JP4821680B2 - 塩基増殖剤、それを用いた樹脂組成物、及び物品 - Google Patents
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- Materials For Photolithography (AREA)
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Description
ネガ型の感光性樹脂は当初、例えば塗料、印刷インキ、オーバーコート層、接着剤、印刷原版等に用いられてきたが、近年、プリント配線板の配線保護用のソルダーレジストや、層間絶縁膜、カラーフィルターの画素、反射防止膜、ホログラム等を形成するためのレジスト等にまで用途が広がってきている。
アゾ化合物を用いるタイプやラジカル重合を用いるタイプは古くから実用化され、種々の用途に用いられている。
ラジカル重合を用いたネガ型感光性樹脂は、感度も高く、歴史もあることから多くの種類のエチレン性不飽和基含有化合物や光ラジカル発生剤が上市されており、目的の物性にあわせて組成を設計することが出来るといった利点がある。一方で、酸素による重合阻害や、エチレン性不飽和結合が必須であることより、耐熱性に限界があるなどの問題がある。
そこで、課題となるのが、絶縁膜などの機能膜として製品の一部として用いられる場合に、塗膜中に残存する光重合開始剤などの添加剤が、製品性能に悪影響を及ぼす場合である。光酸発生剤を用いて硬化させた感光性樹脂が、電子部品などの絶縁膜として用いられると、高温高湿の環境下で配線を腐食し不具合を起こす場合があることが知られている。
光塩基発生剤は、光を吸収することで分解や転位反応等により、塩基を発生させる化合物のことである。硬化剤として塩基を用いることで、金属を腐食させることなく硬化膜を形成することが出来る。
上記のような事情で光塩基発生剤を用いた感光性樹脂組成物には大きな期待がかかっているものの、一般の高圧水銀灯からの光に対して感度が高い光塩基発生剤は、知られていない。
この考え方を用いると感度の低い光塩基発生剤を用いても、少量の塩基が発生さえすれば、増殖反応によって塩基の数を増やせるので、十分実用的な感度を示す感光性樹脂とすることが出来る。しかしながら、特許文献1で開示されているような塩基増殖剤は、合成が煩雑でコストが高いという課題があった。
さらに、特許文献1で開示されているような塩基増殖剤は、分子内解裂反応でアミンを発生させる為、分解後に、分解生成物が安定構造をとるような構造の導入(電子吸引性基)が必要であり、その為、耐熱性の低下や合成ルートが複雑化するという課題があった。
本発明に係る樹脂組成物は、上記本発明に係る塩基増殖剤と、塩基の作用により硬化又は縮合反応を促進する化合物とを含有するので、通常、樹脂組成物を加熱する事により、硬化する。本発明の樹脂組成物中に含まれる上記本発明に係る塩基増殖剤は、分解前は中性の化合物であるので、本発明の樹脂組成物の保存安定性は良好となる。
例えば、本発明に係る樹脂組成物を所定のパターンに塗布するか或いは所定の形状に成形した後に、適当な温度に加熱することで、本発明の塩基増殖剤が加水分解されアミノ化合物が増殖される。後に又は同時に、樹脂組成物中に含まれる塩基の作用により硬化又は縮合反応が促進する化合物の反応に十分な熱を加えることにより、硬化させ、所定のパターンを形成する事が出来る。
本発明に係る樹脂組成物が、更に、熱の作用によりアミノ化合物を生成する化合物を含有する場合には、適宜加熱することによりアミノ化合物を発生する化合物からアミノ化合物が発生し、同時に本発明の塩基増殖剤が加水分解されアミノ化合物を増殖させる。組み合わせる塩基増殖剤よりも低温で分解しアミノ化合物を生成する化合物を選択することにより、塩基増殖剤を単独で用いた場合よりも低温の加熱によりアミノ化合物の増殖を行うことが可能となる。
後に又は同時に、硬化反応に十分な熱を加えることにより、照射部と未照射部とでそれぞれ硬化した部位と未硬化の部位を形成する事ができ、光照射した所望のパターンを形成することができる。
すなわち、ポリアミック酸はイミド化の温度を高くする必要があるが、従来の塩基増殖剤は耐熱性が低く、イミド化の温度で未露光部においても塩基増殖剤が分解して塩基を発生してしまう問題があり、露光部と未露光部の間で溶解性のコントラストを良好に取ることができなかった。それに対し、本発明の塩基増殖剤は、耐熱性が高いのでポリアミック酸とも好適に組み合わせることができる。
また上述のように、本発明の塩基増殖剤は、その塩基増殖反応機構が加水分解によるものであるため、水、又は、水を供給できる官能基(アミック酸、ジカルボン酸等)と共に用いられると、特に塩基を増殖する反応の進行が早くなる。
