JP4759433B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、潜像担持体の表面で現像された可視像を潜像担持体から中間転写ベルトのおもて面に転写した後、ベルトと転写部材との当接による転写ニップ内に挟み込んだ記録部材に転写する転写装置を用いるプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置においては、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる中間転写ベルトに速度変動が生ずると、潜像担持体からベルトに転写している最中の可視像を乱してしまう。特に、中間転写ベルトに対して互いに異なる色の可視像を順次重ね合わせて転写する多色画像形成装置においては、ベルトの速度変動によって色ズレが発生してしまう。
そこで、中間転写ベルトの速度変動を検知しながらその結果をベルト駆動モータの駆動速度にフィードバックする(以下、フィードバック制御という)ことで、中間転写ベルトの速度を安定化させるようにした画像形成装置が種々知られている。中間転写ベルトの速度変動を検知する方法としては、例えば特許文献1に開示されているように、中間転写ベルトの周方向に所定のピッチで付した目印を光学センサ等で検知する方法がある。また、自らの回転駆動に伴って中間転写ベルトを無端移動せしめるベルト駆動ローラの回転角速度をエンコーダーによって検知し、その検知結果に基づいて中間転写ベルトの速度変動を検知する方法もある。更には、特許文献2に開示されているように、これらの方法を併用するものもある。
特開平11−24507号公報 特開平10−232566号公報
しかしながら、このようなフィードバック制御を実施しても、複数枚の記録紙に対して画像を連続して出力する連続プリントモードにおいて、ベルトの速度変動に起因するものと思われる画像の乱れを2枚目以降の記録紙に引き起こすことがあった。本発明者らは、かかる不具合を引き起こす原因について鋭意研究を行ったところ、次のようなことがわかってきた。即ち、一般に、中間転写ベルトを用いる画像形成装置では、ベルトおもて面に対して2次転写ローラ等の当接部材と当接させて転写ニップを形成する。そして、感光体等の潜像担持体から中間転写ベルトに転写した可視像を、転写ニップに挟み込んだ記録紙等の記録部材に2次転写する。この2次転写に先立って、記録紙の先端側を転写ニップに進入させる際、ベルト駆動モータに対するトルクが急激に上昇する。そして、ベルト駆動モータの回転速度が一瞬だけ大きく低下して、ベルトの速度が急激に低下していることがわかった。
上述したフィードバック制御は、ベルトの速度変動が生じてしまった場合に、その検知結果に基づいてベルト駆動モータの駆動速度を調整してベルトの速度をもとに戻す制御である。このような制御は、比較的緩やかな速度変動に対しては有効であるが、急激な速度変動が起こると、その変動結果をベルト駆動モータにフィードバックする前に画像が乱れてしまう。連続プリントモードでは、転写ニップに記録紙を進入させる際に、後続の記録紙に2次転写するための可視像を潜像担持体から中間転写ベルトに1次転写している。このため、転写ニップに記録紙が進入する際のベルト速度の急激な低下により、2枚目以降の記録紙に画像の乱れが発生していたのである。
また、転写ニップに挟み込まれた記録部材の後端が転写ニップから排出される際に、ベルト駆動モータに対するトルクが急激に低下すると、ベルト駆動モータの回転速度が一瞬だけ大きく上昇して、ベルトの速度が急激に上昇する。このとき速度の上昇率は、転写ニップに記録部材が進入する際における速度の低下率よりも小さいため、進入時よりは軽度になるが、排出時にも画像の乱れが発生することがわかった。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、転写ニップに記録部材を進入させたり、転写ニップから記録部材の後端を排出したりする際の中間転写ベルトの速度変動に起因する画像の乱れを抑えることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持されている潜像を現像して可視像を得る現像手段と、該潜像担持体上の可視像を記録部材に転写する転写装置とを備え、該転写装置が、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる無端状の中間転写ベルトと、それら張架ローラのうちの1つとして機能しているニップ裏側張架ローラに対するベルト掛け回し箇所にベルトおもて面側から当接して記録部材への転写ニップを形成する転写ニップ形成ローラとを備え、潜像担持体の表面で現像された可視像を該表面から該中間転写ベルトのおもて面に転写した後、該転写ニップ内に挟み込んだ記録部材に転写するものである画像形成装置において、上記複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは上記中間転写ベルト、に当接する当接部材と、該張架ローラあるいは該中間転写ベルトに対する該当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段と、上記記録部材における搬送方向と直交する方向の長さの情報である幅情報を取得する幅情報取得手段と、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際に、該押圧力を進入直前のときよりも弱めるように該押圧力調整手段を制御するか、あるいは、上記記録部材の後端が上記転写ニップから排出される際に、該押圧力を排出直前のときよりも強めるように該押圧力調整手段を制御し、且つ、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際、あるいは該記録部材の後端が該転写ニップから排出される際、における上記押圧力の変更度合いを、該幅情報に応じて異ならせる処理を実施するする押圧力制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置であって、上記幅情報取得手段が上記記録部材の幅を検知する幅検知手段であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記記録部材の幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する該記録部材を検知する複数の記録部材検知手段を設け、且つ、上記幅検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて該記録部材の幅を検知するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記幅情報取得手段として、操作者による幅情報入力操作が行われる入力手段を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持されている潜像を現像して可視像を得る現像手段と、該潜像担持体上の可視像を記録部材に転写する転写装置とを備え、該転写装置が、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる無端状の中間転写ベルトと、それら張架ローラのうちの1つとして機能しているニップ裏側張架ローラに対するベルト掛け回し箇所にベルトおもて面側から当接して記録部材への転写ニップを形成する転写ニップ形成ローラとを備え、潜像担持体の表面で現像された可視像を該表面から該中間転写ベルトのおもて面に転写した後、該転写ニップ内に挟み込んだ記録部材に転写するものである画像形成装置において、上記複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは上記中間転写ベルト、に当接する当接部材と、該張架ローラあるいは該中間転写ベルトに対する該当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段と、上記記録部材のすき目の情報であるすき目情報を取得するすき目情報取得手段と、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際に、該押圧力を進入直前のときよりも弱めるように該押圧力調整手段を制御するか、あるいは、上記記録部材の後端が上記転写ニップから排出される際に、該押圧力を排出直前のときよりも強めるように該押圧力調整手段を制御し、且つ、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際、あるいは該記録部材の後端が該転写ニップから排出される際、における上記押圧力の変更度合いを、該すき目情報に応じて異ならせる処理を実施するする押圧力制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記すき目情報取得手段として、操作者によるすき目情報入力操作が行われる入力手段を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持されている潜像を現像して可視像を得る現像手段と、該潜像担持体上の可視像を記録部材に転写する転写装置とを備え、該転写装置が、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる無端状の中間転写ベルトと、それら張架ローラのうちの1つとして機能しているニップ裏側張架ローラに対するベルト掛け回し箇所にベルトおもて面側から当接して記録部材への転写ニップを形成する転写ニップ形成ローラとを備え、潜像担持体の表面で現像された可視像を該表面から該中間転写ベルトのおもて面に転写した後、該転写ニップ内に挟み込んだ記録部材に転写するものである画像形成装置において、上記複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは上記中間転写ベルト、に当接する当接部材と、該張架ローラあるいは該中間転写ベルトに対する該当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段と、画像形成装置内で搬送中の上記記録部材の搬送方向と直行する方向からの傾きを検知する傾き検知手段と、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際に、該押圧力を進入直前のときよりも弱めるように該押圧力調整手段を制御するか、あるいは、上記記録部材の後端が上記転写ニップから排出される際に、該押圧力を排出直前のときよりも強めるように該押圧力調整手段を制御し、且つ、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際、あるいは該記録部材の後端が該転写ニップから排出される際、における上記押圧力の変更度合いを、該傾きに応じて異ならせる処理を実施するする押圧力制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記記録部材の幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する該記録部材を検知する複数の記録部材検知手段を設け、且つ、上記傾き検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて該記録部材の上記傾きを検知するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項3又は8の画像形成装置において、上記複数の記録部材検知手段として、それぞれ、上記記録部材を光学的に検知する光学センサを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項3又は8の画像形成装置において、上記複数の記録部材検知手段として、それぞれ、上記記録部材との接離に伴って電気接点を接断するスイッチ部材を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10の何れかの画像形成装置において、上記押圧力調整手段として、モータの駆動に伴って上記押圧力を調整するものを用いたことを特徴とする。
また、請求項12の発明は、請求項1乃至11の何れかの画像形成装置において、複数の上記現像手段を1つの上記潜像担持体に対向させて配設し、互いに異なる現像手段によって現像された可視像を上記中間転写ベルトに順次重ね合わせて転写せしめるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1乃至11の何れかの画像形成装置において、上記潜像担持体と上記現像手段との組合せを上記中間転写ベルトのおもて面に対向させて複数配設し、それぞれの潜像担持体上で現像した可視像を該中間転写ベルトに重ね合わせて転写せしめるようにしたことを特徴とするものである。
これらの発明においては、記録紙等の記録部材を転写ニップに進入させる際に、中間転写ベルト又はこれを張架する張架ローラに当接させている当接部材のローラ又はベルトに対する押圧力を進入直前のときよりも弱めるか、あるいは、記録部材の後端を転写ニップから排出する際に、中間転写ベルト又はこれを張架する張架ローラに当接させている当接部材のローラ又はベルトに対する押圧力を進入直前のときよりも強める。かかる構成では、記録部材が転写ニップに進入することによるベルト駆動モータのトルクアップを、当接部材による押圧力の低下によるトルクダウンで相殺して、進入の際におけるベルト駆動モータの回転速度の急激な低下を抑える。これにより、転写ニップに記録部材を進入させる際の中間転写ベルトの速度変動に起因する画像の乱れを抑えることができる。あるいは、記録部材の後端が転写ニップから排出されることによるベルト駆動モータのトルクダウンを、当接部材による押圧力の増加によるトルクアップで相殺して、排出の際におけるベルト駆動モータの回転速度の急激な上昇を抑える。これにより、転写ニップから記録部材の後端を排出する際の中間転写ベルトの速度変動に起因する画像の乱れを抑えることができる。
まず、本発明を適用した画像形成装置の実施形態を説明する前に、本発明を理解する上で参考になる形態として、電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という)の第1参考形態について説明する。
まず、第1参考形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図1は、第1参考形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図の複写機は、画像を形成するプリンタ部100と、これの上方に固定されたスキャナ200と、これの上方に固定された原稿自動搬送装置(ADF)300とを有している。スキャナ200は、周知の技術によって原稿の画像を光学的に読み取るものである。また、原稿自動搬送装置300は、周知の技術によって原稿をスキャナ200の読み取り部まで自動搬送するものである。
プリンタ部100は、トナー像形成手段たるプロセスユニットとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)用の4つのプロセスユニット1Y,C,M,Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。Yトナー像を生成するためのプロセスユニット1Yを例にすると、これは図2に示すように、感光体ユニット2Yと現像装置7Yとを有している。
感光体ユニット2Y及び現像装置7Yは、図3に示すようにプロセスユニット1Yとして一体的にプリンタ部本体に対して着脱される。但し、プリンタ部本体から取り外した状態では、図4に示すように現像装置7Yを図示しない感光体ユニットに対して着脱することができる。
先に示した図2において、感光体ユニット2Yは、潜像担持体たるドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、図示しない除電装置、帯電装置5Yなどを有している。
