H, s), 2.37 (3H, s), 2.95-3.05 (4H, m), 6.55 (1H, s), 6.98 (2H, s), 7.02 (1H, s).
MS Calcd: 381; Found: 382 (M+H).
実施例2
2−(メシチルアミノ)−5−ニトロ−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキシアミド
Figure 0004842829
2−メシチルアミノ−5−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボン
メチル 2−メシチルアミノ−5−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキシレート(230mg、0.619mmol)(実施例19で調製)、メタノール(5ml)およびTHF(5ml)の混合物に1N NaOH溶液(2.48ml、2.48mmol)を添加した。混合物を50℃で3時間撹拌した。溶媒を真空下に留去し、水性残渣を1N HCl溶液で中和した。生成した析出物をろ取し、減圧乾燥して標題化合物177mgを得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ 2.15 (6H, s), 2.26 (3H, s), 7.01 (2H, s), 8.31 (2H, m), 10.00 (1H, m).
2−メシチルアミノ−5−ニトロ−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボン酸(90mg、0.252mmol)のDMF(2ml)溶液にジエチル シアノホスフェート(0.042ml、0.277mmol)、ジプロピルアミン(0.039ml、0.277mmol)およびトリエチルアミン(0.74ml、0.277mmol)を添加した。混合液を室温で18時間撹拌し、水で希釈した。水溶液はエーテルで抽出した。抽出物は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、20%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物70mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.85-1.00 (6H, m), 1.60-1.65 (4H, m), 2.27 (6H, s), 2.33 (3H, s), 3.36 (4H, m), 6.99 (2H, s), 7.12 (1H, m), 7.96 (1H, d, J=1.6 Hz), 8.35 (1H, d, J=1.6 Hz).
MS Calcd: 440; Found: 441 (M+H).
実施例21
5−アミノ−2−(メシチルアミノ)−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキシアミ
Figure 0004842829
2−(メシチルアミノ)−5−ニトロ−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキシアミド(61mg、0.139mmol)および10%パラジウム炭素(30mg)のエタノール(10ml)混合液を4時間水素添加した。触媒をセライトろ過で除いた。ろ液は減圧下に濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、20%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物40mgを得た。
1H-NMR (CDCl3) δ 0.80-0.90 (6H, m), 1.59 (4H, m), 2.26 (6H, s), 2.31 (3H, s), 3.30 (4H, m), 3.71 (2H, m), 6.45 (1H, d, J=2.0 Hz), 6.88 (1H, d, J=2.0 Hz), 6.95 (2H, s).
MS Calcd: 410; Found: 411 (M+H).
実施例22
5−(アセチルアミノ)−2−(メシチルアミノ)−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキサミド(A)および
実施例23
5−(アセチルアミノ)−2−[アセチル(メシチル)アミノ]−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキサミド(B)
Figure 0004842829
アセチルクロライド(0.0029ml、0.0402mmol)を5−アミノ−2−(メシチルアミノ)−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール−7−カルボキサミド(15mg、0.0365mmol)およびトリエチルアミン(0.0056ml、0.0402mmol)のTHF(1ml)混合液に添加した。混合液は室温で3時間撹拌し、水で希釈した。水溶液はエーテルで抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣は、クロマトグラフィーで、20%酢酸エチル含有n-ヘキサン溶液で溶出して精製し、化合物(A)5.8mgおよび化合物(B)5.1mgを得た。
化合物(A)
1H-NMR (CDCl3) δ 0.80-0.95 (6H, m), 1.50-1.80 (4H, m), 2.19 (3H,s), 2.25 (6H, s), 2.30 (3H, s), 3.34 (4H, m), 6.93 (2H, s), 7.51 (2H, s), 7.70 (1H, m).
MS Calcd: 452; Found: 453 (M+H).
化合物(B)
1H-NMR (CDCl3) δ 0.70-1.10 (6H. m), 1.50-1.80 (4H, m), 2.05 (3H, s), 2.07 (6H, s), 2.11 (3H, s), 2.38 (3H, s), 3.20-3.55 (4H, m), 7.04 (2H, s), 7.80 (1H, s), 7.97 (1H, s).
MS Calcd: 494; Found: 495 (M+H).
実施例24
7−((ジプロピルアミノ)メチル)−N−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン:
Figure 0004842829
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)アニリン:
3−ヒドロキシメチルアニリン1.00g(8.1mmol)のDMF25mL溶液にイミダゾール0.61g(8.9mmol)および塩化tert-ブチルジメチルシリル1.35g(8.9mmol)を添加した。反応液は室温で18時間撹拌し、12倍量の水に注いだ。生成物はエーテルで抽出し、有機層を合わせ、水および食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウウムで乾燥し、ろ過した後、濃縮して金色のオイルを得た。このオイルは、フラッシュクロマトグラフィーで、20%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物1.2g(62%)を無色オイルとして得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.00 (s, 6H), 0.84 (s, 9H), 4.48 (s, 2H), 4.93 (s, 2H), 6.36 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.45 (s, 1H), 6.89 (t, J = 7.6 Hz, 1H).
1−[3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)フェニル]−3−メシチルチオウレア:
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)アニリン0.45g(1.9mmol)のメタノール3mL溶液にメシチルイソチオシナネート0.67g(3.8mmol)を添加した。混合液は18時間加熱環流した。混合液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで、16%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.56(71%)を粘着性白色固体として得た。
MS Calcd.: 414; Found: 415 (M+H).
1−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−3−メシチルチオウレア:
1−[3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)フェニル]−3−メシチルチオウレア0.56g(0.1.4mmol)のエタノール10mL溶液に濃塩酸10滴を添加した。30分後、反応液を水で希釈し、生成した析出物を回収して、標題化合物0.35g(86%)を白色粉末として得た。
MS Calcd.: 300; Found: 301 (M+H).
7−(ヒドロキシメチル)−N−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン:
1−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−3−メシチルチオウレア0.25g(0.83mmol)の氷酢酸5mL溶液に臭素47μL(0.91mmol)を添加した。反応液は5分間撹拌して、減圧濃縮し、標題化合物およびその位置異性体のO−酢酸塩を得た。混合物を1時間メタノール中炭酸カリウム上で撹拌した。混合液を減圧濃縮し、ジクロロメタン中に懸濁し、ろ過した。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで、33−66%酢酸エチル/ヘキサン グラジエント混合液で溶出して精製し、標題化合物0.070g(28%)を白色固体として得た。
MS Calcd.: 298; Found: 299 (M+H).
7−(ブロモメチル)−N−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン:
7−(ヒドロキシメチル)−N−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン0.065g(0.22mmol)のジクロロメタン2mL溶液にピリジン58μL(0.72mmol)および三臭化リン0.24mL(0.24mmol)(1Mジクロロメタン溶液)を添加した。反応液を室温で8時間撹拌し、飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させた。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した後、濃縮して、標題化合物0.045g(57%)を得た。これは更なる精製をすることなく使用した。
MS Calcd.: 313; Found: 314 (M+H).
7−((ジプロピルアミノ)メチル)−N−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン:
7−(ブロモメチル)−N−メシチル−1,3−ベンゾチアゾール−2−アミン0.045g(0.12mmol)のアセトニトリル0.5mLおよびジクロロメタン2mL溶液に炭酸カリウム0.086g(0.62mmol)およびジプロピルアミン85μL(0.62mmol)を添加した。反応液を40分間撹拌し、ジクロロメタンで希釈して、ろ過した。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで、25%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.027g(57%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.76 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 1.40 (q, J = 7.4 Hz, 4H), 2.30-2.34 (m, 13H), 3.58 (s, 2H), 6.95-7.01 (m, 3H), 7.18 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.23-7.33 (m, 1H), 8.12 (br s, 1H).
MS Calcd.: 381; Found: 382 (M+H).
実施例25
−メシチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾチアゾール-2,7-ジアミン
Figure 0004842829
2−アミノ−6−ニトロフェノール:
2,6−ジニトロフェノール5.0g(27mmol)、水酸化アンモニウム(3ml)および塩化アンモニウム14.3g(270mmol)の水30ml懸濁液を70℃で加熱した。亜硫酸ナトリウム9水和物(24.19g、100mmol)の水溶液を添加し、得られた混合液を70℃で2時間撹拌した。反応液を室温にまで冷却し、2N HClで酸性(pH3.2)にし、褐色析出物をろ過して分離した。ろ液をクロロフォルム(6x75ml)で抽出し、有機層と析出物を合わせて、減圧下に乾固させて生成物2.5g(60%)を暗褐色固体として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 4.09 (s, 2H), 6.78 (t, 1H, J = 8.2 Hz), 6.95 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.47 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 10.73 (s, 3H).
1−(2−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−3−メシチルチオウレア:
2−アミノ−6−ニトロフェノール0.10g(0.65mmol)および炭酸ナトリウム0.14g(1.3mmol)を含むエタノール混合液に2−イソチオシアネート−1,3,5−トリメチルベンゼン0.14g(0.78mmol)を添加した。反応液を一昼夜加熱環流した。反応液を室温にまで冷却し、ろ過し、減圧下濃縮した。残渣をバイオタージ(Biotage)社製クロマトグラフィーにより20%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出して精製し、生成物0.17g(80%)を得た。
MS Calcd.: 331; Found: 332 (M+H).
N−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾキサゾール−2−アミン:
1−(2−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−3−メシチルチオウレア0.06g(0.18mmol)を含むアセトニトリル溶液に塩化水銀(II)0.10g(0.36mmol)を添加し、混合液を1時間撹拌した。反応混合液は酢酸エチル(2ml)で希釈し、セライト充填カラムを通してろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、残渣はバイオタージ社製クロマトグラフィーにより20%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出して精製し、生成物0.047g(90%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 2.29 (s, 6H), 2.32 (s, 3H), 6.99 (s, 2H), 7.30 (t, 1H, J = 8.2 Hz), 7.77 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.78 (d, 1H, J = 8.6 Hz).
