JP4827709B2 - 圧延機制御装置、圧延機制御システム及び圧延機制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タンデム圧延機において板厚制御又は張力制御を圧延機スタンドの速度を操作することにより実施する圧延機制御装置、圧延機制御システム及び圧延機制御方法に関する。
タンデム圧延機において、板厚制御および張力制御を行う場合においては、各圧延機スタンドの速度を適切に制御する必要がある。
例えば、図2に示した2スタンドのタンデム圧延機は、#1スタンド圧延機1と#2スタンド圧延機2及び、圧延機入側設備として入側ブライドルロール3、圧延機出側設備として出側ブライドルロール4より構成される。
#1スタンド圧下制御装置21、#2スタンド圧下制御装置22が各圧延機スタンドのロール間隔を制御し、被圧延材5にかかる圧延圧力を調整する。#1スタンド速度制御装置23、#2スタンド速度制御装置24、入側ブライドルロール速度制御装置25が被圧延材5の板速度を制御し、張力を調整する。
ここで、スタンド間張力制御装置32が動作して、#1スタンド圧延機1の速度を変更したとする。制御出力は、#1スタンド圧延機1の速度を変更するため、そのままでは入側張力が変化してしまう。そこで、制御出力を入側ブライドルロールへも出力して、入側ブライドルロール3の速度と、#1スタンド圧延機1の速度を一致させて張力変動が発生しなくなるような機能が必要となる。それを行うのが、図2のサクセッシブ機能40である(特許文献1,2参照)。
サクセッシブ機能40は、特許文献1,2に記述されているようにいろいろな実現手段があるが、タンデム圧延機においては一般的に使用されている機能である。
ここでは、図3Aのマスフロー式における圧延機出側速度及び入側速度を決定する先進率及び後進率が一定であると仮定している。先進率及び後進率は、圧延中一定では無いにしても変動はわずかであり、無視できるものとしてサクセッシブ機能40を利用して圧延機速度操作時の張力変動、ひいては圧延機スタンド入出側のマスフロー変動に起因する板厚変動を防止していた。
しかしながら、先進率及び後進率変動が無視できるレベルを超えて大きい場合、サクセッシブ機能40を利用することがかえって張力や板厚に対して外乱となる場合がある。特に圧延時の中立点が変動することにより発生する先進率、後進率変動については影響が大きく、サクセッシブ機能40が#1スタンド板厚制御31やスタンド間張力制御32、入側張力制御33と干渉し、板厚や張力の振動現象となる場合がある。
図8に、サクセッシブ機能有のときの2スタンドタンデム圧延機でのテスト結果を示すが、板厚制御31とスタンド間張力制御32及び入側張力制御33がサクセッシブ機能40を通して干渉し、板厚が振動している。すなわち、図8Dに示すスタンド間張力84と入側張力85との張力差が大きく、このため、図8Bに示す#1スタンド圧延機1の出側の板厚が大きく変動する。
また、タンデム圧延機における板厚制御又は張力制御系の制御ゲインを圧延状態に応じて変更する技術が提案されている(特許文献3参照)。
特許2797872 特許3234431 特開2001−71010号公報
上述したように、特許文献1,2に記載の技術のように常にサクセッシブ機能40を働かせた場合には、先進率及び後進率変動が大きい場合には、サクセッシブ機能40を利用することがかえって張力や板厚に対して外乱となるという不都合があった。
また、特許文献3に記載の技術による、タンデム圧延機における板厚制御又は張力制御系の制御ゲインは、板厚、スタンド間張力及びルーパ角度の相互干渉を抑制しつつ、板厚、スタンド間張力及びルーパ角度を目標値に追従させるものであるため、サクセッシブ機能40のゲインとは異なるものであり、やはり、サクセッシブ機能40を利用することによる張力や板厚に対する外乱を解決することができない。
