JP4773302B2 - 型締装置 - Google Patents

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Description

本発明は、型締装置に関し、特に電磁石によって型締力を発生させる型締装置に関する。
従来、射出成形機においては、樹脂を射出装置の射出ノズルから射出して固定金型と可動金型との間のキャビティ空間に充填(てん)し、固化させることによって成形品を得るようになっている。そして、前記固定金型に対して可動金型を移動させて型閉じ、型締め及び型開きを行うために型締装置が配設される。
該型締装置には、油圧シリンダに油を供給することによって駆動される油圧式の型締装置、及び電動機によって駆動される電動式の型締装置があるが、該電動式の型締装置は、制御性が高く、周辺を汚すことがなく、かつ、エネルギー効率が高いので、多く利用されている。この場合、電動機を駆動することによってボールねじを回転させて推力を発生させ、該推力をトグル機構によって拡大し、大きな型締力を発生させるようにしている。
ところが、前記構成の電動式の型締装置においては、トグル機構を使用するようになっているので、該トグル機構の特性上、型締力を変更することが困難であり、応答性及び安定性が悪く、成形中に型締力を制御することができない。そこで、ボールねじによって発生させられた推力を直接型締力として使用することができるようにした型締装置が提供されている。この場合、電動機のトルクと型締力とが比例するので、成形中に型締力を制御することができる。
しかしながら、前記従来の型締装置においては、ボールねじの耐荷重性が低く、大きな型締力を発生させることができないだけでなく、電動機に発生するトルクリップルによって型締力が変動してしまう。また、型締力を発生させるために、電動機に電流を常時供給する必要があり、電動機の消費電力量及び発熱量が多くなるので、電動機の定格出力をその分大きくする必要があり、型締装置のコストが高くなってしまう。
そこで、型開閉動作にはリニアモータを使用し、型締動作には電磁石の吸着力を利用した型締装置が考えられる(例えば、特許文献1)。
国際公開第05/090052号パンフレット
しかしながら、型締め動作に電磁石の吸着力を利用する型締装置の場合、当該電磁石の二つの磁極のギャップ、すなわち、リヤプラテンと吸着板との間のギャップの周囲から漏れてくる磁場によって、周辺の計測機器等への悪影響が懸念される。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、型締め用の電磁石から周囲に漏れる磁場による影響を軽減させることのできる型締装置の提供を目的とする。
そこで上記課題を解決するため、本発明は、電磁石を保持する電磁石保持部材と、前記電磁石保持部材に対向し前記電磁石によって吸着されることによりその吸着力を型締力として伝達する吸着板とを有する型締装置であって、型締め時において前記電磁石保持部材と前記吸着板との間に形成されるギャップの周囲を覆うように磁性体のシールド部材が配置され、前記シールド部材は、前記吸着板又は当該型締装置の周囲を覆うように設置される安全カバーに固定されて、前記ギャップの周囲が前記シールド部材によって覆われている状態と覆われていない状態とに切り替え可能であることを特徴とする。
また、本発明は、前記シールド部材は、前記吸着板に固定された支持部材によって前記電磁石保持部材及び前記吸着板より所定の距離だけ離間されて支持され、前記吸着板は、前記電磁石保持部材に対して相対的に移動可能であることを特徴とする。
また、本発明は、前記シールド部材は、当該型締装置の周囲を覆うように設置される安全カバーに固定された支持部材によって前記電磁石保持部材及び前記吸着板より所定の距離だけ離間されて支持されることを特徴とする。
また、本発明は、前記シールド部材と前記電磁石保持部材及び前記吸着板との距離を調節する調節機構を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、型締め用の電磁石から周囲に漏れる磁場による影響を軽減させることのできる型締装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施の形態において、型締装置については、型閉じを行う際の可動プラテンの移動方向を前方とし、型開きを行う際の可動プラテンの移動方向を後方とし、射出装置については、射出を行う際のスクリューの移動方向を前方とし、計量を行う際のスクリューの移動方向を後方として説明する。
まず、本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の基本的な構成及び動作を図1及び図2を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型閉じ時の状態を示す図、図2は本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型開き時の状態を示す図である。
