JP4810377B2 - 光学式検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学式検査装置に関し、特に、検査対象物の表面上の欠陥を検査するための光学式検査装置に関する。
半導体ウエハの製造プロセスでは、多数の金属製配線パターンを重層的に形成する。例えば、光リソグラフィ技術によってウエハ上に配線パターンを転写する工程を繰返し、配線パターンを所定数だけ重ね合わせて多層化する。半導体素子が、所定の性能を発揮するためには、全ての層において全ての配線パターンが正確に形成されている必要がある。そこで、半導体ウエハの製造プロセスでは、通常、層毎に全ての配線パターンを光学的に検査する。
半導体ウエハには、多数の同一のチップが格子状に規則的に形成される。各チップには、規則的に繰り返す同一パターンの配線パターンが形成される。このような半導体ウエハの検査方法には、次のようなものが考えられる。
半導体ウエハ上の隣接する2つのチップの輝度値を比較する。通常、一方のチップは、欠陥がない正常なチップであることが判っており、これを参照チップと称する。他方のチップが検査対象である。2つの輝度値に差がある場合には、検査対象のチップに欠陥があると判定する。
欠陥には、半導体特性にダメージを与える致命的欠陥と、半導体特性にダメージを与えない非致命的欠陥がある。欠陥の原因は様々である。例えば、異物の付着、キズ、磨耗等である。従来、例えば、参照チップの輝度値と検査対象チップの輝度値の差が、予め設定した閾値より大きい場合に、その欠陥を致命的欠陥と判定し、そうでない場合に、その欠陥を非致命的欠陥と判定した。
ところで、半導体ウエハでは、例えば「緑色の配線上の黄色い点状欠陥」というように、欠陥の色情報及び位置情報から、致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定することができる場合がある。
しかしながら、従来の輝度値を用いた方法は、欠陥の色を無視していた。即ち、白色光の輝度を計測し、参照チップと検査対象チップの白黒の輝度信号を比較した。従って、従来の一般的な光学式検査装置では、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを効率的に且つ正確には識別することができなかった。
例えば、配線パターン上に形成された窪みと、配線パターン上に付着した異物は、白黒画像のみでは両方とも黒く見える場合がある。欠陥が、窪みである場合は、致命的欠陥とはならないが、異物である場合は、致命的欠陥となり得る場合がある。従来の装置では、これらは両者とも欠陥として検出されるが、致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを識別することはできなかった。そのため、オペレータは、欠陥のカラー画像をモニタ装置によって表示し、致命的欠陥か非致命的欠陥であるかを判定する必要があった。
特許文献1には、半導体を構成する部材の材質に差があると、反射光の波長に差が生じることを利用して半導体素子の外観を識別する方法が記載されている。この方法では、検査対象からの反射光を波長の異なるフィルタを透過させて検出する。特許文献1には、半導体の外観を明瞭に観察することが記載されているが、欠陥が致命的欠陥か非致命的欠陥であるかを判定することは記載されていない。
特開平11−23483号公報 特開2004−333227号公報
上述のように、従来の光学式検査装置では、白黒の輝度値を検出して、欠陥の検査を行っていた。白黒の輝度値では、欠陥の有無を検査することはできるが、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかの判定を効率的に且つ正確に行うことはできない。
本発明の目的は、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかの判定を効率的に且つ正確に行うことができる光学式検査装置を提供することにある。
本発明によると、光源から検査対象面を経由し撮像素子までの光路上の任意の位置に波長フィルタを配置する。撮像素子によって、欠陥を含む検査対象面の線状領域の輝度分布を求め、それを参照値と比較することによって、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する。
本発明によると、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかの判定を効率的に且つ正確に行うことができる。
