JP4820704B2 - 筆記具及び筆記具用インキカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、筆記具及び筆記具用インキカートリッジに関する。詳細には、容器と該容器の開口部に嵌着される栓体とからなるインキカートリッジと、容器の開口部内周面に嵌入され且つ栓体を後方に押圧してインキカートリッジを開栓する接続管部とを備えた筆記具及びそれに用いる筆記具用インキカートリッジに関する。
従来この種の筆記具おいて、特許文献1には、タンク栓開封用突起(本発明の接続管部に相当)によりインキタンク(本発明のインキカートリッジに相当)の栓(本発明の栓体に相当)が開封される構造が開示されている。
特開2002-356089号公報
前記特許文献1の構造において、通常、栓体は、インキカートリッジの容器の開口部内周面に、圧入により取り付けられる。そのため、インキカートリッジの開栓前に、落下等の衝撃がインキカートリッジに加わったり、温度変化や気圧変化等によりインキカートリッジの内圧が上昇した場合に、栓体が外れ、インキが外部に漏出するおそれがある。
また、前記従来の構造は、栓体を容器内に圧入する際に、インキカートリッジの容器内を加圧し、容器内を加圧状態で密封するおそれがある。もし、容器内を加圧状態で密封すると、僅かな衝撃や容器の内圧上昇により栓体が外れやすくなり、インキ漏れに対する安全性が低下する。
また、前記従来の構造は、栓体の外周面と容器の開口部内周面のいずれかに、僅かな傷や成形時のヒケなどの形状不良が発生した場合、栓体の外周面と容器の開口部内周面とのシール性が不十分となり、インキカートリッジの開栓前に容器内のインキが外部に漏出するおそれがある。
また、前記従来の栓体と容器との取付構造では、インキカートリッジの開栓時に、栓体が容器内を後方に平行移動し容器内に没入され、インキカートリッジを確実に開栓できないおそれがある。
本発明は前記従来の問題点を解決するものであって、インキカートリッジの開栓前に、落下等の衝撃がインキカートリッジに加わったり、インキカートリッジの内圧が上昇しても、栓体が外れることを防止でき、しかも、栓体の外周面と容器の開口部内周面とのシール性を向上させ、さらに、栓体を容器に嵌着する際に、容器内を加圧することを抑え、また、インキカートリッジの確実な開栓が可能となる筆記具及び筆記具用インキカートリッジを提供しようとするものである。尚、本発明で、「前」とは筆記具においてペン先側を指し、インキカートリッジにおいて開口部側を指し、「後」とはその反対側を指す。
(構成1)
本発明は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底円筒状の容器8と、該容器8の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体9とからなるインキカートリッジ7と、容器8の開口部内周面に嵌入され且つ栓体9を後方に押圧してインキカートリッジ7を開栓する接続管部53とを備えた筆記具であって、容器8の開口部内周面に環状突起81を設け、インキカートリッジ7の開栓前において、栓体9の外周面が、環状突起81を前方から後方へ乗り越え且つ環状突起81に環状に密接してなること(構成1)を要件とする。
前記構成1の筆記具1は、インキカートリッジ7の開栓前において、栓体9の外周面が、環状突起81を前方から後方へ乗り越え且つ環状突起81に環状に密接してなることにより、インキカートリッジ7の開栓前に、落下等の衝撃がインキカートリッジ7に加わったり、インキカートリッジ7の内圧が上昇しても、環状突起81が栓体9の前方への抜け止めとなり、栓体9が外れることを防止できる。特に、有機溶剤を用いたインキ(いわゆる油性インキ)をインキカートリッジ7内に収容した場合、一般に有機溶剤は水に比べ蒸気圧が高いため、温度上昇によりインキカートリッジ7の内圧が著しく上昇するおそれがあるが、前記構成1により、効果的に栓体9の外れを防止できる。
また、前記構成1の筆記具1は、インキカートリッジ7の開栓前において、環状突起81と栓体9の外周面とが環状に密接(即ち環状に線接触)してなることにより、栓体9の外周面または容器8の開口部内周面のいずれかに、僅かな傷や成形時のヒケなどの形状不良が発生した場合でも、シール不良によるインキ漏出事故の発生を十分に回避できる。
(構成2)
前記構成1の筆記具1において、環状突起81の後方の、容器8の開口部内周面に、環状当接部82を設け、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、栓体9の外周面が環状突起81と環状当接部82とに環状に密接してなること(構成2)が好ましい。
前記構成2の筆記具1は、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、容器8の開口部内周面の環状突起81と環状当接部82の二箇所において栓体9の外周面が環状に密接(即ち環状に線接触)するため、容器8の開口部内周面と栓体9の外周面とのシール性が向上する。それにより、栓体9外周面または容器8の開口部内周面のいずれかに、僅かな傷や成形時のヒケなどの形状不良が発生した場合でも、インキカートリッジ7の開栓前において、容器8内のインキが外部に漏出する事故を一層防ぐことができる。
また、前記構成2の筆記具1は、容器8の開口部に栓体9を嵌入する際、栓体9の外周面が環状突起81を乗り越えた後、栓体9の外周面が環状当接部82と密接し、栓体9の後方移動が規制される。それにより、容器8の開口部内周面の前後方向の適正位置に栓体9を嵌着させることができる。尚、前記環状当接部82は、例えば、環状の突出部または環状の段部が挙げられる。