図において、10は型締装置、Frは射出成形機のフレーム、Gdは、該フレームFr上に敷設されてレールを構成し、型締装置10を支持するとともに、案内する第1の案内部材としての2本のガイド(図においては、2本のガイドGdのうちの1本だけを示す。)、11は、該ガイドGd上に載置され、前記フレームFr及びガイドGdに対して固定された第1の固定部材としての固定プラテンであり、該固定プラテン11と所定の間隔を置いて、かつ、固定プラテン11と対向させて電磁石保持部材としてのリヤプラテン13が配設され、前記固定プラテン11とリヤプラテン13との間に4本の連結部材としてのタイバー14(図においては、4本のタイバー14のうちの2本だけを示す。)が架設される。なお、前記リヤプラテン13は、タイバー14が伸縮するのに伴って、ガイドGdに対してわずかに移動することができるように前記ガイドGd上に載置される。
なお、本実施の形態においては、固定プラテン11はフレームFr及びガイドGdに対して固定され、リヤプラテン13はガイドGdに対してわずかに移動することができるようになっているが、リヤプラテン13をフレームFr及びガイドGdに対して固定し、固定プラテン11をガイドGdに対してわずかに移動することができるようにすることができる。
そして、前記タイバー14に沿って固定プラテン11と対向させて第1の可動部材としての可動プラテン12が型開閉方向に進退自在に配設される。そのために、前記可動プラテン12におけるタイバー14と対応する箇所にタイバー14を貫通させるための図示されないガイド穴が形成される。
前記タイバー14の前端部には図示されない第1のねじ部が形成され、前記タイバー14は、前記第1のねじ部とナットn1とを螺合させることによって固定プラテン11に固定される。また、前記各タイバー14の後方の所定の部分には、タイバー14より外径が小さい第2の案内部材としてのガイドポスト21が、リヤプラテン13の後端面から後方に向けて突出させて、かつ、タイバー14と一体に形成される。そして、リヤプラテン13の後端面の近傍には図示されない第2のねじ部が形成され、前記固定プラテン11とリヤプラテン13とは、前記第2のねじ部とナットn2とを螺合させることによって連結される。本実施の形態においては、ガイドポスト21がタイバー14と一体に形成されるようになっているが、ガイドポスト21をタイバー14とは別体に形成することもできる。
また、前記固定プラテン11には第1の金型としての固定金型15が、前記可動プラテン12には第2の金型としての可動金型16がそれぞれ固定され、前記可動プラテン12の進退に伴って固定金型15と可動金型16とが接離させられ、型閉じ、型締め及び型開きが行われる。なお、型締めが行われるのに伴って、固定金型15と可動金型16との間に複数の図示されないキャビティ空間が形成され、射出装置17の射出ノズル18から射出された成形材料としての図示されない樹脂が前記各キャビティ空間に充墳される。また、固定金型15及び可動金型16によって金型装置19が構成される。
そして、前記可動プラテン12と平行に配設された第2の可動部材としての吸着板22が、リヤプラテン13より後方において前記各ガイドポスト21に沿って進退自在に配設され、ガイドポスト21によって案内される。なお、前記吸着板22には、各ガイドポスト21と対応する箇所に、ガイドポスト21を貫通させるためのガイド穴23が形成される。該ガイド穴23は、前端面に開口させられ、ボールナットn2を収容する大径部24、及び吸着板22の後端面に開口させられ、ガイドポスト21と摺動させられる摺動面を備えた小径部25を備える。本実施の形態において、吸着板22は、ガイドポスト21によって案内されるようになっているが、吸着板22を、ガイドポスト21だけでなく、ガイドGdによって案内することもできる。
ところで、前記可動プラテン12を進退させるために、第1の駆動部としての、かつ、型開閉用の駆動部としてのリニアモータ28が、可動プラテン12とフレームFrとの間に配設される。前記リニアモータ28は、第1の駆動要素としての固定子29、及び第2の駆動要素としての可動子31を備え、前記固定子29は、前記フレームFr上において、前記ガイドGdと平行に、かつ、可動プラテン12の移動範囲に対応させて形成され、前記可動子31は、可動プラテン12の下端において、前記固定子29と対向させて、かつ、所定の範囲にわたって形成される。
前記固定子29の長さをLpとし、可動子31の長さをLmとし、可動プラテン12のストロークをLstとしたとき、前記長さLmは、リニアモータ28による最大の推進力に対応させて設定され、前記長さLpは、
Lp>Lm+Lst
にされる。
