JP4821530B2 - 薄型の光学レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、薄型の光学レンズに関する。より詳しくは、本発明は、溶融粘度の剪断速度依存性の大きな環状オレフィンを成形してなる、薄型の光学レンズに関する。
近年、携帯電話本体の薄型化などにより、携帯電話に搭載されるカメラレンズモジュールも薄型化が進んでいる。カメラレンズモジュールの薄型化にあたっては、そのモジュールを構成する部品である光学レンズの厚み自体を薄くする設計が行われている。
ここで、光学レンズの加工性および設計の自由度の観点から、透明な熱可塑性樹脂が用いられており、その中でも、光学歪みおよび耐熱性の観点から、環状オレフィン系樹脂が好適に使用されている(特許文献1、非特許文献1、2参照)。
特開平01-132626号公報 プラスチックス、vol.43,No.7,P96,1992 機能材料、vol.14,No.11,P51,1994
しかしながら、このような環状オレフィン系樹脂を用いて、薄型の光学レンズを射出成形にて加工する場合、光学レンズ内部に発生する光学歪みが大きくなったり、また、面精度の安定性が低くなったりする問題があった。
本発明の目的は、上記のような問題を解決しようとするものであって、光学歪みが小さく、面精度の安定性に優れた薄型の光学レンズを提供することにある。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究した結果、特定の溶融粘度特性を有する環状オレフィン系樹脂を射出成形すれば、光学歪みが小さく、面精度の安定性に優れた薄型の光学レンズを作製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る光学レンズは、
鍔部とレンズ部とが、凹部を介して結合しており、直径が10mm以下である光学レンズであって、
上記鍔部の厚みが0.5mm以下、上記凹部の厚みが該鍔部の厚み以下、かつ0.4mm以下であり、
下記式(1)で示される修正Crossモデルにより溶融粘度を表したときの指数定数nが0.3以上0.5以下である環状オレフィン系樹脂を射出成形して得られることを特徴とする。
Figure 0004821530
上記光学レンズは、上記環状オレフィン系樹脂が、下記式(I)で表される化合物から導
かれる単位を有することが好ましい。
Figure 0004821530
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、1価の炭化水素基または極性基を示し、R1およびR2、またはR3およびR4は、一体化して2価の有機基を形成してもよく、R1またはR2と、R3またはR4とで互いに結合して単環構造または多環構造を形成してもよい。mは0または正の整数を示し、pは0または正の整数を示す。)
1〜R4のうち少なくとも一つが極性基であることが好ましい。
本発明に係る光学レンズの製造方法は、
鍔部とレンズ部とが、凹部を介して結合しており、直径が10mm以下である光学レンズの製造方法であって、
光学レンズの製造方法上記式(1)で示される修正Crossモデルにより溶融粘度を表し
たときの指数定数nが0.3以上0.5以下である環状オレフィン系樹脂からなるペレットを射出成形し、
上記鍔部の厚みを0.5mm以下、上記凹部の厚みを該鍔部の厚み以下、かつ0.4mm以下の形状に成形することを特徴とする。
本発明によれば、光学歪が小さく面精度が良好な薄型の光学レンズが得られる。この光学レンズは、携帯電話のカメラレンズユニットやパーソナルコンピューターのカメラユニットなど小型のカメラユニットを構成する光学レンズとして有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の光学レンズは、鍔部とレンズ部とが、凹部を介して結合しており、直径が10mm以下である。
図1は、本発明の光学レンズの例において、レンズ部を垂直方向から見た外観図である。図1に示すように、本発明の光学レンズは、鍔部、凹部および光の光路となるレンズ部を有する。なお、上記鍔部は、レンズ部外部に設けられた、レンズを保持する部位をいい、レンズ部の保持および組み立て時のレンズの固定、レンズ間隔の保持に利用できる。上記凹部は鍔部とレンズ部の間の薄肉部をいう。また、上記直径とは、図1のように光学レンズを点線で補って円としたとき、この円の直径をいう。
上記光学レンズの断面形状は特に限定されず、図2−1〜2−3に例示したように、球面、非球面の凹状、凸状などであってもよい。なお、図2−1〜2−3は、図1における線Aに沿った断面図である。
また、本発明の光学レンズは、上記鍔部の厚みが0.5mm以下、上記凹部の厚みが該鍔部
の厚み以下、かつ0.4mm以下である。ここで、上記鍔部の厚みはレンズ端部の位置で測定
した値を意味する。上記凹部は、レンズ部と鍔部の間に位置し、鍔部からレンズ部の方向に見た場合、鍔部よりも薄肉の部分である。上記凹部は、その薄肉部の厚みが最も薄くなる位置で測定した値を意味する。
レンズ部の厚みの最大値が0.8mm以下であることが好ましい。このような薄型の光学レンズは、通常鍔部および凹部も薄い。したがって、本発明の光学レンズによれば、レンズユニットの厚みを薄くできるため、携帯電話などに搭載するカメラ機器の薄型化に有効である。
本発明の光学レンズの製造には、以下に説明するような特定の環状オレフィン系樹脂が用いられる。すなわち、本発明では、下記式(1)で示される修正Crossモデルにより溶
融粘度を表したときの指数定数nが0.3以上0.5以下である環状オレフィン系樹脂が用いられる。
なお、一般に、熱可塑性樹脂は、剪断速度によって見かけの粘度が変化する非ニュートン性の流体である。このような非ニュートン性流体の粘度特性を記述するため、いくつかのレオロジーモデルが提唱されているが、ここでは下記式(1)で定義される修正Cross
モデルを用いる。
Figure 0004821530
本発明に用いる環状オレフィン系樹脂は、剪断速度に対して溶融粘度の変化がある程度大きいことが特徴である。この特性は上記式(1)中の指数定数nの値で表され、nの値
が大きいほど、剪断速度に対して溶融粘度の変化が大きいことを意味する。
本発明に用いる環状オレフィン系樹脂は、nが0.3以上、0.5以下である。nが0.3未満