(構成3)
前記構成2の筆記具1において、栓体9の外周面の前側に、前方に向かって外径が漸減する第1の環状傾斜面91を設け、栓体9の外周面の後側に、後方に向かって外径が漸減する第2の環状傾斜面92を設け、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、第1の環状傾斜面91と環状突起81とが環状に密接し、且つ、第2の環状傾斜面92と環状当接部82とが環状に密接すること(構成3)が好ましい。
前記構成3の筆記具1は、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、容器8の開口部内周面の環状突起81と栓体9の外周面の第1の環状傾斜面91とが環状に密接(即ち環状に線接触)し、且つ、容器8の開口部内周面の環状当接部82と栓体9の外周面の第2の環状傾斜面92とが環状に密接(即ち環状に線接触)するため、容器8の開口部内周面と栓体9の外周面とのシール性が一層向上する。それにより、栓体9外周面または容器8の開口部内周面のいずれかに、僅かな傷や成形時のヒケなどの形状不良が発生した場合でも、インキカートリッジ7の開栓前において、容器8内のインキが外部に漏出する事故を、より一層、防ぐことができる。
また、前記構成3の筆記具1は、容器8の開口部に栓体9を嵌入する際、栓体9の外周面が環状突起81を乗り越えた後、栓体9の外周面の第2の環状傾斜面92が環状当接部82と密接し、栓体9の後方移動が規制される。それにより、容器8の開口部内周面の前後方向の適正位置に栓体9を嵌着させることができる。尚、前記第1の環状傾斜面91及び第2の環状傾斜面92は、例えば、円錐面、凸曲面、凹曲面等が挙げられる。
(構成4)
前記構成1、2または3の筆記具1において、環状突起81より前方の、容器8の開口部内周面に、栓体9の外周面の外径より大きい内径を有する大内径部83を設けたこと(構成4)が好ましい。
前記構成4の筆記具1は、栓体9を容器8の開口部内周面に嵌入する際、栓体9の外周面(具体的には栓体9の外周面の第2の環状傾斜面92)が環状突起81前面に当接するまで、栓体9の外周面と容器8の開口部内周面の大内径部83との密接摺動は少なくとも回避できる。それにより、栓体9と容器8との嵌着時、栓体9の外周面と容器8の開口部内周面との密接摺動長さをできる限り短く設定でき、容器8内の加圧量を小さく抑えることができる。
(構成5)
前記構成2、3または4の筆記具1において、インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の径方向両端部が環状突起81及び環状当接部82により保持されるとともに、栓体9の外周面の前記径方向両端部以外の部分と環状突起81及び環状当接部82との密接状態が解除されること(構成5)が好ましい。
前記構成5の筆記具1は、インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部が径方向に支持され、栓体9が所定角度で回転した状態となるため、栓体9が容器8内を後方に平行移動することを回避し、確実な開栓が可能となる。
(構成6)
また、本発明は、一端が開口され且つ他端が閉鎖された有底円筒状の容器8と、該容器8の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体9とからなるインキカートリッジ7と、容器8の開口部内周面に嵌入され且つ栓体9を後方に押圧してインキカートリッジ7を開栓する接続管部53とを備えた筆記具であって、インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の径方向両端部が容器8の開口部内周面により保持されるとともに、栓体9の外周面の前記径方向両端部以外の部分と容器8の開口部内周面との密接状態が解除されること(構成6)を要件とする。
前記構成6の筆記具1は、インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部が径方向に支持され、栓体9が所定角度で回転した状態となるため、栓体9が容器8内を後方に平行移動することを回避し、確実な開栓が可能となる。
(構成7)
前記構成1乃至6の筆記具1において、開栓前のインキカートリッジ7内に攪拌部材11を収容すること(構成7)が好ましい。
前記構成7の筆記具1は、開栓前のインキカートリッジ7内に攪拌部材11(即ち攪拌用錘)を収容することにより、インキカートリッジ7の開栓前にインキカートリッジ7を前後に振ったり、インキカートリッジ7の開栓後に筆記具1を前後に振ると、攪拌部材11がインキカートリッジ内を前後に移動し、開栓前のインキカートリッジ7内及び開栓後のインキカートリッジ7内のインキ10が攪拌され、インキ成分(即ちインキ中の顔料等の固形成分)が沈降して筆記不能になることを防止できる。また、前記構成7の筆記具1は、攪拌部材11がインキカートリッジ7の開栓前において栓体9の後面に当接可能である。それにより、栓体9の後面にインキ11が沈降しても容易に再分散でき、その結果、栓体9後面のインキ沈降によるインキカートリッジ7の開栓の妨げをなくし、スムーズな開栓が可能となる。さらに、前記構成7の筆記具1は、開栓前のインキカートリッジ7内において、攪拌部材11が栓体9に激しく衝突しても、構成1、構成2、または構成3と相まって、栓体9が外れたり、栓体9の嵌合が緩んでインキ10が外部に漏出するおそれがない。
