JP4811821B2 - 直動アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータと、電動モータにより回転駆動されるナット部材と、ナット部材に保持されるボールを介して該ナット部材に螺合するねじ軸とを備える直動アクチュエータに関する。
この種の直動アクチュエータにおいては、ナット部材が筒状のナットケース内に一対のアンギュラベアリングを介して軸支され、ねじ軸の進退動作に伴いナット部材に作用するスラスト反力をアンギュラベアリングで受けられるようにしている。そして、従来、ナット部材を、ボールを保持するナット本体部と、ナット本体部より外径が小さい軸方向両端の軸部とを有するものに構成し、両軸部を一対のアンギュラベアリングにより軸支するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このものでは、組立時に軸方向一端側のアンギュラベアリングを軸方向他端側のアンギュラベアリングに向けて締め付ける際、ナット本体部にアンギュラベアリングの内輪を介して締め付け力が作用してしまう。そして、ナット本体部の外径がボール保持に必要な最小限の寸法であると、ナット本体部の圧縮変形によりボールが円滑に動かなくなり、フリクションロスが増大してしまう。そこで、上記従来例では、ナット本体部をボール保持部分の外側に余肉を付けた外径の大きなものに形成し、締め付け力がナット本体部の余肉部分にのみ作用するようにしている。
ここで、ナット部材の両端の軸部の外径がナット本体部のボール保持部分より小径であると、ボール保持部分にも締め付け力が作用してしまうため、軸部の外径はボール保持部分より大径に形成する必要がある。その結果、アンギュラベアリングも大径になり、必然的にアンギュラベアリングを収納するナットケースも大径になり、直動アクチュエータを小型軽量化することが困難になる。
特開平11−198828号公報(図4)
本発明は、以上の点に鑑み、ナット部材及びその支持構造を工夫して小型軽量化を図ることができるようにした直動アクチュエータを提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、電動モータと、電動モータにより回転駆動されるナット部材と、ナット部材に保持されるボールを介して該ナット部材に螺合するねじ軸とを備える直動アクチュエータであって、ナット部材が筒状のナットケース内に一対のアンギュラベアリングを介して軸支されるものにおいて、ナット部材は、ボールを保持するナット本体部と、ナット本体部より外径が小さい軸方向両端の軸部とを有し、両軸部を一対のアンギュラベアリングにより軸支するように構成され、両アンギュラベアリングの内輪間に第1カラーが介設され、第1カラーは、ナット本体部に外挿される円筒部と、円筒部の軸方向両端に設けられ、ナット本体部と各軸部との間の段差と各アンギュラベアリングの内輪との間に入り込んで内輪に当接する一対の環状板部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、組立時に軸方向一端側のアンギュラベアリングを軸方向他端側のアンギュラベアリングに向けて締め付けたとき、締め付け力が第1カラーの一端の環状板部と円筒部と他端の環状板部とを介して軸方向他端側のアンギュラベアリングに伝達され、ナット本体部に締め付け力は作用しない。従って、ナット本体部の外径をボール保持に必要な必要最小限の寸法に設定し、これより軸部の外径を小さくしても、締め付け力によりボールの動きの円滑性が損なわれて、フリクションロスが増大するといった不具合は生じない。そして、軸部の小径化でアンギュラベアリングも小径化できる。その結果、ナットケースを小径化して、直動アクチュエータの小型軽量化を図ることができる。
尚、第1カラーの両環状板部が円筒部と一体であると、第1カラーをナット部材に装着できなくなる。従って、第1カラーの両環状板部のうち少なくとも一方は円筒部から分離自在とする。
