JP4764982B2 - 電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム - Google Patents

電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム Download PDF

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Description

本発明は、風力発電機等の発電機から電力系統に加える電力を安定化するシステムに係り、特に、電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムに関する。
近年、風力や太陽光など自然エネルギーを利用した分散型電源の電力系統への連系が増加している。しかし、自然エネルギーを利用した分散型電源は、風速などの自然条件に応じて時々刻々と出力が変動するため、特に僻地や離島などの弱い電力系統では系統の周波数や電圧の変動が生じ、問題となる場合がある。
また、将来、マイクログリッドの導入を進めることが考えられる。マイクログリッドでは、自然エネルギーを利用した分散型電源の出力変動や、需要化設備の電力需要変動により、需給アンバランスが生じ、連系点の潮流が時々刻々と変化する。このため、連系点電力制御を行い、連系点潮流を事前計画値にあわせてできるだけ一定とし、商用系統に悪影響を与えない運用が求められる。しかし、ガスタービン等の制御可能な分散型電源には負荷追従性に限界があり、速い潮流変動は抑制できないという問題がある。
従来より、フライホイールや二次電池などの電力貯蔵装置を用いて、電力の吸収または放出を行うことにより、出力変動、負荷変動、潮流変動等の電力変動分を補償するシステムが開発されている。例えば、風力発電機の出力変動補償を行う場合、風力発電機の発電出力が増加した場合には、電力貯蔵装置の電力放出を減少または電力吸収を増大させ、風力発電機の発電出力が減少した場合には、電力貯蔵装置の電力吸収を減少または電力放出を増大させることにより、風力発電機と電力貯蔵装置の連系点の電力変動を補償することができる。
ただし、電力変換器の機器容量、及び電力貯蔵装置の貯蔵電力量は有限であり、電力変換器においては充放電電力、電力貯蔵装置においては貯蔵電力量に運転許容範囲が存在する。運転許容範囲を逸脱した場合、例えば電力変換器では機器の停止、フライホイールでは回転数オーバーによる装置の停止や回転数不足による運転の不安定化、二次電池では過充電・過放電による電池寿命の低下につながる。そこで通常、運転許容範囲の逸脱を防止するためのリミッタを制御装置の出力段に設けている。
特許文献1では、フライホイールの制御装置において、充放電電力が電力変換器の運転許容範囲を超えないように充放電電力リミッタを設け、またフライホイールの回転速度(貯蔵電力量に相当)がフライホイール(電力貯蔵装置)の運転許容範囲を超えないように速度リミッタを設け、機器を保護している。
特開平11−262186号公報
また、電力貯蔵装置や電力変換器では充放電の際に損失が発生するため、そのままでは電力貯蔵装置に蓄えられる平均的な貯蔵電力量は徐々に減少し、終には貯蔵電力量の下限値に至り電力変動補償効果が得られなくなる。同様に有効電力変動量の平均値が電力貯蔵装置から充電する方向に偏っていた場合、そのままでは電力貯蔵装置に蓄えられる平均的な貯蔵電力量は徐々に増加し、終には貯蔵電力量の上限値に至り電力変動補償効果が得られなくなる。そこで、電力貯蔵装置の充放電量の平均的な偏りを補正し、貯蔵電力量が長期的に上下限値で張り付いてしまう状態を防止するための、各種制御方式が提案されている。
電力貯蔵装置としてフライホイールを用いる例として特許文献2、二次電池を用いる例として非特許文献1等が挙げられる。
特許文献2では、フライホイールの制御装置において、フライホイールの回転速度(貯蔵電力量に相当)と目標回転速度(回転速度上限値と下限値の間に設定)との差異に基づいて回転速度が目標回転速度に近づくよう、フライホイールへの出力指令値に補正信号を加算することにより、フライホイールの充放電量の平均的な偏りを制御している。
非特許文献1では、二次電池の制御装置において、二次電池の端子電圧(貯蔵電力量に相当)があらかじめ設定したしきい値(端子電圧許容範囲に上下二つのしきい値を設定)を超えた場合に、端子電圧許容範囲の中間方向に近づくよう二次電池への出力指令値を補正(分散型電源の有効電力計測値から変動成分を除去した補償目標値に対し補正値を加算することにより、二次電池の充放電量の平均的な偏りを制御している。
特開2001−339995号公報 NEDO-NP-0004蓄電池併設風力発電導入可能性調査(平成14年2月)
しかし、運転状態が運転許容範囲の上下限に達した場合、補償電力の出力値をリミッタにより制限すれば運転許容範囲の逸脱は防止できるが、リミッタ前段、すなわちリミッタ入力信号である補償電力の演算値自体は依然運転許容範囲を超える信号レベルに保たれてしまう。その結果、補償電力が自然に運転許容範囲に収まる信号レベルに落ち着くまでそれ以上の電力補償ができなくなる問題があった。
また、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができない期間の有効電力の変化方向と、電力補償を再開する際の電力補償方向が異なるため、電力補償再開時に補償後の有効電力が急激に変化する問題があった。
本発明の課題は、運転状態が運転許容範囲の上下限に達した場合、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができなくなる時間を短縮し、尚且つ電力補償再開時の補償後有効電力の急激な変動を抑え、電力貯蔵装置の運転許容範囲の中で、より効率的・効果的な電力変動補償が可能な、電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム、その制御装置等を提供することである。
