JP4783772B2 - 電動ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータの駆動力により車輪を制動する電動ブレーキ装置の改良に関するものである。
一般に、航空機用車輪に設けられるブレーキ装置は、ブレーキディスクに押し付けられる複数のピストンを備え、各ピストンを油圧源から導かれる油圧で駆動し、制動力を発生させるようになっている。
近年、航空機に搭載される油圧源を縮小、廃止するために、車輪を制動するブレーキを油圧ブレーキから電動ブレーキ装置にかえる傾向がある。
特許文献1には、電動モータの回転運動をピストンの直線運動に変換して制動力を発生させる電動ブレーキ装置が開示されている。
特開2007−056917号公報
油圧式ブレーキ装置の場合、ピストンに導かれる油圧を保持することにより、車輪に付与される制動力が維持されるパーキングブレーキとして作動する。
電動ブレーキ装置をパーキングブレーキとして作動させる場合、電動モータの回転シャフトを保持する保持ブレーキを設け、電動モータの作動を停止した状態でも保持ブレーキを作動させて車輪の制動トルクを維持する構成とすることが考えられる。
しかしながら、保持ブレーキを電動モータの先端部に設けた場合、保持ブレーキの取り付けスペースによって電動ブレーキ装置が大型化し、電動ブレーキ装置を航空機用車輪のホイール内側に設けられる限られたスペースに収容することが難しいという問題点があった(図7、図8参照)。
また、保持ブレーキを設けず電動モータを制御し、パーキングブレーキとして作動させる方法もあるが、この場合は消費エネルギが大きくなるという問題点がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、航空機用車輪のホイール内側に設けられる限られたスペースに収容され、パーキングブレーキとして作動させられる電動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
本発明は、車輪と共に回転する複数の回転ブレーキディスクと、この回転ブレーキディスクに向けて変位可能かつ回転不能に支持される非回転ブレーキディスクと、この非回転ブレーキディスクに押し付けられる複数のピストンと、この各ピストンを非回転ブレーキディスクに対して進退させるように駆動する電動ユニットと、非回転ブレーキディスクを押圧する各ピストンの反力を受けるハウジングとを備え、電動ユニットの作動により車輪を制動する電動ブレーキ装置であって、電動ユニットは、駆動電流により回転作動する電動モータと、この電動モータの回転が伝達されるドライブギヤとこのドライブギヤに噛み合う2つのドリブンギヤとを有し、ドライブギヤ及びドリブンギヤにより電動モータの回転を減速する減速機と、一方のドリブンギヤに連結され、一方のドリブンギヤの回転が伝達されて電動モータの回転をピストンの直線運動に変換する直線運動機構と、電動モータと分離してハウジングに取り付けられ、他方のドリブンギヤに連結されるブレーキシャフトに設けられ、このブレーキシャフトを保持する保持ブレーキとを備えることを特徴とする。
また、本発明は、車輪と共に回転する複数の回転ブレーキディスクと、この回転ブレーキディスクに向けて変位可能かつ回転不能に支持される非回転ブレーキディスクと、この非回転ブレーキディスクに押し付けられる複数のピストンと、この各ピストンを非回転ブレーキディスクに対して進退させるように駆動する電動ユニットと、非回転ブレーキディスクを押圧する各ピストンの反力を受けるハウジングとを備え、電動ユニットの作動により車輪を制動する電動ブレーキ装置であって、電動ユニットは、駆動電流により回転作動する電動モータと、この電動モータの回転が伝達されるドライブギヤとこのドライブギヤに噛み合うドリブンギヤとを有し、ドライブギヤ及びドリブンギヤにより電動モータの回転を減速する減速機と、ドリブンギヤの一端に連結され、ドリブンギヤの回転が伝達されて電動モータの回転をピストンの直線運動に変換する直線運動機構と、電動モータと分離してハウジングに取り付けられ、直線運動機構と同軸上に配置され、ドリブンギヤの他端にある回転シャフトに設けられ、この回転シャフトを保持する保持ブレーキとを備えることを特徴とする。
