JP4811450B2 - 発光装置、発光素子チップ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の発光サイリスタを備えた発光装置、発光素子チップに関する。
電子写真方式を採用した、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、帯電された感光体上に、画像情報を光記録手段によって照射することにより静電潜像を得た後、この静電潜像にトナーを付加して可視化し、記録紙上に転写して定着することによって画像形成が行なわれる。かかる光記録手段として、レーザを用いて主走査方向にレーザ光を走査させて露光する光走査方式の他、近年では、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等の発光素子を一列に配列する発光素子アレイが形成された発光素子チップを、主走査方向に多数、配列してなる発光素子ヘッドを用いた光記録手段が採用されている。
特許文献1には、発光サイリスタおよび転送サイリスタを用いた自己走査型発光素子アレイよる発光素子チップを複数配列してなる発光素子ヘッドにおいて、信号発生回路に発光素子チップの数と同数の点灯信号を供給する電流バッファ回路を設け、それぞれの発光素子チップに個別に点灯信号を供給して駆動する技術が提案されている。
特開2004−195796号公報
ところで、発光素子アレイを多数、配列してなる発光素子ヘッドでは、配列した発光素子チップの数に応じて、発光素子の点灯または非点灯を設定するとともに、発光素子が点灯するための電流を供給する点灯信号が必要になる。これにより、発光素子チップの数の増加とともに発光素子ヘッドにおいて点灯信号バスラインの本数が増加する。また、点灯信号は発光素子に発光電流を供給するため、発光素子チップの数の増加とともに電流駆動能力が大きな多数の電流バッファ回路を必要とする。
このため、発光素子チップの数が多くなると、発光素子ヘッドの駆動ICの規模が大きなものになってしまう。さらに、低抵抗の点灯信号バスラインを多数通すために、発光素子ヘッドのプリント基板の幅が広くなってしまう。一方、プリント基板の幅を狭くしようとすると、多層のプリント基板を使用することになりコストアップとなってしまう。
これに対し、発光素子チップに発光を許可するか否かを制御する発光許可信号端子などを設けて、複数の発光素子チップの点灯信号を時系列的に並べて多重化すれば、点灯信号を供給する電流駆動能力が大きい電流バッファ回路の数が削減されることになる。この一方、発光許可信号端子などに信号を供給する電流が少ないことが必要になる。
本発明は、発光素子ヘッドにおいて、電流駆動能力が大きい電流バッファ回路の数を削減するとともに、発光許可信号などを少ない電流で供給することを目的とする。
請求項1記載の発明は、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を有し、当該アノード電極と当該カソード電極との間が導通しないオフ状態から導通するオン状態に移行することで発光する発光サイリスタを複数備えた発光サイリスタアレイと、
前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタの前記アノード電極と前記カソード電極との間に、当該発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタに共通に、第1の電位差と当該第1の電位差よりも絶対値が大きい第2の電位差とを交互に設定する設定手段と、前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタのうち、点灯/非点灯の制御対象となる発光サイリスタを、順番に1つずつ指定する指定手段と、
前記指定手段によって前記発光サイリスタアレイにおける1つの発光サイリスタが指定され、且つ、前記設定手段によって当該発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタが前記第2の電位差に設定された期間において、当該1つの発光サイリスタの前記ゲート電極に対し、当該1つの発光サイリスタをオフ状態からオン状態へと移行させるための移行電圧と当該1つの発光サイリスタをオフ状態に維持するための維持電圧とを交互に供給する供給手段と、前記期間において、前記1つの発光サイリスタの前記ゲート電極に対し、前記移行電圧に代えて前記維持電圧を供給することで、当該1つの発光サイリスタの発光開始を阻止すると共に、当該期間における当該維持電圧の供給終了タイミングを可変とすることで、当該1つの発光サイリスタの点灯期間を調整する調整手段とを備え、前記指定手段は、前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタに接続され、オン状態に設定されることにより、接続される発光サイリスタを前記1つの発光サイリスタとして指定する発光制御サイリスタを複数備えた発光制御サイリスタアレイと、当該発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光制御サイリスタをオン状態に設定する転送サイリスタを複数備えた転送サイリスタアレイとを備え、前記調整手段は、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに接続され、オン状態に設定されることにより、オフ状態に設定されている発光制御サイリスタのオフ状態からオン状態への移行を阻止する発光許可サイリスタを備える発光装置である。
請求項2記載の発明は、基板と、前記基板上に形成され、点灯/非点灯が制御される発光サイリスタを複数有する発光サイリスタアレイと、前記基板上に形成され、前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタに接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光サイリスタを点灯/非点灯の制御対象として指定する発光制御サイリスタを複数有する発光制御サイリスタアレイと、前記基板上に形成され、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに並列接続され、オン状態に設定されることにより、オフ状態に設定されている発光制御サイリスタのオフ状態からオン状態への移行を阻止する発光許可サイリスタとを備える発光素子チップである。
請求項3記載の発明は、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタと交互に接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光制御サイリスタをオン状態に設定する転送サイリスタを複数有する転送サイリスタアレイをさらに備えることを特徴とする請求項2記載の発光素子チップである。
請求項4記載の発明は、それぞれが、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタと前記転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタとが交互に配列された間にあって、当該発光制御サイリスタおよび当該転送サイリスタに接続される複数のダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項3記載の発光素子チップである。
請求項5記載の発明は、それぞれが互いに接続されると共に、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光制御サイリスタをオン状態に設定する転送サイリスタを複数有する転送サイリスタアレイをさらに備えることを特徴とする請求項3記載の発光素子チップである
請求項6記載の発明は、それぞれが前記転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタの間にあって、当該転送サイリスタを相互に接続する複数のダイオードと、それぞれが当該転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタとそれに接続される前記発光制御サイリスタアレイにおける発光制御サイリスタとの間にあって、当該転送サイリスタおよび当該発光制御サイリスタに接続する複数のダイオードとをさらに備えることを特徴とする請求項5記載の発光素子チップである。
請求項7記載の発明は、前記発光制御サイリスタまたは前記発光許可サイリスタをオン状態にするための信号が入力される信号線と、当該信号線に当該信号を入力する入力端子とをさらに備え、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのアノード電極と前記発光許可サイリスタのアノード電極とが接続され、当該発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのカソード電極と前記発光許可サイリスタのカソード電極とが接続されるとともに、当該発光許可サイリスタのアノード電極またはカソード電極のいずれか一方が、当該発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのアノード電極またはカソード電極のいずれか一方よりも、当該入力端子に近い側で当該信号線に接続されていることを特徴とする請求項2記載の発光素子チップである
請求項8記載の発明は、前記転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタおよび前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのそれぞれのゲート電極に電源電圧を共通に供給する電源線と、抵抗を介して当該電源線に接続され、前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタのアノード電極またはカソード電極のいずれか一方に共通に接続された点灯信号線と、当該点灯信号線に接続され、当該点灯信号線の電位を、当該発光サイリスタが発光状態を継続できる電位と、当該発光サイリスタが発光状態を継続できない電位とに切り換えるスイッチ素子とをさらに備えることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項記載の発光素子チップである。
請求項1記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べて、発光素子ヘッドにおいて、電流駆動能力が大きい電流バッファ回路の数が削減されるとともに、発光許可信号を少ない電流で供給できる。
請求項記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べて、発光素子ヘッドにおいて、電流駆動能力が大きい電流バッファ回路の数が削減されるとともに、発光許可信号を少ない電流で供給できる。
請求項記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べて、発光素子ヘッドにおいて、電流駆動能力が大きい電流バッファ回路の数がより削減されるとともに、発光許可信号をより少ない電流で供給しうる発光素子チップを提供できる。
請求項記載の発明によれば、発光素子ヘッドにおいて、電流駆動能力が大きい電流バッファ回路の数がより削減されるとともに、発光許可信号をより少ない電流で供給しうる自己走査型発光素子アレイを用いた発光素子チップを提供できる。
請求項記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べて、発光サイリスタをより狭い間隔で並べた、発光許可信号端子付き発光素子チップを提供できる。
請求項記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べて、発光サイリスタをより狭い間隔で並べた自己走査型発光素子アレイによる発光素子チップを提供できる。
請求項記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べて、発光サイリスタの点灯/非点灯をより確実に制御できる。
請求項記載の発明によれば、本構成を採用しない場合に比べて、発光素子ヘッドに搭載する電流駆動能力の大きな電流バッファ回路の数をさらに減らすことができる。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。
図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置であって、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10と、画像プロセス系10を制御する画像出力制御部30と、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3に接続され、これらから受信された画像データに対して予め定められた画像処理を施す画像処理部40とを備えている。
