JP4821161B2 - リチウム二次電池用非水系電解液およびリチウム二次電池 - Google Patents

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Description

本発明はリチウム二次電池用非水系電解液およびこのリチウム二次電池用非水系電解液を用いたリチウム二次電池に関する。詳しくは、特定の非水溶媒を使用することにより、電池を高電圧で使用した際の電池の劣化を抑制すると共に、高容量で、保存特性、サイクル特性に優れた高エネルギー密度のリチウム二次電池を実現し得るリチウム二次電池用非水系電解液と、このリチウム二次電池用非水系電解液を用いたリチウム二次電池に関する。
近年の電気製品の軽量化、小型化に伴い、高いエネルギー密度を持つリチウム二次電池の開発が進められている。また、リチウム二次電池の適用分野の拡大に伴い、電池特性の改善も要望されている。
リチウム二次電池の負極としては、金属リチウム、リチウムを吸蔵および放出可能な金属化合物(金属単体、酸化物、リチウムとの合金など)、炭素質材料が用いられている。特に、炭素質材料について、例えばコークス、人造黒鉛、天然黒鉛等のリチウムを吸蔵・放出することが可能な炭素質材料を用いた非水系電解液二次電池が提案されている。このような非水系電解液二次電池では、リチウムが金属状態で存在しないためデンドライトの形成が抑制され、電池寿命と安全性を向上させることができる。特に人造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛系炭素質材料を用いた非水系電解液二次電池は、高容量化の要求に応えるものとして注目されている。
上記炭素質材料を使用するリチウム二次電池においては、非水系電解液の高誘電率溶媒として通常、プロピレンカーボネートやエチレンカーボネート等の環状カーボネートが広く用いられ、特に、コークスなどの非黒鉛系炭素質材料を用いた非水系電解液二次電池では、プロピレンカーボネートを含む溶媒が好適に用いられている。
しかし、黒鉛系炭素質材料を単独で、或いは、これとリチウムを吸蔵・放出可能な他の負極材と混合して負極とした非水系電解液二次電池では、プロピレンカーボネートを含む溶媒を用いると、充電時に電極表面でプロピレンカーボネートの分解反応が激しく進行して、黒鉛系炭素質負極への円滑なリチウムの吸蔵・放出が不可能になる。
一方、エチレンカーボネートはこのような分解が少ないことから、黒鉛系炭素質負極を用いた非水系電解液二次電池では、エチレンカーボネートが電解液用の高誘電率溶媒として多用されている。しかしながら、エチレンカーボネートを主溶媒としても、充放電過程において電極表面で電解液が分解するために充放電効率の低下、サイクル特性の低下、ガス発生による電池内圧の上昇等の問題があった。
そこで、非水系電解液二次電池の特性向上のために種々の添加剤を含有させた電解液が提案されている。例えば、黒鉛系負極を用いた非水系電解液電池の電解液の分解を抑制するために、ビニレンカーボネートおよびその誘導体を含有する電解液(特許文献1)や、側鎖に非共役不飽和結合を有するエチレンカーボネート誘導体を含む電解液(特許文献2)が提案されている。これらの化合物を含む電解液は、前記化合物が、負極表面で還元分解されて皮膜を形成し、この皮膜により電解液の過度の分解が抑制される。
しかし、これらの化合物は、高温環境下での保存特性については、必ずしも満足できるものではない。また、ビニレンカーボネート系化合物は充電状態の正極材とも反応しやすく、添加量が多くなると保存特性が更に低下する傾向にある。
特許文献1,2に開示されているビニレンカーボネートおよびその誘導体や側鎖に非共役不飽和結合を有するエチレンカーボネート誘導体、或いは溶媒自体と充電状態にある正極材との酸化反応性を抑制することは、高温保存時における電池特性の改善およびガス発生の抑制を実現するものであり、その開発が望まれている。
一方、ビニレンカーボネートおよびその誘導体や側鎖に非共役不飽和結合を有するエチレンカーボネートおよびその誘導体に代わる、負極表面に還元分解皮膜を形成する添加剤として、不飽和結合を有するエステル誘導体を含む電解液(特許文献3)が提案され、これらの化合物を含む電解液においても充電時における溶媒の還元分解を低く抑えることができることが開示されている。しかし、この特許文献3には、これらの化合物を用いた場合の、高温環境および高電圧条件下における電池特性或いはガス発生に関する記載はなされていない。
特開平8−45545号公報 特開2000‐40526号公報 特開2000−299127号公報
本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、非水系電解液の分解を抑制し、電池を高電圧で使用した際の劣化を抑制すると共に、高容量で保存特性、サイクル特性に優れた高エネルギー密度のリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために種々の検討を重ねた結果、特定のジカルボン酸エステル化合物を用いることにより、非水系電解液或いは非水系電解液に特定の負極皮膜形成添加剤を加えた場合にはその添加剤の酸化分解を最小限に抑えて充放電効率を向上させ、リチウム二次電池の保存特性、サイクル特性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下を要旨とするものである。
(1) 下記一般式[1]で表されるジカルボン酸エステル化合物を含む非水溶媒と、電解質とを含むことを特徴とするリチウム二次電池用非水系電解液。
(COOR)(COOR) ‥[1]
(式中、Rは、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよい、炭素数2〜20の二価の飽和炭化水素基であり、RおよびRは、それぞれ独立に、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基であるが、RおよびRの少なくとも一方は下記一般式[2]で表される炭化水素基である。
−CR−CR=CR ‥[2]
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、或いはフッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の炭化水素基である。また、R、R、R、RおよびRのいずれか2個の基が連結して環を形成していてもよい。)
(2) 一般式[1]で表されるジカルボン酸エステル化合物が、非水系電解液中に0.01〜10重量%の割合で含まれていることを特徴とする(1)に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
) 更に炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルを含んでいることを特徴とする(1)または(2)に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
) 炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルが下記一般式[3]もしくは下記一般式[4]で表されることを特徴とする()に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
Figure 0004821161
(式中、R〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、或いはフッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数1〜6の炭化水素基である。)
) 炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルが、非水系電解液中に0.01〜10重量%の割合で含まれていることを特徴とする()または()に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
) 炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルが、ビニレンカーボネート、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4-ビニルエチレンカーボネート、および5−メチル−4−ビニルエチレンカーボネートよりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする()〜()に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
) リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極および負極と、非水系電解液とを含むリチウム二次電池であって、該非水系電解液が(1)〜()に記載のリチウム二次電池用非水系電解液であることを特徴とするリチウム二次電池。
本発明によれば、非水系電解液中に特定のジカルボン酸エステル化合物を配合することにより、非水系電解液或いは非水系電解液に特定の負極皮膜形成添加剤を加えた場合にはその添加剤の酸化分解を最小限に抑えて充放電効率を向上させることができ、これにより、電池を高電圧で使用した際の電池の劣化を抑制すると共に、高容量で保存特性、サイクル特性に優れた高エネルギー密度のリチウム二次電池を実現することが可能となる。
