JP4786556B2 - 耐火性に優れた鋼材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建築構造用部材として用いられる、低降伏点比で、かつ靭性と耐火性に優れた鋼材、特にH形鋼(以降、耐火H形鋼と略記)およびその製造方法に関する。
従来、昭和62年3月制定の建設省(現 国土交通省)告示第332号に基づいて、高温設計強度を確保し、建築構造物に使用される鋼材の耐火被覆の不要化または低減を可能とする「新耐火設計法」に供される耐火鋼材が提供されている。
このような動向に対応し、H形鋼についても、Mo系の炭化物の析出強化により600℃での強度を確保する技術、すなわち析出強化技術をベースとして高温域での強度および降伏比の確保、即ち、耐火性を確保した多くの先行技術が開示されている。
これまでに、例えば特許文献1では、上述のMo系炭化物の析出強化技術による耐火H形形が提案されている。この特許文献1では、高温強度を確保するためにMo0.3%以上の添加が必須であり、Moが0.3%未満であれば、Mo系炭化物の析出量が不十分で、十分な高温強度が確保できないという知見が得られている。一方、Moは比較的高価な合金元素であり、経済性の観点からも、Mo無添加での耐火機能を安定的に有する合金成分での製造が求められていた。
特開平05−105947号公報
本発明者らは、例えば特許文献1に開示されている耐火性に優れたH形鋼を製造していたが、以下の問題点を明らかにし、解消すべく改善を重ねた。
特許文献1のようにMo系炭化物を析出制御することにより、高温域での強度および降伏比を確保するためには、強度確保に必要なMo系炭化物を析出させるために充分な量のMoを添加する必要があるが、Moは比較的高価な合金元素であり、耐火鋼材を市場に普及させるには、経済性追求して、安価な成分系を見出す必要が生じていた。
更に、析出強化は高温域での強度および降伏比の確保、つまり、耐火性の確保には有効であるが、特許文献1で開示されているMo系炭化物は、主としてMo2Cであり、特許文献1の成分範囲においては、600〜650℃の温度範囲で、鋼中へ完全に固溶することが予測される。このような場合、鋼材強度に対する合金炭化物および合金炭窒化物の析出強化による効果は消失してしまう。また、Moは比較的希少な合金元素であり、省資源化および製造原価高回避の観点から、可能な限りMoを添加しない成分での同様な特性を発揮させる必要があった。
また、析出強化の主たる制御要素は、合金炭化物および合金炭窒化物の析出量(以下「析出モル分率」で示す。)であり、これには温度依存性がある。温度依存性は、鋼中の炭素濃度や、合金炭化物および合金炭窒化物の種類などに起因する熱力学特性の影響を受ける。
炭素濃度の影響とは、炭窒化物を生成するMo、Ti、V、Nb、Cr等(合金元素)の濃度と比較して十分に多い場合には、温度低下に伴うフェライト中の固溶炭素濃度の低下に伴って、析出に寄与する炭素量が多くなるため、合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率も多くなる。
この結果、温度低下幅が同一でも炭素濃度が多くて合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率の増加幅が大きい場合、常温での強度および降伏比までも大きくなり過ぎていた。
Mo以外の析出物として、Ti、V、Nb、Cr等の合金炭化物および合金炭窒化物の析出強化、および、これらに加えてMn、Cr等による硫化物の微細析出制御による析出強化を検討した。析出物による析出強化は、材料製造時の再加熱工程で一旦溶体化されて、後続の熱間圧延工程での冷却過程で析出する合金炭化物および合金炭窒化物でなければ、析出強化に効果的に寄与しないから、合金炭化物および合金炭窒化物にとっては、熱力学特性が安定していることだけが望ましいことではなく、加熱温度において固溶する程度とする必要があるという考えに至った。
以上の課題について精査した結果、高温域および常温域での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率の変動幅を適切に制御する必要があるが、そのためには、具体的に、以下の項目を考慮して鋼の成分設計を行う必要があることを知見した。