画像プロセス系10は、水平方向に定められた間隔を置いて並列的に配置される複数のエンジンからなる画像形成ユニット11を備えている。この画像形成ユニット11は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kから構成されており、それぞれ、静電潜像を形成してトナー像を形成させる感光体ドラム12と、感光体ドラム12の表面を一様に帯電する帯電器13と、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光する露光装置14と、露光装置14によって得られた潜像を現像する現像器15とを備えている。また、画像プロセス系10は、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの感光体ドラム12にて画像形成された各色のトナー像を記録用紙に多重転写させるために、この記録用紙を搬送する用紙搬送ベルト21と、用紙搬送ベルト21を駆動させるロールである駆動ロール22と、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙に転写させる転写ロール23と、記録用紙にトナー像を定着させる定着器24とを備えている。
図2は、露光装置14の構成を示した図である。露光装置14は、発光装置の一例としての発光素子チップ51と、発光素子チップ51を支持すると共に発光素子チップ51の駆動を制御するための回路が搭載されたプリント基板50と、各発光素子から出射された光を感光体ドラム12上に結像させるロッドレンズアレイ55とを備えている。発光素子チップ51には多数の発光素子が一列に配列されている。プリント基板50およびロッドレンズアレイ55は、ハウジング56に保持されている。プリント基板50には、発光素子チップ51上の発光素子が主走査方向に画素数分並ぶように複数の発光素子チップ51が配列されている。ここでは、複数の発光素子チップ51とプリント基板50とを、まとめて発光素子ヘッド90と呼ぶ。
図3は、発光素子ヘッド90の構成を説明する概略図である。
発光素子ヘッド90は、プリント基板50と、複数の発光素子チップ51と、信号発生回路110とを備える。発光素子チップ51は、発光素子の一例である発光サイリスタL1、L2、L3、…を一列に配列している。信号発生回路110は、発光サイリスタL1、L2、L3、…の点灯制御するための信号(制御信号)を発光素子チップ51に供給し、発光サイリスタL1、L2、L3、…の点灯/非点灯を制御する。
発光素子ヘッド90においても、発光素子チップ51上の発光サイリスタL1、L2、L3、…が一列に等間隔で配列するように、複数の発光素子チップ51はプリント基板50上に千鳥状に配列されている。ここでは、一例として発光素子チップ51が5個(#1〜#5)で、発光素子チップ51上の発光サイリスタL1、L2、L3、…の数が7個の場合を示した。発光素子チップ51の数及び発光サイリスタL1、L2、L3、…の数は任意に選択しうる。なお、各発光素子チップ51の構成は同じである。
信号発生回路110は、画像形成装置1に設けられた画像処理部40からの画像信号(図示せず)と、画像出力制御部30から供給された同期信号等(図示せず)とから、発光素子チップ51の発光サイリスタL1、L2、L3、…を点灯制御する制御信号を生成する。具体的に説明すると、信号発生回路110は、制御信号として、発光サイリスタL1、L2、L3、…を番号順に点灯制御するための第1クロック信号φ1と、発光サイリスタL1、L2、L3、…を点灯可能な状態にする第2クロック信号φ2と、発光サイリスタL1、L2、L3、…が点灯するための電位を与える点灯信号φIと、発光素子チップ51の発光を許可するか否かを制御するための発光許可信号Enとを生成する。
信号発生回路110は、すべての発光素子チップ51に対して、共通の第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIを供給する。また、信号発生回路110は、各発光素子チップ51に対して、発光許可信号Enとして、個別の第1発光許可信号En1〜第5発光許可信号En5を供給する。さらに、信号発生回路110は、すべて発光素子チップ51に電源電圧Vgaを供給する。また、信号発生回路110は、すべての発光素子チップ51に基準電位Vsubを供給する。
図4は、実施の形態1における発光素子チップ51の等価回路および平面レイアウトの概要を示した図である。
発光素子チップ51は、基板105と、発光サイリスタL1、L2、L3、…が一列に配列された発光サイリスタアレイ102と、転送サイリスタT1、T2、T3、…が一列に配列された転送サイリスタアレイ103と、発光制御サイリスタC1、C2、C3、…が一列に配列された発光制御サイリスタアレイ104とを備える。また、発光素子チップ51は、1個の発光許可サイリスタTdと、1個のスタートダイオードDsと、接続ダイオードDt1、Dt2、Dt3、…と、接続ダイオードDc1、Dc2、Dc3、…と、複数の負荷抵抗Rとをさらに備える。ここで、転送サイリスタT1、T2、T3、…は順次オン状態になって、接続された同じ番号が付された発光制御サイリスタC1、C2、C3、…をオン状態に設定する。また、発光制御サイリスタC1、C2、C3、…は、同じ番号が付された転送サイリスタT1、T2、T3、…がオン状態となっているときにオン状態になって、同じ番号が付された発光サイリスタL1、L2、L3、…を点灯/非点灯の制御対象として指定し、点灯可能な状態にする。さらに、発光許可サイリスタTdは、発光制御サイリスタC1、C2、C3、…に並列に接続され、オン状態に設定されることにより、発光制御サイリスタC1、C2、C3、…のオフ状態からオン状態への移行を阻止する。一方、オフ状態に設定されることにより、発光制御サイリスタC1、C2、C3、…のオフ状態からオン状態への移行を許可する。すなわち、発光許可サイリスタTdは、点灯可能な状態に設定された発光サイリスタL1、L2、L3、…の発光を許可するか否かを制御する。
発光サイリスタL1、L2、L3、…、転送サイリスタT1、T2、T3、…および発光制御サイリスタC1、C2、C3、…、および発光許可サイリスタTdは、GaAs系のpnpn構造を有し、それぞれアノード電極、カソード電極およびゲート電極を備えた3端子のサイリスタである。
なお、発光サイリスタL1、L2、L3、…は、アノード電極とカソード電極の間が導通しないオフ状態から導通するオン状態に移行することで発光する。
ここでは、図中左側(後述する各種端子101a〜101e側)から、i番目の発光サイリスタを発光サイリスタLi(iは1以上の整数)と表記する。転送サイリスタ、発光制御サイリスタおよび接続ダイオードなどについても同様とする。
実施の形態1における発光素子チップ51では、図4に示したように、転送サイリスタTiおよび発光制御サイリスタCiが一列に並べられ、且つ、転送サイリスタTiと発光制御サイリスタCiとが交互に配列されている。また、発光サイリスタLiも一列に並べられ、それぞれが発光制御サイリスタCiに接続されている。ここで、発光素子チップ51における発光サイリスタLi、転送サイリスタTiおよび発光制御サイリスタCiのそれぞれの個数は同じである。
次に、図4を参照しつつ、各素子の接続関係および位置関係を説明する。
転送サイリスタTiのゲート電極Giは、接続ダイオードDtiを挟んで、隣接する発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciに接続されている。接続ダイオードDtiは、ゲート電極Giからゲート電極Gciに向かって電流が流れる向きに接続されている。
また、発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciは、接続ダイオードDciを挟んで、隣接する転送サイリスタTi+1のゲート電極Gi+1に接続されている。接続ダイオードDciは、ゲート電極Gciからゲート電極Gi+1に向かって電流が流れる向きに接続されている。したがって、発光素子チップ51では、接続ダイオードDtiと接続ダイオードDciとが交互に配列され、且つ、電流が一方向に流れるように接続されている。さらに、発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciは、抵抗Rpを介して発光サイリスタLiのゲート電極Gsiに接続されている。なお、抵抗Rpは、配線等による寄生抵抗である。
転送サイリスタTiのゲート電極Giおよび発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciは、それぞれに対応して設けられた負荷抵抗Rを介して、電源線71に接続されている。転送サイリスタTiのカソード電極は第1クロック信号線72に接続されている。発光制御サイリスタCiのカソード電極は第2クロック信号線73に接続されている。発光サイリスタLiのカソード電極は点灯信号線74に接続されている。
また、発光許可サイリスタTdのカソード電極は第2クロック信号線73に接続されている。さらに、発光許可サイリスタTdのゲート電極Gtは発光許可信号線75に接続されている。
そして、転送サイリスタTi、発光制御サイリスタCi、発光サイリスタLiおよび発光許可サイリスタTdのアノード電極は、基板105の裏面共通電極81に接続されている。
なお、スタートダイオードDsのカソード端子は転送サイリスタT1のゲート電極G1に接続され、アノード端子は第2クロック信号線73に接続されている。
点灯信号線74、第1クロック信号線72、第2クロック信号線73および発光許可信号線75は、それぞれ抵抗を介して点灯信号端子101a、第1クロック信号端子101b、第2クロック信号端子101cおよび発光許可信号端子101eに接続されている。電源線71は電源端子101dに接続されている。
したがって、アノード電極とカソード電極との接続関係からみると、発光許可サイリスタTdは、発光制御サイリスタCiと並列接続されていることになる。ここで、発光許可サイリスタTdのカソード電極は、いずれの発光制御サイリスタCiよりも、第2クロック信号端子101cに近い位置で第2クロック信号線73に接続されている。
点灯信号端子101a、第1クロック信号端子101b、第2クロック信号端子101cおよび発光許可信号端子101eには、それぞれ点灯信号φI、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および発光許可信号Enが供給される。
電源端子101dには電源電圧Vga(ここでは、−3.3Vと想定する。)が供給され、裏面共通電極81には基準電位Vsub(ここでは、0Vと想定する。)が供給される。
図5は、実施の形態1における発光素子ヘッド90の第1の駆動方法を説明するためのタイムチャートである。
第1の駆動方法においては、発光素子チップ51の#1〜#5が、番号順に駆動制御される。このとき、発光素子チップ51の#1〜#5では、それぞれに設けられた発光サイリスタL1〜L7が、番号順に発光制御される。なお、以下の説明では、発光素子チップ51の♯1〜♯5を駆動制御する期間を、それぞれ期間T(♯1)〜T(♯5)と呼ぶ。また、各期間T(♯1)〜T(♯5)において、各発光素子チップ51に設けられた発光サイリスタL1〜L7を発光制御する期間を、それぞれ期間T(L1)〜T(L7)と呼ぶ。
初期状態においては、発光素子チップ51の#1〜#5のすべての発光サイリスタLiがオフ状態にある。
信号発生回路110は、期間T(♯1)〜T(♯5)のそれぞれにおいて、HレベルからLレベルへの移行およびLレベルからHレベルへの移行を、発光サイリスタLiの数(7回)だけ繰り返す第1クロック信号φ1を出力する。なお、第1クロック信号φ1をHレベルからLレベルへと移行させた後、再び第1クロック信号φ1をHレベルからLレベルへと移行させるまでの期間が、ほぼ上述した期間T(L1)〜T(L7)に対応する。
また、設定手段の一例としての信号発生回路110は、期間T(♯1)〜T(♯5)のそれぞれにおいて、HレベルからLレベルへの移行およびLレベルからHレベルへの移行を、発光サイリスタLiの数(7回)だけ繰り返す点灯信号φIを出力する。ただし、後述するように、点灯信号φIがHレベルからLレベルへと移行するのは、対応する第1クロック信号φ1がHレベルからLレベルへと移行した後であり、点灯信号φIがLレベルからHレベルへと移行するのは、対応する第1クロック信号φ1がLレベルからHレベルへと移行する前である。
なお、点灯信号φIのHレベルのときの、発光サイリスタLiのアノード電極とカソード電極との間の電位差を第1の電位差と、Lレベルのときの、発光サイリスタLiのアノード電極とカソード電極との間の電位差を第2の電位差と呼ぶ。
さらに、供給手段の一例としての信号発生回路110は、期間T(♯1)〜T(♯5)において、それぞれ、HレベルとLレベルとを混在させた第2クロック信号φ2を出力する。
また、信号発生回路110は、期間T(♯1)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯2)〜T(♯5)においてはHレベルに固定される第1発光許可信号En1を出力する。さらに、信号発生回路110は、期間T(♯2)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)、T(♯3)〜T(♯5)においてはHレベルに固定される第2発光許可信号En2を出力する。さらにまた、信号発生回路110は、期間T(♯3)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)、T(♯2)、T(♯4)、T(♯5)においてはHレベルに固定される第3発光許可信号En3を出力する。また、信号発生回路110は、期間T(♯4)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)〜T(♯3)、T(♯5)においてはHレベルに固定される第4発光許可信号En4を出力する。さらに、信号発生回路110は、期間T(♯5)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)〜T(♯4)においてはHレベルに固定される第5発光許可信号En5を出力する。
