JP4764591B2 - 微粒子ゼオライトからなる塩素含有重合体用安定剤 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、NaA型ゼオライト結晶構造を有しながらも粒子形状は不定形であり、大きな比表面積を有し、且つ特有のX線光電子スペクトルを有する微粒子ゼオライトからなる塩素含有重合体用安定剤に関する。
【従来の技術】
【0002】
塩素含有重合体、例えば塩化ビニル樹脂は熱及び光に曝されるとその分子鎖内で脱塩化水素反応が生じ、樹脂の分解、変色等を生じる。この熱分解に対し塩化ビニル樹脂を安定化するために、従来種々の安定剤或いは安定剤組成物が提案され、広く使用されている。
このような安定剤は、塩素含有重合体の加熱時に発生する塩化水素を捕捉する性質を有するものであり、商業的にはカルシウム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、鉛等の多価金属の有機酸塩及び無機酸塩が、正塩或いは塩基性塩の形で専ら使用されている。
また、代表的なものとして、鉛系安定剤、金属セッケン系或いは有機スズ系安定剤が使用されている。しかしながら、これらは耐熱性があっても耐硫化物性、透明性に劣るとか、毒性を有したり、高価であったりとかの問題があり、多くの場合それぞれの欠点を補うため併用して使用されている。
特に最近は、高温領域で成形加工を行うことが多くなっており、加工時に耐熱安定性を持ち、作業時及び使用面から低毒性の安定剤が一層求められている。
【0003】
例えば、このような安定剤として特公昭58−18939号公報には、塩素含有重合体に対して、イオン交換容量が2.1meq/g以上のA型ゼオライト結晶のアルミノケイ酸塩を熱安定剤として、塩素含有重合体の熱安定化法が記載されている。一方、特公昭61−16735号公報には、ナトリウムA型ゼオライトをイオン交換により2価金属イオンで置換して残留ナトリウムイオンがNa2Oとして10重量%以下であるA型ゼオライト金属置換体であって、その置換体の粒度が電子顕微鏡的観察では実質的に0.1乃至10μmの範囲にあり、かつ光透過式粒度測定法では粒径6μm以下の粒度分布が80%以上であるような均一な粒度分布を有することおよびその置換体の粒子形状が球状ないし丸味のある立方体であることを特徴とする樹脂添加剤用A型ゼオライト金属置換体が記載されている。
また、特開昭56−104966号公報には、ハロゲン化重合体100重量部と、一般式
M2/nO・Al2O3・XSiO2・YH2O
〔式中、MはたとえばV、Mo、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sb、Bi
およびそれらの混合物のような金属であり、
nは陽イオン原子価であり、
Xは0.1〜20の数値であり、
Yは結晶水のモル数であって0〜20の数値を有する〕
により示される天然産及び合成の完全に又は部分的に金属イオン交換されたゼオライト及びその混合物よりなる群から選択される煙抑制剤0.1〜30重量部とからなる組成物が記載されている。
更に、特公平1−32253号公報には、(a)結合水を13〜25重量%含有し、無水型の組成が0.7〜1.1Na2O・Al2O3・1.3〜2.4SiO2である微粒子状の結晶性の合成ナトリウムアルモシリケート4〜100重量部(b)8〜22個の炭素原子を有する脂肪酸のカルシウム塩1〜30重量部(c)8〜22個の炭素原子を有する脂肪酸の亜鉛塩1〜10重量部(d)2〜6の炭素原子および2〜6の水酸基を有するポリオールと8〜22個の炭素原子を有する脂肪酸からの部分エステル(1分子あたり平均して少なくとも1個のポリオール水酸基を有する)4〜40重量部および(e)2〜6の水酸基を有するポリオールのチオグリコール酸エステルおよび/または8〜22個の炭素原子を有する一価アルコールのチオグリコール酸エステル2〜200重量部を有する成形用ポリ塩化ビニル材料用安定剤組成物が記載されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記提案に見られるゼオライト系安定剤は何れも、塩素捕捉性を有するという点で、塩素含有重合体用安定剤として優れたものであるが、実際に塩素含有重合体に配合する場合には未だ改善されるべき点が多い。
即ち、安定剤は塩素含有重合体の加熱時に発生する塩化水素を捕捉する作用を有するものであるが、同時に安定剤が配合された塩素含有重合体を固有の色相に着色するという問題を抱えている。
一般に、安定剤を配合したときの色相から、安定剤は、赤色乃至褐色に近い発色をする暖色系の安定剤と、青色乃至それに近い発色をする寒色系の安定剤とに大別されるが、ゼオライトは暖色系の安定剤に属している。
このため、ゼオライト系安定剤を実際に塩素含有重合体に配合するには、亜鉛系化合物などの寒色系安定剤を組合せで用い、灰色に無彩色化することによって、固有の色相に発色するのを防止している。
ところが、亜鉛系化合物を安定剤成分として配合した場合、加熱時間が一定時間を経過すると、突然亜鉛バーニングと呼ばれる黒変化現象を起こし、これが熱安定性向上の大きな障害となっている。
ところで、ゼオライトによる塩化水素の捕捉性能は、NaA型ゼオライト構造中に組み込まれたNa成分に依存するものであり、また塩化水素の捕捉はゼオライト粒子の表面を通して行われるものであるが、公知のNaA型ゼオライトの比表面積はせいぜい数m2/gの大きさしかなく、微粒子でしかも比表面積の大きいゼオライトの出現が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、NaA型ゼオライト結晶構造を有しながらも粒子形状は不定形であり、微粒子でしかも表面積が増大した微粒子ゼオライトを得ることに成功した。