ところで、軸方向一端側のアンギュラベアリングの外輪が軸方向に過度に締め上げられると、アンギュラベアリングの与圧量が過大になって、フリクショントルクが大きくなる。そのため、本発明においては、両アンギュラベアリングの外輪間に、軸長が第1カラーと同一の円筒状の第2カラーを介設することが望ましい。これによれば、軸方向一端側のアンギュラベアリングの外輪が軸方向に過度に締め上げられることを第2カラーにより防止できる。
尚、第1カラーの軸長と第2カラーの軸長とに微少な差を生じても、アンギュラベアリングの与圧量に大きな影響が及ぶ。そのため、第1と第2の両カラーを治具にセットして、両カラーの端部を同時に平面研削し、両カラーの軸長を正確に一致させる必要がある。この場合、第1カラーの両環状板部の少なくとも一方の環状板部の軸方向外方を向く面の内周部に、径方向内方に向けて軸方向内方に傾斜するテーパー部が形成されていれば、テーパー部が治具の係合部になり、第1カラーと第2カラーの同時平面研削が可能になる。
図1乃至図4は本発明の実施形態の直動アクチュエータを具備する2足歩行ロボットを示している。この2足歩行ロボットは、胴体部1と左右一対の脚部2,2とを備えている。胴体部1は胴体フレーム3を備えており、この胴体フレーム1上にコントロールボックス4が搭載されている。また、胴体フレーム3には、上下方向の軸(Z軸)回りに旋回自在な左右一対の旋回枠5,5が設けられており、各旋回枠5に左右の各脚部2が連結されている。
各脚部2は、胴体部1の各旋回枠5の下端に股関節部6を介して連結される大腿リンク7と、大腿リンク7の下端に膝関節部8を介して連結される下腿リンク9と、下腿リンク9の下端に足首関節部10を介して連結される足平部11とで構成されている。
股関節部6は、Z軸に直交する横方向の軸(Y1軸)と前後方向の軸(X1軸)との2軸回りの回転自由度を持つ2軸ジョイントで構成される。従って、大腿リンク7は旋回枠5に対しY1軸を中心にして前後方向に揺動自在で、且つ、X1軸を中心にして横方向に揺動自在である。股関節部6には、大腿リンク7のY1軸回りとX1軸回りの揺動角度を検出するエンコーダ6a,6bが設けられている。
膝関節部8は、横方向の軸(Y2軸)回りの回転自由度を持つ1軸ジョイントで構成される。従って、下腿リンク9は大腿リンク7に対しY2軸を中心にして前後方向に揺動自在である。膝関節部8には、下腿リンク9のY2軸回りの揺動角度を検出するエンコーダ8aが設けられている。
足首関節部10は、横方向の軸(Y3軸)とこれに直交する前後方向の軸(X3軸)との2軸回りの回転自由度を持つ2軸ジョイントで構成されている。従って、足平部11は下腿リンク9に対しY3軸を中心にして上下方向に揺動自在で、且つ、X3軸を中心にして横方向に揺動である。足首関節部10には、足平部11のY3軸回りとX3軸回りの揺動角度を検出するエンコーダ10a,10bが設けられている。
また、本実施形態の2足歩行ロボットには、胴体フレーム3と各旋回枠5とをZ軸から離れた部分で連結する第1直動アクチュエータ12と、各旋回枠5と各脚部2の大腿リンク7とを股関節部6から離れた部分で連結する左右一対の第2直動アクチュエータ12,12と、各脚部2の大腿リンク7と下腿リンク9とを膝関節部8から離れた部分で連結する第3直動アクチュエータ12と、各脚部2の下腿リンク9と足平部11とを足首関節部10から離れた部分で連結する左右一対の第4直動アクチュエータ12,12とが設けられている。
旋回枠5は、第1直動アクチュエータ12の伸縮動作によりZ軸回りに旋回動作される。大腿リンク7は、一対の第2直動アクチュエータ12,12を共に伸張又は収縮動作させることにより股関節部6のY1軸を中心にして前後方向に揺動され、両第2直動アクチュエータ12,12の一方を伸張動作させると共に他方を収縮動作させることにより股関節部6のX1軸を中心にして横方向に揺動される。下腿リンク9は、第3直動アクチュエータ12の伸縮動作により膝関節部8のY2軸を中心にして前後方向に揺動される。足平部11は、一対の第4直動アクチュエータ12,12を共に伸張又は収縮動作させることにより足首関節部10のY3軸を中心にして上下方向に揺動され、両第4直動アクチュエータ12,12の一方を伸張動作させると共に他方を収縮動作させることにより足首関節部10のX3軸を中心にして横方向に揺動される。