そして、例えば発光素子チップ51の♯1では、期間T(♯1)において、発光素子チップ51の♯1〜♯5に共通に供給される第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIと、発光素子チップ51の♯1に個別に供給される第1発光許可信号En1とによって、発光素子チップ51の♯1に設けられた発光サイリスタLiが点灯制御される。このとき、例えば期間T(♯1)の期間T(L1)では、発光サイリスタL1が点灯制御され、また例えば期間T(♯1)の期間T(L7)では、発光サイリスタL7が点灯制御される。なお、他の発光素子チップ51の♯2〜♯5においても、同様に、各期間T(♯2)〜T(♯5)において、共通に供給される第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIと、発光素子チップ51の♯2〜♯5にそれぞれ個別に供給される第2発光許可信号En2〜第5発光許可信号En5とによって、発光素子チップ51の♯2〜♯5のそれぞれに設けられた発光サイリスタLiが点灯制御される。
図6は、図5に示した第1の駆動方法における発光素子チップ51の動作を説明するためのタイムチャートである。ここでは、期間T(♯1)において駆動制御が行われる発光素子チップ51の♯1を例として、発光素子チップ51の単体としての動作を説明する。よって、この例では、発光素子チップ51に対し発光許可信号Enとして第1発光許可信号En1が供給されている。また、図6は、発光素子チップ51の♯1に設けられる7個の発光サイリスタL1〜L7のうち、2個の発光サイリスタL1、L2の点灯制御を示している。なお、この例では、時刻bから時刻rまでの期間が期間T(L1)となり、時刻rから時刻vまでの期間が期間T(L2)となる。
そして、第1クロック信号φ1は、期間T(L1)において、時刻bから時刻pまでの期間でLレベル、時刻pから時刻qまでの期間でHレベル、時刻qから時刻rまでの期間でLレベルとなる。第2クロック信号φ2は、期間T(L1)の時刻bと時刻pとの間において、Hレベルへの変化およびLレベルへの変化を、周期的に複数回繰り返すようになっている。さらに、点灯信号φIは、期間T(L1)において、時刻bより後の時刻cから時刻pより前の時刻nまでの期間でLレベルとなり、他の期間はHレベルとなる。したがって、点灯信号φIは、第1クロック信号φ1がLレベルへと移行した後にLレベルとなり、且つ、第1クロック信号φ1がHレベルへと移行する前にHレベルとなる。そして、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIは、期間T(Li)を周期として繰り返されている。
初期状態(時刻aの直前)では、すべての転送サイリスタTi、発光制御サイリスタCi、発光サイリスタLiおよび発光許可サイリスタTdがオフ状態にある。このとき、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIはHレベル、例えば基準電位Vsubの0Vである。さらに、第1発光許可信号En1もHレベルである。
なお、点灯信号φIがHレベルであるときは、発光サイリスタLiのアノード電極の電位とカソード電極の電位とはほぼ等しくHレベルであるため、発光サイリスタLiのアノード電極の電位とカソード電極の電位の差である第1の電位差は0Vである。
初期状態において、スタートダイオードDsは順バイアスであるため、転送サイリスタT1のゲート電極G1の電位は、Hレベル(0V)からスタートダイオードDsのpn接合の順方向立上り電圧(拡散電位)Vdを引いた値になっている。発光素子チップ51の特性からpn接合の順方向立上り電圧Vdを1.4Vとすると、転送サイリスタT1のゲート電極G1の初期状態の電位は−1.4Vである。
一般に、サイリスタをオン状態にするのに必要な、サイリスタのアノード電極−カソード電極間の電位差(以下の説明ではオン電圧Vonという)は、サイリスタのゲート電極の電位をVgとすると、Von < Vg − Vdで表せる。ここで、Vdは前述したpn接合の順方向立上り電圧である。よって、転送サイリスタT1のオン電圧Vonは−2Vdの−2.8Vである。
一方、転送サイリスタT1に隣接する発光制御サイリスタC1のゲート電極Gc1の初期状態の電位は、スタートダイオードDsおよび接続ダイオードDt1のpn接合の順方向立上り電圧Vdにより−2Vdの−2.8Vとなっている。よって、発光制御サイリスタC1の初期状態のオン電圧Vonは−4.2Vである。ちなみに、転送サイリスタT2、T3、…および発光制御サイリスタC2、C3、…のそれぞれのゲート電極G2、G3、…およびGc2、Gc3、…の電位は電源電圧Vgaの−3.3Vであるので、それぞれのサイリスタの初期状態のオン電圧Vonは−4.7Vである。
また、発光サイリスタLiの初期状態のオン電圧Vonは、ゲート電極Gsiの初期状態の電位が電源電圧Vgaの−3.3Vであるので、すべて−4.7Vである。
これに対し、発光許可サイリスタTdのゲート電極Gtの初期状態の電位は、第1発光許可信号En1がHレベルであることから、0Vであるので、発光許可サイリスタTdの初期状態のオン電圧Vonは−1.4Vである。
図6に示した時刻aにおいて、第1クロック信号φ1が、転送サイリスタT1のオン電圧Von(−2.8V)より低く、他の転送サイリスタT2、T3、…のオン電圧Von(−4.7V)より高い電圧、例えば電源電圧Vgaの−3.3V(Lレベル)へと移行すると、これらの中で転送サイリスタT1のみがオン状態になり、転送サイリスタアレイ103の動作が開始される。
なお、第1クロック信号φ1と第2クロック信号φ2とが共にHレベルにあるのは、発光素子チップ51の動作開始時のみであるため、スタートダイオードDsは動作開始時のみ働く。
転送サイリスタT1がオン状態になると、ゲート電極G1の電位は−1.4VからほぼHレベルの0Vに上昇する。この電位上昇の影響は、順バイアスになった接続ダイオードDt1によってゲート電極Gc1に伝えられる。これにより、ゲート電極Gc1の電位は−2.8Vから−1.4Vになり、発光制御サイリスタC1のオン電圧Vonが−4.2Vから−2.8Vになる。
さらに、転送サイリスタT2のゲート電極G2の電位は−3.3Vから−2.8Vになり、転送サイリスタT2のオン電圧Vonが−4.7Vから−4.2Vになる。これに対し、発光制御サイリスタC2、C3、…および転送サイリスタT3、T4、…のゲート電極Gc2、Gc3、…およびゲート電極G3、G4、…の電位は電源電圧Vgaの−3.3Vのままであるので、オン電圧Vonは−4.7Vのままである。
発光サイリスタL1のゲート電極Gs1の電位は、接続ダイオードDt1のpn接合の順方向立上り電圧Vdと抵抗Rpによる電圧降下(δ)とにより、−Vd+δになる。発光素子チップ51の特性からδを−0.8Vとすると、発光サイリスタL1のゲート電極Gs1の電位は−3.3Vから−2.2Vとなり、発光サイリスタL1のオン電圧Vonは、−4.7Vから−3.6Vになる。
ちなみに、発光サイリスタL2、L3、…のそれぞれのゲート電極Gs2、Gs3、…の電位は電源電圧Vgaの−3.3Vのままであるので、オン電圧Vonは−4.7Vのままである。
時刻c、すなわち転送サイリスタT1が時刻aでオン状態になった後に、点灯信号φIがHレベルからLレベル(−3.3V)へと移行する。このとき、発光サイリスタアレイ102を構成する発光サイリスタLiでは、アノード電極の電位よりもカソード電極の電位が低くなる(−3.3V)が、発光サイリスタL1のオン電圧Vonは−3.6V、発光サイリスタL2、L3、…のオン電圧Vonは−4.7Vであるので、いずれの発光サイリスタLiもオン状態にならず、点灯しない。
なお、点灯信号φIがLレベルであるときは、発光サイリスタLiのアノード電極の電位はHレベル(0V)であるが、カソード電極の電位はLレベル(−3.3)であるので、発光サイリスタLiのアノード電極の電位とカソード電極の電位の差である第2の電位差は−3.3Vである。
次に、時刻dにおいて、第2クロック信号φ2が、発光制御サイリスタC1のオン電圧Von(−2.8V)より低く、他の発光制御サイリスタC2、C3、…のオン電圧Von(−4.7V)より高い電圧、例えば電源電圧Vgaの−3.3V(Lレベル)へと移行する。このとき、発光制御サイリスタCiに並列接続される発光許可サイリスタTdのオン電圧Vonは−1.4Vであるので、発光許可サイリスタTdがオン状態になる。これにより、発光許可サイリスタTdのカソード電極の電位は、0Vからpn接合の順方向立上り電圧Vdの−1.4Vになり、発光許可サイリスタTdのカソード電極が接続された第2クロック信号線73の電位は、−3.3Vから直ちに−1.4V(時刻dと時刻eの間の破線で表した状態)に固定される。
これに対し、前述したように発光制御サイリスタC1のオン電圧Vonは−2.8Vであるので、第2クロック信号φ2がLレベル(−3.3V)へと移行した時刻dにおいて、発光制御サイリスタC1がオン状態になることも考えられる。しかし、図4に示したように、発光許可サイリスタTdは、発光制御サイリスタC1を含むいずれの発光制御サイリスタCiよりも第2クロック信号端子101cの近くで第2クロック信号線73に接続されている。また、前述したように、時刻dにおける発光許可サイリスタTdのオン電圧Vonは−1.4Vであり、発光制御サイリスタC1のオン電圧Von(−2.8V)より絶対値で小さい。このため、第2クロック信号φ2は、発光制御サイリスタC1より先に発光許可サイリスタTdに到達するとともに、オン電圧Vonの絶対値が小さいことと相まって、発光許可サイリスタTdをオン状態にする。これにより、発光許可サイリスタTdのカソード電極の電位が0Vからpn接合の順方向立上り電圧Vdの−1.4Vになるため、第2クロック信号線73の電位が−1.4Vに固定される。この結果、もはや発光制御サイリスタC1はオン状態になり得ず、オフ状態のままとなる。
このため、時刻dでは、いずれの発光サイリスタLiもオン電圧Vonは変化せず、点灯しない。
次に、時刻eにおいて、第2クロック信号φ2がHレベルへと移行すると、発光許可サイリスタTdのカソード電極の電位およびアノード電極の電位がほぼ等しくなるので、発光許可サイリスタTdはオン状態を維持できず、オフ状態になる。ただし、時刻eにおいて第2クロック信号φ2はHレベルであるため、発光制御サイリスタC1はオフ状態を維持する。
続いて、時刻fにおいて、第1発光許可信号En1をLレベルの−3.3Vにする。これに伴い、発光許可サイリスタTdのオン電圧Vonは−1.4Vから−4.7Vに低下する。
次いで、時刻gにおいて、第2クロック信号φ2がLレベルへと移行する。このとき、発光許可サイリスタTdは、オン電圧Vonが−4.7Vになっているため、オン状態になり得ない。これにより、第2クロック信号線73の電位は第2クロック信号φ2に従って変化し、発光制御サイリスタC1のオン電圧Von(−2.8V)よりも低く、他の発光制御サイリスタC2、C3、…のオン電圧Von(−4.7V)よりも高い、Lレベルの−3.3Vになる。この結果、時刻gにおいて、発光制御サイリスタC1がオン状態になる。
発光制御サイリスタC1がオン状態になると、ゲート電極Gc1の電位はほぼHレベルの0Vに上昇する。これにより、発光サイリスタL1のゲート電極Gs1の電位は−0.8Vになるので、発光サイリスタL1のオン電圧Vonは、−3.6Vから−2.2Vになる。ちなみに、発光サイリスタL2、L3、…のオン電圧Vonは、ゲート電極Gs2、Gs3、…の電位が電源電圧Vgaの−3.3Vのままであるので、−4.7Vのままである。そして、時刻gでは、点灯信号φIが−3.3VのLレベルに維持されている。このため、発光サイリスタアレイ102を構成する発光サイリスタLiのうち、アノード電極−カソード電極間の電位差がオン電圧Vonを超えた発光サイリスタL1のみがオン状態となって点灯する。
ここで、発光サイリスタLiのアノード電極−カソード電極間の電位差が、オン電圧Vonを超えたときの発光サイリスタLiのゲート電極Gsiの電位を移行電圧と呼ぶ。すなわち、移行電圧が発光サイリスタLiのゲート電極Gsiに印加されると、発光サイリスタLiがオフ状態からオン状態へと移行する。一方、発光サイリスタLiのアノード電極−カソード電極間の電位差が、オン電圧Vonを超えないときの発光サイリスタLiのゲート電極Gsiの電位を維持電圧と呼ぶ。すなわち、維持電圧が発光サイリスタLiのゲート電極Gsiに印加されても、発光サイリスタLiはオフ状態を維持する。
ここでは、移行電圧は、発光サイリスタL1のオン電圧Vonを−2.2Vに設定する−0.8Vである。一方、維持電圧は、発光サイリスタL1のオン電圧Vonを−3.3Vより低く設定するゲート電極Gs1の電位である。維持電圧は、例えば、接続ダイオードDt1によるpn接合の順方向立上り電圧Vdと抵抗Rpの電位降下δとによる−2.2V、電源電圧Vgaの−3.3Vなどである。
また、ゲート電極Gc1の電位がほぼHレベルの0Vに上昇すると、この電位上昇の影響は、順バイアスになった接続ダイオードDc1によってゲート電極G2に伝えられる。これにより、ゲート電極G2の電位は−2.8Vから−1.4Vになり、転送サイリスタT2のオン電圧Vonは−4.2Vから−2.8Vになる。
