JP4817495B2 - 外因性カンナビノイドでの痛みの制御 - Google Patents

外因性カンナビノイドでの痛みの制御 Download PDF

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    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]

Description

【0001】
本願は、参照によってその全開示が本明細書中に組み込まれる、1998年5月29日に出願された米国仮出願第60/087,289号の優先権を主張するものである。
【0002】
【発明の分野】
本発明は、一般的には、哺乳動物の痛み信号の開始又は末梢神経系(末梢)から中枢神経系に至る痛み信号の伝達を阻止するための新規な医薬組成物、及び疾患又は外部からの刺激によって起こる痛みの感覚に付随する症状又は顕現の処置及び予防のためにその組成物を単独で又は他の治療剤と組み合わせて使用する方法に関する。より特定的には、本発明は、痛みの伝達が発生する部位に、単独のアナンダミド (anandamide) 、単独のパルミチルエタノールアミド、又はアナンダミドとパルミチルエタノールアミドとの相乗的混合物を含んでなる治療有効量の医薬組成物を投与することにより、痛みの伝達を制御する方法に関する。一緒に投与すると、これら2種の化合物は相乗的に作用して、それらを単独で投与した場合よりもより強力に痛みを軽減する。
【0003】
【発明の背景】
最小限の副作用で広いレベルの痛みを効果的に制御できる鎮痛剤がなおも求められている。最も広く使用されている鎮痛剤であるアスピリンは、激しい痛みの制御には実用的価値がなく、かつ望ましくない副作用を示すことが知られている。d−プロポキシフェン、コデイン及びモルヒネのような他の幾つかの鎮痛剤は、依存症のような望ましくない副作用を有している。従って、望ましくない副作用がなく、改善されかつ強力な鎮痛性を有する化合物及び医薬組成物を有することが望まれる。
【0004】
カンナビノイドは、***として広く知られるところの、cannabis sativa plant から誘導されるか又はそれに化学的に関連する化合物である。天然のカンナビノイドの最も活性な化合物は、テトラヒドロカンナビノール(THC)、特に (-)−Δ9-THC(THC)である。***が有する多くの有益な薬理特性には、鎮痛作用、血圧及び眼内圧低下作用、及びヒト及び非ヒト哺乳動物の両方における抗嘔吐作用が含まれる。実際、***の使用が、一定の場合に、例えば、化学療法により誘発される吐気を改善したり痛みを軽減するために癌患者により使用されることが合法化されるべきかどうか議論されてきた。THCの発見以後、幾つかの合成カンナビノイドが、癌患者の治療のために臨床使用されてきた。それらには、ナビロン、ナボルテート及びレボナントロドールがある。しかしながら、これら薬物は有用であるとはいえ、それらは、幾分、THCの負の薬理作用を有するので、それらの一般的使用には限界がある。***及び他のカンナビノイド類に付随する負の作用で注目すべきものには、依存症、知覚の心理的な歪み、短時間記憶力の喪失、運動協調性の喪失、鎮静及び多幸感の喪失が含まれる。そのような負の特性又は効果を示す化合物は、カンナビ擬似物質(cannabimimetics) と言われている。***の長い歴史を通して、その使用と濫用が絡み合ってきた。
【0005】
カンナビノイド類が脳及び/又は他の組織内のいわゆるCB1及びCB2レセプターと結合することが知られている。CB1レセプターを刺激する化合物は、鎮痛及び鎮静を誘発すること、情緒を高揚させること、吐気及び食欲を制御すること、及び眼内圧を低下させることが知られている。かくして、直接的又は間接的にCB1又はCB2レセプターを刺激する化合物又は組成物は、痛みを処置又は制御するのに有用である。しかしながら、カンナビノイド類は、CB1及びCB2レセプターで働くのに加えて、細胞膜に影響を及ぼすことによって、嗜眠状態、モノアミンオキシダーゼ機能の障害、及び非レセプター媒介脳機能の障害のような望ましくない副作用をもたらすことが知られている。カンナビノイド類のこれら付加的及び精神作用的特性がそれらの治療的用途を制限している。
カンナビノイド類の望ましくない付加的及び精神作用的特性を排除するための方法において、CB1及びCB2レセプターを刺激するための別のメカニズムを有することが有益であろう。従って、カンナビノイド化合物を含むこれまでに入手可能な化合物の上記の副作用やそれらに付随する欠点なしに痛みを阻害する新規な治療用組成物及び方法の必要性が存在している。