第1乃至第4の各直動アクチュエータ12,12,12,12は、図5に示す如く、電動モータ13及び該電動モータ13により回転駆動されるナット部材14を備える駆動ユニット15と、ナット部材14に保持されるボール14aを介して該ナット部材14に螺合するねじ軸16とから成るボールねじ機構で構成される。そして、ナット部材14の回転に伴うねじ軸16の軸方向移動で各直動アクチュエータ12,12,12,12が伸縮動作する。ねじ軸16は、外周面にねじ溝を形成した本体部16aと、本体部16aの軸方向一端にジョイント部16bを介して連結したロッド部16cとで構成されている。尚、図5は第4直動アクチュエータ12を示しているが、他の直動アクチュエータ12,12,12も同様の構造になっている。
駆動ユニット15は、電動モータ13を搭載するマウントフレーム17を備え、このマウントフレーム17に、ナット部材14を回転自在に収納する筒状のナットケース18が電動モータ13と平行に並設されている。ナット部材14は、ナットケース18内に一対のアンギュラベアリング19,19を介して軸支されている。そして、マウントフレーム17から突出する電動モータ13の出力軸13aに駆動プーリ13bを連結すると共に、マウントフレーム17から突出するナット部材14の端部に従動プーリ14bを連結し、両プーリ13b,14bにベルト13cを巻き掛けして、電動モータ13によりベルト13cを介してナット部材14が回転駆動されるようにしている。
また、ナットケース18には、ナット部材14の中心軸線に直交する孔軸を持つ孔18aが形成されている。そして、ナットケース18がこの孔18aに装着したベアリング18bにおいて後述する支軸18cに揺動自在に軸支されるようにしている。
第1直動アクチュエータ12の駆動ユニット15は、胴体フレーム3にナットケース18においてZ軸に平行な揺動軸線(Za軸)回りに揺動自在に連結される。即ち、胴体フレーム3にZa軸上に位置する支軸18cを取付けて、この支軸18cにナットケース18をベアリング18bを介して揺動自在に軸支させている。この場合、Za軸はナット部材14の中心軸線に直交することになる。また、第1直動アクチュエータ12のねじ軸16は、旋回枠5にロッド部16cにおいてZ軸に平行な揺動軸線(Zb軸)回りに揺動自在に連結されている。
各第2直動アクチュエータ12の駆動ユニット15は、旋回枠5にナットケース18において股関節部6のY1軸に平行な揺動軸線(Y1a軸)とこれに直交する揺動軸線(X1a軸)との2つの軸線回りに揺動自在に連結される。具体的には、旋回枠5にY1a軸回りに回転自在なジョイント部材12aを軸着し、このジョイント部材12aにX1a軸上に位置する支軸18cを取付けて、この支軸18cにナットケース18をベアリング18bを介して揺動自在に軸支させている。この場合、X1a軸はナット部材18の中心軸線に直交し、Y1a軸もナット部材18の中心軸線に直交する。また、各第2直動アクチュエータ12のねじ軸16は、股関節部6の後方に位置する大腿リンク7の上端部にロッド部16cにおいてY1軸に平行な揺動軸線(Y1b軸)とこれに直交する揺動軸線(X1b軸)との2つの軸線回りに揺動自在に連結される。具体的には、ロッド部16cがY1b軸とX1b軸との2軸回りの回転自由度を持つ2軸ジョイント12bを介して大腿リンク7の上端部に連結される。