次に、時刻hにおいて、第2クロック信号φ2がHレベルへと移行すると、発光制御サイリスタC1のカソード電極の電位がアノード電極の電位とほぼ等しくなるので、発光制御サイリスタC1がオフ状態になり、ゲート電極Gc1の電位は0Vから−1.4Vに戻る。これにより、転送サイリスタT2のオン電圧Vonは−2.8Vから−4.2Vに戻る。
しかし、発光サイリスタL1のオン状態は、Lレベルである点灯信号φIによって維持されるので、時刻hにおいて発光制御サイリスタC1がオフ状態になっても、発光サイリスタL1は、オン状態をそのまま維持し、点灯し続ける。
続いて、時刻iにおいて、第2クロック信号φ2がLレベルへと移行すると、発光制御サイリスタC1が再びオン状態になる。その後、時刻jにおいて、第2クロック信号φ2がHレベルへと移行すると、発光制御サイリスタC1は再びオフ状態になる。
これらの時刻においても、前述したように、発光サイリスタL1のオン状態は点灯信号φIによって維持されるので、発光サイリスタL1は点灯し続ける。
次に、時刻kにおいて、第1発光許可信号En1がHレベルへと移行すると、ゲート電極Gtの電位は−3.3Vから0Vになり、発光許可サイリスタTdのオン電圧Vonは−4.7Vから−1.4Vに上昇する。
続いて、時刻lにおいて、第2クロック信号φ2がLレベルへと移行すると、発光制御サイリスタC1ではなく、オン電圧Vonが−1.4Vとなっている発光許可サイリスタTdがオン状態になり、直ちに第2クロック信号線73を−1.4V(時刻lと時刻mの間の破線で表した状態)に固定する。
次いで、時刻mにおいて、第2クロック信号φ2がHレベルへと移行すると、発光許可サイリスタTdがオフ状態になる。
しかし、時刻lおよび時刻mにおいても、発光サイリスタL1のオン状態は点灯信号φIによって維持されるので、発光サイリスタL1は点灯し続ける。
そして、時刻nにおいて、点灯信号φIがLレベルからHレベルへと移行すると、発光サイリスタL1のカソード電極の電位およびアノード電極の電位がほぼ等しくなるので、発光サイリスタL1はもはやオン状態を維持できずオフ状態になって、点灯を終了する。
ところで、発光素子チップ51において発光サイリスタL1、L2、L3、…を番号順に点灯制御するためには、転送サイリスタTiを単独でオン状態にする期間と、転送サイリスタTiおよび転送サイリスタTiに隣接する発光制御サイリスタCiの両者をオン状態にする期間と、発光制御サイリスタCiのみをオン状態にする期間と、発光制御サイリスタCiおよび発光制御サイリスタCiに隣接する転送サイリスタTi+1の両者をオン状態にする期間と、転送サイリスタTi+1を単独でオン状態にする期間と、を繰り返すことが必要になる。
しかし、時刻nでは、転送サイリスタT1はオン状態にあるが、発光制御サイリスタC1はオフ状態にある。そこで、時刻nに続く時刻oにおいて、第2クロック信号φ2をLレベルにして、発光制御サイリスタC1を再びオン状態にする。このとき、転送サイリスタT1と発光制御サイリスタC1とがともにオン状態となる。これにより、ゲート電極G2の電位は−2.8Vから−1.4Vになり、転送サイリスタT2のオン電圧Vonは−4.2Vから−2.8Vになる。
その後、時刻pにおいて、第1クロック信号φ1がHレベルへと移行して、転送サイリスタT1がオフ状態になる。このとき、発光制御サイリスタC1はオン状態を維持する。
次に、時刻qにおいて、第1クロック信号φ1がLレベルへと移行すると、転送サイリスタT2がオン状態になる。このとき、発光制御サイリスタC1と転送サイリスタT2とがともにオン状態となる。
さらに、時刻rにおいて、第2クロック信号φ2がHレベルへと移行すると、発光制御サイリスタC1がオフ状態になる。このとき、転送サイリスタT2はオン状態を維持する。
なお、時刻oから時刻rの期間において、点灯信号φIはHレベルであるため、いずれの発光サイリスタLiも点灯しない。
以上説明したように、時刻oから時刻rの期間は、転送サイリスタT1がオン状態の期間から転送サイリスタT2がオン状態の期間へ移行するための期間である。
すなわち、時刻rにおいて、発光サイリスタL1を点灯制御する期間T(L1)が終了し、発光サイリスタL2を点灯制御する期間T(L2)に入る。この後は、説明を省略するが、時刻bからの操作を繰り返せばよい。
なお、期間T(L2)において、転送サイリスタT2がオン状態になると、ゲート電極G2の電位が、ほぼHレベルの0Vに上昇する。しかし、この電位上昇の影響は、接続ダイオードDc1および接続ダイオードDt1が逆バイアスであるため、ゲート電極G1に伝わらず、ゲート電極G1の電位は電源電圧Vgaの−3.3Vである。よって、転送サイリスタT1のオン電圧Vonは−4.7Vである。このため、時刻qにおいて、第1クロック信号φ1がLレベル(−3.3V)に移行しても、もはや転送サイリスタT1はオン状態にならない。
すなわち、期間T(Li)において、転送サイリスタアレイ103でオン状態になりうるのは1つの転送サイリスタTiに限られる。
同様に、期間T(L2)において、接続ダイオードDc1が逆バイアスであることから、発光制御サイリスタC1のゲート電極Gc1の電位は電源電圧Vgaの−3.3Vであるため、発光制御サイリスタC1のオン電圧Vonは−4.7Vである。したがって、期間T(L2)において、第2クロック信号φ2がLレベル(−3.3V)になっても、発光制御サイリスタC1はオン状態にならない。
すなわち、期間T(Li)において、発光制御サイリスタアレイ104でオン状態になりうるのは1つの発光制御サイリスタCiに限られる。
また、期間T(L2)では、発光サイリスタL1も、同様に、接続ダイオードDc1が逆バイアスであることから、ゲート電極Gs1の電位は電源電圧Vgaの−3.3Vであるため、オン電圧Vonは−4.7Vである。したがって、期間T(L2)において、点灯信号φIがLレベルになっても、発光サイリスタL1はオン状態にならず点灯しない。
すなわち、期間T(Li)において、発光サイリスタアレイ102でオン状態になりうるのは1つの発光サイリスタLiに限られる。
以上説明したように、実施の形態1における発光素子チップ51では、第1クロック信号φ1がLレベルになることで転送サイリスタTiがオン状態にある間に、第2クロック信号φ2がHレベルとLレベルとを繰り返し、それに伴って発光制御サイリスタCiがオン状態(Lレベルのとき)とオフ状態(Hレベルのとき)とを繰り返すように制御される。
ここで、転送サイリスタTiは、発光制御サイリスタCiがオン状態とオフ状態との間で切り替わる間、オン状態を維持し、点灯制御の対象となる発光サイリスタLiの位置が失われないようにしている。すなわち、転送サイリスタTiは、発光サイリスタLiの位置を記憶するように働く。
一方、発光制御サイリスタCiがオン状態になると、対応する発光サイリスタLiのオン電圧Vonが上昇する。このとき、点灯信号φIがLレベルであれば、発光サイリスタLiのアノード電極−カソード電極間の電位差がオン電圧Vonを超えるので発光サイリスタLiは点灯し、点灯信号φIがHレベルであれば、発光サイリスタLiのアノード電極−カソード電極間の電位差がオン電圧Vonを超えないので発光サイリスタLiは非点灯のままとなる。
すなわち、指定手段の一例である信号発生回路110、発光制御サイリスタCiおよび転送サイリスタTiは、信号発生回路110からの第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2により、転送サイリスタTiがオン状態になったのちに発光制御サイリスタCiがオン状態になることで、点灯/非点灯の制御対象となる発光サイリスタLiを順番に1つずつ指定する。すなわち、発光制御サイリスタCiは、転送サイリスタTiがオン状態になったのちにオン状態になることで、発光サイリスタLiを点灯可能な状態にするように働く。
しかし、第2クロック信号φ2がLレベルになったとしても、発光許可信号EnがHレベルとなっていれば、発光許可サイリスタTdがオン状態になって、第2クロック信号線73をHレベルに固定し、第2クロック信号φ2に従ってLレベルへと移行することを妨げる。これにより、発光許可信号Enは、発光サイリスタLiの発光を許可するか否かを制御しうるとともに、Lレベルへの移行のタイミングで発光サイリスタLiの点灯開始時刻を制御して、発光サイリスタLiの点灯期間を制御しうる。なお、発光サイリスタLiの点灯開始時刻は、発光許可信号EnがLレベルになった後に初めて第2クロック信号φ2がHレベルからLレベルになったときとなる(図6の時刻g)。
すなわち、調整手段の一例である信号発生回路110および発光許可サイリスタTdは、信号発生回路110からの発光許可信号Enにより、発光許可サイリスタTdがオン状態になって、発光サイリスタLiのゲート電極Gsiに対し、移行電圧に代えて維持電圧を供給することで、発光サイリスタLiの発光開始を阻止すると共に、維持電圧の供給終了タイミングを可変とすることで、発光サイリスタLiの点灯期間を調整する。
ここで、第2クロック信号φ2は、発光許可サイリスタTdまたは発光制御サイリスタCiをオン状態にするための信号である。
図6に一例として示したように、期間T(L1)と期間T(L2)とで、第1発光許可信号En1がHレベルからLレベルに移行するタイミング(図6の時刻fと時刻t)を変えることにより、維持電圧の供給終了タイミングが変わるので、発光サイリスタL1と発光サイリスタL2とで点灯期間が変わる。
したがって、期間T(Li)において、第2クロック信号φ2を期間T(Li)より短い周期の信号とし、発光許可信号EnをHレベルからLレベルへと移行させるタイミングを、期間T(Li)毎に異なるように制御すると、発光サイリスタLiの点灯開始時刻が変わり、点灯期間が変わることとなる。
なお、発光サイリスタLiの点灯開始時刻の制御幅は、第2クロック信号φ2に設けた周期で決まる。
逆に、発光許可信号EnがLレベルにある期間に、第2クロック信号φ2をHレベルからLレベルへ移行させるタイミングを、期間T(Li)毎に異なるように制御することで、発光サイリスタLiの点灯開始時刻を制御してもよい。
なお、期間T(Li)において発光サイリスタLiを点灯させないときは、発光許可信号Enを期間T(Li)の全期間にわたってHレベルにすればよい。発光素子チップ51には、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIが供給されるが、発光許可信号EnがHレベルであることから、第2クロック信号φ2がLレベルになった場合に発光許可サイリスタTdがオン状態になって、第2クロック信号線73を−1.4Vの電位に固定する。このため、発光制御サイリスタCiは、第2クロック信号φ2に応じて、オン状態になることができない。すなわち、この状態では発光サイリスタLiはオン状態にならず、点灯しない。
また、期間T(#2)〜期間T(#5)においては、発光素子チップ51の#1のすべての発光サイリスタLiの点灯をさせない。このときも、図5に示したように、期間T(#2)〜期間T(#5)において、第1発光許可信号En1をHレベルとすればよい。上述したように、第2クロック信号φ2がLレベルとなった場合に発光許可サイリスタTdがオン状態になって、第2クロック信号線73を−1.4Vに固定するため、発光制御サイリスタCiはオン状態にならず、発光サイリスタLiは点灯しない。
一方、発光サイリスタL1は、一度オン状態になると、ゲート電極Gs1の電位にかかわらず点灯信号φIがHレベルに移行するまで点灯し続けるため、発光サイリスタLiの点灯終了時刻は、点灯信号φIがLレベルからHレベルへと移行したときになる(図6の時刻n)。
なお、発光サイリスタL1の発光期間の終了時刻nは、点灯信号φIで任意に決められるが、発光サイリスタL2を制御する期間T(L2)が始まる時刻rまでに設定するのが好ましい。
また、発光許可信号Enは、発光許可サイリスタTdのゲート電極Gtに供給されるのみであるため、大きな電流駆動能力を有する電流バッファ回路を要しない。また、発光許可サイリスタTdは一旦オン状態になると、ゲート電極Gtの電位にかかわらずオン状態が維持される。このため、発光許可信号Enとして電流を供給し続けなくてもよい。
図7は、発光素子チップ51の動作を説明する状態遷移表である。なお、図7は、第1クロック信号φ1がLレベルへと移行して転送サイリスタTiがオン状態になった後の状態遷移を表す。
点灯信号φIがLレベルで、発光許可信号EnがLレベルであると、発光許可サイリスタTdはオン状態にならない。この状態で、第2クロック信号φ2がHレベルからLレベルへと移行すると、オフ状態であった発光サイリスタLiがオン状態になって点灯する(図6の時刻g)。一方、オン状態であった発光サイリスタLiはそのままオン状態を維持する(図6の時刻i)。
一方、点灯信号φIがLレベルで、発光許可信号EnがLレベルであっても、第2クロック信号φ2がLレベルからHレベルへと移行するときは、発光サイリスタLiの状態は変化しない(図6の時刻h、時刻j)。
次に、点灯信号φIがLレベルかつ発光許可信号EnがHレベルであって、第2クロック信号φ2がHレベルからLレベルへと移行すると、発光許可サイリスタTdがオン状態になる。しかし、発光サイリスタLiは点灯していれば点灯状態を維持し、非点灯ならば非点灯状態を維持する(図6の時刻d、時刻l)。また、このとき、第2クロック信号φ2がLレベルからHレベルに移行すると、発光許可サイリスタTdがオフ状態になる。このときも、発光サイリスタLiは点灯していれば点灯状態を維持し、非点灯ならば非点灯状態を維持する(図6の時刻e、時刻m)。
