JP4779746B2 - 印刷装置、及び印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置、及び印刷方法に関する。
媒体としての紙に画像を印刷する印刷装置として、インクジェットプリンタが普及している。このプリンタは、紙に対して印刷ヘッドを移動方向に移動しながら、そのノズルから紙にインク滴を吐出してドットを形成し、これによって画像を印刷するものである。そして、最近では、このプリンタにて写真画像が印刷されることも多く、殆どの機種は、縁無し印刷機能を備えている。
縁無し印刷は、紙の端部に余白を設けずに印刷するものであり、インク滴を紙の端部に対してまで吐出することで達成される。そのため、紙に着弾せずにその端部から外れて打ち捨てられるインク滴が存在することから、通常は、プリンタ内部における、紙の端部の外側に対応する領域には、前記打ち捨てられるインク滴を受けて吸収保持するためのインク回収部が設けられている。
但し、これらの打ち捨てられるインク滴の一部は、前記インク回収部に受けられずにミスト状になって空中を舞い、浮遊の果てに周囲のものに付着してこれらを汚損する。
そこで、紙の端部近傍に吐出されるべきインク滴を、適宜間引いて吐出する方法が提案されており、これによって、ミストの発生を抑えながらも、紙の端部に生じる虞のあるドット未形成部起因の画像欠陥を目立たないようにしている(特許文献1及び2)。
特開2005−138499号公報 特開2005−225194号公報
ところで、このミストの発生の傾向について調査した結果、紙の両端部において発生するミストの量は、印刷ヘッドの移動方向と因果関係のあることがわかってきた。すなわち、紙の一端側から他端側へと印刷ヘッドが移動する場合には、前記一端側の端部で発生するミストの量の方が、前記他端側よりも多くなることが明らかになった。
従って、紙の端部へ向けて吐出されるインク滴の吐出量を、間引き等して減らすのであれば、前記他端側よりも優先して、前記一端側の端部へのインク滴の吐出量の方を減らす方が、効率的にミストの量を削減可能であると考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インク滴を吐出して印刷する際に発生するミストの量を効率的に削減可能な印刷装置等を実現することにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
媒体の一端側から他端側へと移動方向に沿って移動動作中に、画像データに基づいて前記媒体へ向けて単位領域毎にインク滴の吐出動作を行う印刷ヘッドと、
前記画像データにかかわらず前記印刷ヘッドからインク滴が吐出されない不吐出の単位領域を、前記媒体の端部近傍について設定するコントローラであって、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定するコントローラと、を備え
前記媒体の大きさに相当する基準領域を記憶するメモリを有し、
前記画像データに基づいてインク滴が吐出される吐出領域は、前記基準領域よりも前記移動方向に広く、
前記吐出領域における前記基準領域の外側に外れる範囲に対して、前記不吐出の単位領域が設定され、
前記不吐出の単位領域の設定によって、前記移動動作における前記吐出動作の開始と終了とが規定され、
前記吐出動作は、前記基準領域の前記一端側の縁から第1所定幅だけ外側の単位領域を起点として開始されるとともに、前記基準領域の前記他端側の縁から第2所定幅だけ外側の単位領域を終点として終了され、
前記第1所定幅は、前記第2所定幅よりも小さい、
ことを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
媒体の一端側から他端側へと移動方向に沿って移動動作中に、画像データに基づいて前記媒体へ向けて単位領域毎にインク滴の吐出動作を行う印刷ヘッドと、
前記画像データにかかわらず前記印刷ヘッドからインク滴が吐出されない不吐出の単位領域を、前記媒体の端部近傍について設定するコントローラであって、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定するコントローラと、を備えたことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定される。よって、吐出したインク滴がミストになり易い前記一端側の方のインク滴の吐出量を優先して減らすことができるので、効率的にミスト量を削減可能となる。
なお、ここで言う「単位領域」とは、所謂、画素に類する概念であって、インク滴が吐出されて紙等の媒体上にドットが形成され得る位置を規定するために仮想的に定められた方眼状の桝目の1つの領域を示しており、すなわち、単位領域は、仮想的な空間を示しており、必ずしも媒体上の領域を示すものではない。例えば、印刷解像度が720dpi(移動方向)×720dpi(搬送方向)の場合、約35.28μm×35.28μm(≒1/720インチ×1/720インチ)の大きさの正方形状の仮想領域になる。また、印刷解像度が360dpi×720dpiの場合には、約70.56μm×35.28μm(≒1/360インチ×1/720インチ)の大きさの長方形状の領域になる。そして、媒体上の単位領域毎に理想的にインク滴が吐出された場合には、この単位領域の中心位置にインク滴が着弾し、その後インク滴が媒体上で広がって単位領域にドットが形成される。なお、媒体の外側に位置する単位領域に対してもインク滴を吐出することは可能であるが、その場合、媒体上にドットは形成されず、然るべきインク回収部にて回収されるのは言うまでもない。
かかる印刷装置において、
前記媒体の大きさに相当する基準領域を記憶するメモリを有し、
前記画像データに基づいてインク滴が吐出される吐出領域は、前記基準領域よりも前記移動方向に広く、
前記吐出領域における前記基準領域の外側に外れる範囲に対して、前記不吐出の単位領域が設定されるのが望ましい。
このような印刷装置によれば、前記媒体の端部にまで確実にインク滴が吐出されるので、縁無し印刷を確実に行うことができる。
かかる印刷装置において、
前記不吐出の単位領域の設定によって、前記移動動作における前記吐出動作の開始と終了とが規定され、
前記吐出動作は、前記基準領域の前記一端側の縁から第1所定幅だけ外側の単位領域を起点として開始されるとともに、前記基準領域の前記他端側の縁から第2所定幅だけ外側の単位領域を終点として終了され、
前記第1所定幅は、前記第2所定幅よりも小さいのが望ましい。
このような印刷装置によれば、吐出したインク滴がミストになり易い前記一端側の方の吐出量を確実に減らすことができるので、効率的にミスト量を削減可能となる。
かかる印刷装置において、
前記印刷ヘッドは、前記移動方向を往復移動し、
前記移動方向の往路及び復路の前記移動動作において、それぞれ、前記吐出動作が行われるのが望ましい。