前記可動子31は、コア34及びコイル35を備える。そして、前記コア34は、固定子29に向けて突出させて、所定のピッチで形成された複数の磁極歯33を備え、前記コイル35は、各磁極歯33に巻装される。なお、前記磁極歯33は可動プラテン12の移動方向に対して直角の方向に、互いに平行に形成される。また、前記固定子29は、図示されないコア、及び該コア上に延在させて形成された図示されない永久磁石を備える。該永久磁石は、N極及びS極の各磁極を交互に、かつ、前記磁極歯33と同じピッチで着磁させることによって形成される。
したがって、前記コイル35に所定の電流を供給することによってリニアモータ28を駆動すると、可動子31が進退させられ、それに伴って、可動プラテン12が進退させられ、型閉じ及び型開きを行うことができる。
なお、本実施の形態においては、固定子29に永久磁石を、可動子31にコイル35を配設するようになっているが、固定子にコイルを、可動子に永久磁石を配設することもできる。その場合、リニアモータ28が駆動されるのに伴って、コイルが移動しないので、コイルに電力を供給するための配線を容易に行うことができる。
ところで、前記可動プラテン12が前進させられて可動金型16が固定金型15に当接すると、型閉じが行われ、続いて、型締めが行われる。そして、型締めを行うために、リヤプラテン13と吸着板22との間に、第2の駆動部としての、かつ、型締め用の駆動部としての電磁石ユニット37が配設される。そして、リヤプラテン13及び吸着板22を貫通して延び、かつ、可動プラテン12と吸着板22とを連結する型締力伝達部材としてのロッド39が進退自在に配設される。該ロッド39は、型閉じ時及び型開き時に、可動プラテン12の進退に連動させて吸着板22を進退させ、型締め時に、電磁石ユニット37によって発生させられた型締力を可動プラテン12に伝達する。
なお、固定プラテン11、可動プラテン12、リヤプラテン13、吸着板22、リニアモータ28、電磁石ユニット37、ロッド39等によって型締装置10が構成される。
前記電磁石ユニット37は、リヤプラテン13側に形成された第1の駆動部材としての電磁石49、及び吸着板22側に形成された第2の駆動部材としての吸着部51から成り、該吸着部51は、前記吸着板22の前端面の所定の部分、本実施の形態においては、吸着板22において前記ロッド39を包囲し、かつ、電磁石49と対向する部分に形成される。また、リヤプラテン13の後端面の所定の部分、本実施の形態においては、前記ロッド39よりわずかに上方及び下方に、水平方向に延在させてコイル配設部としての二つの溝45が互いに平行に形成され、各溝45間に矩形の形状を有するコア46、及び他の部分にヨーク47が形成される。そして、前記コア46にコイル48が巻装される。
なお、前記コア46及びヨーク47、並びに吸着板22は、強磁性体から成る薄板を積層することによって形成され、電磁積層鋼板を構成する。
本実施の形態においては、リヤプラテン13とは別に電磁石49が、吸着板22とは別に吸着部51が形成されるが、リヤプラテン13の一部として電磁石を、吸着板22の一部として吸着部を形成することもできる。
したがって、電磁石ユニット37において、前記コイル48に電流を供給すると、電磁石49が駆動され、吸着部51を吸着し、前記型締力を発生させることができる。
そして、前記ロッド39は、後端部において吸着板22と連結させて、前端部において可動プラテン12と連結させて配設される。したがって、ロッド39は、型閉じ時に可動プラテン12が前進するのに伴って前進させられて吸着板22を前進させ、型開き時に可動プラテン12が後退するのに伴って後退させられて吸着板22を後退させる。
そのために、前記リヤプラテン13の中央部分に、ロッド39を貫通させるための穴41、及び前記吸着板22の中央部分にロッド39を貫通させるための穴42が形成され、前記穴41の前端部の開口に臨ませて、ロッド39を摺動自在に支持するブッシュ等の軸受部材Br1が配設される。また、前記ロッド39の後端部にねじ43が形成され、該ねじ43と、吸着板22に対して回転自在に支持された型厚調整機構としてのナット44とが螺合させられる。
ところで、型閉じが終了した時点で、吸着板22はリヤプラテン13に近接させられ、リヤプラテン13と吸着板22との間にギャップδが形成されるが、該ギャップδが小さくなりすぎたり、大きくなりすぎたりすると、吸着部51を十分に吸着することができず、型締力が小さくなってしまう。そして、最適なギャップδは、金型装置19の厚さが変化するのに伴って変化する。
そこで、前記ナット44の外周面に図示されない大径のギヤが形成され、前記吸着板22に型厚調整用の駆動部としての図示されない型厚調整用モータが配設され、該型厚調整用モータの出力軸に取り付けられた小径のギヤと、前記ナット44の外周面に形成されたギヤとが噛合させられる。