すなわち、本発明の目的は、NaA型ゼオライト結晶構造を有しながらも粒子形状は不定形であり、微粒子でしかも増大した比表面積を有する微粒子ゼオライトからなる塩素含有重合体用安定剤を提供するにある。
本発明の他の目的は、亜鉛バーニングの発生に対して耐性を有し、延長化されたギアオーブン耐熱性と持続した塩化水素保持能とを示すゼオライト系の塩素含有重合体用安定剤を提供するにある。
【0006】
本発明によれば、NaA型ゼオライト結晶構造を有し、走査型電子顕微鏡写真で観察して、1次粒子径が500nm以下の不定形粒子の房状凝集体を含有し、且つコールターカウンター法で測定して0.1乃至1.5μmの体積基準粒子径(D50)を有する微粒子ゼオライトからなることを特徴とする塩素含有重合体用安定剤が提供される。
【0007】
本発明の塩素含有重合体用安定剤として用いる微粒子ゼオライトでは、
1.BET比表面積が10m2/g以上であること、
2.X線光電子分光法(XPS)で測定して、下記式(1)
C1(%)=[O1s2/(O1s1+O1s2)]×100 (1)
式中、O1s1は、531eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積、
O1s2は、533eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積で
ある、
で表される酸素(O)1sスペクトルから求めたピーク面積比率(C1)が6.0%以上であること、
3.吸油量(JIS K 5101)が30ml/100g以上であること、
4.X線光電子分光法(XPS)で測定して、下記式(2)
C2(%)=[Na1s/(O1s1+O1s2)]×100 (2)
式中、Na1sは、1073eV付近に観測されるNa原子1sスペクトルのピーク面積
、
O1s1は、531eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積、
O1s2は、533eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積で
ある、
で表されるピーク面積比率(C2)が100%以下であること、
5.ゼオライトの860℃で30分間熱処理品を基準とし、20℃でCaCl2 水溶液に1分間接触後の炭酸カルシウムのmg数で表したカルシウム交換容量(E1)が280mg/g以上であり、且つ同様の条件で3分間接触後のカルシウム交換容量をE3としたとき、E1/E3の比率が0.85以上であること、
が好ましい。
本発明によればまた、前記微粒子ゼオライトの表面は、カップリング剤、ワックス、油状物質或いは樹脂により被覆されていることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
[微粒子ゼオライト]
本発明で用いる微粒子ゼオライトは、NaA型ゼオライト結晶構造を有し、走査型電子顕微鏡写真で観察して、1次粒子径が500nm以下の不定形粒子の房状凝集体を含有しており、且つコールターカウンター法で測定して0.1乃至1.5μmの体積基準粒子径(D50)を有することに特徴を有するものである。
【0009】
添付図面の図1は、本発明で用いる微粒子ゼオライトのX線回折像であり、一方図2は従来塩素含有重合体用安定剤および洗剤用ビルダーとして使用されているNaA型ゼオライトのX線回折像であって、本発明で用いる微粒子ゼオライトがNaA型ゼオライトの結晶構造を有していることが分かる。
【0010】
一般に、NaA型ゼオライトは、立方体の定形粒子構造を示すが、本発明で用いる微粒子ゼオライトは、NaA型ゼオライトに特有のX線回折像を有しながら、しかも不定形の粒子構造を示す。
すなわち、かかる微粒子ゼオライトは、走査型電子顕微鏡写真で観察すると、ゼオライト粒子が粉砕により不定形に変化しており、しかも粉砕により生じる1次粒子径が500nm以下の不定形粒子も房状の凝集体として存在しているという粒子構造上の特徴を有している。
【0011】
図6は本発明で用いる微粒子ゼオライトの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真であり、図7は原料として用いたNaA型ゼオライトの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
この写真から、本発明で用いる微粒子ゼオライトは、立方体のゼオライト粒子構造が不定形に破壊され、粒子径が500nm以下と微細である不定形1次粒子が凝集して2次粒子を形成していることが確認される。このような凝集構造は、1次粒子が高い表面エネルギーを有しているため形成されたと考えられる。
図6では比較的粒径の大きい不定形粒子が微細粒子凝集体に混在しているが、勿論微粒子の房状凝集体のみからなっていてもよい。
【0012】
本発明で用いる微粒子ゼオライトは、前述した粒子構造に関連して、10m2/g以上、特に10乃至100m2/g、更に好ましくは15乃至100m2/gのBET比表面積を有することが顕著な特徴である。
例えば、通常のNaA型ゼオライトでは比表面積が5m2/g程度であり、また粒径がサブミクロンのものでも比表面積が6m2/g程度であるのに対して、本発明で用いる微粒子ゼオライトでは上述した範囲の大きな比表面積を示すのであって、この比表面積の増大が、後述するように、熱安定剤として用いたときの塩化水素保持能の増大につながっている。
【0013】
