JP4759631B2 - 中間転写体および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、中間転写体および画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、静電潜像保持体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を得て、このトナー像を記録媒体へ転写して記録媒体上にトナー像を形成する方法が採用されている。画像形成装置における転写方法としては、静電潜像保持体上に形成されたトナー像が転写されて、トナー像を担持搬送する中間転写ベルトに対して、記録媒体を介して対向する転写手段により、トナー像を静電気力にて移動させることで、トナー像を記録媒体へ転写させる転写方法が使用されている。そして、記録媒体へのトナー像の転写後に中間転写ベルトの外周面上に残留した残留トナーを除去するために、ベルトクリーニング装置が設けられている。
ベルトクリーニング装置としては、中間転写ベルトのトナー像を担持する面に板状のクリーニングブレードを当接させて中間転写ベルトの外周面上に残留する残留トナーを掻き取るブレード方式のベルトクリーニング装置が広く用いられている。このようなブレード方式のベルトクリーニング装置では、中間転写ベルトの外周面の表面粗さが大きい場合、クリーニングブレードの当接部分が、中間転写ベルトの外周面に引っ掛かってしまい、クリーニングブレード自身が破損したり、クリーニングブレードが、中間転写ベルトの回転に応じて捲くれ上がる、反転現象が発生し、残留トナーの除去効率が低下してしまう。クリーニングブレードが捲くれ上がるという反転現象は、クリーニングブレードにおける中間転写ベルトに対する当接部分のうち、中間転写ベルトの幅方向端部に対応する部分で顕著に発生する。
このような問題点を解決するために、特許文献1には、幅方向に延びる段差が形成されて表面粗さが大きい中間転写ベルトに対して、中間転写ベルトの幅方向に平行になるように設けられたクリーニングブレードを当接させて、クリーニングブレードの当接部分に対する摩擦係数が小さくなる方向に中間転写ベルトを回転させることを特徴とする画像形成装置が開示されている。
特許文献1に開示される画像形成装置によれば、クリーニングブレードの当接部分に対する摩擦係数が小さくなる方向に中間転写ベルトを回転させるように構成されているので、クリーニングブレードの当接部分が中間転写ベルトの外周面の段差に引っ掛かってしまうのを抑制することができ、クリーニングブレードの反転現象の発生を抑制することができる。
特開平11−95567号公報
ところで、電子写真方式の画像形成装置にあっては、近年、中間転写ベルトにおけるトナー像担持能力、記録媒体に対するトナー像の転写性を向上させるために、ポリイミドなどからなる基体の表面に弾性層が形成された中間転写ベルトが用いられるようになってきている。このような、弾性層を有する中間転写ベルトでは、弾性層が記録媒体の凹凸に対応して弾性変形し、トナー像を覆い包むようにして中間転写ベルトとトナー像とが接触するので、転写性を良好にすることができる。
弾性層を有する中間転写ベルトを、特許文献1に開示される画像形成装置に適用した場合、クリーニングブレードが、中間転写ベルトの外周面における弾性層に当接することになる。
特許文献1に開示される画像形成装置では、クリーニングブレードの当接部分に対する摩擦係数が小さくなる方向に中間転写ベルトを回転させるように構成されるので、クリーニングブレードは、中間転写ベルトの外周面上に形成される段差の高い領域と低い領域とがこの順で繰り返されるように中間転写ベルトに当接して、残留トナーを除去することになる。
そのため、クリーニングブレードの中間転写ベルト外周面に対する当接位置が、段差の高い領域から低い領域に変化するときには、クリーニングブレードは、中間転写ベルトの外周面上をバウンドしてしまい、中間転写ベルトから掻き取られた残留トナーが飛散するばかりではなく、クリーニングブレードの当接部分が中間転写ベルトの外周面から厚み方向内部に食込んでしまうおそれがある。中間転写ベルトの外周面における弾性層は弾性変形しやすい層であるので、クリーニングブレードの当接部分、特にクリーニングブレードの幅方向端部が、中間転写ベルトの外周面から厚み方向内部に食込み過ぎてしまう。このように、クリーニングブレードの当接部分が中間転写ベルトの外周面に食込んでしまうと、クリーニングブレードの反転現象が発生し、残留トナーの除去効率が低下してしまう。また、中間転写ベルトの回転に応じて、クリーニングブレードが中間転写ベルトの外周面上をバウンドしてしまう場合には、中間転写ベルト外周面における段差の高い領域と低い領域との境界部分には、クリーニングブレードが当接されないため、該境界部分に残留する残留トナーを除去することができず、中間転写ベルトの外周面に対する均一なクリーニング性能を得ることができない。
したがって本発明の目的は、弾性層を有する中間転写ベルトと、残留トナーを除去するベルトクリーニング手段とを備える中間転写体であって、残留トナーが飛散するのを防止した上で、ベルトクリーニング手段による中間転写ベルトの外周面に対する均一なクリーニング性能を得ることができるとともに、残留トナーの除去効率が低下するのを防止することができる中間転写体を提供することであり、該中間転写体を備える画像形成装置を提供することである。
本発明は、複数の支持ローラによって張架されて回転可能に設けられ、トナー像を外周面において担持搬送する無端状の中間転写ベルトと、
トナー像が記録媒体に転写された後に中間転写ベルトの外周面上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング手段とを含み、
中間転写ベルトは、
基体と、
基体の表面に形成される弾性層と、
弾性層の表面から外方に突出し、中間転写ベルトの回転方向に平行に延びて全周にわたって設けられる幅方向に複数の突出部であって、外方端面の幅寸法および突出高さの最小値が2.0μm以上であり、かつ、幅寸法および突出高さの最大値が6.0μm以下である突出部とを有し、
ベルトクリーニング手段は、
