以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図面に沿って説明する。なお、後述する各実施の形態では、本発明の遊技機を所謂1種1種のパチンコ機として述べるが、本発明はこれに限らず、他の種別のパチンコ機にも適用可能であることは勿論である。
図1は、本発明に係る実施の形態におけるパチンコ機1の外部構造を示す正面図である。本パチンコ機1は、同図に示すように、発射ハンドル2の操作による発射装置(図示せず)の作動で遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤3の遊技領域3aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たりが発生した状態でアタッカー5に入球した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
図1に示すように、本実施形態におけるパチンコ機1は、開口を有する枠体状の筐体6と、この筐体6に開閉可能に装着された前扉7とを有しており、前扉7の前面には、透明ガラス9を有するガラス枠10が開閉可能に取り付けられている。透明ガラス9の奥側には、遊技盤3が配設されている。前扉7における遊技盤3の左右には演出用照明装置11が配設されており、前扉7における遊技盤3の上方及び下方左右にはスピーカー(図示せず)を有する放音装置12が配設されている。また、ガラス枠10における右側部には、前扉7を筐体6側に施錠又は解放するための施錠装置13が配設されている。なお、筐体6及び前扉7等から遊技機本体が構成されている。
前扉7における遊技盤3の下方には皿ユニット16が設けられており、皿ユニット16における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口17が設けられ、皿ユニット16における右上部壁面には、球貸ボタン19a及びプリペイドカード返却ボタン19bが設けられている。皿ユニット16には、該皿ユニット16上の遊技球を発射装置(図示せず)付近から皿ユニット下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン20aと、皿ユニット16上の遊技球を球供給口17付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン20bとが設けられている。
また、皿ユニット16の右部には、発射装置を操作して遊技球を遊技領域3aに向けて打ち出すための発射ハンドル2が配設されている。更に、皿ユニット16の左下方には灰皿21、及び遊技者参加ボタン(所謂チャンスボタン)22が配設されている。なお、図1中の符号14は、発射ハンドル2の操作で発射された遊技球を遊技領域3aに導くガイドレールを示している。
遊技領域3aには、ステージSを有するセンター飾り(センター役物)23が中央部分に配設されている。センター飾り23の中央部分には開口部36が形成されている。遊技盤3には、画像表示装置35が、開口部36から画面35aを露出させた状態で遊技盤裏面から装着されて配置されている。センター飾り23の下部左方には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる一般入賞口25,26が配設されており、センター飾り23の下方には、第1及び第2始動チャッカー27,28と、アタッカー5とが順次配設されている。第1始動チャッカー27は、本発明に係る入賞口を構成している。
第1及び第2始動チャッカー27,28は、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、第2始動チャッカー28は、始動チャッカー開閉ソレノイド70(図11参照)によって開放位置と閉止位置とに開閉動作するように作動させられる。第1始動チャッカー27の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘30が打ち込まれている。第2始動チャッカー28は、直上方に配置された第1始動チャッカー27の底部により、図1に示す閉塞状態では遊技球を入賞しないように構成されている。
アタッカー5は、大当たり発生時に開放され、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する遊技球を入賞させるものであり、大当たり発生中、例えば、1回の開放で9個の入球を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数は、9個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
遊技領域3aには、センター飾り23の左方に風車31が配設されており、ステージSの下方における第1及び第2始動チャッカー27,28の左側には、普通図柄作動ゲート(スルーゲート)32が配設されている。この普通図柄作動ゲート32は、第2始動チャッカー28を開閉動作させるための抽選の契機となる遊技球通過が行われる役物である。
