JP4828715B2 - 抜染剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、抜染剤に関するもので、詳しくは、毛髪及び皮膚から酸性染毛料を効率よく除去することができ、毛髪を損傷することが無く、製造上危険を伴わない抜染剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、酸性染毛料を主成分とする染毛剤を用いて染めた毛髪から酸性染毛料を除去する方法としては、ブリーチ剤を使用する方法が知られている。
このブリーチ剤は、酸化剤とアルカリ剤とを含有し、そのアルカリ剤の作用によって酸化剤から発生した酸素が、酸性染毛料を分解することにより、酸性染毛料を除去することができる。
【0003】
また、酸性染毛料を除去する他の方法として、還元剤と、溶剤としての低級アルコールとを配合した脱染剤を使用する方法が知られている。
この脱染剤は、還元剤により酸性染毛料を分解すると共に、溶剤中に酸性染毛料を溶出させることにより、酸性染毛料を除去するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ブリーチ剤を用いる方法では、ブリーチ剤中に存在する酸素により毛小皮の剥離が起きるため、毛髪が損傷してしまう問題があった。又、ブリーチ剤中の酸素により毛髪のメラニン色素が分解されるため、毛髪が明るくなってしまうという問題があった。
【0005】
一方、脱染剤を用いる方法でも、毛小皮の剥離が起きるため、毛髪が損傷してしまうという問題があった。加えて、従来の脱染剤は低級アルコールを含有しているため、製造工程において、引火、爆発の危険が伴うという問題があった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、毛髪及び皮膚から酸性染毛料を効率よく除去することができ、毛髪を損傷することが無く、製造上危険を伴わない抜染剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、
陽イオン性界面活性剤と、芳香族アルコールと、アルカリ成分と、N−アルキルピロリドンと、水とを含有し、且つ、低級アルコールを含有しないA剤と、低級アルキレンカーボネートを含有し、且つ、低級アルコールと、水とを含有しないB剤とから構成され、前記A剤と前記B剤とは使用時に混合して用いられる二剤式であり、前記芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率が、0.1〜1000の範囲にあることを特徴とする抜染剤を要旨とする。
【0007】
本発明の抜染剤は、染毛料(例えば酸性染毛料)の除去効果を有する成分である、陽イオン性界面活性剤、低級アルキレンカーボネート、芳香族アルコール、及びアルカリ成分を含有することにより、毛髪からの染毛料の除去効果、及び地肌からの染毛料の除去効果(地肌汚れ除去効果)が高いという特長を有し、また、陽イオン性界面活性剤を含有することにより、毛髪の損傷を防止することができるという特長を有する。
【0008】
特に、この抜染剤は、芳香族アルコールの配合量に対する低級アルキレンカーボネートの配合量の比率が、0.1〜1000の範囲にあることにより、染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、及び地肌汚れ除去効果が一層高い。
また、本発明の抜染剤は、低級アルコールを含有していないため、製造上の危険を伴わないという長所を有する。
【0009】
・前記陽イオン性界面活性剤としては、例えば、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化イソステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
【0010】
これらの中でも、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウムが好ましく、特に塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが、毛髪の損傷防止効果及び染毛料除去効果の点で好ましい。
【0011】
陽イオン性界面活性剤は、1種を用いることも、2種以上を用いることもできる。
陽イオン性界面活性剤の配合量は、抜染剤全量に対して、0.01〜10重量%、特に0.1〜5重量%が、染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、及び地肌汚れ除去効果において優れているので好ましい。
【0012】
・前記低級アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