第1の本発明による電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムは、交流電力系統の有効電力を有効電力計測値として検出する有効電力検出手段と、前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値から有効電力変動成分を除去し、補償目標値を算出する補償目標値演算手段と、前記補償目標演算手段で算出された補償目標値と前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値の差を取り、補償電力を算出する補償電力演算手段と、前記補償電力演算手段で算出された補償電力に応じて電力変換器出力指令を発信する電力変換器制御手段と、前記電力変換制御手段から発せられた電力変換器出力指令に応じて、電力貯蔵装置に貯蔵された電力を前記交流電力系統へ入出力する電力変換器を備え、前記補償目標値演算手段は、前記補償目標値を上限閾値と下限閾値との間に制限する機能(以下「内部リミッタ」と呼ぶ)をすることによって実現できる。なお、前記補償目標値演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値と前記有効電力測定値とを加算したものとし、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値と前記有効電力測定値とを加算したものとすることが望ましい。
上記構成の電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムによれば、運転状態が運転許容範囲の上下限に達した場合、内部リミッタにより補償目標値の演算値自体が運転許容範囲に収まる信号レベルに制限される。そのため、有効電力計測値の増減が反転した段階で運転状態が運転許容範囲に入り、電力補償を再開できる。結果、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができない時間が短縮できる。また有効電力の増減が反転したタイミングで電力補償を再開することにより、反転前の電力変動の傾向に沿った電力補償が可能になる。例えば、補償目標値演算手段への入力信号である有効電力計測値が内部リミッタの上限値に達した場合、有効電力計測値が減少を始めた段階で電力補償が再開される。また電力補償を再開する際、有効電力計測値の減少する変動成分を補償することにより、電力補償再開時の補償後有効電力の変動を抑制することができる。
第2の本発明による電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムは、交流電力系統の有効電力を有効電力計測値として検出する有効電力検出手段と、前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値から有効電力変動成分を抽出し、補償電力を算出する補償電力演算手段と、前記補償電力演算手段で算出された補償電力に応じて電力変換器出力指令を発信する電力変換器制御手段と、前記電力変換制御手段から発せられた電力変換器出力指令に応じて、電力貯蔵装置に貯蔵された電力を前記交流電力系統へ入出力する電力変換器とを備え、前記補償目標値演算手段は前記補償電力を上限閾値と下限閾値との間に制限する機能を有することによって実現できる。
上記構成の電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムによれば、運転状態が運転許容範囲の上下限に達した場合、内部リミッタにより補償目標値の演算値自体が運転許容範囲に収まる信号レベルに制限される。そのため、有効電力計測値の増減が反転した段階で運転状態が運転許容範囲に入り、電力補償を再開できる。結果、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができない時間が短縮できる。また有効電力の増減が反転したタイミングで電力補償を再開することにより、反転前の電力変動の傾向に沿った電力補償が可能になる。例えば、補償目標値演算手段への入力信号である有効電力計測値が内部リミッタの上限値に達した場合、有効電力計測値が減少を始めた段階で電力補償が再開される。また電力補償を再開する際、有効電力計測値の減少する変動成分を補償することにより、電力補償再開時の補償後有効電力の変動を抑制することができる。
本発明の電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム、その制御装置等によれば、運転状態が運転許容範囲の上下限に達した場合にも、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができない時間が短縮でき、電力貯蔵装置の運転許容範囲の中で、より効率的・効果的な電力変動補償が可能となる。
また、有効電力の増減が反転した段階で電力補償を再開することにより、反転前の電力変動の傾向に沿った電力補償が可能になる。つまり、運転状態が運転許容範囲の上下限に達した場合でも、滑らかさを維持した電力補償の再開が実現される。
また、電力貯蔵装置を監視する補正信号を加えた場合においても、補正信号を加えたことによる運転許容範囲逸脱を防止しつつ、上記の効果を妨げない電力変動補償を行う。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
