JP4762732B2 - 車両用ウインドシールド構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ウインドシールド構造体に関する。詳しくは、車体の剛性を確保しつつ、運転者の視界を向上できる車両用ウインドシールド構造体に関する。
従来より、車両のフロントガラスとフロントクォータガラスとの間には、フロントピラーが設けられている。このフロントピラーは、フロントガラス及びフロントクォータガラスを支持するとともに、車両の剛性を向上させるために設けられる。
図11は、このような従来のフロントピラー80の断面を示す断面図である。
フロントピラー80は、車両内側から外側に向かって、インナ部材281、補強部材282、及びアウタ部材283を配置して構成される。具体的には、フロントピラー80は、インナ部材281のフランジ281A,281Bと、補強部材282のフランジ282A,282Bと、アウタ部材283のフランジ283A,283Bと、をそれぞれ合わせて溶接した閉断面構造である。
また、車両外側に位置するアウタ部材283のフランジ283A,283Bの、車両外側の面には、それぞれ、ガラス接着面283E,283Fが形成され、これらの面にフロントガラス71及びフロントクォータガラス72が接着される。フロントガラス71及びフロントクォータガラス72の車両内側の面のうち、ガラス接着面283E,283Fに接着される領域には、黒色セラミック塗装711,721処理が施され、この上に接着材712,722が塗布されて、フロントピラー80のガラス接着面283E,283Fに接着される。
このような、黒色セラミック塗装711,721処理を施すことにより、フロントピラー80のガラス接着面283E,283Fや、接着材712,722を、車両外側から隠蔽するようにしている。また、車両内側からは、フロントピラー80を隠蔽するように内装ガーニッシュ73が取り付けられる。
図12は、上述のようなフロントピラー80を備える車両60を示す上面図である。
この車両60の内部のうち、フロントガラス71の後方には、運転者が自身の頭部62を位置させることができるヘッドレスト61が設けられている。すなわち、上述のフロントピラー80は、運転者の斜め前方に位置する。
したがって、視界を向上できるフロントピラーが望まれていた。
このような要望に対し、フロントピラーを透明または半透明の材質で形成する構成(特許文献1)や、フロントピラーを透明なポリカーボネイトで形成しかつ補強部材を付設する構成(特許文献2)が提案されている。
これらの特許文献1、2で示された提案によれば、いずれも、透明な材質でフロントピラーを形成したので、運転者はフロントピラーを通して車外を視認できる。
特開2001−26283号公報 特開平6−166380号公報
しかしながら、上述の提案のようにフロントピラーを透明にしたり、さらには、フロントピラーの幅を狭くしたりしても、上述のようにフロントピラーには、フロントガラスやフロントクォータガラスを接着するためのガラス接着面が設けられる。よって、このガラス接着面を隠蔽するため、必然的に、フロントガラスに黒色セラミック処理を施したり、フロントピラーに内装ガーニッシュを設けたりする必要がある。したがって、実際には、運転者の視界を向上するのは困難であった。
また、運転者の視界を向上するためには、例えば、フロントピラーを設けない構造も考えられるが、上述のようにフロントピラーは車両の剛性を向上させる部材であるから、車両の剛性を確保するために、フロントピラーが必要である。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、車両の剛性を確保しつつ、運転者の視界を向上できる車両用ウインドシールド構造体を提供することを目的とする。
(1) ウインド部(例えば、後述のフロントウインド31)と、該ウインド部の少なくとも一辺に沿って設けられたピラー部(例えば、後述のフロントピラー32)と、を備え、車体に取り付けられる車両用ウインドシールド構造体(例えば、後述のウインドシールド構造体1)であって、前記ピラー部には、閉断面の棒状部材(例えば、後述の剛性部材5)が配置され、前記ウインド部及び前記ピラー部は、透明な樹脂で一体に形成され、該棒状部材の両端(例えば、後述のブラケット52)は、前記車体の骨格(例えば、後述の車両骨格9)に結合されることを特徴とする車両用ウインドシールド構造体。
(1)の発明によれば、ウインド部とピラー部とを透明な樹脂で一体に形成したので、ウインド部をピラー部に接着固定しないため、ピラー部にウインド部を接着するための接着面を形成したり、この接着面を隠蔽する部材を取り付けたりする必要がない。よって、運転者の視界を向上できる。
