JP4811308B2 - 電子機器システム、電子機器、処理方法及び処理プログラム - Google Patents

電子機器システム、電子機器、処理方法及び処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電子機器システム、電子機器、処理方法及び処理プログラムに関し、例えばカーオーディオビデオ装置(以下、これをカーAV装置と呼ぶ)とポータブルナビゲーション装置(以下、これをポータブルNV装置と呼ぶ)とを接続することにより構成された電子機器システムに適用して好適なものである。
従来、カーAV装置と、携帯電話機にナビゲーション機能が搭載されたようなポータブルNV装置との連携手法としては、ポータブルNV装置のナビゲーション操作をカーAV装置で行うことに特化したものが一般的である。
また、カーAV装置とポータブルNV装置との接続手法としても、カーAV装置に備え付けられたクレードルに対してポータブルNV装置を機械的に結合するか、或いはカーAV装置自身がポータブルNV装置を取り込むスペースを持ち、そこにポータブルNV装置を機械的に結合させて取り込むしか方法がなかった。
この場合、カーAV装置とポータブルNV装置とが接続されたとき、カーAV装置がマスターとなり、ポータブルNV装置がスレーブとなって、カーAV装置からポータブルNV装置のナビゲーション操作を行うようになされている。
このようなカーAV装置とポータブルNV装置との接続手法とは異なるが、ポータブル装置が保持するコンテンツを他のポータブル装置へ転送し、当該コンテンツを相互に共有するためのシステム(例えば、特許文献1参照)や、ネットワーク上に存在する複数の制御可能機器からのレスポンスにより制御する機器を特定し、その結果をGUI表示するリモコン(例えば、特許文献2)がある。
特表2006-518507公報 特開2006-345479公報
ところで、上述したように、カーAV装置とポータブルNV装置とが接続された場合、カーAV装置がマスターとなり、ポータブルNV装置がスレーブとなって、カーAV装置からポータブルNV装置のナビゲーション操作を行うだけであって、カーAV装置及びポータブルNV装置双方の機能を有効活用して利便性を向上させることは出来ないうえ、カーAV装置及びポータブルNV装置を同時購入しなければ機能しないという制約もあった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、マスタースレーブという相互関係ではなく双方の機能を融合したユーザにとって利便性の高い電子機器システム、電子機器、処理方法及び処理プログラムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、相互に独立した第1電子機器及び第2電子機器が有線又は無線により接続されてなる電子機器システムについて、第1電子機器、第2電子機器との間で相互通信を行う第1通信手段と、第1通信手段を介して第2電子機器から与えられるナビゲーション動作の設定用の命令を取り込んで認識する第1認識手段と、第1認識手段が認識したナビゲーション動作の設定用の命令に従い、第1電子機器が持つ機能を用いて目的地までのルートを検索した後、当該検索したルートを案内するナビゲーション映像を表示すると共に、ナビゲーション音声の案内割込用の命令とナビゲーション音声の2チャンネルの音声データとを、第1通信手段を介して第2電子機器に送信する処理を行う第1処理手段とを設け、第2電子機器、第1電子機器との間で相互通信を行う第2通信手段と、第2通信手段を介して第1電子機器から与えられるナビゲーション音声の案内割込用の命令を取り込んで認識する第2認識手段と、第2通信手段を介して第1電子機器にナビゲーション動作の設定用の命令を送信した結果、当該第1電子機器により処理が行われて第2認識手段がナビゲーション音声の案内割込用の命令を認識すると、当該第2認識手段が認識したナビゲーション音声の案内割込用の命令に従い、第2電子機器が持つ機能を用いて第2通信手段を介して、第1電子機器から与えられるナビゲーション音声の2チャンネルの音声データを取り込んで当該2チャンネルの音声データに基づくナビゲーション音声を、2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を行う第2処理手段とを設けるようにした
これにより、第1電子機器及び第2電子機器は、相互通信を行い、相手機器から与えられる命令を認識し、その命令に従って自身の機能により相手機器の処理を代行することができるので、マスタースレーブという相互関係ではなく双方の機能を融合したユーザインタフェースとなり、第1電子機器による2チャンネルのナビゲーション音声の出力を第2電子機器で代行して2チャンネルより多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を操作性良く実行することができる。
本発明によれば、相互に独立した第1電子機器及び第2電子機器が有線又は無線により接続されてなる電子機器システムについて、第1電子機器に、第2電子機器との間で相互通信を行う第1通信手段と、第1通信手段を介して、第2電子機器から与えられるナビゲーション動作の設定用の命令を取り込んで認識する第1認識手段と、第1認識手段が認識したナビゲーション動作の設定用の命令に従い、第1電子機器が持つ機能を用いて目的地までのルートを検索した後、当該検索したルートを案内するナビゲーション映像を表示すると共に、ナビゲーション音声の案内割込用の命令とナビゲーション音声の2チャンネルの音声データとを、第1通信手段を介して第2電子機器に送信する処理を行う第1処理手段とを設け、第2電子機器に、第1電子機器との間で相互通信を行う第2通信手段と、第2通信手段を介して、第1電子機器から与えられるナビゲーション音声の案内割込用の命令を取り込んで認識する第2認識手段と、第2通信手段を介して第1電子機器にナビゲーション動作の設定用の命令を送信した結果、当該第1電子機器により処理が行われて第2認識手段がナビゲーション音声の案内割込用の命令を認識すると、当該第2認識手段が認識したナビゲーション音声の案内割込用の命令に従い、第2電子機器が持つ機能を用いて第2通信手段を介して、第1電子機器から与えられるナビゲーション音声の2チャンネルの音声データを取り込んで当該2チャンネルの音声データに基づくナビゲーション音声を、2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を行う第2処理手段とを設けるようにしたことにより、第1電子機器及び第2電子機器マスタースレーブという相互関係ではなく双方の機能を融合したユーザインタフェースとなり、第1電子機器による2チャンネルのナビゲーション音声の出力を第2電子機器で代行して2チャンネルより多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を操作性良く実行することができ、かくしてマスタースレーブという相互関係ではなく双方の機能を融合したユーザにとって利便性の高い電子機器システム、電子機器、処理方法及び処理プログラムを実現することができる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)第1の実施の形態における電子機器システムの全体構成
図1において、1は全体として第1の実施の形態における電子機器システムを示し、車内空間に取り付けられたカーAV装置2に対して、ポータブルNV装置3が4極 mini PINケーブル(以下、これをPINケーブルと呼ぶ)4を介して相互に接続され、かつ当該ポータブルNV装置3に対して携帯電話機5が例えばブルートゥース等のワイヤレス通信によって無線接続された構成を有している。
このPINケーブル4は、左チャンネルオーディオ端子T1、右チャンネルオーディオ端子T2、通信ライン端子T3及びグランド端子T4を有し、通信ライン端子T3を介してカーAV装置2及びポータブルNV装置3間で各種命令や、ステータス信号のやりとりを行わせると共に、左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してポータブルNV装置3から供給される左チャンネル音声データ及び右チャンネル音声データ(以下、この双方を合わせて音声データと呼ぶ)をカーAV装置2へ伝送するようになされている。
カーAV装置2は、図示しない車両に取り付けられた際、その車両の車内空間的な制約等から、本体部12の大部分がダッシュボード内に埋め込まれ、フロントパネル13だけがダッシュボードの外部に露出するように取り付けられる。
図2に示すように、カーAV装置2のフロントパネル13は、前面13Aにユーザの操作を受け付けるための操作ボタン群14及び当該ユーザに各種情報を提示するための例えば液晶ディスプレイでなる表示部15が設けられており、いわゆるユーザインタフェースとして機能するようになされている。因みに、表示部15としては、液晶ディスプレイに限るものではなく、FL(Fluorescent Lamp)管等であってもよい。
特に、操作ボタン群14の中には、ボリューム調整又はラジオのチューニング調整等に用いられる回転操作可能なロータリエンコーダ等でなる所謂つまみ14Aが設けられており、カーAV装置2では、ユーザによって選択されたモードに合わせて、つまみ14Aをボリューム調整に用いるのか、或いはラジオのチューニング調整に用いるのか等の機能を切り替え得るようになされている。
また、このフロントパネル13は、左右両側の下方において、本体部12から前方に突出して設けられたフロントパネル支持板16の回転軸16Xにより軸支されており、右上部に設けられたオープンボタン15Aがユーザによって押下操作された際、本体部12とフロントパネル13との係合状態が解除され、フロントパネル支持板16の回転軸16Xを中心に前下方向へ回転し、前面13Aが下方向を向く開いた状態(以下、これを開状態と呼ぶ)となる。
これに加えてフロントパネル13は、左上部にデタッチボタン15Bが設けられており、ユーザによって当該デタッチボタン15Bが押下操作された際、本体部12とフロントパネル13との係合状態が解除されると共に、フロントパネル支持板16とフロントパネル13の下方との取付状態が解除され、フロントパネル13自体が本体部12から完全に取り外されるようになされている。
またカーAV装置2は、フロントパネル13を開状態にしたとき、CD(Compact Disc)メディアや、DVD(Digital Versatile Disc)メディアを挿入又は排出するためのディスク挿入口(図示せず)が本体部12に設けられており、CDメディアが装填されたときはCDプレーヤとして機能し、DVDメディアが装填されたときはDVDプレーヤとしても機能するようになされている。
このカーAV装置2(図1)は、車内空間における4隅に配置されたフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRと接続されており、CD再生音、DVD再生音、ラジオ放送音声、または携帯電話機5の通話音声等を4chとして出力し得るようになされている。
この電子機器システム1では、ポータブルNV装置3と携帯電話機5との通信リンクを確立すると、その携帯電話機5のスピーカから出力すべき通話相手の音声を、ポータブルNV装置3及びPINケーブル4を介してカーAV装置2へ伝送し、当該カーAV装置2のフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRから4chに拡張して出力させ得るようになされている。
また電子機器システム1では、ポータブルNV装置3と携帯電話機5との通信リンクを確立したとき、携帯電話機5のユーザ音声を当該携帯電話機5のマイクロフォンではなく、ポータブルNV装置3のマイクロフォン3Aによって集音するように切り替え、その集音したユーザ音声を携帯電話機5によって通話相手の携帯電話機へ無線伝送し得るようになされている。
このように電子機器システム1では、ポータブルNV装置3と携帯電話機5との通信リンクを確立したとき、カーAV装置2のフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRから通話相手の音声を出力する一方、携帯電話機5のユーザ音声をポータブルNV装置3のマイクロフォン3Aによって集音し、これを携帯電話機5によって通話相手の携帯電話機へ無線伝送するようにしたことにより、カーAV装置2及びポータブルNV装置3全体をハンズフリーフォンとして機能させ得るようになされている。
このようにポータブルNV装置3と携帯電話機5との通信リンクを確立したときに、カーAV装置2及びポータブルNV装置3全体をハンズフリーフォンとして機能させ得る電子機器システム1の回路構成について、次に説明する。
(1−2)第1の実施の形態における電子機器システムの回路構成
図3に示すように、電子機器システム1のカーAV装置2は、CPU(Central Processing Unit)構成でなる制御用マイクロコンピュータ(以下、これを制御マイコンと呼ぶ)21がメモリ25に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
実際上、カーAV装置2では、操作ボタン群14やつまみ14A(図2)を介して入力されたユーザからの命令を入力部22によって受け付け、その命令を制御マイコン21へ送出する。
カーAV装置2の制御マイコン21は、その命令に従ってAVコンテンツデコード部26によりCD再生処理又はDVD再生処理を行うことによって得られた音声データに対し、DSP(Digital Signal Processor)部27により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られる音声データをアンプ部30により所定レベルに増幅した後ディジタルアナログ変換し、フロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからCD再生音声又はDVD再生音声として出力する。
このときカーAV装置2の制御マイコン21は、AVコンテンツデコード部26によりCD再生処理を行っているのであれば、CD再生中の楽曲タイトル、アーティスト名、再生経過時間等を表示部23に表示し、AVコンテンツデコード部26によりDVD再生処理を行っているのであればチャプター数、DVD再生経過時間及びDVD再生残時間等を表示部23に表示するようになされている。
一方、ポータブルNV装置3は、CPU構成でなる制御マイコン31がメモリ36に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
具体的にはポータブルNV装置3の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して入力された命令を受け付け、その命令に応じてナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション映像データに対して、DSP部37により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られるナビゲーション映像を表示部33に表示するようになされている。
このときポータブルNV装置3の制御マイコン31は、ナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション音声データに対しては、オーディオ出力部40を介して当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力するようになされている。
またポータブルNV装置3は、AVコンテンツデコード部39を有しており、メモリ36に格納されているAVコンテンツをAVコンテンツデコード部39によってデコードし、その結果得られるAVコンテンツの音声データをオーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力させ得るようになされている。
さらにポータブルNV装置3は、例えばブルートゥース等でなる通信処理部32を介して携帯電話機5との無線通信リンクを確立し得るようになされており、このとき制御マイコン31はマイクロフォン3Aによって集音したユーザの音声を通信処理部32及び携帯電話機5を介して通話相手の携帯電話機へ無線送信したり、携帯電話機5及び通信処理部32を介して受信した通話相手の音声データをオーディオ出力部40からPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してカーAV装置2へ送信し得るようになされている。
このときカーAV装置2の制御マイコン21は、オーディオ入力部28を介してポータブルNV装置3から受信した通話相手の音声データをDSP部27によってディジタル信号処理した後、アンプ部30を介してフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRから通話相手の音声として4chに拡張して出力し得るようになされている。
このような構成の電子機器システム1において、カーAV装置2の制御マイコン21及びポータブルNV装置3の制御マイコン31が共通の処理プログラムに従って互いに連携しながら動作することにより、カーAV装置2及びポータブルNV装置3によりハンズフリーフォンとして機能させるハンズフリー処理手順について以下説明する。