図1を参照して本発明の光学式検査装置の第1の例を説明する。本例の光学式検査装置は、白色光を発光する光源101、ハーフミラー102、光を集光させる対物レンズ103、所定の波長領域の光を透過させる波長フィルタ109、欠陥検査対象のウエハ300をxy方向に移動させるX−Yステージ104、ウエハ300のチップ上の線状領域の輝度分布を得る撮像素子を有する撮像装置105、撮像装置105によって得られた輝度分布を処理する画像処理部106及び光学式検査装置の制御を行う制御部107を有する。
光源101は白色光(波長400nm〜700nm)を発光するクセノンランプであってよい。波長フィルタ109は、例えば、R(赤色)フィルタ(波長700nm〜600nm)、G(緑色)フィルタ(波長600nm〜500nm)、B(青色)フィルタ(波長500nm〜400nm)を含む。撮像装置105は、電荷撮像素子(CCD)カメラ又はラインセンサであってよい。本例では、波長フィルタ109は、ハーフミラー102と撮像装置105の間の光路に配置されている。従って、撮像装置105は、波長フィルタ109を透過した所定の波長の光を受光し、1次元輝度分布を得る。尚、波長フィルタ109は、ハーフミラー102と撮像装置105の撮像素子の間の光路であれば何処に配置されてもよく、例えば、撮像装置105に組み込まれてもよい。
画像処理部106は、ウエハ300のチップ上の欠陥を検出する欠陥検出処理を行い(欠陥検出処理部)、制御部107は、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する欠陥識別処理を行う(欠陥識別処理部)。尚、ここでは、便宜上、画像処理部106の処理と制御部107の処理を区別したが、本発明を実施するためには、必ずしも、処理を区別する必要はない。例えば、制御部107が欠陥検出処理と欠陥識別処理の両者を行ってもよい。
ここで、致命的欠陥は、半導体特性にダメージを与える欠陥であり、非致命的欠陥は、半導体特性にダメージを与えない欠陥である。画像処理部106は、各波長フィルタを用いた場合の輝度分布よりカラー画像を合成し、それをモニタに表示する。
欠陥検出処理は、従来技術により既知である。欠陥検出処理を行う場合には、波長フィルタは用いない。従って、波長フィルタを光路より除去する。
欠陥検出処理によって欠陥を検出した場合には、波長フィルタを用いて欠陥識別処理を行う。撮像装置105は、所定の波長の色の輝度分布を得る。制御部107は、輝度分布に基づいて欠陥の識別を行う。欠陥識別処理の詳細は以下に述べる。
図2を参照して本発明の光学式検査装置の第2の例を説明する。本例の光学式検査装置は、図1の第1の例と比較して、波長フィルタ110の位置が異なる。本例では、波長フィルタ110は、光源101とハーフミラー102の間の光路に配置されている。ウエハ300には、波長フィルタ110を透過した所定の波長の光が照射される。撮像装置105は、ウエハ300に照射された所定の波長の光を受光し、1次元輝度分布を得る。波長フィルタ110は、光源101とハーフミラー102の間の光路であれば何処に配置されてもよく、例えば、光源101又はハーフミラー102に組み込まれてもよい。尚、波長フィルタは、図1に示すように直線方向に沿って移動可能な長方形であってもよいが、図2に示すように回転可能な円板状であってもよい。
図3は、欠陥検査対象のウエハ300の例を示す。本例のウエハ300は、外径300mmの円板であり、そこに2mm×2mmの多数のチップ301が形成されている。全てのチップ301は同一であり、各チップは、例えば、線幅が0.18μmの配線パターンを有する。
図4は、欠陥検査対象のウエハ300のチップ301を拡大して模式的に示す。図4にて、横方向をX方向、縦方向をY方向とする。図示のように、チップ301に形成された配線パターンは、格子状に規則的に繰り返された同一パターンからなる。上述のように、チップ301は縦及び横が2mm×2mmであり、配線パターンの線幅は0.18μmである。図4では、線幅はチップ301の寸法に対して誇張して描かれている。
本例では、同一の配線パターン部302が所定のピッチにて繰返し配置されている。配線パターン302の間にパターン背景部303が形成されている。従って、配線パターン部302とパターン背景部303が交互に配置されている。
図4の例では、配線パターン部302上に欠陥304が存在する。通常、欠陥は、周囲の色とは異なる色を有する。本例では、金属性の配線パターン部302を緑色、基板材料からなるパターン背景部303を赤色、欠陥304を黄色とする。
撮像装置105は、チップ301上のX方向に延びる細い帯状の領域の輝度を検出する。図4に示す例では、撮像装置105は、線A−Bに沿った輝度分布、即ち、X方向に沿った輝度分布を検出する。こうして輝度分布を検出したら、X−Yステージ104は、この細い帯状の撮像領域の幅と同一のピッチにて、ウエハをY方向に移動させる。撮像装置105による輝度分布の検出とX−Yステージ104によるウエハのY方向の移動を繰り返すことによって、チップ301の全領域に対して、X軸方向の輝度分布を得ることができる。
