JP4794067B2 - 内部クロック発生回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内部クロック発生回路に関し、特に、位相同期回路に用いられる、その発振周波数がバイアス電圧により調整される電圧制御発振回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
データ通信などにおいては、正確に、転送されたデータを再生するために、データ伝送時に用いられたクロック信号(基準クロック信号)に同期したクロック信号を再生し、この再生クロック信号に従ってデータを復元する必要がある。このような基準クロック信号に正確に周波数追尾したクロック信号を復元するために、一般に、PLL(位相ロックループ)またはDLL(遅延ロックループ)などの位相同期回路が用いられる。
【0003】
図31は、従来のPLL回路の構成を概略的に示す図である。図31において、従来の位相同期回路(PLL回路)は、制御電圧VCに従って発振周波数が制御されて再生クロック信号RCLKを生成する電圧制御発振回路(VCO)900と、電圧制御発振回路900の出力する再生クロック信号RCLKと基準クロック信号CLKとの位相を比較し、その位相差に応じた信号を生成する位相比較回路904と、位相比較回路904からの位相差指示信号に従って充放電動作を行なって制御電圧VCを生成して電圧制御発振回路900へ与えるチャージポンプ906を含む。このチャ−ジポンプ906は、ループフィルタを含んでおり、その出力信号の高周波成分を除去して、制御電圧VCを生成する。
【0004】
この図31に示すPLL回路において、電圧制御発振回路900、位相比較回路904およびチャージポンプ906により負帰還閉ループが構成されており、位相比較回路904において、この再生クロック信号RCLKと基準クロック信号CLKの位相差が0となるように、制御電圧VCが調整されて、応じて電圧制御発振回路900の発振周波数が調整される。この閉ループの負帰還を利用することにより基準クロック信号CLKに対して正確に周波数追尾を行なって再生クロック信号RCLKを生成することができる。
【0005】
図32は、図に示す電圧制御発振回路900の構成の一例を示す図である。この図32に示す電圧制御発振回路900は、リングオシレータ型電圧制御発振回路である。
【0006】
図32において、電圧制御発振回路900は、制御電圧VCに従ってバイアス電圧VC1およびVC2を生成するバイアス電圧生成回路900aと、バイアス電圧VC1およびVC2に従って発振周波数が制御される発振回路900bを含む。発振回路900bは、縦続接続される複数段の遅延回路D1−Dnを含む。最終段の遅延回路Dnから出力信号OUT(再生クロック信号RCLK)が生成される。この最終段の遅延回路Dnの出力信号は、初段の遅延回路D1へフィードバックされる。これらの遅延回路D1−Dnが、リング状に接続されてリングオシレータを構成する。
【0007】
バイアス電圧生成回路900aは、電源ノードと内部ノードANの間に接続されかつそのゲートが内部ノードANに接続されるPチャネルMOSトランジスタM2と、ノードANと接地ノードの間に接続されかつそのゲートに制御電圧VCを受けるNチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)M1と、電源ノードと内部ノードBNの間に接続されかつそのゲートが内部ノードANに接続されるPチャネルMOSトランジスタM3と、内部ノードBNと接地ノードの間に接続されかつそのゲートが内部ノードBNに接続されるNチャネルMOSトランジスタM4を含む。MOSトランジスタM2およびM3は、カレントミラー回路を構成し、MOSトランジスタM2がマスタ段トランジスタを構成し、MOSトランジスタM3が、スレーブ段トランジスタを構成する。これらのMOSトランジスタM2およびM3のゲートにバイアス電圧VC1が生成される。
【0008】
MOSトランジスタM4は、そのゲートおよびドレインが相互接続されており、そのドレイン電流に応じてゲート電圧が設定される。すなわち、MOSトランジスタM4の放電電流とMOSトランジスタM3の供給電流が釣合うように、MOSトランジスタM4のゲートおよびドレイン電圧が決定される。このMOSトランジスタM4のゲートおよびドレインに、バイアス電圧VC2が生成される。
【0009】
発振回路900bにおいて、遅延回路D1−Dnの各々は同一構成を有するため、図32においては、代表的に、最終段の遅延回路Dnの構成要素に対し参照番号を付す。遅延回路Dnは、電源ノードと内部出力ノードの間に直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタMC1およびM5と、内部出力ノードと接地ノードの間に直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタM6およびMC2を含む。MOSトランジスタMC1およびMC2のゲートへは、それぞれ、バイアス電圧VC1およびVC2が与えられる。MOSトランジスタM5およびM6のゲートへは、前段の遅延回路(D(n−1))の出力信号が与えられる。
【0010】
MOSトランジスタMC1およびMC2へバイアス電圧VC1およびVC2をそれぞれ与えることにより、MOSトランジスタMC1およびMC2の駆動電流量が設定される。これらのMOSトランジスタMC1が、MOSトランジスタM2とカレントミラー回路を構成し、またMOSトランジスタMC2が、MOSトランジスタM4とカレントミラー回路を構成する。トランジスタサイズが同じ場合、これらのMOSトランジスタM3、M4、MC1、およびMC2に同じ大きさの電流が流れる。
【0011】
制御電圧VCの電圧レベルが上昇すると、MOSトランジスタM1のコンダクタンスが大きくなり、MOSトランジスタM2からMOSトランジスタM1を介して接地ノードへ流れる電流量が増加する。このMOSトランジスタM2が供給する電流のミラー電流がMOSトランジスタM3により生成されて、MOSトランジスタM4へ供給される。内部ノードANの電圧レベルは、MOSトランジスタM2が供給する電流量と、MOSトランジスタM1が放電する電流量とが釣合う電圧レベルとなる。同様、内部ノードBNも、その電圧レベルは、MOSトランジスタM3が供給する電流量と、MOSトランジスタM4が放電する電流量とが釣合う電圧レベルとなる。
【0012】
したがって、制御電圧VCが上昇した場合、ノードANの電圧レベルが低下し、バイアス電圧VC1の電圧レベルが低下する。一方、ノードBNの電圧レベルが上昇し、バイアス電圧VC2が上昇する。応じて、発振回路900bの遅延回路D1−Dnにおいて、MOSトランジスタMC1の駆動電流量が増加し、またMOSトランジスタMC2の駆動電流量が増加する。したがって、これらの遅延回路D1−Dnの動作電流が増加し、遅延回路D1−Dnの動作速度が速くなり、発振回路900bの発振周波数が上昇する。
【0013】
一方、制御電圧VCが低下した場合、MOSトランジスタM1のコンダクタンスが低下し、その駆動電流量が低下する。応じて、MOSトランジスタM2の供給電流量が低下し、内部ノードANの電圧レベルが上昇する。応じてバイアス電圧VC1の電圧レベルが上昇し、また、MOSトランジスタMC2およびM4の駆動電流量が低減されるため、バイアス電圧VC2の電圧レベルが低下する。
【0014】
したがって、発振回路900bの遅延回路D1−Dnの動作電流量が低下し、遅延時間が長くなり、応じて発振回路900bの発振周波数が低くなる。
【0015】
制御電圧VCは、再生クロック信号RCLKと基準クロック信号CLKの位相差に応じた電圧レベルであり、この位相差が0となるように、発振回路900bの動作電流量を調整することにより、発振回路900bの発振周波数が調整され、再生クロック信号RCLKの周波数が基準クロック信号CLKに追尾し、また再生クロック信号RCLKの位相が、基準クロック信号CLKにロックする。
【0016】
バイアス電圧発生回路900aのMOSトランジスタM3およびM4には、同じ大きさの電流が流れる(平衡状態時)。また、発振回路900bにおいては、電流源トランジスタMC1およびMC2が、それぞれ、MOSトランジスタM2およびM4とカレントミラー回路を構成しており、したがって、これらの電流源トランジスタMC1およびMC2の駆動電流量は、常に等しくなり、遅延回路D1−Dnにおいて、出力信号の立上がり時間および立下がり時間両者が制御電圧VCに応じて制御される。
【0017】
図33は、電圧制御発振回路900の制御電圧VCと発振周波数FBとの関係を示す図である。図33に示すように、制御電圧VCの電圧レベルが上昇すると、発振周波数FBが増加する。いま、位相同期ループ(負帰還閉ループ)が動作する周波数の範囲を「周波数レンジ」と称し、位相同期ループが安定に動作する電圧範囲を「電圧レンジ」と称する。位相同期ループが常に安定に動作するためには、周波数レンジおよび電圧レンジをできるだけ広くするのが望ましい。周波数レンジおよび電圧レンジが広いほど、広い動作周波数範囲にわたって、基準クロック信号に正確に周波数追尾した再生クロック信号を安定に生成することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図33のグラフに示すように、周波数レンジを広くするためには、制御電圧VCの電圧レンジを広くする必要がある。しかしながら、この制御電圧VCの下限は、バイアス電圧生成回路900aにおけるMOSトランジスタM1のしきい値電圧Vthにより決定される。MOSトランジスタM1のしきい値電圧よりも、制御電圧VCが低くなると、MOSトランジスタM1は非導通状態となり、このバイアス電圧生成回路900aは、バイアス電圧を生成することができない。一方において、低消費電力および高速動作性のため、電源電圧の電圧レベルが低くされており、この制御電圧VCの電圧レンジは、MOSトランジスタM1のしきい値電圧から電源電圧レベルまでの範囲となり、低電源電圧下において十分な広さの電圧レンジを確保することができなくなる。
【0019】
上述の内部クロック発生回路の構成においては、遅延段D1−Dnそれぞれにおいて、ハイレベル電源側とロウレベル電源側とにそれぞれ電流源トランジスタMC1およびMC2が配置されており、これらの電流源トランジスタMC1およびMC2がそれぞれバイアス電圧VC1およびVC2に従って駆動電流が制御されている。しかしながら、これらの遅延段において、ハイレベル電源側とロウレベル電源側の一方にのみ電流源トランジスタが配置されていても良い。
【0020】
このような遅延段の構成の場合においては、バイアス電圧生成回路においては、カレントミラー回路は不要となり、入力トランジスタの駆動電流に応じて、マスタトランジスタM2に対応する電流/電圧変換素子が、バイアス電圧を生成するだけである。このような構成の内部クロック発生回路においても、制御電圧VCに従って遅延段の動作電流が制御されるため、図32に示す内部クロック発生回路と同様の問題が生じる。
【0021】
それゆえ、この発明の目的は、低電源電圧下でも、十分に広い動作範囲(電圧レンジ)を確保することのできる内部クロック発生回路を提供することである。
【0022】
この発明の他の目的は、低電源電圧下でも、安定に位相同期ループを動作させることのできる電圧制御発振回路を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の観点に係る内部クロック発生回路は、制御電圧に従って、バイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路と、このバイアス電圧により動作電流が規定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック生成回路とを備える。バイアス電圧発生回路は制御電圧をゲートに請ける入力トランジスタと、該バイアス電圧を生成する出力トランジスタとを含む。各遅延回路は、前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、該インバータと第1の電源ノードとの間に結合され、ゲートにバイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタとを含む。出力トランジスタのバックゲートは、第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートに接続され、第1の導電型の電流源トランジスタは、バックゲートに所定の電圧レベルの基準電圧を受ける。
【0031】
好ましくは、インバータは、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受ける第1導電型の遅延トランジスタと第2導電型の遅延トランジスタとを含む。この第1導電型の遅延トランジスタは、第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートにそのバックゲートが接続される。
【0032】
この発明の第2の観点に係る内部クロック発生回路は、制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧発生回路と、該バイアス電圧により動作電流が規定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック制せ回路とを備える。バイアス電圧生成回路は、制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタバイアス電圧を生成する出力トランジスタとを含む。各遅延回路は、前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、該インバータと第1の電源ノードとの間に接続されゲートにバイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタを含む。出力トランジスタのバックゲートは第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートに接続される。第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートは、入力トランジスタの第1の導通ノードに接続され、かつ第1の導通ノードの電圧レベルに応じて前記バイアス電圧の電圧レベルが決定される。
【0033】
好ましくは、バイアス電圧生成回路は、バイアス電圧を出力する絶縁ゲート型電界効果出力トランジスタと、入力トランジスタおよび出力トランジスタに結合され、入力トランジスタの第1の導通ノードの電圧に応じて入力トランジスタおよび出力トランジスタの駆動電流を決定するカレントミラー型電流源をさらに含む。
【0035】
この発明の第3の観点に係る内部クロック発生回路は、制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路を備える。このバイアス電圧生成回路は、制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタと、この入力トランジスタと電源ノードとの間に結合され、入力トランジスタのコンダクタンスに応じて駆動電流が決定される電流源回路を含む。電流源回路は、その駆動電流を電圧に変換してバイアス電圧を生成する電流/電圧変換素子を含む。この電流/電圧変換素子は、そのバックゲートに電源ノードの電圧と異なる電圧レベルの参照電圧を受ける変換トランジスタを備える。
【0036】
この発明の第3の観点に係る内部クロック発生回路は、さらに、バイアス電圧により動作電流がそれぞれ規定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック生成回路を備える。各遅延回路は、前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、該インバータと電源ノードとの間に接続され、ゲートにバイアス電圧生成回路からのバイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタを含む。このだい1導電型の電流源トランジスタは、変換トランジスタのバックゲートに接続されるバックゲートを有する絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える。
【0037】
