JP4772236B2 - 液体画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の液体画像形成装置に係り、詳しくは、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該潜像担持体上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段と、該現像後に該潜像担持体上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを有する液体画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、潜像担持体上に形成された潜像を、キャリア液にトナーが分散されてなる現像液を用いる現像手段で現像像とし、この現像像を転写材に直接転写し、あるいは中間転写体を介して転写材に転写する液体画像形成装置が知られている。以下、潜像担持体上に形成された潜像を転写材に直接転写する場合について説明する。上記現像像の転写方法としては、上記現像液を用いて形成した現像像上に転写ローラで転写材を接触させ、該転写ローラにトナーと逆極性の転写バイアスを印加して転写する方法が一般的である。
【0003】
このような液体画像形成装置においては、現像領域を通過した潜像担持体表面には現像液層が形成される。この現像液層が厚すぎる、すなわちキャリア液若しくはトナーが多すぎると、潜像担持体表面に転写材を重ねて転写しても、現像液層と転写材との密着性が悪く、十分なトナー転写率を得られなかったり、画像ながれや文字太りが発生したりする。また、キャリア液の消費量が増えてランニングコストをアップさせることになってしまう。一方、キャリア液が少なすぎると電気泳動による転写が困難になって画像濃度が低下したり、転写材の例えば表面凹凸の凹部に対応した部分のみの画像濃度低下や白ヌケが発生したりする。そこで、このような不具合が発生しない適当な量のキャリア液を残して、余剰なキャリア液をスイープローラ等で構成される余剰液除去手段を用いてスイープ(除去)することが行われている。
【0004】
近年、転写材として使用される用紙などの種類は増えてきた。特に、フルカラーの画像を形成するのに、コート剤を塗工して白色度や平滑性を高めた塗工紙を使用することも研究されている。このような多種類の用紙に画像を形成する場合、従来と同様に、上記余剰液除去手段の除去力、上記現像手段の現像量などの液体画像形成の各種プロセス条件を固定的に設定したのでは、用紙によって上述の不具合が顕著に現れてしまう場合がある。
【0005】
すなわち、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙あるいは表面塗工の度合いが高い(コート剤の塗工量が多い)用紙に画像を形成するときは、各種条件が、表面が粗くかつキャリア液を吸収しやすい用紙に属する通常のコピー用普通紙を想定した従来の設定値のままだと、文字部の太りやベタ部後端の画像ながれが顕著に現れた。このような用紙に文字部の太りなどがない良好な画像を形成できるように、上記各種プロセス条件のいくつかの設定値を変更すると、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙あるいは表面塗工の度合いが低い用紙に画像を形成するときに、用紙表面の凹部に対応した部分的な画像濃度の低下や白ヌケ、あるいは均一な画像濃度の低下が顕著に現れた。
【0006】
そこで、本出願人は特開平8−297418号公報において、余剰現像液除去手段を液除去力可変に構成しておき、転写材の性質に基づいて液除去力を切り替えて液膜を規制することを特徴とする湿式画像形成装置における現像像の液膜規制方法を提案した。この現像像の液膜規制方法では、上記余剰現像液除去手段を、潜像担持体の表面に対して所定間隔をとって対向配置されて該潜像担持体と同方向に回転するスクイズローラで構成したり、潜像担持体の表面に対して所定間隔をとって対向配置されて圧縮空気を噴出するスリットノズルで構成したりしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平8−297418号公報で提案した現像像の液膜規制方法は、低粘性低濃度の現像液、例えばIsoparの商品名で知られるエクソン社製の絶縁性液体キャリア中に、1〜2[wt%]程度の濃度のトナーを含有する1[mPa・s]程度の粘度の現像液を用いた場合に有効な方法である。
しかしながら、近年この低粘性低濃度の現像液に比べて、高粘性高濃度の現像液を用いることが検討されている。この高粘性高濃度の現像液とは、例えば、シリコーンオイル、ノルマルパラフィン、IsoparM(商品名:エクソン社製)、植物油、鉱物油等の絶縁性液体キャリア中に、5〜40[wt%]程度の濃度のトナーを含有する50〜10000[mPa・s]程度の粘度の現像液である。この高粘性高濃度の現像液を用いた場合は、高粘性で、しかも潜像担持体への付着量が少ないため、上記特開平8−297418号等で提案した液膜規制方法では、液膜を規制するのは困難となる。例えば、高粘性のため、スリットノズルによる圧縮空気の噴出では除去が容易ではない。また、高濃度のため、現像後に潜像担持体上に付着する液膜は薄いので、所定間隔をとって対向配置されたスクイズローラでは、潜像担持体上のキャリア液体層にスクイズローラが接触するよう構成するのは機械精度上困難である。
【0008】
本発明は以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来の液体現像剤に比べて高粘性高濃度の液体現像剤を用いた場合に、種々の転写材について良好に画像形成することができる液体画像形成装置を提供することである。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該潜像担持体上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段と、該現像後に該潜像担持体上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを有する液体画像形成装置において、上記余剰液除去手段が、上記潜像担持体に当接し、該潜像担持体の表面と略等速で同方向に表面移動する余剰液除去部材と、該余剰液除去部材の液除去力を可変にするための液除去力可変手段と、上記転写材の性質に基づいて該液除去力可変手段を制御する制御手段とを有し、上記余剰液除去部材を複数備え、上記液除去力可変手段を、該複数の余剰液除去部材のうち少なくとも1つを上記潜像担持体に対して接離させる接離手段を用いて構成したことを特徴とするものである。
【0010】
