JP4839977B2 - 赤外線センサ装置 - Google Patents

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本発明は、赤外線センサ装置に関するものである。
従来から、赤外線センサ装置の一例として、図8に示す構成の熱型赤外線イメージセンサが提案されている(特許文献1参照)。
図8に示す構成の熱型赤外線イメージセンサは、温度上昇に応じたアナログの電流値を出力する熱型赤外線検出素子(感熱素子)101を有する複数の画素100がマトリクス状に配列された赤外線センサIS’と、赤外線センサIS’の各列の複数の画素100が各列ごとに共通接続された複数の垂直読み出し線102と、赤外線センサIS’の各行の複数の画素100が各行ごとに共通接続された複数のクロックライン103と、各垂直読み出し線102ごとに設けられ熱型赤外線検出素子101の出力を増幅する複数のバッファ増幅器107と、各バッファ増幅器107の出力を所定時間積分する複数の積分回路110と、各積分回路110の後段側に設けられた複数の蓄積用コンデンサCTとを備えており、各蓄積用コンデンサCTの電圧を出力端子VOから時系列的に読み出すことができるようになっている。
ここにおいて、熱型赤外線検出素子101は、抵抗ボロメータ型の赤外線検出素子(例えば、特許文献2,3参照)により構成されている。また、積分回路110は、増幅器110aと、増幅器110aの入力端子・出力端子間に接続された積分用コンデンサCSと、積分用コンデンサCSの両端間にソース・ドレイン間が接続されたリセット用MOSトランジスタQSとで構成されている。
また、上記特許文献1に開示された熱型赤外線イメージセンサには、バッファ増幅器107のオフセットを補償するオフセット補償手段も設けられている。
なお、熱型赤外線検出素子としては、抵抗ボロメータ型の赤外線検出素子の他に、誘電体ボロメータ型の赤外線検出素子や、サーモパイル型の赤外線検出素子(上記特許文献3参照)なども広く用いられている。
特開平10−145677号公報 特開2000−97765号公報 特許第3040356号公報
ところで、赤外線センサIS’の出力の信号成分の周波数は0〜数10Hz程度であり、人の動きによって入射する赤外線量が変動した際の出力変動は微小であるが、上記特許文献1に開示された赤外線センサ装置では、赤外線センサIS’の出力を積分回路110において積分して増幅する際に信号成分と同じ低周波帯域にフリッカ雑音が発生し、フリッカ雑音や白色雑音(ホワイトノイズ)の影響でS/N比が低下してしまう。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、S/N比を向上させることができる赤外線センサ装置を提供することにある。
請求項1の発明は、赤外線の吸収による温度変化に応じたアナログ量の出力値を発生する赤外線センサと、赤外線センサの出力を信号成分の周波数に対して十分に高い周波数の変調信号で変調する変調器と、変調器の出力を増幅する増幅器と、増幅器の出力を前記変調信号に同期した復調信号で抽出する復調器と、復調器の後段に設けられカットオフ周波数が前記復調信号の周波数よりも低く赤外線センサの信号成分の周波数域よりも高いアナログローパスフィルタと、赤外線センサの信号成分の周波数に対して十分高いサンプリング周波数でアナログローパスフィルタの出力をアナログ−ディジタル変換するA/Dコンバータと、A/Dコンバータの後段側に設けられカットオフ周波数が赤外線センサの信号成分の周波数域よりも高くA/Dコンバータのサンプリング周波数の2分の1以下であるディジタルローパスフィルタとを備えてなり、赤外線センサが複数の熱型赤外線検出素子を有したアレイセンサであり、各熱型赤外線検出素子の出力を変調器に時系列的に入力させるための走査信号を発生する走査器と、増幅器と復調器との間に挿入され増幅器の出力を各熱型赤外線検出素子それぞれに対応した出力に分離する信号分離器とを備えてなることを特徴とする。
この発明によれば、赤外線センサの出力を信号成分の周波数に対して十分に高い周波数の変調信号で変調する変調器と、変調器の出力を増幅する増幅器と、増幅器の出力を前記変調信号に同期した復調信号で抽出する復調器とを備えているので、赤外線センサの微小な出力を増幅しながらも赤外線センサの信号成分と増幅器で発生するフリッカ雑音とを分離できて、復調器の後段に設けられカットオフ周波数が前記復調信号の周波数よりも低く赤外線センサの信号成分の周波数域よりも高いアナログローパスフィルタによってフリッカ雑音を除去でき、しかも、赤外線センサの信号成分の周波数に対して十分高いサンプリング周波数でアナログローパスフィルタの出力をアナログ−ディジタル変換するA/Dコンバータと、A/Dコンバータの後段側に設けられカットオフ周波数が赤外線センサの信号成分の周波数域よりも高くA/Dコンバータのサンプリング周波数の2分の1以下であるディジタルローパスフィルタとを備えているので、サンプリング定理により、ディジタルローパスフィルタによって白色雑音を低減することができるから、フリッカ雑音および白色雑音を低減でき、S/N比を向上させることができる。