NaA型ゼオライトは、Si−O四面体が相隣るAl−O四面体と結合し、3次元の立体網構造を形成した、いわゆるテクトケイ酸塩鉱物であるが、この網目の隙間は窒素分子を通すには小さすぎることから、上記比表面積はゼオライト粒子内細孔によるものではなく、ゼオライト粒子外形の表面積が真の意味で増大したことを表しているものと思われる。このNaA型ゼオライトの比表面積の増大は、その製法に関して後述するが、ゼオライト粒子中のひび割れの発生や粒子の微細化に関連していると思われる。
【0014】
更にまた、本発明で用いる微粒子ゼオライトは、X線光電子分光法(XPS)で測定して、下記式(1)
C1(%)=[O1s2/(O1s1+O1s2)]×100 (1)
式中、O1s1は、531eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積、
O1s2は、533eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積で
ある、
で表される酸素(O)1sスペクトルから求めたピーク面積比率(C1)が6.0%以上であることも特徴である。
【0015】
X線光電子分光法(XPS)では、エネルギーhνの入射光子がK殻の電子をはじき出したとするとき、出てくる電子のエネルギーEkが下記式(3)で表される。
Ek=hν−EB−φ ‥(3)
ここで、EBは電子の束縛エネルギーであり、φは仕事関数である。
原子核に比較的強く束縛されている内殻電子では、束縛エネルギーは数百eV乃至数keVのオーダーであるが、入射光子としてX線を用いることにより、内殻電子の束縛エネルギーの測定が可能となるものである。検出器に検出される電子は、観測対象元素にもよるが表面からの深さがおよそ数nmまでの範囲で発生したものであり、表面から数層までの原子情報が得られる。
【0016】
酸素原子における1s電子の束縛エネルギーは、ほぼ532eV近傍に現れることが知られているが、図3は本発明に用いるA型ゼオライトの酸素原子における1s電子のXPSスペクトルを示し、一方図4は従来のゼオライト安定剤(水澤化学製)の酸素原子における1s電子のXPSスペクトルである。
図3及び図4のスペクトルは、ガウス曲線(正規分布曲線)からずれており、ピークを複数に波形分離することができる。
図3及び図4においても、このスペクトルは、束縛エネルギー531eV付近のピーク(破線で示す)と束縛エネルギー533eV付近のピーク(一点鎖線で示す)とに分離でき、これらのピークについてそれぞれピーク面積を求めることができる。
【0017】
従来のNaA型ゼオライトについて、前記式(1)で求めたピーク面積比率(C1)は5.6%(試料−3)であるのに対して、本発明で用いるNaA型ゼオライトのピーク面積比率(C1)は6.0%以上、特に11.0乃至15.0%であり、酸素原子における1s電子状態に明らかな差違が認められる。
実際に、塩素含有重合体用安定剤として使用したとき、コンゴーレッド法で測定した塩化水素保持時間(分)とゼオライトの添加量との関係を示す図5においても、ピーク面積比率(C1)が6.0%を下回るゼオライト(図中の試料−3)では添加量が1phrを越えると塩化水素保持時間が飽和する傾向が顕著に認められるのに対して、ピーク面積比率(C1)が6.0%以上のゼオライト(図中の試料−1)では、添加量の増大に伴ってほぼ直線的に塩化水素保持時間も長くなっており、本発明で用いるゼオライトは塩化水素保持能に顕著に優れていることが了解される。
【0018】
NaA型ゼオライトのピーク面積比率(C1)が塩化水素保持能に密接に関係するという事実は、現象として見出されたものであり、その理由は、本発明に何らかの拘束を与えるものではないが、次のように考えられる。
A型ゼオライトは、典型的なテクトアルミノケイ酸塩であり、SiO四面体がその四つの頂点の何れもが相隣るAlO四面体と結合し、3次元の立体構造をなし、AlO四面体の正電荷の不足を補う形で金属カチオンM(Na)が導入されたものである。
本発明で問題としている酸素原子の1s電子は、価電子と異なり、内殻電子であり、そのスペクトルを上記2つのピークに分離できる理由としては酸素原子の電気陰性度に違いがあるためと考えられる。即ち、ゼオライトの結晶の内部ではSi−O−Alのネットワークが形成されているが、この結晶の外面はSi−OH、Al−OH或いは更に結合水で覆われており、この外面に存在する酸素原子ではプロトンにより酸素原子の電気陰性度が高くなり、1s電子の束縛エネルギーが高い状態として観測されたものと思われる。
本発明で用いるA型ゼオライトでは、束縛エネルギー533eV付近のピークの面積比率が従来のゼオライトに比して大きくなっているが、これはSi−OH等の形で存在する酸素原子が増加したことを示すものであり、この機器分析の結果は、本発明で用いるA型ゼオライトでは粒子表面積が著しく増大しているという物理的測定の結果ともよく符合するものである。
【0019】
本発明で用いる微粒子ゼオライトは、一次粒子が微細であって、高い塩化水素保持能およびカルシウム交換能を示すが、凝集構造をとるため、コールターカウンター法で測定した体積基準粒子径(D50)は0.1乃至1.5μm、好ましくは0.1乃至1.0μm、更に好ましくは0.1乃至0.5μmの範囲にあり、粉体としての取り扱いは容易である。
また、本発明で用いる微粒子ゼオライトでは、上記粒子構造に関連して、吸油量(JIS K 5101)が30ml/100g以上、特に32ml/100g以上であり、ゼオライトとしては大きな吸油量を有している。
【0020】
本発明で用いる微粒子ゼオライトは、X線光電子分光装置で測定して、前記式(2)で表されるピーク面積比率(C2)が100%以下であることが好ましい。即ち、従来のA型ゼオライトでは、このピーク面積比率(C2)が100%より大きいのに対して、好適に使用されるA型ゼオライトでは、この面積比率が100%以下に抑制されている。
