JP4789709B2 - キャップ付き容器 - Google Patents

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Description

本発明は、キャップ付き容器に関し、特に、可撓性を有する外容器と、外容器の内部に配設された内袋とからなり、口首部に外容器と内袋との間の空間部に空気を送り込む空気置換口が形成された容器本体と、容器本体の口首部を覆って取り付けられるキャップとによって構成されるキャップ付き容器に関する。
可撓性を有する外容器と、外容器の内部に配設された内袋とからなる容器本体を備えるいわゆる積層二重剥離容器は、化粧料、洗浄剤、薬品等を収容する容器として種々用いられている(例えば、特許文献1参照)。これらの積層二重剥離容器では、例えば空気弁や液吐出弁を備える吐出ノズルや塗布具を、容器本体の口首部に装着した後に、外容器を押圧変形させつつ内袋の内部に収容された内容物を吐出しながら使用する。内容物の吐出によって内容物の容積が減少した場合でも、容器本体の口首部に形成した空気置換口から外容器と内袋との間の中空部に空気を送り込んで外容器を元の形状に復帰させ、内袋のみを変形させて外容器による容器の外形形状を保持することができる。
また、外容器と内袋とからなる容器本体を備える容器は、例えばガスを発生する化粧料である染毛剤用の容器として用いられ、例えば酸化剤からなる第2剤が容器本体の内袋の内部に収容される場合がある。このような染毛剤用の容器では、染毛剤の使用時に、容器本体の口首部に装着されたキャップを取り外し、別の容器に収容された例えば酸化染毛料からなる第1剤を混合すると共に、容器本体の口首部に吐出ノズルや塗布具を装着し直して使用され、酸化染毛料と酸化剤の混合によって内袋の内部から多量のガスを発生する。
一方、このようなガスを発生する内容物を収容する容器では、時間の経過に伴って混合された内容物がガスを発生しながら劣化するため、使い捨て用の容器とされる場合が多い。ガスを発生する内容物を収容した使い捨て用の容器は、内袋の内部に内容物が残った状態で、吐出ノズルや塗布具を取り外してキャップを装着し直し、内容物を封入したまま容器が保管されたり廃棄されると、残った内容物から発生するガスによって膨張することにより、容器が変形したり破損したりする場合がある。このようなことから、キャップを誤って装着し直した場合でも、残った内容物から発生するガスを外部に逃がすことのできる機能を備えるキャップ付き容器も開発されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−106263号公報 特開2003−170952号公報
可撓性を有する外容器と内袋とからなり、口首部に空気を送り込む空気置換口が形成された容器本体と、容器本体の口首部を覆って取り付けられるキャップとによって構成されるキャップ付き容器は、容器を使用する前の状態では、キャップの天面部が、パッキン等を適宜介在させて口首部の上端に密着していることにより、シール性を発揮して内袋の内部に収容された内容物が漏れ出るのを防止する。しかし、内袋が、収容された内容物からの分解ガスや揮発ガス等の揮散ガスを透過させる材質のもので形成されている場合には、外容器と内袋との間の空間部及び口首部に形成された空気置換口を介してキャップの周囲から揮散ガスが外気に拡散する。これによって、内袋に収容された内容物の有効成分濃度を一定範囲内に長期間保持することが困難になる。
外容器と内袋とを含むキャップ付き容器では、外容器と内袋との間の中空部と外気とが容器本体の口首部に設けられた空気置換口を介して連通する構造となるため、容器の使用前の流通、販売、保管時等においては、空気置換口を通過して、内袋を透過する揮散ガスが外気に拡散しやすい状態となっている。したがって、容器の使用後にガスを逃がすことのできる機能を損なうことなく、容器の使用前においては、内袋を透過する揮散ガスの外気への拡散を防止して内袋に収容された内容物の有効成分濃度を一定範囲内に長期間保持することを可能にする技術の開発が望まれている。
本発明は、可撓性を有する外容器と、外容器の内部に配設された内袋とからなり、口首部に空気置換口が形成された容器本体の当該口首部にキャップが取り付けられた容器において、容器の使用前に内容物からの揮散ガスが外気へ拡散するのを効果的に防止することのできるキャップ付き容器を提供することを目的とする。