さらに、ピラー部に棒状部材を配置し、この棒状部材の両端を車体の骨格に結合したので、車体の剛性を十分に確保できる。ここで、この棒状部材を閉断面構造にしたので、運転者の死角を最小にしつつ、棒状部材の幅に対する剛性を最大にできる。
また、従来ではウインド部とピラー部とが別部材であるのに対し、本願発明ではウインド部及びピラー部を一体に形成したので、部品点数を削減でき、車両用ウインドシールド構造体の組み立てを簡素化できる。
(2) 前記棒状部材は、前記ピラー部にインサートされることを特徴とする(1)記載の車両用ウインドシールド構造体。
(2)の発明によれば、棒状部材をピラー部にインサートしたので、ピラー部と棒状部材とを一体化でき、ピラー部の剛性をより向上できる。
(3) 前記棒状部材の両端には、スタッドボルト(例えば、後述のスタッドボルト523)が突設され、前記車体の骨格には、前記スタッドボルトが挿通される孔部(例えば、後述の孔部963)が形成され、前記棒状部材のスタッドボルトは、前記車体の骨格にナット(例えば、後述のナット964)で締結されることを特徴とする(2)記載の車両用ウインドシールド構造体。
(3)の発明によれば、棒状部材の両端にスタッドボルトを突設し、さらに、車体の骨格にスタッドボルトが挿通される孔部を形成したので、スタッドボルトを孔部に挿通するだけで、ピラー部を車体の骨格に対して位置決めできるので、ピラー部の取り付け精度を向上できる。
また、例えば、棒状部材をインサートしてピラー部を成形する際に、スタッドボルトを利用して、棒状部材をピラー部の金型に対して位置決めできるから、ピラー部を高精度で成形できる。
(4) サブウインド部(例えば、後述のサブウインド33)をさらに備え、前記ピラー部は、該サブウインド部の一辺に沿って設けられ、前記ウインド部及び前記サブウインド部の周縁(例えば、後述の周縁部35)は、前記車体の開口縁(例えば、後述の開口縁96)に固定されることを特徴とする(2)記載の車両用ウインドシールド構造体。
(4)の発明によれば、車両用ウインドシールド構造体を、棒状部材で車体の骨格と結合するとともに、ウインド部及びサブウインド部の周縁と車体の開口縁に固定した。よって、ウインド部及びピラー部に加えてサブウインド部も一体化できるから、車体の剛性をさらに向上できる。
(5) 前記車体の骨格には、ボルト(例えば、後述のボルト967)が形成され、前記棒状部材の両端は、前記ウインド部の上下の辺縁よりも延出され、該棒状部材の延出された部分には、前記ボルトが挿通される挿通孔(例えば、後述の挿通孔622)が形成され、前記棒状部材の両端は、前記車体の骨格に締結されることを特徴とする(2)記載の車両用ウインドシールド構造体。
(5)の発明によれば、棒状部材の両端をウインド部の上下の辺縁よりも延出させ、この棒状部材の延出された部分にボルトが挿通される挿通孔を形成したので、棒状部材と車体の骨格との接合部分が運転者の視界の外に設けられることとなり、運転者の視界をさらに向上できる。
(6) 前記ウインド部の表面には、透明な中間膜(例えば、後述の中間膜312)を介してガラス(例えば、後述のフロントガラス314)が接着されることを特徴とする(2)から(5)のいずれかに記載の車両用ウインドシールド構造体。
(6)の発明によれば、透明な樹脂で形成されたウインド部の表面に、透明な中間膜を介してガラスを接着させたので、例えば、ワイパー等からウインド部を保護できる。
本発明によれば、ウインド部とピラー部とを透明な樹脂で一体に形成したので、ウインド部をピラー部に接着固定しないため、ピラー部にウインド部を接着するための接着面を形成したり、この接着面を隠蔽する部材を取り付けたりする必要がない。よって、運転者の視界を向上できる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る車両用ウインドシールド構造体について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るウインドシールド構造体1を示す斜視図である。
図2は、ウインドシールド構造体1を示す部分斜視図である。
ウインドシールド構造体1は、インサート成形により形成され、透明な樹脂で形成されたウインドシールド本体3と、棒状部材としての剛性部材5と、を備える。このウインドシールド構造体1は、後に図7を参照して詳述するように、車両骨格9に結合されて、車両前部の一部を構成する。具体的には、ウインドシールド構造体1は、ウインドシールド本体3の形状をかたどった金型内に剛性部材5を装填し、剛性部材5を包囲するように溶融樹脂を注入することにより、ウインドシールド本体3の内部に剛性部材5をインサートして形成される。ここで、ウインドシールド本体3を形成する透明な樹脂には、例えば、透明なポリカーボネイトを用いる。