尚、前記攪拌部材11は、インキカートリッジ7内を前後方向に移動可能である。前記攪拌部材11の形状は、球状、柱状、棒状、筒状等いずれであってもよい。前記攪拌部材11は、インキカートリッジ7内に少なくとも1個収容されればよいが、複数個を収容することもできる。前記攪拌部材11は、例えば、金属、合成樹脂等により形成される。
(構成8)
また、本発明は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底円筒状の容器8と、該容器8の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体9とからなる筆記具用インキカートリッジであって、容器8の開口部内周面に環状突起81を設け、インキカートリッジ7の開栓前において、栓体9の外周面が、環状突起81を前方から後方へ乗り越え且つ環状突起81に環状に密接してなること(構成8)を要件とする。
前記構成8の筆記具用インキカートリッジは、インキカートリッジ7の開栓前において、栓体9の外周面が、環状突起81を前方から後方へ乗り越え且つ環状突起81に環状に密接してなることにより、インキカートリッジ7の開栓前に、落下等の衝撃がインキカートリッジ7に加わったり、インキカートリッジ7の内圧が上昇しても、環状突起81が栓体9の前方への抜け止めとなり、栓体9が外れることを防止できる。特に、有機溶剤を用いたインキ(いわゆる油性インキ)をインキカートリッジ7内に収容した場合、一般に有機溶剤は水に比べ蒸気圧が高いため、温度上昇によりインキカートリッジ7の内圧が著しく上昇するおそれがあるが、前記構成8により、効果的に栓体9の外れを防止できる。
また、前記構成8の筆記具用インキカートリッジは、インキカートリッジ7の開栓前において、環状突起81と栓体9の外周面とが環状に密接(即ち環状に線接触)してなることにより、栓体9の外周面または容器8の開口部内周面のいずれかに、僅かな傷や成形時のヒケなどの形状不良が発生した場合でも、シール不良によるインキ漏出事故の発生を十分に回避できる。
(構成9)
前記構成8の筆記具用インキカートリッジにおいて、環状突起81の後方の、容器8の開口部内周面に、環状当接部82を設け、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、環状突起81と環状当接部82とが栓体9の外周面に環状に密接してなること(構成9)が好ましい。
前記構成9の筆記具用インキカートリッジは、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、容器8の開口部内周面の環状突起81と環状当接部82の二箇所において栓体9の外周面が環状に密接(即ち環状に線接触)するため、容器8の開口部内周面と栓体9の外周面とのシール性が向上する。それにより、栓体9外周面または容器8の開口部内周面のいずれかに、僅かな傷や成形時のヒケなどの形状不良が発生した場合でも、インキカートリッジ7の開栓前において、容器8内のインキが外部に漏出する事故を一層防ぐことができる。
また、前記構成9の筆記具用インキカートリッジは、容器8の開口部に栓体9を嵌入する際、栓体9の外周面が環状突起81を乗り越えた後、栓体9の外周面が環状当接部82と密接し、栓体9の後方移動が規制される。それにより、容器8の開口部内周面の前後方向の適正位置に栓体9を嵌着させることができる。尚、前記環状当接部82は、例えば、環状の突出部または環状の段部が挙げられる。
(構成10)
前記構成9の筆記具用インキカートリッジにおいて、栓体9の外周面の前側に、前方に向かって外径が漸減する第1の環状傾斜面91を設け、栓体9の外周面の後側に、後方に向かって外径が漸減する第2の環状傾斜面92を設け、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、第1の環状傾斜面91と環状突起81とが環状に密接し、且つ、第2の環状傾斜面92と環状当接部82とが環状に密接してなること(構成10)が好ましい。
前記構成10の筆記具用インキカートリッジは、栓体9の外周面を容器8の開口部内周面に嵌着した状態において、容器8の開口部内周面の環状突起81と栓体9の外周面の第1の環状傾斜面91とが環状に密接(即ち環状に線接触)し、且つ、容器8の開口部内周面の環状当接部82と栓体9の外周面の第2の環状傾斜面92とが環状に密接(即ち環状に線接触)するため、容器8の開口部内周面と栓体9の外周面とのシール性が一層向上する。それにより、栓体9外周面または容器8の開口部内周面のいずれかに、僅かな傷や成形時のヒケなどの形状不良が発生した場合でも、インキカートリッジ7の開栓前において、容器8内のインキが外部に漏出する事故を、より一層、防ぐことができる。
また、前記構成10の筆記具用インキカートリッジは、容器8の開口部に栓体9を嵌入する際、栓体9の外周面が環状突起81を乗り越えた後、栓体9の外周面の第2の環状傾斜面92が環状当接部82と密接し、栓体9の後方移動が規制される。それにより、容器8の開口部内周面の前後方向の適正位置に栓体9を嵌着させることができる。尚、前記第1の環状傾斜面91及び第2の環状傾斜面92は、例えば、円錐面、凸曲面、凹曲面等が挙げられる。
(構成11)
前記構成8乃至10の筆記具用インキカートリッジにおいて、環状突起81より前方の、容器8の開口部内周面に、栓体9の外周面の外径より大きい内径を有する大内径部83を設けたこと(構成11)が好ましい。