また、この発明によれば、赤外線センサにおける各熱型赤外線検出素子の出力を変調器に時系列的に入力させるための走査信号を発生する走査器と、増幅器と復調器との間に挿入され増幅器の出力を各熱型赤外線検出素子それぞれに対応した出力に分離する信号分離器とを備えているので、複数の熱型赤外線検出素子の出力を1個の増幅器で増幅することができ、各熱型赤外線検出素子の出力を異なる増幅器で増幅する場合に比べて、S/N比のばらつきを低減できるとともに、回路構成の簡略化および低コスト化を図れる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記熱型赤外線検出素子が抵抗ボロメータ型の赤外線検出素子であり、前記走査器の走査信号と前記変調器の変調信号とを同期させることを特徴とする。
この発明によれば、前記各熱型赤外線検出素子の出力を前記変調器で変調するタイミングの条件を一定にでき、性能の安定化を図れる。
請求項1の発明は、フリッカ雑音および白色雑音を低減でき、S/N比を向上させることができるという効果がある。
(実施形態1)
本実施形態の赤外線センサ装置は、図1に示すように、赤外線の吸収による温度変化に応じたアナログ量の出力値を発生する赤外線センサISと、赤外線センサISの出力を信号成分の周波数(0〜10Hz)に対して十分に高い周波数(フリッカ雑音の振幅レベルが信号成分の振幅レベルよりも十分小さくなる周波数よりも高い周波数であり、例えば、30kHz)の変調パルスで変調する変調器3と、変調器3の出力を増幅する増幅器4と、増幅器4の出力を上記変調パルスに同期した復調パルスで抽出する復調器6と、復調器6の後段に設けられカットオフ周波数が上記復調パルスの周波数(例えば、上記復調パルスの周期を〔変調パルスの周期〕×〔後述の信号分離器5で分離する信号の数〕として決めた場合の周波数であり、変調パルスの周波数が30kHz、信号分離器5で分離する信号の数が3であれば、10kHz)よりも低く赤外線センサISの信号成分の周波数域(0〜10Hz)よりも高いアナログローパスフィルタ(アナログ低域通過フィルタ)7と、赤外線センサISの信号成分の周波数に対して十分高いサンプリング周波数(例えば、10kHz)でアナログローパスフィルタ7の出力をアナログ−ディジタル変換するA/Dコンバータ8と、A/Dコンバータ8の後段側に設けられカットオフ周波数が赤外線センサISの信号成分の周波数域よりも高くA/Dコンバータ8のサンプリング周波数の2分の1以下(例えば、20Hz)であるディジタルローパスフィルタ(ディジタル低域通過フィルタ)9とを備えている。なお、本実施形態では、上記変調パルスが変調信号を構成し、上記復調パルスが復調信号を構成している。
本実施形態では、アナログローパスフィルタ7のカットオフ周波数を5kHzに設定し、A/Dコンバータ8のサンプリング周波数を10kHzに設定し、ディジタルローパスフィルタ9のカットオフ周波数を20Hzに設定してあるが、これらの数値は一例である。ただし、サンプリング定理より、A/Dコンバータ8のサンプリング周波数はアナログローパスフィルタ7のカットオフ周波数の2倍以上であることが望ましい。なお、赤外線センサISの出力は、人の動きによって入射する赤外線量が変動する場合には10Hz程度の周波数成分を含むが、人が静止していて入射する赤外線量の変動がない場合には直流となる。
また、本実施形態の赤外線センサ装置は、赤外線センサISが複数(本実施形態では、3つ)の熱型赤外線検出素子1(図2参照)がアレイ状に配列されたアレイセンサであり、上述の復調器6およびアナログローパスフィルタ7それぞれが複数個(本実施形態では、3個)ずつ設けられており、各熱型赤外線検出素子1の出力を変調器3に時系列的に入力させるための走査信号を発生する走査器2と、増幅器4と複数の復調器6との間に挿入され増幅器4の出力を各熱型赤外線検出素子1それぞれに対応した出力(信号)に分離する信号分離器5と、複数個のアナログローパスフィルタ7とA/Dコンバータ8との間に挿入され複数個のアナログローパスフィルタ7の出力を択一的にA/Dコンバータ8に入力するマルチプレクサ10とを備えている。