ウインドシールド本体3は、湾曲した略矩形状であるウインド部としてのフロントウインド31と、フロントウインド31の互いに対向する辺に沿って設けられた略棒状のピラー部としてのフロントピラー32と、フロントピラー32に沿って設けられた略三角形状のサブウインド部としてのサブウインド33と、で構成される。
フロントウインド31は、透明な樹脂で形成されて板状であり、ウインドシールド構造体1を車両骨格9(図7参照)に取り付けた場合、運転者の前方の視界の範囲内に位置することとなる。フロントウインド31の車両外側の面は表面311Eであり、車両内側に位置する面は裏面311Fである。
図3は、図2中の線III−III断面を示す断面図である。
フロントウインド31の表面311Eには、透明な中間膜312を介して、フロントガラス314が接着される。なお、本実施形態では、このフロントウインド31の表面311Eにフロントガラス314を設けたが、本発明はこれに限るものではない。
フロントピラー32は、フロントウインド31の両端(図1参照)に沿って設けられている。このフロントピラー32は、ウインドシールド構造体1を車両骨格9(図7参照)に取り付けた場合、運転者の斜め前方の視界の範囲内に位置することとなる。フロントピラー32には、剛性部材5が内蔵されている。フロントピラー32とフロントウインド31との境界では、フロントピラー32が車両外側に向かって***しており、フロントピラー32とフロントウインド31との間に段差322が形成される。
サブウインド33は、略三角形状の板であり、その長辺がフロントピラー32に沿っている(図1参照)。このサブウインド33は、ウインドシールド構造体1を車両骨格9(図7参照)に取り付けた場合には、運転者の斜め前方の視界の範囲内に位置することとなる。
また、図2に示すように、ウインドシールド本体3の周縁部35には、全周に亘って黒色セラミック塗料351及び接着材352が塗布されている。このウインドシールド本体3の周縁部35は、ウインドシールド構造体1を車両骨格9(図7参照)に取り付けた場合に、後述の車両骨格9の開口縁96と一致する部分である。
図4は、周縁部35の拡大断面図である。
黒色セラミック塗料351は、周縁部35の車両内側の面に、ウインドシールド本体3の端から所定の幅に亘って塗布されている。接着材352は、この黒色セラミック塗料351上の一部に塗布されており、これにより、ウインドシールド本体3の周縁部35は、車両骨格9の開口縁96に接着される。
剛性部材5について、図2及び図3に加えて、図5及び図6を参照して説明する。
図5は、剛性部材5を示す部分斜視図である。
図6は、図2中の線V−V断面を示す断面図である。
図2及び図3に示すように、剛性部材5は、棒状の鋼管51と、この鋼管51の両端に結合されたブラケット52,52と、を備える。鋼管51は、鋼鉄製の円筒であり、閉断面である。この鋼管51の表面には、車両の内装に合わせた塗装処理(図示せず)が施されている。また、この鋼管51は、両側の端部511,511を除き、フロントピラー32にインサートされている。また、これら両側の端部511,511には、それぞれ、ブラケット52,52が固定されている。
なお、図2に示された鋼管51は、その上下端が塞がれたものが図示されているが、これに限るものではない。鋼管51の上下端にそれぞれ孔を形成することにより、ルームランプハーネス等のハーネスを鋼管51の上端から下端へ挿通させることができる。
ブラケット52の車両外側は表面521Eであり、車両内側は裏面521Fである。この裏面521Fには、鋼管51の端部511が固定されている。ブラケット52には、裏面521F側からスタッドボルト523,523の一端を取り付けるための穴部522,522が、互いに略平行に延びて形成されている。
以上のように形成されたブラケット52は、その裏面521Fを車両内側へ向け、かつ、ブラケット52の表面521Eを含む部分をフロントピラー32に埋没させた状態で固定されている。ブラケット52の穴部522,522には、スタッドボルト523,523の一端が取り付けられている。このようにして、剛性部材5の両端に、それぞれ、複数のスタッドボルト523が車両内側に向けて突設される。
以上のように形成されたウインドシールド構造体1を車両骨格9に取り付ける手順について、図7を参照しながら説明する。
図7は、ウインドシールド構造体1と車両骨格9を示す部分斜視図である。
