JP4763480B2 - 回転軸シール - Google Patents

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本発明は、シールエレメントを有する回転軸シールに関する。
従来、ドライ真空ポンプ等に、図4に示すような回転軸シールが用いられている。近年、半導体業界では高効率化に伴って、また、液晶業界では製造装置の大型化に伴って、高排出性能の真空ポンプが求められており、このような真空ポンプに使用される回転軸シールは、高回転の厳しい使用環境にあり、摩耗が著しく、耐久性が問題となっている。
従来のこのような回転軸シールは、図4の要部拡大断面図に例示するように、シールエレメント31を、インナーケース32とアウターケース33にて挾持状に保持した構造である。弾性材のガスケット34を介在して、アウターケース33の内鍔部33aと、インナーケース32の内鍔部32aにて、薄肉平板円環状のシールエレメント31の外周側の固定部31aを挾持状に固着している。35は、このようにインナーケース32とシールエレメント31とガスケット34とを、挾圧状に組付けるためのかしめ折曲片部であり、断面略L字状のアウターケース33の高圧側Aに形成される。
シールエレメント31は装着使用状態では、断面が略J字状乃至略L字状であって、図5(a)(b)は、FEM解析を用いて装着使用状態下で、各々、油温25℃かつ油圧力60KPa、油温 200℃かつ油圧力60KPaの条件下でのシールエレメント31の形状、及び、回転軸Sの外周面に対する接触面圧を解析した接触面圧分布とその位置を、描いた図である。
図5(a)に示すように、シールエレメント31を回転軸Sに装着すると、点線の平板円環状のものが、略J字状に弯曲して、前述の25℃,60KPaの使用条件では、摺接壁部36の最先端縁部36aのみが、回転軸Sに線接触状に接触する。
接触面圧Pのピーク40は、最先端縁部36aに発生し、太い一点鎖線で囲った部位Zが摩耗発生部位である。このように、図5(a)のように、油温が25℃と低い場合には、ピーク40が発生して、線接触状に摺接する最先端縁部36aにて、油が完全にシールされ、しかも、摩耗発生部位Zは最先端縁部36aから発生することにより、常にそのままの位置36aに接触面圧Pのピーク40が発生して、シール性能を維持できる。
密封室37内の圧力が上昇しても、接触耐圧は、その圧力と、シールエレメントの締め付け圧力によって、シール性能は維持される。
ところが、近年の真空ポンプ等では(上述のように)しだいに高速回転となり、回転軸Sとの摩擦熱によって、シールエレメント31の摺接壁部36が発熱し、PTFE等の材質から成るシールエレメント31の強度が著しく低下して、例えば、 200℃では、図5(b)に示すように断面略L字状にまで変形して、最先端縁部36aよりも、かなり低圧側Bに於て、ピーク40が発生し、かつ、接触面圧分布も(軸心方向に)拡大して面接触状となり、外部漏洩を生じやすくなる。しかも、摩耗発生部位Zも最先端縁部36aよりも低圧側Bに移って、この摩耗発生部位Zのみが凹状に摩耗して、その凹状の摩耗溝の奥部から、シールエレメント31に摩滅を生じて、漏洩を生ずる。
このような問題を解決するため、従来、シールエレメントの弯曲壁部の外側面に、波状小凹凸起伏を多数形成したものが、提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−013643号公報
しかし、上述した波状小凹凸起伏を多数配設したシールエレメントでは、図5(b)に近似した略L字状に弯曲し、十分な解決が難しく、かつ、波状小凹凸起伏の奥部に応力集中が生じて、亀裂を生ずるという問題もあった。
そこで、本発明は、このような応力集中による亀裂を防ぎ、シールエレメントの回転軸外周面への接触面圧のピークの発生位置を巧妙に最先端縁部へ移して、摩耗を生じても、長期間、優れたシール性能を発揮できて、耐久性に優れた高速回転にも対応できる回転軸シールを提供することを目的とする。
そこで、本発明に係る回転軸シールは、弯曲壁部を介して断面略J字状乃至略L字状に弯曲した断面形状のシールエレメントを備え、かつ、該シールエレメントが上記弯曲壁部及び該弯曲壁部から最先端部にわたって、回転軸以外には他部材に対して非接触状態を保つ回転軸シールに於て、上記シールエレメントの上記弯曲壁部の外側に浅い帯状の凹溝部を形成して、上記弯曲壁部の全体又は大半部を薄肉部とし、さらに、上記凹溝部の隅部を、応力集中を避けるアール状に形成し、上記最先端縁部が接触面圧のピークをもって上記回転軸外周面に常に線接触状として接触するよう構成し
本発明によれば、シールエレメントの弯曲壁部に応力集中を生じることがなく、亀裂や切断等を生ずることを防止でき、さらに、シールエレメントの最先端縁部が常に接触して、長期間、安定したシール性能を発揮し、耐久性に優れ、特に、真空ポンプ等の高速回転にも対応可能な優れたシール性能と耐久性を発揮する。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1は本発明の実施の一形態を示す要部拡大断面斜視図であり、図2は要部拡大断面図、図3は本発明の作用・効果説明のためのFEM解析図である。この図1〜図3に於て、1はシールエレメントであって、PTFE等の材質から成り、金属製インナーケース2とアウターケース3にて挾持(挾圧)状に保持された構造であり、ゴム等の弾性材のガスケット4を介在させて、アウターケース3の内鍔部3aと、インナーケース2の内鍔部2aにて、薄肉平板円環状のシールエレメント1の外周側の固定部1aを挾持状に固着している。5はかしめ折曲片であって、図2中に2点鎖線で示した状態にて、アウターケース3内へ、前記ガスケット4、シールエレメント1、インナーケース2を順に挿入して、矢印M方向へかしめ加工して、挾圧状態で一体状に組付けられている。