【0006】
【発明の要旨】
本発明の目的は、哺乳動物における痛み信号の開始及びその後の中枢神経系への伝達を阻害して、その哺乳動物が痛み発生性刺激に曝されたときに経験したであろう痛みの感覚を、その哺乳動物が受けないか又は感じないようにするのに有用な新規な医薬組成物及び方法を提供することである。
本発明の別の目的は、哺乳動物によって経験される痛みの感覚を望ましくない副作用なしに制限することができる新規な医薬組成物及び方法を提供することである。
上記の目的及び他の目的は、アナンダミド(AEA)、パルミチルエタノールアミド(PEA)及びそれらの誘導体からなる群の少なくとも1つの治療有効量のメンバーを含んでなる医薬組成物によって達成される。アナンダミド(アラキドニルエタノールアミド)は、リン脂質前駆体であるN−アシルホスファチジルエタノールアミンの酵素分解によって生成すると考えられる (Di Marzo, V.,et al, Nature 372, 686-691 (1994); Cadas, H., di Tomaso, E. & Piomelli, D.,J. Neurosci., 17, 1226-1242 (1997)) 。神経組織及び非神経組織において見出されたパルミチルエタノールアミド(PEA)は、CB2レセプターへの結合を包含し得るメカニズム (Facci, L., et al., Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 92, 3376-3380 (1995); Showalter, V.M., Compton, D.R., Martin, B.R. & Abood, M.E., J Pharmacol. Exp. Ther. 278, 989-999 (1996)) によって、マスト細胞活性化を阻害して炎症反応を軽減することが示されている (Aloe, L., Leon, A. & Montalcini, R.L., Agents Actions 39, C 145 (1993); Mazzari, S., Canella, R., Petrelli, L., Marcolongo, G. & Leon, A., Eur. J. Pharmacol. 300, 227-236 (1996))。
【0007】
アナンダミド及びパルミチルエタノールアミドは、犠牲にした動物からの抽出及び/又は精製を介して、若しくは本明細書中に記載されるか又は当該技術分野で公知である日常的合成方法を介して得ることができるか、又は適当な商業的供給業者から購入されることができる、容易に入手できる化合物である。誘導体を得るには、適切な官能基を付けることにより、アナンダミド及びパルミチルエタノールアミドを修飾して、選択的生物特性を増強することができる。そのような修飾は当該技術分野で公知であり、それらには、所与の生物学的区画内への浸透を高める修飾、生物学的利用能を高める修飾、溶解性を高めて注射による投与を可能にする修飾、代謝を変える修飾、***速度を変える修飾等が含まれるが、これらに限定されない。
更なる側面において、本発明は、哺乳動物により経験される痛みを処置する方法であって:
そのような処置を必要とする哺乳動物に、痛みの開始を阻害できることによって、該哺乳動物により経験される痛みを阻害又は改善することができる治療有効量の本発明の医薬組成物を投与すること
を含んでなる方法に向けられている。
【0008】
本発明の医薬組成物及び方法は、痛みの開始及び/又は末梢神経系から中枢神経系への痛みの信号伝達を阻害するそれらの能力により特徴付けられる。具体的には、本発明は、哺乳動物により感じられる痛みの感覚を誘発する痛み信号の阻害をもたらす。理論に拘束されることを望まないが、本発明の医薬組成物は、哺乳動物の末梢において見られるCB1様及び/又はCB2様レセプターを作働させることによって、細胞内信号カスケードを短絡させると考えられる。本発明は、局所CB1様及びCB2様レセプターの活性化によって、末梢での痛み信号を調節する。そこでは、組織の外傷部位において、痛み信号の発信がフィルターにかけられて選択されるに際し、外因性カンナビノイドが関与していると考えられ、これは、炎症中に活性化された免疫細胞から放出されるオピオイドペプチドの役割と類似の役割である。本発明は、意外にも、望ましくない気分変調性副作用や中枢作用性カンナビ擬似物質若しくはオピエート薬物の習慣形成特性なしに、上記の優れた望ましい効果を達成する。
【0009】