ここにおいて、本実施形態では、走査器2の走査信号と変調器3の変調パルスと信号分離器5とを同期させるためのタイミング信号を走査器2および変調器3および信号分離器5へ与えるコントローラ(図示せず)を備えている。ここで、本実施形態では、走査器2の走査信号によりサイクリックに選択する熱型赤外線検出素子1の切り換え周波数は、変調器3の変調パルスの周波数(変調周波数)と同じとしてあるが、変調周波数よりも低くてもよい。ただし、変調パルスとタイミング信号とを同期させるようにすることで赤外線センサ装置の簡略化を図れる。また、信号分離器5は、増幅器4の出力を各熱型赤外線検出素子1それぞれに対応した出力に分離するための複数(本実施形態では、3つ)のスイッチ素子(図示せず)を備えており、各スイッチ素子が上記コントローラから与えられるタイミング信号によってサイクリックにオンされる。
なお、本実施形態では、複数の熱型赤外線検出素子1が1次元アレイ状に配列されているが、2次元アレイ状(マトリクス状)に配列されていてもよく、この場合には、水平走査用の走査器(水平走査回路)と垂直走査用の走査器(垂直走査回路)とを設け、各熱型赤外線検出素子1の出力が変調器3に時系列的に入力されるように各走査器から走査信号を発生させるようにすればよく、各熱型赤外線検出素子1それぞれを画素とする赤外線画像を得ることができる。
熱型赤外線検出素子1は、図2(a),(b)に示すように、ベース基板11と、ベース基板11の一表面側(図2(b)の上面側)に配置され赤外線を吸収するとともに該吸収による温度変化を検知する温度検知部13と、温度検知部13がベース基板11の一表面(図1(b)における上面)から離間して配置されるように温度検知部13を支持して温度検知部13とベース基板11とを熱絶縁する断熱部14と、温度検知部13におけるベース基板11側とは反対側に積層され赤外線を吸収する赤外線吸収層15と、ベース基板11の上記一表面上に形成され赤外線吸収層15および温度検知部13および断熱部14を透過した赤外線を温度検知部13側へ反射する赤外線反射膜16とを備えている。なお、本実施形態では、赤外線センサISは複数の熱型赤外線検出素子1を備えているが、1枚のベース基板11の上記一表面側において複数の温度検知部13がアレイ状に配置され、各温度検知部13それぞれが各別の断熱部14により支持されてベース基板11と熱絶縁されている。
ここにおいて、ベース基板11は、シリコン基板11aと当該シリコン基板11aの一表面側に形成されたシリコン酸化膜からなる絶縁膜11bとで構成されている。なお、本実施形態における熱型赤外線検出素子1は、検出対象の赤外線として人体から放射される8μm〜13μmの波長帯の赤外線を想定しており、赤外線吸収層15の材料としてSiONを採用し、赤外線反射膜16の材料としては、Al−Siを採用している。なお、赤外線吸収層15の材料はSiONに限らず、例えばSi、SiO、金黒などを採用してもよい。
また、検出対象の赤外線の中心波長をλ〔μm〕、赤外線吸収層15と赤外線反射膜16との間隔をd〔μm〕とすれば、d=λ/4に設計されており、検出対象の赤外線が人体から放射される赤外線なので、λ=10μmとして、d=2.5μmに設計されている。したがって、本実施形態における熱型赤外線検出素子1では、赤外線吸収層15に入射した赤外線の一部が赤外線吸収層15および温度検知部13で吸収され残りが透過するが、赤外線反射膜16で反射され再び赤外線吸収層15へ戻るようになり、赤外線吸収層15と赤外線反射膜16との間隔dがλ/4になっているので、検出対象の赤外線の波長に共振し吸収効率が高くなる。要するに、本実施形態では、赤外線吸収層15と赤外線反射膜16とで検出対象の赤外線の波長に共振し当該赤外線を定在させる共振器を構成している。
断熱部14は、ベース基板11の上記一表面から離間して配置されベース基板11側とは反対側に温度検知部13が形成される支持部41と、支持部41とベース基板11とを連結した2つの脚部42,42とを有している。
これに対して、上述の温度検知部13は、断熱部14の脚部42,42に沿って形成された配線18a,18cを介してベース基板11の上記一表面上の金属膜(例えば、Al−Si膜など)からなる導体パターン12a,12cと電気的に接続されている。なお、本実施形態における赤外線センサISは、上述のように1枚のベース基板11の上記一表面側に複数の温度検知部13が配置されており、対をなす2つの導体パターン12a,12cがベース基板11の上記一表面側においてそれぞれ異なるバス配線と電気的に接続されているので、各温度検知部13の出力を各別に外部へ取り出すことが可能となっている。