好ましくは、インバータは、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受ける第1導電型の駆動トランジスタと第2導電型の駆動トランジスタとを含む。第1導電型の駆動トランジスタは、変換トランジスタのバックゲートに接続されるバックゲートを有する絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える。
【0038】
好ましくは、参照電圧は、所定の電圧レベルの基準電圧である。
この発明の第4の観点に係る内部区クロック発生回路は、制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路と、バイアス電圧に従って駆動電流がそれぞれ規定される複数の縦続接続される遅延回路とを備える。このバイアス電圧生成回路は、制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタと、該入力トランジスタと電源ノードとの間に結合され、入力トランジスタのコンダクタンスに応じて駆動電流が決定される電流源回路とを含む。各遅延回路は、前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、該インバータと電源ノードとの間に接続され、ゲートにバイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタとを含む。電流源回路は、入力トランジスタと電源ノードとの間に結合され、入力トランジスタのコンダクタンスにより駆動電流が変化しかつ該駆動電流に応じてバイアス電圧を生成する電流/電圧変換素子として機能する電流源マスタトランジスタと、この電流源マスタトランジスタに結合され、電流源マスタトランジスタが駆動する電流のミラー電流を生成する、絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成されるスレーブトランジスタとを備える。この構成において、バイアス電圧生成回路は、さらに、スレーブトランジスタに結合され、このスレーブトランジスタの駆動電流により駆動電流が決定され、該駆動電流に従って第2のバイアス電圧を生成して各遅延回路の第2の電流源トランジスタへ与える出力トランジスタをさらに備える。この出力トランジスタは、マスタおよびスレーブトランジスタのバックゲートに接続されかつ第2のバイアス電圧を出力するゲートを有する。第1導電型の電流源トランジスタは、マスタおよびスレーブトランジスタのバックゲートに接続されるバックゲートを有する。
【0039】
この発明の第5の観点に係る内部クロック発生回路は、制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路を備える。このバイアス電圧生成回路は、該制御電圧に従ってコンダクタンスが変化する入力素子と、この入力素子のコンダクタンスに応じて駆動電流が決定されるカレントミラー型電流源回路と、この電流源回路の駆動電流により駆動電流が決定される出力トランジスタとを含む。電流源回路は、入力素子と第1の電源ノードとの間に結合され、その駆動電流が入力素子のコンダクタンスにより決定されて第1のバイアス電圧を生成する絶縁ゲート型電界効果マスタトランジスタと、このマスタトランジスタの駆動電流により駆動電流が決定される絶縁ゲート型電界効果スレーブトランジスタとを備える。マスタおよびスレーブトランジスタは、第1の電源ノードの電圧と電圧レベルの異なる電圧をバックゲートにそれぞれ受け、出力トランジスタは、スレーブトランジスタと第2の電源ノードとの間に結合されかつそのバックゲートにこの第2の電源ノードの電圧と電圧レベルの異なる電圧を受け、かつスレーブトランジスタの駆動電流に従って第2のバイアス電圧を生成する。
【0040】
この発明の第5の観点に係る内部クロック発生回路は、さらに、これらの第1および第2のバイアス電圧に従って動作電流が決定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック生成回路を備える。各遅延回路は、前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、第1の電源ノードと第1の電源ノードとの間に接続され、第1のバイアス電圧をゲートに受けかつバックゲートがマスタおよびスレーブトランジスタのバックゲートに接続される第1導電型の第1の電流源トランジスタと、第2の電源ノードとインバータとの間に接続され、第2のバイアス電圧をゲートに受けかつバックゲートが出力トランジスタのバックゲートに接続される第2導電型の第2の電流源トランジスタとを含む。
【0041】
好ましくは、マスタおよびスレーブトランジスタは、所定の電圧レベルの基準電圧をそれぞれのバックゲートに受ける。
【0042】
好ましくは、出力トランジスタは、所定の電圧レベルの基準電圧をそのバックゲートに受ける。
【0043】
好ましくは、マスタおよびスレーブトランジスタは、それぞれのバックゲートに第2のバイアス電圧を受け、出力トランジスタは、そのバックゲートに第1のバイアス電圧を受ける。
【0044】
好ましくは、各遅延回路は、さらに、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受ける第1導電型の遅延トランジスタと、第2導電型の遅延トランジスタとを含む。第1導電型の遅延トランジスタは、第1の電流源トランジスタのバックゲートにそのバックゲートが接続される。第2の遅延トランジスタは、そのバックゲートが第2の電流源トランジスタのバックゲートに接続される。
【0045】
絶縁ゲート型電界効果トランジスタのバックゲート電圧を制御することにより、バックゲートバイアス効果(基板効果)により、絶縁ゲート型電界効果トランジスタのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、制御電圧の電圧範囲を拡大することができ、応じて、クロック発生回路の電圧レンジを拡大することができ、低電源電圧下でも、広い電圧レンジを確保することができる。
【0046】
また、絶縁ゲート型電界効果トランジスタのバックゲート電圧を、制御電圧に応じて変更することにより、そのしきい値電圧を制御電圧に応じて変化させることができ、バイアス電圧と制御電圧との応答関係の線形性を改善することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う内部クロック発生回路の構成を示す図である。この図1に示す内部クロック発生回路は、図32に示す構成と同様、リングオシレータ型電圧制御発振回路の構成を有する。
【0048】
図1において、電圧制御発振回路は、制御電圧VCに従ってバイアス電圧VC1およびVC2を生成するバイアス電圧生成回路B1と、このバイアス電圧VC1およびVC2に従って発振周波数が制御されるリングオシレータOS1を含む。このリングオシレータOS1は、図26に示す発振回路900bの構成と同様の構成を有し、リング状に接続される奇数段の遅延回路D1−Dnを含む。最終段の遅延回路Dnの出力信号が、初段の遅延回路D1の入力にフィードバックされる。
【0049】
遅延回路D1−Dnは、同一構成を有し、それぞれ、バイアス電圧VC1およびVC2をゲートに受ける電流源MOSトランジスタMC1およびMC2と、これらの電流源トランジスタMC1およびMC2の間に直列に接続され、それぞれ前段の遅延回路の出力信号をゲートに受けるMOSトランジスタM5およびM6を含む。これらのMOSトランジスタM5およびM6が、CMOSインバータを構成する。
【0050】
バイアス電圧生成回路B1は、従来と同様、ハイレベル電源ノード(以下、単に電源ノードと称す)に結合されるカレントミラーを構成するPチャネルMOSトランジスタM2およびM3と、内部ノードANとローレベル電源ノード(以下、単に接地ノードと称す)の間に接続されかつそのゲートに制御電圧VCを受けるNチャネルMOSトランジスタMA1と、ノードBNと接地ノードの間に接続され、そのゲートがノードBNに接続されるNチャネルMOSトランジスタM4を含む。MOSトランジスタM2およびM3のゲートにバイアス電圧VC1が発生し、MOSトランジスタM4のゲートにバイアス電圧VC2が生成される。
【0051】
制御電圧VCをゲートに受けるMOSトランジスタMA1は、従来と異なり、そのバックゲート(基板領域)に基準電圧Vrefを受ける。この基準電圧Vrefは、カレントミラー型電流源が接続する電源ノードの電圧よりも低い正の電圧である。したがって、MOSトランジスタMA1のバックゲートバイアス効果(基板効果)により、そのバックゲートがソースに対し、正にバイアスされるため、MOSトランジスタMA1のしきい値電圧が小さくなる。通常、NチャネルMOSトランジスタに対しては、バックゲートは、ソースと同一電圧レベルとされるか、または、基板のPN接合が逆バイアスされないように、ソースに対して負にバイアスされる。従って、従来の構成に較べて、NチャネルMOSトランジスタMA1のしきい値電圧を低くできる。
【0052】
制御電圧VCに従って、このMOSトランジスタMA1のコンダクタンスが変化し、流れる電流が変化する。MOSトランジスタMA1を流れる電流は、MOSトランジスタM2から供給される。MOSトランジスタM2およびMA1を流れる電流のミラー電流が、MOSトランジスタM3により生成されてMOSトランジスタM4へ供給される。したがって、この制御電圧VCに従ってバイアス電圧VC1およびVC2が変化する。
【0053】
具体的に、バイアス電圧VC1は、MOSトランジスタM2が供給する電流とMOSトランジスタMA1が放電する電流が等しくなったときのノードANの電圧レベルに等しい。バイアス電圧VC2は、MOSトランジスタM3が供給する電流とMOSトランジスタM4が放電する電流が等しくなったときのノードBNの電圧レベルに等しい。
【0054】
図2は、NチャネルMOSトランジスタのバックゲート電圧としきい値電圧との関係を概略的に示す図である。図2において、バックゲート電圧VBSは、ソース電圧を基準として測定する。しきい値電圧Vthは、このバックゲート電圧VBSが負の電圧レベルに設定されると、そのしきい値電圧Vthが高くなる。NチャネルMOSトランジスタは、一般に、P型基板領域上にソース/ドレインのN型不純物領域が形成される。したがって、基準電圧Vrefとしては、ソース/ドレインのPN接合が順バイアス状態となって導通するのを防止するために、いわゆるPN接合の「ビルトイン電圧」以下の電圧レベルに設定する必要がある。ここで、ビルトイン電圧は、PN接合が導通し始める電圧を示す。この基準電圧Vrefを正の電圧レベルに設定することにより、しきい値電圧を低くし、応じてMOSトランジスタMA1が導通し始める制御電圧の電圧レベルを低下させる。
【0055】
たとえば、図2において、バックゲート電圧が、電圧Vpnのときのしきい値電圧がVth1であれば、このしきい値電圧Vth1は、MOSトランジスタMA1のバックゲートを接地ノード(ソースノード)に接続した場合のしきい値電圧Vth0よりも低くなる。したがって、このしきい値電圧Vth1が、制御電圧VCの下限値を規定するため、制御電圧VCの電圧レンジを広くすることができる。
【0056】
このバイアス電圧VC1およびVC2に従って、リングオシレータOS1の発振周波数が変化するのは、従来と同様である。これらの遅延回路D1−Dnにおいて電流源トランジスタMC1およびMC2は、それぞれ、MOSトランジスタM2およびM4とカレントミラー回路を構成しており、したがって、これらの遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタMC1およびMC2へは、MOSトランジスタM3およびM4を流れる電流と同じ大きさの電流が流れる(ミラー比が1の場合)。したがって、リングオシレータOS1の発振周波数を制御電圧VCに従って変更することのできる電圧範囲が広くなり、位相同期ループの電圧レンジを拡大することができる。
【0057】
なお、この図1に示す構成において、リングオシレータOS1において、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても良い。
【0058】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、制御電圧をゲートに受ける入力MOSトランジスタのバックゲートに、一定電圧レベルの基準電圧を印加しており、この入力トランジスタのしきい値電圧を小さくすることができ、応じて制御電圧の下限値を低くすることができ、電圧発振電圧レンジを広くすることができる。
【0059】
[実施の形態2]
図3は、この発明の実施の形態2に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図3に示す電圧制御発振回路においては、バイアス電圧生成回路B2において、制御電圧VCをゲートに受ける入力MOSトランジスタM1aと接地ノードとの間に、抵抗素子R1が接続される。他の構成は、図1に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0060】
この図3に示す構成においては、制御電圧VCの電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタM1aを介して電流が大きく流れた場合、抵抗素子R1により、このMOSトランジスタM1aのソース電圧が上昇する。したがって、バックゲートに基準電圧Vrefを受けていても、このMOSトランジスタM1aのバックゲートバイアス電圧VBSが小さくなり、このMOSトランジスタM1aのしきい値電圧が高くなり、そのコンダクタンスが低下する。これにより、制御電圧VCが上昇した場合、MOSトランジスタM1aを介して急激に大きな電流が流れるのを抑制する。
【0061】
一方、制御電圧VCが低下し、MOSトランジスタM1aのコンダクタンスが小さくなった場合、この抵抗素子R1を介して流れる電流も小さくなり、応じてMOSトランジスタM1aのソース電圧が低下し、MOSトランジスタのバックゲートバイアス効果が大きくなり、しきい値電圧が小さくなり、電流が急激に低下するのを抑制する。
【0062】
したがって、図4に示すように、抵抗素子R1を設けた場合、制御電圧VCが変化するとき、このバイアス電圧VC1が破線で示すように放物線的に変化するのを抑制し、ほぼ直線的にこの制御電圧VCに従ってバイアス電圧VC1を変化させることができ、制御電圧VCに対するバイアス電圧VC1の線形応答性を改善することができる。
【0063】
なお抵抗素子R1の抵抗値は、このMOSトランジスタM1aのドレイン電流の自乗特性に従う変化を抑制するような抵抗値であればよく、このバイアス電圧生成回路B2における動作電流に応じて適当に定められればよい。
【0064】
また、制御電圧VCが低下し、このMOSトランジスタM1aのコンダクタンスが小さくなった場合、抵抗素子R1を流れる電流が抑制され、抵抗素子R1の電圧降下が小さくなる。したがって、抵抗素子R1を設けても、このMOSトランジスタM1aのバックゲートバイアス効果によるしきい値電圧低下の効果が大きく、十分、制御電圧VCの下限値を低くすることができる。
【0065】
なお、図3に示す構成において、基準電圧Vrefは、実施の形態1の基準電圧と比べて、抵抗素子R1によるソース電圧の上昇分だけ、高い基準電圧を印加することができる。
【0066】
また、この図3に示す構成においても、リングオシレータOS1の遅延回路D1−Dnにおいて、電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても同様の効果を得ることができる。
【0067】
なお、この図3に示す回路B2の構成において、NチャネルMOSトランジスタM1aのバックゲートに基準電圧Vrefが印加されており、そのバックゲートバイアスがNチャネルMOSトランジスタM4と異なっている。この場合、MOSトランジスタM1aのバックゲートをMOSトランジスタM4のバックゲートと分離するためにこれらのMOSトランジスタM4およびM1aは別々のP型ウェル領域内に形成される。また、NチャネルうMOSトランジスタM1aのバックゲート電圧がP型基板領域のバイアス電圧と異なるため、このMOSトランジスタM1aを形成するP型ウェルとP型基板領域の間には、N型ウェルが形成され、MOSトランジスタM1aを形成するウェル領域とP型基板領域とは分離される。個のようなトリプルウェル構造を利用する事により、P型基板領域に回路B2のトランジスタを形成してかつMOSトランジスタM1aのバックゲートに基準電圧を印加する事が出来る。
