JP4832059B2 - 粒子連結構造体 - Google Patents
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Description
この分野では近年、接続される配線パターンや電極寸法が益々微細化され、導電粒子をランダムに分散した従来の異方導電性接着フィルムでは、接続信頼性の高い接続は困難になっている。即ち、微小面積の電極を接続するために導電粒子密度を高めると、導電粒子が凝集し隣接電極間の絶縁性を保持できなくなる。逆に、絶縁性を保持するために導電粒子の密度を低めると、今度は接続されない電極が生じ、接続信頼性を保ったまま微細化に対応することは困難とされていたことが特許文献4に開示されている。
一方、導電粒子を絶縁性接着剤中に配列することで、微細パターンの接続に対応する試みが特許文献5で成されている。しかし、微細パターンの接続においては、接続信頼性を確保するために、接続時に絶縁性接着剤を流動させて隣接する電極間を絶縁性接着剤で満たす必要があり、その際に折角配列した導電粒子が絶縁性接着剤と共に流動してしまい、接続パターンの微細化には限度があるのが現状であった。
一方、接続時の粒子の流動を抑えて微細パターンを接続するために、実質的に流動しない層中に導電粒子を分散する方法が特許文献6で検討されている。
上記課題を解決するために本願出願以前に行われた上記開示の技術では、例えば、特許文献5では、接続時に導電粒子が流動し、流動した導電粒子が隣接電極間に凝集してしまい、イオンマイグレーション等の絶縁不良の発生頻度を低く抑えることができなかったし、特許文献6では、導電粒子が硬化した光硬化樹脂を含む層に分散していて、接続時に樹脂の流動が抑制され、導電粒子の流動も抑制されているが、接続後の電極と導電粒子の間に絶縁樹脂が残存し易く、接続抵抗を低く抑えることが困難であった。
本発明のように、個々の導電粒子を絶縁樹脂で連結することによって、上記課題が解決できたことは、上述の特許文献に開示の技術に鑑みて、当業者にとって予想だにできなかった驚くべき知見であった。
(1)相互に隔てられて配置された複数の導電粒子が絶縁樹脂によって連結された導電粒子の連結構造体であって、個々の導電粒子が平均2個以上の他の導電粒子とそれぞれ独立に絶縁樹脂で連結されており、かつ、1組2個の導電粒子が1本の線状絶縁樹脂で連結され、別の導電粒子とは別の線状絶縁樹脂で連結されている導電粒子の連結構造体であり、前記絶縁樹脂として架橋ポリマーと非架橋ポリマーを併用することを特徴とする導電粒子の連結構造体。
(2)架橋ポリマーが光架橋ポリマーであることを特徴とする上記(1)に記載の導電粒子の連結構造体。
(3)非架橋ポリマーがアクリルポリマーであることを特徴とする上記(1)又は上記(2)に記載の導電粒子の連結構造体。
本発明に用いられる導電粒子としては、金属粒子、炭素からなる粒子や高分子核材に金属薄膜を被覆した粒子等を用いることができる。
金属粒子としては、例えば、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、半田、インジウム、パラジウム等の単体や、2種以上のこれらの金属が層状あるいは傾斜状に組み合わされている粒子が例示される。
高分子核材に金属薄膜を被覆した粒子としては、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリジビニルベンゼン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、NBR、SBR等のポリマーの中から選ばれた1種あるいは2種以上組み合わせた高分子核材に、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、半田、インジウム、パラジウム等の中から選ばれた1種あるいは2種以上組み合わせてメッキ等により金属被覆した粒子が例示される。金属薄膜の厚さは0.005μm以上1μm以下の範囲であることが、接続安定性と粒子の凝集性の観点から好ましい。金属薄膜は均一に被覆されていることが接続安定性上好ましい。これら導電粒子の表面を更に絶縁被覆した粒子や微小粒子を表面に付着したコンペイ糖型の粒子も使用することができる。
