JP4817885B2 - 熱成形装置および熱成形方法 - Google Patents
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Description
加熱板を用いた従来の熱成形装置では、加熱板に複数の通気孔が形成され、これらの通気孔にエアを流通させながら樹脂シートを差圧成形している。
上記通気孔は、エアを噴出するものでもよいし、エアを吸引するものでもよいし、エアの吸引と噴出とを行うものでもよい。
請求項2に係る発明では、熱板や台部材にエアを流通させる複雑な構造が不要であるので、入力された範囲の中にある通気孔にエアを流通させる構造を容易に形成することが可能になる。
請求項6に係る発明では、熱成形に使用する通気孔を変更するために各通気経路を変更する作業が少なくて済み、通気経路を変更する作業を短時間で行うことが可能になり、入力された範囲の中にある通気孔にエアを流通させる構造を容易に形成することが可能になり、構造を複雑にさせずに熱板を効率よく加熱することが可能になるとともに、少ない数の開閉用バルブで熱成形を行う範囲を変更することが可能になる。
(1)熱成形装置の説明:
(2)熱成形装置の動作および作用:
(3)変形例:
図1は熱成形装置100の外観を示す斜視図、図2は熱成形装置100を正面から見て示す正面図、図3は成形用の型40が所定の離間位置L13にあるときの熱成形装置100を右側面から見て示す右側面図、図4は型40が所定の近接位置L14にあるときの熱成形装置100を右側面から見て示す右側面図、図5は成形機構20の要部を上面から見て示す平面図、図6は固定部材51の下から成形機構20の要部を上面から見て示す平面図、図7は型40の下から型40等の底面を見て示す底面図、図8は型40を組み立てる様子を底面側から見て示す分解斜視図、図9は型40の下から熱成形装置100の要部を上面から見て示す平面図、図10は熱板60を支持する構造とエア結線を模式的に示す斜視図、図11は図10のA1の位置を断面視して示す垂直断面図、図12は熱板60を上面から見て示す上面図、図13は台座65を上面から見て示す上面図、図14は台座65を底面から見て示す底面図、図15は間座70,72,74を上面から見て示す上面図、図16は間座70,72,74とヒータ79を固定した台座65を底面から見て示す底面図、図17は下テーブル75の上面をエア結線とともに示す上面図、図18は熱成形装置100に設けられたコンピュータシステム95の回路構成の概略を示すブロック図、図19は熱板の表面に対応させた画面SC1の表示例を示す図、図20はコンピュータシステム95が実行する処理を示すフローチャート、図21は成形機構20の動作を示すタイミングチャート、図22は本成形装置の作用を模式的に説明する図である。
なお、図2において、左から右へ向かう方向が所定の搬送方向D1であり、左側がシートS1の上流側、右側がシートS1の下流側である。図7、図9では、搬送されるシートS1の位置を破線で示している。図12では、通気孔61の区分SE1,2と非区分SE3とを二点鎖線で示している。図14では、内部通気経路67,69を破線で示している。図15では、台座65と下テーブル75の位置を二点鎖線で示している。図17では、間座70,72,74の位置を二点鎖線で示すとともに、テーブル内部通気経路77を破線で示している。
加熱板(熱板)60は、複数の通気孔(第一の通気孔)61を有する。これらの通気孔61は、便宜上、複数の区分SE1,SE2に区分される。本実施形態の各通気孔61は、熱板60の表面60aから裏面60bへ貫通した貫通穴とされ、熱板の表面60a上で互いに異なるx方向とy方向とへそれぞれ配列されている。なお、x方向とy方向とは、互いに直交していると好適であるが、60°以上90°未満、30°以上60°未満、等、90°とは違う角度で互いに交わってもよい。また、本実施形態ではシートの搬送方向D1をx方向、引出方向D2,D3をy方向としているが、引出方向D2,D3をx方向としてもよいし、搬送方向D1や引出方向D2,D3とは異なる方向をx方向やy方向としてもよい。
開閉用通気経路80は区分SE1,SE2と同数設けられ、各開閉用通気経路80は各区分SE1,SE2の通気孔61にそれぞれ接続されている。
電磁弁とされた開閉用バルブ85は開閉用通気経路80と同数設けられ、各開閉用バルブ85は各通気経路80をそれぞれ開閉することが可能とされている。
成形範囲入力手段を構成するコンピュータシステム95は、図19に示すように、熱板の表面60aに対応させた画面SC1を表示し、該画面SC1の中から成形に用いる範囲R1の入力を受け付ける。