また、上記目的を達成するために、請求項の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該潜像担持体上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段と、該現像後に該潜像担持体上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを有する液体画像形成装置において、上記余剰液除去手段が、上記潜像担持体に当接し、該潜像担持体の表面と略等速で同方向に表面移動する余剰液除去部材と、該余剰液除去部材の液除去力を可変にするための液除去力可変手段と、上記転写材の性質に基づいて該液除去力可変手段を制御する制御手段とを有し、上記余剰液除去部材と上記潜像担持体の少なくとも一方が表面部に弾性層を備え、上記液除去力可変手段を、該余剰液除去部材が該潜像担持体に当接する圧力を切替える圧力切替手段を用いて構成したことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために、請求項3の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該潜像担持体上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段と、該現像後に該潜像担持体上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを有する液体画像形成装置において、上記余剰液除去手段が、上記潜像担持体に当接し、該潜像担持体の表面と略等速で同方向に表面移動する余剰液除去部材と、該余剰液除去部材の液除去力を可変にするための液除去力可変手段と、上記転写材の性質に基づいて該液除去力可変手段を制御する制御手段とを有し、上記余剰液除去部材を表面が無端移動する無端ベルトで構成し、上記液除去力可変手段を、該無端ベルトと上記潜像担持体との接触幅である除去ニップ幅の大きさを切替える除去ニップ幅切替手段を用いて構成したことを特徴とするものである。
【0011】
請求項1、2及び3の液体画像形成装置では、転写材の性質に基づいて潜像担持体に当接する余剰液除去部材の液除去力を切り替え、該転写材に応じて除去すべき量だけ余剰の液体現像剤を除去して液膜を規制する。潜像担持体に余剰液除去部材が当接しているので、例えば、スリットノズルによる圧縮空気の噴出では除去が困難な高粘性高濃度の液体現像剤を、容易に除去することができる。また、潜像担持体に余剰液除去部材を当接させる構成であるため、スクイズローラを潜像担持体に対して所定間隔をとって対向配置する従来構成に比べ、機械精度を高精度に維持しなくてもよい。なお、上記余剰液除去部材は、潜像担持体の表面と略等速で同方向に表面移動するので、該潜像担持体上の現像像を乱すことがない。転写材の性質に基づく液除去力の切替えは、例えば、キャリア液を吸収しにくい転写材、表面が平滑な転写材、表面塗工の度合いが高い、つまり表面塗工量が多い転写材などに画像を形成するときは、除去力を大きめになるように切り替える。逆に、キャリア液を吸収しやすい転写材、表面が粗い転写材、表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない転写材などに画像を形成するときは、除去力を小さめになるように切り替える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式の液体現像剤を用いたプリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した一実施形態について説明する。
【0013】
まず、このプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタの要部の概略構成図である。図において、このプリンタは、潜像担持体としての感光体ドラム1の周りに、帯電器20、露光Lを感光体ドラム1に照射する図示しない露光装置、液体現像装置100、中間転写ベルト31や転写ローラ32等によって構成される転写装置、除電ランプ40、ドラムクリーニング装置50などを備えている。
【0014】
上記感光体ドラム1は、その表面がアモルファスシリコン(a−Si)によって形成され、プリント時には図示しない駆動手段によって図中矢印方向に回転駆動せしめられる。
【0015】
上記帯電器20は、回転駆動する感光体ドラム1の表面をコロナ放電によって暗中にて一様に帯電せしめる。本実施形態においては、600V程度に帯電させるようにしている。なお、帯電器20としては、このようにコロナ放電による帯電を実現するものの他、感光体ドラム1に接触せしめた帯電ローラ等の帯電部材に所定の帯電バイアスを印加する方式のものを用いてもよい。
【0016】
上記露光装置は、走査光学系を備えており、帯電器20によって一様に帯電した感光体ドラム1の表面を、画像情報に基づいてLED光やレーザ光によって画像データ光像Lを露光して静電潜像を担持させる。
【0017】
上記液体現像装置(以下、単に現像装置という)100は、この静電潜像に帯電トナーを付着させてこれを現像する。これによって感光体ドラム1上にはトナー像が形成される。
【0018】
上記転写装置は、図1に示される中間転写ベルト31や、これを張架する転写ローラ32や複数の張架ローラ33の他、転写ローラ32にトナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスを印加する図示しない電源等を備えており、プリント時には中間転写ベルト31を図中矢印方向に無端移動させる。また、この中間転写ベルト31を転写ローラ32によって感光体ドラム1に向けて押圧して転写ニップを形成する。この転写ニップには、上記転写バイアスが印加される転写ローラ32と感光体ドラム1の表面との電位差によって転写電界が形成される。感光体ドラム1の回転に伴って転写ニップに進入した上記トナー像は、この転写電界やニップ圧の作用を受けて中間転写ベルト31上に1次転写される。なお、転写装置としては、このような転写ローラを用いるものの他、コロナ放電、粘着、熱等によってトナー像を転写するものを用いることも可能である。
【0019】
このようにして1次転写された上記トナー像は、2次転写ローラ34で転写紙Pに2次転写された後、図示しない領域で加熱加圧定着、溶剤定着、UV定着等の定着方式を用いる定着装置によって定着せしめられる。トナー像が定着した転写紙は、定着装置から排紙経路を経て機外へと排出される。
【0020】
上記除電ランプ40は、上記転写ニップを通過した感光体ドラム1の表面の残留電荷を除電する。
【0021】
上記ドラムクリーニング装置50は、除電ランプ40によって除電された感光体ドラム1の表面に残留している液体現像剤を、クリーニングブレード51によって掻き取り除去する。この除去により、感光体ドラム1の表面は初期化せしめられ、次の作像を実現することが可能になる。
【0022】
次に、上記現像装置100の構成について説明する。
現像装置100は、現像部109とスイープ部112とから構成されている。この現像部109は、タンク部101、一対の攪拌スクリュー102,103、アニロクスローラ104、ドクターブレード105、現像ローラ106、クリーニングブレード107、帰還部108等を備えている。また、上記スイープ部112は、スイープローラ110、クリーニングブレード111、キャリア回収装置等を備えている。
【0023】