即ち、
(i)常温域に至った時の、強度および降伏比の過剰な増大を抑制するため、常温域での合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率を抑制する。
(ii)高温域での強度を確保するため、所定の高温域での所定量以上の合金炭化物および合金炭窒化物の合計析出モル分率を確保するのが良い。
こうした観点を踏まえて、本発明者は合金炭化物および合金炭窒化物の設計を種々行った。析出量についてはTi、V、Nb、Cr等の合金炭化物および合金炭窒化物を構成する合金元素群と、CおよびNとの量的バランスで制御し、熱力学特性については、合金元素群の中で相互の量的バランスで制御するH形鋼を発明した。なお、本発明で対象とする”合金炭窒化物”とは、セメンタイトを除く合金炭化物、および合金炭窒化物の合計を意味する。
具体的には、これまで耐火H形鋼の高温強度を確保するために必須とされていたMoを非添加とし、その代替としてV添加を基本としてV単独、あるいはV+Nb、V+Ti、V+Nb+Tiなどの複合添加により、高温安定性が高く、好ましい種類の合金炭窒化物の生成を制御できることを知見し、上記の課題を解決させることが有効なことを見出した。さらにMn、Crの添加量を最適化することにより、常温強度レベルで引張強度が400MPa超級から490MPa超級までの引張特性を有し、靭性が優れ、かつ600℃での耐火特性に優れた成分の組合せを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は、以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜1.3%、Al≦0.01%、V:0.15〜0.35%、Cr:1.5〜3%、N:0.002〜0.008%、S:0.003〜0.02%、P:0.0001〜0.1%、を含み残部鉄及び不可避的不物からなることを特徴とする耐火性に優れた鋼材。
)前記(1)に記載の成分を有する鋼片を再加熱した後、熱間圧延して鋼材を製造する方法であって、
(a)1100〜1300℃に再加熱後、熱間圧延を開始し、
(b)圧延終了後、
(c)放冷するか、または加速冷却後、放冷する
ことを特徴とする前記(1)に記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
)鋼材の表面を700℃以下にまで水冷し、復熱過程で圧延する水冷・圧延サイクルを1回以上行うことを特徴とする(記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
)圧延終了温度から600℃までの平均冷却速度が0.5〜5.0℃/sで加速冷却を行うことを特徴とする()又は()に記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
)(1)に記載の成分を有する鋼片を再加熱した後、熱間圧延して鋼材を製造する方法であって、
(a)1100〜1300℃に再加熱後、熱間圧延を開始し、
(b)圧延終了温度を鋼材表面の温度で850℃以上とし、
(c)圧延終了後、800℃から500℃までの範囲の平均冷却速度を3〜15℃/sとして加速冷却し、停止温度を鋼材表面の温度で300〜550℃の範囲とし、その後放冷することを特徴とする(1)に記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
尚、本発明では、積極的にMoを添加しないが、不純物としてのMoを0.03%以下含有することを許容するものとする。
本発明によれば、所定の成分組成とした鋼片を、熱間圧延等の所定の製造工程を経ることにより、Moを無添加とし、適正なVの添加量バランスの下で、Vを主体とした合金炭化物および合金炭窒化物を形成し、さらに微細硫化物による析出強化等を適宜組み合わせることにより、所要の高温強度および常温での機械的特性を有する耐火性に優れた鋼材を提供すること、さらに耐火性に優れた鋼材及びH形鋼の製造方法を提供することができる。
まず、本発明において、圧延に供する鋼片の化学成分を限定した理由について説明する。なお、%は、質量%を意味する。
