JP4780040B2 - 経路通知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の特定の座席への太陽光の入射量が多くなる移動経路や、車両の特定の座席への太陽光の入射量が少なくなる移動経路を通知することが可能な経路通知装置に関する。
従来、車室内へ入射する太陽光の入射量が少なくなるような移動経路を探索する装置が公知である。例えば特許文献1の装置では、まず、設定された目的地へ到達する複数の移動経路を公知のダイクストラ法によって探索する。次に、探索された複数の移動経路について、当該移動経路に含まれる各道路の道路コスト(各交差点間の道路長や道路種別等によって決定される)の総和を算出するとともに、当該移動経路に含まれる各道路の日陰コスト(当該道路が建造物等によって日陰になりやすい度合い)の総和を算出する。そして、探索した複数の移動経路における道路コストの総和と日陰コストの総和とを加味して、推奨する移動経路を決定する。
特開2004−226199号公報
前述のように、特許文献1の装置は、道路が建造物等によって日陰になっている程度を日陰コストとして設定し、この日陰コストを用いて車両への入射光が少ない経路を決定している。しかし、出発地および目的地によっては、経路を構成する道路に影を生成するような建造物があまり存在しない場合もある。そのため、特許文献1の装置では、十分に日陰になる経路を通知することができない可能性が高かった。
また、同じ車室内でも、日陰になっている座席と日陰になっていない座席とが存在する。しかし、特許文献1の装置は、車室内全体を一まとめとして日陰コストを設定している。そのため、特許文献1の装置は、特定の座席が十分に日陰になる経路を通知ことができなかった。
また、冬の寒い時には、日向となりやすい経路を走行したいと考えるユーザーも存在すると思われるが、特許文献1の装置は、日陰となるかどうかを考慮した経路を探索することができるのみであり、日向となるかどうかを考慮した経路を探索して通知することはできなかった。
また、ユーザーが目的地まで車両を運転する際には、運転席や助手席へ入射する太陽光の入射量が多くなる移動経路を走行したい場合や、後部座席へ入射する太陽光の入射量が少なくなる移動経路を走行したい場合もある。しかしながら、前述のように、特許文献1の装置では、単に車室内全体への太陽光の入射量が小さくなる移動経路を選択するのみであるので、特定の座席への太陽光の入射量が十分に小さくなる経路を通知するいことはできなかった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、車両の特定の座席が十分に日陰または日向になる経路を通知することができる経路通知装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためにの請求項に記載の発明は、目的地までの車両の移動経路を複数探索する探索手段を備え、探索された複数の移動経路の少なくとも1つを通知する経路通知装置であって、目的地へ到達するまでに走行すべき各道路を車両が走行する場合に、車両の複数の座席へ入射する太陽光の入射量を予測する予測手段と、予測手段の予測結果から、探索手段が探索した複数の移動経路に沿って車両が目的地まで走行する場合に、複数の座席へ入射する太陽光の入射量の総和を算出する算出手段と、ユーザーの指示操作に基づき、複数の座席に対して優先度合いを設定する設定手段と、ユーザーの指示操作に基づき、複数の座席への太陽光の入射量の総和が大きくなる移動経路を指定する日向指定、または、複数の座席への太陽光の入射量の総和が小さくなる移動経路を指定する日陰指定を行う指定手段とを設け、指定手段によって日向指定が行われた場合、算出手段の算出結果から、設定手段が設定した優先度合いが高い座席における太陽光の入射量の総和が、設定手段が設定した優先度合いが低い座席における太陽光の入射量の総和よりも大きくなるような移動経路を通知し、指定手段によって日陰指定が行われた場合、算出手段の算出結果から、設定手段が設定した優先度合いが高い座席における太陽光の入射量の総和が、設定手段が設定した優先度合いが低い座席における太陽光の入射量の総和よりも小さくなるような移動経路を通知することを特徴とする。
例えば、夏場において、車両に老人や子供が搭乗している場合、日焼け防止や体調不全を起こさせないために、ユーザーは助手席や後部座席への太陽光の入射量の総和が少なくなる移動経路に沿って走行したいと考える場合がある。また、例えば、冬場において、車両にユーザーのみが搭乗している場合、暖房効果を得るために、ユーザーは運転席への太陽光の入射量の総和が多くなる移動経路に沿って走行したいと考える場合がある。
そこで、本発明の経路案内装置では、予測手段は、目的地へ到達するまでに走行すべき各道路を車両が走行する場合に、車両の複数の座席へ入射する太陽光の入射量を予測する。算出手段は、予測手段の予測結果から、探索手段が探索した複数の移動経路に沿って車両が目的地まで走行する場合の、複数の座席へ入射する太陽光の入射量の総和を算出する。そして、指定手段によって日向指定が行われた場合には、算出手段の算出結果から、設定手段が設定した優先度合いが高い座席における太陽光の入射量の総和が、設定手段が設定した優先度合いが低い座席における太陽光の入射量の総和よりも大きくなるような移動経路を通知する。また、指定手段によって日陰指定が行われた場合には、算出手段の算出結果から、設定手段が設定した優先度合いが高い座席における太陽光の入射量の総和が、設定手段が設定した優先度合いが低い座席における太陽光の入射量の総和よりも小さくなるような移動経路を通知する。これにより、本経路通知装置は、車両の複数の座席への太陽光の入射量の総和が、設定手段によって設定された優先度合いの高い順に大きくなるよう、または、小さくなるような移動経路を通知することができる。すなわち、ユーザーの所望する座席への太陽光の入射量が多くなる移動経路や、ユーザーの所望する座席への太陽光の入射量が少なくなる移動経路を通知することができる。
請求項に記載のように、指定手段によって日向指定が行われた場合、優先度合いが高い座席における太陽光の入射量の総和が、優先度合いが低い座席における太陽光の入射量の総和よりも大きくなるような移動経路のうち、複数の座席への太陽光の入射量の総和の合計が最も大きくなる移動経路を通知することが望ましい。指定手段によって日向指定が行われた場合、ユーザーは複数の座席の各々への太陽光の入射量が最も多くなる移動経路を走行したいものと考えられるためである。