【0068】
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、制御電圧をゲートに受けかつ基準電圧をバックゲートに受ける入力MOSトランジスタと接地ノードの間に、抵抗素子を接続しており、バイアス電圧と制御電圧との応答性の線形性を改善することができ、正確な周波数制御を行なうことができる。
【0069】
[実施の形態3]
図5は、この発明の実施の形態3に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図5に示す電圧制御発振回路においては、バイアス電圧生成回路B3において、制御電圧VCをゲートに受けるMOSトランジスタM1bが、そのバックゲートとソースとが相互接続される。他の構成は、図3に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、それらについての詳細説明は省略する。
【0070】
このMOSトランジスタM1bのバックゲート電圧Vrefは、抵抗素子R1における電圧降下により与えられ、したがって、基準電圧Vrefは、制御電圧VCに従って変化する。MOSトランジスタM1bは、そのバックゲートとソースとが相互接続されており、バックゲートバイアス効果が抑制され、しきい値電圧は、一定となる。
【0071】
制御電圧VCが上昇した場合、MOSトランジスタM1bを介して流れる電流が増加し、応じて抵抗素子R1の電圧降下が大きくなり、このMOSトランジスタM1bのソース電圧が上昇し、このMOSトランジスタM1bのゲート−ソース間電圧が低下する。したがって、この制御電圧VCが上昇して、大きな電流がMOSトランジスタMA1を介して流れるとき、その流れる電流量が放物線的に大きく変化するのを抑制する。
【0072】
一方、制御電圧VCが低下した場合、このMOSトランジスタM1bを介して流れる電流が低減され、応じて抵抗素子R1の電圧降下が低下し、MOSトランジスタM1bのソース電圧も低下する。応じて、MOSトランジスタM1bのゲート−ソース間電圧が大きくなり、MOSトランジスタM1bを介して流れる電流を増加させる。したがって、制御電圧VCが低下する場合、このMOSトランジスタM1bを介して流れる電流が、急激に低下するのを抑制する。
【0073】
したがって、実施の形態2におけるバックゲートバイアス効果(基板効果)を抑制でき、より正確な電流量調整が可能となり、制御電圧VCに対するバイアス電圧VC1の線形応答性を実現することができる。
【0074】
このMOSトランジスタM1bのバックゲートとソースとを相互接続する場合、バックゲートバイアス効果が抑制されるため、しきい値電圧を調整するために、チャネル領域へのイオン注入などによりチャネル不純物濃度の調整が行われる。
【0075】
なお、図5に示す構成においても、リングオシレータOS1の遅延回路D1−Dnにおいて、電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても、同様の効果を得ることができる。
【0076】
また、実施の形態1から3において、バイアス電圧VC1の線形応答性が実現される場合、応じてバイアス電圧VC2も、このバイアス電圧VC1を介して制御電圧VCに対し線形応答性を有する。
【0077】
[実施の形態4]
図6は、この発明の実施の形態4に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図6に示す電圧制御発振回路において、バイアス電圧生成回路B4において、制御電圧VCをゲートに受けるMOSトランジスタM1cのバックゲートが内部ノードANに接続される。他の構成は、図1に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0078】
この図6に示す構成において、MOSトランジスタM1cのバックゲートバイアスは、ノードANの電圧とMOSトランジスタM1cのソースノードの電圧すなわち接地電圧との差により与えられる。
【0079】
制御電圧VCの電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタM1cを介して流れる電流が増加した場合、ノードANの電圧レベルが低下する。このノードANの電圧が、MOSトランジスタM1cのバックゲートバイアス電圧である。したがって、MOSトランジスタM1cのバックゲートバイアスが深くなり、バックゲートバイアス効果により、MOSトランジスタM1cのしきい値電圧が上昇する。これにより、MOSトランジスタM1cを介して流れる電流が抑制される。
【0080】
一方、制御電圧VCが低下した場合、MOSトランジスタM1cを介して流れる電流が低下し、応じてノードANの電圧レベルが上昇する。MOSトランジスタM1cのバックゲートバイアス電圧が上昇し、バックゲートバイアス効果により、MOSトランジスタM1cのしきい値電圧が低下し(ノードANの電圧は正の電圧レベル)、このMOSトランジスタM1cを介して流れる電流が低減されるのを抑制する。
【0081】
内部ノードANの電圧レベルをMOSトランジスタM1cのバックゲートバイアス電圧として利用することにより、実施の形態2における抵抗素子の効果を実現することができ、バイアス電圧VC1およびVC2の制御電圧VCに対する線形応答性を実現することができる。また抵抗素子を利用する必要がなく、この回路占有面積を低減することができる。また抵抗素子R1を用いないため、製造パラメータのばらつきに起因する抵抗素子の抵抗値のばらつきに起因する応答特性の変化などの問題をも抑制することができる。
【0082】
なお、ノードANを、MOSトランジスタM1cのバックゲートに接続する場合、ノードANの電圧は、このMOSトランジスタM1cのソース/ドレインのPN接合ビルトイン電圧を超えないように調整する必要がある。例えば、PN接合のビルトイン電圧は、0.6V程度であり、電源電圧が1.2V程度であれば、MOSトランジスタM2およびM1cにおいては、同じ電流が流れ、それらのオン抵抗がほぼ同じとなるため、このノードANの電圧レベルが、PN接合のビルトイン電圧を超えるのを抑制することができる。従って、低電源電圧下において、確実にMOSトランジスタのしきい値電圧を低くしてかつ応答の線形性を実現することができる。
【0083】
なお、この図6に示す構成においては、遅延回路D1−Dnそれぞれにおいて、電流源トランジスタが、電源ノード側および接地ノード側の両方に配置されているが、これらの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側の一方のみに配置されていても良い。
【0084】
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、制御電圧をゲートに受けるMOSトランジスタのバックゲートを、カレントミラー型電流源回路に結合されるドレインノードに結合しており、回路占有面積を増加させることなくバイアス電圧の制御電圧に対する線形応答性を実現することができる。また、バックゲートバイアス効果により、入力MOSトランジスタのしきい値電圧を低くすることができ、制御電圧の電圧レンジを広くすることができる。
【0085】
[実施の形態5]
図7は、この発明の実施の形態5に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図7に示す電圧制御発振回路は、図6に示す電圧制御発振回路と以下の点においてその構成が異なっている。すなわち、制御電圧VCをゲートに受ける入力MOSトランジスタM1cのソースノードと接地ノードとの間に、抵抗素子R1が接続される。他の構成は、図6に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0086】
この図7に示す構成において、制御電圧VCが上昇した場合、MOSトランジスタM1cの駆動電流が増加し、抵抗素子R1により、このMOSトランジスタM1cのソース電圧が上昇する。このとき、またノードANの電圧レベルが、MOSトランジスタM1cのコンダクタンスが大きくなるため低下し、応じてMOSトランジスタM1cのバックゲートバイアス電圧が低下する。したがって、このMOSトランジスタM1cにおいて、バックゲート電圧が低下し、かつソース電圧が上昇するため、バックゲート−ソース間電圧VBSがさらに小さくなり、バックゲートバイアス効果が大きくなり、MOSトランジスタM1cのしきい値電圧が高くなり、MOSトランジスタM1cを介して流れる電流量を抑制する。この場合、MOSトランジスタM1cのバックゲート-ソース電圧は正の電圧であり、しきい値電圧を低くする効果は、失われていない。
【0087】
一方、制御電圧VCが低下した場合、MOSトランジスタM1cの駆動電流が減少し、応じてノードANの電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタM1cのバックゲート電圧が上昇する。このとき、抵抗素子R1を介して流れる電流が減少するため、MOSトランジスタM1cのソース電圧が低下する。したがって、バックゲート−ソース間電圧VBSがより正となり、バックゲートバイアス効果により、MOSトランジスタM1cのしきい値電圧が、より小さくなり、このMOSトランジスタM1cを介して流れる電流が低減されるのを抑制する。この場合においても、MOSトランジスタのしきい値電圧が低くなるため、制御電圧VCの低電圧レベルにおいても、この制御電圧に従って、バイアス電圧を発生することができ、電圧レンジを広くすることができる。
【0088】
したがって、この抵抗素子R1を利用することにより、図6に示す構成に比べて占有面積が増大するものの、ノードANの電圧によるMOSトランジスタM1cのバックゲートバイアス効果を補助することができ、より正確に、制御電圧VCに対する線形応答性をバイアス電圧VC1およびVC2に持たせることができる。なお、制御電圧VCに従って発生されるバイアス電圧VC1およびVC2に従って、リングオシレータOS1がその発振周波数が制御されるのは、実施の形態1と同様である。
【0089】
なお、この図7に示す構成においては、MOSトランジスタM1cのドレインノードANが、バックゲートに接続されており、常に、このバックゲート電圧は、ソース電圧以上の電圧レベルに保持される。抵抗素子R1を用いていても、このMOSトランジスタM1cのしきい値電圧は、バックゲートバイアス効果により、小さくされるため、また、制御電圧VCの下限領域近傍においては、抵抗素子R1の電圧降下量は小さくなるため、制御電圧の下限値を、十分低くすることができる。抵抗素子R1の抵抗値は、適当な値に定められる。
【0090】
なお、この図7に示す構成において、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても同様の効果を得ることができる。
【0091】
以上のように、この発明の実施の形態5に従えば、制御電圧をゲートに受ける入力MOSトランジスタを、そのバックゲートとドレインとを接続しかつそのソースを抵抗素子を介して接地ノードに接続しており、低しきい値電圧化を実現しつつ制御電圧に対するバイアス電圧の応答性の線形性を改善することができる。
【0092】
[実施の形態6]
図8は、この発明の実施の形態6に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図8においては、バイアス電圧VC1およびVC2を生成するバイアス電圧生成回路B6の構成が、先の実施の形態1から6の構成と異なる。すなわち、このバイアス電圧生成回路B6においては、カレントミラー回路が、NチャネルMOSトランジスタM2aおよびM3aで構成され、制御電圧VCが、PチャネルMOSトランジスタM1dへ与えられる。このMOSトランジスタM1dは、抵抗素子R1を介してそのソースが電源ノードに接続され、そのドレインがノードANに接続される。このMOSトランジスタM1dのバックゲートに、基準電圧Vrefaが与えられる。この基準電圧Vrefaは、電源ノードの電源電圧(Vdd)より低い電圧レベルである。
【0093】
バイアス電圧VC1を生成するために、電源ノードとノードBNの間にPチャネルMOSトランジスタM4aが接続される。このPチャネルMOSトランジスタM4aは、そのゲートがノードBNに接続され、バイアス電圧VC1を生成する。ノードBNと接地ノードの間に、NチャネルMOSトランジスタM3aが接続され、ノードANと接地ノードの間に、NチャネルMOSトランジスタM2aが接続される。ノードANが、これらのMOSトランジスタM2aおよびM3aのゲートに接続されて、バイアス電圧VC2を生成する。
【0094】
この図8に示すバイアス電圧生成回路B6は、図1に示すバイアス電圧生成回路B1と、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを入換えかつ電圧極性を入換えた構成と等価である。
【0095】
PチャネルMOSトランジスタの場合、一般に、バックゲート-ソース間電圧VBSが、正の方向に変化すると、しきい値電圧の絶対値が大きくなる。
【0096】
制御電圧VCが上昇した場合、MOSトランジスタM1dのコンダクタンスが小さくなり、MOSトランジスタM1dを介して流れる電流が低減される。応じて抵抗素子R1の電圧降下量が低下し、このMOSトランジスタM1dのソース電圧が上昇する。基準電圧Vrefaは、電源電圧Vddよりも低い一定の電圧レベルである。したがって、バックゲート電圧が相対的に低下し、バックゲート-ソース間電圧VBSが負の方向に変化するため、MOSトランジスタM1dにおいて、バックゲートバイアスが浅くなり、このMOSトランジスタM1dのしきい値電圧の絶対値が小さくなり、電流量低減を抑制する。
【0097】
一方、制御電圧VCが低下した場合、MOSトランジスタM1dのコンダクタンスが大きくなり、抵抗素子R1における電圧降下量が大きくなる。この場合、MOSトランジスタM1dのソース電圧が低下し、バックゲートバイアスが深くなり、MOSトランジスタM1dのしきい値電圧の絶対値が大きくなり、このMOSトランジスタM1dを介して流れる電流が増大するのを抑制する。
【0098】
このMOSトランジスタM1dを介して流れる電流が、MOSトランジスタM2aおよびM3aのカレントミラー回路により反映されて、バイアス電圧VC1およびVC2が生成される。したがって、この入力トランジスタとしてPチャネルMOSトランジスタを用いた場合でも、同様、バイアス電圧VC1およびVC2の制御電圧に対する応答の線形性を改善することができる。
【0099】
なお、基準電圧Vrefaについては、MOSトランジスタM1dのソース電圧との差が、そのソース領域のPN接合のビルトイン電圧以下となる電圧レベルに設定される。
【0100】
基準電圧Vrefaが、電源電圧Vddよりも低い電圧レベルであり、バックゲートに電源電圧Vddを印加する場合に比べて、MOSトランジスタM1dのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、制御電圧VCの電圧レンジの上限値を拡大することができる。この図8に示すバイアス電圧生成回路B6においては、制御電圧VCが上昇した場合には、バイアス電圧VC1が上昇し、バイアス電圧VC2が低下する。
【0101】
なお、PチャネルMOSトランジスタのバックゲートの関係は、図2に示すグラフを、バックゲートバイアス電圧VBSの正負を反転すれば得られる。
【0102】
また、図8に示す構成においても、リングオシレータOS1の遅延回路D1−Dnにおいて、電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方側のみに配置されていても同様の効果を得ることができる。
【0103】
[変更例]
図9は、この発明の実施の形態6の変更例を概略的に示す図である。この図9においては、バイアス電圧生成回路B6における入力MOSトランジスタM1dの部分を示す。MOSトランジスタM1dは、しきい値低減機構10に結合され、そのゲートに制御電圧VCを受ける。このしきい値低減機構10は、図5から図7に示す構成のいずれかと同様の構成を有し、MOSトランジスタM1dのしきい値電圧の絶対値を低減する。したがって、このしきい値低減機構10の構成としては、入力MOSトランジスタM1dのバックゲートとドレインとを相互接続する、MOSトランジスタM1dのソースを抵抗素子R1を介して電源ノードに接続しかつバックゲートをソースに結合する、バックゲートとドレインとを接続しかつソースを抵抗素子を介して電源ノードに接続する構成のいずれかを含む。また、実施の形態1においても、制御電圧VCがPチャネルMOSトランジスタのゲートへ与えられる構成が用いられても良い。