尚、本発明は交流電力系統の有効電力変動を抑制する電力安定化システムに関するものであり、以下の説明では、上記自然エネルギーを利用した分散型電源が接続された交流電力系統を例にするが、本発明はこの例に限らない。本発明の電力安定化システムは、負荷変動やマイクログリッド連系運転時の連系点潮流変動等、交流電力系統の有効電力を抑制する目的であれば適用できる。また、以下の説明では、上記自然エネルギーを利用した分散型電源の一例として風力発電機を例にして説明するが、この例に限らず、例えば太陽光発電等であってもよい。
図1は本発明の実施例1における、電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム全体の構成図である。同図の電力安定化システム1は、電力貯蔵装置3、電力変換器4、制御装置5からなり、変圧器を介して電力系統2に接続する。
電力貯蔵装置3は、例えばフライホイール、二次電池、キャパシタ等である。
電力変換器4は、制御装置5からの電力変換器出力指令値PO(ここでは、電力貯蔵装置から電力を放出する方向を正とする)に基づいて、電力系統2と電力貯蔵装置3との間で電力の授受を行う。電力貯蔵装置3がフライホイールである場合は、フライホイール側の交流電力と電力系統側の交流電力を双方向に変換し、電力貯蔵装置3が二次電池・キャパシタ等である場合には、二次電池・キャパシタ側の直流電力と電力系統側の交流電力を双方向に変換する。
またここでは自然エネルギーを利用した分散型電源の出力変動補償を行う場合を想定し、風力発電機が変圧器を介して電力系統に接続されているとする。尚、マイクログリッド連系点の有効電力を検出することにより、連系点潮流変動の抑制等にも応用できる。
制御装置5は、有効電力検出器6、補償目標演算部7、補償電力演算部8、電力変換器制御部9等を有する。
制御装置5は、特に図示しないが、CPU等と、メモリや各種記憶媒体(ハードディスク等)等の記憶装置等を備えたコンピュータで構成されており、上述の有効電力検出部6、補償目標値演算部7、補償電力演算部8、電力変換器制御部9、貯蔵電力量検出部11、補正信号演算部12等による処理(後述する)は、たとえば、CPUが記憶装置に記憶されている所定のアプリケーションプログラム(電力安定化制御プログラム)を読出して実行することにより実現することができる。
あるいは、制御装置5の有効電力検出部6、補償目標値演算部7、補償電力演算部8、電力変換器制御部9、貯蔵電力量検出部11、補正信号演算部12等による処理を専用回路等のハードウェアによって実現してもよい。
また、ハードウェアによって実現する場合、デジタルの制御装置5(プログラマブルコントローラ)を用いて制御してもよいし、オペアンプ等によるアナログ制御回路で実現してもよい。
有効電力検出器6は、風力発電機の出力端の電圧・電流値に基づいて風力発電機の有効電力計測値PGを検出する。
補償目標値演算部7は、ローパスフィルタ等の変動分を除去するフィルタ、あるいは移動平均等の平滑化処理により、有効電力計測値PGから有効電力変動成分を除去し補償目標値PAを演算する。
補償電力演算部8は、補償目標値PAから有効電力計測値PGを減算することにより、補償電力ΔPG(ここでは、電力貯蔵装置から電力を放出する方向を正とする)を演算する。
電力変換器制御部9は、補償電力ΔPGの大きさに応じて変換器への指令値である電力変換器出力指令値POを生成する。
図2では補償目標値演算部の内部構成例を説明する。補償目標値演算部内には有効電力変動分除去フィルタ10(或いは平滑化処理)を設け、有効電力変動分除去フィルタ10には後述する上下限しきい値で演算を止めるリミッタ(以下では内部リミッタと参照する)を設ける。内部リミッタ上下限しきい値(HL、LL)には機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)と有効電力計測値PGとを加算した値を設定する。なお、この機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)は、固定値(例えば電力変換器の出力可能上下限値等)であっても良いし、電力安定化システムの状態(例えば電力貯蔵装置の温度や貯蔵電力量等)に応じて制御される可変値であってもよい。また、図中の有効電力変動成分除去フィルタには一次のローパス特性の伝達関数が記載されているが、本発明はこの伝達関数に制限されるものではない。伝達関数等のフィルタ特性は本発明実施者の設計事項である。
ここで、上述の内部リミッタの機能に関して説明する(なお、このリミッタはダイナミックリミッタと参照されることもある)。従来技術では、電力変換器の出力PO等の運転状態(各種検出信号)が電力変換器、及び電力貯蔵装置の運転許容範囲を逸脱しないように、補償電力ΔPGあるいは電力変換器出力指令値POという処理過程の後半部分に上下限リミッタ(このリミッタを以降「外部リミッタ」と呼ぶ)を設け、機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)を設定していた。この機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)を固定値に設定、或いは可変制御することにより、運転許容範囲の逸脱を防止することはできた。例えば電力変換器の出力POの運転許容範囲逸脱を防止する場合、HLO、LLOに電力変換器の出力上下限値を設定すればよい。
しかし運転状態が外部リミッタの上下限に達した場合、外部リミッタの出力値は上下限値で制限されるが、外部リミッタの入力値である補償電力ΔPG、或いは電力変換器出力指令値POは依然運転許容範囲を超える信号レベルに保たれてしまう。そのため運転許容範囲の逸脱は防止できるが、外部リミッタの入出力値である補償電力ΔPG、或いは電力変換器出力指令値POが自然に運転許容範囲に収まるまで、それ以上の電力補償ができなかった。