また、本発明は、車輪と共に回転する複数の回転ブレーキディスクと、この回転ブレーキディスクに向けて変位可能かつ回転不能に支持される非回転ブレーキディスクと、この非回転ブレーキディスクに押し付けられる複数のピストンと、この各ピストンを非回転ブレーキディスクに対して進退させるように駆動する電動ユニットと、非回転ブレーキディスクを押圧する各ピストンの反力を受けるハウジングとを備え、電動ユニットの作動により車輪を制動する電動ブレーキ装置であって、電動ユニットは、駆動電流により回転作動する電動モータと、この電動モータの回転をピストンの直線運動に変換する直線運動機構と、電動モータの回転を減速して、この減速した電動モータの回転を2つの直線運動機構に両者の回転差を許容しつつ伝達する差動機構を有する減速機と、電動モータと分離してハウジングに取り付けられ、差動機構の回転を制動する保持ブレーキとを備えることを特徴とする
本発明によると、電動モータの回転シャフトを保持する保持ブレーキを備えるため、電動モータの作動を停止しても、保持ブレーキが電動モータの回転シャフトを保持することにより、各ピストンが非回転ブレーキディスクを押圧して車輪の回転を制動する状態を維持する。これにより、電動ブレーキ装置をパーキングブレーキとして作動させることができる。
保持ブレーキを電動モータと分離してハウジングに取り付けるため、保持ブレーキの取り付けスペースによって電動ブレーキ装置が大型化することを避けられ、電動ブレーキ装置を航空機用車輪のホイール内側に設けられる限られたスペースに収容することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示す電動ブレーキ装置10は、航空機用車輪のホイールの内側に設けられる多板ディスク式のものである。
この電動ブレーキ装置10は、車輪のホイールと共に回転する円盤状の回転ブレーキディスク6と、機体シャフト(車軸)に取り付けられる円盤状の非回転ブレーキディスク8と、非回転ブレーキディスク8に押し付けられる複数のピストン1と、各ピストン1を非回転ブレーキディスク8に対して進退させるように駆動する電動ユニット9とを備える。
4枚の非回転ブレーキディスク8の間に3枚の回転ブレーキディスク6が挟まれるように配置されている。
なお、回転ブレーキディスク6、各非回転ブレーキディスク8の枚数は、これに限らず、任意に設定される。
各回転ブレーキディスク6は図示しないホイールと一体回転するものであり、ホイールに対して車軸方向に変位可能に支持される。
非回転ブレーキディスク8は図示しない機体シャフトに対して複数のトルクチューブ12を介して車軸方向に変位可能に支持される。
各トルクチューブ12はホイールの回転中心軸と平行に延び、各トルクチューブ12の先端部にエンド部材11に結合される。円盤状をしたエンド部材11はホイールの内奥部に対峙し、回転するホイールに干渉しないようになっている。
複数のピストン1は車輪の回転周方向について均等な間隔を持って配置される。各ピストン1の押圧力によって非回転ブレーキディスク8と回転ブレーキディスク6が互いに押し付けられ、この摺動部分で摩擦力が発生し、制動トルクが得られる。
なお、ピストン1は必ずしも車輪の回転周方向について均等な間隔を持って配置しなくても良い。
電動ブレーキ装置10は、ピストン1を非回転ブレーキディスク8に対して進退可能に支持するハウジング7を備える。このハウジング7は図示しない機体シャフトに固定して設けられる。
図2に示すように、電動ユニット9は、駆動電流により回転作動する電動モータ2と、この電動モータ2の回転を減速する減速機4と、減速機4の回転をピストン1の直線運動に変換する直線運動機構5とを備え、これらがハウジング7に設けられる。
直線運動機構5は、ピストン1の基端部から突出するボールスクリュ15が設けられ、ピストン1には各ボールスクリュ15に多数のボールを介して螺合するボールナットが設けられ、これらによってボールスクリュ・ナット機構が介装される。このボールスクリュ・ナット機構はボールスクリュ15の回転をピストン1の直線運動に変換し、ピストン1を非回転ブレーキディスク8に対して進退させる。
なお、直線運動機構5は、上記のボールスクリュ・ナット機構に限らず、他の動力伝達機構を設けてもよい。
減速機4は互いに噛み合うドライブギヤ14とドリブンギヤ16を備える。電動モータ2の回転シャフト13にはドライブギヤ14が連結され、ボールスクリュ15の基端部にはドリブンギヤ16が連結され、回転シャフト13の回転が減速してボールスクリュ15に伝達される。
