JP4775246B2 - 電子ペン及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、電子ペンにより電子ペン用帳票に記入された記入情報を処理する技術に関する。
近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」とも呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像をチェックしたりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙上のドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入情報が取得される。この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。そのため、現在、各種ビジネス上の書類、申込書、契約書等に記入されたデータをデジタル化する手法として、電子ペンを利用したシステムが普及しつつある(例えば、特許文献1)。
従来の電子ペンでは、上述のように、デジタルデータである記入情報を端末装置に送信し、端末装置において記入情報に基づく所定の処理が行われていた。つまり、電子ペンが記入情報を端末装置に送信してからはじめて処理が始まるため、記入直後は電子ペンが正しく記入情報を取得できたかどうか分からないという問題が生じていた。
特開2004−153612号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ディスプレイやキーボードを必要とせず、音声出力だけで記入文字の認識結果を確認し、誤認識を訂正することが可能な電子ペンを提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理する電子ペンであって、前記電子ペンは、音声データに基づいて音声を出力する音声出力部と、前記音声データを記憶する音声データ記憶手段と、前記電子ペン用帳票への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段と、前記記入情報に基づいて文字を認識する文字認識手段と、前記記入情報に基づいて、前記文字認識手段が認識した各文字に対応するストロークに外接する指示エリアを設定する指示エリア設定手段と、前記電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応する指示情報を取得する指示情報取得手段と、前記指示エリアと、前記ドットパターン上における前記指示エリアの位置座標を示す座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する認識結果情報作成手段と、前記指示情報に含まれる座標データに基づいて前記認識結果情報を参照することで、タップした指示エリアを特定するタップ指示エリア特定手段と、前記指示情報に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアをタップした回数を特定するタップ回数特定手段と、前記音声データ記憶手段に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアが設定された文字に対応する音声データを特定する音声データ特定手段と、前記タップ回数特定手段が特定したタップ回数に応じて、前記音声出力部から前記音声データ特定手段が特定した音声データに基づく音声を出力する音声出力手段と、を備える。
上記のように構成された電子ペンは、当該電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された内容に対応するデジタルデータである記入情報を処理することができる。利用者は、電子ペンにより、電子ペン用帳票に任意の文字列等を記入する。電子ペンは、記入内容に対応する記入情報を取得し、当該記入情報に基づいて文字認識処理を実行することで、利用者が記入した各文字を認識する。さらに、電子ペンは、記入情報に含まれる各文字のストロークを抽出し、当該ストロークに外接する仮想の矩形を描き、それを指示エリアと設定する。このとき、電子ペンは、設定した指示エリアと、電子ペン用帳票に印刷されたドットパターン上における指示エリアの位置を示す座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する。
利用者は、電子ペン用帳票に記入した文字列の電子ペンによる認識結果を確認する場合、当該電子ペンにより確認したい文字をタップする。タップとは、電子ペンを使用して文字をつつくことである。電子ペンは、このような電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応するストロークや座標に関する情報を指示情報として取得する。そして、電子ペンは、指示情報に含まれる座標データに基づいて、認識結果情報を参照することにより、対応する指示エリアを特定する。また、電子ペンは、指示情報に基づいて、電子ペン内部に搭載された圧力センサ等により、特定した指示エリアへのタップ回数を特定する。さらに、電子ペンは、特定した指示エリアが設定された文字に対応する音声データを特定する。即ち、文字認識手段が認識した文字に対応する音声データを特定する。そして、電子ペン内部の音声出力部は、特定した音声データに基づいて音声を出力する。このとき、電子ペンは、タップ回数に応じて、特定した音声データに基づく音声を出力する。つまり、文字認識手段が認識した文字に対応する音声データが複数存在する場合、タップ回数に応じて、次々にその音声データを出力する。