そして、金型装置19の厚さに対応させて、型厚調整用モータを駆動し、前記ナット44をねじ43に対して所定量回転させると、吸着板22に対するロッド39の位置が調整され、固定プラテン11及び可動プラテン12に対する吸着板22の位置が調整されて、ギャップδを最適な値にすることができる。すなわち、可動プラテン12と吸着板22との相対的な位置を変えることによって、型厚の調整が行われる。
なお、前記型厚調整用モータ、ギヤ、ナット44、ロッド39等によって型厚調整装置が構成される。また、ギヤによって、型厚調整用モータの回転をナット44に伝達する回転伝達部が構成される。そして、ナット44及びねじ43によって運動方向変換部が構成され、該運動方向変換部において、ナット44の回転運動がロッド39の直進運動に変換される。この場合、ナット44によって第1の変換要素が、ねじ43によって第2の変換要素が構成される。
次に、前記構成の型締装置10の動作について説明する。
前記金型装置19の交換に伴い、新しい金型装置19が取り付けられると、まず、金型装置19の厚さに対応させて吸着板22と可動プラテン12との間の距離が変更され、型厚調整が行われる。該型厚調整においては、固定金型15及び可動金型16をそれぞれ固定プラテン11及び可動プラテン12に取り付け、次に、可動金型16を後退させて、金型装置19を開いた状態に置く。
続いて、距離調整工程で、リニアモータ28を駆動し、固定金型15に可動金型16を当接させて型タッチを行う。なお、このとき、型締力は発生させない。この状態で、型厚調整用モータを駆動してナット44を回転させ、リヤプラテン13と吸着板22との距離、すなわち、前記ギャップδを調整し、あらかじめ設定された値にする。
このとき、リヤプラテン13と吸着板22とが接触してもコイル48が破損することがないように、また、コイル48がリヤプラテン13の表面から突出しないように、リヤプラテン13内にコイル48を埋め込む。この場合、リヤプラテン13の表面は、コイル48の損傷防止用のストッパとして機能する。
その後、図示されない制御部の型開閉処理手段は、型開閉処理を行い、型閉じ時に、図2の状態において、コイル35に電流を供給する。続いて、リニアモータ28が駆動され、可動プラテン12が前進させられ、図1に示されるように、可動金型16が固定金型15に当接させられる。このとき、リヤプラテン13と吸着板22との間、すなわち、電磁石49と吸着部51との間には、最適なギャップδが形成される。なお、型閉じに必要とされる力は、型締力と比較されて十分に小さくされる。
続いて、前記型開閉処理手段は、型締め時に、前記コイル48に電流を供給し、吸着部51を電磁石49の吸着力によって吸着する。それに伴って、吸着板22及びロッド39を介して型締力が可動プラテン12に伝達され、型締めが行われる。
また、前記型締力は図示されない荷重検出器によって検出され、検出された型締力は前記制御部に送られ、該制御部において、型締力が設定値になるようにコイル48に供給される電流が調整され、フィードバック制御が行われる。この間、射出装置17において溶融させられた樹脂が射出ノズル18から射出され、金型装置19の各キャビティ空間に充墳される。なお、前記荷重検出器として、ロッド39上に配設されたロードセル、タイバー14の伸び量を検出するセンサ等を使用することができる。
そして、各キャビティ空間内の樹脂が冷却されて固化すると、前記型開閉処理手段は、型開き時に、図1の状態において、前記コイル48に電流を供給するのを停止する。それに伴って、リニアモータ28が駆動され、可動プラテン12が後退させられ、図2に示されるように、可動金型16が後退限位置に置かれ、型開きが行われる。
なお、本実施の形態においては、コア46及びヨーク47、並びに吸着板22の全体が電磁積層鋼板によって構成されるようになっているが、リヤプラテン13におけるコア46の周囲及び吸着部51を電磁積層鋼板によって構成するようにしてもよい。本実施の形態においては、リヤプラテン13の後端面に電磁石49が形成され、該電磁石49と対向させて、吸着板22の前端面に吸着部51が進退自在に配設されるようになっているが、リヤプラテン13の後端面に吸着部を、該吸着部と対向させて、吸着板22の前端面に電磁石を進退自在に配設することができる。
また、本実施の形態では薄板からなる積層板を用いた例を示したが、一の部材からなる鉄心でコア46及びヨーク47を形成するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、第1の駆動部としてリニアモータ28が配設されるようになっているが、該リニアモータ28に代えて電動式のモータ、油圧シリンダ等を配設することができる。なお、前記モータを使用する場合、モータを駆動することによって発生させられた回転の回転運動は、運動方向変換部としてのボールねじによって直進運動に変換され、可動プラテン12が進退させられる。