請求項に記載のように、指定手段によって日陰指定が行われた場合、優先度合いが高い座席における太陽光の入射量の総和が、優先度合いが低い座席における太陽光の入射量の総和よりも小さくなるような移動経路のうち、複数の座席への太陽光の入射量の総和の合計が最も小さくなる移動経路を通知することが望ましい。指定手段によって日陰指定が行われた場合、ユーザーは複数の座席の各々への太陽光の入射量が最も少なくなる移動経路を走行したいものと考えられるためである。
請求項に記載のように、日時に基づいて太陽の方位・高度が定まる方位・高度関係を記憶する記憶手段を設け、予測手段は、車両が複数の道路の各々を走行する場合の進行方向と、記憶手段に記憶された方位・高度関係とから、車両が複数の道路の各々を走行すると想定される時刻における、複数の座席への太陽光の入射方向を算出するとともに、算出した太陽光の入射方向から、車両のフロントウィンドウ部、サイドウィンドウ部、リアウィンドウ部を介して複数の座席へと入射する太陽光の入射量を予測することが望ましい。
前述の太陽光は、車両のフロントウィンドウ部、サイドウィンドウ部、リアウィンドウ部を介して複数の座席へと入射することとなるが、その際に問題となるのが、複数の座席への太陽光の入射方向である。太陽光の入射方向は、車両が複数の道路の各々を走行する場合の進行方向と、車両が複数の道路の各々を走行すると想定される時刻における太陽の方位・高度とに起因して変化する。そのため、前述した進行方向や太陽の方位・高度によっては、車両のルーフやドア、ボデーに阻まれて、太陽光が複数の座席へと入射されない場合や、その一部にのみ入射する場合がある。
そこで、日時に基づいて太陽の方位・高度が定まる方位・高度関係を記憶手段に記憶させるとともに、予測手段は、車両が複数の道路の各々を走行する場合の進行方向と、記憶手段に記憶された方位・高度関係とから、複数の座席への太陽光の入射方向を算出する。そして、算出した太陽光の入射方向から、車両のフロントウィンドウ部、サイドウィンドウ部、リアウィンドウ部を介して、複数の座席へと入射する太陽光の入射量を予測する。これにより、予測手段は、複数の座席へと入射する太陽光の入射量を正確に予測することができる。
請求項に記載のように、予測手段は、算出した太陽光の入射方向が、車両が複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として右前上空方向から車両に入射するものである場合、車両の後列左座席には太陽光が入射しないものと予測することが望ましい。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として右前上空方向から車両に入射するものである場合、後列左座席には、車両のルーフや前列座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。
請求項に記載のように、予測手段は、算出した太陽光の入射方向が、車両が複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として左前上空方向から車両に入射するものである場合、車両の後列右座席には太陽光が入射しないものと予測することが望ましい。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として左前上空方向から車両に入射するものである場合、後列右座席には、車両のルーフや前列座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。
請求項に記載のように、予測手段は、算出した太陽光の入射方向が、車両が複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として右後上空方向から車両に入射するものである場合、車両の前列左座席には太陽光が入射しないものと予測することが望ましい。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として右後上空方向から車両に入射するものである場合、前列左座席には、車両のルーフ、後部座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。
請求項に記載のように、予測手段は、算出した太陽光の入射方向が、車両が複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として左後上空方向から車両に入射するものである場合、車両の前列右座席には太陽光が入射しないものと予測することが望ましい。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として左後上空方向から車両に入射するものである場合、前列右座席には、車両のルーフ、後部座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。
請求項に記載のように、天候情報を取得する取得手段を設け、予測手段は、取得手段が取得した天候情報が晴天でない場合、複数の座席への太陽光の入射はないものとすることが望ましい。天候が晴天でない場合、複数の座席への太陽光の入射はないためである。
図1は、本発明の一実施形態における経路通知装置の全体構成を示すブロック図である。本経路通知装置は、車両用ナビゲーション装置に組み込まれて動作する。
図1において、位置検出器1は、地磁気センサ1A、ジャイロスコープ1B、距離センサ1C、GPS受信機1Dから構成され、車両の現在位置および進行方向の検出を行う。
地磁気センサ1Aは、例えばパーマロイ等の環状の強磁性体に、これを励磁するための励磁巻線と、方向検出用の直交する2つの検出巻線とが巻かれた構成を持つ。そして、励磁巻線に交流電圧を印加することによって2つの検出巻線に発生する電圧を計測し、これに基づいて車両の進行方向を絶対方位として検出する。
ジャイロスコープ1Bは、例えば水晶振動子を備え、当該振動子を振動させた際に発生する、コリオリ力に基づく振動から、車両のヨー角速度(ヨーレート)を検出する。