本発明の追加の側面、態様及び効果は、以下の説明に部分的に記載されるか、又は本発明を実施又は使用することから学ぶことができるであろう。本発明の目的及び効果は、この記載及び添付の請求項を通して特定的に指摘される特徴及び組合せによって認識されかつ達成され得る。これまでの一般的説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求された本発明を限定するものとして見られるべきではない。
本明細書中に取り込まれかつその一部を構成する添付の図面は、本発明の態様を図示し、かつ、本明細書の記載と一緒になって、本発明の原理を例示する役割を有している。
【0010】
【発明の説明】
この明細書において引用される全ての特許、特許出願及び公報は、参照によりその全体が本明細書中に組み入れられる。矛盾がある場合には、定義を含めた本開示が優先する。
哺乳動物における痛みの伝達は、細胞内信号又は細胞事象のネットワークを介して総括的に働いて、末梢における発生部位(例えば、外傷の部位)から痛み信号を開始し、そこで哺乳動物によって痛みを知覚又は感じられるところの中枢神経系(例えば、脳)に至らしめる、一組のレセプターの結果であると考えられる。特に、カンナビ擬似薬物による痛み伝達の変調は、脊髄背角及び中脳水道周囲灰白質を含む中枢神経系の痛み形成域に局在するCB1レセプターの活性化から生じると考えられる。しかしながら、意外にも、本発明は、部分的には、CB1又はCB2活性化は、カンナビノイド中毒の中枢のサインを伴うのではなくて、末梢部位の働きが伴うという発見に基づいている。哺乳動物の中枢神経系の外側は、末梢におけるカンナビノイド又はカンナビノイド様レセプターである。そのようなレセプターは、個体により感じられる痛みを調節する事象の生化学的カスケードにおいて重要な要因であることが分かっている。
【0011】
本発明の原理に従えば、“処置”という用語は、この明細書全体を通して、哺乳動物、特に、ヒトにおける痛みのあらゆる処置を意味し、それには:
(i)そのような症状の素因があり得るとはいえ、まだそのような症状と診断されていない患者によって経験される痛みを阻止すること、従って、この処置とは、病的状態の予防的処置も構成する;
(ii)痛みの始まり又は痛い状態を阻害すること、即ち、その発生を抑えること;
(iii)痛みを和らげる、即ち、痛みの始まり又は痛い状態を後退させること;
又は
(iv)痛みを起こすと考えられる疾患又は状態から生じる症状を和らげること、例えば、原因となっている疾患又は状態に対処することなく、痛みの感覚を和らげること
が含まれるが、これらに限定されない。
【0012】
本発明の組成物の“薬学的有効”又は“治療有効”量という用語は、個体又は動物において十分に高いレベルの痛み遮断をもたらして、カンナビノイド又はカンナビノイド様レセプターの刺激からの生理効果を生じさせる量のことである。カンナビノイドレセプターの刺激から生じる生理効果には鎮痛作用が含まれるが、それに限定されない。他の生理機能には、緑内障患者における眼内圧の緩和及び免疫系の抑制が含まれ得る。典型的には、この化合物の有効量は、約10〜約1000mg/日の範囲である。以下の実施例や文献に開示されたもののような日常的プロトコルを使用する熟練者や科学者は、本明細書に記載された組成物の有用性を容易に確認できるであろう。
本明細書で使用される“哺乳動物”又は“個体”は、ヒト、又はイヌ、ネコ、ウマ等の動物、及びウシ、ブタ、モルモット等の家畜を意味する。
【0013】
本発明は、痛み応答を有する哺乳動物における痛みの始まり又は信号を阻害する方法にも向けられている。本発明の方法は、一般に、薬学的又は治療的有効量の本明細書に記載した組成物をそのような処置を必要とする患者に投与することによって痛み信号を阻害することを含んでなる。患者は、ヒトであっても非ヒト哺乳動物であってもよい。例えば、患者は、疾患(例えば、慢性関節リウマチ)又は外傷状態の経過中に痛み応答を示しているときに処置を必要とするであろう。そのような必要性は、専門医や医学分野の研究者によって判断され得る。
本発明の組成物は、好ましくは、痛みを知覚する部位に、薬学分野の当業者にとって周知であるか又は容易に決定できる剤形を用いて、局所、皮下又は筋肉内の形で投与される。本発明の組成物は、活性物質を哺乳動物の身体の活性物質作用部位、即ち、痛みの部位と接触させるあらゆる手段によって投与することができる。それらは、個々の治療剤として投与されても、当業者によって容易に決定できる治療剤の組合せで投与されてもよい。それらは、単独で投与されても、選ばれた投与ルート及び標準的な薬学的実践に基づいて選択される医薬キャリヤと一緒に投与されてもよい。
【0014】