なお、点灯信号φIがHレベルであれば、発光許可信号Enおよび第2クロック信号φ2がどのような状態にあっても、発光サイリスタLiは点灯しない。
図8は、実施の形態1における発光素子ヘッド90の第2の駆動方法を説明するためのタイムチャートである。
第2の駆動方法においては、発光素子チップ51の#1〜#5のそれぞれに設けられた発光サイリスタL1〜L7を番号毎に組にし、各組が発光サイリスタLiの番号順に駆動制御される。なお、同じ番号の発光サイリスタLiは、発光素子チップ51の#1〜#5の番号順に駆動制御される。以下の説明では、それぞれの発光サイリスタL1〜L7を番号毎に組にして駆動制御する期間を、それぞれ期間T(L1A)〜T(L7A)と呼ぶ。また、期間T(L1A)〜T(L7A)において、発光素子チップ51の#1〜#5の発光サイリスタLiをそれぞれ点灯制御する期間を、期間T(Li#1)〜T(Li#5)と呼ぶ。
初期状態においては、発光素子チップ51の♯1〜♯5のすべての発光サイリスタLiがオフ状態にある。
信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)のそれぞれにおいて、HレベルからLレベルへの移行およびLレベルからHレベルへの移行を、発光素子チップ51の数(5回)だけ繰り返す第1クロック信号φ1を出力する。
また、信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)のそれぞれにおいて、HレベルからLレベルへの移行およびLレベルからHレベルへの移行を、発光素子チップ51の数(5回)だけ繰り返す点灯信号φIを出力する。ただし、前述したように、点灯信号φIがHレベルからLレベルに移行するのは、対応する第1クロック信号φ1がHレベルからLレベルへと移行した後であり、点灯信号φIがLレベルからHレベルに移行するのは、対応する第1クロック信号φ1がLレベルからHレベルへと移行する前である。
さらに、信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)において、それぞれ、HレベルとLレベルとを混在させた第2クロック信号φ2を出力する。
また、信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)における、それぞれの期間T(L1#1)、T(L2#1)、…、T(L7#1)において、必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(Li♯2)〜T(Li♯5)においてはHレベルに固定される第1発光許可信号En1を出力する。さらに、信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)における、それぞれの期間T(L1#2)、T(L2#2)、…、T(L7#2)において、必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(Li♯1)、T(Li♯3)〜T(Li♯5)においてはHレベルに固定される第2発光許可信号En2を出力する。さらにまた、信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)における、それぞれの期間T(L1#3)、T(L2#3)、…、T(L7#3)において、必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(Li♯1)、T(Li♯2)、T(Li♯4)、T(Li♯5)においてはHレベルに固定される第3発光許可信号En3を出力する。また、信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)における、それぞれの期間T(L1#4)、T(L2#4)、…、T(L7#4)において、必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(Li♯1)〜T(Li♯3)、T(Li♯5)においてはHレベルに固定される第4発光許可信号En4を出力する。さらに、信号発生回路110は、期間T(L1A)〜T(L7A)における、それぞれの期間T(L1#5)、T(L2#5)、…、T(L7#5)において、必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(Li♯1)〜T(Li♯4)においてはHレベルに固定される第5発光許可信号En5を出力する。
そして、例えば期間T(L1A)において、発光素子チップ51の♯1〜♯5に共通に供給される第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIと、発光素子チップ51の♯1〜#5に個別に供給される第1発光許可信号En1〜第5発光許可信号En5とによって、発光素子チップ51の♯1〜#5に設けられた発光サイリスタL1の点灯が制御される。このとき、例えば期間T(L1A)の期間T(L1#1)では、発光素子チップ51の♯1の発光サイリスタL1の点灯が制御され、また例えば期間T(L1A)の期間T(L1#5)では、発光素子チップ51の♯5の発光サイリスタL1の点灯が制御される。なお、他の発光素子チップ51の♯2〜♯4の発光サイリスタL1においても、同様に、期間T(L1A)における期間T(L1♯2)〜T(L1♯4)において、共通に供給される第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIと、発光素子チップ51の♯2〜♯4にそれぞれ個別に供給される第2発光許可信号En2〜第4発光許可信号En4によって、発光素子チップ51の♯2〜♯4のそれぞれに設けられた発光サイリスタL1の点灯が制御される。
さらに、期間T(L2A)〜T(L7A)においても、同様に、共通に供給される第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIと、発光素子チップ51の♯1〜♯5にそれぞれ個別に供給される第1発光許可信号En1〜第5発光許可信号En5とによって、発光素子チップ51の♯1〜♯5に設けられたそれぞれの発光サイリスタL2〜L7の点灯が制御される。
第2の駆動方法は、図6に示した第1の駆動方法における発光許可信号Enを、前述したように変更することで対応しうる。
なお、図3では、すべての発光素子チップ51に対して、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および点灯信号φIを共通に供給したが、複数の発光素子チップ51をグループにして、グループ毎に第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、点灯信号φIのいずれかまたはすべてを異ならせて供給してもよい。
以上説明したように、実施の形態1においては、発光許可信号Enにより発光サイリスタLiの点灯または非点灯を制御することで、複数の発光素子チップ51に対して点灯信号φIを共通化している。これにより、点灯信号φIを供給するための、電流駆動能力が大きな電流バッファ回路の数が削減される。
また、発光許可信号Enは、発光許可サイリスタTdのゲート電極Gtに供給され、発光許可サイリスタTdをオン状態に移行させるためのオン電圧Vonを上昇させるように働く。このため、発光許可サイリスタTdのアノード電極またはカソード電極に供給され、発光許可サイリスタTdをオン状態にするための大きな電流とは異なって、発光許可信号Enの供給は少ない電流で行いうる。
したがって、発光素子ヘッド90において、電流駆動能力が大きな電流バッファ回路の数が削減され、複数の発光許可信号を少ない電流で供給しうる。
(実施の形態2)
図9は、実施の形態2における発光素子ヘッド90の構成を説明する概略図である。
実施の形態2における信号発生回路110は、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、点灯信号φI、第1発光許可信号En1〜第5発光許可信号En5、電源電圧Vga、基準電位Vsubに加え、さらに点弧信号φfを供給する。なお、信号発生回路110は、すべての発光素子チップ51に対して、共通の点弧信号φfを供給する。
なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ番号を付してその詳細な説明を省略する。
図10は、実施の形態2における発光素子チップ51の等価回路および平面レイアウトの概要を示した図である。
実施の形態2の発光素子チップ51では、図10に示したように、転送サイリスタアレイ103、発光制御サイリスタアレイ104および発光サイリスタアレイ102を、図中縦方向に3列に平行に配列し、且つ、同じ番号が付された転送サイリスタTi、発光制御サイリスタCiおよび発光サイリスタLiを、図中縦方向に一列に並ぶように配置している。なお、転送サイリスタTiは同じ番号が付された発光制御サイリスタCiに接続され、発光制御サイリスタCiは同じ番号が付された発光サイリスタLiに接続される。
これにより、実施の形態2における発光素子チップ51では、実施の形態1と異なり、発光サイリスタLiは実施の形態1よりも狭い間隔(ここではほぼ半分)で並ぶことになる。
なお、実施の形態1における発光素子チップ51でも、原理的には、同じ番号が付された転送サイリスタTiと発光制御サイリスタCiと発光サイリスタLiとを一列に配置することで、発光サイリスタLiの間隔が狭まるが、この場合には発光素子チップ51での配線が複雑化する。
これに対し、実施の形態2における発光素子チップ51では、点弧信号φfを新たに設けたが、発光素子チップ51における配線の複雑化を抑制しつつ、発光サイリスタLiをより狭い間隔で形成しうる。
次に、図10を参照しつつ、発光素子チップ51における各素子の接続関係および位置関係を説明する。以下では、実施の形態1と異なる部分を説明し、同じ部分の説明は省略する。
転送サイリスタTiのゲート電極Giは、接続ダイオードDtiを挟んで、隣接する転送サイリスタTi+1のゲート電極Gi+1に接続されている。接続ダイオードDtiはゲート電極Giからゲート電極Gi+1に向かって電流が流れる向きに接続されている。
すなわち、実施の形態1では、転送サイリスタTiと発光制御サイリスタCiとが、接続ダイオードDtiあるいは接続ダイオードDciを介して交互に接続されていたが、実施の形態2では、転送サイリスタTiと転送サイリスタTi+1とが、接続ダイオードDtiを介して相互に接続された構成となっている。
また、転送サイリスタTiのゲート電極Giは、接続ダイオードDciを介して、発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciに接続されている。接続ダイオードDciはゲート電極Giからゲート電極Gciに向かって電流が流れる向きに接続されている。
すなわち、実施の形態1では、接続ダイオードDtiが、転送サイリスタTiのゲート電極Giと発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciとの間に接続されていたが、実施の形態2では、転送サイリスタTiのゲート電極Giと転送サイリスタTi+1のゲート電極Gi+1との間に接続された構成となっている。また、実施の形態1では、接続ダイオードDciが、発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciと転送サイリスタTi+1のゲート電極Gi+1との間に接続されていたが、実施の形態2では、転送サイリスタTiのゲート電極Giと発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciとの間に接続された構成となっている。
さらに、発光制御サイリスタCiのゲート電極Gciは、抵抗Rpを介して、発光サイリスタLiのゲート電極Gsiに接続されている。
奇数番目の転送サイリスタT2i-1のカソード電極は第1クロック信号線72に接続され、偶数番目の転送サイリスタT2iのカソード電極は第2クロック信号線73に接続されている。
さらに、発光制御サイリスタCiのカソード電極は新たに設けた点弧信号線76に接続されている。
発光許可サイリスタTdのカソード電極は新たに設けた点弧信号線76に接続されている。点弧信号線76は、抵抗を介して、点弧信号端子101fに接続され、点弧信号端子101fには点弧信号φfが供給される。
したがって、アノード電極とカソード電極との接続関係からみると、発光許可サイリスタTdは、実施の形態1と同様に、発光制御サイリスタCiと並列に接続されていることになる。ここで、発光許可サイリスタTdのカソード電極は、いずれの発光制御サイリスタCiよりも、点弧信号端子101fの近くで点弧信号線76に接続されている。
図11は、実施の形態2における発光素子ヘッド90の駆動方法を説明するためのタイムチャートである。この駆動方法は、図5に示した実施の形態1における第1の駆動方法に対応するものである。
