JP4777418B2 - 欠陥管理方法および欠陥管理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、欠陥管理機能を備えた情報記録媒体に対する欠陥管理方法および欠陥管理装置に関し、特に気泡の混入というような広範囲に跨る欠陥を有する光ディスク等に対して有効な欠陥管理方法および欠陥管理装置に関するものである。
近年、大容量で交換可能な情報記録媒体、およびそれを駆動するディスクドライブ装置が広く普及している。
大容量で交換可能な情報記録媒体としては、DVDやBlu-ray Disc(以下、BDと略称)といった光ディスクが一般に広く知られている。光ディスクを駆動する光ディスク記録再生装置は、レーザ光を用いて光ディスク上に微小なビームスポットを結像させ、これにより情報記録媒体の物理特性を変化させることによって記録再生を行う装置である。例えば、情報記録媒体である光ディスクに対して、光ディスク記録再生装置は結晶状態からアモルファス状態に相変化させてマーク等を形成することによって、当該光ディスクの記録再生を行うものである。光ディスク記録再生装置は大容量で交換可能な情報記録に適している(例えば、”120mm (4,7Gbytes per side) and 80mm(1,46Gbytes per side) DVD−Rewritable Disk (DVD−RAM)”,Standard ECMA−330,December 2001、を参照)。レーザ光として、DVDの記録再生には赤色レーザが用いられ、BDの記録再生には赤色レーザより波長が短い青色レーザを用いられている。これにより、BDはDVDよりも記録密度が高く、大容量化を実現している。
図20は、情報記録媒体として一般的な光ディスクの記録領域構成図である。円盤状の光ディスク1には、スパイラル状に多数のトラック2が形成されており、各トラック2には細かく分けられた多数のブロック3が形成されている。
ここでは、BDのトラック2の幅(トラックピッチ)を0.32μmとする。また、ブロック3は、エラー訂正の単位であり、記録および再生動作が行われる最小の単位である。例えば、DVDの場合には1ECC(サイズ:32KByte)、BDの場合には1クラスタ(サイズ:64KByte)である。光ディスクのデータの最小単位であるセクタ(サイズ:2KByte)という単位を用いて説明すると、1ECC=16セクタ、1クラスタ=32セクタとなる。なお、以下の文中においてクラスタと記載した場合は、全て、BDでのブロック3と同じ意味であるとする。
図21は、一般的な記録型光ディスクにおけるデータ構造を示す図である。
光ディスク1は、内周側のリードイン領域4と外周側のリードアウト領域6とその間にあるデータ領域5とに分けられる。
図21に示すように、データ領域5は、ユーザデータ領域14と、内周スペア領域15Aと外周スペア領域15Bとを有するスペア領域15とを有して構成される。
ユーザデータ領域14とは、音楽やビデオなどのリアルタイムデータ、文章やデータベースなどのコンピュータデータなど、ユーザによって任意の情報が記録可能な領域である。
スペア領域15である内周スペア領域15Aと外周スペア領域15Bとは、ユーザデータ領域14内のあるブロック3(図1参照)の代わりにデータを記録する交替領域のことである。内周スペア領域15Aと外周スペア領域15Bは、例えば、ユーザデータ領域14において欠陥ブロックが検出された場合などに、そのブロックの交替領域として使用される領域である。図21は、スペア領域15がデータ領域の内周側(つまりリードイン領域側)と外周側(つまりリードアウト領域側)に1つずつ存在する場合を示した図である。交替記録は、ユーザデータ領域14内の欠陥ブロックを、交替領域である内周スペア領域15Aまたは外周スペア領域15Bに交替記録することにより、データの信頼性を高めることができるというメリットがある。しかし、交替記録は、現在アクセス中のユーザデータ領域14から、別領域である内周スペア領域15Aまたは外周スペア領域15Bへ移動(シーク)して記録を行う必要があるため、処理時間が長くなり、記録再生のパフォーマンスが低下するというデメリットを有している。
リードイン領域4は、光ディスク1の径方向においてデータ領域5より内周側に配置された領域であり、またリードアウト領域6は光ディスク1の径方向においてデータ領域5より外周側に配置された領域である。これらのリードイン領域4およびリードアウト領域6は、光ディスク1に関する管理情報等が格納される他に、光ピックアップ(図示せず)のオーバーランを防ぐ役割を果たす領域でもある。
リードイン領域4は、第1の欠陥管理領域10(以下、DMA1と略称:DMA=Defect Management Area)と第2の欠陥管理領域11(以下、DMA2と略称)を備えている。DMA1とDMA2は、共に光ディスク1のデータ構造および欠陥に関する情報などの当該光ディスク1の管理情報を記録するための領域である。
リードアウト領域6は、第3の欠陥管理領域12(以下、DMA3と略称)と、第4の欠陥管理領域13(以下、DMA4と略称)を備えている。DMA3とDMA4は、共に光ディスク1のデータ構造および欠陥に関する情報などの当該光ディスク1の管理情報を記録するための領域である。
DMAとは、狭義には、前述のように欠陥管理領域(Defect Management Area)のことを示すが、欠陥管理情報以外にも光ディスク1に関する様々な情報(ディスク管理情報)を示し得るため、ここでは、DMAをもっと広い意味で、ディスク管理領域(Disc Management Area)の意味を持つものとして扱う。
上記のように構成されたDMA1〜DMA4はそれぞれが光ディスク1における所定の位置に配置されており、DMA1〜DMA4のそれぞれには全て同じ情報が多重記録されている。これは、DMA1〜DMA4のいずれかが欠陥に冒されている場合の備えである。このように構成されているため、例え正しく再生されないDMAがあったとしても、どれか1つでも正しく再生できるDMAがあれば、当該光ディスク1の欠陥管理情報を取得することができる。
DMA1〜DMA4はそれぞれディスク定義構造20(以下、DDS20と略称)と欠陥リスト21(以下、DFL21と略称)を備えている(図2参照。)。
DFL21は、欠陥ブロックの交替記録など、交替処理に関する情報(欠陥等による交替元のアドレスと、その交替先のアドレスとを含む交替エントリ)を含む情報である。ここで、交替処理に関する情報とは、欠陥等による交替元のアドレスと、その交替先のアドレスとを含む交替エントリである。
以下、光ディスク1のブロック3の位置情報を示すアドレスについて簡単に説明する。
一般的に光ディスク1に対して記録再生などのアクセス処理を行う場合、物理的に光ディスク1の記録層上に備えられたアドレス(物理アドレス:以下、PSNと略称)と、ホスト装置などのユーザからアクセス可能な領域、つまり論理空間であるデータ領域5に対して仮想的に連続して付けられたアドレス(論理アドレス:以下、LSNと略称)とを用いて制御が行われる。なお、これらのアドレスは、一般的にはセクタ単位、あるいはブロック3中における所定数を一単位として割り当てられる。
図22は、PSN(物理アドレス)およびLSN(論理アドレス)の関係を簡単に説明するための説明図である。なお、図22においては、通常セクタ単位に割り当てられるPSNおよびLSNの説明を簡略化するために、ブロック単位で説明する。
図22の(1)は、通常時の光ディスク1におけるPSNとLSNの関係を示したものである。
書換え型のBDであるBD-REの場合、PSNとしては、光ディスク1上のトラック2、つまり記録溝の壁面に波打たせる形(ウォーブル)で付与されるADIPと呼ばれるアドレスと、ブロック3に記録されたデータ中に付与されるAUNと呼ばれるアドレスが相当する。一方、LSNはデータ領域5に対して0から始まる一連の番号が仮想的に連続して振られたアドレス情報である。LSNは、図22の(1)に示すように、通常はユーザデータ領域14中の全てのブロック3に対して、その先頭ブロックを0として順に割り振られるアドレスである。このように通常時のLSNは、ユーザデータ領域14中の対応するブロック3に割り振られたPSNと一対一で対応する。例えば、LSN=0は、PSN=Aに対応し、LSN=1は、PSN=A+1に対応し、そしてLSN=2は、PSN=A+2に対応する。このような通常時のPSN(物理アドレス)のことを、以下の説明において、オフセットPSN(物理アドレス)と略称する。
しかし、例えばユーザデータ領域14内のあるブロックが欠陥のためスペア領域中に交替記録されたような場合には、ユーザデータ領域14内において欠陥だったブロックに割り振られるはずだったLSNは、交替先として使用されたスペア領域中のブロックに対して割り振られる。
図22の(2)は、ユーザデータ領域14中のPSN(A+2)のブロックが欠陥ブロックであり、外周スペア領域15B中のPSN(A+N+1)のブロックに交替記録されている場合の例を示す図である。このような場合、欠陥ブロックであるPSN(A+2)のブロックに割り当てられるはずだったLSN(2)は、交替先である外周スペア領域16中のPSN(A+N+1)のブロックに割り振られる。このため、LSN(2)に対応するPSNは、PSN(A+N+1)となる。このように欠陥ブロック存在時のPSNのことを、以下の説明において実アクセスPSNと略称する。
このため、ホスト装置から要求されたLSNを基にして実際にアクセスする実アクセスPSNを求める際には、以下の処理が行われる。
1)LSNをオフセットPSNに変換する(以下、オフセット変換と略称)。
2)DFL21を基にして、オフセットPSNが交替記録されていないか、若しくは交替記録されているかを確認する。
交替記録されていない場合には、オフセットPSNが実アクセスPSNとして算出される。
交替記録されている場合には、交替先のPSNが、実アクセスPSNとして算出される。
以下、光ディスク1のディスク構造について、図23を参照しつつ簡単に説明する。
図23に示す光ディスク1は、記録層を2層有する記録型BDの断面を示す概略図である。記録型BDは、一般的に、ディスク基板50上に反射層、保護層および記録層が積層されている。図23に示す記録型BDにおいては、その表面側から順番に第1の保護層51、第1の記録層52、中間層53、第2の記録層54、第2の保護層55、およびレーザ光を反射させるための反射層56が形成されている。第1の保護層51はデータを格納するための第1の記録層52を保護し、第2の保護層55はデータを格納するための第2の記録層54を保護する。中間層53は、第1の記録層52と第2の記録層54の間に存在し、第1の保護層51および第2の保護層55と同様の役割を果たす。このように構成された記録型BDに対して、ディスク表面側からレーザ光が照射されて、第1の記録層52および第2の記録層54に対してデータの記録再生が行われる。
従来における、BDの製造方法としては、ディスク基板50の上に各層に対応した複数の膜を貼り合わせる方法が用いられていた。
しかし、膜を貼り合わせて光ディスクを製造する方法では、膜の生成工程が必要であることに加え、貼り合わせ作業が必要である。このため、製造工程が多く、製造に要する時間が長くなり、製造コストが高くなり、ディスク価格が高くなるという欠点があった。そのため、近年、スピンコート技術を用いた製造方法が注目されている。このスピンコート技術を用いた光ディスクの製造方法は、簡単に言えば、基板を高速回転の基板上に膜形成用樹脂を垂らして、回転により生じる遠心力を使って当該樹脂を基板上に均等に行き渡せて、記録膜と保護膜を形成するものである。
しかし、このようなスピンコート技術を用いて製造した光ディスクには、記録層や保護層などの膜中に空気が混入した状態、つまり気泡が膜中に存在する可能性が高いことが問題視されている。例えば、第2の保護層55の厚みが100μmであれば、気泡が略球形である場合、気泡の大きさは最大径で100μmとなり、その気泡が混入した領域は大きな欠陥領域となる。さらに膜中には、気泡に限らず異物が混入しても欠陥となり、その光ディスクは大きな欠陥領域を有することとなる。
このような欠陥を有する光ディスクに対して記録再生を行う場合、光ディスク記録再生装置においては、気泡のような欠陥が存在する領域からはレーザ光に対する正常な反射光が得られないため、その領域を有するブロックを欠陥ブロックとして扱い、その欠陥ブロックに記録しようとしていたデータを交替用領域であるスペア領域15に交替記録する。
図24は、光ディスク1の膜中に気泡が存在する場合の光ディスク1の概念図である。図24に示す光ディスク1においては、記号AからNで示すそれぞれの領域が、ブロック3に相当し、例えば最内周側のブロックAとブロックBとが1つのトラック2を構成している。
前述したように、BDのトラックピッチは0.32μmであるのに対して、1つの気泡のサイズは、例えば100μm程度であるため、1つの気泡によって約300トラックが影響を受け、多くの欠陥ブロックが存在することになる。また、気泡の状態によっては、図24に示すように、実際の気泡自体が存在する範囲だけでなく、気泡が存在している箇所を中心として、その周りの領域も気泡の影響を受けて、例えば気泡のサイズの約3倍である約300μm程度の範囲で欠陥領域が存在する場合がある。BDにおいて、例えば内周側のデータ領域5の場合、図24に示したように1トラックに約2クラスタ(2ブロック)が含まれるため、1クラスタおきに正常なクラスタと気泡により影響を受けた欠陥クラスタが順番に混在することになる。この結果、欠陥クラスタ(欠陥ブロック)への記録の度に交替記録が発生することになる。
ここで、記録再生のパフォーマンスを上げるために、光ディスク記録再生装置がキャッシュ機能を持っている場合を考える。キャッシュ機能とは、ホスト装置と光ディスク記録再生装置との間でのコマンド(要求)応答処理速度の高速化を目的として動作する機能である。具体的には、ホスト装置からの記録要求に対して、記録データを光ディスク記録再生装置に設けられたキャッシュメモリが受領完了した時点で、実際に光ディスクへの記録を行う前にコマンドを完了させる。そして、光ディスク記録再生装置は、それ以降の任意のタイミングで光ディスク1への実記録処理を行うことにより、コマンド応答処理速度の向上を実現している。
光ディスク記録再生装置が、キャッシュ有効状態において、ホストPCのようなホスト装置から記録要求されたデータを連続して受け付けたが、まだ記録していない状態において、即ち記録されるはずのデータがまだキャッシュメモリ上にある状態において、ホスト装置からの読み出し要求が来た場合、キャッシュメモリが保持している未記録データを光ディスク1に記録してから要求された領域のデータ読み出し処理を行う。しかし、この際、記録先が上記のように気泡を含んだ領域だった場合、交替記録が多発することにより、かえって処理時間が増大し、読み出し処理を実行するまでに長い時間がかかる。PC(パーソナルコンピュータ)において、ホスト装置からの要求(コマンド)は通常7秒、もしくは7.5秒でタイムアウトする。このため、前述のような場合には読み出し要求がタイムアウトする可能性が高くなるという問題が発生する。
さらに、気泡の状態によっては、トラッキングできないようなクラスタが存在する場合がある。そのようなクラスタを有する光ディスク1に対しては、データの記録再生、およびPSN(物理アドレス)であるAUNを取得できないのはもちろん、対象クラスタのトラック2(記録溝)に付与されたウォブルによる反射光も正しく取得できない。したがって、反射光の波長の変化により読み出すADIPアドレスを取得できず、PSNが読み出せない状態となる可能性が高い。
一般的に光ディスク1は、目的のアドレスへアクセスする際、アクセス位置の確定処理(同期化)を行うために、目的のアドレスの領域よりも手前の領域に光ヘッドを移動(シーク)させた後、フォーカスサーボによって、光ディスク1の回転を利用してトラック2からの反射光を頼りにトラック2に沿って目的のアドレスの領域に辿り着き、目的のアドレスからの記録再生用レーザ光の発光の準備を行うという方法を採用している。しかし、気泡の混入によってトラック2からの反射光が取得できないため、トラッキングサーボが実行できず、微小ビームスポットをトラック2に沿った状態で走査させることが困難となる。
そのため、気泡が混入したクラスタはもちろんのこと、そのクラスタの後続のクラスタへも結果的にアクセスできないという問題が生じ得る。具体的には、例えば図24のようにブロックI、K、Mの領域が気泡の影響を受ける場合、そのブロックのアドレスが取得できないため光ビームがトラッキングしている現在位置が特定できず、後続するブロックJ、L、Nへもアクセスできない事態が発生する場合がある。
図25は、記録型BDディスクの膜中(この場合は、第2の保護層55中)に気泡が存在した場合を示す説明図である。図25に示すように気泡や異物などによる欠陥は、それによって膜が盛り上がった状態、即ち立体的に凹凸形状をした欠陥となる。このような欠陥は大きくても数百μm程度であり、実際に人間の肉眼で確認できるようなスクラッチキズなどとは違って、肉眼で発見することは非常に困難である。また、異物混入による欠陥において、特に気泡混入による欠陥の場合は、該当する箇所を、顕微鏡などを用いて拡大して見たとしても、実際に目で見える気泡そのものの箇所に加えて、実際のディスクではその前後の領域についてもその気泡を中心とした同心円波のように膜が波打った形となる。このため、気泡の周りの領域においても、記録再生時にアクセスを失敗する欠陥領域となる可能性が極めて高い。即ち、気泡による欠陥領域の範囲は、目で見える立体的形状の気泡そのもののサイズに加え、その気泡の前後に、例えば気泡と同一サイズ分程度の大きさとなる。言い換えると、気泡による欠陥領域の大きさは、おおよそ立体的形状の気泡サイズの約3倍程度になる。
このような光ディスクに対して記録再生を行う光ディスク記録再生装置においては、気泡のような欠陥が存在する領域からは、レーザ光に対する正常な反射光が得られないため欠陥ブロックとして扱われ、光ディスク記録再生装置は本来この欠陥ブロックに記録しようとしていたデータを交替用領域であるスペア領域に対して交替記録する。
また、図25に示したように、複数の記録層を備えた多層ディスクの場合、光ディスクの膜中、特にレーザ光を照射する側であるディスク表面と、照射されたレーザ光を反射させるための反射層56との間、に気泡が存在すると、気泡に近い第2の記録層54のみならず、その他の記録層である第1の記録層52において、気泡が存在する位置とほぼ同一半径位置に相当する領域への記録再生時のアクセスに失敗する。即ち、1つの気泡が存在することにより各記録層において欠陥領域となる。