このような印刷装置によれば、インク滴の吐出量を多く減らす端部が、前記媒体の両方の端部の間で交互に入れ替わる。例えば、左側から右側へと印刷ヘッドが移動する方向を往路としその逆を復路とすると、往路の吐出動作においては、前記媒体の左側の端部近傍におけるインク滴の吐出量が、右側の端部近傍よりも優先して多く減らされる一方、復路においては、逆に前記媒体の右側の端部近傍における吐出量が優先して多く減らされる。よって、往路の吐出動作と復路の吐出動作との間で、インク滴の吐出量を減らす端部が交互に入れ替わることになり、もって、インク滴の吐出量を減らしたことによって媒体の端部に生じる虞のあるドット未形成部を両方の端部に散らすことができて、その結果として、前記ドット未形成部を目立たなくすることができる。
かかる印刷装置において、
前記移動動作と、前記移動方向に交差する搬送方向に前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に実行するようにしても良い。
また、媒体の一端側から他端側へと移動方向に沿って移動動作中に、画像データに基づいて前記媒体へ向けて単位領域毎にインク滴の吐出動作を行う印刷ヘッドと、
前記画像データにかかわらず前記印刷ヘッドからインク滴が吐出されない不吐出の単位領域を、前記媒体の端部近傍について設定するコントローラであって、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定するコントローラと、を備え、
前記媒体の大きさに相当する基準領域を記憶するメモリを有し、前記画像データに基づいてインク滴が吐出される吐出領域は、前記基準領域よりも前記移動方向に広く、前記吐出領域における前記基準領域の外側に外れる範囲に対して、前記不吐出の単位領域が設定され、
前記不吐出の単位領域の設定によって、前記移動動作における前記吐出動作の開始と終了とが規定され、前記吐出動作は、前記基準領域の前記一端側の縁から第1所定幅だけ外側の単位領域を起点として開始されるとともに、前記基準領域の前記他端側の縁から第2所定幅だけ外側の単位領域を終点として終了され、前記第1所定幅は、前記第2所定幅よりも小さく、
前記印刷ヘッドは、前記移動方向を往復移動し、前記移動方向の往路及び復路の前記移動動作において、それぞれ、前記吐出動作が行われ、
前記移動動作と、前記移動方向に交差する搬送方向に前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に実行することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
媒体の一端側から他端側へと移動方向に沿って移動動作中に、画像データに基づいて前記媒体へ向けて単位領域毎にインク滴の吐出動作を行う際に、
前記画像データにかかわらず前記印刷ヘッドからインク滴が吐出されない不吐出の単位領域を、前記媒体の端部近傍について設定するステップであって、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定するステップを備えたことを特徴とする印刷方法の実現も可能である。
===印刷システム100の構成===
<印刷システム100>
図1は、印刷システム100の構成の説明図である。印刷システム100とは、印刷装置と、この印刷装置の動作を制御する印刷制御装置とを少なくとも含むシステムのことである。印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。
プリンタ1は、紙、布、フィルム、OHP用紙等の媒体に画像を印刷する。以下では、媒体として紙Sを例に説明する。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。なお、プリンタドライバとは、アプリケーションプログラム等で作成されたビットマップ形式等の画像データを、プリンタ1が解釈できる形式の印刷データに変換するプログラムである。印刷データには、印刷される画像を構成するデータ(単位領域データ)が、前記単位領域毎に記録されている。
<プリンタ1>
図2は、印刷装置としてのプリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図である。また、図3Bは、プリンタ1の全体構成の縦断面図である。以下、プリンタ1の基本的な構成について説明する。
プリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、及びコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙Sに画像を印刷する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。コントローラ60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、紙Sを搬送方向に搬送するものである。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙Sをプリンタ内に給紙するためのローラである。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、紙Sをプリンタ1の外部に排出するローラであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、印刷ヘッドとしてのヘッド41を所定の移動方向に移動させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32とを有する。キャリッジ31は、前記移動方向に往復移動可能である。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータである。
ヘッドユニット40は、紙Sにインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、複数のノズルを有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられているので、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中に滴状のインク(以下、インク滴という)を断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットの列(以下では、ドット列又はラスタラインとも言う)が紙Sに形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙Sの先端の位置を検出するためのものである。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙Sに照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙Sの有無を検出する。
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御部である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
===ヘッド41の吐出機構===