そして、遊技領域3aにおける普通図柄作動ゲート32、一般入賞口25,26、第1及び第2始動チャッカー27,28等の周囲には、ステージSから零れた遊技球や、発射されてからステージSに関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための障害釘30を含む多数の障害釘が打ち込まれている。また、ワープ導入口37の周囲及びその上方側にも、遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための障害釘39を含む多数の障害釘が打ち込まれている。このような本パチンコ機1では、遊技領域3aに打ち出された遊技球Baを第1及び第2始動チャッカー27,28等に、ステージSを介して入球させ又はステージSを介さず直接入球させ得るように遊技が進められる。
なお、本実施形態における「ワープ導入」という語句は、遊技領域3aに打ち出された遊技球を、当該遊技領域3aの比較的下側に位置する不図示の道釘等を経ることなく、第1始動チャッカー27の上に導くことを意味する概念である。また、上記「道釘」とは、遊技領域3aにおいて第1始動チャッカー27左右に打ち込まれた複数本の障害釘(図示せず)の列を意味するもので、上方から転動落下してきた遊技球を第1及び第2始動チャッカー27,28方向に導く役割を担っている。
次に、本パチンコ機1におけるセンター飾り23の構造について詳細に説明する。なお、図2はセンター飾り23を遊技盤3から取り外して斜め上方から見下ろす状態で示す斜視図、図3は図2に示すセンター飾り23をロゴ部材101を外した状態で示す斜視図、図4は図2に示すセンター飾り23の正面図、図5は図4に示すセンター飾り23をロゴ部材101を外した状態で示す正面図、図11は遅延落下部33を詳細に示す斜視図、図12はセンター飾り23の背面図、図13は図12に示すセンター飾り23を後枠体23bを外した状態で示す背面図である。
すなわち、図2ないし図5に示すように、センター飾り23は、開口部36を中央部に有する略筒状の前枠体23aと、該前枠体23aに対して接合される後枠体23bとを組み付けた状態で備えており、前枠体23aの周囲には、その複数箇所から外方に張り出すようにブラケット部4が形成されている。各ブラケット部4には、枠体23a,23bを遊技盤3に埋め込んだ形でネジ止めするために表裏貫通した孔4aが形成されている。
センター飾り23は、開口部36の下側に位置するステージSの左右幅方向の両側に照明装置48,49をそれぞれ有すると共に、開口部36の上側に遅延落下部(遊技球落下部)33を、開口部36の下側に制振受け部50及び振り分け部Dをそれぞれ有している。また、遅延落下部33の背面側に位置して、主に遅延落下部33を後方から照明する照明装置18が配置されている。センター飾り23の上部右側には、4個のLEDを有する大当たり抽選保留表示装置75と、特別画像表示装置24とが配置されている。センター飾り23の下部右側には、開放抽選保留表示装置を含む普通画像表示装置29を有している。なお、特別画像表示装置24は、第1始動チャッカー27に対応する大当たり抽選結果を示す7セグメントからなる表示部24aと、第2始動チャッカー28に対応する大当たり抽選結果を示す7セグメントからなる表示部24bとを有している(図4、図5参照)。
上記照明装置49は、表面の文字等を裏面から照明するLED等の発光体(図示せず)を有しており、遊技盤3は、その一部に、センター飾り23を遊技盤3に組み付けた際に上記発光体のランプハウスとなって所要の照明効果を発揮するためのハウス部(図示せず)を有している。このハウス部は、リブの一部を切り欠くことで、上方に位置する発光体からの光を有効に進行させて照明装置49の表面の文字等を照明するように形成される。
センター飾り23は、下部中央に位置する放出部56aを有しており、この放出部56aは、第1始動チャッカー27の直上方に位置して、放出されて落下する遊技球Baが一対の障害釘30(図1参照)の間を通って第1始動チャッカー27にほぼ確実に(つまり、97〜99%の高確率で)入賞し得るように位置決め形成されている。
上記遅延落下部33は、前側にロゴ部材101を有しており、ワープ導入口37から受け入れた遊技球Baを、直ちに落下させずに所定時間(例えば8秒程度)だけ遅延してから落下させるように構成されている。
ここで、遅延落下部33及びその周辺構造について図3及び図11に沿って詳細に説明する。すなわち、遅延落下部33は、全体的にセンター飾り23の前枠体23aに装着されており、前枠体23aには、図2に示したような、その上部中央にロゴ文字の一部(図2に示す「1・2」の文字)を模った略々透明なプラスチック材料からなるロゴ部材101が、センター飾り23の前面側を向くように配設されている。そして、図11に示すように、該ロゴ部材101の背面側には、その左上部にワープ導入口37が形成され、このワープ導入口37に連通する案内路102と、該案内路102から続く遅延部材103とが順に形成されている。
上記ワープ導入口37は、その入り口下側の前部に該入り口に向かってやや下降する形状の踊り場部37aを有しており、遊技領域3aに打ち出された遊技球を該踊り場部37aから受け入れるようにして導入する。案内路102は、上記ワープ導入口37から続く短い管状の通路をなしており、該案内路102の直下方に続く遅延部材103は、上記案内路102の終端近傍から急激に屈曲されることによって略々水平方向に延在している。