信号発生回路110は、期間T(♯1)〜T(♯5)のそれぞれにおいて、HレベルからLレベルへの移行およびLレベルからHレベルへの移行を、4回繰り返す第1クロック信号φ1と、HレベルからLレベルへの移行およびLレベルからHレベルへの移行を、3回繰り返す第2クロック信号φ2とを出力する。ここで、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2は、基本的に、一方がHレベルのときに他方がLレベルとなり、一方がLレベルとのときに他方がHレベルとなる関係を有している。ただし、後述するように、第1クロック信号φ1がLレベルからHレベルへと移行するのは、第2クロック信号φ2がHレベルからLレベルへと移行した後であり、第1クロック信号φ1がHレベルからLレベルへと移行するのは、第2クロック信号φ2がLレベルからHレベルへと移行する前である。すなわち、本実施の形態では、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2が、共にLレベルとなる期間を挟んで、どちらか一方がHレベルとなり、他方がLレベルとなるよう、信号の切り換えが行われる。そして、第1クロック信号φ1がLレベルにある期間および第2クロック信号φ2がLレベルにある期間の総数は、発光サイリスタLiの数(7回)と同じである。
なお、第1クロック信号φ1または第2クロック信号φ2がそれぞれLレベルにある期間が、ほぼ期間T(L1)〜T(L7)に対応する。
また、信号発生回路110は、期間T(♯1)〜T(♯5)のそれぞれにおいて、第1クロック信号φ1または第2クロック信号φ2がLレベルにある期間に対応して、HレベルからLレベルへの移行およびLレベルからHレベルへの移行を、発光サイリスタLiの数(7回)だけ繰り返す点灯信号φIを出力する。ただし、後述するように、点灯信号φIがHレベルからLレベルに移行するのは、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2の両者がLレベルとなった後、いずれか一方がHレベルへと移行した後であり、点灯信号φIがLレベルからHレベルに移行するのは、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2のいずれか一方がHレベルで他方がLレベルとなった後、両者がLレベルへと移行する前である。
さらに、信号発生回路110は、期間T(♯1)〜T(♯5)において、それぞれ、HレベルとLレベルとを混在させた点弧信号φfを出力する。
また、信号発生回路110は、実施の形態1と同様に、第1発光許可信号En1〜第5発光許可信号En5を出力する。
そして、例えば発光素子チップ51の♯1では、期間T(♯1)において、発光素子チップ51の♯1〜♯5に共通に供給される第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、点灯信号φIおよび点弧信号φfと、発光素子チップ51の♯1に個別に供給される第1発光許可信号En1とによって、発光素子チップ51の♯1に設けられた発光サイリスタLiが点灯制御される。なお、他の発光素子チップ51の♯2〜♯5も同様である。
図12は、図11に示した駆動方法における発光素子チップ51の動作を説明するためのタイムチャートである。ここでは、期間T(♯1)において駆動制御が行われる発光素子チップ51の♯1を例として、発光素子チップ51の単体としての動作を説明する。よって、この例では、発光素子チップ51に対し発光許可信号Enとして第1発光許可信号En1が供給されている。また、図12は、発光素子チップ51の♯1に設けられる7個の発光サイリスタL1〜L7のうち、2個の発光サイリスタL1、L2の点灯制御を示している。なお、この例では、時刻bから時刻qまでの期間が発光サイリスタL1を点灯制御する期間T(L1)となり、時刻qから時刻wまでの期間が発光サイリスタL2を点灯制御する期間T(L2)となる。
ここで、第1クロック信号φ1は、期間T(L1)と期間T(L2)とを加えた期間を周期として繰り返される信号で、時刻bから時刻pまでの期間でLレベル、時刻pから時刻uまでの期間でHレベル、時刻uから時刻wまでの期間でLレベルである。第2クロック信号φ2も、期間T(L1)と期間T(L2)とを加えた期間を周期として繰り返される信号で、時刻bから時刻oまでの期間でHレベル、時刻oから時刻vまでの期間でLレベル、時刻vから時刻wの期間でHレベルである。
点弧信号φfは、期間T(L1)の時刻bと時刻oとの間、および、期間T(L2)の時刻qと時刻uとの間において、Hレベルへの変化およびLレベルへの変化を、周期的に複数回繰り返すようになっている。
また、点灯信号φIは、期間T(L1)の時刻cから時刻nまでの期間でLレベルで、他の期間はHレベルである。したがって、期間T(L1)において、点灯信号φIは、第1クロック信号φ1がLレベルに移行した後にLレベルとなり、且つ、第2クロック信号φ2がLレベルに移行する前にHレベルとなる。一方、期間T(L2)において、点灯信号φIは、第2クロック信号φ2がHレベルに移行した後にLレベルとなり、且つ、第1クロック信号φ1がLレベルに移行する前にHレベルとなる。
なお、点弧信号φfおよび点灯信号φIは、期間T(Li)を周期として繰り返されている。
ここで、図12と図6との違いは、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2の波形が異なること、および、点弧信号φfの波形が実施の形態1における第2クロック信号φ2の波形と同じであることである。以下では、これらによる動作の違いを主に説明する。
初期状態(時刻aの直前)では、すべての転送サイリスタTi、発光制御サイリスタCi、発光サイリスタLiおよび発光許可サイリスタTdがオフ状態であり、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2はHレベル、第1発光許可信号En1および点弧信号φfもHレベルである。
時刻aで第1クロック信号φ1がHレベルからLレベルへと移行すると、実施の形態1と同様に転送サイリスタT1がオン状態になる。
転送サイリスタT1がオン状態になると、ゲート電極G1の電位はほぼHレベルの0Vに上昇し、電位上昇の影響は順バイアスになった接続ダイオードDt1によってゲート電極G2に伝えられる。これにより、ゲート電極G2の電位はpn接合の順方向立上り電圧Vdの−1.4Vになり、転送サイリスタT2のオン電圧Vonは−2.8Vになる。
さらに、転送サイリスタT3のゲート電極G3の電位は−2.8Vになり、転送サイリスタT3のオン電圧Vonは−4.2Vになる。転送サイリスタT4、…のゲート電極G4、…の電位は−3.3Vのままであるので、オン電圧Vonは−4.7Vになる。
ゲート電極G1の電位がほぼHレベルの0Vに上昇した影響は、順バイアスされた接続ダイオードDc1によって、発光制御サイリスタC1のゲート電極Gc1に伝えられる。これにより、ゲート電極Gc1の電位はpn接合の順方向立上り電圧Vdの−1.4Vになり、発光制御サイリスタC1のオン電圧Vonは−2.8Vになる。
一方、ゲート電極G2の電位は−1.4Vであるので、ゲート電極Gc2の電位は−2.8Vとなり、発光制御サイリスタC2のオン電圧Vonは−4.2Vとなる。ちなみに、発光制御サイリスタC3、C4、…のオン電圧Vonは、それぞれのゲート電極Gc3、Gc4、…の電位が電源電圧Vgaの−3.3Vであるため、−4.7Vとなる。
発光サイリスタL1のゲート電極Gs1の電位は、接続ダイオードDc1のpn接合の順方向立上り電圧Vdと寄生抵抗である抵抗Rpによる電圧降下(δ)とにより、−Vd+δの−2.2Vとなり、発光サイリスタL1のオン電圧Vonは−3.6Vになる。ちなみに、発光サイリスタL2、L3、…のオン電圧Vonは、それぞれのゲート電極Gs2、Gs3、…の電位が電源電圧Vgaの−3.3Vであるので、−4.7Vである。
時刻c、すなわち転送サイリスタT1が時刻aでオン状態になった後に、点灯信号φIがHレベルからLレベル(−3.3V)へと移行しても、いずれの発光サイリスタLiもオン状態にならず、点灯しない。
時刻dにおいて、点弧信号φfを−2.8Vより低く、−4.7Vより高い電圧、例えば電源電圧Vgaの−3.3V(Lレベル)にする。すると、実施の形態1で説明したように、発光許可サイリスタTdがオン状態になり、直ちに発光許可サイリスタTdのアノード電極が接続された点弧信号線76がpn接合の順方向立上り電圧Vdの−1.4V(時刻cと時刻dの間の破線で表した状態)に固定される。
このため、発光制御サイリスタC1はオフ状態のままとなり、いずれの発光サイリスタLiも点灯しない。
時刻fにおいて、第1発光許可信号En1がLレベルの−3.3Vへと移行すると、発光許可サイリスタTdのオン電圧Vonは−4.7Vに低下し、時刻gにおいて、点弧信号φfがLレベルへと移行しても、発光許可サイリスタTdはオン状態になりえない。このため、点弧信号φfがLレベルになることによって、発光制御サイリスタC1がオン状態になる。
これにより、ゲート電極Gc1の電位はほぼHレベルの0Vに上昇し、ゲート電極Gs1の電位は−0.8Vに設定されるので、発光サイリスタL1のオン電圧Vonは−2.2Vになる。このとき、点灯信号φIはLレベル(−3.3V)であるので、発光サイリスタアレイ102において、発光サイリスタL1のみがオン状態となって点灯する。
実施の形態1と同様に、発光サイリスタL1は、時刻nにおいて、点灯信号φIがLレベルからHレベルへと移行すると、オン状態を維持できずオフ状態になり、点灯が終了する。
時刻oにおいて、第2クロック信号φ2がLレベルへと移行すると、転送サイリスタT2がオン状態になる。このとき、転送サイリスタT1および転送サイリスタT2がともにオン状態になる。これにより、ゲート電極G2の電位はほぼHレベルの0Vに上昇し、この電位上昇の影響は順バイアスになった接続ダイオードDt2によってゲート電極G3に伝えられる。これにより、ゲート電極G3の電位はpn接合の順方向立上り電圧Vdの−1.4Vに設定され、転送サイリスタT3のオン電圧Vonが−2.8Vになる。
時刻pにおいて、第1クロック信号φ1がHレベルへと移行すると、転送サイリスタT1がオフ状態になる。このとき、転送サイリスタT2はオン状態を維持する。この直後の時刻qで、発光サイリスタL1を点灯制御する期間T(L1)が終了し、発光サイリスタL2を点灯制御する期間T(L2)に入る。期間T(L2)においては、説明を省略するが、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2を除き、時刻bからの操作を繰り返せばよい。発光サイリスタL3を点灯制御する期間T(L3)以降については、期間T(L1)と期間T(L2)を加えた期間を周期として時刻bからの操作を繰り返せばよい。
なお、期間T(L2)において、転送サイリスタT2がオン状態になると、ゲート電極G2の電位が、ほぼHレベルの0Vに上昇する。しかし、この電位上昇の影響は、接続ダイオードDt1が逆バイアスのため、ゲート電極G1に伝わらず、転送サイリスタT1のオン電圧Vonは−4.7Vである。このため、時刻uにおいて、第1クロック信号φ1をLレベルにしても、もはや転送サイリスタT1はオン状態にならない。
期間T(Li)において、第1クロック信号φ1と第2クロック信号φ2とのLレベルが重なる期間(例えば、図12の時刻oと時刻pの期間)では、転送サイリスタTiと転送サイリスタTi+1が共にオン状態になるが、それ以外の期間においては、転送サイリスタアレイ103でオン状態になりうるのは1つの転送サイリスタTiに限られる。
同様に、期間T(Li)において、発光制御サイリスタアレイ104でオン状態になりうるのは1つの発光制御サイリスタCiに限られる。
同様に、期間T(Li)において、発光サイリスタアレイ102でオン状態になるのは1つの発光サイリスタLiに限られる。
前述したように、転送サイリスタTiは、順番にオン状態になることで、点灯制御する発光サイリスタLiを番号順に指定するように働く。
一方、発光制御サイリスタCiは、実施の形態1と同じく、転送サイリスタTiがオン状態になったのちにオン状態になることで、対応する発光サイリスタLiを点灯可能な状態にするように働く。
しかし、発光許可サイリスタTdがオン状態になって、点弧信号線76をHレベルに固定すると、発光制御サイリスタCiはオン状態にならないため、発光サイリスタLiを点灯可能な状態にしえない。すなわち、実施の形態1と同様に、発光許可信号Enは、発光素子チップ51の発光を許可するか否かを制御しうるとともに、Lレベルへの移行のタイミングにより発光サイリスタLiの点灯開始時刻を制御することで、発光サイリスタLiの点灯期間を制御しうる。
以上説明したように、実施の形態2においては、第1クロック信号φ1および第2クロック信号φ2は発光サイリスタLiを番号順に点灯制御するための転送信号として、点弧信号φfは発光サイリスタLiを点灯可能な状態にする信号として使用される。
実施の形態1の第2クロック信号φ2を点弧信号φfに置き換えれば、実施の形態1で説明したことが実施の形態2に適用できる。さらに、同様に置き換えることで、図7に示した状態遷移表は、実施の形態2の発光素子チップ51の状態遷移表として適用しうる。
なお、図9では、すべての発光素子チップ51に対して、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、点灯信号φI、点弧信号φfを共通に供給したが、複数の発光素子チップ51をグループにして、グループ毎に第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、点灯信号φI、点弧信号φfのいずれかまたはすべてを異ならせて供給してもよい。
以上説明したように、実施の形態2においても、発光許可信号Enにより発光サイリスタLiの点灯または非点灯を制御することで、複数の発光素子チップ51に対して点灯信号φIを共通化している。このため、点灯信号φIを供給するための、電流駆動能力が大きな電流バッファ回路の数が削減される。