また、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償が出来ない期間の有効電力の変化方向と、電力補償を再開する際の電力補償方向が異なるため、電力補償再開時に補償後の有効電力が大きく変化する問題があった。
上記の問題を解決するために、本発明では有効電力変動分除去フィルタ10の中にリミッタを設ける。この構成は従来技術と比較すると、リミッタの位置が処理過程の前半部分に配置されるという点で大きく異なる。さらに、フィルタ内にリミッタを設けることにより、演算値自体が許容範囲に収まる信号レベルに制限するため、従来技術で問題となっていた過剰な演算を防止できる。
なお、フィルタ内にリミッタを設ける実装方法は、フィルタの種類や演算方法(デジタルフィルタ、アナログフィルタ、伝達関数等)に依存する。また、演算の抑制の仕方によって上下限値に達する時や分離する時の出力の仕上がり具合が異なる。つまり、本発明におけるフィルタ内のリミッタの構成は、本発明の実施者が目的に応じて行う設計事項である。
この技術的工夫により、例えばフィルタへの入力信号である有効電力計測値PGが急激に増加し内部リミッタの上限値に達した場合、内部リミッタにより補償目標値PAの演算値自体が運転許容範囲に収まる信号レベルに制限されるため、有効電力計測値PGが減少を始めた段階で電力補償が再開される。つまり、運転状態が許容範囲内の上下限値に張り付き電力補償ができない時間が短縮できる。
また、有効電力の増減が反転したタイミングで電力補償を再開することにより、反転前の電力変動の傾向に沿った電力補償が可能になる。
また、内部リミッタ上下限しきい値(HL、LL)を機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)に有効電力計測値PGを加算した値とすることにより、補償目標値PAの大きさは上限値HLO+PG、下限値HLO+PGにて制限される。ところが図3に示されるように、後段の補償電力演算部では補償目標値PAの大きさは上限値HLO+PG、下限値HLO+PGにて制限されているため、有効電力計測値PGを減算することによって求まる補償電力ΔPGの大きさは上限値HLO、下限値HLOにて制限されることになる。これにより電力変換器、及び電力貯蔵装置の運転許容範囲逸脱を防止することができる。
図4は本発明の実施例2における電力安定化システムシステム全体構成の図である。本実施例の構成の主旨は、貯蔵電力量の監視により得られた補正信号を加えた場合に、補正信号を加えたことよって、運転状態が運転許容範囲を逸脱してしまわないようにしながらも、本発明の実施例1の特徴を損なわないようにすることである。
同図の電力安定化システム1は、実施例1の構成要素に加えて、貯蔵電力量検出器11と補正信号演算部12を有する。
貯蔵電力量検出器11は、電力貯蔵装置の貯蔵電力量ESを、直接あるいは間接的に検出/算出する。例えば電力貯蔵装置がフライホイールの場合は、フライホイール回転数を検出し、二次電池・キャパシタ等である場合は端子電圧を検出して、前記検出結果に基づいて貯蔵電力量ESを算出する。
補正信号演算部12は、貯蔵電力量検出器11から貯蔵電力量ESを受け取り、補正信号PCを算出し、補償目標値PAまたは補償電力ΔPGに加算する。このとき、さらに補償目標値演算部7にも補正信号PCを転送する。
図5は本発明の実施例2における補償目標値演算部7の構成例を説明する。なお、本構成例は、補償電力ΔPGに補正信号PCを加算する場合にも実質的に同じである。
同図に示されるように、補償目標演算部7は内部リミッタ付有効電力変動成分除去フィルタを有し、有効電力計測値PGから補償目標値PAを算出する。このとき、内部リミッタ上下限しきい値(HL、LL)を以下のように定める。
内部リミッタ上限しきい値HL=
機器保護上限しきい値HLo+有効電力計測値PG−補正信号PC
内部リミッタ下限しきい値LL=
機器保護下限しきい値LLo+有効電力計測値PG−補正信号PC
つまり、補償目標値PAの大きさは上限値PG+HLo−PC、下限値PG+LLo−PCで制限される。
このように定める利点を、図6を使って説明する。上限値PG+HLo−PC、下限値PG+LLo−PCで制限された補償目標値PAは、後段にて補正信号PCが加算され、補償電力演算部8では有効電力計測値PGが減算される。結果として、補償電力ΔPGの大きさは上限値HLo下限値LLoで制限される。つまり、補正信号PCを補償電力ΔPGに反映させながらも、変動自体は上限値HLo下限値LLoに制限させることが可能である。これにより電力変換器および電力貯蔵装置の運転許容範囲逸脱を防止しつつ、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができない時間が短縮できる。
図7は本発明の実施例3におけるシステム全体構成の図である。
図示の電力安定化システム1は、電力貯蔵装置3、電力変換器4、制御装置5からなり、変圧器を介して電力系統に接続する。また、本実施形態においても、自然エネルギーを利用した分散型電源の出力変動補償を行う場合を想定し、風力発電機が変圧器を介して電力系統に接続されているものとする。
制御装置5は、有効電力検出器6、補償電力演算部8、電力変換器制御部9等を有する。
有効電力検出器は6、風力発電機の出力端の電圧・電流値に基づいて風力発電機の有効電力計測値PGを検出する。
補償電力演算部7はハイパスフィルタ等により、有効電力計測値PGから有効電力変動成分を抽出し補償電力ΔPG(ここでは、電力貯蔵装置から電力を放出する方向を正とする)を算出する。
