JP4774309B2 - メイクアップ化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、メイクアップ化粧料に関し、特に非晶質リン酸カルシウムが被覆された非晶質リン酸カルシウム被覆粒子が用いられているメイクアップ化粧料に関する。
アイシャドウなどのメイクアップ化粧料にパール光沢を付与するパール剤としては、従来、天然に産出するマイカと呼ばれる白雲母が用いられている。KAl2(Al,Si3)O10(OH)2に代表される雲母の結晶は、単斜系に属し、淡黄色または緑色の六角板状をなして産出し、(001)面に完全な劈開が発達し、劈開片は、容易に薄層に剥離されて表面光沢を呈する。また、マイカ表面に二酸化チタンの薄膜を被覆させた雲母チタン系パールも広く用いられている。
一方、この天然産出の雲母チタン系パールとは別にホウケイ酸(Ca/Na)に代表されるいわゆるパール光沢を有するガラスフレークも、近年、多く用いられるようになってきている。例えば、特許文献1には、フレーク状のガラスの表面に金属酸化物が被覆されて、1〜700μmの平均粒径に形成されたパール光沢を有すガラスフレークを化粧料に用いることが記載されている。
このパール光沢を有するガラスフレークは、雲母チタン系パールと比較して、輝度が高くメイクアップ化粧料の素材として美観に優れ非常に有効なものである。反面、雲母チタン系パールに比べて素材自体が硬く、かつ破砕片が鋭利なため、メイクアップ化粧料に配合した場合、チクチクとした刺激を感じたり、ざらつき感があったりと、使用感触に優れたメイクアップ化粧料を調整することが困難である。また、パール光沢を有するガラスフレークは雲母チタン系パールと比較して表面の平滑性が高いため、肌への密着性が低く、時間の経過とともに塗布面よりはがれ落ちるいわゆる「ラメ落ち」といった現象がみられ、化粧塗膜の耐久性を維持することが困難である。
このようなことに対して、パール光沢を有するガラスフレークの表面をシリコーンでさらに被覆することが検討されたりもしているが上記のような問題を解決するにはいたっていない。
特開2002−128639号公報
本発明は、パール光沢を有するガラスフレークを用いつつ化粧塗膜の耐久性が向上されたメイクアップ化粧料の提供を課題としている。
本発明者は、パール光沢を有するガラスフレークの肌への密着性向上について鋭意検討を行った結果、パール光沢を有するガラスフレークに所定量の非晶質リン酸カルシウムを被覆させることにより肌への密着性が向上することを見出し本発明の完成に至ったのである。
すなわち、本発明は、パール光沢を有するガラスフレークに非晶質リン酸カルシウムが被覆されており、しかも、該非晶質リン酸カルシウムが質量で1%以上10%未満の量で被覆されており、前記非晶質リン酸カルシウム被覆粒子は、下記(1)〜(4)の工程が実施されて前記パール光沢を有するガラスフレークに前記非晶質リン酸カルシウムが被覆されたものであることを特徴とするメイクアップ化粧料を提供する。
(1)パール光沢を有するガラスフレークとpH2.0以下の酸とを混合してパール光沢を有するガラスフレークの表面にpH2.0以下の酸を接触させた後に、酸の除去を行う酸処理工程。
(2)前記酸処理工程後のパール光沢を有するガラスフレークを、固形分濃度0.1〜50質量%となるように水に分散させて懸濁液を作製する懸濁工程。
(3)前記懸濁工程にて作製された懸濁液に水酸化カルシウムを加えてpH12.0以上のアルカリ性懸濁液を作製するアルカリ工程。
(4)前記アルカリ工程において作製されたアルカリ性懸濁液にリン酸を加えることにより、アルカリ性懸濁液中のパール光沢を有するガラスフレークの表面を非晶質リン酸カルシウムで被覆させるリン酸カルシウム被覆工程。
なお、非晶質リン酸カルシウムが質量で1%以上10%未満の量で被覆されているとは、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子全体の質量に対する非晶質リン酸カルシウムの質量が1%以上10%未満であることを意図しており、この非晶質リン酸カルシウム被覆粒子全体の質量に対する非晶質リン酸カルシウムの質量については、実施例に記載の方法などにより確認することができる。
本発明によれば、パール光沢を有するガラスフレークに非晶質リン酸カルシウムが被覆されている非晶質リン酸カルシウム被覆粒子がメイクアップ化粧料用いられていることから、この被覆された非晶質リン酸カルシウムにより肌への吸着性が向上されて「ラメ落ち」が生じることを抑制させることができ化粧塗膜の耐久性を向上させ得る。
また、前記非晶質リン酸カルシウムが質量で1%以上10%未満の量で被覆されていることからパール光沢を有するガラスフレークの光沢や色調といった美観を維持させることができる。