距離センサ1Cは、例えば車両に搭載された図示しない車輪や車軸の回転信号に基づいて、車両の移動距離を検出する。
GPS受信機1Dは、人工衛星である図示しないGPS衛星から送信される位置測定用のGPS信号を受信し、車両が現在走行している地点の緯度や経度、高度を検出する。
位置検出器1は、前述した4つの機器の検出結果を相互に補間することによって、車両の現在位置および進行方向を高い精度で検出する。もちろん、要求される検出精度によっては、前述の4つの機器を全て備える必要はない。なお、車両の現在位置および進行方向に関しては、例えば三次元ジャイロによって、車両の左右方向および高さ方向における加速度を検出し、当該検出結果にも基づいて検出することとしても良い。また、ステアリングセンサ等、他のセンサによる検出信号にも基づいて行うこととしてもよい。
地図データ記憶器2は、例えば記憶媒体としてハードディスクを有し、道路情報、建造物情報、各地域の住所情報や郵便番号情報等を含む地図データと、地図画像を表示するための地図画像データとを記憶する。地図データおよび地図画像データに関しては、CD−ROMやDVD−ROM等に記憶することとしても良い。
操作スイッチ3は、複数のメカニカルなスイッチから構成され、各種ナビゲーション動作の開始や終了を指示する。さらに、操作スイッチ3は、車両の各座席に対して、太陽光の入射量の総和に関する優先度の設定も行う。前述の優先度は、車両の前列左座席、前列右座席、後列左座席、後列右座席に対して1から4のいずれかの数値として設定されるものであり、設定された数値が低いほど、優先度が高いことを示す。なお、前述の各座席のうち、対角線上に位置する2つの座席(前列右座席と後列左座席、前列左座席と後列右座席)に関しては、優先度1と優先度2を設定することはできない。対角線上に位置する座席のいずれか一方の座席について優先度1を設定した場合、もう一方の座席が優先度2となるような太陽光の入射状況は考え難いためである。図2は、車両の各座席に対して前述の優先度を設定した例であり、□は各座席を示し、□内の数字は設定された優先度を示す。また、楕円はハンドルの位置を示す。(a)〜(c)は右ハンドルの車両の場合の例であり、(d)は左ハンドルの車両の場合の例である。
また、操作スイッチ3は、車両の各座席に入射する太陽光の入射量が多くなるような移動経路を設定するよう指定(以降、日向指定とする)したり、車両の各座席に入射する太陽光の入射量が少なくなるような移動経路を設定するよう指定(以下、日陰指定とする)することも行う。前述の各種指示、優先度の設定、日向指定・日陰指定に関しては、音声認識を利用して行うこととしても良い。
リモコン4は、例えば各種機能スイッチを備えた多機能リモコンであり、リモコンセンサ5を介して、上述した操作スイッチ3とほぼ同様の操作を行うことができる。
タッチディスプレイ6は、操作キーを表示する表示パネルと、当該表示パネルに表示された操作キーへのタッチを検出するタッチパネルから構成され、地図画像の表示を含む各種ナビゲーション表示を行う。また、タッチされた位置に表示されている各種操作キーと対応する動作の実行を指示でき、上述した操作スイッチ3およびリモコン4とほぼ同様の操作を行うことができる。
なお、操作スイッチ3、リモコン4、タッチディスプレイ6は設定手段、指定手段として機能する。
データベース7は、例えば記憶媒体としてハードディスクを有し、日時に基づいて定まる太陽の方位・高度をデータベースとして保持している。これらのデータは、地球の公転・自転に伴う太陽の日周運動を公知の数学公式から算出した後、各種実験データによって補完され、精度の高いものとなっている。なお、前述したデータに関しては、CD−ROMやDVD−ROMに記憶することとしても良い。このデータベース7は、記憶手段として機能する。
通信機8は、車載用の小型通信機であり、図示しない情報センターから送信される渋滞情報を受信する。さらに、通信機8は、情報センターから送信される、車両の現在位置周辺の天候(晴天・曇天・雨天等)を示す天候情報を受信する。前述の渋滞情報や天候情報に関しては、ラジオ放送等から受信することとしても良い。また、車両の現在位置周辺の天候に関しては、日照センサや降雨センサからのセンサ信号に基づいて、晴天・曇天・雨天のいずれであるかを判断することとしても良い。この通信機8は、取得手段として機能する。
ECU9は、公知のコンピュータから構成され、地図画像表示を含む各種ナビゲーション動作を実行する。具体的には、ECU9は、位置検出器1が検出した車両の現在位置および進行方向に基づいて、地図データ記憶器2から車両の現在位置周辺の地図画像データを読み出すとともに、通信機8が受信した渋滞情報や車両の現在位置を示すマークを重畳した地図画像をタッチディスプレイ6に表示させ、スピーカ10から各種音声案内を行わせる。また、ECU9は、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から目的地が指定されると、地図データ記憶器2に記憶された地図データを用いて、距離優先、時間優先等の予め設定された条件を満たす複数の移動経路を、公知のダイクストラ法を用いて探索する。前述の複数の移動経路のうち、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から案内すべき移動経路が指定されると、タッチディスプレイ6に表示された地図画像上における当該移動経路の表示色を変化させるとともに、当該移動経路に沿って車両が走行するよう、スピーカ10から案内音声を出力する。
さらに、本実施形態のECU9は、前述した複数の移動経路の各々を車両が走行すると想定した場合における、車両の各座席に入射する太陽光の入射量を最終入射量として算出する。そして、ユーザーからの日向指定・日陰指定に従って、車両の各座席への太陽光の最終入射量が大きくなる・小さくなるような移動経路を、案内すべき移動経路として決定する。