これによれば、利用者は、電子ペンにより任意の文字をタップするだけで、容易に電子ペンから出力される音声によって、その文字の認識結果を確認することができる。また、文字認識手段が1つの手書き文字に対して複数の文字を認識した場合、タップ回数に応じて、文字認識手段が認識した複数の文字にそれぞれ対応する複数の音声データを出力する。よって、利用者は、任意の文字を複数回タップすることにより、電子ペンによる誤認識を把握し、修正することが可能となる。
上記電子ペンの一態様では、前記認識結果情報作成手段は、前記指示エリアと、前記座標データと、前記文字認識手段が認識した文字であって音声出力する際の候補である1つ以上の出力候補とを対応付けた認識結果情報を作成するものであって、前記電子ペンは、前記認識結果情報から、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアに対応する出力候補を抽出する出力候補抽出手段をさらに備え、前記音声データ特定手段は、前記音声データ記憶手段に基づいて、前記出力候補抽出手段が抽出した出力候補である文字に対応する音声データを特定する。
上記のように構成された電子ペンでは、文字認識手段が認識した1つ以上の文字は出力候補として、認識結果情報において指示エリア及び座標データに対応付けられている。そのため、電子ペンは、指示情報に含まれる座標データに基づいて容易に対応する1つ以上の出力候補を特定することができる。よって、電子ペンは、音声データ記憶手段に基づいて、容易に出力候補である文字に対応する音声データを特定することができる。
上記電子ペンの他の一態様では、前記電子ペンは、前記音声出力手段が最後に出力した音声データに対応する出力候補である文字を、正しい文字であると確定する文字確定手段をさらに備える。これによれば、ディスプレイやキーボードを持たない電子ペンのみによって、音声出力により、誤認識の訂正及び文字の確定を行うことが可能となる。
上記電子ペンの他の一態様では、前記電子ペンは、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアが2箇所であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により2箇所であると判定された場合に、前記認識結果情報に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した2箇所の指示エリアの間にある全ての指示エリアを特定する単語指示エリア特定手段と、前記認識結果情報から、前記タップ指示エリア特定手段が特定した2箇所の指示エリア及び前記単語指示エリア特定手段が特定した指示エリアのそれぞれに対応する出力候補を抽出して合成することで、当該2箇所の指示エリアが示す単語の出力候補である単語出力候補を作成する単語出力候補作成手段と、をさらに備え、前記音声データ特定手段は、前記判定手段により2箇所であると判定された場合に、前記音声データ記憶手段に基づいて、前記単語出力候補作成手段が作成した単語出力候補である単語に対応する音声データを特定する。
上記のように構成された電子ペンでは、指示情報に基づいて、2箇所の指示エリアにタップされたか否かを判定する。2箇所の指示エリアにタップされたと判定した場合、電子ペンは、当該2箇所の指示エリアが示す単語を特定し、当該単語の出力候補である単語出力候補を作成する。具体的に、利用者は、認識結果を確認したい単語がある場合、当該単語の最初の文字と最後の文字を電子ペンによりタップする。よって、電子ペンは、タップされた2箇所の指示エリアと、タップされた2箇所の指示エリアの間の指示エリアに対応する出力候補を抽出し、当該出力候補に基づいて、利用者が確認したい単語の出力候補である単語出力候補を作成することができる。電子ペンが作成した単語出力候補に対応する音声データを出力することにより、利用者は、容易に単語の認識結果を確認することができる。
上記電子ペンのさらに他の一態様では、前記文字確定手段は、前記判定手段により2箇所であると判定された場合に、前記音声出力手段が最後に出力した音声データに対応する単語出力候補である単語を構成する文字を、正しい文字であると確定する。これによれば、ディスプレイやkーボードを持たない電子ペンのみによって、音声出力により、容易に単語の誤認識の訂正及び単語の確定を行うことが可能となる。
