JP4836842B2 - 電子写真感光体、その製造方法及びそれを利用した画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
しかし、これらの従来技術に用いられている電荷輸送物質は、電子写真特性を満足させ得るものではなく、実用化されていないのが実状である。
また、電子写真感光体分野において、上記のような目的以外に、耐摩耗性を向上させる目的で表面層に含まれる磁性材料を配向させる技術(特許文献12、13)や、下引き層の平滑性向上のために下引き層内の磁性粉末を磁場により配向させる技術(特許文献14)が公知である。しかし、これらの技術は、耐摩耗性や下引き層の平滑性向上に効果が得られても、感光体の高画質化に必要不可欠な解像度、感度、残留電位、移動度等の特性に対して効果が得られるものではなく、むしろそれらの特性が犠牲にされているのが実情である。
これは近年の磁場技術の進展に伴い、より強磁場が実現されるようになってきたこと、また磁場処理の際の実験条件を鋭意検討し、実現された。
(2)「前記保護層がフィラーを含有していることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(3)「前記フィラーが金属酸化物であることを特徴とする前記第(2)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(4)「前記金属酸化物が酸化チタン、シリカ、アルミナから選択される少なくとも一種であることを特徴とする前記第(3)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(5)「前記フィラーがフッ素樹脂微粒子、シリコーン樹脂微粒子から選択される少なくとも一種であることを特徴とする前記第(2)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(6)「前記保護層が架橋性膜であることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(7)「前記架橋性膜が少なくとも式(A)で表されるトリアリールアミン構造を有する重合性化合物を架橋することにより形成されたものであることを特徴とする前記第(6)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(8)「前記架橋性膜が、式(A)で示されるトリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物と、電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーとを架橋することにより形成されたものであることを特徴とする前記第(6)項または第(7)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(9)「前記電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする前記第(8)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(10)「前記保護層に、高分子電荷輸送物質が含有されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法」、
(11)「前記電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(12)「前記高分子電荷輸送物質が前記式(A)で表わされるトリアリールアミン構造を主鎖及び/または側鎖に含むポリカーボネートであることを特徴とする前記第(10)項または第(11)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(13)「前記保護層の塗工後、加熱乾燥を終了するまで磁場を印加することを特徴とする前記第(1)項乃至第(12)項の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法」、
(14)「前記保護層の塗工後、光エネルギー照射及び/または熱エネルギー照射及び加熱乾燥を終了するまで磁場を印加することを特徴とする前記第(6)項乃至第(9)項の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法」、
(15)「前記感光層が前記式(A)で表されるトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(14)項の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法」、
(16)「前記感光層の塗工中及び/または塗工後に磁場を印加することを特徴とする前記第(15)項に記載の電子写真感光体の製造方法」、
(17)「前記第(1)項乃至第(16)項の何れかに記載の方法によって製造されたことを特徴とする電子写真感光体」、
(18)「前記第(17)項に記載の電子写真感光体、帯電手段、画像露光手段、現像手段及び転写手段を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置」、
(19)「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を有する画像形成装置において、該現像手段が異なる色のトナーによって充填された複数の現像部を有し、該複数の現像部に対応した複数の電子写真感光体を有するタンデム方式の画像形成装置であって、該電子写真感光体が前記第(17)項に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置」、
(20)「前記第(17)項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段のうちの少なくとも一つの手段が一体となり、かつ画像形成装置本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ」により達成される。
前述のとおり、本発明では、トリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質を含有した保護層に、塗工中及び/または塗工後に磁場を印加することで、光感度や解像度や残留電位といった特性が改善されることを見出した。これはトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質の配向性が高まったため、電荷がホッピング移動する際の電荷の広がりや電荷の停滞が抑制されたためであると考えられる。
一般的に磁性体を有するものとしては、遷移金属元素や希土類元素が挙げられる。これらは3d軌道、あるいは4d軌道が完全に満たされておらず、それらの軌道中に存在する不対電子が自転運動しながら軌道運動している。この運動に伴うスピン角運動量と軌道角運動量がもたらす磁気モーメントが、原子やイオンにおける磁石としての性質を発現している。
自然界に存在するほとんどの有機化合物は、磁性の起源となる不対電子を持たないことから、顕著な磁気的性質は示さないと考えられていた。しかし、有機分子であっても不対電子スピンを持たせれば、磁気的性質を持たせることが可能であると考えられる。
本発明においては、有機分子であるトリアリールアミンに対して磁場を印加した場合、感光体特性が変化することを見出した。トリアリールアミンはπ電子が非局在化していることから良好な電荷輸送性を示すという特徴がある。また有機分子における磁性は、N原子などのP軌道中にある電子スピン、特に非局在性が高いπ電子スピンが担っていると考えられる。ただ、π電子の非局在性が高い分子であっても、一般的に1分子が有する磁性では、磁場に対して効果があるとは考えにくく、磁場に対して配向性を示すためには、ある程度のドメインを形成している必要があると考えられる。