であると、射出成形時に薄肉部での流動性が不足し、レンズの面精度を光学設計内に収めた場合、レンズ部となる厚肉部に局所歪が発生するとともに、流動末端でのバリの発生が生ずることがある。また、nが0.5を越えると、レンズ金型キャビティー内の充填圧力が不足し、レンズの面精度を維持することが著しく困難となり好ましくない。したがって、上記のような形状を有する薄型の光学レンズの製造には、nが上記範囲にある環状オレフィン系樹脂が好適に用いられる。
nが0.3以上0.5以下である環状オレフィン系樹脂について、具体的に以下に説明する。
本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂としては、下記式(I)で表される環状オレフィン化合物から導かれる単位を有する(共)重合体が挙げられる。この(共)重合体は、上記環状オレフィン化合物を含む単量体を重合して得られる。
Figure 0004821530
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、1価の炭化水素基または極性基を示し、R1およびR2、またはR3およびR4は、一体化して2価の有機基を形成してもよく、R1またはR2と、R3またはR4とで互いに結合して単環構造または多環構造を形成してもよい。mは0または正の整数を示し、pは0または正の整数を示す。)
上記式(I)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、1価の炭化水素基または極性基を示す。
上記1価の炭化水素基としては、炭素数1〜30の炭化水素基が挙げられる。この炭化水素基の水素原子はハロゲン原子によって置換されていてもよい。
上記1価の極性基としては、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基、アリロキシカルボニル基、アミノ基、アミド基、シアノ基などが挙げられ、これら極性基には、メチレン基などの連結基を介して結合している基も含まれる。また、上記極性基には、カルボニル基、エーテル基、シリルエーテル基、チオエーテル基、イミノ基などの極性を有する2価の連結基を介して結合する炭化水素基も含まれる。これらの極性基のうち、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基およびアリロキシカルボニル基が好ましく、アルコキシカルボニル基およびアリロキシカルボニル基が特に好ましい。
また、R1〜R4のうちの少なくとも1つは極性基であることが好ましい。このような環状オレフィンは、剪断速度に対する粘度依存性が大きく(上記式(1)における指数定数nが高く)なり、ガラス転移温度と低い吸湿性、各種材料との優れた密着性を有する環状オレフィン系樹脂が得られる点で好ましい。
上記式(I)において、R1およびR3がそれぞれ独立に、水素原子、または炭素数が好ましくは1〜10、より好ましくは1〜4、特に好ましくは1もしくは2の炭化水素基であり;R2およびR4のうちの一方が水素原子であり、他方が上記1価の極性基であることがより好ましい。この場合、R1またはR3で表される上記炭化水素基としては、アルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。さらに、R2およびR4のうちの一方が、下記式
(II)で表される極性基である環状オレフィンを用いると、さらに、高いガラス転移温度および低い吸湿性を有するとともに、各種材料との密着性に優れた環状オレフィン系樹脂が得られる点で好ましい。
−(CH2nCOOR (II)
上記式(II)中、Rは、炭素数が好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1または2の炭化水素基である。ここで、上記炭化水素基としては、アルキル基が好ましい。また、nは、通常0〜5であり、nの値が小さい環状オレフィンほど、ガラス転移温度が高い環状オレフィン系樹脂が得られるため好ましく、nが0である環状オレフィン(−COOR)は合成が容易であるため特に好ましい。
特に、R1がアルキル基であり、R2が上記式(II)で表される極性基であり、R3
よびR4が水素原子であると、吸湿性が低く、特定のnを有する環状オレフィン系樹脂が
得られる点で好ましい。
1およびR2、またはR3およびR4は、一体化して2価の有機基を形成してもよく、R1またはR2と、R3またはR4とで互いに結合して単環構造または多環構造を形成してもよい。
mは0または正の整数を示し、好ましくは0〜3の整数を示す。pは0または正の整数を示し、好ましくは0〜3の整数を示す。また、より好ましくはm+pが0〜4の整数、特に好ましくはm+pが0〜2の整数である。最も好ましくはm=1、p=0である。m=1、p=0である環状オレフィンを用いると、ガラス転移温度が高く、かつ機械的強度にも優れた環状オレフィン系樹脂が得られる。
上記式(I)で表される環状オレフィンは1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
指数定数nが0.3以上0.5以下である樹脂を得るには、上述した極性基を有する環状オレフィンを(共)重合成分として用いることが好ましく、当該極性基を有する環状オレフィンの割合をコントロールすることで、nの値を調整することができる。
上記環状オレフィンとしては、具体的には、以下の化合物が例示できるが、これらの化合物に限定されるものではない。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−8−デセン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセ
ン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
−3−ドデセン、
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン

8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン

8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
などを挙げることができる。
上記環状オレフィン化合物を含む単量体を重合して得られる(共)重合体としては、具体的には、
(1)上記式(I)で表される環状オレフィンの開環重合体
(2)上記式(I)で表される環状オレフィンと共重合性単量体との開環共重合体
(3)上記(1)または(2)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体