このNaA型ゼオライトでは微細化される過程で何らかの作用によって粒子表面のナトリウムカチオンの量が減少していると考えられる。
【0021】
[微粒子ゼオライトの製法]
本発明で用いる微粒子ゼオライトは、結晶構造の発達したNaA型ゼオライトを原料とし、このゼオライトを、前述した粒子構造および1次粒径となるまで湿式粉砕することにより得られる。
【0022】
原料となるNaA型ゼオライトとしては、下記の化学組成を有する。
<化学組成>
SiO2 :35〜45%、特に36〜40%
Al2O3 :25〜35%、特に27〜33%
Na2O:13〜20%、特に14〜19%
灼熱減量:1〜18、特に15〜17%
Fe2O3 :3%以下、特に1%以下
CaO:3%以下、特に0.1%以下
MgO:3%以下、特に0.1%以下
このNaA型ゼオライトは、理想的には式Na96(Al96Si96O384)・216H2Oで示される単位胞組成を有し、式中左のナトリウム分がイオン交換性の成分である。
【0023】
このNaA型ゼオライトは、一例(ICDD 39−222)として、下記表で代表されるX線回折像を有する。
<X線回折像>
面間隔d(nm) 相対強度[I/In]
1.2290 100
0.8710 69
0.71100 35
0.55100 25
0.43600 6
0.41070 36
0.37140 53
0.34170 16
0.32930 47
0.29870 55
0.29040 9
0.27540 12
0.26260 22
0.25150 5
0.24640 4
【0024】
用いるNaA型ゼオライトは、上記表と実質上同一のX線回折像を有することが望ましいが、アルミノケイ酸アルカリの合成法によっては、各回折ピークの相対強度が或る程度、即ち一般には±30%以内、特に±20%以内で変化することがあり、このようなNaA型ゼオライトも勿論、本発明の目的に有利に使用し得る。
原料として用いるNaA型ゼオライトは、結晶構造の発達したものであることが、安定剤として用いたときの塩化水素保持能の点で好ましく、このゼオライトは立方体乃至角の丸められた立方体粒子であり、その粒径(D50)は一般に1乃至10μm、好適には1乃至5μmの範囲にある。
【0025】
本発明によれば、上記NaA型ゼオライトを湿式粉砕する。湿式粉砕によれば、乾式粉砕に比して、粒子の破壊が容易で、粉砕の効率も高いことが知られているが、本発明においても、湿式粉砕を用いることにより、NaA型ゼオライトから前述した粒子構造或いは更に比表面積を有する微粒子ゼオライトを製造することができる。
湿式粉砕に用いる粉砕機としては、ボールミル、ロッドミル、サンドグラインダー等が挙げられ、湿式粉砕に用いる液体としては、通常水で十分であるが、必要により粉砕助剤を添加した水を用いることもできる。湿式粉砕に用いるスラリー濃度は特に限定されないが、一般に10乃至50重量%程度の濃度であることが好ましい。粉砕時間も特に限定されないが、前述した比表面積と粒子構造とが得られるものであればよい。例えば、ボールミルを使用した場合では10乃至50時間程度が適当である。
湿式粉砕後の水性スラリーは、必要に応じ、例えば325メッシュの振動篩に通し、更に液体サイクロン等に通して分級を行い、製品とすることもできる。
【0026】
[微粒子ゼオライトの表面被覆]
本発明の微粒子ゼオライトは、その表面をカップリング剤、ワックス、油状物質或いは樹脂で被覆して用いることもできる。
【0027】
カップリング剤としては、次のものを用いることができる。
シラン系カップリング剤
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、などのアミノ系シラン。
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、などのメタクリロキシ系シラン。
ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、などのビニル系シラン。
β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、などのエポキシ系シラン。
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、などのメルカプト系シラン。
γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、などのクロロプロピル系シラン。
チタネート系カップリング剤
イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルバイロホスフェート)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート、ポリジイソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ポリジノルマルブチルチタネート。
【0028】
ワックス類としては、一般に天然に産出するワックス類、例えばモンタンワックス、カルナウバワックス、綿蝋、蜜蝋、木蝋、羊毛蝋等や、鉱物系或いは合成系のワックス類が、単独或いは2種以上の組合せで使用される。