図4は、ヘッド41の下面に設けられたノズルの配列図である。ヘッド41の下面には、同図に示すように、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロ(Y)の色毎にノズル列411が設けられている。
各ノズル列411は、それぞれに、複数のノズル♯1〜♯nから構成される。そして、これら複数のノズル♯1〜♯nは、紙Sの搬送方向に沿う直線上に、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配されている。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは1以上の整数である。なお、各ノズル列411のノズルは、下流側のノズルほど小さい番号が付されている(♯1〜♯n)。また、各ノズル列411は、ヘッド41の移動方向であるキャリッジ31の移動方向に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。
なお、後述される説明のなかには、前記ノズル列411が単列であるように説明している箇所もあるが、これは、他のノズル列411によるインク滴の吐出の様子も同じであることから、前記単列に代表させて説明しているためである。
各ノズル♯1〜♯nには、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させるものである。そして、これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯nから吐出される。
図5に、各ノズル♯1〜♯nを駆動するための駆動回路のブロック図を示す。なお、図5において、各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。
この駆動回路は、図2に示すユニット制御回路64内に、4列のノズル列毎に設けられている。この駆動回路は、図5に示すように、原駆動信号発生部221と、複数のマスク回路222と、マスク信号生成部224とを備えている。
原駆動信号発生部221は、各ノズル♯1〜♯nに共通して用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、一単位領域分の移動期間内(キャリッジ31が前記単位領域1つ分の間隔を横切る期間内)において、図中の下に示すように、第1パルスPW1と第2パルスPW2の2つのパルスを含む信号である。そして、この生成された原駆動信号ODRVは、各マスク回路222に出力される。
マスク回路222は、ヘッド41のノズル♯1〜♯nをそれぞれ駆動する複数のピエゾ素子に対応して設けられている。そして、各マスク回路222には、原駆動信号発生部221から原駆動信号ODRVが入力されるとともに、印刷データに基づいて印刷信号PRT(i)が入力される。印刷信号PRT(i)は、単位領域に対応する単位領域データであり、一単位領域に対して2ビットの情報を有するシリアル信号であり、その各ビットは、第1パルスPW1と第2パルスPW2とにそれぞれ対応している。そして、このマスク回路222は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原駆動信号ODRVを遮断したり通過させたりする。すなわち、印刷信号PRT(i)が0レベルのときには、原駆動信号ODRVのパルスを遮断してインク滴を吐出しないようにし、また、印刷信号PRT(i)が1レベルのときには、原駆動信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて、これを駆動信号DRV(i)として前記ピエゾ素子に出力し、これによってノズルからインク滴を吐出する。
なお、このマスク回路222には、前記印刷信号PRT(i)に加えて、マスク信号生成部224(コントローラに相当)からマスク信号SIGも入力される。このマスク信号SIGは、後述する縁無し印刷時のミスト削減処理に供されるものであり、0または1レベルからなる信号である。そして、マスク回路222を通過後の駆動信号DRV(i)がインク滴を吐出する信号になっているか否かは、前記印刷信号PRT(i)と、当該マスク信号SIGとの論理積(所謂、AND演算)の演算結果で決まる。なお、図5に示すように、このマスク信号SIGは、ノズル列411の全ノズルに亘って共通の信号が入力される。従って、このマスク信号SIGに基づいてインク滴を吐出しない移動方向の位置は、全ノズルに亘って一致している。このマスク信号SIGは、後述のミスト削減処理を行うべく、前記移動方向の単位領域毎に生成され、各印刷信号PRT(i)に対応させながらマスク回路222に入力される。
===印刷方法について===
<印刷処理>
図6は印刷処理のフロー図である。ここでは「双方向印刷」を例に説明する。なお、以下に説明される各動作は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して印刷データを受信すると、その印刷データに基づき印刷を実行すべく、まず、給紙動作を行う(S102)。給紙動作は、印刷すべき紙Sをプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(所謂、頭出し位置)まで搬送する動作である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させて、印刷しようとする紙Sを搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させて、給紙ローラ21から送られてきた紙Sを印刷開始位置に位置決めする。
次に、コントローラ60は、キャリッジ31を紙Sに対して移動方向に相対移動させながら紙Sに印刷するドット形成動作を実行する。双方向印刷なので、まず、キャリッジ31を移動方向の往路方向に向かって移動する移動動作をさせながら、ヘッド41からインク滴を吐出する吐出動作を行って往路のドット形成動作(以下、往路ドット形成動作と言う)を実行する(S104)。すなわち、コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動してキャリッジ31を移動させるとともに、キャリッジ31の移動中に、印刷データに含まれる単位領域毎の前記単位領域データに基づいて、ヘッド41からインク滴を吐出する。この時、移動するヘッド41からインク滴が断続的に吐出されるので、紙S上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列(ラスタライン)が形成される。
このようにして印刷を行った後、次に、紙Sを所定の搬送量だけ搬送する搬送動作を実行する(S106)。この搬送動作では、コントローラ60は、搬送モータ22を駆動して搬送ローラ23を回転させて、紙Sをヘッド41に対して相対的に搬送方向に所定の搬送量だけ搬送する。この搬送動作により、ヘッド41は、先ほどの印刷した領域とは異なる領域に印刷をすることが可能になる。