そこで、本発明の目的は、圧延における中立点変動が大きい場合に、サクセッシブ機能が動作することによる、各圧延機スタンドに適用されている板厚制御や張力制御が干渉することで発生する張力変動、板厚変動を抑制することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の圧延機制御装置は、被圧延材の板厚制御又は張力制御を前記複数の圧延機スタンドの各圧延機スタンドの速度を変更する際に機能するものであって、速度を操作する圧延機スタンドの上流側又はタンデム圧延機の入側の速度の変化と、速度を操作する圧延機スタンドの下流側又はタンデム圧延機の出側の速度の変化とを同じ比率になるように操作するためのサクセッシブ動作を行うサクセッシブ演算装置と、被圧延材の圧延状態に応じてサクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲインを変更するように調整可能なサクセッシブ機能ゲイン調整装置と、を備えたものである。
また、本発明の圧延機制御システムは、被圧延材の板厚制御又は張力制御を複数の圧延機スタンドの各圧延機スタンドの速度を変更する際に機能するものであって、速度を操作する圧延機スタンドの上流側及びタンデム圧延機の入側の速度の変化又は、速度を操作する圧延機スタンドの下流側及びタンデム圧延機の出側の速度の変化とを同じ比率になるように操作するためのサクセッシブ動作を行うサクセッシブ演算装置と、被圧延材の圧延状態に応じてサクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲインを変更するように調整可能なサクセッシブ機能ゲイン調整装置と、を備えたものである。
また、本発明の圧延機制御方法は、被圧延材の板厚制御又は張力制御を複数の圧延機スタンドの各圧延機スタンドの速度を変更する際の機能であって、速度を操作する圧延機スタンドの上流側及びタンデム圧延機の入側の速度の変化又は、速度を操作する圧延機スタンドの下流側及びタンデム圧延機の出側の速度の変化とを同じ比率になるように操作するためのサクセッシブ動作を行うサクセッシブ演算ステップと、被圧延材の圧延状態に応じてサクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲインを変更するように調整可能なサクセッシブ機能ゲイン調整ステップと、を含むものである。
これにより、圧延状態に応じてサクセッシブ機能を、張力や板厚に対して外乱とならないように動作させることができる。
本発明を適用することにより、圧延機の加減速時等に中立点変動が発生した場合、サクセッシブ機能に起因する板厚変動、張力変動を最小限に抑制することが可能となり、高精度および安定した板厚制御、張力制御等の圧延機制御を可能とすることができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、適宜、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、実施の形態例1について説明する。
図2に、最も簡単な2スタンドのタンデム圧延機を示す。本実施の形態においては、以降、実施の形態例として2スタンドのタンデム圧延機を用いる。タンデム圧延機は、#1スタンド圧延機1と#2スタンド圧延機2及び、圧延機入側設備として入側ブライドルロール3、圧延機出側設備として出側ブライドルロール4より構成される。
#1スタンド圧下制御装置21、#2スタンド圧下制御装置22が各圧延機スタンドのロール間隔を制御し、被圧延材5にかかる圧延圧力を調整する。#1スタンド速度制御装置23、#2スタンド速度制御装置24、入側ブライドルロール速度制御装置25が被圧延材5の板速度を制御し、張力を調整する。
圧延は、被圧延材5にかかる圧延圧力と張力を調整することにより被圧延材5を所定の板厚とするものである。その目的のため、被圧延材5の板厚を測定する#1スタンド出側板厚計11、#2スタンド出側板厚計12と、各区間における張力を測定する、入側張力計13、スタンド間張力14計が設置される。
#1スタンド出側板厚計11の信号を用いて、#1スタンド圧下制御装置21により#1スタント圧延機1の圧延圧力を操作する板厚制御装置31により#1スタンド圧延機1の出側板厚が制御される。また、スタンド間張力は、スタンド間張力計14の出力を用いて、#1スタンド圧延機1の速度を#1スタンド速度制御装置23により操作するスタンド間張力制御32により制御される。
同様に、#1スタンド圧延機1の入側張力は、入側張力計13の出力を用いて入側ブライドルロール3の速度を入側ブライドルロール速度制御装置25により操作する入側張力制御33により制御される。