鉱物系或いは合成系のワックスとしては、飽和脂肪族炭化水素化合物を主体とするもので、通常分子量が2000以下、好ましくは1000以下、更に好ましくは800以下のパラフィン系ワックスと呼ばれるものである。これら脂肪族炭化水素化合物としては、具体的にはドコサン、トリコサン、テトラコサン、トリアコンタン等の炭素数22以上のn−アルカンあるいはこれらを主成分とした低級n−アルカンとの混合物、石油から分離精製された所謂パラフィンワックス、エチレンあるいはエチレンと他のα−オレフィンとを共重合して得られる低分子量重合体である中・低圧ポリエチレンワックス、高圧法ポリエチレンワックス、エチレン共重合ワックスあるいは中・低圧法ポリエチレン、高圧法ポリエチレン等のポリエチレンを熱減成等により分子量を低下させたワックス及びそれらのワックスの酸化物あるいはマレイン酸変性等の酸化ワックス、マレイン酸変性ワックス等が挙げられる。
【0029】
油状物質としては、植物油脂、動物油脂、鉱物油或いは合成油の少なくとも1種が挙げられる。油脂は、天然の動植物界に広く存在し、脂肪酸とグリセリンとのエステルを主成分とするものであり、例えばサフラワー油、大豆油、菜種油、パーム油、パーム核油、綿実油、ヤシ油、米糠油、ゴマ油、ヒマシ油、亜麻仁油、オリーブ油、桐油、椿油、落花生油、カポック油、カカオ油、ヒマワリ油、コーン油などの植物性油脂及びイワシ油、ニシン油、イカ油、サンマ油などの魚油、肝油、鯨油、牛脂、牛酪脂、馬油、豚脂、羊脂などの動物性油脂の単独またはそれらを組合せが挙げられる。また、鉱物油としては、流動パラフィン、スピンドル油などが挙げられ、合成油としては、シリコーン油、エステル油、ジエステル油、ポリグリコール油、ポリフェニルエーテル油、リン酸エステル油、ポリクロロトリフルオロエチレン油、フルオロエステル油、ネオペンチルポリオールエステル油等が挙げられる。
【0030】
油状物質としては、高級脂肪酸やその石鹸を用いることもできる。高級脂肪酸としては、炭素数10乃至22、特に14乃至18の飽和乃至不飽和脂肪酸、例えばカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸等が使用される。ステアリン酸が好適なものである。脂肪酸は勿論牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等の混合脂肪酸であってもよい。また、石鹸としては、上記脂肪酸のナトリウム石鹸、カリウム石鹸、アンモニウム石鹸、アミン石鹸、カルシウム石鹸、マグネシウム石鹸、亜鉛石鹸等を用いることもできる。
【0031】
樹脂としては、水溶性有機高分子、例えばアニオン系あるいはノニオン系の水溶性有機高分子やその他の樹脂類が使用される。
アニオン系高分子としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、又はポリアクリル酸ナトリウムと、ポリアクリルアミドとの共重合体、ポリメタクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、カルボキシメチル澱粉、カルボキシメチルセルロース、アクリルアミドーアクリル酸共重合体、無水マレイン酸ービニルエーテル共重合体、キトサン、スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体等が使用される。ノニオン系高分子としては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール(PVA)、澱粉、シアノ化澱粉、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ビーガム、ゼラチン、ポリエチレングリコール等があげられる。これらの水溶性高分子は、単独でもあるいは2種以上の組合せでも使用することが出来る。
【0032】
一方、その他の樹脂類としては、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は単独でも2種以上の組合せでも使用される。
【0033】
上記カップリング剤、ワックス、油状物質或いは樹脂は、その種類や用途によっても相違するが、一般的にいって、微粒子ゼオライト100重量部当たり0.1乃至10重量部、特に0.2乃至3重量部の量で用いるのが望ましい。
【0034】
微粒子ゼオライトにカップリング剤、ワックス、油状物質或いは樹脂の被覆を設けるにはそれ自体公知の種々の方法を用いることができる。
例えば、微粒子ゼオライトの粉末或いはケーキに、上記被覆材を直接、或いは溶液乃至分散液の形で散布し、攪拌混合し、必要により乾燥する。この場合、攪拌混合機としてヘンシェルミキサー、ホモミキサー等を使用して、摩砕条件下に混合を行うことにより、少量の被覆材を直接添加する場合にも、均一且つ一様な被覆微粒子ゼオライト組成物を得ることができる。
【0035】
[塩素含有重合体用安定剤]
上述した微粒子ゼオライトは、塩素含有重合体用安定剤として使用される。
上記の微粒子ゼオライトが、塩化水素を捕捉し続ける塩化水素保持能に優れていることは既に指摘したが、この微粒子ゼオライトを塩素含有重合体に配合すると、塩素含有重合体のギアオーブン耐熱性、特に亜鉛バーニングを防止して、黒化時間を著しく延長させることができる。
【0036】
塩素含有重合体用安定剤として一般的に使用されているA型ゼオライト(水澤化学工業株式会社製)では、比表面積およびXPSピーク面積比率(C1)が本発明で規定した範囲よりも小さく、また後述する実施例の方法で求めた185℃での黒化時間が45分間以下(表3比較例1)であるのに対して、比表面積およびXPSピーク面積比率(C1)が本発明で規定した範囲にある微粒子ゼオライトでは、同様の処方での黒化時間が60分間以上で(表3実施例1)、15分以上時間が延長化するものである。
【0037】
塩素含有重合体用安定剤としての用途には、塩素含有重合体100重量部当たり、微粒子ゼオライトを0.1乃至10重量部、特に0.1乃至7重量部の量で配合する。