導電粒子の平均粒径は、接続しようとする隣接電極間距離よりも小さい必要があると共に、接続する電子部品の電極高さのバラツキよりも大きいことが好ましい。そのためは導電粒子の平均粒径は、1μm以上30μm未満の範囲が好ましく、好ましくは1.5μm以上20μm未満、更に好ましくは2μm以上15μm未満、一層好ましくは2.5μm以上10μm未満、更に一層好ましくは3μm以上7μm未満である。導電粒子の粒径分布の標準偏差は平均粒径の50%以下が好ましい。
電極毎の接続抵抗のバラツキを小さくするために、導電粒子を高い配列性をもって配置することが好ましい。導電粒子の中心間距離の変動係数(標準偏差を平均で割った値)を配列性の尺度とすると、その値は0.6以下が好ましく、更に好ましくは0.01以上0.5以下であり、一層好ましくは0.02以上0.45以下、一層更に好ましくは0.03以上0.4以下、更に好ましくは0.04以上0.35以下であり、更に一層好ましくは0.05以上0.3以下である。
個々の導電粒子が他の導電粒子と、それぞれ独立に絶縁樹脂で連結している場合、個々の導電粒子が連結している導電粒子の数は平均2個以上が好ましく、より好ましくは2.2個以上8個以下、更に好ましくは2.5個以上7個以下、一層好ましくは2.7個以上6.5個以下、更に一層好ましくは3個以上6個以下である。平均2個以上の導電粒子と連結することで導電粒子は接続時に流動しにくくなり好ましい。
架橋ポリマーは3次元架橋を形成したポリマーであり、有機溶剤に不溶である。非架橋ポリマーは直鎖状ポリマーや分岐を有するポリマー等であり、ポリマーを溶解する有機溶剤が存在する。
非架橋ポリマーとしては、アクリルポリマー、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリブタジエン、ポリビニルエーテル、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂等が例示される。これら非架橋ポリマーは併用しても良い。
架橋ポリマーとしては、架橋アクリレート樹脂、架橋ビニル樹脂、架橋ポリエステル樹脂、架橋ポリウレタン樹脂、架橋メラミン樹脂、架橋シロキサン樹脂、架橋エポキシ樹脂、架橋フェノール樹脂等が例示される。
光ラジカル重合ポリマーを得るためのラジカル重合性基を有する化合物としては、単官能モノマー、多官能モノマー、オリゴマーが挙げられる。単官能モノマーとしては、例えば、n−ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソボルニルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ステアリルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられる。
ラジカル重合性基を有する化合物は、電子線を照射することで重合させることもできるが、光開始剤を併用することで、紫外光、可視光、赤外光の照射によって重合させることができる。ここで用いられる光開始剤としては、光照射によってラジカルを生成する化合物を用いることができ、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−べンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1,4−ジベンゾイルベンゼン等が挙げられる。
ラジカル重合性基を有する化合物が、熱によって重合することを抑制するために、キノン系、ハイドロキノン系、フェノール系等の重合禁止剤を併用しても良い。更に、感度を高めるために増感剤を併用しても良い。
架橋ポリマーは、架橋ポリマーの原料組成物を、非架橋ポリマーと混合あるいは非架橋ポリマー上に積層し、導電粒子の連結構造を形成した後に、架橋反応を進行させ、架橋ポリマーとすることが好ましい。
架橋ポリマーに対する非架橋ポリマーの比率は、質量比で0.2以上5以下の範囲が好ましい。更に好ましくは0.3以上3以下、一層好ましくは0.5以上2以下である。
本発明の導電粒子の連結構造体は、構造体単独で存在していても構わないが、例えば、剥離性基材上に形成されたものや、絶縁性接着剤の表面層や内部に形成されたもの等でもよい。剥離性基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニル、ポリビニルアルコール等のフィルムや、これらフィルムをシリコーン処理やフッ素処理等をして剥離性を向上させたフィルム等の基材が使用される。