なお、この他にも2スタンドタンデム圧延機には種々の検出器が設置され、また種々の制御が適用されているが、本実施の形態の説明には関係しないので省略するものとする。
図3に、圧延の基本式を示すが、圧延機の入側と出側における板厚および速度の間には、図3Aに示すH・V=h・Vのマスフロー式が成り立つ。また、#1スタンド圧延機1と#2スタンド圧延機2の間又は入側ブライドルロール3と#1スタンド圧延機1の間、#2スタンド出側圧延機2と出側ブライドルロール4の間には、図3Bに示すT=S/L∫(Vei−Voi-1)の張力式の関係が成り立つ。
図4に圧延中の速度を示す。図4Aに定常圧延(板厚、張力が一定値の状態)中の各圧延機スタンド及び入出側設備のロール速度の関係を示す。#1スタンド圧延機1の入側張力に着目すると、51に示すように、入側張力が一定となるためには、#1スタンド圧延機1の入側速度Ve1と入側ブライドルロール速度VEBRは同じ速度である必要がある。
図4Bに#1スタンド圧延機1の速度を変更する場合の各圧延機スタンド及び入出側設備のロール速度の関係を示す。
ここで、スタンド間張力制御装置32が動作して、#1スタンド圧延機1の速度を変更したとする。52に示すように、スタンド間張力制御装置32の制御出力(1+ΔV/V)は、#1スタンド圧延機1の速度を変更するため、そのままでは入側張力が変化してしまう。
そこで、スタンド間張力制御装置32の制御出力(1+ΔV/V)を入側ブライドルロール3へも出力して、53に示すように、入側ブライドルロール3の速度もVEBR・(1+ΔV/V)として、入側ブライドルロール3の速度の変化率と#1スタンド圧延機1の速度の変化率とを一致させて張力変動が発生しなくなるような機能が必要となる。それを行うのが、図2のサクセッシブ機能40である
図5に圧延における中立点と先進率、後進率の関係を示す。圧延は、上作業ロール101と下作業ロール102の間を、被圧延材5を通すことにより行われる。その時、被圧延材5と上下作業ロール101、102との間では、スリップが発生し、ロール速度と被圧延材5の速度が一致する中立点がロールと被圧延材の接触する領域に1つ発生する。作業ロールと被圧延材の接触開始点における速度が入側速度Vとなる。
また、作業ロールと被圧延材の接触終了点における速度が出側速度Vとなる。先進率fは、出側速度Vと中立点速度Vの比(V/V)から1を減算したものであり、後進率bは1より入側速度Vと中立点速度Vの比(V/V)を減算したものである。
例えば、入側板厚Hが厚くなり、入側速度Vが小さく、出側速度Vが大きくなるといった入側速度Vと出側速度Vの比率(V/V)が変化する場合はサクセッシブ機能40を動作させるべきである。
入側速度Vと出側速度Vの比率(V/V)が一定のまま中立点の位置だけが変化する場合が課題で挙げた場合となる。この場合は、中立点位置の変化に従って、ロール速度Vは変化させる必要が有るが、それにより入側速度Vは一定に保たれるため、サクセッシブ機能40を用いて入側ブライドルロール3の速度は変更すべきではない。
例えば、図5において、中立点位置が中立点Aから中立点Bに変化したとすると、先進率fは小さくなり、後進率bは大きくなる。それに従って、出側速度Vは図3に示したV=(1−b)・VRのように小さくなり、出側張力Tは大きくなる。また、入側速度Vも小さくなり入側張力Tは小さくなる。中立点位置が逆に中立点Bから中立点Aに変化した場合は、逆に出側張力Tが小さくなり、入側張力Tは大きくなる。つまり、入側張力T、出側張力Tが逆位相で変化する。
板厚変動を伴う場合は、板厚制御31の働きにより、一般的に、入側速度V、出側速度Vが逆方法に変化し、入側張力T、出側張力Tが同位相で変化する。
従って、圧延機スタンドの入側張力T、出側張力Tの変化が同位相か逆位相かで、中立点位置の変化が原因なのか板厚変動が原因なのか判定可能である。
ロール速度Vが変化した場合も、入側張力T、出側張力Tが逆位相で変化するが、この場合もサクセッシブ機能40を動作させない方が良い。ロール速度Vの修正により、入側張力T、出側張力Tが両方共同時に制御可能であり、逆にサクセッシブ機能40を動作させることにより入側張力Tが修正されない状態となるからである。
