JP4831108B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は導電性高分子を固体電解質層に用いた固体電解コンデンサの製造方法に関するものである。
電子機器の高周波化に伴って、電子部品である電解コンデンサにも従来よりも高周波領域でのインピーダンス特性に優れる大容量のコンデンサが求められてきている。最近では、この高周波領域でのインピーダンス低減のために電気伝導度の高い導電性高分子を電解質に用いた固体電解コンデンサが検討されてきており、また大容量化の要求に対しては電極箔を積層させる場合と比較して、構造的に大容量化が容易な巻回形(陽極箔と陰極箔をその間にセパレータを介して巻回した構造のもの)による導電性高分子を用いた固体電解コンデンサが製品化されてきている。
この巻回形の固体電解コンデンサにおいて、導電性高分子の形成方法についてこれまで多くの発明がなされており、一般的には導電性高分子のモノマー溶液と酸化剤溶液で交互に電解重合または化学重合して固体電解質層を形成するか、導電性高分子のモノマー溶液と酸化剤溶液の混合溶液で電解重合または化学重合して固体電解質層を形成させていた。ここで用いられている導電性高分子のモノマーとしてはピロール、チオフェン、エチレンジオキシチオフェン、アニリンまたはその誘導体であり、酸化剤溶液としてはp−トルエンスルホン酸第二鉄塩、ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩、ナフタレンスルホン酸第二鉄塩、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸第二鉄塩や長鎖脂肪族スルホン酸等の第二鉄塩を含有したアルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコール等)溶液が用いられている。
しかしながら上記巻回形の固体電解コンデンサにおいて、導電性高分子を巻回形のコンデンサ素子の内部に均一かつ十分に含浸させることは困難であり、特にエチレンジオキシチオフェンを重合してなるポリエチレンジオキシチオフェンにおいては、種々の酸化剤や重合条件の微妙な変化、さらには酸化剤溶液を調合してから導電性高分子のモノマーを重合するまでの経過時間等によって、電気特性のバラツキ(特に導電性高分子の誘電体酸化皮膜層上への被覆率により決定される静電容量のバラツキや導電性高分子の充填率により決定される高周波域でのインピーダンスのバラツキ)が大きいという課題を有していた。
また、導電性高分子のモノマー溶液は粘性が高いため、コンデンサ素子の陽極箔および陰極箔のピット内に充填させるには低温雰囲気や真空含浸などの工夫が必要であった。
本発明はこのような従来の課題を解決し、巻回形のコンデンサ素子に導電性高分子の固体電解質層を比較的容易に形成させて、容量達成率の高い高周波特性に優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明の請求項1に記載の発明は、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極箔とエッチング処理あるいはエッチング後化成処理された陰極箔とをその間にセパレータを介在させて巻回することによりコンデンサ素子を形成する工程と、グリシジ変性ポリエステルまたはポリエチレンテレフタレートの有機バインダーと界面活性剤を含む溶液にポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体のいずれかの微粒子を分散させ、粘度を5〜100cpに調整した導電性高分子微粒子分散水溶液をコンデンサ素子に含浸させて微粒子の導電性高分子を有した第1の固体電解質層を形成する工程と、複素環式モノマーと酸化剤と溶剤との混合溶液に浸漬して第2の固体電解質層を形成する工程とを具備した製造方法とするもので、この方法により、誘電体酸化皮膜層上に微粒子の導電性高分子を有した第1の固体電解質層を比較的容易に形成することができ、また、導電性高分子微粒子分散体の導電層と電解液を含浸することにより、比較的容易に高周波領域のインピーダンス特性を低くすることができ、固体電解コンデンサの内部抵抗の低い、容量達成率の高い高周波特性に優れた固体電解コンデンサを得ることができるという作用を有する。
なお、上記有機バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、セルロース、ニトロセルロース、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、脂環式エポキシおよびこれらの誘導体よりなる群より選ばれる1つ以上を含有する高分子または共重合体の1つ以上からなるものが挙げられ、特にグリシジ変性ポリエステルまたはポリエチレンテレフタレートが好ましく、これらの高分子または共重合体は導電性の乏しい高分子であり、かつこれらの抵抗率を1.0×1010Ω/□を超える値に設定することが容易であるため、電子なだれ現象を局所的な範囲に止めるに十分な絶縁性能を有する誘電体酸化皮膜上の層を構成できるので、漏れ電流が非常に小さく、かつエージング中にショートの発生しにくい固体電解質層を得ることができる。
また、導電性高分子微粒子分散水溶液の微粒子200〜10000nmとすることにより、上記請求項1に記載の発明により得られる作用と同様の作用を有する。