本実施形態における熱型赤外線検出素子1は、抵抗ボロメータ型の赤外線検出素子であり、温度検知部13が、支持部41上に形成されたクロム膜からなる下部電極13aと、下部電極13a上に形成されたアモルファスシリコン膜からなる抵抗体層13bと、抵抗体層13b上に形成されたクロム膜からなる上部電極13cとからなるサーミスタにより構成されている。なお、本実施形態では、抵抗体層13bの材料としてアモルファスシリコンを採用しているが、抵抗体層13bの材料はアモルファスシリコンに限らず、例えば、チタン、酸化バナジウムなどを採用してもよい。
ここにおいて、温度検知部13は、下部電極13aが一方の脚部42に沿って形成された配線18aを介して一方の導体パターン12aと電気的に接続され、上部電極13cが他方の脚部42に沿って形成された配線18cを介して他方の導体パターン12cと電気的に接続されている。また、本実施形態では、上記一方の配線18aの材料として、下部電極13aと同じクロムを採用し、上記他方の配線18cの材料として、上部電極13cと同じクロムを採用している。なお、温度検知部13は、材料を適宜選択することで一般的な薄膜形成技術を利用して形成することができる。
ところで、熱型赤外線検出素子1は、上述の断熱部14の脚部42,42が、ベース基板1の上記一表面側において導体パターン12a,12c上に立設された円筒状の支持ポスト部42a,42aと、支持ポスト部42a,42aの上端部と支持部41とを連結した梁部42b,42bとで構成されており、支持部41とベース基板11との間に間隙17が形成されている。ここで、各梁部42b,42bは、L字状の平面形状に形成されており、支持部41の厚み方向に沿った中心軸に対して回転対称性を有するように配置されている。なお、上述の配線18a,18cのうち脚部42,42の梁部42b,42bに沿って形成された部位の線幅は、当該配線18a,18cを通した熱伝達を抑制するために梁部42b,42bの幅寸法よりも十分に小さく設定してある。また、配線18a,18cのうち支持ポスト部42a,42aに沿って形成された部位は、支持ポスト部42a,42aの内周面の全体と導体パターン12a,12cの表面とに跨って形成されており、支持ポスト部42a,42aが配線18a,18cにより補強されている。
また、熱型赤外線検出素子1は、断熱部14の脚部42,42および支持部41が多孔質材料により形成されている。ここで、断熱部14の脚部42,42および支持部41の多孔質材料として、多孔質の酸化シリコンの一種であるポーラスシリカを採用しているが、多孔質の酸化シリコン系有機ポリマーの一種であるメチル含有ポリシロキサン、多孔質の酸化シリコン系無機ポリマーの一種であるSi−H含有ポリシロキサン、シリカエアロゲルなどを採用してもよく、多孔質材料として、多孔質の酸化シリコン、多孔質の酸化シリコン系有機ポリマー、多孔質の酸化シリコン系無機ポリマーの群から選択される材料を採用すれば、断熱部4として非多孔質の酸化シリコンを採用する場合に比べて断熱性を向上できる。
ここにおいて、本実施形態における断熱部14は、多孔度が60%のポーラスシリカ膜(多孔質シリコン酸化膜)により構成してあるが、多孔度が小さ過ぎると十分な断熱効果が得られず多孔度が大き過ぎると機械的強度が弱くなって構造形成が困難となるので、ポーラスシリカ膜の多孔度は例えば40%〜80%程度の範囲内で適宜設定することが望ましい。
ここで、2つの脚部42,42合計の熱コンダクタンスGは、脚部42の材料の熱伝導率をα〔W/(m・K)〕、脚部42の長さをL〔μm〕、脚部42の延長方向に直交する断面の断面積をSとすれば、G=2×α×(S/L)で求められるが、仮に、脚部42の材料がSiOの場合には、α=1.4〔W/(m・K)〕、L=50〔μm〕、S=10〔μm〕とすれば、熱コンダクタンスGは、
G=2×α×(S/L)=560×10−9〔W/K〕となる。
これに対して、本実施形態のように、脚部42を多孔度が60%のポーラスシリカ膜により構成している場合には、α=0.05〔W/(m・K)〕、L=50〔μm〕、S=10〔μm〕とすれば、熱コンダクタンスGは、
G=2×α×(S/L)=2.0×10−8〔W/K〕
となり、熱コンダクタンスGを脚部42がシリコン酸化膜により構成される比較例の熱コンダクタンスGの10分の1よりも小さな値とすることができ、脚部42,42を通した熱伝達をより抑制することができ、高感度化を図れる。