上記タンク部101には、トナーと液体キャリアとを含有する液体現像剤60が貯留されている。この液体現像剤60は、一般の液体現像装置に広く用いられている低粘性低濃度のものではなく、高粘性高濃度のものが使用されている。なお、この低粘性低濃度の液体現像剤とは、例えば、広く市場に出回っているIsopar(商品名:エクソン社製)と呼ばれる絶縁性液体キャリア中に、1[wt%]程度の濃度のトナーを含有する1[mPa・s]程度の粘度の液体現像剤である。また、高粘性高濃度の液体現像剤とは、例えば、シリコーンオイル、ノルマルパラフィン、IsoparM(商品名:エクソン社製)、植物油、鉱物油等の絶縁性液体キャリア中に、5〜40[wt%]程度の濃度のトナーを含有する50〜10000[mPa・s]程度の粘度の液体現像剤である。現像装置100に使用されるこのような高粘性高濃度の液体現像剤60の揮発性あるいは不揮発性については、現像装置100の現像性能やプリンタの作像性能などに合わせて調整されている。ここで、液体現像剤が揮発性の場合には、不揮発性の場合に比べて定着には有利であるが、装置をしばらく使用しないと装置内にトナーが固着して再起動時に装置にかかる負担が大きくなるおそれがある。一方、液体現像剤が不揮発性の場合には、装置をしばらく使用しなくても装置内にトナーが固着せず、再起動時に装置にかかる負担が大きくなるおそれはない。また、液体現像剤60中のトナーの粒径についても、これら現像性能や作像性能などに合わせてサブミクロンから10[μm]程度までの範囲で調整されている。
【0024】
上記一対の攪拌スクリュー102,103は、タンク部101内の液体現像剤60中に浸るように互いに平行配設され、図中矢印で示されるように、図示しない駆動手段によって互いに逆方向に回転駆動せしめられる。現像装置100が現像動作に入ると、これらスクリュー102,103がこのように互いに逆回転し、タンク部101内の液体現像剤60が攪拌せしめられる。この攪拌により、液体現像剤60は、そのトナー濃度や粘度が均一化する。また、スクリュー102,103が互いに逆回転することで、両者の間で図示のように液体現像剤60の液面が盛り上がり、その上方に配設されたアニロクスローラ104に付着する。
【0025】
塗布ローラとしての上記アニロクスローラ104は、図示しない駆動手段によって図中矢印方向に回転駆動せしめられながら、このようにして付着した液体現像剤60を汲み上げる。このアニロクスローラ104の周面には、図示しない複数の凹部が形成されている。アニロクスローラ104によって汲み上げられた液体現像剤60の一部は、この凹部内に収容される。
【0026】
規制ブレードとしての上記ドクターブレード105は、ステンレス等の金属で形成され、回転するアニロクスローラ104に当接することで、アニロクスローラ104上の液体現像剤60を掻き取る。この掻き取りにより、アニロクスローラ104上の液体現像剤60の量が複数の凹部の容量に応じた値に正確に計量される。
【0027】
上記現像ローラ106は、図1に示したように、ドクターブレード105との当接部を通過したアニロクスローラ104表面に接触しながら、接触部でその表面をアニロクスローラ104とは逆方向に移動させるように回転する。
【0028】
現像ローラ106とアニロクスローラ104との接触位置である塗布ニップでは、両ローラが互いにカウンター方向に表面移動しながら接触し、且つ、アニロクスローラ104上の液体現像剤60がその粘度にかかわらず正確に計量されているため、現像ローラ106状に均一な厚みの現像剤薄層を形成することができる。
【0029】
更に、塗布ニップの出口側で現像ローラ106に対する液体現像剤の供給が開始される一方で、現像ローラ106上に移った液体現像剤が供給方向とは逆方向に移動する。かかる構成では、塗布ニップ内の最大圧力が一定値以上であれば、現像ローラ106上の現像剤薄層の厚みが最大圧力の値に依存しなくなる。このため、塗布ニップ内での圧力ムラに起因する現像剤薄層の厚みムラを抑えることも可能になる。
【0030】
これらの結果、このような塗布により、現像ローラ106の表面には液体現像剤60からなる均一な厚みの現像剤薄層が形成される。
【0031】
現像ローラ106は、その周面に導電性のウレタンゴム等からなる導電弾性層が設けられており、感光体ドラム1と等速に回転しながらこれに接触して現像ニップを形成している。この現像ニップには、図示しない電源からトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加される現像ローラ106と、感光体ドラム1との電位差によって現像電界が形成される。具体的には、現像ニップでは、現像ローラ106、感光体ドラム1の地肌部及び静電潜像がそれぞれトナーと同極性の電位を帯び、その値が地肌部、現像ローラ106、静電潜像の順に低くなっている。このため、上記地肌部と現像ローラ106との間では、トナーを電位のより低い現像ローラ106に向けて静電的に移動させるような電界が形成される。また、現像ローラ106と静電潜像との間では、トナーを電位のより低い静電潜像に向けて移動させるような電界が形成される。このような現像電界が形成される現像ニップでは、上記現像剤薄層中のトナーが、現像ローラ106と上記地肌部との間で現像ローラ106の表面に向けて電気泳動して集結するとともに、現像ローラ106と静電潜像との間で静電潜像に向けて電気泳動して付着する。この付着により、静電潜像が現像されてトナー像となる。
【0032】
図3(a)、(b)は、上記現像ニップにおける現像剤60の状態を模式的に示した図である。上記現像ローラ106には、感光体表面電位(600V)より低い現像バイアス電圧(400V)が印加されており、画像部では、露光装置により露光されて50V以下になった部分との間に、非画像部では、帯電した感光体表面電位との間に現像電界を生じる。
感光体ドラム1の画像部では、図3(a)に示すように、現像剤中のトナー60aは上記電界によって感光体ドラム1側に移動して潜像を顕像化する。一方、非画像部では、図3(b)に示すように、現像バイアス電位と感光体表面電位とによって形成される電界(以下、非画像部電界という)により、現像剤中のトナー60aを、現像ローラ106表面側に引き寄せて非画像部になるべくトナー60aが残らないようにする。
【0033】
上記クリーニングブレード107は、金属やゴム等の部材から構成され、上記現像ニップを通過した後の現像ローラ106の表面に当接することで、この表面から残留現像剤を掻き取り除去する。ここで、現像ローラ106をクリーニングするクリーニング部材としては、上記クリーニングブレードに限らずローラであっても良い。この除去により、現像ローラ106の表面が初期化せしめられる。除去された残留現像剤は、上記帰還部108を経由して上記タンク部101に戻る。また、現像ローラは複数設けても良い。
【0034】
上記現像部109は、このようにして感光体ドラム1上の静電潜像を現像するように構成されている。
【0035】
上記現像ニップにおいては、トナーを十分に電気泳動させることができる程度の現像時間(上記現像剤薄層のニップ通過時間)を確保する必要がある。この現像時間は、現像ニップの幅や、感光体ドラム1、現像ローラ106の周速であるプロセス線速に依存する。本実施形態に係るプリンタでは、現像ニップの幅を、プロセス線速と現像時定数とを乗算した値以上に設定することで、かかる現像時間を確保している。この現像時定数とは、現像量が飽和するまでに要する時間であって、プロセス線速を現像量の飽和に必要な最小現像ニップの幅で除算した値である。例えば、プロセス線速が300[mm/sec]で且つ現像時定数は10[msec]であれば、現像ニップの幅は3[mm]となる。なお、後述の除去ニップの幅についても、同様に設定している。
【0036】
上述のように、現像ニップの現像ローラ106と上記地肌部との間において、上記現像剤薄層中のトナーは、現像ローラ106の表面に向けて電気泳動して集結するため、理論的には地肌部には付着しない。しかし、通常よりも帯電量の少ないトナーが他のトナーよりも遅れて電気泳動するなどして、地肌部に付着していわゆるカブリ(地汚れともいう)という現象を引き起こす場合がある。