また、発光許可信号Enは、発光許可サイリスタTdのゲート電極Gtに供給され、発光許可サイリスタTdをオン状態に移行させるためのオン電圧Vonを上昇させるように働く。このため、発光許可サイリスタTdのアノード電極またはカソード電極に供給され、発光許可サイリスタTdをオン状態にするための大きな電流とは異なって、発光許可信号Enの供給は少ない電流で行いうる。
したがって、発光素子ヘッド90において、電流駆動能力が大きな電流バッファ回路の数が削減され、複数の発光許可信号Enを少ない電流で供給しうる。
(実施の形態3)
図13は、実施の形態3における発光素子ヘッド90の構成を説明する概略図である。
実施の形態3における信号発生回路110は、第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、電源電圧Vga、基準電位Vsub、第1発光許可信号En1〜第5発光許可信号En5に加え、第1消弧許可信号Eo1〜第5消弧許可信号Eo5を供給する。さらに、信号発生回路110は、点灯信号φIに代えて、消弧信号φeを供給する。なお、信号発生回路110は、すべての発光素子チップ51に対して、消弧信号φeを共通に供給する。一方、信号発生回路110は、各発光素子チップ51に対して、個別の第1消弧許可信号Eo1〜第5消弧許可信号Eo5を供給する。
なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図14は発光素子チップ51の等価回路および平面レイアウトの概要を示した図である。
発光素子チップ51は、実施の形態1における発光素子チップ51に第1pnpトランジスタTr1と第2pnpトランジスタTr2とを新たに設けた構成である。
図14を参照しつつ、発光素子チップ51における各素子の接続関係を説明する。以下では、実施の形態1と異なる部分を説明し、同じ部分の説明を省略する。
この発光素子チップ51では、電源線71と点灯信号線74とが、抵抗を介して接続されている。
また、新たに設けた第1pnpトランジスタTr1のコレクタ端子は点灯信号線74に接続されている。第1pnpトランジスタTr1のベース端子は、同じく新たに設けた第2pnpトランジスタTr2のコレクタ端子に接続されるとともに、消弧信号線77に接続されている。
一方、第2pnpトランジスタTr2のベース端子は消弧許可信号線78に接続されている。
消弧信号線77は抵抗を介して消弧信号端子101hに接続され、消弧許可信号線78は抵抗を介して消弧許可端子101gに接続されている。
第1pnpトランジスタTr1と第2pnpトランジスタTr2とのそれぞれのエミッタ端子は裏面共通電極81に接続され、基準電位Vsubが供給されている。
消弧信号端子101hには、発光サイリスタLiの点灯状態を終了させる信号である消弧信号φeが供給されている。消弧許可端子101gには、発光素子チップ51の消弧を許可するか否かを制御する消弧許可信号Eoが供給されている。
図15は、実施の形態3における発光素子ヘッド90の駆動方法を説明するためのタイムチャートである。この駆動方法は、図5に示した実施の形態1の第1の駆動方法に対応するものである。
信号発生回路110は、実施の形態1と同様な第1クロック信号φ1を出力する。また、信号発生回路110は、期間T(♯1)〜T(♯5)のそれぞれにおいて、LレベルからHレベルへの移行およびHレベルからLレベルへの移行を、発光サイリスタLiの数(7回)だけ繰り返す消弧信号φeを出力する。ただし、後述するように、消弧信号φeがLレベルからHレベルへと移行するのは、対応する第1クロック信号φ1がHレベルからLレベルへと移行した後であり、消弧信号φeがHレベルからLレベルへと移行するのは、対応する第1クロック信号φ1がLレベルからHレベルへと移行する前である。すなわち、実施の形態1における点灯信号φIと実施の形態3における消弧信号φeとでは、HレベルとLレベルの関係が逆になっている。
また、信号発生回路110は、期間T(♯1)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯2)〜T(♯5)においてはHレベルに固定される第1発光許可信号En1および第1消弧許可信号Eo1を出力する。さらに、信号発生回路110は、期間T(♯2)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)、T(♯3)〜T(♯5)においてはHレベルに固定される第2発光許可信号En2および第2消弧許可信号Eo2を出力する。さらにまた、信号発生回路110は、期間T(♯3)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)、T(♯2)、T(♯4)、T(♯5)においてはHレベルに固定される第3発光許可信号En3および第3消弧許可信号Eo3を出力する。また、信号発生回路110は、期間T(♯4)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)〜T(♯3)、T(♯5)においてはHレベルに固定される第4発光許可信号En4および第4消弧許可信号Eo4を出力する。さらに、信号発生回路110は、期間T(♯5)においては必要に応じてHレベルとLレベルとの間で変化し、且つ、他の期間T(♯1)〜T(♯4)においてはHレベルに固定される第5発光許可信号En5および第5消弧許可信号Eo5を出力する。
そして、例えば発光素子チップ51の♯1では、期間T(♯1)において、発光素子チップ51の♯1〜♯5に共通に供給される第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2および消弧信号φeと、発光素子チップ51の♯1に個別に供給される第1発光許可信号En1および第1消弧許可信号Eo1とによって、発光素子チップ51の♯1に設けられた発光サイリスタLiが点灯制御される。なお、他の発光素子チップ51の♯2〜♯5においても、同様である。
図16は、図15に示した駆動方法における発光素子チップ51の動作を説明するためのタイムチャートである。なお、第1pnpトランジスタTr1および第2pnpトランジスタTr2の動作を説明するために、図16では、図6に示した時刻の他に、新たに時刻α、時刻βおよび時刻γを設定した。
ここでは、期間T(♯1)において駆動制御が行われる発光素子チップ51の♯1を例として、発光素子チップ51の単体としての動作を説明する。よって、この例では、発光素子チップ51は発光許可信号Enとして第1発光許可信号En1が、消弧許可信号Eoとして第1消弧許可信号Eo1が供給されている。なお、図16では2個の発光サイリスタL1、L2の点灯制御を示している。この例では、時刻bから時刻rまでの期間が発光サイリスタL1の点灯制御を行う期間T(L1)となり、時刻rから時刻vまでの期間が発光サイリスタL2の点灯制御を行う期間T(L2)となる。
消弧信号φeは、期間T(L1)の時刻cから時刻nの期間でHレベル、他の期間はLレベルである。したがって、消弧信号φeは、第1クロック信号φ1がLレベルへと移行した後にHレベルとなり、且つ、第1クロック信号φ1がHレベルへと移行する前にLレベルとなる。すなわち、本実施の形態の消弧信号φeと実施の形態1の点灯信号φIとでは、HレベルとLレベルとの関係が逆になっている。
第1消弧許可信号Eo1は、時刻αにおいてHレベルからLレベルへと移行し、時刻βにおいてLレベルからHレベルへと移行する。なお、時刻αは、消弧信号φeがHレベルになった時刻c以降であればよく、時刻βは、消弧信号φeがLレベルになった時刻n以降で、発光サイリスタL2の点灯制御が開始される時刻rまでであればよい。
そして、消弧信号φeおよび第1消弧許可信号Eo1は期間T(Li)を周期としで繰り返されている。
以下では、図6に示した実施の形態1における発光素子チップ51の動作と異なる部分を説明し、同じ部分の説明は省略する。
初期状態(時刻aの直前)では、消弧信号φeは負の電圧(Lレベル)である。一方、第1消弧許可信号Eo1はHレベル(0V)である。
第1消弧許可信号Eo1がHレベルであるので、第2pnpトランジスタTr2は、エミッタ端子の電位とベース端子の電位とがともにHレベル(0V)であることからオフ状態で、エミッタ端子とコレクタ端子間は高抵抗状態である。このため、消弧信号線77は消弧信号φeに従って変化しうる。
ここで、消弧信号φeはLレベルであるので、第1pnpトランジスタTr1は、エミッタ端子−ベース端子間が順バイアスであり、オン状態となる。これにより、第1pnpトランジスタTr1のコレクタ端子はほぼHレベルの0Vになっている。
点灯信号線74は、電源線71に抵抗を介して接続されているが、第1pnpトランジスタTr1によりHレベルの0Vに固定されている。
図16に示した時刻cにおいて、消弧信号φeがHレベルへと移行すると、第1pnpトランジスタTr1は、エミッタ端子の電位とベース端子の電位とがともにHレベルになるので、オフ状態になる。これにより、第1pnpトランジスタTr1のエミッタ端子−コレクタ端子間は高抵抗状態になり、点灯信号線74は電源電圧VgaのLレベル(−3.3V)になる。この状態は、時刻cから時刻nまで継続する。
これは、図6に示した時刻cから時刻nで点灯信号φIがLレベルにあることと同じである。すなわち、消弧信号φeは図6に示した点灯信号φIと同じように発光サイリスタLiの点灯を終了させる働きをする。
時刻gにおいて、第2クロック信号φ2がLレベルへと移行すると、実施の形態1において説明したように、発光許可サイリスタTdはオン状態にならず、発光制御サイリスタC1がオン状態になる。この結果、発光サイリスタL1のオン電圧Vonは−2.2Vに上昇する。このとき、点灯信号線74は前述したようにLレベル(−3.3V)になっているので、発光サイリスタL1がオン状態となって点灯する。
さて、時刻αにおいて、第1消弧許可信号Eo1をHレベルからLレベルにすると、第2pnpトランジスタTr2は、エミッタ端子−ベース端子間が順バイアスになり、オン状態になる。これにより、第2pnpトランジスタTr2のベース端子および消弧信号線77はHレベル(0V)に固定される。しかし、時刻αにおいては、消弧信号φeはHレベルであるので、消弧信号線77の電位はHレベルのままで変化しない。
この後、時刻nにおいて、消弧信号φeがLレベルになるが、消弧信号線77は、オン状態の第1pnpトランジスタTr1により、Hレベル(0V)に固定されている。このため、消弧信号φeは第1pnpトランジスタTr1に伝わらず、第1pnpトランジスタTr1はオフ状態のままとなり、点灯信号線74はLレベル(−3.3V)に維持される。この結果、発光サイリスタL1は、オン状態が継続し、点灯し続ける。
時刻βにおいて、第1消弧許可信号Eo1がHレベルへと移行すると、第2pnpトランジスタTr2は、エミッタ端子の電位とベース端子の電位がともにHレベルになって、オフ状態になり、エミッタ端子−コレクタ端子間は高抵抗状態になる。これにより、消弧信号線77が消弧信号φeに従ってLレベルになる。この結果、第1pnpトランジスタTr1は、エミッタ端子−ベース端子間が順バイアス状態になり、オン状態になって点灯信号線74をHレベルに固定する。すると、発光サイリスタL1は、カソード端子の電位とアノード端子の電位がともにHレベルになり、もはやオン状態を維持できず点灯が終了する。
すなわち、消弧許可信号Eoにより、図16の消弧信号φeをHレベルに維持する期間が時刻nから時刻β(時刻nから時刻βの破線で示す部分)まで延びたと同じことになる。
以上説明したように、発光サイリスタLiがオン状態にあって点灯しているときに、消弧許可信号EoがLレベルにあると、発光サイリスタLiは点灯を終了しない。すなわち、消弧許可信号Eoは、発光素子チップ51の点灯終了を許可するか否かの制御をするとともに、LレベルからHレベルへの移行のタイミングで点灯している発光サイリスタLiの点灯終了時刻を制御して、発光サイリスタLiに点灯期間を制御しうる。
一方、消弧許可信号EoがHレベルにあると、発光素子チップ51の点灯の終了は消弧信号φeにより制御される。
また、実施の形態1において説明した発光許可信号Enによる点灯開始時刻の制御と、前述した消弧許可信号Eoによる点灯終了時刻の制御とを組み合わせれば、発光サイリスタLiの点灯開始時刻と点灯終了時刻を個別に制御しうる。
図16に一例として示すように、期間T(L1)と期間T(L2)とで第1発光許可信号En1がHレベルからLレベルへと移行するタイミング(図16の時刻fと時刻t)および第1消弧許可信号Eo1がLレベルからHレベルへと移行するタイミング(図16の時刻βと時刻γ)を変えることにより、発光サイリスタL1および発光サイリスタL2の点灯期間が変わる。
以上説明したように、第1pnpトランジスタTr1および第2pnpトランジスタTr2は、点灯信号線74の電位を、発光サイリスタLiが発光状態を継続できる電位(Lレベル)と、発光サイリスタが発光状態を継続できない電位(Hレベル)とに切り換えるスイッチ素子として働く。
なお、発光サイリスタLiの点灯終了時刻を消弧信号φeのみで設定する場合は、第2pnpトランジスタTr2を設けなくともよく、消弧許可信号Eoが不要になる。この場合は、図7に示した状態遷移表において、点灯信号φIを消弧信号φeに置き換え、点灯信号φIのHレベルとLレベルとをそれぞれ入れ替えれば、図7に示した状態遷移表は実施の形態3の発光素子チップ51の状態遷移表として使用しうる。
さらに、消弧信号φeおよび消弧許可信号Eoの負の電圧(Lレベル)は、それぞれ第1pnpトランジスタTr1および第2pnpトランジスタTr2のそれぞれのベース端子−エミッタ端子間を順バイアスにする電圧であればよく、電源電圧Vgaの−3.3Vでなくともよい。
