JP4784888B2 - Fibによるアトムプローブ分析用試料の作製方法とそれを実施する装置 - Google Patents

Fibによるアトムプローブ分析用試料の作製方法とそれを実施する装置 Download PDF

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Description

本発明はFIBによるアトムプローブ分析用試料の作製方法、及びその方法を容易に実施することができる装置に関する。
針先の原子配列を直接観察できる手段として、単一イオンを検出できる質量分析器と電界イオン顕微鏡(FIM)との複合器であるアトムプローブ(AP:Atom Probe)が開発された。APは、針先の電子状態・原子配列・組成分布を解析できる唯一の装置である。電界蒸発は表面第1層から原子層ごと順序正しく進行するので、APによって層ごとの組成や界面の組成分布、さらには電子状態変化をしらべることができる。ただし、このAPには試料の作製と形状に厳しい制約があり、その特性を生かせる分野は限られていた。この制約を打破するために考案されたのが走査型アトムプローブ(SAP:Scanning Atom Probe )である。密集配列した針から特定の針を選びその先端をしらべるには、針先に電界を局在化させなければならない。そこで、接地された微細な漏斗型の引出電極をAPの鏡体内に取り付け、微細な針が密集配列している平面状試料に正電圧を印加する。すると、引出電極先端の直径が数μmから数十μmの孔の真下にある単一の針先に高電界が発生するとともに、電界は孔と針先との間のきわめて狭い空間に局在化する。コンピュータによる電界分布計算によると、針先の頂角で90°、先端曲率半径が50nmであっても、針先には電界放射や電界蒸発に求められる高電界が発生する。このことは、平らな試料面上に数μm程度の凹凸があれば、その突起の先端を分析できることを示している。平滑処理が施されていない表面や腐食した表面、高効率の触媒の表面等は、通常凹凸に富んでいるので、これらの表面があるがままに調べられることになる。図7にSAPの基本構造を示す。左端の試料Sは密集配列型電界放射電子源を模式的に示したものである。漏斗型の引出電極TEの先端の孔が試料面上の針先または突起の先端に近づくと、先端と電極間のきわめて狭い領域に高電界が発生し、針先から放射された電子がスクリーンSNにFEM像を映し出す。また、鏡体内にヘリウムのような不活性映像ガスを導入し、試料Sに正電圧を印加すると、スクリーンSNには高分解能のFIM像が映し出される。さらに定常電圧の上にパルス電圧を上乗せするかパルスレーザー光PLを試料面に照射して表面原子を電界蒸発させると、陽イオンとして蒸発した表面原子はスクリーンSN中央の探査孔を通り抜けて質量分析器であるリフレクトロンREFに入り、逐一検出される。分析される領域は探査孔に対応した突起先端の直径数ナノから数十ナノの領域である。分析を続けると、この領域の深さ方向の組成変化を1原子層の分解能で調べることができる。
表面に凹凸のある試料、特に凸の部分を探し出し引出電極と対向させて試料突起部を上層原子から順に電界蒸発させてイオンとして引出し、上記引出電極の後方に配置されたイオン検出器(二次元検出タイプ)で検出すると、各イオンの飛行時間計測により元素分析が出来ると共に、位置情報も得られるので原子レベルの三次元組成分析が可能である。強い分析ニーズのある半導体ウェハ、GMR或いはTMRと呼ばれる薄膜磁気ヘッドウェハ等の分析対象試料を試料とする場合には、複雑なパターンを積重ねた多層構造となっていることが多く、分析したい部分の構造は多種多様である。APを用いてこのような分析対象を分析するためには、分析したいところを局所的に切出して電極となる針状突起の先に微細な切片として切り出して固定しなくてはならないが、従来は金属材料等の試料を針状にする旧来の方法のみが存在していたにすぎず、微細な特定部位をAPで分析することは非常に困難であった。そのため、これに代わる手法として試料自体を針状に加工する予備加工技術の開発が必須となる。原子レベルの分析である関係上、分析対象寸法は100nm立方程度となるので、分析対象部をピンポイントで針状試料に作製する技術が極めて重要となる。