第3直動アクチュエータ12の駆動ユニット15は、大腿リンク7の上部にナットケース18において膝関節部8のY2軸に平行な揺動軸線(Y2a軸)回りに揺動自在に連結される。具体的には、大腿リンク7の上部にY2a軸上に位置する支軸18cを取付けて、この支軸18cにナットケース18をベアリング18bを介して揺動自在に軸支させている。この場合、Y2a軸はナット部材14の中心軸線に直交することになる。また、第3直動アクチュエータ12のねじ軸16は、膝関節部8の上方に延出した下腿リンク9の上端部にロッド部16cにおいてY2軸に平行な揺動軸線(Y2b軸)回りに揺動自在に連結される。具体的には、ロッド部16cがY2b軸回りの回転自由度を持つ1軸ジョイント12bを介して下腿リンク9の上端部に連結される。
各第4直動アクチュエータ12の駆動ユニット15は、下腿リンク9の上部にナットケース18において足首関節部10のY3軸に平行な揺動軸線(Y3a軸)とこれに直交する揺動軸線(X3a軸)との2つの軸線回りに揺動自在に連結される。具体的には、下腿リンク9の上部にY3a軸回りに回転自在なジョイント部材12aを軸着し、このジョイント部材12aにX3a軸上に位置する支軸18cを取付けて、この支軸18cにナットケース18をベアリング18bを介して揺動自在に軸支させている。この場合、X3a軸はナット部材18の中心軸線に直交し、Y3a軸もナット部材18の中心軸線に直交する。また、各第4直動アクチュエータ12のねじ軸16は、足平部11にロッド部16cにおいてY3軸に平行な揺動軸線(Y3b軸)とこれに直交する揺動軸線(X3b軸)との2つの軸線回りに揺動自在に連結される。具体的には、ロッド部16cがY3b軸とX3b軸との2軸の回転自由度を持つ2軸ジョイント12bを介して足平部11に連結される。
また、各第4直動アクチュエータ12は、該各第4直動アクチュエータ12の伸縮力が膝関節部8のY2軸と足首関節部10のY3軸とを結ぶ結線L1に対し後傾した線L2上に作用するように配置される。具体的には、各第4直動アクチュエータ12の下腿リンク9に対する連結部であるY3a軸を上記結線L1より後方に位置させ、各第4直動アクチュエータ12の足平部11に対する連結部であるY3b軸を上記結線L1よりも前方に位置させている。ここで、第4直動アクチュエータ12の伸縮力は矢状面においてY3a軸とY3b軸とを結ぶ線上に作用するから、Y3a軸とY3b軸とを上記に如く位置させることにより、第4直動アクチュエータ12の伸縮力の作用線L2は上記結線L1に対し後傾する。
尚、各脚部2の一対の第4直動アクチュエータ12,12のうち下腿リンク9の横方向外側に配置される第4直動アクチュエータ12の駆動ユニット15は、ナットケース18の横方向外側に電動モータ13が位置する姿勢になっているが、下腿リンク9の横方向内側に配置される第4直動アクチュエータ12の駆動ユニット15は、他の脚部2の下腿リンク9の横方向内側に配置される第4直動アクチュエータ12の駆動ユニット15との干渉を回避するため、ナットケース18の前側に電動モータ13が位置する姿勢になっている。
ところで、下腿駆動用の第3直動アクチュエータ12と足平駆動用の第4直動アクチュエータ12とを、夫々、電動モータと該モータで回転駆動されるねじ軸とを備える駆動ユニットと、ねじ軸に螺合するナット部材を有するスライダとから成るボールねじ機構で構成することも考えられる。然し、このものでは、スライダを案内するためのガイドレールを取付けた重量の重い上下方向に長手のガイドフレームが必要になり、このガイドフレームの影響で直動アクチュエータの重心位置が駆動ユニットの上端からかなり下方に離れる。従って、大腿リンク7や下腿リンク9に駆動ユニットをその上端が各リンク7,9の上端の関節部(股関節部6や膝関節部8)と同等高さになるように連結しても、駆動ユニットの重心と各リンク7,9の上端の関節部との間の距離が長くなる。しかも、直動アクチュエータの重量がガイドフレームの影響で重くなるため、大腿リンク7の股関節部6回りの慣性モーメントや下腿リンク9の膝関節部8回りの慣性モーメントが大きくなってしまう。
