JP4821601B2 - 半導体素子評価装置及び半導体素子評価方法 - Google Patents

半導体素子評価装置及び半導体素子評価方法 Download PDF

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Description

本発明は半導体素子評価装置及び半導体素子評価方法に関し、特に半導体素子の電気的特性を評価する半導体素子評価装置及び半導体素子評価方法に関する。
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のようなパワー半導体素子を搭載した半導体モジュールの製造工程では、半導体モジュールの完成前に、電気的特性を評価するのが一般的になっている。その評価には、スイッチング試験のような動特性試験と素子電極間の漏れ電流試験やオン電圧試験等を行う静特性試験がある。
具体的な製造工程は、ウエハプロセスを経た後、ウエハ基板上で静特性試験を行い、続いてダイシングによって個々の半導体素子に分断している。そして、分断された半導体素子単体で動特性試験を行い、その後に半導体素子単体での静特性試験を行っている。そして、モジュールの組み立てを行い、半導体モジュールを完成させている。
このように、半導体モジュールの製造工程では、半導体モジュールを完成させる前に、動特性試験または静特性試験を行い、パワー半導体素子が正常に動作するか否かの電気的特性評価を行っている。
電気的特性評価については、半導体素子に階段状に変化させた負荷を与え、その特性を評価するステップストレス試験というものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−250752号公報
しかしながら、特開2002−250752号公報の開示例は、静特性試験のステップストレス試験であり、動特性試験の具体的な試験方法は記載されていない。
特に、最近の動特性試験においては、半導体素子の製造工程中に評価機から導出されたコンタクトピンを半導体素子の電極に接続させて、その電気的特性を評価する工程を組み込み、これらの工程全てを自動的に行っているのが一般的である。
動特性試験によって半導体素子内に短絡が発生すると、ショート電流の局所的な集中によって、コンタクトピンの先端が溶解、変形、または熔融物が付着する。そして、このコンタクトピンを用いて、次に評価する半導体素子の電極に連続してコンタクトピンを接触させると、コンタクトピンの先端が先尖状になっているため、次の素子の評価を行う際に、半導体素子の表面が損傷することがある。
また、同様な短絡が発生すると、評価機の支持台にも局所的に損傷を与え、損傷部分の平滑性、平坦性が失われる。そして、次に評価する半導体素子を支持台に搭載しただけで、半導体素子が損傷を受けることもある。
このように、動特性試験によって一旦短絡が発生すると、次の半導体素子の評価を行う前に、半導体素子が損傷を受けるという問題があった。
従前においては、このような問題を解決するために、高頻度で、コンタクトピン、支持台の修理または交換をし、メンテナンスに多大な労力を費やしていた。このため半導体モジュールの生産性が向上しないという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、半導体素子の電気的特性を測定する半導体素子評価装置及び半導体素子評価方法において、半導体モジュールの生産性が向上する半導体素子評価装置及び半導体素子評価方法を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価装置において、前記半導体素子の前記主電極間に流れる電流を段階状に増加させる増加手段と、前記制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず前記半導体素子の前記主電極間に短絡電流が流れることで前記半導体素子の前記主電極間の短絡の発生を検知すると、前記動特性試験を停止する停止手段と、を備えたことを特徴とする半導体素子評価装置が提供される。
これにより、制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価装置においては、半導体素子の主電極間に段階状に増加する電流が流れ、制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず半導体素子の主電極間に短絡電流が流れることで半導体素子の主電極間の短絡の発生が検知されると、動特性試験が停止される。