そのようなニーズに応えるものとして、本発明者は先に特許文献1「アトムプローブ装置及びその試料予備加工方法」を提示した。この発明の課題は、デバイスの分析したいところを局所的に切出して針状突起にする試料予備加工の技術を提示すると共に、ある事情の中で小さな蒸発電界の元素層を含む多層構造の試料であっても順次の安定したイオン蒸発を可能とし、原子レベルのSAP分析を可能とする技術を提供することである。そして、この発明のアトムプローブ装置用試料の予備加工は、集束イオンビーム(FIB)装置を用いて試料所望観察部位をブロック状に切り出すステップと、該ブロック状の切り出し試料をFIB−CVDによって仮接着するステップと、ブロック状の試料の基部と試料基板とにかけてFIBエッチングで切り込みを入れるステップと、その上で該切り込み部分にFIB−CVDを施し、試料基板とブロック状試料とを接着固定するステップと、該試料基板上に固定されたブロック状の試料をFIBエッチング加工によって針先形状に加工するステップとからなる。また、針先形状に加工された試料は多層構造の層方向が針の長手方向に平行となるように形成するというものであった。
特開2005−265516号公報 「アトムプローブ装置及びその試料予備加工方法」平成17年9月29日公開
AP試料針は、先端に電界を集中させる必要がある為、ベース金属針、もしくはベースSi円錐柱上に、試料片を移植する必要があるが、それを可能にしたのが上記のFIBによる試料片採取・移植技術である。この技術は、透過型電子顕微鏡(TEM)試料薄片作製技術を応用したものである。しかしこの試料片採取・移植方法では、AP分析時の強い静電引力で接合部から先の移植片が飛んでロストするという問題が発生することがある。この問題は、FIB−CVDによって接着したデポ膜と被接着材との界面の強度が不足し、剥離する為に発生するものである。
本発明の課題は、上記問題を解決すること、すなわち、アトムプローブ試料片の移植・接着方法において、AP分析時の強い静電引力に十分耐えることができる試料基板とブロック状試料との強固な接着固定手法を提示することにある。
本発明のアトムプローブ分析用試料の作製方法は、ベース針と移植試料片の双方にFIBのエッチング加工によって凹凸構造を作製するステップと、互いの部材を接合させるステップと、前記凹凸構造が噛合い形態となるようにFIBのデポジション加工によって接着するステップとを踏むものとした。
本発明のアトムプローブ分析用試料の作製方法の1形態は、ベース針と移植試料片の双方の側壁にFIBのエッチング加工によって凹凸構造を作製するものであり、互いに凹凸を噛み合わせるように接合した状態でFIBのデポジション加工によって接着するようにした。そして凹凸構造例としてはベース針と移植試料片の双方の側壁の貫通溝をとるようにした。
また、本発明のアトムプローブ分析用試料の作製方法の他の形態は、ベース針と移植試料片の端面を接合突合せた状態で該接合面からわずかに離れた双方の部材位置にFIBのエッチング加工によって溝加工するものであり、これらの溝に跨るようにFIBのデポジション加工によってデポ層を形成し接着するものとした。
本発明のアトムプローブ分析用試料の作製方法を実施する集束イオンビーム装置は、ベース針をかしめて保持する金属チューブがこのチューブがはめ込まれるように溝加工された角材に取り付けられた冶具を電動5軸を持つステージ上に設置したものであって、前記冶具は、少なくとも0°と90°傾斜切換可能な機能とを備えるものとした。
また、その1形態では傾斜切換可能な機能に加えてベース針を保持する部材が針軸中心に回転自在の機能を備えるものとした。
本発明のアトムプローブ分析用試料の作製方法は、ベース針と移植試料片の双方にFIBのエッチング加工によって凹凸構造を作製し、互いの部材を接合させて前記凹凸構造が噛合い形態となるようにFIBのデポジション加工によって接着するものであるから、接合強度が大幅に向上され、AP分析時の強い静電引力に十分耐えることができる。
本発明のアトムプローブ分析用試料の作製方法を実施する集束イオンビーム装置は、ベース針を保持する部材が針軸中心に回転自在の機能と、少なくとも0°と90°傾斜切換可能な機能とを電動5軸を持つステージ上に追加して備えるものとしたので、この回転機能と傾斜機能を駆使して本発明のアトムプローブ試料片の移植・接着方法を容易に実施することができる。また、ベース針を保持する部材が電動5軸を持つステージ上に設置されるものとした形態を採るので、既存のFIB装置に保持部材を取り付け加工するだけで、容易に提供することができる。