従来の光ディスク記録再生装置における欠陥管理方法の分野においては、記録信号に基づいてトラッキングサーボを実行させようとする場合に欠陥ブロックが存在するといった好ましくない事態に対応するため、各種の技術が提案されている。例えば、欠陥管理方法の一例として、欠陥ブロックとそれ以降の所定範囲を含めて欠陥領域として扱い、その欠陥領域のリストの情報を登録して、再生を行う場合には欠陥領域を回避して、交替先へアクセスさせることで欠陥ブロックの影響を受けずに再生を行うことができる技術が提案されている。このような技術は、例えば、日本の特開2002−184116号公報
に開示されている。
特開2002−184116号公報 "120mm (4,7Gbytes per side) and 80mm(1,46Gbytes per side) DVD−Rewritable Disk (DVD−RAM)",Standard ECMA−330,December 2001
しかし、前述の従来の技術は、欠陥ブロックを検出した場合、欠陥ブロックからの信号取得の成否といったその欠陥ブロックの状態如何に関わらず、常に欠陥ブロックとそれ以降の所定範囲を欠陥領域として扱うというものである。このため、追記型光ディスクに対しては効果があるが、例えば書換え型光ディスクの場合には対応できない場合がある。具体的には、欠陥として仮に判定されたブロックの次のブロックに既にデータが記録されているような場合などである。ディスク表面に付着した薄い汚れによって欠陥ブロックとして判定されたブロックの場合などでは、サーボを制御する記録信号は最低限取得できる場合がある。このため、欠陥ブロックと判定された次のブロックに対しては正しくアクセス可能である。このような場合であっても、前述の従来技術においては欠陥ブロック以降の所定範囲のブロックが強制的に欠陥ブロックとして扱われ、交替先の交替領域へアクセスさせるよう構成されている。ここで、欠陥ブロックの次のブロックに対してのデータ読み出し要求が来た場合、交替先へのアクセスを行うことになる。この時点では、当然交替先にはデータは記録されていないため、データの読み出しを正しく行うことは出来ないという問題がある。
さらに、情報記録媒体において交替先として使用可能なスペア領域のサイズは有限であるため、気泡でなくとも汚れによる欠陥の場合などでも常に欠陥ブロック以降の所定範囲のブロックが連続して欠陥ブロックとして扱われる。このため、例えば指紋のような広範囲に薄く広がった汚れがディスク面に付着すると、すぐに交替領域であるスペア領域を使い尽くしてしまうという問題がある。
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、キャッシュメモリにより処理パフォーマンスの向上を図りつつ、動作途中で読み出し命令を受けても正しくデータの記録・読み出しを制御することができる欠陥管理方法を実現し、信頼性の高い欠陥管理装置を提供することを目的としたものである。
本発明の第1の観点の欠陥管理方法は、複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理方法であって、
1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録し、
前記情報記録媒体は、欠陥ブロックを交替するためのスペア領域を複数備え、
前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来る前記スペア領域を使用し、
前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、いずれの前記スペア領域とも前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来ない場合には、最も長く連続して交替先ブロックを割り当てることが出来る前記スペア領域から優先的に使用する欠陥管理方法である。
前記のように構成された本発明の欠陥管理方法は、早い段階で正確に、気泡などの異物により広範囲に侵された欠陥領域を予測して対処することが可能な構成となる。また、本発明の欠陥管理方法においては、動作途中で読み出し命令を受けても正しくデータの記録・読み出しを制御することができる。
本発明の第2の観点の欠陥管理方法においては、前記第1の観点における前記層内に存在する立体的形状の異物により前記層に生じた凹凸の影響で記録再生が正常に行えないブロックを欠陥ブロックとしてもよい。
本発明の第3の観点の欠陥管理方法においては、前記第1の観点の欠陥管理方法におけるブロックへのデータの記録処理において、トラッキング異常、或いはアドレス取得失敗のいずれかの原因によるエラーが一定方向において連続して所定回数発生した場合を所定の欠陥判定条件としてもよい。
本発明の第4の観点の欠陥管理方法は、複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理方法であって、
1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録し、
欠陥管理方法のシーケンシャル記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックより後方の所定範囲を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、
ランダム記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックを基準とする前方および後方の前記所定範囲を前記欠陥領域として前記欠陥リストに登録してもよい。
本発明の第5の観点の欠陥管理方法においては、前記第1の観点における前記所定範囲が、前記欠陥ブロックを基準とした領域に対する検査において、トラッキング異常、若しくはアドレス取得失敗が発生した範囲としてもよい。
本発明の第6の観点の欠陥管理方法においては、前記第2の観点における前記所定範囲の大きさが、前記層内に存在する立体的形状の異物を中心として、前記異物の直径の実質的に3倍のサイズに相当する領域としてもよい。
本発明の第7の観点の欠陥管理方法においては、前記第1の観点における前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、交替先が割り当てられていることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録として制御してもよい。
本発明の第8の観点の欠陥管理方法においては、前記第1の観点における前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、前記欠陥領域への記録を行う前に登録されていた情報であることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録として制御してもよい。
本発明の第9の観点の欠陥管理方法においては、前記第1の観点における前記欠陥領域に関する位置情報を一時的に記憶し、前記欠陥領域に含まれるブロックへの記録を、前記交替先の領域への記録として制御してもよい。
本発明の第10の観点の欠陥管理装置は、複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理装置であって、
前記欠陥管理装置は、装置全体の制御を行うシステム制御部、
前記システム制御部が制御を行うための各種情報を一時的に記憶しているメモリ部、
前記情報記録媒体を回転させるモータ部、
前記情報記録媒体にデータを記録または前記情報記録媒体からデータを読み出す光ピックアップ部、
記録及び読み出したデータを一時的に格納するデータバッファ、および
前記情報記録媒体の欠陥ブロックに関する情報を有する欠陥リストを保持するDFL情報格納バッファ、を備えており、
前記システム制御部が、1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、
前記情報記録媒体は、欠陥ブロックを交替するためのスペア領域を複数備え、
前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来る前記スペア領域を使用し、
前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、いずれの前記スペア領域とも前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来ない場合には、最も長く連続して交替先ブロックを割り当てることが出来る前記スペア領域から優先的に使用するよう構成されている。
前記のように構成された本発明の欠陥管理装置は、早い段階で正確に、気泡などの異物により広範囲に侵された欠陥領域を予測して対処することが可能な構成となる。また、本発明の欠陥管理装置においては、動作途中で読み出し命令を受けても正しくデータの記録・読み出しを制御することができ、信頼性の高い欠陥管理装置となる。
本発明の第11の観点の欠陥管理装置においては、前記第10の観点における前記システム制御部が、前記層内に存在する立体的形状の異物により前記層に生じた凹凸の影響で記録再生が正常に行えないブロックを前記欠陥ブロックとして処理するよう構成してもよい。
本発明の第12の観点の欠陥管理装置においては、前記第10の観点における前記システム制御部が、ブロックへのデータの記録処理において、トラッキング異常、或いはアドレス取得失敗のいずれかの原因によるエラーが一定方向において連続して所定回数発生した場合を所定の欠陥判定条件として判定するよう構成してもよい。
本発明の第13の観点の欠陥管理装置は、複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理装置であって、
前記欠陥管理装置は、装置全体の制御を行うシステム制御部、
前記システム制御部が制御を行うための各種情報を一時的に記憶しているメモリ部、
前記情報記録媒体を回転させるモータ部、
前記情報記録媒体にデータを記録または前記情報記録媒体からデータを読み出す光ピックアップ部、
記録及び読み出したデータを一時的に格納するデータバッファ、および
前記情報記録媒体の欠陥ブロックに関する情報を有する欠陥リストを保持するDFL情報格納バッファ、を備えており、
前記システム制御部が、1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、
前記システム制御部が、シーケンシャル記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックより後方の所定範囲を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、ランダム記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックを基準とする前方および後方の前記所定範囲を前記欠陥領域として前記欠陥リストに登録するよう構成してもよい。
本発明の第14の観点の欠陥管理装置においては、前記第10の観点における前記所定範囲とは、前記欠陥ブロックを基準とした領域に対する検査において、トラッキング異常、若しくはアドレス取得失敗が発生した範囲としてもよい。
本発明の第15の観点の欠陥管理装置においては、前記第11の観点における前記所定範囲の大きさは、前記層内に存在する立体的形状の異物を中心として、前記異物の直径の実質的に3倍のサイズに相当する領域としてもよい。
本発明の第16の観点の欠陥管理装置においては、前記第10の観点における前記システム制御部が、前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、交替先が割り当てられていることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録とするよう構成してもよい。
本発明の第17の観点の欠陥管理装置においては、前記第10の観点における前記システム制御部が、前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、前記欠陥領域への記録を行う前に登録されていた情報であることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録とするよう構成してもよい。
本発明の第18の観点の欠陥管理装置においては、前記第10の観点における前記欠陥領域に関する位置情報を前記メモリ部に一時的に記憶し、前記欠陥領域に含まれるブロックへの記録を、前記交替先の領域への記録とするよう構成してもよい。
前記のように構成された本発明の欠陥管理方法および欠陥管理装置においては、早い段階で正確に、気泡などの異物により広範囲に侵された欠陥領域を予測することが可能となる。また、本発明の欠陥管理方法においては、検出された欠陥ブロックより後の所定範囲の領域を欠陥領域として扱いつつ、その欠陥領域への記録要求に対してはスペア領域などの交替領域へ連続交替記録させる。さらに、交替記録実施後の読み出し要求に対しては、連続して交替先からの読み出しを行うように制御することにより、処理パフォーマンスの向上を図り、ホスト装置からの記録・読み出し要求がタイムアウトするのを防止することができる。また、交替記録の実施前の読み出し要求時には、交替先ではなく要求を受けた領域からデータ読み出しを行うように制御することにより、正確なデータの読み出しが可能となる。さらに、本発明の欠陥管理方法によれば、欠陥と判定されたブロック近辺の領域の状態を考慮して総合的に判断することが可能となり、当該情報記録媒体において、連続交替が必要な領域を高精度に決定する機能を提供することができる。
本発明によれば、従来における課題を解決することが可能であり、キャッシュメモリにより処理パフォーマンスの向上を図りつつ、記録・読み出しの動作途中において読み出し命令を受けても、正しくデータの記録・読み出しを制御することが可能となる信頼性の高い欠陥管理方法および欠陥管理装置を提供するができる。
以下、本発明に係る好適な実施の形態の光ディスク記録再生装置を用いて欠陥管理方法および欠陥管理装置について添付の図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の各実施の形態の光ディスク記録再生装置においては、情報記録媒体として光ディスク、特に、BD(Blu-ray Disc)を例に説明する。
[実施の形態1]
光ディスク記録再生装置において、上位制御装置から情報記録媒体への記録・読み出し処理要求に対しては、大別して通常処理(以下、PC処理と略称)とストリーム処理のいずれかの処理が実行される。PC処理とは、簡単に言えば、スペア領域のような交替先への交替記録を行う処理、または交替先からの読み出しを行う処理であり、データの信頼性が要求されるPC(パーソナルコンピュータ)などで広く用いられる方法である。一方、ストリーム処理とは、スペア領域のような交替先への交替記録、および交替先からの読み出しを行わない処理であり、処理のリアルタイム性が求められるレコーダ装置などで広く用いられる方法である。
本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置においては、PC処理の場合について説明する。
(1)光ディスク記録再生装置の構成
図1は、本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置100の構成を示すブロック図である。
光ディスク記録再生装置100は、上位制御装置(図示せず)にI/Oバス170を介して接続されている。上位制御装置としては、例えば、ホスト装置であるホストコンピュータである。
光ディスク記録再生装置100は、該光ディスク記録再生装置100全体の制御を行うシステム制御部110と、メモリ部120と、光ディスク1を回転させるモータ部130と、光ピックアップ部140と、データバッファ150と、欠陥リスト情報格納バッファ(以下、DFL情報格納バッファと略称)160と、を機能的に備えている。メモリ部120はシステム制御部110が制御を行う際に使用する各種情報を一時的に記憶している。モータ部130は光ディスク1に対してデータの記録、読み出しを行うために光ディスク1を回転させる。光ピックアップ部140は回転している光ディスク1のトラック2に沿ってレーザビームスポットを照射することによりデータを記録し、光ディスク1へレーザビームスポットを照射することにより得られた光ディスク100からの反射光を読み出してデータに変換する等の役割を有する。データバッファ150は記録及び読み出しのデータを一時的に格納する。DFL情報格納バッファ160は光ディスク1の欠陥位置や交替先などに関する情報である欠陥リスト(以下、DFLと略称)の最新の情報を保持する。
システム制御部110は、回路的にはマイクロプロセッサー等により構成されており、プログラムによって、ホスト制御部111、機構制御部112、論理記録再生部113、およびデータキャッシュ部114で代表される機能ブロックに分かれて動作する。ホスト制御部111は、上位制御装置からの命令を処理する。機構制御部112はモータ部130と光ピックアップ部140などの光ディスク記録再生装置100に備えられた各種機構を制御している。機構制御部112は、光ピックアップ部140の光ピックアップを目的位置へ移動(シーク)させ、光ディスク1へのデータの記録処理、または読み出し処理を制御する。論理記録再生部113は、DFL情報格納バッファ160に格納されたDFL等の情報を管理し、上位制御装置から記録要求、または読み出し要求された論理アドレス(LSN)を実際の光ディスク1上のアクセス対象アドレス(PSN)に変換するなどの制御を行う。データキャッシュ部114はデータバッファ150中の記録データおよび読み出しデータを管理する。
ここで、DFL情報格納バッファ160を用いた光ディスク1の欠陥位置や交替先などに関する情報の管理方法について簡単に説明する。
光ディスク1が光ディスク記録再生装置100に挿入されると、システム制御部110は、モータ部130等を制御して光ディスク1を起動させ、光ピックアップ部140を駆動制御して、光ディスク1に記録された光ディスク1の現在の状態を示す欠陥リスト(DFL)等のディスク管理情報を読み出す。光ディスク1から読み出されたDFLのディスク管理情報は、DFL情報格納バッファ160に格納される。
以降、起動中の光ディスク1に対する記録処理または読み出し処理が行われるが、その際に論理記録再生部113は、DFL情報格納バッファ160に格納されているDFLの情報であるDFLデータを用いて処理を行う。
記録処理または読み出し処理において、新たに欠陥ブロックが検出された場合等には、論理記録再生部113がその欠陥位置および交替処理に関する情報を交替エントリとして生成する。交替エントリとして生成されたデータは、DFL情報格納バッファ160中で管理されているDFLデータ中に登録されて、最新のDFLデータが作成される。
