JP4818410B2 - クローポンプの排気構造及び排気方法 - Google Patents

クローポンプの排気構造及び排気方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉤状の爪部が設けられた二つのロータを備え、圧縮工程を有するクローポンプの排気構造及び排気方法に関する。
圧縮工程の無いルーツポンプにおいては、一般的にシリンダの側周壁に排気口が開口されている。このため、排気面積を十分に確保できるが,圧縮工程が無いため高圧の圧縮気体の出力を要求される領域についてはポンプ効率が悪いという特性がある。また、このようなルーツポンプの場合、ロータの回転軸は、一般的に両側で支持されている。
これに対して、図9の分解図に示すように、従来のクローポンプの排気口122は、シリンダ110の一方の端面を覆う一方のサイドプレート120Aに開口されている。このように排気口122が設けられているのは、圧縮工程を有するためであり、この排気口122から高圧の圧縮気体を排出できる。なお、121は吸気口であり、シリンダ110の側周壁に開口している。
また、図9に示すように、二つのロータ130A、130Bは、片持ちの支持状態に軸受けされた各回転軸131、132の自由端側に固定されている。そして、各回転軸131、132を支持するベアリング134、134を含む軸受部135は、シリンダ110の他方の端面を塞ぐ隔壁部(他方のサイドプレート120B)の外側(シリンダ110とは反対側)に連続して設けられている。また、他方のサイドプレート120Bの外側におけるギアボックス145内で二つの歯車137、137が噛合しており、二つのロータ130A、130Bが反対方向に同一速度で回転するように設けられている。この構成によれば、一方のサイドプレート120Aの側には軸受構造がなく、排気口122を大きく形成することができる。
しかし、上記のようなロータ130A、130Bの片持ち支持構造の場合、振れや撓みの要因が大きくなり、ロータ130A、130Bのシリンダ110内部でのクリアランス向上は難しい面がある。
なお、これに対応するには、先ず、回転軸131、132のサイズ及び軸受部135のサイズを大型化する。そして、軸受け荷重配分の関係上、軸受部135及びベアリング134、134を、シリンダ110によって構成されるポンプ本体に限りなく近接させる。さらに、軸受け潤滑剤が前記ポンプ本体の発熱の影響を受けるため、高温特性に優れた潤滑剤及びシール剤を使用する必要がある。これによれば、設計の自由度が小さくなり、製造コストが高くなってしまう。
また、高圧縮比で、排気口122の開口面積が十分に確保できないと通気抵抗によって動力損失が増加してポンプ効率の低下が生じる。これを防止するために、一方のサイドプレート120Aに設ける排気口122を大きくするには、ロータ130A、130Bの径を大きくして全体形状を径方向に大きくする方法がある。
しかし、ロータ130A、130Bの径が大きくなると、周速が増加し、振れ、撓みの増加につながり、これによっても内部クリアランスの精度向上が望めない。
これに対して、爪部を有しかつ互いに反対方向に同一速度で回転する一対のロータを具備し、ロータが回転している間に空気吸込口から吸込んだ空気を圧縮し、圧縮した空気を空気吐出口に吐出し、空気吐出口は円筒状内周面を有するガイド壁により覆われており、ガイド壁上には多数の圧縮空気流出口とリード弁とが設けられ、各圧縮空気流出口の周方向巾は各爪部の円筒状外周面の周方向巾よりも小さく形成されている機械式過給機が提案されている(特許文献1参照)。
この機械式過給機によれば、空気吐口(排気口)の面積を大きくすることが可能であるが、ガイド壁(シリンダの側周壁)に特殊で複雑な構成からなる排気口を設けることになって、製造が難しいと共に、圧縮比についても十分に高くすることが難しいものと考えられる。
特開平07−243331号公報(第1頁)
クローポンプの排気構造及び排気方法に関して解決しようとする問題点は、前記の先行技術のように特殊で複雑な構成を備えない限り、図9に示したように排気口が片方のサイドプレートのみにあり、クローポンプの排気効率を向上させることが難しく、設計の自由度を向上させることも難しい点にある。