これに対し、本実施形態では、各直動アクチュエータ12、12の駆動ユニット15に電動モータ13により回転駆動されるナット部材14を設け、ナット部材14の回転によりこれに螺合するねじ軸16を進退させるようにしているため、上述したスライダを案内するためのガイドレールを取付けた重量の重い上下方向に長手のガイドフレームが不要になる。その結果、各直動アクチュエータ12、12の重心位置が駆動ユニット15の上端に近付き、大腿リンク7や下腿リンク9の上端の関節部(股関節部6や膝関節部8)と各直動アクチュエータ12、12の重心との間の距離を短縮することができる。しかも、重量物たるガイドフレームが不要になることで各直動アクチュエータ12、12の重量が軽くなるため、大腿リンク7や下腿リンク9の上端の関節部回りの慣性モーメントを低減することができ、2足歩行ロボットの歩行速度や応答性等の運動性能が向上する。
尚、各直動アクチュエータ12、12の駆動ユニット15にナット部材14を設ける場合、駆動ユニット15の大腿リンク7や下腿リンク9に対する揺動軸線がナット部材14の中心軸線に直交する線からオフセットしていると、ねじ軸16の進退動作に伴い駆動ユニット15がねじ軸16の軸線からオフセットした揺動軸線回りに揺動することになって、ねじ軸16に曲げ荷重が作用する。そして、曲げ荷重を吸収するために、ナット部材14をリニヤガイドによりフローティング支持することが必要になる。これに対し、本実施形態では、各直動アクチュエータ12、12の駆動ユニット15の大腿リンク7や下腿リンク9に対する揺動軸線(Y2a軸、Y3a軸、X3a軸)がナット部材14の中心軸線に直交するため、ねじ軸16に曲げ荷重は作用せず、リニヤガイドが不要になる。従って、その分各直動アクチュエータ12、12が軽量になり、大腿リンク7や下腿リンク9の慣性モーメントが低減される。
また、各直動アクチュエータ12、12の駆動ユニット15にナット部材14を設ける場合、電動モータ13の真下にナットケースを配置して、このナットケース内にナット部材を回転自在に収納することも可能である。然し、これでは駆動ユニット15の上下方向長さが長くなってしまい、その分各直動アクチュエータ12、12の重心位置が低くなる。これに対し、本実施形態の如くナットケース18を電動モータ13に並設すれば、駆動ユニット15の上下方向長さが短くなり、その分各直動アクチュエータ12、12の重心位置が高くなる。これにより、大腿リンク7や下腿リンク9の慣性モーメントを一層低減できる。
ところで、階段歩行時には、図6に示す如く、膝関節部8の屈曲角度が大きくなり、階段面に接地する足平部11に対し下腿リンク9が大きく前傾する。そして、階段を上るためには、第4直動アクチュエータ12により足平部11に足首関節部10を中心にした前下がり(つま先下がり)方向の大きなモーメントを付与する必要がある。
ここで、足平部11へのモーメントの付与に寄与するのは、第4直動アクチュエータ12の伸縮力のうち足平部11(接地面)に直交する方向の成分だけである。この場合、第4直動アクチュエータ12の伸縮力を膝関節部8と足首関節部10とを結ぶ結線L1に平行な線上に作用させたのでは、階段歩行時に上記結線L1、即ち、伸縮力の作用線が足平部11に対し大きく前傾するために、第4直動アクチュエータ12の伸縮力のうち足平部11に直交する方向の成分は僅かになってしまう。従って、足平部11に第4直動アクチュエータ12で効率良くモーメントを付与できなくなる。その結果、階段上りに必要な所要のモーメントを付与するには、第4直動アクチュエータ12を高出力の大型のものにせざるを得なくなる。
これに対し、本実施形態では、階段歩行時に膝関節部8と足首関節部10とを結ぶ結線L1が足平部11に対し大きく前傾しても、この結線L1に対し後傾した線L2上に第4直動アクチュエータ12の伸縮力が作用するため、伸縮力の作用線L2と足平部11に直交する方向との成す角度は直角に近くなる。従って、第4直動アクチュエータ12の伸縮力の足平部11に直交する方向の成分が大きくなり、足平部11に効率良くモーメントが付与される。その結果、第4直動アクチュエータ12を高出力の大型のものにしなくても、階段上りに必要な所要のモーメントを足平部11に付与することができるようになる。そのため、第4直動アクチュエータ12を小型軽量化して、下腿リンク9の慣性モーメントを一層低減でき、更に省電力化も図ることができる。
