JP4841138B2 - 誘電体層及び誘電体素子の製造方法、並びに誘電体素子及び圧電トランス - Google Patents

誘電体層及び誘電体素子の製造方法、並びに誘電体素子及び圧電トランス Download PDF

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Description

本発明は、圧電トランス、SAW(表面弾性波)素子、電子放出素子等の、誘電体層と電極とからなる誘電体素子、並びに、当該誘電体層及び誘電体素子の製造方法に関する。
この種の誘電体素子における、性能の向上、素子の小型化、低コスト化等の目的で、前記誘電体層を構成する材質として様々なものが検討されている。
例えば、この種の誘電体素子としては、圧電トランスが広く知られている。この圧電トランスは、誘電体層と、入力電極と、出力電極と、接地電極とから構成されている。入力電極及び接地電極は、誘電体層の表面と平行に形成され、互いに所定の間隔を隔てて対向するように配置されている。この入力電極と接地電極との間には前記誘電体層を構成する誘電体が介在していて、当該誘電体層は当該電極間にパルス状の入力電圧が印加されることで圧電逆効果により機械的に振動する(当該誘電体層に応力が発生する)ようになっている。出力電極は、例えば誘電体層の端面に形成されていて、前記機械的振動ないし応力に基づく圧電効果によって接地電極との間に発生した電圧を出力するようになっている。
かかる圧電トランスは、蛍光灯等に用いられる熱陰極管のインバータ、大画面液晶テレビ,ノートパソコン,携帯用端末等に使用される液晶ディスプレイ用のバックライト冷陰極管のインバータ、各種高電圧発生装置,マイナスイオン発生装置,空気清浄機その他の各種電子機器に用いられるACアダプタやDC−DCコンバータ等、様々な用途に用いられ得る。
従来、この圧電トランスを構成する誘電体層としては、PZTセラミックス(特許文献1)やニオブ酸リチウム単結晶(特許文献2)が一般的に知られている。PZTセラミックスを用いた特許文献1の圧電トランスにおいては、環境に有害な物質のPbが含まれているため、製造工程におけるPbの管理が必要であった。そこで、特許文献2に記載されているような、非鉛系の誘電体層を有する圧電トランスも近年盛んに検討されている。
特開平9−116205号公報 特開平8−191160号公報
しかしながら、特許文献1に記載のPZTセラミックスを用いた圧電トランスにおいては、PZTセラミックスの機械的品質係数Qmは小さい(3000〜4000)。よって、誘電体層の発熱による特性変化及び電力損失が大きくなるために5W以上の高電力用途には適用できず、昇圧比を高くすることも困難であった。
一方、環境負荷を軽減するとともに、大きなQm(10000以上)により高い昇圧比と高効率とを実現するための、ニオブ酸リチウム単結晶を用いた特許文献2の圧電トランスにおいても、様々な問題点があった。
例えば、ニオブ酸リチウム単結晶はPZTセラミックス等の多結晶体と比べると高価である。また、素子の小型化のため、又は多層化して昇圧比を高めるために、より薄い誘電体層を形成しようとした場合、単結晶インゴットからウエハを切り出す際にマイクロクラックが発生して歩留まりが悪くなり、さらなる高コスト化を招いていた。
また、当該圧電トランスが高電力用途に用いられている場合、機械的振動により誘電体層に発生する応力が当該機械的振動の節に集中して、この振動の節の位置で誘電体層が割れる可能性があった。よって、高電力用途でも誘電体層の割れを生じにくくするために、応力が集中する振動の節の厚みを厚くしたり、基板の幅を広くしたりする必要があった。したがって、圧電トランスの小型化・低背化が困難であった。
さらに、上述の割れを生じにくくするために、誘電体層の厚みを厚くした場合、動作インピーダンスが高くなる。よって、この場合、圧電トランスの前段に巻き線トランス等を入れて昇圧する必要性が生じ、小型化・低背化がさらに困難となった。また、基板の幅を広くした場合、スプリアス振動が発生し、効率が低下した。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、誘電体素子における高性能・小型化・低コスト化を図ることができる誘電体層、並びに当該誘電体層を備えた圧電トランス等の誘電体素子及びその製造方法を提供することにある。
