JP4824320B2 - 眼鏡レンズの面取加工方法及び面取装置 - Google Patents

眼鏡レンズの面取加工方法及び面取装置 Download PDF

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Description

本発明は、その周縁に形成されたヤゲン山部またはヤゲン裾部からなるヤゲンが形成された加工後の眼鏡レンズを更に面取加工するための眼鏡レンズの面取加工方法及び面取加工装置に関する。
従来の眼鏡レンズの面取加工装置において、通常のヤゲン加工後の眼鏡レンズのコバ面を面取加工する場合、コバ厚が狭いコバ位置であっても、コバ厚が厚いコバ位置であっても、面取幅を変化させて面取加工することができる(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2004−314256号公報 特開2005−1002号公報 特開2002−126985号公報
しかしながら、従来の眼鏡レンズの面取加工装置では、ヤゲン加工後の眼鏡レンズでヤゲン裾部が極めて狭く面取幅を十分にとれないような場合や、コバ厚が極めて狭くヤゲン山部のみ形成されるような場合の面取加工について明確に記載されておらず、眼鏡加工に携わる作業者は自動で面取加工を実施することができず、手動で面取加工する以外に方法がなかった。
また、一般に眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズのコバのうち、眼鏡装用者の眉に掛かるコバ部分が狭くなり、結果的に眼鏡レンズ周縁に形成されたヤゲン山部のヤゲン裾部が狭くなってしまうため、面取幅が不均一になってしまう虞があった。ところが、このように眼鏡レンズのコバ厚が薄い、あるいはヤゲン裾部が通常よりも狭いコバ部分についても、眼鏡装用者にとっては、一定の面取幅で面取された眼鏡が望まれていた。
そこで、本発明では、眼鏡レンズのコバが狭いために、ヤゲン裾部が極めて狭くなっているか、ほとんどヤゲン裾部が形成されていないような眼鏡レンズのコバ部分においても、一定の面取幅をもって面取加工を施すことができる眼鏡レンズの面取加工方法及び面取加工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、眼鏡レンズの周縁のコバ面であるコバ端にヤゲン裾部およびヤゲン頂点が設けられたヤゲン山部を形成して、前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記ヤゲン裾部の裾端までの幅をヤゲン肩幅とし、且つ前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記眼鏡レンズの屈折面までの幅をコバ幅とした後、前記眼鏡レンズの周縁の前記コバ端の角部を面取砥石により面取加工する眼鏡レンズの面取加工方法において、前記面取加工による面取の切削面のディフォルトの面取幅をMとし、実際の面取加工の面取の切削幅をM’として、切削幅をM’を
M’= 作業者設定小面取幅+[M−小面取基準の幅]
から求めることができるようにしておいて、
前記面取加工により前記コバ端の角部に形成される面取の面取幅が前記コバ幅から前記ヤゲン肩幅を引いた幅より大きく、且つ、面取幅に前記ヤゲン肩幅を加えた値が前記コバ幅より小さい場合、前記面取砥石により前記角部に前記ヤゲン裾部および前記ヤゲン山部のヤゲン傾斜面まで面取加工し且つ該面取加工を前記眼鏡レンズの全周に亘って前記切削幅M’に基づいて行なうことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、 玉型形状測定装置で読み取られた眼鏡レンズのレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて前記眼鏡レンズのコバ厚を測定するコバ厚測定手段と、ヤゲン裾部およびヤゲン頂点を有するヤゲン山部を周縁のコバ面であるコバ端に形成したヤゲン加工後の前記眼鏡レンズを挟持するレンズ回転軸と、前記レンズ回転軸を回転駆動する第1の駆動手段と、ヤゲン加工後の前記眼鏡レンズのコバ端部を面取加工する面取砥石と、前記面取砥石を回転駆動する第2の駆動手段と、前記レンズ回転軸と前記面取砥石を相対的に接近・離反駆動させる第3の駆動手段と、前記第1〜第3の駆動手段を駆動制御する演算制御手段と、前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記ヤゲン裾部の裾端までの幅を前記ヤゲン山部のヤゲン裾部のヤゲン肩幅としたとき、このヤゲン肩幅のデータを入力するデータ入力手段を備えた眼鏡レンズの面取加工装置であって、前記面取加工による面取の切削面のディフォルトの面取幅をMとし、実際の面取加工の面取の切削幅をM’としたとき、切削幅をM’を
M’= 作業者設定小面取幅+[M−小面取基準の幅]
としておくと共に、前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記眼鏡レンズの屈折面までの幅をコバ幅とし、前記面取加工により前記コバ端の角部に形成される面取の幅を面取幅としたとき、
前記演算制御手段は、前記面取幅,前記ヤゲン肩幅,前記コバ幅から、前記ヤゲン裾部又はヤゲン裾部およびヤゲン山部のヤゲン傾斜面まで面取加工するかどうか判定して、前記面取加工により前記コバ端の角部に形成される面取の面取幅が前記コバ幅から前記ヤゲン肩幅を引いた幅より大きく、且つ、面取幅に前記ヤゲン肩幅を加えた値が前記コバ幅より小さい場合に、前記第1〜第3の駆動手段を駆動制御して、前記面取砥石により前記角部に前記ヤゲン裾部およびヤゲン山部のヤゲン傾斜面まで面取加工させると共に該面取加工を前記眼鏡レンズの全周に亘って前記切削幅M’に基づいて行なわせることを特徴とする。
以上により、本発明により、眼鏡レンズのコバが狭いために、ヤゲン裾部が極めて狭くなっているか、ほとんどヤゲン裾部が形成されていないような眼鏡レンズのコバ部分においても、ヤゲン裾部の幅に応じて装置が自動的に判断し一定の面取幅をもって面取加工を施すことができ、面取加工を行なうことができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1において、1は眼鏡フレームFのレンズ枠形状やその型板或いは型板モデル等から玉型形状データであるレンズ形状情報(θi,ρi)を読み取るフレーム形状測定装置(玉型形状測定装置)、2はフレーム形状測定装置1から送信等によって入力された眼鏡フレームの玉型形状データに基づいて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削加工装置(玉摺機)である。尚、フレーム形状測定装置1には周知のものを用いることができるので、その詳細な構成やデータ測定方法等の説明は省略する。
<レンズ研削加工装置2>
このレンズ研削加工装置2は、図1に示すように、装置本体3の前面寄りに設けられた加工室4と、この加工室4を開閉するカバー5を有する。また、この加工室4内には図2に示したように加工用主要部品が配置されている。また、加工室4の外側には、加工用主要部品の一部を保持するキャリッジ(図示せず)と、加工用主要部品及びキャリッジの駆動系(モータ等)が配置されている。このキャリッジは、前後に延びる左右一対のアーム部とアーム部の後端部を連設する連設部から、平面視形状がコの字状に形成されている。また、キャリッジは、左右動可能に且つ連設部の後縁部を中心にアーム部が上下動可能に設けられている。
なお、図2中、4a、4bは加工室4の側壁、4c、4cは側壁4a、4bに形成された円弧状のスリットである。そして、この側壁4a、4bの外側にキャリッジの一対のアーム部が配設されている。このようなアーム部を有するキャリッジには周知の構成を採用できるので、その詳細な説明及び図示は省略する。
また、レンズ研削加工装置2は、その駆動系の制御操作やデータ設定操作を行う際に用いる第1及び第2の操作パネル6、7と、操作パネル6、7による操作状態等その他を表示する表示装置(表示手段)としての液晶表示器8とを備えている。
(加工用主要部品)