(4)上記(1)または(2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化したのち、水素添加した(共)重合体
(5)上記式(I)で表される環状オレフィンと不飽和二重結合含有化合物との飽和共重
合体
(6)上記式(I)で表される環状オレフィンと、ビニル系環状炭化水素系単量体およびシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体との付加型(共)重合体およびその水素添加(共)重合体
(7)上記式(I)で表される環状オレフィンとアクリレートとの交互共重合体
が挙げられる。これらのうちで、上記(1)または(2)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体が好適に用いられる。
(1)開環重合体および(2)開環共重合体
開環重合体(1)および開環共重合体(2)は、メタセシス触媒の存在下で、上記環状オレフィンを開環重合させるか、または上記環状オレフィンと共重合性単量体とを開環共重合させて得られる。
<共重合性単量体>
上記共重合性単量体としては、シクロオレフィンが挙げられ、炭素数が好ましくは4〜20、より好ましくは5〜12のシクロオレフィンが望ましい。より具体的には、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ジシクロペンタジエンなどを挙げることができる。これらのシクロオレフィンは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記環状オレフィンと上記共重合性単量体との使用割合は、重量比(環状オレフィン/共重合性単量体)で100/0〜50/50が好ましく、100/0〜60/40がより好ましい。なお、「環状オレフィン/共重合性単量体=100/0」は、環状オレフィンを単独重合する場合を意味する。
<開環重合用触媒>
開環(共)重合反応において用いられるメタセシス触媒は、下記の化合物(a)と化合物(b)との組合せからなる触媒である。
(a)W、MoおよびReの化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物。
(b)デミングの周期律表IA族元素(例えば、Li、Na、Kなど)、IIA族元素(例えば、Mg、Caなど)、IIB族元素(例えば、Zn、Cd、Hgなど)、IIIA族元素(例えば、B、Alなど)、IVA族元素(例えば、Si、Sn、Pbなど)およびIVB族元素(例えば、Ti、Zrなど)から選ばれる少なくとも1つの元素を含む化合物であって、上記元素と炭素との結合、または上記元素と水素との結合を少なくとも1つ有する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物。
また、上記メタセシス触媒は、その活性を高めるために、後述の添加剤(c)を含んでいてもよい。
上記化合物(a)の具体例としては、WCl6、MoCl6、ReOCl3など、特開平
1−132626号公報の第8頁左下欄第6行〜第8頁右上欄第17行に記載の化合物を挙げることができる。
上記化合物(b)の具体例としては、n−C49Li、(C253Al、(C252AlCl、(C251.5AlCl1.5、(C25)AlCl2、メチルアルモキサン、L
iHなど、特開平1−132626号公報の第8頁右上欄第18行〜第8頁右下欄第3行に記載の化合物を挙げることができる。
上記添加剤(c)としては、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類などを好適に用いることができ、さらに特開平1−132626号公報の第8頁右下欄第16行〜第9頁左上欄第17行に記載の化合物を使用することもできる。
上記化合物(a)と化合物(b)との割合は、金属原子比〔(a):(b)〕で、通常1:1〜1:50、好ましくは1:2〜1:30である。
上記添加剤(c)と化合物(a)との割合は、モル比〔(c):(a)〕で、通常0.005:1〜15:1、好ましくは0.05:1〜7:1である。
メタセシス触媒の使用量は、上記化合物(a)と環状オレフィンとのモル比〔(a):環状オレフィン〕が通常1:500〜1:50,000、好ましくは1:1,000〜1:10,000となる量である。
<重合反応用溶媒>
開環(共)重合反応において、溶媒は、後述する分子量調節剤溶液を構成する溶媒や、環状オレフィンおよび/またはメタセシス触媒の溶媒として使用される。このような溶媒としては、たとえば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどのアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナンなどのシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素;クロロブタン、ブロモヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロホルム、テトラクロロエチレンなどのハロゲン化アルカン;クロロベンゼンなどのハロゲン化アリール;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオン酸メチル、ジメトキシエタンなどの飽和カルボン酸エステル類;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類などを挙げることができる。これらの溶媒は単独であるいは混合して用いることができる。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒の使用量は、溶媒と環状オレフィンとの重量比(溶媒:環状オレフィン)が、通常1:1〜10:1、好ましくは1:1〜5:1となる量が望ましい。
<分子量調節剤>
得られる開環(共)重合体の分子量は、重合温度、触媒の種類、溶媒の種類によって調節することも可能であるが、分子量調節剤を共存させることによっても調節できる。
好適な分子量調節剤としては、たとえば、エチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィン類およびスチレンを挙げることができ、これらのうち、1−ブテン、1−ヘキセンが特に好ましい。また、これらの分子量調節剤は、単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。
分子量調節剤の使用量は、開環重合反応に供される環状オレフィン1モルに対して、通常0.005〜0.6モル、好ましくは0.01〜0.5モルである。