このようにして搬送動作を行った後、排紙すべきか否か排紙判断を実行する(S108)。ここで、印刷中の紙Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙動作を実行する(S116)。一方、印刷中の紙Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙動作は行わずに、復路のドット形成動作(以下、復路ドット形成動作と言う)を実行する(S110)。この復路ドット形成動作は、前述したドット形成動作を、上述の往路と逆方向の復路について行うものであり、すなわち、キャリッジ31を移動方向の復路方向に移動させて印刷を行う。ここでは、コントローラ60は、キャリッジモータ32を先ほどとは逆に回転駆動させてキャリッジ31を移動させるとともに、その移動中に、印刷データに基づきヘッド41を駆動してインクを吐出し、印刷を施す。
復路ドット形成動作を実行した後、搬送動作を実行し(S112)、その後、排紙判断を行う(S114)。ここで、印刷中の紙Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙動作は行わずに、ステップS104に戻って、再度往路ドット形成動作を実行する(S104)。一方、印刷中の紙Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙動作を実行する(S116)。
排紙動作を行った後、次に、印刷終了か否かを判断する印刷終了判断を実行する(S118)。次の紙Sに印刷を行うのであれば、ステップS102に戻り、再び給紙動作を実行して、印刷を開始する。一方、次の紙Sに印刷を行わないのであれば、印刷処理を終了する。
<印刷方式>
このプリンタ1では、印刷方式として、バンド印刷やインターレース印刷等を実行可能である。「バンド印刷」とは、ドット形成動作毎に、ヘッド高さ(=ノズル数×ノズルピッチ)分の印刷領域を完成させながら画像を印刷する印刷方式のことであり、ドット形成動作の合間になされる搬送動作の搬送量は、ヘッド高さに等しくなる。一方、「インターレース印刷」とは、1回のパスで記録されるラスタライン間に、ラスタラインが記録されない単位領域が含まれるような印刷を意味する。
ここでは、インターレース印刷について詳細に説明する。また、以下の説明で使用する『パス』という用語は、前述したドット形成動作のことであり、『パスn』とはn回目のドット形成動作を意味する。
図7Aは、パス1〜パス4におけるヘッド41(又はノズル列)の位置とドットの形成の様子を示し、図7Bは、パス1〜パス6におけるヘッド41の位置とドットの形成の様子を示している。
説明の都合上、複数あるノズル列のうちの一つのノズル列のみを示し、ノズル列のノズル数も少なくしている(ここでは8個)。図中の黒丸で示されるノズルは、インク滴を吐出可能なノズルである。一方、白丸で示されるノズルは、インク滴を吐出不可のノズルである。また、説明の便宜上、ヘッド41(又はノズル列)が紙Sに対して移動しているように描かれているが、同図はヘッド41と紙Sとの相対的な位置関係を示すものであって、実際には紙Sが搬送方向に移動されている。また、各ノズルは数ドット(図中の丸印)しか形成していないように示されているが、実際には、移動方向に移動するノズルから間欠的にインク滴が吐出されるので、移動方向に多数のドットが並んでドットの列たるドット列が形成されることになる。なお、このドット列がラスタラインである。もちろん、画素データに応じて、ドットが非形成のこともある。
また、黒丸で示されるドットは、最後のパスで形成されるドットであり、白丸で示されるドットは、それ以前のパスで形成されたドットである。なお、各パスは、紙Sを搬送方向に搬送する搬送動作と交互に行われる。そして、搬送動作毎に、各ノズルが、その直前のパスで形成されたラスタラインのすぐ上、すなわち搬送方向の下流側にて隣接するラスタラインを形成する。
このインターレース印刷では、紙Sが搬送方向に一定の搬送量fで繰り返し搬送される。このように搬送量fを一定にしつつドットの重複なく記録を行うためには、(a)インクを吐出可能なノズル数N(整数)は、ノズルピッチk・Dのkと互いに素の関係にあること、及び、(b)搬送量fはN・Dに設定されること、が条件となる。なお、上述の「ドットの重複なく」とは、ラスタラインを既に形成済みの搬送方向の位置に再びノズルが位置することがない、という意味である。
同図では、ノズル列は搬送方向に沿って配列された8個のノズルを有し、前記kが4の場合には、このインターレース印刷を行うための条件である「Nとkが互いに素の関係」を満たさないため、この例では全てのノズルは用いずに、7個のノズル(ノズル♯1〜ノズル♯7)を用いる。また、7個のノズルが用いられるため、紙Sは搬送量7・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(=4・D)のノズルピッチのノズル列の場合には、720dpi(=D)のドットピッチにて紙Sにドットが形成される。なお、ノズル数が180個の場合には、179個のノズルがインク吐出可能になり、搬送量は179・Dに設定される。
また、このインターレース印刷の場合、ノズルピッチk・D分の領域に対して搬送方向にドットピッチDでラスタラインを形成するためには、k回のパスが必要となる。例えば、180dpiのノズルピッチk・Dのノズル列を用いて720dpiのドットピッチDで連続する4つのラスタラインが完成するためには、4回のパスが必要となる。同図によれば、パス3のノズル#2が形成したラスタライン(図中の矢印で示されるラスタライン)よりも搬送方向上流側に、連続的なラスタラインがドットピッチDにて形成されることが示されている。
===縁無し印刷===
<縁無し印刷について>
「縁無し印刷」とは、紙Sの端部に余白が形成されないように印刷する方法である。
図8に、縁無し印刷時においてインク滴が吐出される領域(吐出領域に相当し、以下、印刷領域Aと言う)と紙Sの大きさとの関係を示す。図示のように、紙Sの先後端部および左右の側端部からはみ出す領域(以下では、打ち捨て領域Aaと言う)に対しても印刷領域Aが設定されており、この領域に対してもインク滴が吐出されるようになっている。そして、これによって、紙搬送時の位置決め精度などが原因で紙Sがヘッド41に対して多少位置ずれしても、紙Sの端部に向けて確実にインク滴を吐出してドットを形成することができて、もって端部に余白が形成されないようにしている。
この縁無し印刷を行う際には、前述のプリンタドライバは、アプリケーションプログラムから与えられた画像データに基づき、印刷領域Aが紙Sから所定幅だけはみ出るような印刷データを生成する。例えば、印刷領域Aが紙Sよりも小さくなってしまうような画像データを処理する場合には、印刷領域Aが紙S全体に行き渡って前記所定幅W2だけはみ出すように画像を拡大する。また、逆に、印刷領域Aが紙Sから大きくはみ出てしまうような画像データを処理する場合には、紙Sからのはみ出し代が前記所定幅W2となるように画像を縮小する。
