JP4758239B2 - スロットイン型ディスク装置 - Google Patents
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Description
しかしこのようなスロットイン型ディスク装置では、ディスクをこのディスク装置に挿入したり取り出したりする時に、トラバースベースに支持されたスピンドルモータを下降させて、挿入のための一定のクリアランスを設ける必要があるため、トラバースベースの昇降のための距離が装置の厚み方向に必要とされる。近年、パーソナルコンピュータの小型化に伴い、ディスク装置も小型化、薄型化が求められており、スロットイン方式のディスク装置で薄型化を図る場合、トラバースベースの昇降のための距離を必要最小限に押さえる必要がある。
このような技術的課題に対して本発明者らは、スピンドルモータをトラバースベースに対して、更に下方へ移動させることが可能な構成を既に提案している(特許文献2)。
カム機構に、このようなクリアランスを設けることで、トラバースの変位動作を確実に行わせることができるが、特に偏重心が大きいディスクを高速回転させる場合には、このカム機構のクリアランスによって、トラバースベースに微振動が発生し、ディスク読み取りエラーが発生してしまうという課題がある。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のスロットイン型ディスク装置において、前記カムレバーの回転軸が前記スピンドルモータの回転軸と平行であり、前記カムレバーの回転によって、前記弾性部材が前記トラバースベースの側面に当接することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載のスロットイン型ディスク装置において、前記弾性部材は、前記スピンドルモータを中心に前記ピックアップが稼動する反対側に設けたことを特徴とする。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態によるスロットイン型ディスク装置において、カムレバーの回転軸がスピンドルモータの回転軸と平行であり、カムレバーの回転によって、弾性部材がトラバースベースの側面に当接するものである。本実施の形態によれば、トラバースベースの側面から弾性部材を当接させることで、カム機構に設けているクリアランスに対して効果が高い。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態によるスロットイン型ディスク装置において、弾性部材をスピンドルモータを中心にピックアップが稼動する反対側に設けたものである。
図1は本実施例によるディスク装置のベース本体の平面図である。
本実施例によるディスク装置は、ベース本体と蓋体とからシャーシ外装が構成され、このシャーシ外装のフロント面にベゼルが装着される。また本実施例によるディスク装置は、ベゼルに設けたディスク挿入口からディスクを直接挿入するスロットイン型ディスク装置である。
図1に示すように、ディスクへの記録再生機能やディスクのローディング機能を行う各部品は、ベース本体10に装着される。
ベース本体10は、深底部10Aと浅底部10Bが形成され、浅底部10Bによってフロント面からリア面に至るウイング部が形成されている。
ベース本体10のフロント側にはディスクを直接挿入するディスク挿入口11を形成し、ベース本体10のリア面の端部にはコネクタ12を配設している。ベース本体10のディスク挿入口11側にはトラバースベース30が配置され、ベース本体10のコネクタ12側にはリアベース13が配置されている。トラバースベース30とリアベース13とは互いが重ならないように配置されている。リアベース13のベース本体10面側にはプリント基板14が設けられている。
トラバースベース30において、スピンドルモータ31がベース本体10の中央部に位置し、またピックアップ32の往復動範囲がスピンドルモータ31よりもディスク挿入口11側に位置し、またピックアップ32の往復移動方向がディスクの挿入方向と異なるように配設されている。ここで、ピックアップ32の往復移動方向とディスクの挿入方向とは、45度の角度としている。
トラバースベース30は、一対のインシュレータ34A、34Bによってベース本体10に支持されている。
一対のインシュレータ34A、34Bは、スピンドルモータ31の位置よりもピックアップ32の静止位置側に配設している。本実施例では、インシュレータ34Aはディスク挿入口11の内側近傍の一端側に、インシュレータ34Bはディスク挿入口11の内側近傍の中央部に設けている。インシュレータ34A、34Bは、弾性材料からなるダンパー機構を備えている。トラバースベース30は、インシュレータ34A、34Bを支点として、スピンドルモータ31側をベース本体10と近接離間させるように動作する。
トラバースベース30を変位させるカム機構は、第1のカム機構41と第2のカム機構51によって構成される。第1のカム機構41は、メインスライダー40のスピンドルモータ31側の面に、第2のカム機構51は、サブスライダー50のスピンドルモータ31側の面にそれぞれ設けられている。
なお、メインスライダー40とトラバースベース30との間にはベース部材15が設けられ、サブスライダー50とトラバースベース30との間にはベース部材16が設けられている。ここでベース部材15とベース部材16はベース本体10に固定され、ベース部材15に設けた縦溝によってトラバースベース30のカムピンを位置規制し、ベース部材16に設けた縦溝によってトラバースベース30のカムピンを位置規制している。
このローディングモータ60の駆動によってメインスライダー40を長手方向に摺動させることができる。またメインスライダー40は、カムレバー70によってサブスライダー50と連結している。
カムレバー70は、回動支点71、ピン72、ピン73、及びピン74を有している。ピン72、73はメインスライダー40の上面に設けたカム溝と係合し、ピン74でサブスライダー50の上面に設けたカム溝と係合し、カムレバー70は、回動支点71を軸として回動する。