上述の加工室4内に配置された加工用主要部品としては、図2に示すように、装置本体3の左右に延びると共にスリット4c、4cを貫通する左右一対のレンズ回転軸9、10がある。尚、スリット4c、4cはレンズ回転軸9、10と一体に移動する図示しないカバーで閉成されている。
このレンズ回転軸9、10は、互いに直列に配置されて同一軸線を有すると共に、上述した一対のキャリッジのアーム部にそれぞれ回転可能に保持されている。このレンズ回転軸10は、レンズ回転軸9に対して進退調整可能に設けられている。そして、レンズ回転軸9、10間に眼鏡レンズMLを配設してレンズ回転軸10をレンズ回転軸9側に進出させることにより、眼鏡レンズMLをレンズ回転軸9、10間で保持(挟持)できる。また、これとは逆に操作することで、レンズ回転軸9、10間から眼鏡レンズMLを取り外すことができる。
また、加工用主要部品としては、眼鏡レンズMLを研削加工するための研削砥石11と、研削砥石11を回転させる砥石軸12と、眼鏡レンズMLの周縁部に面取加工を施す面取砥石13、14と、眼鏡レンズMLのコバ面に溝加工を施す溝掘カッター(溝掘砥石)17がある。
更に、加工用主要部品としては、面取砥石13、14、溝掘カッター(溝掘砥石)17を回転させる面取軸(溝掘軸)15と、面取軸15を駆動させると共に旋回させる旋回アーム16と、面取砥石14に隣接して面取軸15に設けられた溝掘カッター17と、面取砥石13、14及び溝掘カッター17の下方を覆う円弧状カバー18がある。
また、レンズ回転軸9、10としては、円弧状カバー18の内側に設けられて研削砥石12や面取砥石13、14あるいは溝掘カッター17の砥石面に研削水を掛けるためのホース(図示せず)と、眼鏡レンズMLのコバ厚Wiを測定するコバ厚測定部材19がある。
カバー5は、無色透明又は有色透明(例えば、紺等の半透明)の一枚のガラス製若しくは樹脂製のパネルから構成され、装置本体3の前後にスライドする。
尚、加工室4には、眼鏡レンズMLの後方に位置すると共に丸みを帯びた傾斜面4dが形成されており、研削屑を流し易い構造になっている。
(加工用主要部品の駆動系)
加工用主要部品の駆動系としては、上述のキャリッジ(図示せず)と、このキャリッジをパルスモータ等の駆動モータを用いて上下回転させる上下動手段(図2では図示せず)と、キャリッジを左右動させるパルスモータ等の駆動モータ(図2では図示せず)と、レンズ回転軸9、10を回転駆動させるパルスモータ等の駆動モータ(図2では図示せず)と、キャリッジの上下回動に伴いレンズ回転軸9、10間に保持された眼鏡レンズMLを研削加工する際に研削砥石11を回転させる駆動モータ(図2では図示せず)等を有する。
このような駆動系のキャリッジを駆動させるための駆動モータや構造には周知の構成が採用できるので、その詳細な説明は省略する。また、研削砥石11は、粗研削砥石、ヤゲン砥石、仕上砥石等を有する。
そして、上述した駆動系は、レンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて、レンズ回転軸9、10を角度θi(i=0,1,2,3,…,n)毎に図示しない駆動モータで回動させると共に、キャリッジ(図示しない)を図示しない駆動モータで上下回動させることにより、眼鏡レンズMLの周縁を回転する研削砥石11の粗研削砥石11aで研削加工するようになっている。この際、駆動系は、レンズ回転軸9、10と砥石回転軸12との軸間距離が角度θi毎に砥石半径+動径ρiとなるように、キャリッジの前端部を角度θi毎に上下回動させてレンズ回転軸9、10及び眼鏡レンズMLを上下動させるようになっている。これにより、眼鏡レンズMLが研削砥石11でレンズ形状情報(θi,ρi)に粗研削加工されるようになっている。
また、駆動系は、上述と同様に各駆動モータをレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて作動制御して、レンズ形状(玉型形状)LL、LRに粗研削された眼鏡レンズMLの周縁のコバ端部に研削砥石11のヤゲン砥石11bによりヤゲン加工できるようになっている。この際、駆動系は、予め設定されたヤゲン位置データに基づいてキャリッジを左右に駆動する駆動モータを制御することにより、玉型形状に粗加工された眼鏡レンズMLのコバ端にヤゲン加工を施すようになっている。尚、このような眼鏡レンズMLの研削加工は周知の構造を採用できるので、詳細な説明は省略する。
(コバ厚測定装置)
コバ厚測定装置(コバ厚測定手段)はコバ厚測定部材19を有する。このコバ厚測定部材19は、互いに離間状態で対向する一対のフィーラ19a、19bを備える。このフィーラ19a、19bは作用右方向に延びる測定軸19cに一体に設けられている。この測定軸19cは、加工室4の側壁4bを左右に貫通していると共に、左右に移動可能となっている。また、測定軸19cは、フィーラ19a、19bが加工室4の後縁部の略中央に位置するように、図示しないスプリングで保持されている。従って、フィーラ19a、19b及び測定軸19cは、左右方向への移動力を解除すると、加工室4の後縁部の略中央に戻されるようになっている。
しかも、コバ厚測定装置(コバ厚測定手段)は、測定軸19cに連動してフィーラ19a、19bの左右方向への移動位置(又は移動量)を検出して測定する測定部(図示せず)を有する。この測定部は測定室4の外側に設けられている。
より具体的には、フィーラ19a、19b及び測定軸19cの左右方向への移動位置又は移動量は測定部(図示せず)に内蔵された図示しない読取センサ(位置検出手段又は移動量検出手段)により読取られるようになっている。
また、コバ厚測定装置(コバ厚測定手段)は、測定軸19cを軸線回りに回動させる図示しないパルスモータ等の駆動手段を有する。この駆動手段は、測定軸19cを回動させてフィーラ19a、19bを約90度跳ね上げた位置(待機状態)と前側に水平に倒れた使用位置(使用状態)とに回動するようになっている。この回動は、後述する制御回路により行われる。
尚、レンズ形状情報(θi,ρi)に基づく眼鏡レンズMLのコバ厚Wiの測定時には、レンズ回転軸9、10に眼鏡レンズMLを保持させると共に、フィーラ19a、19bを前側に水平に倒した状態にする。
この状態で、レンズ回転軸9、10を駆動モータによりキャリッジと一体に上下動及び左右動させることにより、フィーラ19aの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面に当接させ、又はフィーラ19bの先端を後側屈折面に当接させることができるようになっている。
更に、フィーラ19aの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面に当接させた状態で、レンズ回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて角度θi毎に回動させると共に、レンズ回転軸9、10と研削砥石11(又は砥石回転軸12)との軸間距離が角度θi毎にXi(研削砥石11の半径+動径ρi)となるように、キャリッジを上下動させることにより、フィーラ19aの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面の動径ρiの位置に接触移動させることができるようになっている。同様に、フィーラ19bの先端を眼鏡レンズMLの後側屈折面に当接させた状態で、レンズ回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて角度θi毎に回動させると共に、レンズ回転軸9、10と研削砥石11(又は砥石回転軸12)との軸間距離が角度θi毎にXi(研削砥石11の半径+動径ρi)となるように、キャリッジを上下動させることにより、フィーラ19bの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面の動径ρiの位置に接触移動させることができるようになっている。このようにフィーラ19a、19bが眼鏡レンズMLに接触した状態でレンズ回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて回動させると、フィーラ19a、19bが眼鏡レンズMLの屈折面の湾曲に従って左右方向に移動させられる。