上記開環共重合体は、環状オレフィンと共重合性単量体とを開環共重合させて得ることができるが、さらに、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの共役ジエン化合物、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−非共役ジエン共重合体、ポリノルボルネンなどの主鎖に炭素−炭素間二重結合を2つ以上含む不飽和炭化水素系ポリマーなどの存在下で環状オレフィンを開環共重合させてもよい。
(3)水素添加(共)重合体
上記開環(共)重合体は、そのままでも用いることができるが、さらにこれに水素添加して得られる水素添加(共)重合体(3)は、耐衝撃性に優れた樹脂として有用である。
水素添加反応は、通常の方法、すなわち開環(共)重合体を含む溶液に水素添加触媒を添加し、これに常圧〜300気圧、好ましくは3〜200気圧の水素ガスを0〜200℃
、好ましくは20〜180℃で作用させて行うことができる。
<水素添加触媒>
上記水素添加触媒としては、通常のオレフィン性化合物の水素添加反応に用いられる触媒を使用することができる。この水素添加触媒としては、不均一系触媒および均一系触媒が挙げられる。
不均一系触媒としては、パラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ルテニウムなどの貴金属触媒物質を、カーボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に担持させた固体触媒を挙げることができる。均一系触媒としては、ナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブチルリチウム、チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロリド、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムなどを挙げることができる。これらの触媒の形態は、粉末でも粒状でもよい。
これらの水素添加触媒は、開環(共)重合体と水素添加触媒との重量比(開環(共)重合体:水素添加触媒)が、1:1×10-6〜1:2となる割合で使用することが好ましい。
上記水素添加(共)重合体(3)は、優れた熱安定性を有し、成形加工時や製品として使用する際の加熱によっても、その特性が劣化することはない。
水素添加(共)重合体(3)の水素添加率は、1H−NMRにより500MHzの条件
で測定した値が、通常50%以上、好ましく70%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上である。水素添加率が高いほど、熱や光に対する安定性が優れ、長期にわたって安定した特性を有する導光体などの成形品を得ることができる。
また、上記水素添加(共)重合体(3)は、ゲル含有量が5重量%以下であることが好ましく、特に1重量%以下であることが好ましい。
(4)水素添加(共)重合体
水素添加(共)重合体(4)は、上記(1)または(2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化したのち、水素添加することにより得られる。
上記開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化する方法は、特に限定されず、たとえば、特開昭50−154399号公報に記載の酸性化合物を用いた公知の方法が採用できる。
上記酸性化合物として具体的には、AlCl3、BF3、FeCl3、Al23、HCl
、CH3ClCOOH、ゼオライト、活性白土などのルイス酸、ブレンステッド酸が挙げ
られる。
環化された開環(共)重合体は、上記(3)の水素添加反応と同様にして、水素添加することができる。
(5)飽和共重合体
飽和共重合体(5)は、付加重合触媒の存在下で、上記環状オレフィンに不飽和二重結合含有化合物を付加重合させることにより得られる。付加重合法は従来公知の方法を適用できる。
<不飽和二重結合含有化合物>
不飽和二重結合含有化合物としては、たとえば、エチレン、プロピレン、ブテンなどのオレフィン系化合物を挙げることができ、これらのうち、炭素数が好ましくは2〜12、さらに好ましくは2〜8のオレフィン系化合物が望ましい。
不飽和二重結合含有化合物の使用量は、環状オレフィンと不飽和二重結合含有化合物との重量比(環状オレフィン/不飽和二重結合含有化合物)で、90/10〜40/60が好ましく、85/15〜50/50がより好ましい。ただし、環状オレフィンと不飽和二重結合含有化合物との合計重量を100とする。
<付加重合触媒>
付加重合触媒としては、チタン化合物、ジルコニウム化合物およびバナジウム化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物と、助触媒として有機アルミニウム化合物との組み合わせが挙げられる。
上記チタン化合物としては、四塩化チタン、三塩化チタンなどを挙げることができ、ジルコニウム化合物としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどを挙げることができ、バナジウム化合物としては、下記式
VO(OR)ab、またはV(OR)cd
〔ただし、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子であって、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦(a+b)≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦(c+d)≦4である。〕
で表されるバナジウム化合物、あるいはこれらの電子供与付加物が挙げられる。
上記電子供与体としては、アルコール、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸または無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アルコキシシランなどの含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアナートなどの含窒素電子供与体などが挙げられる。
上記有機アルミニウム化合物としては、アルミニウム−炭素結合またはアルミニウム−水素結合を少なくとも1つ有する化合物が挙げられる。この有機アルミニウム化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