そこで本発明の目的は、排気効率を高めることで、クローポンプのポンプ性能を向上させることができ、設計の自由度をより向上できるクローポンプの排気構造及び排気方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかるクローポンプの排気構造の一形態によれば、二つの円の一部を重ね合わせた断面形状のポンプ室を形成するシリンダと、該シリンダの一方の端面を塞ぐ一方のサイドプレート及び該シリンダの他方の端面を塞ぐ他方のサイドプレートと、前記シリンダ内で平行に位置するように配されて反対方向に同一速度で回転される二つの回転軸と、該二つの回転軸のそれぞれに一体的に固定されて前記シリンダ内に配され、相互に非接触状態で噛合って吸入した気体を圧縮できるように鉤形の爪部が形成された二つのロータと、該二つのロータを前記二つの回転軸を介して回転駆動させる回転駆動装置と、前記シリンダ内の気体が圧縮されないポンプ室の部分に連通する吸気口と、前記シリンダの両端面を通して圧縮気体を両側から排出させるように、前記一方のサイドプレート及び前記他方のサイドプレートの両方に前記シリンダ内の気体が圧縮されるポンプ室の部分に開口する排気口とを具備し、前記一方のサイドプレート及び前記他方のサイドプレートには、前記シリンダの端面を塞ぐ隔壁部から該シリンダとは反対方向へ連続する周壁部が設けられ、該周壁部と前記シリンダの側周壁を軸の延長方向に重ね合わせるように固定され、前記周壁部には前記排気口から圧縮気体を導く排気案内室を介して側方に開口する排気接続口が設けられ、前記一方のサイドプレートの外側であって前記周壁部に重ねられて設けられて前記二つの回転軸の一方端側を受ける一方の軸受部と、前記他方のサイドプレートの外側であって前記周壁部に重ねられて設けられて前記二つの回転軸の他方端側を受ける他方の軸受部とを備え、前記各サイドプレートの周壁部には、前記排気案内室と前記軸受部との間にある隙間に連通するように、該サイドプレートの内部に連通する複数の冷却用の通気口が設けられている。
また、本発明にかかるクローポンプの排気構造の一形態によれば、前記両方のサイドプレートの隔壁部に前記吸気口が設けられ、前記周壁部には前記吸気口へ吸入気体を導く吸気案内室を介して側方に開口する吸気接続口が設けられ、前記各サイドプレートの周壁部には、前記吸気案内室と前記軸受部との間にある隙間に連通するように、該サイドプレートの内部に連通する複数の冷却用の通気口が設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるクローポンプの排気構造の一形態によれば、前記排気案内室及び前記排気接続口と、前記吸気案内室及び前記吸気接続口とが、前記シリンダの長手方向へ延びる中心線について対称に設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるクローポンプの排気構造の一形態によれば、前記一方の軸受部の外側において前記二つの回転軸の一方端側に固定された歯車同士が噛合され、前記他方の軸受部の外側において前記二つの回転軸のうちの一の他方端側に回転駆動装置が接続されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるクローポンプの排気構造の一形態によれば、前記の各ロータが二つ爪部を有することを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるクローポンプの排気構造の一形態によれば、前記二つのロータが同形状であることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるクローポンプの排気構造の一形態によれば、前記二つのロータのうち一方のロータが広い面積の前記排出口を覆うことができるように他方のロータに比べて太い部分が多い形状に設けられており、前記他方のロータが前記一方のロータに非接触状態で噛合するように前記一方のロータに比べて細い部分が多い形状に設けられていることを特徴とすることができる。
本発明にかかるクローポンプの排気構造及び排気方法によれば、排気効率を高めることで、クローポンプのポンプ性能を向上させることができ、設計の自由度をより向上できるという特別有利な効果を奏する。
