JP4787454B2 - スクリュー脱水機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば重金属を含むメッキ排液や、金属微粒子を含む工場排液などのろ過原液を圧搾脱水するスクリュー脱水機に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明では、超音波振動を利用してろ過スクリーンの清掃を行うものであるが、この種のスクリュー脱水機は公知である(例えば、特許文献1参照)。ろ過スクリーンを回転駆動しながら清掃を行うことも公知である(例えば、特許文献2参照)。前者の脱水機では、ろ過スクリーンの外周を覆う外筒の内部に超音波発振器が配されており、清掃時には外筒内に圧搾水を満たした状態で超音波振動子を駆動し、超音波で圧搾水を振動させてスクリーン面から汚泥を剥離除去している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−149709号公報(段落番号0011、図1)
【特許文献2】
特開2001−179492号公報(段落番号0008、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般的なスクリュー脱水機におけるろ過原液の供給形態には、落差を利用してろ過原液を流下供給する形態と、ポンプを用いてろ過原液を連続送給し、設定液位を越えたろ過原液は原液タンク側へ戻す形態とがある。後者では、ポンプを用いてろ過原液をろ過室へ強制送給しているものの、圧搾スクリューの入口付近におけるろ過原液の圧力は大気圧程度しかなく、従って、ろ過原液のろ過効率は、圧搾スクリューの圧搾作用のみに依存することとなる。
【0005】
特許文献1に係るスクリュー脱水機においては、外筒内に圧搾水を充満させた後に超音波振動子を駆動するので、外筒内に圧搾水が充満するまでの間は清掃作業を開始できず即応性に欠ける。超音波振動子が外筒内の一箇所に限って配置されているので、超音波振動子から遠く離れた個所や、ろ過スクリーンの周面全体に超音波を到達させることできず、充分な洗浄効果を得難い。
【0006】
本発明の目的は、圧搾スクリューの脱水作用に加えて、ろ過原液を送給するポンプの送給圧力を利用してろ過原液を前段ろ過でき、その分だけろ過原液を効率よく脱水できるスクリュー脱水機を提供することにある。本発明の目的は、超音波振動を利用して、筒状のろ過スクリーンの全周面を満遍なくしかも確実に清掃でき、しかも、ろ過スクリーンの目詰まり状況に応じていつでもスクリーン清掃を行えるスクリュー脱水機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のスクリュー脱水機は、図1に示すように、全体が垂直に吊持され回転駆動される主軸26と主軸26の外周面に固定した螺旋ブレード27とを備える圧搾スクリュー9と、圧搾スクリュー9の外周を囲む円筒状のろ過スクリーン10と、ろ過スクリーン10の周囲を囲んで垂直に支持される縦長の外殻ケース2と、外殻ケース2の上端に位置してろ過原液を導入する入口室17と、外殻ケース2の下端に位置して脱水ケーキを排出するケーキ出口14を有する圧搾スクリュー9の搬送終端の出口室25と、を備える機体全体が縦長姿勢のスクリュー脱水機に関する。ろ過原液を入口室17へ脱水運転中に連続して送給するポンプ5を備えて、圧搾スクリュー9で脱水する以前に、入口室17内におけるろ過原液の圧力を、ポンプ5の送給圧力とほぼ一致させて維持することで、圧搾スクリュー9で脱水する前のろ過原液を、前記螺旋ブレード27最上面と入口室17とで囲まれる空間側面にあるろ過スクリーン10により、前段ろ過することを特徴とする。
【0008】
具体的には、ろ過原液の圧力を検出する入口圧力センサー18が、入口室17に臨んで配置されており、入口圧力センサー18からの出力信号に基づいてポンプ5の運転状態を制御する制御装置47を備えている。
【0009】