本発明によるこのような作用効果の詳細は明らかではないが、本発明で用いる前記一般式[1]で表されるジカルボン酸エステル化合物が、高温保存時における非水系電解液の酸化分解を抑制し、これによって高温保存時における電池特性を向上させていることによるものと考えられる。
以下に、本発明のリチウム二次電池用非水系電解液およびリチウム二次電池の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で任意に変形して実施することができる。
〔I〕リチウム二次電池用非水系電解液
まず、本発明のリチウム二次電池用非水系電解液について説明する。
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液は、一般的な非水系電解液と同様、その主成分として電解質およびこれを溶解する非水溶媒を含有するものであるが、この非水溶媒として後述する一般式[1]で表される少なくとも1種のジカルボン酸エステル化合物(以下、「特定のジカルボン酸エステル化合物」と称す場合がある。)を含有するものである。
[電解質]
電解質について特に制限はなく、目的とする二次電池の電解質として用いられるものであれば、公知のものを任意に用いることができる。本発明のリチウム二次電池では、通常は電解質としてリチウム塩を用いる。
リチウム塩の具体例としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiCOおよびLiBFなどの無機リチウム塩;LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、リチウム環状1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミド、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO、LiPF(CF、LiPF(C、LiPF(CFSO、LiPF(CSO、LiBF(CF、LiBF(C、LiBF(CFSO、LiBF(CSO等の含フッ素有機リチウム塩;リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート等のオキサラトボレート塩などが挙げられる。これらのうち、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSOが好ましく、特にLiPFまたはLiBFが好ましい。
上述のリチウム塩は、何れか1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよいが、2種以上の無機リチウム塩の併用、或いは、無機リチウム塩と含フッ素有機リチウム塩との併用は、連続充電時のガス発生が抑制され、若しくは高温保存後の劣化が抑制されるので好ましい。特に、LiPFとLiBFとの併用や、LiPF、LiBF等の無機リチウム塩と、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO等の含フッ素有機リチウム塩との併用が好ましい。LiPFとLiBFを併用する場合、リチウム塩全体に対してLiBFが通常0.01重量%以上、20重量%以下の比率で含有されていることが好ましい。LiPF、LiBF等の無機リチウム塩と、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO等の含フッ素有機リチウム塩とを併用する場合、リチウム塩全体に占める無機リチウム塩の割合は、通常70重量%以上、99重量%以下の範囲であることが望ましい。
また、非水溶媒がγ−ブチロラクトンを55容量%以上の割合で含有するものである場合には、リチウム塩全体に対してLiBFが40モル%以上の割合で含有されていることが好ましく、中でも、リチウム塩全体に対してLiBFが40モル%以上、95モル%以下の割合で含有され、残りがLiPF、LiCFSO、LiN(CFSOおよびLiN(CSOよりなる群から選ばれるものより構成されることがより好ましい。
非水系電解液中のリチウム塩の濃度は、通常0.5モル/リットル以上、好ましくは0.6モル/リットル以上、より好ましくは0.8モル/リットル以上、また、通常3モル/リットル以下、好ましくは2モル/リットル以下、より好ましくは1.5モル/リットル以下の範囲である。この濃度が低過ぎると電解液の電気伝導率が不十分であり、濃度が高過ぎると粘度上昇のため電気伝導率が低下し、電池性能が低下することがある。
[非水溶媒]
〈特定のジカルボン酸エステル化合物以外の非水溶媒〉
非水溶媒としても、従来から非水系電解液の溶媒として公知のものを任意に用いることができるが、通常は有機溶媒を用いる。有機溶媒の例としては、鎖状および環状カーボネート類、鎖状および環状カルボン酸エステル類、鎖状および環状エーテル類、含燐有機溶媒等が挙げられる。
環状カーボネート類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の炭素数2〜4のアルキレン基を有するアルキレンカーボネートが挙げられる。これらの中では、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートが好ましい。
鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチルn−プロピルカーボネート等の炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの中では、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが好ましい。
環状カルボン酸エステル類としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状カルボン酸エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル等が挙げられる。
環状エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
鎖状エーテル類としては、ジエトキシエタン、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン等が挙げられる。
含燐有機溶媒としては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸ジメチルエチル、リン酸メチルジエチル、リン酸エチレンメチル、リン酸エチレンエチル等が挙げられる。
これらの非水溶媒は、何れか1種を単独で用いても、2種以上を任意の組成および組み合わせで併用してもよいが、2種以上の化合物を併用することが好ましい。例えば、環状カーボネート類や環状カルボン酸エステル類等の高誘電率溶媒と、鎖状カーボネート類や鎖状カルボン酸エステル類等の低粘度溶媒とを併用するのが好ましい。
鎖状カルボン酸エステル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の鎖状カルボン酸エステル類の割合は、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下の範囲である。この上限を上回ると電気伝導度の低下が生じるおそれがある。なお、鎖状カルボン酸エステル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は鎖状カルボン酸エステル類を含有していなくてもよい。
また、環状カルボン酸エステル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の環状カルボン酸エステル類の割合は、通常60重量%以下、好ましくは55重量%以下、より好ましくは50重量%以下の範囲である。この上限を上回ると、注液性の低下若しくは低温時の出力特性の悪化が生じるおそれがある。なお、環状カルボン酸エステル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は環状カルボン酸エステル類を含有していなくてもよい。
更に、鎖状エーテル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の鎖状エーテル類の割合は、通常60重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下の範囲である。この上限を上回ると、電気伝導度の低下が生じるおそれがある。なお、鎖状エーテル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は鎖状エーテル類を含有していなくてもよい。
また、環状エーテル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の環状エーテル類の割合は、通常60重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下の範囲である。この上限を上回ると保存特性の低下が生じるおそれがある。なお、環状エーテル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は環状エーテル類を含有していなくてもよい。