【0104】
したがって、この図9に示す構成においても、先の実施の形態1から5と同様の効果を得ることができる。
【0105】
図10は、この発明の実施の形態6のバイアス電圧生成回路の断面構造を概略的に示す図である。図10においては、このバイアス電圧生成回路B6におけるMOSトランジスタM1d、M4aおよびM3aの断面構造を概略的に示す。
【0106】
これらのMOSトランジスタM1d、M4aおよびM3aは、P−型基板20上に形成される。MOSトランジスタM1dは、このP−型基板20表面に形成されるN型ウェル21内に形成され、MOSトランジスタM4aは、このP−型基板20表面上のN型ウェル30に形成され、MOSトランジスタM3aは、P−型基板表面に形成されるP型ウェル40内に形成される。これらのN型ウェル21および30P型ウェル40は、互いに物理的に離れて形成される。
【0107】
MOSトランジスタM1dは、N型ウェル21表面に間をおいて形成されるP型不純物領域22および23と、これらの不純物領域22および23の間のチャネル領域上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極25と、N型ウェル21表面に形成されて、基準電圧Vrefaを受ける高濃度N型不純物領域24を含む。ゲート電極25に、制御電圧VCが与えられる。このN型ウェル21は、N型不純物領域24を介して基準電圧Vrefaにバイアスされる。P−型基板20とN型ウェル21とが逆バイアス状態にあれば、このN型ウェル21のバイアス電圧Vrefaが、N型ウェル30およびPウェル40に対し影響を及ぼすことはない。
【0108】
MOSトランジスタM4aは、N型ウェル30表面に間をおいて形成されるP型不純物領域31および32と、これらの不純物領域31および32の間のチャネル領域表面に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極33を含む。P型不純物領域31が、電源電圧Vddを供給する電源ノードに結合され、P型不純物領域32が、ゲート電極33に結合されてバイアス電圧VC1を生成する。N型ウェル30は、電源電圧Vddレベルにバイアスされてもよい。この場合、例えば、P-型基板20が接地電圧レベルにバイアスされる。
【0109】
MOSトランジスタM3aは、P型ウェル40表面に間をおいて形成されるN型不純物領域41および42と、これらの不純物領域41および42の間のチャネル領域上に図示しないゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極43を含む。N型不純物領域41が、P型不純物領域32に電気的に接続され、N型不純物領域42が、接地ノードに電気的に接続される。ゲート電極43に、バイアス電圧VC2が生成される。P型ウェル40が接地電圧レベルにバイアスされる場合、P−型基板20も同様、接地電圧レベルにバイアスされる。P型ウェル40をP−型基板20と異なる電圧レベルにバイアスするために、P型ウェル40を取り囲むようにN型ウェルを形成するトリプルウェル構造を採用すると、N型ウェルを電源電圧レベルにバイアスすることにより、P型ウェル40およびP−型基板20を異なる電圧レベルにバイアスすることができる。MOSトランジスタM3aのバックゲートを所定の電圧レベルにバイアスすることができる。
【0110】
この図10に示すようにP型基板20表面に2種類の導電型のウェルを形成する構成は、ツインウェル構造と呼ばれる。このツインウェル構造を利用することにより、図8に示す回路B5の導電型の異なるトランジスタを形成することができ、また、NチャネルMOSトランジスタM1dおよびM4aの基板バイアスを変更する事ができる。
【0111】
この図10に示すように、制御電圧VCを受ける入力MOSトランジスタとして、PチャネルMOSトランジスタを利用することにより、このP−型基板20上に、N型ウェル21、および30とP型ウェル40とを互いに分離して形成するだけで、素子分離を実現することができる。したがって、入力MOSトランジスタとして、NチャネルMOSトランジスタを用いた場合に比べて、トリプルウェル構造を利用する必要がなく、製造工程が簡略化され、またトリプルウェル構造による素子分離のための領域も不要となり、回路の占有面積が低減される。
【0112】
以上のように、この発明の実施の形態6に従えば、制御電圧をゲートに受ける入力MOSトランジスタとしてPチャネルMOSトランジスタとして用いており、制御電圧の電圧レンジの上限範囲を拡大することができる。また、制御電圧に対するバイアス電圧の応答性の線形性も改善することができる。また、ツインウェル構造で、バックゲート電圧が制御されるCMOS回路を実現することができる。
【0113】
[実施の形態7]
図11は、この発明の実施の形態7に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。図11において、バイアス電圧生成回路B7は、制御電圧VCを電流に変換する電圧/電流変換部H1と、カレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタM2およびM3と、MOSトランジスタM3から電流を供給されてバイアス電圧VC2を生成するNチャネルMOSトランジスタM4bを含む。
【0114】
電圧/電流変換部H1は、先の実施の形態1から6において説明した構成のいずれかを有し、そのしきい値電圧の絶対値ができるだけ小さくされる。
【0115】
一方、バイアス電圧VC2を生成するNチャネルMOSトランジスタM4bのバックゲートには、基準電圧Vrefが与えられる。この基準電圧Vrefは一定の電圧レベルであり、電圧/電流変換部H1において基準電圧が用いられている場合、その電圧/電流変換部H1における基準電圧と同じ電圧レベルであってもよく、また別々にこれらの基準電圧が設定されてもよい。例えば、電流/電圧変換部H1において、抵抗素子と基準電圧とが用いられている場合、この抵抗素子の電圧降下を見込んで、MOSトランジスタM4bのバックゲート電圧Vrefが設定されてもよい。
【0116】
バイアス電圧生成回路B7において、ノードANの電圧レベルに従ってバイアス電圧VC1が生成される。
【0117】
リングオシレータOS7は、これらのバイアス電圧VC1およびVC2に従ってその発振周波数が制御される。このリングオシレータOS7は、それぞれの動作電流がバイアス電圧VC1およびVC2により決定されるリング状に接続される遅延回路D1−Dnを含む。これらの遅延回路D1−Dn各々において、電流源となるNチャネルMOSトランジスタMC2aは、ゲートにバイアス電圧VC2を受け、そのバックゲートに基準電圧Vrefを受ける。接地ノードに接続される他方の電流源トランジスタMC1に対しては、ゲートに共通にバイアス電圧VC1が与えられる。また、遅延回路D1−Dnそれぞれにおいて、電流源トランジスタMC1およびMC2aの間に接続されるMOSトランジスタM5およびM6は、それぞれのゲートに前段の遅延回路の出力信号を受ける。
【0118】
この図11に示す構成において、この図11に示す電圧制御発振回路において、制御電圧VCに従って、バイアス電圧V1およびV2の電圧レベルが変化し、応じて、リングオシレータOS7の発振周波数が制御される。このバイアス電圧VC2を生成するMOSトランジスタM4bのバックゲートに正の基準電圧Vrefを与え、このMOSトランジスタM4bのしきい値電圧を、そのソースノードを接地ノードに接続した場合に比べて低下させる。
【0119】
同様、リングオシレータOS7において、接地ノード側の電流源のMOSトランジスタMC2aのバックゲートに共通に基準電圧Vrefを与え、これら電流源のMOSトランジスタMC2aのしきい値電圧を低下させる。
【0120】
この図11の構成においては、電圧/電流変換部H1を利用することにより、制御電圧VCの電圧レンジを広くすることができる。また、MOSトランジスタM4bおよびMC2aのバックゲートに基準電圧Vrefを与えることにより、これらのMOSトランジスタM4bおよびMC2aのしきい値電圧を低下させる。低電源電圧下においても、MOSトランジスタM4bが、安定に、飽和領域で動作して、バイアス電圧VC2を生成する。また電流源のMOSトランジスタMC2aも、低電源電圧下においても確実に、バイアス電圧VC2に従って動作電流を供給する。したがって、低電源電圧下においても、安定にバイアス電圧VC2を生成して、リングオシレータOS7を動作させることができ、低電源電圧下における電流特性を改善することができる。
【0121】
[変更例]
図12は、この発明の実施の形態7に従う電圧制御発振回路の変更例を示す図である。この図12に示す構成において、バイアス電圧生成回路B7Aは、制御電圧VCを電流に変換する電圧/電流変換部H2と、この電圧/電流変換部H2の供給電流に応じて電流を供給するカレントミラーを構成するMOSトランジスタM2aおよびM3aと、MOSトランジスタM3aに結合されて、MOSトランジスタM3aの駆動電流に応じてバイアス電圧VC1を生成するPチャネルMOSトランジスタM4bを含む。
【0122】
電圧/電流変換部H2は、先の図8に示す構成と同様、PチャネルMOSトランジスタのゲートに制御電圧VCを受ける。この電圧/電流変換部H2は、PチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値が小さくされる構成であればよく、図8に示す構成および図9に示す構成のいずれが用いられてもよい。
【0123】
MOSトランジスタM4bのバックゲートには、基準電圧Vrefpが与えられる。この基準電圧Vrefpは、電源電圧(Vdd)よりも低い電圧レベルであり、MOSトランジスタM4bのしきい値電圧の絶対値が、そのソースが電源ノードに接続される場合に比べて、小さくされる。
【0124】
また、リングオシレータOS7Aにおいて、遅延回路D1−Dnそれぞれにおける電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1aのバックゲートに基準電圧Vrefpが与えられる。これらの電流源トランジスタMC1aのゲートには、バイアス電圧VC1が与えられる。他方の接地側の電流源トランジスタMC2のゲートにはバイアス電圧VC2が与えられる。
【0125】
この図12に示す構成の場合、電源電圧が低い場合でも、PチャネルMOSトランジスタM4bが、確実に、飽和領域で動作して、バイアス電圧VC1を生成する。また、リングオシレータOS7Aにおいて、電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1aのしきい値電圧の絶対値が小さくされるため、これらの遅延回路D1−Dnそれぞれの動作電源電圧が低い場合においても、安定に、バイアス電圧VC1に従って電流を動作電流として供給することができる。したがって、低電源電圧下においても、制御電圧VCの上限範囲を拡大することができ、応じて電圧レンジを広くすることができる。
【0126】
また、バイアス電圧VC1の上限領域においても、この電流源トランジスタMC1aを安定に動作させることができ、リングオシレータOS7Aの発振周波数を、制御電圧VCに従って正確に制御することができる。これにより、低電源電圧下においても、安定に動作する電圧レンジおよび周波数レンジの広い位相同期回路を実現する電圧制御発振回路を実現することができる。
【0127】
なお、図11および図12に示す構成において、電圧/電流変換部H1およびH2として、従来と同様の構成が用いられてもよい。この場合においても、バイアス電圧VCまたはVC2の電圧レンジを広くすることができ、同様、電流特性を改善することができる。
【0128】
また、図11および図12に示す構成において、遅延回路D1−Dnそれぞれにおいて、電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても、同様の効果を得ることができる。
【0129】
以上のように、この発明の実施の形態7に従えば、バイアス電圧を生成するMOSトランジスタのバックゲートに一定の基準電圧を与え、またリングオシレータの遅延回路の電流源トランジスタのバックゲートにも同様の基準電圧を与えており、しきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、低電源電圧下においても、安定に動作する電流特性の優れた電圧制御発振回路を実現することができる。
【0130】
[実施の形態8]
図13は、この発明の実施の形態8に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図13に示す電圧制御発振回路は、図11に示す電圧制御発振回路の構成と以下の点において異なっている。すなわち、リングオシレータOS8の遅延回路D1−Dnそれぞれにおいて、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受けるNチャネルMOSトランジスタM6aのバックゲートに基準電圧Vrefが共通に与えられる。他の構成は、図11に示す電圧制御発振回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0131】
この図13に示す構成において、基準電圧Vrefが、MOSトランジスタM4b、MC2aおよびM6aに共通に与えられる。したがって、これらのNチャネルMOSトランジスタM4b、MC2aおよびM6aのしきい値電圧が小さくされる。したがって、リングオシレータOS8において、遅延回路D1−Dnそれぞれにおいて、同一動作電流条件下で、その遅延回路D1−Dnの出力信号の立下がり時間を低減することができ、応じて遅延時間を短くすることができる。
したがって、可変周波数範囲を広くすることができ、電圧レンジおよび周波数レンジをともに拡大することができる。
【0132】
なお、この図13に示す構成においても、図12に示すバイアス電圧生成回路B7Aを利用し、遅延回路D1−Dnそれぞれの駆動用のPチャネルMOSトランジスタM5のバックゲートに、基準電圧Vrefpが与えられてもよい。
【0133】
また、この図13に示す構成においても、遅延回路D1−Dnにおいて電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方側にのみ配置されていても同様の効果を得ることができる。
【0134】
以上のように、この発明の実施の形態8に従えば、リングオシレータの遅延回路それぞれの動作用遅延MOSトランジスタのバックゲートに一定電圧レベルの基準電圧を与えて、そのしきい値電圧を小さくしており、基準回路の動作速度変換範囲を拡大することができ、低電源電圧下における電流特性の改善に加えて、周波数レンジをも拡大することができる。
【0135】
[実施の形態9]
図14は、この発明の実施の形態9に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図14に示す構成は、以下の点において、図13に示す電圧制御発振回路の構成と異なっている。すなわち、バイアス電圧生成回路B9において、バイアス電圧VC2を生成するMOSトランジスタM4cのバックゲートがノードANに接続される。また、リングオシレータOS9において遅延回路D1−Dnの電流源のNチャネルMOSトランジスタMC2bのバックゲートが、ノードANに接続される。他の構成は、図11に示す電圧制御発振回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0136】
すなわち、この図14に示す構成においては、基準電圧に代えて、ノードANの電圧が用いられる。しきい値電圧を制御電圧VC1に従ってダイナミックに変化させて、急激な電流変化を抑制する。
【0137】
図15は、この図14に示す電圧制御発振回路における制御電圧とバイアス電圧VC2の構成を示す信号波形図である。今、図15に示すように制御電圧VCが上昇した場合、ノードANの電圧レベルは低下する。このノードANの電圧レベルが低下した場合、MOSトランジスタM4cおよびMC2bのバックゲート電圧が低くなり、応じてバックゲートバイアスが深くなり、MOSトランジスタM4cおよびMC2bのしきい値電圧Vthnが上昇する。したがって、このしきい値電圧Vthnの上昇に応じて、バイアス電圧VC2が、急激に変化するのを抑制し、ほぼ直線的にこのバイアス電圧VC2を変化させる。