以上を実現するため、図1に示すように、#1スタンド圧延機1入側にある、入側張力計13とスタンド間張力計14で検出した入側張力及び出側張力を用いて、サクセッシブ機能40をどの程度使用するかを決定するサクセッシブ機能ゲイン調整装置42を設け、これによりサクセッシブ演算装置41のゲインを調整する。
図6にサクセッシブ機能ゲイン調整装置42の詳細を示す。ここでは、ファジィ推論を用いて、サクセッシブ機能40のゲインSGを求める。ファジィ推論においては、数値量を定性的な概念である確信度に変換し、確信度を用いて推論ルールによりIF〜THEN形式で推論し、定性的な概念についての確信度を結果として出力する。
まず、#1スタンド圧延機1の入側張力Tおよび出側張力Tを入力とし、時間微分器421にて時間微分を行うことで、推論ルールに必要な入側張力変化方向と出側張力変化方向を求めるための数値量dTBおよびdTFを演算する。
その結果は、数値量を確信度に変換するためのメンバーシップ関数422に入力され、予め設定したメンバーシップ関数422により、入側張力が減少方向である度合TBD、入側張力が増加方向である度合TBF、出側張力が減少方向である度合TFD、出側張力が増加傾向である度合いTFFという定性的な概念についての確信度に変換される。
その結果を基に、推論機能423においては、推論ルールにおける論理積(AND)は各確信度の最小値で演算されることにより、各ルールに対応して最小値minを求めることで、各ルールに対する確信度SG1、SG2、SG3、SG4を求める。
SG1に対応する制御ルールとしては、入側張力が減少方向に変化し、出側張力が増加方向に変化した場合は、サクセッシブゲインを下げることに対応したものである。SG2については、逆に入側張力が増加方向に変化し、出側張力が減少方向に変化した場合を示す。これらの場合は、サクセッシブ機能ゲインSGを下げる(−1.0にする)必要がある。
それに対して、SG3に対応する制御ルールとしては、入側張力が減少方向に変化し、出側張力が減少方向に変化した場合、及びSG4に対応する制御ルールとしては、入側張力が増加方向に変化し、出側張力が増加方向に変化した場合に対しては、サクセッシブ機能ゲインSGを変えないで(1.0に)維持する必要がある。
これを実現するため、424のゲイン演算機能においては、まず、SGXを求める。SGXは、サクセッシブ機能ゲインを下げる必要があるSG1又はSG2のルールが適用された場合は−1.0となり、上げる必要があるSG3又はSG4のルールが適用された場合は1.0となるようになっている。
SGXの値より、ヒステリシス関数によりサクセッシブ機能ゲインSGを求める。ヒステリシスを設けているため、一旦サクセッシブ機能ゲインを下げた場合は、SGXがある値以上にならないと基に戻らないようになる。逆にSGXがある値以下にならないと、サクセッシブ機能ゲインは下がらない。これにより、安定に制御することが可能となる。
図10に、図6のサクセッシブ機能ゲイン調整装置42を用いた場合の動作概要を示す。図10Aに示す入側張力と図10Bに示す出側張力の変化方向の関係から図10Cに示すサクセッシブ機能ゲインSGを変更する。この場合、図10Aに示す入側張力が増加し、図10Bに示す出側張力が減少する場合には、103に示すようにSG2が適用され、この場合は、図10Cに示すサクセッシブ機能ゲインSGを1.0から0.0に下げる(−1.0にする)。
また、図10Aに示す入側張力が減少し、図10Bに示す出側張力も減少する場合には、104に示すようにSG3が適用され、この場合は、図10Cに示すサクセッシブ機能ゲインSGを0.0から1.0に戻す(1.0にする)。
サクセッシブ機能ゲイン調整装置42の構成としては、図6で説明した入側張力Tと出側張力Tの関係を用いて判定する方法の他、被圧延材の鋼種や圧延スケジュールから判定することも可能である。圧延中に中立点位置が変化する場合が多いことが鋼種や圧延スケジュールから経験的に予測できる場合は、予めサクセッシブ機能ゲインSGを0又は、0.2程度の数値にしておくことで中立点位置が変化することによる影響を除去することが可能である。