また本発明では、制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価方法において、前記半導体素子の前記主電極のうち、一方を接触させて支持台に載置するステップと、前記半導体素子の前記主電極のうち、他方にコンタクトピンを接触するステップと、前記支持台と前記コンタクトピンとを介して前記半導体素子の前記主電極間に電圧を印加し、前記制御電極へ電圧パルスを供給するステップと、前記主電極間に流れる電流を段階状に増加させるステップと、前記制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず前記半導体素子の前記主電極間に短絡電流が流れることで前記半導体素子の前記主電極間の短絡の発生を検知すると、前記動特性試験を停止するステップと、を有することを特徴とする半導体素子評価方法が提供される。
これにより、制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価方法においては、半導体素子の主電極のうち、一方が接触されて支持台に載置され、半導体素子の主電極のうち、他方がコンタクトピンに接触され、支持台とコンタクトピンとを介して半導体素子の主電極間に電圧が印加され、制御電極へ電圧パルスが供給され、主電極間に流れる電流が段階状に増加され、制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず半導体素子の主電極間に短絡電流が流れることで半導体素子の主電極間の短絡の発生を検知すると、動特性試験が停止される。
本発明では、制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価装置において、半導体素子の主電極間に段階状に増加する電流を流し、制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず半導体素子の主電極間に短絡電流が流れることで半導体素子の主電極間の短絡の発生が検知されると、動特性試験を停止するようにした。
また本発明では、制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価方法において、半導体素子の主電極のうち、一方を接触させて支持台に載置し、半導体素子の主電極のうち、他方にコンタクトピンを接触し、支持台とコンタクトピンとを介して半導体素子の主電極間に電圧を印加し、制御電極へ電圧パルスを供給し、主電極間に流れる電流を段階状に増加し、制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず半導体素子の主電極間に短絡電流が流れることで半導体素子の主電極間の短絡の発生が検知されると、動特性試験を停止するようにした。
これにより、動特性試験での短絡によって発生する半導体素子の損傷を最小なものにし、併せてコンタクトピン、支持台の損傷を最小なものとすることができる。その結果、コンタクトピン、支持台のメンテナンス労力をより低減させ、半導体モジュールの生産性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
上記の課題で説明した問題点は、最初から固定された大容量の電流によって動特性試験、即ち、スイッチング試験を行っていることに問題がある。
この半導体素子評価装置では、上述した短絡によって発生する損傷を最小限に抑えるために、半導体素子の電極端子間に通電させる電流を徐々に大きくさせてスイッチング試験を行うことを特徴としている。最初に、本発明の半導体素子評価装置の構成について説明する。
図1は半導体素子評価装置の要部を説明する回路図である。
半導体素子評価装置10は、被検体のスイッチング試験をその電流値を可変しながら行うことができる。ここで、被検体であるDUT(Device Under Test)11としては、例えば制御電極(ゲート(G)電極)を有する半導体素子を用い、具体的には、縦型のIGBT素子を用いる。縦型のIGBTは、一方の面に主電極であるエミッタ(E)電極、他方の面にもう一つの主電極であるコレクタ(C)電極を備えている。
そして、DUT11のエミッタ(E)電極には、コンタクトピン12が接触され、コンタクトピン12を介して、電源13の負極側が接続されている。また、DUT11のコレクタ(C)電極には、図示しないステージ(以下、支持台という。)を介して、電源13の正極側が接続されている。尚、電源13の負極側は接地されている。
コレクタ電極と電源13の正極側の間には、スイッチ14と、試験抵抗15及び試験コイル16が直列接続されている。そして、DUT11のエミッタ電極とコレクタ電極間に流れる電流は、電流計17で測定される。
また、DUT11のゲート(G)電極にはゲート用抵抗18を介して、矩形状のパルスをゲート電極に出力するGDU(Gate Drive Unit)19が接続されている。このGDU19によってゲートを駆動し、半導体素子の状態をオン状態またはオフ状態にすることができる。
また、試験コイル16には、スイッチングのターンオフ時インダクタンスに蓄積されたエネルギーを転流するため、FWD(Free Wheeling Diode)20を並列に接続させている。