板状弾性部材で形成されて、中間転写ベルトの外周面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、中間転写ベルトの外周面に当接する端辺である当接辺が直線状で、中間転写ベルトの幅方向に平行になるように設けられ、中間転写ベルトの幅方向における弾性層の幅よりも当接辺の辺長が長いクリーニングブレードと、
クリーニングブレードの当接辺以外の端辺を支持し、クリーニングブレードが除去した残留トナーを収容する筐体とを備えることを特徴とする中間転写体である。
また本発明は、前記クリーニングブレードは、前記当接辺の辺長が、中間転写ベルトの幅方向における弾性層の幅と蛇行幅とを加算した長さよりも長くなるように形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記中間転写ベルトは、幅方向における基体の幅が弾性層の幅よりも長くなるように形成され、
前記クリーニングブレードは、前記当接辺の辺長が、中間転写ベルトの幅方向における基体の幅以下となるように形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記クリーニングブレードは、前記当接辺が、線圧1.5〜4.5gf/mmで中間転写ベルトの外周面に当接するように設けられることを特徴とする。
また本発明は、前記クリーニングブレードの当接辺は、中間転写ベルトの弾性層が、その厚みに対して1.0〜10%の割合でひずむように当接することを特徴とする。
また本発明は、前記中間転写体を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、中間転写体は、トナー像を担持搬送する中間転写ベルトと、中間転写ベルトの外周面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードを備えるベルトクリーニング手段とを含む。中間転写ベルトは、基体の表面に弾性層が形成された無端状のベルト部材であり、前記弾性層の表面には、中間転写ベルトの回転方向に平行に延びる複数の突出部が設けられている。この突出部は、外方端面の幅寸法および突出高さの最小値が2.0μm以上であり、かつ、幅寸法および突出高さの最大値が6.0μm以下である。
このような中間転写体において、クリーニングブレードは、所定の幅寸法および突出高さを有して弾性層の表面上に形成される突出部の外方端面と接触した状態で、中間転写ベルトの外周面に当接して、残留トナーを除去することができる。すなわち、クリーニングブレードは、突出部の外方端面を滑るようにして、中間転写ベルト外周面上でバウンドすることなく、残留トナーを除去することができる。そのため、中間転写体は、クリーニングブレードにより掻き取られた残留トナーが飛散するのを防止した上で、クリーニングブレードによる中間転写ベルトの外周面に対する均一なクリーニング性能を得ることができる。
また、クリーニングブレードは、中間転写ベルトの外周面に当接する端辺である当接辺が、中間転写ベルトの幅方向に平行な直線状で、中間転写ベルトの幅方向における弾性層の幅よりも辺長が長くなるようにされている。これによって、クリーニングブレードにおける中間転写ベルトの外周面に当接する当接辺が、弾性変形しやすい弾性層の厚み方向内部に食込み過ぎるのを防止することができる。そのため、中間転写体は、クリーニングブレードが中間転写ベルトの回転に応じて捲くれ上がる反転現象の発生を防止することができ、残留トナーの除去効率を高くすることができる。
また本発明によれば、中間転写体に備えられるクリーニングブレードは、当接辺の辺長が、中間転写ベルトの幅方向における弾性層の幅と蛇行幅とを加算した長さよりも長くなるように形成されている。複数の支持ローラによって張架された状態で回転搬送される中間転写ベルトは、蛇行しながら回転搬送される場合がある。クリーニングブレードにおける当接辺の辺長が、中間転写ベルトの幅方向における弾性層の幅と蛇行幅とを加算した長さよりも長くなるように形成されることによって、中間転写ベルトが蛇行しながら回転搬送される場合であっても、中間転写ベルトの外周面に当接する当接辺が、弾性層の厚み方向内部に食込み過ぎるのを防止することができる。そのため、中間転写体は、中間転写ベルトが蛇行しながら回転搬送される場合であっても、中間転写ベルトの外周面に対する均一なクリーニング性能を得ることができるとともに、クリーニングブレードが中間転写ベルトの回転に応じて捲くれ上がる反転現象の発生を防止することができ、残留トナーの除去効率を高くすることができる。
また本発明によれば、中間転写体に備えられるクリーニングブレードは、当接辺の辺長が、中間転写ベルトの幅方向における基体の幅以下となるように形成されている。これによって、クリーニングブレードが不必要に大きくなるのを防止することができ、中間転写体のコンパクト化を図ることができる。
また本発明によれば、中間転写体に備えられるクリーニングブレードは、当接辺が、線圧1.5〜4.5gf/mmで中間転写ベルトの外周面に当接するように設けられている。これによって、中間転写体は、中間転写ベルトの外周面に対する充分なクリーニング性能を発揮することができる。クリーニングブレードにおける当接辺の線圧が1.5gf/mm未満では、中間転写ベルトの外周面に対するクリーニング性能が低下し、クリーニング不良が発生するおそれがある。線圧が4.5gf/mmを越えると、クリーニングブレードが捲くれ上がる反転現象が発生するおそれがある。
また本発明によれば、中間転写体に備えられるクリーニングブレードの当接辺は、中間転写ベルトの弾性層が、その厚みに対して1.0〜10%の割合でひずむように当接する。これによって、中間転写体は、中間転写ベルトの外周面に対する充分なクリーニング性能を発揮することができる。
また本発明によれば、画像形成装置は、中間転写ベルトおよびクリーニング手段を含んで構成される、本発明に係る中間転写体を備える。これによって、画像形成装置は、中間転写ベルトのクリーニング不良に基づく画像不良のない高画質画像を長期的にかつ安定的に形成することができる。
本発明の実施の一形態である中間転写体70の構成を示す図である。 中間転写ベルト311の製造手順を示す図である。 弾性層311aを作製するときに用いる弾性層用金型402の展開図である。 中間転写ベルト311の表面に対する垂直方向から見た場合におけるクリーニングブレード61と中間転写ベルト311との位置関係を示す図である。 中間転写ベルト311の幅方向から見た場合におけるクリーニングブレード61と中間転写ベルト311との位置関係を示す図である。 本発明の実施の一形態である画像形成装置1の構成を示す図である。