成形機構20は、各開閉用バルブ85のうち前記入力された範囲R1の中にある通気孔61に接続された開閉用通気経路80を開閉する開閉用バルブ85のみ開いて前記範囲R1中の通気孔61にエアを流通させながら熱板60を用いてシート(被成形材)S1を熱成形する。本実施形態の成形機構20は、成形位置L1にあるシートS1の下面(一面)S1b側となる所定の熱板側成形位置L3に配置される熱板60と、成形位置L1にあるシートS1の上面(他面)S1a側となる所定の型側成形位置L2に配置されて熱板60に対向する所定の成形面41aが形成された型40とを用い、熱板60と型40とを近接させて成形位置L1のシートS1を加熱しながら成形面41aの形状に合わせて熱成形する。
本実施形態の各内部通気経路67は、台座の表面側の各溝66からそれぞれ台座の裏面65bへ貫通した各第二の貫通穴とされ、各開閉用通気経路80に接続されている。
下テーブル75は、台座65の裏面65bに対向して配置されている。間座70,72,74は、下テーブル75と台座65との間で互いに間を置きながら下テーブル75と台座65とを架け渡している。ヒータ79は、複数の間部材70,72,74の間で下テーブル75から離れて台座の裏面65bに接して該台座65を介して熱板60を加熱する。これにより、ヒータからの熱が下テーブルには伝わりにくく台座を介して熱板に伝わりやすくなるので、熱板と台座の構造を複雑にさせることなく熱板が効率よく加熱される。
シート搬送機構10は、所定の成形位置L1を通る所定の搬送方向D1へシートS1を搬送する。成形機構20は、シート搬送機構10によりシートS1が搬送されるときには熱板60と型40とを離間させ、シートS1が成形位置L1まで搬送されたときに熱板60と型40とを近接させてシートS1を加熱しながら成形面41aの形状に合わせて成形する。
非開閉用通気経路82は、熱板の表面60a上における所定のx位置Lx1,Lx1からx方向内側の範囲Rx1、かつ、所定のy位置Ly1,Ly1からy方向内側の範囲Ry1に存在する非区分SE3の通気孔61に接続されている。
型引出機構98は、型40を型側成形位置L2からシートS1の搬送方向D1とは異なる所定の引出方向D2へ引き出し可能にさせる。
熱板引出機構99は、熱板60を熱板側成形位置L3からシートS1の搬送方向D1とは異なる所定の熱板引出方向D3へ引き出し可能にさせる。
シートの搬送方向D1は、水平方向としてシートが安定して搬送されるようにしているが、水平方向から上方向へずれた方向でも、水平方向から下方向へずれた方向でも、鉛直上方向でも、鉛直下方向でもよい。
型や熱板の引出方向D2,D3は、搬送方向D1と平行でない水平方向かつ上記搬送方向D1と直交する方向として型や熱板の引出量を最小限にして熱成形装置の設置に必要な面積を少なくさせるようにしているが、直交する方向とは異なる方向とすることも可能である。
成形後、熱板60と型40とが離間すると、既に成形位置L1から搬送方向D1へ搬出された成形後のシートS2の両側縁部がクランプ位置L11のクランプ部材14aでクランプされ、クランプ搬送機構14が前記クランプ位置から所定の解放位置L12まで水平移動してシートS2をさらに搬送方向D1へ所定量搬送する。すると、既にクランプされていた成形後のシートS2が例えば成形品取出機構へ送られる。該成形品取出機構では、例えば、所定の長さでカットされて、必要に応じて順次下がっていく昇降テーブル上で積み重ねられ、成形品あるいは成形品スタックが取出機構により取出台上へ送り出される。
以上により、シートS1から成形品を形成することができる。
上テーブル45は、例えば金属製とされ、熱板60に対向する下面45aで型40を保持する。レール部材98a,98aは、上テーブルの縁部45c,dから型40における熱板に対向する下面42aに回り込んで接触することにより型40を引出方向D2へ移動可能にさせる。
上テーブル45は、レール部材98aに接触した型ベース部材42の両側縁部42c,dをクランプ部材47a,47aでクランプして引き寄せる型ベース部材クランプ機構47,47を有し、該機構により熱板に対向する下面42aで型ベース部材42を保持する。型ベース部材クランプ機構47,47には、図示しないクランプ部材昇降切替スイッチが接続されており、このスイッチを下降側に切り替えられるとクランプ部材47a,47aを下降させて型ベース部材42をレール部材98a上に載置させて型ベース部材の両側縁部42c,dのクランプを解除し、前記スイッチを上昇側に切り替えられるとレール部材98a上に載置された型ベース部材の両側縁部42c,dをクランプして型ベース部材42を上昇させて上テーブルの下面45aに接触させて保持する。
なお、貫通穴46b,cの径を貫通穴46a,dの径よりも大きくしてもよい。
図2、図3、等に示すように、熱板60は、型40に対向する上面60aが成形位置L1のシートS1の下面S1bに接触するように配置され、成形位置L1に搬入されたシートS1を加熱して軟化させる。熱板60は、例えば金属製とされ、矩形板形状に形成されている。熱板の各通気孔61は、開閉用通気経路80が閉じていないときに、真空圧空供給機構25から真空圧を作用させられたり(空気を吸引されたり)、真空圧の供給(減圧)から解放されたり、圧空を供給されたり、圧空の供給を解除されたりする。