本発明は、可撓性を有する外容器と、該外容器の内部に配設された内袋とからなり、口首部に前記外容器と前記内袋との間の空間部に空気を送り込む空気置換口が形成された容器本体と、該容器本体の口首部を覆って取り付けられるキャップとによって構成されるキャップ付き容器であって、前記キャップは、天面部と、該天面部の周縁部分から下方に延設するスカート部と、該スカート部の内側に同心状に配置されて前記天面部から下方に延設するインナースカート部とを含み、前記キャップは、前記天面部を前記口首部の上端に密着させた状態で前記口首部に装着され、前記インナースカート部は、その下端部分が、前記口首部の内周面に全周に亘って気密に密着した状態で、前記外容器の前記口首部の内周面との間に前記内袋の上端部分を挟み込んでおり、その挟みこんだ位置が前記空気置換口の下方であるキャップ付き容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明のキャップ付き容器によれば、可撓性を有する外容器と、外容器の内部に配設された内袋とからなり、口首部に空気置換口が形成された容器本体の当該口首部にキャップが取り付けられた容器において、容器の使用前に内容物からの揮散ガスが外気へ拡散するのを効果的に防止することができる。
図1に示す本発明の好ましい一実施形態に係るキャップ付き容器10は、例えば染毛剤の第2剤を内容物として収容する容器であって、これの容器本体11は、可撓性を備える例えば略円筒状の外容器12と、この外容器12の内部に剥離可能に装着された内袋13とからなる二重構造の容器となっている。そして、容器本体11の口首部14に例えばクシ付き吐出ノズル20(図3参照)を取り付けて染毛剤を使用する場合には、外容器13を手で把持して押圧変形させることにより染毛剤を吐出することができ、また押圧状態を解除したときには、外容器12と内袋13との間の空間部15に空気を送り込みつつ外容器12を元の略円筒状に復元させることのできる、いわゆる積層剥離二重容器としての機能を備えている。
一方、染毛剤は、例えば容器本体11の内袋13に収容された酸化剤からなる第2剤に、別の容器に収容された酸化染毛料からなる第1剤を添加混合することによって得られる。第2剤と第1剤を混合するとき容器本体11の内部でガスが多量に発生する。本実施形態では、例えば容器10の使用後に、ガスを多量に発生する第2剤と第1剤との混合物である染毛剤が内袋13の内部に残ったまま、使用者が誤ってキャップ16を装着し直し、染毛剤を容器10に封入した状態で保管したり廃棄した場合でも、キャップ16の周囲からガスを逃がして(図2参照)、膨張による容器10の変形や破損を回避できる。また、容器10の使用前には長期間に亘って、第2剤からの揮散ガスの外気への拡散を防止して、収容された第2剤の有効成分濃度を一定範囲内に保持できる。すなわち、例えば二重容器にキャップを装着してなる従来のキャップ付き容器に酸化剤を収容した場合に、過酸化水素の濃度が初期の5.7%から3年後に6.2%に変化してしまう保存環境においても、本実施形態に係るキャップ付き容器10では、例えば収容した酸化剤の過酸化水素の濃度が初期の濃度5.7%から3年後でも5.9%程度となるように、濃度の増加を抑制することが可能になる。
そして、本実施形態のキャップ付き容器10は、可撓性を有する外容器12と、外容器12の内部に配設された内袋13とからなり、口首部14に外容器12と内袋13との間の空間部15に空気を送り込む空気置換口17が形成された容器本体11と、容器本体11の口首部14を覆って取り付けられるキャップ16とによって構成される積層剥離二重容器であって、図2に示すように、キャップ16は、天面部18と、天面部18の周縁部分から下方に延設するスカート部19と、スカート部19の内側に同心状に配置されて天面部18から下方に延設するインナースカート部21とを含み、キャップ16は、天面部18を口首部14の上端に密着させた状態で口首部14に装着され、インナースカート部21は、その下端部分21aが、口首部14の内周面に全周に亘って気密に密着した状態で、外容器12の口首部14の内周面との間に内袋13の上端部分13aを挟み込んでおり、その挟みこんだ位置が空気置換口17の下方となっている。