トリアリールアミン構造を有する分子は、π電子が非局在化していることと、分子がある程度のドメインを形成していることから磁場を印加することで配向性が高まる効果があったと考えられる。
塗工中及び/または塗工後において磁場を印加するタイミングとしては、塗工開始以降、どのタイミングで磁場を印加してもよいが、塗工中あるいは塗工直後において溶媒を多く含んだ状態の方が、トリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質が動きやすい状態にあるため、配向性を高める上でより好ましい。この場合、塗工開始から磁場を印加することが好ましいが、塗工直後の膜が固化していない段階から磁場を印加しても十分に効果が得られる。ここで固化とは、ほとんどの溶媒が蒸発し分子の流動性がない状態をいい、具体的には指頭で押しても塗膜に痕跡の残らない状態になることを言う。また、磁場は保護層に含まれる溶媒が蒸発して膜が固化するまで印加することが好ましく、配向状態を安定に維持させる上で有効である。したがって、塗工終了後磁場を印加した状態でそのまま加熱乾燥させることで高い効果を維持することができる。また、保護層に含まれる溶媒量がわずかであっても、保護層を加熱することによってトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質の配向性が若干変化する場合があるので、塗工終了後磁場を印加した状態で加熱乾燥させ、加熱乾燥を終了するまで磁場を印加することが好ましい。ここで、加熱乾燥が終了した時点とは、加熱をやめた以降であればどの時点でもよく、加熱をやめた後にいつ磁場印加を停止しても効果はあるが、そのまま室温に冷却されるまで磁場を印加し続けることが、配向性を安定に維持させる上ではより好ましい。また、膜が固化する前に磁場印加を停止したり、膜が固化した後に磁場を印加した場合には、効果は認められるものの配向性がやや低下する傾向が見られる。本発明においては、塗工開始から、塗工後加熱乾燥し、その後室温に冷却されるまで磁場を印加することが配向させる上で最も好ましいが、少なくとも塗工直後の膜が固化していない段階から、加熱乾燥して膜が固化するまで磁場を印加することが好ましく、いずれも高い効果が得られる。
一方、架橋型保護層の場合は、磁場印加した状態で熱エネルギーあるいは光エネルギーを与え膜を架橋させることが可能であり、電荷輸送物質が配向した状態を維持する上で最も好ましく、有効な方法である。この場合も、塗工中から磁場を印加することが好ましいが、塗工後膜が固化していない状態から磁場を印加しても十分な効果を得ることが出来る。また、架橋型保護層の場合は、その後熱や光エネルギーを与えることによって架橋反応させるため、架橋反応が終了するまで磁場を印加し続けることが好ましい。これにより、配向した状態を半永久的に維持させることができ、高耐久化と高画質化の両立を実現する上で非常に有効かつ有用な方法である。
磁場を印加する方向は基体に対して垂直方向と平行方向が考えられ、分子構造によってどちらも選択できるが、本発明に挙げた電荷輸送物質に対しては垂直方向に印加するほうがより好ましい。例えば低分子電荷輸送物質が分散されている保護層における電荷輸送は、電荷輸送物質分子内の電荷移動と、電荷輸送物質間の電荷移動があるが、後者の方が圧倒的に速度は遅いと考えられる。よって、電荷輸送層を電荷が横切る際、できるだけ、電荷輸送物質間の電荷移動を少なくすることが理想的であり、そのためには、電荷輸送物質分子内で電荷が移動する方向が、電荷輸送層の深さ方向と平行であるように、電荷輸送物質を配向させる必要がある。本発明に挙げた電荷輸送物質に対しては、磁場を基体に対して垂直方向に印加した場合に、このように電荷輸送物質が配向するため、大きな効果が現れたと考えられる。
架橋型保護層や高分子電荷輸送物質型保護層といった低分子電荷輸送物質を分散した保護層以外においても同様であり、前記式(A)で表されるような、電荷輸送機能を有するトリアリールアミン構造を有する部分が架橋膜中もしくは高分子中で、配向して存在していることで、電荷輸送機能の向上が実現される。
本発明において、保護層の下に形成される感光層は積層型でも単層型でもどちらでもよい。図1は導電性支持体(1)上に、電荷発生物質を有する電荷発生層(2)と、電荷輸送物質を有する電荷輸送層(3)と、本発明における保護層(4)が積層された構成となっている。図2は導電性支持体(1)上に、電荷発生物質を電荷輸送物質を有する単層の感光層(5)と本発明における保護層(4)が積層された構成となっている。また、図3に示すように必要に応じて、導電性支持体上に下引き層(6)を設けても良い。
まず、フィラー分散型保護層について説明する。
感光体の耐摩耗性を向上させる目的で添加されるフィラー材料には、有機性フィラー及び無機性フィラーがある。有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂微粒子、シリコーン樹脂微粒子等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。これらのフィラーの中で、フィラー硬度や光散乱性の点から無機材料、特に金属酸化物を用いることが耐摩耗性あるいは高画質化に対し有利である。さらに、金属酸化物の使用は塗膜品質に対しても有利である。塗膜品質は画像品質や耐摩耗性に大きく影響するため、良好な塗膜を得ることは高耐久化及び高画質化に対し有効となる。
架橋型保護層は、重合性官能基を有する電荷輸送性化合物と電荷輸送機能を有しない重合性化合物を重合させるものと、重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を連鎖重合させるもの、また重合性化合物を重合させたものの中に電荷輸送物質を分散させたものがある。ここでいう重合とは、ラジカルあるいはイオン等の中間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重合、異性化重合などのことをいう。
重合性官能基とは上記反応形態が可能な官能基であればいずれのものでも良い。不飽和重合は、C=C、C≡C、C=N、C≡Nなどが重合する反応である。その中でもC=Cが主である。開環重合は、炭素環やオクソ環や窒素へテロ環などのひずみを有する不安定な環状構造が開環すると同時に重合を繰り返し、鎖状高分子を生成する反応であり、イオンが活性種として作用するものが大半である。
電荷輸送性を有しない重合性モノマーの官能基としては、いくつのものでも効果は認められるが、3個以上の官能基を有する重合性モノマーの方が架橋密度の向上により耐摩耗性が著しく高くなるため好ましい。
1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の式(10)で表される官能基が挙げられる。
これらの置換基を具体的に例示すると、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミド基、ビニルチオエーテル基等が挙げられる。
1,1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の式(11)で表される官能基が挙げられる。
これらの置換基を具体的に例示すると、α−塩化アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、α−シアノエチレン基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基等が挙げられる。