帯電装置5Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動せしめられる感光体3Yの表面を一様帯電せしめる。同図においては、図示しない電源によって帯電バイアスが印加されながら、図中反時計回りに回転駆動される帯電ローラ6Yを感光体3Yに近接させることで、感光体3Yを一様帯電せしめる方式の帯電装置5Yを示した。帯電ローラ6Yの代わりに、帯電ブラシを当接させるものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャーのように、チャージャー方式によって感光体3Yを一様帯電せしめるものを用いてもよい。帯電装置5Yによって一様帯電せしめられた感光体3Yの表面は、後述する光書込ユニットから発せられるレーザー光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
現像手段たる現像装置7Yは、第1搬送スクリュウ8Yが配設された第1剤収容部9Yを有している。また、透磁率センサからなるトナー濃度センサ(以下、トナー濃度センサという)10Y、第2搬送スクリュウ11Y、現像ロール12Y、ドクターブレード13Yなどが配設された第2剤収容部14Yも有している。これら2つの剤収容部内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとからなる図示しないY現像剤が内包されている。第1搬送スクリュウ8Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられることで、第1剤収容部9Y内のY現像剤を図紙面に直交する方向における手前側から奥側へと搬送する。そして、第1剤収容部9Yと第2剤収容部14Yとの間の仕切壁に設けられた図示しない連通口を経て、第2剤収容部14Y内に進入する。
第2剤収容部14Y内の第2搬送スクリュウ11Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられることで、Y現像剤を図中奥側から手前側へと搬送する。搬送途中のY現像剤は、第1剤収容部14Yの底部に固定されたトナー濃度センサ10Yによってそのトナー濃度が検知される。このようにしてY現像剤を搬送する第2搬送スクリュウ11Yの図中上方には、現像ロール11Yが第2搬送スクリュウ11Yと平行な姿勢で配設されている。この現像ロール11Yは、図中反時計回り方向に回転駆動せしめられる非磁性パイプからなる現像スリーブ15Y内にマグネットローラ16Yを内包している。第2搬送スクリュウ11Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ16Yの発する磁力によって現像スリーブ15Y表面に汲み上げられる。そして、現像部材たる現像スリーブ15Yと所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード13Yによってその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体3Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像ロール12Yの現像スリーブ15Yの回転に伴って第2搬送スクリュウ11Y上に戻される。そして、図中手前端まで搬送されると、図示しない連通口を経て第1剤収容部9Y内に戻る。
トナー濃度センサ10YによるY現像剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として図示しない制御部に送られる。Y現像剤の透磁率は、Y現像剤のYトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ10YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。上記制御部はRAMを備えており、この中にトナー濃度センサ10Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefや、他の現像装置に搭載されたC,M,K用のトナー濃度センサからの出力電圧の目標値であるC用Vtref、M用Vtref、K用Vtrefのデータを格納している。Y用の現像装置7Yについては、トナー濃度センサ10Yからの出力電圧の値とY用Vtrefを比較し、図示しないY用のトナー供給装置を比較結果に応じた時間だけ駆動させる。この駆動により、現像に伴うYトナー消費によってYトナー濃度を低下させたY現像剤に対し、第1剤収容部9Yで適量のYトナーが供給される。このため、第2剤収容部14Y内のY現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他色用のプロセスユニット(1C,M,K)内における現像剤についても、同様のトナー供給制御が実施される。
感光体3Y上に形成されたYトナー像は、後述する中間転写ベルトに中間転写される。感光体ユニット2Yのドラムクリーニング装置4Yは、中間転写工程を経た後の感光体3Y表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Y表面は、図示しない除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。先に示した図1において、他色用のプロセスユニット1C,M,Kにおいても、同様にして感光体3C,M,K上にC,M,Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト上に中間転写される。
プロセスユニット1Y,C,M,Kの図中下方には、光書込ユニット20が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット20は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lを、各プロセスユニット1Y,C,M,Kの感光体3Y,C,M,Kに照射する。これにより、感光体3Y,C,M,K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザー光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,C,M,Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LDEアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
光書込ユニット20の下方には、第1給紙カセット31、第2給紙カセット32が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録部材たる記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、第1給紙ローラ31a、第2給紙ローラ32aがそれぞれ当接している。第1給紙ローラ31aが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、第1給紙カセット31内の一番上の記録紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路33に向けて排出される。また、第2給紙ローラ32aが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、第2給紙カセット32内の一番上の記録紙Pが、給紙路33に向けて排出される。給紙路33内には、複数の搬送ローラ対34が配設されており、給紙路33に送り込まれた記録紙Pは、これら搬送ローラ対34のローラ間に挟み込まれながら、給紙路33内を図中下側から上側に向けて搬送される。
給紙路33の末端には、レジストローラ対35が配設されている。レジストローラ対35は、記録紙Pを搬送ローラ対34から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
各プロセスユニット1Y,C,M,Kの図中上方には、無端移動体たる中間転写ベルト41を張架しながら図中反時計回りに無端移動せしめる転写装置40が配設されている。転写手段たる転写装置40は、中間転写ベルト41の他、ベルトクリーニングユニット42、第1ブラケット43、第2ブラケット44などを備えている。また、4つの1次転写ローラ45Y,C,M,K、ニップ裏側張架ローラ46、テンションローラ47、補助ローラ48、ニップ上流ローラ49なども備えている。中間転写ベルト41は、これら8つの張架ローラに張架されながら、何れか1つの張架ローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。
4つの1次転写ローラ45Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト41を感光体3Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体3Y,C,M,K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
ニップ裏側張架ローラ46は、中間転写ベルト41のループ外側に配設された2次転写ローラ51との間に中間転写ベルト41を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト41のおもて面と、転写ニップ形成ローラたる2次転写ローラ51とが当接する2次転写ニップが形成されている。
先に説明したレジストローラ対35は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト41上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、2次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト41上の4色トナー像は、2次転写バイアスが印加される2次転写ローラ51とニップ裏側張架ローラ46との間に形成される2次転写電界や、ニップ圧の影響により、2次転写ニップ内で記録紙Pに一括2次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト41には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット42によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット42は、クリーニングブレード42aを中間転写ベルト41のおもて面に当接させており、これによってベルト上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写装置40の第1ブラケット43は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、回転軸を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。本複写機のプリンタ部100は、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第1ブラケット43を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、回転軸を中心にしてY,C,M用の1次転写ローラ45Y,C,Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト41をY,C,M用の感光体3Y,C,Mから離間させる。そして、4つのプロセスユニット1Y,C,M,Kのうち、K用のプロセスユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY,C,M用のプロセスユニットを無駄に駆動させることによるそれらプロセスユニットの消耗を回避することができる。
2次転写ニップの図中上方には、定着ユニット95が配設されている。この定着ユニット95は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包しながら図中反時計回り方向に回転駆動する定着ローラ96と、これに当接しながら図中時計回り方向に回転する加圧ローラ97とを備えており、両ローラの当接によって定着ニップを形成している。
定着ローラ96の近傍には、図示しない温度センサが定着ローラ96と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ローラ96の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、定着ローラ96に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ローラ96の表面温度が約140[°]に維持される。
2次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト41から分離された後、定着ユニット95内に送られる。そして、定着ユニット95内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ローラ96によって加熱されたり、押圧されたりして、フルカラートナー像が定着せしめられる。
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対98のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ部100の筺体の上面には、スタック部99が形成されており、排紙ローラ対98によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部99に順次スタックされる。
転写装置40の上方には、Y,C,M,Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ90Y,C,M,Kが配設されている。トナーカートリッジ90Y,C,M,K内のY,C,M,Kトナーは、プロセスユニット1Y,C,M,Kの現像装置に適宜供給される。これらトナーカートリッジ90Y,C,M,Kは、プロセスユニット1Y,C,M,Kとは独立してプリンタ部100に脱着可能である。
次に、本複写機の特徴的な構成について説明する。
本複写機は、中間転写ベルト41を張架する上述の複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは中間転写ベルト41、に当接する当接部材を有している。また、張架ローラあるいは中間転写ベルト41に対する当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段を有している。更には、この押圧力調整手段を制御することで押圧力を変化せしめる押圧力制御手段たる図示しない制御部も有している。
この制御部は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)、データ記憶手段たるRAM(Random Access Memory)、データ記憶手段たる(Read Only Memory)等を有しており、プリンタ部100内の各機器の制御を司っている。そして、上述の押圧力調整手段に対しては、次のような制御を行う。即ち、記録紙Pが上述の2次転写ニップに進入する際に、2次転写ローラ51の中間転写ベルト41に対する押圧力を進入直前の値よりも弱めるように押圧力調整手段を制御する。
かかる構成においては、記録紙Pを2次転写ニップに進入させる際に、中間転写ベルト41又はこれを張架する張架ローラに当接させている当接部材のローラ又はベルトに対する押圧力を進入直前の値よりも弱めることで、次のことが可能になる。即ち、記録紙Pが2次転写ニップに進入することによるベルト駆動モータのトルクアップを、当接部材による押圧力の低下によるトルクダウンで相殺して、進入の際におけるベルト駆動モータの回転速度の急激な低下を抑える。これにより、2次転写ニップに記録紙Pを進入させる際の中間転写ベルト41の急激な速度低下に起因する画像の乱れを抑えることができる。そして、中間転写ベルト41の速度変動に起因する色ズレを抑えることができる。なお、かかる画像の乱れや色ズレは、例えば1枚目の記録紙Pを2次転写ニップに進入させる際のベルト速度変動により、各色の感光体から中間転写ベルト41に1次転写している最中の2枚目用の各色トナー像を乱すなどといった具合に、連続プリントモードにおける2枚目以降の記録紙Pにて発生する。また、上述のベルト駆動モータとは、中間転写ベルト41を張架している複数の張架ローラのうち、自らの回転駆動に伴ってベルトを無端移動せしめるベルト駆動ローラに対して駆動力を伝達するモータである。
次に、第1参考形態に係る複写機に、更なる構成を付加した各参考例の複写機について説明する。