・前記芳香族アルコールとしては、例えば、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、β−フェニルエチルアルコール、シンナミルアルコール、フェニルプロパノール、α−メチルベンジルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、フェノキシエタノール、p−アニシルアルコール等が挙げられる。 特に、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールが、染毛料除去効果及び地肌汚れ除去効果の点で好ましい。
【0013】
・前記芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率が、0.1〜100(特に好ましくは0.5〜20)の間である場合に、染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、及び地肌汚れ除去効果を一層高めることができる。
【0014】
・前記芳香族アルコールの配合量及び低級アルキレンカーボネートの配合量の合計は、抜染剤の全量に対して、0.1〜60重量%、特に1.0〜30重量%とすることが、十分な染毛料除去効果が得られるので好ましい。
・前記アルカリ成分としては、例えば、強アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリ金属塩、乳酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、あるいはステアリン酸トリエタノールアミン等の有機酸塩などが挙げられる。
【0015】
特に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、有機酸塩が、染毛料除去効果及び地肌汚れ除去効果の点で好ましい。
アルカリ成分は、1種を用いることも、2種以上を用いることもできる。
【0016】
アルカリ成分の配合量は、抜染剤全量に対して、例えば、0.01〜10重量%、特に0.1〜6重量%とすることが十分な除去効果が得られるので好ましい。
・本発明の抜染剤は、通常の方法に従って製造することができ、そのpHは8〜12、特にpH9〜11であることが、染毛料除去効果及び地肌汚れ除去効果の点で好ましい。
【0017】
・本発明の抜染剤の剤型としては特に制限されず、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、エアゾール状、エアゾールフォーム状等のいずれでも良い。特に、乳液状、クリーム状、ゲル状が使用性に優れるので好ましい。
【0018】
また、本発明の抜染剤は、N−アルキルピロリドンを含有することにより、染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、及び地肌汚れ除去効果が一層高いという特長を有する。
・前記N−アルキルピロリドンとしては、例えば、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−オクチルピロリドン等が挙げられる。特に、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンが、染毛料除去効果及び地肌汚れ除去効果の点で好ましい。
【0019】
N−アルキルピロリドンは、1種を用いることも、2種以上を用いることもできる。
N−アルキルピロリドンの配合量は、抜染剤全量に対して、例えば、0.01〜30重量%、特に0.1〜10重量%とすることが十分な染毛料除去効果が得られるので好ましい。
【0021】
また、本発明の抜染剤では、使用する前(保管時)においては、低級アルキレンカーボネートは、他の成分(陽イオン性界面活性剤、芳香族アルコール、アルカリ成分、N−アルキルピロリドン、及び水)を含むA剤とは別に、B剤に配合されている。
しかも、B剤については、水を含まないものとしてある。そのため、低級アルキレンカーボネートからの炭酸ガスの発生、およびその炭酸ガスによる容器の膨張を防止することができる。
【0022】
つまり、低級アルキレンカーボネートは、水の中では、ある程度炭酸ガスを発生する性質を持つが、本発明の抜染剤では、使用前において、低級アルキレンカーボネートと水とが接触しないようにすることができるので、炭酸ガスの発生、及び、それに起因する容器の膨張を防止できる。
【0023】
・前記A剤における各成分の配合量、及び前記B剤における、前記低級アルキレンカーボネートの配合量は、使用時(A剤とB剤とを混合した時)において、請求項1に記載の濃度となる配合量とする。
【0024】
また、前記A剤における、前記芳香族アルコールの配合量、及び前記B剤における、前記低級アルキレンカーボネートの配合量は、使用時(A剤とB剤とを混合した時)において、芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率が、0.1〜1000となる量とする。