(中間転写体)
図1は、本発明の実施の一形態である中間転写体70の構成を示す図である。中間転写体70は、トナー像を担持搬送する中間転写ベルト311と、中間転写ベルト311の外周面上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング手段60とを含んで構成される。
中間転写ベルト311は、複数の支持ローラによって張架されるように構成されるが、本実施の形態では、後述する画像形成装置の構成部材の一部材である転写ローラと、対向ローラ323とによって張架されてループ状の移動経路を形成する無端状のベルト部材であり、対向ローラ323の回転に伴って、回転方向Aに回転搬送される。対向ローラ323は、中間転写ベルト311との摩擦力を高めるために円筒部323a(厚み:2.0〜3.0mm)表面にゴム層323b(厚み:100〜500μm)を備え、駆動手段323dによって回転軸323cまわりに回転駆動される。
そして、本実施の形態における中間転写ベルト311は、中空円筒状の基体311bの表面に弾性層311aが形成され、前記弾性層311aの表面には複数の突出部311cが設けられている。
図2は、中間転写ベルト311の製造手順を示す図である。また図3は、弾性層311aを作製するときに用いる弾性層用金型402の展開図である。
突出部311cを有する弾性層311aが基体311bの表面に形成された中間転写ベルト311は、基体311bを構成する材料と、弾性層311aおよび突出部311cを構成する材料とを用いて、押出成形によって作製することもできるが、膜厚が大きな弾性層311aを有する中間転写ベルト311を作製する場合には、図2に示すように、遠心成形によって作製することが好ましい。弾性層311aを有する中間転写ベルト311は、弾性層311aが記録用紙の凹凸に対応して弾性変形し、トナー像を覆い包むようにして中間転写ベルト311とトナー像とが接触するので、転写性を良好にすることができる。なお、弾性層311aを有する中間転写ベルト311では、弾性層311aの表面がトナー像担持領域となる。ここで、トナー像を構成するトナーは、その体積平均粒子径が5〜10μmである。
中間転写ベルト311を遠心成形により作製する場合、まず、図2(a)に示すように、基体311bの構成材料を用いた遠心成形後に、基体用金型401から脱型して基体311bを作製する。次に、図2(b)に示すように、回転される円筒状の弾性層用金型402の内面に、弾性層311aおよび突出部311cの構成材料を塗布し、弾性層用金型402から脱型して、突出部311cが形成された弾性層311aを作製する。ここで、弾性層用金型402の内部は、図3に示すように、基準の面である基準面402aと、基準面402aから弾性層311aの厚さに対応した凹部となる第1凹部402bと、第1凹部402bから突出部311cの突出高さに対応した凹部となる第2凹部402cとから構成されている。このように構成される弾性層用金型402を用いることによって、突出部311cが形成された弾性層311aを作製することができる。
そして、図2(c)に示すように、突出部311cが形成された弾性層311aを、基体311bに被覆することによって、中間転写ベルト311を作製することができる。
また、中間転写ベルト311の基体311bは、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)とナイロンとの混合樹脂、ポリアミドイミドなどの樹脂からなり、厚みが80μm、体積抵抗率が1010Ω・cm、表面抵抗率が1010Ω/□である。
また、中間転写ベルト311の弾性層311aおよび突出部311cは、クロロプレンゴム(CRゴム)、ウレタンゴムなどからなり、弾性層311aの厚みは100〜400μmであることが好ましい。弾性層311aの厚みが100μm未満では、弾性層311aにおける記録用紙の凹凸に対応する弾性変形性に劣り、転写性を向上する効果が充分ではない。弾性層311aの厚みが400μmを超えると、中間転写ベルト311の回転周速度に影響を及ぼし、中間転写ベルト311における直線領域部分と、転写ローラおよび対向ローラ323と接触する曲率部分とで周速度バランスが悪くなり、画像転写ずれや記録用紙の搬送不良が発生するおそれがある。
ここで図1に戻って、弾性層311aの表面上に形成される突出部311cについて詳述する。また図4は、中間転写ベルト311の表面に対する垂直方向から見た場合におけるクリーニングブレード61と中間転写ベルト311との位置関係を示す図である。図5は、中間転写ベルト311の幅方向から見た場合におけるクリーニングブレード61と中間転写ベルト311との位置関係を示す図である。
突出部311cは、弾性層311aの表面から外方に突出し、中間転写ベルト311の回転方向Aに平行に延びて全周にわたって設けられる。本実施の形態では、4つの突出部311cが、中間転写ベルト311の幅方向に等間隔(60〜70mm)をあけて形成されている。また各突出部311cの断面形状は、特に限定されるものではなく、半円形、台形、正方形、長方形などから選択できるが、本実施の形態では正方形である。
そして、各突出部311cは、外方端面の幅寸法W5が、最小値2.0μm以上であり、かつ最大値6.0μm以下である。さらに、各突出部311cは、突出高さH1が、最小値2.0μm以上であり、かつ最大値6.0μm以下である。
中間転写体70において、後述するクリーニングブレード61は、前記所定の幅寸法および突出高さを有して弾性層311aの表面上に形成される突出部311cの外方端面と接触した状態で、中間転写ベルト311の外周面に当接して、残留トナーを除去することができる。すなわち、クリーニングブレード61は、突出部311cの外方端面を滑るようにして、中間転写ベルト311外周面上でバウンドすることなく、残留トナーを除去することができる。そのため、中間転写体70は、クリーニングブレード61により掻き取られた残留トナーが飛散するのを防止した上で、クリーニングブレード61による中間転写ベルト311の外周面に対する均一なクリーニング性能を得ることができる。