[第1参考例
本複写機では、当接部材として、中間転写ベルト41に当接しながら回転する2次転写ローラ51を利用し、これのベルトに対する押圧力を調整するようになっている。図5は、本第1実施例に係る複写機の転写装置40における2次転写ローラユニット50をその周囲構成とともに示す拡大構成図である。同図において、転写装置40の2次転写ローラユニット50は、2次転写ローラ51、保持体52、付勢コイルバネ53、カム軸54、カム55、保持体回動軸56、光学センサ57、図示しないカムモータなどを有している。そして、上述した2次転写ローラ51は、保持体52に回転自在に保持されている。
2次転写ローラユニット50の保持体52は、その上部に設けられた保持体回動軸56を中心にした回動が可能になるように、図示しない支持体に支持されている。保持体52の側方では、付勢コイルバネ53が前述の支持体に支持されながら、保持体54を中間転写ベルト41に向けて付勢している。この付勢により、保持体54に回転自在に保持されている2次転写ローラ51が中間転写ベルト41に当接せしめられながら、中間転写ベルト41に向けて押圧されている。付勢コイルバネ53による保持体52の付勢方向は、図中一点鎖線で示すように、自らのコイル軸線と、2次転写ローラ51の回転中心と、張架ローラの1つであるニップ裏側張架ローラ46の回転中心とを一直線上に位置させる方向になっている。
保持体52の近傍には、図示しないカムモータからの駆動力によってカム軸54を中心にして回動するカム55が配設されており、自らのカム面を保持体52の下部に突き当てている。この突き当てにより、付勢コイルバネ53によって中間転写ベルト41に向けて付勢される保持体52の付勢方向への移動が規制されている。
図示しないカムモータが正転駆動したり逆転駆動したりすると、カム55がカム軸54を中心にして回動して、自らのカム面を保持体52により近づけたり遠ざけたりする。これにより、カム面と保持体52下部との当接位置がプリンタ部100に対して図中左右方向に移動して、保持体52が保持体回動軸56を中心にして図中反時計回り方向に少しだけ回転したり、図中時計回り方向に少しだけ回転したりする。このようにして保持体52が回転すると、2次転写ローラ51が中間転写ベルト41に対して少しだけ遠ざかったり少しだけ近づいたりして、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力が弱まったり強まったりする。即ち、本複写機では、保持体52、付勢コイルバネ53、カム軸54、カム55、保持体回動軸56、図示しないカムモータなどが、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力を調整する押圧力調整手段として機能している。
上記カムモータが所定の時間だけ正転駆動せしめられると、図6に示すように、カム55がカム軸54を中心にして所定の角度だけ図中反時計回り方向に回転して、保持体52の下部を付勢コイルバネ53の付勢力に打ち勝って図中左側から右側へと押す。これにより、保持体52が保持体回動軸56を中心にして図中反時計回り方向に所定の角度だけ回転して、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力を少し弱める。この逆に、上記カムモータが逆転駆動せしめられると、保持体52が保持体回動軸56を中心にして図中反時計回り方向に回転して、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力が強まる。
保持体52における給紙路との対向部分には、光学センサ57が固定されている。この光学センサ57は、反射型フォトセンサからなり、図示しない発光素子から発した光を、記録紙P表面で反射せしめて受光素子で受光する。そして、受光素子による受光量の変化に基づいて、2次転写ニップに進入する直前の記録紙Pの先端を検知して、先端検知信号を上述の制御部に送る。つまり、光学センサ57は、自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する記録部材検知手段として機能しており、2次転写ニップよりも記録紙搬送方向上流側で、2次転写ニップに進入する直前の記録紙Pの先端を検知する。なお、反射型フォトセンサに代えて、給紙路を挟んで発光素子と受光素子とを対向させながら両者間で光のやりとりをする透過型フォトセンサを用いてもよい。
制御部は、光学センサ57から先端検知信号が送られてきたタイミングに基づいて、記録紙Pの先端が2次転写ニップに進入するタイミングを見計らって、カムモータを所定の時間だけ正転駆動する。本複写機では、高速プリントモードと、これよりも遅いプリント速度で画像を形成する高画質プリントモードとを図示しない操作表示部へのキー入力で切り換え可能になっているが、何れのモードでも、上記先端検知信号に基づいて、記録紙Pの先端が2次転写ニップに進入するタイミングを求めることができる。具体的には、光学センサ57は、記録紙搬送方向において、2次転写ニップよりも所定の距離(△L)だけ記録紙搬送方向上流側で記録紙Pの先端を検知するように配設されている。高速プリントモードにおける記録紙搬送速度(V1)は予めわかっているので、上述の先端検知信号が制御部に送られてから「△t1=△L/V1」秒後に、記録紙Pの先端が2次転写ニップに進入する。また、高画質プリントモードにおける記録紙搬送速度(V2)も予め解っているので、上述の先端検知信号が制御部に送られてから「△t2=△L/V2」秒後に、記録紙Pの先端が2次転写ニップに進入する。制御部は、これらのタイミング(以下、進入タイミングという)で、カムモータを所定時間だけ正転駆動させて、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力を弱める。つまり、本複写機では、カムモータの駆動を制御する制御部が、押圧力調整手段を制御する押圧力制御手段として機能している。
制御部は、上記先端検知信号に基づいて、上述の進入タイミングの他、記録紙Pの先端側が所定量だけ2次転写ニップに進入するタイミング(以下、所定量進入タイミングという)も求める。そして、所定量進入タイミングが到来すると、上記カムモータを所定時間だけ逆転駆動させて、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力を少しだけ強める。これにより、記録紙Pの画像転写領域を2次転写ニップに進入させる前に、2次転写時に必要なだけのニップ圧を確保して、ニップ圧の不足による2次転写不良を抑えることができる。連続プリントモードにおいては、これら一連の押圧力の調整を、通紙毎に行う。
かかる構成では、当接部材として、2次転写ローラ51を利用することで、中間転写ベルト41の速度を調節するための新たな当接部材を用いることなく、記録紙Pが2次転写ニップに進入する際や、2次転写ニップから排出される際のベルト速度の急激な変化による色ズレを抑えることができる。
カム軸54に対するカム55の取り付けについては、圧入やネジ固定によって行うことが望ましい。このように固定することで、カム軸54上でのカム55のガタツキによる押圧力の微妙な変動を回避することができるからである。
本複写機では、2次転写ニップの裏側で中間転写ベルト41を自らの表面に掛け回しているニップ裏側張架ローラ46を、自らの回転駆動に伴って中間転写ベルト41を無端移動せしめるベルト駆動ローラとして兼用している。かかる構成では、複数の張架ローラのうち、2次転写ニップに対する記録紙Pの進入に伴ってまず初めに回転速度の変動をきたそうとするニップ裏側ローラ46をベルト駆動ローラとする。これにより、他の張架ローラをベルト駆動ローラとする場合に比べて、押圧力の変化をベルト駆動モータのトルク変化に迅速に反映させて、より正確にベルト速度の調整を行うことができる。
本発明者らは本複写機の構成を備える実験機を用意して、上記進入タイミングで押圧力を低くした場合と、押圧力を変化させなかった場合とで、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量の差を調べる実験を行った。この結果を図7に示す。図示のように、進入タイミングで押圧力を低くした場合には、押圧力を変化させない場合に比べて色ズレ量を良好に抑えていることがわかる。
押圧力調整手段として、カム55等からなるものを用いた例について説明したが、2次転写ローラ51等の押圧力を調整できるものであれば、どのような機構のものを用いてもよい。
一般的な画像形成装置においては、ローラ間に記録紙Pを挟み込んだ状態でレジストローラ対(35)の回転駆動を一旦停止し、その記録紙Pを2次転写ニップで中間転写ベルト41上の4色トナー像に同期させ得るタイミングを見計らうようにする。そして、このときの記録紙Pの先端と2次転写ニップ入口との距離に通紙毎の誤差を発生させないように、レジストローラ対のレジストニップから2次転写ニップに向けて飛び出している記録紙Pの先端を検知する光学センサからなるレジストセンサを設ける。本複写機においてもかかるレジストセンサを設けている。そして、このレジストセンサに加えて、2次転写ローラユニット50に光学センサ27を設けているが、その理由は次に説明する通りである。即ち、前述のように、回転を停止しているレジストローラ対に挟み込まれている記録紙Pの先端と、2次転写ニップ入口との距離は各通紙でほぼ一定であるので、レジストローラ対から2次転写ニップに向けて記録紙Pを送り出し始めたタイミングに基づいて、進入タイミングを求めることも可能である。但し、記録紙Pは、その材質や厚みなどによって腰の強さに誤差があり、腰の弱いものほど、先端側を大きく撓ませながら2次転写ニップに送られる。このため、記録紙Pをレジストローラ対から送り出し初めてから、その先端を2次転写ニップ入口まで到達させるまでの時間は、記録紙Pの腰の強さによって若干の誤差がある。本複写機では、この誤差による押圧力変化タイミングの不適化の発生を防止する目的で、光学センサ57によって2次転写ニップ入口近傍で記録紙Pの先端を検知するようになっている。
なお、低コスト化の観点から、レジストローラ対による送り出しタイミングの調整を行わず、給紙カセットからの給紙タイミングだけで、2次転写ニップ内における4色トナー像と転写紙Pとの同期を測るようにすることも考えられる。このようにしても、光学センサ57を設ければ、進入タイミング等を正確に求めることができる。
また、更なる低コスト化の観点から、光学センサ57も省略することが考えられるが、このような場合でも、工夫によっては、進入タイミングや所定量進入タイミングをある程度の精度で求めることは可能である。
例えば、レジストローラ対(35)や、搬送ローラ対(34)など、2次転写ニップよりも紙搬送方向上流側で、互いに無端移動する表面を当接させて得た搬送ニップに記録紙Pを挟み込んで搬送する搬送部材対、における少なくとも何れか一方の部材の駆動源となっているモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段を設ける。この駆動電流検知手段による駆動電流の検知結果は、搬送部材対に記録紙Pが挟み込まれた瞬間に大きく上昇する。よって、駆動電流検知手段による検知結果に基づいて、進入タイミング等をある程度の精度で求めることが可能である。駆動電流検知手段については、2次転写ニップよりも上流側に配設された搬送部材対のうち、2次転写ニップに最も近いレジストローラ対における少なくとも何れか一方のローラの駆動源となっているモータの駆動電流を検知させるようにすることが望ましい。レジストローラ対よりも上流側のローラの駆動源となっているモータの駆動電流を検知させる場合に比べて、より正確に進入タイミング等を求めることが可能になるからである。なお、駆動電流の検知対象となるモータとしては、サーボモータを用いる。
また例えば、2次転写ニップよりも紙搬送方向上流側に配設された搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の表面移動速度を検知する表面移動速度検知手段を設けてもよい。この表面移動速度検知手段による表面移動速度の検知結果は、搬送部材対に記録紙Pが挟み込まれた瞬間に大きく低下する。よって、表面移動速度検知手段による検知結果に基づいて、進入タイミング等をある程度の精度で求めることが可能である。
[第2参考例
図8は、本複写機における2次転写ローラユニット50とその周囲構成とを示す拡大構成図である。本複写機では、カム軸54を駆動する方法が異なる点の他が、第1実施例に係る複写機と同様の構成になっている。具体的には、第1参考例に係る複写機では、カムモータの回転軸をカム軸54に直結して、カムモータを保持体52とともに移動(回動)させる構成になっていた。これに対し、本複写機では、カムモータ58がプリンタ部100側に固定されており、保持体52から切り離されている。カムモータ58の回転軸には、はすばギヤが固定されている。また、カム軸54の一端部には、はすばギヤが形成されている。そして、これらはすばギヤが噛み合うことで、カムモータ58の回転駆動力がカム55に伝達される仕組みになっている。カムモータ58の正転や逆転の制御は、上述したように、制御部110によって行われる。
[第3参考例
図9は、本複写機における2次転写ローラユニット50とその周囲構成とを示す拡大構成図である。本複写機では、付勢コイルバネ53をカムによって押し返す代わりに、付勢コイルバネ53による付勢力を調整することで、中間転写ベルトに対する2次転写ローラ51の押圧力を調整するようにした点が、第1参考例に係る複写機と異なっている。具体的には、本複写機の2次転写ローラユニット50は、カム軸や偏心カムを有していない。その代わりに、第1ウォームネジ59、第2ウォームネジ60、圧調整板61などを有している。第2ウォームネジ60は、付勢コイルバネ53のコイル内部に通された状態でコイル軸線方向に延在する姿勢をとっている。そして、圧調整板61には図示しない貫通穴に雌ネジが切られており、その貫通穴に通された第2ウォームネジ60に螺号している。第1ウォームネジ59は、第2ウォームネジ60の軸線方向と直交する方向に延在する姿勢で、第2ウォームネジ60に噛み合っている。更に、この第1ウォームネジ59の端部には、カムモータ58の回転軸に設けられたはすばギヤに噛み合っている。
カムモータ58が回転すると、その回転駆動力が第1ウォームネジ59を介して第2ウォームネジ60に伝達されて、第2ウォームネジ60が回転する。すると、圧調整板61が第2ウォームネジ60上をその軸線方向に沿って移動する。そして、圧調整板61と、保持体52との距離が変化して、両者間に位置している付勢コイルバネ53が伸縮する。この伸縮により、付勢コイルバネ53による保持体52に対する付勢力が調整されて、中間転写ベルトに対する2次転写ローラ51の押圧力が変化する。
[第4参考例
本複写機では、2次転写ローラ51とは別の当接部材を設け、これの中間転写ベルト41に対する押圧力を調整するようになっている。
図10は、本複写機の転写装置40を示す概略構成図である。同図において、中間転写ベルト41を張架する張架ローラであるテンションローラ47の上方には、ブレーキ機構62が配設されている。そして、このブレーキ機構62は、表面移動不能な当接部材たる摺擦部材63、付勢コイルバネ64、圧調整板65、第1ウォームネジ66、第2ウォームネジ67、ネジモータ68などを有している。
摺擦部材63は、中間転写ベルト41におけるテンションローラ47への掛け回し箇所に対して、ベルトおもて面側から当接するように配設されている。そして、付勢コイルバネ64が、この摺擦部材63を中間転写ベルト41に向けて付勢している。この付勢コイルバネ64のコイル内部には、第2ウォームネジ67がコイル軸線方向に延在するように配設されており、圧調整板65のネジ穴に螺号している。第1ウォームネジ66は、第2ウォームネジ67の軸線方向と直交する方向に延在する姿勢で、第2ウォームネジ67に噛み合っている。更に、この第1ウォームネジ66の端部には、ネジモータ68の回転軸に設けられたはすばギヤに噛み合っている。
ネジモータ68が回転すると、その回転駆動力が第1ウォームネジ66を介して第2ウォームネジ67に伝達されて、第2ウォームネジ67が回転する。すると、圧調整板63が第2ウォームネジ67上をその軸線方向に沿って移動する。そして、圧調整板63と、摺擦部材63との距離が変化して、両者間に位置している付勢コイルバネ64が伸縮する。この伸縮により、付勢コイルバネ64による摺擦部材63に対する付勢力が調整されて、中間転写ベルト41に対する摺擦部材63の押圧力が変化する。