しかも、パール光沢を有するガラスフレークを非晶質リン酸カルシウムで被覆することにより、チクチクとした刺激やざらつき感も低減できて使用感触を向上させるという効果も奏する。
以下に、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
本実施形態におけるメイクアップ化粧料には、パール光沢を有するガラスフレークを基体材料として用いた非晶質リン酸カルシウム被覆粒子が用いられている。
まず、このパール光沢を有するガラスフレークを基体材料として用いた非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の製造方法について説明する。
この非晶質リン酸カルシウム被覆粒子は、基体材料の表面をより均一に非晶質リン酸カルシウムで被覆させ得る点において、前記基体材料とpH2.0以下の酸とを混合して基体材料の表面にpH2.0以下の酸を接触させた後に、酸の除去を行う酸処理工程、該酸処理工程後の基体材料を、固形分濃度0.1〜50質量%となるように水に分散させて懸濁液を作製する懸濁工程、該懸濁工程にて作製された懸濁液に水酸化カルシウムを加えてpH12.0以上のアルカリ性懸濁液を作製するアルカリ工程、および、該アルカリ工程において作製されたアルカリ性懸濁液にリン酸を加えることにより、アルカリ性懸濁液中の基体材料の表面を非晶質リン酸カルシウムで被覆させるリン酸カルシウム被覆工程を実施して製造されている
前記酸処理工程において基体材料の表面に酸を接触させるとしては、基体材料にpH2.0以下の酸をシャワーリングする方法や、pH2.0以下の酸に直接基体材料を漬ける方法など、一般の粒状物の処理方法を採用することができるが、基体材料全体に酸を均一かつ十分に接触させ得る点から、酸に直接基体材料を漬ける方法を行うことが好ましい。
この酸処理における酸のpHが2.0以下とされるのは、用いる酸のpHが2.0を超える場合には、基体材料に対する非晶質リン酸カルシウムの被覆率を十分向上させることができないためである。
また、この酸処理工程として直接基体材料を漬ける方法を行う場合には、漬ける酸に分散させる基体材料の固形分濃度としては、0.1〜50質量%であることが好ましく、1〜50質量%であることがより好ましく、5〜30質量%であることがさらに好ましい。この固形分濃度がこのような範囲であることが好ましいのは、固形分濃度が50質量%を超えると、前述の効果が基体材料全体に均一かつ十分に得られないおそれを有し、0.1質量%未満の固形分濃度としても、前述の効果を、それ以上、均一かつ十分とすることが期待できないばかりでなく、使用する設備が大掛かりとなることや使用する酸の量に対して得られる非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の量が少なくなることなど生産性が低下するおそれを有するためである。
また、前述した効果と同様な効果が得られる点において、前記酸処理としては、基体材料を0.1〜200時間、好ましくは、1〜72時間、さらに好ましくは1〜24時間pH2.0以下の酸に浸漬させて行うことが好ましい。
この酸処理工程に用いる酸としては、後段のアルカリ工程で添加されるカルシウムイオンが、リン酸イオン以外のアニオンにより消費されることを抑制することができ、しかも、リン酸カルシウム被覆工程において、基体材料の表面を予めリン酸で覆わせて、より効率良く非晶質リン酸カルシウムを被覆させ得る点においてリン酸を用いることが特に好ましい。また、リン酸ほどではないものの一般的な他の酸を用いる場合に比べてより効率良く非晶質リン酸カルシウムを被覆させ得る点においてクエン酸を用いることが好ましい。
なお、その他、塩酸、硫酸、硝酸などの強酸類、りんご酸、酢酸、シュウ酸などの弱酸類の内の単独または複数をこれらリン酸、クエン酸と組み合わせて用いたり、要すれば、リン酸、クエン酸に代えて使用したりすることもできる。
前記基体材料として用いるパール光沢を有するガラスフレークは、原料ガラスとして、主としてSiO2及びAl23からなるものを用いることができ、ZnO、CaO、B23、Na23及びK2OならびにFeO及びFe23などをさらに含むものを用いることができる。また、ガラスフレークの原料となるガラスとしては、溶融成型できるものを例示でき、ソーダライムガラス、Sガラス、Eガラス、Cガラスなどと呼ばれるものを例示することができる。
また、このような原料ガラスは、ガラスを溶融させて薄いシート、ビーズ又はガラス管に引き伸ばした後、該ガラスを粉砕して薄片にしたり、大きな中空の球体を作ったあとに粉砕したり、さらには他の薄片製造方法によりフレーク状に形成することができる。