【0138】
また、電流源のMOSトランジスタMC2bは、そのバックゲートバイアスが、バイアス電圧VC2を生成するMOSトランジスタM4cと同じ状態であり、これらのトランジスタは、サイズ(ゲート長とチャネル幅の比)が同じであれば同じ大きさの電流を駆動する。
【0139】
一方、制御電圧VCが低下する場合、ノードANの電圧レベルが上昇する。このノードANの電圧上昇に従ってMOSトランジスタM4cのバックゲートバイアスが浅くなり、そのしきい値電圧Vthnが低下する。したがって、制御電圧VCに従って、バイアス電圧VC1が上昇し、MOSトランジスタM3およびM4cを流れる電流が小さくなる場合、MOSトランジスタM4cのしきい値電圧が小さくなって、供給電流を増加させ、応じてノードBNの電圧が大きく変化するのを抑制する。したがって、このノードBNからのバイアス電圧VC2の制御電圧VCに対する応答の線形性を改善することができる。
【0140】
このとき、また遅延回路D1−Dnそれぞれにおいても、動作電流が、MOSトランジスタMC2bを介して、制御電圧VCに従って線形的に変化するため、正確に、リングオシレータOS9の発振周波数を制御電圧VCに従って制御することができる。
【0141】
なお、この図14に示す構成においても、電圧/電流変換部H1は、PチャネルMOSトランジスタ側に配置されていてもよい。この構成の場合、リングオシレータOS9により、電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1のバックゲート電圧が、ノードANの電圧レベルに応じて調整される。
【0142】
また、この図14に示す構成において、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても良い。
【0143】
以上のように、この発明の実施の形態9に従えば、バイアス電圧を生成するMOSトランジスタおよび遅延回路の電流源のNチャネルMOSトランジスタのバックゲートを、制御電圧に応じて変化する電圧を受けるように構成しており、低しきい値電圧化の効果に加えて、低電源電圧下での電流特性の改善を実現することができ、さらに制御電圧に対するバイアス電圧の線形応答性を実現することができる。
【0144】
[実施の形態10]
図16は、この発明の実施の形態10に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。図16に示す構成においては、バイアス電圧生成回路B10において、電流源のカレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタM2bおよびM3bのバックゲートに、電源電圧と異なる電圧レベルの一定の電圧レベルの基準電圧Vrefpが与えられる。また、リングオシレータOS10において遅延回路D1−Dnにおいて、電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1bは、そのゲートにバイアス電圧VC1を受け、かつそのバックゲートに基準電圧Vrefpを受ける。このバイアス電圧Vrefpは、電源電圧より低い電圧レベルであり、これらの電流源トランジスタMC2b、MC3b、およびMC1bのしきい値電圧の絶対値が小さくされる。
【0145】
バイアス電圧生成回路B10においては、さらに、制御電圧VC2を電流情報に変換する電圧/電流変換部H1と、MOSトランジスタM3bからの電流に従って、バイアス電圧VC2を生成するNチャネルMOSトランジスタM4が設けられる。
【0146】
リングオシレータOS10においては、遅延回路D1−Dnそれぞれにおいて、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受けるMOSトランジスタM5およびM6と、バイアス電圧VC2をゲートに受ける電流源のNチャネルMOSトランジスタMC2が設けられる。
【0147】
この図16に示す電圧制御発振回路の構成においても、制御電圧VCに従って、バイアス電圧VC1およびVC2が変化し、リングオシレータOS10の発振周波数が制御される。電圧/電流変換部H1により、制御電圧VCの電圧レンジを広くすることができる。なお、この図16に示す構成においては、電圧/電流変換部H1において、制御電圧VCをゲートに受けるNチャネルMOSトランジスタのバックゲートは、そのソースに結合され、バックゲートバイアス効果は、抑制される。
【0148】
基準電圧Vrefpは、上述のように、電源ノードの電源電圧よりも低い電圧レベルであり、カレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタM2bおよびM3bのしきい値電圧の絶対値が小さくされる。したがって、低電源電圧下においても、これらのカレントミラー回路を構成するMOSトランジスタM2bおよびM3bを、飽和領域で安定に動作させることができ、これらのMOSトランジスタM2bおよびM3bの低電源電圧下における電流特性を改善することができる。
【0149】
また、リングオシレータOS10においても、遅延回路D1−Dnそれぞれの電流源PチャネルMOSトランジスタMC1bのしきい値電圧の絶対値が小さくなり、応じて、その低電源電圧下における電流特性が改善され、バイアス電圧VC1の上限近傍領域におけるMOSトランジスタMC1bまたは遅延回路D1−Dnの電流特性を改善でき、広い電圧範囲にわたって安定にリングオシレータOS10を動作させることができる。
【0150】
また、電圧/電流変換部H1においては、NチャネルMOSトランジスタのバックゲート電圧は、そのソース電圧と同じであり、そのバックゲートには基準電圧は与えられない。PチャネルMOSトランジスタM2b、M3bおよびMC1bのバックゲート電圧のみを基準電圧Vrefpレベルに設定するだけであり、先の図10に示す構成と同様、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを分離するためのトリプルウェル構造が不要となり、回路占有面積を低減することができ、また製造工程も簡略化される。
【0151】
なお、この図16に示す構成において、電圧/電流変換部H1を、PチャネルMOSトランジスタ側に配置し、カレントミラー回路が、NチャネルMOSトランジスタで構成される場合においても、この図16に示す構成と同様、カレントミラー回路を構成するMOSトランジスタのバックゲートに接地電圧より高い基準電圧を印加し、かつ遅延回路の接地側の電流源NチャネルMOSトランジスタのバックゲートに基準電圧を印加しても同様の効果を得ることができる。この構成の場合、制御電圧の高電圧領域の電流特性を改善することができ、かつ遅延回路の低電圧領域の電流特性を改善することができる。
【0152】
また、この図16に示す構成においても、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側の一方側にのみ配置されていても良い。
【0153】
以上のように、この発明の実施の形態10に従えば、カレントミラー回路を構成するMOSトランジスタおよび遅延回路の電流源を構成するMOSトランジスタのバックゲートに一定の基準電圧を与えてそのしきい値電圧の絶対値を小さくしており、低電源電圧下における電流特性を改善することができ、電圧レンジの広い電圧制御発振回路を実現することができる。
【0154】
[実施の形態11]
図17は、この発明の実施の形態11に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。図17に示す電圧制御発振回路は、図16に示す電圧制御発振回路と以下の点においてその構成が異なっている。すなわち、リングオシレータOS11において、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受けるPチャネルMOSトランジスタM5aのバックゲートに、電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1bのバックゲートと共通の基準電圧Vrefpが与えられる。
【0155】
バイアス電圧生成回路B10の構成は、図16に示すバイアス電圧生成回路の構成と同じである。また、リングオシレータOS11の他の部分の構成は、図16に示す構成と同じであり、これらの対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0156】
この図17に示す電圧制御発振回路の構成においては、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受けるPチャネルMOSトランジスタM5aのバックゲートに、一定の電圧レベルの基準電圧Vrefpが与えられ、これらのMOSトランジスタM5aのしきい値電圧の絶対値が小さくされる。したがって、先の図16に示す実施の形態10の効果に加えて以下の効果が得られる。
【0157】
すなわち、MOSトランジスタM5aのしきい値電圧の絶対値が小さくなるため、同一ゲート電圧条件下でその動作速度が速くなる。したがって、バイアス電圧VC1およびVC2に従って変化するリングオシレータOS11の発振周波数の領域を拡大することができ、位相同期ループの周波数レンジを拡大することができる。
【0158】
なお、図17に示す電圧制御発振回路の構成においても、電圧/電流変換部H1が、PチャネルMOSトランジスタ側に設けられていてもよい。この場合、NチャネルMOSトランジスタM6およびMC2のバックゲートに基準電圧が共通に与えられ、またバイアス電圧生成回路においてもカレントミラー回路を構成するNチャネルMOSトランジスタのバックゲートに基準電圧が与えられる。
【0159】
また、この図17に示す構成においても、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても、同様の効果を得ることができる。
【0160】
[実施の形態12]
図18は、この発明の実施の形態12に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図18に示す構成においては、バイアス電圧生成回路B12において、カレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタM2cおよびM3cのバックゲートが、ノードBNに接続される。また、リングオシレータOS12においては、電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1cのバックゲートが、ノードBNに接続される。すなわち、この図18に示す電圧制御発振回路においては、図16に示す電圧制御発振回路の基準電圧Vrefpに代えて、ノードBNの電圧がバックゲート電圧として利用される。
【0161】
他の構成は、図16に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0162】
図19は、図18に示す電圧制御発振回路の制御電圧VCとノードANおよびBNの電圧の対応を概略的に示す図である。図19に示すように、制御電圧VCが上昇した場合、ノードANの電圧すなわちバイアス電圧VC1が低下する。このノードANの電圧レベルの低下は、PチャネルMOSトランジスタM2cにより、自乗関数的に変化する。ノードANの電圧変化に応じて、MOSトランジスタM3cの供給する電流も応じて変化し、ノードBNの電圧レベルが上昇する。ノードBNの電圧レベルが上昇すると、PチャネルMOSトランジスタM2cおよびM3cのバックゲートバイアスが深くなり、そのしきい値電圧の絶対値が大きくなり、MOSトランジスタM2cおよびM3cの供給電流量が低下し、ノードANの電圧の低下速度が緩和され、また応じてノードBNの電圧変化速度が緩和される。したがって、バイアス電圧VC1およびVC2が、この制御電圧VCに対し、線形的に変化する。
【0163】
制御電圧VCが低下する場合、ノードANの電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタM2cおよびM3cの供給電流が低減される。この場合、ノードBNの電位レベルが低下し、応じてMOSトランジスタM2cおよびM3cのバックゲートバイアスが浅くなり、そのしきい値電圧の絶対値が小さくなり、供給電流量が増加される。したがって、この場合においても、ノードANおよびBNの電圧変化速度が緩和され、同様、バイアス電圧VC1およびVC2の制御電圧VCに対する線形応答性が実現される。
【0164】
したがって、バイアス電圧VC1およびVC2が、制御電圧VCに対して線形的に変化し、応じて、遅延回路D1―Dn発振周波数の制御電圧に対する線形応答性が改善される。
【0165】
なお、この図18に示す構成においても、電圧/電流変換部H1が、電源電圧側に設けられていてもよい。ここで、電圧/電流変換部H1においては、制御電圧VCをゲートに受けるNチャネルMOSトランジスタのバックゲート制御は行なわれていない。PチャネルMOSトランジスタおよびNチャネルMOSトランジスタ両者のバックゲートを制御する場合、トリプルウェル構造が必要となるためである。
【0166】
また、この図18に示す構成においても、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側にいずれか一方側にのみ配置されても良い。
【0167】
以上のように、この発明の実施の形態12に従えば、バイアス電圧生成回路の電流源のトランジスタおよびリングオシレータOS12における電流源のトランジスタのバックゲートを、他方の電流源のバイアス電圧を供給するように構成しており、電流源のMOSトランジスタのしきい値電圧に負帰還をかけており、制御電圧に対するバイアス電圧の線形応答性を実現することができる。
【0168】
また、PチャネルMOSトランジスタの電流源トランジスタの基板バイアスを調整しているだけであり、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタの領域を分離するためのトリプルウェル構造が不要となる。
【0169】
[実施の形態13]
図20は、この発明の実施の形態13に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。図20において、バイアス電圧生成回路B13においては、カレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタM2bおよびM3bのバックゲートに、一定の電圧レベルの基準電圧Vrefpが与えられる。バイアス電圧VC2を生成するNチャネルMOSトランジスタのバックゲートに基準電圧Vrefnが与えられる。
【0170】
リングオシレータOS13においては、電源側の電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1bのバックゲートに、基準電圧Vrefpが与えられ、また他方の接地側の電流源のNチャネルMOSトランジスタMC2aのバックゲートに基準電圧Vrefnが与えられる。
【0171】
この図20に示す構成は、したがって、図14に示す電圧制御発振回路と図16に示す電圧制御発振回路の構成の組合せに対応する。これらの図において対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0172】
図20に示す電圧制御発振回路の構成の場合、バイアス電圧生成回路B13において、PチャネルMOSトランジスタM2bおよびM3bのしきい値電圧の絶対値が小さくされ、またNチャネルMOSトランジスタM4bのしきい値電圧は小さくされる。電圧/電流変換部H1においても、制御電圧VCをゲートに受けるNチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧が小さくされる。したがって、バイアス電圧生成回路B13の電圧レンジを広くすることができ、低電源電圧下においても安定に動作して制御電圧に従ってバイアス電圧VC1およびVC2を生成させることができる。
【0173】