そして、エミッタ電極とコレクタ電極間に電源13によって電圧(例えば800V)が印加されると、スイッチ14が導通状態では、ゲートのオン状態でエミッタ電極とコレクタ電極間に電流が流れ、オフ状態では、その電流が遮断される。このように、絶縁ゲートをスイッチングさせることによって、半導体素子のコレクタ・エミッタ電極間に電流を通電させたり、遮断させたりすることができる。
次に、DUT11にスイッチング試験条件である電流値または電圧値を連続印加して、スイッチング試験を行う作用について説明する。
この半導体素子評価装置10では、GDU19から所定の幅のパルスを第1波として出力する。第1波のパルスを出力後、所定の時間を経過後、第2波のパルスを出力する。第2波のパルスは、第1波に比較して、よりパルス幅の広いパルスである。例えば、第1波の2倍の幅を有したパルスが所定の時間を経過後に第2波として出力される。そして、第2波が出力された後、所定の時間を経過後に、例えば、第1波の3倍の幅を有したパルスが第3波として出力される。続いて、第4波、第5波、・・というように所定の時間が経過した毎に順次幅を増幅させたパルスが次々と出力される。
例えば、ゲートがオフ状態からオン状態に移行するときの過度期では、コレクタ・エミッタ電極間に流れる電流iは、L(di/dt)+Ri=Eの関係にある。ここで、Eはコレクタ・エミッタ電極間に印加される電圧、即ち、電源13による印加電圧(Vcc)であり、Rは試験抵抗15の抵抗値であり、Lは試験コイル16のインダクタンスであり、tは時間である。特に、Rが微小の回路では、Rを無視した関係式、L(di/dt)=Eから、電流iは、i=(E/L)・tの式で表されることになる。即ち、ゲート電極に入力されるパルスに比例して、コレクタ・エミッタ電極間に流れる電流iがE/Lの傾きで線形状に増加する。
具体的には、Lが100(μH)、Eが800(V)では、パルス幅が12.5(μs)の場合は、そのパルス幅において、電流値が0(A)から100(A)まで線形状に増加し、パルス幅が25.0(μs)の場合は、そのパルス幅において、電流値が0(A)から200(A)まで線形状に増加し、パルス幅が37.5(μs)の場合は、そのパルス幅において、電流値が0(A)から300(A)まで線形状に増加する。
即ち、GDU19から出力される第1波、第2波、第3波、・・・・というパルス幅を調整することによって、コレクタ・エミッタ電極間に流れる電流iを制御することができる。
このように、半導体素子評価装置10では、ゲート電極に入力するパルス幅を徐々に大きくさせて、DUT11のコレクタ・エミッタ電極間に流れる電流を徐々に大きくさせながら、スイッチング試験を行うことを特徴とする。
そして、パルス電圧及びDUT11内に流れる電流値は、電流計17から信号経路を通じて、コントローラ21に入力され、ショート電流を自動的に判別する。例えば、スイッチング試験を行っている最中にDUT11にショート電流が発生した場合には、コントローラ21から停止信号が信号経路を通じてスイッチ14に出力され、スイッチ14が自動的にオフされ、自動的にスイッチング試験が終了できるようになっている。
このように、半導体素子評価装置10は、ゲート電極への電圧パルス幅を徐々に広くした複数の電圧パルスを供給することによって半導体素子の主電極間に流れる電流を段階状に増加させる増加手段と、その電極端子間に短絡が発生した後に、動特性試験を自動的に停止する停止手段と、を備えている。
即ち、半導体素子評価装置10は、スイッチング試験条件である電流値または電圧値を複数条件設定し、DUT11にスイッチング試験条件である電流値を連続印加して、スイッチング試験を行うことができる。
このような半導体素子評価装置10によれば、半導体素子の動特性試験での短絡によって発生する半導体素子の損傷量を最小なものにし、併せてコンタクトピン、支持台の損傷を最小なものとすることができる。その結果、コンタクトピン、支持台のメンテナンス労力をより低減させ、半導体モジュールの生産性を向上させることができる。
次に、半導体素子評価装置10を用いた半導体素子評価方法について図1に示す回路図とフロー図を用いながら説明する。ここで、DUT11は、一例として縦型のIGBT素子を用いる。
図2は半導体素子評価方法を説明するフロー図である。
最初に、製造工程中にあるIGBT素子のコレクタ電極側を半導体素子評価装置10の導電性の支持台の上に搭載し、半導体素子評価装置10から導出したコンタクトピン12をIGBT素子のエミッタ電極に接触させ(ステップS1)、コンタクトピン12とIGBT素子のエミッタ電極とを電気的に接続する。そして、スイッチ14をオンさせ、支持台とコンタクトピン12とを介してコレクタ・エミッタ電極間に電源13による電圧Vccを印加する(ステップS2)。
次に、GDU19からパルスをIGBT素子のゲート電極に出力し、IGBT素子のスイッチング試験を行う(ステップS3)。
最初のスイッチング試験では、最初にGDU19から第1の幅のパルスをIGBT素子のゲート電極に第1波として出力し、IGBT素子のスイッチング試験を行い、短絡が発生するか否かの判別を行う(ステップS4)。