本複写機は、通常時には摺擦部材63をある程度の押圧力で中間転写ベルト41に押圧した状態でプリントジョブをスタートする。この押圧により、ベルト駆動モータに対するトルクを予め高めておく。そして、上述の進入タイミングで、中間転写ベルト41に対する摺擦部材63の押圧力を進入直前の値よりも弱めて、記録紙Pのニップ進入に伴うトルクアップを、押圧力の低減によるトルクダウンで相殺する。この後、上述の所定量進入タイミングで押圧力を少し強めて押圧力の低減によるベルト速度の上昇を回避する。
かかる構成においては、当接部材として表面移動不能な摺擦部材63を用いることで、表面移動可能なローラ等を用いる場合に比べて、押圧力の変化に伴うトルク変化率を大きくして、より小さい押圧力の変化でトルクの調整を行うことができる。
[第5参考例
本発明者らは先に説明した第1参考例に係る複写機の構成を備える実験機にて、記録紙Pとして比較的厚いものを用いた場合と、通常の厚みのものを用いた場合とにおける進入タイミングでの色ズレ量の差を比較する実験を行った。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図11にグラフとして示す。同図において、実線で描かれているグラフは、記録紙Pとして90K紙(通常の厚み)を用いた場合における結果を示している。また、点線で描かれているグラフは、記録紙Pとして210K紙(厚紙)を用いた場合における結果を示している。図示のように、記録紙Pの厚みが大きいほど、上述の進入タイミングでのベルト速度変動に起因する色ズレ量が大きくなることがわかる。厚みが大きくなるほど、進入タイミングにおけるトルクアップ量が大きくなるからである。
そこで、本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような構成を付加している。即ち、記録紙Pの厚み情報を取得する厚み情報取得手段を設け、且つ、上記進入タイミングにおける押圧力の変更度合い(押圧力変化量)を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、進入タイミングにおける記録紙Pの厚みの違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における進入タイミング時の色ズレ量を更に抑えることができる。
記録紙Pの厚み情報を取得する厚み情報取得手段としては、様々な方法のものがあるが、本複写機では、厚みを検知する厚み検知手段を用いている。また、厚み検知手段も、様々な方法のものがあるが、本複写機では、互いに無端移動する表面を当接させて得た搬送ニップに記録紙Pを挟み込んで搬送する搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の駆動源となっているモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段による検知結果に基づいて、厚みを検知するものを用いている。具体的には、図1に示した搬送ローラ対34、レジストローラ対35、定着ローラ96と加圧ローラ97との対は、それぞれ互いに表面移動しながら搬送ニップを形成する搬送部材対として機能している。これら搬送部材対の搬送ニップに記録紙Pが挟み込まれると、搬送部材に駆動力を供給しているモータの駆動電流が図12に示すように増加する。記録紙Pの厚みが大きくなるほど、モータの駆動電流の増加率が大きくなることがわかっている。
そこで、本複写機では、前述のモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段たるアンペアメータを設けている。そして、駆動電流の増加率と記録紙Pの厚みとを関連付けたデータテーブルや、増加率から厚みを求めるアルゴリズムなどを予めの実験に基づいて構築しておき、これに基づいて記録時Pの厚みを求めさせるように、厚み検知手段たる上述の制御部110を構成している。なお、駆動電流の検知対象となるモータとしては、サーボモータを用いている。
図13は、本複写機における各種モータを示す模式図である。同図において、121という符号が付されたモータは、搬送部材対たるレジストローラ対(35)における何れか一方に駆動力を供給するレジストモータである。また、120という符号が付されたモータは、搬送部材対たる中間転写ベルト(41)と2次転写ローラ(51)との対におけるベルトに駆動力を供給するベルト駆動モータである。また、122という符号が付されたモータは、搬送部材対たる搬送ローラ対34)に駆動力を供給する搬送モータである。また、123という符号が付されたモータは、搬送部材対たる定着ローラ96と加圧ローラ97との対における少なくとも何れか一方に駆動力を供給する定着駆動モータである。これらモータのうち、何れか1つの駆動電流を検知するアンペアメータ111を設け、これによる検知結果を制御部110に送ることで、制御部110に対して記録紙Pの厚みに応じた押圧力の調整制御を行わせることが可能になる。
但し、記録紙搬送方向において、2次転写ニップ以降で記録紙Pを搬送する搬送部材対に駆動力を供給するモータでは、記録紙Pが2次転写ニップに進入した以降に、厚みに応じた駆動電流の変化を示すことになる。このため、連続プリントモードにおいて、制御部110が駆動電流の増加率に基づいて1枚目の記録紙Pの厚みを検知した時点では、その記録紙Pが既に2次転写ニップに進入している。よって、1枚目の記録紙Pの進入タイミングにおいては、厚みに応じた制動力の調整を行うことができず、2枚目における色ズレを厚みに応じて抑えることができない。3枚以上の連続プリントアウトについては、1枚目の厚み検知結果を2枚目の進入タイミングで反映させることで、3枚目以降のプリントアウト紙における色ズレを、厚みに応じた制動力の調整によって更に抑えることが可能になる。
しかしながら、2枚目のプリントアウト紙から、厚みに応じた押圧力の調整による更なる高画質化を図った方が望ましい。そこで、本複写機においては、アンペアメータ111として、2次転写ニップよりも記録紙搬送方向上流側に配設された搬送部材の駆動源となっているモータの駆動電流を検知するものを用いている。より詳しくは、本複写機では、先に図1に示したように、2次転写ニップよりも上流側に配設された搬送部材対として、レジストローラ対35や搬送ローラ対34がある。そこで、アンペアメータ111に対して、図13に示したレジストモータ121又は搬送モータ122の駆動電流を検知させるようにしている。これにより、2枚目のプリントアウト紙から、厚みに応じた押圧力の調整による更なる高画質化を図ることができる。
[第6参考例
本複写機も、第5参考例と同様に、記録紙Pの厚みを検知する厚み検知手段を設け、且つ、上記進入タイミングにおける押圧力変化量を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。但し、厚み検知手段の構成が第5参考例と異なっている。具体的には、本複写機では、先に図13に示したアンペアメータ111に対してベルト駆動モータ120の駆動電流を検知させるようにし、この検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを検知させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、ベルト駆動モータの駆動電流の変化に基づいて、厚みに応じた押圧力の調整による更なる高画質化を図ることができる。但し、1枚目の記録紙Pについては、2次転写ニップ進入前にその厚みを検知することができない。このため、1枚目の記録紙Pの厚みを2次転写ニップ進入時の駆動電流値に基づいて求めた後、2枚目以降の記録紙Pの進入タイミングにおける押圧力をその厚みに応じて調整することになる。よって、3枚目以降における画質の劣化を更に抑えるようになる。なお、ベルト駆動モータとしては、サーボモータを用いている。
[第7参考例
本複写機も、第5参考例と同様に、記録紙Pの厚みを検知する厚み検知手段を設け、且つ、上記進入タイミングにおける押圧力変化量を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。但し、本複写機も、厚み検知手段の構成が第5参考例と異なっている。具体的には、本複写機では、厚み検知手段として、記録紙Pに対する光透過率に基づいて記録紙Pの厚みを検知する透過型フォトセンサを用いている。2次転写ニップよりも上流側において、この透過型フォトセンサの発光素子から搬送中の記録紙Pに向けて光を照射させる。そして、記録紙Pの厚み方向に透過した透過後を受光素子で受光させる。この受光量(光透過率)は、記録紙Pの厚みが大きくなるほど少なくなる。よって、受光量に応じた電圧を受光素子から出力する透過型フォトセンサは、厚み検知手段として機能している。かかる構成では、駆動電流に基づいて厚みを検知する場合に比べて、記録紙Pの厚みをより細かい単位で検知することができる。但し、透明紙やOHPシートが用いられた場合には、厚みを適切に検知することができなくなる。これに対し、駆動電流に基づいて厚みを検知する場合には、透過型フォトセンサに比べて検知できる厚みの単位が大きくなるが、透明紙やOHPシートでも厚みを適切に検知することができる。
[第8参考例
本複写機も、第5参考例と同様に、記録紙Pの厚みを検知する厚み検知手段を設け、且つ、上記進入タイミングにおける押圧力変化量を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。但し、本複写機も、厚み検知手段の構成が第5参考例と異なっている。具体的には、本複写機では、搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の変位量を検知する変位量検知手段たるレーザー変位計を設けている。搬送部材対による搬送ニップに記録紙Pが挟み込まれると、搬送部材の位置が微妙に変位する。記録紙Pの厚みが大きくなるほど、搬送部材の変位量が大きくなるので、周知の技術によって被検対象の変位を検知するレーザー変位計による検知結果に基づいて、記録紙Pの厚みを求めることができる。そこで、本複写機では、レーザー変位計による検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを求めさせるように、厚み検知手段たる制御部110を構成している。
かかる構成においても、記録紙Pとして透明紙やOHPシートが用いられた場合であっても、それらの厚みを適切に検知することができる。更には、駆動電流に基づいて厚みを検知する場合に比べて、より細かい単位で厚みを検知することもできる。
レーザー変位計による変位量の検知対象については、2次転写ニップよりも紙搬送方向上流側に配設された搬送部材とすることが望ましい。こうすることで、上述したように、2枚目のプリントアウト紙から、厚みに応じた押圧力の調整による更なる高画質化を図ることが可能になるからである。そこで、本複写機では、レジストローラ対(35)における何れか一方のローラ、又は搬送ローラ対(34)における何れか一方のローラの変位量を検知させるように、レーザー変位計を配設している。
[第9参考例
本複写機も、第5参考例と同様に、記録紙Pの厚みを検知する厚み検知手段を設け、且つ、上記進入タイミング押圧力変化量を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。但し、本複写機も、厚み検知手段の構成が第5参考例と異なっている。具体的には、本複写機では、搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の表面移動速度を検知する表面速度検知手段を設けている。搬送部材対による搬送ニップに記録紙Pが挟み込まれると、搬送部材の表面移動速度が微妙に変位する。記録紙Pの厚みが大きくなるほど、搬送部材の表面移動速度が遅くなるので、表面速度検知手段による検知結果に基づいて、記録紙Pの厚みを求めることができる。そこで、本複写機では、搬送部材の表面移動速度を検知する表面速度検知手段による検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを求めさせるように、厚み検知手段たる制御部110を構成している。
かかる構成においても、記録紙Pとして透明紙やOHPシートが用いられた場合であっても、それらの厚みを適切に検知することができる。
搬送部材対がローラ対である場合、搬送部材の表面移動速度と、回転速度又は回転角速度との間には、完全な交換関係が成立する。このため、表面速度検知手段として、ローラ周面に所定ピッチで配設された目印パターンを検知することで表面移動速度を直接的に検知するものの他、エンコーダーなど、ローラの回転速度や回転角速度を検知することで表面移動速度を間接的に検知するものを用いることができる。本複写機では、表面移動速度の被検対象をローラにしているので、ローラの回転速度を検知するものを用いている。
表面移動速度の被検対象については、2次転写ニップよりも紙搬送方向上流側に配設された搬送部材とすることが望ましい。こうすることで、上述したように、2枚目のプリントアウト紙から、厚みに応じた押圧力の調整による更なる高画質化を図ることが可能になるからである。そこで、本複写機では、レジストローラ対(35)における何れか一方のローラの回転速度を検知させるようにしている。
図14は、回転速度の検知対象となるレジストローラ対における一方のローラ35aと、エンコーダー70とを示す斜視図である。このエンコーダー70は、ローラ35aの回転軸に固定されながら回転軸とともに回転する被検円盤71と、これの円方向に所定のピッチで形成された複数のスリット71aに対する通過口を検知する透過型フォトセンサ72とを有している。ローラ35aの回転速度が速くなるほど、各スリット71aを通過した通過後の検知時間タイミングが早くなるので、検知時間タイミングに基づいてローラ35aの回転速度を求めることができる。
なお、搬送部材として、搬送ベルトの表面移動速度を検知する場合、搬送ベルトを駆動するベルト駆動ローラの回転速度と、搬送ベルトの表面移動速度とは完全な相関関係にはない。搬送ベルトがベルト駆動ローラの周面上でスリップすることがあるからである。そこで、搬送ベルトの表面移動速度については、それを直接検知させるようにする。具体的には、図15に示すように、搬送ベルト73として、その幅方向における紙との非接触領域(端部)において、周方向の全域に渡って目印74が所定のピッチで付されたものを用いる。そして、反射型フォトセンサ又は透過型フォトセンサからなる光学センサ75により、それぞれの目印74を検知して、その検知時間間隔に基づいて表面移動速度を検知する。
[第10参考例
本複写機も、第5参考例と同様に、記録紙Pの厚み情報を取得する厚み情報取得手段を設け、且つ、上記進入タイミングおける押圧力変化量を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。但し、本複写機では、厚み情報取得手段として、厚みを検知する厚み検知手段の代わりに、操作者による厚み情報の入力操作が行われる入力手段たる操作表示部を用いている。図示しないこの操作表示部のテンキーなどといった各種キーに対する入力操作により、記録紙Pの厚み情報を取得する。かかる構成では、厚みを検知するための特別な光学センサ、アンペアメータ、エンコーダーなどを設けることなく、記録紙Pの厚み情報を取得することができる。
次に、本発明を適用した複写機の実施形態について説明する。
第1実施形態
本発明者らは先に説明した第1参考例に係る複写機の構成を備える実験機にて、記録紙Pとして通紙幅(搬送方向と直交する方向の長さ)の比較的大きいものを用いた場合と、比較的小さいものを用いた場合とにおける進入タイミングでの色ズレ量の差を比較する実験を行った。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図16にグラフとして示す。同図において、実線で描かれているグラフは、記録紙Pを210[mm]の通紙幅で搬送した場合における結果を示している。また、点線で描かれているグラフは、記録紙Pを420[mm]の通紙幅で搬送した場合における結果を示している。図示のように、記録紙Pの通紙幅が大きくなるほど、上述の進入タイミングでのベルト速度変動に起因する色ズレ量が大きくなることがわかる。通紙幅が大きくなるほど、進入タイミングにおけるトルクアップ量が大きくなるからである。