MS Calcd.: 297; Found: 298 (M+H).
2−メシチル−N,N−ジプロピル−1,3−ベンゾキサゾール-2,7-ジアミン:
フラスコにN−メシチル−7−ニトロ−1,3−ベンゾキサゾール−2−アミン0.10g(0.34mmol)およびメタノール40mlを加えた。フラスコを窒素ガスでパージし、10%パラジウム炭素0.01gを加えた。フラスコを排気し、水素で2−3psigに圧力をかけ1時間撹拌した。HPLCで反応が終了したことを確認した後、反応液をGF/Fろ紙でろ過した。ろ液を丸底フラスコに移し、プロピオンアルデヒド0.1ml(1.7mmol)、NaBHCN0.1g(1.7mmol)および酢酸1mlを加えた。混合液は一昼夜撹拌し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層は硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過し、溶媒を除去し、残渣をバイオタージ社製クロマトグラフィーにより5%メタノール/ジクロロメタンで溶出して精製し、生成物0.11g(2工程で90%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.74 (t, 6H, J = 7.2 Hz), 1.47 1.53 (m, 4H), 2.27 (s, 6H), 2.29 (s, 3H), 3.18 (t, 4H, J = 7.8 Hz), 6.34 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.70 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 6.93 (s, 2H), 6.98 (t, 1H, J = 8.1 Hz).
MS Calcd.: 351; Found: 352 (M+H).
実施例26
2−メシチル−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン:
Figure 0004842829
2,6−ジニトロ−N−メチルアニリン:
メチルアミン(2.0 M THF溶液を4.5 ml)を2−クロロ−1,3−ジニトロベンゼン(0.90g、4.4mmol)のTHF40ml溶液に撹拌下添加し、30分間撹拌した。反応は水とエーテルを加えて停止させた。水層を分離し、エーテルで2回抽出した。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過して溶媒を留去し、残渣はバイオタージ社製クロマトグラフィーにより20%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出して精製し、生成物0.80g(91%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 2.89 (d, 3H, J = 5.6 Hz), 6.75 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 8.18 (d, 2H, J = 8.3 Hz).
2−メチルベンゼン−1,2,3−トリアミン:
フラスコに2,6−ジニトロ−N−メチルアニリン0.30g(1.5mmol)とメタノール40mlを加えた。フラスコを窒素ガスでパージし、10%パラヂウム炭素0.03gを加えた。フラスコを排気し、2−3psigの水素で加圧し、1時間撹拌した。HPLCで反応完了を確認後、反応液はGF/Fろ紙でろ過した。ろ液を蒸発乾固させて、生成物0.2g(95%)を得た。
MS Calcd.: 137; Found: 138 (M+H).
1−(3−アミノ−2−メチルアミノフェニル)−3−メシチルチオウレア:
2−メチルベンゼン−1,2,3−トリアミン0.25g(1.82mmol)および炭酸ナトリウム0.40g(3.7mmol)のエタノール混合液に2−イソチオシアネート−1,3,5−トリメチルベンゼン0.32g(1.86mmol)を加えた。反応液を加熱環流し、溶媒を減圧下留去した。残渣はバイオタージ社製クロマトグラフィーにより20%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出して精製し、生成物0.34g(60%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 2.19 (s, 6H), 2.26 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.85 (s, 4H), 6.20 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 6.87 (s, 2H), 6.95 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 7.07 (s, 1H).
MS Calcd.: 314; Found: 315 (M+H).
2−メシチル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン:
1−(3−アミノ−2−メチルアミノフェニル)−3−メシチルチオウレア0.25g(0.79mmol)を含有するアセトニトリル溶液に塩化水銀(II)0.52g(1.6mmol)を加え、混合物を1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(2ml)で希釈し、セライト充填カラムでろ過した。ろ液は減圧下濃縮し、残渣はバイオタージ社製クロマトグラフィーにより20%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出して精製し、生成物0.12g(55%)を得た。
1H NMR (CD3OD) δ 2.27 (s, 6H), 2.36 (s, 3H), 4.13 (s, 3H), 7.13 (s, 2H), 7.24 7.26 (m, 2H), 7.33 (t, 1H, J = 8.1 Hz).
MS Calcd.: 280; Found: 281 (M+H).
2−メシチル−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン:
2−メシチル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン0.05g(0.18mmol)を含有するメタノール(5ml)溶液にプロピオンアルデヒド0.03ml(0.54mmol)、シアノトリヒドロホウ酸ナトリウム0.03g(0.54mmol)および酢酸0.1mlを加えた。混合物を一昼夜撹拌し、酢酸エチルで希釈して、水で洗浄した。有機層は硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過し、溶媒を留去し、残渣はバイオタージ社製クロマトグラフィーにより5%メタノール/ジクロロメタンで溶出して精製し、生成物0.04g(70%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.85 (t, 6H, J = 7.3 Hz), 1.46 1.53 (m, 4H), 2.22 (s, 6H), 2.28 (s, 3H), 2.98 (s, 4H), 3.94 (s, 3H), 6.86 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.92 (s, 2H), 6.99 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 7.20 (s, 1H).
MS Calcd.: 364; Found: 365 (M+H).
表2に示した実施例27−30の化合物は、実施例26記載の方法と同様にして調製した。
表2
Figure 0004842829
実施例31
−シクロプロピルメチル−N−メシチル−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン:
Figure 0004842829
7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール2−オン:
THF350mLに溶解したN−メチルベンゼン−1,2,3−トリアミン9.6g(70mmol)にN,N’−カルボニジイミダゾール11.3g(70mmol)を加えた。反応混合物は18時間撹拌し、減圧濃縮した。粗固形物をジクロロメタン中で粉末化し、ろ取して標題化合物6.94g(61%)を褐色粉末として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 3.51 (s, 3H), 4.85 (s, 2H), 6.30 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.68 (t, J = 8.0, 1H), 10.55 (s, 1H).
1−メチル−7−(プロピルアミノ)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール2−オン:
7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール2−オン0.87g(5.3mmol)のメタノール50mL溶液にプロピオンアルデヒド1.94mL(26.7mmol)およびシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム1.0g(16mmol)を添加した。混合液は室温で5時間撹拌し、減圧濃縮した。粗固形物は水と酢酸エチルに分配し、二層混合物をろ過して粉体物を除去し、層を分離した。有機層は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィーで、50%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.69g(63%)をクリーム色粉末として得た。
MS Calcd.: 205; Found: 206 (M+H).
7−ベンジル(プロピル)アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール2−オン:
1−メチル−7−(プロピルアミノ)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール2−オン0.69g(3.4mmol)のメタノール20mL溶液にベンズアルデヒド0.68mL(6.7mmol)、氷酢酸10滴およびシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム0.63g(10mmol)を加えた。混合液は50℃で18時間攪拌し、さらにベンズアルデヒド0.68mL、氷酢酸10滴およびシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム0.63gを追加した。この混合物をさらに24時間加熱し、ベンツアルデヒド0.68mL、氷酢酸10滴およびシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム0.63gを追加した。反応液を室温にまで冷却し、揮発分を減圧除去した。粗固形物は水と酢酸エチルに分配し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィーで、33%酢酸エチル/ヘキサン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.65g(65%)を無色粘着性固体として得た。
MS Calcd.: 295; Found: 296 (M+H).
−ベンジル−2−クロロ−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール7−アミン:
7−ベンジル(プロピル)アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール2−オン0.65g(2.2mmol)のオキシ塩化リン10mL溶液を100℃に加熱した。24時間撹拌後、混合液は減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で反応停止した。反応液は酢酸エチルで抽出し、抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、濃縮し、標題化合物0.56g(81%)を粘着性の黄色オイルとして得た。この粗オイルは更なる精製をすることなくEの製造に使用した。
MS Calcd.: 313; Found: 314 (M+H).
−ベンジル−N−メシチル−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン:
−ベンジル−2−クロロ−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール7−アミン0.56g(1.8mmol)のメシチルアミン0.75mL(5.4mmol)溶液を130℃に加熱した。24時間撹拌後、混合物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して黄褐色固形物を得た。得られた固形物はフラッシュクロマトグラフィーで、1.3%メタノール/ジクロロメタン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.59g(80%)をクリーム色固体として得た。
MS Calcd.: 412; Found: 413 (M+H).
−メシチル−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン:
−ベンジル−N−メシチル−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン0.50g(1.2mmol)のメタノール30mL溶液に20%Pearlman触媒(50% wet)0.43g(10 mol% Pd)を加えた。反応は風船で水素雰囲気下に保ち、室温で48時間撹拌した。触媒はろ過で除き、ろ液は減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーで、7%メタノール/ジクロロメタン混合液で溶出して精製し、標題化合物0.23g(58%)をクリーム色固体として得た。
MS Calcd.: 322; Found: 323 (M+H).
−シクロプロピルメチル−N−メシチル−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン:
−メシチル−1−メチル−N−プロピル−1H−ベンズイミダゾール-2,7-ジアミン0.041g(0.13mmol)のメタノール2mL溶液にシクロプロパンカルボキシアルデヒド95μL(1.3mmol)、氷酢酸200μLおよびシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム0.032g(0.51mmol)を加えた。混合液は室温で24時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、揮発分を減圧下で除去した。粗固形物は飽和炭酸水素ナトリウムとジクロロメタンで分配し、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した後、逆相HPLCで精製して、標題化合物0.026g(42%)を粘着性無色固体として得た。
MS Calcd.: 376; Found: 377 (M+H).