具体的には、ECU9は、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から目的地が入力されると、距離優先、時間優先等の予め設定された条件を満たす目的地までの複数の移動経路を、地図データ記憶器2に記憶された地図データに基づいて探索する。次に、探索された複数の移動経路の各々に含まれる全ての交差点を調べ、当該移動経路の各交差点間を結ぶ個々の道路(以下、各道路とする)を車両が走行する場合における、車両の各座席への太陽光の入射量を予測入射量として算出する。そして、各道路について算出された車両の各座席における予測入射量を移動経路全体で総和し、車両が各移動経路に沿って目的地まで走行すると想定した場合の、車両の各座席における太陽光の入射総和量を、それぞれ算出する。ここでは、ECU9は算出手段として機能する。
なお、前述の予測入射量の算出については、以下の手順で行う。まず、ECU9は、位置検出器1が検出した車両の現在位置から各道路までの距離を、地図データ記憶器2に記憶された地図データに基づき算出する。そして、算出された距離から、車両が当該道路に到達する時刻を通過時刻として予想する。次に、予想した通過時刻における太陽の方位・高度をデータベース7から読み出すとともに、読み出した太陽の方位・高度と、各道路を車両が走行すると想定した場合の進行方向とから、車両の各座席への太陽光の入射方向を算出する。算出した太陽光の入射方向から、ECU9は、車両のフロントウィンドウ部、サイドウィンドウ部、リアウィンドウ部を介して、車両の各座席に入射する太陽光の予測入射量を算出する。より具体的には、ECU9は、車両の外部構造(ルーフやボデーの形状、フロントウィンドウ部、サイドウィンドウ部、リアウィンドウ部の位置等)を構造データとして記憶している。ECU9は、算出された太陽光の入射方向と、記憶された構造データとから、車両のルーフやボデーに遮られずに、フロントウィンドウ部、サイドウィンドウ部、リアウィンドウ部を介して車両の各座席へと入射する太陽光について、当該座席の着席面の何パーセントの部位に入射するのかを算出する。そして、算出されたパーセント値と、通過時刻における太陽の方位・高度に基づいて決定される太陽光の強度とを乗算したものを、当該座席に入射する太陽光の入射予測量として算出する。ここでは、ECU9は予測手段として機能する。
なお、その際には、(1)算出された太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として右前上空方向から車両に入射するものである場合、車両の後列左座席には太陽光が入射しないものと予測する。(2)算出された太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として左前上空方向から車両に入射するものである場合、車両の後列右座席には太陽光が入射しないものと予測する。(3)算出された太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として右後上空方向から車両に入射するものである場合、車両の前列左座席には太陽光が入射しないものと予測する。(4)算出された入射方向が車両の進行方向を基準として左後上空方向から車両に入射するものである場合、車両の前列右座席には太陽光が入射しないものと予測する。前述の4つの場合、車両のルーフや運転席、助手席、後部座席に阻まれて当該座席に太陽光が入射しないためである。
また、ECU9は、複数の移動経路に含まれる各道路の周辺の状況に応じて、当該道路における日陰コストを設定する。この日陰コストは、当該道路の周囲にビル街、商店街、森林等があり、日陰になりやすいと考えられる道路では大きな値となるよう設定される。また、当該道路の周囲に建造物等が存在せず、日陰になりにくいと考えられる道路では、小さな値となるよう設定される。そして、各移動経路に含まれる各道路に設定された日陰コストを移動経路毎に総和し、各移動経路における日陰総和量を算出する。
最後に、ECU9は、複数の移動経路毎に算出した、車両の各座席における太陽光の入射総和量から、当該移動経路における日陰総和量を一律に減算し、車両の各座席における太陽光の最終入射量を算出する。そして、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から車両の各座席に優先度が設定され、日向指定がなされた場合には、ECU9は、優先度が高い座席における最終入射量が、優先度が低い座席における最終入射量よりも大きくなるような移動経路のうち、車両の各座席における最終入射量の合計が最も大きい移動経路を、案内すべき移動経路として決定する。また、日陰指定がなされた場合には、優先度が高い座席における最終入射量が、優先度が低い座席における最終入射量よりも小さくなるような移動経路のうち、車両の各座席における最終入射量の合計が最も小さい移動経路を、案内すべき移動経路として決定する。
なお、通信機8が取得した天候情報の示す天候が晴天でなく、曇りまたは雨である場合、ECU9は、車両の各座席への太陽光の入射はないものとし、車両の各座席における最終入射量をゼロとして取り扱う。
メモリ11は、ECU9が各種動作を行う際の一時的な記憶領域として利用される。このメモリ11としては、例えばメモリカード等を利用する。
図3〜図5は、本実施形態の車両用案内装置が、案内する移動経路を決定する処理に関するフローチャートである。本フローチャートの処理は、ユーザーが操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から目的地を入力すると実行が開始される。
ステップ301では、ECU9は、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から入力された目的地へ到達する移動経路であって、距離優先、時間優先等の予め設定された条件を満たす複数の移動経路を、公知のダイクストラ法を用いて探索する。
ステップ302では、通信機8が受信した天候情報を取得する。ステップ303では、ステップ302で取得した天候情報の示す天候が「晴天」以外であるか否かを判定する。天候が「晴天」以外である場合は、図5のステップ324へ進む。天候が「晴天」以外の場合、車両の各座席への太陽光の入射はないため、以下の処理は不要となるためである。天候が「晴天」である場合は、ステップ304へ進む。
ステップ304では、ステップ301で探索された複数の移動経路のうち、未だ選択されていない移動経路を一つ選択する。ステップ305では、ステップ304で選択した移動経路に含まれる各道路のうち、未だ選択されていない道路を一つ選択する。