Cは、鋼の強度を向上させる有効な成分として添加するが、0.03%未満では、構造用鋼として必要な強度が得られず、一方、0.10%を超える過剰の添加は、母材靭性、耐溶接割れ性、溶接熱影響部(HAZ)靭性等を著しく低下させる。なお、C濃度の限定範囲は、0.03〜0.08%が好ましい。
Siは、脱酸元素として機能することに加えて、母材の強度確保に必要な成分であるが、0.05%未満では、殆ど強度向上に寄与せず、一方、0.50%超では、HAZにおいて硬化組織である高炭素島状マルテンサイトを生成し、靭性を著しく損なう。したがって、Si濃度の限定範囲を0.05〜0.50%とした。好ましくは0.05〜0.20%とする。
Mnは、0.4%以下の添加量の場合は、Mn系硫化物(MnS)が微細化し、靭性向上、特に板幅方向の靭性が著しく向上することに加え、析出強化機構が効果的に発揮され、特に常温強度と比較して、高温域での強度低下を抑制する。さらにこの微細に析出するMnSはV系M(C、N)型炭窒化物の析出サイトとして機能し、析出強化にも有効に機能する。ただし、Mn量が0.05%を下回ると硫化物の生成が不十分で固溶S量が増加し、粒界脆化するため、鋼片割れ、熱間圧延時の鋼材割れを引き起こす。したがって、Mn濃度の限定範囲を0.05〜0.4%とした。好ましい下限は、0.1%以上である。
Alは、強力な脱酸元素であるが、0.01%を超えて含有すると、Nと化合してAlNを析出させ、本発明の特徴である炭窒化物の析出量を低減させる。したがって、Al濃度の限定範囲を0.01%以下とする。一方、Alが0%でも本発明の効果を得ることができるので、Alの下限は0%を含むものとする。
Vは、炭窒化物を構成し、析出強化に寄与する合金元素である。Mo無添加条件でVの添加量を適正化させることにより、M(C、N)型炭窒化物の析出量、分布状態を制御する。また、前述した微細析出したMnS上に優先的に析出することにより、その析出強化機能は効果的に発揮される。このとき、CやNに対して当量程度のVを多量に添加することにより、低温域での析出量増加にともなう析出強化寄与の増大化を回避する。この低温域での過剰な析出を確実に抑制させるにはVを0.15%以上含有することが必要である。一方、Vを0.35%超添加すると、上記炭窒化物の析出量が過剰となり、母材靭性およびHAZ靭性を損なうことになる。したがって、V濃度は0.35%以下とする。従って、V濃度の限定範囲は0.15〜0.35%とする。
Crは炭化物および硫化物を生成させるのみならず、多量の含有で焼入れ性を向上させ、常温強度および高温強度を向上させる。1.5%未満のCr添加では、強度向上効果が十分に発揮できない。一方、3%を越える添加は靭性の低下をもたらす。以上から、Cr濃度の限定範囲は1.5〜3%とする。なお、好ましくは、1.7〜3%の範囲とする。
Nは、炭窒化物を構成する重要な成分であり、0.002%未満では、析出量が不充分で、一方、0.008%超では、高温域で鋼中に固溶するNにより連続鋳造での鋼片割れの可能性が懸念される。したがって、N濃度の限定範囲を0.002〜0.008%とした。さらに連続鋳造での鋼片割れの可能性を抑制させるために、好ましくは、後述するTi,Nbのいずれか少なくとも1つが添加される場合は0.004〜0.008%、Ti,Nbのいずれも添加されない場合は0.002〜0.006%の範囲が好ましい。
Sは、従来不可避不純物として鋼中に存在する元素として考えられてきたが、本発明ではMnおよびCrとの組合せにより、硫化物を微細に析出させ、靭性向上、分散強化による高温強度向上に機能させる事ができる。0.003%以下では硫化物の体積分率が低く、上述の効果は充分でない。また、0.02%を超える添加は硫化物が粗大化するため、硫化物微細化による上記の機械特性向上の効果は発揮されない。以上から、S濃度の限定範囲を0.003〜0.02%とした。硫化物の微細化効果をもっとも良く発揮させるには、0.005〜0.015%が好ましい。
Pは不可避不純物として鋼中に存在する元素であり、可能な限り低減することが望ましいが、0.0001%未満までの低減には、脱燐処理に要するコスト上昇が著しくなる。一方、0.1%を越える含有は、靭性を著しく低下させる。以上から、Pの含有範囲は0.0001〜0.1%とする。なお、好ましい範囲は0.001〜0.03%である。
次に、本発明において選択的に添加する合金元素の濃度範囲に係る限定理由について、説明する。