そこで、本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような更なる特徴的な構成を付加している。即ち、通紙幅である幅情報を取得する幅情報取得手段を設けている。そして、上記進入タイミングにおける上記押圧力の変更の度合い(変化量)を、幅情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、進入タイミングにおける通紙幅の違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
幅情報を取得する幅情報取得手段としては、様々な方法のものがあるが、本複写機では、幅を検知する幅検知手段を用いている。また、幅検知手段も、様々な方法のものがあるが、本複写機では、記録紙Pの幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する複数の記録部材検知手段を設け、且つ、幅検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて記録紙Pの幅を検知するものを用いている。更に、複数の記録部材検知手段として、それぞれ光学センサを用いている。これら光学センサとしては、搬送路内で搬送される記録紙Pを検知できるように配設すれば、反射型フォトセンサ、透過型フォトセンサの何れであってもよい。但し、2次転写ニップよりも上流側に配設することが望ましい。こうすることで、2枚目のプリントアウト紙から、通紙幅に応じた押圧力の調整による更なる高画質化を図ることが可能になるからである。
第2実施形態
本複写機も、第1実施形態と同様に、記録紙Pの幅を検知する幅検知手段を設け、且つ、上記進入タイミングにおける押圧力変化量を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。但し、幅検知手段の構成が第1実施形態と異なっている。具体的には、本複写機では、記録紙Pの幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する複数の記録部材検知手段として、それぞれ図17に示すようなスイッチ部材76を用いている。このスイッチ部材76は、後端側に設けられた揺動軸76aを中心にして揺動可能になっているが、通常は、図示しないバネの付勢力によって図17(a)に示すような姿勢をとっている。そして、搬送路内に搬送されてきた記録紙Pに先端側が接触すると、図17(b)に示すように、記録紙Pによって図中矢印方向に所定の角度だけ回転せしめられる。そして、このような揺動に伴って、図示しない電気接点を接断することで、記録紙Pを検知する。
かかる構成においては、記録紙Pとして、透明紙やOHPシートなどが用いられた場合であっても、通紙幅を正確に検知することができる。
第3実施形態
本複写機も、第1実施形態と同様に、記録紙Pの幅情報を取得する幅情報取得手段を設け、且つ、上記進入タイミングにおける押圧力変化量を、幅情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。但し、本複写機では、幅情報取得手段として、幅を検知する幅検知手段の代わりに、操作者による幅情報の入力操作が行われる入力手段たる操作表示部を用いている。図示しないこの操作表示部のテンキーなどといった各種キーに対する入力操作により、記録紙Pの幅情報を取得する。かかる構成では、幅を検知するための特別な光学センサやスイッチ部材を設けることなく、記録紙Pの幅情報を取得することができる。
第4実施形態
本発明者らは先に説明した第1参考例に係る複写機の構成を備える実験機にて、記録紙Pとして互いに異なるすき目のものを用いた場合における進入タイミングでの色ズレ量の差を比較する実験を行った。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図18にグラフとして示す。同図に示すように、すき目の状態(目の通し方向(縦通し、横通し)や粗さ)に応じて色ズレ量が異なってくることがわかる(点線、一点鎖線、実線でそれぞれすき目の状態が異なる)。なお、排出タイミングにおいても、同様に、すき目の状態によって色ズレ量が異なった。
そこで、本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような更なる特徴的な構成を付加している。即ち、記録紙Pのすき目の情報であるすき目情報を取得するすき目情報取得手段を設けている。そして、上記進入タイミングおける押圧力の変更度合いを、すき目情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、進入タイミングにおけるすき目の違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
すき目情報検知手段としては、操作者によるすき目情報の入力操作が行われる入力手段たる操作表示部を用いている。図示しないこの操作表示部のテンキーなどといった各種キーに対する入力操作により、記録紙Pの幅情報を取得する。かかる構成では、すき目を検知するための特別なセンサを設けることなく、記録紙Pのすき目情報を取得することができる。
第5実施形態
本発明者らは先に説明した第1参考例に係る複写機の構成を備える実験機にて、2次転写ニップに進入する際における記録紙Pの傾きθと、色ズレ量との関係を調べる実験を行った。傾θきとは、複写機内の搬送路で搬送される記録紙Pの搬送方向と直行する方向からの傾きのことであるが、この実験では、特に、2次転写ニップに進入する直前における記録紙Pの傾きを示している。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図19にグラフとして示す。同図において、傾きθは、「実線のグラフ>一点鎖線のブラフ>点線のグラフ」となっている。図示のように、傾きθが小さくなるほど、上述の進入タイミングでのベルト速度変動に起因する色ズレ量が大きくなることがわかる。傾きθが小さくなるほど、2次転写ニップに進入する瞬間の紙面積が大きくなることで、トルクアップ量が大きくなるからである。
そこで、本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような更なる特徴的な構成を付加している。即ち、2次転写ニップに進入する直前における記録紙Pの傾きθを検知する傾き検知手段を設けている。そして、上記進入タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを、傾きθに応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、進入タイミングにおける傾きθの違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
傾きθを検知する傾き検知手段としては、様々な方法のものがある。本複写機では、記録紙Pの幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する複数の記録部材検知手段を設け、傾き検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて傾きθを求させるように、制御部110を構成している。更に、複数の記録部材検知手段として、図20に示すように、それぞれ光学センサ77を用いている。これら光学センサ77としては、搬送路内で搬送される記録紙Pを検知できるように配設すれば、反射型フォトセンサ、透過型フォトセンサの何れであってもよい。但し、2次転写ニップよりも上流側におけるニップ近傍に配設する必要がある。光学センサ77によって記録部材を検知することで、記録紙Pを記録部材検知手段に引っ掛けることなく、傾きθを検知することができる。なお、複数の記録部材検知手段として、光学センサ77の代わりに、先に図17に示したようなスイッチ部材を用いてもよい。
第11参考例
先に示した図1において、転写装置40は次のような構成を備えている。即ち、中間転写ベルト41の裏面に当接しながら中間転写ベルト41を介して各感光体に対向する潜像対向部材たる1次転写ローラ45Y,C,M,Kに転写電圧たる1次転写バイアスを印加しながら各感光体上のトナー像をベルトに転写するという構成である。かかる構成では、静電転写方式によって各感光体上のトナー像をベルト上に転写することができる。但し、1次転写ローラ45Y,C,M,Kに1次転写バイアスを印加すると、ローラと感光体との間に生ずる静電気力により、中間転写ベルト41に負荷がかかる。そして、これにより、ベルト駆動モータのトルクアップが生じて、ベルト移動速度が僅かながら低下してしまう。この逆に、1次転写バイアスの印加を停止した後には、ベルト移動速度が僅かながら上昇してしまう。
そこで、本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような構成を付加している。即ち、潜像対向部材たる1次転写ローラ45Y,C,M,Kに対する1次転写バイアスの印加開始の際に上記押圧力を印加開始直前よりも弱める制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。更に、1次転写バイアスの印加停止の際に上記押圧力を印加停止直前よりも強める制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、1次転写バイアスの印加や印加停止に伴うベルト速度変動による色ズレを抑えることができる。
第12参考例
本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような構成を付加している。即ち、ベルト駆動モータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段たるアンペアメータを設けている。そして、プリントジョブ中における上記進入タイミングや、記録紙Pの後端が2次転写ニップから排出されるタイミングである排出タイミングを除いた期間において、アンペアメータによる検知結果に応じて押圧力を変化させる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。より詳しくは、アンペアメータの検知結果、即ち、ベルト駆動モータのトルクアップやトルクダウンを制御部110にフィードバックし、トルクアップの場合には、上記押圧力をトルク増加量に応じた分だけ弱める。また、トルクダウンの場合には、上記押圧力をトルク低下量に応じた分だけ強める。かかる構成では、記録紙Pが2次転写ニップに挟み込まれることに起因するベルト速度変動に加えて、それとは異なる原因によるベルト速度変動も抑えて、色ズレを更に抑えることができる。なお、ベルト駆動モータとしては、サーボモータを用いている。
第13参考例
本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような構成を付加している。即ち、複数の張架ローラの何れか1つにおける回転速度又は角速度変動を検知するローラ速度検知手段たるエンコーダーを設けている。そして、エンコーダーによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。より詳しくは、エンコーダーによる検知結果、即ち、ベルト移動速度が通常よりも遅くなった場合には、上記押圧力を速度低下量に応じた分だけ弱める。また、ベルト移動速度が通常よりも速くなった場合には、上記押圧力を速度増加量に応じた分だけ強める。かかる構成においても、記録紙Pが2次転写ニップに挟み込まれることに起因するベルト速度変動に加えて、それとは異なる原因によるベルト速度変動も抑えて、色ズレを更に抑えることができる。但し、中間転写ベルト41は張架ローラ周面上でスリップすることがあるので、エンコーダーによる検知結果と、ベルト移動速度とは完全な相関関係にはない。
第14参考例
本複写機においては、第1参考例に係る複写機に、次のような構成を付加している。即ち、中間転写ベルト41の表面速度を検知する表面速度検知手段を設けている。そして、この表面速度検知手段による検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。より詳しくは、ベルト移動速度が通常よりも遅くなった場合には、上記押圧力を速度低下量に応じた分だけ弱める。また、ベルト移動速度が通常よりも速くなった場合には、上記押圧力を速度増加量に応じた分だけ強める。かかる構成においても、記録紙Pが2次転写ニップに挟み込まれることに起因するベルト速度変動に加えて、それとは異なる原因によるベルト速度変動も抑えて、色ズレを更に抑えることができる。しかも、中間転写ベルト41が張架ローラ周面上でスリップしても、ベルトの移動速度を正確に検知することができる。
中間転写ベルト41の表面速度を検知する表面速度検知手段としては、図21に示すように、中間転写ベルト41のおもて面に周方向に所定のピッチで付された複数の目印79を検知する反射型フォトセンサからなる光学センサ78を用いている。目印79については、中間転写ベルト41に予め形成しておいても良いし、ベルトの幅方向端部におけるトナー像非形成領域に対して、プロセスユニットによって複数のトナー像を形成して、これを目印79として用いてもよい。
次に、第2参考形態の複写機について説明する。なお、第2参考形態に係る複写機の基本的な構成は、第1参考形態に係る複写機のものと同様であるので説明を省略する。
本複写機は、中間転写ベルト41を張架する上述の複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは中間転写ベルト41、に当接する当接部材を有している。また、張架ローラあるいは中間転写ベルト41に対する当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段を有している。更には、この押圧力調整手段を制御することで押圧力を変化せしめる押圧力制御手段たる制御部(110)も有している。この制御部(110)は、押圧力調整手段に対しては、次のような制御を行う。即ち、記録紙Pの後端が2次転写ニップから排出される際に、押圧力を排出直前の値よりも強める制御である。
かかる構成においては、記録紙Pの後端を2次転写ニップから排出する際に、中間転写ベルト41又はこれを張架する張架ローラに当接させている当接部材のローラ又はベルトに対する押圧力を排出直前の値よりも強めることで、次のことが可能になる。即ち、記録紙Pの後端が2次転写ニップから排出されることによるベルト駆動モータのトルクダウンを、当接部材による押圧力の低下によるトルクアップで相殺して、排出の際におけるベルト駆動モータの回転速度の急激な上昇を抑える。これにより、2次転写ニップから記録紙Pの後端を排出する際の中間転写ベルト41の急激な速度上昇に起因する画像の乱れを抑えることができる。そして、中間転写ベルト41の速度変動に起因する色ズレを抑えることができる。
なお、かかる画像の乱れや色ズレも、連続プリントモードにおける2枚目以降の記録紙Pにて発生する。
また、本複写機では、当接部材として、中間転写ベルト41に当接しながら回転する2次転写ローラ51を利用し、これのベルトに対する押圧力を調整するようになっている。具体的には、先に図5に示した第1参考例に係る複写機の2次転写ローラユニット50と同様の構成により、2次転写ローラ51を中間転写ベルト41に対して少しだけ遠ざけたり近づけたりすることで、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力を調整する。即ち、本複写機においても、第1参考例に係る複写機と同様に、保持体52、付勢コイルバネ53、カム軸54、カム55、保持体回動軸56、図示しないカムモータなどが、中間転写ベルト41に対する2次転写ローラ51の押圧力を調整する押圧力調整手段として機能している。
2次転写ニップから記録紙Pの後端が排出されるタイミング(以下、排出タイミング)については、制御部が図5における光学センサ57による検知結果に基づいて求める。具体的には、光学センサ57が記録紙Pを検知している状態から検知しなくなる状態に切り替わった瞬間は、記録紙Pの後端が光学センサ57との対向位置を通過した瞬間である。記録紙Pの後端は、この瞬間から所定時間経過後(記録紙Pの長さと搬送速度とに依存した時間)に、2次転写ニップから排出されることになるので、制御部は、その所定時間経過後のタイミングを測ることで、排出タイミングを求める。つまり、制御部は、光学センサ57から送られてくる記録紙Pを検知しなくなった旨の信号、即ち、後端検知信号に基づいて、排出タイミングを求める。第1参考例に係る複写機と同様に、高速プリントモード、高画質プリントモードの違いによって異なってくる排出タイミングを適切に求めることができる。また、光学センサ57として、反射型フォトセンサに代えて透過型フォトセンサを用いてもよい。