本発明の塩基増殖剤は、既存の化合物を用いて簡便に合成することが出来る為、安価に入手が可能である。本発明に係る塩基増殖剤は、多くの種類の原料が入手可能なため、構造選択の幅が広い。
また、本発明の塩基増殖剤はアミノ化合物の触媒作用により加水分解されるため、水が含まれる系で用いると分解反応が促進される。
本発明により提供される塩基増殖剤は、下記式(1)で表される構造を少なくとも1つ有し、アミノ化合物と共存下で150℃以上の加熱により分解し、アミノ化合物を生成することを特徴とする塩基増殖剤である。
炭化水素骨格を有する基に含まれるヘテロ原子等の炭化水素基以外の結合としては、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、カーボネート結合など、また置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、不飽和アルキルエーテル基、アリールエーテル基、不飽和アルキルチオエーテル基、アリールチオエーテル基等が挙げられるが特に限定されない。
また、上記のアルキル部分は直鎖でも分岐でも環状でも良い。
R6の置換又は無置換の脂肪族炭化水素基としては、具体的には例えば、アダマンチル、ドデシル、ヘキサデシル、オクチル、シクロヘキシル、イソボルニル、ノルボルニル、へプチル、ペンチル、ベンジル、メチルベンジル、メトキシベンジル、クロロエチル、クロロプロピル、クロロベンジル、フルオロベンジル基等が挙げられる。
他の手法として、4−メトキシフェニルクロロホルメートと、シクロヘキシルアミンとの縮合反応により合成する方法、等が挙げられる。
原料のコスト、入手の容易さ、市販されている種類などの観点から、水酸基を有する化合物とイソシアネートとの反応により合成することが、より低コストで製造できるので好ましい。
100mlの3つ口フラスコを窒素気流下加熱し、十分乾燥させた後、空気中の水分に対して十分注意しながら、p−メトキシフェノール 1.24g[10mmol]、および乾燥させたテトラヒドロフラン(THF) 15mlを投入し、撹拌した。そこへシクロヘキシルイソシアネート 1.30ml[1.25g 10mmol]と ジブチル錫ジラウレート 2滴を添加し、乾燥させた窒素気流下60℃に加熱しつつ、17時間撹拌をした。
この時、用いる反応溶媒は、テトラヒドロフラン(以下THF)に限定されず、最終生成物が溶解する溶媒であればよく、各種の有機極性溶媒が好適に用いられる。反応の収率を高める為には、反応に用いる器具、試薬はなるべく水分が反応系に混入しないような注意を払って行うと良い。
ここで、5%重量減少温度とは、後述の本発明の実施例と同様の手法で、熱重量分析装置を用いて重量減少を測定した時に、サンプルの重量が初期重量から5%減少した時点(換言すればサンプル重量が初期の95%となった時点)の温度である。
塗布時の塗工適性の点からは、塩基増殖剤は特に溶剤に対する溶解性が高いことが好ましい。具体的には、樹脂組成物に使用する溶剤、特に後述する汎用溶剤のいずれかに対する塩基増殖剤の溶解性が0.1重量%以上であることが好ましい。
本発明に係る樹脂組成物は、前記本発明に係る塩基増殖剤、及び塩基の作用により硬化又は縮合反応を促進する化合物を必須成分として含有するものであり、更に必要に応じて、光、又は熱の作用によりアミノ化合物を生成する化合物(光又は熱塩基発生剤)、高分子量のバインダー成分など、他の成分を含有しても良い。
前記本発明に係る塩基の作用により硬化又は縮合反応を促進する化合物としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基を1つ又は2つ以上有する化合物を用いることができる。
多官能化合物を用いることにより、より架橋密度の高い、硬く耐熱性の高い化合物を得ることが出来る。
本発明に係る樹脂組成物においては、上記塩基の作用により硬化又は縮合反応を促進する化合物として、ポリアミック酸を組み合わせることが好ましい。ポリアミック酸はアルカリ可溶性を有するポリイミド前駆体であり、ポリアミック酸を用いると耐熱性及び機械特性に優れた感光性樹脂組成物を得ることができる。
ポリアミック酸はイミド化の温度を高くする必要があり、従来の塩基増殖剤はポリアミック酸と共に使用するためには耐熱性の点で問題があったが、本発明の塩基増殖剤は耐熱性が高いので好適に組み合わせることができる。
また上述のように、本発明の塩基増殖剤は、その塩基増殖反応機構が加水分解によるものであるため、水、又は、水を供給できる官能基(アミック酸、ジカルボン酸等)と共に用いられると、特に塩基を増殖する反応の進行が早くなる。
従って、本発明によれば、従来、露光部と未露光部の間で溶解性のコントラストを取りにくかったポリアミック酸についても、本発明の加水分解反応による塩基増殖剤との組み合わせにより、溶解阻害剤、溶解抑制剤の適用なしで良好なパターン形状を得ることができる。