【0037】
上記スイープ部112は、このようなカブリを引き起こしたカブリトナーを感光体ドラム1から除去する機能を持っている。具体的には、スイープ部112の上記スイープローラ110は、その周面に導電性のウレタンゴム等からなる導電弾性層が設けられており、感光体ドラム1と略等速に回転しながらこれに接触して除去ニップを形成している。この除去ニップには、図示しない電源からトナーの帯電極性と同極性の除去バイアスが印加されるスイープローラ110と、感光体ドラム1との電位差によってスイープ電界が形成される。図4(a),(b)は、感光体ドラム1とスイープローラ110とにより形成される除去ニップでの現像剤の状態を模式的に示した図である。
【0038】
スイープローラ110には、現像後のトナー層からトナー60aをスイープローラ110に戻さないように、感光体ドラム1上のトナー層表面電位(100〜200V)に近いバイアス電圧(250V)が印加されている。非画像部では、図4(b)に示すように、感光体ドラム1の非画像部の電位と上記バイアス電圧による電位との差によって生じる電界により、浮遊しているカブリトナー60cをスイープローラ110に移動させる。これにより、非画像部のカブリを完全に防止することができる。
これによって、現像ニップで現像ローラ106の表面に集結しきれなかったカブリトナーが、上記地肌部とスイープローラ110との間でスイープローラ110に向けて電気泳動して感光体ドラム1から除去される。
また、上記スイープローラ110を設置することによって、現像時に感光体ドラム1上の非画像部に付着した余分なキャリア液の約70%程度を除去することもできる。なお、スイープローラ110は、感光体ドラム1の表面と略等速で同方向に表面移動するので、感光体ドラム1上のトナー像を乱すことがない。
【0039】
上記クリーニングブレード111は、金属やゴム等の部材から構成され、上記除去ニップを通過した後のスイープローラ110の表面に当接することで、この表面から残留現像剤を掻き取り除去する。この除去により、スイープローラ110表面が初期化せしめられる。
【0040】
なお、上記現像ローラ106、スイープローラ110のそれぞれについては、表面に導電性のコーティングを施したり、導電性のチューブを被覆したりして、Rzで3[μm]以下の平滑性を発揮させるように構成することが望ましい。3〜10[μm]程度の均一な厚みの現像剤薄層を現像ローラ106、スイープローラ110に担持させるためには、この程度の平滑性を発揮させる必要があるからである。
【0041】
また、上記現像ローラ106、スイープローラ110の導電弾性層の材料については、JIS−A硬度で50[度]以下のものを用いることが望ましい。感光体ドラム1の表面を硬度の高いa−Siで形成する一方で、所望の幅の上記現像ニップや除去ニップを確保するためには、この導電弾性層を50[度]以下の硬度で形成して自在に変形させる必要があるからである。より柔らかい方が、現像ニップの調整幅が広がるが、柔らかすぎると塑性変形が起きるなど欠点が生じる場合があり好ましくない。また、この導電弾性層の材料については、上述のような導電性のウレタンゴム(カーボン等を混入して導電性にしたもの)に限らず、導電性を発揮し、且つ液体キャリアによって膨潤したり溶解したりするおそれのないものであればよい。また、現像ローラ106とスイープローラ110の表面が導電性を有し、かつキャリア液・現像剤で膨潤したり溶解したりしない材質であり、その内層にキャリア液・現像剤が接触しないような構成であれば、その内層である各弾性体層の材質は上記導電性・膨潤溶解の制約なく弾性を有していればよい。
【0042】
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
本プリンタでは、現像後の感光体ドラム1上に形成された現像剤薄層から除去するキャリア液量を可変できるように構成して、現像剤薄層中に含まれるキャリア液量を転写材の性質に応じて最適な量となるように制御している。
【0043】
〔実施例1〕
図1(a)において、スイープ部112は偏心カム113により所定の範囲内で図中左右方向に移動可能となっている。図示の例はスイープ部109が右方向に最大限移動した状態で、スイープローラ110が感光体ドラム1に当接している状態をあらわしている。スイープ部112は引張バネ114により常に図中左側に引張られるように付勢されているので、偏心カム113を回転することによりスイープ部112は左右に移動する。偏心カム113はウオームギヤ115を介してステッピングモータ116で駆動するようになっている。このステッピングモータ116には回転位置検出装置としてのレゾルバ116aが設けられており、操作パネル117の操作に基づいて制御部118により回転が制御される。なお、図1(b)は図(a)中のA部拡大図である。
【0044】
図1(a)の例は、上述したようにスイープ部109が右方向に最大限移動した状態で、スイープローラ110が感光体ドラム1に当接している状態をあわらしている。より具体的には、図2(c)に示すように、弾性導電層110aが大きく弾性変形して大きな除去ニップ幅N1を形成している(例えば、3mm)。この除去ニップ幅N1では、感光体ドラム1上に形成された現像剤薄層からキャリア液を最も多く除去できる。例えば、転写紙として塗工紙を用いる場合などに適している。なお、このときには、図1(b)中の、ニップ幅大のスイープローラON表示LED121bが点灯している。
【0045】
上記構成において、本実施例のプリンタでは、オペレータがプリンタの図示しない給紙カセットや手差し給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類に応じ、上記操作パネル117を操作して、除去ニップ幅の切替、もしくはスイープローラ110の感光体ドラム1からの離間を選択する。表面粗さが粗い転写紙、液吸収性のよい転写紙、非塗工紙または塗工度合いの低い転写紙、例えばざら紙をセットするときは、比較的多く現像剤を付着させる必要があるので、スイープローラ110の感光体ドラム1からの離間を選択する。具体的には、オペレータは図1(b)に示す操作パネル117のスイープローラON/OFFボタン119を1回押す。すると、図1(a)において、制御部118は偏心カム113がCCW方向に所定角度回転するようにステッピングモータ116を回転駆動するとともに、図1(b)中のスイープローラOFF表示LED120を点灯させる。すると、引張バネ114による引張力でスイープ部112は左側に移動し、図2(a)に示すように、スイープローラ110が感光体ドラム1から離間する。この状態では、スイープローラ110は感光体ドラム1上に形成された現像剤薄層から余剰キャリア液を除去しないが、転写紙として吸湿性の良いざら紙を用いる場合には高品質な画像が形成できる。
【0046】
一方、キャリア液の吸湿性がざら紙と塗工紙との中間程度の転写紙、例えば普通紙をセットする場合には、オペレータはスイープローラON/OFFボタン119を再度1回押す。すると、図1(a)において、制御部118は偏心カム113がCW方向に所定角度回転するようにステッピングモータ116を回転駆動するとともに、図1(b)中のニップ幅小のスイープローラON表示LED121aを点灯させる。すると、図2(b)に示すように、スイープローラ110が感光体ドラム1に当接して、弾性導電層110aが若干弾性変形して小さな除去ニップ幅N2を形成する(例えば、1.5mm)。この除去ニップ幅N2では、上記除去ニップ幅N1に比べキャリア液の除去量は少ないが、転写紙として普通紙などを用いる場合に適している。