従って、眼鏡レンズMLのコバ厚Wiを求めるには、フィーラ19aを用いてレンズ形状情報(θi,ρi)における眼鏡レンズMLの前側屈折面の左右方向(光軸方向=レンズ回転軸9、10の軸線の延びる方向)の移動量(フィーラ19aの左右方向への移動量)を測定部の読取センサ(図示せず)で求める。次に、フィーラ19bを用いてレンズ形状情報(θi,ρi)における眼鏡レンズMLの前側屈折面の左右方向(光軸方向=レンズ回転軸9、10の軸線の延びる方向)の移動量(フィーラ19bの左右方向への移動量)を測定部の読取センサ(図示せず)で求める。
ここで、フィーラ19a、19bが初期位置にある場合の、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19aの先端までの距離をxaとし、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19bの先端までの距離を−xaとし、フィーラ19aの初期位置からの左方向及び右方向への移動量をそれぞれfa及び−faとし、フィーラ19bの初期位置からの左方向及び右方向への移動量をfb及び−fbとする。この条件において、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19aの先端の左右方向への移動位置Faはxa+fa又はxa−faとなり、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19bの先端の左右方向への移動位置Fbは−xa+fb又は−xa−fbとなる。
従って、このような移動位置Faからxaを差し引くことによりフィーラ19aの移動量faがフィーラ19a、19b間の中央位置からの左右方向への移動位置Fa’として求められ、移動位置Fbからxaを差し引くことによりフィーラ19bの移動量fbがフィーラ19a、19b間の中央位置からの左右方向への移動位置Fb’として求められる。そして、この求めた移動位置Fa’、Fb’の差を求めることにより、眼鏡レンズMLのレンズ形状情報(θi,ρi)にコバ厚Wiを求めることができる。
(操作パネル6)
操作パネル6は、図3(A)に示すように、眼鏡レンズをレンズ回転軸9、10によりクランプするための『クランプ』スイッチ6aと、眼鏡レンズの右眼用・左眼用の加工の指定や表示の切換え等を行う『左』スイッチ6b、『右』スイッチ6cと、砥石を左右方向に移動させる『砥石移動』スイッチ6d、6eと、眼鏡レンズの仕上加工が不十分である場合や試し摺りする場合の再仕上又は試し摺り加工するための『再仕上/試』スイッチ6fと、レンズ回転モード用の『レンズ回転』スイッチ6gと、ストップモード用の『ストップ』スイッチ6hとを備えている。
(操作パネル7)
操作パネル7は、図3(B)に示すように、液晶表示器8の表示状態を切り換える『画面』スイッチ7aと、液晶表示器8に表示された加工に関する設定等を記憶する『メモリー』スイッチ7bと、レンズ形状情報(θi,ρi)を取り込むための『データ要求』スイッチ7cと、数値補正等に使用されるシーソー式の『−+』スイッチ7d(『−』スイッチと『+』スイッチとを別々に設けても良い)と、カーソル式ポインタ移動用の『▽』スイッチ7eとを液晶表示器8の側方には配置している。また、ファンクションキーF1〜F6が液晶表示器8の下方に配列されている。
このファンクションキーF1〜F6は、眼鏡レンズの加工に関する設定時に使用されるほか、加工工程で液晶表示器8に表示されたメッセージに対する応答・選択用として用いられる。
(液晶表示器8)
液晶表示器8の上部には、『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3、『メニュー』タブTB4が表示されている。そして、この『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3、『メニュー』タブTB4を選択することにより、液晶表示器8の表示が切り替えられるようになっている。
また、液晶表示器8の下縁部には、ファンクションキーF1〜F6に対応したファンクション表示器H1〜H6が設けられている。このファンクション表示部H1〜H6は、必要に応じたものが適宜表示される。更に、ファンクション表示部H1〜H6が非表示状態の時には、ファンクションキーF1〜F6の機能に対応したものとは異なった図柄や数値、或いは、状態等を液晶表示器8の下縁部に表示することができる。
『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3を選択した状態の時には、アイコン表示エリアE1、メッセージ表示エリアE2、数値表示エリアE3、状態表示エリアE4に区画した状態で表示される。また、『メニュー』タブTB4を選択した状態の時には、全体的に一つのメニュー表示エリアとして表示しても良いし、独自の区画表示エリアとしても良い。
アイコン表示エリアE1に表示されるアイコンは、玉型形状データであるレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて眼鏡レンズのコバ厚形状を測定している状態、眼鏡レンズのコバ端面に形成されるヤゲン形状をシミュレーションしている状態、コバ端面を粗加工する状態、コバ端面を仕上加工する状態、コバ端面を鏡面加工する状態、コバ端面を溝掘り加工する状態、コバ端面を溝掘り・面取加工する状態、コバ端面を溝掘り・面取・鏡面加工する状態、コバ端面をヤゲン加工する状態、コバ端面をヤゲン・面取加工する状態、コバ端面をヤゲン・面取・鏡面加工する状態、眼鏡レンズの研削加工の終了、といったように各作業に対応して並設されている。
また、各アイコンの上方には、その一連の作業の進行状況をオペレータが識別できるように、1対1で対応すると共に一連の作業の進行状況に応じて点灯表示していく複数カーソルインジケータが、右眼レンズ進行状況表示用と左眼レンズ進行状況表示用とで上下2段にして『加工中』タブTB2に設けられている。
メッセージ表示エリアE2には、各種エラーメッセージや警告メッセージなどが状態に応じて表示される。尚、装置内部品等の破損や被加工レンズの破損等の虞がある場合の警告メッセージなどの場合には、オペレータが認識し易いようにメッセージ表示エリアE2以外のエリアにはみ出して表示上で重畳させることも可能である。
数値表示エリアE3には、レイアウトデータの入力時に、眼鏡フレームの左右レンズ枠の幾何学中心間距離(FPD値)、眼鏡装用者眼の瞳孔間距離(PD値)、FPD値とPD値との差である寄せ量の鉛直方向成分UP値(又はHlp値)、加工サイズ調整の各項目等が表示される。また、初期設定時には、上述したFPD、PD、UP、サイズの他に加工レンズの吸着中心が表示される。さらに、モニターデータ入力時には、眼鏡レンズの二次加工的な面取加工に関わる寸法関係の数値が表示される。
状態表示エリアE4には、右眼用及び左眼用の眼鏡レンズのレイアウト画像や眼鏡レンズの最大、最小、最大及び最小以外の中間(任意)コバ周縁に形成されるヤゲン形状、コバ周縁を側面から見たレンズ側面形状等や、現実の加工状態に即した模式図等が表示される。
(ファンクションキー)
このファンクションキーF1〜F6は、眼鏡レンズの加工に関する設定時に使用されるのか、加工工程で液晶表示器8に表示されたメッセージに対する応答・選択用として用いられる。
各ファンクションキーF1〜F6は、加工に関する設定時(レイアウト画面)においては次の様に用いられる。即ち、ファンクションキーF1はレンズタイプ入力用、ファンクションキーF2はレンズ素材入力用、ファンクションキーF3はフレーム種類入力用、ファンクションキーF4は面取加工種類入力用、ファンクションキーF5は鏡面加工入力用、ファンクションキーF6は加工コース入力用として用いられる。
ファンクションキーF1で入力されるレンズタイプとしては、『単焦点』、『眼科処方』、『累進』、『バイフォーカル』、『キャタラクト』、『ツボクリ』、『8カーブ』等がある。尚、『キャタラクト』とは、眼鏡業界では一般にプラスレンズで屈折度数が大きいものをいい、『ツボクリ』とは、マイナスレンズで屈折度数が大きいものをいい、『8カーブ』とは、レンズ屈折面カーブが8カーブで出来ているものをいう。
ファンクションキーF2で入力される被加工レンズの素材としては、プラスチック(以下、『プラ』と略する。)、『ハイインデックス』、『ガラス』、ポリカーボネイト(以下、『ポリカ』と略する。)、『アクリル』等がある。