Nbは、VやTiと同様に、M(C、N)型炭窒化物を構成し、析出強化に寄与する合金元素である。ただし、Nb添加量が0.04%を超える場合、熱間圧延前の加熱温度1100〜1300℃でも溶体化されない炭窒化物量が増加し、析出強化には寄与しない。
また、Nb添加量が0.005%に満たない場合、析出強化による強度向上が不十分であり、無添加と同等である。したがって、Nb濃度の限定範囲を0.005〜0.04%とすることが好ましい。
Tiは、NbやVと同様に、M(C、N)炭窒化物を構成し、析出強化に寄与する合金元素である。本発明におけるV添加、または、VとNbの複合添加により生成するM(C、N)型炭窒化物に固溶し、(V、Ti)(C、N)または(V、Ti、Nb)(C、N)を構成して、炭窒化物の熱安定性を変化させる。具体的には、0.005%以上のTi添加により、M(C、N)型炭窒化物の熱安定性を、高温域まで拡大する。ただし、Ti添加量が0.02%を超えると、熱間圧延前の加熱温度1100〜1300℃でも溶体化されない炭窒化物量が増加し、析出強化には寄与しない。したがって、Ti濃度の限定範囲を0.005〜0.02%とすることが好ましい。
Niは、母材の靭性を高めるのに有効な合金元素である。ただし、1.0%超の添加は、成分コストを著しく上昇させるので、Ni濃度の限定範囲を1.0%以下とすることが好ましい。上記の効果を十分に得るためには、Niの下限は0.3%とすることが好ましい。
Cuは、母材の強化に有効な合金元素であるが、同時に焼入れ性を上昇させ、母材靭性およびHAZ靭性を損なう合金元素でもある。したがって、Cu濃度の上限は1.0%以下が好ましい。上記の効果を十分に得るためには、Cuの下限は0.3%とすることが好ましい。
耐火性を確保するためには600℃での機械特性、特に0.2%耐力が重要である。常温の引張強度で400〜520MPa級の強度レベルの鋼材では157MPa以上、常温の引張強度で490〜611MPa級の強度レベルの鋼材では217MPa以上が必要である。また、十分な靭性を確保するためには、0℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーは100J以上必要である。
合金元素群、CおよびNのバランスを変動させて圧延鋼材の機械特性を調べた結果、上述の成分範囲で上記の目標を実現できることが判った。
次に、鋼材のうち、具体例として、H形鋼の熱間圧延工程での製造条件について、限定した理由を述べる。
まず、鋼片を1100〜1300℃に再加熱する。再加熱温度を1100〜1300℃に限定したのは、H形鋼の熱間圧延において、オーステナイト域での加工を行うに十分な温度を確保するとともに、合金炭化物および合金炭窒化物を一旦溶体化して、析出強化を十分に発現させるためである。
再加熱後、鋼片を熱間圧延するが、その工程は、基本的には、孔型圧延によるブレークダウン工程、エッジャー圧延機とユニバーサル圧延機から構成される中間ユニバーサル圧延機群による中間圧延工程、および、ユニバーサル圧延機による仕上げ圧延工程により構成される。なお、上記工程には、H形鋼のウェブ高を制御するスキューロール圧延工程も含まれる。
上記圧延工程において、上記ブレークダウン工程にて、孔底中央に突起を有し、孔底幅の異なる孔型を複数配置した圧延ロールで、鋼片の幅方向に圧延加工を施し、より適正なフランジ幅およびウェブ高さを確保する。
続いて、上記中間圧延工程にて、エッジャー圧延機で、適正なフランジ幅を確保し、また、ユニバーサル圧延機で、適正なウェブ厚とフランジ厚を確保する。さらに、仕上げ圧延工程で、フランジ部の表面温度を800℃以上に維持して、所定のH形鋼サイズに成形することが好ましい。
上記の本発明の製造方法は、例えば、ウェブ厚9mm、フランジ厚12mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅200mmのH形鋼から、ウェブ厚40mm、フランジ厚60mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅500mmの大型H形鋼への適用に好適である。なお、鋼材が厚鋼板である場合は、鋼片の再加熱温度を1100〜1300℃として、通常の厚板圧延を行った後、放冷するか、または加速冷却後、放冷すれば良い。また、仕上温度は鋼板の表面温度で800℃以上とすることが好ましい。