(1−3)第1の実施の形態における電子機器システムのハンズフリー処理手順
このような基本構成でなる電子機器システム1では、図4及び図5に示すように、ステップSP1においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、ユーザの操作によりタッチパネル入力部34を介してハンズフリーモードが選択されたことを認識すると、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、携帯電話機5との間の通信リンクを確立し、その携帯電話機5に記憶されている電話帳情報を読み出して自身のメモリ36に一旦記憶し、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、携帯電話機5との間の通信リンクを確立したので、その旨の初期ステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置2へ送信し、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4においてカーAV装置2の制御マイコン21は、携帯電話機5との間の通信リンクを確立した旨の初期ステータス信号をポータブルNV装置3から受信したので、当該カーAV装置2の操作ボタン郡14によりポータブルNV装置3を介して携帯電話機5を操作可能なキー入力モードへ切り替え、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5においてカーAV装置2の制御マイコン21は、携帯電話機5が保持している電話帳リストをポータブルNV装置3の表示部33に表示させるためのボタン操作が行われたことを認識すると、電話帳リスト表示のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置3へ送信し、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、カーAV装置2の制御マイコン21から受け取った電話帳リスト表示のステータス信号に従い、携帯電話機5から読み出してメモリ36に保持しておいた電話帳情報を読み出し、その電話帳情報に基づいて電話帳リストを表示部33に表示し、次のステップSP7へ移る。
ステップSP7においてカーAV装置2の制御マイコン21は、操作ボタン郡14のつまみ14Aが回転操作されたことを認識すると、つまみ14Aが回転操作されたときの回転量を示すステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置3へ送信し、次のステップSP8へ移る。
ステップSP8においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、つまみ14Aに対する回転量を示すステータス信号に応じて表示部33に表示した電話帳リストの表示対象をスクロールすることにより切り替え、次のステップSP9へ移る。
ステップSP9においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、表示部33に表示した電話帳リストのうちタッチパネル入力部34を介してユーザに選択された電話番号を認識し、その電話番号に対して携帯電話機5により発信し、次のステップSP10へ移る。
ステップSP10においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、ハンズフリー機能準備のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置2へ送信し、次のステップSP11へ移る。
ステップSP11においてカーAV装置2の制御マイコン21は、ポータブルNV装置3からハンズフリー機能準備のステータス信号を受信したので、当該カーAV装置2の操作ボタン郡14によりハンズフリー機能操作可能なキー入力モードへ切り替え、オーディオ入力部28をハンズフリー動作オンモードに切り替え、DSP部27によるエコーキャンセル処理、音声帯域強調処理の準備を行うと共にミュート処理によりポータブルNV装置3からのハンズフリー音声の入力を待機する。
このときステップSP12においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、携帯電話機5による通話相手との電話接続が確立できたか否かを判定し、否定結果が得られたときはステップSP3へ戻って上述の処理を繰り返すのに対し、肯定結果が得られたときは次のステップSP13へ移る。
ステップSP13においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、マイクロフォン3Aのマイク入力をハンズフリー用にオンし、ハンズフリー機能を実行したことを表すステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置2へ送信し、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14においてカーAV装置2の制御マイコン21は、ポータブルNV装置3からハンズフリー機能を実行したことのステータス信号を受け取ったので、ミュート状態を解除することによりハンズフリー動作を開始し、次のステップSP15へ移る。
ステップSP15においてカーAV装置2の制御マイコン21は、ハンズフリー動作中に操作ボタン郡14を介して通話オフ用のボタン操作が行われたことを認識すると、次のステップSP16へ移る。
ステップSP16においてカーAV装置2の制御マイコン21は、ハンズフリー動作中に通話オフ用のボタン操作が行われたので、ハンズフリー動作をオフするステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置3へ送信し、次のステップSP17へ移る。
ステップSP17においてポータブルNV装置3の制御マイコン31は、カーAV装置2からハンズフリー動作をオフするためのステータス信号を受け取ったので、携帯電話機5による電話接続を切断し、マイクロフォン3Aのマイク入力をオフすることによりハンズフリー動作前の初期状態に戻し、次のステップSP18へ移ってポータブルNV装置3における処理を終了する。
一方、ステップSP19においてカーAV装置2の制御マイコン21は、ハンズフリー動作をオフするため、オーディオ入力部28をハンズフリー動作オフモードに切り替えることにより、ハンズフリー動作前状態に戻し、次のステップSP20へ移ってカーAV装置2における処理を終了する。
(1−4)第1の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、電子機器システム1では、カーAV装置2とポータブルNV装置3とがPINケーブル4を介して相互通信可能な状態に接続され、ポータブルNV装置3と携帯電話機5との通信リンクが確立したとき、当該ポータブルNV装置3からカーAV装置2へ通信リンク確立の初期ステータス信号を送信し、カーAV装置2の制御マイコン21にその初期ステータス信号を認識させることにより、当該カーAV装置2の操作ボタン郡14により携帯電話機5を外部から操作可能なキー入力モードへ切り替えさせることができる。
すなわち電子機器システム1では、カーAV装置2の操作ボタン郡14により携帯電話機5を外部操作し得、携帯電話機5が所持している電話帳リストをポータブルNV装置3の表示部33に表示させるための命令を、その携帯電話機5を操作することなくボタン操作のし易いカーAV装置2の操作ボタン郡14を介してユーザに代行入力させることができる。
このときポータブルNV装置3の制御マイコン31は、電話帳リストを表示させるためのステータス信号をカーAV装置2から受け取り、そのステータス信号を認識することにより、ポータブルNV装置3と携帯電話機5との通信リンクを確立した際、予め携帯電話機5から読み出してメモリ36に記憶しておいた電話帳情報に基づいて電話帳リストを表示部33に表示することができる。
すなわちポータブルNV装置3の制御マイコン31は、携帯電話機5の電話帳リストを、携帯電話機5よりも画面サイズの大きな表示部33に表示することによって代行し、ユーザの電話帳リストに対する視認性を大幅に向上させることができる。
そしてポータブルNV装置3は、その表示部33に表示された電話帳リストの中からユーザに発信先の電話番号を選択させ、ハンズフリー動作を準備させるためのステータス信号をカーAV装置2へ送信することにより、当該カーAV装置2に対してハンズフリー動作を実行するための準備を行わせることができる。
従って電子機器システム1では、ポータブルNV装置3のマイクロフォン3Aによってユーザの音声を集音し、その音声データを通信処理部32から携帯電話機5を介して通話相手へ送信する一方、当該携帯電話機5によって受信した通話相手の音声をカーAV装置2の各スピーカFL、FR、RL及びRRから出力させることにより、ハンズフリー機能を実現することができる。
このように電子機器システム1では、携帯電話機5に対する操作をカーAV装置2に代行させ、電話帳リストの表示をポータブルNV装置3に代行させ、マイク入力をポータブルNV装置3に代行させ、かつ通話相手の音声出力をカーAV装置2の各スピーカFL、FR、RL及びRRに代行させることにより、携帯電話機5に代わってカーAV装置2及びポータブルNV装置3相互の連携によりハンズフリー動作を実行することができる。
以上の構成によれば、電子機器システム1ではカーAV装置2及びポータブルNV装置3間で各種のステータス信号を相互にやりとりし、互いの機能を連携させることにより、マスタースレーブという相互関係ではなく相手機器の機能を相互に融合したユーザインタフェースとなり得、携帯電話機5の各種機能を代行しながらカーAV装置2及びポータブルNV装置3によりハンズフリー機能を操作性良く実現することができる。
また電子機器システム1では、カーAV装置2が車内空間のエアーコンディショナーの吹出口や、エアーコンディショナー操作パネル下の運転者が運転視線から目をそらすような予め決められた場所に取付固定されるのに対し、ポータブルNV装置3を運転者の運転視線から大きくそらさせることのない車内空間内の任意の位置に吸盤等で取付けた状態で、カーAV装置2とポータブルNV装置3とを相互に連携させ、ポータブルNV装置3の表示部33を介して携帯電話機5の電話帳リストを表示させたり、その電話帳リストの中からユーザに発信先の電話番号を選択させるようにしたことにより、運転者の運転視線をそらさせることなくハンズフリー操作を実行させることができる。
(2)第2の実施の形態
(2−1)第2の実施の形態における電子機器システムの全体構成
図1との対応部分に同一符号を付した図6において、51は全体として第2の実施の形態における電子機器システムを示し、車内空間に取り付けられたカーAV装置52に対して、ポータブルNV装置53がPINケーブル4を介して接続された構成を有している。
このPINケーブル4は、左チャンネルオーディオ端子T1、右チャンネルオーディオ端子T2、通信ライン端子T3及びグランド端子T4を有し、通信ライン端子T3を介してカーAV装置52及びポータブルNV装置53間で各種命令やステータス信号のやりとりを行わせると共に、左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してポータブルNV装置53から供給される音声データをカーAV装置52へ伝送するようになされている。
カーAV装置52は、図示しない車両に取り付けられた際、その車両の車内空間的な制約等から、本体部12の大部分がダッシュボード内に埋め込まれ、フロントパネル13だけがダッシュボードの外部に露出するように取り付けられる。因みに、フロントパネル13の構成については、第1の実施の形態におけるカーAV装置2と同様であるため、ここではその説明を省略する。
このカーAV装置52においても、車内空間における4隅に配置されたフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRと接続されており、CD再生音、DVD再生音またはラジオ放送音声等を出力し得るようになされている。
この電子機器システム51では、カーAV装置52とポータブルNV装置53とがPINケーブル4によって接続された場合、ポータブルNV装置53に予め格納されているAVコンテンツの再生映像を当該ポータブルNV装置53の表示部33に表示する一方、そのAVコンテンツの再生音声についてはカーAV装置52の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張して出力させ得るようになされている。
このようにカーAV装置52及びポータブルNV装置53がPINケーブル4によって接続されたときに、ポータブルNV装置53によるAVコンテンツの再生音声をカーAV装置52の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張して出力させ得る電子機器システム51の回路構成について、次に説明する。
(2−2)第2の実施の形態における電子機器システムの回路構成
図3との対応部分に同一符号を付した図7に示すように、電子機器システム51のカーAV装置52は、第1の実施の形態におけるカーAV装置2(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン21がメモリ25に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
実際上、カーAV装置52では、操作ボタン群14やつまみ14Aを介して入力されたユーザからの命令を入力部22によって受け付け、その命令を制御マイコン21へ送出する。
カーAV装置52の制御マイコン21は、その命令に従ってAVコンテンツデコード部26によりCD再生処理又はDVD再生処理を行うことによって得られた音声データに対し、DSP部27により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られる音声データをアンプ部30により所定レベルに増幅した後ディジタルアナログ変換し、フロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからCD再生音声又はDVD再生音声として出力する。
このとき制御マイコン21は、AVコンテンツデコード部26によりCD再生処理を行っているのであれば、CD再生中の楽曲タイトル、アーティスト名、再生経過時間等を表示部23に表示し、AVコンテンツデコード部26によりDVD再生処理を行っているのであればチャプター数、DVD再生経過時間及びDVD再生残時間等を表示部23に表示するようになされている。
一方、ポータブルNV装置53においても、第1の実施の形態におけるポータブルNV装置3(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン31がメモリ36に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
具体的にはポータブルNV装置53の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して入力された命令を受け付け、その命令に応じてナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション映像データに対して、DSP部37により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られるナビゲーション映像を表示部33に表示するようになされている。
このときポータブルNV装置53の制御マイコン31は、ナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション音声データに対しては、オーディオ出力部40を介して当該ポータブルNV装置53自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力するようになされている。
またポータブルNV装置53は、AVコンテンツデコード部39を有しており、メモリ36に予め格納されているAVコンテンツをAVコンテンツデコード部39によってデコードし、その結果得られるAVコンテンツの再生映像をDSP部37を介して表示部33に表示すると共に、そのAVコンテンツの再生音声をオーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力させ得るようになされている。
なおカーAV装置52の制御マイコン21は、車両からパーキングブレーキ検出信号(図示せず)の供給を受けるようになされており、パーキングブレーキ検出信号の供給を受けているとき以外、すなわちパーキングブレーキが解除されているときはポータブルNV装置53の表示部33にAVコンテンツの映像を映し出すことを禁止するステータス信号を当該ポータブルNV装置53の制御マイコン31へ送信し、カーAV装置52からポータブルNV装置53によるAVコンテンツの再生映像を表示制御し得るようになされている。