なお、差圧成形を円滑に行うため、雌型41の成形面41aにも複数の通気孔41bが形成されている。
なお、所定の位置Lx1,Ly1は、熱板の大きさ、通気孔の配置、型の形状、等に応じて設定すればよく、熱板表面のx,y方向の長さをそれぞれLX,LYとするとき、所定位置Lx1,Lx1を熱板表面のx方向外側の両端部からそれぞれ0.1×LX〜0.4×LXの位置、所定位置Ly1,Ly1を熱板表面のy方向外側の両端部からそれぞれ0.1×LY〜0.4×LYの位置、等とすることができる。
ここで、各溝66aは、熱板の表面60a上における所定のy位置Ly1,Ly1からy方向外側の範囲Ry2,Ry2ではx方向に向けた線Lx2上に存在する通気孔61を各区分SE1としてx方向へ向けて形成されている。また、各溝66bは、熱板の表面60a上における所定のy位置からy方向内側の範囲Ry1であって所定のx位置Lx1,Lx1からx方向外側の範囲Rx2,Rx2ではy方向に向けた線Ly2上に存在する通気孔61を各区分SE2としてy方向へ向けて形成されている。さらに、各溝68は、所定のx位置からx方向内側の範囲Rx1、かつ、所定のy位置からy方向内側の範囲Ry1にある通気孔61について、x方向に向けた線に存在する全ての通気孔61に繋がるようx方向に向けて形成されている。
第二の間座72,72,…は、台座の裏面65bにある凹部用貫通穴69に繋がって表面72aから裏面72bに貫通した第二の凹部用貫通穴73が形成され、下テーブル75と台座65との間で間座70,74と間を置きながら下テーブル75と台座65とを架け渡している。第三の間座74,74,…は、熱板60を載置した台座65の支持を補助するため、下テーブル75と台座65との間で間座70,72と間を置きながら下テーブル75と台座65とを架け渡している。
なお、貫通穴76b,cの径を貫通穴76a,dの径よりも大きくしてもよい。
下テーブルの表面75aには、上方に向かって矩形板状のガイド部材99a,99aが固定されて熱板引出機構99が構成され、第一の間座70,70が熱板引出方向D3へ引出可能とされている。また、下テーブルの表面75aには、第一の間座の係止構造70c,70c,…と係止する係止構造75e,75e,…が形成され、第一の間座70,70が熱板側成形位置L3で解放可能に固定されるようになっている。
各開閉用通気経路80は、一端がエア流通口75c1,75d1に接続され、他端が共通経路81に接続されている。エア流通口や共通経路に接続する際には、継手を介して接続してもよいし、継手を介さずに接続してもよい。各開閉用通気経路80は、下テーブルのx方向の縁部75c,dにある各テーブル内部通気経路77に繋げられて熱板60からx方向外側に向かって設けられ、第一の間座の各第三の貫通穴71、台座の各内部通気経路67、台座の各溝66を介して、熱板の各区分SE1,SE2の全通気孔61に接続されている。すなわち、各開閉用通気経路80は、複数の通気孔61から区分される各区分SE1,SE2の通気孔61にそれぞれ接続され、熱板の表面60a上における所定のx位置からx方向外側の範囲Rx2または所定のy位置からy方向外側の範囲Ry2に存在する通気孔61のいずれかに接続されている。具体的には、各開閉用通気経路80は、熱板の表面60a上における所定のy位置からy方向外側の範囲Ry2,Ry2ではx方向に向けた線Lx2上に存在する通気孔61を各区分SE1とし、熱板の表面60a上における所定のy位置からy方向内側の範囲Ry1であって少なくとも熱板のx方向側の両側縁部60c,dを含む所定のx位置からx方向外側の範囲Rx2,Rx2ではy方向に向けた線Ly2上に存在する通気孔61を各区分SE2として、該各区分SE1,SE2の通気孔61にそれぞれ接続されている。
共通経路81は、一端が上記通気経路80,82の他端側に接続され、他端が成形用バルブ26に接続されている。なお、成形用バルブ26は、通気経路25aや真空圧空供給源25bとともに真空圧空供給機構25を構成し、開かれた状態で真空圧空供給源25bから真空圧が作用させられたり圧空を供給されたりし、閉じられると真空圧や圧空の供給が解除される。
コンピュータ96の内部では、バス96zに、CPU96a、ROM(不揮発性半導体メモリ)96b、RAM(揮発性の半導体メモリ)96c、I/O回路(入出力回路)96d、タイマ回路96k、等が接続されるとともに、ハードディスクドライブを介してハードディスク(磁気記録媒体)96e、I/F(インターフェイス)を介してディスプレイ96f、I/Fを介して音声出力器96g、I/Fを介してマウス(ポインティングデバイス)96h、I/Fを介してキーボード96i、I/Fを介してプリンタ96j、等も接続されている。CPU96aは、ROM96bやハードディスク96eに記録された制御プログラムに基づいてメモリ96c,eをワークエリアとして利用しながら各部を制御する。