電力変換器制御部9は、補償電力ΔPGの大きさに応じて変換器への指令値である電力変換器出力指令値POを生成する。
なお、実施例1と実施例2では補償目標値演算部7にて有効電力計測値PGから有効電力変動成分を除去して補償目標値PAを演算し、補償電力演算部にて補償目標値PAから有効電力計測値PGを減算して補償電力ΔPGを演算するが、本実施例3では補償電力演算部8において、ハイパスフィルタ等によって有効電力測定値PGから有効電力変動成分を抽出して補償電力を演算する。すなわち、実施例3では異なる構成によって同じ機能を実現している。
図8では、実施例3における補償電力演算部の構成を説明する。補償電力演算部8内に有効電力を抽出するフィルタ(ハイパスフィルタ等)13に上下限しきい値で演算を止める内部リミッタを設け、内部リミッタ上下限しきい値(HL、LL)に機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)を設定する。なお、この機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)は、固定値(例えば電力変換器の出力可能上下限値等)であっても良いし、電力安定化システムの状態(例えば電力貯蔵装置の温度や貯蔵電力量等)に応じて制御される可変値であってもよい。また、図中の有効電力変動成分抽出フィルタには一次のハイパス特性の伝達関数が記載されているが、本発明はこの伝達関数に制限されるものではない。伝達関数などのフィルタ特性は本発明実施者の設計事項である。
この内部リミッタにより例えばフィルタへの入力信号である有効電力計測値PGが急激に増加し内部リミットの上限値に達した場合、内部リミッタにより補償電力ΔPGの演算自体が運転許容範囲視収まる信号レベルに制限されるため、有効電力計測値PGが減少を始めた段階で電力補償が再開される。つまり、運転状態が許容範囲内の上下限値に張り付き電力補償ができない時間が短縮できる。
また、有効電力の増減が反転したタイミングで電力補償を再開することにより、反転前の電力変動の傾向に沿った電力補償が可能になる。
また、内部リミッタ上下限しきい値(HL、LL)を機器保護上下限しきい値(HLO、LLO)とすることにより、補償目標値PAの大きさは上限値HLO、下限値HLOにて制限される。これにより電力変換器、及び電力貯蔵装置の運転許容範囲逸脱を防止することができる。
図9は本発明の実施例4における電力安定化システムシステム全体構成の図である。本実施例の構成の目的は、電力貯蔵量の監視により得られた補正信号を加えた場合に、補正信号を加えたことよって、運転状態が運転許容範囲を逸脱してしまわないようにしながらも、本発明の実施例3の特徴を損なわないようにすることである。
同図の電力安定化システム1は、実施例3の構成要素に加えて、貯蔵電力検出器11と補正信号演算部12を有する。
貯蔵電気量検出器11は、電力貯蔵装置の貯蔵電力量ESを、直接あるいは間接的に検出/算出する。例えば電力貯蔵装置がフライホイールの場合は、フライホイール回転数を検出し、二次電池・キャパシタ等である場合は端子電圧を検出して、前記検出結果に基づいて貯蔵電力量ESを算出する。
補正信号演算部12は、貯蔵力量検出器11から貯蔵力量ESを受け取り、補正信号PCを算出し、補償電力ΔPGに加算する。このとき、さらに補償目標値演算部7にも補償目標値PAを転送する。
図10は本発明の実施例4における補償電力演算部7の構成例を説明する。同図に示されるように、補償目標演算部7は内部リミッタ付有効電力変動成分抽出フィルタを有し、有効電力計測値PGから補償電力ΔPGを算出する。このとき、内部リミッタ上下限しきい値(HL、LL)を以下のように定める。
内部リミッタ上限しきい値HL=機器保護上限しきい値HLo−補正信号PC
内部リミッタ下限しきい値LL=機器保護下限しきい値LLo−補正信号PC
つまり、補償目標値PAの大きさは上限値HLo−PC、下限値LLo−PCで制限される。
このように定める利点を、図10を使って説明する。上限値HLo−PC、下限値LLo−PCで制限された補償電力ΔPGは、後段にて補正信号PCが加算され、補償電力演算部8では有効電力計測値PGが減算される。結果として、補償電力ΔPGの大きさは上限値HLo下限値LLoで制限される。つまり、補正信号PCを補償電力ΔPGに反映させながらも、変動自体は上限値HLo下限値LLoに制限させることが可能である。これにより電力変換器および電力貯蔵装置の運転許容範囲逸脱を防止しつつ、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができない時間が短縮できる。
以上説明した電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの上記効果について、以下、本発明者による検証結果について示す。
ここでは、本発明の実施例1における電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムにおいて補償目標値演算部に電力変換器の出力範囲逸脱を防止するための内部リミッタを設けた場合(以下「内部リミッタを設けた場合」)の実測波形と、補償電力ΔPGに電力変換器の出力範囲逸脱を防止するための外部リミッタを設けた場合(以下「外部リミッタを設けた場合」)のシミュレーション結果とを、図11、図12、図13に示す。
以下のシュミレーションにおいて、内部リミッタ上下限しきい値は下式とする。
内部リミッタ上下限しきい値(HL、LL)
=機器保護上下限しきい値(HLo、LLo)+有効電力計測値PG
外部リミッタ上下限しきい値は下式とする。
外部リミッタ上下限しきい値=機器保護上下限しきい値(HLo、LLo)