さらにポータブルNV装置53は、カーAV装置52とPINケーブル4を介して相互に接続された場合、AVコンテンツデコード部39によってデコードした結果得られるAVコンテンツの再生音声データをオーディオ出力部40からPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してカーAV装置52へ送信し得るようになされている。
このときカーAV装置52の制御マイコン21は、オーディオ入力部28を介してポータブルNV装置3から受信したAVコンテンツの再生音声データをDSP部27及びアンプ部30を介してフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからAVコンテンツの再生音声として4chに拡張出力し得るようになされている。
このような構成の電子機器システム51において、カーAV装置52の制御マイコン21及びポータブルNV装置53の制御マイコン31が共通の処理プログラムに従って互いに連携しながら動作することにより、ポータブルNV装置53によるAVコンテンツの再生音声をカーAV装置52の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張出力させ得る音声拡張処理手順について以下説明する。
(2−3)第2の実施の形態における電子機器システムの音声拡張処理手順
このような基本構成でなる電子機器システム51では、図8及び図9に示すように、ステップSP31においてポータブルNV装置53の制御マイコン31は、ユーザの操作によりAVコンテンツ再生モードが選択されたことを認識すると、AVコンテンツ再生モードのステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置52へ送信し、次のステップSP32へ移る。
ステップSP32においてカーAV装置52の制御マイコン21は、AVコンテンツ再生モードのステータス信号をポータブルNV装置53から受信したので、当該カーAV装置52の操作ボタン郡14によりポータブルNV装置53のAVコンテンツ操作可能なキー入力モードへ切り替え、次のステップSP33へ移る。
ステップSP33においてカーAV装置52の制御マイコン21は、ポータブルNV装置53のAVコンテンツリストを当該ポータブルNV装置53の表示部33に表示させるためのボタン操作が行われたことを認識すると、そのAVコンテンツリスト表示のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置53へ送信し、次のステップSP34へ移る。
ステップSP34においてポータブルNV装置53の制御マイコン31は、カーAV装置52の制御マイコン21から受け取ったAVコンテンツリスト表示のステータス信号に従い、メモリ36に保持しているAVコンテンツリストを読み出して表示部33に表示し、次のステップSP35へ移る。
ステップSP35においてカーAV装置52の制御マイコン21は、AVコンテンツリストを目視確認しているユーザによって操作ボタン郡14のつまみ14Aが回転操作され、そのつまみ14Aが押下操作されたことを認識すると、つまみ14Aの回転操作及び押下操作を示すステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置53へ送信し、次のステップSP36へ移る。
ステップSP36においてポータブルNV装置53の制御マイコン31は、つまみ14Aの回転操作及び押下操作を示すステータス信号に応じて表示部33に表示したAVコンテンツリストのうち再生対象のAVコンテンツを決定して再生し、AVコンテンツ再生のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置52へ送信する。
このときポータブルNV装置53の制御マイコン31は、再生したAVコンテンツに映像データが付加されていれば、その映像については表示部33に表示すると共に、AVコンテンツの音声データをPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2によりカーAV装置52へ送信し、次のステップSP37へ移る。
ステップSP37においてカーAV装置52の制御マイコン21は、ポータブルNV装置53から受け取ったAVコンテンツ再生のステータス信号に従って、オーディオ入力部28をポータブルNV装置53からのAVコンテンツ再生入力に切り替えると共に、ミュート処理により入力待機し、次のステップSP38へ移る。
ステップSP38においてカーAV装置52の制御マイコン21は、ポータブルNV装置53から受け取ったAVコンテンツの音声データに対してAVコンテンツ再生のステータス信号に応じた音声処理(例えばイコライジング処理等)を施し、ミュート処理を解除した後、AVコンテンツの再生音声を各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張して出力し、次のステップSP39へ移る。
ステップSP39においてカーAV装置2の制御マイコン21は、操作ボタン群14のうち曲送りボタンがユーザによって押下操作されると、曲送りのステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置53へ送信し、次のステップSP40へ移る。
ステップSP40においてポータブルNV装置53の制御マイコン31は、カーAV装置52から受け取った曲送りのステータス信号に従って、現在再生中のAVコンテンツを曲送りして次のAVコンテンツを再生し、曲送りしたAVコンテンツ再生のステータス信号及び曲送りした次のAVコンテンツの音声データをPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2によりカーAV装置52へ送信し、次のステップSP41へ移る。
ステップSP41においてカーAV装置52の制御マイコン21は、ポータブルNV装置53から受け取った次のAVコンテンツの音声データに対してAVコンテンツ再生のステータス信号に応じた音声処理を施し、ミュート処理を解除した後、曲送りした次のAVコンテンツの再生音声を各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張出力し、次のステップSP42へ移る。
ステップSP42においてカーAV装置52の制御マイコン21は、操作ボタン群14の中から停止ボタンが押下操作されたことを認識すると、再生停止のステータス信号を生成してPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置53へ送信し、次のステップSP43へ移って、カーAV装置52の処理を終了する。
このときステップSP44においてポータブルNV装置53の制御マイコン31は、カーAV装置52から受け取った再生停止のステータス信号に従って、再生中であるAVコンテンツの再生処理を停止し、次のステップSP45へ移ってポータブルNV装置53の処理を終了する。
(2−4)第2の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、電子機器システム51では、カーAV装置52とポータブルNV装置53とがPINケーブル4を介して相互通信可能な状態に接続されたとき、ポータブルNV装置53からカーAV装置52へAVコンテンツ再生モードのステータス信号を送信し、当該カーAV装置52の制御マイコン21にAVコンテンツ再生モードのステータス信号を認識させることにより、カーAV装置52の操作ボタン群14により当該ポータブルNV装置53のAVコンテンツを操作可能なキー入力モードへ切り替えさせることができる。
すなわち電子機器システム51では、カーAV装置52の操作ボタン郡14によりポータブルNV装置53を外部操作し得、当該ポータブルNV装置53が所持しているAVコンテンツリストをポータブルNV装置3の表示部33に表示させ、ボタン操作のし易いカーAV装置2のつまみ14Aを介してAVコンテンツリストの中からユーザ所望のAVコンテンツを選択決定させることができる。
このときポータブルNV装置53の制御マイコン31は、カーAV装置52のつまみ14Aによって選択決定されたAVコンテンツを再生するが、そのAVコンテンツがビデオ音楽クリップのような映像及び音声からなるデータである場合、その再生映像についてはポータブルNV装置53の表示部33に表示する。
そしてカーAV装置52の制御マイコン1は、ポータブルNV装置53から送信されてくるAVコンテンツ再生のステータス信号に従って、オーディオ入力部28をポータブルNV装置53からのAVコンテンツ再生入力に切り替えた後、AVコンテンツの音声データを受け取って、当該カーAV装置52に接続された各スピーカFL、FR、RL及びRRからAVコンテンツの再生音声を4chに拡張して出力する。
すなわち電子機器システム51では、ポータブルNV装置53が所持しているAVコンテンツの再生映像については当該ポータブルNV装置53の表示部33により表示する一方、そのAVコンテンツの再生音声については、ポータブルNV装置53のスピーカではなく、カーAV装置2の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張した状態で高音質に出力することができる。
このように電子機器システム51では、ポータブルNV装置53が所持しているAVコンテンツの選択決定操作をカーAV装置52の操作ボタン群14及びつまみ14Aによって行わせ、ポータブルNV装置53によって再生したAVコンテンツの再生音声をカーAV装置52の各スピーカFL、FR、RL及びRRから高音質に拡張出力するように代行させることができる。
以上の構成によれば、電子機器システム51ではカーAV装置52及びポータブルNV装置53間で各種のステータス信号を相互にやりとりし、互いの機能を連携させることにより、マスタースレーブという相互関係ではなく相手機器の機能を相互に融合したユーザインタフェースとなり得、ポータブルNV装置53のAVコンテンツ再生機能(この場合は再生音声出力)をカーAV装置52で一部代行することにより、ポータブルNV装置53による再生音声を各スピーカFL、FR、RL及びRRから高音質に拡張出力することができる。
(3)第3の実施の形態
(3−1)第3の実施の形態における電子機器システムの全体構成
図1との対応部分に同一符号を付した図10において、61は全体として第3の実施の形態における電子機器システムを示し、車内空間に取り付けられたカーAV装置62に対して、ポータブルNV装置63がPINケーブル4を介して接続され、当該ポータブルNV装置63に対して携帯電話機5が例えばブルートゥース等のワイヤレス通信によって無線通信接続された構成を有している。
このPINケーブル4は、左チャンネルオーディオ端子T1、右チャンネルオーディオ端子T2、通信ライン端子T3及びグランド端子T4を有し、通信ライン端子T3を介してカーAV装置62及びポータブルNV装置63間で各種命令やステータス信号のやりとりを行わせると共に、左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してポータブルNV装置63から供給される音声データをカーAV装置62へ伝送するようになされている。
カーAV装置62は、図示しない車両に取り付けられた際、その車両の車内空間的な制約等から、本体部12の大部分がダッシュボード内に埋め込まれ、フロントパネル13だけがダッシュボードの外部に露出するように取り付けられる。因みに、フロントパネル13の構成については、第1の実施の形態におけるカーAV装置2と同様であるため、ここではその説明を省略する。
このカーAV装置62(図10)は、車内空間における4隅に配置されたフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRと接続されており、CD再生音、DVD再生音、ラジオ放送音声、または携帯電話機5の通話音声等を出力し得るようになされている。
この電子機器システム61では、ポータブルNV装置63と携帯電話機5との通信リンクを確立すると、その携帯電話機5が所持しているAVコンテンツのストリーミングデータを、ポータブルNV装置3及びPINケーブル4を介してカーAV装置2へ伝送し、当該カーAV装置2のフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからストリーミング音声として出力させ得るようになされている。
このように電子機器システム61では、ポータブルNV装置63と携帯電話機5との通信リンクを確立したとき、携帯電話機5が所持しているAVコンテンツのストリーミングデータをポータブルNV装置63からPINケーブル4を介してカーAV装置62へ伝送し、カーAV装置62のフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからAVコンテンツのストリーミング音声を4chに拡張して出力させ得るようになされている。
このようにポータブルNV装置63と携帯電話機5との通信リンクを確立したときに、カーAV装置62及びポータブルNV装置63全体により携帯電話機5が所持しているAVコンテンツのストリーミング音声を拡張出力させ得る電子機器システム61の回路構成について、次に説明する。
(3−2)第3の実施の形態における電子機器システムの回路構成
図3との対応部分に同一符号を付した図11に示すように、電子機器システム61のカーAV装置62は、CPU構成でなる制御マイコン21がメモリ25に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
実際上、カーAV装置62では、操作ボタン群14やつまみ14Aを介して入力されたユーザからの命令を入力部22によって受け付け、その命令を制御マイコン21へ送出する。
カーAV装置62の制御マイコン21は、その命令に従ってAVコンテンツデコード部26によりCD再生処理又はDVD再生処理を行うことによって得られた音声データに対し、DSP部27により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られる音声データをアンプ部30により所定レベルに増幅した後ディジタルアナログ変換し、フロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからCD再生音声又はDVD再生音声として出力する。
このとき制御マイコン21は、AVコンテンツデコード部26によりCD再生処理を行っているのであれば、CD再生中の楽曲タイトル、アーティスト名、再生経過時間等を表示部23に表示し、AVコンテンツデコード部26によりDVD再生処理を行っているのであればチャプター数、DVD再生経過時間及びDVD再生残時間等を表示部23に表示するようになされている。
一方、ポータブルNV装置63においても、第1の実施の形態におけるポータブルNV装置3(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン31がメモリ36に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
具体的にはポータブルNV装置63の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して入力された命令を受け付け、その命令に応じてナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション映像データに対して、DSP部37により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られるナビゲーション映像を表示部33に表示するようになされている。
このときポータブルNV装置63の制御マイコン31は、ナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション音声データに対しては、オーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力するようになされている。
またポータブルNV装置63は、AVコンテンツデコード部39を有しており、メモリ36に格納されているAVコンテンツをAVコンテンツデコード部39によってデコードし、その結果得られるAVコンテンツの再生映像をDSP部37を介して表示部33に表示すると共に、そのAVコンテンツの再生音声をオーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力させ得るようになされている。
なおカーAV装置62の制御マイコン21は、車両からパーキングブレーキ検出信号(図示せず)の供給を受けるようになされており、パーキングブレーキ検出信号の供給を受けているとき以外、すなわちパーキングブレーキが解除されているときはポータブルNV装置63の表示部33にAVコンテンツの映像を映し出すことを禁止するステータス信号を当該ポータブルNV装置63の制御マイコン31へ送信し、カーAV装置62からポータブルNV装置63によるAVコンテンツの再生映像を表示制御し得るようになされている。