各電動モータ2が正方向に回転することにより、各ピストン1が非回転ブレーキディスク8を押圧して各非回転ブレーキディスク8を各回転ブレーキディスク6に押付け、車輪の回転を制動する。一方、駆動電流により電動モータ2が逆方向に回転することにより、各ピストン1が非回転ブレーキディスク8から離れ、各非回転ブレーキディスク8を各回転ブレーキディスク6に押付けることがなくなり、車輪の制動が解除される。
図1に示すように、ハウジング7には電動モータ2の回転シャフト13を保持する保持ブレーキ3が設けられる。保持ブレーキ3は止まっている電動モータ2の回転シャフト13を回転しないように保持して電動モータ2の回転を制動するものである。
図2に示すように、保持ブレーキ3は、電動モータ2と分離して設けられ、そのケーシングがハウジング7の外側に取り付けられる。保持ブレーキ3は、各ピストン1と並んでハウジング7に取り付けられる。
保持ブレーキ3は、ハウジング7の外側に設けられるが、これに限らず、ハウジング7の内側に収容してもよい。
保持ブレーキ3は、図示しないが、電動モータ2の回転シャフト13と共に回転する回転部(ブレーキロータ)と、この回転部に対して進退可能に設けられる摩擦部材(ブレーキパッド)と、この摩擦部材を回転部に押し付ける電磁アクチュエータと、摩擦部材を回転部から離す方向に付勢する戻しバネとを備え、電磁アクチュエータの駆動力により戻しバネの付勢力に抗してこの摩擦部材を回転部に押し付けて電動モータ2の回転シャフト13を保持する。
航空機に搭載される制御装置として、図示しない上位のブレーキコントローラと、電動モータ2の作動を制御するピストン押付コントローラと、保持ブレーキ3の作動を制御するピストン保持コントローラとが設けられる。上位のブレーキコントローラからピストン押付コントローラにピストン押付力指令信号が送られ、ピストン押付コントローラはこのピストン押付力指令信号に応じて各電動モータ2の作動を制御する。上位のブレーキコントローラからピストン保持コントローラにピストン保持指令信号が送られ、ピストン保持コントローラはこのピストン保持指令信号に応じて各保持ブレーキ3の作動を制御する。各電動モータ2の作動と各保持ブレーキ3の作動は互いに連係して以下のように制御される。
車輪の制動解除時に、ピストン押付コントローラから送られる駆動電流により電動モータ2が戻し方向に回転作動し、直線運動機構5を介して各ピストン1が非回転ブレーキディスク8から離れ、各非回転ブレーキディスク8を各回転ブレーキディスク6に押付けることがなく、車輪の制動が解除される。このとき、ピストン保持コントローラによって保持ブレーキ3は電磁アクチュエータが非通電状態にあり、戻しバネの付勢力によって摩擦部材が回転部から離れ、電動モータ2の回転シャフト13を保持しない。
航空機の走行時における車輪の制動時に、ピストン押付コントローラから送られる駆動電流により電動モータ2を押圧方向に回転作動させ、各ピストン1が非回転ブレーキディスク8を押圧し、各非回転ブレーキディスク8を各回転ブレーキディスク6に押付け、車輪の回転を制動する。このとき、ピストン保持コントローラによって保持ブレーキ3は電磁アクチュエータが非通電状態にあり、戻しバネの付勢力によって摩擦部材が回転部から離れ、電動モータ2の回転シャフト13を保持しない。
航空機の停止時における車輪の制動時(パーキングブレーキ時)に、ピストン押付コントローラから送られる駆動電流により電動モータ2を押圧方向に回転作動させ、各ピストン1が非回転ブレーキディスク8を押圧し、各非回転ブレーキディスク8を各回転ブレーキディスク6に押付ける。こうして電動モータ2の作動により車輪の回転を制動する状態にて、ピストン保持コントローラから送られる駆動電流により保持ブレーキ3は電磁アクチュエータが作動し、戻しバネの付勢力に抗して摩擦部材を回転部に押し付け、電動モータ2の回転シャフト13を保持した後、電動モータ2の作動を解除する。
こうして、航空機の停止時に保持ブレーキ3を通電し、電動モータ2の通電を停止することにより、非回転ブレーキディスク8を押圧した状態で電動モータ2の回転シャフト13を保持する状態が維持され、すなわち、車輪の回転を制動する状態が維持され、電動ブレーキ装置10をパーキングブレーキとして作動させる。
保持ブレーキ3の消費電力は、電動モータ2より少ないため、消費エネルギの低減がはかれる。