また機器保護上下限しきい値(HLo、LLo)は電力変換器の出力上下限値±0.2[pu]固定とする。
図11に、内部リミッタを設けた場合の補償目標値PAの実測波形と、外部リミッタを設けた場合の補償目標値PA’のシミュレーション結果と、内部リミッタを設けた場合の内部リミッタ上限しきい値HL及び内部リミッタ下限しきい値LLの実測波形を示す。
図11の波形より、47500秒近辺からの有効電力の減少に対し、外部リミッタを設けた場合、47600秒近辺から47900秒近辺まで補償目標値PA’は内部リミッタ上限しきい値HLを上回っている。これは外部リミッタを設けた場合、補償目標値PA’が運転許容範囲を逸脱するレベルに達しても補償目標値PA’自体は大きさが制限されないことを示しており、結果、再び有効電力が増加に転じ補償目標値PA’が自然に外部リミッタの範囲内に納まるまで、補償目標値PA’が外部リミッタのしきい値を超過する信号レベルを維持することを示している。
また47900秒近辺で補償目標値PA’と内部リミッタ上限しきい値HLとが交差している。これは電力補償再開時に有効電力の変化方向と、電力補償方向とが異なることを示しており、これが電力補償再開時における補償後有効電力の変動要因となる。
一方、内部リミッタを設けた場合、47600秒近辺から47800秒近辺まで補償目標値PAは内部リミッタ上限しきい値と同じ値をたどり、47800秒近辺で有効電力が再び増加に転じて以降、補償目標値PAは内部リミッタ上限しきい値HLを下回っている。これは内部リミッタを設けた場合、補償目標値PA自体が内部リミッタ上下限しきい値で制限されることを示しており、結果、有効電力が反転した段階で補償目標値PAが内部リミッタの上下限しきい値の範囲内に収まることを示している。
また47800秒近辺で補償目標値PAと内部リミッタ上限しきい値HLとが分離している。これは電力補償再開時にそれまでの有効電力の変化方向に沿った電力補償を行うことを示しており、これにより電力補償再開時における補償後有効電力の変動が抑制できる。
図12に、内部リミッタを設けた場合の補償電力ΔPGの実測波形と、外部リミッタを設けた場合の補償電力ΔPG’のシミュレーション結果を示す。
図12の波形より、外部リミッタを設けた場合、47600秒近辺から47900秒近辺まで補償電力ΔPG’は外部リミッタにより機器保護上限しきい値HLo(0.2[pu])に制限される。一方、内部リミッタを設けた場合、47600秒近辺から47800秒近辺まで補償電力ΔPGは機器保護上限しきい値HLo(0.2[pu])にて制限される。
これは図11で説明した通り、外部リミッタを設けた場合と比較して、内部リミッタを設けた場合の方が、早期に補償動作を再開できることを示している。
図13に、内部リミッタを設けた場合の補償後有効電力PG+ΔPGの計測結果と、外部リミッタを設けた場合の補償後有効電力PG+ΔPG’のシミュレーション結果、及び(補償前の)有効電力計測値PGを示す。この量は補償後の電力系統に供給される電力が補償前と比較しどれだけ平滑化されているかを計る目安となる。
図13の波形より、外部リミッタを設けた場合、47600秒近辺から47900秒近辺まで補償できなかった有効電力変動成分が補償後有効電力PG+ΔPG’に現れており、補償動作再開時の電力変化も大きいことが分かる。補償動作再開時の電力変化が急激である理由は、運転状態が運転許容範囲の上下限に張り付き電力補償ができない期間の有効電力の変化方向と、電力補償を再開する際の電力補償方向が異なるためである。
一方、内部リミッタを設けた場合、47600秒近辺から47800秒近辺まで補償できなかった有効電力変動成分が補償後有効電力PG+ΔPGに現れているが、早期に補償動作を再開しており、また補償動作再開時の電力変動も小さいことが分かる。補償電力ΔPGは機器保護上限しきい値HLo(0.2[pu])にて制限される。内部リミッタを設けた場合における、補償動作再開時の電力変動が小さい理由は、有効電力の増減が反転したタイミングで補償動作を再開することにより、反転前の電力変動の傾向に沿った電力変動補償が可能になるためである。
以上に説明したように、本例の電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムによれば、電力貯蔵装置の運転許容範囲内で効率的・効果的な電力変動補償が可能な、電力貯蔵装置を用いた電力変動補償システムを提供できる。
本発明の実施例1におけるシステム全体の構成図である。 実施例1における補償目標値演算部の構成図である。 実施例1における補償電力の演算方法を説明する図である。 本発明の実施例2におけるシステム全体の構成図である。 本発明の実施例2における補償目標値演算部の構成図である。 本発明の実施例2における補償電力の演算方法を説明する図である。 本発明の実施例3におけるシステム全体の構成図である 本発明の実施例3における補償電力演算部の構成図である。 本発明の実施例4におけるシステム全体の構成図である。 本発明の実施例4における補償電力演算部の構成図である。 補償目標値と内部リミッタ上下限しきい値を示すグラフである。 補償電力の示すグラフである。 補償前後の分散型電源有効電力を示すグラフである。
符号の説明
1 電力安定化システム
2 電力系統
3 電力貯蔵装置
4 電力変換器
5 制御装置
6 有効電力検出部
7 補償目標値演算部
8 補償電力演算部
9 電力変換器制御部
10 内部リミッタ付きローパスフィルタ
11 貯蔵電力量検出器
12 補正信号演算部
13 内部リミッタ付きハイパスフィルタ

Claims (18)

  1. 交流電力系統の有効電力変動を抑制する電力安定化システムにおいて、
    前記交流電力系統に対して電力の貯蔵と放出を行う電力貯蔵装置と、