また、支持部41の熱容量Cは、支持部41の体積比熱をcv、支持部41の厚み方向に直交する断面の面積をA〔μm〕、支持部41の厚さをd〔μm〕とすれば、C=cv×A×dで求められる。ここで、仮に、支持部41の材料がSiOの場合には、cv=1.8×10〔J/(m・K)〕、A=2500〔μm〕、d=0.5〔μm〕とすれば、支持部41の熱容量Cは、
C=cv×A×d=22.6×10−10〔J/K〕となる。
これに対して、本実施形態のように、支持部41を多孔度が60%のポーラスシリカ膜により構成している場合には、cv=0.88×10〔J/(m・K)〕、A=2500〔μm〕、d=0.5〔μm〕とすれば、支持部41の熱容量Cは、
C=cv×A×d=11.0×10−10〔J/K〕
となり、支持部41の熱容量Cを支持部41がシリコン酸化膜により構成される比較例の場合に比べて半分よりも小さな値とすることができ、時定数が小さくなって応答速度の高速化を図れる。
以下、本実施形態の赤外線センサ装置の動作例について図3および図4に基づいて説明する。
例えば、赤外線センサISの3つの熱型赤外線検出素子1の出力波形が図3(a)の「イ」、「ロ」、「ハ」であるとすると、各熱型赤外線検出素子1の出力の周波数スペクトル分布(パワー密度スペクトル分布)は図4(a)の「イ」、「ロ」、「ハ」となり、白色雑音の周波数スペクトル分布は図4(a)中の「ニ」となる。
ここで、変調器3の変調パルスが図3(b)に示すような波形であり、変調周波数がfc(変調パルスの周期が1/fc)であるとすると、変調器3の出力を増幅する増幅器4の出力波形は図3(c)のような波形となる。ここで、変調器3に入力される赤外線センサISの出力の周波数スペクトル分布は図4(b)のように図4(a)と同じであり、変調器3による変調後の出力の周波数スペクトル分布は図4(c)となる。つまり、熱型赤外線検出素子1の出力が変調周波数fcで交流化され、各熱型赤外線検出素子1の信号成分「イ」、「ロ」、「ハ」が変調周波数fcに移る。なお、図4(c)では、「イ」、「ロ」、「ハ」が信号成分、「ニ」が白色雑音、「ホ」がフリッカ雑音を示している。
次に、増幅器4の後段の信号分離器5から出力される各熱型赤外線検出素子1それぞれに対応した出力波形(つまり、各復調器6の入力波形)はそれぞれ図3(d−1)の「イ」、図3(d−2)の「ロ」、図3(d−3)の「ハ」のような波形となり、周波数スペクトル分布はそれぞれ図4(d−1)、図4(d−2)、図4(d−3)となる。なお、図4(d−1)〜(d−3)は、「イ」、「ロ」、「ハ」が信号成分、「ニ」が白色雑音、「ホ」がフリッカ雑音を示している。
次に、各復調器6にて復調された後で各アナログローパスフィルタ7から出力される各熱型赤外線検出素子1それぞれに対応した出力波形はそれぞれ図3(e−1)、図3(e−2)、図3(e−3)のような波形となり、周波数スペクトル分布は図4(e−1)、図4(e−2)、図4(e−3)となる。ここで、復調器6の復調パルスは、変調パルスと同じパルス幅で周期が3倍に設定されているので、復調器6を通すことにより、熱型赤外線検出素子1および増幅器4で発生する低周波域のフリッカ雑音が復調パルスの周波数(fc/3)に移り、熱型赤外線検出素子1の信号成分が元の低周波域に移る。なお、図4(e−1)、図4(e−2)、図4(e−3)は、カットオフ周波数が上記復調パルスの周波数よりも低く熱型赤外線検出素子1の信号成分の周波数域よりも高いアナログローパスフィルタ7から出力される出力波形に対応する周波数スペクトル分布なので、アナログローパスフィルタ7によりカットされた周波数スペクトル分布を破線で示してある。ここにおいて、図4(e−1)〜(e−3)は、「イ」、「ロ」、「ハ」が信号成分、「ニ」が白色雑音、「ホ」がフリッカ雑音を示しており、上述の破線で示したように白色雑音「ニ」の一部およびフリッカ雑音「ホ」がアナログローパスフィルタ7により除去されている。
次に、赤外線センサISの信号成分の周波数に対して十分高いサンプリング周波数で各アナログローパスフィルタ7の出力のオーバーサンプリングを行うA/Dコンバータ8から出力される各熱型赤外線検出素子1それぞれに対応した出力はそれぞれ図3(f−1)、図3(f−2)、図3(f−3)に示すようになり、周波数スペクトルは図4(f−1)、図4(f−2)、図4(f−3)となる。なお、図4(f−1)〜(f−3)は、「イ」、「ロ」、「ハ」が信号成分、「ニ」が白色雑音を示している。