ファンクションキーF3で入力される眼鏡フレームFの種類としては、『メタル』、『セル』、『オプチル』、『平』、『溝掘り(細)』、『溝掘り(中)』、『溝掘り(太)』等がある。
ファンクションキーF4で入力される面取り加工種類としては、図7,図8に示した『無し』、『小(前後)』、『中(前後)』、『大(前後)』、『特殊(前後)』、『小(後)』、『中(後)』、『大(後)』、『特殊(後)』等がある。
なお、この面取位置を示すポップアップは、『無し』、『小(前後)』、『特殊耳(前後)』、『特殊鼻(前後)』、『特殊(前後)』、『小(前後)』、『特殊耳(前後)』、『特殊鼻(前後)』、『特殊(後)』等でもよい。
ファンクションキーF5で入力される鏡面加工としては、『なし』、『あり』、『面取部鏡面』等がある。
ファンクションキーF6で入力される加工コースとしては、『オート』、『試し』、『モニター』、『枠替え』或いは『内トレース』等がある。
尚、上述したファンクションキーF1〜F6のモードや種別或いは順序は特に限定されるものではない。また、後述する各タブTB1〜TB4の選択として、『レイアウト』、『加工中』、『加工済』、『メニュー』等を選択するためのファンクションキーを設けるなど、キー数に限定されるものではない。
そして、このようなファンクションキーF1ないしF6に対応するファンクション表示部H1〜H6の上には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等がそれぞれ表示される。しかもファンクション表示部H1〜H6には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等に対応する内容、即ちファンクションキーF1〜F6により選択するための上述した種類や加工内容等が表示される。
尚、以下、レイアウト時の液晶表示器8の表示状態としての、システム起動直後・データ要求直後・レイアウト設定終了・各コース選択等、或いは、加工時の液晶表示器8の表示状態としての、コバ厚確認・右眼レンズ加工中及び終了・左眼レンズ加工中等、更に、加工済み後の液晶表示器8の表示状態としての確認・データ保存、研削加工中におけるエラー・アイコンとカーソル・溝掘り加工及び面取加工・試し摺り・加工追加再仕上げ等の表示や操作等は、特願2000−287040号又は特願2000−290864号と同様のものとすることができる。
[制御回路]
レンズ研削加工装置2は、図4に示すように、演算制御回路40を有する。CPUを有する演算制御回路40には、操作パネル67、記憶手段としてのROM41、記憶手段としてのデータメモリ42、RAM43が接続されていると共に、補正値メモリ44が接続されている。また、演算制御回路40には、表示用ドライバ45を介して液晶表示器8が接続され、パルスモータドライバ46を介して駆動系の各種駆動モータ(パルスモータ)47a…47nが接続されていると共に、通信ポート48を介して図1のフレーム形状測定装置1が接続されている。
尚、例えば、上述したキャリッジを上下動させるパルスモータ等の駆動モータ47a、キャリッジを左右動させるパルスモータ等の駆動モータを47b、レンズ回転軸9、10を回転駆動させるパルスモータ等の駆動モータを47c、研削砥石11を回転させる駆動モータを47dとし、旋回アーム16を上下回動させるパルスモータ等の駆動モータを47e、研削砥石11を回転させる駆動モータを47fとする。
この場合、駆動モータ47aを正転又は逆転させることにより図示しないキャリッジを上下動させることができ、駆動モータ47bを正転又は逆転させることにより、キャリッジを左右動させることができる。また、駆動モータ47cを正転又は逆転させることにより、レンズ回転軸9、10を正転又は逆転させることができる。更に、駆動モータ47dを作動制御することにより研削砥石11を回転駆動できる。また、駆動モータ47eを正転又は逆転させることにより、旋回アーム16を上方又は下方に旋回駆動させることができる。更に、駆動モータ47fを作動制御することにより、面取軸(回転軸)15を回転駆動させることができる。このような駆動系の各駆動モータ47a〜47fの駆動は演算制御回路40により行われる。
演算制御回路40は、加工制御開始後に、フレーム形状測定装置1からのデータ読み込みや、データメモリ42の記憶領域m1〜m8に記憶されたデータの読み込みがある場合には、図5に示すように、時分割による加工制御とデータの読み込みやレイアウト設定の制御を行う。
即ち、時間t1,t2間の期間をT1、時間t2,t3間の期間をT2、時間t3,t4間の期間をT3、・・・、時間tn−1,tn間の期間をTn−1とすると、期間T1,T3・・・Tn−1の間で加工制御が行われ、データの読み込みやレイアウト設定の制御を期間T2,T4・・・Tnの間に行う。従って、被加工レンズの研削加工中に、次の複数の玉型形状データの読み込み記憶や、データの読み出しとレイアウト設定(調整)等を行うことができ、データ処理の作業効率を格段に向上させることができる。
ROM41にはレンズ研削加工装置2の動作制御のための種々のプログラム等が記憶されている。データメモリ42には複数のデータ記憶領域が設けられている。
RAM43は、加工中のデータを記憶する加工データ記憶領域43a、新たなデータを記憶する新データ記憶領域43b、フレームデータや加工済みデータ等を記憶するデータ記憶領域43cが設けられている。
尚、データメモリ42には、読み書き可能なFEEPROM(フラッシュEEROM)を用いることもできるし、メインの電源がオフされても内容が消えないようにしたバックアップ電源使用のRAMを用いることもできる。
[作用]
次に、この様な構成の演算制御回路40を有するレンズ研削加工装置の作用を説明する。
スタート待機状態からメイン電源がオンされると、演算制御回路40はフレーム形状測定装置1からのデータ読み込みがあるか否かを判断する。
即ち、演算制御回路40は、操作パネル7の『データ要求』スイッチ7cが押されたか否かが判断される。そして、『データ要求』スイッチ7cが押されてデータ要求があれば、フレーム形状測定装置1からのレンズ形状情報(θi,ρi)のデータをRAM43のデータ読み込み領域43bに読み込む。この読み込まれたデータは、データメモリ42の記憶領域m1〜m8のいずれかに記憶(記録)されるようにしてもよい。
このレンズ形状情報(θi,ρi)のデータが読み込まれると、演算制御回路40は図6に示したレイアウト設定の為の表示内容を液晶表示器8に表示させる。
以下に、通常の面取加工におけるレイアウト設定、面取加工シミュレーション、面取加工の実行の各作業工程を説明する。
(i)液晶表示器8のレイアウト表示
レイアウト設定時には、図6に示したような通常の面取加工の内容が液晶表示器8に演算制御回路40により表示される。即ち、液晶表示器8の表示エリアE2には、「レンズ:プラ」、「コース:オート」が表示されると共に、ヤゲン及び面取加工のための表示20がされる。また、表示エリアE3には、フレーム幾何学中心間距離FPD、眼鏡装用者の瞳孔間距離PD、寄せ量UP、サイズ「SIZE」及びその数値が表示される。図6では、規定値(標準値)としてFPDが72.5、PDが64.0、UPが+2.0、SIZEが+0.00となっている。また、表示エリアE3には、「SIZE」の下方に位置させて「吸着位置:光学中心」の表示がされている。
更に、表示エリアE4の左側には右のレンズ形状LR及びレンズ吸着盤Rsが重ねて表示され、表示エリアE4の右側には左のレンズ形状LL及びレンズ吸着盤Lsが重ねて表示される。この際、レンズ形状LRの光学中心ORとレンズ吸着盤Rsの中心が一致させられ、レンズ形状LLの光学中心OLとレンズ吸着盤Lsの中心が一致させられる。
また、ファンクション表示部H1〜H6の上には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等がそれぞれ表示される。更に、ファンクション表示部H1には例えば「単焦点」が表示され、ファンクション表示部H2には例えば「プラ」が表示され、ファンクション表示部H3には例えば「メタル」が表示され、ファンクション表示部H4には例えば「小(前後)」が表示され、ファンクション表示部H5には例えば「はい」が表示され、ファンクション表示部H6には例えば「オート」が表示される。