このとき、IGBT素子が正常に動作するときは、ゲート電極がオン状態の場合にコレクタ・エミッタ電極間に所定の電流が流れ、オフ状態の場合には、コレクタ・エミッタ電極間に流れる電流が遮断される。
しかし、この段階でコレクタ・エミッタ電極間に短絡が発生した場合は、ゲート電極がオン・オフ状態にかかわらず、Vccの印加によってショート電流が流れることになる。但し、この段階でのショート電流は、品質保証条件である電流値より小さい電流なので、ショート電流による損傷の程度を小さく済ませることができる。そして、短絡が発生した場合は、例えばスイッチ14を直ちにオフにし、コレクタ・エミッタ電極間の電圧印加を停止する。即ち、ショート電流を直ちに停止させてIGBT素子に発生する損傷を最低限のものにする。そして、損傷が生じたIGBT素子については、製造工程から除去する。
コレクタ・エミッタ電極間に短絡が発生しなかった場合は、この段階のスイッチング試験が品質保証条件での試験であるか、否かの判断を行う(ステップS5)。
第1波のスイッチング試験は、品質保証条件である電流値より充分に低い電流でのスイッチング試験を行うので、品質保証条件を充足してない。従って、パルス幅を増幅して(ステップS6)、スイッチング試験を引き続き行う(ステップS3)。
次の段階でのスイッチング試験では、第1の幅のパルス幅を例えば整数倍にさせた第2の幅のパルスをIGBT素子のゲート電極に第2波として出力する。例えば、第1の幅のパルス幅を2倍にさせた第2の幅のパルスをIGBT素子のゲート電極に第2波として出力し、IGBT素子のスイッチング試験を行い、短絡が発生するか否かの判別を行う(ステップS4)。
このとき、IGBT素子が正常に動作するときは、ゲート電極がオン状態の場合にコレクタ・エミッタ電極間に所定の電流が流れ、オフ状態の場合には、コレクタ・エミッタ電極間に流れる電流が遮断される。
しかし、この段階でコレクタ・エミッタ電極間に短絡が発生した場合は、ゲート電極がオン・オフ状態にかかわらず、ショート電流が流れることになる。但し、この段階でのショート電流は、品質保証条件である電流値より小さい電流なので、ショート電流による損傷の程度を小さく済ませることができる。そして、短絡が発生した場合は、例えばスイッチ14を直ちにオフにして、コレクタ・エミッタ電極間の電圧印加を停止する。即ち、ショート電流を直ちに停止させてIGBT素子に発生する損傷を最低限のものにする。そして、損傷が生じたIGBT素子については、製造工程から除去する。
コレクタ・エミッタ電極間に短絡が発生しなかった場合は、この段階のスイッチング試験が品質保証条件での試験であるか、否かの判断を行う(ステップS5)。
そして、この段階でのスイッチング試験が品質保証条件での試験を充足しない場合は、パルス幅を増幅し(ステップS6)、ステップS3からステップS6のルーチンを繰り返し行う。この途中で、ショート電流が発生した場合は、スイッチ14を直ちにオフにして、コレクタ・エミッタ電極間の電圧印加を停止し、損傷が生じたIGBT素子を製造工程から除去する。
そして、品質保証条件でのスイッチング試験に合格したIGBT素子については、半導体素子評価を完了させ、次の製造工程へ移行させ、半導体モジュールとして完成させる。
次に、上述したスイッチング試験の作用をより深く理解するために、ゲートがオン状態からオフ状態に切り替わる場合のIGBT素子内のV−I曲線について説明する。
図3はゲート・エミッタ電極間の電圧、コレクタ・エミッタ電極間の電圧及びコレクタ電流の関係を説明する図であり、(A)はゲート・エミッタ電極間の電圧(VGE)であり、(B)はコレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)、コレクタ電流(IC)である。また、横軸Tは、時間(T)の経過を示している。ここで、VGE及びVCEの経緯は、図中に実線で表し、ICの経緯は点線で表している。
IGBT素子のゲート電極に、GDU19から第1のパルス幅を有したパルスが第1波として入力され、T1aにおいてゲート・エミッタ電極間の電圧(VGE)が立ち上がると、T1aからゲートがオン状態になる。ゲートがオン状態になると、コレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)は急激に立ち下がる。そして、コレクタ・エミッタ電極間に流れるコレクタ電流(IC)がT1aからT1bまで線形状に立ち上がる。ここで、T1bでの電流値を第1の電流値とする。
時刻T1b以降から、ゲート・エミッタ電極間の電圧(VGE)が立ち下がると、コレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)は急激に立ち上がる。そして、コレクタ・エミッタ電極間に流れるコレクタ電流(IC)がT1bから急激に立ち下がる。
IGBT素子が正常に動作するときは、第1波によるスイッチングを行う毎に、T1a−T1b間のV−I曲線が繰り返し表れることになる。