前記構成11の筆記具用インキカートリッジは、栓体9を容器8の開口部内周面に嵌入する際、栓体9の外周面(具体的には栓体9の外周面の第2の環状傾斜面92)が環状突起81前面に当接するまで、栓体9の外周面と容器8の開口部内周面の大内径部83との密接摺動は少なくとも回避できる。それにより、栓体9と容器8との嵌着時、栓体9の外周面と容器8の開口部内周面との密接摺動長さをできる限り短く設定でき、容器8内の加圧量を小さく抑えることができる。
(構成12)
前記構成9乃至11の筆記具用インキカートリッジにおいて、インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の径方向両端部が環状突起81及び環状当接部82により保持されるとともに、栓体9の外周面の前記径方向両端部以外の部分と環状突起81及び環状当接部82との密接状態が解除されること(構成12)が好ましい。
前記構成12の筆記具用インキカートリッジは、インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部が径方向に支持され、栓体9が所定角度で回転した状態となるため、栓体9が容器8内を後方に平行移動することを回避し、確実な開栓が可能となる。
(構成13)
また、本発明は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底円筒状の容器と、該容器の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体とからなる筆記具用インキカートリッジであって、インキカートリッジの開栓時、栓体の外周面の径方向両端部が容器の開口部内周面により保持されるとともに、栓体の外周面の前記径方向両端部以外の部分と容器の開口部内周面との密接状態が解除されること(構成13)を要件とする。
前記構成13の筆記具用インキカートリッジは、インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部が径方向に支持され、栓体9が所定角度で回転した状態となるため、栓体9が容器8内を後方に平行移動することを回避し、確実な開栓が可能となる。
(構成14)
前記構成8乃至13の筆記具用インキカートリッジにおいて、開栓前のインキカートリッジ7内に攪拌部材11を収容してなること(構成14)が好ましい。
前記構成14の筆記具用インキカートリッジは、開栓前のインキカートリッジ7内に攪拌部材11(即ち攪拌用錘)を収容することにより、インキカートリッジ7の開栓前にインキカートリッジ7を前後に振ったり、インキカートリッジ7の開栓後に筆記具1を前後に振ると、攪拌部材11がインキカートリッジ内を前後に移動し、開栓前のインキカートリッジ7内及び開栓後のインキカートリッジ7内のインキ10が攪拌され、インキ成分(即ちインキ中の顔料等の固形成分)が沈降して筆記不能になることを防止できる。また、前記構成14の筆記具用インキカートリッジは、攪拌部材11がインキカートリッジ7の開栓前において栓体9の後面に当接可能である。それにより、栓体9の後面にインキ11が沈降しても容易に再分散でき、その結果、栓体9後面のインキ沈降によるインキカートリッジ7の開栓の妨げをなくし、スムーズな開栓が可能となる。さらに、前記構成14の筆記具用インキカートリッジは、開栓前のインキカートリッジ7内において、攪拌部材11が栓体9に激しく衝突しても、構成8、構成9、または構成10と相まって、栓体9が外れたり、栓体9の嵌合が緩んでインキ10が外部に漏出するおそれがない。
尚、前記攪拌部材11は、インキカートリッジ7内を前後方向に移動可能である。前記攪拌部材11の形状は、球状、柱状、棒状、筒状等いずれであってもよい。前記攪拌部材11は、インキカートリッジ7内に少なくとも1個収容されればよいが、複数個を収容することもできる。前記攪拌部材11は、例えば、金属、合成樹脂等により形成される。
尚、本発明で、インキカートリッジ7内に貯溜されるインキ10は、具体的には、筆記具用インキ(例えば、水性インキ、油性インキ)または塗布液(例えば、化粧液、修正液、接着剤、塗料、液体医薬品等)が挙げられる。特に、本発明で、前記インキ8は、顔料成分を含有した水性顔料インキまたは油性顔料インキ、顔料成分を含有する水性または油性の塗布液(即ち水性顔料塗布液、油性顔料塗布液)等を採用することが好ましく、攪拌部材11をインキカートリッジ7内に収容したことにより、インキ中の顔料の沈降による筆記不能を回避できる。前記顔料は、例えば、有機顔料、無機顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、パール顔料、酸化チタン等の白色顔料、可逆熱変色性顔料、導電性顔料等が挙げられる。
本発明は構成1により、インキカートリッジの開栓前に、落下等の衝撃がインキカートリッジに加わったり、インキカートリッジの内圧が上昇しても、栓体が外れることを防止できる。また、本発明は構成1により、容器の開口部内周面や栓体の外周面に、僅かな傷やヒケなどの形状不良が生じた場合でも、容器の開口部内周面と栓体の外周面との十分なシール性が得られる。
本発明は構成2により、容器の開口部内周面と栓体の外周面とのシール性が向上する。
本発明は構成3により、容器の開口部内周面と栓体の外周面とのシール性が一層向上する。
本発明は構成4により、栓体と容器との嵌着時、容器内の加圧量を小さく抑えることができる。
本発明は構成5により、インキカートリッジの開栓時、確実な開栓が可能となる。