圧搾スクリュー9の搬送終端の出口室25に臨んで、ケーキ出口14と、ケーキ出口14の開量を調整する開量調整弁24と、出口圧力センサー19とが設けられており、出口圧力センサー19からの出力信号に基づいて開量調整弁24の開量を制御する制御装置47を備えている。出口圧力センサー19の設定値が、入口圧力センサー18の設定値よりも大きくなるように設定してある。
【0010】
外殻ケース2に超音波振動を発振する複数個の超音波発振器42が、ろ過スクリーン10と対向する状態で分散配置されており、機体外面に設けた駆動機構4でろ過スクリーン10を低速度で回転駆動できる。
【0011】
機体全体は縦長姿勢で配置して、外殻ケース2の上部にろ液の排液口21を設け、排液口21で規定されるろ液の液位Lより下側の外殻ケース2の周面に、複数個の超音波発振器42を上下に隣接する状態で直線列状に配置することができる。
【0012】
ろ過スクリーン10の上下両端に設けた回転リング29・30は、外郭ケース2と回転リング29・30との間に設けた軸受31を介して回転自在に支持し、駆動機構4が、モーター36と、ろ過スクリーン10の下端に固定したスクリーン軸35と、モーター動力をスクリーン軸35に伝動する巻掛伝動機構とで構成されている。
【0013】
【発明の作用効果】
本発明のスクリュー脱水機では、圧搾スクリュー9で脱水する以前に、入口室17内におけるろ過原液の圧力を、ポンプ5の送給圧力とほぼ一致させて前段ろ過するので、前段ろ過した分だけ圧搾スクリュー9による圧搾負荷を軽減して、ろ過原液を効率よく脱水できる。
【0014】
入口室17に設けた入口圧力センサー18からの出力信号に基づいてポンプ5の運転状態を制御装置47で制御して、前段ろ過を行うスクリュー脱水機によれば、入口室17内の圧力を常に適正な圧力範囲に維持して、前段脱水を常に適正に行える。
【0015】
出口室25に設けたケーキ出口14に、ケーキ出口14の開量を調整する開量調整弁24を設け、出口圧力センサー19からの出力信号に基づいて開量調整弁24の開量を制御装置47で制御できるようにしたスクリュー脱水機によれば、出口室25内の圧力は、常に適正な圧力範囲に維持できるので、例えば、ろ過隙間に固形物が詰まって、ろ過スクリーン10が早期に目詰まり状態に陥るのを確実に防止できる。開量調整弁24の開放量を調整することにより、螺旋ブレード27に作用する背圧を大小に変更調整できるので、脱水ケーキの状況に応じて開量調整弁24の開放量を随時調整でき、従来のゲート機構によって背圧を設定する場合に比べて、脱水ケーキの硬さあるいは軟らかさを柔軟に変更できる。
【0016】
外殻ケース2に超音波発振器42が、ろ過スクリーン10と対向する状態で分散配置され、機体外面に設けた駆動機構4でろ過スクリーン10を低速度で回転駆動できるようにしたスクリュー脱水機によれば、ろ過スクリーン10が目詰まりした場合には、圧搾作業を中断した後、超音波発振器42と駆動機構4を駆動するだけで、超音波発振器42で発生した超音波をろ過スクリーン10の全周囲に対して均等に作用させて、ろ過隙間の洗浄を確実にしかも短時間で行え、さらにろ過スクリーンの目詰まり状況に応じていつでもスクリーン清掃を行って、脱水機能を適正な状態に回復させることができる。
【0017】
機体全体を縦長姿勢で配置して、外殻ケース2の上部にろ液の排液口21を設けて、排液口21で規定されるろ液の液位Lより下側の外殻ケース2の周面に、複数個の超音波発振器42を上下に隣接する状態で直線列状に配置したスクリュー脱水機によれば、ろ液の充満を待つ必要もなく、ろ過隙間の清掃が簡便にしかも即座に行えるうえ、外殻ケース2の周面に配置した複数個の超音波発振器42でろ過スクリーン10の周囲を均等にむらなく洗浄して、脱水機能を効果的に回復できる。また、各超音波発振器42の本体部分を外殻ケース2の周面に配置するので、外殻ケース2やろ過スクリーン10などを分解する必要もなく、超音波発振器42の点検や交換等の補修作業が少ない手間で簡単に行える。縦長に構成したスクリュー脱水機は、その設置スペースが少なくて済む利点もある。