チタン化合物、ジルコニウム化合物およびバナジウム化合物から選ばれる化合物の使用量(2種以上を併用する場合はそれらの合計量)と有機アルミニウム化合物の使用量との割合は、チタン原子等に対するアルミニウム原子の比(Al/Ti等)で、通常2以上、好ましくは2〜50、特に好ましくは3〜20である。
上記付加重合反応において用いられる溶媒としては、上記開環(共)重合反応において例示した溶媒を挙げることができる。
また、飽和共重合体(5)の分子量の調節は、通常、水素を用いて行うことができる。
(6)付加型(共)重合体およびその水素添加(共)重合体
付加型(共)重合体(6)は、上記環状オレフィンに、ビニル系環状炭化水素系単量体およびシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体を付加重合させることにより得られる。
<ビニル系環状炭化水素系単量体>
上記ビニル系環状炭化水素系単量体としては、たとえば、4−ビニルシクロペンテン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロペンテンなどのビニルシクロペンテン系単量体;
4−ビニルシクロペンタン、4−イソプロペニルシクロペンタン等のビニルシクロペンタン系単量体などのビニル化5員環炭化水素系単量体;4−ビニルシクロヘキセン、4−イソプロペニルシクロヘキセン、1−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセン、2−メチル−4−ビニルシクロヘキセン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセンなどのビニルシクロヘキセン系単量体;4−ビニルシクロヘキサン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキサンなどのビニルシクロヘキサン系単量体;スチレン、α―メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、4−フェニルスチレン、p−メトキシスチレンなどのスチレン系単量体;d−テルペン、1−テルペン、ジテルペン、d−リモネン、1−リモネン、ジペンテンなどのテルペン系単量体;4−ビニルシクロヘプテン、4−イソプロペニルシクロヘプテンなどのビニルシクロヘプテン系単量体;4−ビニルシクロヘプタン、4−イソプロペニルシクロヘプタン等のビニルシクロヘプタン系単量体などが挙げられる。これらの単量体のうち、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。また、これらの単量体は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<シクロペンタジエン系単量体>
上記シクロペンタジエン系単量体としては、たとえば、シクロペンタジエン、1−メチルシクロペンタジエン、2−メチルシクロペンタジエン、2−エチルシクロペンタジエン、5−メチルシクロペンタジエン、5,5−メチルシクロペンタジエンなどが挙げられる。これらの単量体のうち、シクロペンタジエンが好ましい。また、これらの単量体は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記付加重合反応は、上記(5)における付加重合反応と同様にして実施することができる。
上記付加型(共)重合体(6)の水素添加(共)重合体は、上記付加型(共)重合体(6)を、上記(3)と同様の方法により水素添加することにより得ることができる。
(7)交互共重合体
交互共重合体(7)は、ルイス酸等の存在下で上記環状オレフィンとアクリレートとをラジカル重合させることにより得られる。
<アクリレート>
上記アクリレートとしては、たとえば、メチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどの炭素数1〜20の直鎖状、分岐状または環状アルキルアクリレート;グリシジルアクリレート、2−テトラヒドロフルフリルアクリレートなどの炭素原子数2〜20の複素環基含有アクリレート;ベンジルアクリレートなどの炭素原子数6〜20の芳香族環基含有アクリレート;イソボロニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレートなどの炭素数7〜30の多環構造を有するアクリレートが挙げられる。
上記環状オレフィンとアクリレートとの割合は、これらの合計を100モルとして、通常、環状オレフィンが30〜70モル、アクリレートが70〜30モルであり、好ましくは、環状オレフィンが40〜60モル、アクリレートが60〜40モルであり、特に好ましくは、環状オレフィンが45〜55モル、アクリレートが55〜45モルである。
上記ルイス酸の使用量は、アクリレート100モルに対して0.001〜1モルが好ましい。
また、フリーラジカルを発生する公知の有機過酸化物またはアゾビス系のラジカル重合開始剤を用いることもできる。
重合反応温度は、通常−20℃〜80℃、好ましくは5℃〜60℃である。また、重合反応用溶媒としては、上記開環(共)重合反応において例示した溶媒を挙げることができる。
なお、本発明における「交互共重合体」とは、環状オレフィンに由来する構造単位同士が隣接しない共重合体、すなわち、環状オレフィンに由来する構造単位の隣には必ずアクリレートに由来する構造単位が結合している共重合体を意味する。ただし、アクリレート由来の構造単位同士は隣接して存在していてもよい。
本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂の固有粘度〔ηinh〕は、0.2〜5dl/
gが好ましく、0.3〜3dl/gがさらに好ましく、0.4〜1.5dl/gが特に好ましい。また、テトラヒドロフランを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、カラム:東ソー(株)製TSKgel G7000HXL×1、TSKgel GMHXL×2およびTSKgel G2000HXL×1の4本を直列に接続した。)で測定されるポリスチレン換算の分子量は、数平均分子量(Mn)が好ましくは8,000〜100,000、さらに好ましくは10,000〜80,000、特に好ましくは12,000〜50,000であり、重量平均分子量(Mw)が好ましくは20,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜250,000、特に好ましくは40,000〜200,000である。