実施の形態1の光ディスク記録再生装置100において、欠陥ブロックの検出とは、例えば、記録を行う位置(ブロック)へ記録を行おうとした場合にトラッキング異常が発生して記録に失敗したとき、正しく記録できたかの読み出し確認(Verify)を含む記録処理(Write & Verify)の確認処理(Verify)で、記録データが正しく読み出せなかったときなどの場合である。即ち、欠陥ブロックの検出とは、記録対象のブロックへの記録要求に対して正しく記録が出来なかった場合に当該ブロックを欠陥ブロックとして判断するという意味である。
上記のように、光ディスク1に関する最新のDFLデータはDFL情報格納バッファ160に格納される。光ディスク1の起動を停止する時など、光ディスク1が光ディスク記録再生装置100から排出される前の任意のタイミングにおいて、システム制御部110は、DFL情報格納バッファ160に格納された最新のDFLデータが光ピックアップ部140を制御して光ディスク1の欠陥管理領域へDFLとして記録される。このように、光ピックアップ部140を制御して光ディスク1の欠陥管理領域へDFLとして記録することにより、光ディスク1において最新のDFLデータが反映される。
以降の説明においては、例えば、交替エントリをDFLへ登録するという意味は、交替エントリをDFL情報格納バッファ160中に格納されている最新のDFLデータ中に登録(挿入)するという意味と同じである。
(2)連続欠陥領域判定方法
次に、光ディスク記録再生装置100が気泡混入のような連続欠陥領域を予測判定する方法について説明する。
連続欠陥領域は、記録処理がある程度連続して失敗し、且つ複数のブロックにおいて記録処理を失敗した(=欠陥領域が検出された)場合に、気泡のような連続欠陥が存在する可能性が高いと予測判定することができる。このような予測判定は、より多くの(広い範囲への)記録処理結果、即ち広い範囲に対する記録処理結果を用いるほど、より精度の高い予測判定を行うことができる。逆に、判定材料としての記録処理結果の情報が少ないほど誤判定を行う可能性が高くなる。
しかし、予測判定に求められるのは、ある程度の精度を確保して、できるだけ早く連続欠陥領域を予測判定することである。時間をかけて多くの領域に対する記録処理結果を用いようとすると、欠陥領域に対する交替記録が多発する結果となり、前述したようなタイムアウトが発生するという問題が解決することができない。このため、精度の高さと処理の速さのバランスをとって連続欠陥領域を予測判定することが重要となる。
以下、気泡が混入した領域、即ち異物により侵された領域の特性について簡単に説明する。
前述したように、気泡が約100μmの大きさ、つまり約300トラックに跨って円形に存在し、気泡が混入したブロックは、トラッキングサーボが機能せずに、ディスク製造時にトラックに沿って埋め込まれているADIP・AUNといった物理アドレス情報すら読めない状態となる可能性がある。さらに、そのような光ディスク1においては、次のブロックにアクセスできない場合がある。結局、複数のトラックに跨って周期的にほぼ同じ位置(即ち、径方向において同じ位置)に連続して欠陥ブロックが存在することになる。より具体的には、そのような光ディスク1は、ほぼトラック1周毎に欠陥ブロックが存在する。このように、気泡が混入した領域を有する光ディスクにおいては、周期的に欠陥ブロックが存在する。
しかし、光ディスク記録再生装置100においては、前述したように、あるアドレスのブロック3へアクセスする場合には、一般的にアクセス位置への同期化が行われる。より具体的には、アクセス対象のブロックに対して、その数ブロック前(例えば1〜2ブロック前)のアドレスを目指して光ピックアップを移動(シーク)させる。そして、光ピックアップは光ディスク1の回転を利用して、以降のトラックに沿ってトラッキングをさせた状態を維持しつつ、対象となるアドレスのブロックへ到達する。このため、仮にアクセス対象のブロック自体が気泡に侵されていなくとも、その数ブロック前までのブロック中に気泡が混入した欠陥ブロックが存在した場合には、アドレス取得ができず、あるいは意図しない領域にジャンプ(これをアブノーマルジャンプ、と言う)してしまうといったトラッキング異常の現象が発生する。このため、指定したアドレスのブロックまで光ピックアップが辿り着けず(アクセスできず)、結果としてアクセス対象のブロックが欠陥であると判定される場合が多々生じる。
上記のように、指定されたブロックへアクセスをする場合、その数ブロック前のアドレスを目指してシークを行うのは、アクセス対象の光ディスクの回転速度と、光ピックアップ自体の移動速度とに差があるためである。直接目的のアドレスにアクセスしようと制御した場合、目的のアドレスを行き過ぎてしまうなどの問題が生じ、制御が非常に困難である。
したがって、光ディスク1に気泡が存在する場合には、光ディスク1の径方向に連続して欠陥ブロックが存在することに加えて、周方向にも数ブロック連続して欠陥ブロックが存在すると判断される場合が多い。
また、ブロックへのデータの記録は、欠陥管理機能を備える光ディスク1の場合、一般的に記録と確認(Write & Verify)という処理が採用される。この処理は、対象ブロックに対してデータを記録(Write)した後、そのブロックからデータを読み出して、記録しようとしたデータが正しく記録できているか否かを確認(Verify)する処理である。
例えば、指紋が付着したことに起因する欠陥は、その指紋による汚れの度合いにも左右されるが、一般的にそのブロックへの記録は正しく行えるものの、正しくデータを読み出すことができずに確認でエラーとして判定されることが多い。一方、対象とするアドレスが気泡の混入したブロックの場合には、アドレスを取得できないことなどの原因により記録すらできず、記録でエラーと判定されやすいという特徴がある。
また、追記型メディアやストリーム記録などでは、記録処理は記録と確認(Write & Verify)の処理でなく、記録(Write)のみを行うという方法も多く採用されている。この場合も上記と同様に、指紋が付着したブロックへの記録の場合には成功する可能性が高いものの、気泡の場合には失敗する可能性が高い。
さらに、気泡に起因するブロックに対して記録に失敗した場合の記録エラー(Write error)の要因は、ある程度限定される。つまり、このような場合の記録エラーの要因は、前述したようなアドレス取得ができない場合、若しくはトラッキング異常(アブノーマルジャンプ)の場合等がほとんどである。
その理由は、気泡が指紋等のように平面的に遮光性のある欠陥ではなく、立体的で透明性のある欠陥だからである。つまり、指紋が単にトラックに照射される光の一部を減衰させるに止まるのに対し、気泡はそのレンズ効果により光の光軸そのものを曲げるものである。その結果、気泡の混入はトラッキングエラー信号を単に減衰させるのではなく、トラッキングエラー信号を不規則に歪ませ、トラッキング制御を乱すからである。
以上から、光ディスク1において気泡の混入に起因して欠陥ブロックとなる場合には、次のような特徴が挙げられる。
(A)記録(Write)、若しくは記録と確認(Write & Verify)の記録で失敗する場合、
(B)記録エラー(Write error)の要因は、アドレスを取得できない(アドレス取得NG)場合、或いはアブノーマルジャンプに代表されるサーボトラッキング異常が発生する場合、
(C)径方向に連続して欠陥ブロックが存在する場合、および、
(D)周方向に連続して欠陥ブロックが存在する場合。
そこで、気泡混入に起因して欠陥ブロックとなる場合の上記の特徴を考慮して、実施の形態1においては、検出された欠陥ブロックが以下に示す条件のうちのいずれかの条件を満たした場合には、当該光ディスク1には気泡が存在すると予測判定する。
即ち、記録エラーによる欠陥であって、エラー要因がアドレス取得NG、若しくはトラッキング異常であり、該欠陥ブロックを含んだ前方、または後方、若しくは前後ブロックに対して以下のi)またはii)の条件を満たした場合、当該光ディスク1には気泡が存在すると予測判定する。ここで、該当ブロックの前方とは、光ディスク1の回転に伴い光ピックアップが光ディスクのトラックをトレースしていく方向において該当ブロックに対してトレース済みのブロックの方向を言い、後方とは該当ブロックに対して未だトレースをしていないブロックの方向である。
i)径方向に連続してN個(Nは1以上の正数)の欠陥ブロックを検出した場合、または
ii)周方向に連続してM個(Mは1以上の正数)の欠陥ブロックを検出した場合。
本発明に係る実施の形態1においては、N、Mの正数をそれぞれ3とし、前方に連続した場合を例にとって以下に説明するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
また、上記の予測判定方法により気泡混入などに起因する連続欠陥領域であると予測した領域のことを、以下においては連続欠陥予測領域と略称する。
DFL(欠陥リスト)に登録された交替エントリを用いて、上記のi)およびii)の条件により連続性の判定を行う。つまり、該欠陥ブロックのアドレスの径方向、若しくは周方向の1ブロック前のブロックのアドレスを交替元とする交替エントリが存在するか否かの判定を行う。以下において、前方に連続した場合を例に取って説明を行うのは、シーケンシャル記録のような連続記録が行われる場合を想定したためである。
なお、連続性の判定にDFLを用いるのでは無く、例えばシーケンシャル記録の場合に重点をおいて、所定数分の欠陥ブロック情報をメモリ部120に保持しておき、その情報のみを用いて連続性の確認を行うという方法等を用いても良い。
記録エラーによる欠陥か否かの判定、またはエラー要因の確認については、実施の形態1においては、今回欠陥と判定された欠陥ブロックに対してのみ行う。連続性を確認するための前後のブロックに関しては、その欠陥要因の確認は行わない方法を用いる。これは、連続性を確認するために使用するDFLの交替エントリに、そのような情報を備えていないことを前提としたためである。しかし、例えば、連続性の判定に用いる情報中に欠陥要因情報等を備え、連続性を判断するために用いる前後のブロックに対しても欠陥要因を含めて判断するという方法等を用いても良い。または、交替エントリ自身に欠陥要因情報を備えても良い。
ここで、N、Mをそれぞれ3とする理由について簡単に説明する。これらの数値は、本発明が解決することを目的としているタイムアウトを発生させないことを考慮した数値である。特に、タイムアウトまで7.5秒のホストコンピュータにおいてタイムアウトにかからないように定めた数値である。
さらに周方向の連続数M=3というのは、光ディスク記録再生装置のシーク処理の特性を考慮したものである。つまり前述したように、あるブロックへのアクセスを行う場合には、アクセス位置の同期化を行う為、一般的にそのブロックの1〜2ブロック前のアドレスをターゲットとしてシーク処理を行い、そのままトラックに沿ってサーボを保ちながら目的ブロックへアクセスするという処理を行う。このため、仮に目的ブロックが気泡混入の影響を受けている場合でも、目的ブロックだけでなく、その1〜2ブロック後に続くブロックも欠陥として判定される可能性が高いことを考慮したものである。
また、径方向の連続数N=3というのも、アブノーマルジャンプが発生した際に実際にジャンプする可能性があるトラック数などを考慮した数値である。
なお、上記の判定予測方法において示した数値はあくまで一例であり、同様の効果を得ることができれば良く、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
なお、連続欠陥領域であると判定する方法としては上記の方法に限ったものではない。例えば、気泡が光ディスク1の内周側に存在する場合、内周側の1トラックが2ブロックで構成されるため、基本的にほぼ全てのクラスタが連続して欠陥と判定される。また、気泡が光ディスク1の外周側に存在する場合、外周側の1トラックが5ブロックで構成されるため、5ブロックのうちの数ブロックへは正常にアクセスできる可能性があり、各トラックで2ブロックが連続した欠陥として、径方向に連続して存在する場合もある。このため、欠陥ブロックが存在するトラックに含まれるブロックの数に応じて、上記判定方法における条件の組み合わせや連続数などを制御するという方法も有効である。
その他の判定方法としては、例えば光ピックアップ部140から得られたアドレス、再生データ等の各種信号の状態を判定条件に加えても良い。さらに、光ディスク1に対して記録・読み出し用のビームとは異なる特殊なビームを照射して、その反射光から表面の凹凸等の状態を割り出すことにより、予め気泡が存在する位置を発見するといった方法でも良い。
なお、前述した判定方法、判定条件等については、気泡混入をターゲットとして設定したものであり、これらの条件等を変えることにより、気泡以外の広範囲に跨るような欠陥に対応することも可能である。
また、前述した判定方法、判定条件等については、気泡混入をターゲットとして設定したものであるが、本発明は気泡混入だけをターゲットに限って処理するものではない。つまり、例えば、強い傷など気泡混入以外の欠陥でこの条件に合致した場合でも、同様に連続欠陥予測領域として扱う。
(3)連続欠陥予測領域の特定
前述の(2)連続欠陥領域判定方法によって連続欠陥領域が存在すると判定された場合、判定基準とした欠陥ブロックの次のブロック(または判定基準とした欠陥ブロック)を先頭として、以降に存在する所定トラック数分の領域(=連続欠陥予測領域)に含まれる全てのブロックを一括して欠陥ブロックとして扱う。そして、これらの連続欠陥予測領域への記録要求は、全て交替先へ交替記録するように制御される。
本発明に係る実施の形態1における所定トラック数分としては、気泡のサイズ(直径)である100μm相当のトラック数を基準に算出し、320トラック分とする。なお、1つのトラックに含まれるブロックの個数は、ディスクの内周側と外周側等の位置によって異なる。そのため、連続欠陥予測領域に含まれる総ブロック数も、その領域が存在する位置によって変化することになる。実施の形態1では、総ブロック数として、連続欠陥予測領域の先頭ブロックが存在するトラックに含まれるブロック数に、総トラック数である320を乗算して求めたブロック数とする。
なお、実施の形態1においては、気泡のサイズを100μmとして説明するが、気泡混入による影響を受けて欠陥と判定される領域のサイズは、約300μm前後となる場合がある。このサイズを気泡のサイズとして用いても良い。即ち、実施の形態1において説明した気泡のサイズが100μmであり、それに影響を受けるトラック数が320トラックである、という数値はあくまで一例である。例えば、気泡のサイズが100μmではなく、300μmでも良い。また、前述の(2)連続欠陥領域判定方法において連続欠陥予測領域の大きさを判定する機能を持たせるなどによって検出された予測サイズ等に応じて、欠陥と判定される領域を可変としても良い。
なお、実施の形態1において、連続欠陥予測領域の総ブロック数として、連続欠陥予測領域の先頭ブロックが存在するトラックに含まれるブロック数に、求めた総トラック数を乗算する方法で説明したが、例えば、各トラックに含まれる欠陥ブロックの個数を加算して求める方法、あるいは連続欠陥予測領域の最終トラックに含まれるブロック数に総トラック数である320を乗算して求める方法でも良い。
なお、上記の説明では、判定基準としたブロック以降の所定範囲を連続欠陥予測領域として設定する方法で説明を行ったが、連続欠陥予測領域とみなす領域は必ずしも判定基準としたブロック以降のブロックである必要はない。つまり、判定基準としたブロックを基準にしてその前後の所定範囲を連続欠陥予測領域としてみなすという方法も効果的である。図2は、連続欠陥予測領域の算出方法の例を示した説明図である。
具体的には、例えば連続(シーケンシャル)記録を行っている最中に前述の(2)連続欠陥領域判定方法によって連続欠陥領域であると判定された場合、判定対象のブロックに至るまでは正常に記録が行えたということである。この場合、気泡混入により連続欠陥の可能性があるのは、判定基準としたブロック以降の領域であり、上記で説明したように判定基準としたブロックより後の所定範囲を連続欠陥予測領域としてみなせば良い。
一方、ランダム記録を行っている最中に前述の(2)連続欠陥領域判定方法によって連続欠陥領域であると判定された場合、シーケンシャル記録の場合と違って、どの領域が正常に記録できた領域かは特定できない。このため、判定基準としたブロックを基準として、その前後の所定範囲を連続欠陥予測領域とみなすという方法を用いる。このように、ランダム記録の場合には、判定基準としたブロックを基準としてその前後の所定範囲を連続欠陥予測領域としてみなせば良い。
なお、連続欠陥予測領域の別の特定方法としては、光ディスク1に対して実際にトラッキングを行って気泡が混入しているか否かを検査し、その検査結果においてエラーと判定されたサイズ分を連続欠陥領域のサイズとする方法がある。
(4)連続欠陥予測領域検出時の対応方法
図3は、欠陥が連続して存在する領域に対して、従来の手法で記録処理を行った場合の動作手順を簡単に説明した図である。なお、図3においては、本来セクタ単位に割り当てられるPSN、LSNを、説明簡略化のために、ブロック単位で割り振った形で説明を行う。また、以下の説明においては、図21において説明したユーザデータ領域14、スペア領域15(内周スペア領域15Aおよび外周スペア領域15B)を用いる。
図3において、物理アドレス(PSN)で示されるブロック番号:UとU+1のブロックが気泡混入の影響を受けて欠陥ブロックとなっている。それぞれの欠陥ブロック(U、U+1)の交替先として使用可能なスペア領域15(図3においては、外周スペア領域15B)がブロック番号:SとS+1である。以下、それぞれを交替記録する場合を例に説明する。
連続した欠陥ブロック(U、U+1)に対して連続して記録処理を行う場合の動作手順を図3において番号を付して説明する。
[1]ユーザデータ領域14中のブロック:Uへ記録するが、失敗。
[2]外周スペア領域15B内のブロック:Sを交替先として割り当てて、交替記録のため移動(シーク)。
[3]交替先のブロック:Sへ記録(成功)。
[4]次の記録先であるユーザデータ領域14中のブロック:U+1へ移動。
[5]ユーザデータ領域14中のブロック:U+1へ記録するが、失敗。
[6]外周スペア領域15B内のブロック:S+1を交替先として割り当てて、交替記録のため移動(シーク)。
[7]交替先のブロック:S+1へ記録(成功)。
以上の手順により連続した欠陥ブロック(U、U+1)に関する連続した記録処理が行われる。
さらに、欠陥ブロックが連続する場合には、上記の処理が繰り返される。この場合、交替記録に伴って、ユーザデータ領域14とスペア領域15(この場合は外周スペア領域15B)との記録位置間の移動(シーク)が頻繁に行われる結果となり、多大な処理時間を要することになる。