これらのラジカル重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物は、例えば水酸基がその分子中に3個以上ある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、3個以上のメタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。また、ラジカル重合性官能基を3個以上有する単量体中のラジカル重合性官能基は、同一でも異なっても良い。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプロラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(以後ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
前記一般式(1)、一般式(2)において、R1の置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていても良い。
置換もしくは未置換のAr3、Ar4はアリール基であり、アリール基としては縮合多環式炭化水素基、非縮合環式炭化水素基及び複素環基が挙げられる。
また、前記Ar3、Ar4で表わされるアリール基は例えば以下に示すような置換基を有してもよい。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR2)であり、R2は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)下記の一般式で表される基
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
前記Ar1、Ar2で表わされるアリーレン基としては、前記Ar3、Ar4で表されるアリール基から誘導される2価基である。
ビニレン基は、下記一般式で表される。
置換もしくは未置換のアルキレン基としては、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基としては、前記Xのアルキレンエーテル基の2価基が挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル2価基としては、カプロラクトン変性2価基が挙げられる。
また、本発明の1官能の電荷輸送構造を有するラジカル重合性化合物として更に好ましくは、下記一般式(3)の構造の化合物が挙げられる。
(式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子、メチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は異なっても良い。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、下記の一般式で表される化合物を表す。)
本発明における前記1官能の電荷輸送性構造を有する化合物は、例えば特許第3164426号公報記載の方法にて合成される。また、下記にこの一例を示す。
(1)ヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式B)の合成
メトキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式A)113.85g(0.3mol)と、ヨウ化ナトリウム138g(0.92mol)にスルホラン240mlを加え、窒素気流中で60℃に加温した。この液中にトリメチルクロロシラン99g(0.91mol)を1時間かけて滴下し、約60℃の温度で4時間半撹拌し反応を終了させた。この反応液にトルエン約1.5Lを加え室温まで冷却し、水と炭酸ナトリウム水溶液で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン:酢酸エチル=20:1)にて精製した。得られた淡黄色オイルにシクロヘキサンを加え、結晶を析出させた。この様にして下記構造式Bの白色結晶88.1g(収率=80.4%)を得た。
融点:64.0〜66.0℃
上記(1)で得られたヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(構造式B)82.9g(0.227mol)をテトラヒドロフラン400mlに溶解し、窒素気流中で水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:12.4g,水:100ml)を滴下した。この溶液を5℃に冷却し、アクリル酸クロライド25.2g(0.272mol)を40分かけて滴下した。その後、5℃で3時間撹拌し反応を終了させた。この反応液を水に注ぎ、トルエンにて抽出した。この抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液と水で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン)にて精製した。得られた無色のオイルにn−ヘキサンを加え、結晶を析出させた。この様にして例示化合物No.54の白色結晶80.73g(収率=84.8%)を得た。
融点:117.5〜119.0℃
2官能のラジカル重合性モノマーとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスフェノールA−EO変性ジアクリレート、ビスフェノールF−EO変性ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
機能性モノマーとしては、例えば、オクタフルオロペンチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチルアクリレートなどのフッ素原子を置換したもの、特公平5−60503号公報、特公平6−45770号公報記載のシロキサン繰り返し単位:20〜70のアクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、メタクリロイルポリジメチルシロキサンエチル、アクリロイルポリジメチルシロキサンプロピル、アクリロイルポリジメチルシロキサンブチル、ジアクリロイルポリジメチルシロキサンジエチルなどのポリシロキサン基を有するビニルモノマー、アクリレート及びメタクリレートが挙げられる。
ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系オリゴマーが挙げられる。
但し、1官能及び2官能のラジカル重合性モノマーやラジカル重合性オリゴマーを多量に含有させると架橋型保護層の3次元架橋結合密度が実質的に低下し、耐摩耗性の低下を招く。このためこれらのモノマーやオリゴマーの含有量は、3官能以上のラジカル重合性モノマー100重量部に対し50重量部以下、好ましくは30重量部以下に制限される。
また、必要に応じてこの架橋反応を効率よく進行させるために架橋型保護層塗布液中に重合開始剤を含有させても良い。
この場合の電荷輸送性化合物は、前述したような重合性基を有していれば良く、またそれが同一分子内に2以上有することが好ましい。以下に、連鎖重合性官能基を2つ以上有する電荷輸送性化合物の具体例を下記式に示す。
熱重合開始剤としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルベルオキサイド、t−ブチルヒドロベルオキサイド、クメンヒドロベルオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパンなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
このとき用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピルエーテルなどのエーテル系、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン系、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、セロソルブアセテートなどのセロソルブ系などが挙げられる。これらの溶媒は単独または2種以上を混合して用いてもよい。溶媒による希釈率は組成物の溶解性、塗工法、目的とする膜厚により変わり、任意である。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行うことができる。