車両骨格9の前部は、車両前後方向に延びるサイドシル91と、このサイドシル91の中央部に結合されたセンターピラー92と、このセンターピラー92の上端部に結合されたルーフパネル93と、サイドシル91の前端部に結合されたフロントピラーロア94と、このフロントピラーロア94の前端部に結合されたダッシュボードアッパ95と、を備える。
センターピラー92は、サイドシル91から上方に向かって延びている。ルーフパネル93は、センターピラー92の上端部に結合された板であり、車両の屋根を構成する。フロントピラーロア94は、サイドシル91から上方に向かって延びており、その略中央からセンターピラー92側に湾曲して、ルーフパネル93前端のセンターピラー92側に結合されている。ダッシュボードアッパ95は、フロントピラーロア94の車両前方の端部から車幅方向に延びている。
また、ルーフパネル93の車両前方の端部と、ダッシュボードアッパ95の上端部と、フロントピラーロア94の上端部と、で立体形状の開口縁96が構成される。また、ルーフパネル93及びダッシュボードアッパ95の、フロントピラーロア94との結合部分には、それぞれ、開口縁96内側に延出する接合部962,962が設けられている。これら接合部962,962には、それぞれ、上述の剛性部材5のスタッドボルト523,523が挿通される孔部963,963が形成されている。
剛性部材5のスタッドボルト523,523は、それぞれ、孔部963,963に挿通された状態で、車両骨格9にナット964,964で締結される。このようにして、剛性部材5の両端は、車両骨格9に結合される。
また、上述のように、ウインドシールド本体3の周縁部35は、車両骨格9の開口縁96と一致するように形成されている。したがって、剛性部材5が車両骨格9にナット964,964で締結されるとともに、ウインドシールド本体3の周縁部35は、車両の開口縁96に固定される。
また、上述のように、ウインドシールド本体3の周縁部35には接着材352が塗布されている。したがって、ウインドシールド本体3の周縁部35が車両骨格9の開口縁96に固定されると、この接着材352により、ウインドシールド本体3と車両骨格9とは隙間無く接着される。
運転者の視界について、図8及び図9を参照しながら、本発明のウインドシールド構造体1を備える車両と従来のフロントピラー80を備える車両とを比較して説明する。
図8は、図11のフロントピラー80の断面を示し、運転者のアイポイント65を含む断面図である。
図9は、図3のウインドシールド構造体1の断面を示し、運転者のアイポイント65を含む断面図である。
図8に示すように、運転者のアイポイント65の斜め前方には、フロントピラー80が位置する。このフロントピラー80のうち、ガラス接着面283Eとガラス接着面283Fとの間は、内装ガーニッシュ73により隠蔽されている。したがって、運転者にとって死角となる範囲、すなわち、視界妨害角度θは、運転者のアイポイント65から内装ガーニッシュ73の幅を仰ぐ角度となる。
一方、図9に示すように、運転者のアイポイント65の前方に位置するウインドシールド構造体1のうち、運転者の視界の妨げとなるものは、剛性部材5の鋼管51のみである。したがって、運転者にとって死角となる範囲、すなわち、視界妨害角度θは、運転者のアイポイント65から鋼管51の幅を仰ぐ角度となり、従来のフロントピラー80による視界妨害角度θよりも小さくなる。
以上に述べた第1実施形態によれば、フロントウインド31、フロントピラー32、及びサブウインド33を透明な樹脂で一体に成形した。すなわち、フロントピラー32に、フロントウインド31及びサブウインド33を接着するための接着面を形成したり、このような接着面を隠蔽するガーニッシュを取り付けたりしたりする必要がない。
したがって、運転者の視界を妨げるものは、車両の剛性に寄与する剛性部材5の鋼管51のみとなる。これにより、運転者の視界を向上できる。
また、ウインドシールド構造体1では、フロントウインド31、フロントピラー32、及びサブウインド33が一体に形成されているので、これらが別々の部材であった従来の車両と比較して、部品点数を削減できる。したがって、ウインドシールド構造体1の組み立てを簡素化できる。
また、剛性部材5の鋼管51は閉断面構造であるので、運転者の死角を最小にしつつ、鋼管51の幅に対する剛性を最大にできる。
剛性部材5の鋼管51を、その両側の端部511,511を除いて、フロントピラー32にインサートさせた。
これにより、フロントピラー32と剛性部材5とを一体化でき、フロントピラー32の剛性を向上できる。
剛性部材5の両端を構成するブラケット52に、スタッドボルト523,523を突設し、さらに、車両骨格9にスタッドボルト523,523が挿通される孔部963,963を形成した。