非水溶媒の好ましい組み合わせの一つは、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類を主体とする組み合わせである。中でも、非水溶媒に占める環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との合計の割合が、通常85容量%以上、好ましくは90容量%以上、より好ましくは95容量%以上であり、且つ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との容量比が5:95以上、好ましくは10:90以上、より好ましくは15:85以上であり、また通常45:55以下、より好ましくは40:60以下のものである。
このような混合溶媒にリチウム塩と特定のジカルボン酸エステル化合物を含有させた非水系電解液を用いると、リチウム二次電池のサイクル特性と大電流放電特性およびガス発生抑制のバランスがよくなるので好ましい。
環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の好ましい組み合わせの例としては、エチレンカーボネートとジアルキルカーボネート類との組み合わせが挙げられる。具体的には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネートの組み合わせ等が挙げられる。
これらのエチレンカーボネートとジアルキルカーボネート類に、更にプロピレンカーボネートを加えた組み合わせも、好ましい組み合わせとして挙げられる。この場合、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとの容量比は、通常99:1以下、好ましくは95:5以下、また通常1:99以上、好ましくは20:80以上である。
また、プロピレンカーボネートと上述のジアルキルカーボネート類との組み合わせも好ましい。
非水溶媒として好ましい他の例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンよりなる群から選ばれた有機溶媒を60容量%以上含有するものである。この混合溶媒にリチウム塩と特定のジカルボン酸エステル化合物を含有させた非水系電解液を用いたリチウム二次電池は、高温で使用しても溶媒の蒸発や液漏れが少なくなる。なかでも、非水溶媒に占めるエチレンカーボネートとγ−ブチロラクトンとの合計が、80容量%以上、好ましくは90容量%以上であり、かつエチレンカーボネートとγ−ブチロラクトンとの容量比が5:95〜45:55であるもの、または非水溶媒に占めるエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとの合計が、80容量%以上、好ましくは90容量%以上であり、かつエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの容量比が30:70〜80:20であるものが好ましい。このような混合溶媒にリチウム塩と特定のジカルボン酸エステル化合物を含有させた非水系電解液を用いたリチウム二次電池は、保存特性とガス発生抑制のバランスがよくなるので好ましい。
また、非水溶媒として含燐有機溶媒を用いるのも好ましい。含燐有機溶媒を非水溶媒中に、通常10容量%以上、好ましくは10〜80容量%の範囲となるように含有させると、電解液の燃焼性を低下させることができる。特に、含燐有機溶媒と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンおよびジアルキルカーボネートよりなる群から選ばれた1種又は2種以上の非水溶媒とを組み合わせて用いると、得られるリチウム二次電池のサイクル特性と大電流放電特性とのバランスがよくなるので好ましい。
なお、本明細書において、非水溶媒の容量は25℃での測定値であるが、エチレンカーボネートのように25℃で固体のものについては、融点での測定値を用いる。
〈特定のジカルボン酸エステル化合物〉
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液は、上述の電解質および非水溶媒に加えて、更に特定のジカルボン酸エステル化合物、即ち、下記一般式[1]で表わされるジカルボン酸エステル化合物を含有することを、その特徴としている。
(COOR)(COOR) ‥[1]
(式中、Rは、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数2〜20の二価の炭化水素基であり、RおよびRは、それぞれ独立に、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基であるが、RおよびRの少なくとも一方は下記一般式[2]で表される炭化水素基である。
−CR−CR=CR ‥[2]
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、或いはフッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の炭化水素基である。また、R、R、R、RおよびRのいずれか2個の基が連結して環を形成していてもよい。))
一般式[1]において、Rは、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数2〜20の二価の炭化水素基であるが、その炭素数は通常2以上、20以下、好ましくは2以上、10以下、より好ましくは2以上、6以下である。
としてこのような二価の炭化水素基を有するジカルボン酸(R(COOH))としてはコハク酸、マレイン酸、アセチレンジカルボン酸、フマル酸、メチルコハク酸、シトラコン酸、イタコン酸、メサコン酸、グルタル酸、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸、アジピン酸、2,3−ジメチルコハク酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、2、2−ジメチルグルタル酸、2、3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、3−エチル−3−メチルグルタル酸、スベリン酸、アゼライン酸、ホモフタル酸、メチルフタル酸、セバシン酸、しょうのう酸、フェニレン二酢酸、フェニルコハク酸などが挙げられる。
なお、Rとしては、特に、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよい二価の飽和炭化水素基であることが好ましく、Rとしてこのような二価の飽和炭化水素基を有するジカルボン酸(R(COOH))としては、上記の例示カルボン酸のうち、コハク酸、メチルコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2,3−ジメチルコハク酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、2、2−ジメチルグルタル酸、2、3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、3−エチル−3−メチルグルタル酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、しょうのう酸などが挙げられる。
また、Rの炭化水素基の一部もしくはすべての水素原子は、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていても良いが、この場合、特にフッ素原子で置換されていることが、得られる非水系電解液の電気化学的な安定性の面からより好ましい。
また、一般式[1]において、RおよびRは、それぞれ独立に、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基であるが、RおよびRの少なくとも一方は下記一般式[2]で表される炭化水素基である。
−CR−CR=CR ‥[2]
(式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、或いはフッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の炭化水素基である。また、R、R、R、RおよびRのいずれか2個の基が連結して環を形成していてもよい。)
上記一般式[2]で表されるR,Rの炭化水素基の例としては、アリル基、3−ブテン−2−イル基、2−メチル−2−プロペニル基、クロチル基、3−メチル−2−ブテニル基、1−ペンテン−3−イル基、trans−2−ヘキセン−1−イル基、cis−2−ヘキセン−1−イル基、ベンジル基、1−シクロヘキセニルメチル基、シンナミル基などが挙げられる。
また、上記一般式[2]で表される炭化水素基ではないR,Rの炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、R〜Rのいずれか2個の基が連結して形成する環としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン等が挙げられる。これらの環は、一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物中に2個以上存在しても良い。