    前記交流電力系統の有効電力を有効電力計測値として検出する有効電力検出手段と、
    前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値から有効電力変動成分を除去し、補償目標値を算出する補償目標値演算手段と、
    前記補償目標演算手段で算出された補償目標値と前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値の差を取り、補償電力を算出する補償電力演算手段と、
    前記補償電力演算手段で算出された補償電力に応じて電力変換器出力指令を発信する電力変換器制御手段と、
    前記電力変換器制御手段から発せられた電力変換器出力指令に応じて、前記電力貯蔵装置に貯蔵された電力を前記交流電力系統へ入出力する電力変換器を備え、
    前記補償目標値演算手段は、前記補償目標値を上限閾値と下限閾値との間に制限する機能を有する
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  2. 請求項1に記載の電力安定化システムであって、
    前記補償目標値演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値と前記有効電力測定値とを加算したものであり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値と前記有効電力測定値とを加算したものである
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  3. 請求項1に記載の電力安定化システムであって、
    前記電力貯蔵装置の貯蔵電力量またはそれに相当する信号を検出する貯蔵電力量検出手段と、
    前記貯蔵電力量検出手段により検出された前記貯蔵電力量から、前記補償目標値或いは前記補償電力を補正する補正信号を演算する補正信号演算手段と、
    を備えることを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  4. 請求項3に記載の電力安定化システムであって、
    前記補償目標値演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値と前記有効電力測定値とを加算し前記補正信号を減算したものであり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値に前記有効電力測定値を加算し前記補正信号を減算したものである
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  5. 交流電力系統の有効電力変動を抑制する電力安定化システムにおいて、
    前記交流電力系統に対して電力の貯蔵と放出を行う電力貯蔵装置と、
    前記交流電力系統の有効電力を有効電力計測値として検出する有効電力検出手段と、
    前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値から有効電力変動成分を抽出し、補償電力を算出する補償電力演算手段と、
    前記補償電力演算手段で算出された補償電力に応じて電力変換器出力指令を発信する電力変換器制御手段と、
    前記電力変換制御手段から発せられた電力変換器出力指令に応じて、前記電力貯蔵装置に貯蔵された電力を前記交流電力系統へ入出力する電力変換器を備え、
    前記補償電力演算手段は、前記補償電力を上限閾値と下限閾値との間に制限する機能を有する
    ことを特徴とした電力安定化システム。
  6. 請求項5に記載の電力安定化システムであって、
    前記補償電力演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値であり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値である
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  7. 請求項5に記載の電力安定化システムであって、
    前記電力貯蔵装置の貯蔵電力量またはそれに相当する信号を検出する貯蔵電力量検出手段と、
    前記貯蔵電力量検出手段により検出された前記貯蔵電力量から、前記補償電力を補正する補正信号を演算する補正信号演算手段と、
    を備えることを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  8. 請求項7に記載の電力安定化システムであって、
    前記補償電力演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値から前記補正信号を減算したものであり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値から前記補正信号を減算したものである
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  9. 請求項1から請求項8の何れかに記載の電力安定化システムであって、
    前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の記保護上限閾値と前記保護下限閾値は前記電力安定化システムの状態(電力変換器の出力、電力貯蔵装置の貯蔵電力量、電力貯蔵装置の温度)に応じて可変制御される
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システム。