このような移動(シーク)が多発することを回避するため、(2)連続欠陥領域判定方法において述べた予測判定方法において、気泡のような連続欠陥領域が存在すると予測した場合、その領域の代わりに、予め欠陥交替用の領域であるスペア領域内のブロックを連続して交替先として割り当て(置き換え)ておく。そして、以降発生する連続欠陥領域であると予測した領域への記録要求に対しては、その連続欠陥領域へのアクセス(記録処理)は行わず、全て交替記録先であるスペア領域15に対して連続して記録処理を行うように制御する。このように制御することにより、欠陥ブロックを検出するたびにユーザデータ領域14からスペア領域15へ交替記録する場合と比べて、処理時間を大幅に短縮化することができる。
一方、BD-REのような書換え型メディアの場合には、気泡と予測して交替先を割り当てようとした範囲内には、これより以前に既に記録に成功してデータを有するブロックが存在することがありうる。そのため、気泡混入と予測して交替先を割り当てたブロックにおいて、次に記録要求が来た場合には交替先として割り当てたスペア領域15へ記録するが、記録要求が来る前に再生要求が来た場合には交替先ではなく、交替元のブロックを読み出すように制御する必要がある。
以上の条件を満たしつつ、連続欠陥領域の代わりに欠陥交替用のスペア領域15を割り当てる方法について、具体的に説明する。
気泡混入に起因する連続欠陥領域の交替先としてスペア領域15を割り当てる方法としては、以下のようなスペア領域割り当て方法がある。
1)実記録実施前に予め欠陥リスト(DFL)に交替エントリとして登録する。
2)連続欠陥領域の位置情報をメモリ部120(図1参照)等に記憶しておき、その領域内への記録要求に対して、記録先アドレスをスペア領域15内のアドレスに意図的に変換する。
ここで、交替先として割り当てるスペア領域15が図21に示したように複数存在(内周スペア領域15Aと外周スペア領域15B)するような場合、交替先として割り当てるスペア領域15を決定する際の考え方について説明する。
なお、スペア領域15を決定する際の考え方としては、連続欠陥予測領域の交替先として、連続したブロックを割り当てることが出来るスペア領域15を交替先として使用することである。即ち、前述したように、交替先への連続アクセスが可能となるように、交替先ブロックを連続して割り当てられることが最優先である。
しかし、いずれのスペア領域15も、連続欠陥予測領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来ないような状態の場合が考えられる。このような場合には、最も連続したブロックを割り当てることが出来るスペア領域15を交替先ブロックとして使用し、次に連続したブロックを割り当てることが出来るスペア領域15を交替先ブロックとして割り当てていく方法を用いる。
以上の考え方に基づいて、使用するスペア領域15の決定方法としては、下記に示すような様々な方法がある。
最も一般的な方法としては、欠陥領域にアドレス的に距離が最も近いスペア領域を使用する方法である。しかし、例えば、最も近いスペア領域の使用可能ブロックが、割り当てに必要なブロック数に対して少ない場合、またはスペア領域自身に欠陥が多い場合など、交替先として連続割り当てが困難な場合には、交替先として連続割り当てが可能なスペア領域を優先的に採用する。即ち、具体的には、以下に述べるスペア領域決定方法である。
a)連続欠陥領域の交替先として、連続的に割り当てが可能なスペア領域を選択する、という条件に加えて、さらに
b1)連続欠陥領域とのアドレス距離が近いスペア領域を選択する、および
c)スペア領域自身における欠陥ブロックが少ないスペア領域を選択する、
という条件に最も合致するスペア領域を交替先のスペア領域として決定する方法である。ここで、スペア領域自身に欠陥が多い場合は、そのスペア領域を気泡混入検出時の交替先としては使わないという方法を用いても良い。
使用するスペア領域15の別の決定方法としては、スペア領域自身に気泡が存在する場合である。このような場合に対するひとつの対応方法としては、前述した通り、欠陥が多いスペア領域は交替先として割り当てないという方法である。
スペア領域自身に気泡が存在する場合において、ユーザデータ領域14内において検出した気泡がスペア領域に影響を与えている場合も考えられる。このため、別の対応方法としては、例えば、ユーザデータ領域14内において検出した気泡がディスク外周側の場合には、内周スペア領域15Aを交替先として使用する。一方、ユーザデータ領域14内において検出した気泡がディスク内周側の場合には、外周スペア領域15Bを交替先として使用する。このように、連続欠陥領域を検出した位置とは逆側に存在するスペア領域を交替先として割り当てるという対応方法である。即ち、上記のa)とc)は同じ条件であるが、それに加えて
b2)連続欠陥領域とのアドレス距離が遠いスペア領域を選択する、
という条件を入れて、これらの条件に最も合致するスペア領域を交替先のスペア領域として決定する方法である。
さらに、図23に示したように2層メディアなど複数の記録層(52,54)を備えたメディアの場合、気泡混入などによって最も影響を受けるのは、気泡が存在する記録層であるため、連続欠陥領域を検出した層とは別の層に存在するスペア領域を優先的に交替先として割り当てるという方法が効果的である。即ち、上記のa)とc)は同じ条件であるが、それに加えて、
b3)連続欠陥領域を検出した層とは別の層に存在するスペア領域を選択する、
という条件を入れて、これらの条件に最も合致するスペア領域を交替先のスペア領域として決定する方法である。
なお、本発明に係る実施の形態1においては、一番初めに説明したa)、b1)、c)の条件に最も合致するスペア領域を交替先として割り当てる対応方法を用いて以下の説明を行う。
しかし、割り当てるスペア領域の決定方法は、必ずしも上記に説明したとおりでなくとも良い。具体的には、例えば、スペア領域決定方法における条件のa)に合致するスペア領域において、最も物理アドレスの小さいスペア領域を交替先として割り当てるという対応方法でも実現可能である。
以下、前述のスペア領域割り当て方法における1)と2)の条件によるそれぞれの対応方法について詳細に説明する。
(4−1)欠陥リスト(DFL)を用いた対応方法
この対応方法は、BD-REのような書換え型メディアにおいて有効な方法である。この対応方法は簡単に言えば、前述の(2)連続欠陥領域判定方法で示した方法によって気泡混入のような連続欠陥領域を検出した場合に、その時点で、連続欠陥予測領域内のブロックに対して、スペア領域内のブロックを交替記録先ブロックとして割り当てるために、交替エントリとしてDFLに登録する。即ち、図1に示したDFL情報格納バッファ160中の最新のDFLデータを更新する。
まず、DFLに含まれる交替エントリについて簡単に説明する。
図4は、書換え型光ディスクであるBD-RE、および追記型光ディスクであるBD-Rにおける、欠陥リスト(DFL)に登録される交替エントリの種類の一例を示す図である。
図4の(1)は交替エントリの構成を示す説明図である。図4の(1)に示すように、交替エントリは、エントリ属性30(4ビット)、および交替元先頭物理アドレス等を示す第1の交替情報31(28ビット)、エントリ属性30の付帯情報であるサブ属性32(4ビット)、および交替先先頭物理アドレス等を示す第2の交替情報33(28ビット)を備えた8バイトの情報から構成される。
図4の(2)は、書換え型光ディスクであるBD-REの交替エントリの種類を示す。BD-REの交替エントリには、エントリ属性30として、RAD、NRD、PBA、UNUSEという属性が存在する。
RAD属性とは、単独ブロックの交替を示す属性であり、第1の交替情報31として交替元ブロックの先頭物理アドレス(交替元PSN)と、第2の交替情報33として交替先ブロックの先頭物理アドレス(交替先PSN)が含まれる。RAD属性にはRAD0とRAD1が存在する。RAD0は、実際に第1の交替情報31の示す交替元ブロックが、第2の交替情報33の示す交替先ブロックへ交替記録されていることを表す。RAD1は、第2の交替情報33の示す交替先ブロックを、第1の交替情報31の示す交替元ブロックのために割り当てているが、実際にはまだ第2の交替情報33の示すブロックに対して交替記録されていないことを表す。即ち、RAD1に示された第2の交替情報33の示すブロックは使用されていない。
NRD属性とは、交替がなされていない単独欠陥ブロックを示すエントリであり、第1の交替情報31として欠陥ブロックの先頭物理アドレス(欠陥PSN)のみが含まれる。
PBA属性とは、欠陥の可能性がある1ブロック以上の領域を示すエントリであり、第1の交替情報31として先頭物理アドレス(欠陥PSN)と、第2の交替情報33として連続ブロック数が含まれる。
UNUSE属性とは、交替先として使用されるスペア領域中における単独欠陥ブロックを示す属性であり、第2の交替情報33として欠陥ブロックの先頭物理アドレス(欠陥PSN)のみが含まれる。
図4の(3)は、追記型光ディスクであるBD-Rの交替エントリの種類を示す。
BD-Rの交替エントリには、エントリ属性30として、RAD、CRD、NRDという属性が存在する。
RAD属性、NRD属性は、前述のBD-REの場合と同様である。ここで追記型光ディスクであるBD-Rの場合、交替元ブロックと交替先ブロックのいずれも一回のみ記録可能であり、上書きして再使用することができない。このため、RAD属性とはRAD0属性と同義であり、RAD1属性は存在しない。
CRD属性とは、2ブロック以上の連続ブロックの交替を示すエントリであり、第1の交替情報31として交替元ブロックの先頭物理アドレス(交替元PSN)と、第2の交替情報33として交替先ブロックの先頭物理アドレス(交替先PSN)が含まれる。CRD属性には、連続ブロックの開始位置を示すCRD(0001)と、終端位置を示すCRD(0010)があり、サブ属性32によって区別されている。開始位置を示すCRDと終端位置を示すCRDは必ずペアで存在する。
図5はエントリ属性のCRD属性の具体例を示す交替エントリの図である。図5の(1)に示すようなCRD属性の交替エントリが存在した場合、図5の(2)に示すように、連続したブロックaからブロックcが、連続したブロックbからブロックdの位置へ交替記録されているということを示す。
なお、以下の説明においては、交替元ブロックの先頭物理アドレスのことを交替元PSN、および交替先ブロックの先頭物理アドレスのことを交替先PSNとそれぞれを略称して説明する。
ここで、実施の形態1の光ディスク記録再生装置100におけるシステム制御部110の論理記録再生部113が行うアクセス情報算出処理の方法について簡単に説明する。アクセス情報算出処理は、DFL(欠陥リスト)に含まれる欠陥や交替情報といったディスク管理情報を用いて、指定された論理アドレス(LSN)を対応する実アクセス物理アドレス(実アクセスPSN)に変換するアドレス変換処理と、実アクセスPSN以降、連続して記録・読み出し処理可能なブロック数である連続アクセス可能数を算出する連続アクセス可能数算出処理とを含む。
まず、アクセス情報算出処理におけるアドレス変換処理について説明する。
当該光ディスク記録再生装置において、上位制御装置からアクセス要求されたLSNに対応する通常状態のPSNであるオフセットPSNが、DFLの交替エントリにおける交替元PSNとして登録されていた場合、論理記録再生部113は、交替元PSNが登録されている交替エントリのエントリ属性30に応じて、実際のアクセス先である実アクセスPSNを算出する。具体的には、交替先ブロックが割り当てられている場合、つまりRAD0属性やCRD属性の場合には、交替エントリの交替先PSNとして登録されているアドレスを実アクセスPSNとして算出する。一方、NRD属性やPBA属性といった交替先が割り当てられていない交替属性の場合には、交替元PSNをそのまま実アクセスPSNとして算出する。
ただし、BD-REに規定されたRAD1属性のみ、他の属性と比べて多少扱いが違う。RAD1属性はRAD0属性と同様に交替先ブロックが割り当てられているが、実際に交替記録が行われていない。即ち、オフセットPSNとRAD1属性の交替元PSNとが一致した場合、それが記録処理用のアドレス変換の場合には、RAD0属性等と同様に割り当てられた交替先PSNを実アクセスPSNとして算出する。しかし、読み出し要求の場合には、NRD属性等と同様に交替元PSNをそのまま実アクセスPSNとして算出する。なお、RAD1属性の交替先PSNが示すブロックに対して実際に交替記録を行った場合、その属性はRAD1属性からRAD0属性に変わる。
なお、BD-REに規定されたUNUSE属性は、交替先、つまりスペア領域15における欠陥ブロックを示す属性であり、オフセットPSNがUNUSE属性に登録されたアドレスと一致することはありえない。
次に、連続アクセス可能数算出処理について、図6から図11を用いて説明する。なお、図6から図11においては、本来セクタ単位に割り当てられるPSN(物理アドレス)およびLSN(論理アドレス)を、説明簡略化のために、ブロック単位で割り振った状態で説明する。
図6は、BD-REのエントリ属性30においてRAD0属性が存在する場合を例示したものである。
図6の(1)は、PSN:Cのブロックが、PSN:Vのブロックに交替記録されている場合を示している。この場合、PSN:Aからの連続記録・読み出し可能ブロック数は、PSN:Cのブロックが交替記録されているので、いずれも2ブロック(PSN:A、B相当分)となる。そして、交替記録されたPSN:Cからの連続記録・読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:V相当分)、PSN:Dからは以降交替記録されたブロックが存在しないため、ブロックUまでのブロック数分が連続記録・読み出し可能ブロック数として算出される。
図6の(2)は、図6の(1)に示した状態に加えて、さらにPSN:Eのブロックが、PSN:Wのブロックに交替記録されている場合を示している。この場合、図6の(1)の場合と同様に、PSN:Aからの連続記録・読み出し可能ブロック数は2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからの連続記録・読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:V相当分)である。また、PSN:Dからの連続記録・読み出し可能ブロック数は、PSN:Eのブロックが交替記録されているため1ブロック(PSN:D相当分)、PSN:Eからの連続記録・読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:W相当分)となる。
図6の(3)は、図6の(1)に示した状態に加えて、さらにPSN:Dのブロックが、PSN:Wのブロックに交替記録されている場合である。この場合、図6の(1)の場合と同様に、PSN:Aからの連続記録・読み出し可能ブロック数は2ブロックとなる。連続したブロックであるPSN:C、Dのブロックは、それぞれ連続したブロックであるPSN:V、Wのブロックへ交替記録されているため、PSN:Cからの連続記録・読み出し可能ブロック数は2ブロック(PSN:V、W相当分)として算出される。PSN:Eからの連続記録・読み出し可能なブロック数は、ブロックUまでのブロック数分となる。
上記のように、連続アクセス可能数算出処理においては、連続した交替元ブロックが連続した交替先ブロックへ交替記録されているような場合、連続記録・読み出し可能ブロック数を算出する。これにより交替先へアクセスする場合のアクセスパフォーマンスを向上させることができる。
図7は、NRD属性またはPBA属性に対する連続アクセス可能数算出処理の例として、NRD属性が存在した場合を例示したものである。
図7の(1)は、PSN:Cのブロックが欠陥ブロックであるが、交替記録されず、交替先も割り当てられていない場合である。この場合の連続記録・読み出し可能ブロック数の算出方法としては次の2通りの方法がある。
1)交替記録されていないので、欠陥ブロックを気にせずそのまま連続アクセス可能と判断して連続記録・読み出し可能ブロック数を算出する。
2)欠陥ブロックが存在するため、その欠陥ブロックだけ独立して連続アクセス可能と判断して連続記録・読み出し可能ブロック数を算出する。
上記の1)の算出方法は、欠陥ブロックへの記録・読み出しを失敗する可能性があるが、失敗したときはそのブロックで一旦処理が止まるため、連続アクセス可能サイズとしては欠陥であることを考慮せずに算出するという考え方である。この算出方法を用いた場合、PSN:Aからの連続記録・読み出し可能ブロック数は、ブロックUまでのブロック数分となる。
一方、上記の2)の算出方法は、欠陥ブロックへの記録・読み出しは失敗する可能性が高いため、欠陥ブロックへのアクセスと通常ブロックへのアクセスとは連続させないという考え方である。したがって、2)の方法を用いた場合、PSN:Aからの連続記録・読み出し可能ブロック数は2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからの連続記録・読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:C相当分)、PSN:DからはブロックUまでのブロック数分を連続記録・読み出し可能ブロック数として算出する。
図7の(2)は、図7の(1)に示した状態に加えて、さらにPSN:Dのブロックが欠陥ブロックであるが、交替記録されず、交替先も割り当てられていない場合である。
図7の(2)に示した状態において、図7の(1)に示した状態の場合と同様に、上記の1)の算出方法を用いた場合は、PSN:Aからの連続記録・読み出し可能ブロック数は、ブロックUまでのブロック数となる。
一方、上記の2)の算出方法を用いた場合は、欠陥ブロックが連続していても、どちらのブロックも記録・読み出しを失敗する可能性が高いため、それぞれの欠陥ブロックに対して独立してアクセスするという考え方である。したがって、2)の算出方法を用いた場合、PSN:Aからの連続記録・読み出し可能ブロック数は2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからの連続記録・読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:C相当分)、PSN:Dからの連続記録・読み出し可能ブロック数も1ブロック(PSN:D相当分)、PSN:EからはブロックUまでのブロック数分を連続記録・読み出し可能ブロック数として算出する。