【0018】
ろ過スクリーン10の上下両端に回転リング29・30を設け、外郭ケース2と回転リング29・30との間に設けた軸受31を介して、ろ過スクリーン10の全体を回転自在に支持すると、駆動機構4で回転駆動されるろ過スクリーン10を、圧搾スクリュー9とろ過スクリーン10との圧搾隙間を適正化して、圧搾むらを解消できる。モーター36と、ろ過スクリーン10の下端に固定したスクリーン軸35と、両者間に設けた巻掛伝動機構とで駆動機構4が構成されていると、駆動機構4の殆どを機外に配置できるので、駆動動力をスクリーン軸35に対して確実に伝動でき、その保守作業も簡便に行える。
【0019】
【実施例】
図1ないし図6は本発明に係るスクリュー脱水機の実施例を示す。図2においてスクリュー脱水機は、スタンド1に垂直に支持される縦長の外殻ケース2と、外殻ケース2の上端に配置される減速機付きのモーター3と、外殻ケース2の他側端に設けられる駆動機構4と、ろ過原液を加圧送給するポンプ5とからなる。
【0020】
外殻ケース2は、スタンド1に固定支持される主ケース6と、主ケース6の上下端に固定される上ケース7および下ケース8とに分割してあり、その内部に圧搾スクリュー9とろ過スクリーン10とを収容してある。上ケース7の上面一側にはろ過原液の入口13が、下ケース8の下面一側には脱水ケーキの出口、すなわちケーキ出口14が、それぞれ開口している。
【0021】
図1において上ケース7は、下向きに開口する筒状のケースからなり、ケース上壁にモーター3が固定され、ケース内に突出するモーター3の出力軸3aに圧搾スクリュー9の上端の駆動軸9aが連結されている。駆動軸9aはケース上壁のボスに装填したベアリング15で軸支してあり、シールリング16でシールしてある。上ケース7の内部は、ろ過原液を貯留する入口室17になっており、その上壁に入口室17におけるろ過原液の圧力を検知する入口圧力センサー18が配置されている。
【0022】
主ケース6は上下両端が開口する筒ケースからなり、周面一箇所に超音波発信器を装着するためのハウジング20が膨出形成されている。主ケース6の筒壁の上端一側には、ろ液を回収する排液口21を設けてある。このように、外殻ケース2の上部に排液口21が設けられていると、外殻ケース2の内部をろ液で常に満たして、図1の符号Lで示す液位より下方に位置する、圧搾スクリュー9およびろ過スクリーン10の殆どの部分と、ハウジング20の全体とをろ液に浸漬させておくことができる。
【0023】
下ケース8は、上下面が開口する筒ケース8aと、筒ケース8aの下面に固定される底蓋8bとで構成してあり、底蓋8bの一側にケーキ出口14を設け、中央のボスに装着したベアリング23で、後述するスクリーン軸35を回転自在に軸支している。ケーキ出口14には開量調整弁24が装着してあり、図外のエアーシリンダーで開量調整弁24の開量を調整することにより、圧搾スクリュー9に作用する背圧を大小に調整変更して、圧搾圧力を変更できる。開量調整弁24は例えばボール弁で構成してある。
【0024】
下ケース8の内部は脱水ケーキを貯留する出口室25になっており、底蓋8bに脱水ケーキの圧力を検知する出口圧力センサー19が配置されている。
【0025】
圧搾スクリュー9は、中空の主軸26と、その外周囲に固定した螺旋ブレード27と、主軸26の上端に突出する駆動軸9aと、主軸26の下端に突出する下軸9bとからなり、全体が垂直に吊持されている。主軸26とろ過スクリーン10との間隔が大きいと、ろ過スクリーン10に近い側の圧搾対象のみが圧搾されて、主軸26に近い側の圧搾対象が圧搾されにくい。そこでこの実施例では、主軸26の外周面とろ過スクリーン10の内周面との間隔を20mmとして、圧搾対象を均一に脱水できるようにした。この間隔は圧搾対象によって10〜30mmの範囲で選択できる。螺旋ブレード27は搬送始端から搬送終端へ向かって同径、同ピッチで形成してある。
【0026】