さらにポータブルNV装置63は、カーAV装置62とPINケーブル4を介して相互に接続された状態で、携帯電話機5との通信リンクを確立した場合、その携帯電話機5が所持しているAVコンテンツ(例えばビデオ音楽クリップ)を通信処理部32によりストリーミングデータとして取り込み、そのうちストリーミング再生映像データについては表示部33にストリーミング再生映像として表示させる一方、AVコンテンツのストリーミング再生音声データについてはオーディオ出力部40からPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してカーAV装置62へ送信し得るようになされている。
このときカーAV装置62の制御マイコン21は、オーディオ入力部28を介してポータブルNV装置63から受信した携帯電話機5からのストリーミング再生音声データをDSP部27によってディジタル信号処理した後、アンプ部30を介してフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRから携帯電話機5によるAVコンテンツのストリーミング再生音声として4chに拡張して出力し得るようになされている。
このような構成の電子機器システム61において、カーAV装置62の制御マイコン21及びポータブルNV装置63の制御マイコン31が共通の処理プログラムに従って互いに連携しながら動作することにより、カーAV装置62及びポータブルNV装置63により携帯電話機5のストリーミング再生機能を代行させるストリーミング再生処理手順について以下説明する。
(3−3)第3の実施の形態における電子機器システムのストリーミング再生処理手順
このような基本構成でなる電子機器システム61では、図12及び図13に示すように、ステップSP61においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介してユーザの操作により携帯電話機5のAVコンテンツストリーミングモードが選択されたことを認識すると、次のステップSP62へ移る。
ステップSP62においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、携帯電話機5との間の通信リンクを確立し、その携帯電話機5が所持しているAVコンテンツリストを読み出し、それを自身のメモリ36に一旦記憶し、次のステップSP63へ移る。
ステップSP63においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、携帯電話機5との間の通信リンクを確立したので、その旨の初期ステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置62へ送信し、次のステップSP64へ移る。
ステップSP64においてカーAV装置62の制御マイコン21は、携帯電話機5との間の通信リンクを確立した旨の初期ステータス信号をポータブルNV装置63から受信したので、当該カーAV装置62の操作ボタン郡14によりポータブルNV装置63を介して携帯電話機5のAVコンテンツストリーミング再生操作可能なキー入力モードへ切り替え、次のステップSP65へ移る。
ステップSP65においてカーAV装置62の制御マイコン21は、携帯電話機5が所持しているAVコンテンツリストをポータブルNV装置63の表示部33に表示させるためのボタン操作が行われたことを認識すると、そのステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置63へ送信し、次のステップSP66へ移る。
ステップSP66においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、カーAV装置62の制御マイコン21から受け取ったステータス信号に従い、携帯電話機5から読み出してメモリ36に保持しておいたAVコンテンツリストを表示部33に表示し、次のステップSP67へ移る。
ステップSP67においてカーAV装置62の制御マイコン21は、操作ボタン郡14のつまみ14Aが回転操作されたことを認識すると、つまみ14Aが回転操作されたときの回転量を示すステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置63へ送信し、次のステップSP68へ移る。
ステップSP68においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、カーAV装置62から受け取った、つまみ14Aに対する回転量を示すステータス信号に応じて表示部33に表示したAVコンテンツリストの表示対象をスクロールすることにより切り替え、次のステップSP69へ移る。
ステップSP69においてカーAV装置62の制御マイコン21は、ポータブルNV装置63の表示部33に表示されたAVコンテンツリストのうち、カーAV装置62のつまみ14Aに対する押下操作により選択決定されたAVコンテンツを認識すると、その選択結果のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置63へ送信し、次のステップSP70へ移る。
ステップSP70においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、カーAV装置62から受け取った選択結果のステータス信号に従って、携帯電話機5のAVコンテンツに対するストリーミング再生処理を開始させ、そのストリーミングデータを通信処理部32により受け取り、ストリーミングデータにストリーミング再生映像データが含まれていれば、そのストリーミング再生映像データに基づくストリーミング再生映像を表示部33に表示し、次のステップSP71へ移る。
ステップSP71においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、ストリーミング再生映像を表示部33に表示したことを意味するストリーミング再生のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置62へ送信すると共に、そのストリーミングデータに含まれるストリーミング再生音声データをPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2によりカーAV装置62へ送信し、次のステップSP72へ移る。
このときステップSP72においてカーAV装置62の制御マイコン21は、ポータブルNV装置63から受け取ったストリーミング再生音声データに対し、ストリーミング再生のステータス信号に応じた音声処理を施し、ミュート処理を解除した後、AVコンテンツのストリーミング再生音声を各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張して出力し、次のステップSP73へ移る。
ステップSP73においてカーAV装置62の制御マイコン21は、操作ボタン群14のうち曲送りボタンが押下操作されると、曲送りのステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置63へ送信した後、ミュート状態に遷移させ、ポータブルNV装置63からの次のステータス信号を待ち受け、次のステップSP74へ移る。
ステップSP74においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、カーAV装置62から受け取った曲送りのステータス信号に従って、携帯電話機5のAVコンテンツを曲送りして次のAVコンテンツをストリーミング再生させ、そのストリーミング再生のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置62へ送信すると共に、ストリーミング再生音声データをPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2によりカーAV装置62へ送信し、次のステップSP75へ移る。
ステップSP75においてカーAV装置62の制御マイコン21は、ポータブルNV装置63から受け取った次のAVコンテンツのストリーミング再生音声データに対し、ストリーミング再生のステータス信号に応じた音声処理を施し、ミュート処理を解除した後、AVコンテンツのストリーミング再生音声を各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張出力し、次のステップSP76へ移る。
ステップSP76においてカーAV装置62の制御マイコン21は、操作ボタン群14の中から停止ボタンが押下操作されたことを認識すると、再生停止のステータス信号を生成してPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置63へ送信し、次のステップSP77へ移って、カーAV装置62の処理を終了する。
このときステップSP78においてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、カーAV装置62から受け取った再生停止のステータス信号に従って、携帯電話機5によるAVコンテンツのストリーミング再生処理を停止させ、次のステップSP79へ移ってポータブルNV装置63の処理を終了する。
(3−4)第3の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、電子機器システム61では、カーAV装置62とポータブルNV装置63とがPINケーブル4を介して相互通信可能な状態に接続され、ポータブルNV装置63と携帯電話機5との通信リンクが確立したときに、当該ポータブルNV装置63からカーAV装置62へ通信リンク確立の初期ステータス信号を送信し、カーAV装置62の制御マイコン21に初期ステータス信号を認識させることにより、当該カーAV装置62の操作ボタン郡14により携帯電話機5のAVコンテンツストリーミング再生操作可能なキー入力モードへ切り替えさせることができる。
すなわち電子機器システム61では、カーAV装置62の操作ボタン郡14により携帯電話機5を外部操作し得、携帯電話機5が所持しているAVコンテンツリストをポータブルNV装置63の表示部33に表示させるための命令を、その携帯電話機5を操作することなくボタン操作のし易いカーAV装置62の操作ボタン郡14を介してユーザに代行入力させることができる。
このときポータブルNV装置63の制御マイコン31は、AVコンテンツリストを表示させるためのステータス信号をカーAV装置62から受け取り、そのステータス信号を認識することにより、ポータブルNV装置63と携帯電話機5との通信リンクを確立した際、予め携帯電話機5から読み出してメモリ36に記憶しておいたAVコンテンツリストを表示部33に表示することができる。
すなわちポータブルNV装置63の制御マイコン31は、カーAV装置62からの命令に従って、携帯電話機5のAVコンテンツリストを、当該携帯電話機5よりも画面サイズの大きな表示部33に表示することによって代行し、AVコンテンツリストに対するユーザの視認性を大幅に向上させることができる。
そしてカーAV装置62の制御マイコン21は、ポータブルNV装置63の表示部33に表示されたAVコンテンツリストの中からユーザにストリーミング再生を希望するAVコンテンツをカーAV装置62のつまみ14Aの操作により選択されたときのステータス信号をポータブルNV装置63へ送信することにより、当該ポータブルNV装置63を介して携帯電話機5にAVコンテンツのストリーミング再生を実行させることができる。
続いてポータブルNV装置63の制御マイコン31は、ストリーミング再生したことのステータス信号をカーAV装置62へ送信することにより、当該カーAV装置62に対してストリーミング再生音声の出力準備を行わせることができる。
カーAV装置62の制御マイコン21は、ポータブルNV装置63からストリーミング再生音声データを受け取ったとき、各スピーカFL、FR、RL及びRRからAVコンテンツのストリーミング再生音声を4chに拡張して出力させることができる。
このように電子機器システム61では、携帯電話機5に対するAVコンテンツストリーミング再生操作をカーAV装置2に代行させ得ると共に、AVコンテンツリストの表示をポータブルNV装置63に代行させ、かつストリーミング再生したときのストリーミング再生音声をカーAV装置62の各スピーカFL、FR、RL及びRRから代行させて拡張出力することにより、カーAV装置62及びポータブルNV装置63相互の連携により携帯電話機5によるストリーミング再生処理を代行することができる。
以上の構成によれば、電子機器システム61ではカーAV装置62及びポータブルNV装置63間で各種のステータス信号を相互にやりとりし、互いの機能を連携させることにより、マスタースレーブという相互関係ではなく相手機器の機能を相互に融合したユーザインタフェースとなり得、携帯電話機5のストリーミング再生機能をカーAV装置62及びポータブルNV装置63により操作性良く実現することができる。
また電子機器システム61では、カーAV装置62が車内空間のエアーコンディショナーの吹出口や、エアーコンディショナー操作パネル下の運転者が運転視線から目をそらすような予め決められた場所に取付固定されるのに対し、ポータブルNV装置63を運転者の運転視線から大きくそらさせることのない車内空間の任意の位置に吸盤等で取付けた状態で、カーAV装置62とポータブルNV装置63とを相互に連携させ、ポータブルNV装置63の表示部33を介して携帯電話機5のAVコンテンツリストを表示させることにより、そのAVコンテンツリストの中から再生対象のAVコンテンツを選択させることができるので、運転者の運転視線をそらさせることなく携帯電話機5によるストリーミング再生処理を実行させることができる。
(4)第4の実施の形態
(4−1)第4の実施の形態における電子機器システムの全体構成
図1との対応部分に同一符号を付した図14において、71は全体として第4の実施の形態における電子機器システムを示し、車内空間に取り付けられたカーAV装置72に対して、ポータブルNV装置73がPINケーブル4を介して相互に接続された構成を有している。
このPINケーブル4は、左チャンネルオーディオ端子T1、右チャンネルオーディオ端子T2、通信ライン端子T3及びグランド端子T4を有し、通信ライン端子T3を介してカーAV装置72及びポータブルNV装置73間で各種命令やステータス信号のやりとりを行わせると共に、左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してポータブルNV装置73から供給される音声データをカーAV装置72へ伝送するようになされている。
カーAV装置72は、図示しない車両に取り付けられた際、その車両の車内空間的な制約等から、本体部12の大部分がダッシュボード内に埋め込まれ、フロントパネル13だけがダッシュボードの外部に露出するように取り付けられる。因みに、フロントパネル13の構成については、第1の実施の形態におけるカーAV装置2と同様であるため、ここではその説明を省略する。
このカーAV装置72においても、車内空間における4隅に配置されたフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRと接続されており、CD再生音、DVD再生音またはラジオ放送音声等を出力し得るようになされている。
この電子機器システム71では、カーAV装置72とポータブルNV装置73とがPINケーブル4によって相互に接続された場合、ポータブルNV装置73によって目的地までのルートナビゲーションを開始したとき、ナビゲーション映像については当該ポータブルNV装置3の表示部33に表示する一方、ナビゲーション音声についてはカーAV装置2の各スピーカFL、FR、RL及びRRを介して4chに拡張出力させ得るようになされている。
このようにカーAV装置72及びポータブルNV装置73がPINケーブル4によって相互に接続されたとき、ポータブルNV装置73からのナビゲーション音声をカーAV装置72の各スピーカFL、FR、RL及びRRにより4chに拡張して出力させ得る電子機器システム71の回路構成について、次に説明する。
(4−2)第4の実施の形態における電子機器システムの回路構成
図3との対応部分に同一符号を付した図15に示すように、電子機器システム71のカーAV装置72は、第1の実施の形態におけるカーAV装置2(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン21がメモリ25に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
実際上、カーAV装置72では、操作ボタン群14やつまみ14Aを介して入力されたユーザからの命令を入力部22によって受け付け、その命令を制御マイコン21へ送出する。
カーAV装置72の制御マイコン21は、その命令に従ってAVコンテンツデコード部26によりCD再生処理又はDVD再生処理を行うことによって得られた音声データに対し、DSP部27により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られる音声データをアンプ部30により所定レベルに増幅した後ディジタルアナログ変換し、フロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからCD再生音声又はDVD再生音声として出力する。