パール光沢を有するガラスフレークには、例えば、上記のようなフレーク状のガラスに銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、銅、クロム、モリブデン、スズ、マグネシウム、アルミニウムおよびハステロイなどの金属をコートするか、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物をコートするかしたもの、あるいは、コート膜の上にさらにCa、Mgを添加したもの、金属錯体、着色顔料として酸化チタン、酸化鉄、群青等の無機顔料、タール系色素などの有機顔料、天然色素などを被覆したものを用いることができる。
例えば、このパール光沢を有するガラスフレークとしては、0.1〜20μmの平均厚さ、5〜2000μmの平均粒径で、Aガラス組成またはEガラス組成であるフレーク状ガラス基材の表面に酸化鉄および/またはルチル型、アナータース型及びブロッカイト型の二酸化チタンを被覆してなるものなどを用いることができる。
さらに、このパール光沢を有するガラスフレークには、フレーク状のガラスの表面に酸化鉄および/または二酸化チタンを溶液中で析出させて製造されるもの、カルシウムイオン、マグネシウムイオン及び亜鉛イオンからなるグループから選ばれた少なくとも一つのものと鉄との存在のもとに、水和二酸化チタンを複数のフレーク状のCガラスまたはEガラス上に形成したもの、水和酸化スズを析出させることによって形成される第1の層を複数のフレーク状のガラスの表面上に析出させ、その後、水和二酸化チタンをその上に形成させたものなどがあげられる。
より具体的には、例えば、日本板硝子社製メタシャイン、エンゲルハード社製リフレッ
クスといったパール光沢を有するガラスフレークがあげられる。
なお、通常、このようなパール光沢を有するガラスフレークを基体材料として用いる場合には、市販品をそのまま使用することができるが、要すれば、分級などを行って用いてもよい。
なお、このパール光沢を有するガラスフレークの前記平均粒径は、レーザー回折法、沈降法やシフター式の測定装置などを用いて測定することができる。
また、この酸処理工程においては、前記基体材料と酸とを混合して基体材料の表面にpH2.0以下の酸を接触させた後に、酸の除去を行う。この基体材料の表面に接触させた酸を除去する方法としては、遠心脱水法などにより脱水させる方法など粒状物と液状物との混合体から液状物を除去する一般的な脱水除去方法などを採用することができる。
このようにして基体材料に付着している酸を除去するとともに、基体材料の表面から除去された種々の物質を系外に排出させる。
なお、このとき酸を完全に除去するよりも基体材料表面にわずかに酸が付着している状態程度に酸の除去を行うことが好ましい。このわずかに酸が付着している状態の基体材料を後段の懸濁工程に用いることで、リン酸カルシウム被覆工程において基体材料の表面の非晶質リン酸カルシウム被覆状態を均一化させることができる。
前記懸濁工程においては、酸処理工程後の基体材料を固形分濃度0.1〜50質量%となるように水に分散させて懸濁液を作製する。
このとき、前記酸処理工程において用いられた酸の種類にもよるが、例えば、リン酸が用いられている場合には、前記酸処理工程における酸の除去量(基体材料へのリン酸の付着量)を調整するか、この懸濁液の作製時にリン酸が付着した基体材料と水との混合比率を固形分濃度0.1〜50質量%の範囲内で適宜調整するなどして懸濁液のpHが1〜7となるように懸濁液を作製することが好ましい。
なお、前記酸処理工程における酸の除去、あるいは、この酸処理工程の酸により基体材料の表面から除去された種々の物質の系外への排出が十分でない場合には、基体材料と水とを混合した懸濁液を一旦作製した後に脱水して、再び懸濁液を作製するなどしてもよい。
前記アルカリ工程においては、懸濁工程において作製された懸濁液に水酸化カルシウムを混合し、基体材料と水酸化カルシウムとが混合されたアルカリ性の懸濁液を作製する。このとき、作製するアルカリ性懸濁液のpHは、12.0以上であり、通常、14.0未満とされる。また、このとき水酸化カルシウムに加えて水酸化ナトリウムなどの他のアンモニアなどを混合するなどしてpH12.0以上14.0未満のアルカリ性懸濁液を作製することも可能である。
ここで、基体材料と水酸化カルシウムとを混合して懸濁液をこのようなpHとするのは、12.0未満のpHであれば、後段において説明するリン酸カルシウム被覆工程において液が酸性状態となって、加えたリン酸がリン酸水素カルシウムの形成に消費され、基体材料表面を非晶質リン酸カルシウムで被覆することが困難となるためである。
なお、このpHについては、ガラス電極がもちいられているpHメーターなど、一般的なpH測定機器を用いて測定することができる。