このようなR,Rの炭化水素基の一部もしくはすべての水素原子は、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていても良いが、この場合、特にフッ素原子で置換されていることが、得られる非水系電解液の電気化学的な安定性の面からより好ましい。
一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物としては、好ましくは、コハク酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、アセチレンジカルボン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、メチルコハク酸ジアリル、シトラコン酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、メサコン酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、2,3−ジメチルコハク酸ジアリル、2−メチルグルタル酸ジアリル、3−メチルグルタル酸ジアリル、2、2−ジメチルグルタル酸ジアリル、2、3−ジメチルグルタル酸ジアリル、ピメリン酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジアリル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、3−エチル−3−メチルグルタル酸ジアリル、スベリン酸ジアリル、アゼライン酸ジアリル、ホモフタル酸ジアリル、メチルフタル酸ジアリル、セバシン酸ジアリル、しょうのう酸ジアリル、フェニレン二酢酸ジアリル、フェニルコハク酸ジアリル、コハク酸ジ3−ブテン−2−イル、マレイン酸ジ3−ブテン−2−イル、アセチレンジカルボン酸ジ3−ブテン−2−イル、フマル酸ジ3−ブテン−2−イル、グルタル酸ジ3−ブテン−2−イル、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸ジ3−ブテン−2−イル、アジピン酸ジ3−ブテン−2−イル、フタル酸ジ3−ブテン−2−イル、テレフタル酸ジ3−ブテン−2−イル、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ3−ブテン−2−イル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ3−ブテン−2−イル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ3−ブテン−2−イル、コハク酸ジ2−メチル−2−プロペニル、マレイン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、アセチレンジカルボン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、フマル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、グルタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、アジピン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、フタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、テレフタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、コハク酸ジクロチル、マレイン酸ジクロチル、アセチレンジカルボン酸ジクロチル、フマル酸ジクロチル、グルタル酸ジクロチル、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸ジクロチル、アジピン酸ジクロチル、フタル酸ジクロチル、テレフタル酸ジクロチル、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジクロチル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロチル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロチル、コハク酸ジベンジル、マレイン酸ジベンジル、アセチレンジカルボン酸ジベンジル、フマル酸ジベンジル、グルタル酸ジベンジル、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸ジベンジル、アジピン酸ジベンジル、フタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジベンジル、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジベンジル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジベンジル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジベンジル、コハク酸ジシンナミル、マレイン酸ジシンナミル、アセチレンジカルボン酸ジシンナミル、フマル酸ジシンナミル、グルタル酸ジシンナミル、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸ジシンナミル、アジピン酸ジシンナミル、フタル酸ジシンナミル、テレフタル酸ジシンナミル、cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジシンナミル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジシンナミル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジシンナミルが挙げられる。
なかでも、コハク酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、コハク酸ジ3−ブテン−2−イル、マレイン酸ジ3−ブテン−2−イル、グルタル酸ジ3−ブテン−2−イル、アジピン酸ジ3−ブテン−2−イル、フタル酸ジ3−ブテン−2−イル、テレフタル酸ジ3−ブテン−2−イル、コハク酸ジ2−メチル−2−プロペニル、マレイン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、グルタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、アジピン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、フタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、テレフタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、コハク酸ジクロチル、マレイン酸ジクロチル、グルタル酸ジクロチル、アジピン酸ジクロチル、フタル酸ジクロチル、テレフタル酸ジクロチル、コハク酸ジベンジル、マレイン酸ジベンジル、グルタル酸ジベンジル、アジピン酸ジベンジル、フタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジベンジル、コハク酸ジシンナミル、マレイン酸ジシンナミル、アセチレンジカルボン酸ジシンナミル、フマル酸ジシンナミル、グルタル酸ジシンナミル、アジピン酸ジシンナミル、フタル酸ジシンナミル、テレフタル酸ジシンナミルが好ましく、さらに、これらの化合物を製造する際の原料の入手のしやすさ、コストの観点からコハク酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリルが特に好ましい。