このときカーAV装置72の制御マイコン21は、AVコンテンツデコード部26によりCD再生処理を行っているのであれば、CD再生中の楽曲タイトル、アーティスト名、再生経過時間等を表示部23に表示し、AVコンテンツデコード部26によりDVD再生処理を行っているのであればチャプター数、DVD再生経過時間及びDVD再生残時間等を表示部23に表示するようになされている。
一方、ポータブルNV装置73においても、第1の実施の形態におけるポータブルNV装置3(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン31がメモリ36に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
このポータブルNV装置73は、AVコンテンツデコード部39を有しており、メモリ36に予め格納されたAVコンテンツをAVコンテンツデコード部39によってデコードし、その結果得られるAVコンテンツの再生映像データをDSP部37を介して表示部33に再生映像として表示すると共に、そのAVコンテンツの再生音声データをオーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置73自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から再生音声として出力させ得るようになされている。
なおカーAV装置72の制御マイコン21は、車両からパーキングブレーキ検出信号の供給を受けるようになされており、パーキングブレーキ検出信号の供給を受けているとき以外、すなわちパーキングブレーキが解除されているときはポータブルNV装置73の表示部33にAVコンテンツの映像を映し出すことを禁止するステータス信号を当該ポータブルNV装置73の制御マイコン31へ送信し、カーAV装置72からポータブルNV装置73によるAVコンテンツの再生映像を表示制御し得るようになされている。
さらにポータブルNV装置73の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して入力された命令を受け付け、その命令に応じてナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション映像データに対して、DSP部37により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られるナビゲーション映像を表示部33に表示するようになされている。
このときポータブルNV装置73の制御マイコン31は、ナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション音声データに対しては、オーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置73自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力し得ると共に、オーディオ出力部40からPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2を介してカーAV装置72へ送信し得るようになされている。
このときカーAV装置72の制御マイコン21は、オーディオ入力部28を介してポータブルNV装置73から受信したナビゲーション音声データをDSP部27及びアンプ部30を介してフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからルートナビゲーション動作時におけるナビゲーション音声として4chに拡張出力し得るようになされている。
このような構成の電子機器システム71において、カーAV装置72の制御マイコン21及びポータブルNV装置73の制御マイコン31が共通の処理プログラムに従って互いに連携しながら動作することにより、ポータブルNV装置73によってナビゲーション動作しているときのナビゲーション音声をカーAV装置72の各スピーカFL、FR、RL及びRRによって4chに拡張出力させ得るナビゲーション音声拡張処理手順について以下説明する。
(4−3)第4の実施の形態における電子機器システムの音声拡張処理手順
このような基本構成でなる電子機器システム71では、図16及び図17に示すように、ステップSP81においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、ユーザの操作によりナビゲーションモードが選択されたことを認識すると、ナビゲーションモードの初期ステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置72へ送信し、次のステップSP82へ移る。
ステップSP82においてカーAV装置72の制御マイコン21は、ナビゲーションモードの初期ステータス信号をポータブルNV装置73から受け取ると、当該カーAV装置72の操作ボタン郡14によりポータブルNV装置73のナビゲーション操作を可能とするキー入力モードへ切り替え、次のステップSP83へ移る。
ステップSP83においてカーAV装置72の制御マイコン21は、ポータブルNV装置73のナビゲーションメニューリストを当該ポータブルNV装置73の表示部33に表示させるためのボタン操作が行われたことを認識すると、そのナビゲーションメニューリスト表示のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置73へ送信し、次のステップSP84へ移る。
ステップSP84においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、カーAV装置72の制御マイコン21から受け取ったナビゲーションメニューリスト表示のステータス信号に従い、予めメモリ36に保持しているナビゲーションメニューリストを読み出して表示部33に表示し、次のステップSP85へ移る。
ステップSP85においてカーAV装置72の制御マイコン21は、ナビゲーションメニューリストを目視確認しているユーザによって操作ボタン郡14のつまみ14Aが回転操作されたことを認識すると、つまみ14Aの回転操作量を示すステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置73へ送信し、次のステップSP86へ移る。
ステップSP86においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、つまみ14Aの回転操作量を示すステータス信号に応じて表示部33に表示したナビゲーションメニューリストに対するカーソルの表示先を切り替え、次のステップSP87へ移る。
ステップSP87においてカーAV装置72の制御マイコン21は、つまみ14Aの押下操作に応じて選択されたときのカーソルが示すメニュー項目を決定し、そのメニュー項目のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置73へ送信し、次のステップSP88へ移る。
ステップSP88においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、メニュー項目のステータス信号に従ってナビゲーション動作の設定が完了したか否かを判定し、否定結果が得られると、ステップSP84へ戻って上述の処理を繰り返すのに対し、肯定結果が得られると、次のステップSP89へ移る。
ステップSP89においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、ナビゲーション動作の設定が完了したので、ルート案内準備のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置72へ送信し、次のステップSP90へ移る。
ステップSP90においてカーAV装置72の制御マイコン21は、ポータブルNV装置73から受け取ったルート案内準備のステータス信号に従って、オーディオ入力部28をポータブルNV装置73によるナビゲーション音声案内入力に切り替え、操作ボタン郡14をAVコンテンツ操作可能なキー入力モードに切り換え、AVコンテンツ再生モードでナビゲーション音声案内入力待機状態に遷移させ、次のステップSP93へ移る。
このときステップS91においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、ルート案内準備のステータス信号を送信したので、目的地までのルートを検索した後、そのルート案内を開始してナビゲーション映像を表示部33に表示すると共に、ナビゲーション音声案内を開始し、次のステップSP92へ移る。
ステップSP92においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、例えば「次の交差点を左折です!」等のナビゲーション音声案内を行うタイミングでナビゲーション音声案内割込みのステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置72へ送信すると共に、そのときのナビゲーション音声案内の音声データをPINケーブル4の左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2によりカーAV装置72へ送信し、次のステップSP93へ移る。
ステップSP93においてカーAV装置72の制御マイコン21は、ポータブルNV装置73から受け取ったナビゲーション音声案内割込みのステータス信号に従って、現在出力中であるAVコンテンツの再生音声をミュートし、ナビゲーション音声案内に最適な音場処理を施した後、ナビゲーション音声案内のナビゲーション音声をカーAV装置72の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張して出力し、次のステップSP94へ移る。
ステップSP94においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、ナビゲーション音声案内の音声データを出力し終わったとき、ナビゲーション音声案内割込終了のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置72へ送信し、次のステップSP95へ移る。
ステップSP95においてカーAV装置72の制御マイコン21は、ポータブルNV装置73から受け取ったナビゲーション音声案内割込終了のステータス信号に従って、ナビゲーション音声案内に最適な音場処理を解除し、AVコンテンツの再生音声に対するミュートを解除し、AVコンテンツの再生音声を各スピーカFL、FR、RL及びRRから再度出力するように切り換え、次のステップSP96へ移る。
ステップSP96においてポータブルNV装置73の制御マイコン31は、ルート案内が目的地に到達して終了すると、ナビゲーション音声案内についても終了し、ルート案内終了のステータス信号をPINケーブル4の通信ライン端子T3によりカーAV装置72へ送信し、次のステップSP97へ移って、ポータブルNV装置73の処理を終了する。
一方、ステップSP98においてカーAV装置7の制御マイコン21は、ポータブルNV装置73から受け取ったルート案内終了のステータス信号に従って、ステップSP90で設定したナビゲーション音声案内入力待機状態を解除することによりナビゲーションモード前の状態に戻し、次のステップSP99へ移ってカーAV装置72の処理を終了する。
(4−4)第4の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、電子機器システム71では、カーAV装置72とポータブルNV装置73とがPINケーブル4を介して相互通信可能な状態に接続されたとき、ポータブルNV装置73からカーAV装置72へナビゲーションモードの初期ステータス信号を送信し、当該カーAV装置72の制御マイコン21にナビゲーションモードの初期ステータス信号を認識させることにより、カーAV装置72の操作ボタン群14により当該ポータブルNV装置73に対するナビゲーション操作を可能なキー入力モードへ切り替えさせることができる。
すなわち電子機器システム71では、カーAV装置72の操作ボタン郡14によりポータブルNV装置73のナビゲーション機能を外部操作し得、当該ポータブルNV装置73によるナビゲーション動作の設定を行ってルート案内を開始させることにより、そのナビゲーション映像を表示部33に表示させることができる。
一方、電子機器システム71では、ルート案内中のナビゲーション音声についてはポータブルNV装置73からカーAV装置72へ送信するナビゲーション音声案内割込みのステータス信号に従って当該カーAV装置72のオーディオ入力部28を介してナビゲーション音声を入力し、ナビゲーション音声案内に最適な音場処理を施した後、当該カーAV装置72に接続された各スピーカFL、FR、RL及びRRからナビゲーション音声を4chに拡張して出力させることができる。
すなわち電子機器システム71では、ポータブルNV装置73によってルート案内を行った際のナビゲーション映像については当該ポータブルNV装置73の表示部33に対して表示する一方、そのナビゲーション音声については、ポータブルNV装置73のスピーカではなく、カーAV装置72の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張した状態で高音質に出力することができる。
このように電子機器システム71では、ポータブルNV装置73によってルート案内を行った際のナビゲーション映像については当該ポータブルNV装置73の表示部33に表示するものの、ナビゲーション音声についてはカーAV装置72の各スピーカFL、FR、RL及びRRを代行させることにより4chに拡張して出力させることができる。
以上の構成によれば、電子機器システム71ではカーAV装置72及びポータブルNV装置73間で各種のステータス信号を相互にやりとりし、互いの機能を連携させることにより、マスタースレーブという相互関係ではなく相手機器の機能を相互に融合したユーザインタフェースとなり得、ポータブルNV装置73のナビゲーション音声出力をカーAV装置2の各スピーカFL、FR、RL及びRRにより代行することにより、ポータブルNV装置73のナビゲーション音声拡張処理を操作性良く実行することができる。
また電子機器システム71では、ポータブルNV装置73を運転者の運転視線から大きくそらさせることのない車内空間の任意の位置に吸盤等で取付けた状態で、カーAV装置72とポータブルNV装置73とを相互に連携させ、ポータブルNV装置73の表示部33を介してナビゲーションメニューリストを表示させ、カーAV装置72側からメニュー項目を選択させることができるので、運転者がポータブルNV装置73のタッチパネル入力部34の任意の部位を押す動作に集中することなく、カーAV装置72のつまみ14Aを回転操作し、押下するという2つの動作のみでナビゲーション動作の設定を実行させることができる。
(5)第5の実施の形態
(5−1)第5の実施の形態における電子機器システムの全体構成
図1との対応部分に同一符号を付した図18において、81は全体として第5の実施の形態における電子機器システムを示し、車内空間に取り付けられたカーAV装置82に対して、ポータブルNV装置83がPINケーブル84を介して接続された構成を有している。
このPINケーブル84は、PINケーブル4(図1)と同様に4極であるが、通信ライン端子T3及びグランド端子T4以外は、左チャンネルオーディオ端子T1及び右チャンネルオーディオ端子T2に代えて、ビデオ端子T5、N/A(Non Assignment)端子T6が設けられており、通信ライン端子T3を介してカーAV装置82及びポータブルNV装置83間で各種命令やステータス信号のやりとりを行わせると共に、ビデオ端子T5を介してカーAV装置82によって再生されたAVコンテンツの再生映像データをポータブルNV装置83へ伝送するようになされている。
カーAV装置82は、図示しない車両に取り付けられた際、その車両の車内空間的な制約等から、本体部12の大部分がダッシュボード内に埋め込まれ、フロントパネル13だけがダッシュボードの外部に露出するように取り付けられる。因みに、フロントパネル13の構成については、第1の実施の形態におけるカーAV装置2と同様であるため、ここではその説明を省略する。
このカーAV装置82においても、車内空間における4隅に配置されたフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRと接続されており、CD再生音、DVD再生音またはラジオ放送音声等を出力し得るようになされている。
この電子機器システム81では、カーAV装置82とポータブルNV装置83とがPINケーブル84によって相互接続された場合、カーAV装置82が所持しているAVコンテンツの再生音声については当該カーAV装置82に接続されている各スピーカFL、FR、RL及びRRから出力させる一方、AVコンテンツの再生映像については、ポータブルNV装置83へ伝送してその表示部33に表示させ得るようになされている。