また、本実施形態では、インナースカート部21は、当該インナースカート部21と天板部27とからなる中栓28を、天面部18に天板部27を重ねてキャップ16に一体として装着することにより、天面部18から下方に延設している。また中栓28は、天面部18と天板部27の間にパッキン23を挟持して、キャップ16に一体として装着されている。
さらに、本実施形態では、キャップ16の天面部18の下面(内側の面)にパッキン押付け部22が設けられている。このパッキン押付け部22と容器本体11の口首部14の上端14aとの間に、口首部14の上端14a側に中栓28の天板部27の張出しフランジ部27aを介在させつつパッキン23を挟持した状態で、口首部14を覆ってキャップ16が取り付けられている。またパッキン押付け部22は、中栓28の天板部27の張出しフランジ部27aを介在させた状態で口首部14の上端14aがパッキン23の下面側から当接可能であり、且つパッキン押付け部22が上面側から当接しない自由部23aを、パッキン23が有するように、天面部18に設けられている。
本実施形態では、外容器12は、例えばポリエチレン製の略円筒状の容器であって、手で把持して押圧することにより、当該外容器12を扁平に変形できる程度の可撓性を備える。また押圧状態を解除したときに元の略円筒状に自然に復元する程度の保形性(弾性)を備える。従って、この外容器12を押圧変形することにより内袋13に収容された染毛剤を吐出させて、容器本体11をスクイズ容器として機能させることができる(図3参照)。
また、外容器12には、その上端部に口首部14が、胴部25との間に肩部26を介在させて設けられている。口首部14には、その下部外周面に雄ネジ凸条24が設けられており、雄ネジ凸条24よりも上方には、口首部14の内側と外側を連通する空気置換口17が、口首部14の径方向に対向配置して2箇所に開口形成されている。さらに、口首部14には、空気置換口17の下方における内周面に、断面形状が略等脚台形状の環状凸リブ31が全周に亘って内側に突出して設けられており、この環状凸リブ31にインナースカート部21が内袋13の上端部分13aを挟み込んだ状態で気密に密着する。
内袋13は、例えば厚さが10〜1000μm程度のシリコーン、天然ゴム、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、アイオノマー、ポリエステル系エラストマー等からなる袋状の容器である。内袋13は、例えばJIS K 7126に規定するプラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法におけるA法(差圧法)によって測定される透過性能として、例えばO2 透過係数が測定温度25℃のとき0.5×10-7(cm3 ・cm/cm2 ・s・Pa)以上の透過性能を備える。これによって内袋13は、収容される染毛剤の第2剤に含まれる水分やアルコール分から生じる揮発ガスや、その他の有効成分から生じる分解ガス等を、揮散ガスとして透過させることができる。
また、内袋13は、少なくとも一部を除いて外容器12の内側面に剥離可能に密着した状態で外容器12の内部に装着され、例えばその上端から外側に張り出す環状フランジ部13bを口首部14の上端14aに溶着接合して、外容器12に取り付けられている。さらに、内袋13は、少なくとも口首部14に開口形成された空気置換口17の周囲の部分、及び環状凸リブ31の直下部分においては、外容器12の内側面に密着することなく間隔を保持した状態で取り付けられており、これらの間隔部分が、空気置換口17を介して外気と連通可能な外容器12と内袋13との間の空間部15を形成する。