本発明は構成6により、インキカートリッジの開栓時、確実な開栓が可能となる。
本発明は構成7により、インキ成分が沈降して筆記不能になることを防止できる。
本発明は構成8により、インキカートリッジの開栓前に、落下等の衝撃がインキカートリッジに加わったり、インキカートリッジの内圧が上昇しても、栓体が外れることを防止できる。また、本発明は構成1により、容器の開口部内周面や栓体の外周面に、僅かな傷やヒケなどの形状不良が生じた場合でも、容器の開口部内周面と栓体の外周面との十分なシール性が得られる。
本発明は構成9により、容器の開口部内周面と栓体の外周面とのシール性が向上する。
本発明は構成10により、容器の開口部内周面と栓体の外周面とのシール性が一層向上する。
本発明は構成11により、栓体と容器との嵌着時、容器内の加圧量を小さく抑えることができる。
本発明は構成12により、インキカートリッジの開栓時、確実な開栓が可能となる。
本発明は構成13により、インキカートリッジの開栓時、確実な開栓が可能となる。
本発明は構成14により、インキ成分が沈降して筆記不能になることを防止できる。
(第1の実施の形態)
図1乃至図4に本発明の筆記具1及び筆記具用インキカートリッジの第1の実施の形態を示す。本実施の形態の筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材5と、前記中間部材5の後方に配置されるインキカートリッジ7と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材5、及び前記インキカートリッジ7前部を収容する軸筒4と、前記軸筒4の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓6とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。尚、前記インキ吸蔵体3は、ペン先2とインキカートリッジ7との間に配置され、インキカートリッジ7の内圧上昇に応じた溢出インキを一時的に保持し且つインキカートリッジ7内のインキをペン先2に誘導する部材であり、前記インキ吸蔵体3を設ける代わりに、櫛歯状のインキ保溜部材を設けてもよい。
・軸筒
前記軸筒4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒4の先細状の前端部にペン先2外周面が保持され、前記軸筒4の後端開口部内周面に雌ネジ部41が形成される。
・中間部材
前記中間部材5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる。前記中間部材5は、前記インキ吸蔵体3とインキカートリッジ7とを区画する隔壁51と、前記隔壁51の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管部52と、前記隔壁51の後面より後方に突出され且つインキカートリッジ7の容器8の前端開口部に挿着される接続管部53と、前記隔壁51の後面より後方に突出され且つ軸筒4内面(本体部内面)に固着される取付筒部54とを備える。前記接続管部53には栓体9の片側を押圧するため突片53aが一体に形成される。前記隔壁51の前面には、板状のリブよりなる規制壁部51aが一体に形成される。前記規制壁部51aがインキ吸蔵体3の後端面と当接される。
・インキカートリッジ
前記インキカートリッジ7は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底筒状の容器8と、該容器8の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体9とからなる。前記インキカートリッジ7内には、直にインキ10が貯溜される。前記インキカートリッジ7内に貯溜されるインキ10は、水性インキ、油性インキ、水性または油性の塗布液等が採用される。
・容器
前記容器8は、透明合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形またはブロー成形により得られる。前記容器8の開口部内周面には、環状突起81が一体に形成されるとともに、前記環状突起81よりも後方の、前記容器8の開口部内周面には、環状の突出部よりなる環状当接部82が一体に形成される。さらに、前記環状突起81の前方の、容器8の開口部内周面には、栓体9の外周面の外径より大きい内径を有する大内径部83が形成される。前記容器8の大内径部83に接続管部53の外周面が着脱自在に嵌着される。また、前記環状突起81の前面には、円錐凹面状のテーパ面81aが形成される。
・栓体
前記栓体9は、合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。図3に示すように、前記栓体9の外周面の前側に、前方に向かって外径が漸減する第1の環状傾斜面91が形成され、前記栓体9の外周面の後側に、後方に向かって外径が漸減する第2の環状傾斜面92が形成される。前記栓体9の外周面が容器8の開口部内周面に嵌着された状態において、前記第1の環状傾斜面91と環状突起81とが環状且つ線状に密接されるとともに、前記第2の環状傾斜面92と環状当接部82とが環状且つ線状に密接される。
・尾栓
前記尾栓6は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底筒状体からなり、透明合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。