遅延部材103は、平面視(図1の紙面上方側から視て)において略々矩形形状を呈しており、左右幅方向には遊技球が球遊びするための充分な距離を有すると共に、奥行き(図1の紙面奥側)方向には遊技球約2個分の距離を有する程度の面積を有している。また、遅延部材103の側面視(図1における正面視)においては、その左右両端側から中央部に向かってややきつく下降傾斜(約10[°])する谷型をなしており、その中央部においては、奥側に向かって徐々に下降するような帯状(遅延部材103における左右幅の1/3程度の幅)の傾斜面103aを有した、いわゆるステージ形状を呈している。なお、上記案内路102の終端には、ワープ導入口37から導入され、この案内路102を通過する際の遊技球の検知を行う環状部を有する近接センサ105が設置されている。
また、前枠体23aは、上記遅延部材103の奥側(図1の紙面奥側)に、傾斜案内面42を有しており、該傾斜案内面42の終端からは、曲線状傾斜案内面54と転動案内面104とを有している。傾斜案内面42は、遅延部材103における傾斜面103aの奥側に平行でかつ段差を伴うように設置され、緩やかに下降する第1傾斜面42a(約5[°])と、比較的急に下降する第2傾斜面42b(約15[°])と、緩やかな下降傾斜(約5[°])を有する踊り場面42cと、を順次滑らかに結合させた全体的に略々矩形形状を呈している。曲線状傾斜案内面54は、上記傾斜案内面42の終端に段差を伴って形成され、傾斜案内面42の案内する方向を軽いS字状にターン(約180[°])させて、かつ下降させていくような傾斜面(約3〜10[°])として形成されている。
転動案内面104は、上記曲線状傾斜案内面54の終端に連接され、比較的大きな段差を伴って形成されている。この転動案内面104は、比較的深さが浅く、その中心部に向かって徐々に下降するような略々皿形状の皿状部材59上に形成されており、その中央部には、遊技球が同時に1個だけ通過可能となる内径を有する貫通孔59aが穿設されている。そして、この転動案内面104と上記した曲線状傾斜案内面54とは、曲線状傾斜案内面54終端部の下降傾斜が該転動案内面104の円周方向に滑らかに接続されるように形成されている。
また、上記貫通孔59aの上部周辺には、貫通孔59aと同心とならない位置に段差部106が形成されている。この段差部106は、貫通孔59aに向かって下降する傾斜面106aを有した、貫通孔59aよりひとまわり大きい略々円柱形状の窪み状に構成されている。転動案内面104を有する皿状部材59は、前述した遅延部材103から、傾斜案内面42、曲線状傾斜案内面54を通過するように形成されることにより、全体として前枠体23a上部下側の中央やや左側、つまりセンター飾り23における画像表示装置35の上方やや左側に位置している。
次に、図5ないし図10を参照して制振受け部50について詳細に説明する。すなわち、開口部36の上側における所定位置に、ワープ導入口37から受け入れた遊技球BaをステージSの所定位置に向けて画面35aの前側を落下させるように上記貫通孔59aが位置決めされて設けられている。これら貫通孔59aとワープ導入口37との間に、ワープ導入口37からの遊技球をその動きを視認可能に透過させつつ遅延して貫通孔59aに導く上記遅延落下部33が配設されている。
制振受け部50は、ステージSにおける上記所定位置に配置され、遅延落下部33を経由して貫通孔59aから落下した遊技球Baをその振動を吸収して受け止めるように構成されている。つまり、制振受け部50は、センター飾り23におけるステージSの底部をなす担持部97と、遅延落下部(遊技球落下部)33の貫通孔59aから落下した遊技球Baを受け止める着地板(遊技球当接面)67を有する遊技球受止部68と、着地板67で遊技球Baを受け止めた際の振動を減衰するように遊技球受止部68を担持部97との間に挟持した状態で片持ち支持する片持ち支持部96と、を有している。
着地板67は、受け止めた遊技球Baを、後述する第1導入ルート又は第2導入ルートに転動させ得る傾斜を有している。すなわち、着地板67は、落下当接した遊技球Baを停止させないようにするために、中央部から左右方向に向かってそれぞれ上昇するように傾斜する湾曲面として、かつ後方(振り分け部D側)に向かって下降するように傾斜(例えば5〜8[゜])する傾斜面として構成される。つまり、着地板67は、ステージSの左右幅方向にて湾曲しかつ全体的に第1導入ルートの導入部55a及び第2導入ルートの導入部55b,55c側に傾斜している。この着地板67の裏面には、格子状の凹凸模様(図示せず)が形成されている。またセンター飾り23は、後枠体23bを前枠体23aに組み付ける際に、着地板67をその片持ち支持構造を維持するように撓みや隙間を保持した状態で位置決め固定するように構成される。
ここで、図6ないし図10を参照して、上記片持ち支持構造についてより詳細に説明する。なお、図6は図4のA−A線に沿って断面した状態で示す平面断面図、図7は図6における制振受け部50と振り分け部Dを拡大して示す平面図である。また、図8は図7のB−B線に沿って断面した状態で示す側面断面図であり、(a)は撓まない状態を示し、(b)は撓んだ状態を示す。図9は図7における制振受け部50及びその近傍をステージ後方側から見た状態を示す背面図、図10は振り分け部材93をステージ後方側から見た状態で示す背面図である。なお、図9では振り分け部材93を取り外した状態で描いている。