また、クリーニングブレード61が中間転写ベルト311の外周面に当接して残留トナーを除去するとき、クリーニングブレード61の押圧力によって突出部311cが押圧変形し、その高さおよび幅寸法が変化する。
この突出部311cの押圧変形を考慮して、外方端面の幅寸法W5および突出高さH1を設定する必要があり、幅寸法W5および突出高さH1を前記範囲に設定することによって、体積平均粒子径が5〜10μmのトナーに由来する残留トナーを充分に除去することができる。
なお、本実施の形態では、突出部311cは、中間転写ベルト311の回転方向Aに平行に延びて全周にわたって設けられる構成としたが、必ずしも回転方向Aの全周にわたって設ける必要はなく、回転方向Aの一部に設けるようにしてもよい。
また、中間転写ベルト311は、突出部311cが形成された弾性層311aの表面に、さらにPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂からなるコート層(厚み:3〜10μm)を設けてもよい。
また、中間転写体70は、中間転写ベルト311の外周面上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング手段60を備える。ベルトクリーニング手段60は、クリーニングブレード61と、すくいシール62と、筐体である廃トナーケース63とを含む。
クリーニングブレード61は、弾性材料からなる板状の部材であり、中間転写ベルト311の外周面に当接するように設けられる。弾性材料としては、合成樹脂、ゴムなどの中から適切な弾性を有するものが適宜選択される。そして、クリーニングブレード61は、中間転写ベルト311の外周面に当接する端辺である当接辺が、中間転写ベルト311の幅方向に平行な直線状に形成される。本実施の形態では、クリーニングブレード61は、ウレタンゴムからなる長方形の板状弾性部材であり、厚みは2mm程度である。
長方形の板状弾性部材であるクリーニングブレード61の長手方向は、中間転写ベルト311の幅方向であり、長手方向に垂直な方向がクリーニングブレード61の短手方向である。このようなクリーニングブレード61では、短手方向の一端部61aが、中間転写ベルト311の外周面に当接する当接辺となる。そして、クリーニングブレード61は、短手方向の他端部61bが廃トナーケース63の開口端部に接続されることによって廃トナーケース63に支持される。
ここで、本実施の形態では、クリーニングブレード61の短手方向一端部61aは、中間転写ベルト311の対向ローラ323と接触する領域における外周面に当接するように設けられる。さらに、クリーニングブレード61は、短手方向他端部61bから短手方向一端部61aに向かう方向が、中間転写ベルト311の回転方向Aに対して対向する向きとなるように設けられる。
このように構成されたクリーニングブレード61は、弾性的に撓んだ状態で、短手方向一端部61aが中間転写ベルト311の対向ローラ323と接触する領域における外周面に当接し、転写処理後の中間転写ベルト311の外周面に残留する残留トナーを機械的に掻き取って、中間転写ベルト311の外周面をクリーニングする。
そして、クリーニングブレード61は、長手方向の幅、すなわち、短手方向一端部61aの幅(当接辺の辺長)W1が、中間転写ベルト311の幅方向における弾性層311aの幅W2よりも長くなるように形成される。これによって、クリーニングブレード61における中間転写ベルト311の外周面に対する当接部分である短手方向一端部61aが、弾性変形しやすい弾性層311aの厚み方向内部に食込み過ぎるのを防止することができる。そのため、中間転写体70は、中間転写ベルト311の外周面に対する均一なクリーニング性能を得ることができるとともに、クリーニングブレード61が中間転写ベルト311の回転に応じて捲くれ上がる反転現象の発生を防止することができ、残留トナーの除去効率を高くすることができる。また、クリーニングブレード61の反転現象が防止されるので、クリーニングブレード61および中間転写ベルト311が損傷してしまうのを防止することができる。
ここで、弾性層311aの幅W2に対するクリーニングブレード61における短手方向一端部61aの幅W1の割合((W1/W2)×100)は、100%より大きく105%以下となるように設定するのが好ましい。
また、クリーニングブレード61は、短手方向一端部61aの幅W1が、中間転写ベルト311の幅方向における弾性層311aの幅W2と蛇行幅W4とを加算した長さよりも長くなるように形成されるのが好ましい。対向ローラ323と転写ローラとの間に張架された状態で回転搬送される中間転写ベルト311は、蛇行しながら回転搬送される場合がある。クリーニングブレード61における短手方向一端部61aの幅W1が、中間転写ベルト311の幅方向における弾性層311aの幅W2と蛇行幅W4とを加算した長さよりも長くなるように形成されることによって、中間転写ベルト311が蛇行しながら回転搬送される場合であっても、中間転写ベルト311の外周面に対する当接部分である短手方向一端部61aが、弾性層311aの厚み方向内部に食込み過ぎるのを防止することができる。そのため、中間転写体70は、中間転写ベルト311が蛇行しながら回転搬送される場合であっても、中間転写ベルト311の外周面に対する均一なクリーニング性能を得ることができるとともに、クリーニングブレード61が中間転写ベルト311の回転に応じて捲くれ上がる反転現象の発生を防止することができ、残留トナーの除去効率を高くすることができる。
また、クリーニングブレード61は、短手方向一端部61aの幅W1が、中間転写ベルト311の幅方向における基体311bの幅W3以下となるように形成されるのが好ましい。これによって、クリーニングブレード61が不必要に大きくなるのを防止することができ、中間転写体70のコンパクト化を図ることができる。
また、クリーニングブレード61は、短手方向一端部61aが、線圧1.5〜4.5gf/mmで中間転写ベルト311の外周面に当接するように設けられるのが好ましい。これによって、中間転写体70は、中間転写ベルト311の外周面に対する充分なクリーニング性能を発揮することができる。クリーニングブレード61における短手方向一端部61aの線圧が1.5gf/mm未満では、中間転写ベルト311の外周面に対するクリーニング性能が低下し、クリーニング不良が発生するおそれがある。線圧が4.5gf/mmを越えると、クリーニングブレード61が捲くれ上がる反転現象が発生するおそれがある。