再加熱後の熱間圧延においては、圧延中、H形鋼のフランジ部表面を700℃以下にまで水冷し、復熱過程で圧延する水冷・圧延サイクルを1回以上行うことが好ましい。
前述したように、H形鋼の形状に起因して、ウェブよりも、フィレットおよびフランジが高温となるので、この温度の不均一を軽減するため、圧延工程において、上記水冷・圧延サイクルを1回以上行うことが好ましい。なお、上記水冷・圧延サイクルは、H形鋼のサイズ、圧延パス回数に併せて、1回以上適宜の回数実施するのが好ましい。なお、鋼材が厚鋼板である場合も、鋼板の表面を700℃以下に水冷し、複熱過程で圧延しても良い。
本発明において、熱間圧延の終了後は、放冷すれば良く、または、加速冷却後、放冷するのが好ましい。この冷却過程で、ミクロ組織を細粒化して、鋼材、特にH形鋼の常温強度、靭性および高温強度を高めることができる。
放冷前に、加速冷却を行う場合、圧延終了温度から600℃までを平均冷却速度が0.5〜5.0℃/sで加速冷却を行うことが、ミクロ組織をより微細化する点で好ましい。
本発明においては、上記冷却工程を経て、フランジ部の(600℃での0.2%耐力)/(常温での降伏強度)で求められる強度比が50%以上、かつ、常温での降伏比が80%以下、かつ、0℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上の機械的性質を有する耐火性に優れたH形鋼が得られ、強度レベルに応じて、フランジ部の常温引張強度が400MPa級で、600℃での0.2%耐力が157MPa以上、かつ、0℃シャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上の機械的性質を有する耐火性に優れたH形鋼が得られ、または、フランジ部の常温引張強度が490MPa級で、600℃での0.2%耐力が217MPa以上、かつ、0℃シャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上の機械的性質を有する耐火性に優れたH形鋼を製造することができる。なお、本発明においてはシャルピー試験片としてJIS4号2mmVノッチを、高温引張試験片としてJISA2号を、常温での引張試験片としてJIS13A号またはJIS13B号などをそれぞれ採用して求めた。
更に、上記()に示した耐火鋼材の製造方法について説明する。
まず、鋼片を1100〜1300℃に再加熱するが、この理由は、上述のH形鋼の製造方法と同様、オーステナイト域での加工を行うに十分な温度を確保するとともに、合金炭化物および合金炭窒化物を一旦溶体化して、析出強化を十分に発現させるためである。
次に、再加熱後の鋼片を、所定の板厚まで複数回の熱間圧延を行い、最終圧延パスすなわち仕上げ圧延工程で、鋼材の表面温度を850℃以上に維持して、熱間圧延を完了する。これは、仕上げ圧延で鋼材の表面温度が850℃未満であると、後続の水冷等の加速冷却の開始が遅れた場合、800から500℃までの間の冷却速度を3℃/s以上とすることが困難になるためである。
熱間圧延終了後の加速冷却は、水冷によって行えば良いが、冷却設備に応じて、ミスト冷却、送風で行っても良い。加速冷却は、熱間圧延の終了後、直ちに行っても良く、開始温度を鋼材の表面温度で850℃以上とすることが好ましい。
加速冷却は、800℃から500℃までの間の平均冷却速度が3〜15℃/sとなるようにして行うことが必要である。この冷却過程で、合金炭窒化物の析出を抑制させて、常温での強度上昇を抑制することができる。また、加速冷却によりミクロ組織も細粒化され、靭性を高めることができる。
この加速冷却の停止温度は、鋼材の表面の温度で、300〜550℃の範囲とすることが必要である。これは、水冷停止が300℃未満の場合、その後、放冷した際に、自己焼戻し効果が得られず、靭性が低くなるためである。すなわち、加速冷却を停止した後、放冷によって、自己焼戻し効果により靭性が向上する。この効果を得るには、加速冷却を、より高温で停止することが好ましい。一方、加速冷却の停止温度を550℃超とすると、800℃〜500℃の平均冷却速度を3℃/s以上とすることが困難になるためである。なお、550℃で加速冷却を停止する場合、550℃以下は放冷である。