すなわち、図6ないし図10に示すように、制振受け部50のステージS前側には、センター飾り23におけるステージSの底部をなすと共に前壁部97aを有する担持部97が配置されている。この担持部97は、背面部の上下方向中央に、ステージS後方に突出する突部97bを有しており、該突部97bは、片持ち支持部96の背面下部に形成された嵌合孔96fに嵌合している。この孔96fは、突部97bよりやや大径に形成されている。前壁部97aの背面側には、遅延落下部33から落下した遊技球Baを受け止める着地板67を有し、かつ放出口56aをステージS前後方向に貫通して有する遊技球受止部68が、上記背面に前壁部68aを当接させた状態で配置されている。この遊技球受止部68は、ステージSの前側にて担持部97に当接する前壁部68aと、該前壁部68aの背面側の中央部やや下方の左右2箇所からステージS後方に突出する突部68bと、を有している。
遊技球受止部68の背面側の上部近傍には、ステージS後方に延在する不図示のスライド溝に嵌め込まれた状態で着地板67が支持されている。着地板67は、上面がステージSの前側から後方に向かって下降するように傾斜しており、背面から後方に突出する突部67aが形成されている。遊技球受止部68は、上部近傍からステージS後方に延在する支持部68dを有しており、この支持部68dと上記着地板67との間には、落下した遊技球Baの振動を吸収する制振部材69が挟持されている。なお、図8では、遊技球受止部68の中央下部側に貫通穿設した上記放出口56aを通過する遊技球Baを破線で記載している。
遊技球受止部68の後方には、支持部68dの左右が上下方向に膨出する形状を呈する片持ち支持部96がその前面96gを前壁部68aの背面68cに当接させた状態で配置されている。片持ち支持部96は、担持部97に対する前壁部68aの当接状態で遊技球受止部68の上記突部68bに被嵌するように後方に延びかつ該突部68bより大径の支持孔96aと、突部68bへの該支持孔96aの被嵌状態で片持ち支持部96全体を担持部97側に支持する撓み羽根状部96dと、を有している。この撓み羽根状部96dは、図9に示すように、振受け部50の左右幅方向の両側に延在し、両端に有するネジ孔96cに挿通されるネジ99によって、振受け部50の左右幅方向の両側に延在する担持部97の羽根状部97aに固定されている。
また遊技球受止部68は、背面上部から後方に突出する突部68eを有している。上記着地板67の突部67aと該突部68eには、遊技球受止部68の背面側に当接して配置される当接板部材95に形成された貫通孔95a,95bがそれぞれ嵌合している。この当接板部材95は、貫通孔95a,95bを突部67a,68eにそれぞれ嵌合した状態で、両側(図8の紙面手前−奥方向)に備えた孔(図示せず)にネジを螺合されることで、遊技球受止部68の背面に固定されている。
片持ち支持部96の背面下部には突部96bが形成されている。遊技球受止部68の背面側には、当接板部材95と遊技球受止部68背面とに亘るように振り分け部材93が接触している。この振り分け部材93は、図10に示すように、左右幅方向の中央部に、放出口56bに連通すべき導入部55aが形成され、該導入部55aの左右に、放出口56cに連通すべき導入部55cと、放出口56bに連通すべき導入部55bとがそれぞれ形成されている。振り分け部材93は、その下部に形成された孔93bに上記突部96bを被嵌した状態で、その左右方向(図8の紙面手前−奥方向)にそれぞれ形成された孔93c(図10も併せて参照)に挿通したネジ98を、遊技球受止部68における放出口56aの左右下方に垂れるように形成された垂れ部68f(図9参照)に有する孔68gに螺合することにより、着地板67、制振部材69及び遊技球受止部68の後部に接触した状態で固定されている。
図9に示すように、担持部97は、放出口56aを中心として同図左右方向に長い形状をなすように上述の羽根状部97a,97aを有しており、これら羽根状部97a,97aにそれぞれ形成されたネジ孔(図示せず)には、片持ち支持部96の左右方向に長い上述の撓み羽根状部96d,96dに形成されたネジ孔96cを貫通するネジ99が螺合することにより、片持ち支持部96が、図8のように遊技球受止部68を担持部97との間に挟持した状態で担持部97に支持される。
なお、着地板67の裏面に制振材69を両面テープ等で接着すれば、着地板67で受け止めた遊技球Baによる振動を制振部材69に更に確実に伝えることができ、制振部材69による制振作用をより有効に機能させることができる。また、着地板67と支持部材68との間に制振材69を介在することなく、着地板67そのものを、制振材料を練り込んだ合成樹脂材料等から構成することもでき、その場合に、部品点数を削減できる等の効果を得ることができる。
一方、振り分け部Dは、制振受け部50に落下した後に転動する遊技球Baを、比較的高い入賞確率(97〜99%(つまり、略100%))で第1始動チャッカー27に導く第1導入ルートと、第1始動チャッカー27と異なる方向に導く第2導入ルートと、を有している。図2、図3、図6及び図7に示すように、第1導入ルートは、制振受け部50からの遊技球Baを受け入れる導入部55aと、該受け入れた遊技球Baを第1始動チャッカー27に向けて放出する放出部56aとから構成される。上記第2導入ルートは、制振受け部50からの遊技球Baを受け入れる導入部55bと、該受け入れた遊技球Baを第1始動チャッカー27と異なる方向に放出する放出部56bとからなり、また制振受け部50からの遊技球Baを受け入れる導入部55cと、該受け入れた遊技球Baを第1始動チャッカー27と異なる方向に放出する放出部56cとからなる。なお、導入部55b及び放出部56bからなる第2導入ルートと、導入部55c及び放出部56cからなる第2導入ルートとは、本実施形態では上記第1導入ルートの両側に設けたが、この構成に限らず、第1導入ルートの一側(つまり、図6における右側か左側)にのみ設けるようにすることも可能である。