  10. 交流電力系統の有効電力変動を抑制する、電力変換器によって制御された電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置において、
    前記交流電力系統の有効電力を有効電力計測値として検出する有効電力検出手段と、
    前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値から有効電力変動成分を除去し、補償目標値を算出する補償目標値演算手段と、
    前記補償目標演算手段で算出された補償目標値と前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値の差を取り、補償電力を算出する補償電力演算手段と、
    前記補償電力演算手段で算出された補償電力に応じて電力変換器出力指令を発信する電力変換器制御手段を備え、
    前記補償目標値演算手段は、前記補償目標値を上限閾値と下限閾値との間に制限する機
    有することを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
  11. 請求項10に記載の電力安定化システムの制御装置であって、
    前記補償目標値演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値と前記有効電力測定値とを加算したものであり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値と前記有効電力測定値とを加算したもの
    であることを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
  12. 請求項10に記載の電力安定化システムの制御装置であって、
    前記電力貯蔵装置の貯蔵電力量またはそれに相当する信号を検出する貯蔵電力量検出手段と、
    前記貯蔵電力量検出手段により検出された前記貯蔵電力量から、前記補償目標値或いは前記補償電力を補正する補正信号を演算する補正信号演算手段と、
    を備えることを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
  13. 請求項12に記載の電力安定化システムの制御装置であって、
    前記補償目標値演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値と前記有効電力測定値とを加算し前記補正信号を減算したものであり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値と前記有効電力測定値とを加算し前記補正信号を減算したものである
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
  14. 交流電力系統の有効電力変動を抑制する、電力変換器によって制御された電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置において、
    前記交流電力系統の有効電力を有効電力計測値として検出する有効電力検出手段と、
    前記有効電力検出手段で検出された有効電力計測値から有効電力変動成分を抽出し、補償電力を算出する補償電力演算手段と、
    前記補償電力演算手段で算出された補償電力に応じて電力変換器出力指令を発信する電力変換器制御手段を備え、
    前記補償電力演算手段は、前記補償電力を上限閾値と下限閾値との間に制限する機能を有する
    ことを特徴とした電力安定化システムの制御装置。
  15. 請求項14に記載の電力安定化システムの制御装置であって、
    前記補償電力演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値であり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値である
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
  16. 請求項14に記載の電力安定化システムの制御装置であって、
    前記電力貯蔵装置の貯蔵電力量またはそれに相当する信号を検出する貯蔵電力量検出手段と、
    前記貯蔵電力量検出手段により検出された前記貯蔵電力量から、前記補償電力を補正する補正信号を演算する補正信号演算手段を備える
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
  17. 請求項16に記載の電力安定化システムの制御装置であって、
    前記補償電力演算手段の、前記上限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護上限閾値から前記補正信号を減算したものであり、前記下限閾値は前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の保護下限閾値から前記補正信号を減算したものである
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
  18. 請求項10から請求項17の何れかに記載の電力安定化システムの制御装置であって、
    前記電力貯蔵装置または前記電力変換器の記保護上限閾値と前記保護下限閾値は前記電力安定化システムの状態(電力変換器の出力、電力貯蔵装置の貯蔵電力量、電力貯蔵装置の温度)に応じて可変制御される
    ことを特徴とする電力貯蔵装置を用いた電力安定化システムの制御装置。
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