また、クリーニングブレード61は、中間転写ベルト311の弾性層311aが、その厚みに対して1.0〜10%の割合でひずむように当接するのが好ましい。具体的には、厚さ100〜500μmのゴム層323bを有する対向ローラ323に接触して設けられ、厚さ80μmの基体311b表面に厚さ100〜400μmの弾性層311aが形成された中間転写ベルト311に対して、短手方向一端部61aは、中間転写ベルト311の外周面が厚み方向に0.8〜1.5mmの範囲内でひずむように当接するのが好ましい。
これによって、中間転写体70は、中間転写ベルト311の外周面に対する充分なクリーニング性能を発揮することができる。クリーニングブレード61における短手方向一端部61aが、中間転写ベルト311の外周面に当接することによるひずみ量T1が0.8mm未満では、中間転写ベルト311の外周面に対するクリーニング性能が低下し、クリーニング不良が発生するおそれがある。ひずみ量T1が1.5mmを越えると、クリーニングブレード61が捲くれ上がる反転現象が発生するおそれがある。
また、クリーニングブレード61は、中間転写ベルト311の幅方向に垂直な仮想平面において、中間転写ベルト311の外周面に向けて延びる短手方向の延長線と、短手方向一端部61aの中間転写ベルト311外周面への当接位置から中間転写ベルト311の回転方向下流側に向けて延びる中間転写ベルト311の接線とが成す角である当接角θ1が、7.0〜13.0°であるのが好ましい。これによって、中間転写体70は、中間転写ベルト311の外周面に対する充分なクリーニング性能を発揮することができる。当接角θ1が7.0°未満では、中間転写ベルト311の外周面に対するクリーニング性能が低下し、クリーニング不良が発生するおそれがある。当接角θ1が13.0°を越えると、クリーニングブレード61が捲くれ上がる反転現象が発生するおそれがある。
廃トナーケース63は、クリーニングブレード61によって中間転写ベルト311から掻き取られた残留トナーを、廃トナーとして収容するための容器状の部材である。廃トナーケース63に収容された廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー(不図示)により廃トナー廃棄ボトル(不図示)へ搬送される。クリーニングブレード61の短手方向他端部61bは、この廃トナーケース63の開口端部に接続されている。
すくいシール62は、クリーニングブレード61に対して中間転写ベルト311の回転方向上流側において、短手方向一端部が、中間転写ベルト311の対向ローラ323と接触する領域における外周面に軽く当接し、中間転写ベルト311の外周面上の残留トナーを掻き落とすことなく、クリーニングブレード61の当接部へ通過させる。そして、すくいシール62は、クリーニングブレード61により掻き取られて廃トナーケース63に収容されている廃トナーが、廃トナーケース63から漏出することを防止する。本実施の形態では、すくいシール62は、厚みが0.1mmのウレタンゴムシートからなる。すくいシール62の短手方向他端部は、廃トナーケース63の開口端部に接続されている。
以上のように構成される中間転写体70によれば、クリーニングブレード61が、突出部311cの外方端面を滑るようにして、中間転写ベルト311外周面上でバウンドすることなく残留トナーを除去することができる。さらに、中間転写体70は、クリーニングブレード61が捲くれ上がり(反転)を起こすことなく、弾性変形しやすい弾性層311aを有する中間転写ベルト311の外周面上を清浄化でき、クリーニング不良による画像不良の発生のない高画質画像を安定的に形成するのに寄与できる。
(画像形成装置)
図6は、本発明の実施の一形態である画像形成装置1の構成を示す図である。画像形成装置1は、カラー画像を形成可能とするタンデム方式のカラー画像形成装置である。画像形成装置1は、ネットワークを介して接続されたPC(Personal Computer)等の各種端末装置から送信される画像データや、スキャナ等の原稿読み取り装置によって読み取られた画像データに基づいて、記録媒体となる記録用紙に対して、カラー画像またはモノクロ画像を形成するプリンタ機能を有するものである。
画像形成装置1は、トナー像形成部20と1次転写部31とを有する画像形成ステーション部2と、2次転写ステーション部32と、定着手段4と、用紙供給手段5と、排紙手段6とを含んで構成される。画像形成ステーション部2は、カラー画像情報に含まれるイエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)およびブラック(k)の各色の画像情報に対応するために、イエロー画像用、マゼンタ画像用、シアン画像用およびブラック画像用の4つの画像形成ステーションにわかれている。そして、後述する中間転写ベルト311の回転方向に、イエロー画像用、マゼンタ画像用、シアン画像用、ブラック画像用の画像形成ステーションがこの順に並設されている。
イエロー画像用、マゼンタ画像用、シアン画像用およびブラック画像用の4つの画像形成ステーションは、それぞれ、実質的に同一の構成を有しており、各色に対応する画像データに基づいて、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックの画像を形成して、中間転写ベルト311上で重ね合わせて4色のトナーからなる画像を形成し、2次転写ステーション部32で記録用紙上にトナー像を転写する。そして、記録用紙上のトナー像を定着手段4で加熱加圧することにより、記録用紙上にフルカラー画像を形成する。
画像形成ステーション部2を構成する各部材は、カラー画像情報に含まれるブラック(k)、シアン(c)、マゼンタ(m)およびイエロー(y)の各色の画像情報に対応するために、それぞれ4つずつ設けられる。ここでは、各色に応じて4つずつ設けられる各部材は、各色を表すアルファベットを参照符号の末尾に付して区別し、総称する場合は参照符号のみで表す。
