JP4806260B2 - 地熱利用空調装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2に記載の技術では、地熱を建物の空調に利用するようになっているが、上記のような外気と屋内の空気との間で熱交換を行うようにした空調には利用されていない。
前記熱交換換気装置4は、外気を室内に取り入れる供給側配管7と、室内の空気を屋外に排気する排気側配管8と、供給側配管7を通る空気と排気側配管8を通る空気との間で熱交換を行う第1熱交換部9と、
前記循環経路3から分岐して再び該循環経路に至る分岐経路6の途中に接続され、この分岐経路6を通る前記熱媒体と前記供給側配管7を通る空気との間で熱交換を行う第2熱交換部10とを備え、
前記循環経路3と分岐経路6との分岐部には、切替バルブ5が設けられていることを特徴とする。
すなわち、熱媒体が分岐経路6を通って循環し、この循環する熱媒体と前記供給側配管7を通る空気(外気)との間で、第2熱交換部10によって熱交換を行うことによって、外気と地熱との間で熱媒体を介して熱交換を行う。地熱は1年を通じてほぼ15℃前後で一定であるので、暖期においては前記室内に供給側配管7を通って取り入れる外気の温度が熱交換によって下降し、冷期においては室内に供給側配管7を通って取り入れる外気が熱交換によって上昇するので、室内に取り入れる外気と室内の空気との温度差を小さくでき、よって、室内の空気を所望の温度に保持するために冷暖房装置が消費するエネルギー(電力等)を地熱を利用して抑えることができる。
また、切替バルブ5を操作して分岐経路6と循環経路3との双方に熱媒体が通るようにしておくことによって、地熱を熱放出部2から放出するとともに、循環する熱媒体と前記供給側配管7を通る空気(外気)との間で、第2熱交換部10によって熱交換を行うことによって、外気と地熱との間で熱媒体を介して熱交換を行って、室内に取り入れる外気の温度が下降する。したがって、室内の空気を所望の温度に保持するために冷房装置が消費するエネルギー(電力)を抑えることができる。
地熱は1年を通じてほぼ15℃前後で一定であるので、冷期に地熱と室内の空気との間で熱交換を行うと、室内を例えば20℃前後に暖房している場合は室内の温度が下降する恐れがある。そこで、図3に示すように、冷期に切替バルブ5を操作して熱媒体が熱放出部2に向けて循環経路3を通らないようにしておくことによって、分岐経路6を循環する熱媒体と前記供給側配管7を通る空気(外気)との間で、第2熱交換部10によって熱交換を行うことによって、外気と地熱との間で熱媒体を介して熱交換を行って、室内に取り入れる外気の温度が上昇する。したがって、室内の空気を所望の温度に保持するために冷房装置が消費するエネルギー(電力)を抑えることができる。
図1は、本発明に係る地熱利用空調装置の概略構成を示すものである。この地熱利用空調装置は、地中に埋設された地中熱交換部1と、室内設けられた熱放出部2と、この熱放出部2と前記地中熱交換部1とを接続して、該地中熱交換部1と前記熱放出部2との間で熱媒体を循環させる循環経路3と、熱交換換気装置4とを備えて概略構成されている。
そして、この地中熱交換部1,1では、内部の水と地熱とが熱交換されて、該水が約15℃程度に保持されるようになっている。
また、前記切替バルブ5には分岐経路6が接続されており、この分岐経路6は再び循環経路3の帰還経路3cに接続されている。
上記のような循環経路3や分岐経路6は断熱対策が講じられたパイプによって構成されている。また、前記一方の第1供給経路3aには、他方の第1供給経路3aが接続されており、一方の第1供給経路3aの途中には、水給送用のポンプPが接続されている。
供給側配管7は建物の外部の空気を室内に取り入れるために建物の外部から換気ユニット本体11に連通する外部吸入配管7aと、この外部吸入配管7aから吸入された空気を換気ユニット本体11を介して建物の同一フロアの室内に供給する室内供給配管7bとを備えており、室内供給配管7bの先端部は前記室内の天井に設けられた図示しない給気グリル等に接続され、この給気グリル等から新鮮な外気(空気)を室内に供給するようになっている。