そして、ファンクション表示部H4に対応するファンクションキーF4を押すと、図7,図8に示したようなポップアップメニュー21が表示される。このポップアップメニュー21には、「無し、小(前後)、中(前後)、大(前後)、特殊(前後)、小(後)、中(後)、大(後)、特殊(後)」等の面取位置の選択内容が表示される。この表示状態では、「無し、小(前後)、中(前後)、大(前後)、特殊(前後)、小(後)、中(後)、大(後)、特殊(後)」等の面取位置のいずれかの色が反転表示されている。この反転表示された内容が面取位置であり、ファンクション表示部H4に表示される。図7では、「小(前後)」が面取位置として表示されている。
この面取位置のための反転表示は、ファンクションキーF4を押す毎に「無し」、「小(前後)」、「中(前後)」、「大(前後)」、「特殊(前後)」、「小(後)」、「中(後)」、「大(後)」、「特殊(後)」等に対して順に実行される。
このファンクションキーF4で「特殊(前後)」を選択すると、図8に示すように、ファンクション表示部H4に「特殊(前後)」と反転表示され、特殊面取のコースに移行する。なお、「特殊(後)」を選択した場合にも特殊面取のコースに移行する。また、玉型形状LR、LLに面取加工後の面取軌跡31R、31Lが表示される。この場合、眼鏡レンズのコバ端の耳側、鼻側の面取りは例えば、2.0mmの面取り幅、80%の面取り範囲等の標準値で面取軌跡が表示される。
尚、「小(前後)」、「中(前後)」、「大(前後)」は、通常の面取加工での面取幅の大きさ(小、中、大)と、眼鏡レンズMLのコバ端の面取りする箇所(前側、後側)を意味する。「小(後)」、「中(後)」、「大(後)」も同様で、通常の面取加工での面取幅の大きさ(小、中、大)と、眼鏡レンズMLのコバ端の面取りする箇所(後側)を意味する。そして、「特殊(前後)」では、眼鏡レンズMLの前側及び後側屈折面のコバ端における面取加工のうち、眼鏡フレームの耳掛け(テンプル)側に位置する眼鏡レンズ位置(以下、耳側と略記する。)あるいは鼻当て(パッド)側に位置する眼鏡レンズ位置(以下、鼻側と略記する。)における面取加工を意味する。また、「特殊(後)」では、眼鏡レンズMLの前側屈折面のコバ端における面取は無し、後側屈折面のコバ端における面取加工のうち、耳側あるいは鼻側における面取加工を意味する。
(ii)ヤゲン加工及び面取の為のシミュレーション画面
<眼鏡レンズのコバ端及びコバ端のヤゲン形状表示>
図9のように特殊面取のための表示が実行された後、シミュレーション画面での左眼用の眼鏡レンズの面取操作を行う場合には、ファンクションキーF6の操作で『オート』、『試し』、『モニター』、『枠替え』或いは『内トレース』等の中から『モニター』を選択し、次に『左』スイッチ6bを押して、加工をスタートさせる。
そして、ヤゲン加工のためのシミュレーションの場合には、玉型形状情報であるレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて未加工の眼鏡レンズのコバ厚形状(レンズ形状)をコバ厚測定部材19を有するコバ厚測定装置(コバ厚測定手段)で測定した後、ヤゲン山部Yの裾部(あるいはヤゲン肩部)が含まれるコバ端部の形状を図10に示したような液晶表示器8のシミュレーション画面に表示させる。
この図10では、液晶表示器8の表示エリアE2に左眼用の眼鏡レンズの「面幅」、「耳側幅」、「耳側範囲」、「鼻側幅」、「鼻側範囲」が表示される。そして、例えば「面幅」として0.3(mm)、「耳側幅」として2.0(mm)、「耳側範囲」として90(%)、「鼻側幅」として1.0(mm)、「鼻側範囲」として90(%)等が表示される。また、表示エリアE3(データ入力部)の下部には「フレームカーブ」及び「ヤゲンカーブ」が表示される。
更に、表示エリアE4の左側には、左眼マークL、左眼用のレンズ形状LL、レンズ形状LLの光学中心OL、レンズ形状LLの幾何学中心BO、上レンズ幅LLu、下レンズ幅LLd、右レンズ幅LLr、左レンズ幅LLl、任意の位置を示すマーク(視標)としても用いられる特殊面取位置マークStc、コバ厚及び面取幅の最も薄い位置を示す面取位置マークSfcが表示される。
また、表示エリアE4の右側の上部には、レンズ形状LLの面取位置マークSfcにおけるヤゲン形状を含むコバ端部の断面形状32が最初に表示されると共に、例えばヤゲン頂点「Top:1.0[0.9]」及び「Edg:4.0[4.0]」が最初に表示される。これと同時に、表示エリアE4の右側の下部には、レンズ形状LLの耳側水平方向での特殊面取位置マークStcにおけるコバ断面形状33が最初に表示されると共に、例えばヤゲン頂点「Top:1.3[1.2]」及び「Edg:6.8[6.3]」及び「残り幅:2.2[2.3]」等が最初に表示される。
また、液晶表示器8の下縁部には、ファンクション表示部H1に対応して「位置」が表示され、ファンクション表示部H2に対応して「回転」が表示され、ファンクション表示部H4に対応して「面取」が表示され、ファンクション表示部H5に対応して「鏡面」が表示され、ファンクション表示部H6に対応して「戻す」が表示される。尚、Yはレンズ形状LLのヤゲン山を示す。
更に、レンズ形状LLの光学中心OLを中心として特殊面取位置マークStcまで延びる指針34がレンズ形状LLに重ねて表示される。この指針34及び特殊面取位置マークStcは、ファンクションキーF2を押すと、ファンクション表示部H2に示した矢印35のようにレンズ形状LL上を時計回り方向(「−」方向)に移動するようになっている。また、指針34及び特殊面取位置マークStcは、ファンクションキーF3を押すと、ファンクション表示部H3に示した矢印36のようにレンズ形状LL上を反時計回り方向(「+」方向)に移動するようになっている。そして、この指針34及び特殊面取位置マークStcの移動に伴い、移動位置における面取部37の状態が右側下部に表示される。例えば、この移動で指針34及び特殊面取位置マークStcが面取位置マークSfc側に移動すると破線で示したように面取部37の状態が変化する。
また、通常のシミュレーション画面では、表示エリアE3(データ入力部)の下部に「サイズ」が表示される。
更に、ヤゲン加工後の眼鏡レンズでヤゲン裾部が極めて狭く面取幅を十分にとれないような場合や、コバ厚が極めて狭くヤゲン山部のみ形成されるような場合において、ヤゲン山部およびヤゲン裾部にわたって面取する際には、シミュレーション画面において”食い込み”制御の条件を求めることができる。この条件の算出は、後述する(V)のようにして求める。
(iii)ヤゲン加工
シミュレーション操作しない場合には『オート』を選択することで、ヤゲン加工の面取加工の動作に移行する。但し、加工中の表示は、シミュレーション画面となる。
尚、ヤゲン加工を実行させる場合には、再度『左』スイッチ6bを押してスタートさせる。
演算制御回路40は、駆動モータ47dを作動制御することにより研削砥石11を回転駆動させる一方、レンズ回転軸9、10と砥石回転軸12との軸間距離が角度θi毎に(砥石半径+動径ρi)となるように、駆動モータ47aをレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて正転又は逆転させることにより、図示しないキャリッジを上下動させて、キャリッジの前端部を角度θi毎に上下動させて、キャリッジの前端部を角度θi毎に上下回動させてレンズ回転軸9、10及び眼鏡レンズMLを上下動させる。これにより、眼鏡レンズMLが研削砥石11でレンズ形状情報(θi,ρi)に粗研削加工される。
その後、レイアウト時にファンクションキーF4の操作で『面取』を『なし』以外に設定した場合、面取軌跡におけるレンズ形状測定を実行する。
また、演算制御回路40は、上述と同様に各駆動モータ47a、47dをレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて作動制御して、レンズ形状(玉型形状)LL、LRに粗研削された眼鏡レンズMLの周縁のコバ端部に研削砥石11のヤゲン砥石11bによりヤゲン山部Yを研削加工する。Ytはヤゲン山部Yのヤゲン頂点である。