本発明の実施形態を説明する前に、特許文献1に紹介した加工法を図6を参照しながら説明しておく。図6のAに示すように観察所望箇所の四方周辺をFIBエッチングにより穴掘り加工を行い、大きな穴を開けた方向からFIB照射ができるように試料ステージをチルトしFIBエッチングによるボトムカットをしてデバイスから切り離す。切り離されたブロック状の分析試料片1を図6のBに示すようにマニピュレータによって操作される微細なプローブ3で固定基台2上に移送しFIB−CVDによって仮固定する。観察したい個所を特定してFIBエッチングによって固定基板上に切り出されたブロック状の試料片1が仮固定(5仮固定部)されたなら、試料ステージをチルトしてブロック状の試料片1の基部と固定基台2とにかけてFIBエッチングで切り込みを入れる。そうした上でその切り込み部分にFIB−CVDを施し、試料基板とブロック状試料とを接着本固定(6本固定部)する。この状態を図6のDに示す。この本固定を複数箇所施すことによりブロック試料片1を固定基台2に堅固に固着する。最後にこのブロック状の試料片1はFIBエッチングで針形状に成形加工される。このようにして予備加工された針状試料1aを図6Eに示す。ここでは、図6のBに示すように、固定基台2は切り出した試料片1より大きな平板としたが、固定基台2に先端を平坦にした針状突起(ベース針)を設けておき、その上に切り出した試料片1を固定して全体が大きな針状になるように加工しても良い。
上記のように、特許文献1に紹介した加工法では試料基板と試料両方を貫く穴を開けてその部分に充填加工をデポジションによって行うものである。ところが、前述したようにこの接着固定手法ではAP分析時の強い静電引力に十分耐えることができず、接合部が剥離して移植片が飛んでしまう事故がまれに起こることがある。そこで、本発明はさらに堅固な試料基部とブロック状試料との強固な接着固定手法を提示する。
まず、本発明に係る第1の接着固定手法を図1を参照しつつ説明する。図中1は切り離されたブロック状の観察試料片で、図6のBに示す従来手法同様にマニピュレータによって操作される微細なプローブでベース針2の先端部分に運ばれる。図1のAはこの時の形態であるが、既に観察試料片1の基部とベース針2の先端部分には凹凸形状4が刻まれている。観察試料片1は微細なプローブの先端にFIB−CVDによって固定された状態でFIBによるエッチング加工で凹凸形状4が形成される。ベース針2の先端部分は後述するFIB装置に取り付けられたベース針保持部材に保持された状態でFIBによるエッチング加工で凹凸形状4が形成される。この両部材は図1のBに示すように互いの凹凸が噛合わされ嵌合される。この作業はマニピュレータによって操作され、固定されたベース針2の先端部分に観察試料片1が噛合うように移動されることで実現される。嵌合がなされたならば、その噛み合い部分の周囲をデポ層6で被覆するようにFIB−CVDによってデポ加工する。このデポ層6で固着された形態を図1のCに示している。互いの凹凸形状が噛合っているため、試料片の先端部分に掛かる力、針軸方向の引張り力に対して耐久力が補強され、堅固な接着固定が実現される。
図1の模式図ではそれぞれの部材に単純な両側面に貫通する針軸と直交する方向に溝を形成したものを示している。凹凸形状が溝構造を採るときは溝の方向が針軸と同方向では針軸方向の引張り力に対して耐久力が補強されないので、堅固な接着固定を実現するため直交方向に加工されている。
本発明に係る第2の接着固定手法を図2を参照しつつ説明する。図2のAに示された形態はベース針2の平坦な先端部分に観察試料片1の平坦な基部が当接接合された状態であって、双方の部材とも該接合面からわずかに離れた位置に凹凸形状として円周状の溝4が形成されている。この溝加工は先の例と同様に観察試料片1は微細なプローブの先端にFIB−CVDによって固定された状態でFIBによるエッチング加工で溝形状4が形成され、ベース針2の先端部分はFIB装置に取り付けられたベース針保持部材に保持された状態でFIBによるエッチング加工で溝形状4が形成されてもよいし、未加工のまま当接接合された状態でその接合部分をFIB−CVDによるデポ加工で仮固定を行い、両部材の溝加工をベース針保持部材に保持させた状態でFIBによるエッチング加工を実施し溝形成するようにしてもよい。次に図2のBに示すように両部材の溝4に跨るようにFIBのデポジション加工によってデポ層6を形成し固着する。この両部材の溝4に跨るように形成されたデポ層6の断面形状を図2のCに拡大して示す。このように双方の溝部4に跨って、コの字状の鎹形態で両部材を結合するため、試料片の先端部分に掛かる力、針軸方向の引張り力に対して耐久力が補強され、堅固な接着固定が実現される。