ステップ306では、位置検出器1が検出した車両の現在位置と地図データ記憶器2に記憶されている地図データとから算出される、ステップ305で選択した道路までの距離に基づいて、当該道路の通過時刻を予想する。
ステップ307では、ステップ306で予想した通過時刻における太陽の方位・高度をデータベース7から読み出すとともに、読み出した太陽の方位・高度と、ステップ305で選択した道路を車両が走行する場合の進行方向とから、車両の各座席への太陽光の入射方向を算出する。
図4のステップ308では、ステップ307で算出された太陽光の入射方向が、車両の進行方向を基準として右前上空方向から車両に入射するものであるか否かを判定する。右前上空方向から車両に入射するものである場合は、ステップ309へ進む。右前上空方向から車両に入射するものでない場合は、ステップ310へ進む。
ステップ309では、前列右座席、前列左座席、後列右座席へと入射する太陽光について、これらの座席の着席面の何パーセントの部位に入射するのかを算出し、算出されたパーセント値と、ステップ307で読み出した太陽の方位・高度に基づいて決定される太陽光の強度とを乗算したものを、これらの座席に入射する太陽光の入射予測量として算出する。また、後列左座席の予測入射量はゼロとする。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として右前上空方向から車両に入射するものである場合、後列左座席には、車両のルーフ、前列右座席、前列左座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。以上の動作を行った後、ステップ315へ進む。
一方、ステップ310では、ステップ307で算出された入射方向が、車両の進行方向を基準として左前上空方向から車両に入射するものであるか否かを判定する。左前上空方向から車両に入射するものである場合は、ステップ311へ進み、前列右座席、前列左座席、後列左座席の予測入射量を予測するとともに、後列右座席の予測入射量をゼロとして、ステップ315へ進む。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として左前上空方向から車両に入射するものである場合、後列右座席には、車両のルーフ、前列右座席、前列左座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。左前上空方向から車両に入射するものでない場合は、ステップ312へ進む。
ステップ312では、ステップ307で算出された入射方向が、車両の進行方向を基準として右後上空方向から車両に入射するものであるか否かを判定する。右後上空方向から車両に入射するものである場合は、ステップ313へ進み、前列右座席、後列右座席、後列左座席の予測入射量を予測するとともに、前列左座席の予測入射量をゼロとして、ステップ315へ進む。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として右後上空方向から車両に入射するものである場合、前列左座席には、車両のルーフ、後列右座席、後列左座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。右後上空方向から車両に入射するものでない場合は、ステップ314へ進む。
ステップ314では、前列左座席、後列右座席、後列左座席の予測入射量を予測するとともに、前列右座席の予測入射量をゼロとして、ステップ315へ進む。太陽光の入射方向が車両の進行方向を基準として左後上空方向から車両に入射するものである場合、前列右座席には、車両のルーフ、後列右座席、後列左座席に阻まれて太陽光が入射しないためである。
ステップ315では、ステップ304で選択した移動経路に含まれる各道路を全て選択したか否かを判定する。全ての道路を選択した場合は、ステップ316へ進む。未だ選択していない道路がある場合は、図1のステップ305へ戻り、上述の処理を繰り返す。
ステップ316では、ステップ304で選択した移動経路に含まれる各道路について予測された、車両の各座席の予測入射量を移動経路全体で総和し、車両の各座席における太陽光の入射総和量を算出する。
ステップ317では、ステップ301で探索された複数の移動経路を全て選択したか否かを判定する。複数の移動経路を全て選択した場合には、ステップ318へ進む。未だ選択していない移動経路がある場合は、図1のステップ304へ戻り、上述の処理を繰り返す。
図5のステップ318では、ステップ301で探索した複数の移動経路毎に、当該移動経路に含まれる各道路に対して日陰コストを設定するとともに、これを移動経路全体で総和した日陰総和量を算出する。ステップ319では、ステップ316で複数の移動経路毎に算出した、車両の各座席における太陽光の入射総和量から、ステップ318で算出した当該移動経路における日陰総和量を一律に減算し、複数の移動経路毎における車両の各座席への太陽光の最終入射量を算出する。
ステップ320では、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から車両の各座席に優先度が設定され、日向指示がなされたか否かを判定する。車両の各座席に優先度が設定され、日向指示がなされた場合は、ステップ321へ進み、優先度の高い座席における太陽光の最終入射量が、優先度の低い座席における太陽光の最終入射量よりも大きくなる移動経路のうち、車両の各座席における太陽光の最終入射量の合計が最も大きい移動経路を案内すべき移動経路として決定し、処理を終了する。日向指定が行われた場合、ユーザーは各座席への太陽光の入射量が最も多くなる移動経路を走行したいものと考えられるためである。車両の各座席に優先度が設定されていない場合や、日向指示がなされていない場合は、ステップ322へ進む。
ステップ322では、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から車両の各座席に優先度が設定され、日陰指示がなされたか否かを判定する。車両の各座席に優先度が設定され、日陰指示がなされた場合は、ステップ323へ進み、優先度の高い座席における太陽光の最終入射量が、優先度の低い座席の最終入射量よりも小さくなる移動経路のうち、車両の各座席における太陽光の最終入射量の合計が最も小さい移動経路を案内すべき移動経路として決定し、処理を終了する。日陰指定が行われた場合、ユーザーは各座席への太陽光の入射量が最も少なくなる移動経路を走行したいものと考えられるためである。車両の各座席に優先度が設定されていない場合や、日陰指示がなされていない場合は、ステップ324へ進む。