次に、センター飾り23の背面構造について図12及び図13を参照して説明する。すなわち、センター飾り23は、図12に示すように、背面における開口部36の周囲の略々全域を、複数の段差部を一体的に有する後枠体23bによって覆われている。そして、前枠体23aの背面にネジ止めされた後枠体23bを、ネジ(図示せず)を外して離脱させると、前枠体23a側には、図13に示すように、照明装置18に備えられて遅延落下部33の上側を照明するLED等の発光体(図示せず)を実装した照明基板76と、照明装置18に備えられて遅延落下部33の中央部近傍を照明する発光体(図示せず)を実装した照明基板77と、照明装置18に備えられて遅延落下部33の下側を照明する発光体(図示せず)を実装した照明基板78とが開口部36の上方に位置して装着されている。また、開口部36の同図右側には、照明装置48に備えられた発光体(図示せず)を実装した照明基板79が配置されており、開口部36の同図左側には、照明装置49に備えられた発光体(図示せず)を実装した照明基板62,64が配置されている。更に、開口部36の同図下方には、ステージSを後方から照明する発光体(図示せず)を実装した照明基板63が配置されている。
一方、上記したセンター飾り23における開口部36は、図12に示すように、前枠体23a及び後枠体23bの後部で略々相似形な矩形形状に形成されており、この後枠体23bの開口部36内周縁には、その四辺に沿ったロの字を呈する薄い板状のストッパ部材110が段差をなすように形成されている。このストッパ部材110における四隅の角は、面取り加工がなされたように切り欠かれており、この角をなすそれぞれの側壁には矩形形状の角貫通孔111が図12の紙面水平方向に向かって形成されている。
また、ストッパ部材110の右側の中央部でかつ段差の上部側(図12における奥側)には、矩形状の爪部材112が開口部36の内側方向に突き出すように形成されている。これら角貫通孔111及び爪部材112は、後枠体23bの前面側(図12の奥側)からアクリル材の透明パネル65を挿着させる際、該透明パネル65の四隅の角及び側部をそれぞれ差し込むことで掛止させるものである。
また、ストッパ部材110の左右前面側(図12における背面側)の上方及び下方には、それぞれ略々半球形状の突起部113が形成されている。これら突起部113がストッパ部材110上に形成されることにより、後枠体23bに掛止された際の透明パネル65は、ストッパ部材110と密着せず、突起部113の高さ分だけ前面側(図12の奥側)に押し出された状態に保たれることとなる。これにより、透明パネル65は、その可撓性を有した性質から突起部113の高さ分だけ後方側(図12の手前側)に遊びの領域を有することとなり、仮に遊技球が透明パネル65の前面側に当接した等の場合にあっても後方側へ撓むことによってその際の衝撃を吸収させることができることとなる。
ついで、本パチンコ機1の背面構造について図14を参照して説明する。同図は、本パチンコ機1の背面構造を示す背面図である。
すなわち、図14に示すように、パチンコ機1の前扉背面における上部左方には、賞球タンク43が取り付けられており、この賞球タンク43の下方に、サブ制御基板38、主制御基板40、及び払出し制御基板51がこの順に配設されている。また、前扉背面における上部右方には、外部端子板52が取り付けられており、この外部端子板52の下方に、整列待機通路45、賞球装置46、賞球排出通路47、電源ユニット41、及び発射装置(図示せず)用の発射制御基板53がこの順に配設されている。パチンコ機1の前扉背面における左側部には、施錠装置13が配設されている。
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図15に沿って説明する。なお、同図は本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
すなわち、本制御系は、遊技制御装置80と、該遊技制御装置80に電気的に接続された、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71、放音装置12、演出用照明装置8,11、及び画像表示装置35と、を備えている。
遊技制御装置80は、図14に示した主制御基板40やサブ制御基板38等から構成されている。主制御基板40は、本パチンコ機1の動作全体を統括的に管理するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。また、サブ制御基板38は、主に画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うように構成されている。
遊技制御装置80は、入賞判定手段81、入賞信号出力手段82、第1抽選手段83、第2抽選手段84、普通図柄抽選手段94、遊技制御手段86、保留手段87、作動制御手段88、作動判定手段89、作動決定手段90、演出制御手段91、及び表示制御手段92を備えている。