高分子電荷輸送物質型保護層は、保護層にバインダー樹脂としての機能と電荷輸送物質としての機能を併せ持った高分子電荷輸送物質を用いる方法である。これらの高分子電荷輸送物質から構成される保護層は、電荷輸送層に多く用いられるようなバインダー樹脂中に低分子電荷輸送物質を分散したものよりも、耐摩耗性に優れている。しかし一方で、電荷輸送機能を有する部位が多くなると、耐摩耗性が低下するため、やはり耐摩耗性と電荷輸送性はトレードオフの関係にある。本発明においては、高分子電荷輸送物質は主としてバインダー樹脂として使用されるが、前述の各種バインダー樹脂や低分子電荷輸送物質を混合して用いることも可能である。
[式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k、jは組成(モル分率)を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9の数を表し、nは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表わされる2価基を表す。
(aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す)を表す。ここで、R101とR102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。]
(式中、R13、R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10、Ar11、Ar12は同一又は異なるアリーレン基、X1、X2は置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表す。X、k、j及びnは、一般式(I)の場合と同じである。)
(式中、R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16は同一又は異なるアリーレン基、Y1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一であっても異なってもよい。X、k、j及びnは、一般式(I)の場合と同じである。)
(式中、R19、R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表し、R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17、Ar18、Ar19は同一又は異なるアリーレン基を表す。X、k、j及びnは、一般式(I)の場合と同じである。)
(式中、R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28は同一又は異なるアリーレン基を表す。X、k、j及びnは、一般式(I)の場合と同じである。)
またこれらの高分子電荷輸送物質型保護層には、低分子電荷輸送物質が含有されていても良く、低分子電荷輸送物質がトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質であるとなお良い。
このように、本発明の保護層に含有される電荷輸送物質は、分子分散されている場合はもちろん、架橋されていたり、高分子電荷輸送物質として含有されていても、電荷輸送性構造を有するユニット中に式(A)で表されるトリアリールアミン構造を有する場合であれば、本発明の範疇に含まれる。
またこれらの保護層を設ける場合、保護層中の電荷輸送物質の酸化電位Eox(OL)が、保護層の下層となる感光層もしくは電荷輸送層中の電荷輸送物質の酸化電位Eox(CTL)と同等もしくはそれ以下であることが電荷注入性の観点から好ましく、Eox(CTL) − Eox(OL) > −0.1であればより好ましい。
まず積層構成の感光層について説明する。
積層構成の感光層は、少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層が順次
積層されることによって構成されている。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層には、公知の電荷発
生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、非対
称ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料等のアゾ顔料、チタニルフタロシアニン、銅フタロシア
ニン、バナジルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属フタロシア
ニン等のフタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、インジゴ顔料、ピロ
ロピロール顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、
スクエアリウム顔料等が挙げられ有効に用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2
種以上混合してもよい。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
上記式(A)で表されるトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質の中でも、下記式(B)〜(E)に表されるような、スチルベン化合物、ジスチリルベンゼン化合物、ベンジジン化合物、アミノビフェニル化合物などが特に有効に用いられる。
これらの化合物としては、フィラー分散型保護層に用いられる電荷輸送物質として例示されたものなどを用いることが出来る。
また、上記式(A)〜(E)で表される電荷輸送物質を電荷輸送層に用いる場合、保護層の場合と同様に、電荷輸送層の塗工中及び/または塗工後に磁場を印加することでよりよい静電特性を実現することが出来る。
電荷輸送層の膜厚は、解像度、応答性、電荷保持性などの点から10μm以上、50μm以下が好ましく、15μm以上、30μm以下がより好ましい。
単層型感光層の場合も、積層型感光層と同様に、電荷輸送物質に前記式(A)で表されるトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質を用いる場合、感光層の塗工中及び/または塗工後に磁場を印加することが好ましい。
たエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエステル、トコフェロール類等。
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−s−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン等。
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノン等。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネート等。
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィン等。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)、リン酸トリフェニル等。
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等。
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチル等。