前記尾栓6の前部外周面には、雄ネジ部61形成され、該雄ネジ部61が軸筒4の後端開口部内周面の雌ネジ部41と着脱可能に螺合される。
インキカートリッジ7の交換時、前記尾栓6を軸筒4の後端部から螺合状態を緩めて取り外し、前記インキカートリッジ7を取り外した後、新たなインキカートリッジ7を軸筒4内に挿入するとともに、尾栓6を軸筒4後端部に再び螺合する。前記尾栓6と軸筒4後端部との螺着過程で、インキカートリッジ7の後端と尾栓6の後端壁が当接し、尾栓6と軸筒4とのネジ締めによりインキカートリッジ7が軸筒4内に押圧され、インキカートリッジ7の前端開口部が開栓される。
・栓体の嵌着
容器8内にインキ10を充填した後、容器8の開口部に栓体9を嵌入する。その際、まず、前記栓体9(即ち栓体9の第2の環状傾斜面92)が、容器8の開口部内周面の環状突起81前面のテーパ面81aに当接するまで、大内径部83内を非密接状態で後方に移動される。そして、前記栓体9の外周面が、環状突起81を前方から後方へ乗り越え、その後、栓体9の第1の環状傾斜面91と環状突起81とが環状に密接されると同時に、栓体9の第2の環状傾斜面92と容器8の開口部内周面の環状当接部82とが環状に密接される(図2及び図3参照)。それにより、インキカートリッジ7内が密封状態となる。尚、図2の2点鎖線は、環状突起81前面に当接された状態の栓体9を表す。
・インキカートリッジの交換
前記インキカートリッジ7のインキ10が消費され筆記不能となった場合、前記インキカートリッジ7を接続管部53から取り外し、内部にインキ10が充填された新たなインキカートリッジ7の開口部に接続管部53を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。
・インキカートリッジの開栓
前記新たなインキカートリッジ7の容器8の開口部は、栓体9により閉鎖されている。接続管部53をインキカートリッジ7の容器8の開口部に挿着することにより、前記栓体9の周辺部(即ち栓体9の軸心から径方向外方に離れた部分)が、接続管部53の突片53aにより後方に押圧され、インキカートリッジ7の開口部が開栓される。
前記インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部(即ち突片53aにより押圧される部分から円周方向両側に90度離れた部分)が、容器8の開口部内周面(即ち環状突起81及び環状当接部82)により径方向に保持されるとともに、栓体9の外周面の前記径方向両端部以外の部分と環状突起81及び環状当接部82との密接状態が解除される(図4参照)。即ち、前記インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部が径方向に挟持され、栓体9が所定角度で回転した状態となるため、栓体9が容器8内部を後方に平行移動することを回避でき、確実な開栓が可能となる。
(インカートリッジの他の例)
図5に、前記第1の実施の形態のインカートリッジ7の他の例を示す。図5に示すインカートリッジ7が図2と異なる点は、栓体9が前後に対称な形状を有する点である。即ち、図5に示すインカートリッジ7の栓体9は、第1の環状傾斜面91と第2の環状傾斜面92とが同一形状を有する。それにより、栓体9を容器8の開口部に嵌着する際、栓体9の前後の向きを確認したり、向きを揃える必要がなく、組立性が向上する。尚、他の構成は、図1乃至図4の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
(第2の実施の形態)
図6乃至図9に本発明の筆記具1及び筆記具用インキカートリッジの第2の実施の形態を示す。本実施の形態の筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材5と、前記中間部材5の後方に配置されるインキカートリッジ7と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材5、及び前記インキカートリッジ7前部を収容する軸筒4と、前記軸筒4の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓6とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。尚、前記インキ吸蔵体3は、ペン先2とインキカートリッジ7との間に配置され、インキカートリッジ7の内圧上昇に応じた溢出インキを一時的に保持し且つインキカートリッジ7内のインキをペン先2に誘導する部材であり、前記インキ吸蔵体3を設ける代わりに、櫛歯状のインキ保溜部材を設けてもよい。
・軸筒
前記軸筒4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒4の先細状の前端部にペン先2外周面が保持され、前記軸筒4の後端開口部内周面に雌ネジ部41が形成される。
・中間部材
前記中間部材5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる。前記中間部材5は、前記インキ吸蔵体3とインキカートリッジ7とを区画する隔壁51と、前記隔壁51の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管部52と、前記隔壁51の後面より後方に突出され且つインキカートリッジ7の容器8の前端開口部に挿着される接続管部53と、前記隔壁51の後面より後方に突出され且つ軸筒4内面(本体部内面)に固着される取付筒部54とを備える。前記接続管部53には栓体9の片側を押圧するため突片53aが一体に形成される。前記隔壁51の前面には、板状のリブよりなる規制壁部51aが一体に形成される。前記規制壁部51aがインキ吸蔵体3の後端面と当接される。