画像形成ステーション部2は、トナー像形成部20と1次転写部31を有する。トナー像形成部20は、感光体21と、帯電手段22と、露光ユニット23と、現像手段24と、クリーナ25とを含む。帯電手段22、現像手段24およびクリーナ25は、感光体21の回転方向まわりに、この順序で配置される。
感光体21は、OPC(Organic Photoconductor;有機光導電体)などの感光性材料を表面に有する略円筒のドラム形状を呈し、露光ユニット23の上方に配設され、駆動手段と制御手段によって、所定方向に回転駆動するように制御されている。帯電手段22は、感光体21の表面を所定の電位に均一に帯電するためのスコロトロン方式の帯電器であって、感光体21の外周面に近接して配置されている。
露光ユニット23は、画像処理部(不図示)から出力された画像データに基づいて、帯電手段22にて帯電される感光体21の表面にレーザ光を照射して露光することにより、感光体21表面における露光部の電位を低下させ、当該表面に画像データに応じた静電潜像を書込み形成する機能を有する。露光ユニット23は、各色に対応する画像形成ステーションに応じて、イエロー、マゼンタ、シアン、またはブラックに対応する画像データが入力されることにより、対応する色に応じた静電潜像を形成するようになっている。露光ユニット23としては、レーザ照射部および反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)の他、EL(Electro Luminescence)やLED(Light Emitting
Diode)などの発光素子をアレイ状に並べた書込み装置(たとえば、書込みヘッド)を使用することができる。
現像手段24は、現像剤を担持する現像剤潜像体となる現像ローラと、現像剤を収容する現像槽とを備える。ここで、本実施の形態では、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を用いて、露光ユニット23にて感光体21表面に形成された静電潜像を当該トナーにて反転現像してトナー像を形成する。なお、現像剤としては、二成分現像剤に限定されるものではなく、一成分現像剤も用いることができる。また、現像手段24は、各色に対応したそれぞれのトナーを収容し、トナーの消費量に応じて現像槽にトナーを補給するトナーボトル241を備える。現像ローラは、トナーが感光体21へ移動し得る現像領域へ現像剤を搬送するように構成されている。また、現像槽に収容される現像剤中のトナーは、感光体21に帯電される表面電位と同極性に帯電されている。なお、感光体21に帯電される表面電位の極性および使用するトナーの帯電極性は、ここでは、何れもマイナスとされている。
クリーナ25は、中間転写ベルト311へのトナー像転写後に、感光体21の外周面上に残留しているトナーを除去・回収するものであり、ウレタンゴムからなるクリーニングブレードを感光体21表面に当接している。
1次転写部31は、中間転写ベルト311およびベルトクリーニング手段60を含む前述した中間転写体70と、1次転写ローラ313とによって構成される。
中間転写ベルト311は、前述したように、2次転写ステーション部32の構成部材の一部材である転写ローラ321と、ベルトクリーニング手段60のクリーニングブレード61と対向するように設けられる対向ローラ323とによって張架されてループ状の移動経路を形成する無端状のベルト部材であり、対向ローラ323の回転に伴って回転駆動される。
中間転写ベルト311が、感光体21に接しながら感光体21を通過するとき、中間転写ベルト311を介して感光体21に対向配置される1次転写ローラ313から、感光体21表面のトナーの帯電極性とは逆極性(ここでは、正極性)の転写バイアスが印加され、感光体21の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト311上へ転写されて担持される。
中間転写ベルト311は、各色の画像形成ステーションの感光体21上に形成されたトナー像を、位置を合わせて重ね合わせることにより、4色のトナーからなるトナー像を、表面のトナー像担持領域(弾性層311a)内に担持する。中間転写ベルト311の外周面上に担持される4色のトナーからなるトナー像は、中間転写ベルト311が回転されることによって、2次転写ステーション部32へ搬送される。
ベルトクリーニング手段60は、2次転写ステーション部32における記録用紙へのトナー像転写後に、中間転写ベルト311の外周面上に残留している残留トナーを除去・回収する。
2次転写ステーション部32では、中間転写ベルト311を懸架する転写ローラ321に対して、2次転写ローラ322が中間転写ベルト311を介して対向して配置されている。転写ローラ321は、外径30mmで、厚み0.8mmのアルミニウム(A5052)の円筒端部に導電性の樹脂フランジを設け、ボールベアリングを介して回転軸まわりに回転可能に支持されている。また、転写ローラ321は、中間転写ベルト311の回転に従動して回転される。そして、2次転写ローラ322は、中間転写ベルト311上に担持されるトナー像の搬送とタイミングを合わせて用紙供給手段5によって供給搬送される記録用紙を介して、中間転写ベルト311に圧接する。この2次転写ローラ322と中間転写ベルト311との圧接部分が転写ニップ部となる。中間転写ベルト311上に担持されるトナー像と記録用紙とが、タイミングを合わせて転写ニップ部を通過するとき、2次転写ローラ322にはトナーを引きつける正電位(転写電界)が印加され、中間転写ベルト311上のトナー像を記録用紙へ転写させる。
定着手段4は、2次転写ステーション部32よりも記録用紙の搬送方向下流側に設けられ、加熱ローラ41と加圧ローラ42とを含む。加熱ローラ41は図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられ、記録用紙に転写されて担持されるトナー像を構成するトナーを加熱して溶融させ、記録用紙に定着させる。加熱ローラ41の内部には図示しない加熱手段が設けられる。加熱手段は、加熱ローラ41表面が所定の温度(加熱温度)になるように加熱ローラ41を加熱する。加熱手段には、たとえば、ヒータ、ハロゲンランプなどを使用できる。