本発明の導電粒子の連結構造体を製造する方法としては、例えば、非架橋ポリマーにラジカル重合性基を有する化合物と光開始剤を含む組成物等の光架橋ポリマーの原料組成物を混合し、その混合物の薄膜を透光性の剥離性基材上に形成し、その表面層に導電粒子を相互に隔てられた状態で配置し、連結すべき導電粒子および導電粒子間のみに光が当たる様に剥離性基材側にフォトマスクを密着させて露光し、光の当たった部分のみラジカル重合性基が重合して架橋ポリマーが生成、本発明の構成要素の1つである絶縁樹脂とした後、導電粒子と導電粒子を連結した絶縁樹脂から、光が当たらず未反応の光架橋ポリマーの原料組成物と非架橋ポリマーの混合物と剥離基材を分離することで導電粒子の連結構造体が得られる。ここで、導電粒子を薄膜の表面層に相互に隔てられた状態で配置する方法としては、例えば、導電粒子を同一電荷に帯電させて散布する方法、導電粒子径よりも小さな吸引孔を多数設けた吸引治具に導電粒子を吸引し感光性樹脂に転写する方法、メッシュ孔を通して導電粒子を供給する方法等がある。
薄膜を形成する場合、必要に応じ、溶剤を用いることができる。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
単層として形成する方法としては、例えば、薄膜表面が粘着性を有する条件で、その表面に導電粒子を配置し、その後薄膜層に到達していない導電粒子をエアーブロー等により排除することで得られる。必要に応じ、単層に配置した導電粒子を薄膜内に埋め込まれる。このときの全面積に対する導電粒子の投影面積の割合で定義される充填率は、六方細密充填時の充填率である90.7%に近い方が好ましく、好ましくは65%以上である。より好ましくは70%以上、更に好ましくは75%以上、一層好ましくは80%以上である。
絶縁性接着剤としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂から選ばれた1種類以上の樹脂を含有する。これらの樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、SBR、SBS、NBR、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルオキシド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、アルキルフェノール樹脂、スチレンブタジエン樹脂、カルボキシル変性ニトリル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等又はそれらの変性樹脂が挙げられる。特に基板との接着性を必要とする場合には、エポキシ樹脂を含有することが好ましい。
絶縁性接着剤はフィルム状であることが好ましい。その厚みは5μm以上50μm以下が好ましく、更に好ましくは6μm以上35μm以下、一層好ましくは7μm以上25μm以下、更に一層好ましくは8μm以上20μm以下である。フィルム状の絶縁性接着剤は、必要に応じ、ポリエステルフィルム等の基材により補強されていてもよい。上記基材はフッ素処理、シリコーン処理、アルキド処理等の表面処理を行っていることが好ましい。絶縁性接着剤は単一組成であっても構わないし、異なる組成の接着剤が2層以上積層されていても構わない。単一組成のほうが、内部応力の蓄積がなく好ましい。
絶縁性接着剤の製造は、例えば、各成分を溶剤中で混合、塗工液を作成し、基材上にアプリケーター塗装等により塗工、オーブン中で溶剤を揮散させる事で製造できる。
[実施例1]
非架橋ポリマーとしてのアクリルポリマー100質量部に、架橋ポリマーの原料組成物として、ゲル浸透クロマトグラフ法(GPC)により測定した(以下同じ)重量平均分子量が2000の不飽和ポリエステルプレポリマー(アジピン酸、イソフタル酸、イタコン酸、フマル酸と、ジエチレングリコールとの脱水縮合物)49質量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート8質量部、ジエチレングリコールジメタクリレート30質量部、ペンタエリスリトールトリメタクリレート10質量部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン2質量部、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.02質量部を混合し、酢酸エチルで樹脂分4質量%に希釈混合して塗工液を得た。得られた塗工液をブレードコーターで100μm無延伸ポリプロピレンフィルム上に塗布、80℃で10分間乾燥し、厚さ3μmの薄膜を得た。ここで用いたアクリルポリマーは、アクリル酸メチル67.1質量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル10.9質量部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル3.5質量部、アクリロニトリル18.5質量部を酢酸エチル233質量部中で、アゾビスイソブチロニトリル0.25質量部を開始剤とし、窒素ガス気流中65℃で8時間重合して得られた重量平均分子量が100万のものである。
