JP4804675B2 - 手術用顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、脳神経外科等で微細部位の手術に用いられる手術用顕微鏡に係り、特に術部を拡大観察する観察光学系を持つ顕微鏡部と顕微鏡観察画像とは別の画像を顕微鏡観察視野に表示する視野内画像表示手段を備えた手術用顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、手術用顕微鏡を用いて微細な手術を行う所謂、マイクロサージャリにおいては、画像診断技術の発展もあり、それら診断画像を用いた手術前の手術計画作成、さらには手術中にもそれら画像情報を有効活用し、より安全な手術を目指して手術機器の改良が進められている。
【0003】
特に、脳神経外科分野では、手術前の診断画像を基に、手術用顕微鏡での観察位置を検出し、その画像情報との統合が図られている。そして、例えば手術中に顕微鏡観察位置に対応する診断画像情報が得られるようになってきている。
【0004】
先行技術として、例えば、特願2000−193223号は、手術用顕微鏡を用いた手術で、術者が神経モニターなどの装置の画像表示やVTRの動作状態を手術用顕微鏡視野に重畳して表示することで確認を行うことができるようにしたものである。
【0005】
また、特願平10−248672号は、手術用顕微鏡を用いた手術で、視野
内表示手段を用いて手術用顕微鏡視野内に内視鏡観察画像などを表示し、接眼部から術者の目を離すことなしに手術用顕微鏡観察像と内視鏡観察画像を確認できるようにしたものである。
【0006】
また、視野内表示手段に加え、手術用顕微鏡の観察視野に画像情報を重畳する重畳手段と、手術用顕微鏡の観察視野外に第2の観察光学系を設けたものは、前記特願2000−193223号に記載され、例えば、視野内表示手段には、内視鏡観察画像を表示し、第2の観察光学系には術前画像を表示することにより、術者は接眼部から少ない視線移動で内視鏡観察画像と術前画像と手術用顕微鏡観察像を観察することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特願2000−193223号は、手術顕微鏡の観察視野内に重畳される画像が術部と重なり術部の観察がしづらくなる。手術用顕微鏡の観察視野内に重畳される画像が術部に挿入されている内視鏡などの挿入部と重なり内視鏡の挿入位置、特に内視鏡先端の位置の把握がしづらい等の問題がある。
【0008】
また、手術用顕微鏡の観察視野内に重畳される画像と、手術用顕微鏡の視野の一部に挿入される視野内表示手段の画像が重なり、それぞれの画像の視認性が悪くなる。
【0009】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、顕微鏡視野内に画像が表示される場合、その顕微鏡視野内にエネルギー処置具等の術部挿入具と視野内に表示される画像が重ならず、術部の観察視野を確保し、かつ視野内に表示される画像の視認性の高い手術用顕微鏡を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、術部を拡大観察する観察光学系を持つ顕微鏡部と、前記顕微鏡部による顕微鏡観察画像とは別の画像を前記顕微鏡部の観察視野に表示する視野内表示手段と、前記顕微鏡部の観察下で該顕微鏡部の観察視野内での術部挿入具の先端部の位置を検出する検出手段と、前記検出手段による手術器具の位置検出結果に基づき、前記視野内表示手段により前記顕微鏡の観察視野内に表示する画像が前記観察視野内での手術器具の先端部の表示位置と重なって遮らない位置に前記画像の表示位置を制御する視野内画像制御手段と、を具備したことを特徴とする手術用顕微鏡である。
【0011】
請求項2の発明は、前記視野内画像表示手段は、前記顕微鏡観察視野内に画像を導入して該顕微鏡観察視野内に画像を表示させる視野内導光手段と、画像重畳用モニターからの画像を前記顕微鏡観察視野内に重畳表示を行う画像重畳手段と、の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡である。
【0012】
請求項3の発明は、前記視野内表示手段は、前記顕微鏡部による顕微鏡観察画像とは別の複数の画像を前記顕微鏡部の観察視野に表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手術用顕微鏡である。
【0013】
前記構成によれば、観察視野内に複数の画像を同時に表示する場合においても、各々の画像を最適のサイズ及び位置に制御することができるため、手動による画像移動、サイズ変更を行う手間が無く、手術の効率化が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1〜図14は第1の実施形態を示す。図1及び図2は手術用顕微鏡の接眼鏡筒の光学系の構成を示し、図1は双眼接眼鏡筒部の内部構成を示す図で、図2は、図1における側面図で、図中左側観察光学系を示している。
【0016】
図1及び図2に示すように、図4に示す鏡体4の固定ハウジング7の内部には左右一対の結像レンズ8a,8bが配置されており、前記結像レンズ8a,8bは鏡体から出射される左右観察光束を入射させるベく、鏡体の観察光学系と光学的に接続されている。
【0017】
また、9a,9bは前記結像レンズ8a,8bを介した光束を各々90°外方に反射させるミラーで、その出射光軸上にはイメージローテータプリズム10a,10bが配置されている。前記イメージローテータプリズム10a,10bの後方には、両観察光束を各々180°反転させるプリズム11a,11bが配置されており、さらにその後方には前記プリズム11a,11bからの出射光軸を、後述する接眼光学系による観察光軸OL、ORと並行方向に反射させる三角プリズム12a,12bが配置固定されている。三角プリズム12a,12bの後方には、前記結像レンズ8a,8bにより結像された第1の中間結像点13a,13bが位置する。