図8は、BD-REのエントリ属性においてRAD1属性が存在する場合を例示したものである。RAD1属性への連続アクセス可能数算出処理は、記録処理時はRAD0と同様であり、読み出し処理時はNRD・PBA属性と同様であり、記録処理時と読み出し処理時とで制御方法(算出する実アクセスPSN)が変わることが特徴である。
図8の(1)は、PSN:Cのブロックの交替先ブロックとして、PSN:Vのブロックが割り当てられているが、交替記録はなされていない場合である。
図8の(1)に示す状態の場合、PSN:Cのブロックの交替記録先としてPSN:Vのブロックが割り当てられているので、連続記録可能ブロック数は、PSN:Aからは2ブロック(PSN:A、B相当分)となる。そして、交替先ブロックが割り当てられているPSN:Cからの連続記録可能ブロック数は1ブロック(PSN:V相当分)、PSN:Dからは以降交替記録されたブロックが存在しないため、ブロックUまでのブロック数分を連続記録可能ブロック数として算出する。
一方、連続読み出し可能ブロック数は、PSN:Cのブロックが交替記録されていないので、前述のNRD・PBA属性の場合と同様である。したがって、上記の1)の算出方法を用いた場合には、PSN:Aからの連続読み出し可能ブロック数は、ブロックUまでのブロック数分となる。上記の2)の算出方法を用いた場合には、PSN:Aからの連続読み出し可能ブロック数は2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからの連続読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:C相当分)、PSN:DからはブロックUまでのブロック数分を連続読み出し可能ブロック数として算出する。
図8の(2)は、PSN:Cのブロックの交替先ブロックとして、PSN:Vのブロックが割り当てられているが、交替記録はされていない場合であり、さらにPSN:Dのブロックの交替先ブロックとしてPSN:Wのブロックが割り当てられているが、交替記録はされていない場合である。
図8の(2)に示す状態の場合、PSN:C、Dのブロックの交替記録先としてPSN:V、Wのブロックが割り当てられているので、連続記録可能ブロック数は、PSN:Aからは2ブロック(PSN:A、B相当分)となる。さらに、連続したブロックであるPSN:C、Dのブロックに対して、それぞれ連続したブロックであるPSN:V、Wのブロックが交替記録先として割り当てられているため、PSN:Cからの連続記録可能ブロック数は2ブロック(PSN:V、W相当分)として算出する。PSN:Eからの連続記録可能ブロック数は、ブロックUまでのブロック数分となる。
一方、連続読み出し可能ブロック数は、PSN:C、Dのブロックは交替記録されていないので、前述のNRD・PBA属性の場合と同様である。上記の1)の算出方法を用いた場合には、PSN:Aからの連続読み出し可能ブロック数は、ブロックUまでのブロック数分となる。上記の2)の算出方法を用いた場合には、PSN:Aからの連続読み出し可能ブロック数は2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからの連続読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:C相当分)、PSN:Dからの連続読み出し可能ブロック数も1ブロック(PSN:D相当分)、PSN:EからはブロックUまでのブロック数分を連続読み出し可能ブロック数として算出する。
以下、追記型光ディスクであるBD-Rでの連続アクセス可能数算出処理についても簡単に説明する。
図9は、BD-RにおいてCRD属性が存在する場合を例示したものである。この例では、PSN:BからPSN:Dのブロックが連続して、PSN:VからPSN:Xのブロックに交替記録されている。
ここで、BD-Rの領域構造について簡単に説明する。図10は、追記型光ディスクであるBD-Rの領域構造を示す図である。BD-Rのような追記型メディアの場合は、SRR(Sequential Recording Range)と呼ばれるある記録範囲に分割され、その記録範囲内において追記記録する。次の記録開始位置は、NWA(Next Writable Address)で示される未記録先頭位置からとなる。具体的には、図10の場合、SRR#1のNWAはPSN:Eのブロック先頭、SRR#2のNWAはPSN:Iのブロック先頭となる。また追記型メディアであるため、連続記録可能ブロック数は、NWA位置からそのSRR終端までの未記録ブロック相当数分となる。図10の例の場合には、SRR#1においてはPSN:Eのブロックから、PSN:Gのブロックまでのブロック数分となる。追記型メディアであるため、記録開始位置であるNWA以降で、そのSRR内に記録済みのブロックが存在することは無い。そのため当然、該当するブロックが欠陥リスト(DFL)に登録されていることも無い。また、連続記録可能ブロック数は、書換え型メディアであるBD-REのようにDFLの内容によって左右されることは無い。
なお、BD-Rには、擬似OW(Over Write)と呼ばれる機能も用意されている。この擬似OWは、本来NWAの示す位置から追記することしかできない追記メディアに対して、記録済みの領域に対する上書きを論理的に可能とする仕組みである。より具体的には、記録済みの領域に対する再記録要求が来た場合、そのブロックを交替元(第1の交替情報31)、NWAが示す位置を交替先(第2の交替情報33)とした交替エントリをDFLに登録し、NWAが示す位置に対して交替記録を行うものである。このように処理することにより、読み出し時には交替エントリが示す交替先ブロックを読み出すことになるため、仮想的に上書きしたように見せることができる。ただし、この場合にも、連続記録可能ブロック数は、NWA位置からの追記の場合と同じである。
一方、連続読み出し可能ブロック数は、SRRにおける記録済みのブロックに対して可能として算出する。即ち、図9に示した例の場合、PSN:Aからの連続読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:A相当分)となる。PSN:BからDのブロックがPSN:VからXのブロックに連続交替されているので、PSN:Bからの連続読み出し可能ブロック数は3ブロック(PSN:V、W、X相当分)であり、PSN:Eからの連続読み出し可能ブロック数は1ブロック(PSN:E相当分)として算出される。またPSN:F以降のブロックは未記録状態であるため、仮にPSN:Fからの連続読み出し可能ブロック数の算出が要求された場合は、0として算出することになる。
図11は、書換え型光ディスクであるBD-REにおいて、RAD0、RAD1、NRDが混在して存在する場合の例である。この場合も、考え方は前述してきたそれぞれの属性における連続記録・読み出し可能ブロック数算出処理と同じ考え方で対応できる。
図11では、PSN:C、Fのブロックが、PSN:V、Xのブロックにそれぞれ交替記録されており、さらにPSN:Dのブロックの交替記録先としてPSN:Wのブロックが割り当てられ、さらにPSN:Eのブロックは、欠陥ブロックであるが、交替記録されず、交替先も割り当てられていない場合である。
図11に示す状態の場合、PSN:Cのブロックは既に交替先であるPSN:Vのブロックへ交替記録されているが、PSN:Dのブロックはまだ交替記録されていないという違いはあるものの、連続したPSN:C、Dの交替記録先ブロックとして、それぞれ連続したPSN:V、Wのブロックが割り当てられ、連続したブロックに記録することになる。したがって、連続記録可能ブロック数は、PSN:Aからの連続記録可能ブロック数は2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからの連続記録可能ブロック数も2ブロック(PSN:V、W相当分)となる。PSN:Eからの連続記録可能ブロック数は1ブロック(PSN:E相当分)、PSN:FはPSN:Xのブロックに交替記録されるため、連続記録可能ブロック数は1ブロック(PSN:X相当分)、PSN:Gからの連続記録可能ブロック数は、PSN:Uまでのブロック数分となる。
一方、連続読み出し可能ブロック数は、PSN:C、Fのブロックは、それぞれPSN:V、Xのブロックに交替記録されているため、読み出し先はPSN:V、Xのブロックとなる。また、PSN:Dのブロックは、交替先は割り当てられているが交替記録されていないため、読み出し先はPSN:Dのブロックのままとなる。
即ち、前述の1)の算出方法を用いた場合、連続読み出し可能ブロック数は、PSN:Aからは2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからは1ブロック(PSN:V相当分)、PSN:Dからは2ブロック(PSN:D、E相当分)、PSN:Fからは1ブロック(PSN:X相当分)、PSN:GからはPSN:Uまでのブロック数分を連続読み出し可能ブロック数として算出する。
一方、前述の2)の算出方法を用いた場合、連続読み出し可能ブロック数は、PSN:Aからは2ブロック(PSN:A、B相当分)、PSN:Cからは1ブロック(PSN:V相当分)、PSN:Dからは1ブロック(PSN:D相当分)、PSN:Eからも1ブロック(PSN:E相当分)、PSN:Fからも1ブロック(PSN:X相当分)、PSN:Gからは、PSN:Uまでのブロック数分を連続読み出し可能ブロック数として算出する。
なお、本発明に係る実施の形態1においては、アクセス可能数はブロック数で算出することとして説明を行ったが、例えばセクタ単位で算出するなど他の単位を用いても上記の実施の形態1と同様の効果を得ることができ、本発明におけるアクセス可能数をブロック単位に限定するものではない。
上記の連続記録・読み出し可能ブロック数の算出方法は、交替エントリにおけるエントリ属性30ごとにアクセス情報算出処理が異なるという特性を活かしたものである。あるブロックへの記録処理において、前述の(2)連続欠陥領域判定方法によって欠陥領域であると判定された場合、そのブロックより後に存在する所定トラック数分の領域(=連続欠陥予測領域)に含まれるブロックを一括して欠陥ブロックとして扱う。そして、その連続欠陥予測領域中に含まれるブロックを交替元(第1の交替情報31)とし、交替記録用の領域であるスペア領域のブロックを交替先(第2の交替情報33)としたRAD1属性の交替エントリとして、DFLへ一括して登録する。
図12は、連続欠陥予測領域を検出する際の動作を示すフローチャートである。
ステップ1601:記録処理中に欠陥ブロックが検出される。
ステップ1602:ステップ1601で検出された欠陥ブロックの交替記録用ブロックとしてスペア領域内のブロックを割り付け、交替記録実施を示すRAD0属性の交替エントリとして登録する。ここで、登録で使用する属性は、RAD1属性でも構わない。ただし、RAD1属性を使用した場合には、後述ステップ1606の後で実施する、ステップ1601で検出した欠陥ブロックの交替記録を実施した後、RAD0属性に変更する処理を行えばよい。
ステップ1603:ステップ1601で検出した欠陥ブロックが、連続欠陥予測領域の気泡判定条件に合致しているか否かを判定する。
ステップ1604:気泡判定条件に合致していると判定した場合、連続欠陥予測領域のサイズを算出する。具体的には、前述の(3)連続欠陥予測領域の特定で説明した方法で算出する。例えば、ステップ1601で検出した欠陥ブロックが存在するトラックに含まれるブロック数に、連続欠陥予測領域分に相当するトラック数(この例では320)を乗算することにより、連続欠陥予測領域のサイズを算出する。
ステップ1605:連続欠陥予測領域の交替先として割り当てるスペア領域、交替先ブロックを決定する。具体的には、前述の(4)連続欠陥予測領域検出時の記録・読み出し処理で説明した方法で決定する。例えば、
a)連続欠陥領域の交替先として、連続的に割り当てが可能なスペア領域を選択する、
b1)連続欠陥領域とのアドレス距離が近いスペア領域を選択する、および
c)スペア領域自身における欠陥ブロックが少ないスペア領域を選択する、
という条件に最も合致するスペア領域を交替先のスペア領域として割り当てて、交替先ブロックとする。
ステップ1606:連続欠陥予測領域内のブロックを交替元(第1の交替情報31)とし、ステップ1605で求めたスペア領域内のブロックを交替先(第2の交替情報33)としたRAD1属性の交替エントリを欠陥リストに登録する。この登録処理を、連続欠陥予測領域に含まれるブロック数分繰り返して行う。この際、RAD1属性における交替元ブロックおよび交替先ブロックが各々連続するようにRAD1属性を登録する。
なお、連続欠陥予測領域中のブロックを交替元/欠陥ブロックとする交替エントリが既にDFLに登録されている場合には、そのブロックに該当するRAD1属性は登録しない。具体的には、既に登録されている交替エントリがRAD0属性およびRAD1属性の交替エントリの場合には何も行わず、NRD属性およびPBA属性の交替エントリの場合には、RAD1属性に変更して再登録するのが好ましい。
以上が連続欠陥予測領域を検出した際の動作手順である。この後、ステップ1601で検出した欠陥ブロックの交替記録として、ステップ1602でRAD0属性として登録した交替先ブロックへの記録を行う。
図13は、図12の手順を簡略化した説明図である。図13に示すように、PSN:Dのブロックが記録処理中に欠陥として判定され、前述の(2)連続欠陥領域判定方法に示す条件を満たしていた場合について以下に説明する。この場合、当該欠陥ブロック(D)より後の所定数分のブロック(PSN:Eのブロックから、PSN:Fのブロックまで)を欠陥とみなし、それぞれを交替先(PSN:Sのブロックから、PSN:Tのブロックが相当)に割り当てたRAD1属性の交替エントリとしてDFLへ登録する。
ここでRAD1属性として登録するのは、前述の図8等で説明したRAD1属性の特性を活用するためである。即ち、この時点ではまだ連続欠陥予測領域の交替先として割り当てたブロックへの実記録処理が行われていないため、RAD1属性として登録する。記録要求が来た場合には交替先ブロックに記録し、読み出し要求がきた場合には交替元ブロックに対して読み出し処理を行うように制御する。具体的には、例えば、図13の物理アドレス:Fのブロックが、連続欠陥領域として検出される前の時点で正常にアクセスできたために何らかのデータが記録され、かつその後新たなデータの記録が行われていない場合、このPSN:Fのブロック内に存在するデータは有効データであり、読み出し要求が来た場合にはこのデータを読み出す必要がある。この際、連続欠陥領域として検出されたPSN:Fのブロックを交替元とするRAD1属性の交替エントリとして登録することで、新たな記録要求がなされた場合には交替先として割り当てたブロック、つまりPSN:Tのブロックへの記録を行う。一方、新たな記録処理がなされる前に読み出し要求が来た場合には、交替元ブロック、即ちPSN:Fのブロックからデータ読み出しを行うように制御する。
なお、前述したように、連続欠陥予測領域であるとしてRAD1属性を登録したブロックの交替元への読み出しが成功した場合、このブロックは欠陥では無いと判断できるため、このブロックに相当するRAD1属性の交替エントリを欠陥リストから削除しても良い。あるいは、そのブロック以降の、連続欠陥予測領域として登録したブロックを交替元とするRAD1属性の交替エントリは全て削除するといった方法を用いても良い。
或いは、連続欠陥領域として検出してRAD1属性をエントリ属性として登録したブロックのうちで、交替先を割り当てたが交替先への記録が行われなかったブロックにおいて、そのブロックに、以前の記録処理でデータが記録された状態のブロックが存在した場合、連続欠陥領域内へのアクセスを失敗する可能性が高い。このため、そのブロックへ記録されているデータを読み出して、交替先として割り当てたブロックへコピーし、RAD1属性からRAD0属性へ変更するといった処理を行っても良い。
ここで、RAD1属性として登録された交替元への記録要求がなされ、交替先ブロックに記録を行った場合には、交替元ブロックではなく交替先ブロック内のデータが有効となる。このため、RAD1属性からRAD0属性にエントリ属性が変更される。
ここで、前述したように、条件に合致する起因となったPSN:Dのブロック(つまり、ステップ1601で検出した欠陥ブロック)については、欠陥ブロックとして検出された時点で、交替先を割り当てて交替先への記録が行われることが確定されている。この欠陥ブロックに関しては、RAD0属性の交替エントリとして別途登録するため、上記のRAD1属性の交替エントリとして登録する対象には含んでいない。しかし、この欠陥ブロックからRAD1属性の交替エントリとしてDFLに登録し、交替先への実記録が完了した時点でRAD0属性の交替エントリに変換するという処理でも実現可能である。
上記の処理方法を用いることのメリットは、連続欠陥領域を予測した時点でRAD1属性を登録するという処理を行うだけで、それより後の記録・読み出し処理においては、気泡混入に起因する連続欠陥領域を全く意識する必要がないことである。したがって、一旦DFLに交替エントリを登録してしまえば、それ以降は、論理記録再生部113が、DFL等のディスク管理情報を用いたアドレス変換処理および連続アクセス可能数算出処理というアクセス情報算出処理を行うことになるため、メディアである光ディスク1に対して行う通常のアクセス情報算出処理と上記の処理を共通化できるメリットがある。
光ディスク記録再生装置100においては、上記のようにRAD1属性を登録するという処理を実施することにより、この処理以降にホスト装置から連続欠陥予測領域内のブロックに対する記録要求を受けた場合、論理記録再生部113が行うアドレス変換処理によって、交替先として割り当てたスペア領域内のブロック3が実アクセスPSNとして算出される。そのため、連続欠陥予測領域内に対して記録処理を行うことなく、連続欠陥予測領域を避けて、交替先であるスペア領域へ記録処理を行うことができる。このため、交替処理が頻繁に行われることによる記録処理パフォーマンスが低下することを防止することが可能となるとともに、連続した交替元の欠陥ブロックを連続した交替先に割り当てることにより、交替先のブロックへの連続記録・連続読み出しを可能とすることが出来る。
なお、上記の処理方法では、書換え型光ディスクであるBD-REの場合を例に取って説明したが、登録する交替エントリのエントリ属性をRADまたはCRDとして、BD-Rのような追記型メディアへ適用しても良い。但し、連続欠陥予測領域に対して実際の記録処理を行う前に交替エントリをDFLへ登録することになるため、BD-Rのような追記型メディアに適用してもほとんど効果を得ることはできない。
なお、上記の処理方法では、BD-REに規定されている交替エントリのエントリ属性30を例にとって説明を行ったが、使用する情報はこれらに限ったものではない。より具体的には、事前予測によって登録された交替エントリであることを示す情報を設けるなどしても良く、同様の意味・役割を果たす情報であれば、それらを用いても同様の効果を得ることができる。