表3に示した実施例32−60の化合物は、実施例31に記載の方法と同様にして調製した。化合物32−53は逆相HPLC(0.1%TFA含有CHCN/0.1%TFA含有水)で精製し、TFA塩を得た。
表3
Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829
実施例61
−(2,4−ジメチルフェニル)−N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2,5−ジアミン:
Figure 0004842829
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン:
2,6−ジアミノピリジン(5.0g、46mmol)およびクロロアセトアルデヒド(50重量%水溶液、6.4mL、50mmol)を無水エタノール(120mL)に溶解した。この溶液を75℃で1時間加熱した。混合液を冷却し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣は飽和炭酸水素ナトリウム溶液および酢酸エチルで処理した。溶液は酢酸エチルで抽出し(3回)、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して褐色固体を得た。4.85gを単離した(収率80%)。
1H NMR (CDCl3) δ 4.48 (s, 2H), 6.10 (dd, J = 7.2, 1.2 Hz, 1H), 7.10 7.20 (m, 2H), 7.42 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 1.2 Hz, 1H).
MS Calcd.: 133; Found: 134 (M+H).
N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン:
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン(4.85g,36mmol)をDMF(72mL)に溶解した。水素化ナトリウム(60%鉱油,5.8g,146mmol)を注意深く添加した。混合物は0.5時間室温で撹拌した。1-ブロモプロパン(13.2mL,145mmol)を添加した。1時間後、反応溶液は水で反応停止し、エーテルで抽出した(4回)。有機層を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(80−100%酢酸エチル/ヘキサン)により標題化合物7.92gを褐色油として得た(収率83%)。
1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (t, J = 8.4 Hz, 6H), 1.51 1.57 (m, 4H), 3.06 3.10 (m, 4H), 6.34 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.14 7.18 (m, 1H), 7.36 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 5.6 Hz, 2H).
MS Calcd.: 217; Found 218 (M+H).
2−ブロモ−N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン:
N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン(1.0g,4.6mmol)をDMF(25mL)に希釈した。溶液は0℃に冷却した。N−ブロモコハク酸アミド(0.83g,4.7mmol)を加えた。5分後、反応を水で停止した。溶液はエーテルで抽出し、乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(40%酢酸エチル/ヘキサン)により標題化合物を黄色オイルとして得た。これを−20℃で終夜冷却すると固化した。収量0.67g(収率49%)。
1H NMR (CDCl3) δ 0.86 (t, J = 7.6 Hz, 6H), 1.43 1.64 (m, 4H), 2.98 3.13 (m, 4H), 6.40 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.10 7.14 (m, 1H), 7.34 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H).
MS Calcd.: 296; Found: 296 (M) 298 (M+2H).
−(2,4−ジメチルフェニル)−N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2,5−ジアミン:
2−ブロモ−N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン(C)(0.127g,0.43mmol)を2,4−ジメチルアニリン(2mL)中に希釈した。溶液を封管中で2時間75℃に加熱した。溶液は塩基性アルミナを用いてフラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン)処理し、標題化合物0.029gを褐色残渣として得た(収率20%)。
1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 1.49 1.56 (m, 4H), 2.28 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 3.04 3.07 (m, 4H), 6.12 (s, 1H), 6.30 6.32 (m, 1H), 7.02 7.04 (m, 2H), 7.10 7.12 (m, 2H), 7.22 (s, 1H), 7.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H).
MS Calcd.: 336; Found: 337 (M+H).
表4に示した実施例62−63の化合物は、実施例61記載の方法と同様にして調製した。
表4
Figure 0004842829
実施例64
(2,4−ジメチルフェニル)(5−(ジプロピルアミノ)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)メタノン:
Figure 0004842829
2−ブロモ−N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン(実施例61で調製)(0.136g,0.46mmol)をTHF(1mL)に溶解した。溶液を−78℃に冷却した。t−ブチルリチウム(1.7M,0.57mL,0.96mmol)を滴下し、溶液を1時間、−78℃で撹拌した。反応液にTHF 0.5mLで希釈した2,4−ジメチルベンゾイルクロライド(0.097g,0.57mmol)を添加した。0.5時間後、反応液は水で反応を止め、室温まで暖めた。酢酸エチルで抽出し、有機層は硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(30−40%酢酸エチル/ヘキサン)により標題化合物0.039gを得た(収率24%)。
1H NMR (CDCl3) δ 0.82 (t, J = 7.6 Hz, 6H), 1.32 1.65 (m, 4H), 2.40 (s, 3H), 2.48 (s, 3H), 3.13 3.19 (m, 4H), 6.55 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H).
MS Calcd.: 349; Found: 350 (M+H).
実施例65
2−(2,4−ジメチルフェニル)−N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン:
Figure 0004842829
−ブロモ−N,N−ジプロピルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−アミン(実施例61で調製)(0.17g,0.57mmol)を1,2−ジメトキシエタン(DME)(1.5mL)に溶解した。Pd(PPh(0.033g,0.028mmol)を添加し、反応液は15分間50℃で撹拌した。反応溶液を冷却し2,4−ジメチルフェニルホウ酸(0.103g,0.69mmol)のDME(1mL)溶液を反応混合物に添加した。反応液にKOtBu(0.128g,1.14mmol)のtBuOH(1mL)溶液を更に添加した。反応液を100℃で1時間加熱した。反応溶液はろ紙でろ過し、濃縮した。粗生成物は逆相HPLC(0.1%TFA含有アセトニトリル/0.1%TFA含有水)で精製し、標題化合物3.1mgを得た(収率2%)。
MS Calcd.: 321; Found: 322 (M+H).
実施例66
5−フルオロ−N−メシチル−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004842829
2−クロロ−5−フルオロ−1,3−ジニトロベンゼン
4−フルオロ−2,6−ジニトロフェノール0.65g(2.2mmol)のジメチルホルムアミド30mL溶液にオキシ塩化リン1.4mL(15mmol)を添加した。混合液を終夜70℃で加熱した後、室温に冷却し、氷で反応を止めた。混合液は水で希釈し、析出物を集めて標題化合物1.35g(82%)をクリーム色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ8.55 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 1.3 Hz, 1H).
4−フルオロ−N−メチル−2,6−ジニトロアニリン
2−クロロ−5−フルオロ−1,3−ジニトロベンゼン1.35g(6.12mmol)のTHF(20mL)溶液に0℃で2N メチルアミンのTHF溶液6.1mL(12mmol)を添加した。冷却浴を取り除き、反応液を室温で45分間撹拌した。反応液を濃縮し、エーテルで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。得られた有機層は硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した後、濃縮して標題化合物1.30g(90%)を明るい橙色粉末として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ2.70 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 8.20 (br s, 1H) 8.29 (d, J = 8.2 Hz, 2H).
1−[3−アミノ−5−フルオロ−2−(メチルアミノ)フェニル]−3−メシチルチオウレア
エタノール75mL中に4−フルオロ−N−メチル−2,6−ジニトロアニリン1.30g(6.04mmol)、シクロへキセン3.7mL(36mmol)および10%パラジウム炭素(50% 水、Degussa type)5.1g(2.4mmol,40モル%)を加えた。混合物は2.5時間還流した後、炭酸ナトリウム0.77g(7.3mmol)および2−イソチオシアネート−1,3,5−トリメチルベンゼンの入ったフラスコ中にろ過した。得られた懸濁物は4時間還流し、濃縮して、ジクロロメタン中に懸濁させた。スラリーは、ろ過し、濃縮して、フラッシュクロマトグラフィーにより、70%ヘキサン/酢酸エチル混合液で溶出して精製し、標題化合物0.65g(32%)を灰色がかった白色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ2.09 (s, 6H), 2.20 (s, 3H), 3.45 (s, 3H), 5.00 (br s, 4H), 5.78 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 6.79 (s, 2H), 7.93 (br s, 1H).
MS Calcd.: 332; Found: 299 (M+H-H2S).
5−フルオロ−N−メシチル−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
1−[3−アミノ−5−フルオロ−2−(メチルアミノ)フェニル]−3−メシチルチオウレア0.29g(0.87mmol)のアセトニトリル15mL溶液に、トリエチルアミン1.09mL(7.9mmol)、続いて塩化水銀0.4g(1.5mmol)を添加した。室温で2時間反応させた後、さらに塩化水銀0.7g(2.6mmol)を追加した。さらに2時間反応させた後、反応混合物を水で希釈し、得られた粗5−フルオロ−N−メシチル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミンを褐色析出物としてろ取した。得られた粗生成物はメタノール50mLに懸濁し、プロピオンアルデヒド1.6mL(22mmol)、氷酢酸3mLおよびシアノトリヒドロホウ酸ナトリウム1.1g(17mmol)で処理した。混合液は50℃で24時間撹拌した。反応混合液は室温に冷却し、揮発分は減圧下に除去した。粗固形物は水と混合し、飽和炭酸カリウム溶液で塩基性にした。混合液は酢酸エチルに分配して、分離した。有機層は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、シリカゲル上に濃縮した後、フラッシュクロマトグラフィーにより、75%ヘキサン/酢酸エチル混合液で溶出して精製し、不純物を含む標題化合物を得た。この物質をヘキサンに懸濁し、標題化合物0.065g(20%)を白色固体としてろ取した。
1H NMR (DMSO-d6) δ0.83 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 1.43 (q, J = 7.2 Hz, 4H), 2.11 (s, 6H), 2.26 (s, 3H), 2.94 (m, 4H), 3.92 (s, 3H), 6.60 (t, J = 12.3 Hz, 2H), 6.91 (s, 2H), 8.01 (s, 1H).
19F NMR (DMSO-d6) δ-117.85 (s, 1F).
MS Calcd.: 382; Found: 383 (M+H).