このようにカーAV装置82及びポータブルNV装置83がPINケーブル84によって相互接続されたとき、カーAV装置82が所持しているAVコンテンツの再生映像をポータブルNV装置83の表示部33に表示させ得る電子機器システム81の回路構成について、次に説明する。
(5−2)第5の実施の形態における電子機器システムの回路構成
図3との対応部分に同一符号を付した図19に示すように、電子機器システム81のカーAV装置82は、第1の実施の形態におけるカーAV装置2(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン21がメモリ25に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
実際上、カーAV装置82では、操作ボタン群14やつまみ14Aを介して入力されたユーザからの命令を入力部22によって受け付け、その命令を制御マイコン21へ送出する。
カーAV装置82の制御マイコン21は、その命令に従ってAVコンテンツデコード部26によりCD再生処理又はDVD再生処理を行うことによって得られた音声データに対し、DSP部27により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られる音声データをアンプ部30により所定レベルに増幅した後ディジタルアナログ変換し、フロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからCD再生音声又はDVD再生音声として出力する。
このときカーAV装置82の制御マイコン21は、AVコンテンツデコード部26によりCD再生処理を行っているのであれば、CD再生中の楽曲タイトル、アーティスト名、再生経過時間等を表示部23に表示し、AVコンテンツデコード部26によりDVD再生処理を行っているのであればチャプター数、DVD再生経過時間及びDVD再生残時間等を表示部23に表示するようになされている。
一方、ポータブルNV装置83においても、第1の実施の形態におけるポータブルNV装置3(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン31がメモリ36に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
このポータブルNV装置83は、AVコンテンツデコード部39を有しており、メモリ36に予め格納されているAVコンテンツをAVコンテンツデコード部39によってデコードし、その結果得られるAVコンテンツの再生映像をDSP部37を介して表示部33に表示すると共に、そのAVコンテンツの再生音声データをオーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置83自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力させ得るようになされている。
さらにポータブルNV装置83の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して入力された命令を受け付け、その命令に応じてナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション映像データに対して、DSP部37により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られるナビゲーション映像を表示部33に表示するようになされている。
このときポータブルNV装置83の制御マイコン31は、ナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション音声データに対しては、オーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力するようになされている。
ところでカーAV装置82の制御マイコン21は、メモリ25に格納されているAVコンテンツをAVコンテンツデコード部26によってデコードし、その結果得られるAVコンテンツの再生映像データについてはビデオ出力部85からビデオ入力部86を介して当該ポータブルNV装置83へ伝送させ得るようになされている。
ポータブルNV装置83の制御マイコン31は、ビデオ入力部86を介してカーAV装置82から入力したAVコンテンツの再生映像データを、DSP部37を介して表示部33に表示し得るようになされており、これによりカーAV装置82が所持しているAVコンテンツの再生映像を、当該ポータブルNV装置83の表示部33を介してユーザに目視確認させ得るようになされている。
なおカーAV装置82の制御マイコン21は、車両からパーキングブレーキ検出信号の供給を受けるようになされており、パーキングブレーキ検出信号の供給を受けているとき以外、すなわちパーキングブレーキが解除されているときはポータブルNV装置83の表示部33にAVコンテンツの映像を映し出すことを禁止するステータス信号を当該ポータブルNV装置83の制御マイコン31へ送信し、ポータブルNV装置83の表示部33に対するAVコンテンツの再生映像を表示制御し得るようになされている。
このときカーAV装置82の制御マイコン21は、AVコンテンツの再生音声データについてはDSP部27及びアンプ部30を介してフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからAVコンテンツの再生音声として4chに拡張して出力し得るようになされている。
このような構成の電子機器システム81において、カーAV装置82の制御マイコン21及びポータブルNV装置83の制御マイコン31が共通の処理プログラムに従って互いに連携しながら動作することにより、カーAV装置82によるAVコンテンツの再生音声については、自身の各スピーカFL、FR、RL及びRRから出力するものの、AVコンテンツの再生映像についてはポータブルNV装置83の表示部33を用いて表示させるカーAVコンテンツ映像表示処理手順について以下説明する。
(5−3)第5の実施の形態における電子機器システムのAVコンテンツ映像表示処理手順
このような基本構成でなる電子機器システム81では、図20に示すように、ステップSP101においてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、ユーザの操作によりカーAVコンテンツ入力モードが選択されたことを認識すると、カーAVコンテンツ入力モードの初期ステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置82へ送信し、次のステップSP102へ移る。
ステップSP102においてカーAV装置82の制御マイコン21は、カーAVコンテンツ入力モードの初期ステータス信号をポータブルNV装置83から受け取ったので、当該カーAV装置82のメモリ25にカーAVコンテンツが格納されていることを確認し、次のステップSP103へ移る。
ステップSP103においてカーAV装置82の制御マイコン21は、ポータブルNV装置83におけるカーAVコンテンツの有無を示すステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置83へ送信し、次のステップSP104へ移る。
ステップSP104においてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、カーAV装置82の制御マイコン21から受け取ったステータス信号に従い、ビデオ入力部86をカーAV装置82からの入力に切り替えると共に、カーAV装置操作可能なタッチパネルモードに切り替え、次のステップSP105へ移る。
ステップSP105においてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、表示部33に表示されたタッチパネルメニューからカーAVコンテンツのリスト表示を行う旨の項目が選択されたことを認識すると、カーAVコンテンツリスト表示のステータスをPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置82へ送信し、次のステップSP106へ移る。
ステップSP106においてカーAV装置82の制御マイコン21は、カーAVコンテンツのリスト画面映像データをメモリ25から読み出し、それを出力する旨のステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置83へ送信すると共に、そのリスト画面映像データをPINケーブル84のビデオ端子T5によりポータブルNV装置83へ送信し、次のステップSP107へ移る。
ステップSP107においてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34をカーAVコンテンツのリスト画面に対応した入力モードに切り替え、その中から再生希望のカーAVコンテンツがタッチパネル入力部34により選択されたことを認識すると、その選択結果を示すステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置82へ送信し、次のステップSP108へ移る。
ステップSP108においてカーAV装置82の制御マイコン21は、ポータブルNV装置83から受け取ったステータス信号に従って、選択されたカーAVコンテンツを再生開始し、その再生開始のステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置83へ送信すると共に、再生したカーAVコンテンツの映像データをPINケーブル84のビデオ端子T5によりポータブルNV装置83へ送信し、次のステップSP109へ移る。
ちなみにカーAV装置82の制御マイコン21は、このとき同時に再生したカーAVコンテンツの再生音声データをDSP部27及びアンプ部30を介して各スピーカFL、FR、RL及びRRから出力する。
ステップSP109においてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、カーAV装置82から受け取った再生開始のステータス信号に従って、カーAVコンテンツに合わせた画像処理をDSP部37で施し、その結果得られるカーAVコンテンツの再生映像を表示部33に表示し、次のステップSP110へ移る。
ステップSP110においてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して停止操作が行われたことを認識すると、再生停止のステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置82へ送信し、次のステップSP111へ移る。
ステップSP111においてカーAV装置82の制御マイコン21は、ポータブルNV装置83から受け取った再生停止のステータス信号に従って再生中のカーAVコンテンツを停止し、その旨のステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置83へ送信し、次のステップSP112へ移ってカーAV装置82の処理を終了する。
一方、ステップSP113においてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、カーAV装置82から受け取ったカーAVコンテンツ再生停止のステータス信号に従って、カーAVコンテンツの映像データの供給が終了したことを認識すると、表示部33に表示する内容を本来のナビゲーションモードのナビゲーション映像に切り替え、次のステップSP114へ移ってポータブルNV装置83の処理を終了する。
(5−4)第5の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、電子機器システム81では、カーAV装置82とポータブルNV装置83とがPINケーブル84を介して相互通信可能な状態に接続されたとき、ポータブルNV装置83からカーAV装置82へカーAVコンテンツ入力モードの初期ステータス信号を送信し、当該カーAV装置82の制御マイコン21にカーAVコンテンツ入力モードの初期ステータス信号を認識させることにより、カーAV装置82に対してカーAVコンテンツの有無や、ポータブルNV装置83との接続状態を確認させることができる。
すなわち電子機器システム81では、ポータブルNV装置83からカーAV装置82におけるカーAVコンテンツの有無や当該ポータブルNV装置83との接続状態を外部操作により確認し得、その後タッチパネル入力部34に対するユーザの操作により、カーAV装置82が所持しているカーAVコンテンツのリスト画面の供給を受けて自身の表示部33に表示させることができる。
そしてポータブルNV装置83の制御マイコン31は、カーAVコンテンツのリスト画面のなかから選択したカーAVコンテンツの映像データをカーAV装置82へ要求し、その要求に応じてカーAV装置82から供給されたカーAVコンテンツの再生映像データをPINケーブル84経由で受け取って、表示部33に表示させることができる。
このように電子機器システム81では、ポータブルNV装置83によって選択されたカーAVコンテンツの再生音声についてはカーAV装置82の各スピーカFL、FR、RL及びRRから出力する一方で、カーAVコンテンツの再生映像についてはカーAV装置82の表示部23の代わりに、再生映像の供給を受けたポータブルNV装置83の表示部33に表示させることができる。
以上の構成によれば、電子機器システム81ではカーAV装置82及びポータブルNV装置83間で各種のステータス信号を相互にやりとりし、互いの機能を連携させることにより、マスタースレーブという相互関係ではなく相手機器の機能を相互に融合したユーザインタフェースとなり得、カーAV装置82のカーAVコンテンツに対する再生映像をポータブルNV装置83の表示部33を用いて表示させることにより、カーAV装置82による再生映像を視認性に優れた表示結果としてユーザに提示することができる。
また電子機器システム81では、カーAV装置82が車内空間のエアーコンディショナーの吹出口や、エアーコンディショナー操作パネル下の運転者が運転視線から目をそらすような予め決められた場所に取付固定されるのに対し、ポータブルNV装置83を運転者の運転視線から大きくそらさせることのない車内空間の任意の位置に吸盤等で取付けた状態で、カーAV装置82とポータブルNV装置83とを相互に連携させ、ポータブルNV装置83の表示部33を介してカーAV装置82のカーAVコンテンツのリスト画面を表示させることにより、そのカーAVコンテンツのリスト画面の中から再生対象のカーAVコンテンツを選択させることができるので、運転者の運転視線をそらさせることなく所望のカーAVコンテンツを再生させることができる。
(6)第6の実施の形態
(6−1)第6の実施の形態における電子機器システムの全体構成
図1との対応部分に同一符号を付した図21において、91は全体として第6の実施の形態における電子機器システムを示し、車内空間に取り付けられたカーAV装置92に対して、ポータブルNV装置93がPINケーブル84を介して接続され、当該カーAV装置92に対してポータブルAVプレーヤ94がUSB(Universal Serial Bus)ケーブル95によってUSB接続された構成を有している。
PINケーブル84は、第5の実施の形態で示したものと同じであり、ビデオ端子T5、N/A端子T6、通信ライン端子T3及びグランド端子T4を有し、通信ライン端子T3を介してカーAV装置92及びポータブルNV装置93間で各種命令やステータス信号のやりとりを行わせると共に、ビデオ端子T5を介してカーAV装置92から供給されるAVコンテンの再生映像データをポータブルNV装置93へ伝送するようになされている。
カーAV装置92は、図示しない車両に取り付けられた際、その車両の車内空間的な制約等から、本体部12の大部分がダッシュボード内に埋め込まれ、フロントパネル13だけがダッシュボードの外部に露出するように取り付けられる。因みに、フロントパネル13の構成については、第1の実施の形態におけるカーAV装置2と同様であるため、ここではその説明を省略する。
このカーAV装置92においても、車内空間における4隅に配置されたフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRと接続されており、CD再生音、DVD再生音またはラジオ放送音声等を出力し得るようになされている。
この電子機器システム91では、カーAV装置92とポータブルNV装置93とがPINケーブル84によって相互に接続され、かつカーAV装置92とポータブルAVプレーヤ94とがUSB接続された場合、当該ポータブルAVプレーヤ94によって再生したAVコンテンツの再生映像についてはポータブルNV装置93の表示部33を代用して拡大表示し、再生音声についてはカーAV装置92の各スピーカFL、FR、RL及びRRを代用して4chに拡張出力させ得るようになされている。