・インキカートリッジ
前記インキカートリッジ7は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底筒状の容器8と、該容器8の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体9とからなる。前記インキカートリッジ7内には、直にインキ10が貯溜される。前記インキカートリッジ7内に貯溜されるインキ10は、水性顔料インキ、油性顔料インキ、顔料を含有する水性または油性の塗布液等が採用される。
・容器
前記容器8は、透明合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形またはブロー成形により得られる。前記容器8の開口部内周面には、環状突起81が一体に形成されるとともに、前記環状突起81よりも後方の、前記容器8の開口部内周面には、環状の突出部よりなる環状当接部82が一体に形成される。さらに、前記環状突起81の前方の、容器8の開口部内周面には、栓体9の外周面の外径より大きい内径を有する大内径部83が形成される。前記容器8の大内径部83に接続管部53の外周面が着脱自在に嵌着される。また、前記環状突起81の前面には、円錐凹面状のテーパ面81aが形成される。
・栓体
前記栓体9は、合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。図8に示すように、前記栓体9の外周面の前側に、前方に向かって外径が漸減する第1の環状傾斜面91が形成され、前記栓体9の外周面の後側に、後方に向かって外径が漸減する第2の環状傾斜面92が形成される。前記栓体9の外周面が容器8の開口部内周面に嵌着された状態において、前記第1の環状傾斜面91と環状突起81とが環状且つ線状に密接されるとともに、前記第2の環状傾斜面92と環状当接部82とが環状且つ線状に密接される。
・尾栓
前記尾栓6は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底筒状体からなり、透明合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。
前記尾栓6の前部外周面には、雄ネジ部61形成され、該雄ネジ部61が軸筒4の後端開口部内周面の雌ネジ部41と着脱可能に螺合される。
インキカートリッジ7の交換時、前記尾栓6を軸筒4の後端部から螺合状態を緩めて取り外し、前記インキカートリッジ7を取り外した後、新たなインキカートリッジ7を軸筒4内に挿入するとともに、尾栓6を軸筒4後端部に再び螺合する。前記尾栓6と軸筒4後端部との螺着過程で、インキカートリッジ7の後端と尾栓6の後端壁が当接し、尾栓6と軸筒4とのネジ締めによりインキカートリッジ7が軸筒4内に押圧され、インキカートリッジ7の前端開口部が開栓される。
・栓体の嵌着
容器8内にインキ10を充填した後、容器8の開口部に栓体9を嵌入する。その際、まず、前記栓体9(即ち栓体9の第2の環状傾斜面92)が、容器8の開口部内周面の環状突起81前面のテーパ面81aに当接するまで、大内径部83内を非密接状態で後方に移動される。そして、前記栓体9の外周面が、環状突起81を前方から後方へ乗り越え、その後、栓体9の第1の環状傾斜面91と環状突起81とが環状に密接されると同時に、栓体9の第2の環状傾斜面92と容器8の開口部内周面の環状当接部82とが環状に密接される(図7及び図8参照)。それにより、インキカートリッジ7内が密封状態となる。尚、図7の2点鎖線は、環状突起81前面に当接された状態の栓体9を表す。
・インキカートリッジの交換
前記インキカートリッジ7のインキ10が消費され筆記不能となった場合、前記インキカートリッジ7を接続管部53から取り外し、内部にインキ10が充填された新たなインキカートリッジ7の開口部に接続管部53を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。
・インキカートリッジの開栓
前記新たなインキカートリッジ7の容器8の開口部は、栓体9により閉鎖されている。接続管部53をインキカートリッジ7の容器8の開口部に挿着することにより、前記栓体9の周辺部(即ち栓体9の軸心から径方向外方に離れた部分)が、接続管部53の突片53aにより後方に押圧され、インキカートリッジ7の開口部が開栓される。
前記インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部(即ち突片53aにより押圧される部分から円周方向両側に90度離れた部分)が、容器8の開口部内周面(即ち環状突起81及び環状当接部82)により径方向に保持されるとともに、栓体9の外周面の前記径方向両端部以外の部分と環状突起81及び環状当接部82との密接状態が解除される(図9参照)。即ち、前記インキカートリッジ7の開栓時、栓体9の外周面の任意の径方向両端部が径方向に挟持され、栓体9が所定角度で回転した状態となるため、栓体9が容器8内部を後方に平行移動することを回避でき、確実な開栓が可能となる。