なお、保持ブレーキ3は、摩擦部材を回転部に押し付ける方向に付勢する戻しバネと、摩擦部材を回転部から離す方向に駆動する電磁アクチュエータとを備え、戻しバネの付勢力により摩擦部材を回転部に押し付けて電動モータ2の回転シャフト13を保持する構成としてもよい。この場合、航空機の停止時における車輪の制動時(パーキングブレーキ時)に、電動モータ2と保持ブレーキ3の通電を共に停止するため、消費エネルギの低減がさらにはかれる。
以上のように、ハウジング7に電動モータ2を取り付けるとともに、保持ブレーキ3を電動モータ2と分離してハウジング7に取り付けることにより、保持ブレーキ3を各ピストン1と並んでハウジング7に取り付けることが可能となり、保持ブレーキ3の取り付けスペースによって電動ユニット9及び電動ブレーキ装置10が大型化することが避けられる。
図2に示すように、電動ユニット9の長さL4は、電動モータ2の先端部からピストンの先端部までの長さとなる。
これに対して、比較例として図8に示す電動ユニット39は、保持ブレーキ3が電動モータ2の先端部に設けられるものである。この場合、保持ブレーキ3の取り付けスペースによって電動ユニット39の長さL3は、保持ブレーキ3の先端部からピストン1の先端部までの長さとなる。
したがって、本発明の電動ユニット9の長さL4は、比較例として図8に示す電動ユニット39の長さL3に比べて、保持ブレーキ3の取り付けスペースに相当する長さ分だけ短縮される。
図1に示すように、電動ブレーキ装置10の全長L2は、電動モータ2の先端部からエンド部材11の端部までの長さとなる。
これに対して、比較例として図7に示す電動ブレーキ装置30は、保持ブレーキ3が電動モータ2の先端部に設けられるものである。この場合、保持ブレーキ3の取り付けスペースによって電動ブレーキ装置30の全長L1は、保持ブレーキ3の先端部からエンド部材11の端部までの長さとなる。
したがって、本発明の電動ブレーキ装置10の全長L2は、比較例として図7に示す電動ブレーキ装置30の全長L1に比べて、保持ブレーキ3の取り付けスペースに相当する長さ分だけ短縮される。
本発明は、車輪と共に回転する複数の回転ブレーキディスク6と、この回転ブレーキディスク6に向けて変位可能かつ回転不能に支持される非回転ブレーキディスク8と、この非回転ブレーキディスク8に押し付けられる複数のピストン1と、この各ピストン1を非回転ブレーキディスク8に対して進退させるように駆動する電動ユニット9と、非回転ブレーキディスク8を押圧する各ピストン1の反力を受けるハウジング7とを備え、電動ユニット9の作動により車輪を制動する電動ブレーキ装置10であって、電動ユニット9は、駆動電流により回転作動する電動モータ2と、電動モータ2の回転をピストン1の直線運動に変換する直線運動機構5と、電動モータ2の回転シャフト13を保持する保持ブレーキ3とを備え、保持ブレーキ3を電動モータ2と分離してハウジング7に取り付けることを特徴とする。
上記構成に基づき、保持ブレーキ3が電動モータ2の回転シャフト13を保持することにより、電動モータ2の作動を停止しても、各ピストン1が非回転ブレーキディスク8を押圧して車輪の回転を制動する状態を維持するため、電動ブレーキ装置10をパーキングブレーキとして作動させることができる。
保持ブレーキ3を電動モータ2と分離してハウジング7に取り付けるため、保持ブレーキ3の取り付けスペースによって電動ブレーキ装置10が大型化することを避けられ、電動ブレーキ装置10を図示しない航空機用車輪のホイール内側に設けられる限られたスペースに収容することができる。
本実施の形態では、電動ユニット9は電動モータ2の回転を減速して直線運動機構5に伝達する減速機4を備え、この減速機4を電動モータ2と保持ブレーキ3との間に配置し、保持ブレーキ3を電動モータ2と同じ回転中心軸O上に設ける構成とした。
このため、保持ブレーキ3を各ピストン1と並んでハウジング7に取り付けることが可能となり、保持ブレーキ3の取り付けスペースによって電動ブレーキ装置10が大型化することを避けられる。
次に図3、図4に示す他の実施の形態を説明する。これは基本的には図1、図2に示す実施の形態と同じ構成を有し、相違する部分のみ説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。
図4に示すように、電動ユニット9は保持ブレーキ3の制動力を減速機4を介して電動モータ2に付与する構成とする。