この配合量が上記範囲を下回ると熱安定性や塩化水素保持能が、上記範囲内にある場合に比して劣る傾向があり、効果が不十分であり、一方この配合量が上記範囲を上回っても格別の利点がなく、経済的に不利である。
【0038】
本発明で安定剤に用いる微粒子ゼオライトは、延長化されたギアオーブン耐熱性と持続した塩化水素保持能とを有するが、暖色系の初期着色傾向を有している。
この初期着色傾向を無彩化して緩和するために、寒色系の初期着色傾向を有する安定剤、特に亜鉛系化合物を更に含有することが好ましい。本発明では亜鉛系化合物を用いる場合であっても亜鉛バーニングの発生を著しく遅延させることができるという利点がある。
この場合、微粒子ゼオライト100重量部当たり亜鉛系化合物を0.01乃至200重量部の量比で存在させることが好ましい。この配合量が上記範囲を下回る場合には、無彩化が困難となる傾向があり、一方配合量が上記範囲を上回ると黒化時間が短くなる傾向があるので好ましくない。
【0039】
上述した微粒子ゼオライトを安定剤として用いる場合、多価アルコール及び/または多価アルコールの部分エステルを更に含有することが好ましく、上記成分の配合により、熱安定性を更に延長し、塩化水素保持能を更に持続させることができる。また、亜鉛系化合物を用いる場合には、亜鉛バーニングの発生をより遅延させることができる。
この場合、微粒子ゼオライト100重量部当たり多価アルコール及び/または多価アルコールの部分エステルを1.0乃至500重量部の量比で存在させることが好ましい。
この配合量が上記範囲を下回ると熱安定性の補助効果が不十分であり、一方この配合量が上記範囲を上回るとプレートアウトなどの移行を発生する傾向があって好ましくない。
【0040】
亜鉛化合物としては、脂肪酸亜鉛、亜鉛華(ZnO)、水酸化亜鉛、ケイ酸亜鉛化合物等が挙げられ、好ましくは脂肪酸亜鉛が使用される。脂肪酸亜鉛としては、炭素数8乃至22、特に14乃至18の飽和乃至不飽和脂肪酸、例えばカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸等の亜鉛塩が使用される。脂肪酸としては、ステアリン酸が好適なものである。脂肪酸は勿論牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等の混合脂肪酸であってもよい。
【0041】
また、塩素含有重合体用安定剤として過塩素酸を併用することもできる。
過塩素酸(以下、過ハロゲン酸とも呼ぶ)としては、工業的に入手し得るもの、一般に濃度が50乃至75%のものが使用される。この原料の中には、水分が入っているが、混合、乾燥の工程で2.5水塩(HClO4・2.5H2O)の形で固定されているものと認められる。また、過塩素酸塩としては、過塩素酸のLi、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Al等の金属塩が挙げられ、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム、過塩素酸マグネシウム等が使用される。また、過塩素酸で処理したケイ酸塩化合物も使用できる。例えば、過塩素酸処理珪酸マグネシウム、過塩素酸処理ケイ酸亜鉛、過塩素酸処理ケイ酸カルシウム等が使用できる。
【0042】
過塩素酸を使用する場合、過塩素酸は揮発性乃至揮散性を有するため、これを直接塩素含有重合体に有効に配合することが困難である。過塩素酸を微粒子ゼオライト、或いはケイ酸カルシウム等の無機化合物に担持させて使用することが好ましく、これにより過塩素酸の優れた熱安定性を損なうことなしに、塩素含有重合体に配合することが可能である。具体的には、過塩素酸を微粒子ゼオライトに0.01乃至10重量%好ましくは0.1乃至5重量%となる量で担持させることが好ましく、これにより塩素含有重合体の熱安定性を有効に向上させることができる。
【0043】
本発明で用いる微粒子ゼオライトは、塩素含有重合体とやや赤色を帯びた錯体を形成して初期着色を生ずる傾向がある。一方過塩素酸は塩素含有重合体と青色乃至緑色の錯体を形成するので、これらを併用することによって初期着色を防止することが可能となる。
【0044】
微粒子ゼオライトと共に用いる多価アルコール乃至そのエステルとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリスイソシアヌレート、モノペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールアジペート等を挙げることができる。好ましくは、平均粒径が0.1〜100μmのモノペンタエリスリトールが使用される。
また、上記多価アルコール乃至そのエステルを単独もしくは、その中から選ばれる少なくとも1種以上を併用することもできる。
【0045】
塩素含有重合体としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩素化ビニル−塩化プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、内部可塑化ポリ塩化ビニル等の重合体、及びこれらの塩素含有重合体とポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテンなどのα−オレフィン重合体又はエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、などのポリオレフィン及びこれらの共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレンと他の単量体(例えば無水マレイン酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)との共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体とのブレンド品などを挙げることができる。