ステップ324では、距離優先、時間優先等の予め設定された条件を満たす複数の移動経路のうち、操作スイッチ3、リモコン4、またはタッチディスプレイ6から指定された移動経路を、案内すべき移動経路として決定し、処理を終了する。
このように、本実施形態の車両用案内装置では、ECU9は、複数の移動経路に含まれる各道路を車両が走行する場合における、車両の各座席への太陽光の入射量を予測入射量として予測する。さらに、前述の各道路における予測入射量を各移動経路全体で総和し、各移動経路における各座席への太陽光の入射総和量を算出する。そして、各移動経路について算出した各座席への太陽光の入射総和量から、当該移動経路における日陰総和量を一律に減算した最終入射量を算出する。日向指定がなされた場合、ECU9は、優先度の高い座席における太陽光の最終入射量が、優先度の低い座席における太陽光の最終入射量よりも大きくなる移動経路のうち、車両の各座席における最終入射量の合計が最も大きい移動経路を、案内すべき移動経路として決定する。また、日陰指定がなされた場合は、優先度の高い座席における太陽光の最終入射量が、優先度の低い座席における太陽光の最終入射量よりも小さくなる移動経路のうち、車両の各座席における最終入射量の合計が最も小さい移動経路を、案内すべき移動経路として決定する。これにより、本装置は、ユーザーの所望する座席への太陽光の入射量が多くなる移動経路や、ユーザーの所望する座席への太陽光の入射量が少なくなる移動経路を案内することができる。
前述した実施形態では、日時に基づいて定まる太陽の方位・高度と、車両が各道路を走行する際の進行方向とから、車両の各座席への太陽光の入射方向を算出した。しかしながら、これに限定されるものではなく、車両が位置する地域(例えば、北海道や沖縄など)も考慮して、車両の各座席への太陽光の入射方向を算出することとしても良い。これにより、車両の各座席への太陽光の入射方向をより正確に算出できる。
前述した実施形態では、本車両用案内装置は車両用ナビゲーション装置に組み込まれて動作した。しかしながら、これに限定されるものではなく、車両の移動経路を通知する機能を備えた装置であれば、好適に利用できる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態の経路通知装置の機械的構成は、各座席への日射量を計測する日射センサ(図示せず)をさらに備えている点が第1実施形態と異なるのみである。この日射センサは、たとえば、座席に対応する車両ドアの窓下端部付近に設けられる。
一方、第2実施形態の制御内容は以下の点で第1実施形態と相違する。第1実施形態では、出発地から目的地までの移動経路を設定するにあたって、車両の各ウィンドウ部に入射する入射量を算出しており、その算出した入射量に基づいて、日射を考慮した移動経路を設定していた。それに対して、第2実施形態では、車両の天井によって座席に影ができるか否かに基づいて日射を考慮した経路を設定する。以下、詳しく説明する。
図6は、第2実施形態における日陰コストの設定の仕方を説明する図である。太陽Sが図6のS(1)に示す方向にある場合、すなわち、太陽Sが車両100に対して左後の方向にある場合、車両100の屋根101によって形成される日陰領域Rは図6に示すように、運転席を覆う位置となる。
一方、車両100に対して、S(1)とは反対側のS(2)の方向に太陽Sがある場合、図示していないが、日陰領域Rは運転席を含まない位置に形成される。このことから分かるように、日陰領域Rは、太陽Sが車両100に対して前後左右どの方向にあるのかによって変化する。そのため、右ハンドル車の運転席に関しては、日陰コストと車両100に対する太陽Sの前後左右方向との関係は、図7に示す表のようになる。なお、日陰コストは、太陽光の入射量が多いほど高い数値となるものであり、日陰となっている場合には、日陰コストは低くなる。
図7に示すように、太陽Sの方向が左後(図6のS(1)の方向)のときの日陰コストは低であり、太陽Sの方向が右前(図6のS(2)の方向)のときの日陰コストは高である。その他の方向は示していないが、日陰コストは、太陽の方向が「左後」に近い方向であるほど、連続的にまたは段階的に日陰コストが低くなる。
ところで、車両100に対して太陽Sが前後左右どの方向にあるかは、太陽の方角だけでなく、車両100が向いている方角によっても変化する。図8は、時間が変化したときの日陰コストが高くなる(太陽光の入射量が多くなる)太陽Sの方角と車両100が向いている方角との関係を例示する図である。
図8(a)は午前中であり、太陽Sは東の方角にある。この場合、車両100が向いている方角が北東〜南東である場合に日陰コストが最も高くなる。図8(b)は正午頃であり、太陽Sは南の方角にある。この場合、車両100が向いている方角が南あるいはそれに近い方角である場合に日陰コストが最も高くなる。図8(c)は夕方近くの時間であり、太陽Sは西の方角にある。この場合、車両100が向いている方角が西あるいはそれに近い方角である場合に日陰コストが最も高くなる。
このように、太陽の方角と車両が向いている方角とによって、車両100に対して太陽Sが前後左右どの方向にあるかを決定することができる。そして、車両が向いている方角は、どの道路を走行しているかによって決定することができる。
そこで、本第2実施形態では、図9に示す日陰コスト参照データを、座席別にデータベース7に予め記憶している。この日陰コスト参照データは、各道路リンクIDに対して、「月・日」、「時刻帯」の単位区分毎に太陽の方向と日陰コストとを記憶したデータである。日陰コスト参照データにおいて、月・日は、一日毎である必要はなく、一週間単位、月単位であってもよい。時刻帯も、一時間単位である必要はなく、それよりも長くてもよいし、反対に、それよりも短くてもよい。「太陽の方向」は、車両100に対して、太陽Sが前後左右のどちらの方向に位置するかを示すものである。「日陰コスト」は、座席への日射量をコストとして表すものであり、日射量が多いほど日陰コストは高くなる。