特に、特定のジカルボン酸エステル化合物として好適な、前記一般式[1]において、Rが二価の飽和炭化水素基である特定のジカルボン酸エステル化合物としては、好ましくは、コハク酸ジアリル、メチルコハク酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、2,3−ジメチルコハク酸ジアリル、2−メチルグルタル酸ジアリル、3−メチルグルタル酸ジアリル、2、2−ジメチルグルタル酸ジアリル、2、3−ジメチルグルタル酸ジアリル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、3−エチル−3−メチルグルタル酸ジアリル、スベリン酸ジアリル、アゼライン酸ジアリル、セバシン酸ジアリル、しょうのう酸ジアリル、コハク酸ジ3−ブテン−2−イル、アジピン酸ジ3−ブテン−2−イル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ3−ブテン−2−イル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ3−ブテン−2−イル、コハク酸ジ2−メチル−2−プロペニル、グルタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、アジピン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、コハク酸ジクロチル、グルタル酸ジクロチル、アジピン酸ジクロチル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロチル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロチル、コハク酸ジベンジル、グルタル酸ジベンジル、アジピン酸ジベンジル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジベンジル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジベンジル、コハク酸ジシンナミル、グルタル酸ジシンナミル、アジピン酸ジシンナミル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジシンナミル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジシンナミルが挙げられ、なかでも、コハク酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、コハク酸ジ3−ブテン−2−イル、グルタル酸ジ3−ブテン−2−イル、アジピン酸ジ3−ブテン−2−イル、コハク酸ジ2−メチル−2−プロペニル、グルタル酸ジ2−メチル−2−プロペニル、アジピン酸ジ2−メチル−2−プロペニル、コハク酸ジクロチル、グルタル酸ジクロチル、アジピン酸ジクロチル、コハク酸ジベンジル、グルタル酸ジベンジル、アジピン酸ジベンジル、コハク酸ジシンナミル、グルタル酸ジシンナミル、アジピン酸ジシンナミルが好ましく、さらに、これらの化合物を製造する際の原料の入手のしやすさ、コストの観点からコハク酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリルが特に好ましい。
これらの特定のジカルボン酸エステル化合物は、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物の非水系電解液中の含有量は、非水系電解液の総重量に対して、通常0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下である。特定のジカルボン酸エステル化合物の含有量が上記下限を下回ると、正極表面上で進行する他の非水系電解液構成成分の酸化分解に対する抑制効果が望ましい程度に作用されなくなり、本発明の効果を発現することができなくなるおそれがある。また、上記上限を上回ると、正極表面上での反応が過剰に進行するため、それにより電池における種々の特性を低下させてしまうおそれがある。
なお、一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物は、本発明の効果の範囲を越えない限りにおいて、2種以上を併用して使用することもできるが、2種以上を併用した場合においても、その非水系電解液中の含有量は、その合計で通常0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下である。
〈炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステル〉
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液は、非水系電解液中に、前記一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物と共に、炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステル(即ち、不飽和環状カーボネート)を含んでいることが好ましい。
この炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルの例としては、ビニレンカーボネート系化合物、ビニルエチレンカーボネート系化合物、メチレンエチレンカーボネート系化合物等が挙げられる。メチレンエチレンカーボネート系化合物としては、メチレンエチレンカーボネート、4,4−ジメチル−5−メチレンエチレンカーボネート、4,4−ジエチル−5−メチレンエチレンカーボネート等が挙げられる。
前記炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルの好ましい例としては、下記一般式[3]もしくは下記一般式[4]で表されるものが挙げられる。
Figure 0004821161
(式中、R〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、或いはフッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数1〜6の炭化水素基である。)
ここで、R〜R16の炭化水素基の例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。R〜R16の炭化水素基の一部もしくはすべての水素原子は、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていても良いが、この場合、特にフッ素原子で置換されていることが、得られる非水系電解液の電気化学的な安定性の面からより好ましい。
前記一般式[3]もしくは[4]で表される不飽和環状カーボネートとしては、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、フルオロビニレンカーボネート、トリフルオロメチルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、4−メチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4−エチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4−n−プロピル−4−ビニルエチレンカーボネート、5−メチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4,4−ジビニルエチレンカーボネート、4,5−ジビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。
これらの不飽和環状カーボネートの中でもビニレンカーボネート、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4−ビニルエチレンカーボネート、5−メチル−4−ビニルエチレンカーボネートが好ましく、ビニレンカーボネート、4−ビニルエチレンカーボネートがより好ましい。
なお、これらの不飽和環状カーボネートは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせおよび割合で併用してもよい。
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液が上述のような不飽和環状カーボネートを含有する場合、非水系電解液中におけるその割合は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、また、通常10重量%以下、好ましくは5重量%未満、さらに好ましくは4重量%以下である。この含有割合が少な過ぎると、これらの還元分解に基づく負極皮膜が充分に形成されず、電池特性を充分に発現させることができなくなるおそれがあり、一方、その含有割合が多過ぎると、余剰分の酸化分解に基く分解ガスの発生および電池特性の低下をもたらすおそれがある。
[その他の添加剤]
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液は、上記非水溶媒および電解質の他、後述するセパレータとの塗れ性をよくするために、トリオクチルフォスフェート、パーフルオロアルキル基を有するポリオキシエチレンエーテル類、パーフルオロオクタンスルホン酸エステル類等の界面活性剤の1種又は2種以上を、非水系電解液に対して0.01〜1重量%の範囲で含有していてもよい。
更に、本発明のリチウム二次電池用非水系電解液には、種々の過充電防止剤や他の助剤等が含有されていてもよい。
過充電防止剤としては、特開平8−203560号、同7−302614号、同9−50822号、同8−273700号、同9−17447号各公報等に記載されるベンゼン誘導体;特開平9−106835号、同9−171840号、同10−321258号、同7−302614号、同11−162512号、特許2939469号、特許2963898号各公報等に記載されているビフェニルおよびその誘導体;特開2003−100344号、特開2003−100345号、特開2003−100346号、特開2003−115325号各公報等に記載されている部分水素化テルフェニル化合物およびその誘導体;特開2003−77536号公報等に記載されている2−オキサゾリドン誘導体;特開平9−45369号、同10−321258号各公報等に記載されているピロール誘導体;特開平7−320778号、同7−302614号各公報等に記載されているアニリン誘導体等の芳香族化合物;や、特許2983205号公報等に記載されているエーテル系化合物;その他特開平2001−15158号公報に記載されているような化合物を含有させることができる。これらは何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