ところで、第4直動アクチュエータ12の下腿リンク9に対する連結部たるY3a軸を上記結線L1よりも前方に位置させると共に、Y3a軸より前方に第4直動アクチュエータ12の足平部11に対する連結部たるY3b軸を位置させ、或いは、Y3b軸を上記結線L1より後方に位置させると共に、Y3b軸より後方にY3a軸を位置させて、第4直動アクチュエータ12の伸縮力の作用線を上記結線L1に対し後傾させることも可能である。然し、これでは、第4直動アクチュエータ12が下腿リンク9の前側や後側に大きく張り出してしまい、脚部2のスマートさが損なわれてしまう。
これに対し、本実施形態の如くY3a軸を上記結線L1よりも後方に位置させると共に、Y3b軸を上記結線L1よりも前方に位置させれば、下腿リンク9の前後への第4直動アクチュエータ12の張り出し量が小さくなり、脚部2がスマートになる。これにより脚部2を人間型のプロフィールに近付けることができる。
また、本実施形態では、各直動アクチュエータ12,12,12,12の駆動ユニット15の小型軽量化のため、ナット部材14やその支持構造にも工夫を施している。以下、この点について詳述する。
ナット部材14は、図5に示す如く、ボール14aを保持するナット本体部141と、ナット本体部141より外径が小さい軸方向両端の軸部142,143とを有しており、両軸部142,143を一対のアンギュラベアリング19,19により軸支すると共に、軸方向一端の軸部142に従動プーリ14bを連結している。尚、この軸部142は、ナット本体部141にドグ部を介して連結されるもので、ナット本体部141とは別体であるが、ナット本体部141に一体成形することも可能である。
ところで、各アンギュラベアリング19を、その内輪19aの端面がナット本体部141と各軸部142,143との間の段差に当接するように配置することも可能であるが、これでは以下の不具合を生ずる。即ち、組立時に、軸方向一端側のアンギュラベアリング19を軸方向他端側のアンギュラベアリング19に向けて締め付ける際、ナット本体部141に締め付け力が作用してしまう。そして、ナット本体部141の圧縮変形によりボール14aが円滑に動かなくなって、フリクションロスが増大してしまう。
この場合、本実施形態のナット本体部141の外側に余肉を付けて、この余肉部分に締め付け力が作用するように構成することも考えられる。ここで、軸部142,143の外径が本実施形態と同様であると、ナット本体部141のボール14aを保持する部分にも締め付け力が作用してしまうため、軸部142,143の外径を本実施形態のナット本体部141の外径以上にすることが必要になる。その結果、アンギュラベアリング19も大径になり、必然的にアンギュラベアリング19を収納するナットケース18も大径になり、駆動ユニット15を小型軽量化することが困難になる。
そこで、本実施形態では、上記の如く一対のアンギュラベアリング19,19で軸支するナット部材14の両端の軸部142,143をナット本体部141より小径にすると共に、両アンギュラベアリング19,19の内輪19a,19a間に特殊な形状の第1カラー20を介設して、ナット本体部141に締め付け力が作用することを防止している。即ち、第1カラー20は、ナット本体部141に外挿される円筒部20aと、円筒部20aの軸方向両端に設けられ、ナット本体部141と各軸部142,143との間の段差と各アンギュラベアリング19の内輪19aとの間に入り込んで内輪に当接する一対の環状板部20b,20bとを有する。尚、ナット本体部141と各軸部142,143との間の段差と各環状板部20bとの間には僅かなクリアランスが生ずるようにしている。また、両環状板部20b,20bが円筒部20aと一体であると、第1カラー20をナット部材14に装着できなくなるため、少なくとも一方の環状板部20bは円筒部20aから分離自在とする。本実施形態では、両環状板部20b,20bを共に円筒部20aから分離自在としている。