他の実施例
表5
Figure 0004842829
実施例69
−ブチル−N2−メシチル−N7−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004842829
7−[(4−メトキシフェニル)アミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−オン0.183g(1.12mmol)、ビフェニル−2−イル−ジシクロヘキシルフォスファン0.037g(0.11mmol)、ナトリウム tert−ブトキシド0.237g(2.47mmol)およびトリス(ジベンジリジンアセトン)ジパラジウム0.041g(0.045mmol)のTHF6mL混合液を、4−ブロモアニソール0.14mL(1.12mmol)で処理し、60℃で18時間加熱した。反応混合物は酢酸エチルで希釈し、セライトパッドでろ過した後、フラッシュクロマトグラフィーにより、97%ジクロロメタン/メタノール混合液で溶出して精製し、標題化合物0.126g(42%)を灰色がかった黄褐色粉末として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 3.29 (s, 3H), 3.66 (s, 3H), 6.62 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.70-6.83 (m, 4H), 6.91 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 10.85 (s, 1H).
MS Calcd.: 269; Found: 270 (M+H).
7−[ブチル(4−メトキシフェニル)アミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−[(4−メトキシフェニル)アミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン0.100g(0.37mmol)およびブチルアルデヒド0.13mL(1.5mmol)のジクロロエタン15mL混合液を、表酢酸4滴およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム0.31g(1.5mmol)で処理した。混合物は70℃で5日間加熱した。反応混合液を酢酸エチルで希釈し、順次飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液はろ過し、減圧濃縮し、そして得られた粗オイル状物質はフラッシュクロマトグラフィーにより、97%ジクロロメタン/メタノール混合液で溶出して精製し、標題化合物0.70g(45%)を黄色の粘性のある半固体として得たが、このものは更に精製することなく用いた。
N−ブチル−2−クロロ−N−(メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−アミン
7−[ブチル(4−メトキシフェニル)アミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン0.070g(0.22mmol)のオキシ塩化リン2mL溶液を100℃に加熱した。2時間撹拌後、混合液は減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で反応を止めた。反応液は酢酸エチルで抽出し、抽出物は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、シリカゲル上に濃縮してた後、フラッシュクロマトグラフィーにより、85%ヘキサン/酢酸エチル混合液で溶出して精製し、不純物を含む標題化合物を得た。この物質をヘキサンに懸濁し、標題化合物0.018g(36%)を無色のオイルとして得た。
MS Calcd.: 343; Found: 310 (M+H-Cl).
−ブチル−N2−メシチル−N7−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
N−ブチル−2−クロロ−N−(メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−アミン0.018g(0.05mmol)のメシチルアミン0.10mL(0.73mmol)溶液を130℃に加熱した。18時間撹拌後、反応混合液はジクロロメタンに溶解した後、シリカゲルに乗せ、フラッシュクロマトグラフィーにより96%ジクロロメタン/メタノール混合液で溶出して精製し、標題化合物0.015g(65%)を赤味がかった褐色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 0.90 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.34 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 1.62 (m, 2H), 2.10 (s, 6H), 2.26 (s, 3H), 3.45-3.55 (m, 2H), 3.52 (s, 3H), 3.65 (s, 3H), 6.48 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.70 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.95-7.04 (m, 2H), 7.93 (s, 1H).
MS Calcd.: 442; Found: 443 (M+H).
以下の実施例化合物は、実施例26記載の方法に従って調製した。
表6
Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829
実施例113
4−ブロモ−N−メシチル−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004842829

4−ブロモ−7−ジプロピルアミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−ジプロピルアミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(200mg、0.809mmol)、N−ブロモコハク酸イミド(216mg,1.21mmol)および触媒量の過酸化ベンゾイルの四塩化炭素(20ml)混合溶液を60時間還流させ、水で希釈した。水溶液はジクロロメタンで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィーにより30%酢酸エチル/n−ヘキサンで溶出して精製し、標題化合物73mg(28%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ0.84 (6H, t, J=7.2 Hz), 1.35-1.48 (4H, m), 2.85-2.95 (4H, m), 3.71 (3H, s), 6.81 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.09 (1H, d, J=8.4 Hz), 7.82 (1H, s).
MS Calcd.: 325; Found: 326 (M+H), 328.
4−ブロモ−2−クロロ−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−7−アミン
4−ブロモ−7−ジプロピルアミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(210mg,0.644mmol)およびオキシ塩化リン(3.0,32mol)の混合物を撹拌しながら18時間還流した後、減圧下蒸発乾固した。残渣は水で希釈した。水溶液はジクロロメタンで抽出した。抽出液は水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して標題化合物220mg(99%)を得た。残渣はそれ以上精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.80 (6H, t, J=7.2 Hz), 1.35-1.45 (4H, m), 2.97 (4H, m), 4.08 (3H, s), 7.05(1H, d, J=8.0 Hz), 7.38 (1H, d, J=8.0 Hz).
MS Calcd.: 343; Found: 344 (M+H), 346.
4−ブロモ−N−メシチル−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミ
4−ブロモ−2−クロロ−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−7−アミン(220mg,0.638mmol)およびメシチルアミン(1.79ml,12.8mmol)の混合物を120℃で60時間加熱した。反応混合物は酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより5%n−ヘキサン/酢酸エチルで溶出して精製し、標題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ 0.80 (6H, t, J=7.2 Hz), 1.42 (4H, q, J=7.2 Hz), 2.20 (6H, s), 2.30 (3H, s), 2.91 (4H, m), 3.53 (3H, s), 6.05 (1H, s), 6.71 (1H, d, J=8.4 Hz), 6.91 (2H, s), 7.19 (1H, d, J=8.4 Hz).
MS Calcd.: 442; Found: 443 (M+H), 445.
表7に示した実施例114−117の化合物は実施例1に記載した方法と同様にして調製した。
表7
Figure 0004842829
表8に示した実施例118−122の化合物は実施例1に記載した方法と同様にして調製した。
表8
Figure 0004842829

Figure 0004842829
実施例123
−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N,N−ビス(2−メトキシエチル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004842829
1,1,3−トリメトキシプロパン200mg(1.66mmol)のクロロホルム25mL溶液に、シリカに担持した塩化鉄(II)(5重量%)5g(1.66mmol)を添加し、懸濁液を室温で数時間撹拌した。懸濁液はろ過し、約5mLまで減圧濃縮して、N−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン200mg(0.55mmol)、酢酸1mLおよびMP−CNBH2.5g(5.08mmol)のメタノール10mL懸濁液に加え、終夜撹拌した。上記アルデヒド合成を毎日7日間繰り返し、反応液に加えた。反応液はろ過し、減圧濃縮して残渣を得た。残渣はフラッシュクロマトグラフィーにより2%水酸化アンモニウムを含有する40%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物47mg(18%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 2.19 (s, 3H), 3.28 (s, 6H), 3.33 (br s, 4H), 3.41 (br s, 4H), 3.82 (s, 3H), 4.06 (s, 3H), 5.85 (s, 1H), 6.92-6.97 (m, 2H), 7.02-7.04 (m, 2H), 7.30 (d, J = 7.7 Hz, 1H); MS Calcd.: 476; Found: 477(M+H).
以下の化合物も同様の方法で調整した。
表9
Figure 0004842829
実施例126
4−[[2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル](イソプロピル)アミノ]ブタン酸
Figure 0004842829
メチル 4−[[2−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル](イソプロピル)アミノ]ブタノエート100mg(0.20mmol)のテトラヒドロフラン5mL溶液および水2.5mLの溶液に、水酸化リチウム一水和物83mg(2.0mmol)を添加した。反応液は室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧下に除き、残渣は水で希釈して、1N塩酸水溶液で注意深くpH7に調整した後、得られた懸濁液をろ過した。固形物を水洗し、高真空下で乾燥して標題化合物95mg(98%)を得た。
MS Calcd.: 488; MS Found: 489 (M+H).
実施例127
4−[[2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル](イソプロピル)アミノ]−N−メチルブタンアミド
Figure 0004842829
4−[[2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル](イソプロピル)アミノ]ブタン酸25mg(0.050mmol)、ジイソプロピルエチルアミン0.044mL(0.26mmol)およびヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(HATU)58mg(0.15mmol)の溶液に、メチルアミン(2Mテトラヒドロフラン溶液)0.128mL(0.26mmol)を添加した。反応液は室温で終夜撹拌し、減圧濃縮した。得られた残渣は、フラッシュクロマトグラフィーにより8%メタノール/ジクロロメタン溶液で溶出して精製し、標題化合物42mg(82%)を得た。
MS Calcd.: 501; MS Found: 502 (M+H).
以下の化合物も同様の方法で調整した。
表10
Figure 0004842829

Figure 0004842829
実施例136
−(2−アミノエチル)−N−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン 塩酸塩
Figure 0004842829
−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)− −イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン100mg(0.25mmol)の酢酸2滴を含む1,2−ジクロロエタン2mL溶液に、(2−オキソエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル79mg(0.50mmol)の1,2−ジクロロエタン1mL溶液を添加した。次いで、反応混合物にトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム158mg(0.74mmol)を添加した。反応液を数時間撹拌した後、もう2等量のアルデヒドを反応液に追加した。反応液は室温で終夜撹拌し、さらにもう2等量のアルデヒドを反応液に追加して、数時間撹拌した。次いで反応液は80℃で終夜加熱した。反応液を室温まで冷却し、減圧下濃縮し、ジクロロメタンに溶解した後、トリフルオロ酢酸1ml(13mmol)を添加した。この混合液を室温で数時間撹拌し、減圧濃縮した。得られた残渣は分取HPLCで精製し、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。塩はメタノールに溶解し、塩酸(1Nジエチルエーテル溶液)で処理した。溶液を減圧下に濃縮し、標題化合物20mg(18%)を塩酸塩として得た。
MS Calcd.: 445; MS Found: 446 (M+H).
実施例137
−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N−イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン 塩酸塩
Figure 0004842829
−(2−アミノエチル)−N−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン10mg(0.022mmol)の溶液に、ホルムアルデヒド(37重量%水溶液)0.02mL(0.22mmol)およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム24mg(0.11mmol)を添加した。反応液は室温で2時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈した。有機層は炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥四、ろ過して減圧濃縮した。得られた残渣は分取HPLCで精製し、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。塩はメタノールに溶解し、塩酸(1Nジエチルエーテル溶液)で処理した。溶液を減圧下に濃縮し、標題化合物4mg(38%)を塩酸塩として得た。
MS Calcd.: 473; MS Found: 474 (M+H).