キャップ16は、例えばポリエチレン製のプラスチック成形品であって、本実施形態では、上述のように、別途成形したインナースカート部21を有する中栓28と一体となって形成される。キャップ16は、天面部18と天面部18の周縁部分から下方に延設するスカート部19とからなる。天面部18は、円盤形状であり、その内側面である下面にパッキン押付け部22を備えている。パッキン押付け部22は、キャップ16が外容器12(容器本体11)の口首部14に装着された際に、中栓28の天板部27を介在させつつ、口首部14の上端14aとの間にパッキン23を挟み込む平坦な押付け面を備えている。パッキン押付け部22には、口首部14の上端14aに沿った当該上端14aと重なる相当巾の領域の少なくとも一部に、例えば押付け面を凹状に切り欠いて形成した窪み部29が設けられている。この窪み部29によって、パッキン23に口首部14の上端14aのみが(中栓28の天板部27の張出しフランジ部27aを介在させつつ)その下面側から当接可能で、パッキン押付け部22がパッキン23に当接しない領域が周方向に形成される。その結果、口首部14の上端14aとパッキン押付け部22との間に挟み込まれたパッキン23に、パッキン23が上方へ移動可能な自由部23aが、例えば内袋13の環状フランジ部13b及び中栓28の天板部27の張出しフランジ部27aを口首部14の上端14aとの間に介在させた状態で、形成されることになる。
口首部14の上端14aとパッキン押付け部22との間に挟み込まれたパッキン23が、口首部14の上端14aに沿った少なくとも一部に自由部23aを有していることにより、例えば容器10の使用後に、ガスを多量に発生する染毛剤が内袋13の内部に残ったまま、使用者が誤ってキャップ16を口首部14に装着し直し、染毛剤を容器10に封入した場合でも、発生するガスを外気にスムーズに逃がすことが可能になる。すなわち、発生するガスの圧力によって、パッキン23は、自由部23aにおいて上方に反るように曲がり(図2の破線部参照)、内袋13の環状フランジ部13bが一体接合された口首部14の上端14aとの間に隙間が生じる。この隙間を介して、発生するガスを流出させて、キャップ16の周囲から外気にスムーズに逃がすことが可能になる。
なお、パッキン23は、ポリオレフィン、シリコーンゴム等からなる円盤形状の平板部材であって、従来のキャップ付き容器において一般に用いられている各種のパッキンを、特別な加工を施すことなく使用できる。またパッキン23は、0.5〜3mm程度の厚さを有し、折り曲げる方向の荷重を受けて反るように変形できると共に、元の平坦な形状に容易に復元可能な弾性(保形性)を備えていることが好ましい。
キャップ16のスカート部19は、天面部18の周縁部分から一体として下方に延設する円筒スリーブ状の部分であって、その内周面には、外容器12の口首部14の雄ネジ凸条24と螺合する雌ネジ凸条30が設けられている。
キャップ16に一体となって取り付けられる中栓28は、例えばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル等からなる射出成形品であって、上述のように、天板部27とインナースカート部21とからなる。天板部27は、外容器12の口首部14の上端開口に覆い被さる大きさの円盤形状を備える。天板部27は、その外周縁部分の張出しフランジ部27aを、内袋13の環状フランジ部13bが一体接合された口首部14の上端14aに密着配置することにより、キャップ16を外容器12の口首部14に装着した際に、収容された内容物が漏れ出るのを防止するシール機能を発揮する。
インナースカート部21は、張出しフランジ部27aを外側に張り出させた状態で天板部27の下面から一体として下方に延設する円筒状部分である。インナースカート部21は、中栓28がキャップ16に一体化されることにより、キャップ16のスカート部19の内側にこれと同心状に配置される。インナースカート部21は、その下端部分21aに外側に拡径する膨出密着部21bを備える。膨出密着部21bは、キャップ16を外容器12の口首部14に装着した際に、口首部14の内周面に設けた環状凸リブ31に内袋13の上端部分13aを挟み込んだ状態で全周に亘って気密に密着する。
また、本実施形態では、中栓28の天板部27に、排気孔32が、インナースカート部21の内側においてパッキン23の自由部23aと重なるように配置されて開口形成される。中栓28の天板部27に排気孔32が開口形成されることにより、例えば容器10の使用後に染毛剤が内袋13に残ったまま、中栓28が一体となったキャップ16を使用者が誤って口首部14に装着し、染毛剤を容器10に封入した場合でも、発生するガスを外気にスムーズに逃がすことが可能になる。すなわち、中栓28の排気孔32を介した発生するガスの圧力によって、パッキン23は、自由部23aにおいて上方に反るようにして折れ曲がる(図2の破線部参照)。これによってパッキン23は、内袋13の環状フランジ部13bが一体接合され、さらに中栓28の張出しフランジ部27aが載置された口首部14の上端14aの当該張出しフランジ部27aの上面との間に隙間を生じさせるので、この隙間を介して発生するガスを流出させて、キャップ16の周囲から外気にスムーズに逃がすことが可能になる。