入賞判定手段81は、発射ハンドル2の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域3aに打ち出された遊技球が第1及び第2始動チャッカー27,28、一般入賞口25,26、アタッカー5等の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。
入賞信号出力手段82は、入賞判定手段81によって入賞が判定されたとき、対応する第1及び第2始動チャッカー27,28、一般入賞口25,26、アタッカー5等に入賞した旨の入賞信号を出力する。
第1抽選手段83及び第2抽選手段84は、それぞれ、入賞信号出力手段82からの第1及び第2始動チャッカー27,28に対応する入賞信号の入力時、合計の最大保留球数(例えば4個)未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちの何れか一方に当選するように、不図示の抽選用メモリから当たり当選乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
そして第1及び第2抽選手段83,84は、それぞれ、大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、不図示の演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」等の図柄が画像表示装置35の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。
また第1及び第2抽選手段83,84は、それぞれ、大当たり抽選で通常当たりが当選した場合に、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、通常当たりに対応する「222」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。更に第1及び第2抽選手段83,84は、それぞれ、大当たり抽選で外れた場合に、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する「252」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
普通図柄抽選手段94は、第2始動チャッカー28を開閉動作させるための普通図柄抽選を、普通図柄作動ゲート32への遊技球通過を契機として行う。
遊技制御手段86は、放音装置12、演出用照明装置8,11に放音、発光の演出をさせる契機となる指令を、演出制御手段91に送る。また、遊技制御手段86は、予め設定された演出データや、第1及び第2抽選手段83,84での抽選結果に応じて、画像表示装置35に表示すべき大当たり抽選に関連する演出内容に関する信号を表示制御手段92に送る。
保留手段87は、第1、第2抽選手段83,84のいずれかから出力された変動パターン信号を入力し、変動パターンを、第1、第2始動チャッカー27,28への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、大当たり抽選保留表示装置75(図4、図5参照)に、始動チャッカー27,28双方での合計が最大4個の保留球となるように点灯表示される。保留手段87は、合計の保留球数が4個になっているか否かを常時判定し、保留球数が4個表示されている間は、第1、第2始動チャッカー27,28への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
そして保留手段87は、保留(記憶)している変動パターンに係る信号を順次出力し、その変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を出力しないようにするための図柄変動禁止フラグを立てる(オンする)と共に、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマ(図示せず)をセットし、変動パターン信号の出力に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段87は、保留球の消費に応じて保留球数が4個未満となった場合、第1、第2抽選手段83,84で行われる第1、第2始動チャッカー27,28への入賞に応答した大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
作動制御手段88は、作動決定手段90の作動開始決定の旨の信号に基づき、始動チャッカー開閉ソレノイド70に駆動信号を送って該ソレノイド70を作動させ、第2始動チャッカー28を開放又は閉塞動作させる。更に作動制御手段88は、アタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送って該ソレノイド71を作動させ、第1、第2抽選手段83,84での抽選による大当たり発生時にアタッカー5を開放して所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返すように制御する。