過充電防止剤は、非水系電解液に対して0.1〜5重量%の割合で含有させるのが好ましい。
また、他の皮膜生成剤としては、フッ素置換カーボネート、アリール置換カーボネート、環状カルボン酸無水物、スルホン酸誘導体、スルホン化合物、サルファイト化合物等を用いるのが好ましい。
フッ素置換カーボネート化合物としては、フルオロエチレンカーボネート、4−トリフルオロメチルエチレンカーボネートなどが用いられる。
アリール置換カーボネートとしては、4−フェニルエチレンカーボネート、メチルフェニルカーボネートなどが用いられる。
環状カルボン酸無水物としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸などが用いられる。
スルホン酸誘導体としては、プロパンスルトン、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、ジメチルメタンスルホン酸アミドなどが用いられる。
スルホン化合物としては、ジメチルスルホン、スルホラン、3−スルホレンなどが用いられる。
サルファイト化合物としては、エチレンサルファイト、トリメチレンサルファイト、エリスリタンサルファイト、ビニルエチレンサルファイト、ジメチルサルファイト、エチルメチルサルファイト、ジエチルサルファイトが用いられる。
これらは何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
これらの皮膜形成剤は、非水系電解液に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%含有させることにより、電池の容量維持特性、サイクル特性が良好となり、好ましい。
また、他の助剤としてはフルオロエチレンカーボネート、4−トリフルオロプロピレンカーボネート、4−フェニルエチレンカーボネート、メチルフェニルカーボネート、エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート、メトキシエチルメチルカーボネート等のカーボネート化合物;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物およびフェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;エチレンサルファイト、トリメチレンサルファイト、エリスリタンサルファイト、ビニルエチレンサルファイト、ジメチルサルファイト、エチルメチルサルファイト、ジエチルサルファイト、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホンおよびテトラメチルチウラムモノスルフィド、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびN−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物;フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物などが挙げられる。
これらは何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液がこれらの助剤を含有する場合、その割合は、非水系電解液の全量に対して通常0.01重量%以上、また、通常10重量%以下の範囲である。これらの助剤を本発明のリチウム二次電池用非水系電解液に含有させることにより、リチウム二次電池の高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を向上させることができる。
[リチウム二次電池用非水系電解液の製造方法]
本発明のリチウム二次電池用非水系電解液は、前述した特定のジカルボン酸エステル化合物以外の非水溶媒に、前述の電解質、前記一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物および必要に応じて用いられる前述の不飽和環状カーボネート、その他の助剤などを添加して溶解させることにより、調製することができる。
非水系電解液の調製に際して、非水溶媒などの各成分は、予め脱水しておくのが好ましい。具体的には、その水分含有率が通常50ppm以下、中でも20ppm以下の値となるまで脱水しておくことが好ましい。脱水の手法は任意に選択することが可能であるが、例えば減圧下で加熱したり、モレキュラーシーブを通過させたりする等の手法が挙げられる。
なお、本発明のリチウム二次電池用非水系電解液は、これを高分子などのゲル化剤でゲル化して半固体状にして用いてもよい。半固体状電解質における上記非水系電解液の占める比率は、半固体状電解質の総量に対して、通常30重量%以上、好ましくは50重量%以上、更に好ましくは75重量%以上、また、通常99.95重量%以下、好ましくは99重量%以下、更に好ましくは98重量%以下の範囲である。この非水系電解液の比率が大き過ぎると、非水系電解液の保持が困難となって液漏れが生じやすくなり、逆に非水系電解液の比率が少な過ぎると、充放電効率や容量の点で不十分となることがある。
〔II〕リチウム二次電池
次に、本発明のリチウム二次電池について説明する。
本発明のリチウム二次電池は、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極および正極と、上述した本発明のリチウム二次電池用非水系電解液とを少なくとも備えたものである。
即ち、本発明のリチウム二次電池は、非水系電解液以外は従来公知のリチウム二次電池と同様であり、通常は、本発明のリチウム二次電池用非水系電解液が含浸されている多孔膜(セパレータ)を介して正極と負極とが積層され、これらがケースに収納された形態を有する。従って、本発明のリチウム二次電池の形状は特に制限されるものではなく、円筒型、角型、ラミネート型、コイン型、大型等のいずれであってもよい。
[正極活物質]
正極活物質としては、遷移金属の酸化物、遷移金属とリチウムとの複合酸化物(リチウム遷移金属複合酸化物)、遷移金属の硫化物、金属酸化物等の無機化合物、リチウム金属、リチウム合金若しくはそれらの複合体が挙げられる。具体的には、MnO、V、V13、TiO等の遷移金属酸化物;基本組成がLiCoOであるリチウムコバルト複合酸化物、LiNiOであるリチウムニッケル複合酸化物、LiMnまたはLiMnOであるリチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物;TiS、FeS等の遷移金属硫化物;SnO、SiO等の金属酸化物が挙げられる。中でも、リチウム遷移金属複合酸化物、具体的には、特にリチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルトニッケル複合酸化物、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物は、高容量と高サイクル特性とを両立させ得るので好適に用いられる。また、リチウム遷移金属複合酸化物は、コバルト、ニッケルまたはマンガンの一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr等の他の金属で置換することにより、その構造を安定化させることができるので好ましい。
これらの正極活物質は、何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
[負極活物質]
負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料や金属化合物、リチウム金属およびリチウム合金などを用いることができる。中でも好ましいのは、炭素質材料、特に、黒鉛や黒鉛の表面を黒鉛に比べて非晶質の炭素で被覆したものである。これらの負極活物質は、何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
負極活物質として用いる黒鉛は、学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)が、通常0.335〜0.340nmであり、特に0.335〜0.338nm、とりわけ0.335〜0.337nmであるものが好ましい。また、学振法によるX線回折で求めた結晶子サイズ(Lc)は、通常30nm以上、好ましくは50nm以上、特に好ましくは100nm以上である。灰分は、通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0.1重量%以下である。
黒鉛の表面を非晶質の炭素で被覆したものとして好ましいのは、X線回折における格子面(002面)のd値が0.335〜0.338nmである黒鉛を核材とし、その表面に該核材よりもX線回折における格子面(002面)のd値が大きい炭素質材料が付着しており、かつ核材と核材よりもX線回折における格子面(002面)のd値が大きい炭素質材料との割合が重量比で99/1〜80/20であるものである。これを用いると、高い容量で、かつ電解液と反応しにくい負極を製造することができる。