コンピュータシステム95は、図20に示す処理を行い、図19に示すように熱板の表面60aに対応させた画面SC1を表示し、該画面の中から成形に用いるx方向の範囲R1xおよびy方向の範囲R1yの操作入力を受け付ける。ここで、S104〜S106の処理を行うコンピュータシステム95が成形範囲入力手段を構成し、S108〜S116,S142〜S144の処理を行うコンピュータシステム95が成形機構20の一部を構成する。
なお、型の通気孔41bに真空圧を作用させる(空気を吸引する)減圧機構を該通気孔41bに接続し、タイミングt8〜t9で通気孔41bに真空圧を作用させてもよい。すると、シートに対して真空圧空成形を行うことができる。このとき、真空圧空供給機構25から通気孔61へ圧空を供給しないと、シートに対して真空成形を行うことができる。
以上で1サイクルが終了し、以下、タイミングt1〜t11を繰り返すことにより、シートから熱板を用いた差圧成形を連続して行うことができる。
図20に示す処理を行う前提として、各電磁弁85は、通電されず、閉じた状態にされているものとする。
コンピュータシステム95の電源をオンにする等して図20に示す処理を開始すると、まず、セレクトスイッチ97aの状態に応じて処理を分岐させる(ステップS102。以下、「ステップ」の記載を省略)。セレクトスイッチが「型替モード」に切り替えられている場合、図19に示すように、熱板の表面に対応させた画面をディスプレイ96fに表示する(S104)。同画面SC1では、熱板の表面60aに対応する四角形SC2を表示するとともに、該四角形の中で、各区分SE1,SE2に対応する細長い各四角形SC3,SC4、非区分SE3に対応する四角形SC5、x方向の成形範囲R1xを選択操作するための複数のボタンSC6、y方向の成形範囲R1yを選択操作するための複数のボタンSC7、を表示している。
次に、画面SC1上で、成形に用いる範囲であって所定のx位置Lx1,Lx1および所定のy位置Ly1,Ly1に対応させた四角形SC5を含む範囲R1の操作入力を操作入力デバイス96h,iから受け付け、x方向の範囲R1xとy方向の範囲R1yとを表す情報をRAMに記憶する(S106)。これにより、画面SC1の中から成形に用いる範囲R1x,R1yの操作入力が受け付けられる。成形に用いる範囲R1は、成形に用いる型40の大きさに応じて入力すればよい。
なお、S104〜S106の処理を行っている段階で、型40を引き出して交換用型41を交換すると、好適である。むろん、型40全体を交換してもよいし、熱板60を引き出して清掃してもよい。型替えにより熱板の上面と型の下面との間隔が狭まり固定部材51を上げる必要がある場合には、交換前の型を取り付けた状態で交換後の型に応じた高さまで固定部材51を上げ、型を交換すればよい。型替えにより熱板の上面と型の下面との間隔が拡がり固定部材51を下げる必要がある場合には、先に型を交換し、交換後の型を取り付けた状態で交換後の型に応じた高さまで固定部材51を下げればよい。
次に、切り替え対象の開閉用バルブ85が成形に用いる範囲R1の中の通気孔61に接続された開閉用通気経路80を開閉するバルブであるか否かを判断する(S110)。この判断処理は、細長い各四角形SC3,SC4のうち少なくとも一部が範囲R1内に入っている場合に成形範囲R1の中の通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉するバルブであると判断し、細長い各四角形SC3,SC4のうち全く範囲R1内に入っていない場合に成形範囲R1の中の通気孔に接続されていない開閉用通気経路を開閉するバルブであると判断することにより、行うことができる。例えば、図19のボタンSC6a,SC7aが操作入力デバイス96h,iで選択操作されると、細長い各四角形SC3,SC4のうちボタンSC6a,SC7aの中心を通る四角形の範囲R1には、y方向を向いた左右各4つの四角形SC4のうちx方向内側の左右各3つの四角形と、x方向を向いた上下各4つの四角形SC3のうちy方向内側の上下各2つの四角形とが含まれる。従って、対象バルブがこれらの四角形に対応するバルブであれば条件成立となる。
S116では、全ての開閉用バルブ85を設定したか否かを判断し、未設定のバルブが残っていればS108〜S116を繰り返し、全てのバルブを設定した場合にはS102に戻る。