リングオシレータOS13においても、電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1bおよびNチャネルMOSトランジスタMC2a両者のしきい値電圧の絶対値が小さくされており、これらのリングオシレータOS13も、低電源電圧下においても安定に動作する。
【0174】
また、バイアス電圧VC1およびVC2の制御電圧VCに対する線形性が改善され、加えて、リングオシレータOS13において、電流源トランジスタMC1bおよびMC2aと駆動(遅延)トランジスタM5およびM6の動作条件を同一とすることができ、正確にバイアス電圧VC1およびVC2により決定される動作電流に従って遅延回路D1−Dnを動作させることができ、制御電圧VCに従ってリングオシレータOS13の発振周波数を制御することができる。
【0175】
なお、この図20に示す構成において、電圧/電流変換部H1の構成は、従来と同様の構成であってもよい。
【0176】
基準電圧VrefpおよびVrefnの電圧レベルは、それぞれ、対応のMOSトランジスタのバックゲートのPN接合が順方向にバイアスされない電圧レベルであればよく、これらの基準電圧VrefpおよびVrefnは、ともに電源電圧の1/2倍の電圧レベル、Vdd/2、に設定されてもよい。また、基準電圧VrefpおよびVrefnは、互いに電圧レベルが異なる電圧レベルであってもよい。例えば、基準電圧Vrefが、PN接合ビルトイン電圧Vpnに設定され、基準電圧Vrefpが、電圧Vdd−Vpnに設定されてもよい。
【0177】
なお、この図20に示す構成においても、電圧/電流変換部H1が、電源側に設けられていてもよい。
【0178】
また、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても、同様の効果を得ることができる。
【0179】
以上のように、この発明の実施の形態13に従えば、バイアス電圧に関連するMOSトランジスタのバックゲートに一定の基準電圧を与えるように構成しており、低電源電圧下においても電圧レンジを広くすることができ、広い電圧範囲にわたって電流特性を改善することができる。
【0180】
[実施の形態14]
図21は、この発明の実施の形態14に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図21に示す電圧制御発振回路は、以下の点において、図20に示す電圧制御発振回路の構成と異なっている。すなわち、リングオシレータOS14の遅延回路D1−Dn各々において、前段の遅延回路の出力信号に従って対応の内部出力ノードを駆動するPチャネルMOSトランジスタM5aのバックゲートに、基準電圧Vrefpが与えられ、また駆動NチャネルMOSトランジスタM6aのバックゲートに、基準電圧Vrefnが与えられる。他の構成は、図20に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0181】
この図21に示す電圧制御発振回路の構成においては、低電源電圧下においても、各電流源トランジスタのしきい値電圧の絶対値が小さくされる。また、バイアス電圧生成回路B13においても、その構成要素のMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値が小さくされており、低電源電圧下においても安定に動作することができる。
【0182】
遅延回路D1−Dnにおいて、駆動用のMOSトランジスタM5aおよびM6aのバックゲートにも、それぞれ、基準電圧VrefpおよびVrefnが与えられており、これらのしきい値電圧の絶対値も小さくされている。したがって、動作特性が改善され、このリングオシレータOS14の発振周波数領域を拡大することができる。したがって、この電圧制御発振回路を用いる位相同期ループの周波数レンジが拡大される。
【0183】
なお、この図21に示す構成においては、基準電圧VrefpおよびVrefnが用いられている。しかしながら、このPチャネルMOSトランジスタM2b、M3b、MC1bおよびM5aのバックゲートに対し、バイアス電圧VC2を与え、NチャネルMOSトランジスタM4bおよびMC2aおよびM6aのバックゲートに基準電圧Vrefnを与えてもよい。
【0184】
また、これに代えて、NチャネルMOSトランジスタM4bおよびMC2aおよびM6aのバックゲートにバイアス電圧VC1を与え、PチャネルMOSトランジスタM2b、M3b、MC1bおよびM5aのバックゲートに基準電圧Vrefpを与えてもよい。
【0185】
また、この図21に示す構成において、電圧/電流変換部H1が、接地側ではなく、電源側に設けられていてもよい。
【0186】
さらに、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方のみに配置されていても同様の効果を得ることができる。
【0187】
以上のように、この発明の実施の形態14に従えば、電流源のトランジスタのバックゲートに所定の電圧を与え、さらに、遅延回路の駆動トランジスタに対しても電流源と同様のバックゲートバイアス電圧を与えるように構成しており、電圧レンジのみならず周波数レンジをも、低電源電圧下において拡大することができる。
【0188】
[実施の形態15]
図22は、この発明の実施の形態15に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。図22においては、バイアス電圧生成回路B15において、カレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタM2cおよびM3cのバックゲートがノードBNに接続される。バイアス電圧VC2を生成するNチャネルMOSトランジスタM4cのバックゲートは、ノードANに接続される。
【0189】
リングオシレータOS15において、電流源のPチャネルMOSトランジスタMC1cのバックゲートが、ノードBNに電気的に接続されてバイアス電圧VC2を受ける。同様、電流源のNチャネルMOSトランジスタMC2cは、そのバックゲートが、ノードANに接続されてバイアス電圧VC1を受ける。他の部分の構成は図20に示す電圧制御発振回路の構成と同じであり、図22に示す構成において図20に示す構成と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0190】
この図22に示す構成においても、バイアス電圧VC1およびVC2の制御電圧VCに対する線形応答性を実現することができる。また、リングオシレータOS15において、これらの電流源トランジスタMC1cおよびMC2cは、それぞれのバックゲートが、バイアス電圧VC2およびVC1をそれぞれ受けており、対応のカレントミラー回路のマスタ段のMOSトランジスタと同じバックゲートバイアス状態に設定されるため、電流特性をカレントミラー回路のマスタ段トランジスタと同一特性とすることができ、リングオシレータOS15の発振周波数の制御の線形性を改善することができる。
【0191】
また、これらのバイアス電圧VC2およびVC1は、電源/接地ノードにソースおよびバックゲートが接続される構成に比べて、それぞれ対応のMOSトランジスタのバックゲートバイアスを浅くしており、しきい値電圧の絶対値を小さくでき、低電源電圧下における電流特性を改善することができる。
【0192】
[変更例1]
図23は、この発明の実施の形態15の変更例1の構成を示す図である。この図23に示す電圧制御発振回路においては、リングオシレータOS15Aにおいて、遅延回路の駆動(遅延)MOSトランジスタM5cのバックゲートにバイアス電圧VC2が与えられ、また駆動(遅延)MOSトランジスタM6cのバックゲートに、バイアス電圧VC1が与えられる。他の構成は、図22に示す電圧制御発振回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0193】
この図23に示す電圧制御発振回路の構成においては、リングオシレータOS15Aの遅延回路D1−Dnにおいて、遅延MOSトランジスタM5cおよびM6cは、バックゲートに、それぞれ、バイアス電圧VC2およびVC1を受けており、しきい値電圧の絶対値が小さくされる。また、これらのMOSトランジスタM5cおよびM6cの電流特性が、対応の電流源トランジスタMC1cおよびMC2cと同じとなり、安定にバイアス電圧により決定される電流特性でもってこれらの遅延回路D1−Dnが動作する。また、遅延回路D1−Dnの各トランジスタの基板バイアス制御電圧に従って線形的に変化するため、周波数レンジの拡大のみならず、周波数特性の制御電圧に対する線形応答性を実現することができる。
【0194】
[変更例2]
図24は、この発明の実施の形態15の変更例2の構成を示す図である。図24において、バイアス電圧生成回路B15Aにおいては、制御電圧VCが、電源ノードとノードANの間に接続される電圧/電流変換部H2へ与えられる。ノードANには、PチャネルMOSトランジスタM4dのバックゲートが接続される。このノードANにバイアス電圧VCNが生成される。また、ノードANには、NチャネルMOSトランジスタM2dおよびM3dのゲートが接続される。
【0195】
PチャネルMOSトランジスタM4dは、ゲートおよびドレインがノードBNに接続されてバイアス電圧VCPを生成する。
【0196】
MOSトランジスタM2dおよびM3dは、それぞれのバックゲートがノードBNに接続される。このバイアス電圧生成回路B15AのノードANからのバイアス電圧VCNが、リングオシレータOS15の遅延回路D1−Dnの電源側電流源トランジスタMC1dのバックゲートへ与えられ、また、遅延回路D1−Dnの接地側の電流源トランジスタMC2dのゲートに与えられる。ノードBNからのバイアス電圧VCPは、遅延回路D1−Dnの電源側電流源トランジスタMC1dのゲートに与えられ、かつ接地側電流源トランジスタMC2dのバックゲートに与えられる。
【0197】
この図24に示す電圧制御発振回路の構成において、制御電圧VCの電圧レベルが上昇した場合、電圧/電流変換部H2からの電流量が低下し、ノードANからのバイアス電圧VCNが低下し、リングオシレータOS15の電流源のNチャネルMOSトランジスタMC2dのコンダクタンスが小さくなる。一方、MOSトランジスタM4dを介して流れる電流量が低下するため、ノードBNからのバイアス電圧VCPは、その電圧レベルが上昇し、応じて、リングオシレータOS15の電流源MOSトランジスタMC1dの供給電流量が低下する。
【0198】
このとき、MOSトランジスタM4dのバックゲートのバイアス電圧VCNの電圧レベルが低下するため、そのしきい値電圧の絶対値が小さくなり、このMOSトランジスタM4dを介して流れる電流が急激に変化するのを抑制し、応じて、バイアス電圧VCPが急激に上昇するのを防止する。このバイアス電圧VCPの上昇に従って、MOSトランジスタM2dおよびM3dのバックゲートバイアスが浅くなり、それらのしきい値電圧が小さくなり、ノードANの電流が急激に低下するのを防止し、応じて、バイアス電圧VCNが急激に低下するのを防止する。
【0199】
リングオシレータOS15においても、このバイアス電圧VCNの低下に従って、電流源MOSトランジスタMC1dのしきい値電圧の絶対値が小さくなるため、バイアス電圧VCPに従ってそのコンダクタンスが急激に低下するのを抑制する。
【0200】
また、遅延回路D1−Dnの電流源NチャネルMOSトランジスタMC2dは、そのバックゲートのバイアス電圧VCPによりバックゲートバイアスが浅くなり、そのしきい値電圧が小さくなり、バイアス電圧VCPの低下に従ってMOSトランジスタMC2dの電流駆動量が急激に変化するのを抑制する。
【0201】
したがって、この図24に示すように、電源側に、電圧/電流変換部を設ける構成においても、同様、低電源電圧下において、安定に動作しかつ制御電圧に対する線形応答性を有する発振回路を実現することができる。
【0202】
なお、この図24に示す構成において、MOSトランジスタM5のバックゲートへバイアス電圧VCNを与え、また、NチャネルMOSトランジスタM6のバックゲートへバイアス電圧VCPが与えられてもよい。
【0203】
また、図23および図24に示す構成において、遅延回路D1−Dnの電流源トランジスタは、電源ノード側および接地ノード側のいずれか一方側においてのみ配置されていても、同様の効果を得ることができる。
【0204】
以上のように、この発明の実施の形態15に従えば、バイアス電圧生成回路およびリングオシレータにおいて各電流源トランジスタのバックゲートにバイアス電圧を印加しており、バイアス電圧の制御電圧に対する線形応答性を実現することができるとともに、電圧レンジを拡大することができる。
【0205】
[実施の形態16]
図25は、この発明の実施の形態16に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。図25において、電圧制御発振回路は、制御電圧VCに従ってバイアス電圧VC1を生成するバイアス電圧生成回路B16と、このバイアス電圧VC1に従って発振周波数が制御されるリングオシレータOS16を含む。このリングオシレータOS16は、先の実施の形態1から15の構成と同様、奇数段の遅延回路AD1−ADnを含む。最終段の遅延回路ADnの出力信号が、初段の遅延回路AD1の入力にフィードバックされる。
【0206】
遅延回路AD1−ADnは、同一構成を有しており、図25においては、代表的に最終段の遅延回路ADnの構成要素に対し参照符号を付す。遅延回路AD1−ADnにおいては、先の実施の形態1から15の構成と異なり、電流源トランジスタは、電源電圧を供給する電源ノード側においてのみ配置される。すなわち、遅延回路AD1−ADnは、それぞれ、バイアス電圧VC1をゲートに受ける電流源MOSトランジスタMC1と、電流源トランジスタMC1と対応の内部出力ノードの間に接続され、そのゲートに前段の遅延回路の出力信号を受けるPチャネルMOSトランジスタM5と、対応の内部出力ノードと接地ノードとの間に接続され、そのゲートに前段の遅延回路の出力信号を受けるNチャネルMOSトランジスタM6とを含む。これらのMOSトランジスタM5およびM6が、CMOSインバータを構成する。
【0207】
電流源トランジスタMC1は、このバイアス電圧VC1にしたがってコンダクタンスが調整され、対応の遅延回路AD1−ADnの駆動電流を調整して、遅延時間を変更する。この遅延回路AD1−ADnの構成においては、遅延回路AD1−ADnの充電電流が調整されるだけであるが、遅延回路を構成するインバータの充電電流の調整により、遅延回路AD1−ADnの出力信号の立上り時間が、調整されるため、同様に遅延回路の遅延時間が調整される。応じて、リングオシレータOS16の発振周波数が調整される。
【0208】
バイアス電圧生成回路B16は、バイアス電圧VC1を生成することが要求されるだけであり、カレントミラー回路は設けられない。カレントミラー回路のマスタ段トランジスタのみが用いられて、バイアス電圧VC1を生成する。すなわち、バイアス電圧生成回路B16は、電源ノードに結合されるPチャネルMOSトランジスタM2と、内部ノードANと接地ノードとの間に接続されかつそのゲートに制御電圧VCを受けるNチャネルMOSトランジスタMA1とを含む。
【0209】
MOSトランジスタM2は電流/電圧変換素子として機能し、その駆動電流に応じて、そのゲートにバイアス電圧VC1を発生する。このMOSトランジスタM2は、また、遅延回路AD1−ADnの電流源トランジスタMC1とカレントミラー回路を構成する。
【0210】
制御電圧VCをゲートに受けるMOSトランジスタMA1は、そのバックゲート(基板領域)に基準電圧Vrefを受ける。この基準電圧Vrefは、実施の形態1と同様、PチャネルMOSトランジスタM2が接続する電源ノードの電圧よりも低い正の電圧である。このMOSトランジスタMAの基板バイアス電圧としきい値電圧との関係は、先の実施の形態1の構成のそれと同じである。
【0211】
制御電圧VCに従って、このMOSトランジスタMA1のコンダクタンスが変化し、流れる電流が変化する。MOSトランジスタMA1を流れる電流は、MOSトランジスタM2から供給される。このMOSトランジスタMA1の駆動電流とMOSトランジスタM2が供給する電流とが釣合った電圧レベルにノードANの電圧、すなわちバイアス電圧VC1の電圧レベルが安定化する。
【0212】