前記リン酸カルシウム被覆工程においては、アルカリ工程において作成されたアルカリ性懸濁液にリン酸を加えることにより基体材料の表面に非晶質リン酸カルシウムを付着させる。このとき、前述のごとく懸濁液が酸性状態、特に、pH5.0未満の状態となれば加えたリン酸がリン酸水素カルシウムの形成に消費されるおそれが高くなることから、このリン酸カルシウム被覆工程におけるアルカリ性懸濁液へのリン酸の添加は、pHが5.0以上に維持された状態で行うことが好ましい。なお、要すれば、水酸化カルシウムの添加とリン酸の添加を交互に実施しつつ、懸濁液のpHを5.0以上に維持させてリン酸水素カルシウムの形成を抑制させてもよい。また、リン酸カルシウム被覆工程においては、リン酸を加えることにより、反応熱で懸濁液の温度が上昇するため、例えば、50℃以下の温度となるよう懸濁液を冷却しつつ実施することが好ましい。この冷却を行うことにより、リン酸を加える工程を複数回に分けて行うことを抑制でき、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の製造方法をより効率的なものとすることができる。
このとき、前記アルカリ工程での水酸化カルシウムの量、濃度およびアルカリ性懸濁液のpHなどや、リン酸カルシウム被覆工程でのリン酸の量、濃度およびリン酸添加後のpHなどの条件により、この非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に対する非晶質リン酸カルシウムの被覆量を1質量%以上10質量%未満とさせる。
この非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に対する非晶質リン酸カルシウムの被覆量がこのような範囲とされるのは、非晶質リン酸カルシウムの被覆量を1質量%未満の場合には、非晶質リン酸カルシウムの被覆量が少なすぎて、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の肌への吸着性が向上されず「ラメ落ち」などを生じてしまうためである。
また、10質量%を超えて被覆させた場合には、基体であるパール光沢を有するガラスフレークが非晶質リン酸カルシウムによって隠蔽されて色調や光沢などパール光沢を有するガラスフレークが本来有している美観が低下するためである。
このような点において非晶質リン酸カルシウムの被覆率は、1〜8質量%であることが好ましく3〜5質量%であることが特に好ましい。
なお、この非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に対する非晶質リン酸カルシウムの被覆量(非晶質リン酸カルシウムの被覆率)は、非晶質リン酸カルシウムを溶解し且つガラスをほとんど溶解しない濃硝酸などの酸を非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に加えるなどしてパール光沢を有するガラスフレークの表面に被覆されている非晶質リン酸カルシウムを溶解させ、この溶液を誘導結合プラズマ(ICP)発光分析するなどして溶液中のCa濃度を求め、このCa濃度と溶液量からCa含有量を求めて、Caの原子量と、非晶質リン酸カルシウムの分子量との比から求めることができる。
例えば、質量M1(mg)の非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に濃硝酸を加えて非晶質リン酸カルシウムを溶解させ、蒸留水をさらに加えて、遠心分離などにより沈殿物(パール光沢を有するガラスフレーク)と上澄液(非晶質リン酸カルシウムを含有する溶液)とに分離してこの上澄液をろ過したろ液に、上記沈殿物に蒸留水を加えて再び遠心分離、ろ過を行ったろ液を加えるなどしてパール光沢を有するガラスフレークと非晶質リン酸カルシウムを含有する溶液とを十分に分離し、この非晶質リン酸カルシウムを含有する溶液をメスフラスコなどの容器に移して蒸留水を加えるなどして体積V1(ml)となるように定容し、この定容された液体試料をICP発光分析して液体試料のCa濃度C1(μg/ml)を測定してCaの原子量40.08(g/mol)、非晶質リン酸カルシウムの分子量1004.64(g/mol)から下記式により非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に被覆されていた非晶質リン酸カルシウムの質量M2(mg)求めM2/M1×100(%)として求めることができる。
2=C1×V1×1004.64/40.08/1000
また、このようにして基体材料の表面に被覆される非晶質リン酸カルシウムとは、一般式:Ca3(PO42・nH2Oで表されるように結晶水を含んだリン酸三カルシウムであって、特にその結晶構造が非晶質のものを言う。なお、結晶構造が非晶質であることは、非晶質リン酸カルシウムは、結晶水を多く保有しているため、粉末X線回折法のパターンが図1に例示のごとく、結晶質リン酸カルシウムに比べてブロードとなることから確認することができる。