このようにパターンを形成する感光性樹脂組成物に用いられる塩基増殖剤としては、上記高分子前駆体の照射部のみ硬化する加熱温度において、自身が分解して塩基を発生させないという耐熱性が必要である。本発明に係る塩基増殖剤は、耐熱性が高く、熱分解温度が高いので、例えば160℃など上記高分子前駆体の照射部のみ硬化する加熱温度においても、未露光部の塩基増殖剤は安定であり塩基を発生させることなく、好適にパターンを形成することが可能である。感光性樹脂組成物に用いられる本発明に係る塩基増殖剤は、組み合わせて用いられる高分子前駆体の熱硬化温度との兼ね合いで、その5%重量減少温度を参考にして、適宜選択して用いる。
水物を用いると、ポリイミド前駆体の透明性が向上する。また、ピロメリット酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などの剛直な酸二無水物を用いると、最終的に得られるポリイミドの線熱膨張係数が小さくなる。
さらに目的に応じ、架橋点となるエチニル基、ベンゾシクロブテン−4’−イル基、ビニル基、アリル基、シアノ基、イソシアネート基、及びイソプロペニル基のいずれか1種又は2種以上を、上記ジアミンの芳香環上水素原子の一部若しくは全てに置換基として導入しても使用することができる。
光塩基発生剤としては、公知の光塩基発生剤を用いることが出来る。光塩基発生剤としては、例えば、以下のオキシムエステル系化合物、オキシムエステル系高分子が挙げられる。
上記バインダー樹脂としては、樹脂組成物の用途に合わせて公知のあらゆる高分子化合物を用いることができる。また、高分子化合物としては、非反応性高分子、及び、反応性高分子のいずれを用いても良い。バインダー成分として用いられる高分子化合物は、重量平均分子量が3000以上であることが好ましく、また、分子量が大きすぎると、溶解性や加工特性の悪化を招くことから、重量平均分子量が通常、10,000,000以下であることが好ましい。ここで本発明における重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィ−(GPC)によるポリスチレン換算の値をいう。
以上のような、高分子化合物はそれぞれ、単独で用いても、2種以上を組合わせて用いても良い。
これら任意成分の配合割合は、樹脂組成物の固形分全体に対し、0.1重量%〜95重量%の範囲が好ましい。0.1重量%未満だと、添加物を添加した効果が発揮されにくく、95重量%を越えると、本発明に係る樹脂組成物の特性が最終生成物に反映されにくい。
電子部品の場合には、例えば、半導体装置のアンダーフィル剤、封止剤、等が例示できる。
層間絶縁膜としては、耐熱性、絶縁信頼性が要求されるビルドアップ基板用の層間絶縁膜や燃料電池における層間絶縁膜、自動車部品や家電製品の絶縁コーティング等を上記樹脂組成物の硬化物により形成することができる。
光学部材の場合には、各種光学レンズのオーバーコートや、反射防止膜、光導波路、分波装置等の光回路部品、レリーフ型、及び体積型のホログラム、等が例示できる。
建築材料の場合には、壁紙、壁材、床材その他の揮発成分の少ない表皮材料、接着・粘着材料、インキ等が例示できる。
100mlの3つ口フラスコを窒素気流下加熱し、十分乾燥させた後、空気中の水分に対して十分注意しながら、p−メトキシフェノール 1.24g [10mmol]、および乾燥させたテトラヒドロフラン(THF) 15mlを投入し撹拌した。そこへシクロヘキシルイソシアネート 1.30ml [1.25g 10mmol]と ジブチル錫ジラウレート 2滴を添加し、乾燥させた窒素気流下60℃に加熱しつつ、17時間撹拌をした。
反応終了後、蒸留水2Lで再沈殿し、得られた白色沈殿を、酢酸エチル−ヘキサンによって再結晶し、下記構造式を有する目的物(塩基増殖剤1)2.35gを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):7.57(1H,d,NH),6.99(2H,d,Ar),6.89(2H,d,Ar),4.47(1H,m,−CH(cyclohexyl)),3.73(3H,s,−OCH3),1.82(2H,d,−CH2(cyclohexyl)),1.69(2H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.54(2H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.23(2H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.06(4H,m,−CH2(cyclohexyl))