例えば、図19に示すように成形範囲R1が入力されると、図22に示すように、各区分SE1,SE2のうちボタンSC6a,SC7aの中心を通る四角形の範囲R1に対応した範囲R2には、y方向を向いた左右各4つの区分SE2のうちx方向内側の範囲R2xの中にある左右各3つの区分SE2と、x方向を向いた上下各4つの区分SE1のうちy方向内側の範囲R2yの中にある上下各2つの区分SE1と、非区分SE3とが含まれる。従って、これら範囲R2に含まれる区分SE1,SE2および非区分SE3の通気孔61にエアが流通して、差圧成形が行われる。なお、図22では、エアが流通する通気孔61を白丸「○」で示すとともに、エアが流通しない通気孔61を黒丸「●」で示している。なお、エアを流通させる通気孔には、成形範囲R2の外側となるものもあるが、成形範囲R2外のごく一部の通気孔が開かれるだけであるので、熱成形に支障は生じない。
また、通気経路80,82を下テーブルに繋げばよいので、成形範囲の中にある通気孔にエアを流通させる構造が容易に形成される。さらに、通気孔の各区分と各開閉用通気経路とが効率よく配置され、また、常時熱成形に用いる範囲の通気孔には常時通気されるので、熱成形を行う範囲を変更する開閉用バルブが少なくて済み、効率よく熱成形を行うことが可能になる。
上記成形機構では、シートの上面側に熱板を配置し、シートの下面側に型を配置してもよい。また、シートを鉛直方向に搬送する場合には、熱板と型とを同じ高さに配置してもよい。
上記シートの一面側に配置される熱板は、該シートの一面に接触しても、接触せず該シートの一面に対面配置されてもよい。なお、シートを加熱する際には、接触加熱する以外にも、輻射加熱や、接触加熱と輻射加熱の併用によりシートを加熱してもよい。上記シートの他面側に配置される型は、該シートの他面に接触しても、接触せず該シートの他面に対面配置されてもよい。
上記熱板と上記型とを近接および離間させる際には、型のみ移動させる以外にも、熱板のみ移動させても、熱板と型の両方を移動させてもよい。また、熱板と型との近接および離間の際、シートの位置を変えないのみならず、シートを型の方向へ移動させたり、シートを熱板の方向へ移動させたりしてもよい。
型用テーブルを熱板に対して近接および離間させる機構は、上記リンク機構以外にも、各種クランク機構、エアシリンダや油圧シリンダのようなシリンダを用いた機構、等でもよい。なお、型用テーブルを駆動する方向は、型用テーブルと熱板との位置関係に応じて決定すればよく、上下動以外にも、水平方向等とすることもできる。
上記被成形材は、極薄の樹脂フィルム、極薄の可塑性フィルム、厚みのある樹脂素材、厚みのある可塑性素材、等でもよい。
各区分の通気孔は、複数でなく、単数でもよい。また、各区分は、直線状に配置された通気孔以外にも、L字状、コ字状、ロ字状に配置された通気孔で区分された区分、Nx×Ny個(Nx,Nyはともに2以上の整数)の通気孔で区分された区分、等でもよい。例えば、四角形の非区分を順番に囲む複数のロ字状の区分を設けると、成形範囲を四角形の非区分を中心とした四角形の範囲で成形する範囲の入力を受け付けたときに、成形範囲外でエアが流通する通気孔が生じないので好適である。
また、図23に示すように、通気孔61を各区分SE11〜SE18に区分し、成形する範囲の入力を受け付ける際に、非区分SE3のみが含まれる四角形の範囲、非区分SE3と区分SE11のみが含まれる四角形の範囲、非区分SE3と区分SE11,SE12のみが含まれる四角形の範囲、…、非区分SE3と区分SE11〜SE18が含まれる四角形の範囲、で入力を受け付けても、成形範囲外でエアが流通する通気孔が生じないので好適である。
熱板の表面上における所定のy位置からy方向内側の範囲Ry1の全てに、y方向に向けた線Ly2上に存在する通気孔61を各区分として当該各区分の通気孔にそれぞれ開閉用通気経路を接続してもよい。この場合、上記非区分が設けらず、台座に凹部と凹部用内部通気経路とが形成されず、間座に第二の凹部用貫通穴が形成されず、下テーブルに凹部用テーブル内部通気経路が形成されず、非開閉用通気経路が設けられないことになるが、この場合でも、熱成形に使用する通気孔を変更する作業を軽減させる効果が得られる。
上記開閉用通気経路は、各テーブル内部通気経路の全てに接続される以外にも、各テーブル内部通気経路の一部にのみ接続されてもよい。
上記開閉用バルブは、電磁弁であると電気信号により開閉用通気経路を開閉できるため好適であるものの、シリンダバルブ等としてもよい。上記成形用バルブについても、同様である。
上記台座の凹部は、複数の溝68とする以外にも、単一の凹部としてもよい。上記台座の表面には、上記溝を形成すると熱板や台座の寸法誤差が十分に吸収されて熱板や台座が容易に形成される点で好適であるものの、熱板の通気孔の位置に合わせた通気孔を形成してもよい。
上記加熱機構は、ヒータを用いると下テーブルへの熱の伝導を少なくして効率よく台座に熱を伝導させることができる点で好適であるものの、熱風を供給する機構、ガス等の燃料を燃焼させる機構、等としてもよい。
下テーブル中でx方向の端部に導かれるテーブル内部通気経路は、x方向の両端の片方にのみ導かれてもよい。