加圧ローラ42は加熱ローラ41に圧接するように設けられ、加圧ローラ42の回転駆動に従動回転可能に支持される。加圧ローラ42は、加熱ローラ41によってトナーが溶融して記録用紙に定着する際に、トナーと記録媒体とを押圧することによって、トナー像の記録用紙への定着を補助する。加熱ローラ41と加圧ローラ42との圧接部が定着ニップ部である。定着手段4によれば、2次転写ステーション部32においてトナー像が転写された記録用紙が、加熱ローラ41と加圧ローラ42とによって挟持され、定着ニップ部を通過する際に、トナー像が加熱下に記録用紙に押圧されることによって、トナー像が記録用紙に定着され、画像が形成される。
用紙供給手段5は、用紙給紙トレイ51と、ピックアップローラ52と、レジストローラ53と、搬送ローラ54と、用紙ガイド55とを含む。用紙給紙トレイ51は画像形成装置1の鉛直方向下部に設けられ、記録用紙を貯留する容器状部材である。記録用紙としては、普通紙、カラーコピー用紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート、葉書などを挙げることができる。
ピックアップローラ52は、用紙給紙トレイ51に貯留される記録用紙を1枚ずつ取り出し、レジストローラ53に向けて送給する。レジストローラ53は、互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材であり、ピックアップローラ52から送給される記録用紙を、中間転写ベルト311に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給されるように、記録用紙の搬送経路を規定する用紙ガイド55に送給する。用紙ガイド55に送給された記録用紙は、互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材である搬送ローラ54に搬送され、転写ニップ部に搬送される。
排紙手段6は、排出ローラ6aを含む。排出ローラ6aは、用紙搬送方向において定着手段4における定着ニップ部よりも下流側に設けられ、定着手段4によって画像が定着された記録用紙を、画像形成装置1の鉛直方向上面に設けられる排出トレイに排出する。排出トレイは、画像が定着された記録用紙を貯留する。
以上のように構成される画像形成装置1によれば、中間転写ベルト311およびベルトクリーニング手段60を含む前述した中間転写体70を備えることによって、中間転写ベルト311のクリーニング不良に基づく画像不良のない高画質画像を長期的にかつ安定的に形成できる。
(実施例)
次に、実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。以下に示す実施例1〜5の中間転写体と、比較例1〜4の中間転写体とを、シャープ株式会社製のカラー複合機MX−7001Nに搭載し、クリーニングブレードの捲くれ上がり性、クリーニング性、および用紙裏汚れ性を評価した。
<クリーニングブレードの捲くれ上がり性>
記録用紙の印字枚数が10万枚に到達するまでカラー複合機を稼動させた。そして、印字枚数の1万枚ごとに、クリーニングブレードが、中間転写ベルトの回転に応じて捲くれ上がる反転現象が、発生したか否かを目視によって確認した。評価基準は以下のとおりである。
◎:印字枚数が10万枚に到達した時点においてもクリーニングブレードの反転現象が発生しない。
○:印字枚数が10万枚に到達した時点ではクリーニングブレードの反転現象が発生したが、印字枚数が9万枚まで、クリーニングブレードの反転現象が発生しない。
△:印字枚数が5〜9万枚の時点で、クリーニングブレードの反転現象が発生。
×:印字枚数が5万枚以下で、クリーニングブレードの反転現象が発生。
<クリーニング性>
記録用紙の印字枚数が10万枚に到達するまでカラー複合機を稼動させた。そして、印字枚数の1万枚ごとに、印字された画像および中間転写ベルトに、縦スジが発生するか否かを目視によって確認した。評価基準は以下のとおりである。
◎:印字枚数が10万枚に到達した時点においても、印字画像および中間転写ベルトに縦スジが発生しない。
○:印字枚数が9万枚の時点で、印字画像に縦スジの発生はないものの、中間転写ベルトに僅かなスジが発生。
△:印字枚数が5〜9万枚の時点で、印字画像の両端に幅0.5mmの縦スジが発生。
×:印字枚数が5万枚以下で、印字画像の両端に幅2mmの縦スジが発生。
(実施例1)
中間転写ベルトおよびクリーニングブレードを、以下に示すように構成した。
[中間転写ベルト]
中間転写ベルトは、幅357mmのポリイミドからなる基体の表面における幅方向中央部に、幅337mm、厚み150μm、表面粗さ(算術平均粗さRa)3nmのウレタンゴムからなる弾性層が形成され、さらに弾性層の表面に4つの突出部が形成されたものである。4つの各突出部は、中間転写ベルトの回転方向に平行(幅方向に垂直)で、かつ幅方向に等間隔(間隔幅:70mm)に設けられている。また、各突出部は、断面形状が矩形状で、最小幅寸法が3.0μm、最大幅寸法が4.5μm、最小突出高さが3.0μm、最大突出高さが4.5μmである。
そして、中間転写ベルトは、回転周速度220mm/secで回転搬送され、蛇行幅が0.5〜3mmの範囲であった。
[クリーニングブレード]
クリーニングブレードとしては、長手方向幅340mm、短手方向幅9.0mm、厚さ2.0mm、ヤング率870gf/mmのウレタンゴム製ブレードを用いた。そして、クリーニングブレードの短手方向一端(当接辺)が、中間転写ベルトの外周面における対向ローラと接触する領域に当接するように配置した。ここで、クリーニングブレードは、中間転写ベルトの回転方向に対して対向する向きに配設され、中間転写ベルトとの当接角は9.2°、当接圧(線圧)は2.9gf/mm、弾性層のひずみ量は1.2mmとした。
(実施例2)
[中間転写ベルト]
弾性層の厚みが250μmであること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
長手方向幅が341mmであること以外は、実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
(実施例3)
[中間転写ベルト]
弾性層の厚みが400μmであること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
長手方向幅が342mmであること以外は、実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