【0018】
ここで、前記第1の中間結像点13aの近傍には後述する導光手段としてのプリズム14a,14bの上面が略一致するよう設けられるとともに、前記第1の中間結像点13a,13bの後方には像をリレーするリレーレンズ15a,15bが設置固定されている。ここで、前記プリズム11a,11b、三角プリズム12a,12b、リレーレンズ15a,15bは可動ハウジング16内に内蔵されている。
【0019】
前記可動ハウジング16は、接続部17a,17bを介して軸O、すなわち前記プリズム11a,11bの入射光軸まわりに回転可能になっている。また、前記ローテータプリズム10a,10bは図示しないカム機構等により、前記可動ハウジング16の固定ハウジング7に対する回転に対して1/2の角度だけ軸O中心に回転可能になっている。
【0020】
また、符号18a,18bは入射反射面19a,19bと出射反射面20a,20bからなり、前記眼幅調整ハウジング4a,4bに内蔵された反射部材としての平行プリズムである。前記第1の中間結像点13a,13bから前記リレーレンズ15a,15bにより伝達された像は、前記平行プリズム18a,18bの出射反斜面20a,20bから各々第2の中間結像点21a,21bに結像される。そして、前記接眼ハウジング5a,5bに内蔵された一対の接眼光学系22a,22bに導かれ、顕微鏡光学観察像として観察光軸OR、OLを構成している。
【0021】
ここで前記眼幅調整ハウジング4a,4bは、前記可動ハウジング16に対し三角プリズム12a,12bからの出射光軸(図中垂直方向)と略一致した軸周りに回転自在に、また、図2に示すように、抜け止め部村23a,23b(図中23aのみ)により軸方向には不動に支持されている。本構造と前記平行プリズム18a,18bにより、いわゆるジーテントップ眼幅調整機構を構成している。
【0022】
また、図3に示す鏡体4には、対物光学系24と、変倍光学系25と、接眼光学系とが内蔵され、各々左右一対の光路が設けられている。ここで、対物光学系24には焦点可変機構及び焦点距離検出用センサが設けられている。さらに、変倍光学系25には変倍機構及び変倍検出用センサが設けられている。
【0023】
鏡体4には、後で述べる画像重畳手段となる、ハーフミラーからなる光路挿入手段26及び画像挿入光学系27が設けられ、この画像挿入光学系27は画像重畳用モニター28から出射した光束をアフォーカル光束にして光路挿入手段26に入射させるようになっている。なお、28aは画像重畳用モニター28に画像信号を送るためのケーブルである。
【0024】
一方、図2に示すように、第1の観察光学系の外側には第2の観察光学系を収納する第2の接眼ハウジング30が設けられている。第2の観察光学系は以下により構成されている。図中左側光路のみであるが、右側光路も同様の構成となっている。31は図示しないコントローラからの制御により、内視鏡等の画像を電子画像として表示する小型LCDモニターで、前記眼幅調整ハウジング4aの下方における可動ハウジング16との間に配置固定されている。
【0025】
32,33は前記LCDモニター31からの出射光軸O2L上に配置されるリレー光学系で、その内部には該光軸O2Lを略90°反射させる、プリズム34が配置されている。
【0026】
また、35は前記プリズム34によって反射せしめられた光軸を前記観察光軸OL方向に向かって偏向させるプリズムで、その出射光軸O2L上には、第2の接眼光学系36が光学的に配置接続されており、前記観察光軸OLとO2Lはその射出瞳位置近傍で各々交差している。
【0027】
図4は、後述する視野内表示手段となる、LCD光学系の斜視図であり、符号24a,24bは、図示しないコントローラからの制御により、内視鏡等の画像を電子画像として表示する小型LCDモニターである。符号25a,25bはLCDモニター24a,24bの出射光軸上に配置される投影光学系としての結像レンズで、LCDモニター24a,24bの画像を前述した導光手段としての画像挿入用前記プリズム14a,14bの上面に結像させるよう配置固定されている。これらLCDモニター24a、結像レンズ25a、プリズム14aは、LCD光学系26aを構成している。
【0028】
LCD光学系26a,26bの固定板27には前記LCDモニター24a、結像レンズ25a、プリズム14aからなるLCD光学系26aと同様な26bが固定されている。前記固定板27には光束を避ける穴部27aが設けられている。前記固定板27は駆動手段としてのXYテーブル28aのXテーブル29a上に固定されており、前記Xテーブル29aは光軸と直交する平面をXY方向に移動可能に設けられている。
【0029】
図5はXYテーブル28aの内部構造を示す斜視図及び制御系のブロック図である。前記Xテーブル29aはラック部29a’と軸受け部29a”を備えている。ラック部29a’にはモータ30aの回転軸に固定されたピニオンギア31aが噛み合っている。また、軸受け部29a”にはガイド軸32aが貫通している。前記モータ30aとガイド軸32aは後述するYテーブル33aに固定されている。
【0030】
前記Yテーブル33aはラック部33a’と軸受け部33a”を備えている。ラック部33a’にはモータ34aの回転軸に固定されたピニオンギア35aが噛み合っている。また、軸受け部33a”にはガイド軸36aが貫通している。
【0031】
前記モータ30aとモータ34aはエンコーダを内蔵するとともに、視野内表示用コントローラ500に接続されている。すなわち、モータ30aはモータ駆動回路41と接続され、エンコーダはXテーブル位置検出回路42に接続されている。また、モータ34aはモータ駆動回路43と接続され、エンコーダはXテーブル位置検出回路44に接続されている。そして、モータ駆動回路41、Xテーブル位置検出回路42、モータ駆動回路43及びXテーブル位置検出回路44はXYテーブル制御部45に接続されている。
【0032】