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジ(2−エトキシエチル)、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチル等。
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリン等。
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等。
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシル等。
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ(2−エチルブチラート)等。
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチル等。
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステル等。
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミド等。
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ(2−エチルヘキシル)、アセチルクエン酸n−オクチルデシル等。
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチル等。
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレン等。
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等。
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル等。
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール等。
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等。
カルナウバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウ等。
シリコーン化合物、フッ素化合物等。
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等。
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等。
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール等。
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル、2−カルボメトキシ−3−p−メトキシアクリル酸メチル等。
ニッケル(2,2’−チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート等。
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等。
図4は、本発明の電子写真プロセス及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。感光体(21)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャ(23)、転写前チャージャ(26)、転写チャージャ(29)、分離チャージャ(30)、クリーニング前チャージャ(32)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)のほか、ローラ状の帯電部材あるいはブラシ状の帯電部材等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
返し使用による摩耗変動量を少なくすることが可能となる。従って、上記の感光体がより有効に用いられる画像形成装置あるいはその方式としては、複数色のトナーに対応した各々の現像部に対して、対応した複数の感光体を具備し、それによって並列処理を行なう、いわゆるタンデム方式の画像形成装置に極めて有効に使用される。上記タンデム方式の画像形成装置は、フルカラー印刷に必要とされるイエロー(C)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の少なくとも4色のトナー及びそれらを保持する現像部を配置し、さらにそれらに対応した少なくとも4本の感光体を具備することによって、従来のフルカラー印刷が可能な画像形成装置に比べ極めて高速なフルカラー印刷を可能としている。
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図7に示すものが挙げられる。感光体(101)は図1〜図3に示される本発明の電子写真感光体である。
(実施例1)
まず直径30mmのアルミニウムシリンダ上に下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を、浸漬塗工法により順次塗布し、オーブンで乾燥を行ない、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、27μmの電荷輸送層を形成した。なお、各層の乾燥条件は、下引き層は130℃、電荷発生層は90℃、電荷輸送層は130℃で各々20分間乾燥を行った。
(下引き層用塗工液)
酸化チタンCR−EL(石原産業社製) 50部
アルキッド樹脂ベッコライトM6401−50 14部
(固形分50重量%、大日本インキ化学工業社製)
メラミン樹脂L−145−60 8部
(固形分60重量%、大日本インキ化学工業社製)
2−ブタノン 120部
(電荷発生層用塗工液)
図8に示すX線回折スペクトルを示すチタニルフタロシアニン 8部
ポリビニルブチラールBX−1(積水化学工業社製) 5部
2−ブタノン 400部
(電荷輸送層用塗工液)
ポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
シリコーンオイル(KF−50、信越化学製) 0.002部
テトラヒドロフラン 80部
電荷輸送層上に下記組成の保護層用塗工液をスプレー塗工によって5μmの保護層を塗布した。その後保護層が固化する前に、図9、図10に示される磁場印加装置にて、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を10テスラで20分間印加し、磁場を印加したままヒータ(86)にて基体側から150℃20分加熱乾燥を行った。その後、磁場印加装置から取り出し、磁場を印加せずに室温に戻るまで自然冷却した。
(保護層用塗工液)
α−アルミナ(平均一次粒径:0.3μm、比抵抗1010Ω・cm以上、
「スミコランダムAA-03」住友化学工業製) 3部
湿潤分散剤(不飽和ポリカルボン酸ポリマー溶液、 酸価約180mgKOH/g、
固形分約50%、「BYK-P104」 BYKケミー製) 0.03部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にし
て感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にし
て感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にし
て感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層用塗工液に含有される「α−アルミナ」及びその添加量を、下記のとおり変更し、さらに湿潤分散剤を無添加にした以外は、すべて実施例1と同様にして、感光体を作製した。
シリカ(「KMPX100」信越シリコーン製) 2部