上記導電性高分子微粒子分散水溶液を超音波、ホモジナイザー、ハイブリッドミキサー、ハイシェアミキサーの少なくとも1種で分散処理して粘度を調整することにより、流体せん断作用および機械的せん断作用により導電性高分子微粒子分散水溶液中の微粒子および有機バインダーの分散性を高めることができ、上記水溶液を低粘度にして誘電体酸化皮膜層上に第1の固体電解質層を緻密に形成することができるという作用を有する。
なお、上記超音波は周波数40〜60kHz、出力50〜100Wを有する一般的な超音波処理装置で処理するもの、ホモジナイザーはポンプで液体をオリフィス機構を通過させることにより、高いせん断作用を液体に与えることができる装置で処理するもの、ハイブリッドミキサーは液体を公転および自転させながら攪拌することができる装置で処理するもの、ハイシェアミキサーはロータとスクリーンを高速で回転させ、ロータとスクリーンの間に液体を通過させることにより、高いせん断作用を液体に与えながら攪拌することができる装置で処理するもので、これらの各分散処理のいずれか、あるいはそれらの組み合わせで導電性高分子微粒子分散水溶液を分散処理することができる。
上記複素環式モノマーがポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体のいずれかを用いるもので、これらの電子導電性高分子は導電率が非常に高いため、陽極誘電体酸化皮膜上に設けた層の電子導電性高分子の抵抗率を1.0×1010Ω/□以下に設定しやすい上、前記した第1の固体電解質層の有機バインダーであるグリシジル変性ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート等との相溶性が極めて高いので、これらの非電子伝導性高分子との併用により誘電体酸化皮膜上へこれらの電子導電性高分子の被覆率が高められるという効果を有するので、漏れ電流が非常に小さく、かつエージング中にショートが発生しにくい上、容量引き出し率の高い大容量の固体電解コンデンサを構成することができるという作用を有する。
上記ポリチオフェンとしてポリエチレンジオキシチオフェンを用いることができる。
以上のように本発明によれば、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極箔とエッチング処理あるいはエッチング後化成処理された陰極箔とをその間にセパレータを介在して巻回することによりコンデンサ素子を形成する工程と、グリシジ変性ポリエステルまたはポリエチレンテレフタレートの有機バインダーと界面活性剤を含む溶液にポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体のいずれかの微粒子を分散させ、粘度を5〜100cpに調整した導電性高分子微粒子分散水溶液をコンデンサ素子に含浸させて微粒子の導電性高分子を有した第1の固体電解質層を形成する工程と、複素環式モノマーと酸化剤と溶剤との混合溶液に浸漬して第2の固体電解質層を形成する工程とを具備した製造方法としたもので、この方法により、誘電体酸化皮膜層上に微粒子の導電性高分子を有した第1の固体電解質層を比較的容易に形成することができ、また、導電性高分子微粒子分散体の導電層と電解液を含浸することにより、比較的容易に高周波領域のインピーダンス特性を低くすることができ、固体電解コンデンサの内部抵抗の低い、容量達成率の高い高周波特性に優れた固体電解コンデンサを得ることができるものであり、その工業的な価値は大なるものである。
次に、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
誘電体酸化皮膜の耐電圧が30Vの陽極アルミニウム箔と陰極アルミニウム箔との間にポリエチレンテレフタレート製のセパレータ(厚さ50μm、秤量25g/m2)を介在させて巻回することにより巻回形のコンデンサ素子を作製した(このコンデンサ素子にアジピン酸アンモニウム10重量%エチレングリコール溶液を含浸させた際の周波数120Hzにおける静電容量は250μFであった)。
次に、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸の微粒子(平均粒径200nm)の濃度が1.0重量%と、グリシジル変性ポリエステルの濃度が3.0重量%と界面活性剤を添加した導電性高分子微粒子分散水溶液に上記コンデンサ素子を浸漬して引き上げた後、150℃で5分間乾燥処理を行い、少なくとも誘電体酸化皮膜上に電子導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸とグリシジル変性ポリエステルを含有する第1の固体電解質層を形成した。
続いて、このコンデンサ素子を複素環式モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄2部と重合溶剤であるn−ブタノール4部を含む混合溶液に浸漬して引き上げた後、85℃で60分間放置することにより導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンの第2の固体電解質層を電極箔間に形成した。
このコンデンサ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材(ブチルゴムポリマー30部、カーボン20部、無機充填剤50部から構成、封口体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にアルミニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処理により開口部を封止し固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態2)