(1)本発明は、熱膨張率に異方性を有する誘電体材料の多結晶体からなる誘電体層の製造方法をその適用対象としている。また、本発明は、熱膨張率に異方性を有する誘電体材料の多結晶体からなる誘電体層と、その誘電体層の表面と平行に形成され当該表面上及び/又は内部に配置された電極と、からなる誘電体素子の製造方法をその適用対象としている。
本発明の誘電体層の製造方法は、結晶格子が所定方向に配向し且つ当該所定方向と所定の角度をなす方向の長手方向を有する形状の原料粒子である配向原料粒子の集合体から成形体を得る成形体形成工程と、前記成形体を焼成する焼成工程と、を有している。また、本発明の誘電体素子の製造方法は、前記配向原料粒子の集合体から層状の成形体を得る成形体形成工程と、前記成形体を焼成することで前記誘電体層を得る焼成工程と、を有している。
上述した目的を達成するため、本発明は、前記成形体形成工程が、前記集合体にせん断力を与える工程を含むことを特徴としている。
前記誘電体材料としては、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3),タンタル酸リチウム(LiTaO3),これらの固溶体(LiNb1-xTax3),これらのLiをKやNaで置換したもの(一般式ABO3[ここで、AはK,Na,Liのうちの少なくとも1種、BはNb及び/又はTaである。]),四ホウ酸リチウム(Li247)等が挙げられる。
前記原料粒子を構成する材料としては、誘電体材料の原料物質(例えば、当該誘電体材料がニオブ酸リチウムである場合は五酸化ニオブ[Nb25])の他、誘電体材料そのもの(前記の例ではニオブ酸リチウム)も用いられ得る。
前記成形体形成工程に含まれる、前記集合体にせん断力を与える工程としては、例えば、テープ成形,押し出し成形,スクリーン印刷等が挙げられる。
かかる本発明においては、誘電体層の原料粒子(例えばNb25粒子や五酸化タンタル[Ta25]粒子)としては、結晶格子が所定方向(例えばc軸方向)に配向していて、当該所定方向と所定の角度(例えば0度)をなす方向の長手方向を有する形状(例えば棒状)に形成された配向原料粒子が用いられる。そして、前記成形体形成工程により、この配向原料粒子の集合体にせん断力が与えられるように、当該集合体を成形することで、前記成形体が得られる。この成形体は、上述の通り、当該成形体形成工程にて前記集合体にせん断力が与えられつつ形成されたものであるので、当該成形体においては、前記配向原料粒子の前記長手方向が前記せん断力の方向に揃った状態となっている。そして、このような構成の成形体を焼成することにより、結晶の配向性の高い誘電体層が得られる。
上述の通りの本発明によれば、成形体形成工程によって前記集合体を所望の寸法(特に厚さ)で成形して当該成形体を焼成するだけで、インゴットからの切り出し等の機械加工を用いることなく、結晶の配向性の高い多結晶の誘電体層を所望の寸法で形成することができる。よって、熱膨張率に異方性を有する誘電体材料から薄い誘電体層を形成する場合であっても、焼成後の冷却中に当該熱膨張率の異方性に基づく収縮量の異方性によってクラックが発生したり、機械加工によりマイクロクラックが発生したりすることが抑制される。
(2)本発明の他の特徴は、前記誘電体材料の原料粉末を常温における結晶構造とは異なる結晶構造への相変態が生じる温度以上に加熱することで、前記配向原料粒子を得る熱処理工程をさらに有することにある。これにより、誘電体材料の原料粉末を構成する各粒子において相変態が生じつつ当該各粒子が互いに凝集ないし結着することで、結晶の配向性の高い多結晶の誘電体層を形成するための前記配向原料粒子がきわめて簡易な工程によって得られる。
(3)本発明の他の特徴は、前記原料粉末としてNb25及び/又はTa25の粉末を用い、前記熱処理工程により、Nb25及び/又はTa25を含んでいて結晶格子がc軸方向に配向し当該c軸方向の長手方向を有する形状の前記配向原料粒子を形成し、前記成形体形成工程が、前記配向原料粒子と、K,Na,Liのうちの少なくとも1種の元素の炭酸塩又は酸化物とを混合する工程を含み、前記焼成工程により、前記配向原料粒子と前記炭酸塩又は酸化物とを固相反応させることで、一般式ABO3[AはK,Na,Liのうちの少なくとも1種、BはNb及び/又はTa]からなる前記誘電体材料を得るとともに、当該誘電体材料の結晶粒を成長させることで当該誘電体材料の多結晶体を得ることにある。