100mlの3つ口フラスコを窒素気流下加熱し、十分乾燥させた後、空気中の水分に対して十分注意しながら、ハイドロキノン 1.10g [10mmol]、および乾燥させたテトラヒドロフラン(THF) 15ml を投入し撹拌した。そこへシクロヘキシルイソシアネート 2.59ml [2.534g 20mmol]と、ジブチル錫ジラウレート 2滴を添加し、乾燥させた窒素気流下60℃で17時間撹拌をした。
反応終了後、蒸留水2Lで再沈殿し、得られた白色沈殿を、酢酸エチル−ヘキサンによって再結晶し、下記構造式を有する目的物(白色粉末、 塩基増殖剤2)3.41gを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm): 7.6(2H,br,NH)7.05(4H,d,Ar),3.30(2H,m,−CH(cyclohexyl)),1.82(4H,d,−CH2(cyclohexyl)),1.68(4H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.54(4H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.23(4H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.11(8H,m,−CH2(cyclohexyl))
100mlの3つ口フラスコを窒素気流下加熱し、十分乾燥させた後、空気中の水分に対して十分注意しながら、p−メトキシフェノール 1.24g [10mmol]、および乾燥させたテトラヒドロフラン(THF) 15mlを投入し撹拌した。そこへアダマンチルイソシアネート 1.77g [10mmol]と、ジブチル錫ジラウレート 2滴を添加し、乾燥させた窒素気流下70℃に加熱し48時間撹拌をした。
反応終了後、溶媒を留去し、クロロホルムによるカラムクロマトグラフィーによって精製し、下記構造式を有する目的物(塩基増殖剤3)2.71gを得た。
1H NMR(400MHz,CDCL3)δ(ppm): 7.02(2H,d,Ar), 6.86(2H,d,Ar),4.85(1H,d,NH),3.79(3H,s,−OCH3),2.10(3H,d,−CH(adamantyl)),2.00(6H,m,−CH2(adamantyl)), 1.68(6H,m,−CH2(adamantyl))
100mlの3つ口フラスコを窒素気流下加熱し、十分乾燥させた後、空気中の水分に対して十分注意しながら、p−ニトロフェノール 1.39g [10mmol]、および乾燥させたテトラヒドロフラン(THF) 15mlを投入し撹拌した。そこへシクロヘキシルイソシアネート 1.30ml [1.25g 10mmol]と ジブチル錫ジラウレート 2滴を添加し、乾燥させた窒素気流下70℃に加熱しつつ、48時間撹拌をした。
反応終了後、溶媒を留去し、クロロホルムによるカラムクロマトグラフィーによって生成し、下記構造式を有する目的物(塩基増殖剤4)2.42gを得た。
1H NMR(400MHz,CDCL3) δ(ppm): 8.24(2H,d,Ar), 7.31(2H,d,Ar),5.01(1H,d,NH),3.57(1H,m,−CH(cyclohexyl)), 2.02(2H,d,−CH2(cyclohexyl)),1.77(2H,m,−CH2(cyclohexyl)), 1.64(2H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.38(2H,m,−CH2(cyclohexyl)), 1.23(4H,m,−CH2(cyclohexyl))
100mlの3つ口フラスコを窒素気流下加熱し、十分乾燥させた後、空気中の水分に対して十分注意しながら、および乾燥させた2−プロパノール(IPA) 20mlを投入し撹拌した。そこへシクロヘキシルイソシアネート 3.00g[24mmol]と ジブチル錫ジラウレート 2滴を添加し、乾燥させた窒素気流下60℃に加熱しつつ、17時間撹拌をした。
反応終了後、蒸留水2Lで再沈殿し、得られた白色沈殿を、酢酸エチル−ヘキサンによって再結晶し、下記構造式を有する目的物(比較塩基増殖剤1)4.02gを得た。
1H NMR(400MHz,CDCL3) δ(ppm):4.89(1H,m,−CH(cyclohexyl)),4.47(1H,br,NH),3.46(1H,m,CH(i-Pr)),1.93(2H,d,−CH2(cyclohexyl)),1.69(2H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.59(2H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.34(2H,m,−CH2(cyclohexyl)),1.22(6H,d,−CH3(i-Pr)),1.27(4H,m,−CH2(cyclohexyl))