このような製造工程によって製造された鋼材は、常温での降伏比が80%以下、0℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーが100J以上という、優れた機械的性質を有する。また、上記()の製造条件を満足することによって、700℃での0.2%耐力が常温での降伏強度の規格値の下限の2/3以上になり、700℃での耐火性に優れた鋼材が得られる。なお、必要とされる700℃の強度は規格レベルに応じて、常温引張強度が400MPa級で、700℃での0.2%耐力が157MPa以上、常温引張強度が490MPa級で、700℃での0.2%耐力が217MPa以上である。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表1に示す成分組成を有する試作鋼(発明鋼と比較鋼)を転炉で溶製し、連続鋳造により、240〜300mm厚のスラブ鋼片を鋳造した。「tr」はトレース(=分析しても検出不可能か、もしくは不可避不純物レベル)を意味する。尚、Moは全ての実施例について添加せず、分析値は何れも0.01%以下であった。
比較鋼とした試作鋼a〜gについては、a〜cは本発明の要件である成分範囲を逸脱したものである。
上記鋼片を1100〜1300℃に再加熱した後、孔型圧延によるブレークダウン工程、エッジャー圧延機とユニバーサル圧延機から構成される中間ユニバーサル圧延機群による中間圧延工程、および、ユニバーサル圧延機による仕上げ圧延工程により構成される熱間圧延工程に供し、所定サイズのH形鋼を製造した。
なお、上記熱間圧延工程においては、スキューロール圧延工程により、H形鋼のウェブ高を、適宜制御した。
上記H形鋼は、ウェブ厚9mm、フランジ厚12mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅200mmから、ウェブ厚40mm、フランジ厚60mm、ウェブ高さ500mm、フランジ幅500mmまでのサイズ範囲で製造した。
製造したH形鋼の機械的特性は、図1に示すように、フランジにおける板厚t2の中心部(1/2t2)でのフランジ幅全長(B)の1/4および1/2幅(それぞれ1/4B、1/2B)、および、ウェブにおける板厚中心部(1/2t1)でのウェブ高さの1/2Hの3箇所から採取した試験片について、各種試験を実施して求めた。フランジ1/4部(1/4B)における機械的性質は、H形鋼のフランジ部における機械的特性を代表できるが、今回は常温でのウェブにおける機械的特性が強化され過ぎるという問題点が解消されたことを確認するために、ウェブの機械的特性と3箇所の平均値とを調査した。3箇所の機械的特性の平均値でウェブの機械的特性を除した比を調査した。なお、測定はC断面で行った。
表2に、上記試験の結果得られた、常温降伏強度、常温引張強度、常温降伏比、シャルピー試験での0℃衝撃吸収エネルギー値(3点平均値)、600℃での0.2%耐力、600℃での0.2%耐力と常温での降伏強度の比を示す。なお、シャルピー試験は、H形鋼断面部位の中で最も低い値となるフランジ1/2B部(フィレット)での測定値を採用した。600℃での0.2%耐力はH形鋼の強度を代表する部位として、フランジ1/4B部での測定値を採用した。鋼に要求される強度クラスとしては2種類あって、1つはSN400級と規定される常温引張強度が400MPaクラス(今回は一例として、400〜520MPaレベル)のものであり、もう1つはSN490級(今回は一例として、500〜611MPaレベル)、常温引張強度が490MPaクラスのものであって、これらを分けて表記した。
発明鋼は、本発明で規定する成分組成の要件を満たし、降伏強度、引張強度、0℃衝撃吸収エネルギーなどの常温での機械特性、および600℃での0.2%耐力について、目標機械特性を満足している。なお、SN400級、即ちTS400MPa超級の目標は、常温における降伏強度YPが235MPa以上、好ましくは355MPa以下、引張強度TSが400〜520MPa、0℃における衝撃吸収エネルギーが100J以上、600℃での0.2%耐力PSが157MPa以上である。また、SN490級、即ちTS490MPa超級の目標は、YPが325MPa以上、好ましくは445MPa以下、TSが490〜611MPa、0℃衝撃吸収エネルギーが100J以上、PSが217MPa以上である。