かかる本発明においては、前記一般式の誘電体材料の原料粉末であるNb25やTa25の粉末が、熱処理工程にて1000〜1300℃に加熱される。これにより、常温にて斜方晶であるNb25やTa25が単斜晶に相変態しつつ、原料粉末における隣り合う粒子同士が凝集ないし結着することで、c軸方向を長手方向とする長尺状(棒状や柱状等)のNb25やTa25の配向原料粒子が得られる。
次に、成形体形成工程において、上述の配向原料粒子と、K,Na,Liのうちの少なくとも1種の元素の炭酸塩又は酸化物とを混合した後、この混合物にせん断力が与えられるように当該混合物を成形することで成形体が得られる。ここで、上述の通り、前記配向原料粒子は、Nb25及び/又はTa25の結晶格子がc軸方向に配向した状態であって且つ当該c軸方向に長手方向を有する形状に形成されている。よって、前記成形体においては、前記長手方向が前記せん断力の方向に揃うように、Nb25及び/又はTa25からなる配向原料粒子が前記炭酸塩等の中に分散された状態となっている。
続いて、焼成工程にて、得られた成形体が所定の焼成温度に加熱されると、前記配向原料粒子を構成するNb25及び/又はTa25と前記炭酸塩又は酸化物とが固相反応することで、前記一般式の誘電体材料が得られ、この加熱下で当該誘電体材料の結晶粒が成長する。ここで、前記成形体が上述のような状態となっていることにより、当該結晶粒は、前記c軸方向に長手方向を有する形状となる。そして、得られた誘電体層においては、前記長手方向が揃うように前記結晶粒が配列されていることで、c軸配向した状態となる。
上述の通りの本発明によれば、大きなQm等の極めて高い特性を備えた前記一般式の誘電体材料を用いて、所望の寸法の誘電体層を歩留まり良く得ることができる。
(4)本発明の他の特徴は、前記熱処理工程に先立って前記原料粉末の分級処理を行う分級工程を含むことにある。
すなわち、本発明においては、前記分級処理によって、粒径の揃った前記原料粉末が調製され、当該原料粉末を熱処理することで、より配向性の高い成形体及び誘電体層が形成され得る。
(5)本発明の他の特徴は、前記成形体形成工程が、前記配向原料粒子からなる粉末にバインダを混合してスラリー化するスラリー化工程と、前記スラリーにせん断力を与えながら当該スラリーを成形して前記成形体を得るシェア成形工程と、を含むことにある。これにより、極めて簡易な工程で配向性の高い成形体及び誘電体層を形成することができる。
(6)本発明の誘電体素子の製造方法の他の特徴は、前記成形体の表面及び/又は裏面に、導電性物質又はその前駆体を含む膜を形成する膜形成工程と、前記膜形成工程を経た複数の前記成形体における前記長手方向が揃うように、当該複数の成形体を積層する積層工程と、を有し、前記焼成工程は、前記膜を挟んで積層された複数層の前記成形体を焼成して一体化する工程であることにある。
かかる本発明によれば、より高性能を有する多層化された誘電体素子(特に、従来の単結晶では実現しえなかった、ニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウム等の多層化誘電体素子)を、より歩留まり良く製造することができる。
(7)本発明の誘電体素子は、誘電体層の表面と平行に形成された第1電極及び第2電極を備えていて、前記誘電体層が、結晶格子におけるa軸方向とc軸方向とで熱膨張率が異なる誘電体材料の多結晶体からなることを特徴としている。
また、本発明の圧電トランスは、誘電体層と、その誘電体層の厚さ方向に沿って配列され互いに平行に配置された第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に入力電圧を印加した場合に前記誘電体層に生ずる応力に基づく圧電効果によって前記第2電圧との間に生じる電圧を出力するための第3電極と、を備えている。そして、当該圧電トランスの特徴は、前記誘電体層が、結晶格子におけるa軸方向とc軸方向とで熱膨張率が異なる誘電体材料の多結晶体からなることにある。
かかる圧電トランスは、前記第1電極と前記第2電極との間に入力電圧を印加した場合に、圧電逆効果によって前記誘電体層に応力が発生し、この応力に基づく圧電効果によって、前記第2電圧と前記第3電極との間に出力電圧が発生するようになっている。
かかる構成を有する本発明によれば、Qm等の特性値が高い誘電体材料からなる誘電体層を、単結晶体では実現し得なかった薄さで且つ簡易な製造プロセスで得ることができる。したがって、当該誘電体材料からなる誘電体層を用いた圧電トランスその他の誘電体素子における薄型化・多層化が低コストにて実現され得る。