実施例138
−(4−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−(4−クロロフェニル)−N−イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン 塩酸塩
Figure 0004842829

7−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−オン(5.0g,30.6mmol)、ビフェニル−2−イル−ジシクロヘキシルホスフィン(0.537g,1.53mmol)、ナトリウム tert−ブトキシド(7.4g,2.5mmol)、トリス(ジベンジリジンアセトン)ジパラジウム(0.56g,0.61mmol)およびジオキサン(80ml)の混合物に4−ブロモアニソール(6.16g,32.2mmol)を加えて、22時間還流した。反応液を冷却し、水(200ml)に注ぎ、飽和塩化アンモニウム水溶液でpH8に中和した。析出物をろ過し、水洗し、乾燥した。エタノールから再結晶して、標題化合物3.69g(44%)を黄褐色粉末として得た。
MS Calcd.: 273; Found: 274 (M+H).
7−[(4−クロロフェニル)アミノ]−3−(4−メトキシベンジル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(0.27g,1.0mmol)、塩化4−メトキシベンジル(0.17ml,1.20mmol)、炭酸カリウム(0.21g,1.50mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)の混合物を70℃で100分間撹拌した。反応混合物は水(20ml)で希釈し、酢酸エチル(30ml)で抽出した。抽出物は水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣はフラッシュクロマトグラフィーを行い、15%酢酸エチル/n−ヘキサンで溶出して標題化合物0.39g(定量的)を粉末として得た。
MS Calcd.: 393; Found: 394 (M+H).
1H NMR (CDCl3) δ 3.49 (3H, s), 3.78 (3H, s), 5.02 (2H, s), 5.30 (1H, s), 6.56 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.80 - 6.95 (4H, m), 6.97 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.13 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.30 (2H, d, J = 8.0 Hz).
7−[(4−クロロフェニル)(イソプロピルアミノ]−3−(4−メトキシ−ベンジル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−[(4−クロロフェニル)アミノ]−3−(4−メトキシベンジル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(0.118g,0.30mmol)、2−ブロモプロパン(0.056ml,0.60mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(少量)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)の混合物に、水素化ナトリウム(16mg,0.60mmol,90%乾燥)を添加した。混合物は60℃で6時間撹拌した。反応混合液を水(20ml)で希釈し、酢酸エチル(40ml)で抽出した。抽出物は水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣は20−33%酢酸エチル/n−ヘキサンを用いてフラッシュクロマトグラフィーを行い、標題化合物80.6mg(62%)をオイルとして得た。
MS Calcd.: 435; Found: 436 (M+H).
1H NMR(CDCl3)δ 0.96 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.33 (3H, d, J = 6.0Hz), 3.30 (3H, s), 3.79 (3H, s), 4.20 - 4.35 (1H, m), 5.02 (2H, s), 6.40 (2H, d, J = 9.2 Hz), 6.77 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.87 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.92 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.05 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.09 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.32 (2H, d, J = 8.4 Hz).
7−[(4−クロロフェニル)(イソプロピルアミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−[(4−クロロフェニル)(イソプロピルアミノ]−3−(4−メトキシベンジル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(80mg,0.18mmol)およびトリフルオロ酢酸(3ml)の混合物を65℃で19時間撹拌した。この混合液を減圧下濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で希釈し、酢酸エチル(30ml)で抽出した。抽出物は水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣はフラッシュクロマトグラフィーを行い、33%酢酸エチル/n−ヘキサンで溶出して標題化合物26.8mg(34%)をオイルとして得た。
MS Calcd.: 315; Found: 316 (M+H).
1H NMR (CDCl3)TM0.98 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.36 (3H, d, J = 6.4 Hz), 3.28 (3H, s), 4.20 - 4.35 (1H, m), 6.43 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.78 - 6.85 (1H, m), 7.05 - 7.20 (4H, m), 9.09 (1H, s).
2−クロロ−N−(4−クロロフェニル)−N−イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−アミン
7−[(4−クロロフェニル)(イソプロピルアミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(42mg,0.13mmol)およびオキシ塩化リン(1.5ml)の混合物を80℃で1.5時間撹拌した。混合液は減圧下に濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)で反応を止め、酢酸エチル(20ml)で抽出した。抽出液は水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残渣はフラッシュクロマトグラフィーを行い、17%酢酸エチル/n−ヘキサンで溶出して標題化合物31.9mg(72%)をオイルとして得た。
1H NMR (CDCl3)δ 0.95 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.39 (3H, d, J = 6.0 Hz), 3.63 (3H, s), 4.30 - 4.40 (1H, m), 6.40 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.70 (1H, d, J = 8.0 Hz).
−(4−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−(4−クロロフェニル)−N−イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン 塩酸塩
2−クロロ−N−(4−クロロフェニル)−N−イソプロピル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−アミン(30mg,0.90mmol)および4−クロロ−3−メチル−6−メトキシアニリン(46mg,0.27mmol)の混合物を120℃で19時間撹拌した。混合物は酢酸エチル(30ml)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15ml)および水(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧下に濃縮した。残渣は逆相HPLC(0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水)で精製した。フラクションは乾固し、メタノール(10ml)に溶解して、2M塩化水素ジエチルエーテル(2ml)溶液で処理した後、減圧下に乾固して標題化合物7.8mg(19%)を粉末として得た。
MS Calcd.: 468; Found: 469 (M+H).
1H NMR (CDCl3)δ 0.96 (3H, m), 1.35 (3H, m), 2.39 (3H, s), 3.08 (3H, s), 3.63 (3H, s), 4.20 - 4.35 (1H, m), 6.39 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.74 (1H, s), 6.89 (1H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.56 (1H, d, J = 8.0 Hz), 10.64 (1H, brs).
以下の化合物は同様の方法で調製した。
表11
Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829
実施例151
−[2−(4−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル]−N,N−ジエチル−N−(4−メトキシフェニル)グリシンアミド 塩酸塩
Figure 0004842829
エチル N−[2−(4−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル]−N−(4−メトキシフェニル)グリシネート(20mg,0.039mmol)のメタノール(0.5ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム(0.5ml)を添加した。混合液は室温で1.5時間撹拌した後、1N塩酸(0.5ml)で中和してから濃縮して乾固した。残渣、ジエチルアミン(0.0081ml,0.079mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)の混合物に、トリエチルアミン(0.011ml,0.079mmol)およびヘキサフルオロリン酸O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(22.4mg,0.079mmol)を添加した。混合物は室温で1.5時間撹拌した。反応混合液を水(20ml)で希釈し、酢酸エチル(30ml)で抽出した。抽出物は水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣はフラッシュクロマトグラフィーを行い、20%アセトン/ヘキサンで溶出して粗生成物を得た。粗生成物は逆相HPLC(0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水)で精製した。溶出液は減圧濃縮し、残渣はメタノール(2ml)に溶解して、2M塩化水素ジエチルエーテル(2ml)溶液を添加した。混合物を減圧濃縮し、標題化合物9.6mg(46%)を粉末として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 1.20 - 1.40 (6H, m), 2.34 (3H, s), 3.25 - 3.40 (7H, m), 3.59 (3H, s), 3.74 (3H, s), 4.50 - 4.70 (2H, m), 6.41 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.65 (1H, s), 6.73 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.83 (1H, s), 7.15 - 7.45 (3H, m).
実施例152
N−[2−(4−クロロ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル]−N−(4−クロロフェニル)アセトアミド 塩酸塩
Figure 0004842829
[(4−クロロフェニル)アミノ]−−(4−メトキシベンジル)−−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(0.393g,1.0mmol)、ピリジン(0.1ml)および無水酢酸(10ml)の混合物を120℃で4日間加熱した。反応混合液は減圧下に蒸発乾固した。残渣は酢酸エチル(50ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣はフラッシュクロマトグラフィーを行い、40−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して、N−(4−クロロフェニル)−N−[1−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−4−イル]アセトアミド(0.388g、定量的)をオイルとして得た。
MS Calcd: 435; Found: 436 (M+H).
1H NMR (CDCl3) δ 2.05 (3H, s), 3.47 (3H, s), 3.79 (3H, s), 4.99 (1H, d, J = 15.6 Hz), 5.05 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.87 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.80 - 6.90 (1H, m), 6.90 - 7.10 (2H, m), 7.31 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.20 - 7.40 (4H, m).
この化合物から、実施例138記載の方法と同様にして標題化合物を調製した。
MS Calcd: 468; Found: 469 (M+H).
1H NMR (CDCl3) δ 2.11 (3H, s), 2.37 (3H, s), 3.48 (3H, s), 3.65 (3H, s), 6.76 (1H, s), 6.82 (1H, s), 7.00 - 7.20 (1H, m), 7.20 - 7.30 (2H, m), 7.30 - 7.45 (3H, m), 7.50 - 7.65 (1H, m), 10.80 (1H, s).
次の化合物も同様の方法で調製した。
表12
Figure 0004842829
実施例153
−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−イソプロピル−1−メチル−N−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004842829

7−[(4−メチルスルホニル)フェニルアミノ]−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−オン(0.500g,3.06mmol)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル(0.0629g,0.153mmol)、トリス(ジベンジリジンアセトン)ジパラジウム(0.280g,0.310mmol)およびジオキサン(5ml)の混合物を4−ブロモフェニルメチルスルホン(0.860g,3.70mmol)で処理し、3時間還流した。反応液は冷却し、水中に注ぎ、酢酸エチル(x2)および酢酸エチル−テトラヒドロフラン(x2)で抽出した。抽出液は硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留固形物を酢酸エチルで洗浄し手、標題化合物525mgを結晶として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 3.09 (3H, s), 3.25 (3H, s), 6.70 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.83 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.93 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.02 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.64 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.53 (1H, s), 11.01 (1H, s).