また、制御部は、上記排出タイミングから所定時間が経過すると、排出直前の値よりも強めていた上記押圧力を初期値に戻す。これは次に説明する理由による。即ち、本発明者らは本複写機の構成を備える実験機を用意して、上記排出タイミングで押圧力を強くした場合と、押圧力を変化させなかった場合とで、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量の差を調べる実験を行った。この結果を図22に示す。図示のように、排出タイミングで押圧力を変化させなかった場合(押圧力調整なし)、排出タイミングで大きな色ズレが一瞬だけ発生するが、その後、色ズレは発生していない。これは、排出タイミングでベルト移動速度が一瞬だけ急激に上昇するが、その後、ベルト移動速度が初期値付近に戻るからである。排出タイミングで強めた押圧力をそのままにしていると、ベルト移動速度が初期値付近に戻らずに、通常よりも遅い値で落ち着いてしまうため、経時的に色ズレが発生してしまう。そこで、排出タイミングから所定時間経過した後は、押圧力を初期値に戻すのである。このようにすることで、同図の実線で示すように、排出タイミングで発生する色ズレを抑えつつ、押圧力を強くし続けることによるその後の経時的な色ズレを回避することができる。なお、押圧力調整手段として、カム55等からなるものを用いた例について説明したが、2次転写ローラ51等の押圧力を調整できるものであれば、どのような機構のものを用いてもよい。
一般的な画像形成装置においては、既に述べたように、レジストセンサを設けている。光学センサ57による検知結果に代えて、レジストセンサからの検知結果に基づいて、制御部に排出タイミングを求めさせることも可能である。但し、この場合、上述したように、記録紙Pの腰の強さの違いに起因する進入タイミングの誤差による排出タイミングの演算誤差を発生させるおそれがある。
また、搬送部材対の駆動源となっているモータの駆動電流の変化に基づいて上記進入タイミングを求める場合には、2次転写ニップよりも上流側に配設されている搬送部材対の駆動源の駆動電流を検知させるようにすることが望ましい旨を先に説明した。しかし、上記排出タイミングを求める場合には、2次転写ニップよりも上流側に配設されている搬送部材対の駆動源の駆動電流を検知させる必要は必ずしもない。例えば、2次転写ニップと定着ニップとの距離によっては、葉書などの比較的短い記録紙Pであっても、その先端が定着ニップに進入した後に、その後端が2次転写ニップを通過する場合がある。このような場合には、定着ローラ(96)と加圧ローラ(97)とからなる搬送部材対の少なくとも何れか一方の駆動源となっているモータの駆動電流に基づいて定着ニップへの記録紙Pの進入タイミングを検知すれば、この検知結果に基づいて排出タイミングを正確に求めることができる。また、搬送部材対の表面移動速度や回転速度の検知結果に基づいて排出タイミングを求める場合にも、同様の理由により、2次転写ニップよりも上流側で搬送部材対の表面速度や回転速度を検知させるようにしてもよい。
次に、第2参考形態に係る複写機に、更なる構成を付加した各参考例や実施形態の複写機について説明する。
第15参考例
本発明者らは第2参考形態に係る複写機の構成を備える実験機にて、記録紙Pとして比較的厚いものを用いた場合と、通常の厚みのものを用いた場合とにおける排出タイミングでの色ズレ量の差を比較する実験を行った。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図23にグラフとして示す。同図において、実線で描かれているグラフは、記録紙Pとして90K紙(通常の厚み)を用いた場合における結果を示している。また、点線で描かれているグラフは、記録紙Pとして210K紙(厚紙)を用いた場合における結果を示している。図示のように、記録紙Pの厚みが大きいほど、排出タイミングでのベルト速度変動に起因する色ズレ量が大きくなることがわかる。厚みが大きくなるほど、排出タイミングにおけるトルクダウン量が大きくなるからである。
そこで、本複写機においては、第2参考形態に係る複写機に、次のような構成を付加している。即ち、記録紙Pの厚み情報を取得する厚み情報取得手段を設け、且つ、排出タイミングにおける押圧力の変更度合い(押圧力変化量)を、厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、排出タイミングにおける記録紙Pの厚みの違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における排出タイミング時の色ズレ量を更に抑えることができる。
本複写機では、厚み情報取得手段として、記録紙Pの厚みを検知する厚み検知手段を用いている。そして、この厚み検知手段として、第5参考例に係る複写機と同様に、搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の駆動源となっているモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段による検知結果に基づいて、厚みを検知するものを用いている。第5実施例に係る複写機では、記録紙Pを2次転写ニップに進入させるのに先立って駆動電流の検知結果に基づく厚みの検知を行うことが望ましいかったため、駆動電流の検知対象として、2次転写ニップよりも上流側の搬送部材対の駆動源になっているものを採用した。このようにしないと、2枚目以降から生じてしまう進入タイミング時の色ズレを厚みに応じた押圧力の調整によって更に抑えるという効果を、2枚目から得ることが可能になった。これに対し、本複写機では、既に述べた理由により、2次転写ニップやこれよりも下流側に配設された搬送部材対の駆動源の駆動電流を検知対象としても、排出タイミングの到来前に記録紙Pの厚みを検知することが可能である。よって、駆動電流の検知対象を、2次転写ニップよりも上流側に配設された搬送部材対の駆動源としなくても、2枚目以降から生じてしまう排出タイミング時の色ズレを厚みに応じた押圧力の調整によって更に抑えるという効果を、2枚目から得ることができる。
厚み検知手段として、駆動電流の検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを検知するものを設けた例について説明した。しかし、第7参考例の複写機のように、透過型フォトセンサの検知結果に基づいて厚みを検知するものを用いる場合であっても、それを2次転写ニップよりも上流側に限らず、下流側に設けてよい。また、第8参考例の複写機のように、厚み検知手段としてレーザー変位計を用いる場合であっても、それを2次転写ニップよりも上流側に限らず、下流側に設けてよい。また、第9参考例のように、厚み検知手段として搬送部材の移動速度に基づいて厚みを検知するものを用いる場合であって、それを2次転写ニップよりも上流側に限らず、下流側に設けてよい。更には、搬送部材の回転速度に基づいて厚みを検知するものを用いる場合であっても、それを2次転写ニップよりも上流側に限らず、下流側に設けてよい。それらを下流側に設けても、2枚目以降から生じてしまう排出タイミング時の色ズレを厚みに応じた押圧力の調整によって更に抑えるという効果を、2枚目から得ることができるからである。
厚み情報取得手段として、厚み検知手段の代わりに、第10参考例の複写機のように各種キーに対する入力操作により、記録紙Pの厚み情報を取得するものを設けてもよい。
第6実施形態
本発明者らは第2参考形態に係る複写機の構成を備える実験機にて、記録紙Pとして通紙幅の比較的大きいものを用いた場合と、比較的小さいものを用いた場合とにおける排出タイミングでの色ズレ量の差を比較する実験を行った。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図24にグラフとして示す。同図において、実線で描かれているグラフは、記録紙Pを210[mm]の通紙幅で搬送した場合における結果を示している。また、点線で描かれているグラフは、記録紙Pを420[mm]の通紙幅で搬送した場合における結果を示している。図示のように、記録紙Pの通紙幅が大きくなるほど、上述の排出タイミングでのベルト速度変動に起因する色ズレ量が大きくなることがわかる。通紙幅が大きくなるほど、排出タイミングにおけるトルクダウン量が大きくなるからである。
そこで、本複写機においては、第2参考形態に係る複写機に、次のような更なる特徴的な構成を付加している。即ち、通紙幅である幅情報を取得する幅情報取得手段を設けている。そして、排出タイミングにおける上記押圧力の変更の度合いを、幅情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、排出タイミングにおける通紙幅の違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目のプリントアウト紙から色ズレ量を更に抑えることができる。
本複写機では、第1実施形態に係る複写機と同様に、記録紙Pの幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する複数の記録部材検知手段を設けている。また、幅検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて記録紙Pの幅を検知するものを用いている。更に、複数の記録部材検知手段として、それぞれ光学センサを用いている。
これら光学センサとしては、搬送路内で搬送される記録紙Pを検知できるように配設すれば、反射型フォトセンサ、透過型フォトセンサの何れであってもよい。第1実施形態の複写機とは異なり、これら光学センサを2次転写ニップよりも上流側に設ける必要は必ずしもなく、下流側に設けてもよい。このようにしても、2枚目以降から生じてしまう排出タイミング時の色ズレを通紙幅に応じた押圧力の調整によって更に抑えるという効果を、2枚目から得ることができるからである。複数の光学センサに代えて、第2実施形態の複写機のように複数のスイッチ部材を設けた場合も、同様の理由により、それらを2次転写ニップよりも下流側に配設することが可能である。
なお、幅情報取得手段として、幅検知手段に代えて、第3実施形態に係る複写機のように、各種キーに対する入力操作によって記録紙Pの幅情報を取得するものを設けてもよい。
第7実施形態
本発明者らは第2参考形態に係る複写機の構成を備える実験機にて、記録紙Pとして互いに異なるすき目のものを用いた場合における排出タイミングでの色ズレ量の差を比較する実験を行った。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図25にグラフとして示す。同図に示すように、すき目の状態に応じて色ズレ量が異なってくることがわかる(点線、一点鎖線、実線でそれぞれすき目の状態が異なる)。
そこで、本複写機においては、第2参考形態に係る複写機に、次のような更なる特徴的な構成を付加している。即ち、記録紙Pのすき目の情報であるすき目情報を取得するすき目情報取得手段を設けている。そして、排出タイミングおける押圧力の変更度合いを、すき目情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、排出タイミングにおけるすき目の違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。なお、すき目情報検知手段としては、操作者によるすき目情報の入力操作が行われる入力手段たる操作表示部を用いている。
第8実施形態
本発明者らは第2参考形態に係る複写機の構成を備える実験機にて、2次転写ニップから排出される際における記録紙Pの傾きθと、色ズレ量との関係を調べる実験を行った。2次転写ローラ51の押圧力については、調整しないままとした。この結果を図26にグラフとして示す。同図において、傾きθは、「実線のグラフ>一点鎖線のブラフ>点線のグラフ」となっている。図示のように、傾きθが小さくなるほど、排出タイミングでのベルト速度変動に起因する色ズレ量が大きくなることがわかる。傾きθが小さくなるほど、2次転写ニップから排出される記録紙後端の面積が大きくなることで、トルクダウン量が大きくなるからである。
そこで、本複写機においては、第2参考形態に係る複写機に、次のような更なる特徴的な構成を付加している。即ち、記録紙Pの傾きθを検知する傾き検知手段を設けている。そして、排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを、傾きθに応じて異ならせる制御を実施させるように、押圧力制御手段たる制御部110を構成している。かかる構成では、排出タイミングにおける傾きθの違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
本複写機では、第5実施形態に係る複写機のように、記録紙Pの幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する複数の記録部材検知手段を設けている。そして、傾き検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて傾きθを求させるように、制御部110を構成している。更に、複数の記録部材検知手段として、先に図20に示した光学センサ77を用いている。これら光学センサ77としては、搬送路内で搬送される記録紙Pを検知できるように配設すれば、反射型フォトセンサ、透過型フォトセンサの何れであってもよい。
第5実施形態に係る複写機では、2次転写ニップに進入する直前の記録紙Pの傾きθを検知させるべく、複数の光学センサ77を2次転写ニップ近傍で且つ2次転写ニップ上流側に設けた。本複写機においても、このように光学センサ77を設けてもよい。2次転写ニップに進入した以降は、2次転写ニップから排出されるまで、記録紙Pの傾きθが変化しないからである。また、2次転写ニップよりも下流側に光学センサ77を設けても、後端が2次転写ニップから排出される直前の記録紙Pの傾きθを検知させることが可能である。
なお、複数の記録部材検知手段として、光学センサ77の代わりに、先に図17に示したようなスイッチ部材を用いてもよい。
また、第11参考例に係る複写機と同様に、1次転写バイアスの印加開始の際に上記押圧力を印加開始直前よりも弱めたり、印加停止の際に上記押圧力を停止直前よりも強めたりする制御を実施させるように、制御部110を構成してもよい。
また、第12参考例に係る複写機と同様に、プリントジョブ中で上記進入タイミングや排出タイミングを含まない期間中において、アンペアメータによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成してもよい。
また、第13参考例に係る複写機と同様に、複数の張架ローラの何れか1つにおける回転速度又は角速度速度を検知するローラ速度検知手段たるエンコーダーを設け、これによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成しもよい。
また、第14参考例に係る複写機と同様に、複数の張架ローラの何れか1つにおける回転速度又は角速度速度を検知するローラ速度検知手段たるエンコーダーを設け、これによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成してもよい。
次に、第参考形態に係る複写機について説明する。なお、第3参考形態に係る複写機の基本的な構成は、第1参考形態に係る複写機のものと同様であるので説明を省略する。