この拡縮調整について簡単に説明すると、プリンタ1のメモリ63には、紙Sの規格寸法と同じ大きさの領域が、基準領域Asとして記憶されている。そして、プリンタドライバは、この基準領域Asを参照して、これよりも移動方向および搬送方向に対して前記所定幅W2だけ外側にはみ出るサイズに前記画像データを拡大して印刷データを生成する。なお、前記所定幅W2の部分が、インク滴が打ち捨てられる打ち捨て領域Aaである。
この基準領域Asおよび前記所定幅W2は、はがきサイズやA4サイズ等の紙サイズ毎に前記メモリ63に記憶されており、ユーザによって入力される紙サイズ情報に基づいてそれぞれに読み出され、上述の拡縮調整に供される。
ちなみに、紙搬送が正確に行われて紙Sが予め決められた設計位置にきちんと位置決めされた場合には、前記基準領域Asと紙Sとは合致して基準領域Asの画像が紙Sに印刷される。しかし、位置ずれした場合には、紙Sの端部には打ち捨て領域Aaの画像が印刷されることになる。
<打ち捨てられるインク滴の処理>
縁無し印刷において、紙Sから外れて着弾せずに打ち捨てられるインク滴は、プラテン24に付着してこれを汚す等といった悪影響を及ぼす虞がある。このため、プリンタ1のプラテン24には、紙Sから外れたインク滴を回収するためのインク回収部82、83が設けられている。
図9はインク回収部82,83の平面図である。なお、図10A及び図10Bの縦断面図に示すインク回収部82は、紙Sの先後端部を縁無し印刷する際に用いられる一方、図11の縦断面図に示すインク回収部83は、紙Sの左右の側端部を縁無し印刷する際に用いられる。
図9乃至図11に示すように、これらインク回収部82,83のいずれも、プラテン24上に断面凹形の溝部として形成されている。その溝部内には、インク滴を吸収するスポンジ等の吸収材84が設けられている。そして、紙Sに着弾しなかったインク滴は、この吸収材84の上に到達して吸収材84に吸収される。
図9および図10Aに示すように、インク回収部82の溝部は、前記移動方向に沿って直線状に設けられているとともに、搬送方向における溝部の位置は、前記ヘッド41の略中央部分に対向しており、つまり、ノズル#k〜#k+4に対向している。従って、図10Aに示すように先端部を縁無し印刷する場合には、紙Sの先端がインク回収部82上に到達する以前から、前記ノズル#k〜#k+4だけからインク滴を吐出する。一方で後端部を縁無し印刷する場合には、図10Bに示すように、紙Sの後端部が前記インク回収部82上を通過後においても前記ノズル#k〜#k+4だけからインク滴を吐出する。そして、これら先端部および後端部の印刷時において、前記ノズル#k〜#k+4から吐出されたインク滴のなかで紙Sに着弾しなかったインク滴は、インク回収部82の吸収材84に着弾するため、これら紙Sに着弾しなかったインク滴がプラテン24上面を汚すことはない。
また、図9および図11に示すインク回収部83の溝部は、紙Sの左右の側端部と対向する位置にそれぞれ設けられ、これら溝部は共に、紙Sの搬送方向に沿って直線状に形成されている。そして、左右の側端部を縁無し印刷する場合には、キャリッジ31の移動動作において、紙Sの上を移動している時だけノズルからインク滴を吐出するのではなく、紙Sの側端部の外側の前記打ち捨て領域Aaを移動している時にもインク滴を吐出する。ここで、この打ち捨て領域Aaにおいて吐出されたインク滴は、前記インク回収部83の吸収材84に着弾するため、これら打ち捨てられたインク滴によってプラテン24を汚すことはない。
===紙Sの左右の側端部の打ち捨て領域Aaで発生するミストについて===
縁無し印刷をするためには、上述の打ち捨て領域Aaを設定せざるを得ないが、ヘッド41のノズルからインク回収部82,83までの距離が紙Sよりも遠いこと等もあって、この打ち捨て領域Aaに向けて吐出されるインク滴の一部は、前記インク回収部82,83に着弾する前に失速し舞い上がってミストとなり、周囲の機内機器に付着してこれらを汚損する虞がある。このため、これら打ち捨て領域Aaに向けて吐出されるインク滴の吐出量については、紙Sの端部に余白と視認されるような画像の欠落部分が形成されない範囲で、少なくするのが望ましい。
ところで、このミストの発生傾向について調査したところ、紙Sの左右の側端部の打ち捨て領域Aaに関しては、そのミストの発生量が、ヘッド41の移動方向との間で因果関係のあることが最近明らかとなった。
図12A及び図12Bは、このミストの発生傾向についての説明図である。この発生傾向を端的に言えば、図12Aのように右側から左側へとヘッド41が移動する往路ドット形成動作の場合には、右側の打ち捨て領域Aarで発生するミスト量の方が、左側の打ち捨て領域Aalよりも多くなり、他方、復路ドット形成動作の場合、すなわち、図12Bのように左側から右側へとヘッド41が移動する場合には、左側の打ち捨て領域Aalで発生するミスト量の方が、右側の打ち捨て領域Aarよりも多くなるというものである。つまり、ヘッド41が紙Sの一端側から他端側へ移動するドット形成動作においては、往路及び復路によらず、常にヘッド41が最初に差し掛かる前記一端側の打ち捨て領域Aaで発生するミスト量の方が、その後に差し掛かる前記他端側の打ち捨て領域Aaで発生するミスト量よりも多くなるのである。
従って、ミスト量の削減目的で、打ち捨て領域Aaへのインク滴の吐出量を減らすのであれば、前記他端側よりもミストが発生し易い前記一端側の打ち捨て領域Aaへの吐出量を優先させて減らす方がミストの削減量を多くできるので望ましい。
そこで、以下で説明する第1実施形態のミスト削減処理では、各ドット形成動作において、前記一端側の打ち捨て領域Aaの幅が、前記他端側の打ち捨て領域Aaの幅よりも小さくなるように変更し、これによって前記一端側の打ち捨て領域Aaへ打ち捨てられるインク滴の吐出量を優先して減らしている。その結果、効率的にミスト量を削減している。
ちなみに、上述のミストの発生傾向の理由は、未だ定かではないが、例えば、次のように考えることもできる。往路ドット形成動作の場合を例に説明すると、この場合には、先ず、図13Aに示すように、ヘッド41は右側の打ち捨て領域Aarの上を移動中にインク滴の吐出動作を行うが、この時、この移動方向に関するヘッド41の背後の気圧は所謂スリップストリーム現象によって低くなる。このため、右側の打ち捨て領域Aarに向けて吐出されたインク滴の一部は、ヘッド41の背後に引かれて上方へ舞い上がり、その結果、ミストになり易い。
これに対して、図13Bに示すように、左側の打ち捨て領域Aalに吐出されたインク滴も、同様にヘッド41の背後へと引かれるが、ここで、この打ち捨て領域Aaの右側には紙Sやプラテン24等が存在していて、これらが、ヘッド41の背後へとインク滴を引く気流の妨げとなる。よって、左側の打ち捨て領域Aalに向けて吐出されたインク滴は上方へ舞い上がり難く打ち捨て領域Aalにとどまり、その結果として、インク回収部83に補足されてミストになり難いものと考えられる。但し、これは仮説であって、真偽のほどは定かではないが、上述したミストの発生傾向については実際に確認されたことである。
===第1実施形態のミスト削減処理===
<第1実施形態のミスト処理>
図14A及び図14Bは、第1実施形態のミスト削減処理の説明図である。