実施例1において、保護層用塗工液に含有される「α−アルミナ」及びその添加量を、下記のとおり変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、感光体を作製した。
酸化チタン(「CR-97」石原産業製) 3部
実施例1において、保護層用塗工液に含有される「α−アルミナ」及びその添加量を、下記のとおり変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、感光体を作製した。
球形シリコーン微粒子(「トスパール105」東芝シリコーン製) 3部
実施例1において、保護層用塗工液に含有される「α−アルミナ」及びその添加量を、下記のとおり変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、感光体を作製した。
フッ素樹脂微粒子(「ルブロンL2」ダイキン) 3部
湿潤分散剤(「GF300 東亜合成社製 固形分25%) 0.03部
実施例1において、保護層の塗工後、保護層が固化する前に磁場印加を開始し、10テスラで20分間印加した後、磁場印加を停止してヒータ(86)にて基体側から150℃20分加熱乾燥を行い、その後、装置から取り出し、室温に戻るまで自然冷却することに変更した以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の塗工後、保護層が固化する前に磁場印加を開始し、10テスラで20分間印加し、磁場を印加したままヒータ(86)にて基体側から150℃20分加熱乾燥を行い、その後、加熱を停止し、磁場を印加したまま室温に戻るまで自然冷却することに変更した以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層用塗工液を下記のとおりに変更し、電荷輸送層塗工後に下記組成の保護層用塗工液をスプレー塗工によって保護層を塗布した。その後固化する前に、図9、図10に示される磁場印加装置にて、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を10テスラで20分間印加し、その後磁場を印加したままメタルハライドランプ:160W/cm、照射強度:500mW/cm2、照射時間:60秒の条件で光照射を行うことによって塗布膜を架橋させ、さらにその後磁場を印加したままヒータ(86)で基体側から130℃で20分間加熱乾燥した。その後磁場印加装置から取り出し、室温になるまで自然冷却した。保護層の厚みは6.0μmとした。それ以外はすべて実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(保護層用塗工液)
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99
下記化学式で表される1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物
10部
実施例15において、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を、下記組成に変更した以外は、すべて実施例15と同様にして、電子写真感光体を作製した。
下記化学式で表される1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物
9部
実施例15において、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を下記化学式のものに変更した以外は、実施例15と同様にして感光体を作製した。
実施例15において、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を下記化学式のものに変更した以外は、実施例15と同様にして感光体を作製した。
実施例15において、保護層の塗工後、保護層が固化する前に、磁場印加を開始し10テスラで20分間磁場印加した後、磁場を印加したまま光照射を行うことによって塗布膜を架橋させ、さらにその後ヒータ(86)で基体側から加熱乾燥し、その後加熱を停止し、磁場を印加したまま、室温になるまで自然冷却することに変更した以外は実施例15と同様にして、感光体を作製した。
実施例1において、保護層を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
(保護層用塗工液)
下記式に示される電荷輸送物質 60部
モノクロロベンゼン 30部
ジクロロメタン 30部
上記組成の保護層用塗工液を図11に示す製造装置にて、10テスラで磁場印加を行いながら浸漬塗工により電荷輸送層の上に塗工し、塗工後10テスラで20分間磁場を印加したまま静置した。その後磁場を印加したまま加速電圧150kV、照射線量4mradの条件で電子線を感光体に放射し、100℃で10分間加熱処理を行った。その後、図11に示す製造装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。保護層の膜厚は6.0μmとした。
実施例20において保護層の電荷輸送物質を下記式のものに変更した以外は、実施例20と同様にして感光体を作製した。
実施例20において保護層の電荷輸送物質を下記式のものに変更した以外は、実施例20と同様にして感光体を作製した。
実施例20において、保護層の塗工中から10テスラで磁場を印加し、塗工後10テスラで20分磁場を印加したまま静置し、その後磁場を印加したまま電子線放射と加熱処理を行った後、装置から感光体を取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却することに変更した以外は、実施例20と同様にして感光体を作製した
実施例20において、保護層の塗工後、保護層が固化する前に10テスラで磁場印加を開始し、塗工後10テスラで20分磁場を印加したまま静置し、その後磁場を印加したまま電子線放射と加熱処理を行った後、磁場を印加したまま室温まで自然冷却することに変更した以外は、実施例20と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層用塗工液を下記組成の保護層用塗工液に変更し、保護層の乾燥条件を130℃20分に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(保護層用塗工液)
下記構造式の高分子電荷輸送物質
(重量平均分子量175000) 15部
実施例25において、高分子電荷輸送物質を下記式のものに変更した以外は、実施例25と同様にして感光体を作製した。
実施例25において、保護層用塗工液を下記組成の保護層用塗工液に変更した以外は、すべて実施例25と同様にして、感光体を作製した。
(保護層用塗工液)
下記構造式の高分子電荷輸送物質 15部
実施例1において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、感光体を装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、加熱を停止し、磁場を印加したまま室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬した後、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した。引き上げ後は図11に示すような状態で、磁場を印加したまま20分間静置した。その後、磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、室温まで自然冷却する間、磁場を印加しつづけた。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例3において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、感光体を装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例3と同様にして感光体を作製した。