【0046】
塩素含有重合体には、それ自体公知の塩素含有重合体用配合剤をそれ自体公知の処方に従って、配合することができる。例えば、可塑剤、充填剤、着色剤、耐候安定剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、改質用樹脂乃至ゴム、塩基性無機金属塩、過塩素酸塩、エポキシ化合物、脂肪酸エステル、スズ系等の公知の安定剤等、抗菌剤、キレート化剤、酸化防止剤等の公知の樹脂配合剤を、それ自体公知の処方に従って配合できる。
【0047】
本発明で用いる上述した微粒子ゼオライトは、ゼオライトの860℃で30分間熱処理品を基準とし、20℃でCaCl2水溶液に1分間接触させたときの炭酸カルシウムのmg数で表したカルシウム交換容量(E1)が280mg−CaCO3/g以上であり、且つ同様の条件で3分間接触させたときのカルシウム交換容量をE3としたとき、E1/E3の比率が0.85以上であるという特徴をも有している。
上記カルシウム交換容量(E1)は、比較的短時間の接触でのゼオライトのカルシウム交換容量を示すものであり、またE1/E3の比率は、ゼオライトが有する全カルシウム交換容量の内イオン交換反応が初期の短時間内にどの位進行するかという速度を示している。
本発明の微粒子ゼオライトは、1分間という短時間の接触でのカルシウム交換容量が大きいばかりではなく、ゼオライトが有しているカルシウム交換能の大部分が短時間の内に発現されるという驚くべき効果を有することが分かる。
【実施例】
【0048】
本発明を次の実施例により、更に詳しく説明する。尚、試験方法は次の方法によった。
(測定方法)
(1)XRD測定
装置は、PHILIPS PW 1830 generator を用いて測定した。
(測定条件)
Receiving Slit 0.1
Generator Voltage 40KV
Current 55mA
Divergency 1°
monochromator Used
Anode Cu
step 0.005deg
sampling 1.5sec
【0049】
(2)比表面積測定
マイクロメリティックス社製ASAP2010にて測定した。
【0050】
(3)X線光電子分光法(XPS)測定条件
島津製作所製 ELECTRON SPECTROMETER ESCA-3200にて測定した。
(測定条件)
X線源 MgKα
槽内真空度 10−7Pa
管電流、電圧 30mA、8KV
測定面積 直径8mm(絞りなし)
モノクロメーター なし(準モノクロ的)
操作速度 0.05eV
アジャスト C1s(284.6eV)
波形分離 Gaussian
【0051】
(4)ギアオーブン(GO)耐熱試験(静的熱安定性)
表3乃至5に示す組成物を温度160℃、5分間ロールミルで混練を行い、厚さ1mmの均一な硬質塩化ビニルシートを作成し、その後185℃に設定したギアオーブンに試験片を入れ、黒化時間を測定した。
なお、初期着色性の評価は、各配合ともシートの測色によるLab表色系における白色度(W値)の測定によって行った。W値の算出式を下記式(4)に示すが、より白さを保つことを耐熱性良否の指標とするならば、極めて合理的な方法と理解される。尚、試料の裏当てには白色板を使用し、測定条件を同一にした。
W=100−〔(100−L)2+a2+b2〕1/2 (4)
式中の記号は下記の意味を示す
W:Lab表色系における白色度
L:Lab表色系における明度指数
a:Lab表色系における赤味指数
b:Lab表色系における黄味指数
【0052】
(5)熱安定性試験(塩化水素保持能)
JIS.K.6723に準拠し、表4の軟質塩化ビニルシートを1mm×1mmに裁断し、コンゴーレッド試験紙を装着した試験管に試料チップ2gを充填、180℃に加熱し、試験紙の先端が明瞭な青に変化するまでの時間を測定した。
【0053】
(6)カルシウム交換容量
500mLビーカーにCaCl2水溶液(CaCO3換算で535ppm)を500mL採取し、液温を20±0.5℃に調整した後、測定する試料(ATRO換算0.500g)を投入し、1、3min経過後、30mLシリンジを用いて試料分散液を採取し、0.2μmフィルターでろ過する。被滴定溶液として、50mL三角フラスコに10mLろ液を量り取った後、被滴定溶液中にアンモニア緩衝液1mLとユニバーサルBT指示薬5滴を加えた後、0.01M EDTA溶液で滴定し、下記式(5)よりカルシウム交換容量(mg−CaCO3/g)を計算した。なお、ゼオライトは860℃で30分間熱処理品を基準(ATRO換算)とした。
CEC(mg−CaCO3/g)
=((B−V)×M×100.09×500/10)/S (5)
但し
B:ブランク溶液のEDTA滴定量(mL)
V:試料溶液のEDTA滴定量(mL)
M:EDTAモル濃度(mol/L)=0.01
100.09:CaCO3の分子量
S:ATRO換算ゼオライト量(g)=0.500
10:被滴定液量(mL)
【0054】
(ゼオライトの調製)
【表1】
【0055】
(試料−1〜試料−3)