本発明の別の観点では、認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムであって、前記コンピュータは、音声データに基づいて音声を出力する音声出力部を備え、前記プログラムは、前記音声データを記憶する音声データ記憶手段、前記電子ペン用帳票への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段、前記記入情報に基づいて文字を認識する文字認識手段、前記記入情報に基づいて、前記文字認識手段が認識した各文字に対応するストロークに外接する指示エリアを設定する指示エリア設定手段、前記電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応する指示情報を取得する指示情報取得手段、前記指示エリアと、前記ドットパターン上における前記指示エリアの位置座標を示す座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する認識結果情報作成手段、前記指示情報に含まれる座標データに基づいて前記認識結果情報を参照することで、タップした指示エリアを特定するタップ指示エリア特定手段、前記指示情報に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアをタップした回数を特定するタップ回数特定手段、前記音声データ記憶手段に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアが設定された文字に対応する音声データを特定する音声データ特定手段、前記タップ回数特定手段が特定したタップ回数に応じて、前記音声出力部から前記音声データ特定手段が特定した音声データに基づく音声を出力する音声出力手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムをコンピュータにより実行することにより、上述の電子ペンを実現することができる。また、上述の電子ペンの各態様も同様に実現することができる。
本発明によれば、ディスプレイやキーボードを必要とせず、電子ペンのみを使用して、音声出力により記入文字の認識結果を確認し、誤認識を訂正することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本発明のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16、圧力センサ18、スピーカ19及び専用アプリケーション50を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。なお、図2では、メモリ12と専用アプリケーション50を別々に記載しているが、専用アプリケーション50がメモリ12内に保持されていることとしてもよい。
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
プロセッサ11は、予め電子ペン10が保有している専用アプリケーション50により、メモリ12内のデータに基づいて所定の処理を実行する。専用アプリケーション50とは、電子ペン10が専用ペーパー20に記入することで取得したデータに基づいて所定の処理を実行するものであって、原則として専用ペーパー20に対応付けられている。つまり、種類の異なる専用ペーパー20の場合、各専用ペーパー20に記入されたデータを処理する専用アプリケーション50はそれぞれ異なる。しかし、専用ペーパー20と専用アプリケーションの対応は必ずしも1対1である必要はなく、複数種類の専用ペーパー20に1つの専用アプリケーションを対応付けることとしてもよい。
処理を実行した結果、音声を出力する場合、プロセッサ11は、スピーカ19から音声を出力する。音声を出力するための音声データは、予めメモリ12に記憶しておいて適宜選択することとしてもよいし、専用アプリケーション50による処理の実行により作成することとしてもよい。
なお、電子ペン10は、データ通信ユニット13により、他の端末装置やサーバとデータを送受信することが可能である。具体的には、専用アプリケーション50による処理の実行結果等を、データ通信ユニット13により、他の端末装置等に送信することができる。
送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内に記憶された実行結果に関するデータを供給し、端末装置への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。また、電子ペン10自体が、送信機能等を搭載していることとしてもよい。
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetooth(登録商標)の無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置へのデータ送信を行うことが考えられる。
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX/Y座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を生成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されている実行結果等に関するデータを近傍の端末装置等へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
ドットパターンの割り当ては、通常、用紙の種類毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が生成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
[文字の確定方法]