アウターケース3の断面形状は略L字状であり、(図示省略の)真空ポンプのケーシング等の孔部内周面に、液状ガスケットを塗布して、嵌着される円筒壁部3bと、軸心直交方向の内鍔部3aと、小さな内鍔状のかしめ折曲片5とから、成り、このかしめ折曲片5は流体を密封する高圧側(密封流体室側)Aに対応し、内鍔部3aは大気等の低圧側に対応する。
インナーケース2は断面L字状であり、アウターケース3の円筒壁部3bの内周面に嵌合する円筒壁部2bと、軸心直交方向の内鍔部2aと、から成る。
シールエレメント1は、円環平板状のPTFE材等から形成され、弯曲壁部6を介して断面略J字状乃至略L字状に弯曲した断面形状を、装着使用状態で、有している。
そして、このシールエレメント1の弯曲壁部6には、浅い帯状の凹溝部7が形成されている。図1〜図3では、弯曲壁部6の外側に浅い帯状の凹溝部7が1本凹設されている場合を例示する
このようにして、弯曲壁部6の全体又は大半部は、薄肉部Yに形成されている。
図3は、油温 200℃かつ油圧力60KPaの条件下で、PTFE製のシールエレメント1の形状、及び、回転軸Sの外周面に対して接触面圧Pがどのようになるかを、FEM解析にて分析したグラフ図であり、図3の横軸は軸心方向位置を示し、また点線8は未装着状態を示す。
この図3からも分かるように、油温 200℃かつ油圧力60KPaと同一条件の従来例を示した図5(b)と比較して、本発明では、略L字状よりも略J字状に近似した弯曲形状として、かつ、高圧側Aの最先端縁部10が接触面圧Pのピーク40をもって回転軸Sの外周面に常に線接触状として接触する。
そして、図3(b)に示すように、凹溝部7の深さ寸法をH7 とし、幅寸法をW7 とすれば、本発明では以下のように設定するのが望ましい。なお、薄肉部Y以外の部位の平均肉厚寸法をTとする。即ち、
0.10×T≦H7 ≦0.30×T
1.0 ×T≦W7 ≦3.0 ×T
のように深さ寸法H7 と幅寸法W7 を設定する。また、凹溝部7の隅部12, 12はアール状に形成して応力集中を避ける
以上説明したように、本発明は、弯曲壁部6を介して断面略J字状乃至略L字状に弯曲した断面形状のシールエレメント1を備えた回転軸シールに於て、上記シールエレメント1の上記弯曲壁部6に浅い帯状の凹溝部7を形成した構成であるので、高速回転時にシールエレメント1が回転軸Sに摺接する摩擦熱の発生量が増加して、シールエレメント1が高温となり、材料強度が低下するが、弯曲壁部6がその先端部に比べて薄肉であるため、最先端縁部10に接触面圧Pのピーク40が常に発生し、これによって、摩耗がこの最先端縁部10に発生し、(中間部にえぐり状の摩耗凹所が発生せず、)長い使用期間にわたって安定したシール性を発揮する。
また、弯曲壁部6を介して断面略J字状乃至略L字状に弯曲した断面形状のシールエレメント1を備えた回転軸シールに於て、上記シールエレメント1の上記弯曲壁部6に浅い帯状の凹溝部7を形成し、装着使用状態下で最先端縁部10が接触面圧のピーク40をもって回転軸S外周面に常に線接触状として接触するよう構成したので、(中間部にえぐり状の摩耗凹所が発生せず、)長い使用期間にわたって安定したシール性を発揮する。さらに、線接触状として回転軸Sの外周面に接触するので、オイルフィルムに伴う外部漏洩を有効に防止して、一層優れたシール性を発揮できる。特に、真空ポンプの密封用として好適であり、高速化にも十分に対応可能である。さらに、凹溝部7は浅い帯状であるので、シールエレメント1に応力集中が発生せず、亀裂・破壊を阻止できて、長寿命なシールが得られる。要するに、高速回転という厳しい条件下でも、安定して優れたシール性(密封性)を発揮し、耐久性にも優れている。
本発明の実施の一形態を示す要部拡大断面斜視図である。 要部拡大断面図である。 本発明の作用効果説明のためのFEM解析グラフ図である。 従来例を示す要部拡大断面図である。 従来例の問題点を説明するためのFEM解析グラフ図である。
1 シールエレメント
6 弯曲壁部
7 凹溝部
10 最先端縁部
12 隅部
40 ピーク
S 回転軸
P 接触面圧
薄肉部

Claims (1)

  1. 弯曲壁部(6)を介して断面略J字状乃至略L字状に弯曲した断面形状のシールエレメント(1)を備え、かつ、該シールエレメント(1)が上記弯曲壁部(6)及び該弯曲壁部(6)から最先端縁部(10)にわたって、回転軸(S)以外には他部材に対して非接触状態を保つ回転軸シールに於て、
    上記シールエレメント(1)の上記弯曲壁部(6)の外側に浅い帯状の凹溝部(7)を形成して、上記弯曲壁部(6)の全体又は大半部を薄肉部(Y)とし、
    さらに、上記凹溝部(7)の隅部(12)(12)を、応力集中を避けるアール状に形成し、
    上記最先端縁部(10)が接触面圧(P)のピーク(40)をもって上記回転軸(S)の外周面に常に線接触状として接触するよう構成したことを特徴とする回転軸シール。
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