本発明に係る第2の接着固定手法の変形例を2つ図3を参照しつつ説明する。先の例ではベース針2の平坦な先端部分に観察試料片1の平坦な基部が当接接合された状態であって、該接合面からわずかに離れた双方の部材位置にFIBのエッチング加工によって円周状の溝4が形成されたものであったが、ここに示す変形例は溝ではなく穴が掘られたものである。図3のAに示した実施例は双方の部材位置にFIBのエッチング加工によって凹凸形状として針軸方向に直交する面をもつ方形の穴4を穿設したものである。この双方の穴4に跨るようにFIBのデポジション加工によってデポ層6を形成し鎹形態のブリッジで固着する。図3のAの左側は穴4が穿設加工された両部材が当接接合された形態を示した図であり、右側が双方の穴4に跨るようにデポ層6で結合させた形態を示す図である。このような鎹形態のブリッジを針の円周方向に複数カ所加工する。
図3のBに示した実施例は双方の部材位置にFIBのエッチング加工によって凹凸形状として針軸方向に直交する面をもつ方形の穴4を穿設すると共に双方の穴4を溝でつなぎI字型の連続した穴を穿設したものである。このI字型の連続した穴部分を被覆するようにFIBのデポジション加工によってデポ層6を形成しI字型のブリッジで結合固着する。図3のBの左側は双方の穴4を溝でつなぎI字型の連続した穴が穿設加工され、両部材が当接接合された形態を示した図であり、右側が双方の穴4に跨るようにI字型のブリッジのデポ層6で結合させた形態を示す図である。この実施例でも鎹形態のブリッジを針の円周方向に複数カ所加工する。
これら2つの実施例は、両部材の接合面を針軸方向に直交する面をもつ方形の穴4に跨るようなブリッジを円周方向に数カ所形成して結合したものであるから、試料片の先端部分に掛かる力、針軸方向の引張り力に対して耐久力が補強され、堅固な接着固定が実現される。
図4に本発明に係る第1の接着固定手法で実際にFIB加工した試料のFIB顕微鏡写真を示す。本発明の試料作製の手順を説明すると、第1のステップは図6のAに示す従来手法と同様に観察試料を切り出す作業である。続いて第2のステップは試料片1の基部をマニピュレータによって操作されるプローブ3の先端部にデポジションによって固定する作業である。第3のステップはプローブ3に固定された試料片1の基部に凹凸形状をエッチング加工する作業である。この加工試料の画像は示していないが次に示すベース針2の加工とほぼ同様である。続いて第4のステップはベース針2の先端部に凹凸形状をエッチング加工する作業である。図4のAとBに示したものはベース針2の先端部に凹凸形状の加工を施したものであり、AとBは試料の方向を軸方向に90°回転させて写した画像である。右下の指標の長さは4.0μmというスケールである。図1の模式図ではそれぞれの部材に単純な両側面に貫通する溝を形成したものを示しているが、この写真の試料は一方の部材の側面部に当接部残し、他方の部材側面がそこに当接して位置決めされる形状に加工している。FIBを走査させている画像は平面画像であるため、二次元の位置合わせができるが、奥行き方向に位置は把握できない。このような細工を施した理由は、奥行き方向の位置合わせを容易にするためである。なお、FIB鏡筒の他にSEM鏡筒を備えた複合機を用いる場合には奥行き情報も把握できるので、このような細工は必ずしも必要ではない。
次の第5のステップは凹凸加工がなされた試料片1とベース針2の噛合わせ作業である。図4のCに示した画像は観察試料片1をマニピュレータによって操作される微細なプローブ3でベース針2上に移送して凹凸形状4を噛合わせるところである。この観察試料片1の基部がプローブ3の先端部にデポ加工で固定されているのが観察できる。第6のステップはプローブ3先端部のデポ固定部分をFIBエッチングで除去した後、両部材をデポジションによって接着する作業である。図4のDの画像は両部材の噛み合い領域にデポ層を形成して結合接着した状態である。第7のステップはベース針2上に接着された試料片1の先端部に観察部位を特定する印を付ける作業である。図4のEの画像は観察試料片1の先端部の試料観察部位にデポにより印を付けたものである。