本複写機においても、第1参考形態や第2参考形態に係る複写機と同様の押圧力調整手段を有している。また、この押圧力調整手段を制御することで押圧力を変化せしめる押圧力制御手段たる制御部(110)も有している。そして、制御部(110)は、押圧力調整手段に対して、次のような制御を行う。即ち、進入タイミングで上記押圧力を進入直前の値よりも弱める。これにより、進入タイミングでの色ズレの発生を抑える。次いで、所定量進入タイミングが到来すると、押圧力を少し強める。これにより、記録紙Pの画像転写領域を2次転写ニップに進入させる前に、2次転写時に必要なだけのニップ圧を確保して、ニップ圧の不足による2次転写不良を抑える。そして、排出タイミングが到来すると、上記押圧力を排出直前の当たりよりも強める。これにより、排出タイミングでの色ズレの発生を抑える。更に、排出タイミングから所定時間経過後に、上記押圧力を初期値に戻す。これにより、排出タイミング後に押圧力を初期値に戻さないことに起因する経時的な色ズレの発生を回避する。これら一連の押圧力の調整を、通紙毎に行う。
かかる構成では、進入タイミングの際に生ずる色ズレと、排出タイミングの際に生ずる色ズレとの両方を抑えることができる。
なお、光学センサによる記録紙Pの検知結果に基づいて進入タイミングや排出タイミングを求めさせるようにする場合には、光学センサを2次転写ニップよりも上流側に配設する必要がある。また、搬送部材対の駆動源の駆動電流、搬送部材対の表面移動速度、搬送部材対の回転速度、あるいは搬送部材対の変位の検知結果に基づいて進入タイミングや排出タイミングを求めさせるようにする場合には、検知対象となる搬送部材対として、2次転写ニップよりも上流側に配設されたものを採用する必要がある。
本複写機においても、第5参考例第15参考例に係る複写機と同様に、記録紙Pの厚みに応じて進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを異ならせるようにすることで、色ズレを更に抑えることができる。厚み情報取得手段として、厚み検知手段を用いる場合には、厚み検知用の光学センサを2次転写ニップよりも上流側に設けるか、あるいは、駆動電流、表面移動速度、回転速度、又は変位量の検知対象となる搬送部材対として、2次転写ニップよりも上流側に配設されたものを採用する必要がある。このようにすることで、2枚目以降から生じてしまう色ズレを厚みに応じた押圧力の調整によって更に確実に抑えるという効果を、2枚目から得ることができるようになるからである。
また、本複写機においても、第1実施形態第6実施形態に係る複写機と同様に、通紙幅に応じて進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを異ならせるようにすることで、色ズレを更に抑えることができる。幅情報取得手段として、幅検知手段を用いる場合には、それを2次転写ニップよりも上流側に配設する必要がある。このようにすることで、2枚目以降から生じてしまう色ズレを通紙幅に応じた押圧力の調整によって更に確実に抑えるという効果を、2枚目から得ることができるようになるからである。
また、本複写機においても、第4実施形態第7実施形態に係る複写機と同様に、すき目に応じて進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを異ならせるようにすることで、色ズレを更に抑えることができる。
また、本複写機においても、第5実施形態第8実施形態に係る複写機と同様に、傾きθに応じて進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを異ならせるようにすることで、色ズレを更に抑えることができる。この場合、傾きθを検知する手段については、2次転写ニップに進入する直前の記録紙Pの傾きを検知させるように配設する必要がある。このようにすることで、2次転写ニップに進入する直前、及び後端が2次転写ニップから排出される直前の両方における記録紙Pの傾きθを検知させることが可能になるからである。
また、第11参考例に係る複写機と同様に、1次転写バイアスの印加開始の際に上記押圧力を印加開始直前よりも弱めたり、印加停止の際に上記押圧力を停止直前よりも強めたりする制御を実施させるように、制御部110を構成してもよい。
また、第12参考例に係る複写機と同様に、プリントジョブ中で上記進入タイミングや排出タイミングを含まない期間中において、アンペアメータによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成してもよい。
また、第13参考例に係る複写機と同様に、複数の張架ローラの何れか1つにおける回転速度又は角速度速度を検知するローラ速度検知手段たるエンコーダーを設け、これによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成しもよい。
また、第14参考例に係る複写機と同様に、複数の張架ローラの何れか1つにおける回転速度又は角速度速度を検知するローラ速度検知手段たるエンコーダーを設け、これによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成してもよい。
以上、第1参考例や第2参考形態に係る複写機では、張架ローラあるいは中間転写ベルト41に当接する当接部材として、表面無端移動が可能な当接ローラたる2次転写ローラ51を用いている。かかる構成では、当接部材と中間転写ベルト41との摺擦によるベルトの劣化を回避することができる。
また、第1参考例や第2参考形態に係る複写機においては、上記当接ローラとして、中間転写ベルト41に当接する転写ニップ形成ローラたる2次転写ローラ51を利用している。かかる構成では、ベルト移動速度を調整するための新たな当接ローラを設けることなく、中間転写ベルト41の移動速度を調整することができる。更には、2次転写ローラ51とは異なるローラを当接ローラとして新設する場合とは異なり、2次転写ニップに記録紙Pが進入する際の急激なトルクアップ自体を抑えることが可能なので、より確実にベルトの速度変動を抑えることができる。
また、第1参考例や第2参考形態に係る複写機では、ニップ裏側張架ローラ46を、自らの回転駆動に伴って中間転写ベルト41を無端移動せしめるベルト駆動ローラとして兼用している。かかる構成では、上述したように、他の張架ローラをベルト駆動ローラとする場合に比べて、押圧力の変化をベルト駆動モータのトルク変化に迅速に反映させて、より正確にベルト速度の調整を行うことができる。
また、第4参考例に係る複写機においては、当接部材として、表面移動不能な摺擦部材63を用いている。かかる構成では、上述したように、表面移動可能なローラ等を用いる場合に比べて、押圧力の変化に伴うトルク変化率を大きくして、より小さい押圧力の変化でトルクの調整を行うことができる。
また、第1参考例や第2参考形態に係る複写機においては、自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する記録部材検知手段たる光学センサ57を2次転写ニップよりも記録紙搬送方向上流側に配設し、且つ、それによる検知結果に基づいて、進入タイミングや排出タイミングを求める制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、2次転写ニップに進入する直前の記録紙先端を光学センサ57によって検知し、そのタイミングに基づいて進入タイミングや排出タイミングを求めることで、レジストローラ対35からの送り出しタイミングに基づく場合に比べて、進入タイミングや排出タイミングを正確に求めることができる。なお、排出タイミングだけ押圧力を変化させる場合には、光学センサ57を2次転写ニップの近傍で且つ2次転写ニップよりも上流側に設ける必要は必ずしもない。
また、第5乃至第9参考例、あるいは第15参考例、に係る複写機においては、記録紙Pの厚み情報を取得する厚み情報取得手段を設け、且つ、上記進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを、その厚み情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、上述したように、進入タイミングや排出タイミングにおける記録紙Pの厚みの違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
また、第5乃至第8参考例、あるいは第15参考例、に係る複写機においては、厚み情報取得手段として、記録紙Pの厚みを検知する厚み検知手段を用いている。かかる構成では、操作表示部への入力操作によって厚み情報を取得する場合とは異なり、厚み情報の入力ミスによる押圧力調整制御の不適切化を回避することができる。
また、第5参考例第15参考例に係る複写機では、互いに無端移動する表面を当接させて得た搬送ニップに記録紙Pを挟み込んで搬送する搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の駆動源となっているモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段たるアンペアメータ111を設けている。そして、厚み検知手段として、アンペアメータ111による検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを検知させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、記録紙Pの厚みを検知する厚み検知センサを設けることなく、記録紙Pの厚みを検知することができる。また、記録紙Pの厚みを検知する光学センサを用いる場合とは異なり、記録紙Pとして透明紙やOHPシートが用いられた場合であっても、記録紙Pの厚みを正確に検知することができる。
また、第5参考例に係る複写機においては、アンペアメータ111として、2次転写ニップよりも記録紙搬送方向上流側に配設された搬送部材の駆動源となっているモータの駆動電流を検知するものを用いている。かかる構成では、上述したように、2枚目のプリントアウト紙から、進入タイミングで厚みに応じた押圧力の調整を行って更なる高画質化を図ることができる。
また、第6参考例に係る複写機においては、アンペアメータ111に対して、複数の張架ローラの1つとして機能しながら自らの回転駆動によって中間転写ベルト41を無端移動せしめるベルト駆動ローラ(ニップ裏側張架ローラ46)の駆動源となっているベルト駆動モータの駆動電流を検知させるようにしている。そして、厚み検知手段として、アンペアメータ111による検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを検知させるように制御部110を構成している。かかる構成では、ベルト駆動モータの駆動電流の変化に基づいて、厚みに応じた押圧力の調整による更なる高画質化を図ることができる。
また、第7参考例に係る複写機においては、厚み検知手段として、記録紙Pに対する光透過率に基づいて記録紙Pの厚みを検知する透過型フォトセンサを用いている。かかる構成では、駆動電流に基づいて厚みを検知する場合に比べて、記録紙Pの厚みをより細かい単位で検知することができる。
また、第8参考例に係る複写機においては、互いに無端移動する表面を当接させて得た搬送ニップに記録紙Pを挟み込んで搬送する搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の変位量を検知する変位量検知手段たるレーザー変位計を設けている。そして、厚み検知手段として、このレーザー変位計による検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを検知させるように、制御部110を構成している。かかる構成においても、記録紙Pとして透明紙やOHPシートが用いられた場合であっても、それらの厚みを適切に検知することができる。更には、駆動電流に基づいて厚みを検知する場合に比べて、より細かい単位で厚みを検知することもできる。
また、第9参考例に係る複写機においては、互いに無端移動する表面を当接させて得た搬送ニップに記録紙Pを挟み込んで搬送する搬送部材対における少なくとも何れか一方の部材の表面移動速度を検知する表面速度検知手段を設けている。そして、厚み検知手段として、この表面速度検知手段による検知結果に基づいて記録紙Pの厚みを検知させるように、制御部110を構成している。かかる構成においても、記録紙Pとして透明紙やOHPシートが用いられた場合であっても、それらの厚みを適切に検知することができる。
また、第10参考例に係る複写機においては、厚み情報取得手段として、操作者による厚み情報入力操作が行われる入力手段たる操作表示部を用いている。かかる構成では、上述したように、厚みを検知するための特別な光学センサ、アンペアメータ、エンコーダーなどを設けることなく、記録紙Pの厚み情報を取得することができる。
また、第1実施形態第6実施形態に係る複写機においては、通紙幅である幅情報を取得する幅情報取得手段を設けている。そして、上記進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを、その幅情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、進入タイミングや排出タイミングにおける通紙幅の違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
また、第1実施形態、第2実施形態、又は第6実施形態に係る複写機においては、幅情報取得手段として、記録紙Pの幅を検知する幅検知手段を用いている。かかる構成では、操作表示部への入力操作によって幅情報を取得する場合とは異なり、幅情報の入力ミスによる押圧力調整制御の不適切化を回避することができる。
また、第1実施形態、第2実施形態又は第6実施形態に係る複写機においては、記録紙Pの幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する複数の記録部材検知手段を設けている。そして、幅検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて記録紙Pの幅を検知させるように、制御部110を構成している。かかる構成においても、操作表示部への入力操作によって幅情報を取得する場合とは異なり、幅情報の入力ミスによる押圧力調整制御の不適切化を回避することができる。
また、第3実施形態に係る複写機においては、幅情報取得手段として、操作者による幅情報入力操作が行われる入力手段たる操作表示部を用いている。かかる構成では、幅を検知するための特別な光学センサやスイッチ部材を設けることなく、記録紙Pの幅情報を取得することができる。
また、第4実施形態や第7実施形態に係る複写機においては、記録紙Pのすき目の情報であるすき目情報を取得するすき目情報取得手段を設けている。そして、上記進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを、そのすき目情報に応じて異ならせる制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、進入タイミングや排出タイミングにおけるすき目の違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
また、第4実施形態や第7実施形態に係る複写機においては、すき目情報取得手段として、操作者によるすき目情報入力操作が行われる入力手段たる操作表示部を用いている。かかる構成では、すき目を検知するための特別なセンサを設けることなく、記録紙Pのすき目情報を取得することができる。
また、第5実施形態や第8実施形態に係る複写機においては、複写機内で搬送中の記録紙Pの搬送方向と直行する方向からの傾きθを検知する傾き検知手段を設けている。そして、上記進入タイミングや排出タイミングにおける上記押圧力の変更度合いを、傾きθに応じて異ならせる制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、進入タイミングや排出タイミングにおける傾きθの違いによるベルト速度変化量の違いに応じて、押圧力の変化量を異ならせることで、ベルト速度変動を更に抑える。これにより、2枚目以降のプリントアウト紙における色ズレ量を更に抑えることができる。
また、第5実施形態や第8実施形態に係る複写機においては、記録紙Pの幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する記録紙Pを検知する複数の記録部材検知手段を設けている。そして、傾き検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて記録紙Pの傾きθを検知させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、複数の記録部材検知手段による検知結果に基づいて、記録紙Pの傾きθを実際に測定することができる。