一方、51は術者が操作する操作入力手段としての操作部であり、この操作部51にはXYテーブル28aを操作するXYの4方向スイッチ52、観察部選択スイッチ53及び表示選択スイッチ54が設けられている。
【0033】
この操作部51は表示制御部46に接続されているとともに、この表示制御部46には前記XYテーブル制御部45が接続されている。表示制御部45は映像変換回路部37及び視野内映像セレクタ38に接続され、視野内映像セレクタ38は内視鏡TVカメラ58及びナビゲーション装置59に接続されている。映像変換回路部37は表示駆動回路65及び表示駆動回路66に接続されている。
【0034】
前記表示制御部46には画像観察用映像セレクタ39及び重畳画像処理部40に接続されている。画像観察用映像セレクタ39は内視鏡TVカメラ58及びナビゲーション装置59とも接続されており、ナビゲーション画像重畳用映像セレクタ40はナビゲーション装置59と接続されているとともに、神経モニター100と接続されている。
【0035】
画像観察用映像セレクタ39は表示駆動回路67及び表示駆動回路68に接続されている。さらに、ナビゲーション画像重畳用映像セレクタ40は表示駆動回路69に接続されている。
【0036】
そして、前記表示駆動回路65〜69は、図示しないアナログデジタル変換器(以下、A/D変換器という)と、パラレルシリアル変換器(以下、P/S変換器という)が内蔵されている。
【0037】
図6は、図5の重畳画像処理部40の構成図であり、表示制御部46は、重畳画像処理部40に内蔵された表示位置演算部200に接続されている。表示位置演算部200は、重畳画像処理部40に内蔵された映像処理回路501に接続されている。映像処理回路501は、更に前記神経モニター100及び表示駆動回路69に接続されている。
【0038】
図7は手術用顕微鏡装置のシステム全体構成を示す斜視図である。図7に示すように、手術用顕微鏡装置は実体顕微鏡を有する手術用顕微鏡101が設けられている。
【0039】
また、手術用顕微鏡101には架台102と、この架台102の上部に配設されたバランスアーム103と、このバランスアーム103に支持された鏡体104とが設けられている。
【0040】
ここで、バランスアーム103には複数の可動アームと、6軸の回動軸105a〜105fとが設けられている。さらに、各回動軸105a〜105fにはバランスアーム103の各回動アームの回動位置を固定するロック状態と、この回動位置のロックを解除するロック解除状態とに切り換える電磁鎖錠(図示しない)が設けられている。そして、鏡体104の電磁鎖錠のロック/ロック解除の切り換え動作に伴いバランスアーム103の各回動アームの6軸の各回動軸105a〜105fを中心に空間的に位置移動自在に支持されている。
【0041】
また、鏡体104には、センサアーム106と、この鏡体104の位置操作用のグリップ107とが設けられている。このグリップ107には焦点調整用、変倍操作用、アーム操作用の各操作スイッチが設けられている。
【0042】
また、手術用顕微鏡101には鏡体制御部111及びアーム制御部112が内蔵されている。グリップ107の各スイッチには鏡体制御部111及びアーム制御部112に接続されている。さらに、これらの鏡体制御部111及びアーム制御部112にはグリップ107の各スイッチと同様に焦点調整用、変倍操作用の各スイッチを有するフットスイッチ113が設けられている。また、ナビゲーション装置59にはデジタイザ134及び表示用モニター141が接続されている。
【0043】
図8はフットスイッチ113を示したものである。手術用顕微鏡の観察光学系のズームアップスイッチ205及びズームダウンスイッチ206と、観察光学系のフォーカスアップスイッチ207及びフォーカスダウンスイッチ208が設置されている。
【0044】
図9に示すように、前記視野内表示用コントローラ500に内蔵された表示駆動回路65〜69は、シリアル伝送ケーブル502を介して鏡体部104に設置された画像表示部300に接続され、画像表示部300に内蔵された映像信号受信部209〜213に各々接続されている。更に映像信号受信部209〜213は、更に鏡筒部乃至鏡体部104に内蔵されたLCDモニター24a、24b、31a、31b、28に各々接続されている。前述のシリアル伝送ケーブル502は、手術用顕微鏡の架台部101及びバランスアーム部103に内蔵されて鏡体部104まで導かれている。
【0045】
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
【0046】
術者は鏡体部104に付けられたグリップ107を操作して回動軸105a〜105fを回動させ、鏡体部104を術部が観察できる位置に移動させる。
【0047】
フットスイッチ113のスイッチ205〜208を操作して術部の観察を行う。
【0048】
術者が神経モニター100の表示画像を重畳手段を用いて観察したい場合の作用を以下に示す。神経モニター100から出力されたモニター波形画像は、視野内表示用コントローラ500の重畳画像処理部40に入力される。
【0049】
術者は、操作部51に設けられた図示しない重畳手段の表示スイッチをONにする。その信号は表示制御部46に伝達され、表示制御部46は重畳画像処理部40に重畳画像を顕微鏡視野内の所定の位置に重畳するよう制御信号を出力する。制御信号は、重畳画像処理部40に内蔵された表示位置演算部200に入力され、モニター波形画像の表示位置が演算され、演算結果が映像処理回路501に入力される。
【0050】
神経モニター100からの映像信号は、重畳画像処理部40に内蔵された映像処理回路501にて位置及び画像サイズが制御され、表示駆動回路69に映像信号として出力する。表示駆動回路69に伝達された映像信号は、図示しないA/D変換器によってデジタル映像信号(パラレル信号)に変換された後、P/S変換器によってシリアル信号に変換される。シリアル信号に変換された映像信号は、シリアル伝送ケーブル502を介して鏡体部104に設置された映像信号受信部213に入力される。映像信号受信部213に伝送されたシリアル信号は、パラレルの映像信号に変換され、LCDモニター28に伝達される。