固有粘度〔ηinh〕、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)が上記範囲
にある環状オレフィン系樹脂は、成形加工性に優れ、この樹脂によれば、耐熱性、耐水性、耐薬品性および機械的特性に優れた成形品が得られる。
また、上記環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、通常120℃以上、好ましくは120〜350℃、さらに好ましくは120〜250℃、特に好ましくは130〜200℃である。Tgが上記範囲にある環状オレフィン系樹脂は、高温条件下での使用や、コーティングおよび印刷などの加熱を伴う二次加工においても変形しにくく、また、成形加工性に優れ、成形加工時の熱による劣化も起こりにくい。
本発明の光学レンズは、上記環状オレフィン系樹脂を射出成形して得られる。すなわち、本発明の光学レンズは、上記環状オレフィン系樹脂からなるペレットを射出成形し、上記鍔部の厚みを0.5mm以下、上記凹部の厚みを該鍔部の厚み以下、かつ0.4mm以下の形状に成形して得られる。
本発明に用いる環状オレフィン系樹脂は、射出成形の前に、予め、公知の方法で溶存する水分や酸素成分を除去することが好ましい。この際、熱風乾燥機、除湿乾燥機、窒素循環式乾燥機、除湿窒素循環式乾燥機、真空乾燥機など、公知の乾燥装置が用いられる。これらの乾燥装置のうち、色相均一性を有する成型品が得られやすい点で、減圧乾燥機、または窒素などの不活性ガスを循環させる乾燥機を使用することが好ましい。
乾燥温度および乾燥時間は特に限定されるものではないが、通常Tg−100℃〜Tg−20℃で、通常2〜6時間乾燥される。
射出成形に使用される射出成形機は特に限定されないが、たとえば、シリンダーの方式としてはインライン方式、プリプラ方式;駆動方式としては油圧式、電動式、ハイブリッド式;型締め方式としては直圧式、トグル式;射出方向としては横型、縦型などが挙げられる。また、型締め方式は射出圧縮できるものでもよい。シリンダー径および型締め力は目的の成形品の形状により決まるが、一般に成形品の投影面積が大きい場合は型締め力を大きくすることが好ましく、成形品の容量が大きい場合はシリンダー径の大きくすることが好ましい。
シリンダーがインライン式の場合、圧縮比、長さ/直径の比、サブフライトの有無など
のスクリュー形状は適宜選択でき、スクリュー表面には、クロム系、チタン系、窒化物系、炭素系など、公知のコーティングを施してもよい。また、計量や射出動作の安定性を向上するためにスクリューの回転や圧力を制御する機構などを設けてもよい。また、シリンダー内や樹脂組成物を貯蔵するホッパー内を減圧にしたり、シリンダーおよびホッパーを窒素などの不活性ガスでシールしたりすることは、成形品が安定に得られるという観点から好ましい。
本発明の成形品(光学レンズ)は、公知の材質や構造を有する金型を用いて製造される。このような金型は、光学レンズに対応するキャビティーを有する。金型の好ましい材質としては、通常の炭素鋼、ステンレス鋼、またはこれらをベースにした公知の合金類が挙げられ、金型の表面に、焼き入れ処理、クロム、チタン、ダイヤモンドなどによる公知のコーティング処理、またはニッケル系金属、銅合金などによるパターン加工のための金属メッキを施してもよい。
また、集光や反射防止などを目的として成形品表面にパターンを形成する場合には、金型の金属コーティング面もしくは金属メッキ面、またはスタンパ表面に、放電加工機、切削加工機などの公知の加工機で直接パターンを形成してもよく、電鋳などの方法でパターンを形成してもよい。
射出成形の際、成形品のソリの低減や安定した連続成形のために、金型のキャビティー内を減圧する方法または射出圧縮方法が好適に用いられる。
金型のキャビティー内を減圧して射出成形する場合、減圧度は、ゲージ圧で、好ましくは−0.08MPa以下、さらに好ましくは−0.09MPa以下、特に好ましくは−0.1MPa以下である。上記範囲を超えると、減圧度が不足し、光透過性および光拡散性に優れた成形品を得られないことがある。
上記範囲の減圧度は、公知の方法、たとえば真空ポンプを使用して達成される。キャビティー周囲やエジェクター機構部などに、Oリングなどの公知のシール材を使用することが好ましく、成形品に不純物が混入しないなどの範囲で真空用のグリスなどを使用してもよい。また、真空ポンプ等の減圧装置と接続するための吸引口は、金型内の任意の場所に設ければよいが、通常、エジェクター機構部、スプルーおよびランナーの端部、入れ子構造部などに設けられる。また、真空吸引シーケンスは、金型の開閉に併せて電磁バルブなどで制御してもよく、常時運転してもよく、溶融樹脂の充填時に金型のキャビティー内を所望の減圧度にできる方法であれば特に制限されない。
金型のキャビティー内を減圧して射出成形する場合、キャビティーを閉じ減圧になった状態で溶融樹脂を射出するため、通常、射出遅延時間を設定する。射出遅延時間は、使用する真空ポンプの能力およびキャビティーサイズに依存するが、通常0.5〜3秒程度である。
一方、射出圧縮成形方法では、キャビティー間隔を成形品の厚みの1.5〜20倍に設定し、その隙間に溶融樹脂を射出し、シリンダー側で測定される樹脂の圧力を200〜2,000kgf/cm2の範囲に保持しながら、金型内の成形品面を圧縮し、キャビティ
ーの間隔を狭くすればよい。
また、金型のコアを成形品の厚みの1.1倍〜10倍に設定して可動状態とし、そこに溶融樹脂を射出して、射出開始あるいは射出終了後から、可動側コアを平均速度0.01mm/sec〜1mm/secで圧縮してもよい。
これらの射出圧縮成形方法には、公知の成形機が用いられる。
射出成形のその他の条件は、特に限定されるものではないが、通常、シリンダー温度が260〜350℃、金型温度は、環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度Tgに基づいて、通常Tg−1〜Tg−40℃、好ましくはTg−5〜Tg−25℃の範囲である。また、射出速度は、本発明の成形品の大きさや成形機のシリンダーサイズにより異なるが、たとえば、シリンダー径が28mmの場合、通常80mm/sec以上、好ましくは90〜250mm/secである。保圧では、成形品の形状が保持できる程度の最小圧・時間に適宜調整することが好ましい。