なお、本実施形態では、外容器12の口首部14の雄ネジ凸条24及びキャップ16のスカート部19の雌ネジ凸条30は、その周方向の一部が切り欠かれた間欠ネジとなっている。これによって口首部14とスカート部19との間には、雄ネジ凸条24や雌ネジ凸条30を上下方向に横断するガスの流出路が、適宜の位置に形成される。キャップ16によって封入された染毛剤から発生するガスは、パッキン23の自由部23aから流出した後、この流出路に沿って下方に流下し、スカート部19の下端と口首部14の基端部分との間の隙間から外気に拡散することが可能になる。
上述の構成を有する本実施形態のキャップ付き容器10は、中栓28とパッキン23が一体となったキャップ16を容器本体11の口首部14に螺合装着することにより、インナースカート部21の下端部分21aが口首部14の内周面に全周に亘って気密に密着する状態で製造され、流通や販売、或いは保管に供される。このような容器10の使用前の状態では、空気置換口17の下方において、インナースカート部21の下端部分21aは、口首部14の内周面との間に内袋13の上端部分13を挟み込みつつ、当該容器本体11の口首部14の内周面に気密に密着する。これによって、内袋13を透過して内袋13と外容器12との間の空間部15に至った揮散ガスは、空気置換口17に向かって流れるのを空気置換口17の下方で強固に遮断されるので、空気置換口17を介した揮散ガスの外気への拡散を効果的に防止して、内袋13に収容された染毛剤の第2剤の有効成分濃度を一定範囲内に長期間保持することが可能になる。
したがって、本実施形態のキャップ付き容器10によれば、容器10の使用前に内容物からの揮散ガスが外気へ拡散するのを効果的に防止することが可能になる。
このようなキャップ付き容器10を購入した使用者は、キャップ16を回転することにより容器本体11の口首部14への締着状態を解除してキャップ16を取り外し、第1剤を添加する。また必要に応じてキャップ16を装着し直し、第2剤と第1剤を混合して染毛剤を形成する。さらに、図3に示すように、容器本体11の口首部14に例えばクシ付き吐出ノズル20を取り付けて、積層剥離二重容器として使用する。
容器本体11の内部で第2剤と第1剤を混合することによって得られる染毛剤は、多量のガスを発生しながら劣化するため、これを収容した容器本体11は使い捨て用の容器としてキャップ16と共に廃棄されるのが一般的である。一方、使用者によっては、容器本体11の内部に染毛剤が残っている状態で、キャップ16を容器本体11に装着し直して廃棄したり、残った染毛剤を保管したりしようとする場合がある。本実施形態では、このようにキャップ16が容器本体11の口首部14に装着し直された場合でも、染毛剤が封入された容器本体11からガスを逃がす機能を保持して、発生するガスによって膨張することにより容器10が変形したり破損したりするのを効果的に回避することが可能になる。
すなわち、本実施形態では、パッキン23は、自由部23aにおいて上方に反るようにして折れ曲がることにより、口首部14の上端14aとの間の隙間を介して内袋13の内部から発生するガスを流出させる機能を備えている。またパッキン23の自由部23aから流出したガスは、雄ネジ凸条24や雌ネジ凸条30を上下方向に横断するガスの流出路や、キャップ16のスカート部19の下端と容器本体11の口首部14の基端部分との間の隙間を介して、キャップ16の周囲から外気に向けて容易に逃げることができるので、これらによって容器10が膨張するのを効果的に回避することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、残った内容物から発生するガスを逃がす手段は、パッキンに自由部を設けるものの他、その他の種々のガス流出手段を採用することもできる。