次に、本発明の電子ペンによる文字の確定方法について、図7乃至図11を参照して説明する。図7は、本発明で使用される電子ペン用帳票の例である。図8は、指示エリアを説明する図である。図9は、認識結果情報のデータ構造を模式的に示す図である。図10は、1箇所の指示エリアをタップした場合における音声出力を説明する図である。図11は、2箇所の指示エリアをタップした場合における音声出力を説明する図である。
本発明の電子ペン10は、上述の専用ペーパーである電子ペン用帳票に記入をした際に、記入した手書き文字をその場で認識し、電子ペン10に搭載されたスピーカからの音声出力により、誤認識の訂正及び文字の確定をすることができる。つまり、ディスプレイやキーボードを必要とせず、電子ペン10のみを使用することで、音声出力により容易に認識結果を確認し、誤認識の訂正及び文字の確定をすることが可能となる。
利用者は、電子ペン10を使用して、図7(a)に示すような電子ペン用帳票に、図7(b)に示すように任意の文字列を記入する。ここで、記入された文字列「急速にデジタル化が進んでいます。」は、利用者による手書き文字である。
電子ペン10は、電子ペン用帳票に記入された内容に対応する記入情報を取得する。ここで、記入情報とは、電子ペン用帳票への記入内容に対応するストロークや座標に関する情報である。電子ペン10は、記入情報に基づいて文字認識処理を実行することにより、利用者が記入した手書き文字列を構成する各文字を認識する。さらに、電子ペン10は、図8に示すように、記入情報に基づいて、認識した各文字に対応するストロークに外接する仮想の矩形を指示エリアとして設定する。つまり、1つの手書き文字に1つの指示エリアが設定される。図8乃至図11において、指示エリアは便宜上直線で囲まれているが、指示エリアは仮想的に設定されているものであるため、実際に利用者が視覚的に認識することはできない。
さらに、電子ペン10は、指示エリアと、手書き文字と、文字認識処理による出力候補と、電子ペン用帳票に印刷されたドットパターン上における指示エリアの座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する。認識結果情報は、図9に示すように、指示エリアID、手書き文字、第1出力候補、第2出力候補、第3出力候補及び座標データから構成されている。指示エリアIDは、各指示エリアを識別する情報である。手書き文字は、指示エリアに対応する手書き文字である。出力候補は、文字認識処理によって手書き文字を認識した文字であって、音声出力する際の候補である。文字認識処理により手書き文字を認識した際、1つの文字に絞り込めず、複数の候補が挙げられる場合がある。この場合、複数の出力候補が存在することになる。本実施形態において出力候補は、第1から第3までが記憶されている。座標データは、電子ペン用帳票に印刷されたドットパターン上における指示エリアの位置座標を示す座標データである。
なお、本実施形態では、図9に示すように、出力候補を第1から第3までとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、出力候補をいくつ挙げるかは任意に設定することができる。また、認識結果情報のデータ構造も任意に設定することができる。
利用者は、電子ペン10により記入した手書き文字をタップすることで、当該手書き文字の認識結果を音声で確認することができる。タップとは、電子ペン10により手書き文字をつつくことである。
まず、利用者が電子ペン10により任意の1文字をタップした場合について説明する。利用者は、図10に示すように、認識結果を確認したい1文字をタップする。すると、電子ペン10は、電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応する座標データ等を指示情報として取得する。そして、電子ペン10は、指示情報に含まれる座標データに基づいて認識結果情報を参照することにより、タップされた指示エリアを特定する。また、電子ペン10は、指示情報に基づいて、圧力センサ18により、特定した指示エリアがタップされた回数を特定する。さらに、電子ペン10は、認識結果情報から、特定した指示エリアに対応する第1出力候補乃至第3出力候補を抽出する。電子ペン10は、予め50音にそれぞれ対応する音声データを記憶しており、抽出した第1出力候補乃至第3出力候補にそれぞれ対応する音声データを特定する。そして、電子ペン10は、特定した音声データを、特定したタップ回数に応じてスピーカ19から出力する。
図10(a)に示すように、利用者が電子ペン10により認識結果を確認したい1文字を1回タップした場合、電子ペン10は、第1出力候補に対応する音声データをスピーカ19から出力する。つまり、図示のように、文字認識処理による認識結果「デ」を音声出力する。
図10(b)に示すように、利用者が電子ペン10により認識結果を確認したい1文字を連続してタップした場合、電子ペン10は、第1出力候補、第2出力候補、第3出力候補に対応する音声データをタップ回数にあわせて次々にスピーカ19から出力する。つまり、図示のように、文字認識処理による認識結果「ン」、「ジ」、「シ」をタップ回数にあわせて次々に音声出力する。なお、4回以上タップされた場合には、第1出力候補「ン」に戻り、繰り返し出力する。
このとき、電子ペン10は、最後に音声出力した音声データに対応する出力候補である文字を、正しい文字と確定する。例えば、図10(b)に示すように、正しい文字が「ジ」であるとする。この場合、利用者は、手書き文字「ジ」を2回タップして第2出力候補「ジ」を音声出力させた後にタップを終了する。すると、電子ペン10は、第1出力候補「ン」ではなく、最後に音声出力した音声データに対応する第2出力候補「ジ」を正しい文字と確定する。