なお、BD-REのような書き換え型メディアの場合、検出条件に合致して事前予測で求めた連続欠陥予測領域に対して、光ディスク記録再生装置100が例えばアイドル状態(コマンド待ち状態)の場合などの忙しくない時に、連続欠陥予測領域として登録した領域に対して、本当に欠陥か否かの検査を行っても良い。具体的には、RAD1属性の交替エントリ、若しくは前述した事前予測によって登録されたことを示す情報を持った交替エントリの交替元位置に対して検査を行うという方法で実現できる。そしてこの検査においてOKと判定されたブロックについては、事前登録した交替エントリを削除するなどしても良い。
(4−2)意図的にアドレスを変換する方法
この(4−2)のアドレス変換方法は、BD-Rのような追記型メディアにおいて有効な方法である。この方法は簡単に言えば、前述の(2)連続欠陥領域判定方法で説明した方法によって気泡混入に起因するような連続欠陥領域を検出した場合に、気泡混入として予測した連続欠陥予測領域に関する情報(具体的には、連続欠陥予測領域の先頭物理アドレスと、領域サイズ(または最終物理アドレス)等)をメモリ部120に連続欠陥予測領域情報として記憶する。それ以降、連続欠陥予測領域情報が示す領域内への記録要求がなされた場合には、アクセス情報算出処理において、その記録先として交替用の領域であるスペア領域を算出する。そして、交替先への記録が完了した時点で、記録要求なされたブロックを交替元、実際に記録したスペア領域のブロックを交替先とした交替エントリとしてDFLに登録する。即ち、DFL情報格納バッファ160中の最新DFL情報を更新する。
図14は、このアドレス変換方法を用いた記録時の処理手順を示すフローチャートである。図14において示すフローチャートの例では、追記型メディアであるBD-Rへのシーケンシャル記録を行う場合を説明する。すでに連続欠陥予測領域が検出され、メモリ部120の連続欠陥予測領域情報には連続欠陥予測領域に関する情報が設定されているものとする。
まず、システム制御部110中の論理記録再生部113は、アクセス情報算出処理を行う。
ステップ1801:ホスト装置から記録要求を受けた論理アドレス(LSN)をオフセット変換し、オフセットPSNを算出する。
ステップ1802:次に、論理記録再生部113は、ステップ1801で求めたオフセットPSNが、メモリ部120中の連続欠陥予測領域情報に保持している領域内のPSNか否かを判定する。具体的には、オフセットPSNが、連続欠陥予測領域情報に保持している先頭物理アドレスよりも大きく、終端物理アドレスよりも小さい場合には、連続欠陥予測領域内への記録であると判断する。
ステップ1803:連続欠陥予測領域内への記録であると判断した場合、論理記録再生部113は、メモリ部120中の連続欠陥記録フラグをセットする。
ステップ1804:次に、論理記録再生部113は、交替記録先を実アクセスPSNとして算出する。具体的には、追記型メディアの場合、交替記録先として使用可能なスペア領域も追記で使用されるため、交替先として使用可能なブロックは、スペア領域におけるNWAが示す位置を実アクセスPSNとして算出する。ここで、図21に示したようにスペア領域が複数存在する場合は、前述したような方法で使用するスペア領域を求める。具体的には、連続して交替先ブロックを割り当て可能なスペア領域で、例えばオフセットPSNに最も近いスペア領域のNWAが示す位置を算出する。或いは、検出した連続欠陥予測領域より遠いスペア領域を交替先として選択するという方法等で求める。
ステップ1805:次に、論理記録再生部113は、連続アクセス可能数、即ち連続記録可能ブロック数、を算出する。具体的には、実際に記録を行おうとしたSRRにおけるNWA位置から終端までの記録可能ブロック数(つまり、未記録ブロック数)と、交替先として割り当てたスペア領域におけるNWA位置から終端までの記録可能ブロック数(つまり、未記録ブロック数)のうち、小さい方を連続記録可能ブロック数として算出する。
ステップ1806:ステップ1802において連続欠陥予測領域内への記録ではないと判断した場合、論理記録再生部113は、メモリ部120中の連続欠陥記録フラグをクリアする。
ステップ1807:次に、論理記録再生部113は、実アクセスPSNを算出する。具体的には、シーケンシャル記録であるため、ホスト装置から記録要求されたLSNに相当するオフセットPSNを実アクセスPSNとして算出する。ここで、ホスト装置から記録要求されたLSNに相当するオフセットPSNは、シーケンシャル記録であるため、実際に記録を行うSRRにおけるNWA位置と合致する。
ステップ1808:次に、論理記録再生部113は、連続アクセス可能数、即ち連続記録可能ブロック数を算出する。具体的には、ステップ1807で求めた実アクセスPSNであるNWA位置から終端までの記録可能ブロック数(つまり、未記録ブロック数)を連続記録可能ブロック数として算出する。
ここまでのステップがアクセス情報算出処理となる。
ステップ1809:システム制御部110は、ホスト装置から記録要求されたデータの記録を行う。具体的には、アクセス情報算出処理において実アクセスPSNとして算出されたブロックから記録を行う。ここで記録するデータサイズは、記録要求されたデータサイズと、連続記録可能ブロック数として求めたサイズのうちの小さい方のサイズ分となる。
ステップ1810:ステップ1809での記録が連続欠陥予測領域内への記録であったか否かを判断する。具体的には、連続欠陥記録フラグがセットされている場合、連続欠陥予測領域内への記録であったと判断する。ステップ1809での記録が連続欠陥予測領域内への記録でない場合には、後述するステップ1812に移行する。
ステップ1811:ステップ1810で連続欠陥予測領域内への記録であると判断した場合、論理記録再生部113は、記録要求された論理アドレスに対応するオフセットPSNを交替元(第1の交替情報31)とし、実アクセスPSNとして求めた位置を交替先(第2の交替情報33)とする交替エントリをDFLに登録する。実際には、DFL情報格納バッファ160中で管理されているDFLデータ中へ登録する。このとき、追記型メディアがBD-Rの場合、記録したブロック数が1つの場合にはRAD属性の交替エントリとして登録し、2ブロック以上の場合にはCRD属性(先頭/終端)の交替エントリとして登録する。
ステップ1812:ホスト装置から記録要求されたサイズ分のデータ記録が完了したか否かを判断する。ステップ1812において、データ記録が完了していないと判断された場合には、ステップ1801からステップ1811までの処理を、記録要求されたデータサイズ分の記録が完了するまで繰り返される。これらのステップにおいて、記録出来なかった残りのデータサイズ分の記録を行うため、記録先、および残記録データサイズを更新して、再度実アクセスPSN、および連続記録可能ブロック数を求めて実記録を行い、必要であれば交替エントリ登録が行われる。
以上が、ホスト装置からの記録要求を受けたときの処理手順である。なお、ホスト装置からのデータの読み出し要求に対しては、通常のアクセス情報算出処理と同様の方法で算出して処理し、特別な処理は行わない。
以上に示すように、上記のアドレス変換方法においては、気泡混入のような連続欠陥予測領域に関する情報をメモリ部120上に記憶しておき、記録要求された位置が連続欠陥予測領域内のブロックの場合には、アクセス情報算出処理におけるアドレス変換処理の際に、DFLの情報を用いるのではなく、その時点で使用可能なスペア領域を交替記録先として実アクセスPSNとして求めることで、交替記録先への退避記録を実現している。
なお、上記のアドレス変換方法では、追記型メディアであるBD-Rの場合を例にとって説明したが、書換え型メディアであるBD-REなど、追記型メディア以外のメディアに適用しても、同様の効果を得ることができる。
なお、上記のアドレス変換方法では、追記型メディアであるBD-Rへのシーケンシャル記録の場合を例に取って説明したが、BD-Rに規定されている擬似OW記録の場合にも適用可能である。擬似OW記録の場合には、ステップ1802でオフセットPSNが連続欠陥予測領域内か否かを判断していたが、擬似OW交替記録先PSNが連続欠陥予測領域内か否かで判断する点、およびステップ1807で算出した実アクセスPSNがオフセットPSNではなく擬似OW交替先PSNと合致する点を除いて、上記のアドレス変換方法と同様の処理手順で同等の効果を得ることができる。
上記のアドレス変換方法を用いることのメリットは、連続欠陥予測領域への記録であるか否かを考慮に入れた処理を行っているため、追記型メディアに対しても、書換え型メディアに対しても共通に適用可能な点である。
なお、本発明に係る実施の形態1においては、連続欠陥の要因として気泡混入を例に挙げて説明しているが、連続欠陥領域として扱うのは気泡混入に限ったものではない。即ち、実施の形態1において説明した方法は、気泡混入でなくとも、同様に連続して記録に失敗するような傷などに対しても有効な方法である。
本発明に係る実施の形態1においては、気泡混入のような連続欠陥領域の交替記録先として、ユーザデータ領域中の欠陥交替用の領域であるスペア領域を割り当てるとして説明したが、交替記録先として用いる領域は、必ずしもスペア領域でなくとも、交替先として使用できる領域であれば良い。
本発明に係る実施の形態1においては、ユーザデータ領域における気泡混入のような連続欠陥領域を検出する例について説明したが、この方法は交替先として使用するスペア領域における連続欠陥領域を検出する方法として適用しても良い。具体的には、例えば、書換え型メディアであるBD-REの場合、連続欠陥に侵されていると判定された場合、スペア領域内のブロックをUNUSE属性に置き換える等の方法を用いればよい。また、スペア領域内ブロックが欠陥ブロックとして検出されたということは、スペア領域への交替記録中であったと言えるため、その交替記録の記録先ブロックとして、自らとは違うスペア領域を割り当てる等の方法を用いても良い。
[実施の形態2]
以下、本発明に係る実施の形態2の光ディスク記録再生装置を用いて欠陥管理方法および欠陥管理装置について添付の図面を参照しつつ説明する。本発明に係る実施の形態2においては、光ディスク記録再生装置における欠陥管理方法および欠陥管理装置のストリーム処理について説明する。
(1)光ディスク記録再生装置の構成
実施の形態2における光ディスク記録再生装置は、前述の実施の形態1における「(1)光ディスク記録再生装置の構成」の項で示した光ディスク記録再生装置100と回路構成上(マイクロプロセッサーなど)は実質的に同じである(図1参照)。しかし、論理記録再生部113とデータキャッシュ部114を中心とした、システム制御部110の処理プログラムが異なっている。この処理プログラムの機能については後述する。
(2)連続欠陥領域判定方法
実施の形態2における連続欠陥領域判定方法は、実行プログラムも含めて、前述の実施の形態1における「(2)連続欠陥領域判定方法」で示した方法と同じであり、ここでの説明は省略する。
(3)連続欠陥予測領域の特定
ストリーム記録は、前述したように、データ記録・読み出し処理のリアルタイム性が求められるレコーダ装置などで広く用いられる処理である。このため、ストリーム記録は欠陥を検出してもスペア領域のような交替先への交替記録・交替読み出しを行わない処理である。
しかしながら、当然ストリーム記録においても、記録領域中に欠陥などが存在した場合には、記録データの品質を保つために、その欠陥領域を回避して記録したいという要望がある。即ち、欠陥ブロックにデータを記録しても正しく記録できないため、データ読み出し時にはこのデータが欠落してしまうことになり、例えば再生映像が乱れる、停止するなどの影響が出る。これを回避するため、ストリーム記録においてはスリップ(Slip)記録処理と呼ばれる方法がある。このスリップ記録処理方法は、簡単に言うと、記録しようしたブロックが欠陥であった場合、スペア領域のような交替領域へ交替記録するよりもシークによるロス時間を極力短くすることを目的として、欠陥ブロックに後続するブロックに交替(Slip)してデータを記録する方法である。しかし、スリップ記録を連続して繰り返すと、その部分に記録したデータを読み出す際に、読み出せるデータ量が減ってしまうため再生映像が止まってしまうといった影響が出る。当然、再生映像が止まってしまう時間は、データが読み出せる量に影響を受けるため、スリップ記録は少ないほど好ましい。
気泡混入のような連続欠陥領域が存在する場合、その欠陥領域へデータを記録しても読み出せないが、前述の実施の形態1における「(3)連続欠陥予測領域の特定」において説明した連続欠陥相当分を一括して欠陥とみなしてスリップ記録した場合にはデータ読み出し時の再生映像が停止する時間が非常に長くなってしまう。
実施の形態2においては、上記の問題を解決するために、連続欠陥予測領域としては実施の形態1で示した場合と同様のサイズとして扱うが、一括して交替エントリをDFLに登録するのではなく、連続欠陥予測領域内を分割して扱い、分割サイズの切れ目で実記録を試すという方法を採用する。このように分割処理する方法は、連続欠陥予測領域であったとしても、誤検出の可能性があり、或いは連続欠陥予測領域内であっても記録可能なブロックが存在する可能性もあるということを考慮して、できる限りスリップ数を少なく抑えることを目的としている。
上記の分割処理する方法の詳細については、以下の(4)連続欠陥予測領域検出時の対応方法において説明する。
(4)連続欠陥予測領域検出時の対応方法
まず初めに、ストリーム処理における、アクセス情報算出処理について簡単に説明する。
実施の形態2のストリーム処理においては、前述の実施の形態1において説明した通常処理であるPC処理の場合と同様にアドレス変換処理および連続アクセス可能数算出処理のアクセス情報算出処理を行うが、その処理方法が異なっている。
具体的には、ストリーム処理におけるアドレス変換処理においては、オフセット変換処理のみを行い、DFLなどの管理情報を用いたアドレス変換処理は行わない。また、連続アクセス可能数算出処理は、交替エントリに示される欠陥が存在する場合でも、これらの存在を考慮せず、その領域の終端(例えば記録層を2層備えたメディアの場合は、その層の終端)までを連続アクセス可能数として算出する。
なお、ストリーム処理のストリーム再生の際には、欠陥等を考慮しないでデータ読み出しを行うため、データ読み出しに失敗する場合がある。このような場合には、読み出しが失敗したことをホスト装置に通知することにより、ホスト装置側で再生映像として使用するデータを選別するのが一般的である。
図15は、書換え型メディアであるBD-REにおいて、ストリーム処理のストリーム記録の際に連続欠陥領域を検出した場合のシステム制御部110が行う処理手順を示すフローチャートである。
なお、ストリーム記録の場合は、PC処理のPC記録の場合と違い、まず記録に使用する領域(以下、ストリーム領域と略称)がホスト装置からセットされ、そのストリーム領域に対してアドレスを示さない形で記録要求が発せられる。そして記録データを管理するシステム制御部110のデータキャッシュ部114が、セットされたストリーム領域内に、連続して記録を行うよう記録先アドレスを制御しながら記録が行う。
ステップ1901:あるブロック(以下、基準ブロックと略称)への記録時において連続欠陥領域を検出すると、論理記録再生部113は、連続欠陥領域と判定した基準ブロックの先頭物理アドレスを連続欠陥予測領域情報に登録する。また、前述の実施の形態1における「(3)連続欠陥予測領域の特定」において説明した方法により求めたブロック数(サイズ)を連続欠陥領域のブロック数(サイズ)として、連続欠陥予測領域情報に登録する。
ステップ1902:論理記録再生部113は、連続欠陥領域と判定した基準ブロックより後の所定サイズの領域を欠陥ブロックのアドレスとして、前述の実施の形態1における「(4−1)DFLを用いた方法」において説明した方法と同様の方法で交替エントリ(一部)をDFLに登録する。
ここで、連続欠陥領域と判定した基準ブロックより後の所定サイズとは、連続欠陥予測領域全体のサイズよりも小さいサイズである。この所定サイズは、欠陥によって引き起こされる可能性があるアブノーマルジャンプで飛びうるサイズ、再生映像においてどのくらいの再生時間に相当するか、さらにはホスト装置から設定されているストリーム領域の残サイズなどを考慮して決定するのが好ましい。実施の形態2においては、例えば5トラックサイズ分とする。
また、交替エントリをDFLに登録する際に、登録する交替エントリのエントリ属性30は、スペア領域が存在する場合にはRAD1属性、或いはNRD属性またはPBA属性、スペア領域が存在しない場合にはNRD属性またはPBA属性として登録する。
ステップ1903:論理記録再生部113は、スリップ(Slip)対象として交替エントリをDFLに登録したブロック数をデータキャッシュ部114へ報告する。
ステップ1904:報告を受けたデータキャッシュ部114は、報告されたブロック数分をスリップ(Slip)記録させるため、報告されたブロック数分先のブロック(以下、Slip先ブロックと略称)に対して、基準ブロックに記録しようとしていたデータを再記録するよう制御する。システム制御部110は再度そのSlip先ブロックに対して記録を行う。なお、この際、データキャッシュ部114は、Slip記録する分だけホスト装置から設定された使用可能なストリーム領域のサイズが減るため、Slip記録したブロック数をホスト装置へ通知する。
ステップ1905:Slip先ブロックへの記録が成功したか否かを判断する。
ステップ1910:ステップ1905においてSlip先ブロックへの記録が成功したと判断された場合は、連続欠陥予測領域情報をクリアして、以降通常にストリーム記録を実施する。
ステップ1906:ステップ1905においてSlip先ブロックへの記録に失敗した場合には、記録しようとしている領域は連続欠陥領域であると判断して、連続欠陥予測領域情報として保持している連続欠陥領域サイズから、前記ステップ1902で登録した5トラック分を減算した残りサイズ分(ブロック数分)の交替エントリをDFLに登録する。
ステップ1907:次に、連続欠陥予測領域情報をクリアする。
ステップ1908:ステップ1906で交替エントリとして登録したブロック数をデータキャッシュ部114へ通知する。
ステップ1909:報告を受けたデータキャッシュ部114は、ステップ1904と同様、報告されたブロック数分先のブロックに対して、基準ブロックに記録しようとしていたデータを再記録するよう制御する。なお、このスリップ記録の際、データキャッシュ部114は、Slip記録する分だけホスト装置から設定された使用可能なストリーム領域のサイズが減るため、Slip記録したブロック数をホスト装置へ通知する。