ところで、本実施の形態における型締装置10は、電磁石49と吸着板22とによる吸着力によって型締力を発生させるため、電磁石49の周囲には強力な磁場が発生する。したがって、かかる磁場がギャップδより漏れることにより、型締装置10周辺のセンサ等の電子機器の誤動作を招いたりすることが考えられる。そこで、本実施の形態における型締装置10には、型締め時にギャップδが形成される位置の周囲を覆うように磁性体による板状の部材(以下「シールド部材」という。)が設置されている。
図3は、シールド部材によってギャップが覆われた様子を示す図である。図3中、図1又は図2と同一部分には同一符号を付している。
図3では、リヤプラテン13と吸着板22とは斜視図によって表されている。図中に示されるように、本実施の形態においてリヤプラテン13及び吸着板22(以下「リヤプラテン等」という。)の断面は矩形又は略矩形の形状であるとする。したがって、本実施の形態において、ギャップδが形成される位置の周囲とは、ギャップδが形成される位置のリヤプラテン13等の上面及び両側面に相当する。よって、本実施の形態では、図中に示されるようにリヤプラテン13の上面(以下、単に「上面」という。)におけるシールド部材61と、図中においてリヤプラテン13等の右側面(以下、単に「右側面」という。)におけるシールド部材62と、図中においてリヤプラテン13等の左側面(以下、単位「左側面」という。)におけるシールド部材63との三枚のシールド部材が設置される。すなわち、各面におけるシールド部材は一体化されておらず、後述するようにそれぞれが各面に対して垂直方向に移動可能なように分離されている。以下、三枚のシールド部材を総称する場合、「シールド部材60」という。
このように、ギャップδの周囲に磁性体のシールド部材60が配置されることで、ギャップδより漏れた磁場は当該シールド部材60の中を通ることになる。したがって、当該シールド部材60の外側への磁場漏れを効果的に抑制することが可能となる。
ところで、各シールド部材60と、リヤプラテン13等の各面との間には、或る程度の隙間が存在する。図中においては、上面、右側面、左側面のそれぞれにおける隙間の距離は、d1、d2、d3によって示されている。例えば、各シールド部材とリヤプラテン13等の各面とが接触又は近接している場合、シールド部材60とリヤプラテン13等との間に吸着力が働いてしまい、吸着方向に歪みを発生させてしまうことが考えられる。また、主磁束(型締めのための磁束)がシールド部材60を経由してしまうことで型締力が減少してしまうことが考えられる。
一方、上記のような副作用を回避するために、当該隙間の距離を大きくしようとすると、各シールド部材60のギャップδ方向の長さは延長される必要がある。延長されなければ、それぞれのシールド部材60間の隙間が大きくなり、そこから磁場漏れが発生する恐れが考えられるからである。そうすると、型締装置10全体のサイズの肥大化を招き、これも好ましくない。
そこで、d1、d2、d3について適正な値が問題とされるが、当該値は、電磁石49の磁力やギャップδの大きさ等様々な要素によって影響を受けるものである。また、型締装置10の設計指針に応じても変更され得るものである。したがって、一意に特定するのは困難であるが、およそギャップδの距離の5倍から100倍程度の値が妥当なものと考える。
例えば、シールド部材60とリヤプラテン13等との間の磁気抵抗が、ギャップδにおける磁気抵抗の10分1程度であれば、上記において副作用と呼んだ現象の発生は十分抑制されうると考えられる。したがって、シールド部材60とリヤプラテン13等との間の磁気抵抗をギャップδにおける磁気抵抗の10分1とすることを設計指針としたとすると、磁気抵抗は磁束が通過する空気の長さに反比例するため、ギャップδの距離をd0とすれば、例えば、d1の値は以下のように導出される。
d0:2×d1=1:10 ・・・(1)
d0:d1=1:5
したがって、この場合d1は、ギャップδの5倍であることが好ましいということになる。なお、上記式(1)においてd1を2倍しているのは、シールド部材61と、リヤプラテン13等との間は、シールド部材61とリヤプラテン13との間と、シールド部材61と吸着板22との間とにおいて磁束が通過するからである。
但し、シールド部材60の材質を弱磁性体とすることにより、シールド部材60とリヤプラテン13等との隙間を更に小さくしてもよい。
ところで、図3では、単にシールド部材60が配置されている様子が示されており、シールド部材60を設置するための具体的な構成については示されていない。そこで、以下、シールド部材を設置するための具体的な構成例について説明する。
図4は、シールド部材の第一の設置例を示す図である。図4中、図1又は図3等と同一部分には同一符号を付している。図4において、シールド部材61は、リヤプラテン13の上面に固定された柱状の支持部材71を介してリヤプラテン13に固定されている。