図4においてろ過スクリーン10は、耐圧性に優れたウエッジワイヤー10aをろ過要素にして、その周面に図外の補強リングを固定して円筒状に形成されており、その上下両端に回転リング29・30を固定してある。主ケース6内にろ過スクリーン10を差し込み、上下の回転リング29・30に設けた軸受31を主ケース6および下ケース8で軸支することにより、ろ過スクリーン10の全体を回転自在に支持できる。
【0027】
軸受31は四ふっかエチレンや超高分子樹脂(UHMW)などを素材とする樹脂製のリングからなり、下側の回転リング30を支持する軸受31には、ラジアル荷重を負担する筒壁に加えて、スラスト荷重を受けるフランジが張り出し形成されてある。ろ過スクリーン10の内面上下の2箇所には、螺旋ブレード27で圧搾した脱水ケーキのスリップを防ぐ突起32が、それぞれ対向状に設けてある。螺旋ブレード27には、突起32との接当干渉を防ぐ切り欠きを設けてある。符号33はシールリングである。
【0028】
ろ過スクリーン10を回転駆動するために、図6に示すように下側の回転リング30の内面に十文字状の支持腕34を固定し、その中央にスクリーン軸35が固定されている。スクリーン軸35は圧搾スクリュー9の下端に突出する下軸9bの軸受体を兼ねており、軸内面に嵌め込んだ軸受36で下軸9bを軸支している。軸受36は先の軸受31と同じ素材で形成してある。
【0029】
このように、圧搾スクリュー9の下軸9bがスクリーン軸35で支えられていると、圧搾スクリュー9の下側の回転中心がぶれ動くのを規制して、圧搾スクリュー9を適正に回転駆動できる。スクリーン軸35は、下ケース8の底蓋8bを上下に貫通する状態で設けてあり、脱水機の機外に設けた駆動機構4で回転駆動される。
【0030】
駆動機構4は、モーター36と、その出力軸に固定した原動ギヤ37と、スクリーン軸35に固定した従動ギヤ38と、両ギヤ37・38に巻き掛けたチェーン39とからなり、ろ過スクリーン10を圧搾スクリュー9の回転方向とは逆向きに低速度(1〜2rpm)で回転駆動する。両ギヤ37・38と、両ギヤ37・38に巻き掛けたチェーン39とで巻掛伝動機構が構成されている。
【0031】
上記構成のスクリュー脱水機において、目詰まり状態に陥ったろ過スクリーン10のろ過隙間を清掃して脱水機能を回復するために、主ケース6のハウジング20に多数個(7個)の超音波発振器42が設けられている。この超音波発信器40は市販品からなり、各超音波発振器42は主ケース6の上下長手方向に沿って直線列状に分散配置され、図4に示すようにその発振部43をハウジング20内に臨ませて、発振部43がろ過スクリーン10の周面と対向するように取り付けてある。発振部43における超音波の発振角度は60度の広がりをもっており、ろ過スクリーン10の外面においては、上下に隣接する超音波発信器42から発振された超音波の到達領域どうしが上下に重なっている。
【0032】
従来は、ろ過原液に高分子凝集剤を加えて微粒子を凝集したうえで、この凝集液をスクリュー脱水機で圧搾することにより、微粒子を含まない水分と脱水ケーキとに分離していたが、本発明のスクリュー脱水機においては、高分子凝集剤による前処理を省略して汚泥原液を直接圧搾する。
【0033】
具体的には、図3に示すごとくろ過原液槽44に貯留したろ過原液をポンプ5で入口13を介して入口室17へ加圧送給し、入口室17内の液圧をポンプ5の送給圧力と同じ状態に維持することにより、圧搾スクリュー9で圧搾される前のろ過原液をろ過スクリーン10でろ過する。つまり、前段ろ過を行って、圧搾スクリュー9の脱水負荷を軽減する。
【0034】
そのために、図1に示す入口圧力センサー18で入口室17の圧力を検出し、この検知信号に基づいてポンプ5を制御装置47で制御している。詳しくは、入口室17の圧力が一定値を越えた状態では、ポンプ5の送給量を減少し、入口室17の圧力が一定値未満になると、ポンプ5の送給量を増加するように制御する。符号48は圧力調整弁であり、ポンプ5の送給圧力が異常に上昇した場合に送給圧を低減するために設けてある。