減速機4は、電動モータ2の回転シャフト13に連結されるドライブギヤ14と、このドライブギヤ14に噛み合うドリブンギヤ16、17とを備え、ドリブンギヤ16にボールスクリュ15の基端部を連結し、ドリブンギヤ17に保持ブレーキ3のブレーキシャフト18が連結される。
保持ブレーキ3は、図示しないが、ブレーキシャフト18と共に回転する回転部と、この回転部に押し付けられる摩擦部材とを備え、電磁アクチュエータの駆動力またはバネの付勢力によってこの摩擦部材を回転部に押し付けるようになっている。
図3に示すように、ハウジング7に電動モータ2を取り付けるとともに、保持ブレーキ3を電動モータ2と分離してハウジング7に取り付ける。
保持ブレーキ3は、ハウジング7の外側に設けられるが、これに限らず、ハウジング7の内側に収容してもよい。
図4に示すように、電動ユニット9の長さL4は、電動モータ2の先端部からピストンの先端部までの長さとなり、比較例として図8に示す電動ユニット39の長さL3に比べて、保持ブレーキ3の取り付けスペースに相当する長さ分だけ短縮される。
図3に示すように、電動ブレーキ装置10の全長L2は、電動モータ2の先端部からエンド部材11の端部までの長さとなり、比較例として図7に示す電動ブレーキ装置30の全長L1に比べて、保持ブレーキ3の取り付けスペースに相当する長さ分だけ短縮される。
以上のように、本実施の形態では、電動ユニット9は電動モータ2の回転を減速して直線運動機構5に伝達する減速機4を備え、この減速機4は、電動モータ2の回転が伝達されるドライブギヤ14と、このドライブギヤ14に噛み合う2つのドリブンギヤ16、17とを備え、一方のドリブンギヤ16の回転を直線運動機構5に伝達し、他方のドリブンギヤ17の回転を保持ブレーキ3が制動する構成とした。
このため、保持ブレーキ3を各ピストン1と並んでハウジング7に取り付けることが可能となり、保持ブレーキ3の取り付けスペースによって電動ユニット9及び電動ブレーキ装置10が大型化することが避けられる。
保持ブレーキ3の制動力を減速機4が倍力してピストン1に付与することにより、保持ブレーキ3に要求される制動トルクが低減され、保持ブレーキ3の小型化がはかれる。
また、保持ブレーキ3が減速機4を介して取り付けられるため、保持ブレーキ3の設置場所に対する自由度が増す。
他の実施の形態として、図5に示すように、保持ブレーキ3を直線運動機構5と同軸上に配置し、保持ブレーキ3を電動モータ2と並んでハウジング7に取り付けてもよい。
直線運動機構5は、ボールスクリュ15の回転をピストン1の直線運動に変換する。ボールスクリュ15には減速機4のドリブンギヤ16が連結されるとともに、ドリブンギヤ16の回転シャフトであるボールスクリュ15を保持する保持ブレーキ3が設けられる。
保持ブレーキ3は、ボールスクリュ15と共に回転する回転部と、この回転部に押し付けられる摩擦部材とを備え、電磁アクチュエータの駆動力またはバネの付勢力によってこの摩擦部材を回転部に押し付けるようになっている。
図5に示すように、電動ユニット9の長さL4は、電動モータ2の先端部からピストンの先端部までの長さとなり、比較例として図8に示す電動ユニット39の長さL3に比べて、保持ブレーキ3の取り付けスペースに相当する長さ分だけ短縮される。
以上のように、本実施の形態では、電動ユニット9は電動モータ2の回転を減速して直線運動機構5に伝達する減速機4を備え、この減速機4は、電動モータ2の回転が伝達されるドライブギヤ14と、このドライブギヤ14に噛み合うドリブンギヤ16とを備え、このドリブンギヤ16の回転を直線運動機構5に伝達し、保持ブレーキ3がドリブンギヤ16の回転シャフトであるボールスクリュ15を保持する構成とし、保持ブレーキ3を直線運動機構5と同軸上に配置する構成とした。
このため、保持ブレーキ3を各電動モータ2と並んでハウジング7に取り付けることが可能となり、保持ブレーキ3の取り付けスペースによって電動ユニット9及び電動ブレーキ装置10が大型化することが避けられる。
また、保持ブレーキ3の長さがピストン1と運動変換機構5の長さより大きくなった場合は、図3、4に示す実施の形態では非回転ブレーキディスク8に保持ブレーキ3が干渉してしまうために保持ブレーキ3を設置できないが、本実施の形態では保持ブレーキ3の長さがピストン1と運動変換機構5の長さより大きくなっても、保持ブレーキ3を設置できるという利点がある。