(8)ここで、前記多結晶体を構成する各結晶粒が前記c軸方向を長手方向とする形状に形成され、前記誘電体層にて前記長手方向が揃うように前記各結晶粒が配列されていることで、当該誘電体層がc軸配向していることが好ましい。
かかる構成を有する本発明によれば、誘電体層における、当該誘電体層を形成する際(焼成後の冷却中)の熱膨張率の異方性(収縮量の異方性)に起因するクラックの発生が抑制されている。よって、当該クラックによる誘電率や機械的強度の低下が防止される。したがって、誘電体層及び当該誘電体層を用いた圧電トランスその他の誘電体素子において、より高い設計自由度を実現することができる。また、高電力用途を含めた幅広い用途の圧電トランスをより安価に実現することが可能になる。
(9)また、前記第1電極及び第2電極が、前記誘電体層の厚さ方向に積層されて配置されており、前記第1電極及び/又は第2電極が複数配置されている、いわゆる多層化された圧電トランス等の誘電体素子を、より歩留まり良く製造することが可能になる。
(10)ここで、前記誘電体材料としては、好ましくは、一般式ABO3[AはK,Na,Liのうちの少なくとも1種、BはNb及び/又はTa]で示される材料が用いられ得る。
本発明によれば、誘電体層を用いた圧電トランス等の誘電体素子の小型化・多層化・高性能化を、簡易な工程で歩留まり良く(低コストで)実現することが可能になる。
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態の圧電トランスの構成)
図1は、本実施形態における圧電トランス10の斜視図であり、図2は本実施形態における圧電トランス10の分解斜視図である。
圧電トランス10は、長手方向の寸法がL、幅寸法がW、厚さがDに形成されている。この圧電トランス10は、長手方向における中心を挟んで、一次側10aと二次側10bとの2つの部分に機能が分化されるように構成されている。
具体的には、一次側10aにおいては、誘電体層11(一次側誘電体層11a)を挟んで複数の入力電極12及び接地電極13が互いに積層されるように交互に配置されている。これらの入力電極12及び接地電極13は、誘電体層11の表面(上面)と平行な平板状に形成されている。複数の入力電極12は、当該一次側10aにおける誘電体層11の端部にて端子12tにより互いに電気的に接続されている。複数の接地電極13も同様に、端子13tにより互いに電気的に接続されている。
二次側10bにおいては、当該圧電トランス10の長手方向における端部に位置する誘電体層11(二次側誘電体層11b)の端面に出力電極14が形成されている。
一次側誘電体層10aにおける、入力電極12と接地電極13とで挟まれた領域は、図中の白抜き矢印で示されている通り、誘電体層11の厚さ方向に分極されている。また、上下方向に隣り合う複数の前記領域の分極方向が180度反転するように、分極方向が設定されている。
一方、二次側誘電体層10bにおいては、図中の黒塗り矢印で示されている通り、圧電トランス10の長手方向に沿って分極されている。
かかる構成を有する圧電トランス10においては、入力電極12と接地電極13との間にパルス状の入力電圧が入力されることで一次側誘電体層11aが圧電逆効果により機械的に振動し、この機械的振動が二次側誘電体層11bに伝播することで接地電極13と出力電極14との間に圧電効果によりパルス状の出力電圧が生じるようになっている。
(圧電トランスの各構成要素の材質)
誘電体層11としては、従来周知な各種の圧電セラミックスが用いられ得る。ここで、本実施形態における誘電体層11としては、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3),タンタル酸リチウム(LiTaO3),これらの固溶体(LiNb1-xTax3),これらのLiをKやNaで置換したもの(一般式ABO3[ここで、AはK,Na,Liのうちの少なくとも1種、BはNb及び/又はTaである。]),四ホウ酸リチウム(Li247),CaNdAlO4等の、非鉛系でQmの大きな材質が好適に用いられ得る。