しかし、スイッチング試験でコレクタ・エミッタ電極間に短絡が発生した場合は、ゲート電極がオン・オフ状態にかかわらず、コレクタ・エミッタ電極間に所定の電流が流れ続け、IGBT素子のスイッチングができなくなる。
次に、IGBT素子が正常に動作した場合は、GDU19から第1のパルス幅の2倍のパルス幅(第2のパルス幅)を有したパルスが第2波として入力され、T2aにおいてゲート・エミッタ電極間の電圧(VGE)が立ち上がると、T2aからゲートがオン状態になる。ゲートがオン状態になると、コレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)は急激に立ち下がる。そして、コレクタ・エミッタ電極間に流れるコレクタ電流(IC)がT1aからT1bまで線形状に立ち上がる。ここで、T2bでの電流値を第2の電流値とする。第2の電流値は、第2波の幅を第1波の幅の2倍にしていることにより、第1の電流値の2倍になっている。
時刻T2b以降から、ゲート・エミッタ電極間の電圧(VGE)が立ち下がると、コレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)は急激に立ち上がる。そして、コレクタ・エミッタ電極間に流れるコレクタ電流(IC)がT2bから急激に立ち下がる。
IGBT素子が正常に動作するときは、第2波によるスイッチングを行う毎に、T2a−T2b間のV−I曲線が繰り返し表れることになる。
しかし、スイッチング試験でコレクタ・エミッタ電極間に短絡が発生した場合は、ゲート電極がオン・オフ状態にかかわらず、コレクタ・エミッタ電極間に所定の電流が流れ続け、IGBT素子のスイッチングができなくなる。
次に、短絡が発生した場合の時刻T1b及びT2b付近のIGBT素子内のV−I曲線について説明する。
図4は正常なIGBT素子と短絡が発生したIGBT素子のV−I曲線の相違を説明する図であり、(A)は第1波のパルスを出力した場合のV−I曲線であり、(B)は第2波のパルスを出力した場合のV−I曲線である。
図4の上段は、正常なIGBT素子のV−I曲線を示したものである。この図に示すように、時刻T1bにおいてゲートがオフ状態になると、急激にコレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)が立ち上がり、コレクタ電流(IC)は立ち下がる。
これに対し、図4の下段は、ターンオフ動作中に短絡が発生したIGBT素子のV−I曲線の一例を示したものである。この図に示すように、ターンオフ動作が開始するとコレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)が立ち上がり、コレクタ電流(IC)は立ち下がるものの、図に示す破壊点で短絡が発生するとその後はコレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)が再び立ち下がり、コレクタ電流(IC)は再び立ち上がる。
従って、ゲート電極がオフ状態のコレクタ電流(IC)またはコレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)を計測することにより、IGBT素子内に短絡が発生したか否かを判別することができる。
このように、GDU19から出力するパルスを徐々に増加するスイッチング試験を行い、GDU19に短絡が発生した段階で、例えばスイッチ14を直ちにオフにして、コレクタ・エミッタ電極に印加される電圧を停止する。そして、スイッチング試験を終了させ、製造工程から不良IGBT素子を取り除く。そして、品質保証条件の電流値によるスイッチング試験まで、動特性試験を行い、品質保証条件の電流値によるスイッチング試験に合格したIGBT素子については、次の製造工程に移行させる。
このように半導体素子評価方法では、半導体素子評価装置から導出されたコンタクトピンを半導体素子の電極端子に接触させて、接触されたコンタクトピンを介して半導体素子の電極端子間に電圧を印加し、ゲートを駆動する。そして、絶縁ゲートのスイッチングによって電極端子間に流れる電流を段階状に増加させる。そして、電極端子間に短絡が発生した場合に動特性試験を自動的に停止させる。
このような半導体素子評価方法によれば、半導体素子の動特性試験での短絡によって発生する半導体素子の損傷量を最小なものにし、併せてコンタクトピン、支持台の損傷を最小なものとすることができる。その結果、コンタクトピン、支持台のメンテナンス労力をより低減させ、半導体モジュールの生産性を向上させることができる。
次に、この半導体素子評価方法を用いた具体的な効果について説明する。
例えば、品質保証条件の電流値を300Aとし、従来の方法によって、始めからこの電流値によってスイッチング試験を行い、IGBT素子に異常が発生したときは、エミッタ電極の局所的な部分に300A以上のショート電流が流れることになる。従って、局所的な部分に発生するジュール熱によってSi(シリコン)等が溶解し、半導体素子評価装置のコンタクトピン、支持台が損傷を受け、コンタクトピン及び支持台のメンテナンスが必要になる。