作動判定手段89は、始動チャッカー開閉ソレノイド70及びアタッカー開閉ソレノイド71を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、始動チャッカー開閉ソレノイド70にあって、第2始動チャッカー28の開閉の「条件を満たす」時とは、普通図柄抽選手段94において第1及び第2抽選手段83,84の大当たり抽選とは別途行われる普通図柄抽選で当選した場合である。アタッカー開閉ソレノイド71にあって、アタッカー5の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、アタッカー5の閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時の全てのラウンドにおける入賞を完了した場合である。
作動決定手段90は、作動判定手段89からの判定信号を受けて、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71の作動開始をそれぞれに決定する。
演出制御手段91は、遊技制御手段86からの指令に応答して、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置8,11を発光駆動し、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。
表示制御手段92は、遊技制御手段86からの信号に従って、画像表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果を中心とした内容等の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。その際、表示制御手段92は、第1及び第2抽選手段83,84それぞれによる各抽選結果を、遊技制御手段86からの信号に従い、例えば、画像表示装置35の画面35aを左右2分割した形で左右の表示領域にそれぞれ時系列的に演出表示し、或いは、左右の表示領域を一体に使用した形で時系列的に演出表示する。
また、始動チャッカー開閉ソレノイド70は、作動制御手段88から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、第2始動チャッカー28を開閉動作させる。アタッカー開閉ソレノイド71は、作動制御手段88から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、アタッカー5を開閉動作させる。
放音装置12は、演出制御手段91の制御に従ってスピーカー(図示せず)を駆動させ、演出に応じた効果音を発する。演出用照明装置8,11は、演出制御手段91の制御に従ってその内蔵する電飾ランプ(図示せず)を発光駆動(点灯、点滅)させ、演出に応じた照明を行う。画像表示装置35は、表示制御手段92の制御に従って作動し、演出データや第1、第2抽選手段83,84での抽選結果に応じた演出表示を行う。
次に、本パチンコ機1による作用について、図16のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
すなわち、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル2を握り、適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、発射装置の作動で遊技球が所定の時間間隔で遊技領域3aに向けて連続的に発射される。すると、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球は、第1、第2始動チャッカー27,28や一般入賞口25,26に適時入賞し、或いは、これらに関与せずに転動落下して、遊技領域3a最下部のアウト口(図示せず)から遊技盤3背面側に排出される。
遊技領域3aに打ち出された遊技球Baの一部がワープ導入口37に入球すると、その遊技球Baは、踊り場部37aから案内路102、傾斜面103a、第1傾斜面42a、第2傾斜面42b、踊り場面42c、曲線状傾斜案内面54を経由して皿状部材59に転がり移動し、該皿状部材59の転動案内面104上を周回(図3参照)した後、傾斜面106aに案内されて貫通孔59aから制振受け部50に向かって画面35a前側を落下する(図3及び図4参照)。この落下は、画面35aを視認しつつ弾球遊技をしている遊技者に対し、意外性のある視覚的演出として映る。この場合、ワープ導入口37から導入された遊技球Baは、遅延落下部33を経由する際に8秒程度、遅延されてから落下することとなる。
そして、制振受け部50では、遅延落下部33から落下した遊技球Baが着地板67で受け止められた際、着地板67を撓ませて支持する片持ち支持構造と着地板67下部の制振材69(図6ないし図8参照)とによる振動減衰効果(制振効果)が相俟って、金属製で硬く重量のある当該遊技球Baは、図6に示すように、着地板67の略々中心部に当接した瞬間に略々静止し、そして着地板67の後方(振り分け部D側)への傾斜(例えば5〜8[゜])に従って転動し、導入部55a、導入部55b、導入部55cのいずれかに入球する。