ニオブ酸リチウムは、三方晶系イルメナイト構造を有しており、格子定数がa=5.15オングストローム,c=13.68オングストロームであり、線膨張係数(200℃)がαa=3×10-6/℃,αc=8×10-6/℃である。タンタル酸リチウムは、三方晶系イルメナイト構造を有しており、格子定数がa=5.15オングストローム,c=13.78オングストロームであり、線膨張係数がαa=1.6×10-6/℃,αc=4.1×10-6/℃である。これらのANb1-xTax3構造を有する誘電体においては、A=Liの場合はLiイオンのサイズが小さいために上述のようなイルメナイト構造をとる一方、Liの全部又は一部をサイズの大きいNa等で置換することにより、ペロブスカイト構造を形成し得る。
四ホウ酸リチウムは、正方晶系であり、格子定数がa=9.48オングストローム,c=10.28オングストロームであり、線膨張係数がαa=4×10-4/℃,αc=13×10-4/℃である。CaNdAlO4は、K2NiF4型ペロブスカイト構造を有しており、格子定数がa=3.68オングストローム,c=12.15オングストロームであり、線膨張係数がαa=8.7×10-6/℃,αc=1.6×10-5/℃である。
上述の通り、これらの材質は、格子定数aと格子定数cとが(大きく)異なり、c軸方向の線膨張係数αcの方がa軸方向の線膨張係数αaよりもかなり大きい。このような材質を用いて多結晶の誘電体層11を形成する場合、当該誘電体層11の焼成後の冷却中に、上述の線膨張係数の差に伴う収縮量の差によってクラックが生じ得る。そこで、このようなクラックが発生しないように、本実施形態における誘電体層11においては、各結晶粒がc軸方向を長手方向とする形状に配向して形成されていて、当該誘電体層11が全体としてc軸方向の配向性を有するように構成されている。
入力電極12,接地電極13,出力電極14としては、金属膜、金属粒子、非金属導電性膜(カーボン膜や非金属導電性酸化物膜等)、非金属導電性粒子(カーボン粒子や非金属導電性酸化物粒子等)が用いられ得る。これらの入力電極12等は、塗布や蒸着等によって所定厚さとなるように形成される。金属膜や金属粒子の材質としては、白金、金、銀、イリジウム、パラジウム、ロジウム、モリブデン、タングステン及びこれらの合金が好ましい。また、非金属導電性膜や非金属導電性粒子の材質としては、黒鉛、ITO(インジウム・錫酸化物)、LSCO(ランタン・ストロンチウム・銅酸化物)等が好ましい。
(圧電トランスの製造方法の具体例)
次に、上述の圧電トランス10の製造方法の一つの具体例について説明する。この具体例においては、誘電体層11の材質としてニオブ酸リチウムが用いられるものとし、入力電極12等は白金レジネートの塗布・熱処理による白金電極が用いられるものとする。
まず、五酸化ニオブ(Nb25)の市販の粉末を分級し、微粉を除去して所定の粒度分布の五酸化ニオブ粉末を得る(分級工程)。
次に、この分級後の五酸化ニオブ粉末を1000〜1300℃(好ましくは1200℃)で熱処理する(熱処理工程)。これにより、五酸化ニオブが斜方晶から単斜晶に相変態しつつ、当該五酸化ニオブ粉末が凝集ないし結着することで、c軸方向を長手方向とする棒状ないし柱状のc軸配向五酸化ニオブ粒子が形成される。
続いて、得られたc軸配向後酸化ニオブ粒子と、炭酸リチウム(Li2CO3)とバインダとを混合してスラリーを得る(スラリー化工程)。
続いて、ドクターブレード法によってスラリーをテープ成形することで、シート状の成形体を得る(シェア成形工程)。これにより、棒状ないし柱状のc軸配向五酸化ニオブ粒子が当該テープ成形の成形方向(前記テープ成形の送り方向)に沿って並び、その間に炭酸リチウムが満たされた状態の成形体が得られる。
続いて、得られたシート状の成形体に、スクリーン印刷により白金レジネートペーストを塗布し、入力電極12及び接地電極13の形状(図2参照)に対応するパターンのペースト膜を形成する(膜形成工程)。
続いて、ペースト膜が形成されたシート状の成形体を積層して焼成する(焼成工程)。これにより、複数層の成形体が一体化し、誘電体層11が形成される。
続いて、焼成によって得られた誘電体層11の側面及び端面に、スクリーン印刷により白金レジネートペーストを塗布し、端子12t,端子13t,出力電極14に相当するパターンのペースト膜を形成した後、熱処理することで当該端子12t,端子13t,及び出力電極14を形成する(端子形成工程)。
続いて、入力電極12と接地電極13との間に電圧を印加することにより、一次側誘電体層11aを分極する。その後、入力電極12及び接地電極13をマイナス側、出力電極14をプラス側として電圧を印加して、二次側誘電体層11bを分極する。以上のようにして、積層構造のローゼン型の圧電トランス10が得られる。