また、中立点位置の変化は圧延機の速度が変化している場合に発生する場合が多いので、圧延機の速度変化中はサクセッシブ機能ゲインSGを下げ、速度変化終了で元に戻す様にすることも可能である。また、特定の鋼種、圧延スケジュールで圧延する場合は、圧延機の速度変化中はサクセッシブ機能ゲインSGを下げるようにすることでも中立点位置の変化による影響を除去することが可能となる。
図11に、上で述べた3つの機能を適用した場合のサクセッシブ機能ゲイン調整装置42の動作方法概要を示す。図11Aに示す鋼種A111、鋼種B112、鋼種C113の3種類の鋼種及び圧延スケジュールの被圧延材を圧延する場合の図11Bに示すサクセッシブ機能ゲインSGを考える。
図11Aに示す鋼種A111は鋼種及び圧延スケジュールから中立点変動が大きいと判断され、この鋼種A111の場合は圧延全域でサクセッシブ機能ゲインSGを下げている。図11Aに示す鋼種B112は、圧延速度が変化する場合に中立点変動が大きいと判断される場合で、この鋼種B112の場合は、[1]のように加減速部は強制的にサクセッシブ機能ゲインを下げる。
図11Aに示す鋼種C113は、中立点変動が小さいと判断される場合で、鋼種C113の場合は基本的にはサクセッシブ機能ゲインSGは1.0とする。いずれの場合においても、入側張力及び出側張力の変化方向によるサクセッシブ機能ゲイン調整は適用しておき、[2]はその機能によりサクセッシブ機能ゲインSGを下げた場合である。
図7にサクセッシブ演算装置41の詳細を示す。スタンド間張力制御装置32は、スタンド間張力を維持するため常時制御出力が出力される。サクセッシブ機能40を利用するかどうかは、圧延状態に応じてサクセッシブ機能ゲイン調整装置42にて決定されるため、スタンド間張力制御装置32の制御出力にサクセッシブ機能40を適用するかどうか変更可能な様にする必要がある。
それを実現するのがサクセッシブ演算装置41である。スタンド間張力制御装置32の出力の差分(前回値Z−1との差(−))をとって、サクセッシブ機能ゲイン調整装置42の出力結果であるサクセッシブ機能ゲインSGを乗算(×)し、その後積分(1/S)する。積分結果を入側張力制御33の出力と共に入側ブライドルロール速度制御装置25に出力することで、サクセッシブ機能40を行うかどうかを圧延状態に応じて決定することができる。
本機能を適用したサクセッシブ機能無の場合の実機テスト結果を図9に示す。図8のサクセッシブ機能有の場合と比較して図9Bに示す#1スタンド出側板厚の振動現象が無くなっており、図9Dに示す入側張力95、スタンド間張力94の変動も少なくなっているのが判る。この結果から、本実施の形態の有効性が確認できる。
本実施の形態例は、2スタンドのタンデム圧延機を例にしているが、更に多数のスタンドより構成されるタンデム圧延機においても同様に構成可能である。また、圧延機入側設備である入側ブライドルロール3をサクセッシブ機能40の操作端としているが、圧延機スタンドでも同様に構成できる。
実施の形態例では、サクセッシブ機能40を速度操作スタンドの上流側に行っているが、下流側に行う場合においても本実施の形態例と同様に構成できる。
次に、実施の形態例2について説明する。
上述した実施の形態例1においては、板厚制御の制御操作端として#1スタンド圧下制御装置21により#1スタンドの板厚制御をし、張力制御の制御操作端として、入側張力計13とスタンド間張力計14で検出した入側張力及び出側張力を用いた、#1スタンド速度制御装置23により#1スタンドの速度を制御することにより張力制御する構成とした。
そして、#1スタンド圧延機1入側にある、入側張力計13とスタンド間張力計14で検出した入側張力及び出側張力を用いて、サクセッシブ機能40をどの程度使用するかを決定するサクセッシブ機能ゲイン調整装置42を設け、これによりサクセッシブ演算装置41のゲインを調整するようにした。
これに限らず、図12に示すように、板厚制御の制御操作端として#1スタンド速度制御装置23により#1スタンドの速度を制御することにより板厚制御をし、張力制御の制御操作端として#1スタンド圧下制御装置21により張力制御する制御構成としも実施の形態例1と同様な、サクセッシブ機能ゲイン調整装置42を適用することが可能である。
上述した本実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限り、適宜変更しうることはいうまでもない。