【0025】
また、N−アルキルピロリドンが、A剤にのみ含有され、B剤に含まれないので、B剤には、N−アルキルピロリドンを溶解するための水を配合する必要がない。そのため、B剤においては、低級アルキレンカーボネートと水との反応による炭酸ガスの発生、及び、それに起因する容器の膨張の問題が生じない。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の抜染剤の実施の形態の例(実施例)を説明する。
a)まず、実施例1〜9及び比較例1〜6で製造した、毛髪に付着した酸性毛染料を除去するために用いられる抜染剤について説明する。
【0031】
尚、実施例1〜6及び比較例1〜6の抜染剤は1剤式の抜染剤であり、実施例7〜9の抜染剤は、A剤とB剤の2剤から構成され、使用時にそれらを85:15の比率で混合する2剤式の抜染剤である。
(実施例1)
本実施例1の抜染剤1を、下記表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
【0032】
【表1】
【0033】
尚、表1には、芳香族アルコールの配合量に対する低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)を併せて示す。
(実施例2)
本実施例2の抜染剤2を、上記表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
(実施例3)
本実施例3の抜染剤3を、上記表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
(実施例4)
本実施例4の抜染剤4を、上記表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
(実施例5)
本実施例5の抜染剤5を、上記表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
(実施例6)
本実施例6の抜染剤6を、上記表1に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
(実施例7)
本実施例7の抜染剤7を構成するA剤及びB剤を、下記表2に記載の成分をそれぞれ対応する配合量で混合することにより調製した。
【0034】
【表2】
【0035】
尚、使用時(A剤とB剤とを85:15の重量比で混合した時)における本実施例7の抜染剤7では、芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)は5である。
(実施例8)
本実施例8の抜染剤8を構成するA剤及びB剤を、下記表3に記載の成分をそれぞれ対応する配合量で混合することにより調製した。
【0036】
【表3】
【0037】
尚、使用時(A剤とB剤とを85:15の重量比で混合した時)における本実施例8の抜染剤8では、芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)は3.3である。
(実施例9)
本実施例9の抜染剤9を構成するA剤及びB剤を、下記表4に記載の成分をそれぞれ対応する配合量で混合することにより調製した。尚、下記のプロデュウ400(商品名、味の素株式会社製)は、DL−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液、トリメチルグリシン、L−セリン、ソルビット液(糖類)、L−スレオニン、グリシン、L−アルギニン、L−アラニン、L−リジン液、L−プロリンおよびL−グルタミン酸の混合物である保湿剤である。
【0038】
【表4】
【0039】
尚、使用時(A剤とB剤とを85:15の重量比で混合した時)における本実施例9の抜染剤9では、芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)は5である。
【0040】
(比較例1)
本比較例1の抜染剤11を、下記表5に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
【0041】
尚、本比較例1の抜染剤11は、低級アルキレンカーボネートを含有しないため、本発明の範囲外の例である。
【0042】
【表5】
【0043】
尚、上記表5には、芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)を併せて示す。
(比較例2)
本比較例2の抜染剤12を、上記表5に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
【0044】
尚、本比較例2の抜染剤12は、低級アルキレンカーボネートを含有しないため、本発明の範囲外の例である。
(比較例3)
本比較例3の抜染剤13を、上記表5に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