カムレバー70は、回動支点71とピン74との間に弾性部材75を設けている。この弾性部材75は、スピンドルモータ31を中心にピックアップ32が稼動する反対側に設けている。サブスライダー50の移動によってトラバースベース30が変位動作している時には、弾性部材75はトラバースベース30から離間している。
図2はディスクを保持した状態を示す本装置の平面図である。
深底部10Aのディスク挿入口11近傍の一端側には、所定長さの第1のディスクガイド17が設けられている。この第1のディスクガイド17は、ディスク挿入側から見た断面が、「コ」の字状の溝を有している。この溝によってディスクは支持される。
一方、ディスク挿入口11側の浅底部10Bには、引き込みレバー80が設けられ、この引き込みレバー80の可動側端部に第2のディスクガイド81を備えている。第2のディスクガイド81は、円筒状のローラで構成され、引き込みレバー80の可動側端部に回動自在に設けられている。また、第2のディスクガイド81のローラ外周には溝が形成され、この溝によってディスクは支持される。
引き込みレバー80は、可動側端部が固定側端部よりもディスク挿入口11側で動作するように配置され、固定側端部に回動支点82を有している。
サブレバー90は、可動側の一端に凸部91を備え、他端側に回動支点92を備えている。サブレバー90の凸部91は、引き込みレバー80の長溝内を摺動する。また、サブレバー90の回動支点92は、メインスライダー40上に位置している。なお、回動支点92は、メインスライダー40とは連動せず、ベース本体10に固定されている。またサブレバー90の回動支点92よりも凸部91側の下面には、ピン93を備えている。このピン93は、メインスライダー40の上面に設けられたカム溝内を摺動する。従って、サブレバー90は、メインスライダー40の移動にともなって角度が変更され、このサブレバー90の角度の変更によって引き込みレバー80の旋回角度を変更する。すなわち、サブレバー90の動作によって、引き込みレバー80の第2のディスクガイド81がスピンドルモータ31に近接離間するように動作する。
また、排出レバー100と同じ側のベース本体10の側部には、ガイドレバー180が設けられている。ガイドレバー180は、リア面側を回動支点181とし、可動側にガイド182を備えている。このガイドレバー180は、弾性体によってガイド182側がディスク側に突出するように付勢されている。また、このガイドレバー180は、リンクアーム105を介してメインスライダー40と連動し、このメインスライダー40の動きに応じて、ガイド182側がディスクから離間するように動作する。
また、ベース本体10のフロント側には、フロントガイダー21が設けられている。フロントガイダー21は、ディスク挿入口11の一端側であって、引き込みレバー80とディスク挿入口11との間に配置されている。またこのフロントガイダー21は、ローディングモータ60や歯車機構、メインスライダー40の一部を覆うように、これらの部材よりも蓋体側に設けられている。
図3は図1の状態の要部斜視図、図4は図2の状態の要部斜視図である。
ピン73がメインスライダー40のカム溝と係合している間は、カムレバー70は回動しない。この状態のカムレバー70は図1及び図3の状態である。この状態はスタンバイ状態である。ディスクがローディングされた後もしばらくはこの状態であり、トラバースベース30はベース本体10に近接した状態にある。
ディスクの中心がスピンドルモータ31の上方に位置したタイミングで、ピン73はメインスライダー40のカム溝から外れ、カムレバー70は回動を始める。
メインスライダー40は、カムレバー70のピン72が摺動する溝を有し、カムレバー70の動作によって第1のカム機構41をメインスライダー40と同一の方向に移動させる。カムレバー70の回動によって、サブスライダー50を移動させ、サブスライダー50を移動させることによって第2のカム機構51を動作させる。
すなわち、カムレバー70の回動によって、第1のカム機構41及び第2のカム機構51は、所定距離だけ移動し、トラバースベース30が変位動作する。
このトラバースベース30の変位動作の段階では、弾性部材75はトラバースベース30から離間している。そしてチャッキング動作が終了した段階で、カムレバー70の回動は終了し、この終了時点、または終了の手前の状態で弾性部材75はトラバースベース30に当接し、トラバースベース30を側面から押圧することになる。
図2及び図4では、弾性部材75がトラバースベース30に当接した状態を示している。
11 ディスク挿入口
30 トラバースベース
31 スピンドルモータ
40 メインスライダー
41 第1のカム機構
50 サブスライダー
51 第2のカム機構
70 カムレバー
75 弾性部材
Claims (3)
- シャーシ外装を構成するベース本体と蓋体と、
前記ベース本体にトラバースベースと、
前記トラバースベースにスピンドルモータとピックアップと、
前記トラバースベースを前記ベース本体側と前記蓋体側との間で変位させるカム機構と、
前記カム機構が設けられたメインスライダーとサブスライダーとカムレバーとを有し、
前記カムレバーに弾性部材を設け、
前記メインスライダーと前記サブスライダーは、前記スピンドルモータの側方に位置するように設け、前記メインスライダーを、前記カムレバーによって前記サブスライダーと連結し、前記カムレバーは、前記メインスライダーの移動によって動作し、前記サブスライダーを移動させることによって前記トラバースベースを変位させ、ディスクの再生時には前記弾性部材が前記トラバースベースに当接し、前記トラバースベースの変位動作時には前記弾性部材が前記トラバースベースから離間することを特徴とするスロットイン型ディスク装置。 - 前記カムレバーの回転軸が前記スピンドルモータの回転軸と平行であり、前記カムレバーの回転によって、前記弾性部材が前記トラバースベースの側面に当接することを特徴とする請求項1に記載のスロットイン型ディスク装置。
- 前記弾性部材は、前記スピンドルモータを中心に前記ピックアップが稼動する反対側に設けたことを特徴とする請求項1に記載のスロットイン型ディスク装置。
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