3号ケイ酸ソーダ溶液(SiO2 22.3%, Na2O 7.2%)、アルミン酸ソーダ溶液(Al2O3 23.6%,Na2O 19.0%)、とイオン交換水を用いて、表1の原料調整−1に示す配合割合になるように混合した。その後、40℃で攪拌下3時間、次いで95℃で攪拌下3時間反応した。得られた反応懸濁液を濾過水洗後110℃にて乾燥させ、次いで小型サンプルミルにて粉砕し、試料−3のNaAゼオライト粉末を得た。次に本ゼオライト粉末を3kg、イオン交換水5L、アルミナボール7Lになる量割合で15Lポットミルに仕込み、湿式粉砕を行った。得られた懸濁液を110℃にて乾燥させ、次いで小型サンプルミルにて粉砕し、NaAゼオライト粉末を得た。40時間粉砕を行って得たNaAゼオライトを試料−1とし、24時間粉砕を行って得たNaAゼオライトを試料−2とする。各試料の物性を表2に示す。
試料−3の走査型電子顕微鏡写真を図7に、試料−1の走査型電子顕微鏡写真を図6に示す。
【0057】
(試料−5)
試料−3を振動ミルで粉砕を行い、試料−5のNaAゼオライト粉末を得た。試料−5の物性を表2に示す。
【0058】
(試料−6)
表1の原料調整−3に示す配合割合にて反応した他は試料−3と同様の操作を行い、試料−6のNaAゼオライト粉末を得た。試料−6の物性を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】
(実施例1〜15、比較例1〜15)
表3乃至5に示した配合(重量部)により、評価を行い、結果を各表にそれぞれ示す。
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
(実施例16、比較例16)
カルシウム交換容量の測定を行い、結果を表6に示す。
【0065】
【表6】
【産業上の利用可能性】
【0066】
NaA型ゼオライト結晶構造を有しながらも粒子形状は不定形であり、微粒子でしかも表面積が増大した微粒子ゼオライトを得ることに成功した。本発明によれば、このA型ゼオライトを塩素含有重合体用安定剤に用いることで、亜鉛バーニングの発生に対して耐性を有し、延長化された熱安定性と持続した塩化水素保持能とを示すことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いるA型ゼオライトのX線回折像である。
【図2】 従来のA型ゼオライトのX線回折像である。
【図3】 本発明に用いるA型ゼオライトの1s電子のXPSスペクトルである。
【図4】 従来のゼオライト安定剤の1s電子のXPSスペクトルである。
【図5】 コンゴーレッド法で測定した塩化水素保持時間(分)とゼオライトの添加量との関係を示す図である。
【図6】 本発明に用いるA型ゼオライトの1次粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】 従来のA型ゼオライトの1次粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
Claims (7)
- NaA型ゼオライト結晶構造を有し、走査型電子顕微鏡写真で観察して、1次粒子径が500nm以下の不定形粒子の房状凝集体を含有し、且つコールターカウンター法で測定して0.1乃至1.5μmの体積基準粒子径(D50)を有する微粒子ゼオライトからなることを特徴とする塩素含有重合体用安定剤。
- 前記微粒子ゼオライトのBET比表面積が10m2/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の塩素含有重合体用安定剤。
- 前記微粒子ゼオライトは、X線光電子分光法(XPS)で測定して、下記式(1)
C1(%)=[O1s2/(O1s1+O1s2)]×100 (1)
式中、O1s1は、531eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積、
O1s2は、533eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積で
ある、
で表される酸素(O)1sスペクトルから求めたピーク面積比率(C1)が6.0%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の塩素含有重合体用安定剤。 - 前記微粒子ゼオライトの吸油量(JIS K 5101)が30ml/100g以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の塩素含有重合体用安定剤。
- 前記微粒子ゼオライトは、X線光電子分光法(XPS)で測定して、下記式(2)
C2(%)=[Na1s/(O1s1+O1s2)]×100 (2)
式中、Na1sは、1073eV付近に観測されるNa原子1sスペクトルのピーク面積
、
O1s1は、531eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積、
O1s2は、533eV付近に観測される酸素原子1sスペクトルのピーク面積で
ある、
で表されるピーク面積比率(C2)が100%以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の塩素含有重合体用安定剤。 - 前記微粒子ゼオライトが、ゼオライトの860℃で30分間熱処理品を基準とし、20℃で1分間接触後の炭酸カルシウムのmg数で表したカルシウム交換容量(E1)が280mg/g以上であり、且つ同様の条件で3分間接触後のカルシウム交換容量をE3としたとき、E1/E3の比率が0.85以上であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の塩素含有重合体用安定剤。
- 前記微粒子ゼオライトの表面には、カップリング剤、ワックス、油状物質、或いは樹脂の被覆が形成されている請求項1乃至6の何れかに記載の塩素含有重合体用安定剤。
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