なお、この状態で、オペレータがスイープローラON/OFFボタン119を再度1回押すと、偏心カム113がさらにCW方向に所定角度回転してスイープ部112を右方向に最大限移動し、再び大きな除去ニップ幅N1を形成することになる。
【0047】
なお、感光体ドラム1に対するスイープローラ110の当接時の圧力を変化させず、単に接離動作のみを行なうように構成してもよい。この構成の場合には、スイープローラ110の表面部に導電弾性層110aを形成せず、感光体ドラム1とスイープローラ110との表面部が共に剛体であってもよい。
【0048】
ここで、現像後に感光体ドラム1上に形成される液体現像剤薄層の厚みは20μm以下、より好ましくは10μm以下が望ましい。スイープローラ110を感光体ドラム1に当接させて除去ニップを形成する場合には、スイープローラ110を感光体ドラム1に当接する圧力と液体現像剤粘性との関係にもよるが、液体現像剤膜厚が20μmよりも厚すぎると、両者の除去ニップに液体現像剤膜の侵入が困難となり、感光体ドラム1上の液体現像剤膜厚は削られ、薄くなってしまう場合があるためである。一方、膜厚が薄い方が低い電位差で高電界となり、画像部のトナーを除去することが少なく、余剰液を除去できる。これにより、画像濃度を低下させることなく、転写不良、文字太り、画像後端流れ等のない良好な画像を形成できる。
【0049】
また、現像後の感光体ドラム1表面の、液体現像剤中のキャリア液の重量比率についても、上記膜厚と同様のことが言える。すなわち、現像後の感光体ドラム1表面の、液体現像剤中のキャリア液の重量比率は、85%以下であることが望ましい。これは、スイープローラ110を感光体ドラム1に当接する圧力と液体現像剤粘性との関係にもよるが、トナー固形分よりキャリア液の粘性は低く、液体現像剤中のキャリア液比率が85%よりも高すぎると、現像剤全体の粘性が低くなり、両者の除去ニップに液体現像剤膜の侵入が困難となり、感光体ドラム1上の液体現像剤膜は削られ、感光体ドラム1に現像された現像剤膜が減少してしまう場合があるためである。
【0050】
〔実施例2〕
上記実施例1に比べて、キャリア液の除去量をより精密に行なって、種々の転写紙に対してより最適な転写を行なうことができる。
図5(a)はスイープ部を2つ設けた場合の概略構成図、(b)は(a)中のB部拡大図である。上記実施例1のスイープ部(以下本実施例では、「第1スイープ部」という)112に加えて、同じ構成の第2スイープ部122を設けた。また、操作パネル117には第1スイープ部112の操作部に加え、第2スイープ部122の操作部を設けている。
この第2スイープ部122は第1スイープ部112に連動して動作し、第1スイープ部112のスイープローラ110が感光体ドラム1に当接している場合だけ、第2スイープ部122のスイープローラ123が感光体ドラム1に対して当接するように制御される。すなわち、第1スイープ部112のスイープローラ110が感光体ドラム1から離間している場合には、第2スイープ部122のスイープローラ123が単独で感光体ドラム1に対して当接しないようになっている。この動作以外は、第1スイープ部112と同じなので、第2スイープ部122の詳しい説明は省略する。
例えば、第1スイープ部112のスイープローラ110と感光体ドラム1との間で形成される除去ニップ幅、及び、第2スイープ部122のスイープローラ123と感光体ドラム1との間で形成される除去ニップ幅を、それぞれ、除去ニップ幅小の場合が1.0mm、除去ニップ幅大の場合が2.5mmとする。すると、これらのスイープ部112,122を組合わせて、除去ニップ幅を、1.0mm、2.5mm、3.5mm、5.0mmの4通りの大きさに設定することができ、除去ニップ幅が2通りの設定となっている上記実施例1の場合に比べてより細かいキャリア液の除去量の制御が可能となる。
【0051】
なお、本実施例では、2つのスイープローラ110,123を両方とも感光体ドラム1に対して接離可能に構成したが、少なくとも1本のスイープローラが接離可能であれば、転写材の性質に応じて感光体ドラム1上の液除去量を切替える効果が得られる。
【0052】
〔実施例3〕
上記実施例1で説明したスイープローラに替えてスイープベルトを用いる構成とすることもできる。図6は、余剰液除去手段としてスイープベルトを用いた概略構成図である。
本実施例に係るスイープ部124は、表面が無端移動するスイープベルト125と、このスイープベルトを張架して回転させる駆動ローラ126,一対の従動ローラ127,128と、スイープベルト125に付着した現像剤をクリーニングするクリーニングブレード129とから主に構成されている。スイープベルト125を用いることで、スイープローラの場合に比べ除去ニップ幅を広く取ることが容易にできる。また、上記実施例2で説明した2つのスイープ部を設ける構成に比べ、スイープ部のスペースを小さくできるので、各構成要素のレイアウトが自由になる。このように、除去ニップ幅を広く取ると、除去バイアスを印加する時間が長くなり、画像部のトナーを除去することなく余剰キャリア液を除去できる。
【0053】
除去ニップ幅の調整は、一対の従動ローラ127,128のローラ間距離を変えることによって行なう。例えば、除去ニップ後端側の従動ローラ127を感光体ドラム表面に沿って移動可能に支持し、除去ニップ先端側の従動ローラ128に対するローラ間距離を変えることができるように構成する。転写紙が吸収性の悪い塗工紙の場合には、除去ニップ後端側の従動ローラ127を先端側の従動ローラ128から離して、これら一対の従動ローラ間距離を広くする。一方、転写紙が塗工紙に比べて吸湿性の良い普通紙の場合には、除去ニップ後端側の従動ローラ127を先端側の従動ローラ128に近づけて、これら一対の従動ローラ間距離を狭くする。スイープベルト125の弛みは図示しないテンションローラで調整する。また、除去ニップ幅の調整は、スイープ部124全体を図中左右に移動させて行なっても良い。
なお、転写紙として吸湿性の良いざら紙の場合には、スイープ部124全体を図中左側に移動して、スイープベルト125を感光体ドラム1に対して離間させてもよい。
【0054】
〔実施例4〕
余剰液除去部材としてのスイープローラに印加する電圧を変化させると、液除去量が変化し、図7,図8に示すように、スイープ後の感光体上の液付着量が変化する。図7はスイープローラが1本の場合(実施例1)の、感光体上の画像部と非画像部の液付着量と、スイープバイアス値との関係を示している。図8はスイープローラが2本の場合(実施例2)の、感光体上の画像部と非画像部の液付着量と、スイープバイアス値との関係を示している。スイープパイアスとはスイープローラに印加する電圧を示しており、この場合、潜像担持体としての感光体の現像時帯電電位は約+650V、画像部電位は約+50V、トナーは正帯電トナーを用いている。
【0055】
現像後に感光体上に付着する現像像は、画像部ではトナーとキャリアとを含み、非画像部ではトナーも含むが主にキャリアを含んでいる。図8中、画像部の付着量が特に少ない部分では、トナーの付着量も減っている。つまり、スイープローラによってトナーも除去されるので、画像濃度が低くなり好ましくない。この場合、例えば、スイープバイアスは約300Vから600Vとするのがよい。
【0056】