ここで、軸方向一端側(マウントフレーム17側)のアンギュラベアリング19の外輪19bは、ナットケース18にマウントフレーム17をボルト止めすることで、マウントフレーム17により軸方向他端側に締め付けられる。この際、締め付け力は該ベアリング19のベアリング球19cと内輪19aと第1カラー20の軸方向一端の環状板部20bと円筒部20aと軸方向他端の環状板部20bとを介して軸方向他端側のアンギュラベアリング19の内輪19aに伝達される。そして、軸方向他端側のアンギュラベアリング19の外輪19bが該ベアリング19の内輪19aからベアリング球19cを介して伝達される押圧力によりナットケース18の軸方向他端の肩部18dにシールリング18eを介して押し付けられる。これにより両アンギュラベアリング19,19がナットケース18内に軸方向に不動に保持され、各直動アクチュエータ12,12,12,12の伸縮動作によりナット部材14に作用するスラスト反力を両アンギュラベアリング19,19で受けられるようになる。
また、組立時に軸方向一端側のアンギュラベアリング19に加える締め付け力は上記の如く第1カラー20を介して軸方向他端側のアンギュラベアリング19に伝達されるため、ナット本体部141に締め付け力は作用しない。従って、ナット本体部141の外径をボール14aの保持に必要な必要最小限の寸法に設定し、これより軸部142,143の外径を小さくしても、締め付け力によりボール14aの動きの円滑性が損なわれて、フリクションロスが増大するといった不具合は生じない。そして、軸部142,143の小径化でアンギュラベアリング19も小径化できる。その結果、ナットケース18を小径化して、駆動ユニット15の小型軽量化を図ることができる。
尚、軸方向他端側のアンギュラベアリング19の外輪19bがナットケース18の軸方向他端の肩部18dに押し付けられる前に、ナットケース18の軸方向一端にマウントフレーム17が当接して締め付け不能になることを防止するため、寸法公差を考慮して、組立状態でナットケース18の軸方向一端とマウントフレーム17との間に若干のクリアランスが生ずるようにしている。そのため、軸方向一端側のアンギュラベアリング19の外輪19bを軸方向にいくらでも締め上げられるようになり、アンギュラベアリング19の与圧量が過大になって、フリクショントルクが大きくなる虞がある。
そこで、本実施形態では、両アンギュラベアリング19,19の外輪19b,19b間に第1カラー20と同一軸長の円筒状の第2カラー21を介設している。これによれば、軸方向一端側のアンギュラベアリング19の外輪19bが軸方向に過度に締め上げられることを第2カラー21により防止できる。
但し、第1カラー20の軸長と第2カラー21の軸長とにミクロンオーダの差を生じても、アンギュラベアリング19の与圧量に大きな影響が及ぶ。そこで、図7に示す如く治具100上に第1と第2の両カラー20,21をセットして、両カラー20,21を同時に平面研削し、両カラー20,21の軸長を正確に一致させるようにしている。
ここで、第1カラー20の各環状板部20bの軸方向外方を向く面の内周部には、径方向内方に向けて軸方向内方に傾斜するテーパー部20cが形成されている。また、治具100は、治具本体101と、治具本体101にマグネットチャック等により取付け自在な押え治具102とを備えている。押え治具102は、雌ねじ部103aを有する下半部103と雄ねじ部104aを有する上半部104とで構成されている。上下の各半部103,104の端部外周には第1カラー20の各環状板部20bのテーパー部20cに対応するテーパー部103b,104bが形成されている。