また、本発明の効果を損ねない限りにおいては、上記非晶質リン酸カルシウムのカルシウムの一部に、例えば、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、アルミニウム、チタンなどの元素が固溶していたり、あるいは、イオン交換または置換されていたりしてもよく、PO4の一部が、例えば、VO4、SiO4、CO4などの原子団の1種で置換されていても良い。
さらに、非晶質リン酸カルシウムが、1種または2種以上の金属酸化物と複合してもよい。金属酸化物としては、特に限定されないが、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどがあげられる。
以上のごとく、製造された非晶質リン酸カルシウム被覆粒子は、凍結乾燥やケーキ乾燥
など一般的な乾燥方法により乾燥させた後に、以下のようにしてメイクアップ化粧料にもちいることができる。
この非晶質リン酸カルシウム被覆粒子が配合されるメイクアップ化粧料としては、例えば、乳化ファンデーション、パウダーファンデーション、おしろい、油性ファンデーション、固形乳化ファンデーション、口紅、リップグロス、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、チーク、ネイルカラー、ボディーパウダーなどを例示することができる。
また、これらのメイクアップ化粧料には、前記非晶質リン酸カルシウム被覆粒子が0.01質量%以上配合される。
なお非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の配合量がこのような範囲とされるのは、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の配合量が0.01質量%未満場合には、外観上パール感を得ることが困難となる。また、この前記非晶質リン酸カルシウム被覆粒子のみ、すなわち、100質量%のものを化粧料として用いることもできる。
上記メイクアップ化粧料に配合する非晶質リン酸カルシウム被覆粒子は、事前に表面処理されていてもよい。表面処理の例としては、たとえばフッ素化合物処理、シリコーン処理、金属石鹸処理、アシル化リジン処理、油剤処理、シラン処理、アミノ酸処理、ワックス処理、金属酸化物処理などがあげられるが、メイクアップ化粧料で従来用いられている処理であればいずれも採用できる。もちろん、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子は、表面処理せずにメイクアップ化粧料に使用してもよい。
前記メイクアップ化粧料には、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子以外に、メイクアップ化粧料に通常に使用される油剤、粉体(顔料、色素)、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機系を含む)、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤などの種々の成分を配合することができる。油剤の例としては、たとえばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール類、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸などの脂肪酸類、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール類、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチルなどのエステル類、流動パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、スクワランなどの炭化水素類、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウなどのロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油などの油脂類があげられる。
また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、糖変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴムなどのシリコーン化合物があげられる。