炭素質材料の粒径は、レーザー回折・散乱法によるメジアン径で、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、最も好ましくは7μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、最も好ましくは30μm以下である。
炭素質材料のBET法による比表面積は、通常0.3m/g以上、好ましくは0.5m/g以上、より好ましくは0.7m/g以上、最も好ましくは0.8m/g以上であり、通常25m/g以下、好ましくは20m/g以下、より好ましくは15m/g以下、最も好ましくは10m/g以下である。
また、炭素質材料は、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトルで分析し、1570〜1620cm−1の範囲にあるピークPのピーク強度をI、1300〜1400cm−1の範囲にあるピークPのピーク強度をIとした場合、IとIの比で表されるR値(=I/I)が、0.01〜0.7の範囲であるものが好ましい。また、1570〜1620cm−1の範囲にあるピークの半値幅が通常26cm−1以下、特に25cm−1以下であるものが好ましい。
また、負極活物質としてのリチウムを吸蔵および放出可能な金属化合物としては、Ag、Al、Ba、Bi、Cu、Ga、Ge、In、Ni、P、Pb、Sb、Si、Sn、Sr、Zn等の金属を含有する化合物が挙げられる。これらの金属は単体、酸化物、リチウムとの合金など、何れの形態で用いてもよい。本発明においては、Al、Ge、SiおよびSnから選ばれる元素を含有するものが好ましく、Al、SiおよびSnから選ばれる金属の酸化物またはリチウム合金がより好ましい。
リチウムを吸蔵・放出可能な金属化合物あるいはこの酸化物やリチウムとの合金は、一般に黒鉛に代表される炭素材料に比較し、単位重量あたりの容量が大きいので、より高エネルギー密度が求められるリチウム二次電池には好適である。
[電極の製造方法]
電極の製造は、常法に従って行なえばよい。例えば、負極または正極活物質に、結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー化し、これを集電体に塗布、乾燥した後に、プレスすることによって形成することができる。
また、活物質に結着剤や導電材などを加えたものをそのままロール成形してシート電極としたり、圧縮成型によりペレット電極としたり、蒸着・スパッタ・メッキ等の手法で集電体上に電極材料の薄膜を形成することもできる。
活物質を結着する結着剤としては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定な材料であれば、任意のものを使用することができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等の不飽和ポリマーおよびその共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のアクリル酸系ポリマーおよびその共重合体などが挙げられる。
電極中には、機械的強度や電気伝導度を高める目的で、増粘剤、導電材、充填剤などを含有させてもよい。
増粘剤としては、カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコ−ル、酸化スターチ、リン酸化スターチ、ガゼイン等が挙げられる。
導電材としては、銅またはニッケル等の金属材料、グラファイトまたはカーボンブラック等の炭素材料などが挙げられる。
負極活物質に黒鉛を用いた場合、負極活物質層の乾燥、プレス後の密度は、通常1.45g/cm以上であり、好ましくは1.55g/cm以上、特に好ましくは1.60g/cm以上である。
また、正極活物質層の乾燥、プレス後の密度は、通常3.0g/cm以上である。
集電体としては、通常は金属や合金が用いられる。具体的には、負極集電体としては、銅およびその合金、ニッケルおよびその合金、ステンレス等が挙げられ、なかでも銅およびその合金が好ましい。正極集電体としては、アルミニウム、チタン、タンタルおよびこれらの合金等が挙げられ、なかでもアルミニウムおよびその合金が好ましい。
表面に形成される活物質層との結着効果を向上させるため、これら集電体の表面は予め粗面化処理しておくのが好ましい。表面の粗面化方法としては、ブラスト処理、粗面ロールによる圧延、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、砥石、エメリバフ、鋼線などを備えたワイヤーブラシなどで集電体表面を研磨する機械的研磨法、電解研磨法、化学研磨法等が挙げられる。
また、集電体の重量を低減させて電池の重量当たりのエネルギー密度を向上させるために、エキスパンドメタルやパンチングメタルのような穴あきタイプの集電体を使用することもできる。このタイプの集電体は、その開口率を変更することで、重量も自在に変更可能である。また、このタイプの集電体の両面に活物質層を形成させた場合、この穴を通してのリベット効果により活物質層の剥離が更に起こりにくくなる。しかし、開口率があまりに高くなった場合には、活物質層と集電体との接触面積が小さくなるため、かえって接着強度は低くなることがある。
集電体の厚さは、通常1μm以上、好ましくは5μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下である。集電体の厚さが厚過ぎると、電池全体の容量が低下し過ぎることになり、逆に薄過ぎると取り扱いが困難になることがある。
[セパレータ]
正極と負極の間には、短絡を防止するために、通常はセパレータを介在させる。この場合、本発明のリチウム二次電池用非水系電解液は、通常はこのセパレータに含浸させて用いる。
セパレータの材料や形状については特に限定されないが、本発明のリチウム二次電池用非水系電解液に対して安定な材料で形成された保液性に優れた多孔性シートまたは不織布等を用いるのが好ましい。セパレータの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン等を用いることができるが、好ましくはポリオレフィンである。
セパレータの厚さは、通常1μm以上、好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上であり、通常50μm以下、好ましくは40μm以下、更に好ましくは30μm以下である。セパレータが薄過ぎると、絶縁性や機械的強度が悪化することがあり、厚過ぎるとレート特性等の電池性能が悪化するばかりでなく、電池全体としてのエネルギー密度が低下する。
セパレータの空孔率は、通常20%以上、好ましくは35%以上、更に好ましくは45%以上であり、通常90%以下、好ましくは85%以下、更に好ましくは75%以下である。空孔率が小さ過ぎると膜抵抗が大きくなり、レート特性が悪化する傾向にある。また、大き過ぎるとセパレータの機械的強度が低下し、絶縁性が低下する傾向にある。
セパレータの平均孔径は、通常0.5μm以下、好ましくは0.2μm以下であり、通常0.05μm以上である。平均孔径が大き過ぎると短絡が生じやすくなり、小さ過ぎると膜抵抗が大きくなりレート特性が悪化することがある。
[外装体]
本発明のリチウム二次電池に使用する電池の外装体の材質も任意であり、ニッケルメッキを施した鉄、ステンレス、アルミニウムまたはその合金、ニッケル、チタン等が用いられる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
〈正極の製造〉
LiCoO85重量部、カーボンブラック6重量部とポリフッ化ビニリデン(呉羽化学社製、商品名「KF−1000」)9重量部を混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えスラリー化し、これを厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布、乾燥した後、正極活物質層の密度が3.0g/cmになるようにプレスして正極とした。
〈負極の製造〉
X線回折における格子面(002面)のd値が0.336nm、結晶子サイズ(Lc)が652nm、灰分が0.07重量%、レーザー回折・散乱法によるメジアン径が12μm、BET法による比表面積が7.5m/g、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析から求めたR値(=I/I)が0.12、1570〜1620cm−1の範囲にあるピークの半値幅が19.9cm−1である天然黒鉛粉末94重量部とポリフッ化ビニリデン6重量部とを混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えスラリー状にした。このスラリーを厚さ12μmの銅箔の片面に均一に塗布、乾燥した後、負極活物質層の密度が1.6g/cmになるようにプレスして負極とした。
〈電解液の調製〉
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比3:7)に充分に乾燥したLiPF6を1.0モル/リットルになるように溶解し、ブランク電解液とした。次いで、このブランク電解液99重量部にコハク酸ジアリル1重量部を添加し、所望の電解液を調製した。