この薄膜上に、ポリジビニルベンゼンの周りにニッケル層と金層が形成された直径4μm導電粒子を充填した後、エアーブローにより薄膜に到達していない導電粒子を排除し、充填率が80%の単層導電粒子層が形成された。
次に、窒素中で高圧水銀灯を用いて1000mJ/cm2 のUV光を照射して、ラジカル重合反応をし、架橋ポリマーを形成した。
得られたフィルムをマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、商品名:VHX−100、以下同じ)で観察した結果、導電粒子は相互に隔てられて配置し、個々の導電粒子は平均5.1個の他の導電粒子とそれぞれ独立に絶縁樹脂で連結された構造を有し、剥離可能なポリプロピレンフィルム上に形成された導電粒子の連結構造体−1を得た。導電粒子の連結構造体−1のマイクロスコープで得られた画像から、画像処理ソフト(旭化成株式会社製、商品名:A像くん、以下同じ)を用いて、導電粒子の中心間距離の平均値およびその変動係数を求めた結果、平均値が9.3μm、変動係数が0.19であった。
非架橋ポリマーとしてのアクリルポリマー100質量部に、架橋ポリマーの原料組成物として、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン48質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート48質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン4質量部を混合し、酢酸エチルで樹脂分4質量%に希釈混合し塗工液を得た。得られた塗工液をブレードコーターで100μm無延伸ポリプロピレンエチレンフィルム上に塗布、80℃で10分間乾燥し、厚さ2.0μmの薄膜を得た。ここで用いたアクリルポリマーはアクリル酸メチル62質量部、アクリル酸−2−エチルヘキシル30.6質量部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル7質量部、アクリル酸0.4質量部を酢酸エチル233質量部中で、アゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を開始剤とし、窒素ガス気流中65℃で8時間重合して得られた重量平均分子量が110万のものである。
この薄膜上に、ポリジビニルベンゼンの周りにニッケル層と金層が形成された直径3μm導電粒子を充填した後、エアーブローにより薄膜に到達していない導電粒子を排除し、充填率が70%の単層導電粒子層が形成された。
次に、窒素中で高圧水銀灯を用いて600mJ/cm2 のUV光を照射して、ラジカル重合反応をし、架橋ポリマーを形成した。
得られたフィルムをマイクロスコープで観察した結果、導電粒子は相互に隔てられて配置し、個々の導電粒子は平均3.7個の他の導電粒子とそれぞれ独立に絶縁樹脂で連結された構造を有し、剥離可能なポリプロピレンエチレンフィルム上に形成された導電粒子の連結構造体−2を得た。導電粒子の連結構造体−2のマイクロスコープで得られた画像から、画像処理ソフトを用いて、導電粒子の中心間距離の平均値およびその変動係数を求めた結果、平均値が9.5μm、変動係数が0.39であった。