排気側配管8は、換気ユニット本体11に設けられた室内吸入口11aから吸入された室内の空気を外部に排気するために換気ユニット本体11から外部まで連通するようにして設けられている。
前記第2熱交換部10は、外部吸入配管7aの外周部に設けられており、この第2熱交換部10に前記分岐経路6の途中が接続されている。第2熱交換部10は、例えば第1熱交換部と同様の構成となっている。つまり、分岐経路6を流れる熱媒体としての水と室内に供給される空気とのいずれか一方をストロー状の円筒管の内部を通過させ、他方をその円筒管の周囲を通過させるような構造のものである。これにより、分岐経路6を流れる15℃程度の水と室内に供給される空気とで温度差がある場合に温度が高い方の熱が薄肉円筒管を介して温度が低い方に伝わるように形成されている。
図2は暖期における地熱利用空調装置の状態を示している。まず、切替バルブ5を操作して分岐経路6に熱媒体としての水が通らないようにしておく。そして、ポンプPを作動すると、水が循環経路3を通って輻射パネル2と地中熱交換部1,1との間で循環する。すなわち、地中熱交換部1,1に充填されている水が第1供給経路3a,3a、切替バルブ5、第2供給経路3bを通って輻射パネル2に供給される。この水の温度は約15℃程度であるので、輻射パネル2から冷熱が輻射されて部屋の温度が下がる。これに伴って水の温度は上昇する。そして、この水が帰還経路3cを通って再び地中熱交換部1,1に戻される。地熱は1年を通してほぼ15℃前後で一定であるので、地中熱交換部1,1に戻された水は地熱との熱交換によって15℃程度に冷却されてこの温度に保持される。そして、熱媒体としての水を上記のようにして輻射パネル2と地中熱交換部1,1との間で循環させることによって、輻射パネル2から連続的に15℃程度の冷熱を輻射して、部屋の空気を冷却する。したがって、室内の空気を所望の温度に保持するために冷房装置が消費するエネルギー(電力)を抑えることができる。
上述したように、地熱は1年を通じてほぼ15℃前後で一定であるので、冷期に地熱と室内の空気との間で熱交換を行うと、つまり輻射パネル2を利用すると暖房している室内の温度が下降する恐れがある。
そこで、冷期では切替バルブ5を操作して熱媒体としての水が熱放出部2に向けて循環経路3の第2循環経路3bを通らないようにしておく。そして、ポンプPを作動すると、水が循環経路3の第1供給経路3a、切替バルブ5、分岐経路6を通って、第2熱交換部10と地中熱交換部1,1との間で循環する。分岐経路6から第2熱交換部10に送り込まれる水の温度は約15℃程度であるので、この水と供給側配管7を通る空気(外気(例えば冷期は0℃〜5℃程度)との間で、第2熱交換部10によって熱交換を行うことによって、外気と地熱との間で水を介して熱交換を行って、室内に取り入れる外気の温度が上昇する。したがって、室内に取り入れる外気と室内の空気との温度差を小さくでき、よって、室内の空気を所望の温度に保持するために暖房装置が消費するエネルギー(電力等)を地熱を利用して抑えることができる。
2 輻射パネル(熱放出部)
3 循環経路
4 熱交換換気装置
5 切替バルブ
6 分岐経路
7 供給側配管
8 排気側配管
9 第1熱交換部
10 第2熱交換部
Claims (1)
- 地中に埋設された地中熱交換部と、この地中熱交換部と室内との間で熱媒体を循環させる循環経路と、前記室内に設けられかつ前記循環経路の途中が接続された熱放熱部と、熱交換換気装置とを備え、
前記熱交換換気装置は、外気を室内に取り入れる供給側配管と、室内の空気を屋外に排気する排気側配管と、供給側配管を通る空気と排気側配管を通る空気との間で熱交換を行う第1熱交換部と、
前記循環経路から分岐して再び該循環経路に至る分岐経路の途中に接続され、この分岐経路を通る熱媒体と前記供給側配管を通る空気との間で熱交換を行う第2熱交換部とを備え、
前記循環経路と分岐経路との分岐部には、切替バルブが設けられていることを特徴とする地熱利用空調装置。
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