この際、演算制御回路40は、予め設定されたヤゲン位置データに基づいてキャリッジを左右に駆動する駆動モータ47bを制御することにより、玉型形状に粗加工された眼鏡レンズMLのコバ端にヤゲン加工を施す。平面加工ではヤゲン位置データとしてレンズ前面のコバ位置データを用いる。このヤゲン位置データ(又は前面コバ位置データ)は、眼鏡レンズMLのコバ厚を測定する際に得られる眼鏡レンズMLの前側屈折面fa又は後側屈折面fbのレンズ形状情報(θi,ρi)に対応する位置の測定軸19cの軸線方向への屈折面位置データから求められる(図14参照)。例えば、レンズ形状情報(θi,ρi)に基づく前側屈折面fa又は後側屈折面fbの屈折面位置データから所定位置コバ厚方向に位置する部分の位置データがヤゲン位置データとなる。このようなヤゲン加工位置データは、周知の方法で求めることができる。
(iV)通常の面取加工
レイアウト時、ファンクションキーF4の操作で『面取』を『なし』以外に設定した場合に、面取加工が実施される。
演算制御回路40は、駆動モータ47fを作動制御して面取砥石13、14、溝掘カッター17等と一体の面取軸(溝掘軸)15を回転駆動させると共に、(ii)の特殊面取の設定条件に基づいて駆動モータ47eを作動制御して旋回アーム16を上下に回動制御して、面取砥石13、14により眼鏡レンズMLに面取加工を施す。
この面取加工は、眼鏡レンズMLの前側屈折面frとコバ端面との角部(前面側角部、以下説明の便宜上「前面」と略称)及び眼鏡レンズMLの後側屈折面fbとコバ端面との角部(後面側角部、以下説明の便宜上「後面」と略称)に施される。
(V)面取加工時の食い込み制御条件
ところで、ヤゲン加工後の眼鏡レンズでヤゲン裾部が極めて狭く面取幅を十分にとれないような場合や、コバ厚が極めて狭くヤゲン山部のみ形成されるような場合において、ヤゲン山部およびヤゲン裾部にわたって面取する際には、以下に説明するような”食い込み”制御条件を求める。
以下、その食い込み制御条件ついて説明する。なお、ここで、図11に示すように、ヤゲン加工後に眼鏡レンズのコバ端面に形成されたヤゲン山部およびヤゲン裾部に関し、各々の量を便宜上定義する。未加工の眼鏡レンズのコバ厚形状(レンズ形状)をレンズ形状測定装置を用いて測定するとき、補正測定本測定といい、粗加工後の眼鏡レンズのコバ厚形状(レンズ形状)を測定するとき、本測定補正測定という。
(A)”食い込み”制御を求める演算式等に用いられる記号の説明
補正測定前面位置修正量 :A
補正測定後面位置修正量 :B
補正測定前面コバ幅 :C
補正測定後面コバ幅 :D
本測定前面コバ幅 :E
本測定後面コバ幅 :F
面取り砥石角度(前面) :θf 一般に47°
面取り砥石角度(後面) :θb
本発明に係るレンズ研削加工装置の面取砥石は
2種類設けられており、33°、43°の角度をなす
前面面取り幅 :G 一般に、面取幅が小の場合、0.3mm
後面面取り幅 :H 一般に、面取幅が小の場合、0.3mm
前面面取り幅(X成分) :I(すなわち、G×sinθf)
後面面取り幅(X成分) :J(すなわち、H×sinθb)
ヤゲンV角度 :θv 通常は55°
ヤゲン高さ :K 通常0.7mmや0.85mm程度
ヤゲン肩幅 :L(すなわち、K×tanθv)
通常、1mmや1.21mmであることが多い
食い込み補正値(ヤゲンへ
食い込ませた時の切削面の
幅) :M マイナス値で食い込みを行なう
面取りY制御位置(前面) :N
面取りY制御位置(後面) :O
ヤゲン位置 :P
(B)食い込み制御の原理
ここでMはヤゲンへ食い込ませた時の切削面の幅である。
ヤゲンV形状部を切削することでできる面幅をa、
ヤゲン肩フラット部を切削することでできる面幅をbとすると、
M= a+bとなる。
この量Mを補正値化し、デフォルト値は0.3mm(小面取り基準)とする。
実際の加工結果は、レンズ前後カーブの影響により演算通りにならないため、標準的なレンズを切削することによりデフォルト値を決定する必要がある。
また、図12に示すように、眼鏡店などで小面取り幅が0.3mm以下に設定されている場合に対応するため、実際に使用する際は、次の計算式で変更が効くようにしておく。すなわち、実際の切削面幅をM’とすると、
M’= 作業者設定小面取幅+{M−0.3mm}
図13に示すように、眼鏡装用者の眉に掛かるコバ部分について、従来は、面取幅が0.3mm以下で、一定の面取幅を維持することができなかったが、これによって、このようなコバ部分についても面取幅を0.3mmに保つことができる。なお、例えば、Mのデフォルト値を、前面0.25mm、後面0.35mmとすると、
工場出荷時は、
前面:M’= 0.3+(0.25−0.3)= 0.25mm
後面:M’= 0.3+(0.35−0.3)= 0.35mm
眼鏡店などで小面取り幅が0.2mmに変更されているとしたら、
前面:M’ = 0.2+(0.25−0.3)=0.15mm
後面:M’ = 0.2+(0.35−0.3)=0.25mm
と変えて、小面取り幅の変更にも適応させる。
(C)前面及び後面の食い込み制御条件
(1)コバ不足が無い場合
<前面の食い込み制御条件>
C≧L+I
∴ N=N
<後面の食い込み制御条件>
D≧L+J
∴ O=O
(2)コバ不足、ヤゲン肩を一部含む場合
<前面の食い込み制御条件>
C<L+I
且つ E≧L
x0=E−L
肩の残り量x0に応じてヤゲンへ食い込ませるかを判断する。図14に示す。
(a)0<x0≦(M’×sinθf)の時
不足分をヤゲンへ食い込ませる量xを計算
この食い込ませる量xは、
x=(M’−x0/sinθf)/(1/sinθf+sin(90−θv)/sin(θv−θf))
= (M’− x0/sinθf )/5.489 (小面取砥石)
として求められる。
(b)x0>(M’× sinθf)の時
中、大面取り、及び特殊面取りの0.3mm以上の面取り部に相当
この場合は、従来のヤゲン肩で停止する強制面取りと同じ
x=0
∴ N=P−((L+I)−x)
<後面の食い込み制御条件>
D<L+J
且つ F≧L
x0=F−L
肩の残り量x0に応じてヤゲンへ食い込ませるかを判断する。
(i)0<x0≦ (M’× sinθb)の時
不足分をヤゲンへ食い込ませる量xの計算
この食い込ませる量xは、
x= (M’− x0/sinθb)/(1/sinθb+ sin(90−θv )/sin(θv −θb))
=(M’− x0/sinθb)/4.225(小面取砥石)
として求める。
(ii) x0 >( M’× sinθb)の時
中、大面取り、及び特殊面取りの0.3mm以上の面取り部に相当
この場合は、従来のヤゲン肩で停止する強制面取りと同じ
x=0
∴ O=P+((L+J)−x)
(3)コバ不足、ヤゲン肩幅以下の時の食い込み制御条件
(3A).前面のコバ不足、ヤゲン肩幅以下の時の食い込み制御条件
C<L+I
且つ E<L
・[3A−1]式
ヤゲン肩幅から細ヤゲン肩位置までの距離Xを計算する。この距離Xは、
X=(L−E )×(1-tanθf / tanθv)
=(L−E )× 0.249(小面取砥石)
となる。
・[3A−2]式
細ヤゲンに食い込ませる量xを計算する。
x=M’/{(1/sinθf+sin(90−θv)/sin(θv −θf)) }
= M’/5.489 (小面取砥石)
・[3A−3]式
そして、図15に示すように距離Xと細ヤゲンに食い込ませる量xを合わせた量(X+x)を求めて、この合わせた量(X+x)をヤゲン肩位置から内側に入れる。
ヤゲン肩から細ヤゲン肩までの距離をX近づけて、そこからさらに一定量x食い込ませる。この合わせた量(X+x)がヤゲン頂点をオーバーする場合には、ヤゲン頂点を切削してサイズを小さくする恐れがあるため、制限を加える。ヤゲン肩からヤゲン頂点まで砥石を近づけるに必要な距離がこの制限となる。実際は補正値で0.2mm程度の余裕を持たせる。(面取り食い込み限界細ヤゲンコバ幅、前後共通とする。) ここで、余裕値をY0とする
制限を求めるには[3A−1]式でコバ幅が余裕値Y0の場合を想定すると制限x_limitは、
x_limit= (L−Y0) ×(1−tanθf / tanθv) となる。
この制限を越える場合は制限までとし、これ以上砥石を内側に入れない。つまり食い込み量xを減らす
以上のことから前面面取のY制御位置Nは、