さらに、金型内でのガス成分の圧縮による高温化に起因する樹脂の炭化や、金型内に滞留する揮発成分の凝縮防止を目的として、レンズのキャビティー周囲にガスベント機構を設けてもよい。通常ガスベントの厚みは、50〜150nmの深さで形成される。ガスベントは
キャビティーの一部に設けてもよいが、ゲート部を除く全面に形成することも好ましい。また、このようなガスベントは、金型のゲート部、またはランナー部に形成してもよい。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下において「部」および「%」は、特に断らない限り、「重量部」および「重量%」を意味する。
<環状オレフィン系樹脂の測定方法>
また、環状オレフィン系樹脂の各種物性は以下の方法により測定した。
(屈折率)
環状オレフィン系樹脂を射出成形して40mm×60mm×3.2mmの平板を作製し、(Tg+5)℃で30分間アニールを行った。その後、さらに25℃、50RH%の環境下に1週間放置した後、25℃、50RH%の環境下で屈折率計(カールツァイスイエナ社製 PR−2)を用いて屈折率を測定した。
(固有粘度:ηinh
クロロホルムを溶媒として、重合体濃度0.5g/dlの試料を調製し、30℃の条件下でウベローデ粘度計にて測定した。
(分子量)
東ソー株式会社製HLC−8020ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、カラム:東ソー(株)製TSKgel G7000HXL×1、TSKgel GMHXL×2およびTSKgel G2000HXL×1の4本を直列に接続した。)を用い、テトラヒドロフラン(THF)溶媒で測定し、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を求めた。なお、Mnはポリスチレン換算の数平均分子量を表す。
(ガラス転移温度:Tg)
セイコーインスツルメンツ社製DSC6200を用いて、昇温速度20℃/分、窒素気流下で測定した。
(溶融粘度)
ツインキャピラリーレオメータを用いて溶融粘度を測定した。測定温度を240℃、260℃、280℃、300℃および320℃の中から任意に3点選び、それぞれの温度において、せん断
速度10〜10,000s-1の範囲で溶融粘度を測定した。測定したデータに基づき最小二乗法に
てフィッティングを行い(上記式(1))、係数および定数を決定した。
<環状オレフィン系樹脂の合成>
[合成例1]
環状オレフィンとして8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン250部と、分子量調節剤として1−ヘキセン41部
と、開環重合反応用溶媒としてトルエン750部とを窒素置換した反応容器内に仕込み、この溶液を60℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(濃度1.5モル/L)0.62部と、t−ブタノール/メタノールで変性した六塩化タングステン(t−ブタノール:メタノール:タングステン=0.35モル:0.3モル:1モル)のトルエン溶液(濃度0.05モル/L)3.7部とを添加し、この溶液を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて、開環重合体を含む溶液を得た。
この重合反応における重合転化率は97%であった。
このようにして得られた開環重合体の溶液4,000部をオートクレーブに仕込み、この開環重合体溶液に、RuHCl(CO)[P(C6533を0.48部添加し、水素ガス圧100kg/cm2、反応温度165℃の条件下で3時間加熱攪拌することにより
水素添加反応を行った。得られた反応溶液(水素添加重合体を含む溶液)を冷却した後、水素ガスを放圧した。
次いで、この反応溶液を多量のメタノール中に注いで水素添加重合体を凝固させ、回収した。
その後、回収した水素添加重合体をトルエンに溶解して濃度20%の溶液を調製し、孔径1μmのフィルターでろ過した後、再度、多量のメタノール中に注いで水素添加重合体を凝固させ、回収した。この再溶解/析出/回収操作を3回繰り返し、最後に得られた水素添加重合体を、減圧下、100℃で12時間乾燥した後、溶融押出機を用いて造粒してペレットを得た。
このようにして得られた水素添加重合体(以下、「環状オレフィン系樹脂1」という。)の水素添加率を400MHzの条件で1H−NMRにより測定した。水素添加率は実質
的に100%であった。
また、環状オレフィン系樹脂A1の28℃における屈折率は1.51、ηinhは0.5
2、Mwは75,000、Mw/Mnは3.5、Tgは164℃であった。
図3に示すように溶融粘度を測定し、フィッティングを行って定数を計算した。n=0.462、τ*=1.55×104、B=4.09×10-10、Tb=16920であった。
[合成例2]
環状オレフィンとして8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン225部とビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
25部とを使用し、分子量調節剤として1−ヘキセンを43部を使用した以外は、合成例1と同様にして水素添加重合体を得た。得られた水素添加重合体(以下、「環状オレフィン系樹脂2」という。)の水素添加率は、実質的に100%であった。
環状オレフィン系樹脂2の28℃における屈折率は1.51、ηinhは0.50、Mw
は62,000、Mw/Mnは3.5、Tgは141℃であった。
図4に示すように溶融粘度を測定し、フィッティングを行って定数を計算した。n=0.393、τ*=7.12×104、B=6.96×10-9、Tb=14030であった。
[合成例3]
環状オレフィンとして8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン250部を使用し、開環重合反応用溶媒としてシクロヘキサン750部を使用した以外は、合成例1と同様にして水素添加重合体を得た。得られた水素添加重合体(以下、「環状オレフィン系樹脂3」という。)の水素添加率は、実質的に100%であった。
環状オレフィン系樹脂3の28℃における屈折率は1.52、ηinhは0.50、Mw
は65,000、Mw/Mnは3.0、Tgは145℃であった。
図5に示すように溶融粘度を測定し、フィッティングを行って定数を計算した。n=0.264、τ*=2.04×105、B=6.13×10-7、Tb=11160であった。
[実施例1〜2、比較例1〜2]
<光学レンズの成形>