【0035】
開量調整弁24の制御も制御装置47で同様にして行う。図4に示すように、出口室25の圧力を出口圧力センサー19で検知し、出口室25の圧力が一定値を越えた状態では、開量調整弁24の開量を増加し、出口室25の圧力が一定値以下になると、開量調整弁24の開量を減少するように制御する。
【0036】
なお、脱水対象によっても異なるが、入口圧力センサー18の設定圧力は1〜3kg/cm2 の範囲で選択でき、出口圧力センサー19の設定圧力は1.5〜4kg/cm2 の範囲で選択でき、常に出口圧力センサー19の設定圧力のほうが大きく設定される。
【0037】
前段ろ過された後のろ過原液は、螺旋ブレード27で出口室25へ向かって押し込まれ、出口室25へ到達するまでの間に圧搾脱水される。このとき、搬送終端付近の螺旋ブレード27に作用する背圧は、開量調整弁24の絞り作用に伴う通過抵抗によって規定される。開量調整弁24を通り抜けた脱水ケーキは、ケーキ容器45に収容される。ろ過スクリーン10を通り抜けたろ液は、排液口21から排出されて排液槽46に回収される。
【0038】
例えば、排液口21からのろ液の流量が一定量未満になると、これを図外の流量センサーで検知することにより、ろ過スクリーン10が目詰まり状態になっていることが判る。その場合には、まずポンプ5によるろ過原液の送給を停止し、さらにモーター3を逆転駆動して脱水ケーキをほぐし含水させて軟らかくする。
【0039】
この状態で、ろ過スクリーン10をゆっくりと回転駆動しながら、超音波発振器42を駆動し、主ケース6内に充満する圧搾水を介して振動波を作用させると、ろ過スクリーン10の全周面のろ過隙間に付着の固形物が振動を受けて剥離される。振動波を受けたウエッジワイヤー10aこれ自体が振動することによっても、ろ過隙間に付着している固形物が振り落とされる。このとき、超音波発振器42は一斉に駆動してもよいし、隣接する超音波発振器42を交互に駆動して、振動波がろ過スクリーン10に対して異なる位置から交互に到達するようにしてもよい。清掃終了後に、ろ過源液をポンプ5でろ過スクリーン10内へ送給して、圧搾スクリュー9による圧搾を再開する。
【0040】
上記以外に、外殻ケース2は圧搾スクリュー9の中心軸が斜めに傾く状態で配置してもよく、その場合には排液口21は主ケース6の上部に設けて、圧搾スクリュー9とろ過スクリーン10の大半の部分がろ液中に浸漬されるようにする。
【0041】
超音波発振器42の配置形態は、図示例で説明した配置形態と異なっていてもよく、例えば主ケース6の周面に螺旋状に分散配置することができる。要は、超音波の到達領域が上下重なる状態で配置されていればよい。超音波発振器42はその発振部43が主ケース6の外周面に密着する状態で配置してもよい。本発明のスクリュー脱水機は、土木建設現場、化学工場、食品工場、製紙工場などにおいて含水物を圧搾する用途に使用できる。
【0042】
圧搾スクリュー9は先すぼまり形状や、末広がり形状になっていてもよい。螺旋ブレード27はケーキ出口14に近づくに従ってそのピッチが小さくなるようにすることができる。実施例で説明した外殻ケース2は上下を反転して、ケーキ出口14を上端に設け、さらに排液口21をケーキ出口14の近傍に設けてもよい。
【0043】
スタンド1の支持対象は主ケース6であってもよいし、上ケース7と主ケース6との双方であってもよい。開量調整弁24に換えて、筒ケース8aの開口を塞ぐゲート機構を設け、ばねや流体圧シリンダでゲート体を閉じ付勢してもよい。ろ過スクリーン10は、必ずしもウエッジワイヤーをろ過要素とする必要はなく、パンチングメタルや、複数種のろ過要素を内外に重ねて形成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクリュー脱水機の入口室側の縦断側面図
【図2】スクリュー脱水機の概略縦断側面図
【図3】スクリュー脱水機の全体側面図
【図4】スクリュー脱水機の出口室側の縦断側面図