この際、導入部55aに入球した遊技球Baは、放出部56aから放出されて高い入賞確率(略100%)で第1始動チャッカー27に入賞する。当該遊技球Baは、殆どの場合、第1始動チャッカー27に入賞することになるが、障害釘30への当接状況によっては入賞できないこともある。一方、導入部55b又は55cに入球した遊技球Baは、放出部56b又は56cから放出されて、第1始動チャッカー27とは異なる方向に落下するが、場合によっては、障害釘30の左右に打ち込まれた所謂ジャンプ釘(図示せず)や、このジャンプ釘から左右方向に配列された道釘(図示せず)で弾き返されることで、障害釘30に絡んでその間を落下して第1始動チャッカー27に入賞することもある。
ところで、第1及び第2始動チャッカー27,28や一般入賞口25,26の何れかに遊技球Baが入賞した場合には、入賞判定手段81が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段82が入賞信号を出力する(ステップS2)。この際、保留手段87は、保留球Hが0<H<5であるか否かを常時判定しており、0<H<5を満たすと判定したときには、保留している変動パターンに係る信号を、遊技制御手段86を介して表示制御手段92に順次送信し、図柄変動禁止フラグをオンすると共に、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段87は、当該保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、第1、第2抽選手段83,84で行われる第1、第2始動チャッカー27,28への入賞に応じた大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
そして、大当たり抽選で当選した場合(ステップS3)、第1、第2抽選手段83,84のうち該当する側が当たりフラグをオンすると、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンが決定される。
これにより、ステップS4において、画像表示装置35に表示されるべき当たり図柄がセットされ、第1抽選手段83又は第2抽選手段84は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。一方、大当たり抽選で外れた場合には、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、画像表示装置35に表示される外れ図柄がセットされ、第1抽選手段83又は第2抽選手段84は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
以上のようにして、遊技制御手段86が、画像表示装置35の画面35aに表示すべき演出内容に関する信号を、表示制御手段92に送信することに基づき、表示制御手段92は、画像表示装置35を適時駆動し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示することとなる(ステップS5)。
そして、画像表示装置35の画面35a上に表れた抽選結果が大当たり決定である場合、作動制御手段88は、作動決定手段90の作動開始決定の旨の信号に基づき、所定のタイミングでアタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送り、当該ソレノイド71を作動させてアタッカー5を開放し、所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる。これにより、アタッカー5に入賞した遊技球に対応する多量の遊技球が球供給口17から皿ユニット16に払い出されることとなる(ステップS6)。
以上のように、本実施の形態によると、開口部36上側の遅延落下部33から落下する遊技球Baを、片持ち支持された遊技球受止部68が該遊技球Baによる振動を減衰して受け止めるので、画像表示装置35の画面35aの前側を遊技球Baが落下するという意外性のある演出を提供しながらも、上方から度々落下する遊技球Baを安定して受け止め、ステージSからセンター飾り23外方に飛び出すような、遊技者が意図しない、遊技に支障のあるバウンドを確実に規制することができる。更に、片持ち支持部96が支持孔96aを遊技球受止部68の突部68bに被嵌した状態で撓み羽根状部96d,96dにより片持ち支持部96全体を担持部97側に支持するので、簡単な構成からなるものでありながら、制振受け部50に遊技球が落下した際の振動を撓み羽根状部96d,96dの撓みにより効率良く吸収することができる。
また、着地板67と遊技球受止部68との間に制振部材69が介在されるので、片持ち支持された遊技球受止部68により落下遊技球の振動を減衰することに加え、減衰しきれなかった振動を制振部材69でより有効に吸収することができる。これにより、制振受け部50への落下後の遊技球Baの入賞等を円滑に進めることができる。
更に、制振受け部50に落下した遊技球Baを、比較的高い入賞確率で第1始動チャッカー27に導く第1導入ルートと、該始動チャッカー27と異なる方向に導く第2導入ルートと、を有する振り分け部Dを有するので、遊技球Baが制振受け部50に落下した後に第1及び第2導入ルートのいずれかに導かれる状況を見て、遊技球Baが偶然的に第1始動チャッカー27に導かれる状況を注視し、入賞してくれるようにと期待感を膨らませ、遊技を楽しむことができるようになる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した遊技機も、本発明の範囲に含まれる。