(環状オレフィン樹脂の乾燥)
環状オレフィン系樹脂を予め100℃で4時間真空乾燥し、窒素雰囲気下で常圧に戻した後、窒素を封入したアルミニウム製の袋に密封して保管した。
(金型)
図6に示す金型を用いた。この金型のキャビティーは、光学レンズの鍔部、凹部およびレンズ部にそれぞれ対応する空間部を有する。なお、図6(a)は、実施例で用いた金型において、レンズ部を垂直方向から見た外観図であり、図6(b)は、図6(a)における線Aに沿った断面図である。
また、キャビティー周囲には、ゲートを除く全面に100μm深さのガスベント(図示せ
ず)を2mm長で設けた。
(射出成形)
射出成形機(ファナック社製α2000iB、シリンダー径25mm、型締め100ton)を用いて、環状オレフィン樹脂を射出成形した。成形条件は表1に示すとおりであった。
なお、計量時のスクリュー回転数は40rpm、背圧は60kgf/cm2、成形サイクルは45sec
で行った。また成形条件設定後30ショット成形を行い、その後得られたレンズの成形品10個を製品とした。
<評価方法>
上記射出成形により得られた成形体(光学レンズ)を下記の方法により評価した。その結果を表1に示す。
(面精度)
テーラーホブソン社製、フォームタリサーフS6を用いて、得られた光学レンズの基準面からの乖離の最大値および最小値の差、Pv値を測定した。図7および8に示すように、r1面およびr2面それぞれにおいて、x方向およびy方向で測定した。このPv値が1.0
μm未満の場合を○とし、1.0μm以上の場合を×とした。
(光学歪み)
王子計測社製のCCD-コブラを用いて、得られた光学レンズの面内の位相差分布を測定した。有効面内に140nm以上の複屈折を有する部位が存在しない場合を○とし、有効面内に140nm以上の複屈折を有する部位が存在する場合を×とした。
(バリ)
得られた光学レンズの端面におけるバリをマイクロスコープにて測定した。バリ長さが
30nm未満の場合を○とし、バリ長さが30nm以上の場合を×とした。
Figure 0004821530
実施例1および2では、n=0.3以上の環状オレフィン系樹脂を用い、比較例1および2では、n=0.3未満の環状オレフィン系樹脂を用いた。
表1より、比較例の光学レンズは、光学歪み、面精度およびバリのバランスがとれていないが、実施例の光学レンズは、光学歪み、面精度およびバリのバランスがよい。
本発明に係る薄型の光学レンズは、携帯電話カメラモジュル、パーソナルコンピューターのカメラモジュルなどの光学レンズとして有用である。
図1は、本発明の光学レンズの例において、レンズ部を垂直方向から見た外観図である。 図2−1は、図1における線Aに沿った断面図である。 図2−2は、図1における線Aに沿った断面図である。 図2−3は、図1における線Aに沿った断面図である。 図3は、環状オレフィン系樹脂1の溶融粘度を測定した結果を示す図である。 図4は、環状オレフィン系樹脂2の溶融粘度を測定した結果を示す図である。 図5は、環状オレフィン系樹脂3の溶融粘度を測定した結果を示す図である。 図6(a)は、実施例で用いた金型において、レンズ部を垂直方向から見た外観図である。図6(b)は、図6(a)における線Aに沿った断面図である。 図7は、面精度の測定方法を説明するための図である。 図8は、図7における線Yに沿った断面図である。

Claims (2)

  1. 鍔部とレンズ部とが、凹部を介して結合しており、直径が10mm以下である光学レンズであって、
    前記鍔部の厚みが0.5mm以下、前記凹部の厚みが該鍔部の厚み以下、かつ0.4mm以下であり、前記レンズ部の厚みの最大値が0.8mm以下であり、
    下記式(1)で示される修正Crossモデルにより溶融粘度を表したときの指数定数nが0.3以上0.5以下である環状オレフィン系樹脂を射出成形して得られ、
    Figure 0004821530
    前記環状オレフィン系樹脂が、下記式(I)で表される化合物から導かれる単位を有し、
    Figure 0004821530
    (式中、R 1 〜R 4 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、1価の炭化水素基または極性基を示し、R 1 およびR 2 、またはR 3 およびR 4 は、一体化して2価の有機基を形成してもよく、R 1 またはR 2 と、R 3 またはR 4 とで互いに結合して単環構造または多環構造を形成してもよい。mは0または正の整数を示し、pは0または正の整数を示す。)
    前記環状オレフィン系樹脂は、クロロホルムを溶媒として測定したときの固有粘度〔η inh 〕が0.2〜5dl/gであり、
    前記鍔部と前記レンズ部とが、片側にへこみを有する前記凹部を介して結合しており、前記レンズ部の片面が凸状の曲面、他の片面が凹状の曲面であることを特徴とする光学レンズ。
  2. 鍔部とレンズ部とが、凹部を介して結合しており、直径が10mm以下である光学レンズの製造方法であって、
    下記式(1)で示される修正Crossモデルにより溶融粘度を表したときの指数定数nが0.3以上0.5以下である環状オレフィン系樹脂からなるペレットを射出成形し、
    前記鍔部の厚みを0.5mm以下、前記凹部の厚みを該鍔部の厚み以下、かつ0.4mm以下、前記レンズ部の厚みの最大値を0.8mm以下の形状に成形する工程を含み、
    Figure 0004821530
    前記環状オレフィン系樹脂が、下記式(I)で表される化合物から導かれる単位を有し、
    Figure 0004821530
    (式中、R 1 〜R 4 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、1価の炭化水素基または極性基を示し、R 1 およびR 2 、またはR 3 およびR 4 は、一体化して2価の有機基を形成してもよく、R 1 またはR 2 と、R 3 またはR 4 とで互いに結合して単環構造または多環構造を形成してもよい。mは0または正の整数を示し、pは0または正の整数を示す。)
    前記環状オレフィン系樹脂は、クロロホルムを溶媒として測定したときの固有粘度〔η inh 〕が0.2〜5dl/gであり、
    前記鍔部と前記レンズ部とが、片側にへこみを有する前記凹部を介して結合しており、前記レンズ部の片面が凸状の曲面、他の片面が凹状の曲面であることを特徴とする光学レンズの製造方法。
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