このバイアス電圧VC1に従って、リングオシレータOS16の発振周波数が変化する。遅延回路AD1−ADnにおいて、電流源トランジスタMC1は、それぞれ、MOSトランジスタM2とカレントミラー回路を構成しており、これらの遅延回路AD1−ADnの電流源トランジスタMC1には、MOSトランジスタM2を流れる電流と同じ大きさの電流が流れる(ミラー比が1の場合)。したがって、遅延回路AD1−ADnにおいて、電流源トランジスタが電源ノード側にのみ設けられている構成においても、実施の形態1と同様、リングオシレータOS16の発振周波数を制御電圧VCに従って変更することのできる電圧範囲が広くなり、位相同期ループの電圧レンジを拡大することができる。
【0213】
[変更例1]
図26は、この発明の実施の形態16の変更例1の電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図26に示す電圧制御発振回路においては、バイアス電圧生成回路B16Aにおいて、制御電圧VCをゲートに受ける入力MOSトランジスタM1aと接地ノードとの間に、抵抗素子R1が接続される。他の構成は、図26に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0214】
この図26に示す構成においては、実施の形態2と同様、制御電圧VCの電圧レベルの変化に応じて、MOSトランジスタM1aのソース電位が、その駆動電流が変化するのを抑制する方向に、抵抗素子R1bにより変化し、急激にMOSトランジスタM1aを介して流れる電流が変化するのを抑制する。
したがって、実施の形態2と同様、ほぼ直線的にこの制御電圧VCに従ってバイアス電圧VC1を変化させることができ、制御電圧VCに対するバイアス電圧VC1の線形応答性を改善することができる。
【0215】
なお抵抗素子R1の抵抗値は、実施の形態2と同様、このMOSトランジスタM1aのドレイン電流の自乗特性に従う変化を抑制するような抵抗値であればよく、このバイアス電圧生成回路B2における動作電流に応じて適当に定められればよい。
【0216】
また、実施の形態2と同様、基準電圧Vrefとしては、抵抗素子R1によるMOSトランジスタM1aのソース電圧の上昇分だけ、高い電圧を印加する事ができる。
【0217】
以上のように、この発明の実施の形態16の変更例1に従えば、制御電圧をゲートに受けかつ基準電圧をバックゲートに受ける入力MOSトランジスタと接地ノードの間に、抵抗素子を接続しており、バイアス電圧と制御電圧との応答性の線形性を改善することができ、正確な周波数制御を行なうことができる。
【0218】
[変更例2]
図27は、この発明の実施の形態16の変更例2に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図27に示す電圧制御発振回路においては、バイアス電圧生成回路B16Bにおいて、制御電圧VCをゲートに受けるMOSトランジスタM1bが、そのバックゲートとソースとが相互接続される。他の構成は、図26に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、それらについての詳細説明は省略する。
【0219】
この図27に示す構成においては、実施の形態3と同様、MOSトランジスタM1bのバックゲート電圧Vrefは、抵抗素子R1における電圧降下により与えられ、したがって、基準電圧Vrefは、制御電圧VCに従って変化する。MOSトランジスタM1bは、そのバックゲートとソースとが相互接続されており、バックゲートバイアス効果が抑制され、しきい値電圧は、一定となる。
【0220】
したがって、実施の形態3と同様、制御電圧VCの変化に対しMOSトランジスタM1bを介して流れる電流が急激に変化するのを抑制することができ、バイアス電圧VC1の制御電圧VCに対する線形応答性を実現する事ができる。またしたがって、MOSトランジスタM1bのバックゲートバイアス効果(基板効果)を抑制でき、より正確な電流量調整が可能となり、制御電圧VCに対するバイアス電圧VC1の線形応答性を実現することができる。
【0221】
[変更例3]
図28は、この発明の実施の形態16の変更例3に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。この図28に示す構成においては、リングオシレータOS116Cの遅延回路AD1−ADnにおいて、NチャネルMOSトランジスタM6のバックゲートに基準電圧Vrefが与えられる。他の構成は図25に示す構成と同じであり、対応する部分には、同一参照符号を付し、それらの詳細説明は省略する。
【0222】
この図28に示す構成の場合、遅延回路AD1−ADnにおいてNチャネルMOSトランジスタM6のバックゲートに基準電圧が与えられており、これらのMOSトランジスタM6のしきい値電圧が、小さくされており、低電源電圧下においても、これらのMOSトランジスタM6を確実に深いオン状態とする事ができる。
【0223】
また、しきい値電圧の制御はNチャネルMOSトランジスタに対して行なわれているだけであり、ツィンウェル構造またはシングルウェル構造で、この電圧制御発振回路を形成することができる。
【0224】
この図28に示す構成においても、先の図11に示す構成と同様の効果を得ることができる。
【0225】
[変更例4]
図29は、この発明の実施の形態16の変更例4の構成を示す図である。この図29に示す構成においては、バイアス電圧生成回路B16Cにおいて、制御電圧VCをゲートに受ける入力トランジスタM1dがPチャネルMOSトランジスタで構成される。このPチャネルMOSトランジスタM1dは、抵抗素子R1を介してそのソースが電源ノードに結合され、そのドレインがノードANに接続され、そのバックゲートに基準電圧Vrefaを受ける。この基準電圧Vrefaは、正の電圧であり、PチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値を小さくする。
【0226】
バイアス電圧VC2は、ゲートおよびドレインがノードANに接続され、かつそのソースが接地ノードに接続されるNチャネルMOSトランジスタM2aにより、生成される。このバイアス電圧VC2は、ノードANに発生され、その電圧レベルは、MOSトランジスタM1dおよびM2aを流れる電流が釣合う電圧レベルである。
【0227】
リングオシレータOS16Bにおいては、遅延回路AD1−ADnにおいて、電流源トランジスタMC2が接地側に配置される。すなわち、遅延回路AD1−ADn各々において、PチャネルMOSトランジスタM5が、電源ノードに結合され、NチャネルMOSトランジスタM6が、電流源トランジスタMC2を介して接地ノードに結合される。電流源トランジスタMC2は、NチャネルMOSトランジスタで構成され、そのゲートにバイアス電圧VC2を受ける。
【0228】
この図29に示す構成は、図26に示す構成と、MOSトランジスタの導電型と電圧極性とを入替えたものと等価である。制御電圧VC2を受ける入力トランジスタがPチャネルMOSトランジスタで構成され、電源ノード側に配置され、バイアス電圧VC2が、接地側に配置されたNチャネルMOSトランジスタにより生成される。このバイアス電圧VC2に従って、遅延回路AD1−ADnにおいて接地ノード側に配置された電流源トランジスタのコンダクタンスが制御される。また、これらの電流源トランジスタM6は、バイアス電圧生成回路OS16Aに配置されたNチャネルMOSトランジスタM2aとカレントミラー回路を構成しており、このMOSトランジスタM1aを流れる電流のミラー電流が電流源トランジスタMC2においても流れ、制御電圧VC2に応じてバイアス電圧を生成して、これらの遅延回路AD1−ADnの駆動電流を調整して、リングオシレータの発振周波数を調整することができる。
【0229】
なお、この図29に示す構成においては、遅延回路AD1−ADnの放電電流が調整されているが、放電電流の調整により、遅延回路AD1−ADnの出力信号の立下り時間を調整して、これらの遅延回路AD1−ADnの遅延時間を調整することができる。したがって、この図29に示す構成においても図26に示す構成と同様の効果を得ることができる。
【0230】
なお、この図29に示す構成において、図25に示す構成と同様に、抵抗素子R1が設けられていなくても良い。また、図27に示す構成と同様、この図29に示す構成において、MOSトランジスタM1dのバックゲートが抵抗素子R1に接続されていても良い。
【0231】
[変更例5]
図30は、この発明の実施の形態16の変更例5の構成を示す図である。この図30に示す構成においては、基準電圧Vrefaが、バイアス電圧生成回路B16の入力トランジスタM1dへ与えられ、かつ、リングオシレータOS16C内の遅延回路AD1−ADnのPチャネルMOSトランジスタM5のバックゲートへも与えられる。他の構成は、図29に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照符号を付し、それらの詳細説明は省略する。
【0232】
この図30に示す構成は、図28に示す構成とMOSトランジスタの導電型および電源電圧の電圧極性を入替えたものと等価であり、したがって、この図30に示す構成により、図28に示す構成と同様の効果を得ることができる。
【0233】
なお、この図30に示す構成において、抵抗素子R1が設けられていなくてもよく、また、MOSトランジスタM2aのバックゲートが抵抗素子R1に接続されていても良い。
【0234】
[実施の形態17]
上述の説明においては、位相同期ループにおいて用いられるリングオシレータを含む電圧制御発振回路を示している。しかしながら、この位相同期ループに代えて、入力クロック信号を遅延して内部クロック信号を生成し、内部クロック信号と入力クロック信号の位相をロックさせるディレイド・ロックド・ループに対しても、本発明は適用可能である。
【0235】
また、遅延回路D1−Dnについても、CMOSインバータの構成に代えて、相補信号を入出力する差動増幅型反転回路が用いられてもよい。
【0236】
【発明の効果】
以上のように、この発明に従えば、バイアス電圧を生成するMOSトランジスタのバックゲートバイアスを調整して、そのしきい値電圧の絶対値を小さくしており、低電源電圧下においても安定に動作する電圧レンジの広い電圧制御発振回路を含む内部クロック発生回路実現することができる。
【0237】
すなわち、発振回路の遅延段の動作電流を決定するバイアス電圧を生成する回路において、バイアス電圧レベルを制御する制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタのバックゲートに、電源ノードの電圧と電圧レベルの異なる電圧を与えるように構成しており、この入力トランジスタのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、低電源電圧下でも、制御電圧に応じてバイアス電圧を正確に生成することができ、電圧レンジの広い発振回路を実現することができる。
【0238】
また、この入力トランジスタを電源ノードとの間に抵抗素子を接続することにより、入力トランジスタのソース電圧をこの入力トランジスタの駆動電流に応じて調整することができ、制御電圧に対し急激にこの入力トランジスタの駆動電流が変化するのを抑制でき、バイアス電圧の制御電圧に対する線形応答性を実現することができる。
【0239】
入力トランジスタのバックゲートを、入力トランジスタと抵抗素子との接続点に接続することにより、バックゲートバイアス効果を抑制でき、抵抗素子によるゲート−ソース間電圧の調整により、制御電圧に対するバイアス電圧の線形応答性を改善することができる。
【0240】
また、この入力トランジスタのバックゲートを、入力トランジスタと電流源のカレントミラー回路との接続点に接続することにより、カレントミラー回路の電流/電圧により、バックゲートに負帰還電圧が印加され、このMOSトランジスタの電流が急激に変化するのを抑制でき、バイアス電圧の制御電圧に対する線形応答性を改善することができる。
【0241】
また、入力トランジスタのバックゲートに所定の電圧レベルの基準電圧を与えることにより、容易に、所望の電圧レベルのしきい値電圧を入力トランジスタに与えることができ、制御電圧の電圧レンジを拡大することができる。
【0242】
また、縦続接続される遅延回路において、バイアス電圧発生回路からのバイアス電圧をゲートに受ける電流源トランジスタのバックゲートに、電源ノードの電圧と異なる電圧レベルの電圧を印加することにより、この電流源トランジスタのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、低電源電圧下においても安定に発振回路を動作させることができる、またバイアス電圧の下限側の電圧レンジを広くすることができる。
【0243】
また、縦続接続される遅延回路の電流源トランジスタのバックゲートを、バイアス電圧を出力する出力トランジスタのバックゲートと共通に接続することにより、出力トランジスタのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、低電源電圧下においても、バイアス電圧生成回路を安定に動作させることができる。
【0244】
また、遅延回路の電流源トランジスタと直列に接続される駆動用絶縁ゲート型電界効果トランジスタのバックゲートを、電流源トランジスタのバックゲートと共通に接続することにより、しきい値電圧の調整により駆動用トランジスタの動作特性を改善でき、周波数レンジを拡大することができる。
【0245】
また、遅延回路の電流源トランジスタのバックゲートを、制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタの第1の導通ノードに接続する事により、電流源トランジスタのしきい値電圧の変化に対し制御電圧により負帰還をかけることができ、制御電圧の変化に対する遅延回路の遅延時間の線形応答性を改善することができる。
【0246】
また、電流源トランジスタのバックゲートを、カレントミラー回路と入力トランジスタとの接続点に接続することにより、駆動電流に応じて、遅延回路の電流源トランジスタのしきい値電圧の絶対値を調整することができ、制御電圧に対する遅延回路の遅延時間、すなわち発振回路の発振周波数の線形応答性を改善することができる。
【0247】
また、この遅延回路の電流源トランジスタのバックゲートに一定の電圧レベルの基準電圧を印加することにより、容易に電流源トランジスタのしきい値電圧の絶対値を所望の電位レベルに設定することができる。
【0248】
縦続接続される遅延回路の動作電流を制御電圧に従って調整して内部クロックを生成する回路において、制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタにより駆動電流が決定される電流源回路の電流/電圧変換素子のトランジスタのバックゲートに電源ノードの電圧と異なる電圧を与え、かつ遅延回路の伝流源トランジスタのバックゲートをこの電流/電圧変換素子のバックゲートに接続する事により、電流源回路のトランジスタおよび遅延回路の電流源トランジスタのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、低電源電圧下においても、安定に制御電圧に応じた電流を駆動してバイアス電圧を生成することができ、電圧レンジの広い内部クロック発生回路を実現することができる。
【0249】
また、遅延回路において、遅延駆動トランジスタのバックゲートを電流/電圧変換素子のバックゲートに結合することにより、この遅延駆動トランジスタのしきい値電圧を、電流/電圧変換素子と同程度に設定することができ、低電源電圧下においても、安定に遅延回路を動作させることができ、電圧レンジの広い内部クロック発生回路を実現することができる。
【0250】
また、遅延回路の電流源トランジスタのバックゲート電圧を一定の電圧レベルに保持することにより、安定に電流源トランジスタのしきい値電圧を所定電圧レベルに保持することができ、遅延回路を安定に動作させることができる。
【0251】
また、第1および第2のバイアス電圧をカレントミラー回路および出力トランジスタにより生成し、遅延回路において、電流源トランジスタのバックゲートを、これらのマスタおよびスレーブトランジスタのバックゲートに接続しかつ第2のバイアス電圧を生成する出力トランジスタのゲートに接続することにより、遅延回路の第1の電流源トランジスタをマスタおよびスレーブトランジスタと同じ特性で動作させることができ、また第2の電流源トランジスタを出力トランジスタと同一特性で動作させることができ、低電源電圧下においても、安定に遅延回路を動作させることができる。