このようにカーAV装置92及びポータブルNV装置93がPINケーブル84によって相互接続され、かつカーAV装置92とポータブルAVプレーヤ94とがUSB接続されたとき、ポータブルAVプレーヤ94によるAVコンテンツの再生映像をポータブルNV装置93の表示部33に拡大表示させ、再生音声をカーAV装置2の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張出力させる電子機器システム91の回路構成について、次に説明する。
(6−2)第6の実施の形態における電子機器システムの回路構成
図3との対応部分に同一符号を付した図22に示すように、電子機器システム91のカーAV装置92は、第1の実施の形態におけるカーAV装置2(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン21がメモリ25に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
実際上、カーAV装置92では、操作ボタン群14やつまみ14Aを介して入力されたユーザからの命令を入力部22によって受け付け、その命令を制御マイコン21へ送出する。
カーAV装置92の制御マイコン21は、その命令に従ってAVコンテンツデコード部26によりCD再生処理又はDVD再生処理を行うことによって得られた音声データに対し、DSP部27により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られる音声データをアンプ部30により所定レベルに増幅した後ディジタルアナログ変換し、フロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRからCD再生音声又はDVD再生音声として出力する。
このときカーAV装置92の制御マイコン21は、AVコンテンツデコード部26によりCD再生処理を行っているのであれば、CD再生中の楽曲タイトル、アーティスト名、再生経過時間等を表示部23に表示し、AVコンテンツデコード部26によりDVD再生処理を行っているのであればチャプター数、DVD再生経過時間及びDVD再生残時間等を表示部23に表示するようになされている。
一方、ポータブルNV装置93においても、第1の実施の形態におけるポータブルNV装置3(図3)と同様に、CPU構成でなる制御マイコン31がメモリ36に格納された基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従って動作することにより全体を統括制御すると共に各種処理を実行するようになされている。
このポータブルNV装置93は、AVコンテンツデコード部39を有しており、メモリ36に格納されているAVコンテンツをAVコンテンツデコード部39によってデコードし、その結果得られるAVコンテンツの映像をDSP部37を介して表示部33に表示すると共に、そのAVコンテンツの音声データをオーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力させ得るようになされている。
さらにポータブルNV装置93の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して入力された命令を受け付け、その命令に応じてナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション映像データに対して、DSP部37により所定のディジタル信号処理を施し、その結果得られるナビゲーション映像を表示部33に表示するようになされている。
このときポータブルNV装置93の制御マイコン31は、ナビゲーション部38を動作させることにより得られたナビゲーション音声データに対しては、オーディオ出力部40経由で当該ポータブルNV装置3自身に備え付けられたスピーカ(図示せず)から出力するようになされている。
ところでカーAV装置92の制御マイコン21は、USB接続されたポータブルAVプレーヤ94によって再生したAVコンテンツの映像データ及び音声データを通信インタフェース96により取り込み、その映像データについてはビデオ出力部85からビデオ入力部86を介してポータブルNV装置93へ出力させ得るようになされている。
ポータブルNV装置93の制御マイコン31は、ビデオ入力部86を介してカーAV装置92から入力したAVコンテンツの再生映像データを、DSP部37を介して表示部33に表示し得るようになされており、これによりポータブルAVプレーヤ94が所持しているAVコンテンツの再生映像を、カーAV装置92を経由して当該ポータブルNV装置93の表示部33に表示させ、ユーザに大きな再生映像として目視確認させ得るようになされている。
このときカーAV装置92の制御マイコン21は、通信インタフェース96から取り込んだポータブルAVプレーヤ93によるAVコンテンツの再生音声データについてはDSP部27及びアンプ部30を介してフロント左スピーカFL、フロント右スピーカFR、リア左スピーカRL及びリア右スピーカRRから4chの再生音声として拡張出力し得るようになされている。
なおカーAV装置92の制御マイコン21は、車両からパーキングブレーキ検出信号の供給を受けるようになされており、パーキングブレーキ検出信号の供給を受けているとき以外、すなわちパーキングブレーキが解除されているときはポータブルNV装置93の表示部33にポータブルAVプレーヤ94が再生したAVコンテンツの再生映像を映し出すことを禁止するステータス信号を当該ポータブルNV装置93の制御マイコン31へ送信し、カーAV装置92からポータブルAVプレーヤ94によるAVコンテンツの再生映像を表示制御し得るようになされている。
このような構成の電子機器システム91において、カーAV装置92の制御マイコン21及びポータブルNV装置93の制御マイコン31が共通の処理プログラムに従って互いに連携しながら動作することにより、ポータブルAVプレーヤ94によって再生したAVコンテンツの再生映像をポータブルNV装置93の表示部33に表示する一方、再生音声をカーAV装置92の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張出力させ得るポータブルAVプレーヤの映像及び音声出力処理手順について以下説明する。
(6−3)第6の実施の形態における電子機器システムのポータブルAVプレーヤによる映像及び音声出力処理手順
このような基本構成でなる電子機器システム91では、カーAV装置92とポータブルNV装置93とが連携し、第4の実施の形態に示したように、ポータブルNV装置93によるナビゲーション音声をカーAV装置92の各スピーカFL、FR、RL及びRRから出力中、図23に示すように、ステップSP121においてカーAV装置92の制御マイコン21は、ポータブルAVプレーヤ94とUSB接続することにより当該カーAV装置92とポータブルAVプレーヤ94との通信リンクを確立すると、その旨の初期ステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置93へ送信し、次のステップSP122へ移る。
ステップSP122においてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、カーAV装置92から受け取った初期ステータス信号に基づいてAVコンテンツ入力モードが選択されたことを認識すると、ポータブルAVプレーヤ94の状態を確認するための状態確認ステータス信号を生成し、これをPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置92へ送信し、次のステップSP123へ移る。
ステップSP123においてカーAV装置92の制御マイコン21は、ポータブルNV装置93から受け取った状態確認ステータス信号に従って、ポータブルAVプレーヤ94との接続状態及び当該ポータブルAVプレーヤ94のAVコンテンツ有無等の状態確認を行い、その状態を意味するステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置93へ送信し、次のステップSP124へ移る。
ステップSP124においてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、カーAV装置92からのステータス信号に従って、ビデオ入力部86のビデオ入力を、カーAV装置92のビデオ出力部85から出力されるポータブルAVプレーヤ94の映像入力に切り替え、ポータブルAVプレーヤ操作可能なタッチパネルモードに切り替え、次のステップSP125へ移る。
ステップSP125においてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、タッチパネルのメニューからポータブルAVプレーヤ94のコンテンツリスト表示を行う旨の項目が選択されたことを認識すると、コンテンツリスト表示のステータスをPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置92へ送信し、次のステップSP126へ移る。
ステップSP126においてカーAV装置92の制御マイコン21は、ポータブルAVプレーヤ94のコンテンツリスト表示画面を起動させて読み出し、当該コンテンツリスト表示画面を出力するステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置93へ送信すると共に、そのコンテンツリスト表示画面の画像データをPINケーブル84のビデオ端子T5によりポータブルNV装置93へ送信し、次のステップSP127へ移る。
ステップSP127においてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34をポータブルAVプレーヤ94のコンテンツリスト表示画面に対応した入力モードに切り替え、その中から再生希望のAVコンテンツが選択されたことを認識すると、その選択結果を示すステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置92へ送信し、次のステップSP128へ移る。
ステップSP128においてカーAV装置92の制御マイコン21は、ポータブルNV装置93から受け取ったステータス信号に従って、選択されたAVコンテンツをポータブルAVプレーヤ94に再生させ、その再生音声を当該カーAV装置92の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張出力すると共に、その再生処理のステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置93へ送信し、かつAVコンテンツの再生映像データをPINケーブル84のビデオ端子T5によりポータブルNV装置93へ送信し、次のステップSP129へ移る。
ステップSP129においてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、カーAV装置92から受け取った再生処理のステータス信号に従って、AVコンテンツの再生映像データに対して所定の画像処理をDSP部37により施し、その結果得られるAVコンテンツの再生映像を表示部33に表示し、次のステップSP130へ移る。
ステップSP130においてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、タッチパネル入力部34を介して停止操作が行われたことを認識すると、再生停止のステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりカーAV装置92へ送信し、次のステップSP131へ移る。
ステップSP131においてカーAV装置92の制御マイコン21は、ポータブルNV装置93から受け取った再生停止のステータス信号に従って、ポータブルAVプレーヤ94によるAVコンテンツの再生を停止し、その旨のステータス信号をPINケーブル84の通信ライン端子T3によりポータブルNV装置93へ送信すると共に、各スピーカFL、FR、RL及びRRからの音声出力をナビゲーション音声案内に戻し、次のステップSP132へ移ってカーAV装置92の処理を終了する。
一方、ステップSP133においてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、カーAV装置92から受け取ったAVコンテンツ再生停止のステータス信号に従って、カーAV装置92からポータブルAVプレーヤ94によるAVコンテンツの再生映像データの供給が終了したことを認識すると、表示部33に表示する内容を本来のナビゲーションモードのナビゲーション映像に戻し、次のステップSP134へ移ってポータブルNV装置93の処理を終了する。
(6−4)第6の実施の形態における動作及び効果
以上の構成において、電子機器システム91では、カーAV装置92とポータブルNV装置93とがPINケーブル84を介して相互通信可能な状態に接続され、かつカーAV装置92とポータブルAVプレーヤ94とがUSB接続されたとき、カーAV装置92からのステータス信号に従って、ポータブルNV装置93からカーAV装置92を介してポータブルAVプレーヤ94を操作可能なタッチパネルモードに切り替えさせることができる。
そしてポータブルNV装置93の制御マイコン31は、コンテンツリスト表示のステータス信号をカーAV装置92へ送信し、当該カーAV装置92からポータブルAVプレーヤ94のコンテンツリスト表示画面を受信することにより、ポータブルAVプレーヤ94のコンテンツリストを表示部33に表示させ、当該表示部33の画面上でポータブルAVプレーヤ94による再生対象のAVコンテンツをユーザに選択させることができる。
このときカーAV装置92の制御マイコン21は、ポータブルNV装置93から受信したAVコンテンツ選択のステータス信号に従って、ユーザに選択されたAVコンテンツをポータブルAVプレーヤ94によって再生させ、その再生音声については各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張して出力させると共に、ポータブルAVプレーヤ94により再生されたAVコンテンツの再生映像データをポータブルNV装置93へ送信することにより、当該AVコンテンツの再生映像についてはポータブルNV装置93の表示部33に表示させることができる。
すなわち電子機器システム91では、ポータブルNV装置93からカーAV装置92とUSB接続されたポータブルAVプレーヤ94を外部操作してユーザ所望のAVコンテンツを再生させ、その再生音声をカーAV装置92の各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張出力し得ると共に、再生映像をポータブルAVプレーヤ94の小さな画面ではなくポータブルNV装置93の大きな表示部33に拡大した状態で表示させることができる。
以上の構成によれば、電子機器システム91ではカーAV装置92及びポータブルNV装置93間で各種のステータス信号を相互にやりとりし、互いの機能を連携させることにより、マスタースレーブという相互関係ではなく相手機器の機能を相互に融合したユーザインタフェースとなり得、ポータブルAVプレーヤ94により再生したAVコンテンツの再生音声についてはカーAV装置92の各スピーカFL、FR、RL及びRRから出力させる一方、再生映像についてはポータブルAVプレーヤ94の画面ではなくポータブルNV装置93の表示部33に対して表示させることにより、ポータブルAVプレーヤ94による再生音声及び再生映像をカーAV装置92及びポータブルNV装置93の各機能を有効活用して代行出力させることができる。
また電子機器システム91では、カーAV装置92が車内空間のエアーコンディショナーの吹出口や、エアーコンディショナー操作パネル下の運転者が運転視線から目をそらすような予め決められた場所に取付固定されるのに対し、ポータブルNV装置93を運転者の運転視線から大きくそらさせることのない車内空間の任意の位置に吸盤等で取付けた状態で、カーAV装置92とポータブルNV装置93とを相互に連携させ、ポータブルNV装置93の表示部33を介してポータブルAVプレーヤ94のコンテンツリスト表示画面を表示させることにより、そのコンテンツリスト表示画面の中から再生対象のAVコンテンツを選択させることができるので、運転者の運転視線をそらさせることなくポータブルAVプレーヤ94が所持するAVコンテンツを選択して再生処理させることができる。
(7)他の実施の形態
なお上述の第1乃至第6の実施の形態においては、カーAV装置2、52、62、72、82、92と、ポータブルNV装置3、53、63、73、83、93とをPINケーブル4又は84によって相互接続し、各種のステータス信号を相互にやりとりし、互いの機能を連携させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図21との対応部分に同一符号を付した図24に示すように、ポータブルAVプレーヤ94とカーAV装置92とを3極のPINケーブル102によって接続するようにしても良い。
このPINケーブル102は、左チャンネルオーディオ端子T1、右チャンネルオーディオ端子T2及びグランド端子T4を有するものの、PINケーブル4、84のように通信ライン端子T3が存在しないため、ポータブルAVプレーヤ94とカーAV装置92とが相互にステータス信号をやりとりすることはできない。