以上が、ストリーム記録の際の連続欠陥領域に対応する処理手順である。
なお、上記のストリーム記録は連続欠陥予測領域中へ1回のみ試し記録(ステップ1902からステップ1904に相当)するものとして説明したが、この試し記録を複数回実施しても良い。試し記録を複数回実施する場合、ステップ1902で一部交替エントリとして登録するブロック数を、試し記録ごとに変えていっても良い。
なお、連続欠陥領域によるSlip記録が発生した場合は、ホスト装置と協力した制御を行うのも効果的である。即ち、データキャッシュ部114からのデータに基づき、連続欠陥領域を検出し、Slip記録が発生したことをホスト装置が認識した場合、前に設定していたストリーム領域を一旦破棄し、新たにその連続欠陥領域を考慮してストリーム領域を設定しなおすという処理を行う。このように処理することは、光ディスク記録再生装置100単体で行うよりも効果的である。
なお、実施の形態2において、ストリーム記録を説明する際の連続欠陥領域に対応する処理において用いた数値はあくまで具体的な一例であり、これらの数値により本発明が限定されるものではなく、上記の処理と同様の目的を果たせる数値であれば良い。
なお、実施の形態2においては、書換え型メディアであるBD-REの場合を例に取って説明したが、追記型メディアであるBD-Rに適用しても良く、その場合にも同様の効果を得ることが出来る。
なお、前述の実施の形態1では通常処理(PC処理)の場合、実施の形態2ではストリーム処理の場合を例にとって説明したが、本発明はこれらの処理の組合せを制限するものではない。即ち、例えば、PC処理の際に実施の形態2において説明した方法を用いても、同様の効果を得ることができる。
なお、実施の形態1および実施の形態2においては、いずれも、複数トラックに跨る欠陥の例として気泡混入による欠陥を例に取って説明したが、連続欠陥領域の判定方法、および判定条件を制御することによって、これらの方法は気泡混入による欠陥以外にも適用可能であることは言うまでもない。
なお、光ディスクにおいて気泡が混入すると、照射光だけでなく反射光も影響を受けるという気泡の特徴を考慮すると、実施の形態1および実施の形態2においては、複数の記録層を備えたメディアである光ディスク1の場合、連続欠陥予測領域として予測した領域と同一半径位置における他の層の領域も、同様に連続欠陥予測領域として扱うという方法が有効である。具体的には、図16に示すように、第1の記録層52が第2の記録層54よりディスク表面側に形成されている場合、レーザ光は第1の保護層51の側から照射されるため、もし第1の保護層51に気泡が存在する場合、その気泡と同一半径位置に存在する各層の領域は気泡の影響を受けやすいことに変わりはない。そのため、例えば第1の記録層52のPSN:Aのブロックで連続欠陥予測条件に合致した場合、PSN:BからPSN:Dの範囲を連続欠陥予測領域としてみなすことに加えて、その領域と同一半径位置に存在する第2記録層のPSN:EからPSN:H(あるいはPSN:G)の範囲も同様に連続欠陥予測領域としてみなすという方法を用いても良い。
なお、欠陥ブロックの交替先として使用可能なスペア領域がなくなり、交替先を割り当てることができない状態において、連続欠陥予測領域が検出される場合が想定される。このような場合には、実施の形態1および実施の形態2においては、例えば書換え型光ディスクであるBD-REの場合、交替先を割り当てることは出来ないが、連続欠陥予測領域を欠陥位置として示すNRD属性、若しくはPBA属性の交替エントリとして登録しても良い。こうすれば、例えばレコーダのような装置の場合には、交替エントリとして欠陥の可能性の高い領域を登録しておくことにより、この領域を避けてストリーム領域を設定することができる。
[実施の形態3]
以下、本発明に係る実施の形態3の光ディスク記録再生装置を用いて欠陥管理方法および欠陥管理装置について添付の図面を参照しつつ説明する。本発明に係る実施の形態3においては、前述の実施の形態1の光ディスク記録再生装置を更に具体的に示したものである。したがって、実施の形態3の説明においては、前述の実施の形態1と同様の機能、構成を有するものには同じ符号を付してその説明は省略する。
(1)光ディスク記録再生装置の構成
図17は、本発明に係る実施の形態3の光ディスク記録再生装置100の構成を示すブロック図である。
光ディスク記録再生装置100は、上位制御装置(図示せず)にI/Oバス170を介して接続されている。上位制御装置としては、典型的には、ホストコンピュータである。
光ディスク記録再生装置100は、該光ディスク記録再生装置100全体の制御を行うシステム制御部110と、メモリ部120と、光ディスク1を回転させるモータ部130と、光ピックアップ部140と、データバッファ150と、DFL情報格納バッファ160とを機能的に備えている。また、光ピックアップ部140にはプッシュプル検出器180とエラー検出器190が設けられている。実施の形態3の光ディスク記録再生装置100において、光ピックアップ部140に設けられているプッシュプル検出器180は、光ピックアップで受け取った反射光からトラック2中心に対する差信号を求め、その低周波側の信号から得られるトラッキングエラー信号(TE信号)と、高周波側から得られるアドレス信号から照射光とトラック2とのずれ(つまりトラッキング異常)を判断する。また、光ピックアップ部140に設けられているエラー検出器190は、プッシュプル検出部180によって検出されたトラッキング異常など光ディスク1への記録再生中に発生したエラーの判断を行う。
システム制御部110は、ホスト制御部111、機構制御部112、論理記録再生部113、およびデータキャッシュ部114を有して構成されている。ホスト制御部111は上位制御装置からの命令を処理する。機構制御部112は、モータ部130や光ピックアップ部140などの光ディスク記録再生装置100に備えられた機構を制御し、光ピックアップ部140の光ピックアップを目的位置へ移動(シーク)させている。また、機構制御部112は、エラー検出部190からのエラー判定結果を考慮して光ディスク1へのデータの記録処理、または読み出し処理を制御する。論理記録再生部113は、欠陥情報格納バッファ(以下、DFL情報格納バッファと略称)160に格納されたDFL21等の情報を管理し、上位制御装置から記録要求、または読み出し要求された論理アドレス(LSN)を実際の光ディスク1上のアクセス対象アドレス(PSN)に変換するなどの制御を行う。データキャッシュ部114はデータバッファ150中の記録データおよび読み出しデータを管理する。
本発明に係る実施の形態3における、DFL情報格納バッファ160を用いた光ディスク1の欠陥位置や交替先などに関する情報の管理方法は、前述の実施の形態1において詳細に説明したのでここでは省略する。
また、実施の形態3の光ディスク記録再生装置における(2)連続欠陥領域判定方法、(3)連続欠陥予測領域の特定、および(4)連続欠陥予測領域検出時の対応方法に関しては、前述の実施の形態1における光ディスク再生装置と実質的の同じ方法であるため、以下の説明においては実施の形態1と異なる点について説明する。
(2)連続欠陥領域判定方法
次に、実施の形態3の光ディスク記録再生装置100が気泡のような連続欠陥領域を予測判定する方法について説明する。なお、前述の実施の形態1と重複する説明は省略する。
前述したように、気泡は約100μm程度の大きさ、つまり約300トラックに跨って円形に存在する。その結果、気泡の混入したブロックはディスク製造時にトラックに沿って埋め込まれているADIP・AUNといった物理アドレス情報すら読めない状態となる可能性がある。さらに多くの場合、光をディスクに照射させて得られる反射光を頼りに、トラックに沿って目的領域にデータの記録・再生を行うための光ピックアップがトラックに沿うことすら困難な状態となる。より具体的には、光ピックアップがトラックに沿っているかを判断するプッシュプル検出部180において、その判定に用いる差信号に、気泡混入の影響でノイズが生じる。このため、気泡の混入した領域では、実際には正しく目標のトラックに沿っているにも関わらずトラッキングがずれていると誤判定したり、アドレス情報が正しく取得できなかったり、あるいは目標トラック近傍のトラックに誤って飛んでしまい、そのトラックに沿った状態になるアブノーマルジャンプなど、トラッキングに関するエラーが非常に発生しやすい。
例えば、気泡に犯された領域が直径100μmの大きさであるとすると、トラックのサイズは0.32μmであるため、基本的には複数のトラックに跨って周期的にほぼ同じ位置(つまり径方向)に連続して欠陥ブロックが存在することになる。より具体的には、ほぼトラック1周毎に、周期的に欠陥ブロックが存在することになる。
しかし、光ディスクドライブである光ディスク記録再生装置100は、前述したように、ある指定されたアドレスのブロックへアクセスする場合、一般的にアクセス位置への同期化を行う。より具体的には、アクセス対象のブロックに対して、その数ブロック前(多くは1〜2ブロック前)のアドレスを目指して光ピックアップを移動(シーク)させ、光ディスク1の回転を利用して、以降トラックに沿ってトラッキングをさせた状態を保ちながら、対象となるアドレスのブロックへ辿り着くという処理を行う。このため、仮にアクセス対象のブロック自体が気泡に侵されていなくとも、その数ブロック前までのブロック中に気泡の混入した欠陥ブロックが存在した場合には、アドレス取得できない(アドレス取得NG)、或いは意図しない領域に対してジャンプ(アブノーマルジャンプ)するなどのトラッキングに関するエラーが発生する。このため、対象アドレスのブロックまで光ピックアップが辿り着けず(アクセスできず)、結果としてアクセス対象のブロックが欠陥であると誤判定される場合が多々発生する。
前述の実施の形態1においても説明したように、気泡に起因する欠陥には、次のような特徴が挙げられる。
(A)記録(Write)、若しくは記録と確認(Write & Verify)の記録で失敗する場合、
(B)記録エラー(Write error)の要因は、アドレス取得NGの場合、或いはアブノーマルジャンプに代表されるサーボトラッキング異常が発生した場合、
(C)径方向に連続して欠陥ブロックが存在した場合、および
(D)周方向に連続して欠陥ブロックが存在した場合。
そこで、気泡の混入に起因して欠陥ブロックとなる場合の上記の特徴を考慮して、実施の形態3においては、検出された欠陥ブロックが以下に示す条件のうちのいずれかの条件を満たした場合には、当該光ディスク1には気泡が存在すると予測判定する。
即ち、記録エラーによる欠陥であって、エラー要因がアドレス取得NG、若しくはトラッキング異常であり、該欠陥ブロックを含んだ前方、または後方、若しくは前後ブロックに対して以下のi)、ii)またはiii)の条件を満たした場合、当該光ディスクには気泡が存在すると予測判定する。ここで、該当ブロックの前方とは、光ディスク1の回転に伴い光ピックアップが光ディスクのトラックをトレースしていく方向において該当ブロックに対してトレース済みのブロックの方向を言い、後方とは該当ブロックに対して未だトレースをしていないブロックの方向である。
i)径方向に連続してN個(Nは1以上の正数)の欠陥ブロックを検出した場合、
ii)周方向に連続してM個(Mは1以上の正数)の欠陥ブロックを検出した場合、または
iii)所定範囲内にL個(Lは1以上の正数)の欠陥ブロックを検出した場合。
上記のi)、ii)またはiii)のいずれかの条件に合致した場合、当該光ディスクには気泡が存在すると予測判定する。
本発明に係る実施の形態3においては、N、Mをそれぞれ3とし、前方に連続した場合について説明するが、本発明はこの数値に限定するものではない。
次に、実施の形態3における判定処理についてフローチャートを用いて簡単に説明する。図18は、実施の形態3の光ディスク記録再生装置において、気泡に代表される連続欠陥判定処理手順を示すフローチャートであり、M=3とした場合を例に取ったものである。
ステップ2401:記録を行う先頭アドレス(A)、記録サイズを確定する。より具体的には、システム制御部110中のホスト制御部111は、ホストPC(図示せず)からの記録要求をもとに記録を行う先頭アドレス(A)、記録サイズを確定し、記憶する。
ステップ2402:ステップ2401で確定したアドレスに対して記録を実施する。より具体的には、システム制御部110中の機構制御部112は、記録先頭アドレスAへの記録を行うべく、同期化に必要な数トラック前(つまりアドレス:A−2〜A−1)を目指して光ピックアップを移動(シーク)させる。そして、光ピックアップ部140が記録に必要な各種設定を行った後、アドレス:Aへの記録を実施する。
ステップ2403:ステップ2402における記録が正しく実施されたか否かを判定する。より具体的には、エラー検出部190は、プッシュプル検出部180におけるトラッキング異常判定結果など、記録処理中に何らかのエラーが発生したか否かを確認し、その結果をシステム制御部110へ通知する。
何らかのライトエラーが発生していた場合は、エラー要因を記憶し、ステップ2404へ進む。
ライトエラーが発生していない場合(つまり正常に記録が実施できた場合)は、次の記録要求に対応するため、ステップ2401へ戻る。
ステップ2404:記録に失敗したアドレス(A)を欠陥情報として欠陥リスト(DFL)に登録する。より具体的には、システム制御部110中の論理記憶再生部113は、記録に失敗したアドレス(つまり欠陥アドレス)を欠陥情報として、DFLに登録する。より具体的には、この欠陥情報がDFL情報格納バッファ160中の最新DFL情報に登録される。
ステップ2405:ステップ2403で判定されたライトエラーが発生したエラー要因がトラッキング異常、若しくはアドレス取得NGに関するものであるか否かを判定する。より具体的には、システム制御部110中の機構制御部112は、ステップ2403において記憶したエラー要因を確認し、ライトエラーが何の要因によるものかを判定する。
トラッキング異常、若しくはアドレス取得NGによるエラーの場合には、ステップ2406へ進む。
トラッキング異常、若しくはアドレス取得NGによるエラーではない場合には、次の記録要求に対応するため、ステップ2401へ戻る。
ステップ2406:欠陥ブロックが3つ連続しているか否かを判定する。より具体的には、システム制御部110中の論理記録再生部113は、今回エラーと判定されたアドレスAの前方に連続する、アドレス:A−2およびA−1が既にDFLに登録されているか否かを判定する。より具体的には、今回エラーと判定されたアドレスAの前方に2つの欠陥ブロック(A−2,A−1)が連続してDFL情報格納バッファ160に登録されているか否かを判定する。
なお、ここでは前方に3ブロックが連続欠陥の場合の判定処理を例に説明するが、その確認方向は前方に限るものではなく、後方に3ブロック、若しくは前後計3ブロックが連続して欠陥登録されているか否かで判定を行っても良いのは言うまでもない。
ここで連続して3ブロックというのは、上記の例におけるものであり、前述した連続欠陥判定条件i)、ii)またはiii)の条件を満足するか否かの判定であれば良く、本発明は3ブロックという数に限定されるものではない。
なお、連続ブロックがDFLに登録されていない場合には、次の記録要求に対応するため、ステップ2401へ戻る。
連続して3ブロックがDFLに登録されている場合には、ステップ2407へ進む。
ステップ2407:当該光ディスクには気泡に代表される連続欠陥領域が存在すると判断する。
また、上記方法によって気泡のような連続欠陥領域であるとして予測した領域のことを、以下では連続欠陥予測領域と呼ぶ。
上記の方法において、i)およびii)については、DFLに登録された交替エントリを用いて連続性の判定を行う。つまり、当該欠陥ブロックのアドレスの径方向、若しくは周方向1ブロック前のブロックのアドレスを交替元とする交替エントリが存在するか否かという判定を行う。なお、上記方法の説明において、前方に連続した場合を例に挙げて説明したのは、シーケンシャル記録のような連続記録が行われる場合を想定したためである。
なお、連続性の判定にDFLを用いるのではなく、例えばシーケンシャル記録の場合に重点をおいて、所定数分の欠陥ブロック情報をメモリ部120に保持しておき、その欠陥ブロック情報のみを用いて連続性の確認を行うという方法等を用いても良い。
また、ライトエラー(Write error)による欠陥か否か、およびエラー要因に関して、本発明の実施の形態1においては、欠陥と判定された欠陥ブロックに対してのみ判断するものとし、連続性を確認する前後のブロックについては、その欠陥要因については確認しない方法を用いる。これは、連続性を確認するために使用するDFLの交替エントリに、そのような情報を備えていないことを前提としたためである。しかし、例えば、連続判定に用いる情報中に欠陥要因情報等を備え、連続性を判断するために用いる前後のブロックに対しても欠陥要因も含めて判断するという方法等を用いても良い。また、交替エントリ自身に欠陥要因情報を備えても良い。
なお、N、Mをそれぞれ3とする理由については、前述の実施の形態1において説明したように、本発明が解決することを目的としているタイムアウトを発生させないことを考慮した数値であり、特にホストコンピュータが用いる7.5秒タイムアウトにかからないように定めた数値である。また、周方向の連続数M=3というのは、光ディスク記録再生装置のシーク処理の特性を考慮したものである。さらに、径方向の連続数N=3というのも、アブノーマルジャンプが発生した際に実際にジャンプする可能性があるトラック数などを考慮しての数値である。
なお、これらの数値はあくまで一例であり、同様の効果を得ることができれば良く、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
なお、連続欠陥領域であると判定する方法としては、上記の方法に限定したものではない。例えば、気泡が光ディスクの内周側に存在する場合、内周側の1トラックが2ブロックで構成されるため、基本的にほぼ全てのクラスタが連続して欠陥と判定される。また、気泡が光ディスクの外周側に存在する場合、外周側の1トラックが5ブロックで構成されるため、5ブロックのうちの数ブロックへは正常にアクセスできる可能性があり、各トラックで2ブロック連続した欠陥として、径方向に連続して存在する場合がある。そのため、欠陥ブロックが存在するトラックに含まれるブロックの数に応じて、上記判定方法における条件の組み合わせや連続数などを制御するという方法も有効である。
その他の判定方法としては、例えば光ピックアップから得られたアドレス、再生データ等の各種信号の状態を判定条件に加えても良い。さらに、光ディスクに対して記録・読み出し用のビームとは異なる特殊なビームを照射して、その反射光から表面の凹凸等の状態を割り出すことで、予め気泡が存在する位置を発見するといった方法でも良い。