さらにフッ素系油剤の例としては、たとえばパーフルオロデカリンなどのフルオロカーボン類、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、パーフルオロアルキル鎖を有するフルオロアルコールなどのアルコール類、パーフルオロアルキルリン酸エステルトリエタノールアミン塩などのリン酸エステル類、フルオロアルキル鎖を有するカルボン酸類、フルオロアルキル変性シリコーン、フッ素・ポリエーテル共変性シリコーン、フッ素化シリコーン樹脂などがあげられる。
粉体類の例としては、セリサイト、マイカ(白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、合成雲母)、タルク、カオリン、バーミキュライト、スメクタイト、酸化チタン被覆雲母(チタン雲母)、酸化チタン被覆セリサイト、酸化チタン被覆タルクなどのパール顔料や、あるいは魚鱗箔、窒化ホウ素などの他、ナイロンビーズ、シリコーンビーズ、PTFEパウダー、シリコーンエラストマーなどの樹脂粉体や、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、酸化コバルト、カーボンブラツク、群青、紺青、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭化珪素、有機色素、レーキ、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、板状硫酸バリウムなどがあげられる。
これらの粉体類は、フッ素化合物処理、シリコーン処理、金属石鹸処理、アシル化リジン処理、油剤処理、シラン処理、アミノ酸処理、ワックス処理、金属酸化物処理、シランカップリング剤処理、有機チタネート処理、脂肪酸処理などの表面処理を施した状態で使用してもよい。界面活性剤としては、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、ベタイン型界面活性剤のいずれを用いることもできる。
生理活性成分の例としては、たとえば抗炎症剤、血行促進剤、ビタミン類、チロシナーゼ活性阻害剤、尿素などがあげられる。溶媒の例としては、たとえば精製水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エーテル、LPG、揮発性シリコーン、軽質流動イソパラフィン、代替フロンなどがあげられる。なお精製水の代わりにミネラルウォーターを使用することもできる。
なお、本実施形態においては、メイクアップ化粧料に用いる非晶質リン酸カルシウム被覆粒子を上記に例示の方法により製造した場合を例に説明したが、本発明においてはメイクアップ化粧料に用いる非晶質リン酸カルシウム被覆粒子を上記製造方法により製造されたものに限定するものではない。
また、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子以外にメイクアップ化粧料に用いられる種々の成分についても本発明の効果を損ねない範囲において適宜変更を加えることも可能である。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の製造例1)
ホウケイ酸(Ca/Na)に1〜5質量%程度の二酸化チタンと1質量%以下の酸化スズとが被覆されて形成された平均粒径が94μmの銀白色のパール光沢を有するガラスフレークであるエンゲルハード社製、商品名「Reflecks Pinpoints of Pearl」を基体材料とし、イオン交換水1リットルにこの基体材料485g入れ、攪拌下で7.5質量%リン酸水溶液を1500g加えて10分間攪拌して懸濁液とした後に、この懸濁液を一昼夜静置した後に、吸引ろ過によりパール光沢を有するガラスフレークをろ別して酸処理工程を実施した。このときの懸濁液のpHをpHメーターにて測定したところ、0.1であった。また、上記の平均粒径は、SYMPATEC社製レーザー回折式乾式粒度分布計を用いて測定した値である。
次いで、この酸処理工程後のパール光沢を有するガラスフレークにイオン交換水を加えて固形分濃度20%の懸濁液を作製する懸濁工程を実施した。
さらに、ホモミキサーを用いて水酸化カルシウム11.2gをイオン交換水1リットルに分散させた水酸化カルシウム懸濁液を作製し、懸濁工程にて作製された懸濁液にこの水酸化カルシウム懸濁液を加えてアルカリ工程を実施しアルカリ懸濁液を作製した。
さらに、このアルカリ懸濁液の液温を、50℃以下になるよう維持しつつ、7.5質量%リン酸水溶液を最終的なpHが6.5となるまで加え30分間攪拌しリン酸カルシウム被覆工程を実施した。これを吸引ろ過し、80℃で24時間乾燥し、非晶質リン酸カルシウム被覆粒子を製造した。
(非晶質リン酸カルシウム被覆量の測定)
製造された非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に占める非晶質リン酸カルシウムの質量%(非晶質リン酸カルシウム被覆率)を次のようにして測定した。