そこで、本実施例に係るプリンタでは、転写材の性質に基づいてスイープローラに印加するスイープバイアス電圧を切替えるように構成した。図9は、本実施例に係るプリンタの概略構成図である。図9において、スイープローラ110用のDCトランス130の制御を含む制御部131に接続された操作パネル132に、スイープローラ110へ供給する電圧の設定を切替え指示するためのアップダウンスイッチ133及び該スイッチによる選択レベルの表示器134が設けられている。そして、上記制御部131でアップダウンスイッチ133の指示に応じスイープローラ110へ供給する電圧の設定を切替えるようになっている。
【0057】
上記構成において、本実施例のプリンタでは、オペレータがプリンタの図示しない給紙カセットや手差し給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類に応じ、上記アップダウンスイッチ133を操作して、スイープローラ110へ供給する適切な電圧を選択する。例えば、表面粗さが粗い転写紙、液吸収性のよい転写紙、非塗工紙または塗工度合いの低い転写紙などをセットするときは、比較的多く現像剤を付着させる必要があるので、大きめのスイープバイアス電圧(例えば600V)を選択する。これに対して、表面粗さがよい転写紙、液吸収性の悪い転写紙、塗工度合いの高い転写紙などをセットするときは、転写紙に付着する現像剤を比較的少なくした方が良い画像を得られるので、小さめのスイープバイアス電圧(例えば300V)を選択する。このようなスイープローラ110へ供給する電圧の選択を容易にするために、上記レベル表示器134に各電圧に対応する用紙の種類を同時に表示してもよい。
【0058】
なお、本実施例4で説明した、転写材の性質に基づいてスイープローラに印加するスイープバイアス電圧を切替える構成に加えて、上記実施例1,2又は3で説明した除去ニップ幅を切替える構成を付加してもよい。図10は、転写材の性質に基づいてスイープローラに印加するスイープバイアス電圧を切替えるとともに、除去ニップ幅を切替えるプリンタの概略構成図である。このように構成することで、転写材の性質に基づいてよりきめ細かいキャリア液量の除去が可能となる。
【0059】
〔実施例5〕
実験によれば、スイープローラ上液付着量と、スイープローラによる液除去後の感光体上付着量との間には、図11のような関係があることが判った。すなわち、スイープローラ上の液付着量が少ないと感光体からの液除去量が多いため除去後の感光体上付着量が少なくなる。これに対して、スイープローラ上の液付着量が多いと感光体からの液除去量が少ないため除去後の感光体上付着量が多くなる。すなわち、感光体上から除去した現像剤はスイープローラに付着するが、この現像剤がスイープローラに付着したままでは、スイープローラが回転して再度感光体上に接したときに、感光体上から除去する余剰な現像剤の量が少なくなる。本発明者らはこの点に着目し、例えば、クリーニングブレードによるスイープローラ上に付着した余剰液の液除去力を変えることにより、スイープローラによる感光体上の余剰液の液除去力を変化させることができることを見出した。
【0060】
そこで、スイープローラ上の余剰液付着量を調整するためのクリーニングブレードを設け、このクリーニングブレードのスイープローラに対する押圧力を切替えるように構成した。図12は、本実施例に係るプリンタの概略構成図である。図12において、クリーニングブレード111はブラケット135で揺動支持軸135を中心として揺動可能に支持されており、偏心カム137により所定の範囲内で図中左右に移動可能となっている。図示の例はクリーニングブレード111が右方向に最大限揺動した状態で、クリーニングブレード111がスイープローラ110に大きめの力で押圧されている状態をあわらしている。ブラケット135は引張バネ138により常に図中左側に引張られるように付勢されているので、偏心カム137を回転することによりクリーニングブレード111はブラケット135と共に揺動し、スイープローラ110に対する押圧力が変化する。偏心カム137はウオームギヤ139を介してステッピングモータ140で駆動するようになっている。このステッピングモータ140は、操作パネル141の圧力切替スイッチ142の指示に基づいて制御部143により制御される。そして、上記制御部143で圧力切替スイッチ142の指示に応じクリーニングブレード111のスイープローラ110に対する押圧力の設定を切替えるようになっている。
【0061】
上記構成において、本実施例のプリンタでは、オペレータがプリンタの図示しない給紙カセットや手差し給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類に応じ、上記圧力切替スイッチ142を操作して、クリーニングブレード111のスイープローラ110に対する押圧力を選択する。例えば、表面粗さが粗い転写紙、液吸収性のよい転写紙、非塗工紙または塗工度合いの低い転写紙などをセットするときは、比較的多く現像剤を付着させる必要があるので、クリーニングブレード111のスイープローラ110に対する押圧力を小さめにするように選択する。これに対して、表面粗さがよい転写紙、液吸収性の悪い転写紙、塗工度合いの高い転写紙などをセットするときは、転写紙に付着する現像剤を比較的少なくした方が良い画像を得られるので、クリーニングブレード111のスイープローラ110に対する押圧力を大きめにするように選択する。このようなクリーニングブレード111のスイープローラ110に対する押圧力の選択を容易にするために、レベル表示器144に押圧力に対応する用紙の種類を同時に表示してもよい。
【0062】
図12(b)は、クリーニングブレード111の他の支持例を示す。ブラケット145は加圧バネ146により常に図中右側に付勢されている。また、偏心カム137は揺動支持軸136に対してクリーニングブレード111の反対側のブラケット端部に当接している。そして、偏心カム137を回転することによりクリーニングブレード111はブラケット135と共に揺動し、スイープローラ110に対する押圧力が変化する。
【0063】
なお、上記実施例1、2又は3で説明した除去ニップ幅を切替える構成と、上記実施例4で説明したスイープバイアス電圧を切替える構成の少なくとも一方の構成と、本実施例5の構成を組み合わせた構成としてもよい。
【0064】
以上本実施形態によれば、潜像担持体としての感光体ドラム1と、該感光体ドラム1に潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該感光体ドラム1上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段としての現像部109、該現像後に該感光体ドラム1上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段としてのスイープ部112、該感光体ドラム1上の顕像を転写材としての転写紙Pに転写する転写手段としての転写装置を有する液体画像形成装置において、上記スイープ部112が、上記感光体ドラム1に当接し、該感光体ドラム1の表面と略等速で同方向に表面移動する余剰液除去部材としてのスイープローラ110と、該スイープローラ110の液除去力を可変にするための液除去力可変手段としての偏心カム113等と、上記転写紙Pの性質に基づいて該偏心カム113等を制御する制御手段としての制御部118とを有する。転写紙Pの性質に基づいてスイープ部112のスイープローラ110の液除去力を切り替え、転写紙Pの性質に応じて除去すべき量だけ余剰の液体現像剤を除去して液膜を規制する。