(実施例4)
[中間転写ベルト]
弾性層の厚みが75μmであり、弾性層の表面上に形成される各突出部が、最小幅寸法2.0μm、最大幅寸法4.0μm、最小突出高さ2.0μm、最大突出高さ4.0μmであること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
(実施例5)
[中間転写ベルト]
弾性層の厚みが420μmであり、弾性層の表面上に形成される各突出部が、最小幅寸法4.0μm、最大幅寸法6.0μm、最小突出高さ4.0μm、最大突出高さ6.0μmであること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
(比較例1)
[中間転写ベルト]
弾性層が幅331mm、厚さ250μmであること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
長手方向幅が、中間転写ベルトの弾性層の幅と同一の331mmであること以外は、実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
(比較例2)
[中間転写ベルト]
弾性層の厚みが250μmであること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
長手方向幅が、中間転写ベルトの弾性層の幅よりも小さい327mmであること以外は、実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
(比較例3)
[中間転写ベルト]
弾性層の厚みが250μmであり、弾性層の表面上に形成される各突出部が、最小幅寸法および最大幅寸法が2.0μm未満、最小突出高さおよび最大突出高さが2.0μm未満であること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
(比較例4)
[中間転写ベルト]
弾性層の厚みが250μmであり、弾性層の表面上に形成される各突出部が、最小幅寸法5.0μm、最大幅寸法7.0μm、最小突出高さ5.0μm、最大突出高さ7.0μmであること以外は、実施例1における中間転写ベルトと同様に構成した。
[クリーニングブレード]
長手方向幅が341mmであること以外は、実施例1におけるクリーニングブレードと同様に構成した。
<評価結果>
表1に評価結果を示す。
Figure 0004759631
表1から明らかなように、クリーニングブレードの長手方向幅が中間転写ベルトの弾性層の幅よりも大きく設定され、弾性層表面上に形成される突出部が、最小突出高さ2.0μm以上、最大突出高さ6.0μm以下であり、かつ、最小幅寸法2.0μm以上、最大幅寸法6.0μm以下である実施例1〜5では、クリーニングブレードの反転現象が発生することが抑制され、長期間にわたって良好なクリーニング性が得られる。
1 画像形成装置
2 画像形成ステーション部
4 定着手段
5 用紙供給手段
6 排紙手段
20 トナー像形成部
31 1次転写部
32 2次転写ステーション部
60 ベルトクリーニング手段
61 クリーニングブレード
62 すくいシール
63 廃トナーケース
70 中間転写体
311 中間転写ベルト
311a 弾性層
311b 基体
311c 突出部
321 転写ローラ
323 対向ローラ

Claims (6)

  1. 複数の支持ローラによって張架されて回転可能に設けられ、トナー像を外周面において担持搬送する無端状の中間転写ベルトと、
    トナー像が記録媒体に転写された後に中間転写ベルトの外周面上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング手段とを含み、
    中間転写ベルトは、
    基体と、
    基体の表面に形成される弾性層と、
    弾性層の表面から外方に突出し、中間転写ベルトの回転方向に平行に延びて全周にわたって設けられる幅方向に複数の突出部であって、外方端面の幅寸法および突出高さの最小値が2.0μm以上であり、かつ、幅寸法および突出高さの最大値が6.0μm以下である突出部とを有し、
    ベルトクリーニング手段は、
    板状弾性部材で形成されて、中間転写ベルトの外周面に当接して残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、中間転写ベルトの外周面に当接する端辺である当接辺が直線状で、中間転写ベルトの幅方向に平行になるように設けられ、中間転写ベルトの幅方向における弾性層の幅よりも当接辺の辺長が長いクリーニングブレードと、
    クリーニングブレードの当接辺以外の端辺を支持し、クリーニングブレードが除去した残留トナーを収容する筐体とを備えることを特徴とする中間転写体。
  2. 前記クリーニングブレードは、前記当接辺の辺長が、中間転写ベルトの幅方向における弾性層の幅と蛇行幅とを加算した長さよりも長くなるように形成されることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
  3. 前記中間転写ベルトは、幅方向における基体の幅が弾性層の幅よりも長くなるように形成され、
    前記クリーニングブレードは、前記当接辺の辺長が、中間転写ベルトの幅方向における基体の幅以下となるように形成されることを特徴とする請求項1または2記載の中間転写体。
  4. 前記クリーニングブレードは、前記当接辺が、線圧1.5〜4.5gf/mmで中間転写ベルトの外周面に当接するように設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の中間転写体。
  5. 前記クリーニングブレードの当接辺は、中間転写ベルトの弾性層が、その厚みに対して1.0〜10%の割合でひずむように当接することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の中間転写体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の中間転写体を備えることを特徴とする画像形成装置。
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