非晶質リン酸カルシウム被覆粒子約170mgを精秤し濃硝酸1mlを加えて軽く振とうした後に蒸留水5mlを加える。
さらに、蒸留水15mlを加え良く振とうさせた後に遠心分離機を用いて3000rpm×20分間の遠心分離を行って上澄液と沈殿物とに分離し、この上澄液をNo.7ろ紙を用いてろ過してろ液を50mlメスフラスコに採取する。
遠心分離された沈殿物に蒸留水15mlを加え振とうさせた後に再び上記と同様に3000rpm×20分間の遠心分離を行う。この2回目の遠心分離により得られた上澄液をNo.7ろ紙を用いてろ過してろ液を1回目のろ液が採取されている50mlメスフラスコに加える。
このメスフラスコに蒸留水を加えて、総量50mlに定容する。
この定容されたものをSEIKO社製の誘導結合プラズマ(ICP)発光分析装置「SPS−4000(商品名)」にて測定する。
測定条件としては、測光高さ:12.0mm、積分条件:3回−2秒(積算1回)、高周波出力:1.30kW、ガス流量:16.0−1.0−0.5(l/min)とする。
このICPにより得られたCa濃度C1(μg/ml)の値から、下記により非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に被覆されていた非晶質リン酸カルシウムの質量M2(mg)を測定し、この非晶質リン酸カルシウムの質量M2(mg)を当初の非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の質量(約170μg)で除して非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の非晶質リン酸カルシウム被覆率を求めた。
2(mg)=C1(μg/ml)×50(ml)×1004.64/40.08/1000
結果、この非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に占める非晶質リン酸カルシウムの質量%は3質量%であった。
(非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の製造例2)
基体材料の使用量を485gに代えて475gとし、用いる水酸化カルシウムの量を11.2gに代えて18.7gとした以外は製造例1と同様に非晶質リン酸カルシウム被覆粒子を製造した。
なお、この製造例2の酸処理工程におけるpHも製造例1と同様に0.1であった。
また、この製造例2の非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に占める非晶質リン酸カルシウムの質量%は5質量%であった。
(非晶質リン酸カルシウム被覆粒子の製造例3)
基体材料の使用量を485gに代えて450gとし、用いる水酸化カルシウムの量を11.2gに代えて37.3gとした以外は実施例1と同様に非晶質リン酸カルシウム被覆粒子を製造した。
なお、この製造例3の酸処理工程におけるpHも製造例1と同様に0.1であった。
また、この製造例3の非晶質リン酸カルシウム被覆粒子に占める非晶質リン酸カルシウムの質量%は10質量%であった。
(実施例1乃至2、比較例1乃至2、参考例1)
製造例1乃至3にて製造された非晶質リン酸カルシウム被覆粒子、非晶質リン酸カルシウムが被覆されていないエンゲルハード社製、商品名「Reflecks Pinpoints of Pearl」単体、さらには、平均粒径が70μmの二酸化チタン被覆雲母(雲母チタン系パール)であるエンゲルハード社製、商品名「チミカエクストララージスパークル」とを用いて、表1の配合によりアイシャドウを作成した。
Figure 0004774309
(実施例3乃至4、比較例3乃至4、参考例2)
製造例1乃至3にて製造された非晶質リン酸カルシウム被覆粒子、非晶質リン酸カルシウムが被覆されていないエンゲルハード社製、商品名「Reflecks Pinpoints of Pearl」単体、さらには、平均粒径が70μmの二酸化チタン被覆雲母(雲母チタン系パール)であるエンゲルハード社製、商品名「チミカエクストララージスパークル」を用いて、表2の配合によりアイシャドウを作成した。
Figure 0004774309
(評価)
(光沢度)
製造例1乃至3の非晶質リン酸カルシウム被覆粒子、比較例2(=比較例4)の非晶質リン酸カルシウムが被覆されていないパール光沢を有するガラスフレーク単体、参考例1(=参考例2)の雲母チタン系パールの光沢度を評価した。
このとき各粒子を人工皮革上に塗布したものを試料として、グロスチェッカー(株式会社堀場製作所製「IG−320」)を用いた測定を実施した。結果を表3に示す。
Figure 0004774309
次いで、各実施例、比較例、参考例のアイシャドウを用いて以下の評価を実施した。
(評価A)