ガスを逃がす手段やパッキンを備えていない容器に本発明を適用して、容器の使用前に内容物から揮散ガスが外気へ拡散するのを防止することもできる。また、キャップは、別途に成形した中栓を一体として装着することにより、インナースカート部をスカート部の内側に同心状に配置するものである必要は必ずしもなく、インナースカート部は中栓を介することなくキャップと一体成形されるものであっても良い。さらに、収容される内容物は、染毛剤や染毛剤の第2剤である必要は必ずしもなく、その他の化粧料や洗浄剤、薬品等の、ガスを発生する成分を含む種々の物質や、ガスを発生する成分を含まない種々の物質を収容する容器として本発明を用いることもでき、好ましくは分解または発酵により多量のガスを発生する内容物を収容することができる。さらにまた、ガス漏れ防止キャップは、ネジ嵌合式のキャップである必要は必ずしもない。
本発明の好ましい一実施形態に係るキャップ付き容器を示す断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るキャップ付き容器の要部を示す断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るキャップ付き容器の容器本体に、クシ付き吐出ノズルを取り付けて使用する状態を説明する、主要部分を断面図として示す側面図である。
符号の説明
10 キャップ付き容器
11 容器本体
12 外容器
13 内袋
13a 内袋の上端部分
13b 内袋の環状フランジ部
14 口首部
14a 口首部の上端
15 空間部
16 キャップ
17 空気置換口
18 天面部
19 スカート部
20 クシ付き吐出ノズル
21 インナースカート部
21a インナースカート部の下端部分
21b インナースカート部の膨出密着部
22 パッキン押付け部
23 パッキン
23a パッキンの自由部
27 天板部
27a 天板部の張出しフランジ部
28 中栓
29 窪み部
31 環状凸リブ
32 排気孔

Claims (6)

  1. 可撓性を有する外容器と、該外容器の内部に配設された内袋とからなり、口首部に前記外容器と前記内袋との間の空間部に空気を送り込む空気置換口が形成された容器本体と、該容器本体の口首部を覆って取り付けられるキャップとによって構成されるキャップ付き容器であって、
    前記キャップは、天面部と、該天面部の周縁部分から下方に延設するスカート部と、該スカート部の内側に同心状に配置されて前記天面部から下方に延設するインナースカート部とを含み、
    前記キャップは、前記天面部を前記口首部の上端に密着させた状態で前記口首部に装着され、
    前記インナースカート部は、その下端部分が、前記口首部の内周面に全周に亘って気密に密着した状態で、前記外容器の前記口首部の内周面との間に前記内袋の上端部分を挟み込んでおり、その挟みこんだ位置が前記空気置換口の下方となっており、
    前記空気置換口の下方における前記口首部の内周面に、環状凸リブが全周に亘って内側に突出して設けられており、該環状凸リブに前記インナースカート部が前記内袋の上端部分を挟み込んだ状態で気密に密着するキャップ付き容器。
  2. 前記インナースカート部と天板部とからなる中栓を、前記天面部に前記天板部を重ねて前記キャップに一体として装着した請求項1記載のキャップ付き容器。
  3. 前記天面部と前記天板部の間にパッキンが挟持される請求項2記載のキャップ付き容器。
  4. 前記天面部の下面にパッキン押付け部が設けられ、該パッキン押付け部と前記口首部の上端との間に前記パッキンを挟持した状態で前記口首部を覆って前記キャップが取り付けられており、且つ前記口首部の上端が前記パッキンの下面側から当接可能でパッキン押付け部が上面側から当接しない自由部を前記パッキンが有するように、前記パッキン押付け部が前記天面部に設けられている請求項3記載のキャップ付き容器。
  5. 前記中栓の前記天板部に、排気孔が、前記インナースカート部の内側において前記パッキンの自由部と重なるように配置されて開口形成されている請求項4記載のキャップ付き容器。
  6. 前記内袋に、分解または発酵により多量のガスを発生する内容物が収容されている請求項4又は5に記載のキャップ付き容器。
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