【0051】
術者は、図10のように、顕微鏡観察視野217の中に神経モニター100の重畳画像216を観察し、神経モニター100の表示画像を接眼部から目を離すことなく確認する。
【0052】
次に、上記に加えて内視鏡TVカメラ58を用いた観察をするために視野内表示手段による画像観察をする場合の作用を説明する。
【0053】
術者は、操作部51に設けられた図示しない視野内表示手段の表示スイッチを操作する。操作信号は、表示制御部46に伝達される。
【0054】
表示制御部46には、表示位置演算部200より顕微鏡観察視野217内の重畳画像の位置情報を受信する。表示制御部46は受信した重畳画像の位置情報をもとに、同じ位置に視野内表示手段による画像が表示されるようにモーター駆動回路41及び43を駆動させる。
【0055】
内視鏡TVカメラ58の映像信号は、視野内映像セレクタ38及び映像変換部37を介して表示駆動回路65及び66に伝達される。表示駆動回路65及び66でシリアル信号に変換された内視鏡TVカメラ58の映像信号は、シリアル伝送ケーブル502を介して映像信号受信部209及び210に伝達される。映像信号受信部209及び210でパラレルの映像信号に変換された内視鏡TVカメラ58の映像信号は、LCDモニター24a及び24bに伝達され、内視鏡画像として視野内表示手段に表示される。
【0056】
視野内表示手段の表示位置は、Xテーブル位置検出部42及びYテーブル位置検出部44からエンコーダーデータとして出力された信号をXYテーブル制御部45にて解析を行い表示制御部46に伝達される。視野内表示手段の表示位置情報をもとに、表示制御部46は表示位置演算部200に表示位置を変えるように信号を出力する。すなわち、視野内表示手段に遮られない位置に重畳画像を表示するように移動命令を出力する。表示位置演算部200は、重畳画像の表示位置を演算し映像処理回路501に出力する。これによって、重畳画像が視野内表示手段に遮られない位置に表示される。
【0057】
術者は、図11のように、視野内表示手段による画像218と神経モニター100の重畳画像216を同時に観察する。
【0058】
次に、視野内表示手段による画像218を視野内で移動させる場合の作用を説明する。
【0059】
術者は、操作部51に置かれた四方向スイッチ52を操作して表示位置を入力する。例えば、図11の神経モニター100の重畳画像216の位置に視野内表示手段による画像を移動するべく操作した場合、表示制御部46からXYテーブル制御部45を介してモーター駆動回路41及び43に駆動信号が伝達される。これによってXY各軸のモーターが駆動され、視野内表示手段の表示位置が視野右上に移動する。
【0060】
視野内表示手段の表示位置情報は、Xテーブル位置検出回路42及びYテーブル位置検出回路44からの位置情報をXYテーブル制御部45を介して表示制御部46に伝達される。その位置情報を表示位置演算部200に伝達し、神経モニター100の重畳画像216の表示位置を現在位置及び元々視野内表示手段があった位置以外の場所へ位置に変更すべく制御する。術者には図12のように、視野内表示手段による画像218と神経モニター100の重畳画像216が重なることなく観察する。
【0061】
視野内表示手段による表示画像がいらなくなった場合には、操作部51の図示しない視野内表示手段の表示スイッチによって視野内表示手段による画像を待避させる操作を行う。その信号は表示制御部46に伝達され、XYテーブル制御部45によってXYモーターの駆動制御をし、視野内表示手段による画像を待避させる。
【0062】
また、表示制御部46は、表示位置演算部200に待避されたことを伝達する信号と待避前の視野内表示手段による画像の表示位置情報を送信し、表示位置演算部200はその表示位置情報と同じ位置に神経モニター100の重畳画像216の表示位置を変更する。術者には図13のように、神経モニター100の重畳画像216を顕微鏡観察像と共に観察する。
【0063】
視野内表示手段による画像と第2の観察手段による画像と重畳画像を同時に観察したい場合には操作部51を操作し、その信号を表示制御部46に伝達し、表示制御部46は視野内映像セレクター38と、画像観察用映像セレクター39と、重畳画像処理部40に動作を開始する信号を伝達する。視野内映像セレクター38と、画像観察用映像セレクター39と、重畳画像処理部40は、それぞれに入力されている映像信号を表示駆動回路65〜69に伝達する。
【0064】
表示駆動回路65〜69に伝達された映像信号がLCDモニター24a、24b、31a、31b、28に伝達される過程は、前述と同様である。例えば、視野内映像セレクター38に内視鏡TVカメラ58が接続され、画像観察用映像セレクター39にナビゲーション装置59による術前画像が送信され、重畳画像処理部40に神経モニター100が接続されている場合には、図14のように、それぞれを同時に観察することができる。
【0065】
第1の実施形態によれば、重畳画像表示時に視野内表示手段を表示する場合、予め一部遮られていた重畳画像の表示位置に視野内表示手段による画像が表示され、かつ重畳画像の表示位置が視野内表示手段に遮られない位置に自動的に移動するため、視野内表示手段による顕微鏡光学像の遮る部分を気にして表示位置を手動で設定することなく、視野内表示手段及び重畳画像を表示することができる。
【0066】
さらに、視野内表示手段による画像の待避時においても、視野内表示手段による画像が術部を遮っていた位置に重畳画像が移動するので、顕微鏡観察視野を有効に使うことができる。
【0067】
顕微鏡部までの映像信号をデジタルのシリアル信号にしたことで伝送ケーブルの本数が少なくなり、顕微鏡部の回動/移動操作がスムーズとなるととに、また、映像信号の劣化を伴うことなく映像信号の伝送を行えるため、表示画像が鮮明になる。