上記台座を支持する間座は、上記第三の間座が無くても、通気経路を有する上記間座70,72のみから構成することも可能である。むろん、上記非区分を設けない場合には、上記第二の間座も省略可能である。
上記台座と上記間座と上記下テーブルとを設けず、熱板60の各区分SE1,SE2の通気孔61に直接各開閉用通気経路80を接続しても、熱成形に使用する通気孔を変更する作業を軽減させる効果が得られる。例えば、ある区分について、該区分に含まれる各通気孔にそれぞれサブ通気経路の一端を接続し、これらのサブ通気経路の他端を共通開閉用通気経路に接続して、前記サブ通気経路と前記共通開閉用通気経路とから開閉用通気経路を構成することができる。熱板60の非区分SE3の通気孔61に非開閉用通気経路82を接続しても、熱成形に使用する通気孔を変更する作業を軽減させる効果が得られる。
むろん、熱成形装置の基本部分60,80,85,95のみでも、熱成形に使用する通気孔を変更する作業を軽減させる効果が得られる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、有用な熱成形装置および熱成形方法を提供することができる。
20…成形機構、21…基台、
25…真空圧空供給機構、25a…通気経路、26…成形用バルブ、
40…型、
60…加熱板(熱板)、60a…型に対向する表面、60b…裏面、
61…第一の通気孔(貫通穴)、
65…台座(台部材)、65a…表面、65b…裏面、
66,66a,66b…溝、
67…第二の貫通穴(内部通気経路)、
68…溝(凹部)、
69…凹部用貫通穴(凹部用内部通気経路)、
70…第一の間座(第一の間部材)、70a…表面、70b…裏面、
71…第三の貫通穴、
72…第二の間座(第二の間部材)、72a…表面、72b…裏面、
73…第二の凹部用貫通穴、
74…第三の間座(第三の間部材)、74a…表面、74b…裏面、
75…下テーブル(熱板用テーブル)、75a…表面、75b…裏面、
75c,d…x方向の縁部、
77…テーブル内部通気経路、
78…凹部用テーブル内部通気経路、
79…ヒータ(加熱機構)、
80…開閉用通気経路、81…共通経路、82…非開閉用通気経路、
85…開閉用電磁弁(開閉用バルブ)、
95…コンピュータシステム(成形範囲入力手段の一部、成形機構の一部)、
96…コンピュータ、97…制御盤、
100…熱成形装置、
D1…搬送方向、D2…引出方向、D3…熱板引出方向、
Lx1…所定のx位置、Lx2…x方向に向けた線、
Ly1…所定のy位置、Ly2…y方向に向けた線、
R1,R1x,R1y,R2,R2x,R2y…成形に用いる範囲、
Rx1…x方向内側の範囲、Rx2…x方向外側の範囲、
Ry1…y方向内側の範囲、Ry2…y方向外側の範囲、
S1…シート(被成形材)、S1a…上面(他面)、S1b…下面(一面)、
S2…成形後のシート、
SC1…画面、
SE1,SE2…区分、SE3…非区分、
Claims (7)
- 表面上で互いに異なるx方向とy方向とへそれぞれ配列された通気孔を有する熱板と、
該熱板の複数の通気孔から区分される各区分の通気孔にそれぞれ接続された各開閉用通気経路と、
該各開閉用通気経路をそれぞれ開閉可能な各開閉用バルブと、
前記熱板の表面に対応させた画面を表示し、該画面の中から成形に用いるx方向の範囲およびy方向の範囲の入力を受け付ける成形範囲入力手段と、
前記各開閉用バルブのうち前記入力されたx方向の範囲およびy方向の範囲の中にある通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉する開閉用バルブのみ開いて前記x方向の範囲およびy方向の範囲の中の通気孔にエアを流通させながら前記熱板を用いて被成形材を熱成形する成形機構とを備え、
前記熱板の表面上において所定のy位置からy方向外側かつ所定のx位置からx方向内側の位置に存在する通気孔を含む第一の区分の通気孔がx方向に向けた線上に存在するようにされ、
前記熱板の表面上において前記所定のx位置からx方向外側かつ前記所定のy位置からy方向内側の位置に存在する通気孔を含む第二の区分の通気孔がy方向に向けた線上に存在するようにされた、熱成形装置。 - 前記各通気孔は、前記熱板の表面から裏面へ貫通した貫通穴とされ、
表面で前記熱板の裏面に接するとともに前記各区分の通気孔にそれぞれ繋がった各溝が表面側に形成され該各溝から内部を貫通してそれぞれ前記各開閉用通気経路に接続された各内部通気経路が形成された台部材が設けられ、
前記第一の区分の通気孔に繋がる第一の前記溝が長手方向をx方向に向けて形成され、前記第二の区分の通気孔に繋がる第二の前記溝が長手方向をy方向に向けて形成された、請求項1に記載の熱成形装置。 - 表面上で互いに異なるx方向とy方向とへそれぞれ配列された通気孔を有する熱板と、
該熱板の複数の通気孔から区分される各区分の通気孔にそれぞれ接続された各開閉用通気経路と、
該各開閉用通気経路をそれぞれ開閉可能な各開閉用バルブと、