感光体ドラム1にスイープローラ110が当接しているので、例えば、スリットノズルによる圧縮空気の噴出では除去が困難な高粘性高濃度の液体現像剤を、容易に除去することができる。また、感光体ドラム1にスイープローラ110を当接させる構成であるため、スクイズローラを感光体ドラム1に対して所定間隔をとって対向配置する従来構成に比べ、機械精度を高精度に維持しなくてもよい。なお、スイープローラ110は、感光体ドラム1の表面と略等速で同方向に表面移動するので、感光体ドラム1上のトナー像を乱すことがない。転写紙Pの性質に基づく液除去力の切替えは、例えば、キャリア液を吸収しにくい転写紙、表面が平滑な転写紙、表面塗工の度合いが高い、つまり表面塗工量が多い転写紙などに画像を形成するときは、除去力を大きめになるように切り替える。逆に、キャリア液を吸収しやすい転写紙、表面が粗い転写紙、表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない転写紙などに画像を形成するときは、除去力を小さめになるように切り替える。これにより、転写材の性質に基づいてスイープローラ110の液除去力を切り替え、転写材に応じて除去すべき量だけ余剰の液体現像剤を除去して液膜を規制するので、転写不良、文字太り、画像後端流れ等のない良好な画像を形成できる。
また、上記液体画像形成装置において、上記余剰液除去部材としてのスイープローラを複数備え、上記液除去力可変手段を、該複数のスイープローラ110,123のうち少なくとも1つを上記潜像担持体としての感光体ドラム1に対して接離させる接離手段としての偏心カム113等を用いて構成した。感光体ドラム1に対してスイープローラが1本当接する場合に比べ2本当接する場合の方が液除去力が大きくなるので、例えば、キャリア液を吸収しにくい転写紙等に画像を形成するときは、除去力を大きめになるように2本のスイープローラ110,123を当接させる。逆に、キャリア液を吸収しやすい転写紙等に画像を形成するときは、除去力を小さめになるように2本のスイープローラ110,123のうちスイープローラ123を感光体ドラム1から離間させる。
また、上記液体画像形成装置において、上記余剰液除去部材としてのスイープローラ110と上記潜像担持体としての感光体ドラム1の少なくとも一方が表面部に弾性層を備え、上記液除去力可変手段を、該スイープローラ110が該感光体ドラム1に当接する圧力を切替える圧力切替手段としての偏心カム113等を用いて構成した。具体的には、スイープローラ110の表面部に弾性層110aを備えた場合に、スイープローラ110が感光体ドラム1に当接する圧力の大きさによって、弾性層110aの弾性変形量が変化し、スイープローラ110と感光体ドラム1との接触幅である除去ニップ幅の大きさが変化する。除去ニップ幅が大きい方が液除去力が大きめになるので、例えば、キャリア液を吸収しにくい転写紙等に画像を形成するときは、除去力を大きめになるように感光体ドラム1に当接するスイープローラ110の圧力を大きくして除去ニップ幅を大きくする。逆に、キャリア液を吸収しやすい転写紙等に画像を形成するときは、除去力を小さめになるように感光体ドラム1に当接するスイープローラ110の圧力を小さくして除去ニップ幅を小さくする。
また、上記液体画像形成装置において、上記余剰液除去部材を表面が無端移動する無端ベルトとしてのスイープベルト125で構成し、上記液除去力可変手段を、該スイープベルト125と上記潜像担持体としての感光体ドラム1の接触幅である除去ニップ幅の大きさを切替える除去ニップ幅切替手段を用いて構成した。具体的には、スイープベルト125を駆動ローラ126,一対の従動ローラ127,128により張架し、かつ、一対の従動ローラ127,128を感光体ドラム1に対向させて配置し、スイープベルト125を感光体ドラム1に接触させることで、除去ニップを形成する。このように、スイープベルト125を用いることで、上記スイープローラを用いた場合に比べ除去ニップ幅を広く取ることが容易となり、例えば、スイープローラを複数設けて除去ニップ幅を広く取る構成に比べ、省スペース化が可能となる。なお、除去ニップ幅の調整は、一対の従動ローラ127,128のローラ間距離を変えたり、スイープ部124全体と感光体ドラム1との距離を変えたりして行なう。
上記液体画像形成装置において、上記液除去力可変手段を、上記余剰液除去部材としてのスイープローラ110に、上記潜像の地肌部と該スイープローラ110との間に浮遊している余剰トナーを該スイープローラ110に引き寄せる方向の電界であって、かつ、画像部に付着したトナーを引き剥がさない程度の電界を印加し、しかも、該電界の大きさを切替えることができるバイアス電圧印加手段としてのトランス等を用いて構成した。実験によれば、余剰液除去部材としてのスイープローラに印加する電圧を変化させると、図7,図8に示すように、液除去量が変化し、スイープ後の感光体ドラム1上の液付着量が変化する。これにより、転写紙の性質に基づいて、感光体ドラム1からの液除去が最適となるように、バイアス電圧を切替えることで、高品質な画像が得られる。例えば、表面粗さが粗い転写紙、液吸収性のよい転写紙、非塗工紙または塗工度合いの低い転写紙などをセットするときは、比較的多く現像剤を付着させる必要があるので、大きめのスイープバイアス電圧(例えば600V)を選択する。これに対して、表面粗さがよい転写紙、液吸収性の悪い転写紙、塗工度合いの高い転写紙などをセットするときは、転写紙に付着する現像剤を比較的少なくした方が良い画像を得られるので、小さめのスイープバイアス電圧(例えば300V)を選択する。よって、上記接離手段、上記圧力切替手段、又は上記除去ニップ幅切替手段と組合わせて用いることにより、転写材の性質に基づいてより正確な液除去量の制御が可能となる。また、バイアス電圧印加手段のみでも転写材の性質に基づいて液除去量を切替えることができるので、上記接離手段等を設ける構成に比べ駆動機構などが必要なく電気信号で切替制御ができ、装置をコンパクトに構成することができる。特に、上記無端ベルトを用いる構成では、除去ニップ幅を広く取れるため、電界を印加する時間が長くなり、画像部のトナーを除去することなく余剰液を除去できる。
また、上記液体画像形成装置において、上記余剰液除去部材としてのスイープローラ110に付着した余剰液を除去するためのクリーニング部材としてクリーニングブレード111を設け、上記液除去力可変手段を、該クリーニングブレードが該スイープローラ110に当接する圧力を切替えるクリーニング部材圧力切替手段としての偏心カム137等を用いて構成した。実験によれば、図11に示すように、スイープローラ110の液付着量が少ないと感光体ドラム1からの液除去量が多いため除去後の感光体上付着量が少なくなる。これに対して、スイープローラ110上の液付着量が多いと感光体ドラム1からの液除去量が少ないため除去後の感光体上付着量が多くなる。スイープローラ110上の液付着量は、クリーニングブレード111の押圧力によって制御できるので、例えば、表面粗さが粗い転写紙等をセットするときは、比較的多く現像剤を付着させる必要があるので、クリーニングブレード111のスイープローラ110に対する押圧力を小さめにするように選択する。これに対して、表面粗さがよい転写紙等をセットするときは、転写紙に付着する現像剤を比較的少なくした方が良い画像を得られるので、クリーニングブレード111のスイープローラ110に当接させる押圧力を大きめにするように選択する。