次に、カットオフ周波数が熱型赤外線検出素子1の信号成分の周波数(10Hz程度)よりも高くA/Dコンバータ8のサンプリング周波数fsの2分の1以下であるディジタルローパスフィルタ9から出力される各熱型赤外線検出素子1それぞれに対応した出力はそれぞれ図3(g−1)、図3(g−2)、図3(g−3)に示すようになり、周波数スペクトル分布は図4(g−1)、図4(g−2)、図4(g−3)となる。なお、図4(g−1)〜(g−3)は、「イ」、「ロ」、「ハ」が信号成分、「ニ」が白色雑音を示しており、図4(f−1)〜(f−3)に比べて白色雑音「ニ」が低減されている。
以上説明した赤外線センサ装置の動作例について、説明を簡単にするために、1つの熱型赤外線検出素子1の出力について着目すると、変調器3に入力される熱型赤外線検出素子1の出力の周波数スペクトル分布は図5(a)に示すようになり、信号成分「イ」と白色雑音「ニ」とが混在している。そして、変調器3により変調してから増幅器4にて増幅することで、周波数スペクトル分布は図5(b)に示すようになり、信号成分「イ」と白色雑音「ニ」と増幅器4にて発生したフリッカ雑音「ホ」とが混在するが、信号成分「イ」と増幅器4にて発生したフリッカ雑音「ホ」とを分離することができる。その後、復調器6にて復調された出力は図5(c)に示すように信号成分「イ」が元の周波数域に移る一方でフリッカ雑音「ホ」が復調パルスの周波数(fc/3)に移り、アナログローパスフィルタ7によりフリッカ雑音「ホ」が除去されて図5(d)に示すような周波数スペクトル分布となる。次に、A/Dコンバータ8でオーバーサンプリングを行うことにより、白色雑音「ニ」が図6(b)に示すように、熱型赤外線検出素子1の信号成分の周波数の2倍のナイキスト周波数(fs/2)でサンプリングを行った場合の比較例である図6(a)に比べて、パワー密度が低く高周波領域まで存在する周波数スペクトル分布となる。その後、アナログローパスフィルタに比べてカットオフ特性が急峻なディジタルローパスフィルタ9を通すことで白色雑音「ニ」が低減され、S/N比が向上する。なお、図6(a)〜(c)では、白色雑音量をAWとし、白色雑音量AWを斜線部で示してあるが、A/Dコンバータ8での量子化雑音は一定であるから、図6(a)と図6(b)とでは斜線部の面積が同じとなっている(図6(b)中のnは2以上の整数)。
以上説明した本実施形態の赤外線センサ装置では、赤外線センサISの出力を信号成分の周波数に対して十分に高い周波数の変調パルスで変調する変調器3と、変調器3の出力を増幅する増幅器4と、増幅器4の出力を上記変調パルスに同期した復調パルスで抽出する復調器5とを備えているので、赤外線センサISの微小な出力を増幅しながらも赤外線センサISの信号成分と増幅器4で発生するフリッカ雑音とを分離できて、復調器6の後段に設けられカットオフ周波数が上記復調パルスの周波数よりも低く赤外線センサISの信号成分の周波数域よりも高いアナログローパスフィルタ7によってフリッカ雑音を除去でき、しかも、赤外線センサISの信号成分の周波数に対して十分高いサンプリング周波数でアナログローパスフィルタ7の出力をアナログ−ディジタル変換するA/Dコンバータ8と、A/Dコンバータ8の後段側に設けられカットオフ周波数が赤外線センサISの信号成分の周波数域よりも高くA/Dコンバータ8のサンプリング周波数の2分の1以下であるディジタルローパスフィルタ9とを備えているので、ディジタルローパスフィルタ9によって白色雑音を低減することができるから、フリッカ雑音および白色雑音を低減でき、S/N比を向上させることができる。
また、本実施形態の赤外線センサ装置では、上述の信号分離器5を備えているので、赤外線センサISの複数の熱型赤外線検出素子1の出力を1個の増幅器4で増幅することができ、各熱型赤外線検出素子1の出力を異なる増幅器で増幅する場合に比べて、S/N比のばらつきを低減できるとともに、回路構成の簡略化および低コスト化を図れる。また、本実施形態の赤外線センサ装置では、熱型赤外線検出素子1が抵抗ボロメータ型の赤外線検出素子であり、走査器2の走査信号と変調器3の変調パルスとを上記コントローラからのタイミング信号により同期させるようにしているので、各熱型赤外線検出素子1の出力を変調器3で変調するタイミングの条件を一定にでき、性能の安定化を図れる。なお、赤外線センサISに熱型赤外線検出素子1の数は複数に限らず1つでもよく、熱型赤外線検出素子1が1つだけの場合には、上述の走査器2および信号分離器5は不要となる。