また、第1実施形態、第5実施形態又は第8実施形態に係る複写機においては、複数の記録部材検知手段として、それぞれ、記録紙Pを光学的に検知する光学センサを用いている。かかる構成では、複数の記録部材検知手段として、スイッチ部材を用いる場合とは異なり、記録紙Pを記録部材検知手段に引っ掛けることなく記録紙Pを検知することができる。
また、第2実施形態に係る複写機においては、複数の記録部材検知手段として、それぞれ、記録紙Pとの接離に伴って電気接点を接断するスイッチ部材を用いている。かかる構成においては、記録紙Pとして、透明紙やOHPシートなどが用いられた場合であっても、通紙幅を正確に検知することができる。
また、第11参考例に係る複写機においては、転写装置40として、中間転写ベルト41の裏面に当接しながら中間転写ベルト41を介して潜像担持体たる感光体に対向する潜像対向部材である1次転写ローラ45Y,C,M,Kに1次転写バイアスを印加しながら感光体上のトナー像をベルトに転写するものを用いている。そして、1次転写ローラ45Y,C,M,Kに対する1次転写バイアスの印加開始の際に上記押圧力を印加開始直前よりも弱める制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、1次転写バイアスの印加に伴うベルト速度低下による色ズレを抑えることができる。
また、第11参考例に係る複写機においては、1次転写ローラ45Y,C,M,Kに対する1次転写バイアスの印加停止の際に上記押圧力を印加停止直前よりも強める制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、1次転写バイアスの印加停止に伴うベルト速度増加による色ズレを抑えることができる。
また、第12参考例に係る複写機においては、複数の張架ローラの1つとして機能しながら自らの回転駆動によって中間転写ベルト41を無端移動せしめるベルト駆動ローラの駆動源となっているベルトモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段たるアンペアメータを設けている。そして、プリントジョブ中で上記進入タイミングや排出タイミングを含まない期間中において、アンペアメータによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成では、記録紙Pが2次転写ニップに挟み込まれることに起因するベルト速度変動に加えて、それとは異なる原因によるベルト速度変動も抑えて、色ズレを更に抑えることができる。
また、第13参考例に係る複写機においては、複数の張架ローラの何れか1つにおける回転速度又は角速度速度を検知するローラ速度検知手段たるエンコーダーを設けている。そして、このエンコーダーによる検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成においても、記録紙Pが2次転写ニップに挟み込まれることに起因するベルト速度変動に加えて、それとは異なる原因によるベルト速度変動も抑えて、色ズレを更に抑えることができる。
また、第14参考例に係る複写機においては、中間転写ベルト41の表面速度を検知する表面速度検知手段を設けている。そして、この表面速度検知手段による検知結果に応じて上記押圧力を変化させる制御を実施させるように、制御部110を構成している。かかる構成においても、記録紙Pが2次転写ニップに挟み込まれることに起因するベルト速度変動に加えて、それとは異なる原因によるベルト速度変動も抑えて、色ズレを更に抑えることができる。しかも、中間転写ベルト41が張架ローラ周面上でスリップしても、ベルトの移動速度を正確に検知することができる。
また、各参考形態、各参考例、各実施形態に係る複写機においては、押圧力調整手段として、モータの駆動に伴って上記押圧力を調整するものを用いているので、モータの駆動量の調整によって押圧力を正確に調整することができる。
これまで、感光体と現像手段たる現像装置との組合せを有するプロセスユニットを中間転写ベルト41のおもて面に対向させて複数配設し、それぞれの感光体上で現像したトナー像をベルトに重ね合わせて転写せしめるようにしたいわゆるタンデム方式の複写機について説明してきた。しかし、単色画像だけを形成する単色画像形成装置にも、本発明を適用すれば、中間転写ベルト41の速度変動による画像の乱れを抑えることができる。また、次のような画像形成装置に本発明を適用しても、ベルト速度変動による色ズレを抑えることができる。即ち、複数の現像手段を1つの潜像担持体に対向させて配設し、互いに異なる現像手段によって現像された可視像を中間転写ベルトに順次重ね合わせて転写せしめるようにした画像形成装置である。
第1参考形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機のプリンタ部におけるY用のプロセスユニットを示す拡大構成図。 同プロセスユニットを示す斜視図。 同プロセスユニットの現像装置を示す斜視図。 第1参考例に係る複写機の転写装置における2次転写ローラユニットをその周囲構成とともに示す拡大構成図。 中間転写ベルトに対する2次転写ローラの押圧力を弱めた状態の同2次転写ローラユニットを示す拡大構成図。 進入タイミングにおける同押圧力の調整の有無と色ズレ量との関係を示すグラフ。 第2参考例に係る複写機における2次転写ローラユニットとその周囲構成とを示す拡大構成図。 第3参考例に係る複写機における2次転写ローラユニットとその周囲構成とを示す拡大構成図。 第4参考例に係る複写機の転写装置を示す概略構成図。 記録紙の厚みと進入タイミングにおける色ズレ量との関係を示すグラフ。 進入タイミング前後におけるモータ駆動電流の変化を示すグラフ。 第5参考例に係る複写機における各種モータを示す模式図。 第9参考例に係る複写機におけるレジストローラ対における一方のローラと、エンコーダーとを示す斜視図。 搬送ベルトと、これの表面移動速度を検知する手段との一例を示す斜視図。 進入タイミングにおける通紙幅と色ズレ量との関係を示すグラフ。 (a)、(b)はともに、第2実施形態に係る複写機におけるスイッチ部材を示す拡大構成図。 すき目の状態と進入タイミングにおける色ズレ量との関係を示すグラフ。 傾きθと進入タイミングにおける色ズレ量との関係を示すグラフ。 第5実施形態に係る複写機における2次転写ローラとこれよりも上流側に配設された複数の光学センサとを示す平面図。 第14参考例に係る複写機における表面速度検知手段たる光学センサを中間転写ベルトとともに示す斜視図。 排出タイミングにおける同押圧力の調整の有無と色ズレ量との関係を示すグラフ。 記録紙の厚みと排出タイミングにおける色ズレ量との関係を示すグラフ。 排出タイミングにおける通紙幅と色ズレ量との関係を示すグラフ。 すき目の状態と排出タイミングにおける色ズレ量との関係を示すグラフ。 傾きθと排出タイミングにおける色ズレ量との関係を示すグラフ。
符号の説明
3Y,C,M,K:感光体(潜像担持体)
7Y:現像装置(現像手段)
40:転写装置
41:中間転写ベルト
45Y,C,M,K:1次転写ローラ(張架ローラ)
46:ニップ裏側張架ローラ(張架ローラ、ベルト駆動ローラ)
47:テンションローラ(張架ローラ)
48:補助ローラ(張架ローラ)
49:ニップ上流ローラ(張架ローラ)
50:2次転写ローラユニット
51:2次転写ローラ(転写ニップ形成ローラ)
52:保持体(押圧力調整手段の一部)
53:付勢コイルバネ(押圧力調整手段の一部)
54:カム軸(押圧力調整手段の一部)
56:保持体回動軸(押圧力調整手段の一部)
110:制御部(押圧力制御手段)

Claims (13)

  1. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持されている潜像を現像して可視像を得る現像手段と、該潜像担持体上の可視像を記録部材に転写する転写装置とを備え、該転写装置が、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる無端状の中間転写ベルトと、それら張架ローラのうちの1つとして機能しているニップ裏側張架ローラに対するベルト掛け回し箇所にベルトおもて面側から当接して記録部材への転写ニップを形成する転写ニップ形成ローラとを備え、潜像担持体の表面で現像された可視像を該表面から該中間転写ベルトのおもて面に転写した後、該転写ニップ内に挟み込んだ記録部材に転写するものである画像形成装置において、
    上記複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは上記中間転写ベルト、に当接する当接部材と、該張架ローラあるいは該中間転写ベルトに対する該当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段と、
    上記記録部材における搬送方向と直交する方向の長さの情報である幅情報を取得する幅情報取得手段と、
    上記記録部材が上記転写ニップに進入する際に、該押圧力を進入直前のときよりも弱めるように該押圧力調整手段を制御するか、あるいは、上記記録部材の後端が上記転写ニップから排出される際に、該押圧力を排出直前のときよりも強めるように該押圧力調整手段を制御し、且つ、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際、あるいは該記録部材の後端が該転写ニップから排出される際、における上記押圧力の変更度合いを、該幅情報に応じて異ならせる処理を実施するする押圧力制御手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置であって、
    上記幅情報取得手段が上記記録部材の幅を検知する幅検知手段であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    上記記録部材の幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する該記録部材を検知する複数の記録部材検知手段を設け、且つ、上記幅検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて該記録部材の幅を検知するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1の画像形成装置において、
    上記幅情報取得手段として、操作者による幅情報入力操作が行われる入力手段を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持されている潜像を現像して可視像を得る現像手段と、該潜像担持体上の可視像を記録部材に転写する転写装置とを備え、該転写装置が、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる無端状の中間転写ベルトと、それら張架ローラのうちの1つとして機能しているニップ裏側張架ローラに対するベルト掛け回し箇所にベルトおもて面側から当接して記録部材への転写ニップを形成する転写ニップ形成ローラとを備え、潜像担持体の表面で現像された可視像を該表面から該中間転写ベルトのおもて面に転写した後、該転写ニップ内に挟み込んだ記録部材に転写するものである画像形成装置において、
    上記複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは上記中間転写ベルト、に当接する当接部材と、該張架ローラあるいは該中間転写ベルトに対する該当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段と、
    上記記録部材のすき目の情報であるすき目情報を取得するすき目情報取得手段と、
    上記記録部材が上記転写ニップに進入する際に、該押圧力を進入直前のときよりも弱めるように該押圧力調整手段を制御するか、あるいは、上記記録部材の後端が上記転写ニップから排出される際に、該押圧力を排出直前のときよりも強めるように該押圧力調整手段を制御し、且つ、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際、あるいは該記録部材の後端が該転写ニップから排出される際、における上記押圧力の変更度合いを、該すき目情報に応じて異ならせる処理を実施するする押圧力制御手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記すき目情報取得手段として、操作者によるすき目情報入力操作が行われる入力手段を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持されている潜像を現像して可視像を得る現像手段と、該潜像担持体上の可視像を記録部材に転写する転写装置とを備え、該転写装置が、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられる無端状の中間転写ベルトと、それら張架ローラのうちの1つとして機能しているニップ裏側張架ローラに対するベルト掛け回し箇所にベルトおもて面側から当接して記録部材への転写ニップを形成する転写ニップ形成ローラとを備え、潜像担持体の表面で現像された可視像を該表面から該中間転写ベルトのおもて面に転写した後、該転写ニップ内に挟み込んだ記録部材に転写するものである画像形成装置において、
    上記複数の張架ローラの少なくとも何れか1つ、あるいは上記中間転写ベルト、に当接する当接部材と、該張架ローラあるいは該中間転写ベルトに対する該当接部材の押圧力を調整する押圧力調整手段と、
    画像形成装置内で搬送中の上記記録部材の搬送方向と直行する方向からの傾きを検知する傾き検知手段と、
    上記記録部材が上記転写ニップに進入する際に、該押圧力を進入直前のときよりも弱めるように該押圧力調整手段を制御するか、あるいは、上記記録部材の後端が上記転写ニップから排出される際に、該押圧力を排出直前のときよりも強めるように該押圧力調整手段を制御し、且つ、上記記録部材が上記転写ニップに進入する際、あるいは該記録部材の後端が該転写ニップから排出される際、における上記押圧力の変更度合いを、該傾きに応じて異ならせる処理を実施するする押圧力制御手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7の画像形成装置において、
    上記記録部材の幅方向に並びながらそれぞれ自らとの対向位置を通過する該記録部材を検知する複数の記録部材検知手段を設け、且つ、上記傾き検知手段として、それら記録部材検知手段による検知結果に基づいて該記録部材の上記傾きを検知するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項3又は8の画像形成装置において、
    上記複数の記録部材検知手段として、それぞれ、上記記録部材を光学的に検知する光学センサを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項3又は8の画像形成装置において、
    上記複数の記録部材検知手段として、それぞれ、上記記録部材との接離に伴って電気接点を接断するスイッチ部材を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10の何れかの画像形成装置において、
    上記押圧力調整手段として、モータの駆動に伴って上記押圧力を調整するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至11の何れかの画像形成装置において、
    複数の上記現像手段を1つの上記潜像担持体に対向させて配設し、互いに異なる現像手段によって現像された可視像を上記中間転写ベルトに順次重ね合わせて転写せしめるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1乃至11の何れかの画像形成装置において、
    上記潜像担持体と上記現像手段との組合せを上記中間転写ベルトのおもて面に対向させて複数配設し、それぞれの潜像担持体上で現像した可視像を該中間転写ベルトに重ね合わせて転写せしめるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
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