【0068】
図15〜図19は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。
【0069】
重畳画像処理部40には、位置倍率演算部A236及び位置倍率演算部B237及び画像合成部238が内蔵されている。位置倍率演算部A236及び位置倍率演算部B237は各々画像合成部238に接続されている。
【0070】
画像合成部238は、表示駆動回路69に接続されている。また画像合成部238には優先順位設定スイッチ235が接続されている。神経モニター100は位置倍率演算部A236に接続されている。
【0071】
キャラクタ制御部231は位置倍率演算部B237に接続されている。更にキャラクタ制御部231はVTR230及びエネルギー処置具ジェネレータ232に接続されている。
【0072】
倍率設定部233が位置倍率演算部A236と位置倍率演算部B237に接続されている。位置設定部243が位置倍率演算部A236と位置倍率演算部B237に接続されている。表示制御部46が位置倍率演算部A236と位置倍率演算部B237に接続されている。また、画像合成部238には優先順位設定スイッチ235が接続されている。
【0073】
倍率設定部233はフットスイッチ113に設けられたスイッチ203、位置設定部243はフットスイッチ113に設けられたスイッチ204とする(図8参照)。
【0074】
次に、第2の実施形態の作用について説明する。
【0075】
第1の実施形態と同様に、顕微鏡部を移動させ、ズームフォーカスなどの光学系の設定を行い、術部を観察する。術者が神経モニター100のモニター波形画像を観察する場合の作用は、第1の実施形態と同様である。
【0076】
術者がVTR230の録画状態の情報、またはエネルギー処置具ジェネレータ232の設定情報を観察したい場合は、録画状態の情報または出力の設定情報が通信によりキャラクタ制御部231に伝達される。
【0077】
キャラクタ制御部231は、通信で受信した情報を適切なキャラクタ情報に変換し、位置倍率演算部B237に送信する。
【0078】
位置倍率演算部B237は、表示制御部46から視野内観察手段の位置情報を受信し、また、位置設定部234及び倍率設定部233から設定情報を受信して、前記キャラクタ情報の表示位置及びサイズを演算する。位置倍率演算部B237は、演算結果に応じた映像信号を画像合成部に出力し、画像合成部から映像信号が表示駆動回路69に出力される。これ以降は、第1の実施形態と同様の作用で、適切な位置にVTR230の録画状態表示「REC」、又はエネルギー処置具ジェネレータ232の出力設定情報「Coog.30」等のキャラクタデータが重畳画像として表示される。
【0079】
VTR230の録画状態を示すキャラクタ制御部231及び神経モニター100のモニター波形画像217などの複数の重畳画像を顕微鏡視野内に同時に表示させる場合の作用を説明する。
【0080】
術者は、優先順位設定スイッチ235により位置倍率演算部A236もしくは位置倍率演算部B237に入力されている画像の優先順位を設定する。以下、神経モニター100による画像を優先した場合の例を示す。
【0081】
位置倍率演算部A236を優先するには、優先順位設定スイッチ235で、優先画像を位置倍率演算部A236に設定する。
【0082】
重畳表示を始めるために、操作部51を操作し、表示制御部46を介して位置倍率演算部A236及び位置倍率演算部B237の映像表示動作を開始する。神経モニター100による表示画像は、位置倍率演算部A236を介して画像合成部238に伝達される。また、VTR230の録画状態を検知したキャラクタ制御部231が録画状態を示す「REC」の文字を生成して位置倍率演算部B237に文字映像情報を伝達し、画像合成部238に文字映像情報が入力される。
【0083】
画像合成部238は、優先順位設定スイッチ235の設定に基づいて神経モニター100による画像を優先し、位置倍率演算部B237より入力されたRECと神経モニター100による画像を合成する。合成された画像は表示駆動回路69に伝達され、第1の実施形態と同様に顕微鏡観察視野内に重畳表示される。
【0084】
図16に示すように、優先された神経モニター100による画像は、顕微鏡視野内の中心部に近い側に表示され、録画状態を示すRECの文字は顕微鏡視野の端側に表示される。
【0085】
図16において、重畳画像の位置を変更したい場合には、位置設定部234を一度操作すると、位置倍率演算部A236、位置倍率演算部B237の表示画像位置をA2に設定する。
【0086】
位置倍率演算部A236、位置倍率演算部B237から、画像合成部238に位置設定による位置情報と、映像信号が伝達され、優先する画像を顕微鏡視野の中心側に来るよう画像を合成する。合成した画像を表示駆動回路69に伝達し、神経モニター100による画像を顕微鏡視野の中心にくるよう画像を合成する。
【0087】
また、表示画像の倍率を変えたい場合には、倍率設定部233により表示画像の倍率を変更する。倍率設定部233を押すと、位置倍率演算部A236、位置倍率演算部B237に記録された文字サイズ情報を読み出し、神経モニタ100のモニター波形画像217と録画状態を示す文字「REC」の表示倍率を変更する。
【0088】
図17に示すように、神経モニター100による画像240及び録画状態を示す文字情報241は、図18において神経モニター100による画像242及び録画状態を示す文字情報243のように小さく表示される。更に、倍率設定部233を押すと、神経モニター100による画像242は図19の神経モニター100による画像244のように小さく表示されるが、録画状態を示す文字情報245は倍率の変更を行わず、表示する。
【0089】
例えば、位置倍率演算部A236、位置倍率演算部B237にて、表示サイズ倍率を次のように設定しておくことで、表示映像のサイズを制御する。倍率設定部233を操作することで、▲1▼→▲2▼→▲3▼のように切替える。