また、本実施形態では、熱型赤外線検出素子1の温度検知部13が断熱部14によりベース基板11と熱絶縁され、断熱部14が多孔質材料により形成されているので、断熱部14がSiOやSiなどの非多孔質材料により形成されている場合に比べて、断熱性が向上して感度が高くなり結果的にS/N比が向上するという利点があり、しかも、断熱部14の熱容量を小さくできて応答速度の高速化を図れる。また、断熱部14の支持部41がSiOやSiなどの非多孔質材料により形成されている場合に比べて、支持部41の熱容量を小さくできるから、各画素に占める支持部41の面積比を大きくできて各画素に占める温度検知部13の面積比(開口率)を高めることができ、温度検知部13の体積を大きくできるので、熱型赤外線検出素子1で発生する1/f雑音を低減でき、結果的に赤外線センサ装置のS/N比を向上させることができる。
なお、赤外線センサISは、図示しないパッケージ内を減圧雰囲気とすることで、断熱性が向上し、各温度検知部13の感度を高めることができる。
(実施形態2)
本実施形態の赤外線センサ装置の基本構成は実施形態1と略同じであり、熱型赤外線検出素子1として、図7(a),(b)に示すようなサーモパイル型の赤外線検出素子を用いている点が相違する。他の構成は実施形態1と同じなので図示および説明を省略する。
本実施形態における熱型赤外線検出素子1は、シリコン基板からなる半導体基板を用いて形成されたベース基板21と、ベース基板21の一表面(図7(a)における上面)に形成された凹所21aの周部の2点間に架け渡された梁部24と、ベース基板21の上記一表面からベース基板21の厚み方向に離間して配置され赤外線を吸収して熱に変換する赤外線吸収部25と、ベース基板21の上記一表面側において赤外線吸収部25の温度変化を検出する感温部30と、梁部24の中間部と赤外線吸収部25の中央部とを機械的且つ熱的に結合する結合部(接合柱)26とを備えている。なお、図7(a)は図7(b)のX−X’断面に対応している。
上述のベース基板21の一表面上には、絶縁層22が形成されており、当該絶縁層22は、ベース基板21の上記一表面上に形成されたシリコン酸化膜からなる第1の絶縁膜22aと、第1の絶縁膜22a上に積層されたシリコン酸化膜からなる第2の絶縁膜22bとで構成されている。
また、上述の梁部24は、ベース基板21の第1の絶縁膜22aに連続一体に形成された下部絶縁膜24aと、ベース基板21の第2の絶縁膜22bに連続一体に形成された上部絶縁膜24bとで構成されている。要するに、梁部24は、ベース基板20における凹所21aの周部の内側に配置され凹所21aの周部に連続一体に形成されている。ここにおいて、梁部24は、ベース基板21の厚み方向に直交する面内で蛇行する形状(上記面内で複数回折れ曲がったつづら折れ状の形状)に形成され、両端部がベース基板21における凹所21aの周部に連結されている。なお、第2の絶縁膜22bおよび上部絶縁膜24bは、シリコン酸化膜に限らず、例えば、シリコン窒化膜により構成してもよい。
赤外線吸収部25は、それぞれ赤外線を吸収する赤外線吸収材料により形成された第1の赤外線吸収層25aと第2の赤外線吸収層25bとがベース基板21の厚み方向に積層されている。ここで、赤外線吸収部25は、外周形状が矩形状に形成されており、ベース基板21の上記一表面における凹所21aの矩形状の内周形状よりも外形寸法を大きく設定してある。なお、各赤外線吸収層25a,25bの赤外線吸収材料としては、SiONを採用しているが、SiONに限らず、例えば、Siでもよい。
また、上述のように赤外線吸収部25の中央部と梁部24の中間部とを結合する結合部26は、シリコン酸化膜により構成されているが、シリコン酸化膜に限らず、例えば、シリコン窒化膜により構成してもよい。
感温部30は、異種導電形の半導体エレメント31a,31bの対からなる複数(ここでは、2つ)の熱電対31が直列接続された細長のサーモパイルであって、梁部24に沿って配置されており、1つの冷接点部30Aがベース基板21における凹所21aの周部に配置されるとともに、2つの温接点部30Bが梁部24の中間部に配置されている。ここで、各熱電対31は、対となる半導体エレメント31a,31bの一方をp形ポリシリコンにより形成するとともに他方をn形ポリシリコンにより形成し、対となる半導体エレメント31a,31bの一端部同士が各半導体エレメント31a,31bそれぞれの材料に比べて熱伝導率の高い材料(例えば、アルミニウムなどの金属材料)からなる接合部31cを介して接続されており、対となる半導体エレメント31a,31bの各一端部と接合部31cとで温接点部30Bを構成している。