平面研削に際しては、第1カラー20の一方の環状板部20bをそのテーパー部20cが押え治具102の下半部103のテーパー部103bに係合するように治具本体101に載置し、その上に第1カラー20の円筒部20aと他方の環状板部20bとを載せる。次に、押え治具102の上半部104を下半部103に螺合させる。これにより、上半部104のテーパー部104bが他方の環状板部20bのテーパー部20cに係合して、一方の環状板部20bと円筒部20aと他方の環状板部20bとから成る第1カラー20が下半部103と上半部104との間に挟まれた状態で治具本体101上に固定される。次に、治具本体101上に第1カラー20を囲うようにして第2カラー21を載置し、第1カラー20の上方の環状板部20bの上面と第2カラー21の上端面とを同時に平面研削する。
このように環状板部20bにテーパー部20cを形成することで、テーパー部20cが押え治具102の係合部になり、第1カラー20と第2カラー21の同時平面研削が可能になる。尚、本実施形態では、第1カラー20の両環状板部20b,20bにテーパー部20cを形成したが、押え治具102の下半部103が治具本体101に強固に固定されるものであれば、平面研削する上方の環状板部20bと押え治具102の上半部104のみにテーパー部20c,104bを形成してもよい。
以上、2足歩行ロボット用の直動アクチュエータに本発明を適用した実施形態について説明したが、2足歩行ロボット以外の用途の直動アクチュエータにも同様に本発明を適用できる。
本発明の実施形態の直動アクチュエータを具備する2足歩行ロボットの斜め後方から見た斜視図。 2足歩行ロボットの正面図。 2足歩行ロボットの背面図。 2足歩行ロボットの側面図。 図2のV−V線拡大切断面図。 2足歩行ロボットの階段歩行時の脚部の状態を示す側面図。 実施形態の直動アクチュエータが具備するナットケース内に設けられる第1と第2の両カラーの平面研削時の状態を示す断面図。
符号の説明
12,12,12,12…直動アクチュエータ、13…電動モータ、14…ナット部材、14a…ボール、141…ナット本体部、142,143…軸部、16…ねじ軸、18…ナットケース、19…アンギュラベアリング、19a…内輪、19b…外輪、20…第1カラー、20a…円筒部、20b…環状板部、20c…テーパー部、21…第2カラー。

Claims (4)

  1. 電動モータと、電動モータにより回転駆動されるナット部材と、ナット部材に保持されるボールを介して該ナット部材に螺合するねじ軸とを備える直動アクチュエータであって、ナット部材が筒状のナットケース内に一対のアンギュラベアリングを介して軸支されるものにおいて、
    ナット部材は、ボールを保持するナット本体部と、ナット本体部より外径が小さい軸方向両端の軸部とを有し、両軸部を一対のアンギュラベアリングにより軸支するように構成され、
    両アンギュラベアリングの内輪間に第1カラーが介設され、
    第1カラーは、ナット本体部に外挿される円筒部と、円筒部の軸方向両端に設けられ、ナット本体部と各軸部との間の段差と各アンギュラベアリングの内輪との間に入り込んで内輪に当接する一対の環状板部とを有することを特徴とする直動アクチュエータ。
  2. 前記第1カラーの前記両環状板部の少なくとも一方は前記円筒部から分離自在であることを特徴とする請求項1記載の直動アクチュエータ。
  3. 前記両アンギュラベアリングの外輪間に、軸長が前記第1カラーと同一の円筒状の第2カラーが介設されることを特徴とする請求項1又は2記載の直動アクチュエータ。
  4. 前記第1カラーの前記両環状板部の少なくとも一方の環状板部の軸方向外方を向く面の内周部に、径方向内方に向けて軸方向内方に傾斜するテーパー部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の直動アクチュエータ。
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