例えば、撮像装置105によって撮像される領域の線幅を0.7mmとし、チップ301のY方向の寸法を2mmとする。この場合、1つのチップ301に対して、少なくとも3回、X−Yステージ104によってウエハをY方向に移動させれば、チップ301の全領域に対して、X軸方向の輝度分布を得ることができる。
図5〜図7を参照して、本発明の光学式検査装置による欠陥識別処理を説明する。欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかは、過去のデータに基づいて判断する。一般に、欠陥の寸法、色、欠陥の位置等は、それだけで、致命的欠陥であるか非致命的欠陥を示すものではない。例えば、欠陥の寸法が大きいから致命的欠陥であるとは限らない。寸法が大きい欠陥であっても非致命的欠陥である場合もある。逆に、欠陥の寸法が小さいから非致命的欠陥であるとは限らない。寸法が小さい欠陥であっても致命的欠陥である場合もある。更に、欠陥が配線パターンにあると致命的欠陥となるが、パターン背景部では非致命的欠陥となるとは限らない。
致命的欠陥と非致命的欠陥の寸法、色、位置等はそれぞれ経験的に知られている。従って、識別対象の欠陥の寸法、色、位置等のデータを過去のデータと比較し、それが致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する。本発明によると、撮像装置105によってチップの輝度分布を求める。この輝度分布を過去のデータと比較することによって、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する。輝度分布は、欠陥の寸法、色、位置等の情報を含むと考えられる。
図5は、波長フィルタとしてRフィルタを用いた場合の撮像装置によって得られた輝度分布を示す。図5(A)は、欠陥識別対象のチップの線A−Bに沿った輝度分布を示すグラフである。このグラフにおいて、縦軸は、輝度、横軸は線A−Bに沿った位置、即ち、X方向の位置である。尚、縦軸の輝度は、最大値を100として規格化している。
図5(A)のグラフから判るように、赤色のパターン背景部303では、輝度が100であるが、緑色の配線パターン部302では、輝度がゼロである。また、黄色の欠陥304では、輝度が50である。黄色光は、赤色光と緑色光がそれぞれ半分ずつ混ざったものだからである。
図5(B)は、欠陥識別対象のチップの線A−Bに沿った輝度分布と対照チップの線A−Bに沿った輝度分布の差を示すグラフである。対照チップは、欠陥が無いことが判っているチップ、例えば、欠陥識別対象のチップに隣接するチップである。図5(B)のグラフから判るように、黄色の欠陥304では、輝度差が50となる。
ここで、配線パターン部の輝度値をRimg、欠陥の輝度値をRdef、欠陥の輝度差をRdifとすると、これらは、次のようになる。
配線パターン部の輝度値:Rimg=0
欠陥の輝度値:Rdef=50
欠陥の輝度差:Rdif=Rimg−Rdef=−50
図6は、波長フィルタとしてGフィルタを用いた場合の撮像装置によって得られた輝度分布を示す。図6(A)は、欠陥識別対象のチップの線A−Bに沿った輝度分布を示すグラフである。このグラフにおいて、縦軸は、輝度、横軸は線A−Bに沿った位置、即ち、X方向の位置である。尚、縦軸の輝度は、最大値を100として規格化している。
図6(A)のグラフから判るように、赤色のパターン背景部303では、輝度がゼロであるが、緑色の配線パターン部302では、輝度が100である。また、黄色の非致命的欠陥304では、輝度が50である。黄色光は、赤色光と緑色光が半々で混ざったものだからである。
図6(B)は、欠陥識別対象のチップの線A−Bに沿った輝度分布と対照チップの線A−Bに沿った輝度分布の差を示すグラフである。図6(B)のグラフから判るように、黄色の欠陥304では、輝度差が50となる。
ここで、配線パターン部の輝度値をGimg、欠陥の輝度値をGdef、欠陥の輝度差をGdifとすると、これらは、次のようになる。
配線パターン部の輝度値:Gimg=100
欠陥の輝度値:Gdef=50
欠陥の輝度差:Gdif=Gimg−Gdef=50
図7は、波長フィルタとしてBフィルタを用いた場合の撮像装置によって得られた輝度分布を示す。図7(A)は、欠陥識別対象のチップの線A−Bに沿った輝度分布を示すグラフである。このグラフにおいて、縦軸は、輝度、横軸は線A−Bに沿った位置、即ち、X方向の位置である。