本第2実施形態のECU9は、上記日陰コスト参照データに基づいて、予め指定された指定座席が、日陰になりやすい経路または日向になりやすい経路を通知する。上記指定座席は、ユーザーの指定操作に基づいて指定できるようになっている。指定座席として指定できるのは、一つの座席のみでもよいし、運転席と助手席など複数の座席でもよい。
また、日陰になりやすい経路を通知するか、日向になりやすい経路を通知するかも、ユーザーの選択操作に基づいて設定できるようになっている。ユーザーは、上記指定操作および選択操作を、操作スイッチ3、リモコン4、タッチディスプレイ6を用いて行う。なお、以下では、第1実施形態と同様に、日陰になりやすい経路を通知するように設定することを日陰指定といい、日向になりやすい経路を通知するように設定することを日向指定という。
ECU9は、出発地および目的地が設定されると、出発地から目的地に至る移動経路を公知の経路探索アルゴリズム(ダイクストラ法等)を用いて複数探索する。この経路探索においては、出発地から目的地に至る経路の各リンクを通過する通過予測時間を算出し、算出した通過予測時間と前述の日陰コスト参照データとから各リンクの日陰コストを決定する。
そして、日陰指定の場合、上記経路探索アルゴリズムによって探索される複数の経路(この経路が移動経路として通知する通知候補経路となる)のうち、日陰コストの総和が小さい一つまたは複数の経路を、日陰になりやすい経路に決定する。一方、日向指定の場合、上記経路探索アルゴリズムによって探索される複数の経路のうち、日陰コストの総和が大きい一つまたは複数の経路を、日向になりやすい経路に決定する。なお、距離コスト、時間コストなど、日陰コスト以外のコストと上記日陰コストとを組み合わせて用いて経路探索を行ってもよい。
ここで、通知候補経路から一つの移動経路を決定する手順を説明する。図10に示すように、通知候補経路として経路Aおよび経路Bが探索できたとし、指定座席は運転席であり、日陰指定がされたとする。また、T1時点では太陽SはS(T1)の方向にあり、T2時点では太陽SはS(T2)の方向にあるとする。
経路Aを走行する場合、T1時点の日陰コストは小であり、T2時点の日陰コストは中である。一方、経路Bを走行する場合、T1時点の日陰コストは中であり、T2時点の日陰コストは中〜高である。従って、日陰コストの総和は経路Aの方が小さく、日陰指定であるので、経路Aが移動経路として通知されることになる。
このようにして移動経路が通知された後、車両ユーザーが所定の経路案内開始操作を行うと、ECU9は、車両100が上移動経路を走行するように経路案内を行う。また、同時に、日射センサからの情報に基づいて、前述の日陰コスト参照データを修正するデータ修正処理を実行する。
図11は、上記データ修正処理の内容を示すフローチャートである。ステップS10では、修正可能条件が成立しているか否かを判断する。この修正可能条件は、車両100全体に対する日射量が十分に多いことであり、昼間かつ晴天である場合にはこの条件が成立することになる。この条件が成立するか否かを判断するには、たとえば、車両100にカメラを搭載し、そのカメラによって空を撮像し、撮像した画像を解析する。また、現在時刻に基づいて昼間であることを判断し、通信機8を介して外部から現在位置の天候情報を取得して晴天であるか否かを判断してもよい。
ステップS10が否定判断である場合にはこのデータ修正処理を終了する。一方、ステップS10が肯定判断である場合には、ステップS20へ進んで、指定座席への日射量を、指定座席用に設けられている日射センサによって測定する。
続くステップS30では、ステップS20で日射量を測定した位置および時刻に対応する日陰コストを日陰コスト参照データから抽出し、その抽出した日陰コストと、ステップS20で測定した日射量とを比較し、両者の一致・不一致を判定する。日射量と日陰コストとは、ともに指定座席への太陽光の入射量を示すものであり、互いに対応する関係にあるので比較を行うことができる。
比較の結果、一致すると判定した場合にはステップS50へ進む。一方、不一致であると判定した場合には、ステップS40へ進む。ステップS40では、ステップS30において比較のために抽出した日陰コストを、ステップS20で測定した日射量に基づいて修正する。たとえば、抽出した日陰コストが日向になっていることを示す値であるにもかかわらず、日射量の測定値が日陰を示す値である場合には、抽出した日陰コストを日陰になっていることを示す値に修正する。
このようにして、実際に移動経路を走行しているときの日射量を計測して、計測した日射量に基づいて日陰コストを修正することによって、建物等によって日陰になる状態を日陰コスト参照データに反映させることができる。
ステップS40を実行後はステップS50へ進む。ステップS50では、目的地に到達したか否かを判断する。この判断が否定判断である場合には前述のステップS20以下を繰り返す。一方、肯定判断である場合には本処理を終了する。
以上、説明した第2実施形態では、道路リンクID毎に、「月・日」、「時刻帯」の単位区分毎に日陰コストを記憶した日陰コスト参照データを座席毎に記憶している。この日陰コスト参照データの日陰コストは、車両100の屋根によって座席への日差しが遮られるか否かに基づいて定められている。そして、この日陰コスト参照データを用いて、日陰になりやすい経路または日向になりやすい経路を決定している。そのため、車両の屋根によって指定座席への日差しを有効に遮ることができる経路を日陰になりやすい経路に決定することができ、また、車両の屋根によって指定座席への日差しが遮られにくい経路を日向になりやすい経路に決定することができる。従って、指定座席が十分に日陰または日向になる経路を通知することができる。
なお、前述の第2実施形態では、日射センサを用いて指定座席への日射量を計測していたが、車室内を撮影する車室内カメラを備え、その車室内カメラによって撮影された画像を解析して、指定座席の日射量を測定してもよい。