各実施例、比較例、参考例のアイシャドウを塗布時にパール輝度があるかどうかについて官能試験を実施した。パール輝度が高い場合を「○」、パール輝度が低い場合を「×」として判定した。結果を表4に示す。
(評価B)
各実施例、比較例、参考例のアイシャドウを塗布した際にチクチクとした刺激が感じられるかどうかについて官能試験を実施し、感じない場合を「○」、感じる場合を「×」として判定した。結果を表4に示す。
(評価C)
各実施例、比較例、参考例のアイシャドウを塗布した際に滑らかさが感じられるかどうかについて官能試験を実施し、感じる場合を「○」、感じない場合を「×」として判定した。結果を表3に示す。
(評価D)
各実施例、比較例、参考例のアイシャドウを0.1mg/cm2の塗布量で塗布した塗布面に、人工皮革(出光テクノファイン社製「サプラーレ」)を軽く押し当て、アイシャドウのストリッピングを行った。また、アイシャドウを0.1mg/cm2の塗布量で塗布後、常温室内環境下における2時間経過後の塗布状況を観察した。これらの両評価を総合して、「ラメ落ち」しない場合を「○」、「ラメ落ち」する場合を「×」として判定した。結果を表4に示す。
Figure 0004774309
(油分吸着量)
次に、製造例1の非晶質リン酸カルシウム被覆粒子(3質量%被覆品)を用いて油分吸着量の測定を行った。
測定に際してはブランク試料として非晶質リン酸カルシウム被覆粒子を350℃×1hの条件で乾燥させたものを準備した。次にこのブランク試料0.5gにオレイン酸4.5gを加え、37℃×24h静置しオレイン酸を吸着させた。さらに、ジエチルエーテル15mlで3回洗浄して風乾し吸着試料とした。
このブランク試料と吸着試料とを、それぞれ14〜17mg程度採取し、窒素ガス気流中にて30℃から600℃までの昇温速度20℃/minでのTG−DTA測定を行い吸油量を求めた。
より具体的には、30〜600℃における加熱残率(%)と30〜150℃における加熱残率(%)との差を減量率(%)として求め、ブランク試料と吸着試料とのそれぞれの減量率(%)の差を吸着率(%)とし、さらにこの吸着率(%)に10を乗じて油分吸着量(mg/g)を求めた。
また、同様に非晶質リン酸カルシウムが被覆されていないエンゲルハード社製、商品名「Reflecks Pinpoints of Pearl」単体についても同様に油分吸着量を求めた。
結果を表5に示す。
Figure 0004774309
この表3、表4に示す結果からもわかるように、パール光沢を有するガラスフレークに非晶質リン酸カルシウムが被覆され、しかも、該非晶質リン酸カルシウムが質量で1%以上10%未満の量で被覆されている非晶質リン酸カルシウム被覆粒子が用いられていることを特徴とするメイクアップ化粧料は、この被覆された非晶質リン酸カルシウムにより肌への吸着性が向上されて「ラメ落ち」が生じることを抑制されることがわかる。
また、前記非晶質リン酸カルシウムが質量で1%以上10%未満の量で被覆されることからパール光沢を有するガラスフレークの光沢や色調といった美観を維持させ得ることもわかる。
さらには、パール光沢を有するガラスフレークを非晶質リン酸カルシウムで被覆することにより、チクチクとした刺激やざらつき感も低減できて使用感触を向上させるという効果を奏することもわかる。
非晶質リン酸カルシウムと結晶質リン酸カルシウムとの粉末X線回折チャート。

Claims (2)

  1. パール光沢を有するガラスフレークに非晶質リン酸カルシウムが被覆されており、しかも、該非晶質リン酸カルシウムが質量で1%以上10%未満の量で被覆されている非晶質リン酸カルシウム被覆粒子が用いられており、前記非晶質リン酸カルシウム被覆粒子は、下記(1)〜(4)の工程が実施されて前記パール光沢を有するガラスフレークに前記非晶質リン酸カルシウムが被覆されたものであることを特徴とするメイクアップ化粧料。
    (1)パール光沢を有するガラスフレークとpH2.0以下の酸とを混合してパール光沢を有するガラスフレークの表面にpH2.0以下の酸を接触させた後に、酸の除去を行う酸処理工程。
    (2)前記酸処理工程後のパール光沢を有するガラスフレークを、固形分濃度0.1〜50質量%となるように水に分散させて懸濁液を作製する懸濁工程。
    (3)前記懸濁工程にて作製された懸濁液に水酸化カルシウムを加えてpH12.0以上のアルカリ性懸濁液を作製するアルカリ工程。
    (4)前記アルカリ工程において作製されたアルカリ性懸濁液にリン酸を加えることにより、アルカリ性懸濁液中のパール光沢を有するガラスフレークの表面を非晶質リン酸カルシウムで被覆させるリン酸カルシウム被覆工程。
  2. 前記酸処理工程の酸としてリン酸が用いられている請求項に記載のメイクアップ化粧料。
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