実施例5において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、感光体を装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例5と同様にして感光体を作製した。
実施例7において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、感光体を装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例7と同様にして感光体を作製した。
実施例15において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、感光体を装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例15と同様にして感光体を作製した。
実施例20において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、感光体を装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例20と同様にして感光体を作製した。
実施例25において、電荷輸送層の塗工を図11に示す製造装置にて、電荷輸送層用塗工液に下引き層と電荷発生層を塗工したアルミニウムシリンダーを電荷輸送層用塗工液に浸漬し、アルミニウムシリンダーを引き上げ、電荷輸送層を塗工した後、図11に示すような状態で、電荷輸送層が固化する前に磁場印加を開始し、アルミニウムシリンダーの内側から外側に向かって、すなわちアルミ基板に対して垂直方向に磁場を印加しながら20分間静置した。その後磁場を印加したまま、ヒーター(86)にて基体内部から加熱することで110℃にて60分乾燥を行なったのち、感光体を装置から取り出し、磁場を印加せずに室温まで自然冷却した。磁場の強度は10テスラにて行なった。それ以外は実施例25と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
比較例1において、磁場を印加しないこと以外は比較例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
比較例3において、磁場を印加しないこと以外は比較例3と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
比較例5において、磁場を印加しないこと以外は比較例5と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
比較例7において、磁場を印加しないこと以外は比較例7と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層の電荷輸送物質を下記化学式のものに変更した以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
比較例9において、磁場を印加しないこと以外は比較例9と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例2において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例2と同様にして感光体を作製した。
実施例3において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例3と同様にして感光体を作製した。
実施例4において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例4と同様にして感光体を作製した。
実施例5において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例5と同様にして感光体を作製した。
実施例6において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例6と同様にして感光体を作製した。
実施例7において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例7と同様にして感光体を作製した。
実施例8において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例8と同様にして感光体を作製した。
実施例9において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例9と同様にして感光体を作製した。
実施例10において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例10と同様にして感光体を作製した。
実施例11において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例11と同様にして感光体を作製した。
実施例12において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例12と同様にして感光体を作製した。
実施例15において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例15と同様にして感光体を作製した。
実施例16において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例16と同様にして感光体を作製した。
実施例17において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例17と同様にして感光体を作製した。
実施例18において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例18と同様にして感光体を作製した。
実施例20において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例20と同様にして感光体を作製した。
実施例21において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例21と同様にして感光体を作製した。
実施例22において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例22と同様にして感光体を作製した。
実施例25において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例25と同様にして感光体を作製した。
実施例26において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例26と同様にして感光体を作製した。
実施例27において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例27と同様にして感光体を作製した。
実施例28において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例28と同様にして感光体を作製した。
実施例31において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例31と同様にして感光体を作製した。
実施例32において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例32と同様にして感光体を作製した。
実施例33において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例33と同様にして感光体を作製した。