この化合物から、実施例138記載の方法と同様にして標題化合物を調製した。
MS Calcd: 556, 558; Found: 557, 559 (M+H).
1H NMR (CDCl3) δ 1.04 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.44 (3H, d, J = 6.4 Hz), 2.19 (3H, s), 3.01 (3H, s), 3.49 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.38-4.46 (1H, m), 5.83 (1H, s), 6.61 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.80 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.93 (1H, s), 7.06 (1H, s), 7.17 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.55 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.69 (2H, d, J = 8.8 Hz).
次の化合物も同様の方法で調製した。
表13
Figure 0004842829
表14に示した実施例156−182の化合物は、実施例31記載の方法と同様にして調製した。
表14
Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829
実施例183
N−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−7−(2−エチル−1−ピペリジニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−アミン
Figure 0004842829

7−(2−エチル−1−ピペリジニル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
1−エチルシクロペンテン(1.0g,10.4mmol)および炭酸水素ナトリウム(0.1g、1.19mmol)のメタノール(150ml)混合液を、TLC分析が1−エチルシクロペンテンが完全に消費されたことを示すまで、−78℃でオゾン化した。粗オゾニドは、7−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(0.5g,3.07mmol)および10%パラジウム炭素(0.05g、Degussa type;50% Wet)の混合物に直接移した。フラスコに水素の風船を取り付け、12時間撹拌を行った。反応液は、GF/Fろ紙でろ過し、ろ液は減圧下に濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィーにより10%アセトン/ヘキサンで溶出して精製し、標題化合物597mg(75%)を得た。
1.29-1.44 (3H, m), 1.62-1.68 (2H, m), 1.86-1.91 (2H, m), 2.63-2.69 (1H, m), 2.77-2.82 (1H, m), 3.01-3.04 (1H, m), 3.77 (3H, s), 6.89-7.01 (3H, m), 10.08 (1H, s); MS Calcd.: 259; Found: 260 (M+H).
2−クロロ−7−(2−エチル−1−ピペリジニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール
7−(2−エチル−1−ピペリジニル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(200mg、0.77mmol)およびオキシ塩化リン(3.55g、23.1mmol)の混合物を撹拌しながら12時間還流し、減圧下濃縮乾固した。残渣はカラムクロマトグラフィーにより10%アセトン/ヘキサン混液で溶出して精製し、標題化合物192mg(90%)を得た。
1H-NMR (CD3OD)δ0.77 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.21-1.57 (4H, m), 1.67-1.81 (2H, m), 1.83-2.02 (2H, m), 2.74 (1H, t, J=11.27 Hz), 3.03 (1H, t, J=6.4 Hz), 3.15 (1H, d, J=12.1 Hz), 4.41 (3H, s), 7.51-7.61 (3H, m); MS Calcd.: 277; Found: 278 (M+H).
N−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−7−(2−エチル−1−ピペリジニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−アミン
2−クロロ−7−(2−エチル−1−ピペリジニル)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール(100mg,0.36mmol)および4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルアニリン(390mg,1.8mmol)の混合物を110℃で12時間加熱した。混合物は酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィーにより15%アセトン/ヘキサン混液で溶出して精製し、標題化合物49.3mg(30%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ0.73 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.16-1.26 (2H, m), 1.34-1.48 (2H, m), 1.62-1.65 (2H, m), 1.87-1.95 (2H, m), 2.18 (3H, s), 2.67-2.74 (1H, m), 2.83-2.87 (1H, m), 3.09-3.12 (1H, m), 3.81 (3H, s), 4.10 (3H, s), 6.91 (1H, s), 6.95-7.04 (3H, m), 7.29 (1H, d, J=7.5 Hz); MS Calcd.: 456; Found: 457 (M+H), 459.
以下に示した化合物は同様の方法で調製した。
表15
Figure 0004842829

Figure 0004842829

Figure 0004842829
実施例192
−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−3−メチル−N,N−ジプロピル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2,4−ジアミン トリフルオロ酢酸塩
Figure 0004842829
−メチル−1−オキシピリジン−3,4−ジアミン
3−ブロモ−4−ニトロピリジン−1−オキシド5.00g(22.8mmol)のテトラヒドロフラン(THF)50mL懸濁液に、ゆっくりとメチルアミン(2.0M THF溶液)68.5mL(137mmol)を加えた。反応混合液は室温で終夜撹拌し、減圧濃縮した。得られた残渣はジクロロメタン250mLに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mLおよび水100mLで洗浄した。水層は合わせてジクロロメタン100mLで抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下に濃縮して標題化合物3.78g(98%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 3.03 (d, J = 5.3 Hz, 3H), 7.48 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.02 (d, J = 7.2 Hz, 1H); MS Calcd.: 169; Found: 170 (M+H).
−メチルピリジン−3,4−ジアミン
−メチル−1−オキシピリジン−3,4−ジアミン3.78g(22.3mmol)の窒素で不活性化したメタノール150mL懸濁液に、ラネーニッケル2mL(50%水懸濁液)を加えた。反応混合液は水素でパージし、水素風船加圧下で終夜撹拌した。触媒はGFFろ紙でろ過して除き、ろ液を減圧下で濃縮してピンク色の残渣とし、高真空下で固化させて標題化合物2.90g(100%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 2.89 (s, 3H), 3.48 (s, 1H), 3.99 (br s, 2H), 6.55 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.89 (d, J = 5.3 Hz, 1H); MS Calcd.: 123; Found: 124 (M+H).
3−メチル−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン
−メチルピリジン−3,4−ジアミン2.80g(22.7mmol)のTHF125mL溶液に1,1’−カルボニルジイミダゾール4.42g(27.3mmol)を加え、反応液は室温で終夜撹拌した。反応懸濁液は減圧下に約65mLまで濃縮して−10℃のバス中で冷却し、ろ過し、得られた固形物をTHF25mLで洗浄した。固形物を高真空下で乾燥し、標題化合物2.35g(69%)を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 3.29 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 6.99 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 11.27 (br s, 1H); MS Calcd.: 149; Found: 150 (M+H).
3−メチル−4−ニトロ−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン
3−メチル−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン1.73g(11.6mmol)の濃硫酸6.3mL溶液に、0℃のバスで冷却しながら、ゆっくりと発煙硝酸1.50mL(36.0mmol)の濃硫酸1.5mL溶液を加えた。反応溶液は、氷冷バスを取り除いて室温で0.5時間撹拌し、次いで100℃で2時間加熱した。反応液は氷水300mLでクエンチし、固体の炭酸アンモニウムを加えてpHを9に調整した。得られた懸濁液をろ過し、得られた固体を水洗して高真空下で乾燥し、標題化合物1.94g(86%)を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 2.47 (s, 3H), 7.33-7.37 (m, 1H), 8.07 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 11.27 (br s, 1H); MS Calcd.: 194; Found: 195 (M+H).
4−アミノ−3−メチル−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン
3−メチル−4−ニトロ−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン2.24g(11.5mmol)の窒素で不活性化したメタノール25mL懸濁液に、ラネーニッケル0.5mL(50%水懸濁液)を加えた。反応混合液は水素でパージし、水素風船加圧下で1時間撹拌した。反応懸濁液にメタノール20mLを加え、反応懸濁液を水素でパージして、更に水素風船加圧下で2時間撹拌した。触媒はGFFろ紙でろ過して除き、ろ液は減圧下で濃縮した。このようにして得られた残渣(1.54g、81%)は更に精製することなく次の反応に用いた。
MS Calcd.: 164; Found: 165 (M+H).
4−ジプロピルアミノ−3−メチル−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン
4−アミノ−3−メチル−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン750mg(4.57mmol)のジクロロエタン15mL懸濁液に、プロピオンアルデヒド3.30mL(45.7mmol)、酢酸1.0mL、およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム2.90g(13.7mmol)を添加し、反応液は45℃で7.5時間加熱した。反応液はジクロロメタン15mLおよび水15mLで希釈し、水層はジクロロメタン15mLで抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下に濃縮した。このようにして得られた残渣(0.91g、80%)は更に精製することなく次の反応に用いた。
MS Calcd.: 248; Found: 249 (M+H).
(2−クロロ−3−メチル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−ジプロピルアミン
4−ジプロピルアミノ−3−メチル−1,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン0.91g(3.66mmol)のオキシ塩化リン30mL溶液を100℃で終夜加熱した後、減圧濃縮した。得られた残渣は水でクエンチし、炭酸水素ナトリウム水溶液でpH5に調整して、酢酸エチルで抽出した。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下に濃縮した。このようにして得られた残渣はアセトニトリルを用いて粉砕し、ろ過し、目的の生成物を含むろ液は減圧下濃縮した。このようにして得られた残渣は(0.18g、18%)は更に精製することなく次の反応に用いた。
MS Calcd.: 266; Found: 267 (M+H).
−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−3−メチル−N,N−ジプロピル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2,4−ジアミン トリフルオロ酢酸塩
(2−クロロ−3−メチル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−4−イル)−ジプロピルアミン180mg(0.67mmol)および4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルアニリン157mg(0.73mmol)の混合物を100℃で1時間加熱した。反応液は室温まで冷却し、残留物をジクロロメタン10mLに溶解し、水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下に濃縮した。このようにして得られた残渣は分取HOLCで精製して、標題化合物4.5mg(3工程で2%)をトリフルオロ酢酸塩として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.87 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 1.47-1.56 (m, 4H), 2.22 (s, 3H), 3.17 (t, J = 7.6Hz, 4H), 3.83 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.72 (br s, 1H), 6.94 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.12 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 5.4 Hz, 1H); MS Calcd.: 445; Found: 446 (M+H).