実施例1で得たポリプロピレンフィルム上に形成された導電粒子の連結構造体−1をPETフィルム製セパレーター上に形成されたフィルム状の絶縁性接着剤に熱ロールを使ってラミネートし、フィルム状の絶縁性接着剤に導電粒子の連結構造体−1を埋め込み、その後ポリプロピレンフィルムを剥離し、異方導電性接着剤とした。ここで用いた絶縁性接着剤は、フェノキシ樹脂(インケム社製、商品名:PKHC)100質量部、ナフタレン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:EPICLON HP−4032D)50質量部、マイクロカプセル型潜在性硬化剤と液状エポキシ樹脂の混合物(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名:ノバキュアHX−3941HP)50質量部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.25質量部、トルエン100質量部、酢酸エチル100質量部を混合して接着剤ワニスとし、この接着剤ワニスを離型処理した50μmのPETフィルム製セパレーター上にブレードコーターを用いて塗布し、溶剤を乾燥除去して得た平均膜厚20μmのフィルム状の絶縁性接着剤である。
ITOガラス基板の接続位置に異方導電性接着剤を乗せて、70℃、0.5MPa、2秒間の条件で熱圧着し、セパレーターを剥がした後、ベアチップを位置合わせして、200℃、3MPa、20秒間加熱加圧し、ベアチップとITOガラス基板を接続した。接続後に金バンプとITO電極間に挟まれている導電粒子、即ち、接続に有効に働いた導電粒子の数を50バンプ分カウントした結果、平均が16.1個、標準偏差1.3個であり、平均−4×標準偏差で定義される最小接続間粒子数は10.8個となり、安定した電気的接続が可能であることが判った。
信頼性試験としては、ベアチップとITOガラス基板よりなる300対のデイジーチェーン回路による導通抵抗測定と80対の櫛型電極による絶縁抵抗測定を行った。その結果、配線抵抗を含む導通抵抗は9.5kΩであり、300対の全ての電極が電気接続されていた。一方、絶縁抵抗は109Ω以上であり、80対の櫛型電極間でショートの発生がなかった。更に、温度85℃、湿度85%の環境で500時間置いた後、絶縁抵抗と導通抵抗を測定した結果、導通抵抗9.6kΩ、絶縁抵抗109Ω以上であり、長期信頼性も高く、本発明の連結構造体がファインピッチ接続において有用であった。
実施例2で得た導電粒子の接続構造体−2を用いた以外は参考例1と同様にして、異方導電性接着剤を得、ベアチップとITOガラス基板を接続し、金バンプとITO電極間に挟まれた導電粒子をカウントした結果、平均が22.6個、標準偏差3.2個で、最小接続間粒子数は9.8個となり、安定した電気的接続が可能であることが判った。
更に、参考例1と同様にして、接続信頼性を評価した結果、配線抵抗を含む導通抵抗は9.8kΩであり、300対の全ての電極が電気接続されていた。一方、絶縁抵抗は109Ω以上であり、80対の櫛型電極間でショートの発生がなかった。更に、温度85℃、湿度85%の環境で500時間置いた後、絶縁抵抗と導通抵抗を測定した結果、導通抵抗9.9kΩ、絶縁抵抗109Ω以上であり、長期信頼性も高く、本発明の連結構造体がファインピッチ接続において有用であった。
架橋ポリマーの原料組成物を用いなかった以外は実施例2と同様にして、導電粒子の連結構造体を得た。得られた導電粒子の連結構造体は、導電粒子の中心間距離の平均値が9.3μm、その変動係数が0.32であった。次に、参考例1と同様にして、異方導電性接着剤を得、ベアチップとITOガラス基板を接続し、金バンプとITO電極間に挟まれた導電粒子をカウントした結果、平均が14.2個、標準偏差3.9個で、最小接続間粒子数は−1.4個となり、導電粒子が存在しない電極が存在し、安定した電気的接続ができなかった。
非架橋ポリマーを用いなかった以外は実施例2と同様にして、導電粒子の連結構造体の作成を試みたが、導電粒子が凝集し、また、絶縁樹脂による連結構造が得られず、導電粒子の連結構造体は得られなかった。
Claims (3)
- 相互に隔てられて配置された複数の導電粒子が絶縁樹脂によって連結された導電粒子の連結構造体であって、個々の導電粒子が平均2個以上の他の導電粒子とそれぞれ独立に絶縁樹脂で連結されており、かつ、1組2個の導電粒子が1本の線状絶縁樹脂で連結され、別の導電粒子とは別の線状絶縁樹脂で連結されている導電粒子の連結構造体であり、前記絶縁樹脂として架橋ポリマーと非架橋ポリマーを併用することを特徴とする導電粒子の連結構造体。
- 架橋ポリマーが光架橋ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の導電粒子の連結構造体。
- 非架橋ポリマーがアクリルポリマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電粒子の連結構造体。
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