本発明の組成物のための投与処方は、勿論、具体的物質の薬力学的特性及びその投与の様式やルート;受容者の種、年齢、性別、健康、医学的状態、及び体重;症状の性質及び程度;並行している治療の種類;治療の頻度;投与のルート;患者の腎機能及び肝機能;及び望まれる効果のような公知の要因に依存して変動する。熟練した医師又は獣医は、痛い状態の進行を阻止する、対抗する、又は緩和するのに必要な薬剤の有効量を容易に決定できかつ処方することができる。投与に適する剤形(医薬組成物)は、投与単位当たり約1〜約100mgの活性成分を含有することができる。これら医薬組成物において、活性成分は、好ましくは組成物の全重量を基準として約0.5〜95重量%の量で存在する。本発明の組成物は、1日の全量を1回で投与されても、必要に応じて、2、3、4回又はそれ以上に分割して投与されてもよい。
本発明の組成物は、適する鼻内溶剤の局所的使用を介して鼻内形態で投与されても、当業者に周知の経皮皮膚パッチ剤の剤形を用いて経皮ルートを介して投与されてもよい。経皮送逹系の形で投与されるためには、投与は、勿論、投与療法の全体を通して、断続的ではなく継続的となろう。
【0015】
本発明の方法において、本組成物は、活性成分を形成でき、典型的には、適切に選択された適する医薬希釈剤、賦形剤、又はキャリヤ(本明細書ではキャリヤ物質と総称される)との混和物で投与される。本発明の組成物は、指向性薬剤キャリヤとしての可溶性ポリマーと合体させることができる。更には、本発明の組成物は、制御された薬剤の放出を達成するのに有用なあるクラスの生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ酪酸とポリグリコール酸のコポリマー、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、及びヒドロゲルの架橋型又は両親媒性ブロックコポリマーと合体させることができる。
適する医薬キャリヤは、Remington's Pharmaceutical Sciences に記載されている。
【0016】
本発明の組成物は、例えば、コルチコステロイド、他の鎮痛剤等のような第2治療剤と組み合わせて投与することができる。本発明の組成物及びそのような第2治療剤は、別々に投与されても、単一の投与単位としてあらゆる剤形で物理的に組み合わされて投与されても、そして、上記の種々の投与ルートによって投与されてもよい。本発明の組成物は、第2治療剤と一緒に単一の投与単位に製剤(即ち、1つの液剤等に併合)されてもよい。本発明の組成物及び第2治療剤を単一の投与単位に一緒に製剤できないときは、それらは、本質的に同時に投与されても、どのような順序で投与されてもよい。例えば、本発明の組成物が最初に投与されてから、第2の薬剤が投与されてもよい。同時に投与されないときは、本発明の組成物と第2治療剤との投与は、好ましくは、約1時間未満離して行われ、より好ましくは、約5〜30分離して行われる。本発明の組成物と第2治療剤の両方が同じルート(即ち、例えば、両方とも皮下又は両方とも筋肉内)で投与されるのが好ましいが、望まれるなら、それらは、それぞれ異なるルート及び異なる剤形によって投与されてもよい。
単独で投与されるにしろ、第2治療剤と組み合わせて投与されるにしろ、投与量は、上記のように、具体的物質の薬力学的特性及びその投与の様式やルート;受容者の年齢、健康及び体重;症状の性質及び程度;並行している治療の種類;治療の頻度;及び望まれる効果のような種々の要因に依存して変動することができる。第2治療剤と組み合わせて投与される場合の本発明の組成物の妥当な投与量は、この開示を利用すれば、熟練した医療専門家によって容易に確認できるであろう。
【0017】
患者の状態が改善したら、必要に応じて、維持量の本発明の組成物を投与してもよい。その後、投与の量若しくは頻度又はそれら両方を、症状に応じて、その改善された状態が維持されるレベルまで低下させてもよい。症状が望まれるレベルまで改善したら、処置を終了する。しかしながら、患者は、痛みが再発すると長期間の断続的処置を要求するかも知れない。
本発明の組成物は、合成有機化学の分野で公知の方法を含む、当業者が容易に利用可能である方法、又は当業者によって容易に理解できるか若しくは容易に実施できるそれらの変法を用いて、合成されることができる。更には、当該技術分野で公知の合成法が、この特許出願に記載されかつ特許請求された組成物を合成することができる全ての手段の包括的リストを包含するものと考えることはできない。
当業者により理解されるように、以下に記載する特定された材料及び条件は、本発明を実施するに際して重要ではあるが、本発明の恩恵を阻止しない限りにおいて、特定されていない材料及び条件が排除されるものではない。他の適する方法及び出発原料は、当業者には明らかであろう。