本発明の一実施形態における経路通知装置の全体構成を示すブロック図である。 本実施形態の経路通知装置において、車両の各座席に対して優先度を設定した一例を示す図である。 本実施形態の経路通知装置が、案内する移動経路を決定する処理に関するフローチャートである。(その1) 本実施形態の経路通知装置が、案内する移動経路を決定する処理に関するフローチャートである。(その2) 本実施形態の経路通知装置が、案内する移動経路を決定する処理に関するフローチャートである。(その3) 第2実施形態における日陰コストの設定の仕方を説明する図である。 車両に対する太陽の方向と日陰コストとの関係を説明する図である。 時間が変化したときの日陰コストが高くなる太陽Sと車両100との関係を例示する図である。 第2実施形態において経路探索に用いる日陰コスト参照データを説明する図である。 通知候補経路から一つの移動経路を決定する手順を説明するための図である。 日陰コスト参照データを修正するデータ修正処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1…位置検出器、 1A…地磁気センサ、 1B…ジャイロスコープ、 1C…距離センサ、 1D…GPS受信機、 2…地図データ記憶器、 3…操作スイッチ、 4…リモコン 5…リモコンセンサ、 6…タッチディスプレイ、 7…データベース(記憶装置)、 8…通信機、 9…ECU、 10…スピーカ、 11…メモリ、 100:車両

Claims (9)

  1. 目的地までの車両の移動経路を複数探索する探索手段を備え、探索された複数の移動経路の少なくとも1つを通知する経路通知装置であって、
    前記目的地へ到達するまでに走行すべき各道路を前記車両が走行する場合に、前記車両の複数の座席へ入射する太陽光の入射量を予測する予測手段と、
    前記予測手段の予測結果から、前記探索手段が探索した複数の移動経路に沿って前記車両が前記目的地まで走行する場合に、前記複数の座席へ入射する太陽光の入射量の総和を算出する算出手段と、
    ユーザーの指示操作に基づき、前記複数の座席に対して優先度合いを設定する設定手段と、
    前記ユーザーの指示操作に基づき、前記複数の座席への太陽光の入射量の総和が大きくなる移動経路を指定する日向指定、または、前記複数の座席への太陽光の入射量の総和が小さくなる移動経路を指定する日陰指定を行う指定手段とを設け、
    前記指定手段によって前記日向指定が行われた場合、前記算出手段の算出結果から、前記設定手段が設定した優先度合いが高い座席における前記太陽光の入射量の総和が、前記設定手段が設定した優先度合いが低い座席における前記太陽光の入射量の総和よりも大きくなるような移動経路を通知し、
    前記指定手段によって前記日陰指定が行われた場合、前記算出手段の算出結果から、前記設定手段が設定した優先度合いが高い座席における前記太陽光の入射量の総和が、前記設定手段が設定した優先度合いが低い座席における前記太陽光の入射量の総和よりも小さくなるような移動経路を通知することを特徴とする経路通知装置。
  2. 前記指定手段によって前記日向指定が行われた場合、前記優先度合いが高い座席における前記太陽光の入射量の総和が、前記優先度合いが低い座席における前記太陽光の入射量の総和よりも大きくなるような移動経路のうち、前記複数の座席への太陽光の入射量の総和の合計が最も大きくなる移動経路を通知することを特徴とする請求項記載の経路通知装置。
  3. 前記指定手段によって前記日陰指定が行われた場合、前記優先度合いが高い座席における前記太陽光の入射量の総和が、前記優先度合いが低い座席における前記太陽光の入射量の総和よりも小さくなるような移動経路のうち、前記複数の座席への太陽光の入射量の総和の合計が最も小さくなる移動経路を通知することを特徴とする請求項または請求項記載の経路通知装置。
  4. 日時に基づいて太陽の方位・高度が定まる方位・高度関係を記憶する記憶手段を設け、
    前記予測手段は、前記車両が前記複数の道路を走行する場合の進行方向と、前記記憶手段に記憶された前記方位・高度関係とから、前記車両が前記複数の道路の各々を走行すると想定される時刻における、前記複数の座席への太陽光の入射方向を算出するとともに、算出した前記太陽光の入射方向から、前記車両のフロントウィンドウ部、サイドウィンドウ部、リアウィンドウ部を介して前記複数の座席へと入射する太陽光の入射量を予測することを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の経路通知装置。
  5. 前記予測手段は、算出した前記太陽光の入射方向が、前記車両が前記複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として右前上空方向から前記車両に入射するものである場合、前記車両の後列左座席には太陽光が入射しないものと予測することを特徴とする請求項記載の経路通知装置。
  6. 前記予測手段は、算出した前記太陽光の入射方向が、前記車両が前記複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として左前上空方向から前記車両に入射するものである場合、前記車両の後列右座席には太陽光が入射しないものと予測することを特徴とする請求項または請求項記載の経路通知装置。
  7. 前記予測手段は、算出した前記太陽光の入射方向が、前記車両が前記複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として右後上空方向から前記車両に入射するものである場合、前記車両の前列左座席には太陽光が入射しないものと予測することを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の経路通知装置。
  8. 前記予測手段は、算出した前記太陽光の入射方向が、前記車両が前記複数の道路を走行する場合の進行方向を基準として左後上空方向から前記車両に入射するものである場合、前記車両の前列右座席には太陽光が入射しないものと予測することを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の経路通知装置。
  9. 天候情報を取得する取得手段を設け、
    前記予測手段は、前記取得手段が取得した天候情報が晴天でない場合、前記複数の座席への太陽光の入射はないものとすることを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の経路通知装置。
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