本実施形態の圧電トランス10を構成する誘電体層11においては、各結晶粒がc軸方向を長手方向とする形状に形成されていて、当該長手方向が揃うように各結晶粒が配列されている。すなわち、誘電体層11は、c軸配向した多結晶体として形成されている。したがって、誘電体層11を構成する誘電体材料としてニオブ酸リチウムのような熱膨張率に異方性を有する材質を用いた場合であっても、上述の焼成工程や端子形成工程における冷却中に、誘電体層11にクラックが発生することが可及的に防止され得る。
(第2実施形態)
図3は、最も単純な構成の2次ローゼン型圧電トランスである圧電トランス20の概略構成を示す外観図である。かかる圧電トランス20は、図1及び図2に示した多層タイプの圧電トランス10とは異なり、単層タイプである。かかる圧電トランス20は、誘電体層21と、入力電極22と、接地電極23と、出力電極24とから構成されている。
図3に示されている圧電トランス20も、上述と同様の製造方法により製造され得る。
(実施形態の効果)
次に、図3に示されている、最も単純な構成の圧電トランス20を用いて、本実施形態の製造方法における効果を詳細に説明する。
図3の圧電トランス20においては、一般に、出力端を開放した場合(出力側の負荷を無視した場合)の昇圧比γ0は以下の式(1)で表される。
γ0=4k3133Qmlg/π2t・・・(1)
[k31,k33は誘電体層21を構成する誘電体材料の電気機械結合係数、lgは誘電体層21における発電部の長さ、ltは誘電体層21の厚さ]
一方、出力端(すなわち図3における接地電極23と出力電極24との間)に負荷回路を接続した場合、図4に示されているような等価回路が想定できる。この場合の昇圧比γは、以下の式(2)で表される。
Figure 0004841138
ここで、υb =(1/ρs33 1/2、Q02=ωC0202である。
[ρは密度、εは誘電率、Sはもれ容量比、sは弾性定数、ωは各周波数]
また、
Figure 0004841138
前記の各式において、A及びQmは材料に固有の定数であり、Q02及びSは負荷回路の特性指数である。
前記の式(2)におけるγとQ02との関係をグラフ化すると、図5のようになる(なお、図5においてk1=lt/lg)。この図5から明らかなように、負荷に関する値であるQ02が変化した場合の昇圧比γの変化の特徴は、同図における(a)〜(d)に示す4つの領域に区分して分析することができる。
まず、出力電圧をほとんど消費しない略無負荷ないし軽負荷の状態である(a)の領域、すなわち、Q02→∞の場合、前記式(1)は以下の式(3)のように近似できる。
Figure 0004841138
また、主に大画面液晶テレビ用のインバータに用いられる場合の負荷領域である(b)の領域、すなわち、Q02/Qm<1,1<Q02≪AQmの場合、前記式(1)は以下の式(4)のように近似できる。
Figure 0004841138
また、(b)の領域よりも出力電流を消費する重負荷の(c)の領域、すなわち、Q02<1≪AQmの場合、前記式(1)は以下の式(5)のように近似できる。
Figure 0004841138
前記(c)よりもさらに重負荷の(d)の領域、すなわち、Q02≪1の場合、前記式(1)は以下の式(6)のように近似できる。
Figure 0004841138
これらの式(3)〜(6)に基づき、(a)〜(d)の各負荷領域(用途)において、圧電トランス20における各種設計パラメータ(前記の(3)〜(6)の各式に含まれる、誘電体層21の材料固有のパラメータ、及び圧電トランス20・誘電体層21の形状パラメータ)が昇圧比γに及ぼす影響をまとめたものを表1に示す。表中、○印は当該パラメータ値が大きくなることにより昇圧比γが高くなることを示し、×印は当該パラメータ値が大きくなることにより昇圧比γが低くなることを示し、−印は当該パラメータ値の変化が昇圧比γに影響を及ぼさないことを示している。
Figure 0004841138
また、この圧電トランス20における、図4の実効抵抗R02で消費される出力をPoutとし、電力損失をPLOSSとすると、当該圧電トランス20における効率ηは、以下の式(7)で示される。
η=Pout/(Pout+PLOSS)=AQmQ02/{1+AQmQ02+Q2 02(1+S)2}・・・(7)