【0252】
また、バイアス電圧をカレントミラー回路と出力トランジスタとで第1および第2のバイアス電圧を生成し、これらの回路のトランジスタのバックゲート電圧を制御し、遅延回路の第1および第2の電流源トランジスタのバックゲートをカレントミラー回路のトランジスタおよび出力トランジスタのバックゲートにそれぞれ接続することにより、電流源トランジスタをカレントミラー回路のトランジスタおよび出力トランジスタと同一動作特性で動作させることができ、また、これらのトランジスタのしきい値電圧調整により、これらのトランジスタを低電源電圧下においても安定に動作させることができ、また、制御電圧の電圧レンジも広くすることができる。
【0253】
また、カレントミラー回路のトランジスタのバックゲートに一定の基準電圧を与えることにより、カレントミラー回路のトランジスタのしきい値電圧を一定とする事ができ、所望の動作特性を有するバイアス電圧生成回路を実現する事ができる。
【0254】
また、出力トランジスタのバックゲートに対し一定の基準電圧を与えることにより、出力トランジスタを安定に一定のしきい値電圧条件下で動作させることができ、低電源電圧下においても安定にバイアス電圧を生成することができる。
【0255】
また、カレントミラー回路のトランジスタのバックゲートに第2のバイアス電圧を印加する事により、それらのしきい値電圧に対し負帰還をかける事ができ、制御電圧に対するバイアス電圧の線形応答性を改善する事ができる。
【0256】
また、遅延回路において、遅延駆動トランジスタのバックゲートに電流源トランジスタと同様のバックゲートバイアスを印加する事により、これらの遅延駆動トランジスタの動作特性を電流源トランジスタと同一とする事ができ、正確に遅延駆動トランジスタをバイアス電圧が設定する駆動電流で動作させる事ができ、制御電圧に対する応答性を改善する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図2】 MOSトランジスタのしきい値電圧とバックゲートバイアスとの関係を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図4】 図3に示す構成の制御電圧とバイアス電圧との対応関係を模式的に示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態4に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態5に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態6に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態6の変更例を概略的に示す図である。
【図10】 図8に示すバイアス電圧生成回路の断面構造を概略的に示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態7に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態7の変更例を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態8に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態9に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図15】 図14に示す構成の制御電圧とバイアス電圧との対応関係を模式的に示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態10に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態11に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図18】 この発明の実施の形態12に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図19】 図18に示す構成の制御電圧とバイアス電圧との関係を模式的に示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態13に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図21】 この発明の実施の形態14に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図22】 この発明の実施の形態15に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図23】 この発明の実施の形態15の変更例1を示す図である。
【図24】 この発明の実施の形態15の変更例2を示す図である。
【図25】 この発明の実施の形態16に従う電圧制御発振回路の構成を示す図である。
【図26】 この発明の実施の形態16の変更例1の構成を示す図である。
【図27】 この発明の実施の形態16の変更例2の構成を示す図である。
【図28】 この発明の実施の形態16の変更例3の構成を示す図である。
【図29】 この発明の実施の形態16の変更例4の構成を示す図である。
【図30】 この発明の実施の形態16の変更例5の構成を示す図である。
【図31】 従来の位相同期ループの構成を概略的に示す図である。
【図32】 従来の電圧制御発振回路の構成の一例を示す図である。
【図33】 電圧制御発振回路の周波数との対応関係を模式的に示す図である。
【符号の説明】
D1−D1n 遅延回路、B1−B15A,B16,B16A−B16B バイアス電圧生成回路、OS1−OS15A,OS16,OS16A−OS16Cリングオシレータ、M1−M6,MC1,MC2,M1a,MA1,M2a,M3a,M4a,M1a−M1d,M5a,M5b,M6a,M6b,MC1a−MC1d,MC2a−MC2d MOSトランジスタ、H1,H2 電圧/電流変換部。
Claims (13)
- 制御電圧に従って、バイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路、および
前記バイアス電圧により動作電流が規定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック生成回路を備え、
前記バイアス電圧生成回路は、前記制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタと、前記バイアス電圧を生成する出力トランジスタを含み、
各前記遅延回路は、
前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、
前記インバータと第1の電源ノードとの間に接続され、ゲートに前記バイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタとを含み、
前記出力トランジスタのバックゲートは、前記第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートに接続され、
前記第1導電型の電流源トランジスタは、前記バックゲートに所定の電圧レベルの基準電圧を受ける、内部クロック発生回路。 - 前記インバータは、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受ける第1導電型の遅延トランジスタと第2導電型の遅延トランジスタとを含み、
前記第1導電型の遅延トランジスタは、前記第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートにそのバックゲートが接続される、請求項1記載の内部クロック発生回路。 - 制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路、および
前記バイアスで電圧により動作電流が規定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック生成回路を備え、
前記バイアス電圧生成回路は、前記制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタと、前記バイアス電圧を生成する出力トランジスタを含み、
各前記遅延回路は、
前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、
前記インバータと第1の電源ノードとの間に接続され、ゲートに前記バイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタとを含み、
前記出力トランジスタのバックゲートは前記第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートに結合され、
前記第1導電型の電流源トランジスタのバックゲートは、前記入力トランジスタの第1の導通ノードに接続され、かつ前記第1の導通ノードの電圧レベルに応じて前記バイアス電圧の電圧レベルが決定される、内部クロック発生回路。 - 前記バイアス電圧生成回路は、
前記入力トランジスタおよび前記出力トランジスタに結合され、前記入力トランジスタの前記第1の導通ノードの電圧に応じて前記入力トランジスタおよび前記出力トランジスタの駆動電流を決定するカレントミラー型電流源をさらに含む、請求項3記載の内部クロック発生回路。 - 制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路を備え、前記バイアス電圧生成回路は、前記制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタと、前記入力トランジスタと電源ノードとの間に結合され、前記入力トランジスタのコンダクタンスに応じて駆動電流が決定される電流源回路を含み、前記電流源回路は、前記駆動電流を電圧に変換して前記バイアス電圧を生成する電流/電圧変換素子を含み、前記電流/電圧変換素子は、そのバックゲートに前記電源ノードの電圧と異なる電圧レベルの参照電圧を受ける変換トランジスタを備え、さらに
前記バイアス電圧により動作電流がそれぞれ規定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック生成回路を備え、
各前記遅延回路は、
前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、
前記インバータと前記電源ノードとの間に接続され、ゲートに前記バイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタを含み、
前記第1導電型の電流源トランジスタは、前記変換トランジスタのバックゲートに接続されるバックゲートを有する絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える、内部クロック発生回路。 - 前記インバータは、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受ける第1導電型の駆動トランジスタと第2導電型の駆動トランジスタとを含み、前記第1導電型の駆動トランジスタは、前記電流/電圧変換素子のバックゲートに接続されるバックゲートを有する絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える、請求項5記載の内部クロック発生回路。
- 前記参照電圧は、所定の電圧レベルの基準電圧である、請求項5記載の内部クロック発生回路。
- 制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路を備え、
前記バイアス電圧生成回路は、
前記制御電圧をゲートに受ける入力トランジスタと、
前記入力トランジスタと電源ノードとの間に結合され、前記入力トランジスタのコンダクタンスに応じて駆動電流が決定される電流源回路とを含み、
さらに、前記バイアス電圧に従って駆動電流がそれぞれ規定される複数の縦続接続される遅延回路を備え、
各前記遅延回路は、
前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、
前記インバータと前記電源ノードとの間に接続され、ゲートに前記バイアス電圧を受ける第1導電型の電流源トランジスタとを含み、
前記電流源回路は、前記入力トランジスタと前記電源ノードとの間に結合され、前記入力トランジスタのコンダクタンスにより駆動電流が変化しかつ該駆動電流に応じて前記バイアス電圧を生成する前記電流/電圧変換素子として機能する電流源マスタトランジスタと、
前記電流源マスタトランジスタに結合され、前記電流源マスタトランジスタが駆動する電流のミラー電流を生成する、絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成されるスレーブトランジスタとを備え、
前記バイアス電圧生成回路は、さらに、
前記スレーブトランジスタに結合され、前記スレーブトランジスタの駆動電流により駆動電流が決定され、該駆動電流に従って第2のバイアス電圧を生成して各前記遅延回路の第2の電流源トランジスタへ与える出力トランジスタをさらに備え、前記出力トランジスタは、前記マスタおよびスレーブトランジスタのバックゲートに接続されかつ前記第2のバイアス電圧を出力するゲートを有し、
前記第1導電型の電流源トランジスタは、前記マスタおよびスレーブトランジスタのバックゲートに接続されるバックゲートを有する、内部クロック発生回路。 - 制御電圧に従ってバイアス電圧を生成するバイアス電圧生成回路を備え、前記バイアス電圧生成回路は、前記制御電圧に従ってコンダクタンスが変化する入力素子と、前記入力素子のコンダクタンスに応じて駆動電流が決定されるカレントミラー型電流源回路と、前記電流源回路の駆動電流により駆動電流が決定される出力トランジスタとを含み、前記電流源回路は、前記入力素子と第1の電源ノードとの間に結合され、その駆動電流が前記入力素子のコンダクタンスにより決定されて第1のバイアス電圧を生成するマスタトランジスタと、前記マスタトランジスタの駆動電流により駆動電流が決定されるスレーブトランジスタとを備え、前記マスタおよびスレーブトランジスタは、前記第1の電源ノードの電圧と電圧レベルの異なる電圧をバックゲートにそれぞれ受け、前記出力トランジスタは、前記スレーブトランジスタと第2の電源ノードとの間に結合されかつそのバックゲートに前記第2の電源ノードの電圧と電圧レベルの異なる電圧を受け、かつ前記スレーブトランジスタの駆動電流に従って第2のバイアス電圧を生成し、さらに
前記第1および第2のバイアス電圧に従って動作電流が決定される複数の縦続接続される遅延回路を含むクロック生成回路を備え、
各前記遅延回路は、
前段の遅延回路の出力を受けるインバータと、
前記第1の電源ノードと前記インバータとの間に接続され、前記第1のバイアス電圧をゲートに受けかつバックゲートが前記マスタおよびスレーブトランジスタのバックゲートに接続される第1導電型の電流源トランジスタと、
前記第2の電源ノードと前記インバータとの間に接続され、前記第2のバイアス電圧をゲートに受けかつバックゲートが前記出力トランジスタのバックゲートに接続される第2導電型の電流源トランジスタとを含む、内部クロック発生回路。 - 前記マスタおよびスレーブトランジスタは、所定の電圧レベルの基準電圧をそれぞれのバックゲートに受ける、請求項9記載の内部クロック発生回路。
- 前記出力トランジスタは、所定の電圧レベルの基準電圧を前記バックゲートに受ける、請求項9記載の内部クロック発生回路。
- 前記マスタおよびスレーブトランジスタは、それぞれのバックゲートに前記第2のバイアス電圧を受け、前記出力トランジスタは、そのバックゲートに前記第1のバイアス電圧を受ける、請求項9記載の内部クロック発生回路。
- 各前記遅延回路は、さらに、前段の遅延回路の出力信号をゲートに受ける第1導電型の遅延トランジスタと、第2導電型の遅延トランジスタとを含み、
前記第1導電型の遅延トランジスタは、前記第1の電流源トランジスタのバックゲートにそのバックゲートが接続され、
前記第2導電型の遅延トランジスタは、そのバックゲートが前記第2の電流源トランジスタのバックゲートに接続される、請求項9記載の内部クロック発生回路。
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