実施例193
−[2−(3−ブロモプロポキシ)−4−クロロフェニル]−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004842829
5−クロロ−2−(7−ジプロピルアミノ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)フェノール100mg(0.27mmol)のテトラヒドロフラン4mL溶液に、トリフェニルホスフィン77mg(0.30mmol)およびジエチル アゾジカルボキシレート51mg(0.30mmol)を加え、反応混合液を室温で90分撹拌した。反応混合液に3−ブロモプロパン−1−オール41mg(0.30mmol)を添加し、反応液は終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して精製し、標題化合物100mg(76%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.84 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 1.47 (q, J = 7.2 Hz, 4H), 2.40-2.47 (m, 2H), 2.98 (br s, 4H), 3.61 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 4.07 (s, 3H), 4.28 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 6.85 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.95 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.08 (t, J = 7.8, 1H), 7.36 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 8.8 Hz, 1H); MS Calcd.: 492; MS Found: 493 (M+H).
実施例194
4−[5−クロロ−2−[[7−(ジプロピルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]アミノ]フェノキシ)ブタンニトリル
Figure 0004842829
−[2−(3−ブロモプロポキシ)−4−クロロフェニル]−1−メチル−N,N−ジプロピル−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン80mg(0.16mmol)のジメチルスルホキシド2mL溶液に、シアン化カリウム13mg(0.19mmol)を添加した。反応液を室温で数時間撹拌し、水10mLで希釈して、酢酸エチル10mLで2回抽出した。有機層は水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下に濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーにより、20%アセトン/ヘキサン溶液で溶出して精製して、標題化合物75mg(100%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.84 (t, J = 7.3 Hz, 6H), 1.42-1.51 (m, 4H), 2.22-2.28 (m, 2H), 2.59 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.98 (br s, 4H), 4.07 (s, 3H), 4.23 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 6.86 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.02-7.09 (m, 2H), 7.34 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 8.6 Hz, 1H); MS Calcd.: 439; MS Found: 440 (M+H).
以下の化合物も同様の方法で調製した。
表16
Figure 0004842829
実施例196
[5−クロロ−2−[[7−(ジプロピルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]アミノ]フェノキシ]アセトニトリル
Figure 0004842829
5−クロロ−2−(7−ジプロピルアミノ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)フェノール48mg(0.40mmol)のテトラヒドロフラン5mL溶液に、炭酸水素セシウム114mg(0.59mmol)およびブロモアセトニトリル50mg(0.41mmol)を添加し、反応液を室温で終夜撹拌した。ブロモアセトニトリル200mg(1.64mmol)を反応液に追加し、混合物を室温で数時間撹拌した。次いで、炭酸カリウム50mg(0.36mmol)を反応液に添加し、室温で終夜撹拌した。反応液は減圧下濃縮し、残渣はジクロロメタンに溶解して、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下に濃縮した。得られた残渣は、フラッシュクロマトグラフィーにより、20%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出して精製して、標題化合物64mg(58%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 0.84 (t, J = 7.3 Hz, 6H), 1.42-1.52 (m, 4H), 2.99 (br s, 4H), 4.09 (s, 3H), 4.88 (s, 2H), 6.68 (s, 1H), 6.93-6.98 (m, 2H), 7.09 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.12-7.15 (m, 1H), 7.35 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 8.0 Hz, 1H); MS Calcd.: 411; MS Found: 412 (M+H).
表17に示した実施例197の化合物は、実施例193記載の方法と同様にして調製した。
表17
Figure 0004842829
表18に示した実施例198の化合物は、実施例194記載の方法と同様にして調製した。
表18
Figure 0004842829
実施例199
4−[5−クロロ−2−[[7−(ジプロピルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]アミノ]フェノキシ]酪酸
Figure 0004842829
4−[5−クロロ−2−[[7−(ジプロピルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]アミノ]フェノキシ]ブタンニトリル63mg(0.14mmol)のエタノール3mLおよび水1mL溶液に、水酸化ナトリウムのペレット29mg(0.72mmol)を添加し、反応液を75℃で48時間撹拌した。反応混合液に水酸化ナトリウムのペレット75mg(1.87mmol)を添加し、反応液は75℃で48時間撹拌し、減圧濃縮した。得られた残渣を水5mLに溶解し、塩酸(1N水溶液)を用いてpHを4−5に調整した。得られた懸濁液をろ過し、固形物は水で洗浄し、高真空下に乾燥して標題化合物46mg(70%)を白色固体として得た。
MS Calcd.: 458; MS Found: 459 (M+H).
実施例200
4−[5−クロロ−2−[[7−(ジプロピルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]アミノ]フェノキシ]−N−メチルブタンアミド 塩酸塩
Figure 0004842829
4−[5−クロロ−2−[[7−(ジプロピルアミノ)−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]アミノ]フェノキシ]酪酸20mg(0.044mmol)のテトラヒドロフラン2mL懸濁液に、ヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(HATU)25mg(0.065mmol)、ジイソプロピルエチルアミン19μL(0.11mmol)およびメチルアミン(2Mテトラヒドロフラン溶液)54μL(0.11mmol)を添加した。反応液は室温で3時間撹拌し、水で希釈して、ジクロロメタンで抽出した。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下に濃縮した。得られた残渣は、分取HPLCで75%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出して精製した。単離した生成物は100%酢酸エチルでシリカを洗い落とし、減圧下に濃縮した。このようにして得られた残渣はメタノールに溶解し、塩酸(1Nジエチル エーテル溶液)を添加した。得られた懸濁液を減圧下に濃縮し、標題化合物9.0mg(44%)を塩酸塩として得た。
1H NMR (CDCl3) δ(free form) 0.84 (t, J = 7.2 Hz, 6H), 1.43-1.52 (m, 4H), 2.23-2.28 (m, 2H), 2.31-2.34 (m, 2H), 2.66 (d, J = 4.9 Hz, 3H), 2.99 (br s, 4H), 4.08 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.16 (s, 3H), 5.54 (br s, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.95 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.07 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 8.6 Hz, 1H). MS Calcd.: 471; MS Found: 472 (M+H).
下記化合物も同様の方法で調製した。
表19
Figure 0004842829
実施例202
2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−N,N−ジエチル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシアミド 塩酸塩
Figure 0004842829

メチル 2−クロロ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート
メチル 1−メチル−2−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート2.00g(9.70mmol)のオキシ塩化リン20mL溶液を100℃で6時間加熱した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣は水でクエンチして、酢酸エチルで抽出した。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下に濃縮した。得られた残渣は、フラッシュクロマトグラフィーにより、20%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出して精製して、標題化合物1.77g(81%)を白色固体として得た。
1H NMR (CDCl3) δ 3.98 (s, 3H), 4.00 (s, 3H), 7.26-7.31 (m, 1H), 7.82 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.0 Hz, 1H). MS Calcd.: 224; MS Found: 225 (M+H).
メチル 2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート
メチル 2−クロロ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート1.50g(6.68mmol)および4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニルアミン2.89g(13.4mmol)の混合物を100℃で5日間加熱した。反応液を冷却してジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水および食塩水で洗浄した。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、減圧下に濃縮した。得られた残渣は、フラッシュクロマトグラフィーにより、100%ジクロロメタンで残留4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニルアミンを溶出し、さらに30%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出して精製し、標題化合物356mg(13%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 2.17 (s, 3H), 3.82 (s, 3H), 3.86 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.96 (s, 1H), 6.94 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 7.12 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.61-7.67 (m, 2H). MS Calcd.: 403; MS Found: 404 (M+H).
2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸
メチル 2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート150mg(0.371mmol)のテトラヒドロフラン5mLおよび水2.5mL溶液に、水酸化リチウム一水和物156mg(3.71mmol)を添加し、反応液を室温で終夜撹拌し、減圧濃縮した。得られた残渣は水で希釈し、1N塩酸水溶液を用いて注意深くpH4−5に調整した。生成した固形物をろ過し、水で洗浄して、高真空下で乾燥し、標題化合物112mg(77%)を白色固体として得た。
MS Calcd.: 389; MS Found: 390 (M+H).
2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−N,N−ジエチル−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシアミド 塩酸塩
2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸22mg(0.056mmol)のテトラヒドロフラン4mL懸濁液に、HATU32mg(0.085mmol)、ジイソプロピルエチルアミン25μL(0.14mmol)、およびジエチルアミン15μL(0.14mmol)を添加し、反応液を室温で4時間撹拌した後、減圧濃縮した。このようにして得られた残渣は水で希釈し、5%メタノールを含むジクロロメタンで抽出した。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下に濃縮し、得られた残渣は分取TLCにより、10%メタノール/ジクロロメタンで溶離して精製した。単離した生成物は5%メタノール/酢酸エチルでシリカを洗い落とし、減圧下に濃縮した。精製した標題化合物のメタノール溶液に塩酸(1Nジエチル エーテル溶液)を添加し、得られた懸濁液を減圧下に濃縮して標題化合物14mg(58%)を塩酸塩として得た。
1H NMR (CDCl3) δ(free form) 1H NMR (CDCl3) δ 1.11 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.32 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 2.17 (s, 3H), 3.31 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.55 (br s, 2H), 3.67 (s, 3H), 3.82 (s, 3H), 4.72 (s, 1H), 6.93-6.96 (m, 2H), 7.05 (s, 1H), 7.10 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 1H). MS Calcd.: 444; MS Found: 445 (M+H).
以下の化合物は同様の方法で調製した。
表20
Figure 0004842829
実施例206
−(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)−N−プロピル−1−メチル−N−[2−(メチルスルホニル)フェニル]−1H−ベンズイミダゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004842829
7−[[2−(メチルスルホニル)フェニル](プロピルアミノ]−3−(4−メトキシベンジル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン
実施例138記載の方法と同様にして調製した7−[[2−(メチルチオ)フェニル](プロピルアミノ]−3−(4−メトキシベンジル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オン(630mg,1.41mmol)、m−クロロ過安息香酸(730mg,4.22mmol)およびアセトニトリル(5ml)の混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合液は水で希釈して、酢酸エチルで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧下に濃縮した。残渣はシリカゲルでクロマトグラフを行い、50%ヘキサン/酢酸エチル溶液で溶出して標題化合物500mg(74%)をオイルとして得た。
MS Calcd: 479; Found: 480 (M+H).