本発明に係るクローポンプの排気構造の形態例を示す分解斜視図である。 図1の形態例の中央縦断面図である。 図1の形態例を備える全体装置の平面図である。 同形のロータの作動状態を示す説明図である。 異形のロータの作動状態を示す説明図である。 二つのロータの爪部の噛合状態を示す側面図である。 図6の形態例の爪部の噛合部分を拡大した拡大側面図である。 図7の形態例に係る比較例を説明する拡大側面図である。 本発明に係る比較例を説明する分解斜視図である。
以下、本発明にかかるクローポンプの排気構造及び排気方法について最良の形態例を添付図面(図1〜7)に基づいて詳細に説明する。
このクローポンプは、例えば排気側を空気圧機器に接続することでコンプレッサー又はブロアとして利用でき、吸気側を空気圧機器に接続することで真空ポンプとして利用できる。また、空気に限定されず、他の気体について吸排気する回転ポンプ装置としても利用できる。
10はシリンダであり、二つの円の一部を重ね合わせた断面形状のポンプ室11を形成する。
20Aは一方のサイドプレートであり、シリンダ10の一方の端面を塞ぐように設けられている。また、20Bは他方のサイドプレートであり、シリンダ10の他方の端面を塞ぐように設けられている。
シリンダ10内には、平行に位置するように反対方向に同一速度で回転される二つの回転軸31、32が配されている。
そして、その二つの回転軸31、32のそれぞれに一体的に固定されて、相互に非接触状態で噛合って吸入した気体を圧縮できるように鉤形の爪部39が形成された二つのロータ30A、30Bが、シリンダ10内に配されている。
また、40は回転駆動装置の構成である電動モータ(図3参照)であり、回転軸31と、その回転軸31から歯車37、37を介して駆動される回転軸32によって動力を伝達することで、二つのロータ30A、30Bを、回転駆動させるように設けられている。
21は吸気口であり、シリンダ10内の気体が圧縮されないポンプ室の部分(非圧縮室部11a)に連通する。この吸気口21は、一般的にはサイドプレート20A、20Bに設けられるが、シリンダ10の側周壁15も設けられる場合もある。つまり、非圧縮室部11aに連通できれば、設けられる位置や形状は限定されない。
22は排気口であり、シリンダ10の両端面を通して圧縮気体を両側から排出させるように、一方のサイドプレート20A及び他方のサイドプレート20Bの両方にシリンダ10内の気体が圧縮されるポンプ室の部分(圧縮室部11c)に開口している。
このように排気口22、22が設けられていることで、その開口面積(排気面積)を倍増させて排気効率を格段に高めることができ、ポンプ性能を向上できると共に、設計の自由度をより向上できる。排気面積を倍増できることから、クローポンプで高圧縮化を図ると低圧使用時に排気口の面積が十分に確保できないことで抵抗による動力損失が大きくなる傾向を、抑制することもできる。
また、次のような効果がある。
両側に排気口22を設けて両側に排気面積を分割することで、圧縮比の大小に関わらず、大きな排気面積を確保できる。これによれば、排気面積の確保が容易であり,大流量のポンプでもロータ径を大きくする必要がない。従って、ロータ径を大きくした場合のデメリットが生じない。また、ロータ30A、30Bの幅(回転軸の延長方向の長さ)の大小で大流量化が可能なため、設計の自由度を向上でき、大きな加工設備も必要ない。さらに、吸気を分割させて吸引させることで、吸気気体を均等にポンプ内部に誘導でき、効率が良い。また、冷却も均等に行えることから熱膨張の偏りもなく、クリアランスを均等に保て、ポンプに吸引される吸い込み音も分散して減音できる。そして、排気流量のバランスを変化させ、排気音の周波数を変化させることで、運転音の低減を図ることも可能である。
また、本形態例の両方のサイドプレート20A、20Bには、それぞれシリンダ10の端面を塞ぐ隔壁部23からそのシリンダ10とは反対方向へ連続する周壁部25が設けられている。そして、周壁部25とシリンダ10の側周壁15を軸の延長方向に重ね合わせるように固定され、周壁部25には排気口22から圧縮気体を導く排気案内室28を介して側方に開口する排気接続口29が設けられている(図1参照)。
このように両方のサイドプレート20A、20Bを形成することで、組立て易くなり、製造効率を向上させることができる。
また、図3に示すように、80は排気用接続ケースであり、二つの排出口接続口29、29に連結して両側から供給される圧縮空気を合流させ、外部の空気圧機器に接続するために設けられている。この排気用接続ケース80は消音室としても設けられている。これにより、空気圧機器に対して接続し易い形態となり、汎用性の高いポンプ装置にすることができる。