【0018】
【実施例】
本発明は、以下の非限定的な実施例に更に例示される。これら実施例は、例示のためであって、特許請求される発明を、ここに記載された材料、条件、プロセスパラメーター等に関して限定するものではない。実施例全体を通して、特に断らない限り、5%ホルマリンを注射することによって、スイスマウスの後足に炎症性水腫を生じさせ、それら水腫を体積測定器(Ugo Basile, Italy) で測定した。
【0019】
実施例1
合成
アナンダミド及びPEA、ステアリルエタノールアミド及びオレイルエタノールアミドを標準的操作に従って合成した。{N−〔(1S)−エンド−1,3,3−トリメチル ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−イル〕−5−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−1−(4−メチルベンジル)ピラゾール−3−カルボキサミド}は、Sanofi Recherche (Montpellier, France)から贈られたものであり;SR141716A{〔N−(ピペラジン−1−イル)−5−(4−クロロフェニル)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−4−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド・HCl}は、NIMH (NO1MH30003) の Chemical Synthesis Program の一部としての RBI (Natick, MA) によって提供され;他の全ての薬剤は、Tocris (Ballwin, MO) からのものであった。それら薬剤をジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解させ、10%DMSOを含有する生理食塩水で投与した。
【0020】
実施例2
例えば、自由に動けるげっ歯類の後足に希ホルマリンを注射すると、注射した突出部を舐めるのと曲げるという2つの異なる一時的段階からなる痛みの挙動が生じる。一次感覚線維の活性化を包含する早期段階が、ホルマリン投与の直後に始まり、5分以内にピークに達し、そして急速に減衰する。10〜15分してから、感覚線維活性に局所の炎症及び中枢の増感が随伴する第2段階の持続的痛み挙動が現れる。
この実施例は、マウスにおいて、アナンダミドをホルマリンと一緒に足に注射すると、早期段階の痛み挙動が完全に遮断されるのに対して、合成カンナビノイドアゴニストのWIN−55212−2とHU−21によって早期と後期の両方の段階が遮断されることを示すものである(図1A)。これら抗痛覚作用は、選択的CB1カンナビノイドアンタゴニストのSR141716Aの先行する全身投与によって打ち消されるが(図1A)、CB2好性アンタゴニストのSR144528ではそうならない(図1A)。後期段階の痛み挙動にアナンダミドの効果がないのは、組織内で急速な生物学的不活性化を受けるというこの化合物の短い寿命によるものと考えることができる。このことに相応して、不活性化に抵抗性のアナンダミド類縁体であるメタナンダミド (methanandamide) は、全テスト期間中を通して痛み挙動を阻害した(図1A)。
【0021】
実施例3
図1Bは、局所足底内(i.pl.)、静脈内(i.v.)又は腹腔内(i.p.) 投与後のアナンダミドの抗痛覚強度の測定値を示す。アナンダミドは、ホルマリンで生じた痛み挙動を阻止するに際して、i.pl. 注射したときには i.v. よりも100倍強力であり、それぞれ、最大阻害量の半量(ID50)が0.1mg/kg及び10mg/kgであった(図1B)。アナンダミドは、i.p.注射しても効果がなかった(図1B)。
【0022】
実施例4
この実施例は、ラットに i.pl.注射した10分後の〔 3H〕アナンダミドの生体分布を示すものである。3実験において、回収〔 3H〕アナンダミドの94%が注射された足に残ったままであった(6648±820dpm/g,平均値±標準偏差)のに対して、前脳、小脳及び脊髄では、ベースラインを上回る放射能は殆ど又は全く検出されなかった(それぞれ、79±19;165±67;及び90±48dpm/g)。これら結果は、アナンダミドが、末梢CB1様カンナビノイドレセプターを活性化させることによってホルマリンで生じた痛覚を阻害することを示している。
【0023】
実施例5