したがって、スタッドボルト523,523を孔部963,963に挿通するだけで、フロントピラー32を車両骨格9に対して位置決めで切るので、ウインドシールド構造体1の取り付け精度を向上できる。
また、ウインドシールド構造体1の固定に、スタッドボルト523を用いた。
これにより、例えば、剛性部材5をインサートしてウインドシールド構造体1をインサート成形する際に、このスタッドボルト523を位置決め治具として利用できる。したがって、ウインドシールド構造体1を高精度で形成できる。
ウインドシールド構造体1を、剛性部材5で車両骨格9と結合するとともに、ウインドシールド本体3の周縁部35を車両骨格9の開口縁96に固定したので、車両の剛性をさらに向上できる。
また、フロントウインド31の表面311Eに、透明な中間膜312を介して、フロントガラス314を接着した。
このようにして、表面311Eにフロントガラス314を設けることにより、例えば、フロントガラス314の表面上でワイパーを動作させても、樹脂で形成されたフロントウインド31が傷つくのを保護できる。
また、フロントピラー32とフロントウインド31との境界で、フロントピラー32を車両外側に向かって***させ、これにより、フロントピラー32とフロントウインド31との間に、段差322を設けた。
これにより、フロントウインド31の表面311Eに雨粒が付着しても、この雨粒は、ワイパー(図示せず)や風圧によりフロントピラー32側に流されて、段差322を伝って下方へ流れることとなる。したがって、この段差322により、雨粒がフロントピラー32の車両外側の面を伝ってサブウインド33側へ流れて、運転者の視界を妨げるのを防止できる。
また、ウインドシールド本体3の周縁部35に、全周に亘って黒色セラミック塗料351及び接着材352を塗布した。
このようにして、黒色セラミック塗料351上に接着材352を塗布することにより、この接着材352や車両骨格9の開口縁96を、車両外側から隠蔽することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態のウインドシールド構造体101について、図10を参照して説明する。
なお、以下の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一の構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態では、剛性部材105の構成、及び車両骨格109の構成が、第1実施形態と異なる。
図10は、本発明の第2実施形態に係るウインドシールド構造体101及び車両骨格109を示す斜視図である。
剛性部材105は、棒状の鋼管151と、この鋼管151の両端に結合されたブラケット152,152と、を備える。
鋼管151は、ウインドシールド本体3のフロントウインド131の上下の辺縁よりも延出されている。この鋼管151は、両側の端部611,611を除き、フロントピラー32にインサートされている。また、これら両端の端部611,611には、それぞれ、ブラケット152,152が固定されている。
ブラケット152の車両外側は表面621Eであり、車両内側は裏面621Fである。この表面621E内には、鋼管151の端部611が固定されている。ブラケット152には、裏面621F側から表面621E側へ貫通した挿通孔622,622が、互いに略平行に延びて形成されている。すなわち、剛性部材105の両端には、後述のボルト967,967が挿通される挿通孔622,622が形成されている。
以上のように形成されたウインドシールド構造体101を車両骨格109に取り付ける手順について説明する。
車両骨格109のうち、ルーフパネル193は、センターピラー92の上端部に結合された板であり、車両の屋根を構成する。ダッシュボードアッパ195は、フロントピラーロア94の前端部から車幅方向に延びている。また、ルーフパネル193前端のフロントピラーロア94側と、ダッシュボードアッパ195のフロントピラーロア94側には、それぞれ、接合部966,966が設けられている。これら接合部966,966には、それぞれ、上述の剛性部材105の挿通孔622,622に挿通させるボルト967,967が形成されている。
剛性部材105のブラケット152は、このブラケット152の挿通孔622,622に、それぞれ、ボルト967,967を挿通させた状態で、車両骨格109にナット968,968で締結される。このようにして、剛性部材105の両端は、車両骨格109に結合される。
また、ウインドシールド構造体101を車両骨格109に結合させた後には、このブラケット152を隠蔽する略矩形状のガーニッシュ197が、ルーフパネル193の上面から取り付けられる。