前記インキカートリッジ7内には、ステンレス鋼等または合成樹脂からなる棒状または柱状の攪拌部材が1個収容される。前記インキカートリッジ7内に収容される前記攪拌部材11は、前記連通管部52の内径より大きい外径を備え、それにより、連通管部52の内部に挿入されず、連通管部52のインキ誘導機能及び空気誘導機能を阻害しない。
また、前記攪拌部材11は、インキカートリッジ7の開栓前において、栓体9の後面に当接可能である。それにより、栓体9の後面にインキ11が沈降しても容易に再分散できる。その結果、栓体9後面のインキ沈降によるインキカートリッジ7の開栓の妨げをなくし、スムーズな開栓が可能となる。
また、前記攪拌部材11は、インキカートリッジ7の開栓後において、隔壁51の後面に当接可能である。それにより、隔壁51後面にインキ11が沈降しても容易に再分散できるとともに、インキカートリッジ7内のインキ11を攪拌する際、攪拌部材11が隔壁51の後面に衝突することにより、その衝突時の衝撃が隔壁51を介して各々の連通管部52にも伝わり、各々の連通管部52の内部のインキの沈降も有効に解消できる。
本発明の第1の実施の形態を示す縦断面図である。 図1の開栓前のインキカートリッジを示す拡大縦断面図である。 図2のA部拡大図である。 図1の開栓後のインキカートリッジを示す拡大縦断面図である。 本発明の開栓前のインキカートリッジの他の例を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す縦断面図である。 図6の開栓前のインキカートリッジを示す拡大縦断面図である。 図7のB部拡大図である。 図6の開栓後のインキカートリッジを示す拡大縦断面図である。
符号の説明
1 筆記具
2 ペン先
3 インキ吸蔵体
4 軸筒
41 雌ネジ部
5 中間部材
51 隔壁
51a 規制壁部
52 連通管部
53 接続管部
53a 突片
54 取付筒部
6 尾栓
61 雄ネジ部
7 インキカートリッジ
8 容器
81 環状突起
81a テーパ面
82 環状当接部
83 大内径部
9 栓体
91 第1の環状傾斜面
92 第2の環状傾斜面
10 インキ
11 攪拌部材

Claims (8)

  1. 前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底円筒状の容器と、該容器の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体とからなるインキカートリッジと、容器の開口部内周面に嵌入され且つ栓体を後方に押圧してインキカートリッジを開栓する接続管部とを備えた筆記具であって、容器の開口部内周面に環状突起を設け、インキカートリッジの開栓前において、栓体の外周面が、環状突起を前方から後方へ乗り越え且つ環状突起に環状に密接し、環状突起の後方の、容器の開口部内周面に、環状当接部を設け、栓体の外周面を容器の開口部内周面に嵌着した状態において、栓体の外周面が環状突起と環状当接部とに環状に密接してなり、インキカートリッジの開栓時、栓体の外周面の径方向両端部が環状突起及び環状当接部により保持されるとともに、栓体の外周面の前記径方向両端部以外の部分と環状突起及び環状当接部との密接状態が解除されることを特徴とする筆記具。
  2. 栓体の外周面の前側に、前方に向かって外径が漸減する第1の環状傾斜面を設け、栓体の外周面の後側に、後方に向かって外径が漸減する第2の環状傾斜面を設け、栓体の外周面を容器の開口部内周面に嵌着した状態において、第1の環状傾斜面と環状突起とが環状に密接し、且つ、第2の環状傾斜面と環状当接部とが環状に密接してなる請求項記載の筆記具。
  3. 環状突起より前方の、容器の開口部内周面に、栓体の外周面の外径より大きい内径を有する大内径部を設けた請求項1または2記載の筆記具。
  4. 開栓前のインキカートリッジ内に攪拌部材を収容してなる請求項1乃至のいずれかに記載の筆記具。
  5. 前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底円筒状の容器と、該容器の開口部内周面に嵌着される円板状の栓体とからなる筆記具用インキカートリッジであって、容器の開口部内周面に環状突起を設け、インキカートリッジの開栓前において、栓体の外周面が、環状突起を前方から後方へ乗り越え且つ環状突起に環状に密接し、環状突起の後方の、容器の開口部内周面に、環状当接部を設け、栓体の外周面を容器の開口部内周面に嵌着した状態において、栓体の外周面が環状突起と環状当接部とに環状に密接してなり、インキカートリッジの開栓時、栓体の外周面の径方向両端部が環状突起及び環状当接部により保持されるとともに、栓体の外周面の前記径方向両端部以外の部分と環状突起及び環状当接部との密接状態が解除されることを特徴とする筆記具用インキカートリッジ。
  6. 栓体の外周面の前側に、前方に向かって外径が漸減する第1の環状傾斜面を設け、栓体の外周面の後側に、後方に向かって外径が漸減する第2の環状傾斜面を設け、栓体の外周面を容器の開口部内周面に嵌着した状態において、第1の環状傾斜面と環状突起とが環状に密接し、且つ、第2の環状傾斜面と環状当接部とが環状に密接してなる請求項5記載の筆記具用インキカートリッジ。
  7. 環状突起より前方の、容器の開口部内周面に、栓体の外周面の外径より大きい内径を有する大内径部を設けた請求項5または6記載の筆記具用インキカートリッジ。
  8. 開栓前のインキカートリッジ内に攪拌部材を収容してなる請求項5乃至7のいずれかに記載の筆記具用インキカートリッジ。
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