画像において切り出されたブロック状の観察試料片1の左半分はシリコン基板であり、観察したい特定部位は基板上に形成された右側の金属膜であるため、この印の位置はブロックの中心ではなく右側に偏心している。第8のステップでこの印の位置が針先となるように観察試料片1のFIBエッチング加工を施す。先端部の尖鋭化加工が仕上がった試料が図4のFに示されている。以上が本発明の手法を採用したAP試料作製手順である。この試料と対峙するAPの引き出し電極との間に電界がかけられるとこの試料の先端部から電界蒸発が起こり、表面第1層から原子層ごと順序正しく進行し、APによって層ごとの組成や界面の組成分布、さらには電子状態変化をしらべることができる。
次に、アトムプローブ分析用試料の作製方法を実施する本発明のFIB装置について説明しておく。針状体である試料に対してFIB加工を施すため、ベース針を保持する部材が針軸中心に回転自在の機能と、少なくとも0°と90°傾斜切換可能な機能とを備えるものであることが求められる。汎用の5軸や6軸駆動のステージを有するFIB装置で本発明のアトムプローブ分析用試料の作製方法を実施するには、試料ステージ上に図5に示すような試料ホルダーを使用することが便利である。図5に示した実施例は数cm程度の長さで1cm程度の太さの角柱10の側面長手方向中央の位置に1mmφ程度の銅などの金属チューブ11を嵌め込む溝10aを形成すると共に、嵌めた金属チューブ11を挟持する板バネ12とを設けた冶具を準備する。この冶具を5軸を持つ試料ステージ上に設置する。この金属チューブ11内に本発明のベース針2を差し込んだ後、金属チューブ11をカシメて固定する。この冶具に保持されたベース針2は5軸若しくは6軸の駆動が可能となる。これで本発明の本発明のFIB装置として求められる針軸中心に回転自在の機能と、少なくとも0°と90°傾斜切換可能な機能とを備えるものとなる。
本発明に係る第1の接着固定手法を模式的に示した図である。 本発明に係る第2の接着固定手法を模式的に示した図である。 本発明に係る第2の接着固定手法の変形例2つを模式的に示した図である。 本発明に係る第1の接着固定手法でベース針に固定され先端部の尖鋭化された試料が作製されていく過程を写したFIB顕微鏡写真である。 本発明をFIB装置で実施する際に使用される試料保持手段の例を示す図である。 試料の切り出しから基台への固定と尖鋭化加工までの従来プロセスを説明する図である。 走査型アトムプローブの基本構成を説明する図である。
符号の説明
1 試料片 2 ベース針(固定基台)
3 プローブ 4 凹凸形状(溝、穴)
6 デポ層 10 角柱
11 金属チューブ 12 板バネ

Claims (6)

  1. ベース針と移植試料片の双方にFIBのエッチング加工によって凹凸構造を作製するステップと、互いの部材を接合させるステップと、前記凹凸構造が噛合い形態となるようにFIBのデポジション加工によって接着するステップとを踏むものとしたアトムプローブ分析用試料の作製方法。
  2. ベース針と移植試料片の双方の側壁にFIBのエッチング加工によって凹凸構造を作製するものであり、互いに凹凸を噛み合わせるように接合した状態でFIBのデポジション加工によって接着するようにしたものである請求項1に記載のアトムプローブ分析用試料の作製方法。
  3. 凹凸構造がベース針と移植試料片の双方の側壁間貫通溝である請求項2に記載のアトムプローブ分析用試料の作製方法。
  4. ベース針と移植試料片の端面を接合し突合せた状態で該接合面からわずかに離れた双方の部材位置にFIBのエッチング加工によって溝加工するものであり、これらの溝に跨るようにFIBのデポジション加工によってデポ層を形成し接着するようにしたものである請求項1に記載のアトムプローブ分析用試料の作製方法。
  5. ベース針をかしめて保持する金属チューブがこのチューブがはめ込まれるように溝加工された角材に取り付けられた冶具を電動5軸を持つステージ上に設置したものであって、前記冶具は、少なくとも0°と90°傾斜切換可能な機能とを備えるものである請求項1乃至4のいずれかに記載のアトムプローブ分析用試料の作製方法を実施する集束イオンビーム装置。
  6. 傾斜切換可能な機能に加えてベース針を保持する部材が針軸中心に回転自在の機能を備えたことを特徴とする請求項5に記載の集束イオンビーム装置。
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