上記実施の形態1において、陰極アルミニウム箔を化成処理したアルミニウム箔(化成皮膜耐圧5.0V)を用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態3)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液をポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸の微粒子(平均粒径500nm)の濃度が1.5重量%と、グリシジル変性ポリエステルの濃度が3.0重量%と界面活性剤を添加したものを用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態4)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液を超音波装置(出力100W)により2時間処理を行った後に用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態5)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液を超音波装置(出力100W)により4時間処理を行った後に用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態6)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液をホモジナイザー(ヒスコトロン製NS−56)により1時間処理した後に用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態7)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液をハイブリッドミキサー(キーエンス製HM−500)で3時間処理した後に用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態8)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液をハイシェアミキサー(エム・テクニック製CLM−0.8S)で10分間処理した後に用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態9)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液をポリアニリンの微粒子(平均粒径1000nm)の濃度が5.0重量%と、ポリエチレンテレフタレートの濃度が3.0重量%と界面活性剤を添加したものを、超音波装置により2時間処理を行った後に用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態10)
上記実施の形態1において、導電性高分子微粒子分散水溶液をポリピロールの微粒子(平均粒径800nm)の濃度が3.0重量%と、ポリエチレンテレフタレートの濃度が3.0重量%と界面活性剤を添加したものを、超音波装置により1時間処理を行った後に用いた以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態11)
上記実施の形態1において、第1の固体電解質層を形成したコンデンサ素子を、複素環式モノマーであるピロール1部と酸化剤であるナフタレンスルホン酸第二鉄2部と重合溶剤であるn−ブタノール3部を含む混合溶液に浸漬して引き上げた後、85℃で60分間放置することにより導電性高分子であるポリピロールの第2の固体電解質層を電極箔間に形成した以外は実施の形態1と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態12)
上記実施の形態11において、酸化剤であるナフタレンスルホン酸第二鉄の代わりにメタンスルホン酸第二鉄塩を用いた以外は実施の形態11と同様にして固体電解コンデンサを作製した。
(実施の形態13)
誘電体酸化皮膜の耐電圧が30Vの陽極アルミニウム箔と化成処理された陰極アルミニウム箔(化成皮膜耐圧5.0V)との間にポリエチレンテレフタレート製のセパレータ(厚さ50μm、秤量25g/m2)を介在させて巻回することにより巻回形のコンデンサ素子を作製した(このコンデンサ素子にアジピン酸アンモニウム10重量%エチレングリコール溶液を含浸させた際の周波数120Hzにおける静電容量は250μFであった)。
次に、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸の微粒子(平均粒径500nm)の濃度が1.0重量%と、グリシジル変性ポリエステルの濃度が3.0重量%と界面活性剤を添加した導電性高分子微粒子分散水溶液に上記コンデンサ素子を浸漬して引き上げた後、150℃で5分間乾燥処理を行い、少なくとも誘電体酸化皮膜上に電子導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸とグリシジル変性ポリエステルを含有する第1の固体電解質層を形成した。