【図5】図4におけるA−A線断面図
【図6】図4におけるB−B線断面図
【符号の説明】
2 外殻ケース
4 駆動機構
5 ポンプ
9 圧搾スクリュー
10 ろ過スクリーン
14 ケーキ出口
17 入口室
18 入口圧力センサー
19 出口圧力センサー
21 排液口
24 開量調整弁
25 出口室
29・30 回転リング
35 スクリーン軸
36 モーター
42 超音波発振器
47 制御装置
Claims (3)
- 全体が垂直に吊持され回転駆動される主軸(26)と主軸(26)の外周面に固定した螺旋ブレード(27)とを備える圧搾スクリュー(9)と、圧搾スクリュー(9)の外周を囲む円筒状のろ過スクリーン(10)と、ろ過スクリーン(10)の周囲を囲んで垂直に支持される縦長の外殻ケース(2)と、外殻ケース(2)の上端に位置してろ過原液を導入する入口室(17)と、外殻ケース(2)の下端に位置して脱水ケーキを排出するケーキ出口(14)を有する圧搾スクリュー(9)の搬送終端の出口室(25)と、を備える機体全体が縦長姿勢のスクリュー脱水機であって、
ろ過原液を入口室(17)へ脱水運転中に連続して送給するポンプ(5)を備えて、
圧搾スクリュー(9)で脱水する以前に、入口室(17)内におけるろ過原液の圧力を、ポンプ(5)の送給圧力とほぼ一致させて維持することで、圧搾スクリュー(9)で脱水する前のろ過原液を、前記螺旋ブレード(27)最上面と入口室(17)とで囲まれる空間側面にあるろ過スクリーン(10)により、前段ろ過するようになっており、
ろ過原液の圧力を検出する入口圧力センサー(18)が、入口室(17)に臨んで配置され、かつ出口室(25)に臨んでケーキ出口(14)と、ケーキ出口(14)の開量を調整する開量調整弁(24)と、出口圧力センサー(19)とが設けられており、
入口圧力センサー(18)からの出力信号に基づいてポンプ(5)の運転状態を制御するとともに、出口圧力センサー(19)からの出力信号に基づいて開量調整弁(24)の開量を制御する制御装置(47)を備えており、
前記制御装置(47)は、入口圧力センサー(18)により検知された入口室(17)の検知圧力を予め設定された設定圧力と比較し、検知圧力が設定圧力を超えるとポンプ(5)の送給量を減少し、検知圧力が設定圧力未満となると、ポンプ(5)の送給量を増加するように制御し、
加えて前記制御装置(47)は、出口圧力センサー(19)により検知された出口室(25)の検知圧力を予め設定された設定圧力と比較し、検知圧力が設定圧力を超えると開量調整弁(24)の開量を増加し、検知圧力が設定圧力以下となると開量調整弁(24)の開量を減少するように制御しており、
出口圧力センサー(19)による検出圧力の比較対象であり、且つ前記開量調整弁(24)の開量の増減制御の基準となる設定圧力が、入口圧力センサー(18)による検出圧力の比較対象であり、且つ前記ポンプ(5)の送給量の増減制御の基準となる設定圧力よりも大きく設定されていることを特徴とするスクリュー脱水機。 - 外殻ケース(2)の上部にろ液の排液口(21)が設けられ、排液口(21)で規定されるろ液の液位(L)より下側の外殻ケース(2)の周面に、超音波振動を発振する複数個の超音波発振器(42)が、ろ過スクリーン(10)と対向する状態で上下に隣接する状態で直線列状に分散配置されており、
機体外面に設けた駆動機構(4)でろ過スクリーン(10)を低速度で回転駆動できる請求項1記載のスクリュー脱水機。 - ろ過スクリーン(10)の上下両端に設けた回転リング(29・30)が、外殻ケース(2)と回転リング(29・30)との間に設けた軸受(31)を介して回転自在に支持されており、
駆動機構(4)が、モーター(36)と、ろ過スクリーン(10)の下端に固定したスクリーン軸(35)と、モーター動力をスクリーン軸(35)に伝動する巻掛伝動機構とで構成されている請求項2記載のスクリュー脱水機。
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