この第1実施形態のミスト削減処理によれば、図14Aに示すように、往路ドット形成動作の場合には、ヘッド41が最初に差し掛かる右側の打ち捨て領域Aarの幅が、その後に差し掛かる左側の打ち捨て領域Aalの幅W2よりも狭くなるように調整される。また、図14Bに示す復路ドット形成動作の場合にも、ヘッド41が最初に差し掛かる左側の打ち捨て領域Aalの幅が、その後に差し掛かる右側の打ち捨て領域Aarの幅W2よりも狭くなるように調整される。
つまり、往路及び復路の何れのドット形成動作であるかによらず、そのドット形成動作においてヘッド41が最初に差し掛かる打ち捨て領域Aaの幅は、その後に差し掛かる打ち捨て領域Aaの幅W2よりも狭く調整されるのである。そして、これにより、前記最初に差し掛かる打ち捨て領域Aaにおける不吐出の単位領域の数を、その後に差し掛かる打ち捨て領域Aaの不吐出の単位領域の数よりも優先して多くして、インク滴の吐出量を多く減らし、その結果、ミスト量を効率的に削減している。
このようなミスト削減処理は、図5のマスク回路222とマスク信号生成部224とによって行われる。すなわち、前述したように、ドット形成動作においては、図2のマスク回路222には、前記移動方向の単位領域毎に印刷データの印刷信号PRT(i)が入力され、これにより各印刷信号PRT(i)に応じたインク滴が各単位領域に吐出されるが、ここで、このプリンタ1のマスク回路222には、単位領域毎の印刷信号PRT(i)に対応させて更にマスク信号SIGも入力される。そして、当該マスク回路222は、印刷信号PRT(i)とマスク信号SIGとの論理積をとってピエゾ素子に駆動信号DRV(i)を出力する。
よって、マスク信号生成部224から出力されるマスク信号SIGが1レベルであれば、その単位領域には、印刷信号PRT(i)に対応するインク滴がそのまま吐出されるが、0レベルのマスク信号SIGの場合には、その単位領域には、印刷信号PRT(i)によらずにインク滴は吐出されなくなる。つまり、このマスク信号SIGによって、印刷データによらずに、所定の単位領域に対するインク滴を不吐出にすることができるのである。
図15A及び図15Bは、このマスク信号SIGの出力レベルの変化を、基準領域As及び打ち捨て領域Aar,Aalと対応させて示す図である。なお、両図中の点線で示す領域は、印刷データの印刷信号PRT(i)に基づいてインク滴が吐出される打ち捨て領域Aar,Aal、すなわち、ミスト削減処理を行わない場合にインク滴が吐出される打ち捨て領域Aar、Aal(以下では、設計打ち捨て領域と言う)である。この設計打ち捨て領域Aar、Aalは、基準領域Asの左右に、互いに、等しい幅W2で設定されている。
図15Aに示すように、往路ドット形成動作の場合には、マスク信号SIGの出力レベルは、右側の設計打ち捨て領域Aarの右側において0レベルであり、基準領域Asの右側の端縁Esrから第1所定幅W1だけ離れた切り替え位置Pcにおいて0レベルから1レベルへと立ち上がり、そこから左側に亘ってそのまま1レベルが出力される。ここで、前記第1所定幅W1は、設計打ち捨て領域Aarの幅W2よりも小さい値に設定されており、もって、往路ドット形成動作において最初に差し掛かる右側の打ち捨て領域Aarの幅は、設計打ち捨て領域Aarの幅W2(第2所定幅に相当)よりも狭い幅W1に変更される。一方、この往路ドット形成動作においてその後に差し掛かる左側の打ち捨て領域Aalでは、1レベルのマスク信号がそのまま出力されるので、左側の打ち捨て領域Aalの幅は、印刷データの印刷信号PRT(i)に基づいて設計打ち捨て領域Aalの幅W2がそのまま維持される。よって、往路ドット形成動作においては、最初に差し掛かる右側の打ち捨て領域Aarのインク滴の吐出量が、その後に差し掛かる左側の打ち捨て領域Aalよりも優先的に減らされることになる。
また、図15Bに示す復路ドット形成動作の場合には、マスク信号SIGの出力レベルは、左側の設計打ち捨て領域Aalの左側においては0レベルであり、基準領域Asの左側の端縁Eslから前記第1所定幅W1だけ離れた切り替え位置Pcにおいて0レベルか1レベルへ立ち上がり、そこから右側に亘ってそのまま1レベルが出力される。ここで、前記第1所定幅W1は、設計打ち捨て領域Aalの幅W2よりも小さい値に設定されており、もって、復路ドット形成動作において最初に差し掛かる左側の打ち捨て領域Aalの幅は、設計打ち捨て領域Aalの幅W2(第2所定幅に相当)よりも狭い幅W1に変更される。一方、この復路ドット形成動作においてその後に差し掛かる右側の打ち捨て領域Aarでは、1レベルのマスク信号がそのまま出力されるので、右側の打ち捨て領域Aarの幅は、印刷データの印刷信号PRT(i)に基づいて設計打ち捨て領域Aarの幅W2がそのまま維持される。よって、往路ドット形成動作においては、最初に差し掛かる左側の打ち捨て領域Aalのインク滴の吐出量が、その後に差し掛かる右側の打ち捨て領域Aarよりも優先的に減らされることになる。
なお、前記切り替え位置Pcにおけるマスク信号SIGのレベルの切り替えは、例えば、マスク信号生成部224が、印刷信号PRT(i)に基づいて、ヘッド41が通過した単位領域の数をカウントする等して行われる。例えば、ドット形成動作において、マスク回路222への印刷信号PRT(i)の入力が開始されたら、先ず、この入力開始位置を前記設計打ち捨て領域Aar,Aalの端縁Esr,Eslと捉える。そうしたら、それ以降、マスク回路222に印刷信号PRT(i)が入力される度にカウントアップする。ここで、このカウントアップによるカウント値は、前記端縁Esr,Eslを起点として、その後に通過した単位領域の数を表している。よって、前記カウント値が、前記切り替え位置Pcに対応するカウント数となった時点で、マスク信号SIGのレベルを0レベルから1レベルに切り替えれば良い。なお、前記切り替え位置Pcに対応するカウント数は、予めメモリ63に記録されており、このメモリ63からマスク信号生成部224が読み出して使用するのは言うまでもない。
<第1実施形態のミスト削減処理の適用例>
図16は、第1実施形態のミスト削減処理を、インターレース印刷に適用した場合の説明図である。図16の左側には各パスのヘッド41(ノズル列)の位置が示されており、各升目内の番号はノズル番号である。また、同図中の右側には、左側及び右側の各設計打ち捨て領域Aal,Aarにおけるインク滴の吐出状態を示している。各升目は単位領域である。升目内の数値はその単位領域にインク滴を吐出してドットを形成するノズル番号であり、ノズル番号が示されていない空欄の升目は、インク滴が吐出されない単位領域である。
この適用例は、双方向印刷であるため、搬送動作毎に、往路ドット形成動作と復路ドット形成動作とが交互に行われる。なお、図中では、往路ドット形成動作でインク滴が吐出されるラスタラインを淡色で示し、復路ドット形成動作で形成されるラスタラインを濃色で示している。
また、ここでは、前述したインクを吐出可能なノズル数Nが3で、ノズルピッチk・Dのkが4の場合を例に説明する。ちなみに、搬送量f(=N・D)は3・Dとなる。