∴N=P−((L+I)−xcut(X+x))
として求められる。
但し、(X+x)が制限x_limitを越える場合には
∴N=P−((L+I)−(x_limit))
として求められる。
また、ちなみに制限の掛かる時のコバ幅(食い込み量xを減らさない最低必要コバ幅)を求めてみると、この時、X+x=x_limit の関係があることから、
つまり[3A-1]式+[3A-2]式=[3A-3]式
[(L−E)×(1-tanθf / tanθv) ] +
[ M’/{(1/sinθf+sin(90−θv)/sin(θv −θf) )}]
= (L−Y0) ×(1-tanθf/ tanθv)
となる。の関係があることから、
そして、この式を変形してコバ幅Eについて解くと、
E=M’/ {(1/sinθf+sin(90−θv)/sin(θv −θb))×(1-tanθf/ tanθv)}+Y0
=0.3/(5.489×0.249)+Y0
=0.219+0.2
=0.419mm (小面取砥石)
となる。
(3B).後面のコバ不足、ヤゲン肩幅以下の時の食い込み制御条件
D<L+J
且つ F<L
・[3B−1]式
ヤゲン肩幅から細ヤゲン肩位置までの距離Xを計算する。
X=(L−F)×(1 - tanθb / tanθv)
=(L−F)× 0.347(小面取砥石)
・[3B−2]式
細ヤゲンに食い込ませる量xを計算する。この食い込ませる量xは、
x= M’/{(1/sinθb+sin(90−θv )/sin(θv −θb)) }
= M’/4.225 (小面取砥石)
となる。
・[3B−3]式
この合わせた量(X+x)を、ヤゲン肩位置から内側に入れる。
ヤゲン肩から細ヤゲン肩までの距離をX近づけて、そこからさらに一定量x食い込ませる。この合わせた量(X+x)がヤゲン頂点をオーバーする場合には、ヤゲン頂点を切削してサイズを小さくする恐れがあるため、制限を加える。
ヤゲン肩からヤゲン頂点まで砥石を近づけるに必要な距離がこの制限となる。
実際は補正値で0.2mm程度の余裕を持たせる。(面取り食い込み限界細ヤゲンコバ幅、前後共通とする)ここで、余裕値をY0とする
制限を求めるには[3B‐1]でコハ゛幅が余裕値の場合を想定すると制限x_limitは、
x_limit=(L−Y0) ×(1-tanθb/ tanθv) となる。
この制限を越える場合は制限までとし、これ以上砥石を内側に入れない。つまり食い込み量xを減らす
以上のことから後面面取のY制御位置Oは、
∴O=P+((L+I)−xcut(X+x))
として求められる。
但し、(X+x)が制限x_limitを越える場合には
∴N=P+((L+I)−(x_limit))
として求められる。
また、ちなみに制限の掛かる時のコバ幅(食い込み量xを減らさない最低必要コバ幅)を求めてみると、この時、X+x=x_limit の関係があることから、
つまり[3B-1]式+[3B-2]式=[3B-3]式
[(L−F)×(1-tanθb/tanθv) ] +
[ M’/{(1/sinθb+sin(90−θv )/sin(θv −θb)) }]
= (L−Y0) ×(1-tanθb/tanθv)
となる。の関係があることから、
そして、この式を変形してコバ幅Fについて解くと、
F= M’/{(1/sinθb+sin(90−θv)/sin(θv −θb))×(1-tanθb/tanθ
v)}+Y0
=0.3/(4.225×0.347)+Y0
=0.205+0.2
=0.405mm(小面取砥石)
となる。
(Vi)面取加工時の食い込み制御
次に、上述した(V)で求められる面取加工時の食い込み制御条件を用いて、眼鏡レンズMLの前面のコバ端部の角部に面取加工をする場合について、図16のフローチャートに基づき説明する。尚、眼鏡レンズMLの後面のコバ端部の角部に面取加工をする場合も、眼鏡レンズMLの前面のコバ端部の角部に面取加工をする場合と同じであるので、その説明は省略する。
演算制御回路40は、(V)のヤゲン加工が終了すると、図16の面取加工の制御を開始する。
ステップS1
このステップS1において演算制御回路40は、面取に必要な眼鏡レンズのコバ面幅が不足しているかどうかを判定式A(C≧L+I)により判定し、不足していない場合にはステップS2S4に移行し、不足している場合にはステップS4S2に移行する。
ステップS2
このステップS2において演算制御回路40は、面取幅がヤゲン肩幅(ヤゲン裾部の幅)以上かどうかを判定式B(E≧L)により判定し、肩幅未満の場合にはステップS3に移行し、肩幅以上の場合にはステップS5に移行する。
ステップS3
このステップS3において演算制御回路40は、上述した(V)の条件(3)の演算式に基づく面取ができるように、条件(3)の演算式に基づいて図示しないキャリッジをレンズ回転軸9,10の軸線の延びる方向に移動制御して、レンズ回転軸9,10間に保持された眼鏡レンズMLをレンズ回転軸9,10の軸線の延びる方向に移動させることにより、眼鏡レンズMLの前面側を面取砥石13(又は15)に対して移動制御する。
この際、演算制御回路40は、駆動モータ47fを作動制御して面取砥石13、14、溝掘カッター17等と一体の面取軸(溝掘軸)15を回転駆動させると共に、旋回アーム16を上下に回動制御して、面取砥石13(又は14)により眼鏡レンズMLに条件(3)の演算式に基づく面取加工を施て、終了する。この面取加工は、眼鏡レンズMLの前側屈折面frとコバ端面との角部に施される。
ステップS4
このステップS4において演算制御回路40は、上述した(V)の条件(1)の演算式に基づく面取ができるように、条件(1)の演算式に基づいて図示しないキャリッジをレンズ回転軸9,10の軸線の延びる方向に移動制御して、レンズ回転軸9,10間に保持された眼鏡レンズMLをレンズ回転軸9,10の軸線の延びる方向に移動させることにより、眼鏡レンズMLの前面側を面取砥石13(又は15)に対して移動制御する。
この際、演算制御回路40は、駆動モータ47fを作動制御して面取砥石13、14、溝掘カッター17等と一体の面取軸(溝掘軸)15を回転駆動させると共に、旋回アーム16を上下に回動制御して、面取砥石13(又は14)により眼鏡レンズMLに条件(1)の演算式に基づく面取加工を施して、終了する。この面取加工は、眼鏡レンズMLの前側屈折面frとコバ端面との角部に施される。
ステップS5
このステップS5において演算制御回路40は、上述した(V)の条件(2)の演算式に基づく面取ができるように、条件(2)の演算式に基づいて図示しないキャリッジをレンズ回転軸9,10の軸線の延びる方向に移動制御して、レンズ回転軸9,10間に保持された眼鏡レンズMLをレンズ回転軸9,10の軸線の延びる方向に移動させることにより、眼鏡レンズMLの前面側を面取砥石13(又は15)に対して移動制御する。
この際、演算制御回路40は、駆動モータ47fを作動制御して面取砥石13、14、溝掘カッター17等と一体の面取軸(溝掘軸)15を回転駆動させると共に、旋回アーム16を上下に回動制御して、面取砥石13(又は14)により眼鏡レンズMLに条件(2)の演算式に基づく面取加工を施して、終了する。この面取加工は、眼鏡レンズMLの前側屈折面frとコバ端面との角部に施される。
以上説明したように、この発明の実施の形態の眼鏡レンズの面取加工方法においては、眼鏡レンズMLの周縁にヤゲン裾部が設けられたヤゲン山部Yを形成した後、前記眼鏡レンズMLの周縁のコバ端の角部を面取砥石(13,14)により面取加工するようになっている。しかも、前記ヤゲン裾部の幅に応じて、前記面取砥石(13,14)により前記角部に前記ヤゲン裾部および前記ヤゲン山部Yのヤゲン傾斜面まで面取加工し且つ該面取加工を前記眼鏡レンズMLの全周に亘って所定幅で行なうようになっている。
この眼鏡レンズの面取加工方法によれば、眼鏡レンズのコバが狭いために、ヤゲン裾部が極めて狭くなっているか、ほとんどヤゲン裾部が形成されていないような眼鏡レンズのコバ部分においても、ヤゲン裾部の幅に応じて装置が自動的に判断し一定の面取幅をもって面取加工を施すことができ、面取加工を行なうことができる。