【0065】
【発明の効果】
請求項1乃至5の発明においては、潜像担持体に余剰液除去部材が当接しているので、例えば、スリットノズルによる圧縮空気の噴出では除去が困難な高粘性高濃度の液体現像剤を、容易に除去することができる。また、潜像担持体に余剰液除去部材を当接させる構成であるため、スクイズローラを潜像担持体に対して所定間隔をとって対向配置する従来構成に比べ、機械精度を高精度に維持しなくてもよい。そして、転写材の性質に基づいて余剰液除去手段の液除去力を切り替え、転写材に応じて除去すべき量だけ余剰の液体現像剤を除去して液膜を規制するので、転写不良、文字太り、画像後端流れ等のない良好な画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、液体画像形成装置の要部概略構成図。
(b)は、操作パネルのA部拡大図。
【図2】(a)は、スイープローラと感光体ドラムが離間した状態の説明図。
(b)は、スイープローラと感光体ドラムがニップ幅小で当接した状態の説明図。
(c)は、スイープローラと感光体ドラムがニップ幅大で当接した状態の説明図。
【図3】(a)及び(b)は、現像ニップにおける現像剤の状態を模式的に示した図。
【図4】(a)及び(b)は、感光体ドラムとスイープローラとにより形成される除去ニップでの現像剤の状態を模式的に示した図。
【図5】(a)は、実施例2に係る液体画像形成装置の要部概略構成図。
(b)は、操作パネルのB部拡大図。
【図6】実施例3に係る液体画像形成装置の要部概略構成図。
【図7】スイープローラが1本の場合の、感光体上の画像部と非画像部の液付着量と、スイープバイアス値との関係を示したグラフ。
【図8】スイープローラが2本の場合の、感光体上の画像部と非画像部の液付着量と、スイープバイアス値との関係を示したグラフ。
【図9】実施例4に係る液体画像形成装置の要部概略構成図。
【図10】スイープローラの接離とスイープバイアス印加とを組合わせた構成の液体画像形成装置の要部概略構成図。
【図11】スイープローラ上液付着量と、スイープローラによる液除去後の感光体上付着量との間の関係を示すグラフ。
【図12】(a)は、実施例5に係る液体画像形成装置のクリーニングブレード近傍の要部説明図。
(b)は、クリーニングブレードの他の支持例を示す図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(潜像担持体)
20 帯電器
31 中間転写ベルト
32 転写ローラ
33 張架ローラ
40 除電ランプ
50 ドラムクリーニング装置
51 クリーニングブレード
60 液体現像剤
100 現像装置(液体現像装置)
101 タンク部
102,103 攪拌スクリュー
104 アニロクスローラ(現像剤塗布体)
105 ドクターブレード(規制部材)
106 現像ローラ(現像剤担持体)
107 クリーニングブレード
108 帰還部
109 現像部
110、123 スイープローラ
111 スイープローラ用クリーニングブレード
112 スイープ部
113,137 偏心カム
114 引張りバネ
116,140 ステッピングモータ
117,132,141 操作パネル
118,131,143 制御部
122 第2スイープ部
124 スイープ部
125 スイープベルト
130 トランス

Claims (5)

  1. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該潜像担持体上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段と、該現像後に該潜像担持体上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを有する液体画像形成装置において、
    上記余剰液除去手段が、上記潜像担持体に当接し、該潜像担持体の表面と略等速で同方向に表面移動する余剰液除去部材と、
    該余剰液除去部材の液除去力を可変にするための液除去力可変手段と、
    上記転写材の性質に基づいて該液除去力可変手段を制御する制御手段とを有し、
    上記余剰液除去部材を複数備え、
    上記液除去力可変手段を、該複数の余剰液除去部材のうち少なくとも1つを上記潜像担持体に対して接離させる接離手段を用いて構成したことを特徴とする液体画像形成装置
  2. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該潜像担持体上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段と、該現像後に該潜像担持体上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを有する液体画像形成装置において、
    上記余剰液除去手段が、上記潜像担持体に当接し、該潜像担持体の表面と略等速で同方向に表面移動する余剰液除去部材と、
    該余剰液除去部材の液除去力を可変にするための液除去力可変手段と、
    上記転写材の性質に基づいて該液除去力可変手段を制御する制御手段とを有し、
    上記余剰液除去部材と上記潜像担持体の少なくとも一方が表面部に弾性層を備え、
    上記液除去力可変手段を、該余剰液除去部材が該潜像担持体に当接する圧力を切替える圧力切替手段を用いて構成したことを特徴とする液体画像形成装置。
  3. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア液中にトナーが分散されてなる高粘性高濃度の液体現像剤を用いて、該潜像担持体上に形成された該潜像を現像して顕像化する現像手段と、該現像後に該潜像担持体上の余剰液体現像剤を除去して液膜を規制する余剰液除去手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段とを有する液体画像形成装置において、
    上記余剰液除去手段が、上記潜像担持体に当接し、該潜像担持体の表面と略等速で同方向に表面移動する余剰液除去部材と、
    該余剰液除去部材の液除去力を可変にするための液除去力可変手段と、
    上記転写材の性質に基づいて該液除去力可変手段を制御する制御手段とを有し、
    上記余剰液除去部材を表面が無端移動する無端ベルトで構成し、
    上記液除去力可変手段を、該無端ベルトと上記潜像担持体との接触幅である除去ニップ幅の大きさを切替える除去ニップ幅切替手段を用いて構成したことを特徴とする液体画像形成装置。
  4. 請求項1,2又の液体画像形成装置において、
    上記液除去力可変手段を、上記余剰液除去部材に、上記潜像の地肌部と該余剰液除去部材との間に浮遊している余剰トナーを該余剰液除去部材側に引き寄せる方向の電界であって、かつ、画像部に付着したトナーを引き剥がさない程度の電界を印加し、しかも、該電界の大きさを切替えることができるバイアス電圧印加手段を用いて構成したことを特徴とする液体画像形成装置。
  5. 請求項1,2,3又の液体画像形成装置において、
    上記余剰液除去部材に付着した余剰液を除去するためのクリーニング部材を設け、
    上記液除去力可変手段を、該クリーニング部材が該余剰液除去部材に当接する圧力を切替えるクリーニング部材圧力切替手段を用いて構成したことを特徴とする液体画像形成装置
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