前述したように、このインターレース印刷では、紙Sが搬送方向に一定の搬送量fで搬送される毎に、各ノズルが、その直前のパスで記録されたラスタラインのすぐ上、すなわち搬送方向の下流側にて隣接するラスタラインを記録する。また、双方向印刷なので、搬送動作毎に、往路ドット形成動作と復路ドット形成動作とが交互に行われる。
従って、右側及び左側の設計打ち捨て領域Aar,Aalは、それぞれ、搬送方向についてラスタライン1本おきにインク滴の吐出量が減らされ、もって、吐出される範囲が移動方向に関して狭いラスタラインが1本おきに現れる。例えば、右側の設計打ち捨て領域Aarについては、搬送方向の奇数番目のラスタラインの位置に、打ち捨て領域Aarの幅が狭幅W1のラスタラインが形成され、偶数番目のラスタラインの位置には、打ち捨て領域Aarの幅が広幅W2のラスタラインが形成されている。他方、左側の設計打ち捨て領域Aalについては、搬送方向の偶数番目のラスタラインの位置に、打ち捨て領域Aalの幅が狭幅W1のラスタラインが形成され、奇数番目のラスタラインの位置には、打ち捨て領域Aalの幅が広幅W2のラスタラインが形成されている。
よって、インク滴の吐出量を減らしたことによって紙Sの側端部に生じる虞のあるドット未形成部を左右の両側端部に分散させることができて、その結果として、前記ドット未形成部に起因する画像欠陥を目立たなくすることができる。
また、この第1実施形態のミスト削減処理を双方向印刷に適用すれば、単方向印刷との対比において次のような作用効果も奏する。図17は、その説明のための比較図であって、当該ミスト削減処理を、単方向印刷に適用した場合を示している。なお、上述の図16との相違点は、この図17が単方向印刷であることだけであり、それ以外の点は同じである。ここで「単方向印刷」とは、往路の移動動作の時のみインクの吐出動作を行い、復路の移動動作では吐出動作を行わないものを言う。
この単方向印刷は往路ドット形成動作のみを行うので、右側の打ち捨て領域Aarの幅は、全てのラスタラインに亘って幅W1となっており、つまり、全てのラスタラインに亘って、印刷データに基づく設計打ち捨て領域Aarの幅W2よりも狭くなっている。つまり、単方向印刷の場合には、右側の縁無し印刷のためのマージン量がW1となり、もって、印刷データに基づくマージン量のW2よりも少なくなってしまう。
これに対して、図16の双方向印刷によれば、右側及び左側のいずれの打ち捨て領域Aar,Aalも、ラスタライン1本おきではあるが、設計打ち捨て領域Aar,Aalの幅W2でインク滴が吐出されるため、マージン量としては、左右の何れの設計打ち捨て領域Aar,Aalにおいても、印刷データに基づく前記幅W2がほぼ確保される。つまり、マージン量を大きく確保できるという点で、第1実施形態のミスト削減処理は、単方向印刷よりも双方向印刷に適用するのが好ましいのである。
===第2実施形態のミスト削減処理===
前述した第1実施形態のミスト削減処理では、図14A及び図14Bに示すように、各ドット形成動作における前記一端側の打ち捨て領域Aaの幅を、その設計打ち捨て領域Aaの幅W2よりも狭くすることによってインクの吐出量を減らしていたが、前記一端側の打ち捨て領域Aaの幅は狭くせずに、前記設計打ち捨て領域Aaへ吐出されるインク滴を間引いて吐出することによって、設計打ち捨て領域Aaへのインク滴の吐出量を減らしても良い。
すなわち、例えば、図14Aに示す往路ドット形成動作の場合には、インク滴の吐出動作の開始を、右側の設計打ち捨て領域Aarの右側の端縁Earを起点として行い、そして、その設計打ち捨て領域Aarに対しては、例えば、移動方向に単位領域の1つおき又は2つおきにインク滴を吐出するというようにインク滴を間引いて吐出するようにしても良い。
図18は、このように間引いてインク滴を吐出するためのマスク信号SIGの出力の説明図であり、同図においては、移動方向の位置に関してマスク信号SIGを右側の設計打ち捨て領域Aarの単位領域と対応させて示している。
この図18の例は、1単位領域おきにインク滴を間引いて吐出する例である。よって、右側の設計打ち捨て領域Aarにおけるマスク信号SIGは、パルス幅が単位領域の大きさの矩形パルスであるとともに、この矩形パルスは、2単位領域の周期で発生するようになっている。そして、基準領域Asにおいては、マスク信号SIGは1レベルに立ち上がった状態となり、この1レベルの状態が左側の打ち捨て領域Aal(不図示)においても維持されるのは、前述の第1実施形態と同じである。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主として印刷システムについて記載されているが、その中には、印刷装置、印刷方法等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としての印刷システム等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、印刷装置としてプリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、前述の実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
前述の実施形態は、プリンタ1のノズルから染料又は顔料のインク滴をノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出するインク滴は、このようなインク滴に限られるものではない。
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインク滴を吐出していた。しかし、インク滴を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に気泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
前述の実施形態では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の4色のインク滴を紙S上に吐出してドットを形成する多色印刷を例に説明したが、インク色はこれに限るものではない。例えばこれらインク色に加えて、ライトシアン(薄いシアン、LC)及びライトマゼンタ(薄いマゼンタ、LM)等のインクを用いて6色としたり、薄いブラックLK及びさらに薄いブラックLLKを用いて8色としても良い。また、逆に、上記4つのインク色のいずれか一つだけを用いて単色印刷を行っても良い。
前述の実施形態では、前記他端側の打ち捨て領域(往路ドット形成動作ではAalであり、復路ドット形成動作ではAar)に対しては、その幅を設計打ち捨て領域の幅W2より狭くすることはせず、また、インク滴を間引いて吐出することもしなかった。しかし、前記他端側の打ち捨て領域よりも前記一端側の打ち捨て領域(往路ドット形成動作ではAarであり、復路ドット形成動作ではAal)の方が、インク滴を不吐出の単位領域の数が多くなるのであれば、何等これに限るものではなく、前記マスク信号SIGによって、適宜、前記他端側の打ち捨て領域の幅を前記幅W2より狭くしても良いし、前記他端側の打ち捨て領域にインク滴を間引いて吐出するようにしても良い。