1H NMR (CDCl3) δ 0.91 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.68-1.74 (2H, m), 2.35 (3H, s), 3.50-3.54 (2H, m), 3.77 (3H, s), 3.89 (3H, s), 5.02 (2H, s), 6.20 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.67 (1H, t, J = 8.0 Hz), 6.74 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.84 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.26-7.31 (3H, m), 7.48 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.64-7.69 (1H, m), 8.07 (1H, dd, J = 8.0, 1.6 Hz).
この化合物から、実施例138記載の方法と同様にして標題化合物を調製した。
MS Calcd: 556, 558; Found: 557, 559 (M+H).
1H NMR (CDCl3) δ 0.95 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.73-1.79 (2H, m), 2.04 (3H, s), 2.22 (3H, s), 3.58 (2H, t, J = 8.0 Hz), 3.85 (3H, s), 4.13 (3H, s), 5.95 (1H, s), 6.24 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.83 (1H, t, J = 7.8 Hz), 6.94 (1H, s), 7.06 (1H, s), 7.21-7.32 (2H, m), 7.49 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.67 (1H, t, J = 7.8 Hz), 8.07 (1H, d, J = 7.8 Hz).
実施例207
4−[[2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル](イソプロピル)アミノ]ベンゾニトリル
Figure 0004842829

4−[(2−クロロ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イルアミノ]ベンゾニトリル
実施例138記載の方法と同様にして調製した4−[(1−メチル−2−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−7−イル)アミノ]ベンゾニトリル(137mg,0.518mmol)、およびオキシ塩化リン(1.5ml)の混合物を3時間還流した。混合液は減圧下濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を蒸発させた。残渣はフラッシュクロマトグラフィーを行い、25%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出して、標題化合物66mg(45%)を得た。
MS Calcd.: 282; Found: 283 (M+H)
1H NMR (CDCl3) δ3.79 (3H, s), 5.97 (1H, s), 6.62 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.09 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.28 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.46 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 7.8 Hz).
4−[(2−クロロ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル)(イソプロピル)アミノ]ベンゾニトリル
4−[(2−クロロ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル)アミノ]ベンゾニトリル(64mg,0.226mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(8.4mg,0.023mmol)および水素化ナトリウム(18.1mg,0.679mmol、90% dry)の懸濁液に、2−ブロモプロパン(0.07231ml,0.679mmol)を添加し、混合液を室温で12時間撹拌した。反応混合液は水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液は食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧下に濃縮した。残渣はシリカゲルでクロマトグラフを行い、50%ヘキサン/酢酸エチル溶液で溶出して標題化合物64mg(84%)を得た。
MS Calcd.: 324; Found: 325 (M+H)
1H NMR (CDCl3) δ0.96 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.43 (3H, d, J = 6.6 Hz), 3.58 (3H, s), 4.30-4.43 (1H, m), 6.49 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.02 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.34 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.42 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.0 Hz).
4−[[2−[(4−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルフェニル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル](イソプロピル)アミノ]ベンゾニトリル
4−[(2−クロロ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−イル)(イソプロピル)アミノ]ベンゾニトリル(50mg,0.154mmol)および4−ブロモ−2−メチル−6−メトキシアニリン(100mg,0.46mmol)の混合物を120℃で3日間撹拌した。混合物は酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下濃縮した。残渣はシリカゲルでクロマトグラフを行い、33%酢酸エチル/ヘキサン溶液で溶出した。目的のフラクションを減圧下に濃縮し、残留固形物をジエチル エーテル−ヘキサンで洗浄して標題化合物7.4mg(9.5%)を得た。
MS Calcd.: 503, 505; Found: 504, 506 (M+H).
1H NMR (CDCl3)δ 1.03 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.42 (3H, d, J = 6.6 Hz), 2.18 (3H, s), 3.49 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.34-4.40 (1H, m), 5.82 (1H, s), 6.55 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.80 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.93 (1H, s), 7.06 (1H, s), 7.16 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.42 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.55 (1H, d, J = 7.8 Hz).
下記化合物も同様の方法で調製した。
表21
Figure 0004842829
実験例1
副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)結合阻害率の測定
レセプター結合実験を、ヒトCRFレセプターを発現するCHO細胞膜分画およびヒツジCRF、[125I]−tyr125I−CRF)を用いて行なった。試験化合物100nMを、結合アッセイ緩衝液(50mM Tris−HCl、5mM EDTA、10mM MgCl、0.05%CHAPS、0.1% BSA、0.5mM PMSF、0.1g/ml ペプスタチン、20μg/ml ロイペプチン、pH7.5)中、1μgのヒトCRFレセプター発現CHO細胞膜分画および50pMの125I−CRFとともにインキュベートした。また、非特異的結合(NSB)を測定するために、結合アッセイ緩衝液中で、0.1μMの非標識ヒトウロコルチンを、1μgのヒトCRFレセプター発現CHO細胞膜分画および50pMの125I−CRFとともにインキュベートした。結合反応を室温で1時間行なった後、膜を細胞採取器(パーキンエルマー(Perkin Elmer))を使用して吸引濾過によってガラスフィルター(UniFilterプレートGF−C/パーキンエルマー)で集め、氷冷した50mMのTris−HCl(pH7.5)で洗浄した。ガラスフィルターを乾燥させた後に、液体シンチレーションカクテル(Microscinti 0、パーキンエルマー)を加え、ガラスフィルター上に残っている125I−CRFの放射能をTopcount(パーキンエルマー)を使用して測定した。
(TB−SB)/(TB−NSB)×100(SB:化合物を添加した際の放射能、TB:最大結合放射能、NSB:非特異的結合放射能)を計算し、各試験物質1000nMまたは100nM存在下で結合阻害率を得た。
上述の方法によって測定したそれぞれの化合物の結合阻害率を表22に示す。
表22
Figure 0004842829
実験例2
CRF拮抗活性
CRF拮抗活性を、CRFによって誘発されるアデニレートシクラーゼ活性の抑制を測定することによって得た。細胞内のサイクリックAMP(cAMP)濃度の測定を、試薬に添付されたプロトコルに記載されている方法に従って、Alpha Screen Reagent(パーキンエルマー)を用いて行なった。具体的には、ヒトCRFレセプター発現CHO細胞を、40000細胞/ウェルで96穴プレートに播種し、24時間培養し、培地を吸引し、1μMの試験化合物および1nMのヒトCRFを含有する100μlのアッセイバッファー(20mM HEPES、ハンクス液、0.1% BSA、100μM IBMX、pH7.2)を添加した。また、定常状態での細胞内のcAMP濃度を測定するために、化合物およびCRFを含有しない緩衝液を加えた。室温で30分反応させた後、そこに1.5μgの抗cAMPアクセプタービーズを含有する緩衝液を添加し、2μgのビオチン−cAMP/ストレプトアビジンビーズおよび0.15%のTween 20を含有する緩衝液を添加し、混合物を室温で3時間反応させ、発光をFusion(パーキンエルマー)で測定した。
本発明の化合物(I)または(Ia)は優れたCRF拮抗活性を有し、それゆえに、情動障害、うつ病、不安症などを処置または予防薬として有用である。

Claims (9)

  1. 式(I):
    Figure 0004842829
    (式中、環Aは、式(A’):
    Figure 0004842829
    (式中、Xは炭素、Xは−NR−(式中、RはC1−4アルキルである)で表される5員環であり;
    は(1)置換されていてもよいC1−4アルキル、置換されていてもよいフェニルおよび置換されていてもよいピリジルから選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ、または(2)置換されていてもよい環状アミノ(ただし、該環状アミノのアミノ窒素は該窒素に隣接するカルボニルを持たない)であり;
    は置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいピリジルであり;
    、YおよびYはそれぞれハロゲン原子で置換されていてもよいメチンであり;
    Wは結合手であり;
    Zは−NH−である)
    で表される化合物またはその塩。
  2. が2つのC1−4アルキルで置換されたアミノである請求項1記載の化合物。
  3. が置換されていてもよいC1−4アルキルおよび置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいピリジルで置換されたアミノである請求項1記載の化合物。
  4. が1以上の置換基で置換されていてもよい5または6員の環状アミノである請求項1記載の化合物。
  5. CRF受容体が関与する疾患の予防または治療薬を製造するための式(Ia):
    Figure 0004842829
    (式中、環Aは、式(A’):
    Figure 0004842829
    (式中、Xは炭素、Xは−NR−(式中、RはC1−4アルキルである)で表される5員環であり;
    1aは(1)置換されていてもよいC1−4アルキル、置換されていてもよいフェニルおよび置換されていてもよいピリジルから選ばれる2つの置換基で置換されたアミノ、または(2)置換されていてもよい環状アミノであり;
    は置換されていてもよいフェニルであり;
    、YおよびYはそれぞれハロゲン原子で置換されていてもよいメチンであり;
    Wは結合手であり;
    Zは−NH−である)
    で表される化合物またはその塩の使用。
  6. 情動障害、うつ病、不安症または過敏性腸症候群の予防または治療薬を製造するための請求項5記載の化合物(Ia)またはその塩の使用。
  7. 請求項1記載の化合物またはその塩からなる医薬
  8. 請求項5記載の化合物(Ia)またはその塩を含有するCRF受容体が関与する疾患の予防または治療剤。
  9. 請求項5記載の化合物(Ia)またはその塩を含有する情動障害、うつ病、不安症または過敏性腸症候群の予防または治療剤。
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