【0090】
第2の実施形態によれば、術者がよりはっきりと確認したい画像を選択しておくことで、重畳画像の表示位置を変更しても常に選択した画像が顕微鏡観察視野の中心方向に表示されているので、選択画像の観察の視認性が向上する。
【0091】
文字情報に縮小限度を設けたことで必要以上に文字を小さくして、読み取れなくなることを防止することができる。
【0092】
また、予め入力される画像の種類が決まっている場合には、入力された画像に応じて自動的に画像の優先順位をきめる構成にしても全く同じ効果が得られることは、周知である。
【0093】
図20〜図22は第3の実施形態を示し、第1及び第2の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。
【0094】
位置倍率演算部A236には、ワークステーション252と神経モニター100が接続されている。位置倍率演算部B237には、ワークステーション252とエネルギー処置具コントローラ254が接続されている。
【0095】
ワークステーション252には、デジタイザ134が接続されている。エネルギー処置具ジェネレータ254には、デジタイザ134によって位置検出される指標253を有したエネルギー処置具250が接続されている。
【0096】
第3の実施形態の作用について説明する。
【0097】
第1の実施形態と同様に、術者所望の観察位置に鏡体部104を移動させる。
第1の実施形態と同様に、操作部51にある重畳画像の表示スイッチを押して重畳画像表示を行う。
【0098】
エネルギー処置具ジェネレータ254が電源オフの際には、キャラクター画像データが通信出力されないため、神経モニター100による画像242のみが顕微鏡視野内に表示される。
【0099】
エネルギー処置具ジェネレータ254の電源をオンにすると、第2の実施形態と同様に視野内の所定の位置にエネルギー処置具250の出力設定情報がキャラクタ表示される。
【0100】
エネルギー処置具250を術部に挿入し、処置を始める。エネルギー処置具250に付けられた指標253と鏡体部104に付けられたセンサアーム106をデジタイザ134が検出し、検出された位置情報をワークステーション252により演算することで顕微鏡観察視野にエネルギー処置具250が挿入されたことを検出する。ワークステーション252では、鏡体制御部111からの倍率・焦点情報と、デジタイザ134で検出されるセンサーアーム106とエネルギー処置具250の指標253の位置情報が入力され、顕微鏡視野におけるエネルギー処置具250の位置を算出する。算出された位置情報は、位置倍率演算部A236に伝達される。
【0101】
位置倍率演算部A236でエネルギー処置具250の先端位置と神経モニター100の表示位置が重なることを検出すると、位置倍率演算部A236は、手術用顕微鏡視野内におけるエネルギー処置具250の位置情報に基づいて、重畳用の画像の表示位置を変更し、神経モニター100のモニター波形画像表示位置をエネルギー処置具250とを重ならない位置に移動させる。
【0102】
また、位置倍率演算部B237は、エネルギー処置具ジェネレータ254からエネルギー処置具250の設定条件を示すキャラクター映像情報を受信し、図22に示すように、顕微鏡観察視野内でエネルギー処置具250上の神経モニター100によるモニター波形画像242と重ならない位置にエネルギー処置具250の出力設定条件を表示する。
【0103】
第3の実施形態によれば、エネルギー処置具と重畳手段の組み合わせにおいて、エネルギー処置具等の手術機器の先端部を遮らない位置に自動的に重畳画像が移動するので、いちいち画像表示位置を手動で設定する手間が無く、手術の効率化が図れる。
【0104】
また、エネルギー処置具の出力設定条件を表示させる場合は、他の画像と重ならず、かつエネルギー処置具のハンドピース上(先端は遮らない位置)に設定状態が表示されるため、特に複数の処置具を同時に使用する場合等、容易に出力設定の確認が実施できる。
【0105】
図23〜図25は第4の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。従来技術にあるように、顕微鏡部に表示する画像表示手段が増えると、画像表示手段に表示する画像の映像信号を伝達するための伝送ケーブルの本数が増える。この伝送ケーブルは手術用顕微鏡の架台部とアーム部に内包されて顕微鏡部にある画像表示手段に接続される。伝送ケーブルの本数が増えることにより、アーム部の操作性が低下し、術者の負担となる。
【0106】
また、映像をアナログ信号で伝達すると映像信号の劣化を招き表示画像の質が低下する。特に映像信号の解像度が向上した場合、映像信号の周波数が高くなるためにアナログ信号による画像伝送では画質の劣化が激しくなるという問題がある。本実施形態は、前記事情についてなされたもので、その目的とするところは、顕微鏡の操作性を低下させずに、画像表示手段への映像信号の伝達を安定化させることにある。
【0107】
図23は、図7に伝送中継部261が加わったものである。図24は表示駆動手段65から画像表示手段としてのLCD24aに映像信号を伝達するための構成を示したものである。
【0108】
視野内表示用コントローラ500に内蔵された表示駆動回路65は、伝送中継部261が接続されている。伝送中継部261は映像信号受信部260と接続されている。伝送中継部261は、手術用顕微鏡101の架台部102の背面に設けられている。映像信号受信部265は鏡体部104に設けられている。映像信号受信部265は、LCDモニター24aと接続されている。
【0109】
図25は伝送中継部261の構成を示したものである。映像信号受信部262は、映像信号検出部263に映像信号配線で接続されている。映像信号検出部263は、映像信号送信部264と映像信号配線及びイネーブル信号配線によって接続されている。