実施例34において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例34と同様にして感光体を作製した。
実施例35において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例35と同様にして感光体を作製した。
実施例36において、保護層に磁場を印加しないこと以外は実施例36と同様にして感光体を作製した。
以上のようにして作製された電子写真感光体を、電子写真プロセス用カートリッジ(ただし、クリーニング前露光はなし)に装着し、帯電ローラ及び画像露光光源を780nmの半導体レーザーを用いたデジタル複写機imagioNeo271改造機(リコー社製)で、初期における露光後の電位(VL)の測定及び画像品質の評価を行なった。その後、トータル5万枚の印刷を行ない、印刷後における露光後の電位(VL)の測定、及び解像度の評価を行なった。また解像度評価は、感光体に帯電、露光をした後に、現像すなわち静電潜像の上にトナーが付着した段階で、複写機を停止し、感光体を取り出して、感光体に付着したトナーを拡大観察し、トナーの散りなどからドット再現性を評価した。拡大観察とはレーザー顕微鏡にて観察した。評価機はこの評価を行うために、現像後に感光体の回転を直ちに停止し、感光体を取り出せるように改造したものである。結果を表4に示す。
(ドット再現性)
◎・・・ドット径が小さく、またドットの密度も高く、静電潜像に対し忠実に現像されている。
○・・・ドット径がやや大きくなったが、チリが少なく、高い解像度を維持している。
△・・・チリが増加し、ドット径はより増大し、解像度が若干低下したと認められる。
×・・・チリが広範囲に広がり、ドットの密度が減少しており、解像度が明らかに低下したことが判断できる。
(1) 導電性支持体
(2) 電荷発生層
(3) 電荷輸送層
(4) 保護層
(5) 感光層
(6) 下引き層
(図4について)
21 感光体
22 除電ランプ
23 帯電ローラ
24 画像露光部
25 現像ユニット
26 転写前チャージャ
27 レジストローラ
28 転写紙
29 転写チャージャ
30 分離チャージャ
31 分離爪
32 クリーニング前チャージャ
33 ファーブラシ
34 クリーニングブレード
(図6について)
1C、1M、1Y、1K 感光体
2C、2M、2Y、2K 帯電部材
3C、3M、3Y、3K レーザー光
4C、4M、4Y、4K 現像部材
5C、5M、5Y、5K クリーニング部材
6C、6M、6Y、6K 画像形成要素
7 転写紙
8 給紙コロ
9 レジストラー
10 転写搬送ベルト
11C、11M、11Y、11K 転写ブラシ
12 定着装置
(図7について)
101 感光体
102 接触帯電装置
103 像露光
104 現像装置
105 転写体
106 接触転写装置
107 クリーニングユニット
(図9、10、11について)
81、82 マグネット
83 感光体
84 電荷輸送層用塗工液
85 昇降機
86 ヒーター
Claims (20)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層と保護層を有する電子写真感光体の製造方法において、該保護層に少なくとも下記式(A)で表わされるトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質が含有されており、該保護層を塗工中及び/または塗工後に磁場を印加することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
- 前記保護層がフィラーを含有していることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記フィラーが金属酸化物であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記金属酸化物が酸化チタン、シリカ、アルミナから選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記フィラーがフッ素樹脂微粒子、シリコーン樹脂微粒子から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記保護層が架橋性膜であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記架橋性膜が少なくとも式(A)で表されるトリアリールアミン構造を有する重合性化合物を架橋することにより形成されたものであることを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記架橋性膜が、式(A)で示されるトリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物と、電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーとを架橋することにより形成されたものであることを特徴とする請求項6または7に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項8に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記保護層に、高分子電荷輸送物質が含有されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記高分子電荷輸送物質が前記式(A)で表わされるトリアリールアミン構造を主鎖及び/または側鎖に含むポリカーボネートであることを特徴とする請求項10または11に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記保護層の塗工後、加熱乾燥を終了するまで磁場を印加することを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記保護層の塗工後、光エネルギー照射及び/または熱エネルギー照射及び加熱乾燥を終了するまで磁場を印加することを特徴とする請求項6乃至9の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記感光層が前記式(A)で表されるトリアリールアミン構造を有する電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記感光層の塗工中及び/または塗工後に磁場を印加することを特徴とする請求項15に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 請求項1乃至16の何れかに記載の方法によって製造されたことを特徴とする電子写真感光体。
- 請求項17に記載の電子写真感光体、帯電手段、画像露光手段、現像手段及び転写手段を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
- 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段及び電子写真感光体を有する画像形成装置において、該現像手段が異なる色のトナーによって充填された複数の現像部を有し、該複数の現像部に対応した複数の電子写真感光体を有するタンデム方式の画像形成装置であって、該電子写真感光体が請求項17に記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項17に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段のうちの少なくとも一つの手段が一体となり、かつ画像形成装置本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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