〈リチウム二次電池の製造〉
上記の正極、負極、およびポリエチレン製のセパレータを、負極、セパレータ、正極、セパレータ、負極の順に積層して電池要素を作製した。この電池要素をアルミニウム(厚さ40μm)の両面を樹脂層で被覆したラミネートフィルムからなる袋内に正極負極の端子を突設させながら挿入した後、上の手順で調製した非水系電解液を袋内に注入し、真空封止を行ない、シート状電池を作製した。
〈電池の評価〉
上記シート状の電池を、電極間の密着性を高めるためにガラス板で挟んだ状態で、25℃において0.2Cに相当する定電流で充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3Vで充放電を3サイクル行って安定させ、4サイクル目を0.5Cに相当する電流で充電終止電圧4.2Vまで充電し、充電電流値が0.05Cに相当する電流値になるまで充電を行う4.2V−定電流定電圧充電(CCCV充電)(0.05Cカット)後、0.2Cに相当する定電流値で3V放電を行い高温保存前の放電容量を測定した。再度、4.2V−CCCV(0.05Cカット)充電を行った後、85℃、72時間の条件で高温保存を行った。
この85℃、72時間の高温保存の前後で、シート状電池をエタノール浴中に浸して、体積の変化から発生したガス量を求めた。
この体積の測定後、25℃において0.2Cの定電流で放電終止電圧3Vまで放電させた後、4.2V−CCCV(0.05Cカット)充電を行い、1Cに相当する電流値で3Vまで放電させ1C容量をそれぞれ測定した。ここで、1Cとは1時間で満充電できる電流値を表す。
高温保存前の放電容量を100とした場合の高温保存後の1C容量(%)を表1に示した。
[実施例2]
ブランク電解液98重量部に、コハク酸ジアリル2重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
ブランク電解液99.9重量部に、コハク酸ジアリル0.1重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
ブランク電解液99重量部に、アジピン酸ジアリル1重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
参考例1
ブランク電解液99重量部に、マレイン酸ジアリル1重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
参考例2
ブランク電解液99重量部に、フタル酸ジアリル1重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例
ブランク電解液97重量部に、ビニレンカーボネート2重量部とコハク酸ジアリル1重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例
ブランク電解液98.8重量部に、ビニレンカーボネート0.2重量部とコハク酸ジアリル1重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例
ブランク電解液97.5重量部に、ビニレンカーボネート2重量部とコハク酸ジアリル0.5重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例
ブランク電解液97.8重量部に、ビニレンカーボネート2重量部とコハク酸ジアリル0.2重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例
ブランク電解液97.5重量部に、ビニレンカーボネート2重量部とアジピン酸ジアリル0.5重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
参考例3
ブランク電解液97.5重量部に、ビニレンカーボネート2重量部とマレイン酸ジアリル0.5重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
参考例4
ブランク電解液97.5重量部に、ビニレンカーボネート2重量部とフタル酸ジアリル0.5重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
ブランク電解液のみを電解液としたこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行って、結果を表1に示した。
[比較例2]
ブランク電解液98重量部に、ビニレンカーボネート2重量部を添加し、コハク酸ジアリルを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製した。この電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池を作製し、同様に評価を行って、結果を表1に示した。
Figure 0004821161
表1より次のことが明らかである。
即ち、非水系電解液が前記一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物を含有する実施例1〜では、これを含有しない比較例1に比べ高温保存後での1C容量および高温保存時のガスの発生量において優れていることがわかる。また、非水系電解液中に不飽和環状炭酸エステルとしてビニレンカーボネートを含む場合にも、ビニレンカーボネートのみを含有する比較例2に比べ、前記一般式[1]で表される特定のジカルボン酸エステル化合物が共存する実施例では、1C容量および高温保存時のガスの発生量で表される電池特性に優れることが分かる。
本発明により提供される、充放電効率が高く、高温下でも保存特性、サイクル特性の優れた高エネルギー密度のリチウムイオン二次電池は、リチウム二次電池が用いられる電子機器等の各種の分野において好適に利用できる。

Claims (7)

  1. 下記一般式[1]で表されるジカルボン酸エステル化合物を含む非水溶媒と、電解質とを含むことを特徴とするリチウム二次電池用非水系電解液。
    (COOR)(COOR) ‥[1]
    (式中、Rは、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよい、炭素数2〜20の二価の飽和炭化水素基であり、RおよびRは、それぞれ独立に、フッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基であるが、RおよびRの少なくとも一方は下記一般式[2]で表される炭化水素基である。
    −CR−CR=CR ‥[2]
    (式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、或いはフッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい炭素数1〜10の炭化水素基である。また、R、R、R、RおよびRのいずれか2個の基が連結して環を形成していてもよい。))
  2. 一般式[1]で表されるジカルボン酸エステル化合物が、非水系電解液中に0.01〜10重量%の割合で含まれていることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
  3. 更に炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
  4. 炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルが下記一般式[3]もしくは下記一般式[4]で表されることを特徴とする請求項に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
    Figure 0004821161
    (式中、R〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、或いはフッ素原子および/または塩素原子で置換されていてもよく、また炭素−炭素不飽和結合を含んでいてもよい、炭素数1〜6の炭化水素基である。)
  5. 炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルが、非水系電解液中に0.01〜10重量%の割合で含まれていることを特徴とする請求項またはに記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
  6. 炭素−炭素不飽和結合を有する環状炭酸エステルが、ビニレンカーボネート、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4-ビニルエチレンカーボネート、および5−メチル−4−ビニルエチレンカーボネートよりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載のリチウム二次電池用非水系電解液。
  7. リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極および負極と、非水系電解液とを含むリチウム二次電池であって、該非水系電解液が請求項1ないしのいずれか1項に記載のリチウム二次電池用非水系電解液であることを特徴とするリチウム二次電池。
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