タンデム圧延機の制御方法及び装置を示す図である。 2スタンドタンデム圧延機の構成を示す図である。 圧延の基本式を示す図であり、図3Aはマスフロー式、図3Bは張力式である。 圧延中の速度を示す図であり、図4Aは定常圧延中、図4Bは#1スタンド速度を変更する場合である。 圧延における中立点と先進率、後進率を示す図である。 サクセッシブ機能ゲイン調整装置の構成を示す図である。 サクセッシブ演算装置の構成を示す図である。 実機でのテスト結果(サクセッシブ機能有)を示す図であり、図8Aは圧延速度、図8Bは#1スタンド出側板厚、図8Cは圧下AGC出力、図8Dは張力、図8Eは速度比である。 実機でのテスト結果(サクセッシブ機能無)を示す図であり、図9Aは圧延速度、図9Bは#1スタンド出側板厚、図9Cは圧下AGC出力、図9Dは張力、図9Eは速度比である。 サクセッシブ機能ゲイン調整装置の動作概要を示す図であり、図10Aは入側張力、図10Bは出側張力、図10Cはサクセッシブ機能ゲインである。 サクセッシブ機能ゲイン調整装置の動作方法概要を示す図であり、図11Aは鋼種又は圧延スケジュール、図11Bはサクセッシブ機能ゲインである。 第2のタンデム圧延機の制御方法及び装置を示す図である。
符号の説明
5…被圧延材、21…#1スタンド圧下制御装置、22…#2スタンド圧下制御装置、23…#1スタンド速度制御装置、24…#2スタンド速度制御装置、25…入側ブライドルロール速度制御装置、31…板厚制御装置、32…スタンド間張力制御装置、33…入側張力制御装置、40…サクセッシブ機能、41…サクセッシブ演算装置、42…サクセッシブ機能ゲイン調整装置

Claims (10)

  1. 被圧延材を圧延する複数の圧延機スタンドの圧下を制御する複数の圧下制御装置と、前記複数の圧延機スタンドの速度を制御する複数の速度制御装置を備えるタンデム圧延機の制御を行う圧延機制御装置において、
    被圧延材の板厚制御又は張力制御を前記複数の圧延機スタンドの各圧延機スタンドの速度を変更する際に機能するものであって、
    速度を操作する圧延機スタンドの上流側及び前記タンデム圧延機の入側の速度の変化又は、前記速度を操作する圧延機スタンドの下流側及び前記タンデム圧延機の出側の速度の変化とを同じ比率になるように操作するためのサクセッシブ動作を行うサクセッシブ演算装置と、
    前記被圧延材の圧延状態に応じて前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲインを変更するように調整可能なサクセッシブ機能ゲイン調整装置と、
    を備えたことを特徴とする圧延機制御装置。
  2. 請求項1記載の圧延機制御装置において、
    前記サクセッシブ機能ゲイン調整装置による、前記被圧延材の圧延状態に応じた前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲイン変更は、前記複数の圧延機スタンドの各圧延機スタンドの前後の張力変動によるものであることを特徴とする圧延機制御装置。
  3. 請求項1記載の圧延機制御装置において、
    前記サクセッシブ機能ゲイン調整装置による、前記被圧延材の圧延状態に応じた前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲイン変更は、前記被圧延材の鋼種及び圧延スケジュールによるものであることを特徴とする圧延機制御装置。
  4. 請求項1記載の圧延機制御装置において、
    前記サクセッシブ機能ゲイン調整装置による、前記被圧延材の圧延状態に応じた前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲイン変更は、前記被圧延材の圧延速度によるものであることを特徴とする圧延機制御装置。
  5. 請求項1記載の圧延機制御装置において、
    前記サクセッシブ機能ゲイン調整装置による、前記被圧延材の圧延状態に応じた前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲイン変更は、前記被圧延材の鋼種、圧延スケジュール及び圧延速度によるものであることを特徴とする圧延機制御装置。