続いて、第1の固体電解質層を形成したコンデンサ素子にアジピン酸アンモニウム10%を溶かしたエチレングリコール電解液を含浸した。
このコンデンサ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材(ブチルゴムポリマー30部、カーボン20部、無機充填剤50部から構成、封口体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にアルミニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処理により開口部を封止して固体電解コンデンサを作製した。
(比較例)
誘電体酸化皮膜の耐電圧が30Vの陽極アルミニウム箔と陰極アルミニウム箔との間にポリエチレンテレフタレート製のセパレータ(厚さ50μm、秤量25g/m2)を介在させて巻回することにより巻回形のコンデンサ素子を作製した(このコンデンサ素子にアジピン酸アンモニウム10重量%のエチレングリコール溶液を含浸させた際の周波数120Hzにおける静電容量は250μFであった)。
このコンデンサ素子を複素環式モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄2部と重合溶剤であるn−ブタノール4部を含む混合溶液に浸漬して引き上げた後、85℃で60分間放置することにより導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンを電極箔間に形成した。
このコンデンサ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材(ブチルゴムポリマー30部、カーボン20部、無機充填剤50部から構成、封口体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にアルミニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処理により開口部を封止し固体電解コンデンサを作製した。
上記実施の形態1〜13と比較例の固体電解コンデンサについて、その静電容量(測定周波数120Hz)、tanδ(測定周波数120Hz)、インピーダンス(測定周波数100kHz)を比較した結果を(表1)に示す。なお、試験個数はいずれも50個であり、静電容量、インピーダンスはショート品を除いたサンプルについての平均値で示した。
Figure 0004831108
(表1)より明らかなように、本発明の実施の形態1〜12の固体電解コンデンサは、誘電体酸化皮膜層上に導電性高分子の微粒子を有した第1の固体電解質層を比較的容易に形成することができ、この第1の固体電解質層の表面に形成される第2の固体電解質層との密着性も向上することができるので、固体電解コンデンサの内部抵抗を低くし、容量達成率の高い高周波特性に優れた固体電解コンデンサを得ることができる。
また、導電性高分子微粒子分散水溶液を超音波処理(実施の形態4および5)、ホモジナイザー処理(実施の形態6)、ハイブリッドミキサー処理(実施の形態7)、ハイシェアミキサー処理(実施の形態8)することにより、第1の固体電解質層を緻密で均一に形成することができることから、容量およびインピーダンス特性に優れた固体電解コンデンサを得ることができる。
特に実施の形態8の固体電解コンデンサは、導電性高分子微粒子分散水溶液の分散処理時間を短くしても分散効率を高めることができ、容量およびインピーダンス特性をさらに高めることができる。
上記超音波処理およびハイシェアミキサー処理において、導電性高分子微粒子分散水溶液の分散処理時間と粘性の関係をBRANSON製のBRANSONIC220を用いて測定した結果を図1に示す。同図より超音波処理では1〜4時間処理することにより低粘性(100cp以下)にすることができ、また、ハイシェアミキサー処理では10分で低粘性になり、この低粘性(5〜100cp)の導電性高分子微粒子分散水溶液を用いることにより、緻密で均一な第1の固体電解質層を形成することができるものである。
さらに、実施の形態13においては、導電性高分子微粒子分散水溶液により第1の固体電解質層を形成したコンデンサ素子に、エチレングリコール電解液を含浸した固体電解コンデンサで、比較的容易に高周波領域のインピーダンス特性の低い固体電解コンデンサを得ることができるものである。
本発明の実施の形態における超音波およびハイシェアミキサーで導電性高分子微粒子分散水溶液を分散処理したときの処理時間と粘性の関係を示すグラフ

Claims (1)

  1. 誘電体酸化皮膜層を形成した陽極箔とエッチング処理あるいはエッチング後化成処理された陰極箔とをその間にセパレータを介在させて巻回することによりコンデンサ素子を形成する工程と、グリシジ変性ポリエステルまたはポリエチレンテレフタレートの有機バインダーと界面活性剤を含む溶液にポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体のいずれかの微粒子を分散させ、粘度を5〜100cpに調整した導電性高分子微粒子分散水溶液をコンデンサ素子に含浸させて微粒子の導電性高分子を有した第1の固体電解質層を形成する工程と、複素環式モノマーと酸化剤と溶剤との混合溶液に浸漬して第2の固体電解質層を形成する工程とを具備した固体電解コンデンサの製造方法。
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