また、本形態例では、両方のサイドプレート20A、20Bの隔壁部23に吸気口21が設けられ、周壁部25には吸気口21へ吸入気体を導く吸気案内室26に開口する吸気接続口27が設けられている。
また、図2に示すように、70は吸気用接続ケースであり、二つの吸気接続口27、27に連結している。この吸気用接続ケース70は、吸気をまとめることができ、外部の空気圧機器に接続する接続室として設けられている。
これによっても、組立て易くなり、製造効率を向上させ、汎用性の高いポンプ装置にすることができる。
そして、本形態例では、排気案内室28及び排気接続口29と、吸気案内室26及び吸気接続口27とが、シリンダ10の長手方向へ延びる中心線について対称に設けられている。このように対称形状に設けられているため、成形型を共用化でき、製造コストを低減できる。
33は冷却用の通気口であり、各サイドプレート20A、20Bの周壁部25、25には、そのサイドプレート20A、20Bの内部に連通するように複数が設けられている。本形態例では、この冷却用の通気口33が、各サイドプレートの周壁部25の対称位置に四個ずつ、貫通孔の形態に設けられている。このため、上下左右に冷却用の空気が抜けるように流れることができる。また、吸気案内室26及び排気案内室28は、周壁部25の幅に比べて浅いボックス状に形成されている。このため、吸気案内室26及び排気案内室28と、後述する軸受部35、36との間には隙間がある。
これにより、シリンダ10と両方のサイドプレート20A、20Bで形成されるポンプ室を好適に冷却できる。また、回転軸31、32を支持する軸受部35、36についての冷却をすることもできる。
また、本形態例では、一方のサイドプレート20Aの外側であって周壁部25に重ねられて設けられて二つの回転軸31、32の一方端側を受ける一方の軸受部35と、他方のサイドプレート20Bの外側であって周壁部25に重ねられて設けられて二つの回転軸31、32の他方端側を受ける他方の軸受部36とを備える。
このように、ロータ30A、30Bを両端支持構造とし、ポンプ室の両側面に排気口22、22を有することで、最適な排気面積が確保可能になり、設計の自由度を格段に向上できる。
なお、24a、24bは透孔であり、回転軸31、32が挿通されるように、隔壁部23に設けられている(図1参照)。各軸受部35、36にはベアリング34が配され、各回転軸31、32を軸受けしている(図2参照)。また、一方の軸受部35にはオイルシール61が配設されている(図2参照)。
さらに、一方の軸受部35の外側において二つの回転軸31、32の一方端側に固定された歯車37、37同士が噛合され(図2参照)、他方の軸受部36の外側において二つの回転軸31、32のうちの一の他方端側31aに回転駆動装置の一例である電動モータ40の回転シャフト41が接続されている(図3参照)。50はカップリングであり、一方の回転軸31の他方端側31aと回転シャフト41を連結している。51は冷却ファンであり、カップリング50に固定されている。また、60はオイルバスであり、二つの歯車37、37用の潤滑油が封入されている。
なお、回転駆動装置は、電動モータ40に限定されず、他の既知の駆動装置を用いることができるのは勿論である。
また、本形態例の各ロータ30A、30Bは、それぞれ二つ爪部39、39を有するように形成されている。
これによれば、一つの爪部を有する場合に比較して、排出される圧縮気体の脈動を抑制することができる。なお、本発明は、本形態例に限定されるものではなく、爪部が一つ又は三つ以上のロータを備えるクローポンプについても好適に適用できるのは勿論である。
図1〜4に示す形態例では、二つのロータ30A、30Bが同形状に設けられている。
つまり、駆動側のロータ30Aと従動側のロータ30Bが同形状であることで、治具・金型費用及び在庫・設計・品質データ管理等の各費用を低減でき、生産性が向上する。
これに対して、図5に示すようなロータ30A、30Bが異形状構造である場合には、2種類以上のロータ30A、30Bが必要なため、生産性にはデメリットがある。
次に、図4に基づいて、本発明に係る二つのロータ30A、30Bが同形状のクローポンプの作動状態を示す。