印刷システム100の構成の説明図である。 印刷装置としてのプリンタ1の全体構成のブロック図である。 図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図であり、図3Bは、プリンタの全体構成の縦断面図である。 ヘッド41の下面に設けられたノズルの配列図である。 各ノズル♯1〜♯nを駆動するための駆動回路のブロック図である。 印刷処理のフロー図である。 図7Aは、パス1〜パス4におけるヘッド41の位置とドットの形成の様子を示す図であり、図7Bは、パス1〜パス6におけるヘッド41の位置とドットの形成の様子を示す図である。 縁無し印刷時における印刷領域Aと紙Sの大きさとの関係を示す図である。 インク回収部82,83の平面図である。 図10A及び図10Bは、インク回収部82の縦断面図である。 インク回収部83の縦断面図である。 図12A及び図12Bは、ミストの発生傾向についての説明図である。 図13A及び図13Bは、ミストの発生傾向の理由の説明図である。 図14A及び図14Bは、第1実施形態のミスト削減処理の説明図である。 図15A及び図15Bは、マスク信号SIGのレベルの変化を、打ち捨て領域Aar,Aal等と対応させて示す図である。 第1実施形態のミスト削減処理を、インターレース印刷の双方向印刷に適用した場合の説明図である。 第1実施形態のミスト削減処理を、インターレース印刷の単方向印刷に適用した場合の説明図である。 第2実施形態のミスト削減処理の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、50 検出器群、
51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、60 コントローラ、
61 インターフェース部、62 CPU、63 メモリ、
64 ユニット制御回路、
82 インク回収部、83 インク回収部、84 吸収材、
100 印刷システム、110 コンピュータ、120 表示装置、
130 入力装置、140 記録再生装置、
221 原駆動信号発生部、222 マスク回路、
224 マスク信号生成部、411 ノズル列、
S 紙、
Aa 打ち捨て領域、Aar 右側の打ち捨て領域、Aal 左側の打ち捨て領域、
As 基準領域、
Esr 右側の端縁、Esl 左側の端縁、Ear 右側の端縁、

Claims (5)

  1. 媒体の一端側から他端側へと移動方向に沿って移動動作中に、画像データに基づいて前記媒体へ向けて単位領域毎にインク滴の吐出動作を行う印刷ヘッドと、
    前記画像データにかかわらず前記印刷ヘッドからインク滴が吐出されない不吐出の単位領域を、前記媒体の端部近傍について設定するコントローラであって、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定するコントローラと、を備え
    前記媒体の大きさに相当する基準領域を記憶するメモリを有し、
    前記画像データに基づいてインク滴が吐出される吐出領域は、前記基準領域よりも前記移動方向に広く、
    前記吐出領域における前記基準領域の外側に外れる範囲に対して、前記不吐出の単位領域が設定され、
    前記不吐出の単位領域の設定によって、前記移動動作における前記吐出動作の開始と終了とが規定され、
    前記吐出動作は、前記基準領域の前記一端側の縁から第1所定幅だけ外側の単位領域を起点として開始されるとともに、前記基準領域の前記他端側の縁から第2所定幅だけ外側の単位領域を終点として終了され、
    前記第1所定幅は、前記第2所定幅よりも小さい、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記印刷ヘッドは、前記移動方向を往復移動し、
    前記移動方向の往路及び復路の前記移動動作において、それぞれ、前記吐出動作が行われることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷装置において、
    前記移動動作と、前記移動方向に交差する搬送方向に前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に実行することを特徴とする印刷装置。
  4. 媒体の一端側から他端側へと移動方向に沿って移動動作中に、画像データに基づいて前記媒体へ向けて単位領域毎にインク滴の吐出動作を行う印刷ヘッドと、
    前記画像データにかかわらず前記印刷ヘッドからインク滴が吐出されない不吐出の単位領域を、前記媒体の端部近傍について設定するコントローラであって、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定するコントローラと、を備え、
    前記媒体の大きさに相当する基準領域を記憶するメモリを有し、前記画像データに基づいてインク滴が吐出される吐出領域は、前記基準領域よりも前記移動方向に広く、前記吐出領域における前記基準領域の外側に外れる範囲に対して、前記不吐出の単位領域が設定され、
    前記不吐出の単位領域の設定によって、前記移動動作における前記吐出動作の開始と終了とが規定され、前記吐出動作は、前記基準領域の前記一端側の縁から第1所定幅だけ外側の単位領域を起点として開始されるとともに、前記基準領域の前記他端側の縁から第2所定幅だけ外側の単位領域を終点として終了され、前記第1所定幅は、前記第2所定幅よりも小さく、
    前記印刷ヘッドは、前記移動方向を往復移動し、前記移動方向の往路及び復路の前記移動動作において、それぞれ、前記吐出動作が行われ、
    前記移動動作と、前記移動方向に交差する搬送方向に前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に実行することを特徴とする印刷装置。
  5. 媒体の一端側から他端側へと移動方向に沿って移動動作中に、画像データに基づいて前記媒体へ向けて単位領域毎にインク滴の吐出動作を行う際に、
    前記画像データにかかわらず前記印刷ヘッドからインク滴が吐出されない不吐出の単位領域を、前記媒体の端部近傍について設定するステップであって、前記一端側の方が前記他端側よりも前記不吐出の単位領域の数が多くなるように設定するステップを備え
    前記画像データに基づいてインク滴が吐出される吐出領域は、前記媒体の大きさに相当する基準領域よりも前記移動方向に広く、
    前記吐出領域における前記基準領域の外側に外れる範囲に対して、前記不吐出の単位領域が設定され、
    前記不吐出の単位領域の設定によって、前記移動動作における前記吐出動作の開始と終了とが規定され、
    前記吐出動作は、前記基準領域の前記一端側の縁から第1所定幅だけ外側の単位領域を起点として開始されるとともに、前記基準領域の前記他端側の縁から第2所定幅だけ外側の単位領域を終点として終了され、
    前記第1所定幅は、前記第2所定幅よりも小さい
    ことを特徴とする印刷方法。
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