一方比較鋼は、本発明で既定する成分条件は満足していないため目標とする常温機械特性および高温機械特性のうちの1つまたは2つ以上を満足していないことが判る。
比較鋼gはC、Mn、V及びNbが本発明の範囲を外れているため、常温の引張強度が611MPaを超え、0℃衝撃吸収エネルギーが不足している。SN400級の比較鋼bはC及びCrが、比較鋼cはCrが、それぞれ、本発明の範囲を外れているため、600℃での0.2%耐力が目標としている157MPa未満である。比較鋼bはCが少ないため、常温の引張強度も400MPa未満に低下している。
SN490級の比較鋼a,d,fではそれぞれ、C、Mn、V、Cr、Nbの1以上が本発明の範囲を外れているため、600℃での0.2%耐力が、それぞれ158,207又は175MPaと目標を未達であり、比較鋼dは常温の引張強度が611MPaを超えている。SN490級の比較鋼eは、C、Mn、V及びCrが本発明の範囲を外れているため、常温での引張強度が上限値611MPaを超えてしまう。
Figure 0004786556
Figure 0004786556
更に、本発明の実施例について説明するが、この条件も上記の実施例と同様、本発明の実施可能性および効果を確認するために採用した一条件例である。
表3に示す成分組成を有する試作鋼(発明鋼と比較鋼)を転炉で溶製し、連続鋳造により、240〜250mm厚のスラブ鋼片を鋳造した。「tr」はトレース(=分析しても検出不可能か、もしくは不可避不純物レベル)を意味する。尚、Moは全ての実施例について添加せず、分析値は何れも0.01%以下であった。比較鋼とした試作鋼aa〜agは、本発明の要件である成分範囲を逸脱したものであり、下線は、本発明の範囲外であることを意味する。
上記の成分を有する鋼片を表4に示した条件で、再加熱した後、熱間圧延して鋼板とし、圧延終了後に水冷による加速冷却を施した。鋼板の板厚中央部から、圧延方向に対して垂直方向となる板幅方向に、常温引張特性、シャルピー特性および高温引張特性を調査するためのサンプルを採取した。
常温引張特性は、試験実施サンプル数を2とし、その平均値を代表データとして採用した。シャルピー特性は、試験温度を0℃とし、試験実施サンプル数を3とし、その平均値を代表データとして採用した。高温引張特性は、JIS G 0567に準拠し、温度700℃に昇温後10分間保定した後に、引張荷重を付与し、0.2%耐力、引張強度を測定した。
上記試験の結果得られた、常温降伏強度、常温引張強度、シャルピー試験での0℃衝撃吸収エネルギー値(3点平均値)、700℃での0.2%耐力を、製造条件と共に表4に示す。なお、表4の下線は、目標とする機械特性を満足していないことを意味する。
ここで、TS400MPa超級の目標値は、常温における降伏強度YPが235MPa以上、好ましくは355MPa以下、引張強度TSが400〜520MPa、0℃における衝撃吸収エネルギーが100J以上、700℃での0.2%耐力PSが157MPa以上である。また、TS490MPa超級の目標値は、YPが325MPa以上、好ましくは445MPa以下、TSが490〜611MPa、0℃衝撃吸収エネルギーが100J以上、PSが217MPa以上である。
表4の101〜117は、本発明で規定する成分組成および製造条件の要件を満たす発明鋼である。これらは、常温での降伏強度、引張強度および0℃衝撃吸収エネルギーの機械特性、並びに700℃での0.2%耐力が良好であり、目標とする機械特性を満足している。一方、比較鋼であるaa〜agは、成分組成が本発明の範囲外であるため、それぞれ1つ以上、目標を満足しない特性がある。
比較鋼aaは、MnおよびVが本発明の範囲よりも少ないため、常温の引張強度が低下している。比較鋼abは、C、VおよびCrが本発明の範囲よりも少ないため、常温および700℃強度が不足し、SおよびNが本発明の範囲よりも多いため、靭性も低下している。比較鋼acは、本発明の範囲よりも、Mnが多く、Crが少ないため、常温引張強度および700℃0.2%耐力が低下している。比較鋼adは、本発明の範囲よりも、Mnが多く、VおよびNbが少ないため、常温強度および700℃0.2%耐力が低下している。