図4(a)は、吸気時の状態を示しており、吸気口21が、斜線で示したシリンダ10内の気体が圧縮されていないポンプ室の部分(非圧縮室部11a)に連通している。なお、図面上の上側のロータ30Bが反時計回転の方向に回転し、図面上の下側のロータ30Aが、時計回転の方向に回転している。
図4(b)は、吸気を閉じ込めでいる状態を示しており、斜線で示したポンプ室の部分(等圧室部11b)は、吸気口21と排気口22のいずれにも連通していない。
図4(c)は、気体の圧縮工程を示しており、斜線で示したポンプ室の部分(圧縮室部11c)は、気体が圧縮されており、排気口22と連通する直前の状態になっている。
図4(d)は、排気工程を示しており、圧縮室部11cに排気口22が連通している。これにより、高い圧縮比の気体を効率よく排出できる。
図5に示す形態では、二つのロータ30A、30B同士が異形状に設けられている。すなわち、二つのロータ30A、30Bのうち一方のロータ30Aが広い面積の排気口22を覆うことができるように他方のロータ30Bに比べて太い部分が多い形状に設けられている。そして、他方のロータ30Bが一方のロータ30Aに非接触状態で噛合するように一方のロータ30Aに比べて細い部分が多い形状に設けられている。
本形態例では、一方のロータ30Aが電動モータ40(図3参照)に連結された回転軸31に固定された駆動側のロータになっており、他方のロータ30Bが従動側のロータとなっている。
このように二つのロータ30A、30Bを異形状に設けることで、各排気口22、22の開口面積を最大限に大きく設定することができる。これによれば、排気効率を好適に高めることができ、ポンプ性能を向上できると共に、設計の自由度をより向上できる。
次に、図5に基づいて、本発明に係る二つのロータ30A、30Bが異形状のクローポンプの作動状態を示す。
図4で示した工程と同様に、図5(a)は吸気工程、図5(b)は吸気を閉じ込めでいる等圧工程、図5(c)は気体の圧縮工程、図5(d)は排気工程を示している。これによれば、排気口の開口面積を大きくでき、ポンプ室内部に吸気した気体を、抵抗なくスムーズに排気できる。
次に、図6〜8に基づいて、各ロータ30A、30Bの爪部39の先端形状に係る形態例について詳細に説明する。図6は二つのロータ30A、30Bの全体形状を示しており、点線の円で示された部分(二つのロータ30A、30Bの爪部39、39の先端)が、図7の拡大図によって詳細に示されている。なお、図8は比較例の拡大図である。
本形態例では、二つのロータ30A、30Bが非接触状態で噛合するための爪部39、39の先端形状が、その爪部39、39の先端を尖らせて設けた場合の形状(細線とハッチングによって示した断面形状)を基準にして、一方の爪部39の凹面に近接する他方の爪部39の先端をR形状39aとし、その他方の爪部39の先端が移動する曲線に沿って一方の爪部39の凹面39bを設定すると共に一方の爪部39の先端をR形状39cとしてある。なお、R形状39aの凸面と、凹面39bとの間は、一般的なクローポンプにおいて数十ミクロン程度の隙間が保たれるように非接触に設定されている。
これによると、図7に示したような爪部39、39の先端をナイフエッジ形状39x、39zに加工した従来の形態に比較して、爪部39の先端のシール性を格段に向上させることができる。なお、39yは一方の爪部39の凹面である。
このようにシール性を向上できるのは、爪部39、39の先端を好適に肉厚にできると共に対象性が向上できるためと考えられる。
また、爪部39、39の先端をナイフエッジ形状39x、39zにする場合、加工時の衝撃等により先端の欠けが発生し易いというデメリットもある。
さらに、本形態例では、各ロータ30A、30Bの爪部39、39における先端のRが、各ロータ30A、30Bの外径寸法の1%以下の寸法に設定されている。
これによれば、爪部39、39の先端の形状を最適化することができ、シール性を高めて、ポンプ性能を向上できる。
さらに、ロータ30A、30Bの形状は、凸面同士のシールを少なくし、ロータ最外径部以外のロータ30A、30B同士のシールは凸面と凹面もしくは凸面と平面にすることで、シール性を向上できる。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 シリンダ
11 ポンプ室
11a 非圧縮室部
11b 等圧室部
11c 圧縮室部