【0110】
図24、図25の構成は、他の表示駆動回路66〜69の後段においても同様である。
【0111】
次に、第4の実施形態の作用について説明する。
【0112】
第1の実施形態と同様に、術者は鏡体部104を所望の観察状態に設定する。術者は、神経モニター100の画像を顕微鏡視野内に重畳したい場合には、第1の実施形態のように、重畳処理手段40の重畳動作を開始させる。神経モニター100の画像は、表示駆動回路69に伝達され、デジタルのパラレル信号からデジタルのシリアル信号に変換され、伝送中継部261に設けられた映像信号受信部262に伝達される。映像信号受信部262は、シリアル信号からパラレル信号に映像信号を変換し、映像信号検出部263に映像信号を伝達する。
【0113】
映像信号検出部263は、映像信号送信部264に映像信号を伝達する。映像信号検出部263は、受信した映像信号が規定の条件を満たすと(正常な映像信号として認識されると)映像信号送信部264に映像信号の送信許可信号(イネーブル信号)を送信する。映像信号送信部264は、送信許可信号を受信すると、映像信号をシリアル信号に変換して出力を開始する。
【0114】
これによって、伝送中継部261より正常なシリアル信号を映像信号受信部265に対して出力する。映像信号受信部265は、シリアル信号をパラレル信号に変換し、表示駆動回路69に伝達して神経モニター100による重畳画像を顕微鏡視野内に表示する。
【0115】
視野内表示手段に内視鏡画像、第2の光学系に術前画像を表示する場合には、表示駆動回路65から69より映像信号を送信し、LCDモニター24a、24b、31a、31bに前述と同様の伝達方式によって伝達され、図14のように同時にそれぞれの画像が表示される。
【0116】
第4の実施形態によれば、シリアル伝送を行った上に、シリアル信号の送信手段のイネーブルを映像信号の解析によって実施したため、映像を伝送するケーブル及びイネーブル信号の省略が可能となり、顕微鏡部の鏡体部の移動のための回動操作が楽に行える。
【0117】
伝送中継部を架台部に設けたので、架台部と表示駆動回路65〜69との分離が可能となり、収納時に長いケーブルの処理に困ることが無い。
【0118】
また、伝送中継部は架台部だけでなくその他の部分に配置することも可能である。例えばアーム部先端に設けることで、鏡体とアーム部の分離が可能となり、セットアップを容易に実施することができるようになる。
【0119】
前記各実施形態によれば、次のような構成が得られる。
【0120】
(付記1)術部を拡大観察する観察光学系を持つ顕微鏡部と、前記顕微鏡部による顕微鏡観察画像とは別の複数の画像を顕微鏡観察視野に表示する視野内画像表示手段とを有する手術用顕微鏡において、前記顕微鏡部の観察状態を検出する検出手段と、その検出手段の結果に基づき顕微鏡観察視野内に表示する複数の画像の表示位置を制御する視野内画像制御手段とを具備したことを特徴とする手術用顕微鏡。
【0121】
(付記2)付記1において、前記視野内画像表示手段は、前記顕微鏡観察視野内に電子画像を表示させる視野内表示手段と、前記顕微鏡観察視野内に重畳表示を行う画像重畳手段の少なくとも1つを有することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0122】
(付記3)付記1において、前記検出手段は、顕微鏡観察視野内に表示されている視野内画像表示手段の複数画像のうちの少なくとも一つの表示位置を検出する視野内画像位置検出手段であることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0123】
(付記4)付記3において、前記視野内画像制御手段は、前記視野内画像位置検出手段の少なくとも一つの画像位置検出結果に応じて、他の画像位置を制御する制御手段であることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0124】
(付記5)付記1において、前記視野内画像制御手段は、前記顕微鏡視野内に表示されている複数画像の優先順位を設定する優先順位設定手段を有すること特徴とする手術用顕微鏡。
【0125】
(付記6)付記1において、前記視野内画像制御手段は、前記視野内画像位置検出手段の検出結果及び前記優先順位設定手段の設定に応じて他の画像位置を制御する制御手段であることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0126】
(付記7)付記1において、前記検出手段は、顕微鏡の観察位置と術部に挿入される手術機器の先端部の位置を検出する位置検出手段を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0127】
(付記8)付記2において、前記画像重畳手段は、重畳画像の少なくとも一つの画像情報の表示倍率を変える表示倍率変更手段を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0128】
(付記9)付記2において、前記画像重畳手段は、重畳画像の少なくとも一つの画像位置を変える表示位置変更手段を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0129】
(付記10)付記8において、前記表示倍率変更手段は、重畳画像の少なくとも一つの画像情報の表示倍率の制限を設定する表示倍率制御手段を有することを特徴とする視野内表示装置。
【0130】
(付記11)術部を拡大観察する顕微鏡部と、顕微鏡観察画像とは別の画像を表示する画像表示手段と、前記顕微鏡部を三次元空間の任意位置に移動可能とするアーム部と、前記画像表示手段に表示する画像の映像信号を生成する画像処理手段と、前記画像処理手段から前記画像表示手段に映像信号を伝達する伝達手段とを有する手術用顕微鏡において、前記伝達手段は、映像信号をシリアル信号に変換し、送信する映像信号送信手段と、前記シリアル信号を受信し、映像信号に変換する映像信号受信手段を含むシリアル伝達手段であることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0131】