これによれば、利用者は、電子ペン10により手書き文字をタップすることで、容易に音声によって文字認識処理による認識結果を確認することができる。また、利用者は、電子ペン10により手書き文字をタップすることで、容易に誤認識を訂正し、正しい文字を確定することができる。つまり、ディスプレイやキーボードを必要とせず、電子ペン10のみにより、誤認識の訂正及び文字の確定を行うことができる。
次に、利用者が電子ペン10により任意の2文字をタップした場合について説明する。利用者は、図11に示すように、認識結果を確認したい単語の最初の文字及び最後の文字をタップする。すると、電子ペン10は、電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応する座標データ等を指示情報として取得する。そして、電子ペン10は、指示情報に含まれる座標データに基づいて認識結果情報を参照することにより、タップされた指示エリア2箇所を特定する。さらに、電子ペン10は、認識結果情報に基づいて、タップされた2箇所の指示エリアの間の指示エリアを特定する。具体的に、図示のように、利用者が手書き文字「デ」及び「ル」をタップした場合、電子ペン10は、手書き文字「デ」、「ジ」、「タ」、「ル」にそれぞれ対応する指示エリアを特定する。
また、電子ペン10は、指示情報に基づいて、圧力センサ18により、特定した指示エリアがタップされた回数を特定する。さらに、電子ペン10は、認識結果情報から、特定した指示エリアにそれぞれ対応する出力候補を抽出して合成することで、タップした2箇所の指示エリアが示す単語の出力候補である単語出力候補を作成する。例えば、図示のように、第1単語出力候補「デンタル」及び第2単語出力候補「デジタル」を作成する。
具体的に、本実施形態では、認識結果情報から抽出した指示エリアにそれぞれ対応する第1出力候補を全てつなげることで第1単語出力候補を作成し、認識結果情報から抽出した指示エリアにそれぞれ対応する第2出力候補を全てつなげることで第2単語出力候補を作成する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、予め単語出力候補を認識結果情報に記憶しておくこととしてもよい。
電子ペン10は、予め記憶している音声データを合成することにより、単語出力候補に対応する単語音声データを作成し、当該単語音声データをスピーカ19から音声出力する音声データであると特定する。そして、電子ペン10は、特定した音声データ(即ち、作成した単語音声データ)を、特定したタップ回数に応じてスピーカ19から出力する。
図11(a)に示すように、利用者が電子ペン10により認識結果を確認したい単語の最初の文字及び最後の文字を1回ずつタップした場合、電子ペン10は、第1単語出力候補に対応する音声データをスピーカ19から出力する。つまり、図示のように、「デンタル」を出力する。
図11(b)に示すように、利用者が電子ペン10により認識結果を確認したい単語を連続してタップした場合、電子ペン10は、第1単語出力候補、第2単語出力候補に対応する音声データをタップ回数にあわせて次々にスピーカ19から出力する。つまり、図示のように、文字認識処理による認識結果「デンタル」、「デジタル」をタップ回数にあわせて次々に音声出力する。なお、2回以上タップされた場合には、第1単語出力候補「デンタル」に戻り、繰り返し出力する。
このとき、電子ペン10は、最後に出力した音声データに対応する単語出力候補である単語を正しい単語と確定する。つまり、その単語を構成する各文字を正しい文字と確定する。
なお、このように電子ペン10によるタップにより2箇所の指示エリアを指定する場合、2箇所をタップする制限時間を予め設定しておくこととしてもよい。指示情報には、タップした時刻に関する時間情報が含まれているため、1箇所目のタップ時刻と2箇所目のタップ時刻との差分により2箇所をタップするのに要した時間を算出することができる。2箇所をタップするのに要した時間が制限時間より長い場合、電子ペン10は、記入文字列中における単語ではなく、別々の2文字の認識結果を音声出力する。このように、制限時間を設定しておくことで、利用者が、記入文字列中における別々の2文字の認識結果を知りたいのか、1つの単語の認識結果を知りたいのかを区別することができる。
これによれば、利用者は、電子ペン10により2つの手書き文字をタップすることで、容易に音声によって文字認識処理による単語の認識結果を確認することができる。また、利用者は、電子ペン10により、容易に単語の誤認識を訂正し、正しい単語を構成する文字を確定することができる。
[専用アプリケーション]
次に、本実施形態における文字確定処理を実行する専用アプリケーション50について図12を参照して説明する。図12は、電子ペン10内部が有する専用アプリケーション50の内部構成を示す。専用アプリケーション50は、上述のように電子ペン10が保有している処理ソフトウェアである。