図7(A)のグラフから判るように、赤色のパターン背景部303及び緑色の配線パターン部302では、輝度がゼロである。また、黄色の欠陥304でも、輝度がゼロである。黄色光は、赤色光と緑色光が半々で混ざったものであり青色光を含まないからである。
図7(B)は、欠陥識別対象のチップの線A−Bに沿った輝度分布と対照チップの線A−Bに沿った輝度分布の差を示すグラフである。図7(B)のグラフから判るように、黄色の欠陥304では、輝度差がゼロとなる。
ここで、配線パターン部の輝度値をBimg、欠陥の輝度値をBdef、欠陥の輝度差をBdifとすると、これらは、次のようになる。
配線パターン部の輝度値:Bimg=0
欠陥の輝度値:Bdef=0
欠陥の輝度差:Bdif=Bimg−Bdef=0
図5〜図7から得られた欠陥の輝度差をまとめると以下のようになる。
Rフィルタを用いた場合の欠陥の輝度差:Rdif=−50
Gフィルタを用いた場合の欠陥の輝度差:Gdif=50
Bフィルタを用いた場合の欠陥の輝度差:Bdif=0
この結果から、この欠陥は黄色であるため、RフィルタとGフィルタを用いた場合に、輝度差の絶対値は50となることが判る。
次に、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを識別する方法を説明する。欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定するために用いるパラメータとして欠陥の輝度差Rdif、Gdif、Bdifを用いることができる。上述のように、これらの欠陥の輝度差Rdif、Gdif、Bdifが大きい場合には致命的欠陥であり、小さい場合には非致命的欠陥であるとは限らない。欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかは、過去のデータ及び経験などの参照値から決める。例えば、Bフィルタを用いた場合の欠陥の輝度差が30未満である場合には、その欠陥は非致命的欠陥であることが、過去のデータ及び経験から既知である場合には、閾値を30に設定する。Bフィルタを用いた場合の欠陥の輝度差Bdifを閾値である30と比較する。輝度差Bdifが30未満の場合には、非致命的欠陥であると判定し、輝度差Bdifが30以上の場合には、致命的欠陥であると判定する。
欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定するために用いるパラメータとして、欠陥の輝度差Rdif、Gdif、Bdifを用いてもよいが、次のように、これらの比を用いてもよい。
比1:R/G=Rdif÷Gdif
比2:G/B=Gdif÷Bdif
比3:B/R=Bdif÷Rdif
これらの比の値だけでは、致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定することはできない。即ち、これらの比は物理的意味を持たない。欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかは、過去のデータ及び経験などの参照値から決める。例えば、比R/Gの値が0.8から1.2の間のとき、その欠陥は非致命的欠陥であることが、過去のデータ及び経験から既知であるとする。この場合には、比R/Gの値が0.8から1.2の間にあるか否かを判定する。判定の結果、比R/Gの値が0.8から1.2の間にある場合には、この欠陥を非致命的欠陥であると判定する。
欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定するために用いるパラメータとして、次のような係数を用いてもよい。
係数1:KR=Rdif÷Rimg=−50÷0=−∞(無限大)
係数2:KG=Gdif÷Gimg=50÷100=0.5
係数3:KB=Bdif÷Bimg=0÷0=∞(無限大)
これらの係数は、欠陥の輝度差を配線パターン部の輝度値によって規格化した値であり、配線パターン部の輝度値に対する欠陥の輝度差の相対値である。ここでは、図5〜図7の例に対して実際に計算した数字が示されている。これらの係数の値だけでは、致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定することはできない。これらの係数が大きい場合は致命的欠陥であり小さい場合は非致命的欠陥であるとは限らない。欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかは、過去のデータ及び経験などの参照値から決める。例えば、これらの係数が所定の値未満であるとき、又は、所定の範囲にあるとき、その欠陥は非致命的欠陥であることが、過去のデータ及び経験から既知であるとする。この場合には、これらの係数が所定の値未満であるか否か、又は、所定の範囲にあるか否かを判定すればよい。
欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定するために用いるパラメータとして、更に様々な係数が考えられる。例えば、本例では、Rフィルタを用いた場合とGフィルタを用いた場合に、欠陥の輝度差が大きな値となった。そこで、Rフィルタを用いた場合の係数1とGフィルタを用いた場合の係数2の比を求める。
KR÷KG=−∞÷0.5=−∞
この比の値だけでは、致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定することはできない。この比が大きい場合は致命的欠陥であり小さい場合は非致命的欠陥であるとは限らない。欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかは、過去のデータ及び経験などの参照値から決める。例えば、この比が−10以下の場合に、その欠陥は非致命的欠陥であることが、過去のデータ及び経験から既知であるとする。この場合には、この比が−10以下であるか否かを判定すればよい。
以上の例では、波長選択手段として可視光の帯域を透過させるRフィルタ、Gフィルタ、及び、Bフィルタを用いたが、任意の波長帯を用いてもよい。また波長選択フィルタの数は3つでなく、2つ以上の任意の数を用いてもよい。
図8を参照して本例の光学式検査装置による欠陥検査処理及び欠陥識別処理を説明する。以下に、ステップS101〜S103は、欠陥検査処理を表わし、ステップS104〜S110は、欠陥識別処理を表わす。欠陥検査処理では波長フィルタを用いないが、欠陥識別処理では波長フィルタを用いる。尚、本例では、欠陥識別処理にて、目視確認用の欠陥カラー画像を表示する。
ステップS101にて、制御部107は、光路から波長フィルタ109、110を除去する。図1の例では、波長フィルタ109を光源101とハーフミラー102の間から除去し、図2の例では、波長フィルタ110をハーフミラー102と撮像装置105の間から除去する。ステップS102にて、制御部107は欠陥検出処理を行う。欠陥検査処理は、従来技術にて既知であり、ここでは概略を説明する。制御部107は、X−Yステージを駆動し、撮像装置105よって輝度値を得る。制御部107は、チップ毎に、撮像装置105によって得られた輝度値と制御部107に保存されている参照画像の輝度値を比較する。2つの輝度値の差が予め設定した閾値より大きい場合に、そのチップに欠陥があると判定する。尚、参照画像の輝度値の代わりに、隣接するチップの画像の輝度値を用いてもよい。
ステップS103にて、制御部107は欠陥の位置を示す欠陥座標を記憶する。こうして欠陥検出処理において、欠陥が検出されると、次に、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する欠陥識別処理を行う。
ステップS104にて、制御部107は、光路にRフィルタを挿入する。図1の例では、Rフィルタを光源101とハーフミラー102の間に配置し、図2の例では、Rフィルタをハーフミラー102と撮像装置105の間に配置する。
ステップS105にて、撮像装置105は、チップ上の欠陥を含む線状領域の輝度分布を計測し、それを記憶する。ステップS106にて、撮像装置105は、光路にGフィルタを挿入する。図1の例では、Gフィルタを光源101とハーフミラー102の間に配置し、図2の例では、Gフィルタをハーフミラー102と撮像装置105の間に配置する。ステップS107にて、制御部107は、チップ上の欠陥を含む線状領域の輝度分布を計測し、それを記憶する。ステップS108にて、撮像装置105は、光路にBフィルタを挿入する。図1の例では、Bフィルタを光源101とハーフミラー102の間に配置し、図2の例では、Bフィルタをハーフミラー102と撮像装置105の間に配置する。ステップS109にて、撮像装置105は、チップ上の欠陥を含む線状領域の輝度分布を計測し、それを記憶する。
ステップS110にて、制御部107は、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する欠陥識別処理を行う。欠陥識別処理は、上述のように、欠陥の輝度差Rdif、Gdif、Bdifを求め、更に、輝度差の比、欠陥の輝度差の係数を求める。次に、これらのパラメータを予め設定した閾値、又は、許容範囲と比較し、致命的欠陥であるか非致命的欠陥を判定する。
ステップS111にて、制御部107はRGBの欠陥画像、参照画像から目視確認用のカラー画像を生成し、それをモニタへ表示する。