以上の式(1)〜(7)及び表1から明らかなように、高負荷から低負荷に至るまでの任意の用途において、Qmを大きくすることによって、電力損失を少なくして効率ηを高くすることができる。また、Qmを大きくすることは、全体的にみて昇圧比を高める方向に働く。また、電気機械結合係数k31を大きくすることにより、あらゆる用途において昇圧比を高くすることができる。さらに、(a)領域のような軽負荷用途、及び(c)領域のような重負荷用途においては、誘電体層21の厚さltを薄くすることにより、昇圧比を高くすることができる。
ここで、本実施形態の製造方法を用いて、Qmが高いニオブ酸リチウム等の多結晶体により誘電体層21を構成すれば、当該ニオブ酸リチウム等の単結晶では実現できなかったような薄さの誘電体層を極めて簡易なプロセスで歩留まり良く形成することができる。したがって、本実施形態によれば、より高効率かつ高昇圧比の圧電トランスを形成することが可能になる。また、図1及び図2に示されているような、多層化された圧電トランス10を簡易なプロセスで歩留まり良く安価に製造することも可能となる。さらに、当該多層化された圧電トランス10を製造する際に、従来使用できなかった誘電体層の材質(例えばニオブ酸リチウム等)を用いることが可能となる。
以上に説明したように、本発明の実施形態の誘電体層、誘電体素子、及びその製造方法によれば、誘電体素子の設計自由度が高くなり、多層化等の高性能化にも容易に対応可能となる。
(変形例の示唆)
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において適宜変形することが可能である。すなわち、本発明は、上述した各構成や製造方法の具体例に何ら限定されない。以下に変形例を例示するが、この変形例とて下記のものに限定されるものではない。
例えば、本発明は、上述した実施形態のような圧電トランス以外にも、例えば、圧電/電歪膜型の電子放出素子や弾性表面波(SAW)素子等に対しても適用可能である。
また、図1及び図2に示した第1実施形態の圧電トランス10の構成において、誘電体層11の表面や裏面には入力電極12や接地電極13が形成されていないが、これらを形成してもよい。
また、上述の実施形態の製造方法における分級工程は省略可能である。
配向原料粒子の成形時の全粉末重量に対する割合は、5%から70%程度の範囲であればよい。また、スラリー化工程に先立ち、誘電体材料の原料粉末を熱処理して固相反応させて誘電体材料の粉末を得るための仮焼成工程を行い、配向原料粒子を得るようにしてもよい。この場合、スラリー化工程においては、当該配向原料粒子にバインダのみを混合することでスラリーを得るようにしてもよい。また、当該配向原料粒子及びバインダの他に、仮焼成前の誘電体材料の原料粉末を混合してもよい。また、当該配向原料粒子及びバインダの他に、誘電体材料の粉末を混合してもよい。
本発明の第1実施形態に係る圧電トランスの概略構成を示す外観図(斜視図)である。 図1に示した圧電トランスの分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電トランスの概略構成を示す外観図(斜視図)である。 図3に示した圧電トランスに負荷回路を接続した場合の等価回路図である。 図4に示した等価回路における負荷と昇圧比との関係を示すグラフである。
符号の説明
10,20…圧電トランス、11,21…誘電体層、12,22…入力電極、13,23…接地電極、14,24…出力電極

Claims (9)

  1. 熱膨張率に異方性を有する誘電体材料の多結晶体からなる誘電体層の製造方法において、
    前記誘電体材料の原料の粉末を、常温における結晶構造とは異なる結晶構造への相変態が生じる温度以上に加熱することで、結晶格子が所定方向に配向し且つ当該所定方向と所定の角度をなす方向の長手方向を有する形状の前記原料の粒子である配向原料粒子を得る、熱処理工程と、
    前記配向原料粒子の集合体から成形体を得る成形体形成工程と、
    前記成形体を焼成する焼成工程と、
    を有し、
    前記成形体形成工程は、前記集合体にせん断力を与える工程を含むことを特徴とする誘電体層の製造方法。
  2. 請求項1に記載の誘電体層の製造方法であって、
    前記原料の粉末は、Nb25及び/又はTa25からなり、