【0045】
尚、本比較例3の抜染剤13は、芳香族アルコールを含有しないため、本発明の範囲外の例である。
(比較例4)
本比較例4の抜染剤14を、上記表5に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
【0046】
尚、本比較例4の抜染剤14は、陽イオン性界面活性剤を含有しないため、本発明の範囲外の例である。
(比較例5)
本比較例5の抜染剤15を、上記表5に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
【0047】
尚、本比較例5の抜染剤15は、芳香族アルコールの配合量に対する低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)が0.01であるため、本発明の範囲外の例である。
(比較例6)
本比較例6の抜染剤16を、上記表5に記載の成分をそれぞれ対応する比率で混合することにより調製した。
【0048】
尚、本比較例6の抜染剤16は、芳香族アルコールの配合量に対する低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)が1200であるため、本発明の範囲外の例である。
b)次に、本実施例1〜9で製造した抜染剤1〜9の効果を説明する。
【0049】
(1)本実施例1〜9の抜染剤1〜9は、陽イオン性界面活性剤、低級アルキレンカーボネート、芳香族アルコール、及びアルカリ成分を含有することにより、毛髪からの染毛料の除去効果、及び地肌汚れ除去効果が高く、また、陽イオン性界面活性剤を含有することにより、毛髪の損傷を防止することができる。
【0050】
特に、これらの抜染剤1〜9は、芳香族アルコールの配合量に対する低級アルキレンカーボネートの配合量の比率が、0.1〜1000の範囲にあることにより、染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、及び地肌汚れ除去効果が一層高い。
(2)本実施例1〜9の抜染剤1〜9は、低級アルコールを含有していないため、製造上の危険を伴わない。
【0051】
(3)本実施例7〜9の抜染剤7〜9では、使用する前(保管時)において、低級アルキレンカーボネートが、水と他の成分(陽イオン性界面活性剤、芳香族アルコール、アルカリ成分)とを含むA剤と分離され、水を含まないB剤に配合されている。
【0052】
そのため、保管時において、低級アルキレンカーボネートと水との反応に起因する炭酸ガスの発生、及びその炭酸ガスによる容器の膨張を防止することができる。
(4)本実施例4,8,9の抜染剤4,8,9は、N−アルキルピロリドンを含有することにより、染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、及び地肌汚れ除去効果が一層高い。
【0053】
c)次に、実施例1〜6で製造した抜染剤1〜6、及び比較例1〜6で製造した抜染剤11〜16の効果を確かめるために行った試験について説明する。
▲1▼酸性染毛料の除去試験に用いる染毛毛束の作成
ヤギ毛、ハイブリーチ毛(人毛)、ブリーチ毛(人毛)、黒毛(人毛)に対し、ヘアマニキュアを塗布し、15分間放置した後、洗い流すことにより、暗褐色に染毛した毛束(染毛毛束)を作成した。
【0054】
尚、ヘアマニキュアは、表6に記載の処方により調製したものとした。
【0055】
【表6】
【0056】
▲2▼酸性染毛料の除去(抜染)
前記▲1▼で作成した染毛毛束に、抜染剤を適量塗布した後、30℃で25分間放置した。その後、染毛毛束を洗浄した。
▲3▼酸性染毛料の除去効果の評価
前記▲2▼で抜染した毛束をパネラーが目視観察し、酸性染毛料の除去効果を以下の基準で評価した。
【0057】
◎:非常に良く色が落ちている。
○:良く色が落ちている。
△:色は落ちているが目立つ。
×:ほとんど色は落ちていない。
【0058】
▲4▼毛髪の損傷の評価
前記▲2▼で抜染した毛束に対し、パネラーによる官能評価により、毛髪の損傷の程度を以下の基準で評価した。尚、この評価は、毛束の洗浄時(前記▲2▼における放置後の洗浄時)と、その後ドライヤーなどで毛束を乾燥させた状態において行った。
【0059】
○:未処理と同等かやや良い感触である。
△:未処理よりやや感触悪い。
×:未処理よりかなり感触が悪い。
▲5▼地肌汚れ除去効果の評価
人の上腕部に前記▲1▼に記載したヘアマニキュアを塗布し、室温で30分放置し、水洗した。
【0060】
その後、抜染剤を脱脂綿に含浸させ、ヘアマニキュアを塗布した部分を、一定の押しつけ強さで拭き取る操作を10回繰り返した。
上記拭き取り操作後に、上腕部に残ったヘアマニキュアの状態をパネラーが目視観察し、下記の基準で評価した。
【0061】
◎:完全に除去できた。
○:ほぼ、除去できた。
△:やや着色が残っている。