しかし、本実施の形態による半導体素子評価方法を用いて、段階的にコレクタ・エミッタ電極間に流れる電流値を増加させ、例えば150Aまでのスイッチング試験によって短絡が発生した場合は、300Aによるスイッチング試験で損傷を受けた場合に比べ、損傷の程度を低減させることができる。
このように、最低限の電流によるスイッチング試験よって、不良の半導体素子を抽出した場合は、半導体素子及びコンタクトピン及び支持台の損傷がより少なくなる。
具体的には、メンテナンスのインターバルがこの半導体素子評価方法の使用前においては、10分に1回(100個の半導体素子に1回の頻度)であったが、この半導体素子評価方法の使用後においては、100分に1回(1000個の半導体素子に1回の頻度)になり、メンテナンスのインターバルが1/10にまで減少している。即ち、本実施の形態による半導体素子評価方法を用いることによって、メンテナンス労力をより低減させることができる。
尚、上記の説明ではDUT11をIGBT素子に限って説明したが、本実施の形態は特にIGBT素子の評価方法に限定されるものではない。例えば、パワーMOSトランジスタ素子、またはこれらの素子をウエハ上に形成した素子についても、上記の評価方法を用いることができる。
また、上記の説明では、図1に示すように試験コイルに直列にFWDを配置したスイッチング試験(RBSOA試験)を例説したが、FWDを配置しないL負荷アバランシェ試験においても上記の評価方法を用いることができる。
半導体素子評価装置の要部を説明する回路図である。 半導体素子評価方法を説明するフロー図である。 ゲート・エミッタ電極間の電圧、コレクタ・エミッタ電極間の電圧及びコレクタ電流の関係を説明する図であり、(A)はゲート・エミッタ電極間の電圧(VGE)であり、(B)はコレクタ・エミッタ電極間の電圧(VCE)、コレクタ電流(IC)である。 正常なIGBT素子と短絡が発生したIGBT素子のV−I曲線の相違を説明する図であり、(A)は第1波のパルスを出力した場合のV−I曲線であり、(B)は第2波のパルスを出力した場合のV−I曲線である。
符号の説明
10 半導体素子評価装置
11 DUT
12 コンタクトピン
13 電源
14 スイッチ
15 試験抵抗
16 試験コイル
17 電流計
18 ゲート用抵抗
19 GDU
20 FWD
21 コントローラ

Claims (5)

  1. 制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価装置において、
    前記半導体素子の前記主電極間に流れる電流を段階状に増加させる増加手段と、
    前記制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず前記半導体素子の前記主電極間に短絡電流が流れることで前記半導体素子の前記主電極間の短絡の発生を検知すると、前記動特性試験を停止する停止手段と、
    を備えたことを特徴とする半導体素子評価装置。
  2. 前記増加手段は、前記制御電極に印加するパルス幅を段階状に増幅させる手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の半導体素子評価装置。
  3. 制御電極と2つの主電極とを有した半導体素子の動特性試験を行う半導体素子評価方法において、
    前記半導体素子の前記主電極のうち、一方を接触させて支持台に載置するステップと、
    前記半導体素子の前記主電極のうち、他方にコンタクトピンを接触するステップと、
    前記支持台と前記コンタクトピンとを介して前記半導体素子の前記主電極間に電圧を印加し、前記制御電極へ電圧パルスを供給するステップと、
    前記主電極間に流れる電流を段階状に増加させるステップと、
    前記制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず前記半導体素子の前記主電極間に短絡電流が流れることで前記半導体素子の前記主電極間の短絡の発生を検知すると、前記動特性試験を停止するステップと、
    を有することを特徴とする半導体素子評価方法。
  4. 前記電極端子間に流れる電流を段階状に増加させるステップは、前記制御電極に印加するパルス幅を段階状に増幅させることを特徴とする請求項3記載の半導体素子評価方法。
  5. 前記制御電極に対する電圧の印加の有無に関わらず前記半導体素子の前記主電極間に流れる短絡電流は、品質保証条件の電流値よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の半導体素子評価装置。
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