支持部材71の少なくとも一部にはねじ部72が形成され、ねじ部72は、シールド部材61を貫通している。シールド部材61は、ねじ部72と、シールド部材61を上下から挟むような形で配置されたナットn11及びn12とが螺合されることによって支持部材71に固定される。
したがって、ねじ部72とナットn11及びn12とによって、シールド部材61の位置調整機構が構成される。すなわち、ねじ部72とナットn11及びn12との螺合位置を調整することによって、シールド部材61とリヤプラテン13の上面との距離d1を適切な値に調整することができる。
なお、支持部材71は、それ自身がギャップδより漏れる磁場による影響を受けないようにするため、非磁性体であることが好ましい。また、図中では1つの支持部材71しか示されていないが、支持部材71の強度やシールド部材61の重量及び面積等に応じて、複数の支持部材71によってシールド部材61を固定してもよい。
また、側面におけるシールド部材62及び63についても、支持部材71と同様の支持部材によってリヤプラテン13に固定される。
図5は、シールド部材の第二の設置例を示す図である。図5中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
図5の例では、支持部材71は、吸着板22の上面に固定されている。したがって、各シールド部材60は吸着板22に固定される。他の構造については、図4と同様である。
シールド部材60を吸着板22に固定することの利点として、メンテナンス性の向上が挙げられる。すなわち、図2からも明らかなように、リヤプラテン22は、型開き時には、後方(図5において矢印Aの方向)に移動する。したがって、シールド部材60がリヤプラテン22に固定されていれば、型開き時にはシールド部材60も後方に移動することになる。その結果、リヤプラテン13において吸着板22と対向する面が露出し、当該面におけるコイル48等への接近が容易となるからである。
ところで、一般的に、型締装置や金型装置には、装置の動作中における作業員の安全の確保等のため、遮蔽物として安全用カバーが設置される。
図6は、本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の安全用カバーの設置例を示す図である。図6において、破線で示される安全ドア80は、金型装置19に対する安全用カバーであり、型締装置カバー90は、型締装置10に対する安全用カバーである。
安全ドア80は、金型装置80の両側面に設置されている。したがって、金型装置80の上面は安全ドア80によって完全には覆われていない。安全ドア80は、非図示のレールに案内され、型締装置カバー90の内側に収納されるような形で後方に移動可能である。両側面における安全ドア80の少なくともいずれか一方が後方に移動すると、当該側面において金型装置19が露出する。その結果、作業員は、金型装置19のメンテナンス作業等を行うことが可能となる。なお、両側面における安全ドア80は、一体型であってもよいし、それぞれ別個に移動可能であってもよい。
一方、型締装置カバー90は、型締装置10の両側面及び上面の周囲を覆うような箱形で形成されている。型締装置カバー90についても、型締装置10のメンテナンスのために移動可能とされている。例えば、非図示のレールに案内されて前方(金型装置10の方向)又は後方に移動可能であってもよいし、完全に取り外しが可能であっても良い。このような型締装置カバー90が設置されることを考慮して、シールド部材60の第三の設置例について説明する。
図7は、シールド部材の第三の設置例を示す図である。図7中、図1又は図6等と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
図7において、シールド部材61は、シールド部材61の上面に固定された柱状の支持部材73を介して型締装置カバー90に固定されている。
支持部材73の少なくとも一部にはねじ部74が形成され、ねじ部74は、型締装置カバー90を貫通している。支持部材73は、ねじ部74と、型締装置カバー90の上下を挟むような形で配置されたナットn13及びn14とが螺合されることによって型締め装置カバー90に固定される。
したがって、ねじ部74とナットn13及びn14とによって、シールド部材61の位置調整機構が構成される。すなわち、ねじ部74とナットn13及びn14との螺合位置を調整することによって、シールド部材61とリヤプラテン13の上面との距離d1を適切な値に調整することができる。
なお、図中では1つの支持部材73しか示されていないが、支持部材73の強度やシールド部材61の重量及び面積等に応じて、複数の支持部材73によってシールド部材61を固定してもよい。
また、側面におけるシールド部材62及び63についても、支持部材73と同様の支持部材によって型締装置カバー90に固定される。