以上より、本例によると、輝度分布を用いて様々なパラメータを計算し、それを閾値又は許容範囲と比較することにより、欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する。本例では、RGBの3つのフィルタを用いるが、2つのフィルタを用いてもよく、4つ以上のフィルタを用いてもよい。こうして任意の色の且つ任意の数のフィルタを用いることにより、どのような欠陥であっても、正確に識別することができる。
本発明による光学式検査装置は、半導体のウエハの検査に用いることができる。尚、本発明による光学式検査装置によって検査を行う対象は、半導体のウエハばかりでなく、同様に、規則的に繰り返すパターンを有するものであればどのようなものであってもよい。
本発明の光学式検査装置の第1の例の構成を示す図である。 本発明の光学式検査装置の第2の例の構成を示す図である。 本発明の光学式検査装置によって検査を行うウエハの例を示す図である。 本発明の光学式検査装置によって検査を行うウエハのチップの欠陥の例を示す図である。 本発明の光学式検査装置において、Rフィルタを用いた場合の図4のチップの線A−Bに沿った輝度分布である。 本発明の光学式検査装置において、Gフィルタを用いた場合の図4のチップの線A−Bに沿った輝度分布である。 本発明の光学式検査装置において、Bフィルタを用いた場合の図4のチップの線A−Bに沿った輝度分布である。 本発明の光学式検査装置において、欠陥検査処理と欠陥識別処理の動作を示す図である。
符号の説明
101…光源、102…ハーフミラー、103…対物レンズ、104…X−Yステージ、105…対物レンズ、106…画像処理部、107…制御部、109、110…波長フィルタ、300…ウエハ、301…チップ、302…配線パターン部、303…パターン背景部、304…欠陥

Claims (6)

  1. 検査対象面に光を照射する光源と、該検査対象面上の線状領域の輝度分布を得るための撮像素子と、上記光源から上記検査対象面を経由し上記撮像素子までの光路上の任意の位置に配置された波長フィルタと、上記撮像素子からの信号を入力して上記検査対象面の欠陥を検出する欠陥検出処理部と、上記検査対象面の欠陥を含む線状領域の輝度分布を所定の参照値と比較することによって上記検査対象面の欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する欠陥識別処理部と、を有し、
    上記波長フィルタは互いに異なる波長通過帯域を有する波長フィルタに交換可能であり、上記欠陥識別処理部は、上記少なくとも2つの異なる波長フィルタを用いた場合の各々に対して、上記検査対象面の欠陥を含む線状領域の輝度分布と所定の参照値の差を求め、該差のうちの2つの差の比を演算することを特徴とする光学式検査装置。
  2. 検査対象面に光を照射する光源と、該検査対象面上の線状領域の輝度分布を得るための撮像素子と、上記光源から上記検査対象面を経由し上記撮像素子までの光路上の任意の位置に配置された波長フィルタと、上記撮像素子からの信号を入力して上記検査対象面の欠陥を検出する欠陥検出処理部と、上記検査対象面の欠陥を含む線状領域の輝度分布を所定の参照値と比較することによって上記検査対象面の欠陥が致命的欠陥であるか非致命的欠陥であるかを判定する欠陥識別処理部と、を有し、
    上記波長フィルタは互いに異なる波長通過帯域を有する波長フィルタに交換可能であり、上記欠陥識別処理部は、上記少なくとも2つの異なる波長フィルタを用いた場合の各々に対して、上記検査対象面の欠陥を含む線状領域の輝度分布と所定の参照値の差を求め、上記参照値に対する該差の比を演算することを特徴とする光学式検査装置。
  3. 請求項1又は2記載の光学式検査装置において、上記欠陥検出処理部が上記検査対象面の欠陥を検出するとき、上記波長フィルタは上記光路より除去されていることを特徴とする光学式検査装置。
  4. 請求項1又は2記載の光学式検査装置において、上記参照値は、欠陥を含まない検査対象面上の線状領域の輝度分布であることを特徴とする光学式検査装置。
  5. 請求項1又は2記載の光学式検査装置において、上記撮像素子は電荷撮像素子(CCD)又はラインセンサであることを特徴とする光学式検査装置。
  6. 請求項1又は2記載の光学式検査装置において、上記少なくとも2つの異なる波長フィルタを用いた場合の各々に対して、上記検査対象面の欠陥を含む線状領域の輝度分布からカラーの欠陥画像を合成し、上記所定の参照値からカラーの参照画像を合成し、該欠陥画像及び参照画像を表示する表示装置を有することを特徴とする光学式検査装置。
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