  6. 請求項1記載の圧延機制御装置において、
    前記サクセッシブ機能ゲイン調整装置による、前記被圧延材の圧延状態に応じた前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲイン変更は、
    速度を操作する圧延機スタンドの上流側又は前記タンデム圧延機の入側の張力が上昇変化し、前記速度を操作する圧延機スタンドの下流側又は前記タンデム圧延機の出側の張力が下降変化した場合、
    又は速度を操作する圧延機スタンドの上流側又は前記タンデム圧延機の入側の張力が下降変化し、前記速度を操作する圧延機スタンドの下流側又は前記タンデム圧延機の出側の張力が上昇変化した場合に
    前記サクセッシブ動作のゲインを下げることを特徴とする圧延機制御装置。
  7. 請求項1記載の圧延機制御装置において、
    前記サクセッシブ機能ゲイン調整装置による、前記被圧延材の圧延状態に応じた前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲイン変更は、
    速度を操作する圧延機スタンドの上流側又は前記タンデム圧延機の入側の張力が上昇変化し、前記速度を操作する圧延機スタンドの下流側又は前記タンデム圧延機の出側の張力が上昇変化した場合、
    又は速度を操作する圧延機スタンドの上流側又は前記タンデム圧延機の入側の張力が下降変化し、前記速度を操作する圧延機スタンドの下流側又は前記タンデム圧延機の出側の張力が下降変化した場合に
    前記サクセッシブ動作のゲインを変えないことを特徴とする圧延機制御装置。
  8. 請求項1記載の圧延機制御装置において、
    前記サクセッシブ機能ゲイン調整装置による、前記被圧延材の圧延状態に応じた前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲイン変更は、
    前記被圧延材の鋼種及び圧延スケジュールに応じて、圧延全域でゲインを下げる場合と、加減速部は強制的にゲインを下げる場合と、又はゲインを変えない場合とを切り替えることを特徴とする圧延機制御装置。
  9. 被圧延材を圧延する複数の圧延機スタンドと、前記複数の圧延機スタンドの圧下を制御する複数の圧下制御装置と、前記複数の圧延機スタンドの速度を制御する複数の速度制御装置を備えるタンデム圧延機の制御を行う圧延機制御システムにおいて、
    被圧延材の板厚制御又は張力制御を前記複数の圧延機スタンドの各圧延機スタンドの速度を変更する際に機能するものであって、
    速度を操作する圧延機スタンドの上流側及び前記タンデム圧延機の入側の速度の変化又は、前記速度を操作する圧延機スタンドの下流側及び前記タンデム圧延機の出側の速度の変化とを同じ比率になるように操作するためのサクセッシブ動作を行うサクセッシブ演算装置と、
    前記被圧延材の圧延状態に応じて前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲインを変更するように調整可能なサクセッシブ機能ゲイン調整装置と、
    を備えたことを特徴とする圧延機制御システム。
  10. 被圧延材を圧延する複数の圧延機スタンドに対して、前記複数の圧延機スタンドの圧下を複数の圧下制御装置により制御し、前記複数の圧延機スタンドの速度を複数の速度制御装置により制御することによりタンデム圧延機の制御を行う圧延機制御方法において、
    被圧延材の板厚制御又は張力制御を前記複数の圧延機スタンドの各圧延機スタンドの速度を変更する際の機能であって、
    速度を操作する圧延機スタンドの上流側及び前記タンデム圧延機の入側の速度の変化又は、前記速度を操作する圧延機スタンドの下流側及び前記タンデム圧延機の出側の速度の変化とを同じ比率になるように操作するためのサクセッシブ動作を行うサクセッシブ演算ステップと、
    前記被圧延材の圧延状態に応じて前記サクセッシブ演算装置に対するサクセッシブ動作のゲインを変更するように調整可能なサクセッシブ機能ゲイン調整ステップと、
    を含むことを特徴とする圧延機制御方法。
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