    前記熱処理工程により、Nb25及び/又はTa25を含み、結晶格子がc軸方向に配向し当該c軸方向の長手方向を有する形状の前記配向原料粒子を形成し、
    前記成形体形成工程は、前記配向原料粒子と、K,Na,Liのうちの少なくとも1種の元素の炭酸塩又は酸化物とを混合する工程を含み、
    前記焼成工程により、前記配向原料粒子と前記炭酸塩又は酸化物とを固相反応させることで一般式ABO3[AはK,Na,Liのうちの少なくとも1種、BはNb及び/又はTa]からなる前記誘電体材料を得るとともに、当該誘電体材料の結晶粒を成長させることで当該誘電体材料の多結晶体を得ることを特徴とする誘電体層の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の誘電体層の製造方法であって、
    前記熱処理工程に先立って前記原料の粉末の分級処理を行う分級工程を含むことを特徴とする誘電体層の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の誘電体層の製造方法であって、
    前記成形体形成工程は、
    前記配向原料粒子からなる粉末にバインダを混合してスラリー化するスラリー化工程と、
    前記スラリーにせん断力を与えながら当該スラリーを成形して前記成形体を得るシェア成形工程と、
    を含むことを特徴とする誘電体層の製造方法。
  5. 熱膨張率に異方性を有する誘電体材料の多結晶体からなる誘電体層と、その誘電体層の表面と平行に形成され当該表面上及び/又は内部に配置された電極と、からなる誘電体素子の製造方法において、
    前記誘電体材料の原料の粉末を、常温における結晶構造とは異なる結晶構造への相変態が生じる温度以上に加熱することで、結晶格子が所定方向に配向し且つ当該所定方向と所定の角度をなす方向の長手方向を有する形状の前記原料の粒子である配向原料粒子を得る、熱処理工程と、
    前記配向原料粒子の集合体から層状の成形体を得る成形体形成工程と、
    前記成形体を焼成することで前記誘電体層を得る焼成工程と、
    を有し、
    前記成形体形成工程は、前記集合体にせん断力を与える工程を含むことを特徴とする誘電体素子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の誘電体素子の製造方法であって、
    前記原料粉末は、Nb25及び/又はTa25からなり、
    前記熱処理工程により、Nb25及び/又はTa25を含み、結晶格子がc軸方向に配向し当該c軸方向の長手方向を有する形状の前記配向原料粒子を形成し、
    前記成形体形成工程は、前記配向原料粒子と、K,Na,Liのうちの少なくとも1種の元素の炭酸塩又は酸化物とを混合する工程を含み、
    前記焼成工程により、前記配向原料粒子と前記炭酸塩又は酸化物とを固相反応させることで一般式ABO3[AはK,Na,Liのうちの少なくとも1種、BはNb及び/又はTa]からなる前記誘電体材料を得るとともに、当該誘電体材料の結晶粒を成長させることで前記誘電体層を得ることを特徴とする誘電体素子の製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載の誘電体素子の製造方法であって、
    前記熱処理工程に先立って前記原料粉末の分級処理を行う分級工程を含むことを特徴とする誘電体素子の製造方法。
  8. 請求項5ないし7のいずれかに記載の誘電体素子の製造方法であって、
    前記成形体形成工程は、
    前記配向原料粒子からなる粉末にバインダを混合してスラリー化するスラリー化工程と、
    前記スラリーにせん断力を与えながら当該スラリーを成形して前記成形体を得るシェア成形工程と、
    を含むことを特徴とする誘電体素子の製造方法。
  9. 請求項5ないし8のいずれかに記載の誘電体素子の製造方法であって、
    前記成形体の表面及び/又は裏面に、導電性物質又はその前駆体を含む膜を形成する膜形成工程と、
    前記膜形成工程を経た複数の前記成形体における前記長手方向が揃うように、当該複数の成形体を積層する積層工程と、
    を有し、
    前記焼成工程は、前記膜を挟んで積層された複数層の前記成形体を焼成して一体化する工程であることを特徴とする誘電体素子の製造方法。
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