以上に述べた第2実施形態によれば、剛性部材105の鋼管151の両端をフロントウインド31の上下の辺縁よりも延出させて、かつ、この鋼管151の両端に結合されたブラケット152,152に、ボルト967,967が挿通される挿通孔622,622を形成した。
したがって、剛性部材105と車両骨格109との接合部分が運転者の視界の外に設けられることとなり、運転者の視界をさらに向上できるとともに、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、ウインドシールド構造体は、剛性部材を金型内に装填してインサート成形によって形成されるとしたが、これに限らない。例えば、溶融樹脂を固化させて形成されたウインドシールド本体に、剛性部材を嵌め込ませる等して、ウインドシールド構造体を形成してもよい。
また、例えば、前記実施形態では、ウインドシールド構造体は、車両骨格に結合させて、車両前部の一部を構成するとしたが、これに限らない。例えば、ウインドシールド構造体を車両骨格の後部に結合させて、車両後部の一部を構成するようにしてもよい。
また、例えば、前記実施形態では、フロントウインドの表面にのみ、中間膜を介してガラスを接着させたが、これに限らない。例えば、サブウインドの表面にも、同様の中間膜を介してガラスを接着させてもよい。
本発明の第1実施形態に係るウインドシールド構造体を示す斜視図である。 ウインドシールド構造体を示す部分斜視図である。 図2中の線III−III断面を示す断面図である。 周縁部の拡大断面図である。 剛性部材を示す部分斜視図である。 図2中の線V−V断面を示す断面図である。 ウインドシールド構造体と車両骨格を示す部分斜視図である。 従来のフロントピラーの断面を示す断面図である。 ウインドシールド構造体の断面を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るウインドシールド構造体と車両骨格を示す部分斜視図である。 従来のフロントピラーの断面を示す断面図である。 従来のフロントピラーを備える車両を示す上面図である。
符号の説明
1 ウインドシールド構造体(車両用ウインドシールド構造体)
3 ウインドシールド本体
31 フロントウインド(ウインド部)
312 中間膜
314 フロントガラス
32 フロントピラー(ピラー部)
33 サブウインド33(サブウインド部)
5 剛性部材(棒状部材)
51 鋼管
52 ブラケット
523 スタッドボルト
35 周縁部
9 車両骨格
96 開口縁
963 孔部
964 ナット

Claims (5)

  1. ウインド部と、該ウインド部の少なくとも一辺に沿って設けられたピラー部と、前記ピラー部に沿って設けられたサブウインド部と、を備え、車体に取り付けられる車両用ウインドシールド構造体であって、
    前記ピラー部には、閉断面の棒状部材がインサートされ、
    前記ウインド部ピラー部及びサブウインド部は、透明な樹脂で一体に形成され、
    前記棒状部材の両端は、前記車体の骨格に結合され
    前記ウインド部及び前記サブウインド部の周縁は、前記車体の骨格に形成された開口縁に沿って接着固定されることを特徴とする車両用ウインドシールド構造体。
  2. 前記棒状部材の両端には、スタッドボルトが突設され、
    前記車体の骨格には、前記スタッドボルトが挿通される孔部が形成され、
    前記棒状部材のスタッドボルトは、前記車体の骨格にナットで締結されることを特徴とする請求項記載の車両用ウインドシールド構造体。
  3. 前記車体の骨格には、ボルトが形成され、
    前記棒状部材の両端は、前記ウインド部の上下の辺縁よりも延出され、
    該棒状部材の延出された部分には、前記ボルトが挿通される挿通孔が形成され、
    前記棒状部材の両端は、前記車体の骨格に締結されることを特徴とする請求項1又は記載の車両用ウインドシールド構造体。
  4. 前記ウインド部の表面には、透明な中間膜を介してガラスが接着されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両用ウインドシールド構造体。
  5. 前記ウインド部と前記ピラー部と前記サブウインド部とは、前記棒状部材が装填された一の金型を用いたインサート成形により一体に形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用ウインドシールド構造体。
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