しかしながらカーAV装置92の制御マイコン21は、ポータブルAVプレーヤ94によって再生されたAVコンテンツの再生音声を、PINケーブル102を介して取り込み、DSP部27及びアンプ部30を介して各スピーカFL、FR、RL及びRRから4chに拡張して出力し得るようになされている。
また上述の第1乃至第6の実施の形態においては、カーAV装置2、52、62、72、82、92を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ホームオーディオ装置を用いるようにしても良い。
さらに上述の第1及び第3の実施の形態においては、携帯電話機5とポータブルNV装置3、63とをブルートゥースでなる通信処理部32によって無線の通信リンクを確立するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、IEEE802.11b, IEEE802.11g等の無線LAN(Local Area Network)規格に準拠した通信処理部や、UWB(Ultra Wide Band)に準拠した通信処理部によって携帯電話機5とポータブルNV装置3、63との間に無線の通信リンクを確立するようにしても良い。
さらに上述の第1乃至第6の実施の形態においては、カーAV装置2、52、62、72、82、92が予めメモリ25に格納されている処理プログラムを起動し、及びポータブルNV装置3、53、63、73、83、93が予めメモリ36に格納されている共通の処理プログラムを起動することにより、相互にステータス信号をやりとりし、互いの機能を連携及び融合したユーザインタフェースを生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録媒体からインストールした処理プログラムや、インターネットからダウンロードした処理プログラムに従って相互にステータス信号をやりとりし、互いの機能を連携及び融合したユーザインタフェースを生成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、カーAV装置2、52、62、72、82、92と、ポータブルNV装置3、53、63、73、83、93とをPINケーブル4又は84により有線で相互接続するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ブルートゥース、IEEE802.11b, IEEE802.11g等の無線LAN規格や、UWBに準拠した通信処理部により無線で相互接続するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1電子機器としてのカーAV装置2、52、62、72、82、92を、第1通信手段としてのPINケーブル4、84と、第1認識手段及び第1処理手段としての制御マイコン21によって構成し、第2電子機器としてのポータブルNV装置3、53、63、73、83、93を第2通信手段としてのPINケーブル4、84と、第2認識手段及び第2処理手段としての制御マイコン31によって構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成により第1電子機器及び第2電子機器を構成するようにしても良い。
本発明の電子機器システム、電子機器、処理方法及び処理プログラムは、例えば互いに独立した2種類の電子機器同士を接続する場合に適用することができる。
第1の実施の形態における電子機器システムの全体構成を示す略線図である。 カーAV装置の外観構成を示す略線的斜視図である。 第1の実施の形態における電子機器システムの回路構成を示す略線的ブロック図である。 第1の実施の形態における電子機器システムのハンズフリー処理手順(1)を示すシーケンスチャートである。 第1の実施の形態における電子機器システムのハンズフリー処理手順(2)を示すシーケンスチャートである。 第2の実施の形態における電子機器システムの全体構成を示す略線図である。 第2の実施の形態における電子機器システムの回路構成を示す略線的ブロック図である。 第2の実施の形態における電子機器システムの音声拡張処理手順(1)を示すシーケンスチャートである。 第2の実施の形態における電子機器システムの音声拡張処理手順(2)を示すシーケンスチャートである。 第3の実施の形態における電子機器システムの全体構成を示す略線図である。 第3の実施の形態における電子機器システムの回路構成を示す略線的ブロック図である。 第3の実施の形態における電子機器システムのストリーミング再生処理手順(1)を示すシーケンスチャートである。 第3の実施の形態における電子機器システムのストリーミング再生処理手順(2)を示すシーケンスチャートである。 第4の実施の形態における電子機器システムの全体構成を示す略線図である。 第4の実施の形態における電子機器システムの回路構成を示す略線的ブロック図である。 第4の実施の形態における電子機器システムのナビゲーション音声拡張処理手順(1)を示すシーケンスチャートである。 第4の実施の形態における電子機器システムのナビゲーション音声拡張処理手順(2)を示すシーケンスチャートである。 第5の実施の形態における電子機器システムの全体構成を示す略線図である。 第5の実施の形態における電子機器システムの回路構成を示す略線的ブロック図である。 第5の実施の形態における電子機器システムのカーAVコンテンツ映像表示処理手順を示すシーケンスチャートである。 第6の実施の形態における電子機器システムの全体構成を示す略線図である。 第6の実施の形態における電子機器システムの回路構成を示す略線的ブロック図である。 第6の実施の形態における電子機器システムのポータブルAVプレーヤによる映像及び音声出力処理手順を示すシーケンスチャートである。 他の実施の形態における電子機器システムの全体構成を示す略線図である。
符号の説明
1……電子機器システム、2、52、62、72、82、92……カーAV装置、3、53、63、73、83、93……ポータブルNV装置、4、84……PINケーブル、5……携帯電話機、12……本体部、13……フロントパネル、14……操作ボタン群、15……表示部、16……フロントパネル支持板、17……USBソケット、21、31……制御マイコン、22……入力部、23、33……表示部、25、36……メモリ、26、39……AVコンテンツでコード部、27、36……DSP部、28……オーディオ入力部、32……通信処理部、34……タッチパネル入力部、38……ナビゲーション部、40……オーディオ出力部、85……ビデオ出力部、86……ビデオ入力部、94……ポータブルAVプレーヤ、95……USBケーブル。

Claims (9)

  1. 相互に独立した第1電子機器及び第2電子機器が有線又は無線により接続されてなる電子機器システムであって、
    上記第1電子機器は、
    上記第2電子機器との間で相互通信を行う第1通信手段と、
    上記第1通信手段を介して上記第2電子機器から与えられるナビゲーション動作の設定用の命令を取り込んで認識する第1認識手段と、
    上記第1認識手段が認識した上記ナビゲーション動作の設定用の命令に従い、上記第1電子機器が持つ機能を用いて目的地までのルートを検索した後、当該検索した上記ルートを案内するナビゲーション映像を表示すると共に、ナビゲーション音声の案内割込用の命令と上記ナビゲーション音声の2チャンネルの音声データとを、上記第1通信手段を介して上記第2電子機器に送信する処理を行う第1処理手段と
    を具え、
    上記第2電子機器は、
    上記第1電子機器との間で相互通信を行う第2通信手段と、
    上記第2通信手段を介して上記第1電子機器から与えられる上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令を取り込んで認識する第2認識手段と、
    上記第2通信手段を介して上記第1電子機器に上記ナビゲーション動作の設定用の命令を送信した結果、当該第1電子機器により処理が行われて上記第2認識手段が上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令を認識すると、当該第2認識手段が認識した上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令に従い、上記第2電子機器が持つ機能を用いて上記第2通信手段を介して、上記第1電子機器から与えられる上記ナビゲーション音声の2チャンネルの音声データを取り込んで当該2チャンネルの音声データに基づく上記ナビゲーション音声を、上記2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を行う第2処理手段と
    を具える電子機器システム。
  2. 上記第1電子機器の上記第1認識手段は、
    上記第1通信手段を介して、上記第2電子機器から与えられるナビゲーションメニューリストの表示用の命令を取り込んで認識した後、上記第1通信手段を介して、上記第2電子機器から与えられるカーソルの表示先の切替用の命令を取り込んで認識し、
    上記第1電子機器の上記第1処理手段は、
    上記第1通信手段を介して上記第2電子機器にナビゲーションモード用の命令を送信した後、上記第1認識手段が認識した上記ナビゲーションメニューリストの表示用の命令に従い、上記第1電子機器が持つ機能を用いて上記ナビゲーションメニューリストと共に、当該ナビゲーションメニューリスト上にメニュー項目選択用のカーソルを表示して、引き続き上記第1認識手段が認識した上記カーソルの表示先の切替用の命令に従い、上記第1電子機器が持つ機能を用いてナビゲーションメニューリスト上で上記カーソルの表示先を切り替える処理を行い、
    上記第2電子機器は、
    操作手段
    を具え、
    上記第2電子機器の上記第2認識手段は、
    上記第2通信手段を介して、上記第1電子機器から与えられる上記ナビゲーションモード用の命令を取り込んで認識し、
    上記第2電子機器の上記第2処理手段は、
    上記第2認識手段が認識した上記ナビゲーションモードの命令に従い、上記第2電子機器が持つ機能を用いて上記操作手段をナビゲージョン操作が可能な入力モードに切り替えた後、当該操作手段の操作に応じて上記第2通信手段を介して上記第1電子機器に上記ナビゲーションメニューリストの表示用の命令と、上記カーソルの表示先の切替用の命令とを順次送信して、上記カーソルが示す上記メニュー項目が選択されると、上記ナビゲーション動作の設定用の命令を送信する処理を行う
    請求項1に記載の電子機器システム。
  3. 上記第1電子機器は、ポータブルナビゲーション装置であり、
    上記第2電子機器は、オーディオ装置又はオーディオビデオ装置であ
    求項1に記載の電子機器システム。
  4. 相手機器との間で有線又は無線により相互通信を行う通信手段と、
    上記通信手段を介して上記相手機器から与えられるナビゲーション動作の設定用の命令を取り込んで認識する認識手段と、
    上記認識手段が認識した上記ナビゲーション動作の設定用の命令に従い、自身が持つ機能を用いて目的地までのルートを検索した後、当該検索した上記ルートを案内するナビゲーション映像を表示すると共に、ナビゲーション音声の案内割込用の命令と、2チャンネルの音声データに基づく上記ナビゲーション音声を、上記2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力するための上記2チャンネルの音声データとを、上記通信手段を介して上記相手機器に送信する処理を行う処理手段と
    を具える電子機器。
  5. 相手機器との間で有線又は無線により相互通信を行う通信手段と、
    上記通信手段を介して、上記相手機器から与えられるナビゲーション音声の案内割込用の命令を取り込んで認識する認識手段と、
    上記通信手段を介して上記相手機器にナビゲーション動作の設定用の命令を送信した結果、当該相手機器により処理が行われて目的地までのルートが検索された後、当該検索された上記ルートを案内するナビゲーション映像が表示されて、上記認識手段が上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令を認識すると、当該認識手段が認識した上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令に従い、自身が持つ機能を用いて上記第2通信手段を介して、上記相手機器から与えられる上記ナビゲーション音声の2チャンネルの音声データを取り込んで当該2チャンネルの音声データに基づく上記ナビゲーション音声を、上記2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を行う処理手段と
    を具える電子機器。
  6. 相手機器との間で所定の通信手段により有線又は無線により相互通信を行う通信ステップと、
    記相手機器から与えられるナビゲーション動作の設定用の命令を所定の認識手段により取り込んで認識する認識ステップと、
    上記認識手段が認識した上記ナビゲーション動作の設定用の命令に従い、自身が持つ機能を用いて目的地までのルートを検索した後、当該検索した上記ルートを案内するナビゲーション映像を表示すると共に、ナビゲーション音声の案内割込用の命令と、2チャンネルの音声データに基づく上記ナビゲーション音声を、上記2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力するための上記2チャンネルの音声データとを、上記通信手段を介して上記相手機器に送信する処理を行う処理ステップと
    を具える処理方法。
  7. 相手機器との間で所定の通信手段により有線又は無線により相互通信を行う通信ステップと、
    上記通信手段を介して上記相手機器にナビゲーション動作の設定用の命令を送信した結果、当該相手機器により処理が行われて目的地までのルートが検索された後、当該検索された上記ルートを案内するナビゲーション映像が表示されて、ナビゲーション音声の案内割込用の命令が送信されると、上記相手機器から与えられる上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令を所定の認識手段により認識する認識ステップと、
    上記認識手段が認識した上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令に従い、自身が持つ機能を用いて上記第2通信手段を介して、上記相手機器から与えられる上記ナビゲーション音声の2チャンネルの音声データを取り込んで当該2チャンネルの音声データに基づく上記ナビゲーション音声を、上記2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を行う処理ステップと
    を具える処理方法。
  8. 所定の電子機器に対して、
    相手機器との間で所定の通信手段により有線又は無線により相互通信を行う通信ステップと、
    記相手機器から与えられるナビゲーション動作の設定用の命令を所定の認識手段により取り込んで認識する認識ステップと、
    上記認識手段が認識した上記ナビゲーション動作の設定用の命令に従い、自身が持つ機能を用いて目的地までのルートを検索した後、当該検索した上記ルートを案内するナビゲーション映像を表示すると共に、ナビゲーション音声の案内割込用の命令と、2チャンネルの音声データに基づく上記ナビゲーション音声を、上記2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力するための上記2チャンネルの音声データとを、上記通信手段を介して上記相手機器に送信する処理を行う処理ステップと
    を実行させるための処理プログラム。
  9. 所定の電子機器に対して、
    相手機器との間で所定の通信手段により有線又は無線により相互通信を行う通信ステップと、
    上記通信手段を介して上記相手機器にナビゲーション動作の設定用の命令を送信した結果、当該相手機器により処理が行われて目的地までのルートが検索された後、当該検索された上記ルートを案内するナビゲーション映像が表示されて、ナビゲーション音声の案内割込用の命令が送信されると、上記相手機器から与えられる上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令を所定の認識手段により認識する認識ステップと、
    上記認識手段が認識した上記ナビゲーション音声の案内割込用の命令に従い、自身が持つ機能を用いて上記第2通信手段を介して、上記相手機器から与えられる上記ナビゲーション音声の2チャンネルの音声データを取り込んで当該2チャンネルの音声データに基づく上記ナビゲーション音声を、上記2チャンネルよりも多い複数チャンネルのナビゲーション音声として拡張出力する処理を行う処理ステップと
    を実行させるための処理プログラム。
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