この実施例は、マウスに i.pl.注射した後に、ホルマリンで生じた痛み挙動の早期と後期の両方の段階を、密接に関連したPEAの2種の類縁体ではなくて、PEAが阻害したことを示すものである(図2A)。この効果は、PEAの抗炎症特性によっては説明することができない。6匹のマウスにおいて、足の体積が、コントロール条件下では0.18±0.003ml、ホルマリンの注射後30分では0.37±0.006ml、そして、ホルマリン+PEA(50μg/足)の注射後では0.35±0.006mlであった。加えて、PEAのこの効果は、局所麻酔作用から生じたものではないと言える。この化合物は、ウサギ角膜反射テストにおいて神経伝導に影響しなかったからである。PEA誘発鎮痛作用は、CB2アンタゴニストSR144528の先行投与によって完全に打ち消された(図2A)のに対し、CB1アンタゴニストSR141716A及びオピオイドアンタゴニストのナロキソンは効果がなかった(図2A)。アナンダミドのように、PEAは、局所投与(i.pl.) の方が全身投与(i.v.又はi.p.) よりも強力であった(図2B)。これら知見は、PEAの抗痛覚活性が局所CB2様カンナビノイドレセプターによって媒介されることを示唆している。
【0024】
実施例6
この実施例は、アナンダミドとPEAを等量で同時投与すると、各々の化合物を別々に投与した場合よりも約100倍大きな強度で、ホルマリンで生じた痛み挙動の早期段階を阻害したことを示すものである(図3A)。類似の強度上昇が、アナンダミドを単独で投与したときには効果を有さない後期段階でも観察された(図3B及び1A)。CB1又はCB2アンタゴニストのいずれかを先行投与すると、この応答が完全に遮断された(図3C)。この相乗的相互作用は、末梢抗痛覚作用に限定されるようであった。実際、脳室内にPEAを注射しても、ホットプレートテストで評価したところ、激烈な熱刺激への行動応答への影響はなく、そして同じルートによって投与されたアナンダミドの阻害活性を増強しなかった(表1)。これら知見は、アナンダミドとPEAによる末梢CB1様及びCB2様レセプターの平行活性化が、痛みの始まりの相乗的阻害をもたらすことを示唆している。
【0025】
【表1】
Figure 0004817495
【0026】
急激な熱刺激に対する行動応答へのアナンダミドとPEAの効果。溶剤(生理食塩水中10%DMSO,5μl)、アナンダミド(AEA,10μg)、PEA(10μg)、又はアナンダミド+PEA(各々10μg)の脳室内投与後にジャンプして逃げるまでの時間的遅延を測定した。 *P<0.01(n=6)。
【0027】
実施例7
この考え方の更なるテストとして、ホルマリンで生じた痛み挙動へのCB1及びCB2アンタゴニストの内在効果を確認した。これら実験の結果を図4に示す。カンナビノイドレセプターアンタゴニストは、未処置マウスにおいて痛覚過敏をもたらす。この効果は、薬剤を局所注射した後に特に明らかで、早期痛覚段階の10分延長と全テスト期間中の痛み挙動に2〜3倍の増加をもたらした(図4B)。対照的に、CB2アンタゴニストSR144528の全身投与は、早期段階の選択的増強を起こしたが、後期段階の挙動を増強しなかった(図4A)。SR144528は、注射溶剤中へのその限定された溶解性のために、局所投与できなかった。
【0028】
実施例8
この実施例は、外因性カンナビノイドの濃淡を除去することにより、アナンダミドとPEAが働くことを示すものである。アナンダミドとPEAがラットの足の皮膚に存在することがガスクロマトグラフィー/マススペクトルにより明らかになった(図5)。内部重水素標準との比較により、1gの組織中に49±9ピコモルのアナンダミドと692±119ピコモルのPEAが測定された(n=8)。これら量は、同じ方法によりラットの脳と血漿中で測定されたものよりも高い(Stella, N., Schweitzer, P. & Plomelli, D., A second endogenous cannabinoid that modulates long-term potentiation. Nature 388, 773-778 (1997); Giuffrida, A. & Piomelli, D., Isotope dilution GC/MS cletermination of anandamide and other fatty acylethanolamides in rat blood plasma. FEBS Lett. 422, 373-376 (1997))ので、おそらくカンナビノイドレセプターを活性化するのに十分である。更には、CB2アンタゴニストSR144528は、ホルマリン応答の早期段階の間、逆のアゴニスト効果と非両立である痛覚の選択的増強を示した(図4A)。これは、CB2様レセプターにおいて働く外因性PEAが、ホルマリンで生じた組織損傷の早期痛覚段階を変調するのに主として関与する一方で、CB1様レセプターにおいて働く外因性アナンダミドが、痛覚応答の全過程の間、強壮的変調作用を示すことを示している。