(1)熱分解温度測定
差動型示差熱天秤(製品名:TG8120、(株)リガク製)を用いて、窒素雰囲気下、10℃/minの昇温速度で、塩基増殖剤1〜4と比較塩基増殖剤1の5%重量減少温度を測定した。以下の表1に結果を示す。
以下のサンプルを用意し、核磁気共鳴装置(NMR)(日本電子(株)製 JNM−LA−400WB)を用い、塩基増殖剤の分解挙動を測定した。
サンプルA:5mgの塩基増殖剤3を500μlのDMSO−d6に溶解させたもの。
サンプルB:5mgの塩基増殖剤3を500μlのDMSO−d6に溶解させたものを150℃で10分間オイルバスで加熱したもの。
サンプルC:5mgの塩基増殖剤3と1mgのジメチルピペリジンを500μlのDMSO−d6に溶解させたものを150℃で10分間オイルバスで加熱したもの。
サンプルD:5mgの塩基増殖剤3を500μlのDMSO−d6に溶解させたものを200℃で10分間オイルバスで加熱したもの。
この結果より、塩基増殖剤3は、ジメチルピペリジン存在下で、150℃の加熱によって分解し、4−メトキシフェノールと1−アダマンチルアミンになるということが確認された。さらに、200℃の加熱により、自身で分解してアミンを発生させることが確認された。
ポリグリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体(重量平均分子量 15000 共重合比 1:3) 0.85g、下記構造を有する光塩基発生剤 0.05g、実施例3の塩基増殖剤3 0.10gを、テトラヒドロフラン5mlに溶解させ感光性樹脂組成物を調整した。(感光性樹脂組成物1)
その硬化膜を、テトラヒドロフランに室温で1時間浸漬させたところ、溶出せず不溶化していることが確認された。
Claims (15)
- 前記式(1)における、R1〜R5のうち少なくとも一つが、電子供与性基であることを特徴とする請求項1に記載の塩基増殖剤。
- 前記電子供与性基が、水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、オキシアシル基、アミド基、アルキル基、アリール基であることを特徴とする請求項2に記載の塩基増殖剤。
- 5%重量減少温度が150℃以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の塩基増殖剤。
- 400nm以上の波長域に吸収を持たないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の塩基増殖剤。
- イソシアン酸エステルとフェノール誘導体の反応から得られることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の塩基増殖剤。
- アミノ化合物と共存下で150℃以上の加熱により加水分解し、アミノ化合物を生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の塩基増殖剤。
- 前記請求項1乃至7に記載の塩基増殖剤と、塩基の作用により硬化又は縮合反応を促進する化合物を含有することを特徴とする樹脂組成物。
- 前記塩基の作用により硬化又は縮合反応を促進する化合物は、分子量が1000以上であることを特徴とする樹脂組成物。
- 前記塩基の作用により硬化又は縮合反応を促進する化合物が、ポリアミック酸であることを特徴とする請求項8又は9に記載の樹脂組成物。
- 光、又は熱の作用によりアミノ化合物を生成する化合物を、更に含有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 光の作用によりアミノ化合物を生成する化合物を含有し、感光性樹脂組成物である、請求項11に記載の樹脂組成物。
- パターン形成材料として用いられることを特徴とする、請求項8乃至12のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 塗料又は印刷インキ、或いは、カラーフィルター、電子部品、層間絶縁膜、配線被覆膜、光学部材、光回路、光回路部品、反射防止膜、ホログラム又は建築材料の形成材料として請求項8乃至13のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記請求項8乃至14のいずれかに記載の樹脂組成物、またはその硬化物により少なくとも一部分が形成されている、印刷物、カラーフィルター、電子部品、層間絶縁膜、配線被覆膜、光学部材、光回路、光回路部品、反射防止膜、ホログラム又は建築材料いずれかの物品。
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