前記熱板の表面に対応させた画面を表示し、該画面の中から成形に用いるx方向の範囲およびy方向の範囲の入力を受け付ける成形範囲入力手段と、
前記各開閉用バルブのうち前記入力されたx方向の範囲およびy方向の範囲の中にある通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉する開閉用バルブのみ開いて前記x方向の範囲およびy方向の範囲の中の通気孔にエアを流通させながら前記熱板を用いて被成形材を熱成形する成形機構とを備え、
前記各開閉用通気経路は、それぞれ前記熱板からx方向外側に向かって設けられるとともに、前記熱板の表面上における所定のy位置からy方向外側の位置ではx方向に向けた線上に存在する通気孔を各区分とし、前記熱板の表面上における前記所定のy位置からy方向内側であって少なくとも前記熱板のx方向側の両側縁部を含む位置ではy方向に向けた線上に存在する通気孔を各区分として、該各区分の通気孔にそれぞれ接続されている、熱成形装置。 - 前記各開閉用通気経路は、前記熱板の表面上における前記所定のx位置からx方向外側または前記所定のy位置からy方向外側の位置に存在する通気孔のいずれかに接続され、
前記熱板の表面上における前記所定のx位置からx方向内側かつ前記所定のy位置からy方向内側に存在する通気孔に同じ通気経路が接続され、
前記成形範囲入力手段は、前記画面上で成形に用いる範囲であって前記所定のx位置および前記所定のy位置に対応させた四角形を含む範囲の入力を受け付け、
前記成形機構は、前記各開閉用バルブのうち前記入力された四角形の範囲の中にある通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉する開閉用バルブのみ開き、前記通気経路と前記開かれた開閉用通気経路とを通気させて前記被成形材を熱成形する、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の熱成形装置。 - 前記台部材の裏面に対向して配置された熱板用テーブルと、
該熱板用テーブルと前記台部材との間で互いに間を置きながら該熱板用テーブルと該台部材とを架け渡した複数の間部材と、
該複数の間部材の間で前記熱板用テーブルから離れて前記台部材の裏面に接して該台部材を介して前記熱板を加熱する加熱機構とが設けられ、
前記台部材の各内部通気経路は、前記表面側の各溝からそれぞれ前記台部材の裏面へ貫通した各第二の貫通穴とされ、
前記間部材には、表面側で前記各第二の貫通穴にそれぞれ繋がり裏面側へ貫通した各第三の貫通穴が形成され、
前記熱板用テーブルには、表面側で前記各第三の貫通穴にそれぞれ繋がり内部を貫通して前記各開閉用通気経路に接続された各テーブル内部通気経路が形成され、
前記被成形材は、成形可能なシートとされており、
所定の成形位置を通る所定の搬送方向へ前記シートを搬送するシート搬送機構をさらに備え、
前記熱板は、前記成形位置にあるシートの一面側に配置され、
前記成形機構は、前記成形位置にあるシートの他面側に配置されて前記熱板に対向する成形面が形成された型を有し、前記シート搬送機構により前記シートが搬送されるときには前記熱板と前記型とを所定の離間位置まで離間させ、前記熱板と前記型とを所定の近接位置まで近接させて前記シートを加熱しながら前記成形面の形状に合わせて成形するとともに、前記シートが前記成形位置まで搬送されて前記熱板と前記型とを前記近接位置まで近接させるときには前記入力されたx方向の範囲およびy方向の範囲の中にある通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉する開閉用バルブのみ開いて前記x方向の範囲およびy方向の範囲の中の通気孔に真空圧を作用させて前記シートを前記熱板に密接させ、前記熱板と前記型とが前記近接位置まで近接したときに前記通気孔に作用させた真空圧を解除して前記シートを前記型の成形面に密接させることにより差圧成形する、請求項1または請求項2に記載の熱成形装置。 - 所定の成形位置を通る所定の搬送方向へ成形可能なシートを搬送するシート搬送機構と、
表面から裏面へ貫通するとともに表面上で互いに異なるx方向とy方向とへそれぞれ配列された複数の通気孔を有し、前記成形位置にあるシートの一面側に配置される熱板と、
表面で前記熱板の裏面に接して該熱板を支持するとともに前記複数の通気孔から区分される各区分の通気孔にそれぞれ繋がった各溝が表面側に形成され該各溝からそれぞれ裏面へ貫通した各第二の貫通穴が形成された台部材と、
互いに間を置きながら前記台部材の裏面に立設されるとともに、前記台部材の裏面にある各第二の貫通穴にそれぞれ繋がって表面から裏面へ貫通した各第三の貫通穴が形成された複数の間部材と、
該複数の間部材の裏面を表面に固定して該複数の間部材を介して前記台部材の裏面を支持するとともに、前記複数の間部材の裏面にある各第三の貫通穴にそれぞれ繋がって表面から内部を貫通した各テーブル内部通気経路が形成された熱板用テーブルと、