(付記12)付記11において、前記画像表示手段は、顕微鏡部の視野内に電子画像を表示させる視野内表示手段と、前記顕微鏡視野近傍に電子画像を表示する第2の観察光学手段と、顕微鏡観察視野内に重畳表示を行う画像重畳手段の少なくとも1つからなることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0132】
(付記13)付記11において、前記伝達手段は、シリアル信号を受信する映像信号受信手段と、シリアル信号を伝送する映像信号送信手段を含む伝送中継手段を少なくとも1つ有することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0133】
(付記14)付記11において、少なくとも前記シリアル伝達手段の一部が、前記アーム部に配置されることを特徴とする手術用顕微鏡。
【0134】
(付記15)付記13において、前記映像信号受信手段は映像信号を受信したことを確認する映像信号検出手段と、前記映像信号検出手段の検出結果に基づいて、前記映像信号送信手段に映像信号の送信を許可する映像信号許可手段を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
【0135】
(付記16)付記13において、前記伝送中継手段は、少なくとも前記アーム部の前段又は後段の何れかに配置されることを特徴とする視野内表示装置。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、顕微鏡視野内に画像が表示される場合、その顕微鏡視野内にエネルギー処置具等の術部挿入具の先端部と視野内に表示される画像が重ならず、術部の観察視野を確保し、かつ観察視野内に表示される画像の視認性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し、手術用顕微鏡の双眼接眼鏡筒部の光学構成を示す図。
【図2】同実施形態を示し、図1における図中左側観察光学系を示す側面図。
【図3】同実施形態の鏡体の縦断面図。
【図4】同実施形態を示し、LCD光学系の斜視図。
【図5】同実施形態を示し、XYテーブルの斜視図及び制御系のブロック図。
【図6】同実施形態を示し、重畳画像処理部の構成図。
【図7】同実施形態を示し、手術用顕微鏡システムの斜視図。
【図8】同実施形態を示し、フットスイッチの平面図。
【図9】同実施形態を示し、視野内表示用コントローラ及び画像表示部の構成図。
【図10】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図11】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図12】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図13】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図14】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図15】この発明の第2の実施形態を示し、重畳画像処理部の構成図。
【図16】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図17】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図18】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図19】
同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図20】この発明の第3の実施形態を示し、重畳画像処理部の構成図。
【図21】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図22】同実施形態を示し、顕微鏡観察視野の作用説明図。
【図23】この発明の第4の実施形態を示し、手術用顕微鏡システムの斜視図。
【図24】同実施形態を示し、表示駆動回路と画像表示部の構成図。
【図25】同実施形態を示し、伝送中継部の構成図。
【符号の説明】
40…重畳画像処理部
46…表示制御部
200…表示位置演算部
501…画像処理回路
Claims (3)
- 術部を拡大観察する観察光学系を持つ顕微鏡部と、
前記顕微鏡部による顕微鏡観察画像とは別の画像を前記顕微鏡部の観察視野に表示する視野内表示手段と、
前記顕微鏡部の観察下で該顕微鏡部の観察視野内での手術器具の先端部位置を検出する検出手段と、
前記検出手段による手術器具の位置検出結果に基づき、前記視野内表示手段により前記顕微鏡の観察視野内に表示する画像が前記観察視野内での手術器具の先端部の表示位置と重なって遮らない位置に前記画像の表示位置を制御する視野内画像制御手段と、
を具備したことを特徴とする手術用顕微鏡。 - 前記視野内表示手段は、前記顕微鏡観察視野内に画像を導入して該顕微鏡観察視野内に画像を表示させる視野内導光手段と、
画像重畳用モニターからの画像を前記顕微鏡観察視野内に重畳表示を行う画像重畳手段と、
の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡。 - 前記視野内表示手段は、前記顕微鏡部による顕微鏡観察画像とは別の複数の画像を前記顕微鏡部の観察視野に表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手術用顕微鏡。
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