【0029】
実施例9
痛覚テスト
5%ホルマリン及び10%DMSOを含有する生理食塩水(10μl)をオスのスイスマウス(20〜25g, Nossan,Italy) の後足に皮下注射した。実験処置に目隠しをしていた観察者によって、ホルマリン投与後の1〜15分(早期段階)及び15〜30分(後期段階)の間の足を舐める時間が追跡された。図4の実験について、ホルマリン注射後の30分間を5分毎に痛み挙動を測定した。標準的操作(Beltramo, M., et al. Functional role of high-affinity anandamide transport, as revealed by selective inhibition. Science 277, 1094-1097 (1997))に従って、55.5℃に加熱されたプレート上でジャンプして逃げるまでの時間的遅延を測定した。
【0030】
実施例10
麻酔作用
オスのニュージーランドウサギ(2.4〜2.8kg, Morini,Italy) で、瞬き反射をもたらすのに必要な Frey のウマの毛での角膜への刺激の数を測定することによって、局所麻酔活性を評価した。30%DMSOを含有するPEA又はリドカイン(標準的な局所麻酔剤)の2%水溶液を結膜嚢内に適用した。
【0031】
実施例11
ガスクロマトグラフィー/マススペクトル(GC/MS)
ネムブタールで麻酔したウィスターラットから足の皮膚組織を切り取り、ホモジナイズし、そして、即座にクロロホルム/メタノール抽出に付した(Cadas, H., di Tomaso, E. & Piomelli, D., Occurrence and biosynthesis of endogenous cannabinoid precursor, N-arachidonoyl phosphatidylethanolarnine, in rat brain. J. Neurosci. 17, 1226-1242 (1997))。高速液体クロマトグラフィーによる分画及びアイソトープ希釈GC/MSによるアナンダミド及びPEAのトリメチルシリル誘導体の定量分析を文献に記載された通りに行った(Giuffrida, A. & Piomelli, D., Isotope dilution GU/MS determination of anandamide and other fatty acylethanolamides in rat blood plasma. FEBS Lett. 422, 373-376 (1997))。結果を平均値±標準偏差で表現した。グループ間の差の大きさをANOVAを使用した後に Dunnettのテストを行って評価した。
当業者は、日常的実験を行うだけで、本明細書に具体的に記載した本発明の特定の態様との多くの均等物を認識するか又は確認できるであろう。そのような均等物は、請求項の範囲内に属することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アナンダミドが、ホルマリンで生じた組織損傷への痛覚応答を阻害することを示す。(A)CB1アンタゴニストSR141716A(SR1,0.1mg/kg,静脈内(i.v.)) 又はCB2アンタゴニストSR144528(SR2,0.1mg/kgi.v.) の不存在下又は存在下での、アナンダミド(AEA,50μg,足底内 (i.pl.)) 、WIN−55212−2(WIN,500μg i.pl.) 、及びメタナンダミド(MAEA,50μg i.pl.) の効果。(B)i.pl.(□)、i.v.(△)又は腹腔内(i.p., ○)投与後のアナンダミドの投与量依存性抗痛覚効果。 *P<0.01(各々の条件についてn=12〜18)。
【図2】 パルミチルエタノールアミドが、ホルマリンで生じた痛覚を阻害することを示す。(A)CB1アンタゴニストSR141716A(SR1,0.1mg/kgi.v.) 又はCB2アンタゴニストSR144528(SR2,0.1mg/kgi.v.) の不存在下又は存在下での、パルミチルエタノールアミド(PEA,50μg i.pl.) 、ステアリルエタノールアミド(SEA,50μg i.pl.) 、及びオレイルエタノールアミド(OEA,50μg i.pl.) の効果。(B)i.pl.(□)、i.v.(△)又は i.p.(○)投与後のパルミチルエタノールアミドの投与量依存性抗痛覚効果。 *P<0.01(n=12〜18)。