比較鋼aeは、本発明の範囲よりも、Crは少ないものの、C、Si、Mn、VおよびNbが多く、常温強度が規格上限を超えた例である。比較鋼afは、C、S、NおよびTiが本発明の範囲よりも多く、常温引張強度、700℃0.2%耐力が目標に到達せず、靭性も低下している。比較鋼agは、C、Mn、S、およびNbが過剰で、常温引張強度が規格上限を超え、0℃シャルピー衝撃吸収エネルギーは100Jに満たない。なお、比較鋼agは、Vが不足してはいるものの、析出強化に寄与するNbを過剰に含むため、700℃0.2%耐力は目標に到達している。
また、表5は参考例又は本発明で規定する成分組成の範囲内である、鋼No.108〜110を用いて、製造条件が本発明の要件を満足しない例を示したものであり、比較のために、表4の本発明例と共に示した。成分が本発明の範囲内である、110でも、圧延後の加速冷却の冷却速度が小さい場合、水冷停止温度が300℃以下となる場合は強度不足あるいは、靭性不足が発生する。
Figure 0004786556
Figure 0004786556
Figure 0004786556
上述したように、本発明によれば、H形鋼の製造過程で、Moを添加しない成分系において、適正なVとCおよびNの添加量バランスの下で、Vを主体とした合金炭窒化物を形成し、さらに必要強度レベルに応じて合金元素を適宜添加して、所要の高温強度および常温での機械的特性を有する耐火性に優れた鋼材を提供することができる。また、上記鋼材のなかで特にH形鋼に代表される鋼材は、鋼構造物の構造材として有用であり、本発明は、産業上の利用可能性の大きいものである。
H形鋼において、ミクロ組織および機械的特性を求めるための試験片を採取する位置(フランジにおける板厚t2の中心部(1/2t2)でのフランジ幅全長(B)の1/4および1/2幅(それぞれ1/4B、1/2B)、および、ウェブにおける板厚中心部でのウェブ高さの1/2H)を示す図である。
符号の説明
1 H形鋼
2 フランジ
3 ウェブ
4 フィレット部
B フランジ幅
H ウェブの高さ
t1 ウェブの板厚
t2 フランジの板厚

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C :0.03〜0.10%、
    Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.05〜0.4%、
    Al≦0.01%
    V :0.15〜0.35%、
    Cr:1.5〜3%、
    N :0.002〜0.008%、
    S :0.003〜0.02%、
    P :0.0001〜0.1%、
    を含み、残部鉄及び不可避的不純物からなることを特徴とする耐火性に優れた鋼材。
  2. 請求項1に記載の成分を有する鋼片を再加熱した後、熱間圧延して鋼材を製造する方法であって、
    (a)1100〜1300℃に再加熱後、熱間圧延を開始し、
    (b)圧延終了後、
    (c)放冷するか、または加速冷却後、放冷する
    ことを特徴とする請求項1に記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
  3. 鋼材の表面を700℃以下にまで水冷し、復熱過程で圧延する水冷・圧延サイクルを1回以上行うことを特徴とする請求項2に記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
  4. 圧延終了温度から600℃までを平均冷却速度が0.5〜5.0℃/sで加速冷却を行うことを特徴とする請求項又はに記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
  5. 請求項1に記載の成分を有する鋼片を再加熱した後、熱間圧延して鋼材を製造する方法であって、
    (a)1100〜1300℃に再加熱後、熱間圧延を開始し、
    (b)圧延終了温度を鋼材表面の温度で850℃以上とし、
    (c)圧延終了後、800℃から500℃までの範囲の平均冷却速度を3〜15℃/sとして加速冷却し、停止温度を鋼材表面の温度で300〜550℃の範囲とし、その後放冷することを特徴とする請求項1に記載の耐火性に優れた鋼材の製造方法。
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