図示のように、専用アプリケーション50は、文字確定プログラム101、記入情報取得機能102、文字認識機能103、指示エリア設定機能104、認識結果情報作成機能105、指示情報取得機能106、タップ指示エリア特定機能107、タップ回数特定機能108、音声データ特定機能109、音声出力機能110及び文字確定機能111を有する。なお、各機能は、電子ペン10が有するプロセッサ11が予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
文字確定プログラム101は、記入情報に基づいて文字を認識した上で、利用者の指示に応じて出力候補を音声出力することにより、誤認識の訂正及び文字の確定を行うプログラムである。
記入情報取得機能102は、電子ペン用帳票への記入内容に対応する記入情報を取得する機能である。
文字認識機能103は、記入情報取得手段102が取得した記入情報に含まれるストロークの画像データ等に基づいて文字認識処理を実行することにより、利用者による手書き文字を認識する機能である。
指示エリア設定機能104は、記入情報取得手段102が取得した記入情報に基づいて、文字認識機能103が認識した各文字に対応するストロークに外接する仮想の矩形を指示エリアとして設定する機能である。
認識結果情報作成機能105は、図9に示すような、指示エリア設定機能104が設定した指示エリアを識別する指示エリアIDと、手書き文字と、文字認識機能103が認識した文字に対応する出力候補と、指示エリアを示す座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する機能である。
指示情報取得機能106は、電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応する指示情報を取得する機能である。
タップ指示エリア特定機能107は、指示情報取得機能106が取得した指示情報に基づいて、タップされた指示エリアを特定する機能である。
タップ回数特定機能108は、指示情報に基づいて、圧力センサ18により、タップ指示エリア特定機能107が特定した指示エリアがタップされた回数を特定する機能である。
音声データ特定機能109は、タップ指示エリア特定機能107が特定した指示エリアが1箇所である場合に、認識結果情報作成機能105が作成した認識結果情報から、特定した指示エリアに対応する出力候補を抽出し、当該出力候補に対応する音声データを特定する機能である。また、音声データ特定機能109は、タップ指示エリア特定機能107が特定した指示エリアが2箇所である場合に、認識結果情報に基づいて特定した2箇所の指示エリアが示す単語に対応する単語出力候補を作成し、当該単語出力候補に対応する音声データを特定する機能である。
音声出力機能110は、タップ回数特定機能108が特定したタップ回数に応じて、音声データ特定機能109が特定した音声データをスピーカ19から出力する機能である。
文字確定機能111は、タップ指示エリア特定機能107が特定した指示エリアが1箇所である場合に、音声出力機能110が音声出力した最後の音声データに対応する出力候補に対応する文字を正しい文字と確定する機能である。また、文字確定機能111は、タップ指示エリア特定機能107が特定した指示エリアが2箇所である場合に、音声出力機能110が音声出力した最後の音声データに対応する単語出力候補に対応する単語を構成する各文字を正しい文字と確定する機能である。
[文字確定処理]
次に、本実施形態の電子ペン10により実行される文字確定処理について説明する。図13は、文字確定処理のフローチャートである。
利用者は、電子ペン10を使用して、電子ペン用帳票に文字列を記入する。このとき、電子ペン10は、記入内容に対応する記入情報を取得する(ステップS1)。さらに、電子ペン10は、記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することで、利用者が電子ペン用帳票に記入した各文字を認識する(ステップS2)。そして、電子ペン10は、記入情報に基づいて、認識した各文字に対応するストロークに外接する矩形を指示エリアとして設定する(ステップS3)。
電子ペン10は、指示エリアを設定すると、設定した指示エリアを識別する指示エリアIDと、利用者による手書き文字と、文字認識処理が認識した文字に対応する出力候補と、指示エリアを示す座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する(ステップS4)。
利用者は、記入した文字列の認識結果を知りたい場合、電子ペン10により任意の文字をタップする。このような電子ペン用帳票へのタップによる指示を、電子ペン10は、指示情報として取得する。指示情報を取得すると(ステップS5;Yes)、電子ペン10は、指示情報に含まれる座標データに基づいて認識結果情報を参照することにより、対応する指示エリアを特定する。即ち、利用者によりタップされた指示エリアを特定する(ステップS6)。また、電子ペン10は、指示情報に基づいて、圧力センサ18により、特定した指示エリアをタップした回数を特定する(ステップS7)。
電子ペン10は、利用者によりタップされた指示エリアが1箇所であるか2箇所であるかを判定する(ステップS8)。1箇所であると判定された場合(ステップS8;1箇所)、電子ペン10は、認識結果情報から特定した指示エリアに対応する出力候補を抽出し、当該出力候補に対応する音声データを特定する(ステップS9)。さらに、電子ペン10は、特定したタップ回数に応じ、特定した音声データに基づいてスピーカ19から音声を出力する(ステップS10)。そして、電子ペン10は、最後の音声データに対応する出力候補に対応する文字を正しい文字と確定し(ステップS11)、文字確定処理を完了する。