【図3】 ホルマリンで生じた痛み挙動の(A)早期段階及び(B)後期段階についてのアナンダミドとPEAとの相乗的抗痛覚効果を示す。横座標で示された等量のアナンダミドとPEAとを i.pl.注射した。(C)CB1アンタゴニストSR141716A(SR1)とCB2アンタゴニストSR144528(SR2)は、アナンダミド+PEA(それぞれ0.1μg)の効果を阻止する。これらアンタゴニストは、0.1mg/kgの投与量で i.v. 注射された。 *P<0.01(n=12)。
【図4】 ホルマリンで生じた痛覚の時間変化へのカンナビノイドアンタゴニストの内在性痛覚過敏効果を示す。(A)CB1アンタゴニストSR141716A(密に斜線が施された棒)とCB2アンタゴニストSR144528(疎く斜線が施された棒)の全身投与の効果。これらアンタゴニストは、0.1mg/kgの投与量で i.v. 注射された。ホルマリン単独への応答は、斜線が施されていない棒により示される。(B)SR141716Aの局所投与の作用(密に斜線が施された棒)。i.pl. 注射により、10μgのSR141716Aをホルマリンと同時投与した。SR144528は10%DMSOに溶解しなかったので、局所投与できなかった。 *P<0.01(n=6)。
【図5】 ラットの足の皮膚中のアナンダミドとPEAのガスクロマトグラフィー/マススペクトルによる同定を示す。(A)外因性アナンダミド(A1,m/z404,〔M−15〕+ )及び内部標準としてサンプルに添加した合成[24]アナンダミド(A2,m/z408)の選択されたフラグメント特性の代表的投写図。(B)外因性パルミチルエタノールアミド(B1,m/z356,〔M−15〕+ )及び標準[24]パルミチルエタノールアミド(B2,m/z360)のフラグメント特性の代表的投写図。この結果は、8実験のうちの1 実験からのものである。

Claims (14)

  1. ヒトを除く哺乳動物により経験される痛みを処置する方法であって:そのような処置を必要とする哺乳動物の痛みを知覚する部位に、アナンダミドとパルミチルエタノールアミドとを含んでなる治療有効量の医薬組成物であって、痛みの開始を阻害できる医薬組成物を投与することを含んでなる方法。
  2. 医薬組成物が、局所、皮下又は筋肉内で哺乳動物に投与される、請求項1記載の方法。
  3. アナンダミドがアナンダミドとパルミチルエタノールアミドとの総重量を基準として50%の比率で存在する、請求項1記載の方法。
  4. パルミチルエタノールアミドがアナンダミドとパルミチルエタノールアミドとの総重量を基準として50%の比率で存在する、請求項1記載の方法。
  5. アナンダミドとパルミチルエタノールアミドとを含んでなる治療有効レベルの組成物をヒトを除く哺乳動物の痛みの伝達が発生する部位に投与することにより痛みの伝達を制御する方法。
  6. パルミチルエタノールアミドが組成物の総重量を基準として50%の比率で存在する、請求項5記載の方法。
  7. アナンダミドが組成物の総重量を基準として50%の比率で存在する、請求項5記載の方法。
  8. アナンダミドとパルミチルエタノールアミドとを含んでなる、痛みを知覚する部位において痛みを治療するための医薬組成物。
  9. アナンダミドが該組成物の総重量を基準として50%の比率で存在する、請求項8記載の医薬組成物。
  10. パルミチルエタノールアミドが該組成物の総重量を基準として50%の比率で存在する、請求項8記載の医薬組成物。
  11. アナンダミド、パルミチルエタノールアミド及び薬学的に許容できるキャリヤを含んでなる、痛みの伝達が発生する部位において痛みの伝達を制御するための医薬組成物。
  12. CB1及びCB2レセプターと相互作用するのに十分な治療有効量のアナンダミド、パルミチルエタノールアミド及び薬学的に許容できるキャリヤを含んでなる、痛みの伝達が発生する部位において痛みの伝達を制御するための医薬組成物。
  13. アナンダミド及びパルミチルエタノールアミドを含んでなる治療有効量の組成物をヒトを除く哺乳動物の痛みを知覚する部位に投与することにより、CB1様及びCB2様カンナビノイドレセプターを活性化する方法。
  14. アナンダミドとパルミチルエタノールアミドの双方が等量で存在する、請求項13記載の方法。
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