×:殆ど除去できず、着色が残っている。
【0062】
▲6▼評価結果を表7に示す。
【0063】
【表7】
【0064】
表7に示す様に、実施例1〜6の抜染剤1〜6は、酸性染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、及び地肌汚れ除去効果のいずれの評価項目についても○又は◎であった。
特に、実施例1〜4の抜染剤1〜4は、酸性染毛料除去効果、及び地肌汚れ除去効果については◎であった。
【0065】
比較例1の抜染剤11は、低級アルキレンカーボネートを含有しないため、本発明の範囲外である例であり、酸性染毛料除去効果、毛髪の損傷防止効果、地肌汚れ除去効果のいずれについても△であった。
比較例2の抜染剤12は、低級アルキレンカーボネートを含有しないため、本発明の範囲外である例であり、酸性染毛料除去効果と地肌汚れ除去効果については○であるものの、毛髪の損傷防止効果については×であった。
【0066】
比較例3の抜染剤13は、芳香族アルコールを含有しないため、本発明の範囲外である例であり、毛髪の損傷防止効果については○であるものの、酸性染毛料除去効果と地肌汚れ除去効果については△であった。
比較例4の抜染剤14は、陽イオン性界面活性剤を含有しないため、本発明の範囲外である例であり、酸性染毛料除去効果と地肌汚れ除去効果については△であり、毛髪の損傷防止効果については×であった。
【0067】
比較例5の抜染剤15は、芳香族アルコールの配合量に対する低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)が0.01であるため、本発明の範囲外の例であり、酸性染毛料除去効果と地肌汚れ除去効果については○であるものの、毛髪の損傷防止効果については×であった。
【0068】
比較例6の抜染剤16は、芳香族アルコールの配合量に対する低級アルキレンカーボネートの配合量の比率(2成分の配合比)が1200であるため、本発明の範囲外の例であり、毛髪の損傷防止効果については○であるものの、酸性染毛料除去効果と地肌汚れ除去効果については△であった。
【0069】
d)次に、実施例7〜9の抜染剤7〜9の効果を確かめるために行った試験について説明する。
▲1▼酸性染毛料除去効果及び毛髪の損傷防止効果の試験方法
A剤とB剤とを85:15の重量比で混合した後、その混合物(抜染剤)を、酸性染料(酸性染毛料)を含有するヘアマニキュアで染毛した頭髪に塗布した。尚、このヘアマニキュアは、表6に記載の処方により調製したものとした。
【0070】
抜染剤の塗布後、室温で30分間放置してから、シャンプー、リンスをし、ドライヤーで頭髪を完全に乾かした。
パネラーにより頭髪を観察し、以下の基準で、酸性染毛料除去効果及び毛髪の損傷防止効果を評価した。
【0071】
(酸性染毛料除去効果の基準)
◎:非常に良く色が落ちている。
○:良く色が落ちている。
△:色は落ちているが目立つ。
×:ほとんど色は落ちていない。
【0072】
(毛髪の損傷防止効果の基準)
○:未処理と同等かやや良い感触である。
△:未処理よりやや感触悪い。
×:未処理よりかなり感触が悪い。
▲2▼地肌汚れ除去効果の試験方法
まず、A剤とB剤とを85:15の重量比で混合した抜染剤を調製し、その抜染剤を脱脂綿に含浸させたもので、人の上腕部に塗布したヘアマニキュアを一定の押しつけ強さで拭き取る操作を10回行った。尚、上記ヘアマニキュアは、表6に記載の処方により調製したものとし、上腕部への塗布、乾燥、水洗は、前記c)▲5▼と同様に行った。
【0073】
次に、上記拭き取り操作後に、上腕部に残ったヘアマニキュアの状態をパネラーが目視観察し、下記の基準で評価した。
【0074】
(地肌汚れ除去効果の基準)
◎:完全に除去できた。
○:ほぼ、除去できた。
△:やや着色が残っている。
×:殆ど除去できず、着色が残っている。
▲3▼結果を表8に示す。
【0075】
【表8】
【0076】
表8に示す様に、実施例7〜9の抜染剤7〜9は、酸性染毛料除去効果と地肌汚れ除去効果については◎であり、毛髪の損傷防止効果については○であった。
尚、本発明は上記の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
Claims (1)
- 陽イオン性界面活性剤と、芳香族アルコールと、アルカリ成分と、N−アルキルピロリドンと、水とを含有し、且つ、低級アルコールを含有しないA剤と、
低級アルキレンカーボネートを含有し、且つ、低級アルコールと、水とを含有しないB剤とから構成され、
前記A剤と前記B剤とは使用時に混合して用いられる二剤式であり、
前記芳香族アルコールの配合量に対する前記低級アルキレンカーボネートの配合量の比率が、0.1〜1000の範囲にあることを特徴とする抜染剤。
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