また、感温部30は、一方の熱電対31の半導体エレメント31bの他端部と他方の熱電対31の半導体エレメント31aの他端部とが金属材料からなる接合部31dを介して接続されており、上記一方の熱電対31の半導体エレメント31bの他端部と上記他方の熱電対31の半導体エレメント31aの他端部と接合部31dとで冷接点部30Aを構成している。ここにおいて、各半導体エレメント31a,31bの全長は、冷接点部30Aがベース基板21における凹所21aの周部に位置するように設定してある。なお、本実施形態の熱型赤外線検出素子1では、各半導体エレメント31a,31bが梁部24および上述の絶縁層22に埋設されているので、製造時には、第1の絶縁膜22aおよび下部絶縁膜24aを形成してから、各半導体エレメント31a,31bを形成し、その後、第2の絶縁膜22bおよび上部絶縁膜24bを形成すればよい。
ところで、本実施形態の熱型赤外線検出素子1では、上述のように冷接点部30Aがベース基板21における凹所21aの周部に配置されるとともに、温接点部30Bが梁部24の中間部に配置されているが、温接点部30Bは当該温接点部30Bの一部が冷接点部30Aよりもベース基板21の厚み方向において当該ベース基板21の上記一表面から離れて位置して赤外線吸収部25と直接接している。具体的には、本実施形態の熱型赤外線検出素子では、冷接点部30Aは、絶縁層22に埋設されているのに対して、温接点部30Bにおける接合部31cが断面コ字状に形成されており、当該接合部31cの両脚片がベース基板21の厚み方向に沿って上述の上部絶縁膜24bと結合部26と第1の赤外線吸収層25aとに跨って埋設されるとともに中央片がベース基板21の厚み方向に直交する面内で赤外線吸収部25に埋設されている。
以上説明した本実施形態における熱型赤外線検出素子1は、サーモパイルからなる感温部30の各温接点部30B,30Bそれぞれの一部が冷接点部30Aよりもベース基板21の厚み方向においてベース基板21の上記一表面から離れて位置して赤外線吸収部25と直接接しているので、赤外線吸収部25の熱が結合部26を通して各温接点部30B,30Bに熱伝達されるような構成に比べて、赤外線吸収部25と各温接点部30B,30Bとの温度差を低減できて感度を向上できて結果的に赤外線センサ装置のS/N比を向上させることができるとともに、応答速度を向上することができる。また、各温接点部30B,30Bの一部が各半導体エレメント31a,31bそれぞれの材料に比べて熱伝導率の高い材料により形成されているので、赤外線吸収部25と各温接点部30B,30Bとの温度差をより低減できて、より一層の高感度化を図れ赤外線センサ装置のS/N比が向上する。
実施形態1を示す赤外線センサ装置のブロック図である。 同上における熱型赤外線検出素子を示し、(a)は概略斜視図、(b)は(a)のA−A’概略断面図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 実施形態2における熱型赤外線検出素子を示し、(a)は概略断面図、(b)は(a)とは別の概略断面図である。 従来例を示す概略回路図である。
符号の説明
IS 赤外線センサ
1 熱型赤外線検出素子
2 走査器
3 変調器
4 増幅器
5 信号分離器
6 復調器
7 アナログローパスフィルタ
8 A/Dコンバータ
9 ディジタルローパスフィルタ
10 マルチプレクサ

Claims (2)

  1. 赤外線の吸収による温度変化に応じたアナログ量の出力値を発生する赤外線センサと、赤外線センサの出力を信号成分の周波数に対して十分に高い周波数の変調信号で変調する変調器と、変調器の出力を増幅する増幅器と、増幅器の出力を前記変調信号に同期した復調信号で抽出する復調器と、復調器の後段に設けられカットオフ周波数が前記復調信号の周波数よりも低く赤外線センサの信号成分の周波数域よりも高いアナログローパスフィルタと、赤外線センサの信号成分の周波数に対して十分高いサンプリング周波数でアナログローパスフィルタの出力をアナログ−ディジタル変換するA/Dコンバータと、A/Dコンバータの後段側に設けられカットオフ周波数が赤外線センサの信号成分の周波数域よりも高くA/Dコンバータのサンプリング周波数の2分の1以下であるディジタルローパスフィルタとを備えてなり、赤外線センサが複数の熱型赤外線検出素子を有したアレイセンサであり、各熱型赤外線検出素子の出力を変調器に時系列的に入力させるための走査信号を発生する走査器と、増幅器と復調器との間に挿入され増幅器の出力を各熱型赤外線検出素子それぞれに対応した出力に分離する信号分離器とを備えてなることを特徴とする赤外線センサ装置。
  2. 前記熱型赤外線検出素子が抵抗ボロメータ型の赤外線検出素子であり、前記走査器の走査信号と前記変調器の変調信号とを同期させることを特徴とする請求項1記載の赤外線センサ装置
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