なお、図7においては、位置調節機構が型締装置カバー90側に設けられた例を示したが、当該位置調節機構はシールド部材60側に設けられていても良い。
図8は、シールド部材の第四の設置例を示す図である。図8中、図7と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
図8において、シールド部材61は、型締装置カバー90に固定された柱状の支持部材73を介して型締装置カバー90に固定されている。
支持部材73の少なくとも一部にはねじ部74が形成され、ねじ部74は、シールド部材61を貫通している。シールド部材61は、ねじ部74と、シールド部材61の上下を挟むような形で配置されたナットn13及びn14とが螺合されることによって支持部材73に固定される。
また、側面におけるシールド部材62及び63についても、支持部材73と同様の支持部材によって型締装置カバー90に固定される。
ところで、上記第一乃至第四のシールド部材の設置例においては、シールド部材60の位置調節機構がねじ部とナットとによって構成される例を示したが、当該位置調節機構は、周知の他の機構によって代替してもよい。また、必ずしも位置調節機構が設けられている必要はなく、支持部材71又は73は、シールド部材61又は型締装置カバー90に対して移動不可能な形で完全に固定されていてもよい。この場合、シールド部材61、62、及び63は一体的に形成されていてもよい。
但し、装置を組み立てる際に生じる誤差や、ギャップδの変動や、電磁石49の磁力の変動に柔軟に対応可能であるという観点からは、シールド部材61の位置が変更可能な機構とされている方が好適である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型閉じ時の状態を示す図である。 本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の型開き時の状態を示す図である。 シールド部材によってギャップが覆われた様子を示す図である。 シールド部材の第一の設置例を示す図である。 シールド部材の第二の設置例を示す図である。 本発明の実施の形態における金型装置及び型締装置の安全用カバーの設置例を示す図である。 シールド部材の第三の設置例を示す図である。 シールド部材の第四の設置例を示す図である。
符号の説明
10 型締装置
11 固定プラテン
12 可動プラテン
13 リヤプラテン
14 タイバー
15 固定金型
16 可動金型
17 射出装置
18 射出ノズル
19 金型装置
21 ガイドポスト
22 吸着板
23 ガイド穴
24 大径部
25 小径部
28 リニアモータ
29 固定子
31 可動子
37 電磁石ユニット
39 ロッド
41、42 穴
43 ねじ
44 ナット
45 溝
46 コア
47 ヨーク
48 コイル
49 電磁石
51 吸着部
60、61、62、63 シールド部材
71、73 支持部材
72、74 ねじ部
80 安全ドア
90 型締装置カバー
Br1 軸受部材
Gd ガイド
Fr フレーム
n1、n2、n11、n12、n13、n14 ナット

Claims (4)

  1. 電磁石を保持する電磁石保持部材と、前記電磁石保持部材に対向し前記電磁石によって吸着されることによりその吸着力を型締力として伝達する吸着板とを有する型締装置であって、
    型締め時において前記電磁石保持部材と前記吸着板との間に形成されるギャップの周囲を覆うように磁性体のシールド部材が配置され、
    前記シールド部材は、前記吸着板又は当該型締装置の周囲を覆うように設置される安全カバーに固定されて、前記ギャップの周囲が前記シールド部材によって覆われている状態と覆われていない状態とに切り替え可能であることを特徴とする型締装置。
  2. 前記シールド部材は、前記吸着板に固定された支持部材によって前記電磁石保持部材及び前記吸着板より所定の距離だけ離間されて支持され、
    前記吸着板は、前記電磁石保持部材に対して相対的に移動可能であることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  3. 前記シールド部材は、前記安全カバーに固定された支持部材によって前記電磁石保持部材及び前記吸着板より所定の距離だけ離間されて支持されることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  4. 前記シールド部材と前記電磁石保持部材及び前記吸着板との距離を調節する調節機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項の型締装置。
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