また、この発明の実施の形態の眼鏡レンズの面取加工装置は、周縁にヤゲン山部Yを形成したヤゲン加工後の眼鏡レンズMLを挟持するレンズ回転軸9,10と、前記レンズ回転軸9,10を回転駆動する第1の駆動手段(駆動モータ47c)と、ヤゲン加工後の前記眼鏡レンズMLのコバ端部を面取加工する面取砥石(13,14)と、前記面取砥石(13,14)を回転駆動する第2の駆動手段(駆動モータ47f)と、前記レンズ回転軸(9,10)と前記面取砥石(13,14)を相対的に接近・離反駆動させる第3の駆動手段(駆動モータ47a,47b,47e)と、前記第1〜第3の駆動手段(駆動モータ47a,47b,47c,47e,47f)を駆動制御する演算制御手段(演算制御回路40)と、前記ヤゲン山部Yのヤゲン裾部の幅のデータを入力するデータ入力手段(操作パネル7)を備えている。しかも、前記演算制御手段(演算制御回路40)は、入力された前記ヤゲン山部Yのヤゲン裾部の幅のデータに応じて、前記ヤゲン裾部又はヤゲン裾部およびヤゲン山部Yのヤゲン傾斜面まで面取加工するかどうか判定して、判定した結果に基いて前記第1〜第3の駆動手段(駆動モータ47a,47b,47c,47e,47f)を駆動制御して、前記面取砥石(13,14)により前記角部に前記ヤゲン裾部およびヤゲン山部Yのヤゲン傾斜面まで面取加工させると共に該面取加工を前記眼鏡レンズMLの全周に亘って所定幅で行なわせるようになっている。
この眼鏡レンズの面取加工装置によれば、眼鏡レンズのコバが狭いために、ヤゲン裾部が極めて狭くなっているか、ほとんどヤゲン裾部が形成されていないような眼鏡レンズのコバ部分においても、ヤゲン裾部の幅に応じて装置が自動的に判断し一定の面取幅をもって面取加工を施すことができ、面取加工を行なうことができる。
更に、この発明の実施の形態の眼鏡レンズの面取加工方法及び面取装置は、前記眼鏡レンズMLのコバ厚Wiを測定するレンズ形状測定手段(コバ厚測定部材19及びその移動量測定部を含む)、または前記面取砥石(13,14)を有する面取加工手段(面取軸15,旋回アーム16,駆動モータ47f等を含む)を用いて、ヤゲン加工後の前記眼鏡レンズMLのヤゲン裾部の幅を測定することもできる。
この構成によれば、既存の構成を用いて簡易にヤゲン裾部の幅を正確に測定することができる。
本発明の実施の形態に係るレイアウト表示装置を備えるレンズ研削加工装置とフレーム形状測定装置との関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置を示し、加工室内の加工主要部の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置を示し、(A)は第1の操作パネルの拡大説明図、(B)は液晶表示器の正面図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置の制御回路の説明図である。 制御回路の制御を説明するためのタイムチャートである。 図3の液晶表示器の通常の面取り加工の表示例を示す説明図である。 図6の液晶表示器に表示されたポップアップメニューを示す説明図である。 図7に示すポップアップメニューにおいて「特殊(前後)」を選択した状態を示す図である。 画面上に特殊面取りのための表示の一例が示された状態を説明するための図である。 シミュレーション画面が液晶表示器に表示された状態を示す説明図である。 この発明にかかる面取方法の説明図である。 この発明にかかる面取方法の他の説明図である。 この発明にかかる面取方法の他の説明図である。 この発明にかかる面取方法の他の説明図である。 この発明にかかる面取方法の他の説明図である。 この発明にかかる面取方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
ML…眼鏡レンズ
Y…ヤゲン山部
7…操作パネル(データ入力手段)
9,10…レンズ回転軸
13,14…面取砥石
40…演算制御回路(演算制御手段)
47a…駆動モータ(第3の駆動手段の一部)
47b…駆動モータ(第3の駆動手段の一部)
47c…駆動モータ(第1の駆動手段)
47e…駆動モータ(第3の駆動手段の一部)
47f…駆動モータ(第2の駆動手段)

Claims (4)

  1. 眼鏡レンズの周縁のコバ面であるコバ端にヤゲン裾部およびヤゲン頂点が設けられたヤゲン山部を形成して、前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記ヤゲン裾部の裾端までの幅をヤゲン肩幅とし、且つ前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記眼鏡レンズの屈折面までの幅をコバ幅とした後、前記眼鏡レンズの周縁の前記コバ端の角部を面取砥石により面取加工する眼鏡レンズの面取加工方法において、
    前記面取加工による面取の切削面のディフォルトの面取幅をMとし、実際の面取加工の面取の切削幅をM’として、切削幅をM’を
    M’= 作業者設定小面取幅+[M−小面取基準の幅]
    から求めることができるようにしておいて、
    前記面取加工により前記コバ端の角部に形成される面取の面取幅が前記コバ幅から前記ヤゲン肩幅を引いた幅より大きく、且つ、面取幅に前記ヤゲン肩幅を加えた値が前記コバ幅より小さい場合、
    前記面取砥石により前記角部に前記ヤゲン裾部および前記ヤゲン山部のヤゲン傾斜面まで面取加工し且つ該面取加工を前記眼鏡レンズの全周に亘って前記切削幅M’に基づいて行なうことを特徴とする眼鏡レンズの面取加工方法。
  2. 玉型形状測定装置で読み取られた眼鏡レンズのレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて前記眼鏡レンズのコバ厚を測定するコバ厚測定手段と、
    ヤゲン裾部およびヤゲン頂点を有するヤゲン山部を周縁のコバ面であるコバ端に形成したヤゲン加工後の前記眼鏡レンズを挟持するレンズ回転軸と、
    前記レンズ回転軸を回転駆動する第1の駆動手段と、
    ヤゲン加工後の前記眼鏡レンズのコバ端部を面取加工する面取砥石と、
    前記面取砥石を回転駆動する第2の駆動手段と、
    前記レンズ回転軸と前記面取砥石を相対的に接近・離反駆動させる第3の駆動手段と、前記第1〜第3の駆動手段を駆動制御する演算制御手段と、
    前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記ヤゲン裾部の裾端までの幅を前記ヤゲン山部のヤゲン裾部のヤゲン肩幅としたとき、このヤゲン肩幅のデータを入力するデータ入力手段を備えた眼鏡レンズの面取加工装置であって、
    前記面取加工による面取の切削面のディフォルトの面取幅をMとし、実際の面取加工の面取の切削幅をM’としたとき、切削幅をM’を
    M’= 作業者設定小面取幅+[M−小面取基準の幅]
    としておくと共に、前記コバ端における前記ヤゲン頂点の位置から前記眼鏡レンズの屈折面までの幅をコバ幅とし、前記面取加工により前記コバ端の角部に形成される面取の幅を面取幅としたとき、
    前記演算制御手段は、前記面取幅,前記ヤゲン肩幅,前記コバ幅から、前記ヤゲン裾部又はヤゲン裾部およびヤゲン山部のヤゲン傾斜面まで面取加工するかどうか判定して、前記面取加工により前記コバ端の角部に形成される面取の面取幅が前記コバ幅から前記ヤゲン肩幅を引いた幅より大きく、且つ、面取幅に前記ヤゲン肩幅を加えた値が前記コバ幅より小さい場合に、前記第1〜第3の駆動手段を駆動制御して、前記面取砥石により前記角部に前記ヤゲン裾部およびヤゲン山部のヤゲン傾斜面まで面取加工させると共に該面取加工を前記眼鏡レンズの全周に亘って前記切削幅M’に基づいて行なわせることを特徴とする眼鏡レンズの面取加工装置。
  3. 請求項1の眼鏡レンズの面取加工方法において、
    前記眼鏡レンズのコバ厚を測定するレンズ形状測定手段、または前記面取砥石を有する面取加工手段を用いて、ヤゲン加工後の前記眼鏡レンズのヤゲン裾部の幅を測定することを特徴とする眼鏡レンズの面取加工方法。
  4. 請求項2の眼鏡レンズの面取加工装置において、
    前記眼鏡レンズのコバ厚を測定するレンズ形状測定手段、または前記面取砥石を有する面取加工手段を用いて、ヤゲン加工後の前記眼鏡レンズのヤゲン裾部の幅を測定することを特徴とする眼鏡レンズの面取加工装置。
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