なお、発光サイリスタLi等を構成するpnpn構造は、基板上にp型の第1半導体層、n型の第2半導体層、p型の第3半導体層、n型の第4半導体層を順に積層して形成される。第1pnpトランジスタTr1および第2pnpトランジスタTr2は、例えば第1半導体層、第2半導体層および第3半導体層を用いて形成しうる。
そして、図13では、すべての発光素子チップ51に、共通に第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、消弧信号φeを供給したが、複数の発光素子チップ51をグループにして、グループ毎に第1クロック信号φ1、第2クロック信号φ2、消弧信号φeのいずれかまたはすべてを異ならせて供給してもよい。
以上説明したように、実施の形態3においても、発光許可信号Enにより、発光サイリスタLiの点灯または非点灯を制御する。さらに、実施の形態3においては、オン状態の発光サイリスタLiの点灯を維持するための電流は電源端子101dから供給される。このため、信号発生回路110は、発光サイリスタLiが点灯を維持するための電流を信号(例えば、実施の形態1における点灯信号φI)として供給しなくてよい。これにより、発光サイリスタLiの点灯を維持する電流を供給するための、電流駆動能力が大きな電流バッファ回路を要しない。
また、前述したように、発光許可信号Enは、発光許可サイリスタTdのゲート電極Gtに供給され、発光許可サイリスタTdがオン状態に移行させるためのオン電圧Vonを上昇させるように働く。このため、発光許可サイリスタTdをオン状態にするための大きな電流と異なり、発光許可信号Enの供給は少ない電流で行いうる。
さらに、消弧信号φeは、第2pnpトランジスタTr2がオフ状態にあるときに、第1pnpトランジスタTr1のベース端子に供給され、第1pnpトランジスタTr1のエミッタ端子−ベース端子間を順バイアスに設定できればよい。また、消弧許可信号Eoは、第2pnpトランジスタTr2のベース端子に供給され、第1pnpトランジスタTr1のエミッタ端子−ベース端子間を順バイアスに設定できればよい。すなわち、消弧信号φeおよび消弧許可信号Eoは、共にpnpトランジスタのベース端子に供給されるので、エミッタ端子またはコレクタ端子に供給される大きな電流とは異なって、少ない電流でよい。
したがって、発光素子ヘッド90において、電流駆動能力が大きな電流バッファ回路の数が削減され、複数の発光許可信号、消弧信号、消弧許可信号を少ない電流で供給しうる。
また、実施の形態3においては、図5に示した実施の形態1における発光素子チップ51に第1pnpトランジスタTr1および第2pnpトランジスタTr2を設けたが、図10に示した実施の形態2における発光素子チップ51に第1pnpトランジスタTr1および第2pnpトランジスタTr2を設けてもよい。
本実施の形態では、抵抗Rpとして寄生抵抗を用いたが、抵抗を形成して用いてもよい。
さらに、本実施の形態では、発光素子チップをアノード電極を基準電位とした3端子のサイリスタを転送サイリスタ、発光制御サイリスタ、発光サイリスタおよび発光許可サイリスタとした場合について説明したが、カソード電極を基準電位とした3端子のサイリスタを転送サイリスタ、発光制御サイリスタ、発光サイリスタおよび発光許可サイリスタとした場合も、回路の極性を変更することによって用いうる。
本実施の形態では、発光素子チップをGaAs系の半導体で構成していたが、これに限られるものではなく、例えばGaP等、イオン注入によるp型半導体、n型半導体の製作が困難な化合物半導体を用いてもよい。
本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。 露光装置の構成を示した図である。 実施の形態1における発光素子ヘッドの構成を説明する概略図である。 実施の形態1における発光素子チップの等価回路および平面レイアウトの概要を示した図である。 実施の形態1における発光素子ヘッドの第1の駆動方法を説明するためのタイムチャートである。 第1の駆動方法における発光素子チップの動作を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態1における発光素子チップの動作を説明する状態遷移表である。 実施の形態1における発光素子ヘッドの第2の駆動方法を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態2における発光素子ヘッドの構成を説明する概略図である。 実施の形態2における発光素子チップの等価回路および平面レイアウトの概要を示した図である。 実施の形態2における発光素子ヘッドの駆動方法を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態2における発光素子チップの動作を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態3における発光素子ヘッドの構成を説明する概略図である。 実施の形態3における発光素子チップの等価回路および平面レイアウトの概要を示した図である。 実施の形態3における発光素子ヘッドの駆動方法を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態3における発光素子チップの動作を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
1…画像形成装置、2…パーソナルコンピュータ(PC)、3…画像読取装置、10…画像プロセス系、12…感光体ドラム、14…露光装置、50…プリント基板、51…発光素子チップ、71…電源線、72…第1クロック信号線、73…第2クロック信号線、74…点灯信号線、75…発光許可信号線、76…点弧信号線、77…消弧信号線、90…発光素子ヘッド、102…発光サイリスタアレイ、103…転送サイリスタアレイ、104…発光制御サイリスタアレイ、105…基板、110…信号発生回路

Claims (8)

  1. アノード電極、カソード電極およびゲート電極を有し、当該アノード電極と当該カソード電極との間が導通しないオフ状態から導通するオン状態に移行することで発光する発光サイリスタを複数備えた発光サイリスタアレイと、
    前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタの前記アノード電極と前記カソード電極との間に、当該発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタに共通に、第1の電位差と当該第1の電位差よりも絶対値が大きい第2の電位差とを交互に設定する設定手段と、
    前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタのうち、点灯/非点灯の制御対象となる発光サイリスタを、順番に1つずつ指定する指定手段と、
    前記指定手段によって前記発光サイリスタアレイにおける1つの発光サイリスタが指定され、且つ、前記設定手段によって当該発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタが前記第2の電位差に設定された期間において、当該1つの発光サイリスタの前記ゲート電極に対し、当該1つの発光サイリスタをオフ状態からオン状態へと移行させるための移行電圧と当該1つの発光サイリスタをオフ状態に維持するための維持電圧とを交互に供給する供給手段と、
    前記期間において、前記1つの発光サイリスタの前記ゲート電極に対し、前記移行電圧に代えて前記維持電圧を供給することで、当該1つの発光サイリスタの発光開始を阻止すると共に、当該期間における当該維持電圧の供給終了タイミングを可変とすることで、当該1つの発光サイリスタの点灯期間を調整する調整手段とを備え、
    前記指定手段は、前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタに接続され、オン状態に設定されることにより、接続される発光サイリスタを前記1つの発光サイリスタとして指定する発光制御サイリスタを複数備えた発光制御サイリスタアレイと、当該発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光制御サイリスタをオン状態に設定する転送サイリスタを複数備えた転送サイリスタアレイとを備え、
    前記調整手段は、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに接続され、オン状態に設定されることにより、オフ状態に設定されている発光制御サイリスタのオフ状態からオン状態への移行を阻止する発光許可サイリスタを
    備える発光装置。
  2. 基板と、
    前記基板上に形成され、点灯/非点灯が制御される発光サイリスタを複数有する発光サイリスタアレイと、
    前記基板上に形成され、前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタに接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光サイリスタを点灯/非点灯の制御対象として指定する発光制御サイリスタを複数有する発光制御サイリスタアレイと、
    前記基板上に形成され、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに並列接続され、オン状態に設定されることにより、オフ状態に設定されている発光制御サイリスタのオフ状態からオン状態への移行を阻止する発光許可サイリスタと
    を備える発光素子チップ。
  3. 前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタと交互に接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光制御サイリスタをオン状態に設定する転送サイリスタを複数有する転送サイリスタアレイをさらに備えることを特徴とする請求項記載の発光素子チップ。
  4. それぞれが、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタと前記転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタとが交互に配列された間にあって、当該発光制御サイリスタおよび当該転送サイリスタに接続される複数のダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項記載の発光素子チップ。
  5. それぞれが互いに接続されると共に、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタに接続され、順番にオン状態に設定されることにより、接続される発光制御サイリスタをオン状態に設定する転送サイリスタを複数有する転送サイリスタアレイをさらに備えることを特徴とする請求項記載の発光素子チップ。
  6. それぞれが前記転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタの間にあって、当該転送サイリスタを相互に接続する複数のダイオードと、それぞれが当該転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタとそれに接続される前記発光制御サイリスタアレイにおける発光制御サイリスタとの間にあって、当該転送サイリスタおよび当該発光制御サイリスタに接続する複数のダイオードとをさらに備えることを特徴とする請求項記載の発光素子チップ。
  7. 前記発光制御サイリスタまたは前記発光許可サイリスタをオン状態にするための信号が入力される信号線と、当該信号線に当該信号を入力する入力端子とをさらに備え、前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのアノード電極と前記発光許可サイリスタのアノード電極とが接続され、当該発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのカソード電極と前記発光許可サイリスタのカソード電極とが接続されるとともに、当該発光許可サイリスタのアノード電極またはカソード電極のいずれか一方が、当該発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのアノード電極またはカソード電極のいずれか一方よりも、当該入力端子に近い側で当該信号線に接続されていることを特徴とする請求項記載の発光素子チップ。
  8. 前記転送サイリスタアレイのそれぞれの転送サイリスタおよび前記発光制御サイリスタアレイのそれぞれの発光制御サイリスタのそれぞれのゲート電極に電源電圧を共通に供給する電源線と、抵抗を介して当該電源線に接続され、前記発光サイリスタアレイのそれぞれの発光サイリスタのアノード電極またはカソード電極のいずれか一方に共通に接続された点灯信号線と、当該点灯信号線に接続され、当該点灯信号線の電位を、当該発光サイリスタが発光状態を継続できる電位と、当該発光サイリスタが発光状態を継続できない電位とに切り換えるスイッチ素子とをさらに備えることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項記載の発光素子チップ。
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