前記複数の間部材の間で前記熱板用テーブルから離れて前記台部材の裏面に接して該台部材を介して前記熱板を加熱するヒータと、
前記熱板用テーブルの内部を貫通した各テーブル内部通気経路の少なくとも一部にそれぞれ接続された各開閉用通気経路と、
該各開閉用通気経路をそれぞれ開閉可能な各開閉用電磁弁と、
前記熱板の表面に対応させた画面を表示し、該画面の中から成形に用いるx方向の範囲およびy方向の範囲の操作入力を受け付ける成形範囲入力手段と、
前記成形位置にあるシートの他面側に配置されて前記熱板に対向する成形面が形成された型を有し、前記シート搬送機構により前記シートが搬送されるときには前記熱板と前記型とを所定の離間位置まで離間させ、前記熱板と前記型とを所定の近接位置まで近接させて前記シートを加熱しながら前記成形面の形状に合わせて成形するとともに、前記シートが前記成形位置まで搬送されて前記熱板と前記型とを前記近接位置まで近接させるときには前記各開閉用電磁弁のうち前記入力されたx方向の範囲およびy方向の範囲の中にある通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉する開閉用電磁弁のみ開いて前記x方向の範囲およびy方向の範囲の中の通気孔に真空圧を作用させて前記シートを前記熱板に密接させ、前記熱板と前記型とが前記近接位置まで近接したときに前記通気孔に作用させた真空圧を解除して前記シートを前記型の成形面に密接させることにより差圧成形する成形機構とを備え、
前記熱板の表面上において所定のy位置からy方向外側かつ所定のx位置からx方向内側の位置に存在する通気孔を含む第一の区分の通気孔がx方向に向けた線上に存在するようにされ、
前記熱板の表面上において前記所定のx位置からx方向外側かつ前記所定のy位置からy方向内側の位置に存在する通気孔を含む第二の区分の通気孔がy方向に向けた線上に存在するようにされ、
前記台部材は、前記第一の区分に合わせて第一の前記溝が表面側にx方向へ向けて形成され、前記第二の区分に合わせて第二の前記溝が表面側にy方向へ向けて形成され、かつ、前記所定のx位置からx方向内側かつ前記所定のy位置からy方向内側の位置にある通気孔に繋がった凹部が表面側に形成され該凹部から裏面へ貫通した凹部用貫通穴が形成され、
前記熱板用テーブルと前記台部材との間で前記間部材と間を置きながら該熱板用テーブルと該台部材とを架け渡すとともに前記台部材の裏面にある凹部用貫通穴に繋がって表面から裏面に貫通した第二の凹部用貫通穴が形成された第二の間部材が設けられ、
前記熱板用テーブルは、前記第二の間部材の裏面にある第二の凹部用貫通穴に繋がって内部を貫通した凹部用テーブル内部通気経路が形成されるとともに、前記各テーブル内部通気経路が表面からx方向の縁部へ貫通し、
前記各開閉用通気経路は、前記熱板用テーブルのx方向の縁部にある各テーブル内部通気経路に繋げられ、
前記熱板用テーブルの内部を貫通した凹部用テーブル内部通気経路に非開閉用通気経路が接続され、
前記成形範囲入力手段は、前記画面上で前記所定のx位置および前記所定のy位置に対応させた四角形を含む四角形の範囲の中から成形に用いる範囲の入力を受け付け、
前記成形機構は、前記各開閉用電磁弁のうち前記入力された四角形の範囲の中にある通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉する開閉用電磁弁のみ開き、前記非開閉用通気経路と前記開かれた開閉用通気経路とを通気させて前記シートを差圧成形することを特徴とする熱成形装置。 - 表面上で互いに異なるx方向とy方向とへそれぞれ配列された通気孔を有する熱板を用いて被成形材を熱成形する熱成形方法であって、
前記熱板の複数の通気孔から区分される各区分の通気孔にそれぞれ接続された各開閉用通気経路をそれぞれ開閉可能な各開閉用バルブを用い、前記熱板の表面上において所定のy位置からy方向外側かつ所定のx位置からx方向内側の位置に存在する通気孔を含む区分の通気孔がx方向に向けた線上に存在するようにし、前記熱板の表面上において前記所定のx位置からx方向外側かつ前記所定のy位置からy方向内側の位置に存在する通気孔を含む区分の通気孔がy方向に向けた線上に存在するようにし、前記熱板の表面に対応させた画面を表示して該画面の中から成形に用いるx方向の範囲およびy方向の範囲の入力を受け付けるとともに前記各開閉用バルブのうち前記入力されたx方向の範囲およびy方向の範囲の中にある通気孔に接続された開閉用通気経路を開閉する開閉用バルブのみ開く制御をコンピュータにて行い、前記x方向の範囲およびy方向の範囲の中の通気孔にエアを流通させながら前記熱板を用いて前記被成形材を熱成形することを特徴とする熱成形方法。
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