他の実施の形態として、図6に示すように、電動ユニット9は、電動モータ2の回転を差動機構21を介して2つの直線運動機構5に伝達するようにしてもよい。
減速機10は、直線運動機構5のボールスクリュ15に連結されるドリブンギヤ16と、電動モータ2によって回転駆動されるドライブギヤ14と、1つのドライブギヤ14の回転を2つのドリブンギヤ16に対して両者の回転差を許容しつつ伝達する差動機構21とを備える。
各差動機構21は、ドリブンギヤ16と噛み合う中継ギヤ23を備え、2つの中継ギヤ23の間にディファレンシャルギヤ24を備える。ディファレンシャルギヤ24は各中継ギヤ23を両者の回転差を許容しつつ回転駆動するものである。
ドライブギヤ14がディファレンシャルギヤ24のケース外周に形成されたギヤに噛み合い、電動モータ2の回転がドライブギヤ14を介してディファレンシャルギヤ24のケースに伝えられる。
ディファレンシャルギヤ24は、例えば、そのケース内に各中継ギヤ23と同軸上に設けられる対のサイドギヤを備えるとともに、各サイドギヤに対してそれぞれ直交する方向に回転するよう噛合う複数のピニオンを備え、各ピニオンがそのケースに対して回転可能に連結される。
各サイドギヤが連結される各ボールスクリュ15の回転トルクが等しい場合にピニオンが自転することなくケースと各サイドギヤが同期して回転する一方、各サイドギヤの回転トルクが異なる場合にピニオンが自転して各サイドギヤが回転差を持って回転する。
各部品の加工公差や組立公差によりピストン1、2の相対位置に誤差Xがある場合、図6に示すように、一方のピストン1が非回転ブレーキディスク8に先に接触すると、差動機構21が各中継ギヤ23に回転差を持たせ、このピストン1がストロークせず、他方のピストン1だけがストロークし、誤差Xが0になる。両方のピストン1が非回転ブレーキディスク8に接触すると、電動モータ2で発生したトルクの半分のトルクが各ドリブンギヤ16に伝達され、図中矢印で示す各ピストン1の押付力が均等になる。
なお、これに限らず、差動機構21として、各中継ギヤ23を両者の回転差を許容しつつ回転駆動するトルクリミッタ機構を備えてもよい。
減速機4は、電動モータ2のドライブギヤ14に噛み合うドリブンギヤ17を備え、ドリブンギヤ17に保持ブレーキ3のブレーキシャフト18が連結される。
保持ブレーキ3は、図示しないが、ブレーキシャフト18と共に回転する回転部と、この回転部に押し付けられる摩擦部材とを備え、電磁アクチュエータの駆動力またはバネの付勢力によってこの摩擦部材を回転部に押し付けるようになっている。
ハウジング7に電動モータ2を取り付けるとともに、保持ブレーキ3を電動モータ2と分離してハウジング7に取り付ける。
以上のように、本実施の形態では、減速機4は電動モータ2の回転を2つの直線運動機構5に両者の回転差を許容しつつ伝達する差動機構21を備え、保持ブレーキ3が差動機構21の回転を制動する構成とした。
このため、各部品の加工公差や組立公差に起因する各ピストン1のストローク差を解消し、保持ブレーキ3によって保持されるピストン1の押付力を均等にし、大きい制動トルクが得られる。
保持ブレーキ3の制動力を差動機構21が倍力して各ピストン1に付与することにより、保持ブレーキ3に要求される制動トルクが低減され、保持ブレーキ3の小型化がはかれる。
本実施の形態では、2つの保持ブレーキ3によって4つのピストン1を駆動することが可能となり、保持ブレーキ3の使用個数を減らすことができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明の実施の形態の電動ブレーキ装置を示す構成図。 同じく電動ユニットを示す構成図。 他の実施の形態の電動ブレーキ装置を示す構成図。 同じく電動ユニットを示す構成図。 他の実施の形態の電動ユニットを示す構成図。 他の実施の形態の電動ブレーキ装置を示す構成図。 参考例として電動ブレーキ装置を示す構成図。 同じく電動ユニットを示す構成図。
符号の説明
1 ピストン
2 電動モータ
3 保持ブレーキ
4 減速機
5 直線運動機構
6 回転ブレーキディスク
7 ハウジング
8 非回転ブレーキディスク
9 電動ユニット
10 電動ブレーキ装置
13 回転シャフト
14 ドライブギヤ
15 ボールスクリュ(回転シャフト)
16 ドリブンギヤ
17 ドリブンギヤ
21 差動機構