一方、利用者によりタップされた指示エリアが2箇所であると判定された場合(ステップS8;2箇所)、電子ペン10は、認識結果情報から特定した指示エリアに対応する出力候補を抽出して合成することで、2箇所の指示エリアが示す単語に対応する単語出力候補を作成する。そして、電子ペン10は、単語出力候補に対応する音声データを特定する(ステップS12)。さらに、電子ペン10は、特定したタップ回数に応じ、特定した音声データに基づいてスピーカ19から音声を出力する(ステップS10)。そして、電子ペン10は、最後の音声データに対応する出力候補に対応する単語を構成する各文字を正しい文字と確定し(ステップS11)、文字確定処理を完了する。
なお、電子ペン10は、同じ文字列内における指示情報を取得した場合、当該指示情報に基づいてステップS5乃至S11の処理を繰り返し行う。
これによれば、ディスプレイやキーボードを持たない電子ペン10であっても、音声出力だけで記入文字の誤認識の訂正及び文字の確定を容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、認証結果情報を作成して指示エリアと出力候補とを対応づけているが、本発明はこれに限定されるものではなく、認証結果情報を作成しなくとも指示エリアと出力候補とが関連付されていればよい。即ち、認証結果情報の作成以外の方法であっても、指示エリアと出力候補とが対応づけされていれば本発明を適用することができる。
また、本実施形態では、電子ペン10が予め50音にそれぞれ対応する音声データを記憶することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の文字及び単語に対応する音声データを予め記憶することとしてもよい。
また、本実施形態には記載されていないが、認証結果情報において、出力候補である文字や単語に対応する音声データを予め格納しておくこととしてもよい。
また、本実施形態では、最後に音声出力された出力候補に基づいて文字を確定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば正しい出力候補が音声出力された後にチェックマークを記入したり、予め電子ペン用帳票上に設けられた「確定エリア」をチェックしたりするアクションにより文字を確定することとしてもよい。
また、本実施形態では記載していないが、音声出力する際に音読/訓読を切り替えるエリアを電子ペン用帳票上に設けることとしてもよい。これによれば、利用者が電子ペン10により記入したエリアに基づいて容易に音読/訓読を切り替えることができる。
本発明によれば、ディスプレイやキーボードを必要とせず、音声出力だけで記入文字の誤認識を訂正することが可能な電子ペンとして利用することができる。
電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。 電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。 専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。 ドットパターン及びそれに対応する情報の例である。 専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。 電子ペン用帳票の例を示す。 本実施形態で使用する電子ペン用帳票の例である。 指示エリアを説明する図である。 認識結果情報のデータ構造を模式的に示す図である。 1箇所の指示エリアをタップした場合における音声出力を説明する図である。 2箇所の指示エリアをタップした場合における音声出力を説明する図である。 電子ペンにおける専用アプリケーションの機能ブロック図である。 文字確定処理のフローチャートである。
符号の説明
10…電子ペン
11…プロセッサ
12…メモリ
13…データ通信ユニット
14…バッテリー
15…LED
16…カメラ
18…圧力センサ
19…スピーカ
50…専用アプリケーション

Claims (6)

  1. 認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理する電子ペンであって、
    前記電子ペンは、
    音声データに基づいて音声を出力する音声出力部と、
    前記音声データを記憶する音声データ記憶手段と、
    前記電子ペン用帳票への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段と、
    前記記入情報に基づいて文字を認識する文字認識手段と、
    前記記入情報に基づいて、前記文字認識手段が認識した各文字に対応するストロークに外接する指示エリアを設定する指示エリア設定手段と、
    前記電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応する指示情報を取得する指示情報取得手段と、
    前記指示エリアと、前記ドットパターン上における前記指示エリアの位置座標を示す座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する認識結果情報作成手段と、