なお、前述した判定方法、判定条件等については、気泡をターゲットとして設定したものであり、これらの条件等を変えることにより、気泡以外の広範囲に跨るような欠陥に対応することも可能である。
なお、前述した判定方法、判定条件等については、気泡をターゲットとして設定したものであるが、本発明は気泡だけをターゲットに限って処理するものではない。つまり、例えば、強い傷など気泡以外の欠陥でこの条件に合致した場合でも、同様に連続欠陥予測領域として扱う。
光ディスクにおいて気泡が混入すると、照射光だけでなく反射光も影響を受けるという気泡の特徴を考慮すると、前述の実施の形態1および実施の形態2において、複数の記録層を備えたメディアである光ディスクの場合、連続欠陥予測領域として予測した領域と同一半径位置における他の層の領域も、同様に連続欠陥予測領域として扱うという方法が有効である。具体的には、図16に示したように、第1の記録層52が第2の記録層54よりディスク表面側に形成されている場合、レーザは第1の保護層51の側から照射されるため、もし第1の保護層51に気泡が存在する場合、その気泡と同一半径位置に存在する各層の領域は気泡の影響を受けやすいことに変わりは無い。
図19は、複数の記録層を備えた記録媒体である光ディスクにおいて連続欠陥領域を検出した場合の処理手順を簡単に説明したフローチャートである。なお、図19に示したフローチャートでは、連続欠陥として検出した領域をDFLに登録する場合を例に説明している。
ステップ2501:ある記録層において連続欠陥検出条件に合致したため、当該記録層は連続欠陥ありと判定する。ステップ2501は、前述した図18に示した連続欠陥判定処理のステップ2407の処理を言い換えたもの、即ち、ステップ2501は図18に示した連続欠陥判定処理のステップ2401からステップ2407までの処理と同一である。
ステップ2502:連続欠陥領域の範囲を確定する。より具体的には、システム制御部110は、所定範囲のトラックに含まれる全てのブロックを欠陥領域として判定する。実施の形態3においては、所定範囲のトラックとは、例えば100μm相当分のトラックである。なお、連続欠陥領域の範囲の確定は、例えば連続欠陥ありと判定した位置を基準に実際に光ピックアップを制御してトラッキングをかけて、トラッキング異常となるか否かを実際に試してみるという方法などでも良い。但し、本発明はこのような範囲確定方法に限定するものではない。
ステップ2503:ステップ2502で確定された範囲を連続欠陥領域として登録する。より具体的にはシステム制御部110中の論理記録再生部113は、ステップ2502で求めた範囲を連続欠陥領域であるとして、DFLに登録する。より詳細には、ステップ2502で求めた範囲をDFL情報格納バッファ160に登録する。
次に、当該記録媒体において存在する全ての記録層(実際に連続欠陥を検出した層を除く)に対して連続欠陥領域の登録処理を繰り返し行う。
ステップ2504:最初は、実際に連続欠陥を検出した記録層とは別の記録層を連続欠陥領域の判定対象とする。次回からは連続欠陥領域の登録を終了した記録層以外の記録層を判定対象とする。
ステップ2505:実際に連続欠陥を検出した記録層とは別の記録層において、ステップ2502で連続欠陥領域として検出した範囲と同一半径位置に相当する領域情報を算出する。具体的には、システム制御部110中の論理記録再生部113は、ステップ2502で求めた連続欠陥領域の先頭アドレス、終端アドレス情報などから、連続欠陥として判定した当該光ディスクの半径位置情報として求める。その半径位置情報に基づいて、判定対象となっている記録層における該半径位置に相当するアドレス情報として算出する。
ステップ2506:ステップ2505で算出した領域を連続欠陥領域として登録する。より具体的には、システム制御部110中の論理記録再生部113は、ステップ2505で算出した範囲を連続欠陥領域であるとして、DFLに登録する。より詳細には判定対象の記録層において算出された連続欠陥領域をDFL情報格納バッファ160に登録する。
ステップ2507:ステップ2506において判定対象となった記録層の連続欠陥領域の登録で全ての記録層の判定が終了したかを検出する。全ての判定が終了していればこの連続欠陥領域の登録処理は終了する。一方、まだ、未判定の記録層が存在していればステップ2504に戻り、連続欠陥領域の登録処理を続行する。
以上が複数の記録層を備えた記録媒体である光ディスクにおいて連続欠陥領域を検出した場合の処理手順である。
上記のように、本発明の欠陥管理方法および欠陥管理装置においては複数の記録層を有する光ディスクに気泡が混入していても、各記録層における連続欠陥領域がDFL情報格納バッファ160に登録されるため記録再生の失敗のない、信頼性の高い光ディスク記録再生装置を提供することが可能となる。
上記のように、本発明によれば、キャッシュメモリにより処理パフォーマンスの向上を図りつつ、動作途中で読み出し命令を受けても、正しくデータの記録・読み出しを制御することができ、信頼性の高い欠陥管理方法および欠陥管理装置を提供することができる。具体的には、本発明においては、気泡などの影響で連続、または周期的に欠陥ブロックが存在するような領域に対して記録を行う場合であっても、連続欠陥領域を予測し、その領域への実アクセスを抑制し、交替先に対して実アクセスを行うように制御する。したがって、本発明によれば、キャッシュメモリを保持されている未記録データの記録の際に欠陥による交替記録が多発することを防止することができ、処理パフォーマンスの向上を図りつつ、信頼性の高い欠陥管理方法および欠陥管理装置を提供することができる。
本発明においては、所定の条件に従って気泡のような広範囲にわたる連続欠陥を予測し、その領域を意図的に連続欠陥としてみなして交替先も連続となるように割り当てて欠陥リストに交替登録している。このように処理することにより、予測領域内への記録要求に対して、交替先に連続交替記録するように制御することが可能となり、気泡のように一定条件に従って欠陥が連続して存在するような場合でも、交替記録によるオーバーヘッドを削減することができる。また、本発明の欠陥管理方法および欠陥管理装置は、上記のように構成されているため、パーソナルコンピュータ(PC)のようなホスト装置からのコマンド(要求)処理がタイムアウトする可能性を低減することができる。
さらに、本発明においては、連続欠陥とみなした領域内であっても、交替記録を行う前に読み出し要求が来た場合などのときは、交替先ではなく要求を受けた領域を読み出すように制御することで、書換え型メディア、追記型メディアといったメディアの種類によらず正しくデータの記録再生を行うことができる。
本発明に係る欠陥管理方法および欠陥管理装置は、例えば、欠陥管理機能を備えた光ディスクを記録再生可能な光ディスク記録再生装置に適用できる。
本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における連続欠陥予測領域の割り当て方法の一例を示す説明図 従来の光ディスク記録再生装置における交替記録処理手順の説明図 光ディスクであるBDの交替エントリに関する説明図 追記型光ディスクであるBD-RのCRD属性に関する説明図 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、RAD0属性に対する連続アクセス可能数算出の説明図 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、NRD属性、PBA属性に対する連続アクセス可能数算出の説明図 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、RAD1属性に対する連続アクセス可能数算出の説明図 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、CRD属性に対する連続アクセス可能数算出の説明図 追記型光ディスクであるBD-Rの領域構造の説明図 本発明係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、連続アクセス可能数算出処理の説明図 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、欠陥リストを用いた連続欠陥予測領域検出時の処理動作を示すフローチャート 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、連続欠陥予測領域検出時の処理の説明図 本発明に係る実施の形態1の光ディスク記録再生装置における、メモリを用いた連続欠陥予測領域の検出時の交替処理を説明するフローチャート 本発明に係る実施の形態2の光ディスク記録再生装置における、ストリーム記録時の連続欠陥領域対応処理の手順を説明するフローチャート 本発明に係る実施の形態2の光ディスク記録再生装置における、複数の記録層を備えた情報記録媒体での連続欠陥予測領域の割り当て方法の一例を示す説明図 本発明に係る実施の形態3の光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図 本発明に係る実施の形態3の光ディスク記録再生装置における、連続欠陥判定処理の手順を説明するフローチャート 本発明に係る実施の形態3の光ディスク記録再生装置における、連続欠陥領域登録の手順を説明するフローチャート 一般的な光ディスクの領域を示す構成図 一般的な光ディスクのデータ構造の説明図 一般的な光ディスクでの物理アドレスと論理アドレスの関係を示す説明図 一般的な光ディスクのディスク断面構造を示す説明図 光ディスクに混入した気泡に関する概略説明図 複数の記録層を有する光ディスクに存在する気泡に関する概略説明図

Claims (18)

  1. 複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理方法であって、
    1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録し、
    前記情報記録媒体は、欠陥ブロックを交替するためのスペア領域を複数備え、
    前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来る前記スペア領域を使用し、
    前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、いずれの前記スペア領域とも前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来ない場合には、最も長く連続して交替先ブロックを割り当てることが出来る前記スペア領域から優先的に使用する、欠陥管理方法。
  2. 前記層内に存在する立体的形状の異物により前記層に生じた凹凸の影響で記録再生が正常に行えないブロックを欠陥ブロックとする請求項1記載の欠陥管理方法。
  3. ブロックへのデータの記録処理において、トラッキング異常、或いはアドレス取得失敗のいずれかの原因によるエラーが一定方向において連続して所定回数発生した場合を所定の欠陥判定条件とする請求項1記載の欠陥管理方法。
  4. 複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理方法であって、
    1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として欠陥リストに登録し、
    シーケンシャル記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックより後方の所定範囲を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、
    ランダム記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックを基準とする前方および後方の前記所定範囲を前記欠陥領域として前記欠陥リストに登録する欠陥管理方法。
  5. 前記所定範囲が、前記欠陥ブロックを基準とした領域に対する検査において、トラッキング異常、若しくはアドレス取得失敗が発生した範囲とする請求項1記載の欠陥管理方法。
  6. 前記所定範囲の大きさが、前記層内に存在する立体的形状の異物を中心として、前記異物の直径の実質的に3倍のサイズに相当する領域とする請求項2記載の欠陥管理方法。
  7. 前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、交替先が割り当てられていることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録として制御する請求項1記載の欠陥管理方法。
  8. 前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、前記欠陥領域への記録を行う前に登録されていた情報であることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録として制御する請求項1記載の欠陥管理方法。
  9. 前記欠陥領域に関する位置情報を一時的に記憶し、前記欠陥領域に含まれるブロックへの記録を、前記交替先の領域への記録として制御する請求項1記載の欠陥管理方法。
  10. 複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理装置であって、
    前記欠陥管理装置は、装置全体の制御を行うシステム制御部、
    前記システム制御部が制御を行うための各種情報を一時的に記憶しているメモリ部、
    前記情報記録媒体を回転させるモータ部、
    前記情報記録媒体にデータを記録または前記情報記録媒体からデータを読み出す光ピックアップ部、
    記録及び読み出したデータを一時的に格納するデータバッファ、および
    前記情報記録媒体の欠陥ブロックに関する情報を有する欠陥リストを保持するDFL情報格納バッファ、を備えており、
    前記システム制御部が、1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、
    前記情報記録媒体は、欠陥ブロックを交替するためのスペア領域を複数備え、
    前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来る前記スペア領域を使用し、
    前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの交替先として、いずれの前記スペア領域とも前記欠陥領域分の交替先ブロックを連続して割り当てることが出来ない場合には、最も長く連続して交替先ブロックを割り当てることが出来る前記スペア領域から優先的に使用するよう構成された欠陥管理装置。
  11. 前記システム制御部が、前記層内に存在する立体的形状の異物により前記層に生じた凹凸の影響で記録再生が正常に行えないブロックを前記欠陥ブロックとして処理するよう構成された請求項10記載の欠陥管理装置。
  12. 前記システム制御部が、ブロックへのデータの記録処理において、トラッキング異常、或いはアドレス取得失敗のいずれかの原因によるエラーが一定方向において連続して所定回数発生した場合を所定の欠陥判定条件として判定するよう構成された請求項10記載の欠陥管理装置。
  13. 複数の記録層を含む複数の層を有し、エラー訂正単位のブロック単位で記録再生が行われる情報記録媒体に対する欠陥管理装置であって、
    前記欠陥管理装置は、装置全体の制御を行うシステム制御部、
    前記システム制御部が制御を行うための各種情報を一時的に記憶しているメモリ部、
    前記情報記録媒体を回転させるモータ部、
    前記情報記録媒体にデータを記録または前記情報記録媒体からデータを読み出す光ピックアップ部、
    記録及び読み出したデータを一時的に格納するデータバッファ、および
    前記情報記録媒体の欠陥ブロックに関する情報を有する欠陥リストを保持するDFL情報格納バッファ、を備えており、
    前記システム制御部が、1つの記録層において所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該記録層における前記欠陥ブロックを基準とする所定範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録するとともに、前記複数の記録層における他の記録層における前記所定範囲と同一半径位置に対応する範囲の領域を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、
    前記システム制御部が、シーケンシャル記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックより後方の所定範囲を欠陥領域として前記欠陥リストに登録し、ランダム記録中において前記所定の欠陥判定条件を満たした欠陥ブロックを検出したとき、当該欠陥ブロックを基準とする前方および後方の前記所定範囲を前記欠陥領域として前記欠陥リストに登録するよう構成された欠陥管理装置。
  14. 前記欠陥ブロックを基準とした領域に対する検査において、トラッキング異常、若しくはアドレス取得失敗が発生した範囲を所定範囲とする請求項10記載の欠陥管理装置。
  15. 前記層内に存在する立体的形状の異物を中心として、前記異物の直径の実質的に3倍のサイズに相当する領域を所定範囲の大きさとする請求項11記載の欠陥管理装置。
  16. 前記システム制御部が、前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、交替先が割り当てられていることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録とするよう構成された請求項10記載の欠陥管理装置。
  17. 前記システム制御部が、前記欠陥領域に含まれる前記欠陥ブロックの位置である交替元位置情報と、前記スペア領域内のブロックの位置である交替先位置情報と、前記欠陥領域への記録を行う前に登録されていた情報であることを示す属性情報とを備えた交替エントリを、前記欠陥領域への記録を行う前に前記欠陥リストへ登録することで、前記欠陥領域への記録を前記交替先の領域への記録とするよう構成された請求項10記載の欠陥管理装置。
  18. 前記欠陥領域に関する位置情報を前記メモリ部に一時的に記憶し、前記欠陥領域に含まれるブロックへの記録を、前記交替先の領域への記録とするよう構成された請求項10記載の欠陥管理装置。
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