23 中継ギヤ
24 ディファレンシャルギヤ

Claims (5)

  1. 車輪と共に回転する複数の回転ブレーキディスクと、
    この回転ブレーキディスクに向けて変位可能かつ回転不能に支持される非回転ブレーキディスクと、
    この非回転ブレーキディスクに押し付けられる複数のピストンと、
    この各ピストンを前記非回転ブレーキディスクに対して進退させるように駆動する電動ユニットと、
    前記非回転ブレーキディスクを押圧する前記各ピストンの反力を受けるハウジングとを備え、
    前記電動ユニットの作動により車輪を制動する電動ブレーキ装置であって、
    前記電動ユニットは、
    駆動電流により回転作動する電動モータと、
    この電動モータの回転が伝達されるドライブギヤとこのドライブギヤに噛み合う2つのドリブンギヤとを有し、前記ドライブギヤ及び前記ドリブンギヤにより前記電動モータの回転を減速する減速機と、
    一方の前記ドリブンギヤに連結され、一方の前記ドリブンギヤの回転が伝達されて前記電動モータの回転を前記ピストンの直線運動に変換する直線運動機構と、
    前記電動モータと分離して前記ハウジングに取り付けられ、他方の前記ドリブンギヤに連結されるブレーキシャフトに設けられ、前記ブレーキシャフトを保持する保持ブレーキとを備えることを特徴とする電動ブレーキ装置。
  2. 前記保持ブレーキが複数の前記ピストンと並んで前記ハウジングに取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の電動ブレーキ装置。
  3. 車輪と共に回転する複数の回転ブレーキディスクと、
    この回転ブレーキディスクに向けて変位可能かつ回転不能に支持される非回転ブレーキディスクと、
    この非回転ブレーキディスクに押し付けられる複数のピストンと、
    この各ピストンを前記非回転ブレーキディスクに対して進退させるように駆動する電動ユニットと、
    前記非回転ブレーキディスクを押圧する前記各ピストンの反力を受けるハウジングとを備え、
    前記電動ユニットの作動により車輪を制動する電動ブレーキ装置であって、
    前記電動ユニットは、
    駆動電流により回転作動する電動モータと、
    この電動モータの回転が伝達されるドライブギヤとこのドライブギヤに噛み合うドリブンギヤとを有し、前記ドライブギヤ及び前記ドリブンギヤにより前記電動モータの回転を減速する減速機と、
    前記ドリブンギヤの一端に連結され、前記ドリブンギヤの回転が伝達されて前記電動モータの回転を前記ピストンの直線運動に変換する直線運動機構と、
    前記電動モータと分離して前記ハウジングに取り付けられ、前記直線運動機構と同軸上に配置され、前記ドリブンギヤの他端にある回転シャフトに設けられ、前記回転シャフトを保持する保持ブレーキとを備えることを特徴とする電動ブレーキ装置。
  4. 前記保持ブレーキが前記電動モータと並んで前記ハウジングに取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の電動ブレーキ装置。
  5. 車輪と共に回転する複数の回転ブレーキディスクと、
    この回転ブレーキディスクに向けて変位可能かつ回転不能に支持される非回転ブレーキディスクと、
    この非回転ブレーキディスクに押し付けられる複数のピストンと、
    この各ピストンを前記非回転ブレーキディスクに対して進退させるように駆動する電動ユニットと、
    前記非回転ブレーキディスクを押圧する前記各ピストンの反力を受けるハウジングとを備え、
    前記電動ユニットの作動により車輪を制動する電動ブレーキ装置であって、
    前記電動ユニットは、
    駆動電流により回転作動する電動モータと、
    この電動モータの回転を前記ピストンの直線運動に変換する直線運動機構と、
    前記電動モータの回転を減速して、この減速した前記電動モータの回転を2つの前記直線運動機構に両者の回転差を許容しつつ伝達する差動機構を有する減速機と、
    前記電動モータと分離して前記ハウジングに取り付けられ、前記差動機構の回転を制動する保持ブレーキとを備えることを特徴とする電動ブレーキ装置。
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