15 側周壁
20A 一方のサイドプレート
20B 他方のサイドプレート
21 吸気口
22 排気口
23 隔壁部
25 周壁部
26 吸気案内室
27 吸気接続口
28 排気案内室
29 排気接続口
30A ロータ
30B ロータ
31 回転軸
31a 他方端側
32 回転軸
33 通気口
35 一方の軸受部
36 他方の軸受部
37 歯車
39 爪部
39a R形状
39b 凹面
39c R形状
40 電動モータ

Claims (7)

  1. 二つの円の一部を重ね合わせた断面形状のポンプ室を形成するシリンダと、
    該シリンダの一方の端面を塞ぐ一方のサイドプレート及び該シリンダの他方の端面を塞ぐ他方のサイドプレートと、
    前記シリンダ内で平行に位置するように配されて反対方向に同一速度で回転される二つの回転軸と、
    該二つの回転軸のそれぞれに一体的に固定されて前記シリンダ内に配され、相互に非接触状態で噛合って吸入した気体を圧縮できるように鉤形の爪部が形成された二つのロータと、
    該二つのロータを前記二つの回転軸を介して回転駆動させる回転駆動装置と、
    前記シリンダ内の気体が圧縮されないポンプ室の部分に連通する吸気口と、
    前記シリンダの両端面を通して圧縮気体を両側から排出させるように、前記一方のサイドプレート及び前記他方のサイドプレートの両方に前記シリンダ内の気体が圧縮されるポンプ室の部分に開口する排気口とを具備し、
    前記一方のサイドプレート及び前記他方のサイドプレートには、前記シリンダの端面を塞ぐ隔壁部から該シリンダとは反対方向へ連続する周壁部が設けられ、該周壁部と前記シリンダの側周壁を軸の延長方向に重ね合わせるように固定され、前記周壁部には前記排気口から圧縮気体を導く排気案内室を介して側方に開口する排気接続口が設けられ、
    前記一方のサイドプレートの外側であって前記周壁部に重ねられて設けられて前記二つの回転軸の一方端側を受ける一方の軸受部と、前記他方のサイドプレートの外側であって前記周壁部に重ねられて設けられて前記二つの回転軸の他方端側を受ける他方の軸受部とを備え、
    前記各サイドプレートの周壁部には、前記排気案内室と前記軸受部との間にある隙間に連通するように、該サイドプレートの内部に連通する複数の冷却用の通気口が設けられていることを特徴とするクローポンプの排気構造。
  2. 前記両方のサイドプレートの隔壁部に前記吸気口が設けられ、前記周壁部には前記吸気口へ吸入気体を導く吸気案内室を介して側方に開口する吸気接続口が設けられ、
    前記各サイドプレートの周壁部には、前記吸気案内室と前記軸受部との間にある隙間に連通するように、該サイドプレートの内部に連通する複数の冷却用の通気口が設けられていることを特徴とする請求項1記載のクローポンプの排気構造。
  3. 前記排気案内室及び前記排気接続口と、前記吸気案内室及び前記吸気接続口とが、前記シリンダの長手方向へ延びる中心線について対称に設けられていることを特徴とする請求項2記載のクローポンプの排気構造。
  4. 前記一方の軸受部の外側において前記二つの回転軸の一方端側に固定された歯車同士が噛合され、前記他方の軸受部の外側において前記二つの回転軸のうちの一の他方端側に回転駆動装置が接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクローポンプの排気構造。
  5. 前記の各ロータが二つ爪部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクローポンプの排気構造。
  6. 前記二つのロータが同形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のクローポンプの排気構造。
  7. 前記二つのロータのうち一方のロータが広い面積の前記排出口を覆うことができるように他方のロータに比べて太い部分が多い形状に設けられており、前記他方のロータが前記一方のロータに非接触状態で噛合するように前記一方のロータに比べて細い部分が多い形状に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクローポンプの排気構造。
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