    前記指示情報に含まれる座標データに基づいて前記認識結果情報を参照することで、タップした指示エリアを特定するタップ指示エリア特定手段と、
    前記指示情報に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアをタップした回数を特定するタップ回数特定手段と、
    前記音声データ記憶手段に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアが設定された文字に対応する音声データを特定する音声データ特定手段と、
    前記タップ回数特定手段が特定したタップ回数に応じて、前記音声出力部から前記音声データ特定手段が特定した音声データに基づく音声を出力する音声出力手段と、を備えることを特徴とする電子ペン。
  2. 前記認識結果情報作成手段は、前記指示エリアと、前記座標データと、前記文字認識手段が認識した文字であって音声出力する際の候補である1つ以上の出力候補とを対応付けた認識結果情報を作成するものであって、
    前記電子ペンは、
    前記認識結果情報から、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアに対応する出力候補を抽出する出力候補抽出手段をさらに備え、
    前記音声データ特定手段は、前記音声データ記憶手段に基づいて、前記出力候補抽出手段が抽出した出力候補である文字に対応する音声データを特定することを特徴とする請求項1に記載の電子ペン。
  3. 前記電子ペンは、
    前記音声出力手段が最後に出力した音声データに対応する出力候補である文字を、正しい文字であると確定する文字確定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子ペン。
  4. 前記電子ペンは、
    前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアが2箇所であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により2箇所であると判定された場合に、前記認識結果情報に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した2箇所の指示エリアの間にある全ての指示エリアを特定する単語指示エリア特定手段と、
    前記認識結果情報から、前記タップ指示エリア特定手段が特定した2箇所の指示エリア及び前記単語指示エリア特定手段が特定した指示エリアのそれぞれに対応する出力候補を抽出して合成することで、当該2箇所の指示エリアが示す単語の出力候補である単語出力候補を作成する単語出力候補作成手段と、をさらに備え、
    前記音声データ特定手段は、前記判定手段により2箇所であると判定された場合に、前記音声データ記憶手段に基づいて、前記単語出力候補作成手段が作成した単語出力候補である単語に対応する音声データを特定することを特徴とする請求項2又は3に記載の電子ペン。
  5. 前記文字確定手段は、前記判定手段により2箇所であると判定された場合に、前記音声出力手段が最後に出力した音声データに対応する単語出力候補である単語を構成する文字を、正しい文字であると確定することを特徴とする請求項4に記載の電子ペン。
  6. 認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータは、
    音声データに基づいて音声を出力する音声出力部を備え、
    前記プログラムは、
    前記音声データを記憶する音声データ記憶手段、
    前記電子ペン用帳票への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段、
    前記記入情報に基づいて文字を認識する文字認識手段、
    前記記入情報に基づいて、前記文字認識手段が認識した各文字に対応するストロークに外接する指示エリアを設定する指示エリア設定手段、
    前記電子ペン用帳票へのタップによる指示に対応する指示情報を取得する指示情報取得手段、
    前記指示エリアと、前記ドットパターン上における前記指示エリアの位置座標を示す座標データとを対応付けた認識結果情報を作成する認識結果情報作成手段、
    前記指示情報に含まれる座標データに基づいて前記認識結果情報を参照することで、タップした指示エリアを特定するタップ指示エリア特定手段、
    前記指示情報に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアをタップした回数を特定するタップ回数特定手段、
    前記音声データ記憶手段に基づいて、前記タップ指示エリア特定手段が特定した指示エリアが設定された文字に対応する音声データを特定する音声データ特定手段、
    前記タップ回数特定手段が特定したタップ回数に応じて、前記音声出力部から前記音声データ特定手段が特定した音声データに基づく音声を出力する音声出力手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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